JP3761628B2 - 植物プロモーターおよびその利用 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物プロモーターおよびその利用に関する。
【0002】
【従来の技術】
植物細胞内で機能可能なプロモーターとして各種のプロモーターが知られている。これらプロモーターに、例えば、目的とする構造遺伝子および植物細胞内で機能可能なターミネーターを前記の順に連結することによりプラスミドを作成し、該プラスミドを植物細胞に導入することによって、植物細胞内で発現させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
目的とする構造遺伝子が植物細胞内で安定に発現するには、植物細胞内で機能可能なプロモーター、目的の構造遺伝子、及び植物細胞内で機能可能なターミネーターからなる遺伝子セットが完全に植物の染色体中に組み込まれる必要がある。しかしながら、必ずしも、プロモーター、構造遺伝子およびターミネーターが全て完全な形で染色体に組み込まれるものではなく、例えば、形質転換効率の低下、目的の構造遺伝子の発現量の低下等の問題を惹起することになる。
また、植物細胞内で機能可能なプロモーターを各種の植物宿主細胞や各種の植物組織内で使用する場合、該細胞や組織内に特異的に存在するサプレッサー蛋白質(遺伝子発現に関して抑制方向に働く因子)が前記プロモーターの一部の塩基配列を認識し、転写阻害を生じることもある。このため、目的とする構造遺伝子を植物細胞内で効率的に発現させるための手法の開発が強く望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このような状況下、本発明者らは鋭意検討を行った結果、特定の塩基配列である領域を含むコンパクトで植物細胞内で機能可能なプロモーターを使用することにより、上記の課題を解決できることを見い出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、1)配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーター(以下、本発明プロモーターと記す。)、2)配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーターと植物細胞内で機能可能なターミネーターを有するプラスミド、3)配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーター、目的の構造遺伝子、植物細胞内で機能可能なターミネーターを有するプラスミド、4)上記のプロモーターの制御下に目的の構造遺伝子を発現する植物細胞又は植物体、5)上記のプラスミドを含有する植物細胞又は植物体、6)上記のプロモーターの制御下に目的の構造遺伝子を植物細胞内で発現させる方法、7)上記のプロモーターを目的とする構造遺伝子および植物細胞内で機能可能なターミネーターを前記の順に連結することによりプラスミドを作成する方法、を提供するものである。
本発明により、コンパクトなプロモーターや、プロモーター、目的の構造遺伝子、及びターミネーターからなる遺伝子セット等を提供することが可能になる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、さらに詳細に本発明を説明する。
本発明で用いられる遺伝子工学的技術は、たとえば、J.,Sambrook, E.,F.,Frisch, T.,Maniatis著、モレキュラークローニング第2版(Molecular Cloning 2nd edition )、コールド スプリングハーバー ラボラトリー発行(Cold Spring Harbor Laboratory press )、1989年及び D.,M.,Glover 著、DNA クローニング(DNA Cloning )、IRL 発行、1985年などに記載されている通常の方法に準じて行った。
【0006】
本発明プロモーターとは、配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーターである。本発明プロモーターは、配列番号1又は2で示される塩基配列であり、通常、直列に結合した多量体のように複数個含むものである。特に好ましくは、4 個又はそれ以上含むことである。配列番号1又は2で示される塩基配列である領域は、天然由来あるいは合成由来であってもよい。
【0007】
尚、配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を合成する方法としては、通常の DNA化学合成方法を挙げることができる。
【0008】
本発明プロモーターは、植物細胞内で機能可能になるために配列番号1又は2で示される塩基配列である領域以外に、例えば、転写開始に最低限必要な因子を有する領域等を含む。
【0009】
ここで、転写開始に最低限必要な因子とは、例えば、転写開始点のみ、転写開始点と TATA 配列、転写開始点と CAAT 配列、転写開始点と TATA 配列とCAAT配列等の転写開始に必要な基本的配列を含む基本的プロモーター領域のことで、例えば、5’末端が転写開始点から少なくとも約30塩基程度上流に対応するヌクレオチドであり、かつ3’末端が転写開始点から翻訳開始点までの間に存在するヌクレオチドである範囲で示される領域等をあげることができる。この基本的プローモーター領域が有する転写翻訳活性は一般的には低い。具体的には、例えば、配列番号3で示される塩基配列である領域、すなわち、35S プロモーターの転写開始点を含む 98 塩基(+8〜-90 )(以下、-90 領域と記す。)、トマトのリブロース-1,5- 二リン酸カルボキシラーゼ・オキシダーゼ小サブユニット遺伝子(rbcS-3A )の-204〜+8を含む領域(Plant Cell 1:217-227(1989))、PR1a遺伝子プロモーターの-287〜+29 を含む領域(Plant Cell 2:357-366(1990))、及びジャガイモのプロテアーゼインヒビター遺伝子の(PI-II )-195〜+32 を含む領域(Plant Cell 2:61-70(1990))等を挙げることができる。尚、上記の転写開始に最低限必要な因子を有する領域は、配列番号1又は2に示される塩基配列である領域の下流に結合することがよい。
【0010】
本発明で用いられる配列番号1又は2で示される塩基配列である領域および転写開始に最低限必要な因子を有する領域は、塩基配列が明らかにされている遺伝子DNA から制限酵素で切り出すか、又は遺伝子DNA を鋳型とし、かつ配列番号1又は2に示される塩基配列である領域あるいは転写開始に最低必要な因子を有する領域を増幅するような塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いるポリメラーゼ・チェーン・リアクション(PCR )方法によって調製するか、又は DNA化学合成方法によって調製することができる。具体的には、本発明プロモーターは、例えば、35S プロモーターの-90 領域の場合には、-90 領域を含むオリゴヌクレオチドの+鎖(配列番号4参照)、−鎖(配列番号5参照)を合成しアニールさせることにより調製することができる。また、これよりも短い領域を含むプロモーター、すなわち欠失プロモーターの場合には、欠失プロモーター領域を制限酵素で切り出すか、遺伝子DNA を鋳型とし、かつ欠失プロモーター領域を増幅するような塩基配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いるPCR 方法、又は DNA化学合成方法などによって調製することができる。
【0011】
本発明で用いられる植物細胞内で機能可能なターミネーターとしては、例えば、T-DNA 由来のノパリンシンターゼ遺伝子のターミネーター(NOS )等の植物遺伝子由来のターミネーターやニンニクウイルスGV1,GV2 遺伝子のターミネーター等のウイルス由来のターミネーター等の植物遺伝子工学的技術において通常用いられるものを挙げることができる。
【0012】
本発明プラスミドは、配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーター、すなわち本発明プロモーターと、植物細胞内で機能可能なターミネーターを有する。さらには、必要に応じて目的の構造遺伝子を有する。
本発明プラスミドは、通常、目的の構造遺伝子を挿入できるように本発明プロモーターの下流でかつ本発明ターミネーターの上流に1つ以上のクローニング部位を有するように作成することが好ましい。より好ましくは、複数個のクローニング部位を有するように作成することがよい。ここでクローニング部位とは、遺伝子工学的技術で用いられる制限酵素によって認識切断可能な部位のことを意味する。
【0013】
このようなクローニング部位を有するプラスミドとして、例えば、図1で示されるプラスミド pGbox10および図2で示されるプラスミドpGbox11 を挙げることができる。
【0014】
本発明プロモーターの制御下に植物細胞内で発現される目的の構造遺伝子、すなわち外来遺伝子として、例えば、フェニールアラニンアンモニアリアーゼ遺伝子(PAL )、カルコンシンターゼ遺伝子(CHS )、キチナーゼ遺伝子(CHT )、リゾチーム遺伝子、PR蛋白質遺伝子等の植物防御遺伝子、Pto 等の病害抵抗性遺伝子、ウイルスコート蛋白質遺伝子、BT(Bacillus thuringiensis ) 毒素タンパク質遺伝子等の植物全組織において細菌、カビ、ウイルス、昆虫等に対する抵抗性を増強することができる有用遺伝子を挙げることができる。また、ダイズのグリシニン遺伝子、β- コングリシニン遺伝子等の貯蔵タンパク質遺伝子をはじめ種々のタンパク質遺伝子等の飼料作物におけるタンパク質含量を増加させることができる有用遺伝子、ブラジルナッツの2Sアルブミン遺伝子、トウモロコシやイネの分子量10kDa - 15kDaのメチオニン及びリジン高含有貯蔵タンパク質遺伝子等の飼料作物のメチオニン含量あるいはリジン含量を増加さることができる有用遺伝子や、大腸菌等の微生物のbioA,bioB,bioC,bioD,bioF,bioH 酵素遺伝子等のビオチン生合成関連遺伝子等の飼料作物におけるビオチン含量を増加させることができる有用遺伝子があげられる。さらにステアロイル-ACP- デサチュレース、アシル-ACP- チオエステラーゼ、3-ホスフェートアシルトランスフェラーゼ遺伝子等の脂質の酸化安定性の増大とリン脂質の減少及びオレイン酸とリノレン酸の増加による脂質の改良あるいはアシルトランスフェラーゼ遺伝子等の不飽和脂肪酸の割合を増加させ低温に対する抵抗性を増大させることができる有用遺伝子や、L-ホスフォノスリシンアセチル化酵素や(EPSP)合成酵素等の除草剤抵抗性に関与する遺伝子等の除草剤抵抗性作物を作出することができる有用遺伝子を挙げることができる。
【0015】
本発明プラスミドは、例えば、以下の方法により作成することができる。配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーター、すなわち、本発明プロモーターを、植物細胞内で機能可能なターミネーターを含むプラスミド、例えば、pBI101(CLONTECH社製)(Jefferson et al.EMBO J. 6:3901-3907(1987) )のマルチクローニング部位に挿入する。必要に応じて、あらかじめ存在するマーカー遺伝子等の外来遺伝子、例えばβ−グルクロニダーゼ遺伝子(以下、GUS 遺伝子と記す。)を切り出す、あるいは目的の構造遺伝子により上記のような外来遺伝子を置換することによって作製することができる。また、別な方法として、バイナリーベクター、例えば、pBIN19(Nuc.Acid.Res.12:8711-8721(1984) )のマルチクローニング部位に本発明プロモーター、必要に応じて目的の構造遺伝子、本発明で用いられるターミネーターの順に挿入する方法等も挙げることができる。
【0016】
本発明プラスミドを植物細胞に導入する方法としては、たとえば、アグロバクテリウム菌感染法(土壌菌であるアグロバクテリウム菌を植物組織に感染させる方法)、電気的導入法(プロトプラストへの電気的導入法:エレクトロポーレーション)、あるいはパーティクルガンによる直接導入法(植物組織及び培養細胞への直接導入法:パーティクルガン法)等の公知な方法が挙げられる。本発明プラスミドを含有する植物細胞は、たとえば、S.B.Gelvin,R.A.Schilperoot and D.P.S.Verma著:プラント・モレキュラー・バイオロジー/マニュアル(Plant Molecular Biology/Manual,Kluwer Academic Publishers press,1988)に記載される通常の植物組織培養技術において用いられる方法に準じて再生することによって該植物細胞由来の植物体又はその一部を得ることができる。
【0017】
尚、本発明に用いることが可能な植物種としては、例えば、イネ、トウモロコシ、オオムギ、コムギ、タマネギ等の単子葉植物、ダイズ、エンドウ、インゲン、アルファルファ等のマメ科植物、タバコ、トマト、ジャガイモ等のナス科植物、キャベツ、ナタネ、カラシナ等のアブラナ科植物、メロン、カボチャ、キュウリ等のウリ科植物、ニンジン、セロリ等のセリ科植物、レタス等のキク科植物等の双子葉植物等を挙げることができる。以上のようにして、本発明プロモーターの制御下に目的の構造遺伝子を発現する植物細胞及び植物体を得ることができる
。
【0018】
【実施例】
以下、実施例を挙げてさらに詳細に本発明を説明する。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 (GUS 発現プラスミドGbox10/-90/GUS、Gbox11/-90/GUS及び-90/GUS の構築)
植物細胞内で機能可能なターミネーターを含む市販のプラスミドpBI101(CLONTECH社製)(Jefferson et al. EMBO J. 6:3901-3907(1987))に含まれる GUS遺伝子の上流のマルチクローニング部位に DNA化学合成方法によって調製された-90 領域を挿入することによってプラスミド-90/GUS を構築し、-90 領域の上流にさらに配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を直列に4個結合した多量体を挿入することによってプラスミド Gbox10/-90/GUS およびGbox11/-90/GUSを構築した。以下にその構築方法について説明する(図3、4、5参照)。
【0019】
ステップ1 G-box10 又はGbox11の4量体を含む相補的なオリゴヌクレオチド及び- 90領域を含む相補的なオリゴヌクレオチドの合成と精製
配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を直列に結合した多量体を含む相補的な2 種類のオリゴヌクレオチド(46塩基)(+鎖、−鎖)をアニールした時に HindIII部位が 5' 末端、XbaI部位が 3' 末端にできるような相補的な2種類のオリゴヌクレオチドを化学合成した(配列番号6,7あるいは8、9参照)。
転写開始に最低限必要な因子を有する領域である -90領域をアニールした時に、5'、3'の両末端に BamHI部位ができるような102 塩基からなる相補的な2種類のオリゴヌクレオチドを合成した(配列番号4,5参照)。
合成したオリゴヌクレオチドはアンモニア処理(55℃,5時間)により保護基を外した後、逆相カラム(YMC GEL ODS S-5 )を用いたHPLCにより精製した。精製には溶媒として、0.1Mトリエチルアミン(TEAA)を使用し、シアン化メチル(CH3 CN)の5〜100%の濃度勾配により上記オリゴヌクレオチドを溶出した。溶出したオリゴヌクレオチドを回収し、該回収物を乾燥させ、さらに80% 酢酸(3ml)中で20分間処理した後再度乾燥させた。該乾燥物を蒸留水(3ml)で溶解し乾燥させる操作を 3回繰り返し、最終的に100 ul TE に溶解した。このようにして得られたオリゴヌクレオチドサンプルを5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動(80V,1時間)により分離した後、配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を直列に4個結合した多量体を含む相補的な2種類のオリゴヌクレオチド(42塩基)あるいは -90領域(102 塩基)を含む相補的な2種類のオリゴヌクレオチドをそれぞれポリアクリルアミドゲルより切り出し、透析チューブ(SPECTRA/POR, molecularporous membrane tubing,MW 3500)を用いてポリアクリルアミドゲルから電気泳動的(180V, 40分間)に回収した。
ステップ2 相補鎖のアニール
配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を直列に4個結合した多量体を含む相補的な2種類のオリゴヌクレオチド、あるいは -90領域(102塩基)を含む相補的な2種類のオリゴヌクレオチド各0.5 μgを含む 10 μl水溶液を 100℃で3 分加熱し、65℃のウオーターバスに移した後、ゆっくり室温にもどし、その後氷中で急冷した。このようにして、配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を直列に4個結合した多量体及び -90領域(102塩基)を調製した。
ステップ3 プラスミド -90/GUSの構築
pBI101 2μgを10ユニットの BamHIで消化した。ステップ2で調製された-90 領域(102塩基)0.1 μg及び pBI101 BamHI 断片0.5 μgを混合し、T4 DNAリガーゼを用いてライゲーションを行った(DNA Ligation kit(宝酒造))後、Cohen らの方法(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,69:2110-2114(1972) )に従って大腸菌HB101 株(宝酒造)を形質転換した。50μg/ml カナマイシンを含む LB 寒天培地上で生育してきた耐性菌コロニーから、アルカリ-SDS法を用いてプラスミドDNA を単離し、制限酵素による構造解析を行った。単離したプラスミドDNA を SmaI と XbaI で消化することにより約100 bpのDNA 断片が生ずるクローンを選抜した。さらに選抜したクローンについてダイデオキシ法(Sanger et al.Proc.Natl.Acad.Sci., USA,74:5463(1977) )により DNA挿入部分の塩基配列を調べ、-90 領域が順方向に挿入されたクローンを選抜した。尚、ここでいう順方向とは、35S プロモーターに含まれる-90 領域と同方向のことをいう。このようにしてプラスミド -90/GUSを構築した(図3参照)。
ステップ4 プラスミドGbox10/-90/GUSおよびGbox11/-90/GUSの構築
ステップ3で得られたプラスミド-90/GUS 2 μgを 10 ユニットの XbaI と HindIIIで消化(37℃、2 時間)し、該消化物を 0.8% 低融点アガロース電気泳動(80V, 1.5時間)により分離した後、DNA 回収用フィルター付遠心チューブ(宝酒造)を用いてHindIII-XbaI断片を回収、精製した。
ステップ2で調製された、配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を直列に4個結合した多量体0.1 μg及びプラスミド-90/GUS HindIII-XbaI断片0.5 μgを混合し、T4 DNAリガーゼを用いてライゲーションを行った(DNA Ligation Kit(宝酒造))後、Cohen らの方法(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.69:2110-2114(1972) )に従って大腸菌HB101 株(宝酒造)を形質転換した。50μg/ml カナマイシンを含む LB 寒天培地上で生育してきた耐性菌コロニーから、アルカリ-SDS法を用いてプラスミドDNA を単離し、制限酵素による構造解析を行った。単離したプラスミドDNA を HindIIIと XbaI で消化することにより約 50 bpの DNA断片が得られるクローンを選抜した。さらに選抜したクローンについてダイデオキシ法(Sanger et al. Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,74:5463(1977) )により DNA挿入部分の塩基配列を調べることにより構造確認を行った。このようにしてプラスミドGbox10/-90/GUSおよびGbox11/-90/GUSを構築した(図4、5参照)。
【0020】
実施例2 (pGbox10 およびpGbox11 の構築)
プラスミドpGbox10/-90/GUS および Gbox11/-90/ GUS 2μgをSmaI 10 ユニットで消化(37℃,2時間)し、その消化物各 0.1μgと市販のSacIリンカー(5'-CGAGCTCG-3')(宝酒造)0.05μgを混合し、T4 DNAリガーゼを用いてライゲーションを行った(DNA Ligation Kit(宝酒造))。該ライゲーション産物を 10 ユニットの SacI で消化した後、再度T4 DNAリガーゼを用いてライゲーションを行った(DNA Ligation Kit(宝酒造))後、Cohen らの方法(Proc.natl.Acad.Sci.USA.69:2110-2114(1972) )に従って大腸菌HB101 株(宝酒造)を形質転換した。50μg/mlカナマイシンを含むLB寒天培地上で生育してきた耐性菌コロニーから、アルカリ-SDS法を用いてプラスミドDNA を単離し、制限酵素による構造解析を行った。単離したプラスミドDNA を SmaI とSacIで消化することにより、線状DNA となるクローンを選抜した。このようにしてpGbox10 (図1)およびpGbox11 (図2)を構築した(図6、7参照)。
【0021】
実施例3 (遺伝子導入用プラスミドDNAの調製)
実施例1で得られたプラスミド Gbox10/-90/GUS 、Gbox11/-90/GUS、および-90/GUS を塩化セシウム密度勾配遠心法により精製した。プラスミドDNA 溶液 1 ml に対し、塩化セシウム 1 g、10mg/ml 臭化エチジウム 80 μlを加えた溶液を遠心チューブ(Quick-Seal, ベックマン社製)に入れてシールし、ベックマン NVT65ローターで 60 krpmで24時間遠心することによってプラスミドDNA を精製した。
【0022】
実施例4 (間接導入法による形質転換タバコの作製)
実施例3記載の精製された各プラスミドDNA を 20mM CaCl2 で処理することによりコンピテント状態にしたアグロバクテリウム菌(Agrobacterium tumefaciens LBA4404 )(ストレプトマイシン耐性、リファンピシン耐性を示す。)(Hoekma et al.,Nature 303:179-180(1983))に熱処理(37℃,5分間)により導入した。形質転換体は、導入されたプラスミドの NPTII遺伝子(Trien-Cuot et al.,Gene 23:331-341(1983) )により付与されるカナマイシン耐性の性質を利用してストレプトマイシン 300μg/ml 、リファンピシン 100μg/ml 、カナマイシン 100μg/ml を含むL寒天培地で選抜することによって得られた。
得られたアグロバクテリウム菌の形質転換体をストレプトマイシン 300μg/ml 、リファンピシン 100μg/ml 、カナマイシン 100μg/ml を含むL培地で20℃一昼夜培養し、得られた菌液を S.B.Gelvin, R.A.Schilperoort and D.P.S.Verma 著;Plant Molecular Biology/Manual(1988)(Kluwer Academic Publishers発行)、内宮博文著(植物遺伝子操作マニュアル、トランスジェニック植物の作り方(講談社サイエンティフィック)1990, ISBN4-06-153513-7 C3045 )28ー33頁に記載されている通常の方法でタバコ葉部のディスク片への感染に用いた。
感染したタバコ(SR-1)葉部ディスク片を MS-NB寒天培地で4日間培養した後、セフォタキシム 500μg/ml を含む MS-NB寒天培地に移し、アグロバクテリウム菌の除菌を行った。11日目にセフォタキシム 500μg/ml とカナマイシン 100μg/ml を含む MS-NB寒天培地に移し、形質転換した植物の選抜を開始した。約4週間後、緑色の茎葉分化した幼植物体をディスク片から切り分け、セフォタキシム 500μg/ml とカナマイシン 50 μg/ml を含む MS 寒天培地に植え継ぎ、発根した幼植物体を選抜した。選抜されたタバコ幼植物体を土壌に移し、温室で栽培して形質転換した植物体を得た。
【0023】
実施例5 (間接導入法による形質転換ニンジンの作製)
実施例3で精製された G-box10/-90/GUSを実施例4記載の方法に準じて、アグロバクテリウム菌(Agrobacterium tumefaciens LBA4404 )に導入し、得られたアグロバクテリウム菌の形質転換体をニンジン品種ナンテスカーレット胚軸に感染させた。
感染したニンジン胚軸をLS-D寒天培地上に置床し、20℃で3日間培養した。胚軸をセフォタキシム 500μg/ml を含む LS-D 寒天培地に移し、アグロバクテリウム菌の除菌を行った。10日目にセフォタキシム 100μg/ml とカナマイシン 50 μg/ml を含むLS-D寒天培地に移し、形質転換した植物の選抜を開始した。1 ヶ月後生じてきたカルスを4 週間毎にセフォタキシム 100μg/ml とカナマイシン 50 μg/ml を含む LS-D 寒天培地に移した。2ヶ月以上選抜して得られたカルスをLS寒天培地に移し、不定胚を経て植物体を再生させた。
【0024】
実施例6 (直接導入法による形質転換イネの作製)
実施例3記載で精製されたG-box10/-90/GUS を、Shimada,T.,et al.,Bull.RIAR, Ishikawa Agr.Coll.4:1-8(1995) 、島本功、岡田清孝監修(モデル植物の実験プロトコール イネ、シロイヌナズナ編, 秀潤社,1996 )(ISBN4-87962-157-9 C3345 )記載の方法に従って、イネ品種能登ひかりの未熟胚にパーティクルガン(レーボック社製)により導入した。滅菌種子をLS-D2 培地中で7〜10日間培養した後、胚を摘出し、胚盤組織を上にしてLS-D2 寒天培地上に並べた。G-box10/-90/GUS あるいは -90/GUSあるいは対照として用いるpBI121(35S/GUS) を10μgと等モル数のビアラフォス耐性遺伝子を含むpDM302(J.Cao et al., Plant Cell Rep.11:586-591,1992)を3mg の金粒子(平均直径1um)にコーティングし、1射当たり0.2 mg金粒(1μg DNA )の条件でイネ胚当たり2射打ち込んだ( 射出圧力150〜200kg/cm 2 、真空度 70 mmHg) 。遺伝子導入後2日目に胚を4mg/mlビアラフォスを含むLS-D2 に移し、除草剤耐性細胞を選抜した。得られた除草剤耐性カルスを再分化培地に移し、再生した不定芽あるいは小植物体を、4mg/ml のビアラフォスを含むLS寒天培地に移すことにより幼殖物体を育成した。
【0025】
実施例7 (形質転換した植物体における導入遺伝子の挿入の確認)
(1)形質転換した植物体からのゲノム DNAの調製
実施例4、5、6で得られた形質転換した植物体であるタバコ、ニンジン、あるいはイネの葉片より、内宮博文著(植物遺伝子操作マニュアル、トランスジェニック植物の作り方(講談社サイエンティフィック)1990, ISBN4-06-153513-7 C3045 )71ー74頁記載のCTAB法を用いてゲノム DNAを調製した。植物葉片約 0.5 gをエッペンドルフチューブ中でホモジェナイザーを用いて十分摩砕した後、該摩砕物にあらかじめ 65 ℃に保温した 2xCTAB 液(2% cetyltrimethyl ammonium bromide, 1% polyvinylpyroridone(PVP) )0.5 mlを加え、65℃で5分間保温した。これに 0.5 ml のクロロホルム/イソアミルアルコール(24:1)混合液を加え、緩やかに5分間混合した。12,000 rpm(10,000xg)で10分間遠心分離して上層を分取し、0.5 mlのイソプロピルアルコールを加え混合した。12,000 rpm(10,000xg)で15分間遠心分離して得られた沈澱を 200μlTE(10mM Tris-HCL pH8.0, 1 mM EDTA)に溶解した。これにRNaseAを 10 μg/ml となるように加え、37℃で 30 分間保温し、RNA を分解した。RNA 分解後、等容のフェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(25:24:1 )混液を加えて良く混合し、上層を分取した。これに1/10容の 3M 酢酸ナトリウム液(pH5.2 )と 2.5容のエタノールを加えて良く混合し、12,000 rpm(10,000xg)で5分間遠心分離して約5 ug のゲノム DNAを得た。
(2)PCR 方法による導入遺伝子挿入の確認
上記で得られたゲノム DNA 50 ngを鋳型として配列番号10及び11で示される塩基配列を有する合成プライマーを用いて PCR方法でプロモーター領域の増幅(94℃,1分間、55℃,2分間、72℃,3分間を1サイクルとして、30サイクル反応)を行った。得られたPCR 産物を 12%ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)(80V,1時間)で解析した。その結果、プロモーター領域に相当するサイズ(Gbox10/-90/GUS ,Gbox11/-90/GUSは約290 bp、-90/GUS は約250 bp)の DNA断片の増幅が見られた。
【0026】
実施例8 (形質転換した植物体の自家受粉とホモラインの育成)
実施例4で作製された形質転換した幼植物体を土壌に移し、温室で栽培して形質転換した植物体を得た。開花期に花を自家受粉させ成熟した花から種子を得た。得られた種子を 1% 次亜塩素酸ナトリウム中で5分間殺菌した後、カナマイシン 100μg/ml を含む MS 寒天培地に播種した。播種した種子の全てが発芽し生育するクローンを選抜した。
【0027】
実施例9 (形質転換タバコの各組織における GUS遺伝子発現)
実験例8で得られた形質転換したタバコ(本発明プラスミドGbox10/-90/GUS ,Gbox11/-90/GUSおよび対照としてプラスミド -90/GUS, pBI121を含む)の種子、およびその実生の葉と根とにおけるGUS 染色を内宮博文著(植物遺伝子操作マニュアル、トランスジェニック植物の作り方(講談社サイエンティフィック)1990, ISBN4-06-153513-7 C3045 )68ー70頁およびJefferson, Plant Mol.Biol.Rep. 5:387-405( 1987) 記載の方法に準じて行った。形質転換した各タバコの種子を 1% 次亜塩素酸ナトリウム中で殺菌し、カナマイシン 100μg/ml を含む MS 寒天培地上で約2週間生育させた実生(植物体)材料とした。
活性染色は 5- ブロモ-4- クロロ-3- インドリル- β-D- グルクロン酸(X-Gluc)を基質として青色色素(インジゴチン)の沈着量を測定した。
GUS 染色液(1 mM X-Gluc, 0.5 mM K 3 Fe(CN)6 , 0.5 mM Fe 4 Fe(CN)6 , 0.3% Triton X-100 )に各植物種(本発明プラスミドGbox10/-90/GUS, Gbox11/-90/GUS, および対照としてプラスミド -90/GUS, pBI121によって形質転換したタバコ、コントロールとして無処理タバコ(SR-1 )のそれぞれ 40 個体についてメスで切断した種子あるいは実生を浸漬し、37℃で一晩保温した。植物組織をエタノールに移し、数回エタノールを交換することにより脱色した後、青色色素の沈着量を調査した。本発明プラスミドGbox10/-90/GUS, Gbox11/-90/GUS, および対照としてプラスミド -90/GUS, pBI121による形質転換したタバコならびに無処理タバコSR-1の種子、子葉、根におけるGUS 染色の結果を表1〜3に示した。
【0028】
【表 1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
非形質転換体である無処理タバコ SR-1 では、いずれの組織においても染色されなかった。35S プロモーターの転写開始に最低限必要な因子を有する領域のみからなるプラスミド-90/GUS によって形質転換した植物体では、根あるいは根の原基においてのみ薄い染色が認められた。本発明プラスミドGbox10/-90/GUSおよびGbox11/-90/GUSによって形質転換した植物体では、ほとんど個体が種子、葉、根の全ての組織において染色を示し、特にGbox10/-90/GUSでは非常に強い染色を植物体内で極めて均一に示した。
【0032】
実施例10 (形質転換ニンジンにおける GUS遺伝子発現)
実施例7により導入遺伝子が確認された形質転換したニンジン(本発明プラスミドGbox10/-90/GUSおよび対照としてpBI121を含む)の実生の葉におけるGUS 染色を実施例9記載の方法に準じて行った。
非形質転換体である無処理ニンジンでは、葉において染色は認められなかった。本発明プラスミドGbox10/-90/GUSによって形質転換した植物体では、ほとんどの個体が葉において強い染色を示した。
【0033】
実施例11 (形質転換イネの各組織における GUS遺伝子発現)
実施例7により導入遺伝子が確認された形質転換したイネ(本発明プラスミドGbox10/-90/GUSを含む)の幼植物(背丈約10 cm )の葉におけるGUS 遺伝子の発現を実施例9記載のGUS 染色法に準じて調べた。
その結果、非形質転換体である無処理イネでは、葉においてほとんど染色は認められなかった。本発明プラスミドGbox10/-90/GUSによって形質転換した植物体では、葉において強いGUS 活性が認められた。
【0034】
本発明プラスミドGbox10/-90/GUSおよびGbox11/-90/GUS内の植物細胞内で機能可能なプロモーター、目的の構造遺伝子、及び植物細胞内で機能可能なターミネーターからなる遺伝子セットのDNA鎖長は、2,300bp (プロモーターとしては、140bp )であるので対して、pBI121(35S/GUS) 内の植物細胞内で機能可能なプロモーター、目的の構造遺伝子、及び植物細胞内で機能可能なターミネーターからなる遺伝子セットのDNA鎖長は、2,960bp (プロモーターとしては、800bp )であり、導入する遺伝子セットを約22%(プロモーターとしては、83%)の割合でコンパクトにすることができた。
【0035】
実施例において用いられた培地の組成を以下に示す。
1. MS 寒天培地
MURASHIGE AND SKOOG(Flow Laboratories)34.7g を蒸留水 1 Lに溶かし、1M KOHでpH 5.8に調製し、寒天を8g添加した後、オートクレーブ滅菌した。
2.MS-NB 寒天培地
MS寒天培地に、1-ナフタリン酢酸(NAA )0.1 mg/mL 、6-ベンジルアミノプリン(BA)1.0 mg/mL を添加した培地
3.LS培地
MURASHIGE AND SKOOG(Flow Laboratories)34.7g 、ショ糖30 gを蒸留水 1 Lに溶かし、1M KOHで pH 5.8 に調製し、オートクレーブ滅菌した。
4.LS寒天培地
LS培地に寒天を8g/Lを添加した培地
5.LS-D寒天培地
LS寒天培地に、2.4-ジクロロフェノキシ酢酸(2.4-D )を1.0mg/L を添加した培地
6.LS-D2 寒天培地
LS寒天培地に、2.4-ジクロロフェノキシ酢酸(2.4-D )を2.0mg/L を添加した培地
7.L培地
バクトトリプトン(Difco)10g, バクトイーストエキストラクト(Difco)5g,NaCl 10gを蒸留水1Lに溶かし、5M NaOH で pH 7.0 に調製し、オートクレーブ滅菌した。
【0036】
【発明の効果】
本発明により、コンパクトなプロモーターや、プロモーター、目的の構造遺伝子、及びターミネーターからなる遺伝子セット等を提供することが可能になった。
【0037】
【配列表】
配列番号1
配列の長さ:10
配列の型:核酸
鎖の数:1本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
GCCACGTGCC 10
【0038】
配列番号2
配列の長さ:10
配列の型:核酸
鎖の数:1本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
GCCACGTGAG 10
【0039】
配列番号3
配列の長さ:98
配列の型:核酸
鎖の数:1本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
ATCTCCACTG ACGTAAGGGA TGACGCACAA TCCCACTATC CTTCGCAAGA CCCTTCCTCT 60
ATATAAGGAA GTTCATTTCA TTTGGAGAGG ACACGCTG 98
【0040】
配列番号4
配列の長さ:102
配列の型:核酸
鎖の数:1本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
GATCATCTCC ACTGACGTAA GGGATGACGC ACAATCCCAC TATCCTTCGC AAGACCCTTC 60
CTCTATATAA GGAAGTTCAT TTCATTTGGA GAGGACACGC TG 102
【0041】
配列番号5
配列の長さ:102
配列の型:核酸
鎖の数:1本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
GATCCAGCGT GTCCTCTCCA AATGAAATGA ACTTCCTTAT ATAGAGGAAG GGTCTTGCGA 60
AGGATAGTGG GATTGTGCGT CATCCCTTAC GTCAGTGGAG AT 102
【0042】
配列番号6
配列の長さ:46
配列の型:核酸
鎖の数:1本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
AGCTTGCCAC GTGCCGCCAC GTGCCGCCAC GTGCCGCCAC GTGCCT 46
【0043】
配列番号7
配列の長さ:46
配列の型:核酸
鎖の数:1 本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
CTAGAGGCAC GTGGCGGCAC GTGGCGGCAC GTGGCGGCAC GTGGCA 46
【0044】
配列番号8
配列の長さ:46
配列の型:核酸
鎖の数:1本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
AGCTTGCCAC GTGAGGCCAC GTGAGGCCAC GTGAGGCCAC GTGAGT 46
【0045】
配列番号9
配列の長さ:46
配列の型:核酸
鎖の数:1 本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
CTAGACTCAC GTGGCCTCAC GTGGCCTCAC GTGGCCTCAC GTGGCA 46
【0046】
配列番号10
配列の長さ:22
配列の型:核酸
鎖の数:1本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
CAGCTATGA CCATGATTACG CC 22
【0047】
配列番号11
配列の長さ:24
配列の型:核酸
鎖の数:1本鎖
トポロジー:直鎖状
配列
CGCGCTTTC CCACCAACGC TGATC 24
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、pGbox10を示す図である。
【図2】図2は、pGbox11を示す図である。
【図3】図3は、pBI101からのプラスミド−90/GUS構築を示す図である。
【図4】図4は、プラスミド−90/GUSからのプラスミドGbox10/−90/GUS構築を示す図である。
【図5】図5は、プラスミド−90/GUSからのプラスミドGbox11/−90/GUS構築を示す図である。
【図6】図6は、プラスミドGbox10/−90/GUSからのpGbox10構築を示す図である。
【図7】図7は、プラスミドGbox11/−90/GUSからのpGbox11構築を示す図である。
Claims (15)
- 配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーター。
- 配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を複数個含む請求項1記載のプロモーター。
- 配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を直列に4個結合した多量体を含む請求項2記載のプロモーター。
- 配列番号1又は2で示される塩基配列である領域の下流に転写開始に最低限必要な因子を有する領域を結合した請求項1記載のプロモーター。
- 転写開始に最低限必要な因子として転写開始点と TATA 配列を含む請求項4記載のプロモーター。
- 転写開始に最低限必要な因子を有する領域が配列番号3で示される塩基配列であることを特徴とする請求項5記載のプロモーター。
- 配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーターと植物細胞内で機能可能なターミネーターを有するプラスミド。
- 配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーター、目的の構造遺伝子、植物細胞内で機能可能なターミネーターを有するプラスミド。
- 配列番号3で示される塩基配列からなる−90領域、並びに、配列番号6で示される塩基配列からなるGbox10四量体又は配列番号8で示される塩基配列からなるGbox11四量体を含む、図1又は2で示されるプラスミドpGbox10 又はpGbox11 。
- 請求項1記載のプロモーターの制御下に目的の構造遺伝子を発現する植物細胞。
- 請求項1記載のプロモーターの制御下に目的の構造遺伝子を発現する植物体。
- 請求項7記載のプラスミドを含有する植物細胞。
- 請求項7記載のプラスミドを含有する植物体。
- 請求項1記載のプロモーターの制御下に目的の構造遺伝子を植物細胞内で発現させる方法。
- 請求項1記載のプロモーターを目的とする構造遺伝子および植物細胞内で機能可能なターミネーターを前記の順に連結することによりプラスミドを作成する方法。
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