JP3761681B2 - フォトマスク欠損欠陥修正方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造におけるリソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)に用いられるフォトマスクの回路パターン部の欠損欠陥の修正方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在のフォトマスクにおける回路パターン部の欠損欠陥の修正は、以下のように行われている。
【0003】
(1)まず、FIB(Focused Ion Beam systems)修正法について説明する。
【0004】
図7に示すように、FIB修正装置は、プロセスガス銃1、イオン源2、電子銃3を有しており、膜形成方法は、イオン源2からGa(ガリウム)イオンビーム4を放出させながら、プロセスガス銃1からピレンガス5を放出させる。ピレンガス5は、Gaイオンビーム4に接触することにより、重合(化学反応)し、イオンビームの照射領域6にC(カーボン)の薄膜7を形成する。なお、8はレンズである。
【0005】
なお、電子銃3から放出される電子は、イオン源2から放出されるGa(ガリウム)イオンビーム4が、絶縁物のガラス基板に照射されることから、ビームのドリフト(位置ずれ)があり、電子により電気的に中和を行い、イオンビームのドリフトを抑制するために照射している。
【0006】
(2)次に、レーザ修正法による修正装置について説明する。
【0007】
図8に示すように、このレーザCVD修正装置は、レーザ11、プロセスガス銃12を有しており、膜形成方法は、レーザ11の照射領域14にプロセスガス13(Ar+CH4 )を放出し、光CVDにより、Cr(クロム)薄膜15を形成する。
【0008】
上記したように、これらの修正技術は、回路パターン部の欠損欠陥部にGaイオンビーム、またはレーザを照射することで欠損欠陥部の修正が可能となる。
【0009】
また、レーザ修正法において、プロセスガス13を放出せずに、レーザ11を照射することで回路パターン部の除去を行うことができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記(1)FIB修正技術は、フォトマスクにイオンビームを照射することにより、回路パターン部を形成するCrからの2次イオンと透過部であるガラス基板からのSiの2次イオンが発生する。そして、このCr、Si2次イオンの種類と個数を各イオン検出用のチャネルトロンにより検出し、検出されたデータを増幅し、コンピュータに取り込むことで、フォトマスクのイメージ像を作成するようにしている。
【0011】
しかしながら、このFIB修正技術においては、以下の問題点がある。
【0012】
(A)回路パターン部に欠損欠陥が存在する場合、欠損欠陥部が完全なガラス基板の材質(Siの2次イオンの検出が可能)であれば、イメージ像において、欠損欠陥部が確認可能であるが、欠損欠陥部にCr薄膜が存在する場合(ハーフトーン欠陥)においては、チャネルトロンの検出分解能力、及び画像処理の分解能力の限界により、イメージ像における欠損欠陥部の確認が難しい。
【0013】
(B)フォトマスク上に存在する欠陥サイズに関する品質要求が64Mb DRAMにおいては、0.3〜0.35μm、256Mb DRAMにおいては、0.25〜0.2μmレベルの微小欠陥サイズが要求されている。
【0014】
しかしながら、画像処理の分解能力の限界により、微小サイズの欠陥部の確認が難しい。
【0015】
なお、このFIB修正装置のイメージ像における欠陥部のサイズは、≧0.5μmレベルまでは確認可能である。
【0016】
次に、上記(2)のレーザ修正装置は、(1)FIB修正装置で用いる画像イメージとは違い、光学顕微鏡を用い、観察照明方式として反射光、透過光を使用する。
【0017】
この観察方式では、回路パターン部の欠損欠陥を直接観察することが可能であり、FIB修正装置における課題である欠損欠陥部にCr薄膜が存在する場合(ハーフトーン欠陥)においても、反射光及び透過光を用いることで確認することができる。
【0018】
しかしながら、このレーザ修正装置においては、以下の問題点がある。
【0019】
(A)光源にNd:YAGレーザ(λ:532nm)を用いていること、及び光CVDによるCr蒸着方法を用いるために、Crの最小蒸着領域は、数ミクロン以上である。つまり、精度良く回路パターン部の欠損欠陥領域に蒸着することができない。
【0020】
(B)光CVDによるCr蒸着方法により形成されたCr薄膜は、透過部のガラス基板との密着性が悪いため、回路パターン部の欠損欠陥部に形成したCr薄膜が、フォトマスクの洗浄プロセス時に剥がれてしまう。
【0021】
本発明は、上記問題点を除去し、回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用いることができ、精度良く回路パターン部の欠損欠陥領域に蒸着するとともに、フォトマスクの耐洗浄性に優れたフォトマスク欠損欠陥修正方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕フォトマスクにおける回路パターン部に存在するパターンエッジ欠損欠陥修正方法において、エッジ欠損欠陥部の近傍に新規独立欠損欠陥部をレーザ修正法により作製し、前記エッジ欠損欠陥部と前記新規独立欠損欠陥部上にFIB修正法によりカーボン遮光膜を形成するようにしたものである。
【0023】
〕フォトマスクにおける回路パターン部に存在するパターン欠損欠陥修正方法において、孤立欠損欠陥部の近傍に新規孤立欠損欠陥部をレーザ修正法により作製し、前記孤立欠損欠陥部と前記新規孤立欠損欠陥部上にFIB修正法によりカーボン遮光膜を形成するようにしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
従来のフォトマスクにおける回路パターン部の欠損欠陥部における修正方法としては、FIB修正装置、及びレーザ修正装置のいずれかを使用していたが、本発明の修正方法は、FIB修正装置の利点である(1)欠損欠陥部の修正精度がレーザ修正装置と比較して優れている点と、(2)C(カーボン)膜の性質が、レーザ修正装置によるCr薄膜と比較して耐洗浄性に優れている点を用いることと、また、レーザ修正装置の利点である、光学顕微鏡による観察方法を採用し、回路パターン部の欠損欠陥部の観察(検出)がFIB修正装置と比較して優れている点を利用した欠損欠陥部の修正方法を採っている。
【0026】
まず、本発明の第1実施例について説明する。
【0027】
図1は本発明の第1実施例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【0028】
図1(a)は回路パターン部101のエッジに欠損欠陥(エッジ欠損欠陥)部102が存在している。このエッジ欠損欠陥部102のサイズは、Xは0.3μm、Yは0.3μmであり、FIB修正装置のイメージ像においては検出不可能な欠陥部である。ここで、エッジ欠損欠陥部とは、回路パターン部のエッジを含んだパターン部にCrが存在しない領域のことである。
【0029】
そこで、図1(b)に示すように、レーザ修正装置(DRS−II:Quantronix製、及びSL453C:日本電気製)を用いて、エッジ欠損欠陥部102の近傍にNd:YAGレーザを照射し、エッジ欠損欠陥部102とは別に新規独立欠損欠陥部103を作製する。この新規独立欠損欠陥部103のサイズは、Xは0.8μm、Yは1.3μmとした。
【0030】
なお、この新規独立欠損欠陥部のサイズ及び形状については、FIBイメージ像における検出可能なサイズ、修正可能なサイズ、及び回路パターン部の形状に影響が無い形状(回路パターン部101のエッジを含まない等)を考慮すれば、そのサイズ、形状については問わない。
【0031】
次いで、図1(c)に示すように、FIB修正装置(SIR−1000:セイコー電子工業製)を用いて、回路パターン部101に存在するエッジ欠損欠陥部102と新規独立欠損欠陥部103上に、カーボン膜を形成するFIB堆積領域(FIB Deposition Area)104を決定する。
【0032】
ここで、このFIB堆積領域104とは、FIB修正装置においてイメージ像上でカーボン膜を形成する形状、及びカーボン膜堆積領域を設定した部分である。なお、この実施例においては、FIB堆積領域104の設定は、回路パターン部101に存在するエッジ欠損欠陥部102と新規独立欠損欠陥部103を一回正可能な設定としたが、各欠損欠陥部について修正領域の設定を行っても構わない。
【0033】
次に、図1(d)に示すように、FIB修正装置を用いて、カーボン膜堆積領域105にカーボン膜を1300Å形成した。なお、この修正においては、カーボン膜を1300Å形成したが、形成するカーボン膜は、リソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)において露光する光源を遮断可能とする薄膜であれば問題はない。
【0034】
図1(e)は、エッジ欠損欠陥部の修正終了後の回路パターン部101′の遮光イメージを光学顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、観察した結果である。ここで、光学顕微鏡の光源は、水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長λを365nm近傍にしている。観察結果では、回路パターン部に欠損欠陥部が無いものと同等な遮光イメージであることが確認された。
【0035】
上記したように、この実施例では、
(A)回路パターン部のエッジ欠損欠陥部の近傍に新規独立欠損欠陥部を作製する。
【0036】
(B)回路パターン部のエッジ欠損欠陥部と新規独立欠損欠陥部上に遮光膜を形成する。
【0037】
このように、第1実施例によれば、回路パターン部のエッジ欠損欠陥部の近傍に新規独立欠損欠陥部を作製することにより、
(1)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能な欠陥部の検出と位置確認が可能になる。
【0038】
(2)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置で行えることにより、エッジ欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで、欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものになる。
【0039】
(3)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0040】
次に、本発明の第1参考例について説明する。
【0041】
図2は本発明の第1参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【0042】
図2(a)に示すように、回路パターン部111のエッジに欠損欠陥(エッジ欠損欠陥)部112が存在している。このエッジ欠損欠陥部112のサイズは、Xは0.3μm、Yは0.3μmであり、FIB修正装置のイメージ像においては検出不可能な欠陥部である。
【0043】
次に、図2(b)に示すように、レーザ修正装置を用いて、エッジ欠損欠陥部112の面積値に対して広領域のNd:YAGレーザをエッジ欠損欠陥部112に重複させた位置に照射し、エッジ欠損欠陥部112サイズより広領域の新規エッジ欠損欠陥部113を作製する。この新規エッジ欠損欠陥部113のサイズは、Xは2.0μm、Yは3.0μmとした。
【0044】
なお、この新規エッジ欠損欠陥部113のサイズ及び形状については、FIBイメージ像における検出可能なサイズ、修正可能なサイズ、及び回路パターン部111の形状に影響が無い形状(回路パターン部111のエッジを含まない等)を考慮すれば、のサイズ、形状については問わない。
【0045】
図2(c)に示すように、FIB修正装置(SIR−1000:セイコー電子工業製)を用いて、回路パターン部111に存在する新規エッジ欠損欠陥部113上にカーボン膜を形成するFIB堆積領域114を決定する。ここで、このFIB堆積領域114とは、FIB修正装置においてイメージ像上でカーボン膜を形成する形状及び領域を設定した部分である。
【0046】
次いで、図2(d)に示すように、FIB修正装置を用いて、カーボン膜堆積領域115にカーボン膜を1300Å形成した。
【0047】
なお、この修正においては、カーボン膜を1300Å形成したが、形成するカーボン膜は、リソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)において露光する光源を遮断可能とする薄膜であれば問題はない。
【0048】
図2(e)は修正終了後の回路パターン部111′の遮光イメージを光学顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、観察した結果である。ここで、光学顕微鏡の光源は、水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長λを365nm近傍にしている。観察結果では、回路パターン部111′に欠損欠陥部が無いものと同等な遮光イメージであることが確認された。
【0049】
上記したように、この参考例では、
(A)回路パターン部のエッジ欠損欠陥部と重複する位置に新規エッジ欠損欠陥部を作製する。
【0050】
(B)新規エッジ欠損欠陥部上に遮光膜を形成する。
【0051】
このように、第1参考例によれば、回路パターン部のエッジ欠損欠陥部と重複する位置に新規エッジ欠損欠陥部を作製することにより、
(1)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能なエッジ欠損欠陥部の検出と位置確認が可能になる。
【0052】
(2)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用いることにより、エッジ欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで、欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものになる。
【0053】
(3)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0054】
次に、本発明の第2参考例について説明する。
【0055】
図3は本発明の第2参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【0056】
図3(a)に示すように、回路パターン部121のエッジ部に欠損欠陥(エッジ欠損欠陥)部122が存在している。このエッジ欠損欠陥部122のサイズは、Xは0.3μm、Yは0.3μmであり、FIB修正装置のイメージ像においては検出不可能な欠陥部である。
【0057】
次いで、図3(b)に示すように、レーザ修正装置を用いて、回路パターン部121のエッジ欠損欠陥部122に対してNd:YAGレーザをエッジ欠損欠陥部122と接触する位置に照射し、エッジ欠損欠陥部122の元サイズに対して、欠損欠陥部122を拡大させる。このNd:YAGレーザの照射領域123のサイズは、X1.0μm、Y0.5μmとした。
【0058】
なお、この拡大させた欠損欠陥部122のサイズ及び形状については、FIBイメージ像における検出可能なサイズ、修正可能なサイズ、及び回路パターン部121の形状に影響が無い形状(回路パターン部121のエッジを含まない等)を考慮すれば、そのサイズ、形状については問わない。
【0059】
図3(c)に示すように、FIB修正装置を用いて、回路パターン部121に存在するエッジ欠損欠陥部122上にカーボン膜を形成するFIB堆積領域124を決定する。ここで、このFIB堆積領域124とは、FIB修正装置においてイメージ像上でカーボン膜を形成する形状、及び領域を設定した部分である。
【0060】
次いで、図3(d)に示すように、FIB修正装置を用いて、カーボン膜堆積領域125にカーボン膜を1300Å形成した。なお、この修正においては、カーボン膜を1300Å形成したが、形成するカーボン膜は、リソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)において露光する光源を遮断可能とする薄膜であれば問題はない。
【0061】
図3(e)は、エッジ欠損欠陥部の修正終了後の回路パターン部121′の遮光イメージを光学顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、観察した結果である。ここで、光学顕微鏡の光源は、水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長λを365nm近傍にしている。観察結果では、回路パターン部121′に欠損欠陥部が無いものと同等な遮光イメージであることが確認された。
【0062】
上記したように、この参考例では、
(A)回路パターン部のエッジ欠損欠陥部の領域(サイズ、面積)を拡大させる。
【0063】
(B)拡大させた新規エッジ欠損欠陥部上に遮光膜を形成する。
【0064】
このように、第2参考例によれば、回路パターン部のエッジ欠損欠陥部の元サイズに対して、エッジ欠損欠陥部領域を拡大させることにより、
(1)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能なエッジ欠損欠陥部の検出と位置確認が可能になる。
【0065】
(2)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用いることにより、エッジ欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで、欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものになる。
【0066】
(3)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0067】
次に、本発明の第3参考例について説明する。
【0068】
図4は本発明の第3参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【0069】
図4(a)に示すように、回路パターン部131のエッジ部に欠損欠陥(エッジ欠損欠陥)部132が存在している。このエッジ欠損欠陥部のサイズは左部欠損欠陥部132AはXは0.3μm、Yは0.3μm、右部欠損欠陥部132BはXは0.25μm、Yは0.25μmであり、FIB修正装置のイメージ像においては、検出不可能な欠陥部である。
【0070】
次いで、図4(b)に示すように、FIB修正装置を用いて、回路パターン部131に存在するエッジ欠損欠陥部132A,132B上と正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成するFIB堆積領域133を決定する。ここで、このFIB堆積領域133とは、FIB修正装置において、イメージ像上でカーボン膜を形成する形状、及び領域を設定した部分である。
【0071】
次いで、図4(c)に示すように、FIB修正装置を用いてサイズXは5.5μm、Yは2.5μm、膜厚は1300Åのカーボン膜を形成した(カーボン膜堆積領域134)。なお、このFIB修正においては、カーボン膜を1300Å形成したが形成するカーボン膜は、リソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)において、露光する光源を遮断可能とする薄膜であれば問題はない。
【0072】
図4(d)に示すように、レーザ修正装置を用いて、正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成した領域135に対してのみ、Nd:YAGレーザを照射し、正常な光透過部(ガラス面部)にする。このNd:YAGレーザの照射領域は、Xは2.0μm、Yは4.0μmとした。なお、Nd:YAGレーザの照射領域は、正常な回路パターン部を考慮すれば、サイズ、形状については問わない
【0073】
図4(e)は、エッジ欠損欠陥部の修正終了後の回路パターン部131′の遮光イメージを光学顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、観測した結果である。ここで、光学顕微鏡の光源は、水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長λを365nm近傍にしている。観察結果では、回路パターン部131′に欠損欠陥部が無いものと同等な遮光イメージであることが確認された。なお、134Aは欠損欠陥修正のための最終カーボン膜堆積領域を示している。
【0074】
上記したように、この参考例では、
(A)回路パターン部に存在するエッジ欠損欠陥部上と正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成する。
【0075】
(B)正常な光透過部(ガラス面部)に、カーボン膜を形成した領域に対してのみ、Nd:YAGレーザを照射し、正常な光透過部(ガラス面部)にする。
【0076】
このように、第3参考例によれば、回路パターン部に存在するエッジ欠損欠陥部上、及び周辺部に新たな残留欠陥部を新規に形成することにより、
(1)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能なエッジ欠損欠陥部をFIB修正装置で修正する必要がない。
【0077】
(2)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部を修正するツールとしてレーザ修正装置(レーザによる修正)を用いることができる。
【0078】
(3)エッジ欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものになる。
【0079】
(4)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部の修正方法として現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0080】
次に、本発明の第4参考例について説明する。
【0081】
図5は本発明の第4参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【0082】
図5(a)に示すように、回路パターン部141のエッジ部に欠損欠陥(エッジ欠損欠陥)部142が存在している。このエッジ欠損欠陥部142のサイズは、左部欠損欠陥部142AはXは0.3μm、Yは0.3μm、右部欠損欠陥部142BはXは0.25μm、Yは0.25μmであり、FIB修正装置のイメージ像においては、検出不可能な欠陥部である。
【0083】
次いで、図5(b)に示すように、FIB修正装置を用いて、回路パターン部141に存在するエッジ欠損欠陥部142A,142B上と正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成するFIB堆積領域143を決定する。ここで、このFIB堆積領域143とは、FIB修正装置において、イメージ像上でカーボン膜を形成する形状、及び領域を設定した部分である。
【0084】
次いで、図5(c)に示すように、FIB修正装置を用いて、サイズ、Xは5.5μm、Yは2.5μm、膜厚は1300Åのカーボン膜を形成した(カーボン膜堆積領域144)。なお、このFIB修正においては、カーボン膜を1300Å形成したが、形成するカーボン膜は、リソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)において、露光する光源を遮断可能とする薄膜であれば問題はない。
【0085】
図5(d)に示すように、FIB修正装置を用いて、正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成した領域に対してのみGaイオンビームを照射し、カーボン膜をスパッタエッチングし、正常な光透過部(ガラス面部)145にする。このスパッタエッチング領域は、Xは2.0μm、Yは2.5μmとした。
【0086】
なお、正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成した領域に対して、Gaイオンビームを照射する領域は、カーボン膜を形成していない正常な光透過部(ガラス面部)領域に影響がなく、かつ正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜が残らないサイズ、形状にするように設定した。
【0087】
図5(e)は修正終了後の回路パターン部141′の遮光イメージを光学顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、観測した結果である。ここで、光学顕微鏡の光源は、水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長λを365nm近傍にしている。観察結果では、回路パターン部141′に欠損欠陥部が無いものと同等な遮光イメージであることが確認された。なお、144Aは欠損欠陥修正のための最終カーボン膜堆積領域を示している。
【0088】
上記したように、この参考例では、
(A)回路パターン部に存在するエッジ欠損欠陥部上と正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成する。
【0089】
(B)正常な光透過部(ガラス面部)に、カーボン膜を形成した領域に対してのみ、Gaイオンビームを照射し、カーボン膜をスパッタエッチングし、正常な光透過部(ガラス面部)にする。
【0090】
このように、第4参考例によれば、回路パターン部に存在するエッジ欠損欠陥部上、及び周辺部に新たな残留欠陥部を新規に形成することにより、
(1)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能なエッジ欠損欠陥部を修正することが可能になる。
【0091】
(2)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用いることができる。
【0092】
(3)エッジ欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものになる。
【0093】
(4)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0094】
次に、本発明の第5参考例について説明する。
【0095】
図6は本発明の第5参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【0096】
図6(a)に示すように、回路パターン部151のエッジ部に欠損欠陥(エッジ欠損欠陥)部152が存在している。このエッジ欠損欠陥部152のサイズは左部欠損欠陥部152Aのサイズは、Xは0.3μm、Yは0.3μm、右部欠損欠陥部152Bのサイズは、Xは0.25μm、Yは0.25μmであり、FIB修正装置のイメージ像においては、検出不可能な欠陥部である。
【0097】
次いで、図6(b)に示すように、FIB修正装置を用いて、回路パターン部151に存在するエッジ欠損欠陥部152A,152B上と正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成するFIB堆積領域153を決定する。ここで、このFIB堆積領域153とは、FIB修正装置において、イメージ像上でカーボン膜を形成する形状、及び領域を設定した部分である。
【0098】
次いで、図6(c)に示すように、FIB修正装置を用いて、サイズ、Xは5.5μm、Yは2.5μm、膜厚は1300Åのカーボン膜を形成した(カーボン膜堆積領域154)。このFIB修正においては、カーボン膜を1300Å形成したが、形成するカーボン膜は、リソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)において、露光する光源を遮断可能とする薄膜であれば問題はない。
【0099】
図6(d)に示すように、FIB修正装置を用いて、正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成した領域に対して回路パターン部151のエッジ近傍部のみのFIBエッチング領域155にGaイオンビームを照射する。
【0100】
図6(e)に示すように、回路パターン部151のエッジ近傍部のみのFIBエッチング領域155に堆積されたカーボン膜をスパッタエッチングし、正常な光透過部(ガラス面部)にする。このスパッタエッチング領域155は、各サイズ共にXは0.4μm、Yは2.5μmとした。
【0101】
なお、正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成した領域に対して、Gaイオンビームを照射する領域は、カーボン膜を形成していない正常な光透過部(ガラス面部)領域に影響がないサイズ、形状にするように設定した。
【0102】
図6(f)に示すように、正常な光透過部(ガラス面部)のカーボン膜が残留している領域156、かつ回路パターン部151のエッジ近傍部にダメージを与えない領域にレーザ修正装置を用いてNd:YAGレーザを照射し、正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜が残留している領域156のカーボン膜を除去する。このNd:YAGレーザの照射領域のサイズは、Xは1.6μm、Yは6.0μmとした。
【0103】
なお、正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成した領域に対して、Nd:YAGレーザを照射するスパッタエッチング領域155は、カーボン膜を形成していない正常な回路パターン部151領域に影響がないサイズ、形状にするように設定した。
【0104】
図6(g)は修正終了後の回路パターン部151′の遮光イメージを光学顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、観測した結果である。ここで、光学顕微鏡の光源は、水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長λを365nm近傍にしている。観察結果では、回路パターン部151′に欠損欠陥部が無いものと同等な遮光イメージであることが確認された。
【0105】
上記したように、この参考例では、
(A)回路パターン部に存在するエッジ欠損欠陥部上と正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜を形成する。
【0106】
(B)正常な光透過部(ガラス面部)に、カーボン膜を形成した領域に対して回路パターン部のエッジ近傍部のみに、Gaイオンビームを照射し、カーボン膜をスパッタエッチングする。
【0107】
(C)正常な光透過部(ガラス面部)に、カーボン膜が残留している領域に対し、かつ回路パターン部のエッジ部にダメージを与えない領域にNd:YAGレーザを照射し、正常な光透過部(ガラス面部)にカーボン膜が残留している領域を除去する。
【0108】
このように、第5参考例によれば、回路パターン部に存在するエッジ欠損欠陥部上、及び周辺部に新たな残留欠陥部を形成することにより、
(1)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能なエッジ欠損欠陥部を修正することが可能になる。
【0109】
(2)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置とレーザ修正装置を用いることができる。
【0110】
(3)エッジ欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで、欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものになる。
【0111】
(4)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0112】
次に、回路パターン部の内部に独立して存在する欠損欠陥(孤立欠損欠陥)部の修正方法について説明する。
【0113】
図9は本発明の第実施例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【0114】
図9(a)に示すように、回路パターン部201は内部に独立して存在する孤立欠損欠陥部202を有する。この孤立欠損欠陥部202のサイズは、Xは0.3μm、Yは0.25μmであり、FIB修正装置のイメージ像においては検出不可能な欠陥部である。ここで、この孤立欠損欠陥部202とは、回路パターン部201のエッジ部を含まないパターン部にCrが存在しない領域のことである。
【0115】
次いで、図9(b)に示すように、レーザ修正装置(DRS−II:Quantronix製、及びSL453C:日本電気製)を用いて、孤立欠損欠陥部202の近傍にNd:YAGレーザを照射し、孤立欠損欠陥部202とは別に新規孤立欠損欠陥部203を作製する。この新規孤立欠損欠陥部203のサイズは、Xは1.5μm、Yは1.0μmとした。
【0116】
なお、新規孤立欠損欠陥部203のサイズ及び形状については、FIBイメージ像における検出可能なサイズ、修正可能なサイズ、及び回路パターン部201の形状に影響が無い形状(回路パターン部201のエッジを含まない等)を考慮すれば、そのサイズ、形状については問わない。
【0117】
次いで、図9(c)に示すように、FIB修正装置(SIR−1000:セイコー電子工業製)を用いて、回路パターン部201に存在する孤立欠損欠陥部202と新規孤立欠損欠陥部203上にカーボン膜を形成するFIB堆積領域204を決定する。ここで、このFIB堆積領域204とは、FIB修正装置においてイメージ像上でカーボン膜を形成する形状、及び領域を設定した部分である。なお、この実施例においては、この修正領域の設定は、回路パターン部201に存在する孤立欠損欠陥部202と新規孤立欠損欠陥部203を一回正可能な設定としたが、各欠損欠陥部について修正領域の設定を行っても構わない。 図9(d)に示すように、FIB修正装置を用いて、カーボン膜堆積領域205にカーボン膜を1300Å形成した。なお、このFIB修正においては、カーボン膜を1300Å形成したが、形成するカーボン膜は、リソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)において露光する光源を遮断可能とする薄膜であれば問題はない。
【0118】
図9(e)は、孤立欠損欠陥部の修正終了後の回路パターン部201′の遮光イメージを光学顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、観察した結果である。ここで、光学顕微鏡の光源は、水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長λを365nm近傍にしている。観察結果では、回路パターン部201′に欠損欠陥部が無いものと同等な遮光イメージであることが確認された。
【0119】
上記したように、この実施例では、
(A)回路パターン部の孤立欠損欠陥部の近傍に新規欠損欠陥部を作製する。
【0120】
(B)回路パターン部の孤立欠損欠陥部と新規欠損欠陥部上に遮光膜を形成する。
【0121】
このように、第実施例によれば、回路パターン部の孤立欠損欠陥部の近傍に新規欠損欠陥部を作製することにより、
(1)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能な欠陥部の検出と位置確認が可能になる。
【0122】
(2)回路パターン部の微小な欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用いることができることにより、欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで、欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものとなる。
【0123】
(3)回路パターン部の微小な欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0124】
次に、本発明の第6参考例について説明する。
【0125】
図10は本発明の第6参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【0126】
図10(a)に示すように、回路パターン部211は内部に独立して存在する孤立欠損欠陥部212を有する。この孤立欠損欠陥部212のサイズは、Xは0.3μm、Yは0.25μmであり、FIB修正装置のイメージ像においては検出不可能な欠陥部である。ここで、この孤立欠損欠陥部212とは、回路パターン部211のエッジ部を含まないパターン部において、Crが存在しない領域のことである。
【0127】
次に、図10(b)に示すように、レーザ修正装置を用いて、孤立欠損欠陥部212の面積値に対して広領域のNd:YAGレーザを、孤立欠損欠陥部212に重複させた位置に照射し、孤立欠損欠陥部212サイズより広領域の新規孤立欠損欠陥部213を作製する。この新規欠損欠陥部213は、Xは1.5μm、Yは1.0μmとした。
【0128】
なお、新規孤立欠損欠陥部213のサイズ及び形状については、FIBイメージ像における検出可能なサイズ、修正可能なサイズ、及び回路パターン部の形状に影響が無い、新規欠損欠陥形状(回路パターン部211のエッジを含まない等)を考慮すれば、そのサイズ、形状については問わない。
【0129】
次いで、図10(c)に示すように、FIB修正装置(SIR−1000:セイコー電子工業製)を用いて、回路パターン部211に存在する新規孤立欠損欠陥部213上にカーボン膜を形成するFIB堆積領域領域214を決定する。ここで、このFIB堆積領域214とは、FIB修正装置においてイメージ像上でカーボン膜を形成する形状、及び領域を設定した部分である。
【0130】
次に、図10(d)に示すように、FIB修正装置を用いて、カーボン膜堆積領域215にカーボン膜を1300Å形成した。なお、このFIB修正においては、カーボン膜を1300Å形成したが、形成するカーボン膜は、リソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)において露光する光源を遮断可能とする薄膜であれば問題はない。
【0131】
図10(e)に示すように、修正終了後の回路パターン部211′を光学顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、回路パターン部211′の遮光イメージを観察した結果である。ここで、光学顕微鏡の光源は、水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長λを365nm近傍にしている。観察結果では、回路パターン部211′に欠損欠陥部が無いものと同等な遮光イメージであることが確認された。
【0132】
上記したように、この参考例では、
(A)回路パターン部の孤立欠損欠陥部と重複する位置に新規欠損欠陥部を作製する。
【0133】
(B)新規欠損欠陥部上に遮光膜を形成する。
【0134】
このように、第6参考例によれば、回路パターン部の孤立欠損欠陥部と重複する位置に新規欠損欠陥部を作成することにより、
(1)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能な欠損欠陥部の検出と位置確認が可能になる。
【0135】
(2)回路パターン部の微小な欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用いることができることにより、欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで、欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものになる。
【0136】
(3)回路パターン部の微小な欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0137】
次に、本発明の第7参考例について説明する。
【0138】
図11は本発明の第7参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【0139】
図11(a)に示すように、回路パターン部221は内部に独立して存在する孤立欠損欠陥部222を有する。この孤立欠損欠陥部222のサイズは、Xは0.3μm、Yは0.25μmであり、FIB修正装置のイメージ像においては検出不可能な欠陥部である。ここで、この孤立欠損欠陥部とは、回路パターン部のエッジ部を含まないパターン部において、Crが存在しない領域のことである。
【0140】
次いで、図11(b)に示すように、レーザ修正装置を用いて、孤立欠損欠陥部222に対して、Nd:YAGレーザを孤立欠損欠陥部222と接触する位置に照射し、孤立欠損欠陥部222の元サイズに対して、欠損欠陥部を拡大させる。このNd:YAGレーザの照射領域223のサイズは、Xは0.5μm、Yは0.5μmとした。
【0141】
なお、拡大させた孤立欠損欠陥部222のサイズ及び形状については、FIBイメージ像における検出可能なサイズ、修正可能なサイズ、及び回路パターン部221の形状に影響が無い形状(回路パターン部221のエッジを含まない等)を考慮すれば、そのサイズ、形状については問わない。
【0142】
次いで、図11(c)に示すように、FIB修正装置を用いて、回路パターン部221に存在する拡大させた孤立欠損欠陥部222上にカーボン膜を形成するFIB堆積領域224を決定する。ここで、このFIB堆積領域224とは、FIB修正装置においてイメージ像上でカーボン膜を形成する形状、及び領域を設定した部分である。
【0143】
次に、図11(d)に示すように、FIB修正装置を用いて、カーボン膜堆積領域225にカーボン膜を1300Å形成した。なお、このFIB修正においては、カーボン膜を1300Å形成したが、形成するカーボン膜は、リソグラフィ工程の露光装置(ステッパー等)において露光する光源を遮断可能とする薄膜であれば問題はない。
【0144】
図11(e)は、修正終了後の回路パターン部221′の遮光イメージを光学顕微鏡(ニコン製)の透過光を用いて、観察した結果である。ここで、光学顕微鏡の光源は、水銀ランプを使用し、かつ変調フィルタにより波長λを365nm近傍にしている。観察結果では、回路パターン部221′に欠損欠陥部が無いものと同等な遮光イメージであることが確認された。
【0145】
上記したように、この参考例では、
(A)回路パターン部の孤立欠損欠陥部の領域(サイズ、面積)を拡大させる。
【0146】
(B)拡大させた新規欠損欠陥部上に遮光膜を形成する。
【0147】
このように、第7参考例によれば、回路パターン部の孤立欠損欠陥部の元サイズに対して、欠損欠陥部領域を拡大させることにより、
(1)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能な欠損欠陥部の検出と位置確認が可能になる。
【0148】
(2)回路パターン部の微小な欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用いることができることにより、欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで、欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものになる。
【0149】
(3)回路パターン部の微小な欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0150】
なお、本発明は、更に以下のような利用形態を有する。
【0151】
1実施例では、フォトマスクにおける回路パターン修正方法を例に説明したが、回路パターン修正技術は、フォトマスクの修正技術を液晶パネルの配線パターン修正、形成技術に適用可能である。
【0152】
なお、新規欠損欠陥部の作製方法に、Nd:YAGレーザを用いたが、機械的剥離方法(回路パターン部の膜に損傷を与える)方法、及び化学処理(エッチング)等を代用することでも適用可能である。
【0153】
遮光膜にカーボン膜を用いたが、光CVD方式によるCr膜、及び塗料(インク等)を使用することで、遮光することが可能な物質であれば、それらの適用も可能である。
【0154】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0155】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0156】
〔1〕請求項1記載の発明によれば、回路パターン部のエッジ欠損欠陥部の近傍に新規独立欠損欠陥部を作製することにより、
(a)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能な欠陥部の検出と位置確認が可能になる。
【0157】
(b)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用いることが可能になり、エッジ欠損欠陥部の修正膜をカーボン膜にすることでき、欠陥修正部が耐洗浄性に優れたものになる。
【0158】
(c)回路パターン部の微小なエッジ欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【0159】
〔2〕請求項記載の発明によれば、回路パターン部の孤立欠損欠陥部の近傍に新規孤立欠損欠陥部を作製することにより、
(a)FIB修正装置のイメージ像において、検出(確認)不可能な欠陥部の検出と位置確認が可能になる。
【0160】
(b)回路パターン部の微小な欠損欠陥部を修正するツールとしてFIB修正装置を用いることができることにより、欠損欠陥部の修正膜がカーボン膜になることで、欠陥修正部が耐洗浄性に優れている。
【0161】
(c)回路パターン部の微小な欠損欠陥部の修正方法として、現有修正装置を適用できるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【図2】 本発明の第1参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【図3】 本発明の第2参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【図4】 本発明の第3参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【図5】 本発明の第4参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【図6】 本発明の第5参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【図7】 従来のFIB修正装置の構成図である。
【図8】 従来のレーザ修正装置の構成図である。
【図9】 本発明の第実施例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【図10】 本発明の第6参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【図11】 本発明の第7参考例のフォトマスク欠損欠陥修正工程を示す図である。
【符号の説明】
101,111,121,131,141,151,201,211,221 回路パターン部
101′,111′,121′,131′,141′,151′,201′,211′,221′ 修正終了後の回路パターン部
102,112,122,132,142,152 欠損欠陥(エッジ欠損欠陥)部
103 新規独立欠損欠陥部
104,114,124,133,143,153,204,214,224 FIB堆積領域
105,115,125,134,144,154,205,215,225 カーボン膜堆積領域
113 新規エッジ欠損欠陥部
123,223 Nd:YAGレーザの照射領域
132A,142A,152A 左部欠損欠陥部
132B,142B,152B 右部欠損欠陥部
134A,144A 欠損欠陥修正のための最終カーボン膜堆積領域
135 光透過部にカーボン膜を形成した領域
145 光透過部(ガラス面部)
155 回路パターン部のエッジ近傍部のみのFIBエッチング領域(スパッタエッチング領域)
156 光透過部(ガラス面部)にカーボン膜が残留している領域
202,212,222 孤立欠損欠陥部
203,213 新規孤立欠損欠陥部

Claims (2)

  1. フォトマスクにおける回路パターン部に存在するパターンエッジ欠損欠陥修正方法において、
    エッジ欠損欠陥部の近傍に新規独立欠損欠陥部をレーザ修正法により作製し、前記エッジ欠損欠陥部と前記新規独立欠損欠陥部上にFIB修正法によりカーボン遮光膜を形成することを特徴とするフォトマスク欠損欠陥修正方法。
  2. フォトマスクにおける回路パターン部に存在するパターン欠損欠陥修正方法において、
    孤立欠損欠陥部の近傍に新規孤立欠損欠陥部をレーザ修正法により作製し、前記孤立欠損欠陥部と前記新規孤立欠損欠陥部上にFIB修正法によりカーボン遮光膜を形成することを特徴とするフォトマスク欠損欠陥修正方法。
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