JP3761869B2 - 光スキャナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フレーム内に配置された反射板を捩じれ変形可能な連結部を介して回動自在に支持し、反射板に入射した光の反射光軸を可変できるようにした光スキャナにおいて、外力による連結部の損傷を防止するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、可変波長光源には、レーザダイオードから出射された光を回折格子で回折し、その回折光を光スキャナの反射板によって回折格子へ反射させ、その反射光に対する回折光をレーザダイオードに戻して、レーザダイオードを外部共振モードで発振させ、回折格子に対する反射板の角度を変えることで、共振波長を可変している。
【0003】
また、光スペクトルアナライザでは、入射光を回折格子で回折し、その回折光を光スキャナの反射板によって回折格子へ反射させ、その反射光に対する回折光を受光素子で受光して、回折格子に対する反射板の角度に応じた波長の光の強度を求め、回折格子に対する反射板の角度を変えることで、波長毎の光の強度を求めている。
【0004】
このような目的で使用される光スキャナは、近年では、半導体基板のエッチング処理等で形成されている場合が多い。
【0005】
10は、半導体基板のエッチング処理で形成された従来の光スキャナ10の基本構造を示している。
【0006】
この光スキャナ10は、上板11a、下板11b、側板11c、11dによって矩形に形成されたフレーム11の内側に矩形の反射板12が配置され、フレーム11の上板11aの内縁の中間部から反射板12の上辺縁の中間部との間と、フレーム11の下板11bの内縁の中間部から反射板12の下辺縁の中間部との間が、連結部13、14によって連結された構造を有している。
【0007】
連結部13、14は、捩じれ方向の可撓性をもつように細く形成されているため、図示しない駆動部によってフレーム11の表面に直交する方向の力を反射板12の端部に与えることで、反射板12を連結部13、14を結ぶ線を中心にして回動させることができ、反射板12に入射する光を異なる反射角で出射することができる。
【0008】
このような構造の光スキャナ10では、その細く形成された連結部13、14が、捩じれ方向だけでなく、フレーム11の表面に沿った方向や、その表面に直交する方向へ撓んだり伸縮する可撓性を有している。
【0009】
このため、例えば図11の(a)のように、光スキャナ10に下方から外力Fが加わると、その反作用で反射板12が下方へ移動して、連結部13が引っ張られ、連結部14が縮む。
【0010】
また、図11の(b)のように、光スキャナ10に左側方から外力Fが加わると、その反作用で反射板12が左方へ移動して、連結部13、14が斜め方向に引っ張られる。
【0011】
また、図11の(c)のように、光スキャナ10に左下隅から外力Fが加わると、その反作用で反射板12の左端が下方に移動し、右端が上方に移動して、連結部13、14が湾曲する。
【0012】
また、図12のように、光スキャナ10に背面側から外力Fが加わると、その反作用で反射板12が後方に移動して、連結部13、14が後方へ引っ張られる。
【0013】
また、図13のように、光スキャナ10に左端前方から外力Fが加わると、その反作用で反射板12の左端が前方に移動し、右端が後方に移動して、連結部13、14が捩じれ変形する。
【0014】
このように光スキャナ10の連結部13、14は、外力Fに対して変形し、その外力が小さい場合には、自身の弾性復帰力で元の状態に戻ることができるが、大きな外力が加わると、変形したままの状態になってしまったり、折れてしまう。
したがって、上記構造の光スキャナ10では、外力を受けたときに連結部13、14が過渡に変形しないように規制する必要がある。
【0015】
この連結部13、14の過度の変形を規制する従来技術として、次の特許文献1には、図14に示すように、フレーム11の一面側に、反射板12の中央上部と中央下部にオーバラップする規制部15a、15b、反射板12の四隅にオーバラップする規制部15c〜15fを設け、これらの各規制部15a〜15fをフレームの背面側にも設けて、反射板12の前後方向の所定距離以上の移動を規制し、さらに、反射板12の両側方に規制部15g、15hを設け、反射板12の両端の上方および下方に規制部15i〜15lを設けて、反射板12の上下左右方向の所定距離以上の移動を規制する技術が開示されている。
【0016】
【特許文献1】
特開2002−40354号公報
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように反射板12の移動を規制する技術では、規制部の数が合計で16個も必要となり、構造が複雑化するという問題があった。
【0018】
また、反射板12の両端側に規制部15c〜15hを近接して設けているために、反射板12を高速に往復掃引させる際に、これらの規制部により両端に大きな空気抵抗が生じ、安定な掃引が行なえず、また、駆動に大きな電力を必要とするという問題があった。
【0019】
また、反射板12の表面側の中央上部、下部および四隅部に規制部がオーバラップする構造であるので、反射板12の有効な反射面が狭くなってしまい、光の入射角や反射角度範囲が限定されるという問題があった。
【0020】
本発明は、これらの問題を解決して、簡単な構造で、連結部の過渡の変形を防ぐことができ、安定に且つ少ない電力で駆動でき、光の入射角や反射角度範囲が限定されない光スキャナを提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の光スキャナは、
フレーム(21)と、
前記フレームの内側に配置された反射板(40)と、
前記フレームの内縁の対向する位置からそれぞれ内方に延びて前記反射板の外縁との間をそれぞれ連結し、捩じれ方向の可撓性を有する第1および第2の連結部(45、46)とを備えた光スキャナにおいて、
前記反射板には、
前記第1の連結部の両側近傍の外縁から該第1の連結部に沿って外方にそれぞれ延設された第1および第2の突出片(41、42)と、
前記第2の連結部の両側近傍の外縁から該第2の連結部に沿って外方にそれぞれ延設された第3および第4の突出片(43、44)とが形成され、
前記フレームには、
前記フレームの内縁から前記反射板の前記第1および第2の突出片の外寄りの側方に隣接する位置までそれぞれ延び、該第1および第2の突出片の前記フレームの表面に沿った方向の所定距離以上の移動を規制する第1および第2の規制片(25、26)と、
前記フレームの内縁から前記反射板の前記第3および第4の突出片の外寄りの側方に隣接する位置までそれぞれ延び、該第3および第4の突出片の前記フレームの表面に沿った方向の所定距離以上の移動を規制する第3および第4の規制片(27、28)と、
前記第1および第2の規制片の表面側に両端が固定され、該第1および第2の突出片の表面側にオーバラップして、該第1および第2の突出片の表面側への所定距離以上の移動を規制する第1の規制板(31)と、
前記第1および第2の規制片の裏面側に両端が固定され、該第1および第2の突出片の裏面側にオーバラップして、該第1および第2の突出片の裏面側への所定距離以上の移動を規制する第2の規制板(32)と、
前記第3および第4の規制片の表面側に両端が固定され、該第3および第4の突出片の表面側にオーバラップして、該第3および第4の突出片の表面側への所定距離以上の移動を規制する第3の規制板(33)と、
前記第3および第4の規制片の裏面側に両端が固定され、該第3および第4の突出片の裏面側にオーバラップして、該第3および第4の突出片の裏面側への所定距離以上の移動を規制する第4の規制板(34)とが設けられていることを特徴としている。
【0022】
また、本発明の請求項2の光スキャナは、請求項1の光スキャナにおいて、
前記第1〜第4の突出片と、前記第1〜第4の規制片のいずれか一方側の先端にL字型の切り欠き部分が設けられ、該切り欠き部分に他方側の角部が近接していることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1、図2は、本発明を適用した光スキャナ20の構造を示している。
【0026】
この光スキャナ20は外形が矩形のフレーム21を有している。
フレーム21は、第1フレーム板22をその両面から第2フレーム板23と第3フレーム板24とで挟んだ3層構造を有している。
【0027】
第1フレーム板22は、平行な上板22a、下板22bの両端間が側板22c、22dによって連結されて矩形に形成されている。
【0028】
第1フレーム板22の枠の内側には、矩形の反射板40が同心状に配置されている。反射板40の一面側は光を反射する反射面40aを形成している。
【0029】
第1フレーム板22の上板22aの内縁の中間部と反射板40の上辺縁の中間部との間は連結部45を介して連結されている。また、第1フレーム板22の上板22aの内縁と対向する下板22bの内縁の中間部と反射板40の下辺縁の中間部との間は、連結部45と一直線上に並ぶ連結部46を介して連結されている。
【0030】
連結部45、46は、捩じれ方向の可撓性をもつ細さに形成されており、反射板40は、連結部45、46の捩じれ変形により、第1フレーム板22に対して回動できるように支持されている。
【0031】
反射板40の上辺縁には、所定幅で外方(第1フレーム板22の上板22a方向)に延びた突出片41、42が、連結部45の近傍で且つ連結部45を挟む対称な位置に形成されている。
【0032】
また、反射板40の下方縁にも、突出片41、42と同一幅で外方(第1フレーム板22の下板22b方向)に延びた突出片43、44とが、連結部46の近傍で且つ連結部46を挟む対称な位置に形成されている。
【0033】
第1フレーム板22には、その上板22a、下板22bの内縁から反射板40に形成された各突出片41〜44の外寄りの側方にそれぞれ近接するように延びた規制片22e〜22hが設けられている。
【0034】
上側の規制片22e、22fの先端と反射板40の上辺縁との隙間および下側の規制片22g、22hの先端と反射板40の下辺縁との隙間は、連結部45、46の長さ方向(縦方向)に沿った伸びや縮みの許容される長さに等しく設定されている。
【0035】
また、各規制片22e〜22hと各突出片41〜44との隙間は、連結部45、46の長さ方向に直交する横方向に沿った伸びの許容される長さに等しく設定されている。
【0036】
一方、第2フレーム板23と第3フレーム板24は、第1フレーム板22の上板22a、下板22b、側板22c、22dと同一の上板23a、24a、下板23b、24b、側板23c、23d、24c、24dによって矩形枠状に形成されており、その上板23a、24a、下板23b、24bには、第1フレーム板22の各規制片22e〜22hと同一の規制片23e〜23h、24e〜24hが設けられている。
【0037】
フレーム21は、上記したように第1フレーム板22の両面に第2フレーム板23と第3フレーム板24とが重ね合わされて形成されており、互いに重ね合わされた3つの規制片22e、23e、24eによって、フレーム21としての規制片25が形成され、規制片22f、23f、24fによって規制片26が形成され、規制片22g、23g、24gによって規制片27が形成され、規制片22h、23h、24hによって規制片28が形成されている。これらの規制片25〜28は、反射板40の各突出片41〜44のフレーム21の表面に沿った方向の所定距離以上の移動を規制する規制部を形成している。
【0038】
また、このフレーム21の一面側の規制片25、26の間には、横長矩形の規制板31が反射板40の突出片41、42および連結部45の表面側にオーバラップするように横架され、フレーム21の一面側の規制片27、28の間には、規制板31と同形の規制板32が反射板40の突出片43、44および連結部46の表面側にオーバラップするように横架されている。
【0039】
また、フレーム21の反対面側の規制片25、26の間には、規制板31と同形の規制板33が反射板40の突出片41、42および連結部45の裏面側にオーバラップするように横架され、フレーム21の反対面側の規制片27、28の間には、規制板31と同形の規制板34が反射板40の突出片43、44および連結部46の裏面側にオーバラップするように横架されている。
【0040】
各規制板31〜34と各突出片41〜44との隙間(第2フレーム板23および第3フレーム板24の厚さ)は、連結部45、46の前後方向に沿った伸びの許容される長さに等しく設定されている。
【0041】
これらの規制板31〜34は、反射板40の各突出片41〜44のフレーム21の表面に直交する方向(連結部45、46を軸とする回転方向も含む)の所定距離以上の移動を規制する規制部を形成している。
【0042】
つまり、この光スキャナ20は、フレーム21と、そのフレーム20内に一対の連結部45、46で回動可能に装着された反射板40とを有しており、さらに、反射板40と同一平面内で、連結部45、46のそれぞれの近傍で且つ反射板40の外縁からフレーム21に向かって外方に突出する突出片41〜44と、それぞれの突出片41〜45の近傍に備えられて突出片41〜45の両側に位置し、突出片41〜45と当接することによって反射板40の同一平面内での変動を制限するためにフレーム21から反射板40方向へ突出する規制部(規制片25〜28)と、それぞれの突出片41〜45の近傍でフレーム21に備えられ、前記同一平面と平行に隔置された規制板にして、突出片41〜45と当接することによって反射板40の前記同一平面と垂直方向への変動および連結部45、46を軸とした所定範囲を越える回動を制限するようにされた、規制板31〜34とによって構成されている。
【0043】
次に、この光スキャナ20の製造方法の一例を図4に基づいて説明する。
図4の工程1a〜1eは、フレーム21を構成する第1フレーム板22と第3フレーム板24の製造工程を示すものであり、始めに基板材料として導電率が高く鏡面仕上げされた活性層100aとベース基板100bとを絶縁層(SiO)100cを挟んで貼り合わせたSOI基板100を用意する(工程1a)。
【0044】
そして、ICP−RIE装置によるエッチング処理ができるように、活性層100aの表面のうち、第1フレーム板22の上板22a、下板22b、側板22c、22dおよび各規制片22e〜22hの形成部分、反射板40および各突出片41〜44の形成部分、連結部45、46の形成部分にマスク101をフォトリソグラフィ技術を用いて形成する(工程1b)。
【0045】
次に、マスク101に覆われていない活性層100aをICP−RIE装置でエッチングして、第1フレーム板22を形成し、マスク101を除去する(工程1c)。
【0046】
次に、ベース基板100bの表面のうち、第3フレーム板24の上板24a、下板24b、側板24c、24dおよび各規制片24e〜24hの形成部分にマスク102を形成する(工程1d)。
【0047】
次に、マスク102に覆われていないベース基板100bをエッチングして、第3フレーム板24の部分を形成し、マスク102を除去する(工程1e)。
【0048】
そして、絶縁層100cのうち、表面に露呈している部分をエッチングによって除去する(工程1f)。
【0049】
以上の工程により、フレーム21のうち、反射板40、連結部45、46を含む第1フレーム板22と第3フレーム板24との2層構造部分が完成する。
【0050】
一方、別の工程2aで、シリコンの基板200を用意し、その表面のうち、第2フレーム板23の上板23a、下板23b、側板23c、23dおよび各規制片23e〜23hの形成部分にマスク201を形成する(工程2b)。
【0051】
次に、マスク201に覆われていない基板200をエッチングして、第2フレーム板23を形成し、マスク201を除去する(工程2c)。
【0052】
そして、工程2cによって得られた第2フレーム板23の部分を工程1fで得られた第1フレーム板22の上に絶縁層202(接着材が兼ねていてもよい)を挟んで貼り合わせる(工程3)。
【0053】
そして最後に、規制片25、26の表面側および裏面側の間、規制片27、28の表面側および裏面側の間に、それぞれ規制板31〜34が貼付けられて、上記した光スキャナ20が完成する(工程4)。
【0054】
この光スキャナ20の反射板40は導電性を有しているので、反射板40と、その反射板40の端部に対向する図示しない固定電極の間に電圧を印加して、反射板40の端部に静電力を与えることで、反射板40を連結部45、46を中心に回動させてその角度を可変することができる。また、電圧を周期的に印加する、即ち、周期的に電圧が変化する信号を与えることで、反射板40を往復回動させることができる。
【0055】
また、反射板40を回動させる方法としては、上記のように静電力を用いる方法の他に磁力を用いる方法もある。例えば反射板40側に磁力で吸引される部材や膜を設け、その部分に対向する固定コイルに電流を流して固定コイルの磁力で反射板40を回動させる。また、反対に反射板40側にコイルを設けたり表面にパターン形成し、そのコイルに電流を流すことで発生する磁力により、反射板40を回動させることもできる。
【0056】
このように構成された光スキャナ20に対して、例えば図5の(a)に示すように、下方から大きな外力Fが加えられると、その反作用で反射板40が下方へ移動して連結部45が引っ張られ、連結部46が縮むが、反射板40の下縁がフレーム21の規制片27、28の先端に当接して、所定距離以上の移動を規制するので、連結部45、46の限度を越えた変形は起こらない。また、反対に上方から大きな外力が加えられた場合には、その反作用による反射板40の上方への所定距離以上の移動が規制片25、26によって規制され、連結部45、46の限度を越えた変形が防止される。
【0057】
また、図5の(b)のように、光スキャナ20に左側方から大きな外力Fが加わると、その反作用で反射板40が左方へ移動して連結部45、46が斜め方向に引っ張られるが、反射板40の突出片41、43がフレーム21の規制片25、27に当接して所定距離以上の移動を規制するので、連結部45、46の限度を越えた変形は起こらない。また、反対に右側方から大きな外力が加えられた場合には、その反作用による反射板40の右方への所定距離以上の移動が規制片26、28によって規制され、連結部45、46の限度を越えた変形が防止される。
【0058】
また、図5の(c)のように、光スキャナ20に左下隅(または右上隅)から大きな外力Fが加わると、その反作用で反射板40の左端が下方に移動し、右端が上方に移動するように反時計回りに回転して、連結部45、46が湾曲するが、反射板40の突出片41、44がフレーム21の規制片25、28に当接して所定角以上の回転を規制するので、連結部45、46の限度を越えた変形は起こらない。また、反対に右下隅(または左上隅)から大きな外力が加えられた場合には、その反作用による反射板40の時計回りの所定角以上の回転が規制片26、27によって規制され、連結部45、46の限度を越えた変形が防止される。
【0059】
また、図6のように、光スキャナ20に背面側から外力Fが加わると、その反作用で反射板40が後方に移動し、連結部45、46が斜め方向に引っ張られるが、反射板40の突出片41〜44がフレーム21の規制板33、34に当接して所定距離以上の移動を規制するので、連結部45、46の限度を越えた変形は起こらない。また、反対に前方から大きな外力が加えられた場合には、その反作用による反射板40の前方への所定距離以上の移動が規制板31、32によって規制され、連結部45、46の限度を越えた変形が防止される。
【0060】
さらに、図7のように、光スキャナ20の左端前方(または右端後方から)から大きな外力Fが加わると、その反作用で反射板40の左端が前方に移動し、右端が後方に移動して反時計回りに回転して、連結部45、46が捩じれ変形するが、反射板40の突出片41、43が規制板31、32に当接し、突出片42、44が規制板33、34に当接して、所定角以上の回転を規制するので、連結部45、46の限度を越えた変形は起こらない。また、反対に左端後方(または右端前方)から大きな外力が加えられた場合には、その反作用による反射板40の時計回りの所定角以上の回転が、規制板31〜34によって規制され、連結部45、46の限度を越えた変形が防止される。
【0061】
このように、実施形態の光スキャナ20は、反射板40の外縁に突出片41〜44を設け、その突出片41〜44の所定距離以上の移動を、フレーム21に設けた各規制片25〜28および規制板31〜34からなる規制部によって規制している。
【0062】
このため、少ない規制部で連結部45、46の過度な変形を防ぐことができ、、構造が簡単化できる。
【0063】
また、連結部45、46の近傍に設けられた突出片41〜44を規制するので、規制部を反射板40の両端部の近傍に設ける必要がなく、反射板40を高速に往復掃引する場合でも、空気抵抗が小さくて済み、安定な掃引が行なえ、少ない電力で回転駆動することができる。また、一つの規制板で複数の突出片の移動を規制でき、規制のための部材数を減らすことができる。
【0064】
また、規制部を反射板40にオーバラップさせる必要がないため、反射板40の一面側を有効に反射面として利用でき、光の入射角や反射角度範囲が限定されずに済む。
【0065】
なお、ここでは、反射板40と、その端部に対向する電極との間に電圧を印加し、その間に生じる静電力によって反射板40を回転させる駆動系を想定しているため、反射板40、連結部45、46を含む第1フレーム板22を、高い導電性を有する基板材料で形成しているが、これは、本発明を限定するものではなく、前記したように磁力によって反射板40を回転させる駆動系を用いる場合には、絶縁性の基板材料で反射板40を形成し、その端部表面に磁力を受ける膜やコイルを設ければよい。
【0066】
また、前記基板材料を鏡面仕上げして反射板40の表面に光を反射する反射面40aを形成していたが、反射板40の表面に反射率の高い材料によって反射膜を形成してもよい。
【0067】
また、フレーム21の規制部と反射板40の突出片41〜44の形状や配置は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形が可能である。
【0068】
例えば、図8に示すように、各規制片25〜28の先端形状を反射板40の各突出片41〜44の先端角部に合わせてL字型に形成して互いに係合するように近接させ、フレーム21の表面に沿った方向のうち、反射板40の左右方向の移動だけでなく、上下方向の所定距離以上の移動、所定角以上の回転を突出片41〜44に対する各規制片25〜28の当接によって規制してもよい。
【0069】
また、図8の例とは逆に、図9のように、各突出片41〜44の先端形状を各規制片25〜28の先端角部に合わせてL字型に形成して互いに係合するように近接させてもよい。
【0071】
また、図示しないが、各突出片41〜44の内寄りの側方に規制片25〜28を隣接させてもよい。
【0072】
また、上記光スキャナ20では、フレーム21および反射板40の外形が矩形の場合で説明したが、これらの外形は矩形に限定されるものではなく、長円、円、多角形等であってもよい。
【0073】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光スキャナは、外力によって連結部が過渡に変形したり損傷することを防止するために、反射板の外縁に突出片を設け、その突出片の移動をフレームに設けた規制部によって規制している。
【0074】
このため、少ない規制部で連結部の過度な変形を防止でき、構造を簡単化することができる。
【0075】
また、規制部を反射板の反射面にオーバラップさせる必要がないため、反射板に有効な広い反射面を形成することができ、光の入射角や反射角度範囲が限定されずに済む。
【0076】
また、突出片を連結部の近傍に設けたものでは、反射板の両端部の移動を規制する必要がなく、反射板を高速に掃引する場合であっても、空気抵抗が小さくて済み、安定な掃引ができ、少ない電力で駆動できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を正面側からみた斜視図
【図2】 本発明の実施形態を背面側からみた斜視図
【図3】 実施形態の分解斜視図
【図4】 実施形態の製造方法の一例を示す工程図
【図5】 実施形態の動作説明図
【図6】 実施形態の動作説明図
【図7】 実施形態の動作説明図
【図8】 実施形態の変形例を示す図
【図9】 実施形態の変形例を示す図
【図10】 光スキャナの基本構成図
【図11】 外力による変形を説明するための図
【図12】 外力による変形を説明するための図
【図13】 外力による変形を説明するための図
【図14】 過渡な変形を防止するための従来の規制方法を示す図
【符号の説明】
20……光スキャナ、21……フレーム、22……第1フレーム板、23……第2フレーム板、24……第3フレーム板、25〜28……規制片、31〜34……規制板、40……反射板、41〜44……突出片、45、46……連結部

Claims (2)

  1. フレーム(21)と、
    前記フレームの内側に配置された反射板(40)と、
    前記フレームの内縁の対向する位置からそれぞれ内方に延びて前記反射板の外縁との間をそれぞれ連結し、捩じれ方向の可撓性を有する第1および第2の連結部(45、46)とを備えた光スキャナにおいて、
    前記反射板には、
    前記第1の連結部の両側近傍の外縁から該第1の連結部に沿って外方にそれぞれ延設された第1および第2の突出片(41、42)と、
    前記第2の連結部の両側近傍の外縁から該第2の連結部に沿って外方にそれぞれ延設された第3および第4の突出片(43、44)とが形成され、
    前記フレームには、
    前記フレームの内縁から前記反射板の前記第1および第2の突出片の外寄りの側方に隣接する位置までそれぞれ延び、該第1および第2の突出片の前記フレームの表面に沿った方向の所定距離以上の移動を規制する第1および第2の規制片(25、26)と、
    前記フレームの内縁から前記反射板の前記第3および第4の突出片の外寄りの側方に隣接する位置までそれぞれ延び、該第3および第4の突出片の前記フレームの表面に沿った方向の所定距離以上の移動を規制する第3および第4の規制片(27、28)と、
    前記第1および第2の規制片の表面側に両端が固定され、該第1および第2の突出片の表面側にオーバラップして、該第1および第2の突出片の表面側への所定距離以上の移動を規制する第1の規制板(31)と、
    前記第1および第2の規制片の裏面側に両端が固定され、該第1および第2の突出片の裏面側にオーバラップして、該第1および第2の突出片の裏面側への所定距離以上の移動を規制する第2の規制板(32)と、
    前記第3および第4の規制片の表面側に両端が固定され、該第3および第4の突出片の表面側にオーバラップして、該第3および第4の突出片の表面側への所定距離以上の移動を規制する第3の規制板(33)と、
    前記第3および第4の規制片の裏面側に両端が固定され、該第3および第4の突出片の裏面側にオーバラップして、該第3および第4の突出片の裏面側への所定距離以上の移動を規制する第4の規制板(34)とが設けられていることを特徴とする光スキャナ。
  2. 前記第1〜第4の突出片と、前記第1〜第4の規制片のいずれか一方側の先端にL字型の切り欠き部分が設けられ、該切り欠き部分に他方側の角部が近接していることを特徴とする請求項1記載の光スキャナ。
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