JP2018197926A - ソフトウェア及び薬歴作成支援装置 - Google Patents

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基弘 大迫
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Abstract

【課題】薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成にあたり、作成作業の効率化及び記録内容の品質の向上に寄与する及び薬歴作成支援装置を提供する。【解決手段】薬歴作成支援装置1(PC端末3)は、演算部2を備えている。演算部2は、薬歴作成支援装置1の有する各情報処理機能を実行する処理部である。即ち、本発明を適用したソフトウェアでは、PC端末3の演算部2を、情報入力手段4、情報記録手段5、入力情報処理手段6、類似情報処理手段7、修正情報処理手段8、及び、薬歴作成手段9として機能させる。この各手段の処理機能により、情報の記録、音声認識情報の処理、薬歴に記録する候補となる候補案の情報の抽出や修正、判定基準の設定、表示情報の作成を行う。【選択図】図1

Description

本発明はソフトウェア及び薬歴作成支援装置に関する。詳しくは、薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成にあたり、作成作業の効率化及び記録内容の品質の向上に寄与するソフトウェア及び薬歴作成支援装置に係るものである。
医療機関で医薬品を処方された患者に対して、薬剤師による服薬指導が行われている。この際、薬剤師は患者に対して処方された医薬品等の説明や、患者の服用状況等について確認を行うと共に、その内容は、薬剤服用歴管理記録(以下、「薬歴」と称する)として記録される。
薬歴の内容は、一般的に、SOAP形式と呼ばれる記録方法に基づき記録されている。SOAP形式で記録される情報は、主観的情報(患者が話した内容、自覚症状)(S: Subjective)、客観的情報(処方内容やその変更点、薬剤師の観察所見、検査データ(血圧等))(O: Objective)、評価および指導(SおよびO情報から薬剤師としての評価・判断とそれに基づく指導内容)(A: Assessment)、及び、計画(次回来局時に尋ねる点や注意すべきこと)(P:Plan)から構成される。
この薬歴は、薬剤師が患者又はその家族等と対話を行い、対話の中で行った処方箋の内容の説明や、患者から聞き取った服薬状況や体調の変化等の情報を元に作成される。
薬歴に記録される内容は、患者ごとの薬剤服用の履歴情報となると共に、処方される医薬品の適正な使用を患者に促し、継続的な治療を支援するための参考情報となる。そのため、薬歴の作成作業は薬剤師の重要な業務の1つとなっている。
また、近年、調剤薬局において、患者の情報や、過去に処方された医薬品の情報等が収約された調剤支援システム等が活用され、調剤薬局における業務の効率化に寄与している。
このような業務支援システムとして、各種の調剤業務に関するデータを統一的に管理する業務支援システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−293910号公報
しかしながら、特許文献1に記載された業務支援システムをはじめ、従来の業務支援システムにおいて、薬歴の作成作業の効率を高める種々の工夫がなされているものの、更なる改良の余地があると考えられる。
また、既存技術として、薬剤師の音声情報を収集して、音声の情報をそのまま文章化して薬歴の記録とするシステムも存在するが、単に音声を文章化するだけでは、適切な内容の記録になり得ないことがある。また、音声の誤認識への対応が不充分であった。そのため、結局は薬剤師が、文章化された内容を大幅に修正する必要が生じ、却って薬歴の作成作業が非効率になる不都合があった。
また、薬歴の内容は、医薬品に関する知識、患者の症状、処方後の経過等を考慮して作成されるため、薬剤師の経験に依存する部分が大きく、記録される内容の品質のばらつきを抑える必要がある。
更に、患者との対話を行った後に、薬歴を作成することになるが、会話の内容を思い出しながら作成する必要があり、また、作成の作業自体に時間を要するため、作業が効率化・短縮化できるような仕組みが強く求められていた。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録した薬歴の作成にあたり、作成作業の効率化及び記録内容の品質の向上に寄与するソフトウェア及び薬歴作成支援装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のソフトウェアは、薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成を支援するためのソフトウェアであって、情報処理機器を、患者が話した内容や自覚症状を含む主観的情報、処方内容やその変更点、薬剤師の観察所見、患者の検査データを含む客観的情報、前記主観的情報又は前記客観的情報の少なくとも一方に対する薬剤師としての評価や判断と、それに基づく指導内容の情報を含む評価指導情報、又は、次回の服薬指導の際に、患者に尋ねる点及び注意すべき点を含む計画情報の少なくともいずれか1つを含むSOAP形式薬歴情報と、該SOAP形式薬歴情報の種類の情報である種別情報とを含む薬歴情報を記録させる情報記録手段と、薬剤師と患者の間の服薬指導の際の会話情報の入力を受け付ける情報入力手段と、入力された前記会話情報から、新たな薬歴に記録する候補の情報である会話由来候補情報を作成すると共に、前記会話情報又は前記会話由来候補情報の少なくとも一方と、複数の前記SOAP形式薬歴情報及び前記種別情報の全部又は一部に基づき、前記会話由来候補情報の種類を判別する入力情報処理手段と、作成された前記会話由来候補情報と、複数の前記SOAP形式薬歴情報及び前記種別情報の全部又は一部に基づき、同会話由来候補情報に類似する類似文候補情報をその種別情報と共に抽出する類似情報処理手段と、前記会話由来候補情報及び前記類似文候補情報の中から、新たな薬歴に記録する情報として選択された情報を含めて薬歴を作成する薬歴作成手段と、を含む手段として機能させるためのソフトウェアとして構成されている。なお、本明細書において、ソフトウェアとは、コンピュータの動作に関するプログラムのことである。また、プログラムとは、コンピュータによる処理に適した命令の順番付けられた列からなるものをいう。
ここで、情報記録手段に、患者が話した内容や自覚症状を含む主観的情報、処方内容やその変更点、薬剤師の観察所見、患者の検査データを含む客観的情報、前記主観的情報又は前記客観的情報の少なくとも一方に対する薬剤師としての評価や判断と、それに基づく指導内容の情報を含む評価指導情報、又は、次回の服薬指導の際に、患者に尋ねる点及び注意すべき点を含む計画情報の少なくともいずれか1つを含むSOAP形式薬歴情報を含む薬歴情報を記録させることによって、SOAP形式の記録方法に基づき作成された薬歴の情報を蓄積することができる。即ち、例えば、過去に作成された薬歴の情報を記録させることで、新たな薬歴を作成する際の情報源として利用可能となる。
なお、ここでいうSOAP形式薬歴情報とは、文章、単語、数字等で構成された、一般的な薬歴に記録される情報を意味する。また、ここでいう蓄積の対象となる薬歴の情報は、単独の人物又は複数の人物に関する薬歴の情報のいずれも含むものである。更に、蓄積の対象となる薬歴の情報は、個別の調剤薬局で収集された情報だけでなく、複数の調剤薬局から収集された情報を含む態様であってもよい。
また、情報記録手段に、SOAP形式薬歴情報の種類の情報である種別情報を含む薬歴情報を記録させることによって、文章等のSOAP形式薬歴情報を、その種類の情報、即ち、S、O、A及びPのいずれの種類であるかという情報と紐付けて、薬歴の情報を蓄積することができる。即ち、過去の薬歴に記録された文章や単語の情報のみならず、これらの文章や単語が、SOAP形式のどの種類に分類されたものであるかという情報も、新たな薬歴を作成する際の情報源として利用可能となる。
また、情報入力手段が、薬剤師と患者の間の服薬指導の際の会話情報の入力を受け付け、入力情報処理手段が、入力された会話情報から、新たな薬歴に記録する候補の情報である会話由来候補情報を作成することによって、薬剤師と患者等との会話の情報を元に、入力情報手段が一定の処理を行った文章等の情報を、記録内容の候補として利用可能となる。即ち、薬剤師が新たな薬歴を作成する際の参考となる文章等が自動的に生成される。なお、ここでいう会話情報の入力とは、主に音声情報を認識する手段によって入力されるものを意味する。
また、情報処理手段が、会話情報又は会話由来候補情報の少なくとも一方と、複数のSOAP形式薬歴情報及び種別情報の全部又は一部に基づき、会話由来候補情報の種類を判別することによって、記録内容の候補として利用可能な文章等の情報にS、O、A及びPのいずれかの種類の情報を付すことが可能となる。即ち、記録の候補となる文章等が、SOAP形式の種類の情報とを組み合わせて生成される。
また、類似情報処理手段が、作成された会話由来候補情報と、複数のSOAP形式薬歴情報及び種別情報の全部又は一部に基づき、会話由来候補情報に類似する類似文候補情報をその種別情報と共に抽出することによって、新たな薬歴に記録する内容の参考情報として、会話から得られる直接的な表現の情報だけでなく、これと類似する文章等の情報が生成されるものとなる。即ち、薬剤師は、薬歴に記録する文章等の内容について、複数の表現内容から適切なものを選択して、薬歴を作成可能となる。この結果、より適切な内容が記録されやすくなり、品質の向上に寄与する。なお、ここでいう類似文候補情報の抽出される数は1つに限定されず、複数の類似文候補情報が抽出される態様であってもよい。
また、薬歴作成手段が、会話由来候補情報及び類似文候補情報の中から、新たな薬歴に記録する情報として選択された情報を含めて薬歴を作成することによって、薬剤師が選択した情報を元に新たな薬歴が作成されるものとなる。
また、情報入力手段が、会話情報における薬剤師の音声に基づく音声認識情報の入力を受け付ける場合には、音声認識情報を元に、会話由来候補情報を作成可能となる。即ち、薬剤師と患者の会話の中の音声認識情報から、薬歴の作成に必要な文章、単語、数値等の情報を抽出して、会話由来候補情報が生成される。
また、類似情報処理手段は、SOAP形式薬歴情報に含まれる単語が、会話由来候補情報に含まれる単語との間で、所定の条件を満たした場合に、条件を満たすSOAP形式薬歴情報を類似文候補情報として抽出する場合には、過去に作成され、記録された薬歴の情報と会話由来候補情報との間で、各情報を構成する単語の類似度や単語の前後にある語の情報の類似度に基づき、類似文候補情報を抽出可能となる。即ち、例えば、単語を構成する文字の一致率や、対象となる単語の前後にある語の一致率等に関して一定の基準を設けて、基準を満たす単語を有するSOAP形式薬歴情報を、類似文候補情報として抽出することができる。
また、情報記録手段が、会話由来候補情報及び類似文候補情報に対する表現の妥当性に関する評価結果の情報である評価結果情報を記録する場合には、この評価結果情報に基づき、会話由来候補情報及び類似文候補情報の内容に優劣を付けることができる。なお、ここでいう評価結果情報とは、例えば、会話由来候補情報と、類似文候補情報の内容を確認した薬剤師が、複数のレベル分けや点数付け等の方法で、その内容の妥当性を評価した結果の情報を意味するものである。
また、情報記録手段が、会話由来候補情報及び類似文候補情報に対する表現の妥当性に関する評価結果の情報である評価結果情報を記録し、類似情報処理手段が、評価結果情報に基づき、類似文候補情報を抽出する場合には、薬剤師が判断した内容の妥当性に関する評価結果を、その後の類似文候補情報の抽出作業に反映させることができる。例えば、表現の妥当性の評価結果を数値化して、薬歴を構成する文章等の情報に紐付けて記録しておくことで、類似する複数の表現の間で数値の大小による順位付けが可能となる。そして、この順位の情報に基づき、次回の類似文候補情報の抽出の際に、数値の高いものが優先的に抽出される仕組みとすることができる。この結果、薬歴に記載する候補となる参考情報の品質を、より一層向上させることができる。
また、情報記録手段が、薬歴作成手段が作成した薬歴であり、薬剤師が採用した内容の情報を最終薬歴情報として記録する場合には、薬剤師が選択作業等を行い、記録内容を確認した後の最終案となる情報を完成した薬歴として記録することができる。また、この最終案の情報は、情報記録手段により記録され、その後の薬歴の作成する際に利用可能な情報となる。
また、入力情報処理手段が、会話情報又は会話由来候補情報を構成する情報と、SOAP形式薬歴情報を構成する情報との間の一致率を基準にして、会話由来候補情報の種類を判別する場合には、過去に作成され、記録された薬歴の情報と会話由来候補情報との間で、各情報を構成する単語、数値等の類似度や単語の前後にある語の情報の類似度に基づき、SOAPの種類を判定可能となる。即ち、例えば、文章や単語を構成する文字の一致率や、対象となる単語の前後にある語の一致率等に関して一定の基準を設けて、基準を満たす単語を有するSOAP形式薬歴情報に紐付けられた種類の情報が、会話由来候補情報の種類として採用される。
また、情報記録手段が、SOAP形式薬歴情報から取り出された単語と、単語を取り出したSOAP形式薬歴情報の種別情報の頻度分布の情報を記録する場合には、過去に作成され、記録された薬歴の情報に含まれる単語について、その種別情報の分布データベースを構築可能となる。即ち、特定の単語について、S、O、A及びPのいずれの種類の使用頻度が高いのかを確認できる情報源となる。
また、情報記録手段が、SOAP形式薬歴情報から取り出された単語と、単語を取り出したSOAP形式薬歴情報の種別情報の頻度分布の情報を記録し、入力情報処理手段が、会話情報又は会話由来候補情報に含まれる単語と、SOAP形式薬歴情報に含まれる単語との間の一致率が所定の基準を満たさない場合に、頻度分布の情報と、会話情報又は会話由来候補情報に含まれる単語を比較して会話由来候補情報の種類を判別する場合には、単語の一致率において所定の基準を満たさず、その情報のSOAPの種類が判別できなかった会話由来候補情報について、その種類を更に判別させることが可能となる。即ち、例えば、会話由来候補情報を構成するキーワードを取り出して、単語の種別情報の分布データベースを用いて、S、O、A、Pの該当確率の高いものを判別して、会話由来候補情報の種類として採用可能となる。
また、類似情報処理手段が、抽出した複数の類似文候補情報について、類似文候補情報に含まれる文の数、類似文候補情報の種類以外のSOAP形式薬歴情報に共通する単語が含まれるか否か、又は最近記録された薬歴情報に共通する単語が含まれるか否か、の少なくともいずれか1つを判定条件として、判定条件に基づき複数の類似文候補情報に対して優先順位の情報を付与する場合には、複数の類似文候補情報について、薬剤師が薬歴として記録する文章を選択する作業を行いやすくなる。例えば、優先順位に応じて、抽出される複数の類似文候補情報について、判定条件を満たすものを提案度A、判定条件を満たさないものを提案レベルBとして区別させ、選択の際の更なる参考情報にすることができる。
例えば、類似文候補情報に含まれる文の数を判定条件とすると、S、O、A、Pの種類ごとによく見られる文の数を判定基準に設定して、その数に合致するSOAP形式薬歴情報の優先順位を上げることができる。また、類似文候補情報の種類以外のSOAP形式薬歴情報に共通する単語が含まれるか否かを判定条件とすると、他の種類にも良く見られる単語を含むものを重視して、優先順位を付けることができる。更に、最近記録された薬歴情報に共通する単語が含まれるか否かを判定条件とすると、最近の薬歴の情報を重視して、優先順位を付けることができる。
また、情報記録手段が、患者を識別可能な識別情報を薬歴情報及び薬歴最終情報に紐付けて記録する場合には、患者固有の情報と、他人の情報とを区別して利用可能となる。即ち、例えば、特定の患者について記録された情報に限定して、会話由来候補情報や類似文候補情報の抽出を行うことができる。
また、類似情報処理手段が、識別情報に紐付けられた薬歴情報を対象に、類似文候補情報の抽出を行い、識別情報に紐付けられた薬歴情報に含まれる単語が、会話由来候補情報に含まれる単語との間で、所定の条件を満たさない場合に、識別情報に紐付けられていない薬歴情報を対象に、類似文候補情報の抽出を行う場合には、薬歴に記録する候補の情報の抽出効率を高めることができる。この際、候補の情報の抽出は、1段階目では、特定の患者に固有の情報から類似文候補情報が抽出されるため、特定の患者で頻出する情報を効率よく抽出可能となる。また、2段階目では、1段階目の抽出で有効な候補の情報がなかった際にも、抽出対象範囲を広げることで、参考情報の抽出を担保するものとなる。
また、情報処理手段が判別した会話由来候補情報の種類の情報は、その内容が修正可能であり、情報記録手段は、修正後の会話由来候補情報の種類の情報を記録する場合には、情報処理手段が判別した会話由来候補情報のSOAPの種類が妥当でなかった際にも、薬剤師の確認作業により内容を修正して、薬歴最終情報に反映させて、記録させることができる。
また、情報処理手段が判別した会話由来候補情報の内容が修正可能であり、情報記録手段が、会話由来候補情報の内容について、修正の対象となった単語と、修正後の単語の組み合わせと、修正の対象となった単語における修正された回数の情報を記録する場合には、修正の前後の単語の情報と、修正された回数の情報が蓄積されるものとなる。このことにより、例えば、会話情報の音声認識で誤って認識された単語についての誤認識正誤表のデータベースを構築することができる。誤認識正誤表のデータベースに基づき、入力情報処理手段が会話情報から会話由来候補情報を生成する際に、間違えやすい単語を自動的に修正することが可能となる。また、修正回数の情報に基づき、修正の精度を高めたり、誤認識の可能性を示唆したりすることも可能となる。
また、情報記録手段が、SOAP形式薬歴情報に基づき、2語の連続する語をバイグラム文字列として記録し、情報処理手段が、会話情報を構成する語について、その語がバイグラム文字列に記録されている場合には、会話由来候補情報として採用する構成であれば、単一の単語の一致率だけでなく、バイグラム文字列の情報に基づき、薬歴に記録する候補の文章等を抽出可能となる。この結果、より一層、候補の情報の内容の妥当性を高めることができる。
また、情報処理手段は、会話情報を構成する語について、その語がバイグラム文字列に記録されてない場合に、会話情報における対象の語の前又は後ろの語と一致する語がバイグラム文字列に含まれるか否かを検索して、一致する語が存在する場合には、これと対となり、かつ、対象の語と発音が近い語の組み合わせを会話由来候補情報として採用する場合には、会話情報を構成する語自体がバイグラム文字列として記録されていなくても、その前後の語の情報に基づき、薬歴に記録する候補の情報を抽出することができる。また、会話情報に含まれる単語を音声認識した際に生じた誤認識の可能性を示唆することにも利用しうる。
また、情報記録手段が、会話由来候補情報及び類似文候補情報と、最終薬歴情報との間に生じた修正の情報について、修正前の情報と修正後の情報との組み合わせを修正履歴情報として記録し、最終薬歴情報の作成にあたり情報の修正があった際に、その情報の修正と同一又は類似の内容である修正の情報が、修正履歴情報に記録されているか否かを判定して、修正履歴情報に記録されていた場合には、情報記録手段に修正の回数を記録させると共に、修正履歴情報に記録されていない場合には、新規の修正の情報として情報記録手段に記録させる修正情報処理手段を備える構成であれば、薬歴に記録される内容の修正に関しての情報を効率良く蓄積することができる。また、修正履歴情報を利用して、情報処理手段が薬歴に記録する候補の情報を抽出する際に、修正の対象となる表現を自動的に修正する機能を付与可能となる。この結果、より一層、候補の情報の内容の妥当性が高められるものとなる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の薬歴作成支援装置は、薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成を支援するための薬歴作成支援装置であって、患者が話した内容や自覚症状を含む主観的情報、処方内容やその変更点、薬剤師の観察所見、患者の検査データを含む客観的情報、前記主観的情報又は前記客観的情報の少なくとも一方に対する薬剤師としての評価や判断と、それに基づく指導内容の情報を含む評価指導情報、又は、次回の服薬指導の際に、患者に尋ねる点及び注意すべき点を含む計画情報の少なくともいずれか1つを含むSOAP形式薬歴情報と、該SOAP形式薬歴情報の内容に基づき、その種類を分類した情報である種別情報とを含む薬歴情報を記録させる情報記録手段と、薬剤師と患者の間の服薬指導の際の会話情報の入力を受け付ける情報入力手段と、入力された前記会話情報から、新たな薬歴に記録する候補の情報である会話由来候補情報を作成すると共に、前記会話情報又は前記会話由来候補情報の少なくとも一方と、複数の前記SOAP形式薬歴情報及び前記種別情報の全部又は一部に基づき、前記会話由来候補情報の種類を判別する入力情報処理手段と、作成された前記会話由来候補情報と、複数の前記SOAP形式薬歴情報及び前記種別情報の全部又は一部に基づき、同会話由来候補情報に類似する類似文候補情報をその種類と共に抽出する類似情報処理手段と、前記会話由来候補情報及び前記類分候補情報を表示可能な表示手段と、前記会話由来候補情報及び前記類似文候補情報の中から、新たな薬歴に記録する情報として選択された情報を含めて薬歴を作成する薬歴作成手段とを備える。
ここで、会話由来候補情報及び類分候補情報を表示可能な表示手段によって、薬歴に記録する候補となる情報を、表示手段を介して薬剤師が確認して選択することができる。
本発明に係るソフトウェアは、薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成にあたり、作成作業の効率化及び記録内容の品質の向上に寄与するものとなっている。
また、本発明に係る薬歴作成支援装置は、薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成にあたり、作成作業の効率化及び記録内容の品質の向上に寄与するものとなっている。
本発明を適用したソフトウェアを導入した端末の概略構成を示す図である(第1のシステム構成)。 本発明を適用したソフトウェアを有する第2のシステム構成を示す概略図である。 本発明を適用したソフトウェアを有する第3のシステム構成を示す概略図である。 本発明を適用した薬歴作成支援装置を構成する部材の概念図である。 演算部、情報送受信部及び情報記録部の構成を示すブロック図である。 SOAP形式薬歴情報の内容の一例を示す図である。 薬歴の候補案の文章等を提案する画面の一例を示す図である。 薬歴の最終案の一事例を示す図である。 情報処理の流れを示すフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明を適用したソフトウェアを導入した端末の概略構成を示す図である。なお、以下に示す構造は本発明の一例であり、本発明の内容はこれに限定されるものではない。
[1.全体の装置構成について]
本発明を適用したソフトウェアは、汎用の情報処理機器に導入可能であり、組み込まれた情報処理機器に対して本発明の実施するために必要な各情報処理機能を付与する。この結果、パーソナルコンピュータ端末3(以下、「PC端末3」と称する)において、薬歴の作成を支援する各種機能が実行され、薬歴の作成を効率よく行うことができるものである。
なお、情報処理機器とは、CPUなどの演算部と、RAMやROMなどの記憶部と、液晶画面等の表示画面や、キーボード等の入力部、インターネット等との通信を制御する通信部等を備えたものである。例えば、汎用のPC端末やタブレット端末、スマートフォン等である。また、情報処理機器としては、例えば、各種の既存の調剤薬局の業務支援システムも対象となり、本発明を適用したソフトウェアがこれらに組み込まれて使用されるものでもよい。
本発明を適用したソフトウェアはPC端末3に組み込まれており、薬歴の作成の支援機能を備えたPC端末を薬歴作成支援装置1とする。
なお、以下では、薬歴作成支援装置1の使用者を「薬剤師」と称し、薬剤師によって薬歴が作成される対象者を「患者」と称するものとする。
図1に示すように、薬歴作成支援装置1(PC端末3)は、演算部2を備えている。演算部2は、薬歴作成支援装置1の有する各情報処理機能を実行する処理部である。即ち、本発明を適用したソフトウェアでは、PC端末3の演算部2を情報入力手段4、情報記録手段5、入力情報処理手段6、類似情報処理手段7、修正情報処理手段8、及び、薬歴作成手段9等として機能させる。この各手段の処理機能により、情報の記録、音声認識情報の処理、薬歴に記録する候補となる候補案の情報の抽出や修正、判定基準の設定、表示情報の作成等を行う。なお、PC端末3は、インターネットを介して、外部のサーバ、端末等にアクセス可能であり、外部のサーバや端末等との間で情報の送受信を行うことも可能である。
また、PC端末3は、情報記録部10と、情報送受信部11と、入力部12と、表示部13と、音声認識部27を有している。
情報送受信部11は、演算部2、情報記録部10、入力部12、表示部13及び音声認識部27等の間での情報の送受信を担う部分である。また。PC端末3と、外部端末との間で情報の送受信可能に構成されるものであってもよい。
ここで、以下、本発明を適用したソフトウェアが取り扱う各情報が、必ずしも、PC端末3の情報記録部10に記録される必要はない。例えば、PC端末3の情報送受信部11を介して、外部サーバや外部端末に各種情報を送信して記録させ、外部サーバ等から必要な情報を受信する態様であってもよい。
更に言えば、PC端末3に、薬歴作成支援装置1の主要な構成が全て組み込まれた構成となる必要はない。例えば、PC端末3では、薬歴を作成する際の候補となる文章等や、そのSOAP種別の情報、過去の薬歴の情報等の表示のみを行い、各種情報の記録、候補案の抽出及び判定処理等は外部サーバ等で行う態様であってもよい。
本発明を適用したソフトウェアは、システム上の構成において、複数のバリエーションが存在しうる。以下、幾つかのバリエーションの事例を説明する。
(第1のシステム構成)
図1に示したPC端末3の概略構成は、本発明を適用したソフトウェアをPC端末3に導入して、PC端末3単体で、会話情報の入力、情報の記録、候補案情報の抽出、判定、情報の表示、判定基準の設定等が可能となっている。即ち、装置単体で本発明の機能を実行しうるものである。
図1に示す概略構成では、インターネット環境と接続されていない「スタンドアローン形式」の装置における、本発明を適用したソフトウェアの利用とすることも可能である。インターネット環境と接続されない情報処理機器、例えば、調剤薬局における既存の支援業務システムに本発明のソフトウェアを導入して、専用機器として利用することができる。また、調剤薬局における既存の端末、例えば、処方箋の情報を記録及び処理するシステムが導入された端末とは別途、本発明のソフトウェアを導入した端末を用意して、2つの端末を連動させる態様であってもよい。
(第2のシステム構成)
図2では、第2のシステム構成として、本発明を適用したソフトウェア1aの機能を外部サーバに持たせた構成も採用しうる。ここでは、薬剤師が薬局内で使用するPC端末50aや、タブレット端末50bが、インターネット30aを介して、情報管理サーバ32aにアクセス可能となっている。情報管理サーバ32aは、例えば、クラウド形式で提供される外部サーバであり、情報管理サーバ32a上で本発明を適用したソフトウェア1aの機能が利用しうる。
情報管理サーバ32aは、演算部2a、情報記録部10a、情報送受信部11aを有している。また、演算部2aは、情報入力手段4a、情報記録手段5a、入力情報処理手段6a、類似情報処理手段7a、修正情報処理手段8a、及び、薬歴作成手段9aを有している。また、図示を省略するが、PC端末50aや、タブレット端末50bは入力部、表示部及び音声認識部を有している。薬剤師が患者に対して行う服薬指導の際の音声情報が、音声認識部及びインターネット30aを介して情報管理サーバ32aに送信され、情報管理サーバ32a側で情報の記録、処理、薬歴に記録する候補案の情報の抽出等の機能が実行される。情報管理サーバ32a側で処理された情報や、記録された情報は、ユーザ端末50aや、外部端末50bに送信され、各端末で確認することができる。このように、外部サーバ上にソフトウェア1aの機能を付与するシステム構成も採用しうる。
(第3のシステム構成)
図3では、第3のシステム構成として、本発明を適用したソフトウェア32bの機能以外に、複数のソフトウェア32c、32d等を有するモジュールAを備える管理端末70bの構成を示している。本発明を適用したソフトウェア32bは、これとは異なる各種機能を管理端末70bに実行させる他のソフトウェアと共に、1つのモジュールAを構成している。即ち、予め複数のソフトウェア32c、32d等が導入された管理端末70bのモジュールAに、ソフトウェア32bを組み込んで機能させることが可能である。例えば、既存の業務支援システムの管理端末が備えるモジュールに本発明を適用したソフトウェアを組み込むこともできる。
このような第3のシステム構成では、管理端末70bの音声認識部27bから薬剤師の音声情報を入力して、薬歴に記録する候補案の情報を抽出して、候補案の選択や、最終案の情報を管理端末70b上で確認することができる。また、PC端末60aや、タブレット端末60bと、管理端末70bを接続させて、情報の送受信を行い、薬歴を作成することもできる。このように、本発明を適用したソフトウェアは、複数のソフトウェアで構成されたモジュールの一部として機能させる構成も採用しうる。
以上のように、本発明を適用したソフトウェア(又は薬歴作成支援装置)のシステム上の構成は複数のバリエーションが存在する。なお、上記では、3つの例を中心に説明したが、本発明を適用したソフトウェア(又は薬歴作成支援装置)の構成はこれに限定されるものではない。例えば、情報記録部をPC端末に設けて、入力情報処理手段や、類似情報処理手段等を外部サーバに持たせて、必要な機能の所在を端末とサーバに分ける構成であってもよい。即ち、薬歴の作成を支援する各種機能を実行しうる態様であれば、種々の構成が採用しうる。
図1に示したPC端末3の使用態様を用いて、以下、詳細な構成の説明を続ける。
[2.音声認識部]
薬歴作成装置1を構成するPC端末3は、上述したように音声認識部27を有している。音声認識部27は、薬剤師と患者又は患者の家族等との服薬指導時の会話において、薬剤師の話す音声情報を収集して、PC端末3に音声情報を送信する部材である。音声認識部27は、例えば、薬剤師の頭部に装着可能なヘッドセット型のマイクロフォン27aでああり(図4参照)、有線又は無線でPCT端末3に接続され、音声情報を送信可能に構成されている。なお、音声認識部27は薬剤師の音声を収集するため、患者や患者の家族等が話した音声については、薬剤師が復唱して、その音声情報をPCT端末3に収集するものとなる。
[3.情報記録部]
図5に示すように、情報記録部10には、各種情報が記録されている。情報を入力するための各種の入力フォーム等が表示部13に表示され、入力部12を介して情報の入力や修正が可能であり、演算部2が情報入力手段4として機能することで、情報記録部10に各種の情報が記録される。また、情報記録部10に記録された各種の情報は、PC端末3の表示部13及び情報送受信部11から情報が送信された外部端末等を介して、その内容を確認可能となっている。
情報記録部10は、患者の個人情報や、過去に作成された薬歴の情報、処方箋の情報等が記録される。以下、各種の情報の詳細を説明する。
情報記録部10は、患者の個人情報14を記録している。患者の個人情報14には、患者の氏名、性別、生年月日、年齢、住所、保険者番号等の情報が含まれている。また、患者の個人情報14には、1人ずつの患者に付与された患者IDの情報が含まれている。各患者は、氏名又は患者IDによって識別され、患者に紐づいた薬歴の情報や、過去に発行された処方箋の情報等は、全て、氏名又は患者IDによって識別可能に構成されている。なお、患者が識別可能であれば、氏名又は患者IDのいずれか一方のみが個人の識別に利用される構成であってもよい。
情報記録部10には、過去に作成された薬歴の情報(以下、「既存薬歴情報15」と称する)が記録されている。この既存薬歴情報15には、薬歴の作成対象となった患者の氏名情報(又は患者ID)、薬歴と関連する処方箋に記載された処方箋情報、服薬指導を行った薬剤師の氏名情報(又は薬剤師ID)、患者の来局日時の情報である来局情報、前回の来局の際からの引き継ぎ事項に関する情報である引継情報、患者に対する問診への回答である問診情報、服薬指導の際の薬剤師に対するガイドとなるガイド情報が含まれている。なお、既存薬歴情報15に含まれる各種の情報は、情報ごとの項目が存在するが、同一の情報が複数の項目に重複して記載されている場合も存在する。
処方箋情報には、投薬すべき医薬品名、分量、用法及び用量からなる処方薬に関する情報が含まれている。また、処方箋情報には、患者の生年月日、性別、保険医療機関の所在地と名称、保険医療機関の電話番号、保険医の氏名、処方箋の交付年月日の情報も含まれている。
引継情報には、例えば、後述するSOAP形式薬歴情報の中の「P」の種別で記録された内容のうち、次回の服薬指導の参考情報として記録された内容(申し送りや次回の課題)に関連する情報が含まれる。例えば、前回の服薬指導時に処方した薬の中に「服用すると副作用としてふらつきが生じる可能性があり注意する。」との文章があった場合、引継情報には、処方薬の名称と「ふらつきの副作用の有無について確認する。」といった情報が記録される。
問診情報には、患者に対して薬剤師が行った問診への患者の回答の情報が記録される。問診情報には、「服用状況の良否」、「服用中の体調の変化の有無」、「副作用の発現の有無」、「他科受診の有無」、「合併症の有無」、「併用薬の有無」、「飲食物の摂取の有無」、「後発品への変更希望の有無」、「残薬の有無」、「手帳の有無」等の内容が含まれている。また、問診情報には、患者特記事項として、飲酒、妊婦、喫煙、授乳婦、その他嗜好品、チェック体質、チェック薬品、現疾患、既往歴、副作用歴、体質、アレルギー、職業、作業等の情報が記録される。
[3−1.SOAP形式薬歴情報]
既存薬歴情報15には、SOAP形式で記録されたSOAP形式薬歴情報15aと、その各情報のSOAP分類の種別の情報であるSOAP種別情報15bが含まれている。なお、ここでいうSOAP種別情報が、本願請求項における「種別情報」に該当するものである。これらのSOAP形式薬歴情報15aとSOAP種別情報15bが、後述する薬歴に記載される候補案の情報を抽出する際の主な情報源となる。SOAP形式薬歴情報とSOAP種別情報について更に説明する。
SOAP形式薬歴情報とSOAP種別情報の内容は、薬剤師と患者又は患者の家族等が来局時に行った会話を元に作成されるものである。既存薬歴情報15の中では、SOAP形式薬歴情報15aが文章、単語、数値等の情報で構成される。また、SOAP形式薬歴情報15aは、SOAP種別情報15bと組み合わせて記録されている。
SOAP種別情報15bの中で「S」の種別に分類される情報は、患者が話した内容や自覚症状を含む主観的情報(S:Subjective)である。この主観的情報とは、例えば、患者からの相談事例、要望、患者の主訴(家族の代弁も含まれる)、体調変化等の自覚症状、コンプライアンス状況、生活環境、嗜好、患者の病歴である。Sの種別の情報は、患者の視点が元になり記録される情報である。
薬歴に記載される患者が話した内容や自覚症状を含む主観的情報の記載の事例は以下のようなものである。
「今回は鼻の症状があり、熱はない。」、「血圧が少し高い。」、「連休前までに治したい。」「貼り薬は銀色のものを使っていた。便通はよい。」、「緑色の薬は飲みにくいから医師に飲みたくないと伝えた。味は苦手だが薬を飲むと胃の調子が良いので、味がしない錠剤があるなら続けたい。」、「おいしい食事を食べることが趣味である。来週、北海道への旅行を予定している。」。これらの患者の主観的情報は、0〜2文程度の文章で表現されることが多いものである。
SOAP種別情報15bの中で「O」の種別に分類される情報は、処方内容やその変更点、薬剤師の観察所見、患者の検査データを含む客観的情報(O:Objective)である。この客観的情報とは、例えば、検査値の臨床データ、併用薬の情報、処方内容の変更点、投薬時に行ったこと、患者の特徴、客観的な症状、体質、アレルギー歴、職業、来局者、来局期間の情報、診断名、飲食物、嗜好品、患者の家族の病歴、副作用歴、妊娠の有無(女性の場合)である。Oの種別の情報は、客観的に確認しうる記録値や、薬剤師の視点が元になり記録される情報である。
また、検査値情報とは、身長、体重、血圧、総コレステロール、中性脂肪、HDL‐コレステロール、LDL‐コレステロール、GOT、GPT、γ‐GTP、尿中の糖及びタンパクの有無、赤血球数、血色素量、空腹時血糖又はヘモグロビンA1c等の情報であり、一般的な健康診断の診断項目が含まれている。
薬歴に記載される処方内容やその変更点、薬剤師の観察所見、患者の検査データを含む客観的情報の文章情報の事例は以下のようなものである。
「本人が来局。約2か月ぶりの来局である(前回は7日間処方)。」、「○○薬10mg」、「○○薬から××薬に変更」、「松葉杖を使用」、「足を引きずっている。」、「血色が悪い。」、「飲み忘れ防止のため医師の指示により一包化を実施。一包化した薬剤の名称と量」、「抗インフルエンザ薬をカウンターで吸入」、「シロップ剤にスポイト1個添付」、「収縮期血圧135mmHg/拡張期血圧95mmHg」。これらの患者から得られる客観的情報は、0〜2文程度の文章で表現されることが多いものである。また、医薬品名やその量が羅列して記載される傾向にある。
SOAP種別情報15bの中で「A」の種別に分類される情報は、主観的情報又は客観的情報の少なくとも一方に対する薬剤師としての評価や判断と、それに基づく指導内容の情報を含む評価指導情報(A: Assessment)である。この評価指導情報とは、処方内容の判断や評価に関する情報や、処方薬による副作用の確認、服用状況の確認の情報である。処方内容の判断や評価に関する情報には、用法・用量・適応症の確認や、定期的な見直しが必要な、合併症・併用薬の確認、患者の食品・嗜好品・ライフスタイルの確認等が含まれる。また、処方薬による副作用の確認、服用状況の確認の情報には、重大な副作用や体調変化の確認、服用状況や治療効果の確認等が含まれる。
薬歴に記載される主観的情報又は客観的情報の少なくとも一方に対する薬剤師としての評価や判断と、それに基づく指導内容の情報を含む評価指導情報の記載の事例は以下のようなものである。
用法・用量・適応症の確認として、「(用量・用法が患者の体重や年齢、適応症で異なる薬剤について)用量・用法OK」、「用法違いのため疑義照会、処方変更なし」の記載がある。また、合併症・併用薬の確認として、「緑内障治療中だが、担当医から正常眼圧であり服用継続支障ない、との指導あり。」、「血圧がやや上昇傾向にあるため○○錠を追加。」との記載がある。また、患者の食品・嗜好品・ライフスタイルの確認として、「授乳継続中のため、引き続き服用注意」、「毎日飲酒有り、睡眠薬への影響について理解低い。」の記載がある。また、処方薬による副作用の確認として「SE(副作用)頭痛あるが、軽微なため処方継続。」の記載がある。更に、服用状況や治療効果の確認として、「鼻症状が改善されない様子。継続的な治療を続けて治すように指導する。」、「××で皮膚かゆみが落ち着いている様子」の記載がある。これらの主観的情報又は客観的情報の少なくとも一方に対する薬剤師としての評価や判断と、それに基づく指導内容の情報を含む評価指導情報は、0〜2文程度の文章で表現されることが多いものである。また、ここでは、主観的情報(S)又は客観的情報(O)で登場したものと共通する単語が登場する傾向にある。
SOAP種別情報15bの中で「P」の種別に分類される情報は、次回の服薬指導の際に、患者に尋ねる点及び注意すべき点を含む計画情報(P:Plan)である。この計画情報とは、薬剤師が患者に対して行った情報提供や指導した内容の情報、薬剤師が患者に対して行なったことの情報、及び、次回の服薬指導の参考情報(申し送り・次回の課題)である。
薬剤師が患者に対して行った情報提供や指導した内容の情報には、薬効、副作用、相互作用などの説明、服用方法や飲み忘れた場合の対処法などの説明、使用・保管にあたっての注意事項、患者の質問・疑問に対する回答、服薬方法、誤飲防止等の服薬指導が含まれる。
薬剤師が患者に対して行なったことの情報には、疑義照会の内容、一包化や自家製剤、計量混合調剤等の調剤行為、薬品容器へのライン記入等の調剤・投薬時の工夫、食品食塩換算表で食塩摂取の目安の説明等の服薬指導につながる内容が含まれる。なお、本項目の内容は、客観的情報(O)や、評価指導情報(A)と重複する内容も存在する。
次回の服薬指導の参考情報(申し送り・次回の課題)には、次回聞き取りを行ないたい内容、体調変化や、副作用状況の変化、効果が得られているか、アドヒアランスの確認、残薬の確認、検査結果の聞き取り、併用薬や嗜好品などの詳細が不明である場合の確認、投与日数に制限のある医薬品の確認に関する内容が含まれる。
薬歴に記載される次回の服薬指導の際に、患者に尋ねる点及び注意すべき点を含む計画情報の記載の事例は以下のようなものである。
「抗菌効果のある抗生剤が出ています。苦みがあるため、服用時には酸味のあるものと一緒に服用しないように注意して下さい。」、「○○を服用すると、眠気が生じる場合があります。」、「ふらつきや数値悪化が出るようであれば、早めに受診して下さい。」、「○○は××のジェネリック医薬品です。主成分は同じです。」、「容器の目盛に3回分のラインを記入。」、「○○について疑義照会。アレルギー歴ないため処方に問題なしとのこと。」、「次回、追加で処方した○○について、痛みの緩和の有無を確認すること」、「次回来局時に、血液検査の結果を確認予定。」。これらの次回の服薬指導の際に、患者に尋ねる点及び注意すべき点を含む計画情報は、0〜2文程度の文章で表現されることが多いものである。また、他の種別とは異なり、記載がなく空白となる場合も多い。
なお、SOAP形式薬歴情報15aとSOAP種別情報15bの内容の事例を挙げたが、上記はあくまで事例であり本発明の内容がこれに限定されるものではなく、本発明の内容は、一般的に薬歴に記録される情報を対象とすることができる。
また、情報記録部10に記録される既存薬歴情報15は、PC端末3が設置された調剤薬局を利用する患者由来の情報に限定されるものではない。例えば、他の調剤薬局に蓄積された情報を既存薬歴情報と15に含めてもよい。また、本発明を適用した薬歴作成支援装置を使用せずに作成した薬歴の情報を、定期的に既存薬歴情報15として追加する構成も採用しうる。このような態様を取ることで、既存薬歴情報15の内容が充実するものとなり、後述する薬歴に記録する候補案の内容の精度を高めることができる。
[3−2.履歴情報]
情報記録部10には、履歴情報16が記録されている。履歴情報16には、本発明を適用した薬歴作成支援装置1により薬歴を作成した際の履歴の情報であり、次のような内容の情報が含まれている。
履歴情報16には、既出会話由来候補情報が含まれている。既出会話由来候補情報は、過去の薬歴の作成の際に、演算部2が情報入力手段4及び入力情報処理手段6として機能して、薬剤師の音声情報から薬歴に記録する候補案の情報として作成された情報である。また、既出会話由来候補情報には、その薬歴の作成の際に判別されたSOAPの種別に関する種別情報が付されている。
また履歴情報16には、既出会話由来候補情報と類似する情報として抽出された既出類似文候補情報(SOAPの種別情報含む)が含まれている。既出類似文候補情報は、既出会話由来候補情報と組み合わせて記録されている。なお、これらの組み合わせで記録することにより、新たな薬歴案の作成の際に、同一又は類似の会話由来候補情報25が検知された場合に、類似文候補情報26の抽出効率を高めることができる。
また、履歴情報16には、採用結果情報が含まれている。採用結果情報は、過去の薬歴作成の際に、薬歴に記録する候補案の情報として作成された会話由来候補情報25及び類似文候補情報26の中から、薬剤師が薬歴に記録する内容として選択した文章、単語、数値等の情報である。例えば、複数の候補案の情報から会話由来候補情報25を薬剤師が選択した場合には、採用された結果を共に、会話由来候補情報25が記録される。
また、履歴情報16には、評価結果情報が含まれている。評価結果情報は、過去の薬歴作成の際に、薬歴に記録する候補案の情報として作成された会話由来候補情報25及び類似文候補情報26の各表現について、その内容の妥当性を薬剤師が評価した結果の情報である。妥当性の評価は、例えば、「◎」、「○」、「△」及び「×」の4段階で表記され、各段階に応じて会話由来候補情報25及び類似文候補情報26の点数の情報が付されるものとなっている。この点数は、演算部2が入力情報処理手段6として機能して、候補案の情報を抽出する際の抽出作業に反映させることができる。
履歴情報16は、薬歴の作成実績に伴い、記録される薬歴の数が増えていくが、それぞれの薬歴(あるタイミングでのある患者に対して作成した1つの薬歴)に、既出会話由来候補情報、種別情報、既出類似文候補情報、採用結果情報及び評価結果情報が含まれることとなる。
[3−3.テキスト変換条件情報、抽出条件情報及び判定条件情報]
情報記録部10には、テキスト変換条件情報17、抽出条件情報18及び判定条件情報19が記録されている。
テキスト変換条件情報17は、薬剤師の音声情報を会話由来候補情報25となる文章、単語、数値等の情報に変換する際の、テキスト変換処理の条件設定の情報である。例えば、単語の境界判別の処理条件、品詞判別の処理条件等の情報が挙げられる。なお、音声情報のテキスト変換処理は、既知の音声認識ソフトウェアや、形態素解析エンジンの機能を利用・拡張して実行可能である。このテキスト変換処理の際の条件設定は、適宜変更可能であり、設定した条件の情報がテキスト変換条件情報17として記録される。
抽出条件情報18は、演算部2が入力情報処理手段6として機能して、会話由来候補情報25に類似する類似文候補情報26を、情報記録部10に記録された既存薬歴情報15(SOAP形式薬歴情報15a及びSOAP種別情報15b)から抽出する際の条件設定の情報である。例えば、抽出するキーワードの処理条件、検索する範囲の条件、抽出する文章等の数の条件、上述した評価結果情報16eに基づく抽出対象の境界の条件等の情報である。なお、類似文候補情報26の抽出は、既知の文字列検索ソフトウェアの機能を利用・拡張して実行可能である。
判定条件情報19は、演算部2が入力情報処理手段6として機能して、各判定を行う際の条件設定の情報である。例えば、会話由来候補情報25におけるSOAP種別情報を決定する際のキーワードと、情報記録部10に記録された既存薬歴情報15(SOAP形式薬歴情報15a及びSOAP種別情報15b)との間の一致率の条件である。また、後述する薬歴に見られる単語の頻度分布情報22からSOAPの種別を決定する際の判定条件も含まれる。更には、後述する類似文候補情報26の優先度レベルを決定する際に採用する判定条件の種類や内容に関する情報も含まれる。
[3−4.修正履歴情報]
情報記録部10には、修正履歴情報20が記録されている。修正履歴情報20は、演算部2が入力情報処理手段6として機能して作成した会話由来候補情報25や類似文候補情報26の内容について、薬剤師が確認を行い、その表記(文章、単語、数値等)について修正した情報である。ここでは、薬剤師が誤記と判断した修正前の情報と、修正後の情報が一対になって記録される。また、修正前又は修正後の情報は、修正の対象となった回数の情報と共に記録される。
[3−5.辞書情報]
情報記録部10には、辞書情報21が記録されている。辞書情報21は、薬剤師が服薬指導時に説明する医薬品の名称と効果・効能や、処方上の注意点の情報である。即ち、薬剤師は、服薬指導の際に、辞書情報21に記録された内容を確認することで、説明時の参考の情報として活用することができる。
[3−6.単語の頻度分布情報]
情報記録部10には、単語の頻度分布情報22が記録されている。単語の頻度分布情報22は、既存薬歴情報15に含まれる単語について、その単語が採取された文章等がSOAP種別のどれに該当したかということに対する頻度分布の情報である。この単語の頻度分布情報22は、会話由来候補情報25やのSOAP種別がキーワードの一致率で判定できなかった際に、新規にSOAP種別を判定する際に利用される。また、単語の頻度分布情報22は、既存薬歴情報15に薬歴の情報が追加されると、その内容が更新される態様とすることが考えられる。これにより、単語の頻度分布情報22の内容の充実させることができる。
[3−5.バイグラム情報]
情報記録部10には、バイグラム情報23が記録されている。このバイグラム情報23は、既存薬歴情報15のSOAP形式薬歴情報15aについて、これを構成する語について、連続する2語ずつを対で記録した情報である。例えば、「顔色が悪い。」という文章であれば、「顔色」、「色が」、「が悪」、「悪い」の連続する2語を一対にして、バイグラム情報23として記録する。このバイグラム情報23は、薬剤師の音声情報から会話由来候補情報25を作成する際に、誤認識の単語等の有無を確認する際に利用することができる。
また、バイグラム情報23に関連する情報として、文節単位の係り受けの関係に基づくグラフ情報を作成することも想定される。このグラフ情報とは、次のように作成される。既存薬歴情報15のSOAP形式薬歴情報15aの内容から1文を取り出し、既知のプログラム(係り受け解析器)を利用して構文解析を行い、文節単位の係り受け関係を求める。その係り受け関係で、「係り元」と「係り受け」の関係にある2つの文節を、「前→後」の方向性関係のある文節として、グラフの2つのノードとし、その間を方向性のある矢印として結ぶグラフ関係(有向グラフ)を定義する。この処理を続けると、相互に連結した部分や孤立した部分からなる大きなグラフ情報ができる。このグラフ情報は、過去に作成された薬歴で使用された文節(単語を含む)のつながり具合を示すものである。このグラフ情報を作成、蓄積することで、音声情報の誤認識判断に利用することもできる。
[3−6.出現単語の重要度評価情報]
情報記録部10には、出現単語の重要度評価情報24が記録されている。出現単語の重要度評価情報24は、過去の薬歴情報の中に見られる単語の重要度を評価値として確認しうる情報である。出現単語の重要度評価情報24は次のように作成される。既存薬歴情報15のSOAP形式薬歴情報15aの中から、SOAP文を順次選び、その文から形態素解析プログラムを用いて、名詞、動詞原形、形容詞基本型の単語を取り出し、その単語が初期化した単語登録データファイルへの登録の有無を調べる。登録されていなければ、その単語を新規に登録し、その単語を採取した文のSOAP種別から、その語のSOAP種別カウント部にカウント1を設定する。既に登録されていれば、その語の対応するSOAP種別カウント部に1を加算する。この処理を対象薬歴のSOAP形式薬歴情報15aの文の全文や、新たな薬歴が記録された時点で、その薬歴のSOAP文を対象として、同様の処理を行う。これにより、既存のエクセルシートのイメージで、行方向には単語、列方向には、種別S、O、A、Pでの発生回数カウントがならんだ行列ができる。この行列から、ある単語(wi)が、S、O、A、Pでそれぞれ何回発生し、その合計が何回(ni)かを知ることができる。この単語(wi)の発生回数(ni)から、tf*idf評価の「tf項」を、また、ある単語のS、O、A、P発生個数分布から、「idf項」を知ることができ、この2つを乗算して「tf*idf評価値」を得ることができる。なお、tf及びidfの定義式は複数提案されており、そのうちの1つを使うこととする。このような出現単語の重要度評価情報24を、類似文候補情報26の抽出作業に反映させることもできる。
続いて、演算部2が実行する各種機能(各種手段)について説明する。
[4−1.情報入力手段]
情報入力手段4は、本発明を適用したソフトウェアが演算部2に実行させる機能の1つであり、音声認識部27が収集した音声情報に基づき、音声認識結果のテキスト原文情報に変換する。このテキスト原文情報から、入力情報処理手段6により会話由来候補情25が作成されるものとなる。
[4−2.入力情報処理手段]
入力情報処理手段6は、本発明を適用したソフトウェアが演算部2に実行させる機能の1つであり、情報入力手段4が処理したテキスト原文情報から、薬歴に記録する候補案の情報となる会話由来候補情25を作成する。
テキスト原文情報から会話由来候補情25の作成は次のように行われる。まず、テキスト原文情報について、既知のオープンソースの形態素解析エンジンを利用して文章を形態素データリストに分解する。この形態素データリストをチェックして次の処理を行う。
(1)感動詞、句読点等の処理対象外の要素(文章の意味に影響しない要素)を除去する。
(2)情報記録部10に記録された修正履歴情報20(例えば、誤認識正誤表形式の情報)に登録された単語についての置換作業を実施する。(「商法」→「処方」への置換等)。
(3)用語を正規化する(コンピュータ、コンピューターを統一など)。
(4)上記の処理を経た情報を会話由来候補情25とする。
なお、上記の一連の処理を行う際の設定条件は、上述したテキスト変換条件情報17として記録され、その設定は適宜変更することができる。
また、入力情報処理手段6は、会話由来候補情25の内容と、既存薬歴情報15におけるSOAP形式薬歴情報15a及びSOAP種別情報15bの内容から会話由来候補情25のSOAP種別情報を判別する。会話由来候補情25のSOAP種別情報の判別は次のように行われる。
会話由来候補情25のSOAP種別情報は、会話由来候補情25を構成する情報(文章、単語、数値等)と良く似たSOAP形式薬歴情報15aを検索して、検索結果のキーワード一致率が規定値以上のものを、SOAP種別を判別する際の候補として採用する。即ち、類似度の高いSOAP形式薬歴情報15aに付されたSOAP種別情報15bにおけるS、O、A、Pの種別を会話由来候補情25の種別とする。なお、この判別を行う際の設定条件の情報は、上述したように判定条件情報19として記録され、その内容は適宜設定変更可能である。
また、会話由来候補情25を構成する情報と、検索結果として抽出されたSOAP形式薬歴情報15aとのキーワード一致率が規定値未満である場合には、入力情報処理手段6が、新たにSOAP種別の判別を行う。ここでの新たなSOAP種別の判別とは、次のように行われる。
会話由来候補情25の新たなSOAP種別の判別を行う場合には、上述した情報記録部10に記録された単語の頻度分布情報22が利用される。単語の頻度分布情報22は、既存薬歴情報15に含まれる単語について、その単語が採取された文章等がSOAP種別のどれに該当したかということに対する頻度分布の情報(データベース)である。この頻度分布のデータベースに対して、既知のベイズ推定の手法をSOAP種別の4種の判別に拡張して、会話由来候補情25を構成する情報に含まれるキーワードを1つずつ取り出し、そのSOAP種別を判定していく。会話由来候補情25を構成する情報の全てのキーワードが尽きた時点で最も確率の高いSOAP種別を、会話由来候補情25の種別とする。以上のような流れで、入力情報処理手段6は、薬剤師の音声情報から薬歴に記録する候補案の情報となる会話由来候補情25と、そのSOAP種別の情報を作成する。
[4−3.類似情報処理手段]
類似情報処理手段7は、本発明を適用したソフトウェアが演算部2に実行させる機能の1つであり、入力情報処理手段6が作成した会話由来候補情25と、既存薬歴情報15におけるSOAP形式薬歴情報15aとの類似度に基づき、薬歴に記録する候補案の情報となる類似文候補情報26を抽出する。
類似文候補情報26の抽出は次のように行われる。会話由来候補情25を構成する情報(文章、単語、数値等)と良く似たSOAP形式薬歴情報15aを検索して、検索結果のキーワード一致率が高いものから順番に並べ、例えば、上位5位の文章等の情報を検索結果情報の中から類似文候補情報26として採用する(図7参照)。なお、この類似文候補情報26の抽出を行う際の設定条件の情報は、上述したように抽出条件情報18として記録され、その内容は適宜設定変更可能である。
また、類似情報処理手段7は、類似文候補情報26を抽出する際に、以下の判定条件を利用して提案する類似文候補情報26に優先順位の情報を付すことができる。優先順位の情報とは、例えば、5つの類似文候補情報26について、下記の判定条件の判定結果から、優先度A、及び、優先度Bといったように、優先度で分類して提示する
(1)類似文候補情報に含まれる文の数。
(2)類似文候補情報の抽出元となった薬歴情報に記録されたその他のSOPA種別に紐付けられた文章等に共通する単語が含まれるか否か。
(3)最近記録された薬歴情報に共通する単語が含まれるか否か。
上記の判別条件について、(1)の判別条件であれば、類似文候補情報26を構成する文章の数によって優先度を判別できる。SOAP種別はいずれも0〜2つの文章で構成されることが多い。また、Oの情報は薬品名や用量の数値等が羅列される傾向にある。そのため、例えば、S、A、Pの種別は、文章の数が2つ以下の内容のものの優先度を高くするように設定することが考えられる。また、Oについては、文章の数0(名詞や数値の羅列のみ)の内容のものの優先度を高くするように設定することが考えられる。この結果、複数の類似文候補情報26が既存薬歴情報15から抽出された際に、文章の数の条件に基づき、提案の際のレベルを変えることが可能となる。
また、上記の判別条件について、(2)の判別条件であれば、抽出された類似文候補情報26について、その抽出元となった薬歴のSOAP形式薬歴情報15aのうち、対象の類似文候補情報のSOAP種別以外に分類された文章に、共通の単語が登場するか否かを確認して、優先度を判別できる。例えば、SOAP種別の中では、Aを構成する情報の中には、S又はOを構成する情報と共通する単語が登場する確率が高い。
例えば、図6に示したSOAP形式薬歴情報15aの一例をもって説明すると、類似文候補情報26が「S」の「今回は鼻の症状。」の文章であったとした場合、別の種別である「A」を構成する情報の中には「鼻症状。」の単語が登場する。即ち、類似文候補情報26であるSの中と、同じ薬歴情報の中のAの中に共通する「鼻」のキーワードが登場する。この関係に基づき、類似文候補情報26であるSの情報の優先度を高くすることができる。
更に、上記の判別条件について、(3)の判別条件であれば、抽出された類似文候補情報26について、この中に含まれる単語が、最近記録された薬歴情報に登場したか否かが判別条件となる。この際、例えば、同一の患者の履歴情報を対象に、過去3か月以内の同一単語の登場の有無を確認する内容で判別条件を設定する。この場合には、抽出された類似文候補情報26について、同一の患者について過去3か月以内に作成された既存薬歴情報15を参照して、同一の単語が存在すれば、対象の類似文候補情報26の優先度を高めることができる。なお、上述した「最近」という点は、情報を検索する範囲を適宜設定することができる。また、必ずしも、同一の患者で範囲を設定する必要はなく、例えば、年齢や性別、過去の病歴等、何等かの情報で範囲を制限して、同様の構成とすることもできる。以上のとおり、(1)〜(3)の判定条件を利用して、提案する類似文候補情報26に優先順位の情報を付すことができる。薬剤師は、提案される複数の類似文候補情報26について、優先度のレベルの情報を確認して、最終的な採用の参考情報とすることができる。
なお、ここでは、同一の患者の履歴情報を対象に、過去3か月以内の同一単語の登場の有無を確認する内容で判別条件を設定する例を述べたが、例えば、同一の患者の履歴情報の「全部」を対象として、同一単語の登場の有無を確認する態様としてもよい。
[4−4.修正情報処理手段]
修正情報処理手段7は、本発明を適用したソフトウェアが演算部2に実行させる機能の1つであり、薬歴作成支援装置1が作成した「薬歴案」の情報を確認した薬剤師が、その内容から最終的に記録する薬歴の内容とする際に生じた修正に関する情報を、修正履歴情報20として記録させるものである。
[4−5.薬歴作成手段]
薬歴作成手段9は、本発明を適用したソフトウェアが演算部2に実行させる機能の1つであり、入力情報処理手段6及び類似情報処理手段7が作成した会話由来候補情25と類似文候補情報26を含めて、薬剤師が確認する「薬歴案」を作成する。
ここでは、例えば、図7に示すような形式の会話由来候補情25と類似文候補情報26の提案画面が表示される。図7に示す「認識音声」の項目に記載された「○○を処方します」が会話由来候補情報25に該当し、その下段の「候補文章」の項目に記載された候補文章1〜5が類似文候補情報26に該当する。このように、複数表示された文章等の情報から、薬剤師が薬歴に記録する内容として適切と思われる文章を選択することで、最終的な薬歴の作成に反映される。また、薬歴作成手段9は、薬歴の作成の対象となった患者の個人情報14や、その患者に紐付けて記録された既存薬歴情報15を参照して、新たな薬歴の作成を行う。なお、図7に示すように、文章の選択の際には、その採用結果の他に、薬剤師が、同画面にて、各文章の表現の妥当性を評価の結果を入力することもできる。また、各文章の内容や、これに紐付けられたSOAP種別の情報を修正することもできる。
薬歴作成手段9が薬歴案の内容と、薬剤師による選択や評価作業を経た上で作成した情報は、最終薬歴案情報として、情報記録部10に記録されるものとなる。最終的な薬歴は、例えば、図8に示すような態様となる。なお、ここで示す薬歴の記載例はあくまで一例であり、本発明で作成可能な薬歴の内容はこれに限定されるものではない。
続いて、本発明を適用したソフトウェアにおける情報処理の一連の流れについて、図9を用いて説明する。なお、ここで示す、情報処理の流れは、本発明を適用したソフトウェアを用いた情報処理の1つの例であり、本発明の内容はこれに限定されるものではない。
図9には、薬剤師と患者の対話から、最終の薬歴レポート(薬歴案)が作成され、その内容が更なる情報として、各種情報や抽出条件に反映されるまでの情報処理の流れを示している。
まず、初めに、セッションを開始して(セッションスタート)サーバ側のセッションに薬歴レポートの作成に際して生じるデータを保存する。また、SOAP形式薬歴情報(SOAPレポート)を初期化する。
薬剤師が、PC端末3に接続されたマイクロフォン27bを装着し、PC端末3で音声認識装置(音声認識部)を起動し、患者に対する服薬指導を行い、音声情報を収集する。収集した音声情報に基づき、情報入力手段4が音声認識結果のテキスト原文情報を作成する。
また、入力情報処理手段6がテキスト原文情報から音声認識のテキストデータ(会話由来候補情報25)を作成する。この作成作業では、テキスト原文データを形態素データリストに分解して、形態素データリストをチェックして、処理対象外の要素の除去、修正履歴情報20やバイグラム情報23に基づく単語等の誤認識の修正、用語の正規化の処理を行う。この処理を経て、音声認識のテキストデータ(会話由来候補情報25)が作成される。
次に、入力情報処理手段6が、音声認識のテキストデータ(会話由来候補情報25)からキーワードを抽出して、類似文(類似文候補情報26)の検索用のクエリ文を作成する。
検索用のクエリ文を用いて、類似情報処理手段7が、過去の薬歴のSOAP形式薬歴情報15の文例から類似する文章と、そのカテゴリ(SOAP種別)を検索する。設定された抽出条件に基づき、検索結果の例文とその類似度指数(薬剤師の評価情報に基づく類似度の指数)が抽出される。
抽出された類似文(類似文候補情報26)は類似度指数に基づき、その類似度が高いものから順番に並べられ、上位5件が検索結果例文として、提案される情報となる。検索結果例文はSOAP形式薬歴情報(SOAPレポート)に新規に登録又は既存の登録文との間で類似度を比較し、より類似度が高ければ差替えられる。
薬歴案の途中結果の情報を表示して、必要に応じて、薬剤師の確認及び修正を反映させる。ここまでで、1つのセッションを終了させ、サーバ側にデータを一次保存する。
薬歴案として抽出されたSOAP形式薬歴情報(SOAPレポート)について、文の数、
類似文のSOAP種別以外のSOPA種別に紐付けられた文章等に共通する単語が含まれるか否か、最近記録された薬歴情報に共通する単語が含まれるか否か等の判別条件により、SOAP形式薬歴情報(SOAPレポート)の優先度のレベルを編集、チェックする。
この後、薬剤師による薬歴案の候補情報の選択、評価、内容の修正作業を行い、最終的な薬歴(新規に登録する薬歴)として承認させる。薬剤師に承認されたものが最終的な(公式の)薬歴レポートとなり、これが登録される。
登録された最終的な薬歴レポートの内容は、そこで発生した修正の情報の反映、薬歴に含まれる単語の重要度評価への反映、バイグラム情報への反映がなされ、新たな情報として記録される。
以上のような流れで、本発明を適用したソフトウェアは薬歴を作成する。
以上のように、本発明のソフトウェアは、薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成にあたり、作成作業の効率化及び記録内容の品質の向上に寄与するものとなっている。
また、本発明の薬歴作成支援装置は、薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成にあたり、作成作業の効率化及び記録内容の品質の向上に寄与するものとなっている。
1 薬歴作成支援装置
1a ソフトウェア
2 演算部
2a 演算部
3 パーソナルコンピュータ端末(PC端末)
4 情報入力手段
4a 情報入力手段
5 情報記録手段
5a 情報記録手段
6 入力情報処理手段
6a 入力情報処理手段
7 類似情報処理手段
7a 類似情報処理手段
8 修正情報処理手段
8a 修正情報処理手段
9 薬歴作成手段
9a 薬歴作成手段
10 情報記録部
10a 情報記録部
11 情報送受信部
11a 情報送受信部
12 入力部
13 表示部
14 個人情報
15 既存薬歴情報
15a SOAP形式薬歴情報
15b SOAP種別
16 履歴情報
17 テキスト変換条件情報
18 抽出条件情報
19 判定条件情報
20 修正履歴情報
21 辞書情報
22 単語の頻度分布情報
23 バイグラム情報
24 出現単語の重要度評価情報
25 会話由来候補情報
26 類似文候補情報
27 音声認識部
27a マイクロフォン
27b 音声認識部
30a インターネット
32 情報管理サーバ
32b ソフトウェア
32c ソフトウェア
32d ソフトウェア
50a PC端末
60a PC端末
60b タブレット端末
50b タブレット端末
70b 管理端末

Claims (16)

  1. 薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成を支援するためのソフトウェアであって、
    情報処理機器を、
    患者が話した内容や自覚症状を含む主観的情報、処方内容やその変更点、薬剤師の観察所見、患者の検査データを含む客観的情報、前記主観的情報又は前記客観的情報の少なくとも一方に対する薬剤師としての評価や判断と、それに基づく指導内容の情報を含む評価指導情報、又は、次回の服薬指導の際に、患者に尋ねる点及び注意すべき点を含む計画情報の少なくともいずれか1つを含むSOAP形式薬歴情報と、該SOAP形式薬歴情報の種類の情報である種別情報とを含む薬歴情報を記録させる情報記録手段と、
    薬剤師と患者の間の服薬指導の際の会話情報の入力を受け付ける情報入力手段と、
    入力された前記会話情報から、新たな薬歴に記録する候補の情報である会話由来候補情報を作成すると共に、前記会話情報又は前記会話由来候補情報の少なくとも一方と、複数の前記SOAP形式薬歴情報及び前記種別情報の全部又は一部に基づき、前記会話由来候補情報の種類を判別する入力情報処理手段と、
    作成された前記会話由来候補情報と、複数の前記SOAP形式薬歴情報及び前記種別情報の全部又は一部に基づき、同会話由来候補情報に類似する類似文候補情報をその種別情報と共に抽出する類似情報処理手段と、
    前記会話由来候補情報及び前記類似文候補情報の中から、新たな薬歴に記録する情報として選択された情報を含めて薬歴を作成する薬歴作成手段と、
    を含む手段として機能させるためのソフトウェア。
  2. 前記情報入力手段は、前記会話情報における薬剤師の音声に基づく音声認識情報の入力を受け付ける
    請求項1に記載のソフトウェア。
  3. 前記類似情報処理手段は、前記SOAP形式薬歴情報に含まれる単語が、前記会話由来候補情報に含まれる単語との間で、所定の条件を満たした場合に、条件を満たすSOAP形式薬歴情報を前記類似文候補情報として抽出する
    請求項1又は請求項2に記載のソフトウェア。
  4. 前記情報記録手段は、前記会話由来候補情報及び前記類似文候補情報に対する表現の妥当性に関する評価結果の情報である評価結果情報を記録し、
    前記類似情報処理手段は、前記評価結果情報に基づき、前記類似文候補情報を抽出する
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のソフトウェア。
  5. 前記情報記録手段は、前記薬歴作成手段が作成した薬歴であり、薬剤師が採用した内容の情報を最終薬歴情報として記録する
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のソフトウェア。
  6. 前記入力情報処理手段は、前記会話情報又は前記会話由来候補情報を構成する情報と、前記SOAP形式薬歴情報を構成する情報との間の一致率を基準にして、前記会話由来候補情報の種類を判別する
    請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のソフトウェア。
  7. 前記情報記録手段は、前記SOAP形式薬歴情報から取り出された単語と、同単語を取り出した同SOAP形式薬歴情報の種別情報の頻度分布の情報を記録し、
    前記入力情報処理手段は、前記一致率が所定の基準を満たさない場合に、前記頻度分布の情報と、前記会話情報又は前記会話由来候補情報に含まれる単語を比較して前記会話由来候補情報の種類を判別する
    請求項6に記載のソフトウェア。
  8. 前記類似情報処理手段は、抽出した複数の前記類似文候補情報について、
    同類似文候補情報に含まれる文の数、同類似文候補情報の種類以外のSOAP形式薬歴情報に共通する単語が含まれるか否か、又は最近記録された薬歴情報に共通する単語が含まれるか否か、の少なくともいずれか1つを判定条件として、同判定条件に基づき複数の前記類似文候補情報に対して優先順位の情報を付与する
    請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のソフトウェア。
  9. 前記情報記録手段は、患者を識別可能な識別情報を前記薬歴情報及び前記薬歴最終情報に紐付けて記録する
    請求項5に記載のソフトウェア。
  10. 前記類似情報処理手段は、前記識別情報に紐付けられた薬歴情報を対象に、前記類似文候補情報の抽出を行い、同識別情報に紐付けられた同薬歴情報に含まれる単語が、前記会話由来候補情報に含まれる単語との間で、所定の条件を満たさない場合に、前記識別情報に紐付けられていない薬歴情報を対象に、前記類似文候補情報の抽出を行う
    請求項9記載のソフトウェア。
  11. 前記情報処理手段が判別した前記会話由来候補情報の種類の情報は、その内容が修正可能であり、
    前記情報記録手段は、修正後の会話由来候補情報の種類の情報を記録する
    請求項1乃至請求項10いずれか1項に記載のソフトウェア。
  12. 前記情報処理手段が判別した前記会話由来候補情報の内容は修正可能であり、
    前記情報記録手段は、前記会話由来候補情報の内容について、修正の対象となった単語と、修正後の単語の組み合わせと、修正の対象となった単語における修正された回数の情報を記録する
    請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のソフトウェア。
  13. 前記情報記録手段は、前記SOAP形式薬歴情報に基づき、2語の連続する語をバイグラム文字列として記録し、
    前記情報処理手段は、前記会話情報を構成する語について、
    その語が前記バイグラム文字列に記録されている場合には、前記会話由来候補情報として採用する
    請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載のソフトウェア。
  14. 前記情報処理手段は、前記会話情報を構成する語について、
    その語が前記バイグラム文字列に記録されてない場合に、前記会話情報における対象の語の前又は後ろの語と一致する語が同バイグラム文字列に含まれるか否かを検索して、一致する語が存在する場合には、これと対となり、かつ、前記対象の語と発音が近い語の組み合わせを前記会話由来候補情報として採用する
    請求項13に記載のソフトウェア。
  15. 前記情報記録手段は、前記会話由来候補情報及び前記類似文候補情報と、前記最終薬歴情報との間に生じた修正の情報について、修正前の情報と修正後の情報との組み合わせを修正履歴情報として記録し、
    前記最終薬歴情報の作成にあたり情報の修正があった際に、その情報の修正と同一又は類似の内容である修正の情報が、前記修正履歴情報に記録されているか否かを判定して、
    前記修正履歴情報に記録されていた場合には、前記情報記録手段に修正の回数を記録させると共に、
    前記修正履歴情報に記録されていない場合には、新規の修正の情報として前記情報記録手段に記録させる修正情報処理手段を備える
    請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載のソフトウェア。
  16. 薬剤師による患者への調剤や服薬指導の内容を記録する薬歴の作成を支援するための薬歴作成支援装置であって、
    患者が話した内容や自覚症状を含む主観的情報、処方内容やその変更点、薬剤師の観察所見、患者の検査データを含む客観的情報、前記主観的情報又は前記客観的情報の少なくとも一方に対する薬剤師としての評価や判断と、それに基づく指導内容の情報を含む評価指導情報、又は、次回の服薬指導の際に、患者に尋ねる点及び注意すべき点を含む計画情報の少なくともいずれか1つを含むSOAP形式薬歴情報と、該SOAP形式薬歴情報の内容に基づき、その種類の情報である種別情報とを含む薬歴情報を記録させる情報記録手段と、
    薬剤師と患者の間の服薬指導の際の会話情報の入力を受け付ける情報入力手段と、
    入力された前記会話情報から、新たな薬歴に記録する候補の情報である薬歴会話由来候補情報を作成すると共に、前記会話情報又は前記会話由来候補情報の少なくとも一方と、複数の前記SOAP形式薬歴情報及び前記種別情報の全部又は一部に基づき、前記会話由来候補情報の種類を判別する入力情報処理手段と、
    作成された前記会話由来候補情報と、複数の前記SOAP形式薬歴情報及び前記種別情報の全部又は一部に基づき、同会話由来候補情報に類似する類似文候補情報をその種類と共に抽出する類似情報処理手段と、
    前記会話由来候補情報及び前記類分候補情報を表示可能な表示手段と、
    前記会話由来候補情報及び前記類似文候補情報の中から、新たな薬歴に記録する情報として選択された情報を含めて薬歴を作成する薬歴作成手段とを備える
    薬歴作成支援装置。
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