JP2018120430A - 医療情報提供方法、医療情報提供装置、及びプログラム - Google Patents

医療情報提供方法、医療情報提供装置、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】可能性のある疾患を効率的に絞り込むことができる医療情報提供方法、医療情報提供装置、及びプログラムの提供。【解決手段】ユーザ入力に応じて、複数の症状から特定の症状を選択し、複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第1の数値、及び複数の疾患のそれぞれにおける特定の症状の出現頻度を示す第2の数値に基づいて、複数の疾患のそれぞれについて罹患確率を算出し、予め設定された閾値以上である罹患確率に対応する疾患を選定し、特定の症状と関連付けられた特定の症状の詳細を問う問診及び問診に対する選択肢、並びに、特定の症状以外の複数の症状のうち所定数の症状の有無、のうち少なくとも一方を、選定された疾患とともにユーザに提示する質問として決定すること、を特徴とする医療情報提供方法。【選択図】図7

Description

本発明は、ユーザに対して可能性のある疾患などの医療情報を提供する医療情報提供方法、医療情報提供装置、及びプログラムに関する。
医療情報を提供するサービス機関に設置されたサーバに、身体の各部位に起こる症状の種類やその程度ごとに推測される傷病名とその確率とが記憶された病態データベースが格納されていて、ユーザが、端末機を用いて前記サーバ内の病態データベースに接続し、あてはまる症状を選択すると、前記サーバによって推測される傷病名が検索され、その結果が前記端末機に表示される病態推測システムが知られている(例えば特許文献1)。
特開2004−240734号公報
しかし、このような病態推測システムでは、ユーザが症状を入力するのみで、システムからユーザに対して質問を行うものではないため、可能性のある疾患を効率的に絞り込むことが困難である。
そこで、本発明は、可能性のある疾患を効率的に絞り込むことができる医療情報提供方法、医療情報提供装置、及びプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決すべく、本発明の第1の態様は、ユーザ入力に応じて、複数の症状から特定の症状を選択し、複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第1の数値、及び前記複数の疾患のそれぞれにおける前記特定の症状の出現頻度を示す第2の数値に基づいて、前記複数の疾患のそれぞれについて罹患確率を算出し、予め設定された閾値以上である前記罹患確率に対応する疾患を選定し、前記特定の症状と関連付けられた前記特定の症状の詳細を問う問診及び当該問診に対する選択肢、並びに、前記特定の症状以外の前記複数の症状のうち所定数の症状の有無、のうち少なくとも一方を、前記選定された疾患とともにユーザに提示する質問として決定すること、を特徴とする医療情報提供方法を提供する。
ここで、罹患確率とは、入力された症状群が、医学的にどの疾患の症状群により近似しているかを示す度合いを言うものとする。
上記のような構成を有する本発明の医療情報提供方法では、前記ユーザが回答していない前記問診がある場合、当該問診及び対応する前記選択肢を出力し、前記ユーザが前記問診の全てに回答済みである場合には、前記所定数の症状の有無を出力すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明の医療情報提供方法では、前記特定の症状を生じ得る疾患において生じ得る症状の中から、その症状の有無によって前記特定の症状を生じ得る疾患の選択肢を減少させるように、前記所定数の症状の有無を選定し、前記選定の結果に基づいて前記質問を決定すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明の医療情報提供方法では、前記特定の症状を生じ得る疾患において生じ得る症状の中から、その症状の有無によって前記特定の症状を生じ得る疾患の数が等分に近付くように、前記所定数の症状の有無の問いかけを選定すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明の医療情報提供方法では、前記ユーザによる入力誤りの割合を示す第3の数値に更に基づいて、前記罹患確率を算出すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明の医療情報提供方法では、前記ユーザ入力に応じて、性別を示すデータを取得し、前記性別における前記複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第4の数値に更に基づいて、前記罹患確率を算出すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明の医療情報提供方法では、前記ユーザ入力に応じて、年齢層を示すデータを取得し、前記年齢層における前記複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第5の数値に更に基づいて、前記罹患確率を算出すること、が好ましい。
次に、本発明の第2の態様は、ユーザ入力に応じて、複数の症状から特定の症状を選択する選択部と、複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第1の数値、及び前記複数の疾患のそれぞれにおける前記特定の症状の出現頻度を示す第2の数値に基づいて、前記複数の疾患のそれぞれについて罹患確率を算出し、予め設定された閾値以上である前記罹患確率に対応する疾患を選定する計算部と、前記特定の症状と関連付けられた前記特定の症状の詳細を問う問診及び当該問診に対する選択肢、並びに、前記特定の症状以外の前記複数の症状のうち所定数の症状の有無、のうち少なくとも一方を、前記計算部によって選定された疾患とともにユーザに提示する質問として決定する表示制御部と、を具備することを特徴とする医療情報提供装置を提供する。
上記のような構成を有する本発明の医療情報提供装置では、前記表示制御部が、前記ユーザが回答していない前記問診がある場合、当該問診及び対応する前記選択肢を出力し、前記ユーザが前記問診の全てに回答済みである場合には、前記所定数の症状の有無を出力すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明の医療情報提供装置では、前記特定の症状を生じ得る疾患において生じ得る症状の中から、その症状の有無によって前記特定の症状を生じ得る疾患の選択肢を減少させるように、前記所定数の症状の有無を選定する症状の有無選定部を更に有し、前記表示制御部が、前記症状の有無選定部の選定結果に基づいて前記質問を決定すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明の医療情報提供装置では、前記計算部が、前記ユーザによる入力誤りの割合を示す第3の数値に更に基づいて、前記罹患確率を算出すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明の医療情報提供装置では、前記選択部は、前記ユーザ入力に応じて、性別を示すデータを取得することができ、
前記計算部は、前記性別における前記複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第4の数値に更に基づいて、前記罹患確率を算出すること、が好ましい。
また、上記のような構成を有する本発明の医療情報提供装置では、前記選択部が、前記ユーザ入力に応じて、年齢層を示すデータを取得し、前記計算部が、前記年齢層における前記複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第5の数値に更に基づいて、前記罹患確率を算出すること、が好ましい。
また、本発明の第3の態様は、ユーザに医療情報を提供する医療情報提供装置に対して、ユーザ入力に応じて、複数の症状から特定の症状を選択する手順と、複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第1の数値、及び前記複数の疾患のそれぞれにおける前記特定の症状の出現頻度を示す第2の数値に基づいて、前記複数の疾患のそれぞれについて罹患確率を算出する手順と、予め設定された閾値以上である前記罹患確率に対応する疾患を選定する手順と、前記特定の症状と関連付けられた前記特定の症状の詳細を問う問診及び当該問診に対する選択肢、並びに、前記特定の症状以外の前記複数の症状のうち所定数の症状の有無、のうち少なくとも一方を、前記選定された疾患とともにユーザに提示する質問として決定する手順と、を実行させるためのプログラムを提供する。
本発明によれば、可能性のある疾患を効率的に絞り込むことができる医療情報提供方法、医療情報提供装置、及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係る医療情報提供システム1の全体構成を示す図である。 サーバ10の構成を示す概略図である。 辞書マスタのデータ構造を例示する図である。 症状マスタのデータ構造を例示する図である。 追加問診マスタのデータ構造を例示する図である。 疾患マスタのデータ構造を例示する図である。 サーバの動作を示すフローチャートである。 ユーザ端末に表示される初期画面の一例を示す図である。 入力データと候補となる症状の一覧とが表示されたユーザ端末の画面の一例を示す図である。 可能性のある病気の一覧と追加問診とが表示されたユーザ端末の画面の一例を示す図である。 可能性のある病気の一覧と症状の有無質問とが表示されたユーザ端末の画面の一例を示す図である。
以下、本発明の代表的な実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。ここでは、医療情報提供装置としてのサーバと、ユーザ端末と、を含む医療情報提供システム及びこれを用いた医療情報提供方法を例に挙げるが、本発明はこれら図面に限定されるものではない。なお、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために、必要に応じて寸法、比又は数を誇張又は簡略化して表している場合もある。
[システムの全体構成]
図1は、医療情報提供システム1の全体構成を示す。医療情報提供システム1は、罹患可能性のある疾患を含む医療情報をユーザに提供する情報システムであり、図1に示すように、サーバ10と、通信ネットワークを介してサーバ10と接続されたユーザ端末20と、を含んで構成されている。ここで、ユーザは、患者(潜在的な患者を含む)であり、医療情報提供システム1は、患者に対して、自己が罹患している可能性のある疾患を知るために利用することができる。なお、医療情報提供システム1は、医師によって利用されてもよい。
サーバ10は、ユーザ端末20の操作に応じて医療情報を処理するコンピュータであり、医療情報提供装置の一例である。サーバ10の構成については追って述べる。なお、サーバ10は1台でもよいし、複数台で構成されてもよい。
ユーザ端末20は、ユーザが利用するコンピュータであり、例えばデスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット端末、スマートフォン、及び携帯電話が含まれる。図2では、ユーザ端末20の一例として1台のデスクトップ型コンピュータ21と1台のスマートフォン22が示されているが、より多くの台数のユーザ端末がネットワークに接続されていてもよい。なお、ユーザ端末20は、ユーザが例えば症状などのデータを入力するための入力手段と、サーバ10との間で情報を有線又は無線で通信する通信手段と、受信した医療情報を表示する表示画面と、を少なくとも有している。
このような医療情報提供システム1では、ユーザがユーザ端末20を介して例えば症状などのデータを入力すると、サーバ(医療情報提供装置)10は、入力データに基づいて疾患ごとに罹患確率を算出し、算出結果である疾患名をユーザ端末20に出力する。疾患名がユーザ端末20に表示されることで、ユーザは、可能性のある疾患を知ることができる。ここで、罹患確率とは、入力された症状群が、医学的にどの疾患の症状群により近似しているかを示す度合いを言うものとする。
また、サーバ(医療情報装置)10が、疾患名とともに、例えば罹患の可能性の度合い、緊急対応の必要性、対応可能な診療科や医療機関のような各種の医療情報を出力することとしてもよい。これにより、ユーザは、疾患及びその対処方法を含めた総合的な医療情報を得ることができる。
[サーバの構成]
図2は、サーバ10の構成を概略的に示す。サーバ10は、図2に示すように、CPU11、RAM12、ROM13、及び通信インターフェイス14を含んで構成される。これらの各要素は、バス15を介して相互に通信可能に接続されている。以下、各要素を順に説明する。
CPU11は、各種の演算を行う装置であり、特に検索部111、データ選択部112、疾患確率計算部113、症状の有無質問選定部114、及び表示制御部115としての機能を実行する。このような各機能部の説明は、ROM13の説明の後に行う。
RAM12は主記憶装置(メモリ)である。CPU11は、上記の各機能部を実現するために必要なプログラム及びデータ(例えば確率計算用プリコンパイルデータ)をRAM12にロードし、演算処理を行ったうえでRAM12に戻す。
通信インターフェイス14は、ユーザ端末20及び他のサーバとの間で通信を行うためのインターフェイスである。例えば、ユーザ端末20から操作情報を受信するとともに、ユーザ端末20にCPU11の演算結果を送信する。
ROM13は、補助記憶装置であり、以下に詳しく述べるように、辞書マスタ131、症状マスタ132、追加問診マスタ133、及び疾患マスタ134を記憶している。ROM13はまた、通信インターフェイス14において受信した入力データ、及び、CPU11の各機能部を実現するために必要なプログラムを記憶している。
(辞書マスタ)
図3は、辞書マスタ131のデータ構造を例示する。辞書マスタ131には、図3に示すように、複数の症状のそれぞれについて、ID、正式な表現、及び、表記ゆれや同義語のようなバリエーションが記憶されている。例えば「頭痛」、「吐き気」といった正式な表記の他に、例えば「頭が痛い」、「ズキズキ」、「はきけ」、「吐きけ」、「はき気」のようなバリエーションが用意されている。
このように正式な表現及びバリエーションを用意することで、入力されたキーワードの全部又は一部がバリエーションの表現に該当する場合に、例えば図9のように正式な表記の候補一覧をユーザに提示し、ユーザが選択できるようにしている。これは、キーワードが例えば「頭痛」、「吐き気」のように一定の形(正式な表現)で入力されるとは限らず、例えば「頭が痛い」、「昨日から吐きそうです」など、様々な形を取り得ることを考慮したものである。
(症状マスタ)
図4は、症状マスタ132のデータ構造を例示する。症状マスタ132は、図4に示すように、複数の疾患のそれぞれについて、疾患iにおいて症状jがどの程度の頻度で出現するかを示す数値データaijを含んでいる。このような数値データaijは、論文などの医学データ及び医師の知見に基づいて設定され、後述する疾患確率の算出に用いられる。一旦設定された数値aijは、医療情報提供装置のアウトプットに応じて更新することが可能であり、これによりユーザに提供される医療情報の精度の向上を図っている。
症状マスタ132は、症状ごとに有訴症状ID及び無訴症状IDを含んでいる。ここに、有訴症状IDは、特定の症状があることを示すIDであり、ユーザによって当該症状が「あり」と入力された場合に出力される。また、無訴症状IDは、特定の症状がないことを示すIDであり、ユーザによって当該症状が「なし」と入力された場合に出力される。例えば、図4において症状「発熱あり」及び「発熱なし」に対して、有訴症状ID「A1」及び無訴症状ID「B1」が付与されている。なお、有訴症状IDと無訴症状IDとを一括して症状IDということがある。
なお、症状マスタ132は、症状の性別依存性に関する数値データを含んでもよい。例えば男性では生理痛が起きない、というデータを保持することで、男性を選択した後には、例えば「生理痛はありますか」のような質問が表示されないようにすることができる。
(追加問診マスタ)
図5は、追加問診マスタ133のデータ構造を例示する。追加問診マスタ133には、図5に示すように、症状マスタ131に登録された症状のうちの一部の症状について、より詳しい状況を問う追加問診、及び、該当する追加問診に対する回答の選択肢k、が個別に設定されている。例えば、症状「咳」に対する追加問診の1つとして「咳が出てからどれくらい経ちましたか?」が設定されるとともに、その追加問診に対する回答の選択肢として「3日以内」、「1か月以内」及び「それ以上」が設けられている。
追加問診マスタ133はまた、所定の症状が生じる疾患のそれぞれに対して、追加問診に対する回答の選択肢kごとの当該疾患iの妥当性の評価を示す数値データbikを保持している。数値データbikは、例えば、症状「咳」の追加問診「咳が出てからどれくらい経ちましたか?」に対して「3日以内」(回答ID「Z1」)との回答がなされた場合に、その疾患「かぜ(急性上気道炎)」、「気管支喘息」、「百日咳」・・・がより確からしくなるのか、あるいは逆に確からしさを減ずるのか、という程度を示す。
このように、特定の症状が入力された場合に追加問診を行い、ユーザから回答を得ることで、より詳しい症状を得ることが可能となる。追って述べるように、追加問診の回答によって得られる詳しい症状を疾患確率の算出に反映させることで、医療情報提供装置のアウトプットの精度が向上する。また、より少ない回数のユーザ入力で効率よく、可能性のある疾患を絞り込むことが可能となる。
(疾患マスタ)
図6は、疾患マスタ134のデータ構造を例示する。疾患マスタ134には、図6に示すように、登録された疾患それぞれに対して、世間における当該疾患iの出現頻度を示す数値データcが定義されている。数値データcは、論文などの医学データや医師の知見に基づいて設定され、後述する疾患確率の算出に用いられる。数値データcは、適宜更新可能であり、これによりユーザに提供される医療情報の精度の向上を図っている。
疾患マスタ134はまた、登録した疾患それぞれに対して、性別lに応じた当該疾患iの罹りやすさ(性別依存性)を示す数値データdilを定義している。数値データdilは、論文などの医学データや医師の知見に基づいて設定され、後述する疾患確率の修飾に用いられる。
疾患マスタ134は更に、登録された疾患それぞれに対して、年齢層mに応じた当該疾患iの罹りやすさを示す数値データeimを定義している。例えば、年齢層mの区分けは、「生後1か月未満」、「1歳未満」、「1歳以上4歳未満」、「4歳以上10歳未満」、「10歳以上20歳未満」、「20歳以上30歳未満」、「30歳以上40歳未満」、「40歳以上50歳未満」、「50歳以上60歳未満」、「60歳以上70歳未満」、「70歳以上80歳未満」、「80歳以上」の12段階である。また、数値データeimは、論文などの医学データや医師の知見に基づいて設定され、後述する疾患確率の修飾に用いられる。
なお、疾患マスタ134は、登録された疾患ごとに、当該疾患の解説文、生じ得る症状、原因、治療法、治療薬、緊急対応の必要性、注意事項、対応する診療科、対応可能な医療機関などの疾患情報を含んでいてもよい。このような疾患情報を可能性のある疾患の名称とともにユーザに提供することで、ユーザに有用な医療情報を提供することができる。
上述した症状マスタ132、追加問診マスタ133、及び疾患マスタ134は、メモリの利用効率及び処理効率を高めるために加工され、プリコンパイルデータとしてメモリにロードされてもよい(図7参照)。
(検索部)
CPU11の機能部の説明に移る。
検索部111は、ユーザによりキーワードが入力されると、辞書マスタ131を検索する。そして、当該キーワードが辞書マスタ131に登録された正式な表現のいずれかに該当する場合には、検索部111は、該当する症状に対応する有訴症状IDを出力する。
また、入力されたキーワードが正式な表現のいずれにも該当しない場合には、検索部111は、当該キーワードの全部又は一部が辞書マスタ131に登録されたバリエーションに該当するかどうかを検索する。そして、検索部111は、該当する全ての症状の正式な表現を、通信インターフェイス14を介してユーザ端末20に出力する。ユーザが、ユーザ端末20に表示された正式な表現の一覧(図9参照)から、いずれかの症状を選択すると、該当する有訴症状IDが検索部111(又はデータ選択部112)から出力される。
(データ選択部)
データ選択部112は、ユーザによって選択されたデータを取得し、疾患確率計算部113に渡すとともに、ROM13に記憶する。
(疾患確率計算部)
疾患確率計算部113は、上述した入力データに基づいて疾患ごとに罹患確率を計算し、可能性のある疾患を抽出する。つまり、疾患確率計算部113は、各疾患の出現頻度(初期値)cに対して、入力データに基づく数値aij、bik、dil、eimを乗算することで、疾患ごとの罹患可能性(事後確率)を算出する、というプロセスを繰り返す。
<疾患確率の計算手法>
疾患ごとの罹患可能性(事後確率)の算出手法の一例を具体的に説明する。
ここで、事後確率「postP」を、ある情報が入力されたことを加味した、疾患iの確率を示す相対値とし、事前確率「preP」を、ある情報が入力される前までの、疾患iの確率を示す相対値とする。本実施形態では、症状j、追加問診の回答k、性別l、及び年齢層mの各変数を用いていることから、疾患iの事後確率をpostPijklmと、事前確率をprePijklmと表記することができるが、煩雑さを回避するため、以下の式では、その式に登場しない変数を省略することとする。
疾患確率計算部113が症状IDに基づいて疾患確率を計算する場合、選択されたデータが有訴症状IDか無訴症状IDかによって疾患確率の計算手法が異なる。
疾患確率計算部113が有訴症状IDを受信するのは、例えば「発熱」のような特定の症状が「あり」と入力された場合である。次いで、疾患確率計算部113は、選出した各疾患において発熱が出る頻度を示す数値aijと、事前確率cとの積をとることで、特定の症状がある場合における疾患それぞれの可能性(事後確率)を算出する。
この処理を数式で表せば、疾患確率計算部113は、有訴症状jが入力されると、症状マスタ132で定義された変数aijを含む次の式1を用いて、疾患iごとの事後確率postPijを算出する。
postPij = prePij * aij ・・・(式1)
上述のとおり、prePijの初期値として変数cが用いられる。
ただし、有訴症状jは一つに限らず複数選択できるので、疾患確率計算部113は、選択された症状の数だけ式1による計算を繰り返すことになる。このとき、2順目以降の式1のprePijには、前回入力された症状IDに応じて、式1のpostPij又は以下の式2のpostPij’が代入されることになる。
また、疾患確率計算部113が無訴症状IDを受信するのは、例えば「発熱」のような特定の症状が「なし」と入力された場合である。この場合に、疾患確率計算部113は、有訴症状IDを受信した場合と同様の処理を行うことで各疾患の可能性を算出する。ただし、この際に事前確率との間で積をとる値は、数値aijではなく、(1−aij)である。例えば、図4の疾患「かぜ」において症状「発熱」が出る頻度a11=0.7であれば、ここでは1−0.7=0.3を掛けることになる。
この処理を数式で表せば、疾患確率計算部113は、無訴症状が入力されると、(1−aij)を含む次の式2を用いて、疾患iごとの事後確率postPij’を算出する。
postPij’ = prePij * (1− aij) ・・・(式2)
ここで、式2のprePijには、前回入力された症状IDに応じて、式1のpostPij又は式2のpostPij’が代入されることになる。
次いで、追加問診に対する回答が入力された場合、疾患確率計算部113は、追加問診マスタ133に定義された変数bikを含む次の式3を用いて事後確率postPikを算出することで、疾患確率を計算(修飾)する。
postPik = prePik * bik ・・・(式3)
ここで、式3のprePikには、式1のpostPij又は式2のpostPij’が代入されることになる。
また、性別が入力された場合、疾患確率計算部113は、疾患マスタ134に定義された変数dilを含む次の式4を用いて事後確率postPilを算出することで、疾患確率を計算(修飾)する。
postPil = prePil * dil ・・・(式4)
ここで、式4のprePilには、式1のpostPij、式2のpostPij’、又は式3のpostPikが代入されることになる。
また、年齢層が入力された場合、疾患確率計算部113は、疾患マスタ134に定義された変数eimを含む次の式5を用いて事後確率postPimを算出することで、疾患確率を計算(修飾)する。
postPim = prePim * eim ・・・(式5)
ここで、式5のprePimには、式1のpostPij、式2のpostPij’、式3のpostPik、又は式4のpostPilが代入されることになる。
このようにして、疾患確率計算部113は、症状マスタ132に登録された疾患iごとに事後確率postPを算出する。そして、疾患確率計算部113は、疾患をその事後確率の大きい順に並べ替え、全ての相対確率の和の逆数をとることにより絶対化した上で、閾値以上の値を有する疾患のみを抽出する。あるいは、上位の疾患を選出すると言ってもよい。
<入力エラーの可能性の考慮>
疾患確率計算部113は、上述した事後確率の算出の際に、入力エラーの可能性を考慮している。ここで、入力エラーは、ユーザが、あるものを「ない」と入力してしまうエラー、及び、ないものを「ある」と入力してしますエラーの両方を含む。
入力エラーの例を挙げると、37.0度の発熱がある場合に、ユーザが「このくらいは発熱とは言わない」と思い、「発熱なし」と入力してしまうケースである。また、その日になかった症状が次の日に出てくるような場合、その日も次の日も同じ疾患であるにもかかわらず、前の日には症状が未だ出ていないので、ユーザが「症状なし」と入力してしまうことが有り得る。
このような2つの例において、ユーザが「症状なし」と入力してしまう事情は十分に理解できる一方で、「症状あり」と入力してもらった方が罹患確率の計算の精度が上がる。このことは、精度の高い低いといった問題にとどまらず、本来有るべき症状を「症状なし」と入力するくらいであればむしろ何も入力しない方がまし(つまり、入力すればするほど正確性が悪化する)といった状況が発生する、ということでもある。
そこで、本実施形態では、疾患確率の算出の際に入力エラーの可能性を考慮することで、上述した問題を吸収する弾力性を持たせている。
具体的な手法の一例を挙げる。
ユーザが、あるものを「ない」と入力してしまうエラー、すなわち、その疾患で本来出得る症状を「ない」と言ってしまうエラーは、それなりの頻度で生じ得る。そこで、本実施形態では、ユーザは所定の頻度(例えば20%)でこの種の間違いを犯すものとし、このことを示す値αを設定する。
また、ユーザが、ないものを「ある」と言ってしまうエラーはより生じにくい。この場合には、まだその症状が出て来ていないという可能性を考慮しなくても良く、純粋なユーザの勘違い(例えばボタンのクリック間違いや、医学用語の解釈間違いなど)の可能性が大きいと考えられる。したがって、本実施形態では、ユーザはある頻度(例えば5%)でこの種の間違いを犯すことを示すものとし、このことを示す値βを設定する。
そして、上記式1の右辺と入力が正確に行われる割合を示す値(1−α)との積、及び、上記式2の右辺と値βの積、の和を含む次の式6を用いて事後確率を算出することで、この種の誤りの可能性を考慮することとしている。
postPij = prePij * aij * (1−α)
+ prePij * (1−aij) * β ・・・(式6)
また、上記式6と同様に、式2の右辺と値(1−β)との積、及び式1の右辺と値αとの積、の和を用いて事後確率を算出することとしている。
postPij’ = prePij * (1−aij) * (1−β)
+ prePij * aij * α
このようにして、症状の有無に関する入力エラーを考慮した罹患確率の計算式を作成することができる。同様にして、追加問診に対する回答、性別、及び年齢層に関する入力エラーを考慮した罹患確率の計算式を作成することができる。
このような計算式を用いることで、ユーザの入力エラーによって、可能性のある疾患が除外されたり低い順位に位置付けられたりすることを防止することができる。よって、計算結果に対する信頼性が向上する。
(症状の有無質問選定部)
症状の有無質問選定部114は、可能性のある疾患とともに表示されるべき症状の有無の質問を選定する。具体的には、症状の有無質問選定部114は、ユーザによって選択された症状を生じ得る疾患の選択肢をなるべく少なくするような症状の有無を所定数(例えば3つ)だけ選定する。これは、情報エントロピー(平均情報量と呼ばれることもある。以下同じ。)をできるだけ小さくするような所定数の症状を選ぶ方向にはたらく。
具体例を挙げて説明する。
ユーザが「咳 = あり」を選択した場合、登録された疾患のうち、咳が出る疾患が100個あるとする。また、その100個の疾患において、咳以外に生じ得る症状の総和が250個であるとする(たとえばインフルエンザでは、咳以外に発熱、関節痛、悪寒など、多くの症状が出る)。
この250個の症状の中には、幾つかの疾患でしか出現しない珍しい症状が含まれていると考えられる。これらの珍しい症状の有無を問う質問は、他に比して情報エントロピーを減らしにくいので、当該症状の有無を問う質問は効率的ではない。
そこで、上述した100疾患において生ず得る250個の症状に対して、50個の疾患で出るが残りの50個の疾患では出ない症状(つまり50:50の割合で出たりでなかったりする症状)の有無、次いで、49:51又は51:49の割合で出たり出なかったりする症状の有無・・・のように順に調べていくと、最も早く条件に合致する症状の有無を問う質問が、情報エントロピーを減らしやすい質問であると言える。
そして、例えば次の式8は常に成り立つ。
50*50 > 51*49 > 52*48 > ・・・ > 99*1 > 100*0 ・・・(式8)
このことを考慮すれば、N個(例えば上述した100個)の疾患のうち特定の疾患iに出現する症状j(N個の疾患のうち症状jが該当するものの数をnとする。なお、0≦n≦N)に対して、次の式9で与えられる値を算出する。
n*(N−n) ・・・(式9)
この値が最大となるような症状jを所定数だけ選び出すと、これら症状が、情報エントロピーを最小にするものである。
このようにして選定した症状の有無に関する質問がユーザに提示され、ユーザがこれに回答することで、可能性のある疾患を効率よく絞り込むことが可能となる。
(表示制御部)
表示制御部115は、疾患確率計算部113の計算結果(可能性のある疾患)とともにユーザ端末に表示するべき追加の質問を決定する。具体的に、表示制御部115は、ユーザが選択済みの症状に関連した追加問診の中で未回答のものがある場合には、そのような未回答の追加問診を表示させる。また、未回答の追加問診がない場合には、表示制御部115は、症状の有無質問選定部114の選定結果に基づいて、所定数の症状の有無を決定する。
[サーバの動作]
上述した構成を有するサーバ10の動作及び医療情報の提供手順を、図7〜図11を参照しつつ説明する。図7は、サーバ10の動作を示すフローチャートである。また、図8〜図11は、ユーザ端末20に表示される画面の一例である。
医療情報の提供手順は、おおよそ、(1)ステップS1及びS2におけるユーザ操作に伴う検索及びデータの選択、(2)ステップS3における疾患確率の算出、(3)ステップS4における症状の有無質問の選定、及び(4)ステップS5〜S8におけるユーザへの演算結果の提示、を繰り返す。以下、これら手順を詳しく説明する。
(ユーザ操作に伴う検索及びデータ選択)
手順がスタートすると、ユーザ端末20に初期画面が表示される。初期画面は、例えば図8のように、入力欄31へのキーワードの入力を促すものである。初期画面には、入力欄とともに、一定の期間内に最も多く検索された症状が、ユーザによる選択のために表示されてもよい。
ユーザがキーワードを入力すると、ステップS1において、検索部111は辞書マスタ131の検索を実行する。検索部111は、上述したとおり、キーワードが辞書マスタ131に登録された正式な表現に該当する場合には、該当する症状の有訴症状IDを出力する。
検索部111はまた、入力されたキーワードの全部又は一部が辞書マスタ131に登録されたバリエーションに該当する場合には、該当する症状の正式な表現(及び有訴症状ID)の一覧を出力する。その結果、ユーザ端末20には例えば図9のような候補の一覧32が表示される。ユーザが一覧表示された候補のうちのいずれかを選択すると、対応する有訴症状IDが出力される。
また、後述するステップS9においてユーザ操作が継続していると判定された場合、ステップ1では、ユーザ操作に応じて、検索部111(又はデータ選択部112)は、有訴症状ID、無訴症状ID、追加問診に対する回答ID、年齢層、及び性別の情報を出力する。
次いでステップ2では、ステップS1において出力された入力データ(有訴症状ID、無訴症状ID、追加問診に対する回答ID、年齢層データ、及び性別データ)がROM13に記憶される。
なお、ステップS1及びS2に先立って、症状マスタ132、追加問診マスタ133、及び疾患マスタ134に係るデータが、計算時のメモリ利用効率、処理効率を高めるために加工される(図7のデータプリプロセッシング)。このようにプリプロセッシングされたデータが、プリコンパイルデータとしてメモリにロードされている。
(疾患確率の算出)
ステップS3における疾患確率の算出手順は、ステップS31における症状IDからの疾患確率の計算、並びに、ステップS32〜S34における追加問診データ、性別データ、及び年齢層データに基づく確率分布修飾を経て、ステップS35における確率降順ソート及び上位疾患の選定に至る。以下、ステップS31〜S35を順に説明する。
ステップS31において、疾患確率計算部113は、症状IDに基づいて疾患確率を算出する。ここでは、上述したように入力エラーの可能性を考慮するため、上述した式1、式2に代えて、式6、式7が用いられる。これにより、たとえ当該症状の出現頻度がゼロと定義されている疾患(例えば「近視」に対する症状「発熱」の出現頻度であっても、初期値にゼロが掛け算されて、その疾患の事後確率がゼロになってしまうことはない。つまり、ある疾患の可能性を完全には除外しないようにするのである。
ステップS32において、疾患確率計算部113は、追加問診に対する回答に基づいて疾患確率を計算(修飾)する。これにより、より詳細な症状に基づいて疾患確率の計算を行うことができるから、より妥当な計算結果をユーザに提供することができる。
ステップS33において、疾患確率計算部113は、ユーザが選択した性別に基づいて疾患確率を計算(修飾)する。また、ステップS34において、疾患確率計算部113は、ユーザが選択した年齢層に基づいて疾患確率を計算(修飾)する。性別や年齢層といった、よりパーソナルな情報を踏まえて疾患の可能性を考慮することで、可能性のある疾患をより個別的に評価することができる。
このようなステップS31〜S34を経ることで、ユーザの入力に加えて、より深堀した症状及びより個別的な情報登録に基づいて疾患確率(事後確率)を算出することが可能となり、その結果、ユーザに提供される医療情報がより妥当なものとなる。
しかも、本実施形態では、疾患確率の計算の際、ユーザの入力エラーの可能性を考慮している。加えて、本実施形態では、ユーザが選択した症状が出る疾患のみを抽出して並び替えるのではなく、登録された疾患全ての可能性を常に考慮し続けている。これにより、可能性があるとされるべき疾患が計算結果から漏れることを効果的に防止することができる。
そして、ステップS35において、疾患確率計算部113は、算出された全ての事後確率のうち、予め設定された閾値(例えば1%)を越える、上位疾患のみを抽出し、ユーザ端末20に降順で表示させるべく出力する。
(症状の有無質問の選定)
ステップS4では、症状の有無質問選定部において症状の有無質問が選定される。ステップS4は、例えば図11のように「ある」及び「ない」で回答する所定数(ここでは3個)の質問を抽出するステップであり、ステップS41における鑑別力スコアの算出と、ステップS42における鑑別力スコアの上位の症状の選出と、を含む。ここで、鑑別力スコアは、上述した式9を用いて算出される値である。本実施形態では、鑑別力スコアの上位3症状の有無を問うこととしている。
すなわち、ステップS41では、症状の有無質問選定部114は、ユーザによって選択された症状を生じ得る疾患に含まれる全ての症状に対して、上記鑑別力スコアを算出する。次いで、ステップS42では、症状の有無質問選定部114は、鑑別力スコアの上位3症状を選定する。
このようにして所定数の症状の有無を選定することで、ユーザに対して、可能性のある疾患をより少ないデータ選択回数で絞り込むための積極的な問いかけを行うことができる。
(ユーザへの演算結果の提示)
ステップS5では、ステップ3において出力された演算結果(可能性のある疾患)がユーザ端末20に出力される。その結果、ユーザ端末20には、例えば図10及び図11のように、可能性のある疾患の名称が表示される。このとき、例えば疾患の可能性の度合(数値やグラフによる表示を含む)、疾患の定義、処置の緊急性、対応する診療科、対応可能な医療機関のような疾患情報が表示されてもよい。
併せて、ステップS6において、表示制御部115は、ユーザが選択済みの症状に関連した追加問診の中で未回答のものの有無を確認する。未回答の追加問診がある場合には、表示制御部115は、ステップS7において当該追加問診をユーザ端末20に表示させるよう指示する。その結果、ユーザが追加問診マスタ133に登録されている特定の症状を選択すると、以降の画面で「追加問診」がいくつか連続して表示されることになる。例えば図10では、症状「吐き気」が選択されると、以降の画面では「吐き気はいつからですか?」、「生ものを食べましたか?」のような問いが連続して表示される。
追加問診は、医師の思考過程を踏まえて追加問診マスタに登録されている。したがって、ユーザたる医師にとっては、医療情報提供システム1を患者に対する問診内容の確認として利用することができる。また、ユーザたる患者にとっては、医療情報提供システム1に対して、あたかも医師による診察を受けているかのように回答することで、有益な医療情報を得ることができる。
また、全ての追加問診に回答済みである場合には、表示制御部115は、ステップS8において、ステップS4における選定結果に従って症状の有無の質問をユーザ端末20に表示させるよう指示する。その結果、所定の数(例えば3つ)の症状の有無がユーザ端末に表示されることになる。例えば図11では、選択された症状「動悸」に対して、脱力感、めまい、立ちくらみといった3症状の有無を問うている。
最後に、ステップS9において、ユーザ操作が継続しているかどうかが確認される。継続が確認されると、ステップS1〜S8の手順を繰り返し、継続が確認されない場合には手順を終了する。
以上、本発明の代表的な実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それらも本発明に含まれる。
例えば、ユーザ端末自体が医療情報提供装置1としての機能をも有していてもよい。
また、辞書マスタ、症状マスタ、追加問診マスタ、及び疾患マスタは、このように区分けされている必要はなく、例えば統合されたデータベースとして提供されてもよいし、更に細かく区分けされてもよい。
1・・・医療情報提供システム、
10・・・サーバ、
20,21,22・・・ユーザ端末、
111・・・検索部、
112・・・データ選択部、
113・・・疾患確率計算部、
114・・・症状の有無質問選定部、
115・・・表示制御部、
131・・・辞書マスタ、
132・・・症状マスタ、
133・・・追加問診マスタ、
134・・・疾患マスタ。

Claims (9)

  1. ユーザ入力に応じて、複数の症状から特定の症状を選択し、
    複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第1の数値、及び前記複数の疾患のそれぞれにおける前記特定の症状の出現頻度を示す第2の数値に基づいて、前記複数の疾患のそれぞれについて罹患確率を算出し、
    予め設定された閾値以上である前記罹患確率に対応する疾患を選定し、
    前記特定の症状と関連付けられた前記特定の症状の詳細を問う問診及び当該問診に対する選択肢、並びに、前記特定の症状以外の前記複数の症状のうち所定数の症状の有無、のうち少なくとも一方を、前記選定された疾患とともにユーザに提示する質問として決定すること、
    を特徴とする医療情報提供方法。
  2. 前記ユーザが回答していない前記問診がある場合、当該問診及び対応する前記選択肢を出力し、
    前記ユーザが前記問診のうち選択済みの症状に関連した問診の全てに回答済みである場合には、前記所定数の症状の有無の問いかけを出力すること、
    を特徴とする請求項1に記載の医療情報提供方法。
  3. 前記特定の症状を生じ得る疾患において生じ得る症状の中から、その症状の有無によって前記特定の症状を生じ得る疾患の選択肢を減少させるように、前記所定数の症状の有無の問いかけを選定し、
    前記選定の結果に基づいて前記質問を決定すること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の医療情報提供方法。
  4. 前記特定の症状を生じ得る疾患において生じ得る症状の中から、その症状の有無によって前記特定の症状を生じ得る疾患の数が等分に近付くように、前記所定数の症状の有無の問いかけを選定すること
    を特徴とする請求項3に記載の医療情報提供方法。
  5. 前記ユーザによる入力誤りの割合を示す第3の数値に更に基づいて、前記罹患確率を算出すること、
    を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の医療情報提供方法。
  6. 前記ユーザ入力に応じて、性別を示すデータを取得し、
    前記性別における前記複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第4の数値に更に基づいて、前記罹患確率を算出すること、
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の医療情報提供方法。
  7. 前記ユーザ入力に応じて、年齢層を示すデータを取得し、
    前記年齢層における前記複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第5の数値に更に基づいて、前記罹患確率を算出すること、
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載に記載の医療情報提供方法。
  8. ユーザ入力に応じて、複数の症状から特定の症状を選択する選択部と、
    複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第1の数値、及び前記複数の疾患のそれぞれにおける前記特定の症状の出現頻度を示す第2の数値に基づいて、前記複数の疾患のそれぞれについて罹患確率を算出し、予め設定された閾値以上である前記罹患確率に対応する疾患を選定する計算部と、
    前記特定の症状と関連付けられた前記特定の症状の詳細を問う問診及び当該問診に対する選択肢、並びに、前記特定の症状以外の前記複数の症状のうち所定数の症状の有無、のうち少なくとも一方を、前記計算部によって選定された疾患とともにユーザに提示する質問として決定する表示制御部と、
    を具備することを特徴とする医療情報提供装置。
  9. ユーザに医療情報を提供する医療情報提供装置に対して、
    ユーザ入力に応じて、複数の症状から特定の症状を選択する手順と、
    複数の疾患のそれぞれの出現頻度を示す第1の数値、及び前記複数の疾患のそれぞれにおける前記特定の症状の出現頻度を示す第2の数値に基づいて、前記複数の疾患のそれぞれについて罹患確率を算出する手順と、
    予め設定された閾値以上である前記罹患確率に対応する疾患を選定する手順と、
    前記特定の症状と関連付けられた前記特定の症状の詳細を問う問診及び当該問診に対する選択肢、並びに、前記特定の症状以外の前記複数の症状のうち所定数の症状の有無、のうち少なくとも一方を、前記選定された疾患とともにユーザに提示する質問として決定する手順と、
    を実行させるためのプログラム。
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