JPH09131187A - 植物プロモーターおよびその利用 - Google Patents
植物プロモーターおよびその利用Info
- Publication number
- JPH09131187A JPH09131187A JP8145492A JP14549296A JPH09131187A JP H09131187 A JPH09131187 A JP H09131187A JP 8145492 A JP8145492 A JP 8145492A JP 14549296 A JP14549296 A JP 14549296A JP H09131187 A JPH09131187 A JP H09131187A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- promoter
- plasmid
- plant cell
- plant
- gus
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/82—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)
- C12N15/8216—Methods for controlling, regulating or enhancing expression of transgenes in plant cells
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/82—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)
- C12N15/8216—Methods for controlling, regulating or enhancing expression of transgenes in plant cells
- C12N15/8222—Developmentally regulated expression systems, tissue, organ specific, temporal or spatial regulation
- C12N15/8223—Vegetative tissue-specific promoters
- C12N15/8225—Leaf-specific, e.g. including petioles, stomata
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/82—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)
- C12N15/8216—Methods for controlling, regulating or enhancing expression of transgenes in plant cells
- C12N15/8222—Developmentally regulated expression systems, tissue, organ specific, temporal or spatial regulation
- C12N15/8223—Vegetative tissue-specific promoters
- C12N15/8227—Root-specific
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/63—Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
- C12N15/79—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts
- C12N15/82—Vectors or expression systems specially adapted for eukaryotic hosts for plant cells, e.g. plant artificial chromosomes (PACs)
- C12N15/8216—Methods for controlling, regulating or enhancing expression of transgenes in plant cells
- C12N15/8222—Developmentally regulated expression systems, tissue, organ specific, temporal or spatial regulation
- C12N15/823—Reproductive tissue-specific promoters
- C12N15/8234—Seed-specific, e.g. embryo, endosperm
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Zoology (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Developmental Biology & Embryology (AREA)
- Pregnancy & Childbirth (AREA)
- Reproductive Health (AREA)
- Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
Abstract
目的の構造遺伝子、及びターミネーターからなる遺伝子
セット等を提供すること。 【解決手段】配列番号1又は2で示される塩基配列であ
る領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーターを使
用すること。
Description
およびその利用に関する。
して各種のプロモーターが知られている。これらプロモ
ーターに、例えば、目的とする構造遺伝子および植物細
胞内で機能可能なターミネーターを前記の順に連結する
ことによりプラスミドを作成し、該プラスミドを植物細
胞に導入することによって、植物細胞内で発現させてい
る。
が植物細胞内で安定に発現するには、植物細胞内で機能
可能なプロモーター、目的の構造遺伝子、及び植物細胞
内で機能可能なターミネーターからなる遺伝子セットが
完全に植物の染色体中に組み込まれる必要がある。しか
しながら、必ずしも、プロモーター、構造遺伝子および
ターミネーターが全て完全な形で染色体に組み込まれる
ものではなく、例えば、形質転換効率の低下、目的の構
造遺伝子の発現量の低下等の問題を惹起することにな
る。また、植物細胞内で機能可能なプロモーターを各種
の植物宿主細胞や各種の植物組織内で使用する場合、該
細胞や組織内に特異的に存在するサプレッサー蛋白質
(遺伝子発現に関して抑制方向に働く因子)が前記プロ
モーターの一部の塩基配列を認識し、転写阻害を生じる
こともある。このため、目的とする構造遺伝子を植物細
胞内で効率的に発現させるための手法の開発が強く望ま
れている。
明者らは鋭意検討を行った結果、特定の塩基配列である
領域を含むコンパクトで植物細胞内で機能可能なプロモ
ーターを使用することにより、上記の課題を解決できる
ことを見い出し、本発明を完成させるに至った。すなわ
ち、本発明は、1)配列番号1又は2で示される塩基配
列である領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモータ
ー(以下、本発明プロモーターと記す。)、2)配列番
号1又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細
胞内で機能可能なプロモーターと植物細胞内で機能可能
なターミネーターを有するプラスミド、3)配列番号1
又は2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内
で機能可能なプロモーター、目的の構造遺伝子、植物細
胞内で機能可能なターミネーターを有するプラスミド、
4)上記のプロモーターの制御下に目的の構造遺伝子を
発現する植物細胞又は植物体、5)上記のプラスミドを
含有する植物細胞又は植物体、6)上記のプロモーター
の制御下に目的の構造遺伝子を植物細胞内で発現させる
方法、7)上記のプロモーターを目的とする構造遺伝子
および植物細胞内で機能可能なターミネーターを前記の
順に連結することによりプラスミドを作成する方法、を
提供するものである。本発明により、コンパクトなプロ
モーターや、プロモーター、目的の構造遺伝子、及びタ
ーミネーターからなる遺伝子セット等を提供することが
可能になる。
する。本発明で用いられる遺伝子工学的技術は、たとえ
ば、J.,Sambrook, E.,F.,Frisch, T.,Maniatis著、モレ
キュラークローニング第2版(Molecular Cloning 2nd
edition )、コールド スプリングハーバー ラボラト
リー発行(Cold Spring Harbor Laboratory press )、
1989年及び D.,M.,Glover 著、DNA クローニング(DNA
Cloning )、IRL 発行、1985年などに記載されている通
常の方法に準じて行った。
2で示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機
能可能なプロモーターである。本発明プロモーターは、
配列番号1又は2で示される塩基配列であり、通常、直
列に結合した多量体のように複数個含むものである。特
に好ましくは、4 個又はそれ以上含むことである。配列
番号1又は2で示される塩基配列である領域は、天然由
来あるいは合成由来であってもよい。
である領域を合成する方法としては、通常の DNA化学合
成方法を挙げることができる。
可能になるために配列番号1又は2で示される塩基配列
である領域以外に、例えば、転写開始に最低限必要な因
子を有する領域等を含む。
は、例えば、転写開始点のみ、転写開始点と TATA 配
列、転写開始点と CAAT 配列、転写開始点と TATA 配列
とCAAT配列等の転写開始に必要な基本的配列を含む基本
的プロモーター領域のことで、例えば、5’末端が転写
開始点から少なくとも約30塩基程度上流に対応するヌ
クレオチドであり、かつ3’末端が転写開始点から翻訳
開始点までの間に存在するヌクレオチドである範囲で示
される領域等をあげることができる。この基本的プロー
モーター領域が有する転写翻訳活性は一般的には低い。
具体的には、例えば、配列番号3で示される塩基配列で
ある領域、すなわち、35S プロモーターの転写開始点を
含む 98 塩基(+8〜-90 )(以下、-90 領域と記
す。)、トマトのリブロース-1,5- 二リン酸カルボキシ
ラーゼ・オキシダーゼ小サブユニット遺伝子(rbcS-3A
)の-204〜+8を含む領域(Plant Cell 1:217-227(198
9))、PR1a遺伝子プロモーターの-287〜+29 を含む領域
(Plant Cell 2:357-366(1990))、及びジャガイモのプ
ロテアーゼインヒビター遺伝子の(PI-II )-195〜+32
を含む領域(Plant Cell 2:61-70(1990))等を挙げるこ
とができる。尚、上記の転写開始に最低限必要な因子を
有する領域は、配列番号1又は2に示される塩基配列で
ある領域の下流に結合することがよい。
される塩基配列である領域および転写開始に最低限必要
な因子を有する領域は、塩基配列が明らかにされている
遺伝子DNA から制限酵素で切り出すか、又は遺伝子DNA
を鋳型とし、かつ配列番号1又は2に示される塩基配列
である領域あるいは転写開始に最低必要な因子を有する
領域を増幅するような塩基配列を有するオリゴヌクレオ
チドをプライマーとして用いるポリメラーゼ・チェーン
・リアクション(PCR )方法によって調製するか、又は
DNA化学合成方法によって調製することができる。具体
的には、本発明プロモーターは、例えば、35S プロモー
ターの-90 領域の場合には、-90 領域を含むオリゴヌク
レオチドの+鎖(配列番号4参照)、−鎖(配列番号5
参照)を合成しアニールさせることにより調製すること
ができる。また、これよりも短い領域を含むプロモータ
ー、すなわち欠失プロモーターの場合には、欠失プロモ
ーター領域を制限酵素で切り出すか、遺伝子DNA を鋳型
とし、かつ欠失プロモーター領域を増幅するような塩基
配列を有するオリゴヌクレオチドをプライマーとして用
いるPCR 方法、又は DNA化学合成方法などによって調製
することができる。
なターミネーターとしては、例えば、T-DNA 由来のノパ
リンシンターゼ遺伝子のターミネーター(NOS )等の植
物遺伝子由来のターミネーターやニンニクウイルスGV1,
GV2 遺伝子のターミネーター等のウイルス由来のターミ
ネーター等の植物遺伝子工学的技術において通常用いら
れるものを挙げることができる。
示される塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可
能なプロモーター、すなわち本発明プロモーターと、植
物細胞内で機能可能なターミネーターを有する。さらに
は、必要に応じて目的の構造遺伝子を有する。本発明プ
ラスミドは、通常、目的の構造遺伝子を挿入できるよう
に本発明プロモーターの下流でかつ本発明ターミネータ
ーの上流に1つ以上のクローニング部位を有するように
作成することが好ましい。より好ましくは、複数個のク
ローニング部位を有するように作成することがよい。こ
こでクローニング部位とは、遺伝子工学的技術で用いら
れる制限酵素によって認識切断可能な部位のことを意味
する。
スミドとして、例えば、図1で示されるプラスミド pGb
ox10および図2で示されるプラスミドpGbox11 を挙げる
ことができる。
で発現される目的の構造遺伝子、すなわち外来遺伝子と
して、例えば、フェニールアラニンアンモニアリアーゼ
遺伝子(PAL )、カルコンシンターゼ遺伝子(CHS )、
キチナーゼ遺伝子(CHT )、リゾチーム遺伝子、PR蛋白
質遺伝子等の植物防御遺伝子、Pto 等の病害抵抗性遺伝
子、ウイルスコート蛋白質遺伝子、BT(Bacillus thurin
giensis ) 毒素タンパク質遺伝子等の植物全組織におい
て細菌、カビ、ウイルス、昆虫等に対する抵抗性を増強
することができる有用遺伝子を挙げることができる。ま
た、ダイズのグリシニン遺伝子、β- コングリシニン遺
伝子等の貯蔵タンパク質遺伝子をはじめ種々のタンパク
質遺伝子等の飼料作物におけるタンパク質含量を増加さ
せることができる有用遺伝子、ブラジルナッツの2Sアル
ブミン遺伝子、トウモロコシやイネの分子量10kDa - 1
5kDaのメチオニン及びリジン高含有貯蔵タンパク質遺伝
子等の飼料作物のメチオニン含量あるいはリジン含量を
増加さることができる有用遺伝子や、大腸菌等の微生物
のbioA,bioB,bioC,bioD,bioF,bioH 酵素遺伝子等のビオ
チン生合成関連遺伝子等の飼料作物におけるビオチン含
量を増加させることができる有用遺伝子があげられる。
さらにステアロイル-ACP- デサチュレース、アシル-ACP
- チオエステラーゼ、3-ホスフェートアシルトランスフ
ェラーゼ遺伝子等の脂質の酸化安定性の増大とリン脂質
の減少及びオレイン酸とリノレン酸の増加による脂質の
改良あるいはアシルトランスフェラーゼ遺伝子等の不飽
和脂肪酸の割合を増加させ低温に対する抵抗性を増大さ
せることができる有用遺伝子や、L-ホスフォノスリシン
アセチル化酵素や(EPSP)合成酵素等の除草剤抵抗性に関
与する遺伝子等の除草剤抵抗性作物を作出することがで
きる有用遺伝子を挙げることができる。
により作成することができる。配列番号1又は2で示さ
れる塩基配列である領域を含む植物細胞内で機能可能な
プロモーター、すなわち、本発明プロモーターを、植物
細胞内で機能可能なターミネーターを含むプラスミド、
例えば、pBI101(CLONTECH社製)(Jefferson et al.EM
BO J. 6:3901-3907(1987) )のマルチクローニング部位
に挿入する。必要に応じて、あらかじめ存在するマーカ
ー遺伝子等の外来遺伝子、例えばβ−グルクロニダーゼ
遺伝子(以下、GUS 遺伝子と記す。)を切り出す、ある
いは目的の構造遺伝子により上記のような外来遺伝子を
置換することによって作製することができる。また、別
な方法として、バイナリーベクター、例えば、pBIN19
(Nuc.Acid.Res.12:8711-8721(1984) )のマルチクロー
ニング部位に本発明プロモーター、必要に応じて目的の
構造遺伝子、本発明で用いられるターミネーターの順に
挿入する方法等も挙げることができる。
法としては、たとえば、アグロバクテリウム菌感染法
(土壌菌であるアグロバクテリウム菌を植物組織に感染
させる方法)、電気的導入法(プロトプラストへの電気
的導入法:エレクトロポーレーション)、あるいはパー
ティクルガンによる直接導入法(植物組織及び培養細胞
への直接導入法:パーティクルガン法)等の公知な方法
が挙げられる。本発明プラスミドを含有する植物細胞
は、たとえば、S.B.Gelvin,R.A.Schilperoot and D.P.
S.Verma著:プラント・モレキュラー・バイオロジー/
マニュアル(Plant Molecular Biology/Manual,Kluwer
Academic Publishers press,1988)に記載される通常の
植物組織培養技術において用いられる方法に準じて再生
することによって該植物細胞由来の植物体又はその一部
を得ることができる。
しては、例えば、イネ、トウモロコシ、オオムギ、コム
ギ、タマネギ等の単子葉植物、ダイズ、エンドウ、イン
ゲン、アルファルファ等のマメ科植物、タバコ、トマ
ト、ジャガイモ等のナス科植物、キャベツ、ナタネ、カ
ラシナ等のアブラナ科植物、メロン、カボチャ、キュウ
リ等のウリ科植物、ニンジン、セロリ等のセリ科植物、
レタス等のキク科植物等の双子葉植物等を挙げることが
できる。以上のようにして、本発明プロモーターの制御
下に目的の構造遺伝子を発現する植物細胞及び植物体を
得ることができる。
説明する。尚、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。 実施例1 (GUS 発現プラスミドGbox10/-90/GUS、Gbox
11/-90/GUS及び-90/GUSの構築) 植物細胞内で機能可能なターミネーターを含む市販のプ
ラスミドpBI101(CLONTECH社製)(Jefferson et al. E
MBO J. 6:3901-3907(1987))に含まれる GUS遺伝子の上
流のマルチクローニング部位に DNA化学合成方法によっ
て調製された-90 領域を挿入することによってプラスミ
ド-90/GUS を構築し、-90 領域の上流にさらに配列番号
1又は2で示される塩基配列である領域を直列に4個結
合した多量体を挿入することによってプラスミド Gbox1
0/-90/GUS およびGbox11/-90/GUSを構築した。以下にそ
の構築方法について説明する(図3、4、5参照)。
を含む相補的なオリゴヌクレオチド及び- 90領域を含む
相補的なオリゴヌクレオチドの合成と精製 配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を直列
に結合した多量体を含む相補的な2 種類のオリゴヌクレ
オチド(46塩基)(+鎖、−鎖)をアニールした時に H
indIII部位が 5' 末端、XbaI部位が 3' 末端にできるよ
うな相補的な2種類のオリゴヌクレオチドを化学合成し
た(配列番号6,7あるいは8、9参照)。転写開始に
最低限必要な因子を有する領域である -90領域をアニー
ルした時に、5'、3'の両末端に BamHI部位ができるよう
な102 塩基からなる相補的な2種類のオリゴヌクレオチ
ドを合成した(配列番号4,5参照)。合成したオリゴ
ヌクレオチドはアンモニア処理(55℃,5時間)により保
護基を外した後、逆相カラム(YMC GEL ODS S-5 )を用
いたHPLCにより精製した。精製には溶媒として、0.1Mト
リエチルアミン(TEAA)を使用し、シアン化メチル(CH
3 CN)の5〜100%の濃度勾配により上記オリゴヌクレオ
チドを溶出した。溶出したオリゴヌクレオチドを回収
し、該回収物を乾燥させ、さらに80% 酢酸(3ml)中で
20分間処理した後再度乾燥させた。該乾燥物を蒸留水
(3ml)で溶解し乾燥させる操作を 3回繰り返し、最終
的に100 ul TE に溶解した。このようにして得られたオ
リゴヌクレオチドサンプルを5%ポリアクリルアミドゲル
電気泳動(80V,1時間)により分離した後、配列番号1
又は2で示される塩基配列である領域を直列に4個結合
した多量体を含む相補的な2種類のオリゴヌクレオチド
(42塩基)あるいは -90領域(102 塩基)を含む相補的
な2種類のオリゴヌクレオチドをそれぞれポリアクリル
アミドゲルより切り出し、透析チューブ(SPECTRA/POR,
molecularporous membrane tubing,MW 3500)を用いて
ポリアクリルアミドゲルから電気泳動的(180V, 40分
間)に回収した。 ステップ2 相補鎖のアニール 配列番号1又は2で示される塩基配列である領域を直列
に4個結合した多量体を含む相補的な2種類のオリゴヌ
クレオチド、あるいは -90領域(102塩基)を含む相補的
な2種類のオリゴヌクレオチド各0.5 μgを含む 10 μ
l水溶液を 100℃で3 分加熱し、65℃のウオーターバス
に移した後、ゆっくり室温にもどし、その後氷中で急冷
した。このようにして、配列番号1又は2で示される塩
基配列である領域を直列に4個結合した多量体及び -90
領域(102塩基)を調製した。 ステップ3 プラスミド -90/GUSの構築 pBI101 2μgを10ユニットの BamHIで消化した。ステッ
プ2で調製された-90領域(102塩基)0.1 μg及び pBI1
01 BamHI 断片0.5 μgを混合し、T4 DNAリガーゼを用
いてライゲーションを行った(DNA Ligation kit(宝酒
造))後、Cohen らの方法(Proc.Natl.Acad.Sci.USA,6
9:2110-2114(1972) )に従って大腸菌HB101 株(宝酒
造)を形質転換した。50μg/ml カナマイシンを含む L
B 寒天培地上で生育してきた耐性菌コロニーから、アル
カリ-SDS法を用いてプラスミドDNAを単離し、制限酵素
による構造解析を行った。単離したプラスミドDNA を S
maIと XbaI で消化することにより約100 bpのDNA 断片
が生ずるクローンを選抜した。さらに選抜したクローン
についてダイデオキシ法(Sanger et al.Proc.Natl.Aca
d.Sci., USA,74:5463(1977) )により DNA挿入部分の塩
基配列を調べ、-90 領域が順方向に挿入されたクローン
を選抜した。尚、ここでいう順方向とは、35Sプロモー
ターに含まれる-90 領域と同方向のことをいう。このよ
うにしてプラスミド -90/GUSを構築した(図3参照)。 ステップ4 プラスミドGbox10/-90/GUSおよびGbox11/-
90/GUSの構築 ステップ3で得られたプラスミド-90/GUS 2 μgを 10
ユニットの XbaI と HindIIIで消化(37℃、2 時間)
し、該消化物を 0.8% 低融点アガロース電気泳動(80V,
1.5時間)により分離した後、DNA 回収用フィルター付
遠心チューブ(宝酒造)を用いてHindIII-XbaI断片を回
収、精製した。ステップ2で調製された、配列番号1又
は2で示される塩基配列である領域を直列に4個結合し
た多量体0.1 μg及びプラスミド-90/GUS HindIII-XbaI
断片0.5 μgを混合し、T4 DNAリガーゼを用いてライゲ
ーションを行った(DNA Ligation Kit(宝酒造))後、
Cohen らの方法(Proc.Natl.Acad.Sci.USA.69:2110-211
4(1972) )に従って大腸菌HB101 株(宝酒造)を形質転
換した。50μg/ml カナマイシンを含む LB 寒天培地上
で生育してきた耐性菌コロニーから、アルカリ-SDS法を
用いてプラスミドDNA を単離し、制限酵素による構造解
析を行った。単離したプラスミドDNA を HindIIIと Xba
I で消化することにより約 50 bpの DNA断片が得られる
クローンを選抜した。さらに選抜したクローンについて
ダイデオキシ法(Sanger et al. Proc.Natl.Acad.Sci.,
USA,74:5463(1977) )により DNA挿入部分の塩基配列を
調べることにより構造確認を行った。このようにしてプ
ラスミドGbox10/-90/GUSおよびGbox11/-90/GUSを構築し
た(図4、5参照)。
築) プラスミドpGbox10/-90/GUS および Gbox11/-90/ GUS 2
μgをSmaI 10 ユニットで消化(37℃,2時間)し、その
消化物各 0.1μgと市販のSacIリンカー(5'-CGAGCTCG-
3')(宝酒造)0.05μgを混合し、T4 DNAリガーゼを用
いてライゲーションを行った(DNA Ligation Kit(宝酒
造))。該ライゲーション産物を 10 ユニットの SacI
で消化した後、再度T4 DNAリガーゼを用いてライゲーシ
ョンを行った(DNA Ligation Kit(宝酒造))後、Cohe
n らの方法(Proc.natl.Acad.Sci.USA.69:2110-2114(19
72) )に従って大腸菌HB101 株(宝酒造)を形質転換し
た。50μg/mlカナマイシンを含むLB寒天培地上で生育し
てきた耐性菌コロニーから、アルカリ-SDS法を用いてプ
ラスミドDNA を単離し、制限酵素による構造解析を行っ
た。単離したプラスミドDNA を SmaI とSacIで消化する
ことにより、線状DNA となるクローンを選抜した。この
ようにしてpGbox10 (図1)およびpGbox11(図2)を
構築した(図6、7参照)。
Aの調製) 実施例1で得られたプラスミド Gbox10/-90/GUS 、Gbox
11/-90/GUS、および-90/GUS を塩化セシウム密度勾配遠
心法により精製した。プラスミドDNA 溶液 1 ml に対
し、塩化セシウム 1 g、10mg/ml 臭化エチジウム 80 μ
lを加えた溶液を遠心チューブ(Quick-Seal, ベックマ
ン社製)に入れてシールし、ベックマン NVT65ローター
で 60 krpmで24時間遠心することによってプラスミドDN
A を精製した。
バコの作製) 実施例3記載の精製された各プラスミドDNA を 20mM Ca
Cl2 で処理することによりコンピテント状態にしたアグ
ロバクテリウム菌(Agrobacterium tumefaciens LBA440
4 )(ストレプトマイシン耐性、リファンピシン耐性を
示す。)(Hoekma et al.,Nature 303:179-180(1983))
に熱処理(37℃,5分間)により導入した。形質転換体
は、導入されたプラスミドの NPTII遺伝子(Trien-Cuot
et al.,Gene 23:331-341(1983) )により付与されるカ
ナマイシン耐性の性質を利用してストレプトマイシン 3
00μg/ml 、リファンピシン 100μg/ml 、カナマイシ
ン 100μg/ml を含むL寒天培地で選抜することによっ
て得られた。得られたアグロバクテリウム菌の形質転換
体をストレプトマイシン 300μg/ml 、リファンピシン
100μg/ml 、カナマイシン 100μg/ml を含むL培地
で20℃一昼夜培養し、得られた菌液を S.B.Gelvin,
R.A.Schilperoort and D.P.S.Verma 著;Plant Molecul
ar Biology/Manual(1988)(Kluwer Academic Publish
ers発行)、内宮博文著(植物遺伝子操作マニュアル、
トランスジェニック植物の作り方(講談社サイエンティ
フィック)1990, ISBN4-06-153513-7 C3045 )28ー3
3頁に記載されている通常の方法でタバコ葉部のディス
ク片への感染に用いた。感染したタバコ(SR-1)葉部デ
ィスク片を MS-NB寒天培地で4日間培養した後、セフォ
タキシム 500μg/ml を含む MS-NB寒天培地に移し、ア
グロバクテリウム菌の除菌を行った。11日目にセフォ
タキシム 500μg/ml とカナマイシン 100μg/ml を含
む MS-NB寒天培地に移し、形質転換した植物の選抜を開
始した。約4週間後、緑色の茎葉分化した幼植物体をデ
ィスク片から切り分け、セフォタキシム 500μg/ml と
カナマイシン 50 μg/ml を含む MS 寒天培地に植え継
ぎ、発根した幼植物体を選抜した。選抜されたタバコ幼
植物体を土壌に移し、温室で栽培して形質転換した植物
体を得た。
ンジンの作製) 実施例3で精製された G-box10/-90/GUSを実施例4記載
の方法に準じて、アグロバクテリウム菌(Agrobacteriu
m tumefaciens LBA4404 )に導入し、得られたアグロバ
クテリウム菌の形質転換体をニンジン品種ナンテスカー
レット胚軸に感染させた。感染したニンジン胚軸をLS-D
寒天培地上に置床し、20℃で3日間培養した。胚軸をセ
フォタキシム 500μg/ml を含む LS-D 寒天培地に移
し、アグロバクテリウム菌の除菌を行った。10日目に
セフォタキシム 100μg/ml とカナマイシン50 μg/ml
を含むLS-D寒天培地に移し、形質転換した植物の選抜
を開始した。1 ヶ月後生じてきたカルスを4 週間毎にセ
フォタキシム 100μg/ml とカナマイシン 50 μg/ml
を含む LS-D 寒天培地に移した。2ヶ月以上選抜して得
られたカルスをLS寒天培地に移し、不定胚を経て植物体
を再生させた。
ネの作製) 実施例3記載で精製されたG-box10/-90/GUS を、Shimad
a,T.,et al.,Bull.RIAR, Ishikawa Agr.Coll.4:1-8(19
95) 、島本功、岡田清孝監修(モデル植物の実験プロト
コール イネ、シロイヌナズナ編, 秀潤社,1996 )(IS
BN4-87962-157-9 C3345 )記載の方法に従って、イネ品
種能登ひかりの未熟胚にパーティクルガン(レーボック
社製)により導入した。滅菌種子をLS-D2 培地中で7〜
10日間培養した後、胚を摘出し、胚盤組織を上にして
LS-D2 寒天培地上に並べた。G-box10/-90/GUS あるいは
-90/GUSあるいは対照として用いるpBI121(35S/GUS) を
10μgと等モル数のビアラフォス耐性遺伝子を含むpD
M302(J.Cao et al., Plant Cell Rep.11:586-591,199
2)を3mg の金粒子(平均直径1um)にコーティング
し、1射当たり0.2 mg金粒(1μg DNA )の条件でイネ
胚当たり2射打ち込んだ( 射出圧力150〜200kg/c
m 2 、真空度 70 mmHg) 。遺伝子導入後2日目に胚を4m
g/mlビアラフォスを含むLS-D2 に移し、除草剤耐性細胞
を選抜した。得られた除草剤耐性カルスを再分化培地に
移し、再生した不定芽あるいは小植物体を、4mg/ml の
ビアラフォスを含むLS寒天培地に移すことにより幼殖物
体を育成した。
導入遺伝子の挿入の確認) (1)形質転換した植物体からのゲノム DNAの調製 実施例4、5、6で得られた形質転換した植物体である
タバコ、ニンジン、あるいはイネの葉片より、内宮博文
著(植物遺伝子操作マニュアル、トランスジェニック植
物の作り方(講談社サイエンティフィック)1990, ISBN
4-06-153513-7C3045 )71ー74頁記載のCTAB法を用
いてゲノム DNAを調製した。植物葉片約0.5 gをエッペ
ンドルフチューブ中でホモジェナイザーを用いて十分摩
砕した後、該摩砕物にあらかじめ 65 ℃に保温した 2xC
TAB 液(2% cetyltrimethyl ammonium bromide, 1% pol
yvinylpyroridone(PVP) )0.5 mlを加え、65℃で5分間
保温した。これに 0.5 ml のクロロホルム/イソアミル
アルコール(24:1)混合液を加え、緩やかに5分間混合
した。12,000 rpm(10,000xg)で10分間遠心分離して上
層を分取し、0.5 mlのイソプロピルアルコールを加え混
合した。12,000 rpm(10,000xg)で15分間遠心分離して
得られた沈澱を 200μlTE(10mM Tris-HCLpH8.0, 1 mM
EDTA)に溶解した。これにRNaseAを 10 μg/ml とな
るように加え、37℃で 30 分間保温し、RNA を分解し
た。RNA 分解後、等容のフェノール/クロロホルム/イ
ソアミルアルコール(25:24:1 )混液を加えて良く混合
し、上層を分取した。これに1/10容の 3M 酢酸ナトリウ
ム液(pH5.2 )と 2.5容のエタノールを加えて良く混合
し、12,000 rpm(10,000xg)で5分間遠心分離して約5
ug のゲノム DNAを得た。 (2)PCR 方法による導入遺伝子挿入の確認 上記で得られたゲノム DNA 50 ngを鋳型として配列番号
10及び11で示される塩基配列を有する合成プライマ
ーを用いて PCR方法でプロモーター領域の増幅(94℃,
1分間、55℃,2分間、72℃,3分間を1サイクルとし
て、30サイクル反応)を行った。得られたPCR 産物を
12%ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)(80V,1
時間)で解析した。その結果、プロモーター領域に相当
するサイズ(Gbox10/-90/GUS ,Gbox11/-90/GUSは約290
bp、-90/GUS は約250 bp)の DNA断片の増幅が見られ
た。
粉とホモラインの育成) 実施例4で作製された形質転換した幼植物体を土壌に移
し、温室で栽培して形質転換した植物体を得た。開花期
に花を自家受粉させ成熟した花から種子を得た。得られ
た種子を 1% 次亜塩素酸ナトリウム中で5分間殺菌した
後、カナマイシン 100μg/ml を含む MS 寒天培地に播
種した。播種した種子の全てが発芽し生育するクローン
を選抜した。
ける GUS遺伝子発現) 実験例8で得られた形質転換したタバコ(本発明プラス
ミドGbox10/-90/GUS ,Gbox11/-90/GUSおよび対照として
プラスミド -90/GUS, pBI121を含む)の種子、およびそ
の実生の葉と根とにおけるGUS 染色を内宮博文著(植物
遺伝子操作マニュアル、トランスジェニック植物の作り
方(講談社サイエンティフィック)1990, ISBN4-06-153
513-7 C3045 )68ー70頁およびJefferson, Plant M
ol.Biol.Rep. 5:387-405( 1987) 記載の方法に準じて行
った。形質転換した各タバコの種子を 1% 次亜塩素酸ナ
トリウム中で殺菌し、カナマイシン 100μg/ml を含む
MS 寒天培地上で約2週間生育させた実生(植物体)材
料とした。活性染色は 5- ブロモ-4- クロロ-3- インド
リル- β-D- グルクロン酸(X-Gluc)を基質として青色
色素(インジゴチン)の沈着量を測定した。GUS 染色液
(1 mM X-Gluc, 0.5 mM K 3 Fe(CN)6 , 0.5 mM Fe 4 Fe
(CN)6 , 0.3% Triton X-100 )に各植物種(本発明プラ
スミドGbox10/-90/GUS, Gbox11/-90/GUS, および対照と
してプラスミド -90/GUS, pBI121によって形質転換した
タバコ、コントロールとして無処理タバコ(SR-1 )のそ
れぞれ 40 個体についてメスで切断した種子あるいは実
生を浸漬し、37℃で一晩保温した。植物組織をエタノー
ルに移し、数回エタノールを交換することにより脱色し
た後、青色色素の沈着量を調査した。本発明プラスミド
Gbox10/-90/GUS, Gbox11/-90/GUS, および対照としてプ
ラスミド -90/GUS, pBI121による形質転換したタバコな
らびに無処理タバコSR-1の種子、子葉、根におけるGUS
染色の結果を表1〜3に示した。
は、いずれの組織においても染色されなかった。35S プ
ロモーターの転写開始に最低限必要な因子を有する領域
のみからなるプラスミド-90/GUS によって形質転換した
植物体では、根あるいは根の原基においてのみ薄い染色
が認められた。本発明プラスミドGbox10/-90/GUSおよび
Gbox11/-90/GUSによって形質転換した植物体では、ほと
んど個体が種子、葉、根の全ての組織において染色を示
し、特にGbox10/-90/GUSでは非常に強い染色を植物体内
で極めて均一に示した。
GUS遺伝子発現) 実施例7により導入遺伝子が確認された形質転換したニ
ンジン(本発明プラスミドGbox10/-90/GUSおよび対照と
してpBI121を含む)の実生の葉におけるGUS 染色を実施
例9記載の方法に準じて行った。非形質転換体である無
処理ニンジンでは、葉において染色は認められなかっ
た。本発明プラスミドGbox10/-90/GUSによって形質転換
した植物体では、ほとんどの個体が葉において強い染色
を示した。
ける GUS遺伝子発現) 実施例7により導入遺伝子が確認された形質転換したイ
ネ(本発明プラスミドGbox10/-90/GUSを含む)の幼植物
(背丈約10 cm )の葉におけるGUS 遺伝子の発現を実
施例9記載のGUS 染色法に準じて調べた。その結果、非
形質転換体である無処理イネでは、葉においてほとんど
染色は認められなかった。本発明プラスミドGbox10/-90
/GUSによって形質転換した植物体では、葉において強い
GUS 活性が認められた。
ox11/-90/GUS内の植物細胞内で機能可能なプロモータ
ー、目的の構造遺伝子、及び植物細胞内で機能可能なタ
ーミネーターからなる遺伝子セットのDNA鎖長は、2,
300bp (プロモーターとしては、140bp )であるので対
して、pBI121(35S/GUS) 内の植物細胞内で機能可能なプ
ロモーター、目的の構造遺伝子、及び植物細胞内で機能
可能なターミネーターからなる遺伝子セットのDNA鎖
長は、2,960bp (プロモーターとしては、800bp)であ
り、導入する遺伝子セットを約22%(プロモーターとし
ては、83%)の割合でコンパクトにすることができた。
下に示す。 1. MS 寒天培地 MURASHIGE AND SKOOG(Flow Laboratories)34.7g を蒸留
水 1 Lに溶かし、1M KOHでpH 5.8に調製し、寒天を8g添
加した後、オートクレーブ滅菌した。 2.MS-NB 寒天培地 MS寒天培地に、1-ナフタリン酢酸(NAA )0.1 mg/mL 、
6-ベンジルアミノプリン(BA)1.0 mg/mL を添加した培地 3.LS培地 MURASHIGE AND SKOOG(Flow Laboratories)34.7g 、ショ
糖30 gを蒸留水 1 Lに溶かし、1M KOHで pH 5.8 に調製
し、オートクレーブ滅菌した。 4.LS寒天培地 LS培地に寒天を8g/Lを添加した培地 5.LS-D寒天培地 LS寒天培地に、2.4-ジクロロフェノキシ酢酸(2.4-D )
を1.0mg/L を添加した培地 6.LS-D2 寒天培地 LS寒天培地に、2.4-ジクロロフェノキシ酢酸(2.4-D )
を2.0mg/L を添加した培地 7.L培地 バクトトリプトン(Difco)10g, バクトイーストエキスト
ラクト(Difco)5g,NaCl10gを蒸留水1Lに溶かし、5M Na
OH で pH 7.0 に調製し、オートクレーブ滅菌した。
ーや、プロモーター、目的の構造遺伝子、及びターミネ
ーターからなる遺伝子セット等を提供することが可能に
なった。
/GUS構築を示す図である。
スミドGbox10/−90/GUS構築を示す図であ
る。
スミドGbox11/−90/GUS構築を示す図であ
る。
USからのpGbox10構築を示す図である。
USからのpGbox11構築を示す図である。
Claims (15)
- 【請求項1】配列番号1又は2で示される塩基配列であ
る領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーター。 - 【請求項2】配列番号1又は2で示される塩基配列であ
る領域を複数個含む請求項1記載のプロモーター。 - 【請求項3】配列番号1又は2で示される塩基配列であ
る領域を直列に4個結合した多量体を含む請求項2記載
のプロモーター。 - 【請求項4】配列番号1又は2で示される塩基配列であ
る領域の下流に転写開始に最低限必要な因子を有する領
域を結合した請求項1記載のプロモーター。 - 【請求項5】転写開始に最低限必要な因子として転写開
始点と TATA 配列を含む請求項4記載のプロモーター。 - 【請求項6】転写開始に最低限必要な因子を有する領域
が配列番号3で示される塩基配列であることを特徴とす
る請求項5記載のプロモーター。 - 【請求項7】配列番号1又は2で示される塩基配列であ
る領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーターと植
物細胞内で機能可能なターミネーターを有するプラスミ
ド。 - 【請求項8】配列番号1又は2で示される塩基配列であ
る領域を含む植物細胞内で機能可能なプロモーター、目
的の構造遺伝子、植物細胞内で機能可能なターミネータ
ーを有するプラスミド。 - 【請求項9】図 1又は2で示されるプラスミドpGbox10
又はpGbox11 。 - 【請求項10】請求項1記載のプロモーターの制御下に
目的の構造遺伝子を発現する植物細胞。 - 【請求項11】請求項1記載のプロモーターの制御下に
目的の構造遺伝子を発現する植物体。 - 【請求項12】請求項7記載のプラスミドを含有する植
物細胞。 - 【請求項13】請求項7記載のプラスミドを含有する植
物体。 - 【請求項14】請求項1記載のプロモーターの制御下に
目的の構造遺伝子を植物細胞内で発現させる方法。 - 【請求項15】請求項1記載のプロモーターを目的とす
る構造遺伝子および植物細胞内で機能可能なターミネー
ターを前記の順に連結することによりプラスミドを作成
する方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14549296A JP3761628B2 (ja) | 1995-07-14 | 1996-06-07 | 植物プロモーターおよびその利用 |
DE69635221T DE69635221T2 (de) | 1995-07-14 | 1996-07-12 | Pflanzenpromoter und seine Verwendung |
EP96111265A EP0754757B1 (en) | 1995-07-14 | 1996-07-12 | A plant promoter and an application thereof |
CA2181204A CA2181204C (en) | 1995-07-14 | 1996-07-15 | A plant promoter and an application thereof |
US08/680,116 US6187996B1 (en) | 1995-07-14 | 1996-07-15 | Plant promoter comprising a G-box element, GCCACGTGCC or GCCACGTGAG, and an application thereof |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17873095 | 1995-07-14 | ||
JP7-178730 | 1995-07-14 | ||
JP22796795 | 1995-09-05 | ||
JP7-227967 | 1995-09-05 | ||
JP14549296A JP3761628B2 (ja) | 1995-07-14 | 1996-06-07 | 植物プロモーターおよびその利用 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09131187A true JPH09131187A (ja) | 1997-05-20 |
JP3761628B2 JP3761628B2 (ja) | 2006-03-29 |
Family
ID=27318997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14549296A Expired - Lifetime JP3761628B2 (ja) | 1995-07-14 | 1996-06-07 | 植物プロモーターおよびその利用 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6187996B1 (ja) |
EP (1) | EP0754757B1 (ja) |
JP (1) | JP3761628B2 (ja) |
CA (1) | CA2181204C (ja) |
DE (1) | DE69635221T2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008111661A2 (en) | 2007-03-08 | 2008-09-18 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Method of expression of foreign gene in plant induced by chemical substance |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6259003B1 (en) | 1997-01-21 | 2001-07-10 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Cotton plant promoters |
US7154024B2 (en) | 1997-06-23 | 2006-12-26 | Pioneer Hi-Bred, Inc. | Male tissue-preferred regulatory sequences of Ms45 gene and method of using same |
US6037523A (en) * | 1997-06-23 | 2000-03-14 | Pioneer Hi-Bred International | Male tissue-preferred regulatory region and method of using same |
CA2274871C (en) * | 1998-07-15 | 2012-10-02 | Fumiharu Ishige | Plant promoter |
JP2004089068A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-25 | Kobe University | Ah受容体リガンド特異的な遺伝子発現誘導因子及びその機能に基づく異種遺伝子誘導発現系の利用技術 |
GB2423603A (en) * | 2005-02-25 | 2006-08-30 | Canon Europa Nv | Authorising printer access via a removable memory |
ITUD20060280A1 (it) * | 2006-12-29 | 2008-06-30 | Univ Degli Studi Udine | Sequenza artificiale di dna evente funzione di leader in 5' (5'-utr) ottimizzata per la sovraespressione di proteine eterologhe in pianta |
JP5343460B2 (ja) | 2008-09-03 | 2013-11-13 | 住友化学株式会社 | 植物の開花時期制御方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MA20977A1 (fr) * | 1986-05-19 | 1987-12-31 | Ciba Geigy Ag | Plantes tolerant les herbicides contenant le gene de gluthathione S-Transferase |
JPH03503716A (ja) * | 1987-06-26 | 1991-08-22 | イー・アイ・デユポン・デ・ニモアス・アンド・カンパニー | バチルス・スリンギエンシス亜種イスラエレンシスからの新しい毒素をエンコードするdna断片 |
UA48104C2 (uk) * | 1991-10-04 | 2002-08-15 | Новартіс Аг | Фрагмент днк, який містить послідовність,що кодує інсектицидний протеїн, оптимізовану для кукурудзи,фрагмент днк, який забезпечує направлену бажану для серцевини стебла експресію зв'язаного з нею структурного гена в рослині, фрагмент днк, який забезпечує специфічну для пилку експресію зв`язаного з нею структурного гена в рослині, рекомбінантна молекула днк, спосіб одержання оптимізованої для кукурудзи кодуючої послідовності інсектицидного протеїну, спосіб захисту рослин кукурудзи щонайменше від однієї комахи-шкідника |
JPH06205682A (ja) * | 1992-02-25 | 1994-07-26 | Sumitomo Chem Co Ltd | Bt殺虫性蛋白発現のための転写制御配列 |
WO1994012015A1 (en) * | 1992-11-30 | 1994-06-09 | Chua Nam Hai | Expression motifs that confer tissue- and developmental-specific expression in plants |
IL109990A (en) * | 1993-06-21 | 1999-06-20 | Lilly Co Eli | Materials and methods for screening anti-osteoporosis agents |
-
1996
- 1996-06-07 JP JP14549296A patent/JP3761628B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1996-07-12 EP EP96111265A patent/EP0754757B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1996-07-12 DE DE69635221T patent/DE69635221T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1996-07-15 CA CA2181204A patent/CA2181204C/en not_active Expired - Fee Related
- 1996-07-15 US US08/680,116 patent/US6187996B1/en not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008111661A2 (en) | 2007-03-08 | 2008-09-18 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Method of expression of foreign gene in plant induced by chemical substance |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0754757A3 (en) | 1999-12-29 |
DE69635221D1 (de) | 2005-11-03 |
JP3761628B2 (ja) | 2006-03-29 |
CA2181204A1 (en) | 1997-01-15 |
US6187996B1 (en) | 2001-02-13 |
EP0754757A2 (en) | 1997-01-22 |
CA2181204C (en) | 2010-08-24 |
DE69635221T2 (de) | 2006-07-13 |
EP0754757B1 (en) | 2005-09-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
ES2256856T3 (es) | Proceso de seccion de celulas transgenicas. | |
CN111373046A (zh) | 组织偏好性启动子和使用方法 | |
WO2014144094A1 (en) | Tal-mediated transfer dna insertion | |
EP1756282A1 (en) | Improved transformation of soybean | |
CN107974455B (zh) | 橡胶树白粉菌内源启动子wy7及其用途 | |
US20220170033A1 (en) | Plant explant transformation | |
JP3761628B2 (ja) | 植物プロモーターおよびその利用 | |
US5824856A (en) | Process for production of exogenous gene or its product in plant cells | |
JP5186076B2 (ja) | myb遺伝子プロモーターおよびサイトカイニン生合成遺伝子を使用する植物の老化の操作 | |
JPH1052273A (ja) | 植物プロモーターおよびその利用 | |
Sugiharto et al. | A Comparison Study for Agrobacterium-mediated transformation Method in Sugarcane (Saccharum spp L.) | |
WO2023081731A1 (en) | Improved genetic transformation by improving de-novo shoot regeneration in adult plants and during in-vitro tissue culture | |
EP1299553A2 (en) | Modification of gene expression in transgenic plants | |
US10047369B2 (en) | Citrus derived transcription and translation regulatory elements for tissue specific expression | |
WO1990002172A1 (en) | Plant elongation factor, promoters, coding sequences and uses | |
JP2010142156A (ja) | OsPIP1;3遺伝子を導入した耐冷性イネ | |
KR101642797B1 (ko) | 벼 유래 종자 배유 특이 발현 프로모터 및 이의 용도 | |
KR102081963B1 (ko) | 식물 성숙 종자에서 특이적 유전자 발현을 유도하는 프로모터 및 이의 용도 | |
KR102695341B1 (ko) | 바이러스 기반 유전자교정을 위한 꽃 조직 특이적 Cas9 발현 고추 형질전환체의 제조방법, 상기 방법에 의해 제조된 꽃 조직 특이적 Cas9 발현 고추 형질전환체 및 이의 용도 | |
US6218598B1 (en) | Plant promoter | |
JP4543161B2 (ja) | タバコのレトロトランスポゾンを利用した遺伝子破壊法 | |
KR101825960B1 (ko) | 벼 유래 뿌리 특이적 프로모터 및 이의 용도 | |
JP4359963B2 (ja) | 植物プロモーター | |
CN116200390A (zh) | 一种Ghicr24CRU_D08启动子及其应用 | |
JP4505627B2 (ja) | 緑色組織特異的発現活性を有するプロモーター |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050823 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051004 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060110 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060111 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090120 Year of fee payment: 3 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D04 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090120 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |