JP3761774B2 - 往復動切断工具の防塵構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばレシプロソー等の往復動切断工具における防塵構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、上記レシプロソーの本体ハウジングの前面からは、往復動するスライダおよび切断時に切断材に突き当てられるガイドシューが前方へ突き出されている。スライダは、本体ハウジングの前面に取り付けた防塵用のシール部材を経て突き出されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記シール部材が本体ハウジングの前面にほぼ露出された状態で装着されていたため、当該レシプロソーを用いて例えば金属パイプを切断する作業において、切断直後の高温の切断粉が飛散してシール部材に付着等し、その結果このシール部材が損傷を受けてシール効果が低下する問題があった。
本発明は、この問題に鑑みなされたもので、シール部材の損傷を防止できる防塵構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明は、前記各請求項に記載した構成の防塵構造とした。
請求項1記載の防塵構造によれば、シール部材の前方が前面カバーによって遮蔽されるので、例えば金属パイプを切断する作業において、切断直後の高温の切断粉がシール部材に付着することが防止され、これにより該シール部材の損傷を防止して、そのシール効果を長期間にわたって維持することができる。
また、請求項1記載の防塵構造によれば、従来より用いられている本体カバーを利用して本体ハウジングの前面を覆うことができるので、部品点数を増やすことなく、上記作用効果を得ることができる。また、前面カバーが本体ハウジングに一体に設けられているので、組付け性を良くすることができる。さらにこれに加えて前面カバーのシール性をより向上させることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図1に基づいて説明する。図1は、本実施形態の防塵構造を備えたレシプロソー1の前部を示している。このレシプロソー1の本体ハウジング2の前面はゴム製の前面カバー3aによって覆われている。本体ハウジング2の前面には凹部4が設けられており、この凹部4の奥部にシール部材6が装着されている。このシール部材6により、本体ハウジング2の内部が外部から遮蔽されており、これによりスライダ7を摺動支持する軸受け(図示省略)の防塵がなされる。
このシール部材6を経てスライダ7が本体ハウジング2の前面から前方に突き出されている。このシール部材6により本体ハウジング2の内部が外部から遮蔽され、これによりスライダ7を摺動支持する軸受け等の防塵がなされる。
スライダ7は、本体ハウジング2に内蔵した電動モータおよび往復動機構(図示省略)によりその軸方向に沿って往復動する。このスライダ7の先端には、ブレード(鋸刃)Bを取り付けるためのブレード取り付け装置5が取り付けられている。
本体ハウジング2の前面からは、上記スライダ7に加えて支持バー9が突き出されている。この支持バー9の先端にガイドシュー8が取り付けられている。このガイドシュー8は、切断作業時に切断材(図示省略)に突き当てられて、当該レシプロソー1と切断材との間の間隔を一定に保持する機能を有している。
【0006】
上記スライダ7および支持バー9は、本体ハウジング2の前面を覆う前面カバー3aからそれぞれ前方へ相互に平行に突き出されている。この前面カバー3aには、スライダ挿通孔3bが形成されており、このスライダ挿通孔3bの周囲には前方に張り出すリップ片3cが全周にわたって形成されている。このリップ片3cは、スライダ7の周面全周にわたって弾性的に押圧されており、これにより凹部4ひいてはシール部材6が外部から遮蔽されている。
また、前面カバー3aには支持バー挿通孔3dが形成されており、この支持バー挿通孔3dを経て支持バー9が前方へ突き出されている。
前面カバー3aには、固定プレート10が重ね合わせられている。この固定プレート10は、ビス11〜11によって本体ハウジング2の前面に固定されている。この固定プレート10と本体ハウジング2の前面との間に、前面カバー3aが挟み込まれており、これにより該前面カバー3aが本体ハウジング2の前面に沿って固定されている。
【0007】
以上のように構成した本実施形態の防塵構造によれば、本体ハウジング2の前面が前面カバー3aによって覆われており、この前面カバー3aによってシール部材6の前方が外部から遮断されている。このため、例えば金属パイプの切断作業時に発生した切断直後の高温の金属粉がシール部材6に付着することが防止され、これにより該シール部材6の損傷を防止してそのシール効果を長期間にわたって維持することができる。
また、本実施形態では、本体カバー3を本体ハウジング2の前面側に延長してシール部材6の前方を遮蔽する構成であり、本体カバー3に前面カバー3aが一体に形成された構成であるので、特に部品点数を増やすことなく上記作用効果を得ることができる。
【0008】
さらに、スライダ挿通孔3bには前方に張り出すリップ片3cがその全周にわたって形成されているので、該前面カバー3aとスライダ7との間のシール性をより高めることができ、ひいてはシール部材6の損傷を一層確実に防止することができる。
また、本体ハウジング2の前面にビス止めした固定プレート10と本体ハウジング2の前面との間に前面カバー3aを挟み込んで固定する構成であるので、当該前面カバー3aのばたつきあるいは位置ズレを防止することができ、この点で当該前面カバー3aの遮蔽効果を一層確実に維持することができる。
【0009】
以上例示した実施形態には種々変更を加えることができる。例えば、本体ハウジング2の前面を覆う前面カバー3aを本体カバー3に一体に形成する構成を提示したが、これに限らず、本体カバー3とは別体で形成した前面カバーを本体ハウジング2の前面に張り付ける構成としてもよい。
また、リップ片3cは前方に張り出す形態を例示したが、凹部4側に張り出す形態あるいは前後双方に張り出す形態としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す図であり、レシプロソーの前部の側面図である。
【符号の説明】
1…レシプロソー(往復動切断工具)
2…本体ハウジング
3…本体カバー
3a…前面カバー、3b…スライダ挿通孔、3c…リップ片、3d…支持バー挿通孔
4…凹部
5…ブレード取り付け装置
6…シール部材
7…スライダ
8…ガイドシュー
9…支持バー
10…固定プレート
11…ビス
B…ブレード

Claims (1)

  1. 本体ハウジングの前面からスライダが往復動可能に突き出された往復動切断工具の防塵構造であって、本体ハウジングを覆う本体カバーを該本体ハウジングの前面側に延長して、該本体ハウジングの前面にゴム製の前面カバーを設け、該前面カバーにより前記スライダの周囲に装着したシール部材の前方を遮蔽するとともに、該前面カバーの、スライダを挿通するための開口部に沿って前方へ張り出すリップ片を設け、該リップ片をスライダの周面に弾性圧接させ、かつ前記前面カバーを前記本体ハウジングの前面に取り付けた固定プレートと前記本体ハウジングの前面との間に挟み込んで固定する構成とした往復動切断工具の防塵構造。
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