以下に、本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムが限定されるものではない。また、各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
〔1.提供処理〕
まず、図1を参照して、実施形態に係る提供処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。図1の例では、実施形態に係る提供システム1によって提供処理が行われる。
図1に示すように、提供システム1には、ユーザ装置10と、提供装置100とが含まれる。図1中では図示していないが、提供システム1は、複数台のユーザ装置10や、複数台の提供装置100を含んでもよい。
ユーザ装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。ユーザ装置10は、スマートフォン、デスクトップ型PC(Personal Computer)、ノート型PC、タブレット型PCを含む、任意のタイプの情報処理装置であってもよい。
提供装置100は、ユーザ装置10に、各種情報を提供する情報処理装置である。例えば、提供装置100は、ユーザ装置10に、各種情報を提供するサーバ装置である。
図1の例では、提供装置100は、ユーザ装置10に、検索やポータル等のコンテンツ(例えば、検索ページ、ポータルページ)を提供する。提供装置100は、ユーザ装置10に、アプリケーション(例えば、検索アプリ、ポータルアプリ)を介して、検索やポータル等のコンテンツを提供してもよい。検索クエリが、検索やポータル等のコンテンツの検索ボックスに入力された場合に、提供装置100は、検索クエリに対応する検索結果を、ユーザ装置10に提供する。図1中では図示していないが、提供装置100は、ネットワーク網(例えば、インターネット網)を介して、有線又は無線によりユーザ装置10と通信を行う。
説明のための一例として、あるユーザは、頭痛がすると想定する。さらに、このユーザが、頭痛の原因を調べるために、検索クエリ「頭が痛い」を、検索やポータル等のコンテンツの検索ボックスに入力すると想定する。この例では、検索クエリ「頭が痛い」に対応する検索結果が、このユーザのユーザ装置に提供される。
このような検索結果の上位リストは、しばしば、「頭痛」に関する大げさな話を含むことがある。例えば、このような検索結果の上位リストは、「コンテンツ提供者は、頭が痛かった。その後、コンテンツ提供者は、くも膜下出血を起こした。もし、あなたは、頭が痛かったら、あなたは、くも膜下出血をまず疑ったほうがよい。」といった話に関するコンテンツを含む場合がある。
その理由としては、このようなコンテンツは、ユーザ(すなわち、閲覧者)に対するインパクトが強いことが挙げられる。例えば、ユーザは、このようなコンテンツを、ソーシャルネットワーキングサービス上で、広めたり、シェアしたりすることがある。その結果、このようなコンテンツが、検索結果の上位リストに含まれる場合がある。一方、「コンテンツ提供者は、頭が痛かった。その後、コンテンツ提供者の頭痛は、すぐ治った。」といった話は、ユーザから大きな反響を得ないことが考えられる。また、コンテンツ提供者の頭痛が、すぐ治った場合には、コンテンツ提供者は、頭痛に関するコンテンツを作成しないことが考えられる。
医学的な観点からは、頭が痛かった人物がその後くも膜下出血を起こすのは、まれなケースである。しかしながら、上述のように、インターネット上では、まれな疾患(例えば、くも膜下出血)に罹ったコンテンツ提供者が、まれな疾患に関するコンテンツを作成する場合がある。そして、ユーザが、まれな疾患に関するコンテンツを、例えば、ソーシャルネットワーキングサービス上で、広げたり、シェアしたりする場合がある。その結果、検索結果の上位リストが、医学的に信頼性が高くないコンテンツ(例えば、「もし、あなたは、頭が痛かったら、あなたは、くも膜下出血をまず疑ったほうがよい。」)を含む可能性がある。
インターネット上では、ユーザが、このようなまれな疾患に関するコンテンツを閲覧した場合に、ユーザが、まれな疾患(例えば、くも膜下出血)に罹るのではないかと不安に思う場合がある。その結果、ユーザが、まれな疾患に関するコンテンツに対して過度に反応する場合がある。例えば、頭が痛いユーザが、上述のくも膜下出血に関するコンテンツを閲覧した場合には、このユーザは、くも膜下出血を専門とする医療機関を受診する可能性がある。このような状況は、サイバーコンドリア(cyberchondria)(サイバー心気症とも呼ばれる)の問題に関連する。
そこで、一例では、提供装置100は、サイバーコンドリアの問題を防止するために、以下に説明される提供処理を実行する。以下に説明される提供処理の一例では、ユーザが、症状で疾患を検索する場合に、疑われる疾患とユーザがこの疾患に罹っている確率とを示す医療情報が、このユーザに提供される。
はじめに、提供装置100は、検索クエリを、ユーザ装置10から受信する(ステップS11)。
例示のために、図1の例では、ユーザ装置10のユーザは、頭が痛いと仮定する。この例では、提供装置100は、検索クエリ「頭が痛い」を、ユーザ装置10から受信する。
次いで、提供装置100は、検索クエリを受信したことに応じて、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、ユーザ装置10のユーザがこの疾患に罹っている確率とを推定する(ステップS12)。
図1には図示されていないが、例えば、提供装置100は、1人または複数のユーザの検索履歴情報と、この1人または複数のユーザの病歴情報(例えば、既往歴)とを、提供装置100内部の記憶装置に記憶する。提供装置100は、記憶された検索履歴情報と、記憶された病歴情報とに基づいて、疑われる疾患と、ユーザ装置10のユーザがこの疑われる疾患に罹っている確率とを推定する。なお、検索履歴情報は、図4に関連して後述される。また、病歴情報は、図5に関連して後述される。
図1の例では、提供装置100は、記憶された検索履歴情報に基づいて、検索クエリ「頭が痛い」に対応する検索クエリ(例えば、「頭痛」の症状等を示す検索クエリ)を入力した1人または複数のユーザを特定する。そして、提供装置100は、記憶された病歴情報のうち、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、頭痛の症状(すなわち、「頭が痛い」に対応する症状)を引き起こす可能性がある疾患を、疑われる疾患として推定する。さらに、提供装置100は、特定された1人または複数のユーザのうち、疑われる疾患に罹った1人または複数のユーザの数に基づいて、ユーザ装置10のユーザが、この疑われる疾患に罹っている確率を推定する。
例えば、「頭痛」の症状等を示す検索クエリを入力した「10000人」のユーザのうち、「2人」のユーザがくも膜下出血に罹った場合には、提供装置100は、ユーザ装置10のユーザがくも膜下出血に罹っている確率を、「0.2%」と推定する。また、例えば、この「10000人」のユーザのうち、「6000人」のユーザが片頭痛に罹った場合には、提供装置100は、ユーザ装置10のユーザが片頭痛に罹っている確率を、「60%」と推定する。
上述の病歴情報を取得するために、提供装置100は、インタネットコホート等の手法を用いることができる。例えば、提供装置100は、クラウドソーシングを用いて、病歴(例えば、既往歴)に関するデータを収集し、病歴に関するデータを、病歴情報として蓄積してもよい。
例えば、提供装置100は、プライバシー保護データマイニング(privacy preserving data mining)により、病歴情報を取得してもよい。すなわち、提供装置100は、病歴を提供したユーザが特定されない形で、病歴に関するデータを、病歴情報として蓄積してもよい。このようなクラウドソーシングでは、提供装置100は、病歴を提供することに同意したユーザに、ヘルスケアに関するサービス(例えば、ウェアラブルデバイスを用いた健康管理サービス)や、バイオインフォマティクスに関するサービス(例えば、遺伝子検査サービス)を提供してもよい。ユーザが、医療受診記録(例えば、電子カルテ、通院履歴、受診履歴、受診記録等の情報)を提供することに同意した場合には、提供装置100は、あるエンティティ(例えば、ユーザ、ユーザによって利用された医療機関)の装置から、医療受診記録を受信してもよい。この場合、提供装置100は、受診された医療受診記録を、病歴情報として蓄積してもよい。
その後、提供装置100は、推定された疾患と、ユーザ装置10のユーザがこの推定された疾患に罹っている確率とを示す医療情報に関するコンテンツを、ユーザ装置10に提供する(ステップS13)。
図2は、医療情報に関するコンテンツの一例を示す図である。図2のコンテンツC11は、提供装置100によって提供されたコンテンツである。図2の例では、コンテンツC11は、検索やポータル等のコンテンツとして示されている。上述のように、提供装置100は、コンテンツC11の検索ボックスSB11に入力された検索クエリ「頭が痛い」を、ユーザ装置10から受信する。この場合、提供装置100は、検索クエリ「頭が痛い」に対応する検索結果として、医療情報に関するコンテンツC21を、ユーザ装置10に提供する。
図2の例では、提供されたコンテンツC21は、検索クエリ「頭が痛い」に関連する症状(すなわち、「頭痛」)を引き起こす可能性がある複数の疾患と、ユーザ装置10のユーザがそれぞれの疾患に罹っている確率とを示すコンテンツC22を含む。例えば、コンテンツC22は、ユーザ装置10のユーザが「片頭痛」に罹っている確率が「60%」であることを示している。また、例えば、コンテンツC22は、ユーザ装置10のユーザが「くも膜下出血」に罹っている確率が「0.02%」であることを示している。
コンテンツC22は、疾患に関するコンテンツへのリンクを含んでもよい。例えば、ユーザ装置10のユーザが、コンテンツC22内のリンク領域(例えば、疑われる疾患「片頭痛」に対応する領域)を選択した場合に、提供装置100は、選択されたリンク領域に対応する疾患(例えば、片頭痛)に関するコンテンツを提供してもよい。選択されたリンク領域に対応する疾患に関するコンテンツは、例えば、医学的に信頼性が高いコンテンツである。また、ユーザ装置10のユーザが、疑われる疾患「その他」に対応するリンク領域を選択した場合に、その他の疾患(例えば、脳出血、脳梗塞、インフルエンザ脳症)を示すコンテンツを含む他のコンテンツを提供してもよい。
図2の例では、提供されたコンテンツC21は、ユーザ装置10のユーザが、ユーザがくも膜下出血に罹っている可能性が低いことを知ることを可能にする。
上述のように、実施形態に係る提供装置100は、ユーザが、症状で疾患を検索した場合に、提供装置100は、疑われる疾患と、ユーザがこの疾患に罹っている確率とを示す医療情報を、ユーザに提供する。これにより、提供装置100は、サイバーコンドリアの問題を防止することができる。このため、提供装置100は、ユーザ装置10のユーザが、ユーザの症状に対して適切に対応することを可能にする。以下、このような提供処理を実現する提供装置100について詳細に説明する。
〔2.提供装置の構成〕
次に、図3を参照して、実施形態に係る提供装置100の構成例について説明する。図3は、実施形態に係る提供装置100の構成例を示す図である。図3に示すように、提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、提供装置100は、提供装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワーク網と有線又は無線により接続され、ネットワーク網を介して、ユーザ装置10との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。図3に示すように、記憶部120は、検索履歴情報記憶部121と、病歴情報記憶部122とを有する。
(検索履歴情報記憶部121)
図4は、実施形態に係る検索履歴情報記憶部121の一例を示す図である。検索履歴情報記憶部121は、ユーザの検索履歴情報を記憶する。例えば、検索履歴情報記憶部121は、ユーザによって入力された検索クエリを示す検索履歴情報を記憶する。
検索履歴情報記憶部121は、例えば、受信部131によって受信された検索履歴情報を記憶する。図4の例では、検索履歴情報記憶部121には、「検索履歴情報」が「ユーザID」ごとに記憶される。例示として、「検索履歴情報」には、項目「検索クエリ」および項目「時刻」が含まれる。
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別子を示す。「検索クエリ」は、ユーザによって入力された検索クエリを示す。「時刻」は、例えば、ユーザが検索クエリを入力した時刻を示す。「時刻」は、検索履歴情報が検索履歴情報記憶部121に蓄積された時刻を示してもよい。
例えば、図4は、ユーザID「U1」で識別されるユーザによって入力された検索クエリが、「頭が痛い、続く」であることを示している。また、例えば、図4は、ユーザID「U1」で識別されるユーザが検索クエリ「頭が痛い、続く」を入力した時刻が、「2019年2月15日午後11時0分」であることを示している。
なお、検索履歴情報記憶部121に記憶された検索履歴情報には、項目「キーワード」(図示せず)や項目「フレーズ」(図示せず)が含まれていてもよい。
「キーワード」は、例えば、ユーザによって入力された検索クエリに対応するキーワードを示す。一例として、検索クエリ「頭が痛い」に対応するキーワードは、「頭痛」であってもよい。別の例として、検索クエリ「頭痛がする」に対応するキーワードは、「頭痛」であってもよい。
例えば、検索クエリ「頭が痛い、続く」は、キーワード「頭痛」に関連付けられてもよい。また、例えば、検索クエリ「頭が痛い、吐き気、ズキンズキン」は、キーワード「頭痛」および「吐き気」に関連付けられてもよい。また、例えば、検索クエリ「激しい頭痛、目が開かない」は、キーワード「頭痛」および「眼瞼下垂」に関連付けられてもよい。
「フレーズ」は、例えば、ユーザによって入力された検索クエリに対応するフレーズを示す。一例として、検索クエリ「頭が痛い」に対応するフレーズは、「頭痛がする」であってもよい。別の例として、検索クエリ「頭が痛い、ズキズキ」に対応するフレーズは、「頭痛がする」であってもよい。検索クエリ「頭痛がする」は、フレーズ「頭痛がする」に対応してもよい。
(病歴情報記憶部122)
図5は、実施形態に係る病歴情報記憶部122の一例を示す図である。病歴情報記憶部122は、ユーザの病歴情報を記憶する。例えば、病歴情報記憶部122は、ユーザの病歴(例えば、既往歴)を示す病歴情報を記憶する。
病歴情報記憶部122は、例えば、受信部131によって受信された病歴情報を記憶する。図5の例では、病歴情報記憶部122には、「病歴情報」が「ユーザID」ごとに記憶される。例示として、「病歴情報報」には、項目「疾患名」および項目「時期」が含まれる。
上述のように、「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別子を示す。「疾患名」は、ユーザの疾患の疾患名を示す。「時期」は、ユーザが疾患を発症した時期を示す。「時期」は、ユーザが疾患に罹った時期を示してもよい。
例えば、図5は、ユーザID「U1」で識別されるユーザの疾患が、「片頭痛」であることを示している。また、図5は、ユーザID「U1」で識別されるユーザが疾患「片頭痛」を発症した時期が、「2019年2月15日」であることを示している。
なお、病歴情報記憶部122に記憶された病歴情報には、項目「時刻」(図示せず)や項目「症状の度合い」(図示せず)が含まれていてもよい。
「時刻」は、例えば、取得部132が、インタネットコホート等の手法により、病歴情報を取得した時刻を示す。「時刻」は、病歴情報が病歴情報記憶部122に蓄積された時刻を示してもよい。
「症状の度合い」は、例えば、疾患の症状の度合いを示す。一例として、疾患「片頭痛」に対応する症状の度合いは、「軽度の頭痛」であってもよい。別の例として、疾患「くも膜下出血」に対応する症状の度合いは、「重度の頭痛」であってもよい。
(制御部130)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(提供プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
制御部130は、図3に示すように、受信部131と、取得部132と、受付部133と、推定部134と、提供部135と、生成部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現又は実行する。なお、制御部130の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(受信部131)
受信部131は、ユーザの検索履歴情報を受信する。例えば、受信部131は、ユーザによって入力された検索クエリを示す検索履歴情報を受信する。例えば、受信部131は、所定の情報処理装置から、検索履歴情報を受信する。例えば、受信部131は、提供装置100に関係するエンティティ(例えば、ユーザ、企業)の装置から、検索履歴情報を受信する。受信部131は、提供部135によって提供された検索やポータル等のコンテンツ(例えば、検索ページ、ポータルページ)を介して、検索履歴情報を受信してもよい。
受信部131は、受信された検索履歴情報を、検索履歴情報記憶部121に格納してもよい。また、受信部131は、ユーザの検索履歴情報を、定期的に受信してもよい。受信部131は、受信された検索履歴情報を、検索履歴情報記憶部121に、定期的に格納してもよい。すなわち、受信部131は、検索履歴情報記憶部121に記憶された検索履歴情報を、定期的に更新してもよい。
受信部131は、ユーザインタフェースを介して、提供装置100のユーザから検索履歴情報を受信してもよい。受信部131は、受信された検索履歴情報を、検索履歴情報記憶部121に格納してもよい。
受信部131は、ユーザの病歴情報を受信する。例えば、受信部131は、ユーザの病歴(例えば、既往歴)を示す病歴情報を受信する。例えば、受信部131は、所定の情報処理装置から、病歴情報を受信する。例えば、受信部131は、提供装置100に関係するエンティティ(例えば、ユーザ、企業)の装置から、病歴情報を受信する。
受信部131は、受信された病歴情報を、病歴情報記憶部122に格納してもよい。また、受信部131は、ユーザの病歴情報を、定期的に受信してもよい。受信部131は、受信された病歴情報を、病歴情報記憶部122に、定期的に格納してもよい。すなわち、受信部131は、病歴情報記憶部122に記憶された病歴情報を、定期的に更新してもよい。
一例では、ユーザが、医療受診記録(例えば、電子カルテ、通院履歴、受診履歴、受診記録等の情報)を提供することに同意した場合には、受信部131は、ユーザのユーザ装置(例えば、ユーザ装置10)や、ユーザによって利用された医療機関の装置から、医療受診記録を受信してもよい。この場合、受信部131は、受診された医療受診記録を、病歴情報として蓄積してもよい。
(取得部132)
取得部132は、ユーザの症状に関連する検索クエリを含む、このユーザの検索履歴情報と、このユーザが疾患に罹ったことを示す、このユーザの病歴情報とを取得する。
例えば、取得部132は、検索履歴情報として、第1のユーザの症状に関連する第1の検索クエリを含む、この第1のユーザの検索履歴情報を取得し、かつ病歴情報として、この第1のユーザが第1の疾患に罹ったことを示す、この第1のユーザの病歴情報を取得する。
取得部132は、例えば、受信部131によって受信された検索履歴情報を取得する。取得部132は、所定の記憶装置から、検索履歴情報を取得してもよい。例えば、取得部132は、検索履歴情報記憶部121から、検索履歴情報を取得してもよい。取得部132は、取得された検索履歴情報を、検索履歴情報記憶部121に格納してもよい。取得部132は、検索履歴情報記憶部121から、検索履歴情報を定期的に取得してもよい。
取得部132は、例えば、受信部131によって受信された病歴情報を取得する。取得部132は、所定の記憶装置から、病歴情報を取得してもよい。例えば、取得部132は、病歴情報記憶部122から、病歴情報を取得してもよい。取得部132は、取得された病歴情報を、病歴情報記憶部122に格納してもよい。取得部132は、病歴情報記憶部122から、病歴情報を定期的に取得してもよい。
一例では、取得部132は、インタネットコホート等の手法により、病歴情報を取得してもよい。例えば、取得部132は、クラウドソーシングを用いて、病歴(例えば、既往歴)に関するデータを収集し、病歴に関するデータを、病歴情報として蓄積してもよい。また、取得部132は、病歴を提供したユーザが特定されない形で、病歴に関するデータを、病歴情報として蓄積してもよい。すなわち、取得部132は、プライバシー保護データマイニング(privacy preserving data mining)により、病歴情報を取得してもよい。
(受付部133)
受付部133は、検索クエリを受け付ける。例えば、受付部133は、検索クエリとして、第2のユーザに関連付けられた第2の検索クエリを受け付ける。
一例では、受付部133は、検索クエリを、ユーザ装置10から受信する。より具体的には、受付部133は、検索クエリを含む検索要求を、ユーザ装置10から受信する。そして、受付部133は、受信された検索要求から、検索クエリを抽出する。このようにして、受付部133は、検索クエリを受信することができる。
(推定部134)
推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定する。なお、「疾患」は、「病気」または「疾病」と読み替えられ得る。また、「症状」は、「病態」と読み替えられ得る。
例えば、推定部134は、取得部132によって取得された第1のユーザの検索履歴情報と、取得部132によって取得された第1のユーザの病歴情報とに基づいて、受付部133によって受け付けられた第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患と、第2のユーザがこの第2の疾患に罹っている可能性の度合いとを推定する。
例えば、推定部134は、第2の検索クエリに対応する第1の検索クエリに関連付けられた第1のユーザを、第1のユーザの検索履歴情報から特定し、特定された第1のユーザの病歴情報に基づいて、第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患と、第2のユーザが、この第2の疾患に罹っている可能性の度合いと推定する。
例えば、推定部134は、第2の検索クエリに対応する第1の検索クエリに関連付けられた1人または複数のユーザを、第1のユーザの検索履歴情報から特定し、第1のユーザの病歴情報に含まれる、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患を推定し、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、特定された1人または複数のユーザが推定された第2の疾患に罹った回数を算出し、算出された回数に基づいて、第2のユーザが推定された第2の疾患に罹っている可能性の度合いとして、第2のユーザが推定された第2の疾患に罹っている確率を決定する。
一例では、推定部134は、受付部133によって検索クエリが受信されたことに応じて、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、ユーザ装置10のユーザがこの疾患に罹っている確率とを推定する。
例えば、推定部134は、取得部132によって取得された1人または複数のユーザの検索履歴情報と、取得部132によって取得されたこの1人または複数のユーザの病歴情報(例えば、既往歴)とに基づいて、疑われる疾患と、ユーザ装置10のユーザが、この疑われる疾患に罹っている確率とを推定する。
例えば、はじめに、推定部134は、ユーザ装置10のユーザによって入力された検索クエリに対応する、症状を示す検索クエリを特定する。例えば、推定部134は、入力された検索クエリ(例えば、検索クエリ「頭が痛い」)に対して自然言語処理(natural language processing)を行うことで、入力された検索クエリに対応する、症状を示す検索クエリを特定する。例えば、特定された症状を示す検索クエリは、「頭が痛い」、「頭痛がする」等の頭痛の症状を示す検索クエリである。なお、推定部134は、入力された検索クエリと同一の検索クエリを、「入力された検索クエリに対応する、症状を示す検索クエリ」として特定してもよい。
受付部133によって検索要求が受信されたことに応じて、推定部134は、検索要求に含まれる検索クエリが、ある症状(例えば、「頭が痛い」、「頭痛がする」等の頭痛の症状)に関連するクエリであるか否かを判定してもよい。例えば、推定部134は、検索クエリに対してテキストマイニングを実行することで(例えば、正規表現を使用することで)、検索要求に含まれる検索クエリが、ある症状に関連するクエリであるか否かを判定してもよい。検索要求に含まれる検索クエリが、ある症状に関連するクエリであると判定された場合に、推定部134は、「入力された検索クエリに対応する、症状を示す検索クエリ」を特定してもよい。
次いで、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報に基づいて、ユーザ装置10のユーザによって入力された検索クエリに対応する検索クエリを入力した1人または複数のユーザを特定する。例えば、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報に基づいて、特定された症状を示す検索クエリ(例えば、頭痛の症状を示す検索クエリ)に対応する検索クエリを入力した1人または複数のユーザを特定する。
その後、推定部134は、取得部132によって取得された病歴情報のうち、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、ある症状(例えば、「頭が痛い」、「頭痛がする」等の頭痛の症状)を引き起こす可能性がある疾患を、疑われる疾患として推定する。さらに、推定部134は、特定された1人または複数のユーザのうち、疑われる疾患に罹った1人または複数のユーザの数に基づいて、ユーザ装置10のユーザが、この疑われる疾患に罹っている確率を推定する。
推定処理のタイミングに関しては、疾患およびこの疾患に罹っている可能性の度合いは、検索クエリが受け付けられる前に推定されてもよい。この場合、推定された疾患および推定された可能性の度合いは、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連付けられてもよい。
例えば、受付部133によって検索クエリが受け付けられる前に、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定してもよい。例えば、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを、定期的に推定してもよい。すなわち、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを、予め推定してもよい。
一例として、所定のキーワードは、「頭痛」であってもよい。別の例として、所定のキーワードは、「吐き気」であってもよい。さらに別の例として、所定のキーワードは、「眼瞼下垂」であってもよい。さらに別の例として、所定のフレーズは、「頭が痛い」であってもよい。さらに別の例として、所定のフレーズは、「ムカムカする」であってもよい。さらに別の例として、所定のフレーズは、「目が開かない」であってもよい。
推定部134は、取得部132によって取得された第1のユーザの検索履歴情報と、取得部132によって取得された第1のユーザの病歴情報とに基づいて、取得部132によって取得された第1のユーザの検索履歴情報に含まれる所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患と、所定のキーワードまたは所定のフレーズに対応する検索クエリを入力する第2のユーザが、この第2の疾患に罹っている可能性の度合いと、を推定してもよい。
例えば、推定部134は、所定のキーワードまたは所定のフレーズに対応する第1の検索クエリに関連付けられた第1のユーザを、第1のユーザの検索履歴情報から特定し、特定された第1のユーザの病歴情報に基づいて、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患と、所定のキーワードまたは所定のフレーズに対応する検索クエリを入力する第2のユーザが、この第2の疾患に罹っている可能性の度合いと、を推定してもよい。
例えば、推定部134は、所定のキーワードまたは所定のフレーズに対応する第1の検索クエリに関連付けられた1人または複数のユーザを、第1のユーザの検索履歴情報から特定し、第1のユーザの病歴情報に含まれる、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患を推定し、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、特定された1人または複数のユーザが推定された第2の疾患に罹った回数を算出し、算出された回数に基づいて、所定のキーワードまたは所定のフレーズに対応する検索クエリを入力する第2のユーザが推定された第2の疾患に罹っている可能性の度合いとして、所定のキーワードまたは所定のフレーズに対応する検索クエリを入力する第2のユーザが、推定された第2の疾患に罹っている確率を決定してもよい。
推定部134は、推定された、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、推定された、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患に罹っている可能性の度合いとを、記憶部120内の所定の記憶領域である疾患情報記憶部(図示せず)に、疾患情報として格納してもよい。
例えば、推定部134は、推定された疾患であって、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患を、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連付けて格納してもよい。この場合、上述の疾患情報記憶部は、所定のキーワードまたは所定のフレーズと、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患とを関連付けて記憶してもよい。さらに、推定部134は、推定された可能性の度合いであって、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患に罹っている可能性の度合いを、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連付けて格納してもよい。この場合、上述の疾患情報記憶部は、所定のキーワードまたは所定のフレーズと、所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患に罹っている可能性の度合いとを関連付けて記憶してもよい。
受付部133によって第2の検索クエリが受け付けられた場合に、推定部134は、上述の疾患情報記憶部に含まれる疾患情報に基づいて、受付部133によって受け付けられた第2の検索クエリに対応する「所定のキーワードまたは所定のフレーズ」に関連付けられた疾患を、第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患として推定することができる。さらに、推定部134は、上述の疾患情報記憶部に含まれる疾患情報に基づいて、受付部133によって受け付けられた第2の検索クエリに対応する「所定のキーワードまたは所定のフレーズ」に関連付けられた可能性の度合いを、第2のユーザが上述の第2の疾患に罹っている可能性の度合いとして推定することができる。
例えば、受付部133によって第2の検索クエリが受け付けられた場合に、推定部134は、第2の検索クエリに対して自然言語処理を行うことで、第2の検索クエリに対応するキーワードまたはフレーズを決定してもよい。そして、推定部134は、上述の疾患情報記憶部に含まれる疾患情報に基づいて、決定されたキーワードまたはフレーズに対応する「所定のキーワードまたは所定のフレーズ」に関連付けられた疾患を、第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患として推定してもよい。さらに、推定部134は、上述の疾患情報記憶部に含まれる疾患情報に基づいて、決定されたキーワードまたはフレーズに対応する所定のキーワードまたは所定のフレーズに関連付けられた可能性の度合いを、第2のユーザが上述の第2の疾患に罹っている可能性の度合いとして推定してもよい。
これにより、推定部134は、計算コストを抑えたまま、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定することができる。すなわち、受付部133によって検索クエリが受信された場合に、推定部134は、低い計算コストで、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定することができる。
(提供部135)
提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、この検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を提供する。
例えば、提供部135は、疾患に罹っている可能性の度合いとして疾患に罹っている確率を示す医療情報を提供する。
また、例えば、提供部135は、医療情報として、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある複数の疾患と、それぞれの疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を提供する。
また、例えば、提供部135は、医療情報として、推定部134によって推定された疾患と、推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を提供する。
例えば、提供部135は、医療情報として、推定部134によって推定された第2の疾患と、第2のユーザが、推定部134によって推定されたこの推定された第2の疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を提供する。
一例では、提供部135は、推定部134によって推定された疾患と、ユーザ装置10のユーザがこの推定された疾患に罹っている確率とを示す医療情報に関するコンテンツを、第1のコンテンツとして、ユーザ装置10に提供する。提供された第1のコンテンツは、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある複数の疾患と、ユーザ装置10のユーザがそれぞれの疾患に罹っている確率とを示す第2のコンテンツを含むでもよい。第2のコンテンツは、疾患に関するコンテンツへのリンクを含んでもよい。例えば、ユーザ装置10のユーザが、第2のコンテンツ内のリンク領域(例えば、疑われる疾患の疾患名に対応する領域)を選択した場合に、提供装置100は、選択されたリンク領域に対応する疾患に関するコンテンツを提供してもよい。選択されたリンク領域に対応する疾患に関するコンテンツは、例えば、医学的に信頼性が高いコンテンツである。
一例では、提供部135は、ユーザ装置10に、検索やポータル等のコンテンツ(例えば、検索ページ、ポータルページ)を提供する。提供部135は、ユーザ装置10に、アプリケーション(例えば、検索アプリ、ポータルアプリ)を介して、検索やポータル等のコンテンツを提供してもよい。検索クエリが、検索やポータル等のコンテンツの検索ボックスに入力された場合に、提供部135は、検索クエリに対応する検索結果を、ユーザ装置10に提供する。
上述のクラウドソーシングでは、提供部135は、病歴を提供することに同意したユーザに、ヘルスケアに関するサービス(例えば、ウェアラブルデバイスを用いた健康管理サービス)や、バイオインフォマティクスに関するサービス(例えば、遺伝子検査サービス)を提供してもよい。
(生成部136)
後述されるように、生成部136は、ユーザのユーザ情報に基づいて、このユーザの病歴情報を生成する。例えば、生成部136は、ユーザのユーザ情報に基づいて、このユーザの疾患を推定し、推定された疾患を示す病歴情報を生成する。
〔3.提供処理のフロー〕
次に、実施形態に係る提供装置100による提供処理の手順について説明する。図6は、実施形態に係る提供装置100による提供処理手順を示すフローチャートである。
図6に示すように、はじめに、提供装置100は、ユーザの症状に関連する検索クエリを含む、このユーザの検索履歴情報と、このユーザが疾患に罹ったことを示す、このユーザの病歴情報とを取得する(ステップS101)。
例えば、提供装置100は、検索履歴情報として、第1のユーザの症状に関連する第1の検索クエリを含む、この第1のユーザの検索履歴情報を取得し、かつ病歴情報として、この第1のユーザが第1の疾患に罹ったことを示す、この第1のユーザの病歴情報を取得する。
次いで、提供装置100は、検索クエリを受け付ける(ステップS102)。
例えば、提供装置100は、検索クエリとして、第2のユーザに関連付けられた第2の検索クエリを受け付ける。
次いで、提供装置100は、取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定する(ステップS103)。
例えば、提供装置100は、取得された第1のユーザの検索履歴情報と、取得された第1のユーザの病歴情報とに基づいて、受け付けられた第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患と、第2のユーザがこの第2の疾患に罹っている可能性の度合いとを推定する。
例えば、提供装置100は、第2の検索クエリに対応する第1の検索クエリに関連付けられた第1のユーザを、第1のユーザの検索履歴情報から特定し、特定された第1のユーザの病歴情報に基づいて、第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患と、第2のユーザが、この第2の疾患に罹っている可能性の度合いと推定する。
例えば、提供装置100は、第2の検索クエリに対応する第1の検索クエリに関連付けられた1人または複数のユーザを、第1のユーザの検索履歴情報から特定し、第1のユーザの病歴情報に含まれる、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患を推定し、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、特定された1人または複数のユーザが推定された第2の疾患に罹った回数を算出し、算出された回数に基づいて、第2のユーザが推定された第2の疾患に罹っている可能性の度合いとして、第2のユーザが推定された第2の疾患に罹っている確率を決定する。
次いで、提供装置100は、医療情報として、推定された疾患と、推定されたこの推定された疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を提供する(ステップS104)。
例えば、提供装置100は、医療情報として、推定された第2の疾患と、第2のユーザが、推定されたこの推定された第2の疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を提供する。
〔4.変形例〕
上述の実施形態に係る提供装置100は、上記の実施形態以外にも、種々の異なる形態で実施されてよい。そこで、以下では、上記の提供装置100の他の実施形態について説明する。
〔4-1.ユーザ入力に基づくパーソナライズされた医療情報〕
提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、検索クエリに関連する症状を有するユーザが他の症状を有することを確認し、この確認に応じて、検索クエリに関連する症状およびこの他の症状を引き起こす可能性がある疾患と、検索クエリに関連する症状を有するユーザが、検索クエリに関連する症状およびこの他の症状を引き起こす可能性がある疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を提供してもよい。
例えば、提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、ユーザ装置10のユーザの他の症状を確認し、確認結果に基づいて、パーソナライズされた(personalized)医療情報を提供してもよい。
例えば、上述の「推定処理のタイミング」の場合と同様に、はじめに、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、「複数の所定のキーワード」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定してもよい。推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、「複数の所定のフレーズ」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定してもよい。
一例では、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、キーワード「頭痛」およびキーワード「眼瞼下垂」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定してもよい。別の例では、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、キーワード「頭痛」、キーワード「眼瞼下垂」およびキーワード「吐き気」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定してもよい。
次いで、上述の「推定処理のタイミング」の場合と同様に、推定部134は、推定された「複数の所定のキーワード」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患と、推定された「複数の所定のキーワード」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患に罹っている可能性の度合いとを、記憶部120内の所定の記憶領域である疾患情報記憶部(図示せず)に、疾患情報として格納してもよい。推定部134は、推定された「複数の所定のフレーズ」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患と、推定された「複数の所定のフレーズ」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患に罹っている可能性の度合いとを、記憶部120内の所定の記憶領域である疾患情報記憶部に、疾患情報として格納してもよい。
次いで、提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、ユーザ装置10のユーザの他の症状を確認する。上述の「推定処理のタイミング」の場合と同様に、提供部135は、上述の疾患情報記憶部に含まれる疾患情報に基づいて、受付部133によって受け付けられた検索クエリおよび確認された他の症状に対応する「複数の所定のキーワード」に関連付けられた疾患を、検索クエリに関連する症状およびユーザの他の症状を引き起こす可能性がある疾患として推定することができる。さらに、提供部135は、上述の疾患情報記憶部に含まれる疾患情報に基づいて、受付部133によって受け付けられた検索クエリおよび確認された他の症状に対応する「複数の所定のキーワード」に関連付けられた可能性の度合いを、ユーザが、受付部133によって受け付けられた検索クエリおよび確認された他の症状に対応する「複数の所定のキーワード」に関連付けられた疾患に罹っている可能性の度合いとして推定することができる。
その後、提供部135は、推定された疾患と、ユーザ装置10のユーザが、推定されたこの推定された疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を提供してもよい。
提供部135は、症状で疾患を分類するための分類モデルを用いて、検索クエリに関連する症状および確認された他の症状を引き起こす可能性がある疾患を推定してもよい。そして、提供部135は、推定された疾患を示す医療情報を提供してもよい。
例えば、はじめに、推定部134は、上述の「推定処理のタイミング」の場合と同様に、上述の「所定のキーワードまたは所定のフレーズ」を用いて、ユーザがある疾患に罹ったか否かを示す罹患データを生成してもよい。より具体的には、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、「複数の所定のキーワード」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患を示す罹患データを生成してもよい。また、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、「複数の所定のフレーズ」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患を示す罹患データを生成してもよい。推定部134は、生成された罹患データを、記憶部120内の所定の記憶領域である罹患データ記憶部(図示せず)に格納してもよい。
一例では、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、キーワード「頭痛」およびキーワード「眼瞼下垂」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患を示す罹患データを生成してもよい。別の例では、推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、キーワード「頭痛」、キーワード「眼瞼下垂」およびキーワード「吐き気」にそれぞれ対応する複数の症状を引き起こす可能性がある疾患を示す罹患データを生成してもよい。このようにして、推定部134は、複数の症状(例えば、頭痛および眼瞼下垂)を有するユーザがある疾患(例えば、くも膜下出血)に罹ったか否かを示す罹患データを生成することができる。
次いで、推定部134は、上述の罹患データ記憶部に含まれる罹患データに基づいて、症状で疾患を分類するための分類モデルを生成してもよい。この場合、複数の症状の各々は、分類モデルに含まれる条件分岐にそれぞれ対応する。例えば、ある条件分岐は、「ユーザは吐き気がするか否か」に対応してもよい。また、例えば、他の条件分岐は、「ユーザは眼瞼下垂をきたすか否か」に対応してもよい。推定部134は、生成された分類モデルを、記憶部120内の所定の記憶領域である分類モデル記憶部(図示せず)に格納してもよい。
一例では、推定部134は、上述の罹患データ記憶部に含まれる罹患データに基づいて、症状で疾患を分類するための決定木(decision tree)を生成してもよい。例えば、推定部134は、罹患データと、所定の分岐基準(例えば、情報利得(information gain)、獲得比(gain ratio)、ジニ指標(Gini index))とに基づいて、上述の条件分岐に対応するノードを決定してもよい。また、推定部134は、罹患データに基づいて、木の剪定を行ってもよい。
その後、提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、ユーザ装置10のユーザの他の症状を確認する。そして、提供部135は、分類モデル記憶部に記憶された分類モデル(例えば、決定木)を用いて、検索クエリに関連する症状およびこの他の症状を引き起こす可能性がある疾患を推定し、推定された疾患を示す医療情報を提供してもよい。
図7は、医療情報に関するコンテンツの一例を示す図である。図7のコンテンツC31は、提供部135によって提供されたコンテンツである。図7の例では、コンテンツC31は、検索やポータル等のコンテンツとして示されている。図1のコンテンツC11の場合と同様に、受付部133は、コンテンツC31の検索ボックスSB31に入力された検索クエリ「頭が痛い」を、ユーザ装置10から受信する。この場合、提供部135は、検索クエリ「頭が痛い」に対応する検索結果として、医療情報に関するコンテンツC41を、ユーザ装置10に提供する。
図7の例では、医療情報に関するコンテンツC41は、ユーザの他の症状に関するコンテンツC42を含む。コンテンツC42は、ユーザの他の症状を受け付けるためのコンテンツ項目を含む。図7の例では、コンテンツC42は、ユーザ装置10のユーザの他の症状が「吐き気」であることを示している。また、図7の例では、コンテンツC42は、ユーザ装置10のユーザの他の症状が「眼瞼下垂」でないことを示している。
なお、提供部135は、上述の罹患データおよび上述の所定の分岐基準に基づいて、ユーザの他の症状を受け付けるためのコンテンツ項目に含まれる1つ又は複数の症状を決定してもよい。すなわち、提供部135は、疾患の識別力に基づいて、ユーザの他の症状を受け付けるためのコンテンツ項目に含まれる1つ又は複数の症状を決定してもよい。
図7の例では、ユーザ装置10のユーザが、ボタン「詳細を調べる」を選択した場合に、提供部135は、検索クエリ「頭が痛い」に関連する症状および他の症状「吐き気」を引き起こす可能性がある疾患と、ユーザ装置10のユーザが、検索クエリ「頭が痛い」に関連する症状および他の症状「吐き気」を引き起こす可能性がある疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を提供してもよい。
提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、1つまたは複数の症状の候補を提案することにより、検索クエリに関連する症状を有するユーザが他の症状を有することを確認してもよい。
例えば、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、提供部135は、検索クエリに関連する症状に関連する1つまたは複数の症状を含むドロップダウンリストを、ユーザ装置10において、サジェストとして表示してもよい。この場合、受付部133は、ドロップダウンリストを介して、ユーザの他の症状を示す情報を受け付けることができる。例えば、受付部133は、非同期通信により、ユーザの他の症状を示す情報を、ユーザ装置10から受信することができる。このようにして、提供部135は、ユーザ装置10のユーザの他の症状を確認してもよい。上述のように、提供部135は、確認結果に基づいて、パーソナライズされた医療情報を提供してもよい。
受付部133によってユーザの他の症状を示す情報が受け付けられた場合に、提供部135は、検索クエリに関連する症状およびユーザの他の症状に関連する1つまたは複数の症状を含むドロップダウンリストを、ユーザ装置10において、サジェストとして表示してもよい。このようにして、提供部135は、ユーザ装置10のユーザの複数の他の症状を確認してもよい。上述のように、提供部135は、確認結果に基づいて、パーソナライズされた医療情報を提供してもよい。
なお、提供部135は、上述の罹患データおよび上述の所定の分岐基準に基づいて、ドロップダウンリストに含まれる1つまたは複数の症状を決定してもよい。すなわち、提供部135は、疾患の識別力に基づいて、ドロップダウンリストに含まれる1つまたは複数の症状を決定してもよい。
図8は、医療情報に関するコンテンツの一例を示す図である。図8のコンテンツC51は、提供部135によって提供されたコンテンツである。図8の例では、コンテンツC51は、検索やポータル等のコンテンツとして示されている。図8の例では、受付部133は、コンテンツC51の検索ボックスSB51に入力された検索クエリ「頭が痛い」を、非同期通信により、ユーザ装置10から受信する。図8の例では、受付部133によって検索クエリ「頭が痛い」が受信された場合に、提供部135は、「頭痛」の症状に関連する複数の症状(例えば、「吐き気」、「目が開かない」、「続く」)を示す情報を、非同期通信により、ユーザ装置10に送信する。このようにして、提供部135は、ユーザ装置10において、「頭痛」の症状に関連する複数の症状を含むコンテンツC52を、ドロップダウンリストしてコンテンツC51に重ねて表示する。
図8の例では、ユーザ装置10のユーザが、コンテンツC52に含まれる症状「頭が痛い、吐き気」を選択した場合に、提供部135は、「頭痛」および「吐き気」の症状に関連する複数の症状(例えば、「めまい」、「寒気」、「ズキンズキン」)を示す情報を、非同期通信により、ユーザ装置10に送信する。このようにして、提供部135は、ユーザ装置10において、「頭痛」および「吐き気」の症状に関連する複数の症状を含むコンテンツC53を、ドロップダウンリストしてコンテンツC51に重ねて表示する。
図8の例では、ユーザ装置10のユーザが、コンテンツC53に含まれる症状「頭が痛い、吐き気、めまい」を選択した場合に、提供部135は、症状「頭が痛い、吐き気、めまい」を引き起こす可能性がある疾患と、ユーザ装置10のユーザが、症状「頭が痛い、吐き気、めまい」を引き起こす可能性がある疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を提供してもよい。
〔4-2.病歴情報の生成〕
生成部136は、第1のユーザの行動を示す行動情報に基づいて、前記第1のユーザの病歴情報を生成してもよい。
例えば、生成部136は、第1のユーザの症状に関連する第1の検索クエリと、第3の疾患に関連する第3の検索クエリとを含む、第1のユーザの検索履歴情報である、行動情報に基づいて、第1のユーザの症状とこの第3の疾患とに関する時系列データを生成し、生成された時系列データが所定の条件を満たすか否かを判定し、生成された時系列データが所定の条件を満たすと判定された場合に、第1のユーザの病歴情報として、第1のユーザがこの第3の疾患に罹ったことを示す情報を生成してもよい。
例えば、所定の条件は、「第1のユーザの症状に関連する第1の検索クエリを入力した第1のユーザが、この第1のユーザの症状に関連する疾患の所定の治療薬を示す第3の検索クエリを、所定の期間内に入力した。」という条件であってもよい。一例として、所定の条件は、「「頭痛」の症状に関連する第1の検索クエリを入力した第1のユーザが、片頭痛の所定の治療薬(例えば、トリプタン系薬剤)を示す第3の検索クエリを、所定の期間内に入力した。」という条件であってもよい。この例では、生成された時系列データが所定の条件を満たすと判定された場合に、生成部136は、第1のユーザの病歴情報として、第1のユーザが片頭痛に罹ったことを示す情報を生成してもよい。別の例として、所定の条件は、「「頭痛」の症状に関連する第1の検索クエリを入力した第1のユーザが、くも膜下出血の所定の治療薬(例えば、所定の抗痙攣薬)を示す第3の検索クエリを、所定の期間内に入力した。」という条件であってもよい。この例では、生成された時系列データが所定の条件を満たすと判定された場合に、生成部136は、第1のユーザの病歴情報として、第1のユーザがくも膜下出血に罹ったことを示す情報を生成してもよい。
生成部136は、第1のユーザの位置情報である、行動情報に基づいて、第1のユーザが第4の疾患に関連する医療機関を訪れたか否かを判定し、第1のユーザがこの医療機関を訪れたと判定された場合に、第1のユーザの病歴情報として、第1のユーザがこの第4の疾患に罹ったことを示す情報を生成してもよい。
一例では、生成部136は、第1のユーザの位置情報に基づいて、第1のユーザがくも膜下出血を専門とする医療機関を訪れたか否かを判定してもよい。第1のユーザがくも膜下出血を専門とする医療機関を訪れたと判定された場合に、生成部136は、第1のユーザの病歴情報として、第1のユーザがくも膜下出血に罹ったことを示す情報を生成してもよい。
〔4-3.疾患の可能性の度合い〕
提供部135は、疾患に罹っている可能性の度合いとして段階的評価を示す医療情報を提供してもよい。例えば、疾患に罹っている可能性の度合いは、段階的評価(例えば、5段階、またはS・A・B・C・D等)であってもよい。一例として、疾患に罹っている確率が閾値(例えば、90%)を満たす場合に、この疾患に罹っている可能性の度合いは、段階「5」や、ランク「S」であってもよい。別の例として、疾患に罹っている確率が閾値(例えば、10%)を満たさない場合に、この疾患に罹っている可能性の度合いは、段階「1」や、ランク「D」であってもよい。
〔4-4.症状の度合いの推定〕
上記実施形態では、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定しているが、これに限定されるものではない。推定部134は、取得部132によって取得された病歴情報に基づいて、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患に対応する、1つまたは複数の症状の度合いを特定してもよい。
例えば、推定部134は、取得部132によって取得された病歴情報に基づいて、疾患「片頭痛」に対応する1つまたは複数の症状の度合いとして、「軽度の頭痛」、「中等度の頭痛」または「重度の頭痛」などの1つまたは複数の症状の度合いを特定してもよい。そして、推定部134は、特定された1つまたは複数の症状の度合いに基づいて、検索クエリに関連する症状の度合いを決定してもよい。例えば、推定部134は、「1つまたは複数の症状の度合いの数」に対する「所定の症状(例えば、症状「軽度の頭痛」、「中等度の頭痛」または「重度の頭痛」)の数」の割合に基づいて、検索クエリに関連する症状の度合いを決定してもよい。
提供部135は、医療情報として、推定部134によって決定された、検索クエリに関連する症状の度合いを示す情報を提供してもよい。例えば、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患が、「片頭痛」である場合に、提供部135は、片頭痛の症状の度合い(例えば、「軽度の頭痛」、「中等度の頭痛」、「重度の頭痛」)を示す情報を提供してもよい。
〔4-5.ユーザ情報に基づくパーソナライズされた医療情報〕
取得部132は、検索クエリを入力したユーザのユーザ情報を取得してもよい。ユーザ情報は、例えば、属性情報(例えば、デモグラフィック情報、サイコグラフィック情報)、検索履歴情報、購入履歴情報、コンテキスト情報(例えば、行動の文脈、行動の背景、行動間の関係、行動の行動状況、ユーザが置かれた状況、ユーザが置かれた環境、ユーザの行動パターン、ユーザの興味や関心等を表す情報)、閲覧履歴情報、利用履歴情報(例えば、ユーザが利用したサービスに関する情報)、視聴履歴情報、販売履歴情報および位置情報(例えば、移動履歴情報)等の情報である。
推定部134は、取得部132によって取得された検索履歴情報と、取得部132によって取得された病歴情報と、取得部132によって取得されたユーザ情報とに基づいて、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定してもよい。
例えば、推定部134は、取得部132によって取得された第1のユーザの検索履歴情報と、取得部132によって取得された第1のユーザの病歴情報と、取得部132によって取得された第1のユーザのユーザ情報と、取得部132によって取得された第2のユーザのユーザ情報とに基づいて、受付部133によって受け付けられた第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患と、第2のユーザがこの第2の疾患に罹っている可能性の度合いとを推定してもよい。
例えば、はじめに、取得部132は、第1のユーザの検索履歴情報と、第1のユーザの病歴情報と、第1のユーザのユーザ情報とを含む訓練データを取得してもよい。そして、推定部134は、取得部132によって取得された訓練データに基づいて、第2のユーザが、第2のユーザに関連付けられた第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患に罹っている可能性の度合いを推定するためのモデルを生成してもよい。
より具体的には、推定部134は、第1のユーザの検索履歴情報と、第1のユーザのユーザ情報とを、訓練データの入力として用いてもよい。また、推定部134は、第1のユーザの病歴情報を、訓練データの出力として用いてもよい。そして、推定部134は、汎化誤差が最小化されるようにモデル(例えば、ニューラルネット)を訓練することで、第2のユーザが、第2のユーザに関連付けられた第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患に罹っている可能性の度合いを推定するためのモデルを生成してもよい。
一例として、第1のユーザの検索履歴情報は、第1のユーザの症状に関連する第1の検索クエリに対応する特徴ベクトル(素性ベクトルまたはインスタンスとも呼ばれる)を含んでもよい。また、第1のユーザのユーザ情報は、第1のユーザに対応する特徴ベクトルを含んでもよい。この例では、推定部134は、第1のユーザの症状に関連する第1の検索クエリに対応する特徴ベクトルと、第1のユーザに対応する特徴ベクトルを、訓練データの入力として用いてもよい。例えば、推定部134は、第1のユーザの症状に関連する第1の検索クエリに対応する埋め込みベクトル(例えば、症状「頭痛」に対応する分散表現)と、第1のユーザに対応する埋め込みベクトル(例えば、年齢「30代」)とを、訓練データの入力として用いてもよい。さらに、推定部134は、第1のユーザの病歴情報に基づいて、第1のユーザが第1の疾患に罹ったか否かを示す罹患情報を生成してもよい。生成された罹患情報は、例えば、第1のユーザが第1の疾患(例えば、くも膜下出血)に罹ったか否かを示すフラグを含む。例えば、第1のユーザが第1の疾患に罹ったかことを示すフラグは、「1」である。また、例えば、第1のユーザが第1の疾患に罹らなかったことを示すフラグは、「0」である。そして、推定部134は、「罹患情報に含まれるフラグの値」および「モデル(例えば、ニューラルネット)の出力(例えば、所定の疾患に罹っている確率)」に対応する目的関数が最小化されるように、このモデルを学習する。このようにして、推定部134は、上述の訓練データから、第2のユーザが第2の疾患に罹っている可能性の度合いを推定するためのモデルを生成することができる。
次いで、推定部134は、生成されたモデルと、受付部133によって受け付けられた、第2のユーザに関連付けられた第2の検索クエリと、第2のユーザのユーザ情報とに基づいて、第2のユーザがある疾患に罹っている可能性の度合を決定してもよい。
一例として、第2のユーザのユーザ情報は、第2のユーザに関連付けられた第2の検索クエリに対応する特徴ベクトルを含んでもよい。この例では、推定部134は、第2のユーザに関連付けられた第2の検索クエリに対応する特徴ベクトルと、取得部132によって取得された第2のユーザのユーザ情報に基づく特徴ベクトルを、生成されたモデルに入力することによって、第2のユーザ(例えば、「30代」のユーザ)がある疾患(例えば、「くも膜下出血」)に罹っている可能性の度合(例えば、確率)を出力してもよい。
その後、提供部135は、医療情報として、疾患(例えば、「くも膜下出血」)と、推定部134によって出力された、この疾患に罹っている可能性の度合とを示す情報を提供してもよい。
これにより、提供部135は、検索クエリを入力したユーザに応じて、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを示す個別の医療情報を提供することができる。
〔4-6.ユーザの行動に基づく医療情報〕
上記実施形態では、取得部132は、ユーザの症状に関連する検索クエリを含む、このユーザの検索履歴情報と、このユーザが疾患に罹ったことを示す、このユーザの病歴情報とを取得しているが、これに限定されるものではない。また、上記実施形態では、提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、この検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を提供しているが、これに限定されるものではない。
他の実施形態では、取得部132は、ユーザのユーザ情報を取得してもよい。また、他の実施形態では、提供部135は、取得部132によって取得されたユーザ情報に関連する疾患と、この疾患に罹る可能性の度合いとを示す医療情報を提供してもよい。提供部135は、取得部132によって取得されたユーザ情報に関連する疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を提供してもよい。
取得部132は、ユーザのユーザ情報として、ユーザの行動を示す行動情報を取得してもよい。加えて、取得部132は、ユーザが疾患に罹ったことを示す、このユーザの病歴情報を取得してもよい。
例えば、取得部132は、行動情報として、第1のユーザの第1の行動を示す第1の行動情報を取得し、かつ病歴情報として、この第1のユーザが第1の疾患に罹ったことを示す、この第1のユーザの病歴情報を取得してもよい。さらに、取得部132は、第2のユーザの第2の行動を示す第2の行動情報を取得してもよい。
より具体的には、受信部131は、ユーザの行動を示す行動情報として、センサ情報(例えば、バイタル情報、位置情報)を、ユーザ装置10から受信してもよい。ユーザ装置10は、例えば、センシングデバイス(例えば、ウェアラブルデバイス、体組織計)やフィットネストラッカーであってもよい。取得部132は、受信部131によって受信された行動情報を取得してもよい。また、取得部132は、所定の情報処理装置から、ユーザの行動を示す行動情報を取得してもよい。取得された行動情報は、所定の時刻(例えば、所定のタイミング)におけるユーザの行動を示す行動情報であってもよい。
受信部131は、受信された行動情報を、記憶部120内の所定の記憶領域である行動情報記憶部(図示せず)に格納してもよい。行動情報記憶部には、「行動情報」が「ユーザID」ごとに記憶されてもよい。「行動情報」には、項目「行動」および「時刻」が含まれてもよい(図示せず)。例えば、「行動」は、ユーザの行動を示す。「時刻」は、例えば、ユーザが行動を取った時刻を示す。「時刻」は、行動情報が行動情報記憶部に蓄積された時刻を示してもよい。
一例として、「行動」は、ユーザの身体活動(例えば、身体活動量)を示してもよい。例えば、行動は、ユーザの心拍数を示してもよい。また、例えば、行動は、ユーザの血圧を示してもよい。また、例えば、行動は、ユーザの睡眠深度を示してもよい。また、例えば、行動は、ユーザの体温を示してもよい。また、例えば、行動は、ユーザが意識を失った(例えば、ブラックアウトした)ことを示してもよい。
別の例として、「行動」は、ユーザの位置を示してもよい。例えば、ユーザの位置は、ユーザの生活地域(例えば、花粉が多い地域)を示してもよい。また、例えば、ユーザの位置は、ユーザの移動先(例えば、麻疹等の伝染病が蔓延している場所)を示してもよい。
他の実施形態では、推定部134は、取得部132によって取得された行動情報および病歴情報に基づいて、ユーザの行動に関連する疾患と、この疾患に罹る可能性の度合いとを推定してもよい。例えば、推定部134は、推定部134は、取得部132によって取得された行動情報および病歴情報に基づいて、ユーザの行動に関連する疾患と、ユーザが所定の期間内にこの疾患に罹る可能性の度合いとを推定してもよい。推定部134は、取得部132によって取得された行動情報および病歴情報に基づいて、ユーザの行動に関連する疾患と、ユーザがこの疾患に罹っている可能性の度合いとを推定してもよい。
例えば、推定部134は、取得部132によって取得された第1のユーザの行動情報と、取得部132によって取得された第1のユーザの病歴情報とに基づいて、取得部132によって取得された第2の行動情報によって示される第2の行動に関連する疾患と、第2のユーザが所定の期間内にこの第2の疾患に罹る可能性の度合いとを推定してもよい。推定部134は、取得部132によって取得された第1のユーザの行動情報と、取得部132によって取得された第1のユーザの病歴情報とに基づいて、取得部132によって取得された第2の行動情報によって示される第2の行動に関連する疾患と、第2のユーザがこの第2の疾患に罹っている可能性の度合いとを推定してもよい。
例えば、推定部134は、第2の行動に対応する第1の行動に関連付けられた第1のユーザを、第1の行動情報から特定し、特定された第1のユーザの病歴情報に基づいて、第2の行動に関連する第2の疾患と、第2のユーザが所定の期間内にこの第2の疾患に罹る可能性の度合いと推定してもよい。推定部134は、第2の行動に対応する第1の行動に関連付けられた第1のユーザを、第1の行動情報から特定し、特定された第1のユーザの病歴情報に基づいて、第2の行動に関連する第2の疾患と、第2のユーザがこの第2の疾患に罹っている可能性の度合いと推定してもよい。
例えば、推定部134は、第2の行動に対応する第1の行動に関連付けられた1人または複数のユーザを、第1の行動情報から特定し、第1のユーザの病歴情報に含まれる、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、第2の行動に関連する第2の疾患を推定し、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、特定された1人または複数のユーザが所定の期間内に推定された第2の疾患に罹った回数を算出し、算出された回数に基づいて、第2のユーザが所定の期間内に推定された第2の疾患に罹る可能性の度合いとして、第2のユーザが所定の期間内に推定された第2の疾患に罹る確率を決定してもよい。推定部134は、第2の行動に対応する第1の行動に関連付けられた1人または複数のユーザを、第1の行動情報から特定し、第1のユーザの病歴情報に含まれる、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、第2の行動に関連する第2の疾患を推定し、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、特定された1人または複数のユーザが推定された第2の疾患に罹った回数を算出し、算出された回数に基づいて、第2のユーザが推定された第2の疾患に罹っている可能性の度合いとして、第2のユーザが推定された第2の疾患に罹っている確率を決定してもよい。
一例では、取得部132は、ユーザ装置10のユーザの行動を示す行動情報を取得する。この例では、上述の「検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患」の場合と同様に、推定部134は、ユーザ装置10のユーザの行動に関連する疾患と、ユーザ装置10のユーザが所定の期間内にこの疾患に罹る確率とを推定してもよい。推定部134は、ユーザ装置10のユーザの行動に関連する疾患と、ユーザ装置10のユーザがこの疾患に罹っている確率とを推定してもよい。
例えば、推定部134は、取得部132によって取得された、1人または複数のユーザの行動を示す行動情報と、取得部132によって取得された、この1人または複数のユーザの病歴情報(例えば、既往歴)とに基づいて、疑われる疾患と、ユーザ装置10のユーザが所定の期間内にこの疑われる疾患に罹る確率とを推定してもよい。推定部134は、取得部132によって取得された、1人または複数のユーザの行動を示す行動情報と、取得部132によって取得された、この1人または複数のユーザの病歴情報(例えば、既往歴)とに基づいて、疑われる疾患と、ユーザ装置10のユーザがこの疑われる疾患に罹っている確率とを推定してもよい。
例えば、推定部134は、取得部132によって取得された、1人または複数のユーザの行動を示す行動情報と、取得部132によって取得された、ユーザ装置10のユーザの行動を示す行動情報とに基づいて、ユーザ装置10のユーザの行動に対応する行動を取った1人または複数のユーザを特定してもよい。そして、推定部134は、取得部132によって取得された病歴情報のうち、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、ある行動(例えば、「血圧が180/110以上」等の身体活動の行動)に関連する疾患(例えば、くも膜下出血)を、疑われる疾患として推定してもよい。さらに、推定部134は、特定された1人または複数のユーザのうち、所定の期間内に疑われる疾患に罹った1人または複数のユーザの数に基づいて、ユーザ装置10のユーザが、所定の期間内にこの疑われる疾患に罹る確率を推定してもよい。推定部134は、特定された1人または複数のユーザのうち、疑われる疾患に罹った1人または複数のユーザの数に基づいて、ユーザ装置10のユーザが、この疑われる疾患に罹っている確率を推定してもよい。
推定部134は、推定された疾患であって、ユーザの行動に関連する疾患と、推定された可能性の度合いであって、この疾患に罹る可能性の度合いとを、記憶部120内の所定の記憶領域である疾患情報記憶部(図示せず)に、疾患情報として格納してもよい。
例えば、推定部134は、推定された疾患であって、行動情報に関連する疾患を、所定の行動を示すキーワードに関連付けて格納してもよい。この場合、上述の疾患情報記憶部は、所定の行動を示すキーワードと、ユーザの行動に関連する疾患とを関連付けて記憶してもよい。さらに、推定部134は、推定された可能性の度合いであって、所定の期間内にユーザの行動に関連する疾患に罹る可能性の度合いを、所定の行動を示すキーワードに関連付けて格納してもよい。この場合、上述の疾患情報記憶部は、所定の行動を示すキーワードと、所定の期間内にユーザの行動に関連する疾患に罹る可能性の度合いとを関連付けて記憶してもよい。推定部134は、推定された可能性の度合いであって、ユーザの行動に関連する疾患に罹っている可能性の度合いを、所定の行動を示すキーワードに関連付けて格納してもよい。この場合、上述の疾患情報記憶部は、所定の行動を示すキーワードと、ユーザの行動に関連する疾患に罹っている可能性の度合いとを関連付けて記憶してもよい。
他の実施形態では、提供部135は、取得部132によって取得された行動情報に関連する疾患と、この疾患に罹る可能性の度合いとを示す医療情報を提供してもよい。
例えば、提供部135は、医療情報として、行動情報に関連する複数の疾患と、それぞれの疾患に罹る可能性の度合いとを示す情報を提供してもよい。上述の「検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患」の場合と同様に、提供部135は、医療情報として、推定部134によって推定された疾患と、推定部134によって推定された所定の期間内にこの推定された疾患に罹る可能性の度合いとを示す情報を提供してもよい。提供部135は、医療情報として、推定部134によって推定された疾患と、推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を提供してもよい。
受付部133は、ユーザの行動(例えば、「血圧が180/110以上」等の身体活動の行動)を示す検索クエリを、ユーザ装置10から受信してもよい。
受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、推定部134は、上述の疾患情報記憶部に含まれる疾患情報に基づいて、検索クエリによって示される行動に対応するキーワード(すなわち、所定の行動を示すキーワード)に関連付けられた疾患を、ユーザの行動に関連する疾患として推定してもよい。さらに、推定部134は、上述の疾患情報記憶部に含まれる疾患情報に基づいて、受付部133によって受け付けられた検索クエリに対応するキーワードに関連付けられた可能性の度合いを、ユーザが所定の期間内に上述の疾患に罹る可能性の度合いとして推定してもよい。この場合、提供部135は、医療情報として、推定部134によって推定された疾患と、推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹る可能性の度合いとを示す情報を、ユーザ装置10に提供してもよい。推定部134は、上述の疾患情報記憶部に含まれる疾患情報に基づいて、受付部133によって受け付けられた検索クエリに対応するキーワードに関連付けられた可能性の度合いを、ユーザが上述の疾患に罹っている可能性の度合いとして推定してもよい。この場合、提供部135は、医療情報として、推定部134によって推定された疾患と、推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を、ユーザ装置10に提供してもよい。
提供部135は、取得部132によって取得された行動情報に関連する疾患と、所定の期間内にこの疾患に罹る可能性の度合いとを示す医療情報を、プッシュ型でユーザ装置10に送信してもよい。提供部135は、取得部132によって取得された行動情報に関連する疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を、プッシュ型でユーザ装置10に送信してもよい。言い換えると、提供部135は、行動情報に関連する疾患と、所定の期間内にこの疾患に罹る可能性の度合いとを示す医療情報を、プッシュ通知としてユーザ装置10に送信してもよい。また、提供部135は、行動情報に関連する疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を、プッシュ通知としてユーザ装置10に送信してもよい。すなわち、行動情報に関連する疾患と、この疾患に罹る可能性の度合いとを示す医療情報は、提供装置100(例えば、提供部135)のトリガに基づいて送信されてもよい。また、行動情報に関連する疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報は、提供装置100のトリガに基づいて送信されてもよい。
例えば、提供部135は、推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹る可能性の度合いが所定の条件を満たすか否かを判定する。推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹る可能性の度合いが所定の条件を満たすと判定された場合に、提供部135は、推定部134によって推定された疾患と、推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹る可能性の度合いとを示す医療情報を、プッシュ通知としてユーザ装置10に送信してもよい。
一例として、所定の条件は、「ユーザ装置10のユーザが所定の期間内にくも膜下出血に罹る確率が、60%以上である。」という条件であってもよい。この例では、推定されたくも膜下出血に罹る可能性の度合いが所定の条件を満たすと判定された場合に、提供部135は、ユーザ装置10のユーザが所定の期間内にくも膜下出血に罹る確率がN%(Nは、60%以上100%以下の実数)であることを示す医療情報を、プッシュ通知としてユーザ装置10に送信してもよい。提供部135は、疾患の原因となる行動を示す医療情報を、プッシュ通知としてユーザ装置10に送信してもよい。この例では、提供部135は、くも膜下出血の原因となる行動が「「血圧が180/110以上」等の身体活動」であることを示す医療情報を、プッシュ通知としてユーザ装置10に送信してもよい。
また、例えば、提供部135は、推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹っている可能性の度合いが所定の条件を満たすか否かを判定する。推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹っている可能性の度合いが所定の条件を満たすと判定された場合に、提供部135は、推定部134によって推定された疾患と、推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を、プッシュ通知としてユーザ装置10に送信してもよい。
一例として、所定の条件は、「ユーザ装置10のユーザが花粉症に罹っている確率が、60%以上である。」という条件であってもよい。この例では、推定された花粉症に罹っている可能性の度合いが所定の条件を満たすと判定された場合に、提供部135は、ユーザ装置10のユーザが花粉症に罹っている確率がN%(Nは、60%以上100%以下の実数)であることを示す医療情報を、プッシュ通知としてユーザ装置10に送信してもよい。この例では、提供部135は、花粉症の原因となる行動が「花粉が多い地域にいること」であることを示す医療情報を、プッシュ通知としてユーザ装置10に送信してもよい。
「所定の期間内に疾患に罹る可能性の度合い」を推定するためのモデルに関しては、推定部134は、第1のユーザの行動を示す第1の行動情報と、第1のユーザの病歴情報に基づいて、第1のユーザの行動に、第1のユーザが所定の疾患に罹ったか否かを示すフラグを、正解ラベルとして付与することができる。推定部134は、第1のユーザの行動を示す第1の行動情報と、第1のユーザの病歴情報に基づいて、第1のユーザの行動に、第1のユーザが所定の期間内にある疾患に罹ったか否かを示すフラグを、正解ラベルとして付与してもよい。例えば、推定部134は、第1のユーザの行動を示す第1の行動情報と、第1のユーザの病歴情報に基づいて、第1のユーザの行動に対応する特徴ベクトルに、第1のユーザが所定の期間内にある疾患に罹ったか否かを示すフラグを、正解ラベルとして付与してもよい。このようにして、推定部134は、推定部134は、ある行動を取った第1のユーザが所定の期間内にある疾患に罹ったか否かを示す訓練データを生成することができる。そして、推定部134は、生成された訓練データから、ある行動を取った第2のユーザが所定の期間内にある疾患に罹る可能性の度合いを推定するためのモデル(例えば、ニューラルネット)を生成してもよい。
取得部132は、第2のユーザの行動に対応する特徴ベクトルを含む、第2のユーザの行動を示す第2の行動情報を取得してもよい。推定部134は、生成されたモデルに、取得部132によって取得された第2の行動情報に含まれる、第2のユーザの行動に対応する特徴ベクトルを入力することによって、ある行動を取った第2のユーザが所定の期間内にある疾患(例えば、「くも膜下出血」)に罹る可能性の度合い(例えば、確率)を出力してもよい。「検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患」の場合と同様に、提供部135は、医療情報として、疾患(例えば、「くも膜下出血」)と、推定部134によって出力された、ある行動を取った第2のユーザが所定の期間内にこの疾患に罹る可能性の度合とを示す情報を提供してもよい。
「疾患に罹っている可能性の度合い」を推定するためのモデルに関しては、推定部134は、第1のユーザの行動を示す第1の行動情報と、第1のユーザの病歴情報に基づいて、第1のユーザの行動に、第1のユーザが所定の疾患に罹ったか否かを示すフラグを、正解ラベルとして付与することができる。推定部134は、第1のユーザの行動を示す第1の行動情報と、第1のユーザの病歴情報に基づいて、第1のユーザの行動に、第1のユーザがある疾患に罹ったか否かを示すフラグを、正解ラベルとして付与してもよい。例えば、推定部134は、第1のユーザの行動を示す第1の行動情報と、第1のユーザの病歴情報に基づいて、第1のユーザの行動に対応する特徴ベクトルに、第1のユーザがある疾患に罹ったか否かを示すフラグを、正解ラベルとして付与してもよい。このようにして、推定部134は、推定部134は、ある行動を取った第1のユーザがある疾患に罹ったか否かを示す訓練データを生成することができる。そして、推定部134は、生成された訓練データから、ある行動を取った第2のユーザがある疾患に罹っている可能性の度合いを推定するためのモデル(例えば、ニューラルネット)を生成してもよい。
取得部132は、第2のユーザの行動に対応する特徴ベクトルを含む、第2のユーザの行動を示す第2の行動情報を取得してもよい。推定部134は、生成されたモデルに、取得部132によって取得された第2の行動情報に含まれる、第2のユーザの行動に対応する特徴ベクトルを入力することによって、ある行動を取った第2のユーザがある疾患(例えば、「花粉症」)に罹っている可能性の度合い(例えば、確率)を出力してもよい。「検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患」の場合と同様に、提供部135は、医療情報として、疾患(例えば、「花粉症」)と、推定部134によって出力された、ある行動を取った第2のユーザがこの疾患に罹っている可能性の度合とを示す情報を提供してもよい。
このようにして、提供部135は、あるタイミングである行動を取ったユーザ(例えば、第2のユーザ)が所定の期間内にある疾患に罹る可能性の度合い(例えば、確率)を示す医療情報を、このユーザに提供することができる。このため、提供部135は、ユーザ装置10のユーザが、疾患のリスクを回避するために、行動を変えることを可能にする。
また、提供部135は、ある行動を取ったユーザ(例えば、第2のユーザ)がある疾患に罹っている可能性の度合い(例えば、確率)を示す医療情報を、このユーザに提供することができる。このため、提供部135は、ユーザ装置10のユーザがある疾患に罹っている可能性があることを警告することができる。
〔4-7.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、図3に示した記憶部120の一部又は全部は、提供装置100によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、提供装置100は、ストレージサーバにアクセスすることで、検索履歴情報や病歴情報等の各種情報を取得する。
〔4-8.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る提供装置100は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD、フラッシュメモリ等により実現される。
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
例えば、コンピュータ1000が提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。
〔5.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る提供装置100は、受付部133と、提供部135とを有する。受付部133は、検索クエリを受け付ける。提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、この検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を提供する。
また、実施形態に係る提供装置100において、提供部135は、疾患に罹っている可能性の度合いとして疾患に罹っている確率を示す医療情報を提供する。
また、実施形態に係る提供装置100において、提供部135は、医療情報として、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある複数の疾患と、それぞれの疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を提供する。
また、実施形態に係る提供装置100は、ユーザの症状に関連する検索クエリを含む、このユーザの検索履歴情報と、このユーザが疾患に罹ったことを示す、このユーザの病歴情報とを取得する取得部132を有する。また、実施形態に係る提供装置100は、取得部132によって取得された検索履歴情報および病歴情報に基づいて、検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある疾患と、この疾患に罹っている可能性の度合いとを推定する推定部134を有する。また、実施形態に係る提供装置100において、提供部135は、医療情報として、推定部134によって推定された疾患と、推定部134によって推定されたこの推定された疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を提供する。
また、実施形態に係る提供装置100において、取得部132は、検索履歴情報として、第1のユーザの症状に関連する第1の検索クエリを含む、この第1のユーザの検索履歴情報を取得し、かつ病歴情報として、この第1のユーザが第1の疾患に罹ったことを示す、この第1のユーザの病歴情報を取得する。また、実施形態に係る提供装置100において、受付部133は、検索クエリとして、第2のユーザに関連付けられた第2の検索クエリを受け付ける。また、実施形態に係る提供装置100において、推定部134は、取得部132によって取得された第1のユーザの検索履歴情報と、取得部132によって取得された第1のユーザの病歴情報とに基づいて、受付部133によって受け付けられた第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患と、第2のユーザがこの第2の疾患に罹っている可能性の度合いとを推定する。また、実施形態に係る提供装置100において、提供部135は、医療情報として、推定部134によって推定された第2の疾患と、第2のユーザが、推定部134によって推定されたこの推定された第2の疾患に罹っている可能性の度合いとを示す情報を提供する。
また、実施形態に係る提供装置100において、推定部134は、第2の検索クエリに対応する第1の検索クエリに関連付けられた第1のユーザを、第1のユーザの検索履歴情報から特定し、特定された第1のユーザの病歴情報に基づいて、第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患と、第2のユーザが、この第2の疾患に罹っている可能性の度合いと推定する。
また、実施形態に係る提供装置100において、推定部134は、第2の検索クエリに対応する第1の検索クエリに関連付けられた1人または複数のユーザを、第1のユーザの検索履歴情報から特定し、第1のユーザの病歴情報に含まれる、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、第2の検索クエリに関連する症状を引き起こす可能性がある第2の疾患を推定し、特定された1人または複数のユーザの病歴情報に基づいて、特定された1人または複数のユーザが推定された第2の疾患に罹った回数を算出し、算出された回数に基づいて、第2のユーザが推定された第2の疾患に罹っている可能性の度合いとして、第2のユーザが推定された第2の疾患に罹っている確率を決定する。
また、実施形態に係る提供装置100は、第1のユーザの行動を示す行動情報に基づいて、前記第1のユーザの病歴情報を生成する生成部136を有する。
また、実施形態に係る提供装置100において、生成部136は、第1のユーザの症状に関連する第1の検索クエリと、第3の疾患に関連する第3の検索クエリとを含む、第1のユーザの検索履歴情報である、行動情報に基づいて、第1のユーザの症状とこの第3の疾患とに関する時系列データを生成し、生成された時系列データが所定の条件を満たすか否かを判定し、生成された時系列データが所定の条件を満たすと判定された場合に、第1のユーザの病歴情報として、第1のユーザがこの第3の疾患に罹ったことを示す情報を生成する。
また、実施形態に係る提供装置100において、生成部136は、第1のユーザの位置情報である、行動情報に基づいて、第1のユーザが第4の疾患に関連する医療機関を訪れたか否かを判定し、第1のユーザがこの医療機関を訪れたと判定された場合に、第1のユーザの病歴情報として、第1のユーザがこの第4の疾患に罹ったことを示す情報を生成する。
また、実施形態に係る提供装置100において、提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、検索クエリに関連する症状を有するユーザが他の症状を有することを確認し、この確認に応じて、検索クエリに関連する症状およびこの他の症状を引き起こす可能性がある疾患と、検索クエリに関連する症状を有するユーザが、検索クエリに関連する症状およびこの他の症状を引き起こす可能性がある疾患に罹っている可能性の度合いとを示す医療情報を提供する。
また、実施形態に係る提供装置100において、提供部135は、受付部133によって検索クエリが受け付けられた場合に、1つまたは複数の症状の候補を提案することにより、検索クエリに関連する症状を有するユーザが他の症状を有することを確認する。
上述した各処理により、提供装置100は、疾患に関する正確な情報を提供することができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述した提供装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受信部は、受信手段や受信回路に読み替えることができる。