JP3759590B2 - 薬歴管理業務支援システム、薬歴管理業務支援方法、薬歴管理業務支援プログラムおよび薬歴管理業務支援プログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体 - Google Patents

薬歴管理業務支援システム、薬歴管理業務支援方法、薬歴管理業務支援プログラムおよび薬歴管理業務支援プログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は患者に処方された医薬品が適正に使用されるように患者に対する薬歴管理業務を支援する薬歴管理業務支援システム、薬歴管理業務支援方法、薬歴管理業務支援プログラムおよび薬歴管理業務支援プログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体に関し、特に、医薬品適正使用を達成するために薬剤師が行う薬歴管理業務における問題解決のための行動過程を支援する薬歴管理業務支援システム、薬歴管理業務支援方法、薬歴管理業務支援プログラムおよび薬歴管理業務支援プログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
現在、保険薬局における薬剤師から患者に対する医薬品適正使用業務の質の向上と薬歴管理の記録業務の効率化とが望まれている。
【0003】
薬物治療上の医薬品適正使用を達成するために薬歴管理業務において薬剤師が行なう問題解決のための行動過程は、問題ごとに情報収集→情報評価→問題の明確化→問題解決のための計画立案→計画の実施→情報収集→…のサイクルである。
【0004】
情報収集は、患者の主観的情報(S)(=subjective)および患者の客観的情報(O)(=objective)を収集することである。問題の明確化(A)(=assessment)は情報の解析・分析・統合のプロセスおよび期待される結果・目標を示す。具体的には、医薬品情報および患者情報に基づく評価、処方医から入手した情報による評価、業務記録(薬歴管理記録)に基づく評価などがある。問題解決のための計画立案と実施(P)(=plan)は、問題解決策の判断、問題解決のための計画立案、処方医への情報提供、疑義照会の実施、患者への指導事項、次回あるいは中途で患者に尋ねたりチェック・注意すべき事項を含む。
【0005】
患者の情報収集から問題解決・服薬指導までのプロセスの記録、これを薬歴管理記録というが、薬歴管理記録を上述した(S)、(O)、(A)、(P)の各項目ごとに分類して記録する。このように情報をより多く入手し、それを詳細に記録することで、後の記録参照時に問題点や要点の把握が容易になり、適正使用業務の質の向上が図れる。したがって、薬剤師はカウンセリングしながら情報収集し、評価し問題を明確化し、問題解決のための計画立案をし、計画の実施および服薬指導を行なうことになるので、これら業務により多くの時間を捻出する必要がある。そのためには、薬歴管理業務の記録時間の短縮化を図るとともに、薬歴管理記録の参照性を高めるなどの業務の効率化対策が必要である。
【0006】
それゆえにこの発明の目的は、医薬品適正使用業務の質と能率の向上を図ることのできる薬歴管理業務支援システム、薬歴管理業務支援方法、薬歴管理業務支援プログラムおよび薬歴管理業務支援プログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明のある局面に係る薬歴管理業務支援システムは、患者に対して処方された医薬品についての薬歴管理業務を支援するシステムであって、薬歴管理業務において確認すべき複数の事項のそれぞれに対応して、収集され得る複数種類の収集情報、収集情報を評価して得られる複数種類の評価情報および評価情報に基づいて採り得る複数種類の行動を示す複数種類の行動情報のうちの少なくとも1つを提示するための画面を表示する画面表示手段と、画面表示手段により表示された画面において提示される情報のうち、外部操作により指定された種類の情報を患者毎に記憶する記憶手段とを備える。
【0008】
したがって、薬歴管理業務においては、患者毎に記憶される情報は、画面表示手段により表示される確認すべき複数の事項のそれぞれに対応した画面で提示される複数種類の収集情報、複数種類の評価情報および複数種類の行動情報のうちの少なくとも1つのうちから、外部操作により指定された種類の情報となる。
【0009】
それゆえに、薬歴管理業務においては、薬歴管理業務する者が異なったとしても、薬歴管理業務に関しての一貫性が保たれることになる。また、画面に提示される情報は外部操作して指定するだけで、患者毎に記憶される。その結果、薬歴管理業務による医薬品適正使用のための業務の質と能率は向上する。
【0010】
上述の薬歴管理業務支援システムでは、好ましくは、薬歴管理業務において確認すべき複数の事項のそれぞれについて表示される画面で提示される情報は、収集情報、評価情報および行動情報のそれぞれごとに分類されて提示される。
【0011】
したがって、表示画面における提示情報が、いずれの分類に該当するかを速やかに認識できる。
【0012】
上述の薬歴管理業務支援システムでは、好ましくは、画面において複数種類の収集情報は、収集される頻度に従う順番で提示される。
【0013】
したがって、表示画面において複数種類の収集情報は、薬歴管理業務において収集される得る頻度に従い提示されるから、外部操作により指定するとき、目的とする種類の収集情報を速やかに特定することができる。
【0014】
上述の薬歴管理業務支援システムでは、好ましくは、画面において複数種類の評価情報は、得られる頻度に従う順番で提示される。
【0015】
したがって、表示画面において複数種類の評価情報は、薬歴管理業務において得られる頻度に従い提示されるから、外部操作により指定するとき、目的とする種類の評価情報を速やかに特定することができる。
【0016】
上述の薬歴管理業務支援システムでは、好ましくは、画面において複数種類の行動情報は、該行動を採り得る頻度に従う順番で提示される。
【0017】
したがって、表示画面において複数種類の行動情報は、薬歴管理業務において該行動を採り得る頻度に従い提示されるから、外部操作により指定するとき、目的とする種類の行動情報を速やかに特定することができる。
【0018】
上述の薬歴管理業務支援システムでは、好ましくは、記憶手段は、薬歴管理業務毎に、外部操作により指定された種類の情報を患者毎に順次蓄積して記憶する。したがって、患者毎の薬歴管理業務の履歴情報を記憶しておくことができる。
【0019】
上述の薬歴管理業務支援システムは、好ましくは、記憶手段の内容を患者毎に出力する手段をさらに備える。したがって、患者毎に薬歴管理業務の内容を出力して確認できるから、確認した内容に基づいて問題点を把握し、把握した問題点に基づいて次の薬歴管理業務を進めることもできる。
【0020】
上述の薬歴管理業務支援システムでは、好ましくは、画面には、さらに、確認すべき複数事項のそれぞれを特定するための複数のデータが提示される。そして、画面表示手段は切換え表示手段を有する。切換え表示手段は、外部操作により、画面に提示される複数データのうちの任意のデータが指定されたことに応じて、該任意データにより特定される確認すべき事項に対応の画面に切換えて表示する。
【0021】
したがって、薬歴管理業務中の状況に応じて確認すべき事項が変更したとしても、変更した事項に対応の任意データを外部操作して指定するだけで、対応の画面に切換え表示できるから、薬歴管理業務を臨機応変に効率よくすすめることができる。
【0022】
この発明のさらなる他の局面に係る薬歴管理業務支援方法は、患者に対して処方された医薬品についての薬歴管理業務を支援する薬歴管理業務支援方法であって、薬歴管理業務において確認すべき複数の事項のそれぞれについて、収集され得る複数種類の収集情報、収集情報を評価して得られる複数種類の評価情報および評価情報に基づいて採り得る複数種類の行動を示す複数種類の行動情報のうちの少なくとも1つを提示するための画面を表示する画面表示ステップと、画面表示ステップにより表示された画面において提示される情報のうち、外部操作により指定された種類の情報を患者毎に記憶する記憶ステップとを備える。
【0023】
したがって、薬歴管理業務においては、患者毎に記憶される情報は、画面表示ステップにより表示される確認すべき複数の事項のそれぞれに対応した画面で提示される複数種類の収集情報、複数種類の評価情報および複数種類の行動情報のうちの少なくとも1つのうちから、外部操作により指定された種類の情報となる。
【0024】
それゆえに、薬歴管理業務においては、薬歴管理業務する者が異なったとしても、薬歴管理業務に関しての一貫性が保たれることになる。また、画面に提示される情報は外部操作して指定するだけで、患者毎に記憶される。その結果、薬歴管理業務による医薬品適正使用のための業務の質と能率は向上する。
【0025】
この発明のさらなる他の局面に係る薬歴管理業務支援プログラムは、上述の薬歴管理業務支援方法を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0026】
この発明のさらなる他の局面に係る記録媒体は、上述の薬歴管理業務支援プログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0028】
(実施の形態1)
図1はこの発明の実施の形態に係るシステムが搭載されたコンピュータの構成図である。システムが搭載されたコンピュータは、CPU(central processing unit)1、液晶などからなり情報を表示するための表示部2、情報をプリント出力するための印刷部3、CD−ROM(compact disc read only memory)11が着脱自在に装着されて、装着されたCD−ROM11を駆動して情報を読み書きするためのCD−ROMドライバ4、FD(flexible disc)12が着脱自在に装着されて、装着されたFD12を駆動して情報を読み書きするためのFDドライバ5、プログラムまたはデータを記憶するメモリ6、インターネットを含む各種のネットワークを介して他の装置と通信するための通信I/F(インターフェイス)7、I/F8、キーボードなどからなり情報を入力するために操作される入力部9、I/F8を介してCPU1により情報がアクセスされるデータが格納されるデータ格納部10を含む。メモリ6はデータが一時的に格納される領域6Aを含む。
【0029】
データ格納部10はメモリ空間を有して、該メモリ空間には患者情報データ群30、患者処方データ群40、安全性情報DB(データベースの略)群50および薬歴管理業務とSOAP入力データ群60ならびに画面データ群70が格納される。
【0030】
患者情報データ群30には当該薬局にて投薬を受けた患者のそれぞれについて、当該患者に関するデータ31が格納される。患者処方データ群40には、当該薬局にて投薬を受けた患者のそれぞれについて、当該患者に処方した医薬品に関する履歴のデータ41が格納される。
【0031】
安全性情報DB群50には患者に処方される医薬品の安全使用のための重要な情報である相互作用DB50A、副作用DB50B、禁忌症DB50C、妊娠・授乳DB50Dが格納される。これらのDBの内容は各医薬品に添付される文章から抽出される医薬品に関する情報に基づいて作成される。その詳細は、出願人により先に出願された特願2000−395388号に示されているので、ここではその説明は繰返さない。
【0032】
薬歴管理業務とSOAP入力データ群60には、患者のそれぞれについて、当該患者に対して薬剤師が行なった薬歴管理業務内容を示すデータおよび後述するSOAP入力のデータからなるデータ61が格納される。
【0033】
画面データ群70は、薬剤師が患者に対して薬歴管理業務しながら自動的に薬歴管理記録をするために表示部2に表示される複数種類の画面のデータが予め格納される。図2は、この発明の実施の形態に係る処理フローチャートであり、図3はこの実施の形態に係るSOAP・Q&Sのフローチャートである。
【0034】
図2および図3に示される処理を、表示部2に表示される画面を参照しながら説明する。
【0035】
動作において、まず、処方の入力(S1)がなされる。具体的には、患者が薬局に来て、持参している処方箋を窓口に提示するので、薬剤師はこれを受理して、処方箋に記載された内容に従う情報を入力部9を介して入力する。入力される情報には今回処方された医薬品に関する情報と患者を特定する情報(氏名、保険の番号など)が含まれる。
【0036】
このとき、CPU1は、入力された患者特定の情報に基づき、患者情報データ群30をアクセスして該患者に対応のデータ31を読出して、図4の画面のデータを生成し、表示部2に生成されたデータによる画面を表示する。
【0037】
次に、先の患者特定情報に基づいて患者情報データ群30のデータ31と薬歴管理業務とSOAP入力データ群60の対応のデータ61をそれぞれアクセスして、該患者に対して処方した薬剤の履歴(以下、薬歴という)による情報および薬歴管理業務の情報を得る。これにより後述の薬歴チェックシートが発行されるとともに、図5の薬歴問合せの画面が表示される。
【0038】
図5は薬歴問合せのための患者情報画面であって、患者ごとに提示される。この画面には、患者を特定する氏名などの情報の他に薬物治療を施すに際して考慮されるべき患者自身の情報が部分11A〜11Eを含む各部に表示される。
【0039】
部分11Aに示される8つの窓には患者情報が端的に集約して反映されて、常に閲覧できる。部分11Bの患者の薬剤アレルギー歴、アレルギー体質、副作用歴、他科受診、併用薬、授乳・妊娠について該当する項目と部分11Cの特記事項の項目が、部分11Aの8つの窓に反映される。ここでは、部分11Bに示されるように、患者は“薬剤アレルギー歴”があり、“アレルギー体質”であり、“他科受診”でもあり、また“併用薬”もあるので、部分11Aの各窓には“ア”、“体”、“他”、および“併”の文字が示されて、部分11Bの患者に関する情報が端的に集約して反映される。
【0040】
部分11Dには患者の病歴が示される。部分11Eには患者の生活習慣(飲酒、喫煙など)、職業上の注意事項(自動車運転、機械作業、高所作業などの有無)が示される。
【0041】
図5の画面を確認した薬剤師が入力部9のプリント出力のためのキーを操作すると、CPU1は、図6の患者に対応する薬歴チェックシートのデータを生成して、印刷部3を介してシートをプリント出力する(S2)。
【0042】
図6の薬歴チェックシート800には患者情報が印字される患者情報欄80、併用薬が印字される併用薬の情報欄85、薬歴が印字される薬歴情報欄90、今回患者情報収集・指導内容欄91および前回指導内容欄92が印字される。欄91は、今回、これから予定している薬歴管理業務の内容と指導において得た情報などが記載されるべき欄である。
【0043】
欄92は、前回の薬歴管理業務においての内容(前回の薬歴管理業務において得た情報など)が印字される欄である。
【0044】
印刷出力された薬歴チェックシート800は、処方箋に添付して調剤室に回されて、調剤をする薬剤師は、このチェックシートの内容を参考にして調剤する。薬歴チェックシート800を手元において、欄91に以降の薬歴管理業務において、患者に対して指導した情報などを、患者から収集した情報とともに記入することもできる。
【0045】
次に、窓口において薬剤師は、入力部9を操作して、図7のカレンダ薬歴画面が表示される(S3)。
【0046】
図7の画面の部分10Aには、患者情報データ群40の対応のデータ41に基づいてカレンダ形式で当該患者に対してこれまで投薬された医薬品のそれぞれについて、その服用期間、量が棒グラフ状に示されているので、これを見た薬剤師は投薬履歴を瞬時に把握できる。また部分10Bには薬歴管理業務とSOAP入力データ群60の対応のデータ61に基づいて薬剤師による患者に対する投薬時の指導内容の履歴が示される。
【0047】
薬剤師は、図7の画面を確認することで、患者の薬歴を一目で確認することができるとともに、処方されたとおりに服薬しているか否かも判定できる。
【0048】
その後、SOAP・Q&Sの処理がなされる(S4〜S21)。この処理では、所定項目のタグまたはセルをクリックして切換表示される画面の内容を見ながら、患者とインタビューを実施し、該当する項目のセルをクリックすることなどにより、SOAP形式に従う速やかな薬歴管理業務とその内容の即時記録を実施できる。
【0049】
薬歴管理業務においては、薬歴管理業務において確認すべき複数の事項のそれぞれについて、(S)または(O)に対応の収集され得る複数種類の情報、収集情報を評価して得られる(A)に対応の複数種類の評価情報および評価情報に基づいて採り得る(P)に対応の複数種類の行動を示す複数種類の行動情報のうちの少なくとも1つを提示するための画面が表示部2に表示される。画面では、薬歴管理業務において確認すべき複数の事項は主にタグとして示されて、各種の情報は(S)、(O)、(A)、(P)のそれぞれについてマトリックス状に分類されたセルとして表示される。タグには、対応の事項を端的に示す名称(文字列)が当てられて表示され、セルには、対応の情報を端的に示す名称(文字列)が当てられて表示される。したがって、薬剤師はタグまたはセルに当てられて表示される名称を確認することにより、該タグまたは該セルに分類されている事項または情報を知ることができる。
【0050】
SOAP・Q&Sの詳細について図3のフローチャートに従い説明する。
まず、SOAP・Q&Sが起動すると、CPU1は画面データ群70から図8の画面データを読出して、表示部2に画面として表示する(S4)。図8の画面では、処方された医薬品適正使用のために薬歴管理業務において、薬剤師が確認すべき事項が分類されて、分類された各事項が割当てられたタグ群TG(セル群CG)が示される。セル群CGの各事項のセルに対応して(S)、(O)、(A)および(P)に分類されたセルが設けられている。タグ群TGの各タグおよびセル群CGの各セルには、対応の確認事項の名称が割当てられている。
【0051】
タグ群TGは全ての画面において提示されて、薬剤師は患者とのインタビュービューをしながら、タグ群TGの任意の確認事項のタグをクリックすることにより、該確認事項のための画面に切換え表示できる。
【0052】
薬剤師は、提出された処方箋を確認して疑義が生じなかったときは、図8のセル群CGの矢印Aで示される“処方内容疑義”のセルに対応の(A)のセルをクリックすることにより、図中矢印Bのように“問題なし”と入力することができる。
【0053】
一方、処方箋に、たとえば医師名が記入されていないなどにより疑義が生じた場合には、対応の(A)のセルをダブルクリックする、またはタグ群TGの“処方内容疑義”と示される矢印Cのタグをクリックするので、CPU1はクリックされたセルまたはタグに対応の画面データを画面データ群70から読出して画面として表示する。このとき表示される画面が図9に示される(S5)。
【0054】
図9の画面では疑義の項目のそれぞれについてセルが示されている。図9の画面を参照しながら、薬剤師は生じた疑義の項目に対応のセルをクリックすることにより、クリックしたセルに対応の疑義の項目が、領域6Aに記憶される。
【0055】
図9の画面では、薬剤師は処方箋の有効期間に疑義を持ったので、対応のセルCE1をクリックしている。図9の画面の最下段には、セルCE1のクリックに連動して文字列CHが表示される。文字列CHは、クリックされたセルCE1に対応の疑義に関する情報の具体的内容を記述している。文字列CHは領域6Aに記憶される。後述の各画面でも、タグまたはセルのクリックに連動して文字列CHは同様に表示される。
【0056】
このように、薬剤師はタグまたはセルをクリックしたときに、画面の最下段に表示される文字列CHを確認することで、クリックしたタグまたはセルに当てられた対応の事項または情報の詳細を一目で確認できる。したがって、画面では表示領域の制限ゆえに、タグまたはセルの名称は対応の事項または情報を端的に示すことになるけれども、対応の事項または情報の詳細が文字列CHとして同一画面に提示されるので、便利である。
【0057】
次に、薬剤師は、患者が新患・再来の場合は、後述の服薬中体調変化(S7)について指導するが、継続や処方変更であれば服薬状況を指導する(S6)。
【0058】
服薬状況の指導(S6)では、薬剤師は図9の画面のタグ群TGの“服薬状況”のタグTG1をクリックすると、CPU1は画面データ群70から図10の画面データを読出して、画面として表示部2に表示する。
【0059】
図10の画面では、来局状況(O)、ノンコンプライアンス理由(S)、薬剤使用性(S)、問題解決のための評価(A)、問題解決のための指導(P)の各項目について、該当する詳細事項それぞれが示された複数のセルが設けられている。ここでは、薬剤師は先ほどの薬歴カレンダを参照して、“来局状況が悪い”と判断したとすれば、来局状況(O)の項目において対応のセルCE1をクリックして、患者からその理由として、たとえば“飲み忘れが多いので来局が定期的でない”ことを聴取したならば、ノンコンプライアンス理由(S)として、その理由に該当するセルCE2をクリックしている。
【0060】
ここで、薬剤師は患者から聴取した事項について特記すべき内容を発見したときは、該当セルをダブルクリックすると、画面にウィンドウWDが表示される。
【0061】
ウィンドウWDはダブルクリックされたセルの事項に関連して特記すべき内容を、入力部9を介してテキストデータとして入力するための領域である。
【0062】
図10の画面にクリックしたセルに対応の事項およびウィンドウWDに入力された内容は領域6Aに記憶される。
【0063】
また、患者とのインタビューにおいて、他の各項目についても必要に応じてチェックして、該当の詳細事項のセルをクリックすることで、クリックしたセルに対応の詳細事項は同様にして領域6Aに記憶される。
【0064】
服薬中の体調変化を指導するために、薬剤師が図10の画面のタグ群TGの“服薬中体調変化”のタグTG2をクリックすると、図11の画面データが画面データ群70から読出されて表示される(S7)。
【0065】
画面データ群70には、主な複数の疾患について図11の形式の画面データが予め格納されている。図11の画面には、格納されたこれら複数個の画面データから選択的に画面データを読出して画面表示するためのタグ群TGSが表示される。タグ群TGSの各タグには、主な複数の疾患の名称それぞれが示されている。
【0066】
患者の病状または疾患名は患者から直接聴取して確認することもできるし処方箋から類推することもできる。ここでは、“循環器疾患”と判断されたので、図11では、タグ群TGSの対応のタグTG1がクリックされたときの画面が示される。
【0067】
図11の画面では、クリックされた疾患名に対して、病状・症状(S)と検査値(O)の各項目について、該当する詳細事項それぞれが示された複数のセルが設けられている。ここでは、薬剤師は病状・症状(S)の項目として“高血圧症”と判断して対応のセルをクリックしている。また、検査値の複数セルのそれぞれの詳細事項には、薬剤師の判断を容易とするために検査値の正常値が参考のために‘参’の文字が付されて示される。したがって、薬剤師は患者から聴取した検査値が正常値よりも高い/低いを、‘参’で示される値に基づけば容易に判断できる。
【0068】
その判断結果は、ここでは示されないが、図10で示したウィンドウWDを表示させて、薬剤師自身が文字を入力して、テキストデータとして領域6Aに記憶することができる。図11の画面でクリックされたタグまたはセルの事項または情報も領域6Aに記憶することができる。
【0069】
図11のタグ群TGSの“検査値”のタグTG2をクリックすると、図12の画面のデータが画面データ群70から読出されるので、図12の画面が表示される。図12の画面では、各種検査値(O)が示されたセルが設けられている。セルには、検査値についての正常値が併せて示されている。患者から聴取したまたは処方箋から得た検査値に該当のセルをクリックして、薬剤師は検査値が該当セルで示される正常値と比較して、検査値の評価(A)による詳細事項のセルのうち、比較結果に該当のセルをクリックする。クリックしたセルの詳細事項の情報は領域6Aに記憶することができる。
【0070】
次に、図12のタグ群TGの“アレルギー”のタグTG1をクリックすると、CPU1は画面データ群70から図13の画面データを読出して、表示部2に画面として表示する(S8)。
【0071】
図13の画面は、“薬剤アレルギー”に関する画面であり、薬剤アレルギー有無(S)、発症薬剤(S)、アレルギー症状(S)、情報評価(A)および指導事項(P)の各項目について、該当する詳細事項それぞれが示された複数のセルが設けられている。
【0072】
薬剤師は患者から薬剤アレルギーの有る/無し、アレルギーを発症させる薬剤およびアレルギー症状についてインタビューして聴取した時は、該当する詳細事項のセルをクリックする。また、聴取したアレルギーの情報を評価する。この評価に基づいて、薬剤師は、今回、処方された薬剤についてアレルギーを発症させるなどの疑義が生じ、該当薬剤を除去したときには、情報評価(A)の項目の複数のセルのうちの、対応のセルCE1をクリックする。
【0073】
そして、患者にアレルギーについて指導したときは、指導事項(P)の項目の複数のセルのうち、その指導内容に対応のセルをクリックする。図13の画面でクリックしたセルの情報は、領域6Aに記憶される。
【0074】
ここでは、タグ群TGSの薬剤アレルギーについて説明したが、同様にアレルギー体質についても画面を表示しながら、インタビューし、対応のセルをクリックすることで、情報を領域6Aに記憶できる。
【0075】
次に薬剤師は図13の画面のタグ群TGの“相互作用”のタグTG1をクリックするので、CPU1は画面データ群70を検索して、クリックされたタグTG1に対応の図14の画面のデータを読出して画面として表示する(S10)。
【0076】
薬剤師は処方された薬剤についての相互作用を確認するために、他科受診(処方箋持参医療機関以外の医療機関)の有無、併用薬、飲食物(処方された薬剤と相互作用があり摂取を注意すべき食物の指導)の各項目について、患者とインタビューして確認する。タグ群TGSにはこれらの各項目についてタグが設けられる。
【0077】
図14の画面は、タグ群TGSにおいて“他科受診”のタグTG1がクリックされたときに表示される画面である。ここでは、他科受診の有無(O)および受診先の医療機関名(O)の各項目について該当する詳細事項それぞれが示された複数のセルが表示される。ここでは、他科受診は無しなので、セルCE1がクリックされている。クリックされたセルCE1に対応の情報は領域6Aに記憶される。
【0078】
患者とのインタビューなどにおいて、併用薬が存在することを確認すると、薬剤師は、図14のタグ群TGSの“併用薬”のタグTG2をクリックするので、図15の画面が表示される。
【0079】
図15の画面では、併用薬の有無(O)、併用薬の確認(O)、相互作用の評価(A)、情報評価・対策(A)および指導事項(P)の各項目について、該当する詳細項目それぞれが示された複数のセルが設けられている。
【0080】
ここで、併用薬があった場合には、入力部9の所定キーを押下することにより、医薬品適正使用モニタリングシステムが起動する。医薬品適正使用モニタリングシステムは、図1の構成において予め搭載されていて、処方内容が適正であるのを効率よく正確にチェックするのを支援する。処方された医薬品のそれぞれについて該医薬品を安全に使用するのに必要な重要情報が、すなわち相互作用、副作用、禁忌症、妊娠と授乳に関する情報が一覧画面にて、該処方医薬品の適正使用のために考慮されるべき程度(重要度)に従う、赤、青、黒と表示色が異なるように表示される。したがって、重要情報の網羅性に優れるから、薬剤師は、処方内容の適正チェックを効率よく正確に行なえる。また、薬剤師は情報の表示色に基づいて、より重要な情報を一目で把握することができる。
【0081】
医薬品適正使用モニタリングシステムが起動されると、図16の「医薬品適正使用モニタリングチェック画面」を切換表示することができる(S13)。医薬品適正使用モニタリングシステムの詳細は前述した先の出願に記載されているので、ここでは詳細説明は繰返さない。
【0082】
図16の画面は、今回処方された医薬品についての安全性情報が編集された処方薬安全性情報一覧の画面である。図16の画面の内容は、処方箋に従うデータと安全性情報DB群50の内容を用いて編集される。具体的には、患者処方のデータで示される処方された薬剤のそれぞれについて、相互作用DB50A、副作用DB50B、禁忌症DB50Cおよび妊娠・授乳DB50Dのそれぞれから、該処方医薬品に該当するデータを検索して、検索結果のデータは安全性情報一覧画面にて表示可能なように編集される。
【0083】
画面は部分12Aと部分12Bを含む。部分12Aでは薬物治療を施すに際して考慮されるべき患者自身の情報が集約して表示される。部分12Bには、今回処方が指示されている医薬品のそれぞれについてその薬剤名と該当する安全性の情報が一覧表示されている。したがって、図16の1画面で、処方された薬剤の安全性情報と患者情報とを一括して確認することができる。
【0084】
部分12Bの安全性の情報は、相互作用については“相”、副作用については“副”、禁忌症については“禁”および妊娠・授乳については“妊”の頭文字にて表示される。また“相”に対しては対象薬一般名が示され、“副”に対してはチェック指導項目が示され、“禁”についてはチェック指導項目が示され、“妊”についてはチェック指導項目が表示されている。
【0085】
また、安全性の情報は対応するランクの昇順に示されており、ランクが“1”であるものは赤色で表示され、ランクが“2”であるものは青色で表示され、ランクが“3”以上のものは黒色(色の変化なし)で示されている。
【0086】
このように処方入力によって該当する安全性情報がランク別にカラー表示されるので、患者への安全性情報チェックの重要度比較を、すなわち該処方医薬品のた適正使用のために考慮されるべき程度比較を、薬剤を一見して認識することができる。
【0087】
図16の画面を参照して、薬剤師は、重大な相互作用があると判断すると、図15の画面で対応の項目のセルをクリックする。また必要であれば該セルをダブルクリックしてウィンドウWDを表示して指導文を入力することもできる。ここでは、チェック結果、薬剤師の判断で併用中止としているので、図15の情報評価・対策(A)の項目に対応のセルCE1がクリックされる。ここで入力された指導文およびクリックされたセルの該当事項の情報は領域6Aに記憶される。
【0088】
薬剤師が患者とのインタビューにおいて、過去に薬剤による副作用の有無を確認するために、図15のダグTGの“副作用”のタグTG1をクリックすると、図17の画面が表示される(S14)。
【0089】
図17の画面では副作用歴の有無チェック(S)、発症薬剤と症状(S)、問題解決のための評価(A)、情報評価・対策(A)および服薬指導(P)の各項目について、該当する詳細事項それぞれに対応の複数のセルが設けられている。
【0090】
ここで、副作用歴があった場合には、前述と同様にして図16の“医薬品適正使用モニタリングチェック画面”に切換表示されて、チェックされて、チェック結果に対応する図17の項目のセルをクリックすることで、該セルの情報を領域6Aに記憶できる。
【0091】
同様にして、画面のタグ部TGの“病名(合併症)と禁忌症”および“妊娠・授乳”の項目に対応のセルも順にクリックすることで、図18、図19の画面を表示することができる(S15、S16)。このとき、図18の画面では項目“禁忌症チェック(A)”について図19の画面では“安全度チェック(A)”について、前述の図16の医薬品適正使用モニタリングチェック画面を参照して、、チェックすることができる。
【0092】
薬剤師は患者とのインタビューにおいて、職業特性・生活習慣について情報を収集した場合には、図19のタグ群TGの“職業特性・生活習慣”のタグTG1をクリックすることにより、図20の画面を表示させることができる(S17)。
【0093】
図20の画面では、患者自身の職業特性(S)、体質・性質(S)、嗜好(S)、食事(S)および運動・仕事(S)の各項目について、該当する詳細項目をそれぞれ示す複数のセルが設けられる。インタビューで得た情報に対応の詳細項目のセルをクリックすることで、クリックしたセルに対応の詳細事項(得た情報)を領域6Aに記憶できる。
【0094】
薬剤師は患者とのインタビューにおいて、患者相談事項があった場合には、図20のタグTGの“患者相談事項”のタグTG1をクリックすることにより、図21の画面を表示することができる(S18)。図21の画面ではウィンドウWDが表示されて、相談内容を入力部9を介してテキストデータにして入力することができる。ウィンドウWDにおいて入力した相談内容は領域6Aに記憶できる。
【0095】
薬剤師は患者とのインタビューにおいて、処方された薬剤について指導をする場合には、図21のタグ群TGの“基本的指導事項”のタグTG1をクリックすることにより、図22の画面を表示させることができる(S19)。
【0096】
図22の画面では、“基本的指導事項”についての詳細な事項を示すタグ群TGSが示される。タグ群TGSには処方された医薬品が内科処方、あるいは外科処方などに応じた項目のタグが設けられている。
【0097】
タグ群TGSの処方された医薬品に対応の項目のタグをクリックすると対応の画面のデータが画面データ群70から読出されて、画面が表示される。ここでは、タグ群TGSの“内科処方”のタグTG1がクリックされた場合が示される。図22の画面は、薬説明(P)の項目について、該当する複数の詳細項目について複数のセルが設けられる。
【0098】
薬剤師は、処方された医薬品について薬効説明(P)をした場合には、説明した内容に対応の詳細項目のセル、たとえばセルCE1をクリックすることで患者に対して指導した薬効説明の内容が領域6Aに記憶される。
【0099】
薬剤師は患者とのインタビューにおいて、処方された医薬品について服用・保管上の注意をした場合には、タグ群TGの“服用・保管上の注意”のタグTG1をクリックすることにより、図23の画面を表示させることができる(S20)。
【0100】
図23の画面では、“服用・保管上の注意”に関して服用時の注意(P)、服用時点・回数・間隔(P)、服用対策・矯味法(P)、外用剤関係(P)、および保管上の注意(P)の各項目について、該当する詳細項目を示す複数のセルが設けられる。
【0101】
薬剤師は、インタビューにおいて患者に対してなされた医薬品の服用・保管上の注意に該当のセルをクリックすることで、クリックされたセルの詳細項目(患者に対してなされた服用・保管上の注意)の情報が領域6Aに記憶される。ここでは、図23のセルCE1がクリックされた場合が示される。
【0102】
薬剤師は患者とのインタビューにおいて、患者の病気に沿った生活指導をした場合には、図23のタグ群TGの“生活指導”のタグTG1をクリックすることにより、図24の画面を表示させることができる(S21)。
【0103】
図24の画面では、タグ群TGSに複数種類の疾患名それぞれに対応してタグが設けられる。図24の画面では、患者は例えば“高血圧”であるので、対応のタグTG1がクリックされたときの状態が示されている。
【0104】
図24の画面では、“高血圧”である患者については“生活指導”に関して減塩指導(P)、体重減少指導(P)、危険因子対策指導(P)およびその他の指導(P)の各項目について、該当する複数の詳細項目を示す複数のセルが設けられる。インタビューについてなされた生活指導の内容について該当するセルをクリックすることで、クリックされたセルの詳細項目(患者に対してなされた生活指導の内容)の情報は、領域6Aに記憶される。ここではセルCE1がクリックされた状態が示される。
【0105】
上述のようにして、インタビューを終えると、薬剤師は、インタビューにおけるSOAPに従う薬歴管理業務に関する入力内容を確認するために入力部9の所定キーを押下する。この押下により、CPU1は、図25の画面を表示する(S22)。
【0106】
CPU1は、領域6Aに記憶された内容、すなわちインタビューにおいて入力した(S)、(O)、(A)および(P)に従う情報を編集して、編集された内容を図25の画面で表示する。図25の画面では、上述の手順でインタビューしながら入力した情報は、(S)、(O)、(A)および(P)に対応の項目である区分31に従い分類されて、区分31の項ごとにその内容32が示される。区分31は前述の各画面のタグに当てられた名称の省略名に対応する。たとえば、区分31の‘体調’は前述の‘服薬中体調変化’のタグの名称の省略名であり、‘服薬’は前述の‘服薬状況’のタグの名称の省略名であり、‘指導’は前述の‘基本的指導事項’のタグの省略名である。図25のデータD1は‘服薬中体調変化’のタグをクリックして表示された画面において入力された情報が内容32として示されている。同様にデータD2は、‘服薬状況’のタグをクリックして表示された画面において入力された情報が内容32として示されており、データD3は‘基本的指導事項’のタグをクリックして表示された画面において入力された情報が内容32として示されている。
【0107】
図25の画面を確認した薬剤師は、必要に応じて入力した内容を削除したり、変更したりした後に、内容の変更を禁止するために入力部9を介して入力確定の操作をする。その後、患者の薬歴管理記録を作成するために、薬剤師は、入力部9の所定キーを押下するので、CPU1はデータを編集して図26のSOAP入力画面を表示する(S23)。
【0108】
PU1は、該患者についてS23において今回のSOAPに従う薬歴管理業務に関して確定した内容と、薬歴管理業務とSOAP入力データ群60の該患者に対応のデータ61(過去においてなされたSOAPに従う薬歴管理業務内容の履歴の情報)とを用いて編集して、編集したデータにより図26の画面を表示する。図26の画面では、薬歴管理業務とSOAP入力データが(S)、(O)、(A)および(P)のそれぞれに分類されて提示される。
【0109】
その後、今回の薬歴管理業務に関して確定した内容に基づいて、患者情報データ群30の該患者に対応のデータ31が更新されて、更新された患者情報の画面が図27のように表示される(S24)。
【0110】
図27の画面の患者情報を図5の画面の患者情報と比較すると、部分11Bの情報が今回の薬歴管理業務の内容により更新されていることがわかる。図27の画面の部分11Cには、薬剤師が薬歴管理業務において患者から得た情報を適宜、入力することもできる。
【0111】
そして、患者処方データ群40の対応するデータ41に、更新された患者情報と指導内容とを反映させて、該患者についての薬歴チェックシートを印刷部3を介して出力する(S25)。出力される薬歴チェックシートの一例が図28に示される。図28の薬歴チェックシート800では図6のそれと比較してもわかるように、欄91においては更新された患者情報と前回の指導内容とが反映されている。
【0112】
印刷された薬歴チェックシート800には、該患者についての薬歴の問題点が示されるので、次回の薬歴管理業務においては、その問題点の核心からインタビューすることもできる。薬歴管理業務毎に薬剤師が異なっても、一貫性を有した指導内容とすることができる。
【0113】
なお、上述した処理フローチャートのS13において、医薬品適正使用モニタリングチェック画面を参照した結果、処方の変更がなされた場合には、その都度上位の処理、たとえばS2の処理まで戻って、以降の処理を同様に繰返すこととなる。
【0114】
また、ここではステップS6からS21までを順に実行する場合を説明しているが、インタビューの状況に応じて必ずしも順番どおりに実施される必要はなく、インタビューの状況に応じて変更することができる。すなわち、インタビューの状況に応じて確認事項が変更する毎に、そのとき表示されている画面の上部のタグ群TGの該確認事項のタグをクリックすることにより、瞬時に該確認事項のための画面を切換え表示できて、継続して薬歴管理業務およびSOAP入力が可能となる。
【0115】
本実施の形態によれば、上述したように、医薬品適正使用を考慮した薬歴管理業務において必要な薬剤師の業務内容を複数の項目(タグ群TGまたはTGSの各タグ、または各セル)毎に分類して、それぞれの項目ごとに、入手頻度の高い情報内容や使用頻度の高い問題解決のための行動内容などを編集して画面上に(S)、(O)、(A)、(P)に分類して表示することができる。具体的には、上述の各画面においては、(S)と(O)に分類される複数種類の情報は、該情報が収集される頻度に従う順番で提示され、また、(A)に分類される複数種類の情報は、該情報が得られる頻度に従う順番で提示され、また、(P)に分類される複数種類の情報は、該行動を採り得る頻度に従う順番で提示されるので、薬歴管理業務しながらも画面中の複数セルから該当する情報のセルを速やかに特定することができる。
【0116】
また、画面のタイトルを見ながら患者との対話や質問などを実施し、該当するセルのタイトルをクリックすることにより即時に記録できる。
【0117】
また、実際に書込む文章が薬剤師により追記が必要なときはウィンドウWDを開くことにより、自由に書込むことができる。
【0118】
上記のセルをクリックして書込んだ文章は図26のSOAP式入力画面に移行して更新することにより薬歴管理記録となる。ただし、この段階で文章追加が必要なときは追加して自由に書込むことができる。
【0119】
(実施の形態2)
実施の形態1で説明した処理機能を有したシステムは、プログラムで実現される。本実施の形態2では、このプログラムは図1のコンピュータで読取可能な記録媒体に格納される。
【0120】
本実施の形態では、この記録媒体として、図1のコンピュータで処理が行なわれるために必要なメモリ、たとえばメモリ6のようなそのものがプログラムメディアであってもよいし、また外部記憶装置としてCD−ROMドライバ4やFDドライバ5などのプログラム読取装置に記録媒体であるCD−ROM11やFD12が装着されることで読取可能なプログラムメディアであってもよい。いずれの場合においても、格納されているプログラムはCPU1がアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいはいずれの場合もプログラムが一旦読出されて、読出されたプログラムは、図1の所定のプログラム記憶エリア、たとえばメモリ6のプログラム記憶エリアにロードされて、CPU1により読出されて実行される方式であってもよい。
【0121】
ここで、上述したプログラムメディアはコンピュータ本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、FD12やハードディスクなどの磁気ディスクやCD−ROM11/MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc)などの光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable and Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的なプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0122】
また、図1のコンピュータはインターネットを含む通信ネットワークと通信I/F7を介して接続可能な構成が採用されているから、これら通信ネットワークからプログラムがダウンロードされることにより流動的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
【0123】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態に係るシステムの構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態に係る処理フローチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態に係るSOAP・Q&Sのフローチャートである。
【図4】 患者情報による画面の一例を示す図である。
【図5】 薬歴問合せの画面の一例を示す図である。
【図6】 薬歴チェックシートの一例を示す図である。
【図7】 カレンダ薬歴画面の一例を示す図である。
【図8】 SOAP・Q&Sのトップページの画面の一例を示す図である。
【図9】 処方内容疑義に対応の画面の一例を示す図である。
【図10】 服薬状況の指導の画面の一例を示す図である。
【図11】 服薬中体調変化を入力するための画面の一例を示す図である。
【図12】 検査値について入力するための画面の一例を示す図である。
【図13】 薬剤アレルギーに関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図14】 相互作用に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図15】 併用薬に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図16】 医薬品適正使用モニタリングチェック画面の一例を示す図である。
【図17】 副作用に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図18】 病名(合併症)と禁忌症に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図19】 妊娠・授乳に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図20】 職業特性・生活習慣に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図21】 患者相談事項に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図22】 基本的指導事項に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図23】 服用・保管上の注意に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図24】 生活指導に関して入力するための画面の一例を示す図である。
【図25】 入力内容確認のための画面の一例を示す図である。
【図26】 SOAP入力の画面の一例を示す図である。
【図27】 更新された患者情報の画面の一例を示す図である。
【図28】 出力される薬歴チェックシートの一例を示す図である。
【符号の説明】
1 CPU、2 表示部、3 印刷部、6 メモリ、30 患者情報データ群、40 患者処方データ群 50安全性情報DB群、60 薬歴管理業務とSOAP入力データ群、70 画面データ群、TG,TGS タグ群。

Claims (11)

  1. 患者に対して処方された医薬品についての薬歴管理業務を支援する薬歴管理業務支援システムであって、
    表示部と、
    外部から操作可能な操作部と、
    前記患者とのインタビューを介して前記薬歴管理業務において確認すべき複数種類の事項のそれぞれに対応した複数の画面データを予め格納する画面データ格納部とを備え、
    前記複数の画面データのそれぞれは、前記表示部に表示される同一画面において、
    前記確認すべき複数種類の事項を一覧表示するためのデータと、
    前記一覧表示された前記確認すべき複数種類の事項のうちから、前記操作部により指定された種類の事項について、収集され得る複数種類の収集情報、前記収集情報を評価して得られる複数種類の評価情報および前記評価情報に基づいて採り得る複数種類の行動を示す複数種類の行動情報を、分類して表示するためのデータとからなり、
    さらに、前記薬歴管理業務支援システムは、
    前記確認すべき複数種類の事項のうち前記操作部の操作により指定される種類の事項に対応の前記画面データを、前記画面データ格納部から読出して、読出された前記画面データの画面を、前記表示部に表示する画面表示手段と、
    前記画面表示手段により表示された画面において表示される前記分類された情報のうち、前記操作部の操作により指定された種類の情報を前記患者毎に記憶する記憶手段とを備える、薬歴管理業務支援システム。
  2. 前記画面において前記複数種類の収集情報は、収集される頻度に従う順番で示されることを特徴とする、請求項に記載の薬歴管理業務支援システム。
  3. 前記画面において前記複数種類の評価情報は、得られる頻度に従う順番で示されることを特徴とする、請求項1また2に記載の薬歴管理業務支援システム。
  4. 前記画面において前記複数種類の行動情報は、該行動を採り得る頻度に従う順番で示されることを特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載の薬歴管理業務支援システム。
  5. 前記記憶手段は、前記薬歴管理業務毎に、前記操作部の操作により指定された種類の情報を前記患者毎に順次蓄積して記憶することを特徴とする、請求項1からのいずれか1項に記載の薬歴管理業務支援システム。
  6. 前記記憶手段の内容を前記患者毎に出力する手段をさらに備える、請求項1からのいずれか1項に記載の薬歴管理業務支援システム。
  7. 記画面表示手段は、
    前記操作部の操作により、前記画面に示される前記確認すべき複数種類の事項のうちの任意の種類の前記事項が指定されたことに応じて、該任意種類の事項に対応の前記画面データを前記画面データ格納部から読出して、前記表示部の画面を、読出された前記画面データの画面に切換えて表示する切換え表示手段を有する、請求項1からのいずれか1項に記載の薬歴管理業務支援システム。
  8. 患者に対する処方医薬品を示す処方情報を入力する処方入力手段と、
    複数の医薬品についての相互作用に関するデータからなる相互作用データ群と、複数の医薬品についての副作用に関するデータからなる副作用データ群と、複数の医薬品についての禁忌症に関するデータからなる禁忌症データ群および複数の医薬品についての妊婦と授乳婦に関するデータからなる妊娠と授乳データ群が格納されるデータ格納手段と、
    前記処方入力手段により入力された前記処方情報で示される前記処方医薬品のそれぞれについて、前記データ格納手段の前記相互作用データ群、前記副作用データ群、前記禁忌症データ群および前記妊娠と授乳データ群のそれぞれから、該処方医薬品に該当するデータを検索するデータ検索手段と、
    前記データ検索手段により検索されたデータを、一覧画面にして、前記処方医薬品毎に該処方医薬品の適正使用のために考慮されるべき程度に従う色分けで表示する適正使用表示手段とをさらに備える、請求項7に記載の薬歴管理業務支援システム。
  9. 表示部と、
    外部から操作可能な操作部と
    前記薬歴管理業務において確認すべき複数の事項のそれぞれに対応した複数の画面データを予め格納する画面データ格納部と、を備えるコンピュータを用いて、患者に対して処方された医薬品についての薬歴管理業務を支援する薬歴管理業務支援方法であって、
    前記複数の画面データのそれぞれは、前記表示部に表示される同一画面において、
    前記確認すべき複数種類の事項を一覧表示するためのデータと、
    前記一覧表示された前記確認すべき複数種類の事項のうちから、前記操作部により指定された種類の事項について、収集され得る複数種類の収集情報、前記収集情報を評価して得られる複数種類の評価情報および前記評価情報に基づいて採り得る複数種類の行動を示す複数種類の行動情報を、分類して表示するためのデータとからなり、
    前記薬歴管理業務支援方法は、
    前記確認すべき複数種類の事項のうち前記操作部の操作により指定される種類の事項に対応の前記画面データを、前記画面データ格納部から読出して、読出された前記画面データの画面を、前記表示部に表示する画面表示ステップと、
    前記画面表示ステップにより表示された画面において表示される前記分類された情報のうち、前記操作部の操作により指定された種類の情報を前記患者毎に記憶する記憶ステップとを備える、薬歴管理業務支援方法。
  10. 請求項9に記載の薬歴管理業務支援方法を、コンピュータに実行させるための薬歴管理業務支援プログラム。
  11. 請求項10に記載の薬歴管理業務支援プログラムを記録した機械読取り可能な記録媒体。
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