JP2021064183A - 服薬指導支援装置、服薬指導支援方法、および服薬指導支援プログラム - Google Patents

服薬指導支援装置、服薬指導支援方法、および服薬指導支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】患者に対して効率的かつ容易に、適切な服薬指導を行うことが可能な服薬指導支援装置、服薬指導支援方法、および服薬指導支援プログラムを提供する。【解決手段】薬剤に関する服薬指導文章を出力させる制御部11を備える服薬指導支援装置10であって、制御部11は、服薬者に対して調剤される薬剤を示す調剤データと、調剤データに基づく服薬指導に使用される服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能20に学習させる学習手段と、医師により発行された処方箋に示される薬剤を識別可能な薬剤識別情報を含む処方データを人工知能20に入力する処方データ入力手段と、処方データおよび学習データに基づき、当該薬剤に関する複数の服薬指導文章のうち、処方データに基づく服薬指導に使用され得る服薬指導文章を人工知能20に抽出させる文章抽出手段と、抽出された服薬指導文章を出力装置36に出力させる出力制御手段と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は服薬指導支援装置、服薬指導支援方法、および服薬指導支援プログラムに関する。
従来から、病院等の医療機関で診察を受けた患者は、医師により薬剤を処方され、院内または院外の薬局で薬剤を受け取る。薬剤には、通常、副作用があるため、薬剤師は、処方薬剤の効能に加えて、起こり得る副作用の症状や対処方法等について、患者に適切な説明を行う必要がある。また、患者の体質や体調等によっては、薬剤の使用に注意を要する場合もある。これらを患者に正しく認識させるため、患者が薬局で薬剤を受け取る際には、薬剤師により、当該薬剤に関する副作用や注意事項を示す服薬指導文章の口頭による説明や、当該服薬指導文章が印刷された服薬指示書の提供等の服薬指導が行われている。
図20は、従来の服薬指導方法を説明するための図である。
特許文献1には、投薬の対象者(患者)に対して発行される服薬指示書を作成する服薬指示書作成装置901が開示されている。この装置901は、入力部920により入力された投薬の対象者に対する処方内容を処方情報として格納するRAM911と、個々の薬剤の姿を示す画像情報および個々の薬剤についての注意事項を蓄積した服薬指示データベース930と、を備え、検出部940により、処方情報に基づいて対象者に投薬された薬剤の画像情報を抽出し、印刷部950により、抽出された画像情報、処方情報に示される薬剤の服用方法、および画像情報に対応する注意事項が、服薬指示書905に出力される。このように従来の装置によれば、薬剤と服用方法との対応関係が明瞭な服薬指導書を迅速に発行することができる。
特開平8−63519号公報
ところで、薬剤に関する副作用や注意事項は多岐にわたるため、薬剤を投薬する際に、当該薬剤に関する副作用や注意事項のすべてを患者に提供することは困難であった。また、副作用や注意事項は、例えば、患者の年齢や性別、併用している薬剤等によって異なるため、薬剤に関する副作用や注意事項の中には、当該患者にとって必要のない情報が含まれる虞がある。そのため、薬剤師は、患者に薬剤を投薬する際に、当該薬剤に関する副作用や注意事項を示す複数の服薬指導文章の中から患者に適した服薬指導文章を抽出して、服薬指導を行う必要があった。また、薬剤についての注意事項等を蓄積した服薬指示データベースを備えられていない場合、薬剤師は、患者情報や処方内容等を総合的に判断することにより、自身で服薬指導に使用する文章を考案して、患者に口頭で服薬指導を行う必要があった。
しかしながら、患者に適した服薬指導文章を抽出または考案することは、薬剤師の経験値や技術力等による個人差が大きく、経験の浅い薬剤師にとっては、患者に適した服薬指導文章を抽出または考案することは難しく、適切な服薬指導が行われない可能性があった。また、経験豊富な薬剤師であっても、多数の患者それぞれに対し、当該患者に適した服薬指導文章を抽出することは、薬剤師の負荷が大きく、患者に対して効率的かつ容易に、適切な服薬指導を行うことが求められている。
そこで、本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、患者に対して効率的かつ容易に、適切な服薬指導を行うことが可能な服薬指導支援装置、服薬指導支援方法、および服薬指導支援プログラムを提供することを目的とする。
[1]本発明の服薬指導支援装置は、薬剤の薬理作用、副作用、および注意事項のうちの少なくとも1つに関する服薬指導文章を出力装置に出力させる制御部を備える服薬指導支援装置であって、前記制御部は、服薬者に対して調剤される1以上の薬剤を示す調剤データと、服薬指導者による当該調剤データに基づく服薬指導に使用される前記服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させる学習手段と、前記服薬指導文章の出力指示を受け付けた場合に、医師により発行された処方箋により示される処方箋情報に基づくデータであって、当該処方箋情報に含まれる薬剤を識別可能な薬剤識別情報を少なくとも含む処方データを前記人工知能に入力する処方データ入力手段と、前記処方データ入力手段により入力された前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記薬剤識別情報により識別される前記薬剤に関する複数の前記服薬指導文章のうち、当該処方データに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の前記服薬指導文章を前記人工知能に抽出させる文章抽出手段と、前記文章抽出手段により抽出された前記服薬指導文章を、前記出力装置に出力させる出力制御手段と、を備える。
本発明の服薬指導支援装置によれば、学習手段により、調剤データと、当該調剤データに基づく服薬指導に使用される服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させ、さらに、文章抽出手段により、処方箋に基づく処方データおよび学習データに基づき、処方データに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の服薬指導文章を人工知能に抽出させる。よって、本発明の服薬指導支援装置においては、処方データおよび学習データに基づいて、処方箋情報に含まれる薬剤に関する多数の服薬指導文章の中から、当該処方データに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。また、人工知能を用いることにより、服薬指導文章の抽出のための複雑なプログラムを作成する必要なく、高精度に当該処方データに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。よって、患者に対して効率的かつ容易に、適切な服薬指導を行うことができる。
なお、本明細書において、「調剤データ」とは、服薬者に対して調剤される1以上の薬剤を示すデータであって、人工知能に学習データとして予め与えられる例題としての役割を担うデータである。「調剤データ」としては、例えば、薬局等で過去に調剤された調剤履歴に基づくデータであっても良いし、学習データとして使用するために調剤例として作成された調剤される1以上の薬剤を示す架空のデータであっても良い。また、本明細書において、「服薬指導」とは、調剤された薬に関する服薬指導に加え、病気の予防または治療に関する指導等も含む意味で用いている。また、本明細書において、「服薬指導者」とは、例えば、薬剤師等の服薬指導を行う者を示す。また、本明細書において、「薬剤識別情報」とは、薬剤を識別可能な情報であり、例えば、薬剤名、医薬品コード等を示す。また、本明細書において、「出力装置」とは、服薬指導文章を表示可能な表示装置、或いは、服薬指導文章を印刷可能な印刷装置を示す。
[2]本発明の服薬指導支援装置においては、前記制御部の前記学習手段は、前記調剤データが複数の薬剤を示す場合、当該調剤データにおける前記複数の薬剤それぞれの服薬指導の重要度を示す重要度情報と、当該調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記制御部の前記文章抽出手段は、前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記処方データに基づく服薬指導に使用され得る複数の前記服薬指導文章を、当該服薬指導文章に関連する薬剤の前記薬剤識別情報とそれぞれ対応付けて前記人工知能に抽出させ、前記制御部の前記出力制御手段は、前記重要度情報に基づき、前記文章抽出手段により抽出された前記複数の服薬指導文章を、当該服薬指導文章に対応付けられた前記薬剤識別情報により識別される薬剤の前記重要度が高い順に、前記出力装置に出力させることが好ましい。
このように、学習手段は、調剤データにおける複数の薬剤それぞれの服薬指導の重要度を示す重要度情報と、当該調剤データとの関係を、学習データとして人工知能に学習させ、さらに、出力制御手段は、抽出された複数の服薬指導文章を当該文章に関する薬剤の重要度が高い順に出力させる。このため、服薬指導者は、服薬指導の重要度が高い薬剤に関する服薬指導文章を容易に取得することができ、患者に対して適切な服薬指導を行うことができる。
[3]本発明の服薬指導支援装置においては、前記制御部の前記学習手段は、前記調剤データが示す1の薬剤に関する複数の前記服薬指導文章について、当該調剤データに基づく服薬指導に使用される優先度を示す優先度情報と、当該調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記制御部の前記文章抽出手段は、前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記処方データに基づく服薬指導に使用され得る複数の前記服薬指導文章を抽出し、前記制御部の前記出力制御手段は、前記優先度情報に基づき、前記文章抽出手段により抽出された前記複数の服薬指導文章を、当該服薬指導文章の前記優先度が高い順に、前記出力装置に出力させることが好ましい。
このように、学習手段は、調剤データの服薬指導に使用される服薬指導文章の優先度を示す優先度情報と、当該調剤データとの関係を、学習データとして人工知能に学習させ、さらに、出力制御手段は、抽出された複数の服薬指導文章を当該文章の優先度が高い順に出力させる。このため、服薬指導者は、服薬指導に使用される優先度が高い服薬指導文章を容易に取得することができ、患者に対して適切な服薬指導を行うことができる。
[4]本発明の服薬指導支援装置においては、前記制御部の前記学習手段は、前記薬剤の服用回数および服用時間を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記薬剤識別情報により識別される薬剤の服用回数および服用時間を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
このように、学習手段は、薬剤の服用回数および服用時間を含む調剤データと、服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させ、さらに、処方データ入力手段は、薬剤識別情報により識別される薬剤の服用回数および服用時間を含む処方データを人工知能に入力する。よって、処方データに基づく服薬指導において、人工知能により、薬剤の服用回数および服用時間を考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、患者に対してさらに容易に適切な服薬指導を行うことができる。
[5]本発明の服薬指導支援装置においては、前記制御部の前記学習手段は、前記服薬者の性別および年齢の少なくとも一方を認識可能な服薬者情報を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記処方箋情報に含まれる前記処方箋が発行された患者の性別、年齢、および生年月日のうち少なくとも1つを示す患者情報を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
このように、学習手段は、服薬者の性別および年齢の少なくとも一方を認識可能な服薬者情報を含む調剤データと、服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させ、さらに、処方データ入力手段は、処方箋情報に含まれる処方箋が発行された患者の性別、年齢、および生年月日のうち少なくとも1つを示す患者情報を含む処方データを人工知能に入力する。よって、処方データに基づく服薬指導において、人工知能により、患者の性別や年齢を考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、患者に対してさらに容易に適切な服薬指導を行うことができる。
なお、本明細書において、「患者」とは、処方箋に基づく服薬指導を受ける人のことをいう。
[6]本発明の服薬指導支援装置においては、前記制御部の前記学習手段は、前記薬剤が調剤された季節を示す季節情報を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記処方箋に示される薬剤の調剤日を示す調剤日情報を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
このように、学習手段は、薬剤が調剤された季節を示す季節情報を含む調剤データと、服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させ、さらに、処方データ入力手段は、処方箋に示される薬剤の調剤日を示す調剤日情報を含む処方データを人工知能に入力する。例えば、花粉症等の季節性の疾患に対して、季節性ではない他の疾患に対して処方される薬剤と同じ薬剤が処方される場合がある。季節性の疾患に対して当該薬剤が処方される場合は、季節性の疾患に関する服薬指導文章に基づき服薬指導が行われることが好ましい一方、当該他の疾患に対して当該薬剤が処方される場合は、季節性の疾患に関する服薬指導文章が服薬指導に使用される可能性は非常に低い。本発明では、処方データに基づく服薬指導において、人工知能により、処方箋の調剤日を考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、患者に対して容易に、季節性の疾患を考慮した服薬指導を行うことができる。
[7]本発明の服薬指導支援装置においては、前記制御部の前記学習手段は、前記出力制御手段により前記出力装置に出力された前記服薬指導文章のうち前記処方データに基づく服薬指導に使用された前記服薬指導文章と、当該処方データとの関係を、前記学習データに追加して前記人工知能に学習させることが好ましい。
このように、出力装置に出力された服薬指導文章のうち処方データに基づく服薬指導に使用された服薬指導文章と、当該処方データとの関係を、学習データとして人工知能に追加学習させる追加学習手段を備えるため、人工知能により、患者により適切な服薬指導文章を抽出させることができる。
[8]本発明の服薬指導支援装置においては、前記制御部は、患者の調剤に関する情報である薬歴情報に服薬指導内容を記録させる指導記録指示を受け付けた場合に、前記処方データに基づく服薬指導に使用された前記服薬指導文章を前記服薬指導内容として、前記患者の前記薬歴情報が記憶される薬歴情報記憶部に記憶させる薬歴記憶制御手段をさらに備えることが好ましい。
このように、服薬指導の内容を薬歴情報に記録させる指導記録指示を受け付けた場合に、処方データに基づく服薬指導に使用された服薬指導文章を服薬指導内容として、患者の薬歴情報が記憶される薬歴情報記憶部に記憶させる薬歴記憶制御手段を備える。このため、服薬指導者が患者に対して服薬指導を行った後に別途行っていた服薬指導内容の入力作業を省略することができ、服薬指導者の負荷を軽減し、より効率的に服薬指導を行うことができる。
なお、本明細書において、「薬歴情報」とは、薬剤師が行う調剤および服薬指導の内容を記録した情報である。
[9]本発明の服薬指導支援装置においては、前記薬歴情報記憶部は、前記患者の薬歴情報が、前記服薬指導者による診断を示す診断項目と、前記服薬指導者による治療の方針および計画を示す計画項目と、を含む複数の分類項目に分類して記憶されるものであり、前記服薬指導文章は、前記診断項目および前記計画項目から構成される文章であることが好ましい。
このように、薬歴情報記憶部は、患者の薬歴情報が、服薬指導者による診断を示す診断項目と、服薬指導者による治療の方針および計画を示す計画項目と、を含む複数の分類項目に分類して記憶される。また、服薬指導文章は、診断項目および計画項目から構成される文章である。一般に、薬歴は、問題指向型診療記録(POMR;Problem Oriented Medical Record)に係るSOAP方式に従って分類された項目ごとに必要な情報が記録されるものが多い。すなわち、服薬指導内容を薬歴情報に記録する場合においても、SOAP方式に従って服薬指導内容を記録する必要がある。本発明では、服薬指導文章がSOAP方式に従って構成されているため、当該服薬指導文章をSOAP方式に変換させることなく、薬歴情報に記憶させることができる。よって、服薬指導者の負荷を軽減し、より効率的に服薬指導を行うことができる。
なお、本明細書において、「項目」とは、「S(Subjective:患者の訴え等の主観的情報)」、「O(Objective:検査結果、検査画像等の客観的情報)」、「A(Assessment:医師や薬剤師の診断・評価)」、「P(Plan:治療方針・計画)」からなるSOAP方式の分類を示し、例えば、「診断項目」は、「A(Assessment)」の項目であり、「計画項目」は、「P(Plan)」の項目に相当する。
[10]本発明の服薬指導支援装置においては、前記制御部の前記学習手段は、初回服用用の前記服薬指導文章を含む複数の前記服薬指導文章と、前記調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記処方箋情報に含まれる薬剤の服用が初めてかであるかを示す服用情報と、前記処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
このように、学習手段は、初回服用用の服薬指導文章を含む複数の服薬指導文章と、調剤データとの関係を、学習データとして人工知能に学習させる。また、処方データ入力手段は、処方箋情報に含まれる薬剤の服用が初めてであるかを示す服用情報と、処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む処方データを人工知能に入力する。よって、処方データに基づく服薬指導において、人工知能により、処方箋に示されていない患者の服用情報も考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、特に、初回服用の患者に対して服薬指導を行う場合に、当該患者に適した服薬指導文章を容易に取得することができ、より効率的に服薬指導を行うことができる。
なお、本明細書において、「初回服用」および「服用が初めて」とは、薬剤の服用が初めてであることに加え、当該薬剤を服用したことはあるが、長期間服用していない状態も含むものとする。
[11]本発明の服薬指導支援装置においては、前記制御部の前記学習手段は、治療開始から所定期間経過していない治療初期用の前記服薬指導文章および治療開始から当該所定期間経過した治療継続期用の前記服薬指導文章を含む複数の前記服薬指導文章と、前記調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記処方箋が発行された患者の治療が前記治療初期または前記治療継続期であるかを示す治療期情報と、前記処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
このように、学習手段は、治療開始から所定期間経過していない治療初期用の服薬指導文章および治療開始から当該所定期間経過した治療継続期用の服薬指導文章を含む複数の服薬指導文章と、調剤データとの関係を、学習データとして人工知能に学習させる。また、処方データ入力手段は、患者の治療が治療初期または治療継続期であるかを示す治療期情報と、処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む処方データを人工知能に入力する。よって、処方データに基づく服薬指導において、人工知能により、処方箋に直接的に示されていない患者の治療期情報も考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、患者に適した服薬指導文章を容易に取得することができ、より効率的に服薬指導を行うことができる。
[12]本発明の服薬指導支援方法は、薬剤の薬理作用、副作用、および注意事項のうちの少なくとも1つに関する服薬指導文章を出力装置に出力させる服薬指導支援装置を用いた服薬指導支援方法であって、服薬者に対して調剤される1以上の薬剤を示す調剤データと、服薬指導者による当該調剤データに基づく服薬指導に使用される前記服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させる学習工程と、前記服薬指導文章の出力指示を受け付けた場合に、医師により発行された処方箋により示される処方箋情報に基づくデータであって、当該処方箋情報に含まれる薬剤を識別可能な薬剤識別情報を少なくとも含む処方データを前記人工知能に入力する処方データ入力工程と、前記処方データ入力工程により入力された前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記薬剤識別情報により識別される前記薬剤に関する複数の前記服薬指導文章のうち、当該処方データに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の前記服薬指導文章を前記人工知能に抽出させる文章抽出工程と、前記文章抽出工程により抽出された前記服薬指導文章を、前記出力装置に出力させる出力制御工程と、を含む。
本発明の服薬指導支援方法によれば、学習工程により、調剤データと、当該調剤データに基づく服薬指導に使用される服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させ、さらに、文章抽出工程により、処方箋に基づく処方データおよび学習データに基づき、処方データに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の服薬指導文章を人工知能に抽出させる。よって、本発明の服薬指導支援装置においては、処方データおよび学習データに基づいて、処方箋情報に含まれる薬剤に関する多数の服薬指導文章の中から、当該処方データに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。また、人工知能を用いることにより、服薬指導文章の抽出のための複雑なプログラムを作成する必要なく、高精度に当該処方データに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。よって、患者に対して効率的かつ容易に、適切な服薬指導を行うことができる。
本発明の服薬指導支援方法においては、前記学習工程は、前記調剤データが複数の薬剤を示す場合、当該調剤データにおける前記複数の薬剤それぞれの服薬指導の重要度を示す重要度情報と、当該調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記文章抽出工程は、前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記処方データに基づく服薬指導に使用され得る複数の前記服薬指導文章を、当該服薬指導文章に関連する薬剤の前記薬剤識別情報とそれぞれ対応付けて前記人工知能に抽出させ、前記出力制御工程は、前記重要度情報に基づき、前記文章抽出工程により抽出された前記複数の服薬指導文章を、当該服薬指導文章に対応付けられた前記薬剤識別情報により識別される薬剤の前記重要度が高い順に、前記出力装置に出力させることが好ましい。
本発明の服薬指導支援方法においては、前記学習工程は、前記調剤データが示す1の薬剤に関する複数の前記服薬指導文章について、当該調剤データに基づく服薬指導に使用される優先度を示す優先度情報と、当該調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記文章抽出工程は、前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記処方データに基づく服薬指導に使用され得る複数の前記服薬指導文章を抽出し、前記出力制御工程は、前記優先度情報に基づき、前記文章抽出手段により抽出された前記複数の服薬指導文章を、当該服薬指導文章の前記優先度が高い順に、前記出力装置に出力させることが好ましい。
本発明の服薬指導支援方法においては、前記学習工程は、前記薬剤の服用回数および服用時間を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力工程は、前記薬剤識別情報により識別される薬剤の服用回数および服用時間を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
本発明の服薬指導支援方法においては、前記学習工程は、前記服薬者の性別および年齢の少なくとも一方を認識可能な服薬者情報を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力工程は、前記処方箋情報に含まれる前記処方箋が発行された患者の性別、年齢、および生年月日のうち少なくとも1つを示す患者情報を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
本発明の服薬指導支援方法においては、前記学習工程は、前記薬剤が調剤された季節を示す季節情報を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力工程は、前記処方箋に示される薬剤の調剤日を示す調剤日情報を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
本発明の服薬指導支援方法においては、前記学習工程は、前記出力制御工程により前記出力装置に出力された前記服薬指導文章のうち前記処方データに基づく服薬指導に使用された前記服薬指導文章と、当該処方データとの関係を、前記学習データに追加して前記人工知能に学習させることが好ましい。
本発明の服薬指導支援方法においては、患者の調剤に関する情報である薬歴情報に、服薬指導内容を記録させる指導記録指示を受け付けた場合に、前記処方データに基づく服薬指導に使用された前記服薬指導文章を前記服薬指導内容として、前記患者の前記薬歴情報が記憶される薬歴情報記憶部に記憶させる薬歴記憶制御工程をさらに含むことが好ましい。
本発明の服薬指導支援方法においては、前記薬歴情報記憶部は、前記患者の薬歴情報が、前記服薬指導者による診断を示す診断項目と、前記服薬指導者による治療の方針および計画を示す計画項目と、を含む複数の分類項目に分類して記憶されるものであり、前記服薬指導文章は、前記診断項目および前記計画項目から構成される文章であることが好ましい。
本発明の服薬指導支援方法においては、前記学習工程は、初回服用用の前記服薬指導文章を含む複数の前記服薬指導文章と、前記調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力工程は、前記処方箋情報に含まれる薬剤の服用が初めてかであるかを示す服用情報と、前記処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
本発明の服薬指導支援方法においては、前記学習工程は、治療開始から所定期間経過していない治療初期用の前記服薬指導文章および治療開始から当該所定期間経過した治療継続期用の前記服薬指導文章を含む複数の前記服薬指導文章と、前記調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力工程は、前記処方箋が発行された患者の治療が前記治療初期または前記治療継続期であるかを示す治療期情報と、前記処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
[13]本発明の服薬指導支援プログラムは、薬剤の薬理作用、副作用、および注意事項のうちの少なくとも1つに関する服薬指導文章を出力装置に出力させるコンピュータで実行される服薬指導支援プログラムであって、前記コンピュータが、服薬者に対して調剤される1以上の薬剤を示す調剤データと、服薬指導者による当該調剤データに基づく服薬指導に使用される前記服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させる学習機能と、前記服薬指導文章の出力指示を受け付けた場合に、医師により発行された処方箋により示される処方箋情報に基づくデータであって、当該処方箋情報に含まれる薬剤を識別可能な薬剤識別情報を少なくとも含む処方データを前記人工知能に入力する処方データ入力機能と、前記処方データ入力機能により入力された前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記薬剤識別情報により識別される前記薬剤に関する複数の前記服薬指導文章のうち、当該処方データに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の前記服薬指導文章を前記人工知能に抽出させる文章抽出機能と、前記文章抽出機能により抽出された前記服薬指導文章を、前記出力装置に出力させる出力制御機能と、を実現させる。
本発明の服薬指導支援プログラムによれば、学習機能により、調剤データと、当該調剤データに基づく服薬指導に使用される服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させ、さらに、文章抽出機能により、処方箋に基づく処方データおよび学習データに基づき、処方データに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の服薬指導文章を人工知能に抽出させる。よって、本発明の服薬指導支援装置においては、処方データおよび学習データに基づいて、処方箋情報に含まれる薬剤に関する多数の服薬指導文章の中から、当該処方データに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。また、人工知能を用いることにより、服薬指導文章の抽出のための複雑なプログラムを作成する必要なく、高精度に当該処方データに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。よって、患者に対して効率的かつ容易に、適切な服薬指導を行うことができる。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記学習機能は、前記調剤データが複数の薬剤を示す場合、当該調剤データにおける前記複数の薬剤それぞれの服薬指導の重要度を示す重要度情報と、当該調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記文章抽出機能は、前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記処方データに基づく服薬指導に使用され得る複数の前記服薬指導文章を、当該服薬指導文章に関連する薬剤の前記薬剤識別情報とそれぞれ対応付けて前記人工知能に抽出させ、前記出力制御機能は、前記重要度情報に基づき、前記文章抽出手段により抽出された前記複数の服薬指導文章を、当該服薬指導文章に対応付けられた前記薬剤識別情報により識別される薬剤の前記重要度が高い順に、前記出力装置に出力させることが好ましい。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記学習機能は、前記調剤データが示す1の薬剤に関する複数の前記服薬指導文章について、当該調剤データに基づく服薬指導に使用される優先度を示す優先度情報と、当該調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記文章抽出機能は、前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記処方データに基づく服薬指導に使用され得る複数の前記服薬指導文章を抽出し、前記出力制御機能は、前記優先度情報に基づき、前記文章抽出手段により抽出された前記複数の服薬指導文章を、当該服薬指導文章の前記優先度が高い順に、前記出力装置に出力させることが好ましい。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記学習機能は、前記薬剤の服用回数および服用時間を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力機能は、前記薬剤識別情報により識別される薬剤の服用回数および服用時間を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記学習機能は、前記服薬者の性別および年齢の少なくとも一方を認識可能な服薬者情報を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力機能は、前記処方箋情報に含まれる前記処方箋が発行された患者の性別、年齢、および生年月日のうち少なくとも1つを示す患者情報を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記学習機能は、前記薬剤が調剤された季節を示す季節情報を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力機能は、前記処方箋に示される薬剤の調剤日を示す調剤日情報を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記学習機能は、前記出力制御機能により前記出力装置に出力された前記服薬指導文章のうち前記処方データに基づく服薬指導に使用された前記服薬指導文章と、当該処方データとの関係を、前記学習データに追加して前記人工知能に学習させることが好ましい。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記コンピュータが、患者の調剤に関する情報である薬歴情報に、前記服薬指導の内容を記録させる指導記録指示を受け付けた場合に、前記処方データに基づく服薬指導に使用された前記服薬指導文章を服薬指導内容として、前記患者の前記薬歴情報が記憶される薬歴情報記憶部に記憶させる薬歴記憶制御機能を、実現させることが好ましい。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記薬歴情報記憶部は、前記患者の薬歴情報が、前記服薬指導者による診断を示す診断項目と、前記服薬指導者による治療の方針および計画を示す計画項目と、を含む複数の分類項目に分類して記憶されるものであり、前記服薬指導文章は、前記診断項目および前記計画項目から構成される文章であることが好ましい。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記学習機能は、初回服用用の前記服薬指導文章を含む複数の前記服薬指導文章と、前記調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力機能は、前記処方箋情報に含まれる薬剤の服用が初めてかであるかを示す服用情報と、前記処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
本発明の服薬指導支援プログラムにおいては、前記学習機能は、治療開始から所定期間経過していない治療初期用の前記服薬指導文章および治療開始から当該所定期間経過した治療継続期用の前記服薬指導文章を含む複数の前記服薬指導文章と、前記調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、前記処方データ入力機能は、前記処方箋が発行された患者の治療が前記治療初期または前記治療継続期であるかを示す治療期情報と、前記処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む前記処方データを前記人工知能に入力することが好ましい。
本実施形態で服薬指導支援システム1を説明するブロック図である。 学習データ記憶部24に記憶される調剤データDSおよび学習データLDを説明するための図である。 服薬指導文章記憶部26に記憶される服薬指導文章を説明するための図である。 服薬指導支援システム1の動作の一例を示したシーケンス図である。 PC30の表示部36に表示される処方入力画面5を示す図である。 PC30の表示部36に表示される受付画面6を示す図である。 PC30の表示部36に表示される薬歴画面7を示す図である。 PC30の表示部36に表示される服薬指導画面8を示す図である。 PC30の表示部36に表示される服薬指導画面8を示す図である。 PC30の表示部36に表示される登録確認画面9を示す図である。 服薬指導支援装置10の服薬指導支援処理を示すフローチャートを示す図である。 服薬指導支援装置10の処方データ入力処理を示すフローチャートを示す図である。 PC30の服薬指導支援処理を示すフローチャートを示す図である。 処方箋PSの一例を示す図である。 処方データPD1および処方データPD1に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。 処方データPD2および処方データPD2に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。 処方データPD3および処方データPD3に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。 処方データPD4および処方データPD4に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。 処方データPD5および処方データPD5に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。 従来の服薬指導方法を説明するための図である。
以下、本発明の服薬指導支援装置について、図に示す実施形態に基づいて説明する。なお、各図面は模式図であり、必ずしも実際の構造、外観等を厳密に反映したものではない。
本実施形態の服薬指導支援システム1は、患者に対して薬を調剤する薬局等において、薬剤師等により服薬指導が行われる場合に有用なシステムである。
(服薬指導支援システム1の構成)
本発明の服薬指導支援装置10を含む服薬指導支援システム1について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態で服薬指導支援システム1を説明するブロック図である。図2は、学習データ記憶部24に記憶される調剤データDSおよび学習データLDを説明するための図である。図3は、服薬指導文章記憶部26に記憶される服薬指導文章を説明するための図である。
服薬指導支援システム1は、服薬指導支援装置10と、人工知能20(以下、「AI20」とも称する)と、学習データ記憶部24と、服薬指導文章記憶部26と、薬歴情報記憶部28と、パーソナルコンピュータ30(以下、「PC30」とも称する)と、インターネット60と、ルータ70と、を備える。
服薬指導支援装置10は、制御部11と、ROM13と、RAM14と、ネットワークインターフェース16(以下、「ネットワークI/F16」とも称する)と、を備える。これらの構成要素は、バス18を介して互いに通信可能に構成されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)であり、ROM13に記憶された各種プログラムに従って処理を実行する。ROM13は、本発明の服薬指導支援プログラム130を含む、服薬指導支援装置10の動作を制御するための各種プログラムを記憶する記憶装置である。RAM14は、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。制御部11は、服薬指導支援プログラム130に従い、後述の服薬指導支援処理(図11参照)を実行する。ネットワークI/F16は、インターネット60を介して、人工知能20、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、薬歴情報記憶部28、およびルータ70等の外部装置との通信を行うインターフェースである。なお、以下の説明においては、「服薬指導支援装置10の制御部11」のことを、単に「服薬指導支援装置10」とも称する。
人工知能20は、人工知能記憶部22を備えるサーバであって、人工知能記憶部22および学習データ記憶部24に対してデータの書き込みおよび読み出しが可能である。より具体的には、人工知能20は、服薬指導支援装置10と同様に、制御部、ROM、RAM、およびネットワークI/Fを備える。制御部は、CPUであり、ROMに記憶された各種プログラムに従って処理を実行する。ROMは、人工知能20の動作を制御するための各種プログラムを記憶する記憶装置である。RAMは、各種データを一時的に記憶する記憶装置である。ネットワークI/Fは、インターネット60を介して、服薬指導支援装置10、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、薬歴情報記憶部28、およびルータ70等の外部装置との通信を行うインターフェースである。人工知能20の制御部、ROM、RAM、およびネットワークI/Fは、服薬指導支援装置10の各構成要素11〜16と同様であるため、詳細な説明および図示は省略する。また、以下の説明においては、「人工知能20の制御部」のことを、単に「人工知能20」とも称する。
人工知能20は、学習データ記憶部24に記憶されている学習データLD(図2を用いて後述する)を用いて機械学習し、その学習結果を人工知能記憶部22に記憶する。人工知能20は、好ましくは、定期的に学習データ記憶部24に記憶されている学習データLDを用いて機械学習し、人工知能記憶部22に記憶される学習結果を更新する。人工知能20は、人工知能記憶部22に記憶されている学習結果に基づいて、服薬指導文章記憶部26に記憶されている複数の服薬指導文章から少なくとも1の服薬指導文章を抽出する。なお、服薬指導文章の抽出については、詳細を後述する。また、本実施形態において、機械学習の手法は、特に制約はなく、例えば、教師あり学習、半教師あり学習、強化学習、トランスダクション(トランスダクティブ推論)、マルチタスク学習等であっても良い。また、機械学習の技法は、特に制約はなく、例えば、決定木学習、相関ルール学習、ニューラルネットワーク、帰納論理プログラミング、サポートベクターマシン、ベイジアンネットワーク等であっても良い。また、機械学習のために、自然言語処理、画像処理、推論、データマイニング等の任意の情報処理技術を利用することも可能である。
学習データ記憶部24は、調剤データDSと、服薬指導者による調剤データDSに基づく服薬指導に使用される服薬指導文章との関係を示す学習データLDを記憶する記憶装置である。学習データ記憶部24は、インターネット60を介して、服薬指導支援装置10および人工知能20を含む外部装置と通信可能に構成されている。服薬指導支援装置10および人工知能20は、インターネット60を介して、学習データ記憶部24に記憶されている各種情報を取得したり、学習データ記憶部24に各種情報を格納することができる。
調剤データDSは、服薬者(患者)に対して調剤される1以上の薬剤を示すデータであって、人工知能20に学習データLDとして予め与えられる例題としての役割を担うデータである。具体的には、調剤データDSは、図2に示すように、調剤データ番号、年齢、性別、診療科、調剤日、処方薬(以下、これらを総称して「調剤データ項目」とも称する)の情報を含むデータである。調剤データ番号は、調剤データDSを識別するために付された番号である。調剤データ番号の付与方法は、調剤データDSを識別可能であれば、特に制約されない。年齢および性別は、服薬者の年齢および性別を示す服薬者情報である。診療科は、当該服薬者が診療を受けた診療科を示す情報である。調剤日は、調剤データDSに含まれる処方薬が調剤された日付を示す情報であり、本発明の季節情報に相当する。なお、調剤データDSに含まれる季節情報としては、季節を識別可能な情報であれば調剤日に限定されず、例えば、「春」、「夏」、「秋」、「冬」のような調剤日に基づき判別された四季を示す情報であっても良い。
調剤データDSは、処方薬として、医薬品コード、薬剤名、用法・用量情報、および重要度情報を含む。医薬品コードは、薬剤(医薬品)を識別可能なコードであり、好ましくは、個別医薬品コード(YJコード)である。薬剤名及び用法・用量情報は、服薬者に対して処方された薬剤名(医薬品名)およびその服用回数・服用時間・服用量を示す情報である。なお、医薬品コードおよび薬剤名は、本発明の薬剤識別情報に相当する。重要度情報は、調剤データDSにおける複数の薬剤それぞれの服薬指導の重要度を示す情報である。より具体的には、重要度情報は、調剤データDSに含まれる医薬品コードおよび薬剤名により識別される薬剤それぞれの、当該調剤データDSに基づく服薬指導における重要度を示す情報である。本実施形態においては、重要度情報は、図2に示すように、星形のマークの数が多いほど重要度が高い旨を示すものであり、例えば、3段階で示されるものである。例えば、図2に示す調剤データ番号「DS0001」の調剤データDSにおいては、重要度情報により、メイラックス錠の方がリスパダールOD錠より服薬指導の重要度が高い、すなわち、リスパダールOD錠に関する服薬指導に比べてメイラックス錠に関する服薬指導をより重点的に行う必要がある旨が示されている。なお、重要度情報は、重要度が識別可能であれば、その表し方に特に制約はなく、例えば、1〜3の数字で3段段階評価していても良い。また、重要度情報は、3段階に限定されず、例えば、5段階で評価されていても良い。
本実施形態において、調剤データDSは、好ましくは、例えば、薬局で管理されている薬歴情報から上述の調剤データ項目の情報を抽出したもの、すなわち、過去に当該薬局に来局した複数の患者の服薬履歴に基づくデータである。本実施形態において、調剤データDSは、図2に示すように、1の処方箋PSに基づいて調剤された際の薬歴情報から上述の調剤データ項目の情報を抽出したものである。学習データ記憶部24は、複数の処方箋PSそれぞれに基づく複数の調剤データDSが記憶されており、少なくとも100以上の調剤データDSが記憶されていることが好ましい。なお、調剤データDSは、人工知能20に予め与えられる例題として、様々な処方例を想定して作成された架空のサンプルデータであっても良い。また、調剤データDSは、少なくとも処方薬の医薬品コードを含むデータであれば、図2に示す全ての項目の情報を含んでいなくても良い。
学習データLDは、調剤データDSと、調剤データDSに基づく服薬指導において使用される服薬指導文章との関係を示すデータである。より具体的には、学習データLDは、図2に示すように、調剤データ番号と、医薬品コードと、文章コードと、優先度情報と、服用種別情報と、治療期種別情報と、が対応付けられたデータである。文章コードは、複数の服薬指導文章それぞれに付与された当該服薬指導文章を識別するためのコードであり、詳細は後述する。すなわち、学習データLDは、調剤データ番号に対応付けられた文章コードにより識別される服薬指導文章が、当該調剤データ番号の調剤データDSに基づく服薬指導に使用され得る服薬指導文章である旨を示している。優先度情報は、調剤データDSに含まれる医薬品コードおよび薬剤名により識別される薬剤のうちの1の薬剤に関する複数の服薬指導文章について、当該調剤データDSに基づく服薬指導に使用される優先度を示す情報である。より具体的には、優先度情報は、服薬指導文章記憶部26に記憶されている当該1の薬剤に関する複数の服薬指導文章のうち、当該調剤データDSに基づく服薬指導において何れの服薬指導文章を優先的に使用するかを示す情報である。本実施形態においては、優先度情報は、優先度が高い順に番号が付されており、優先度情報の番号が小さいほど優先度が高い旨を示す。なお、優先度情報は、優先度が識別可能であれば、その表し方に特に制約はなく、例えば、数字が大きいほど優先度が高い旨を示すように表されていても良いし、数字ではなく記号等で表されていても良い。
例えば、図2に示す学習データLDにおいては、調剤データ番号「DS0001」と、「メイラックス錠1mg」に関する服薬指導文章の文章コード「XYZAB0001」および「XYZAB0002」と、が対応付けられている。また、図2に示す学習データLDにおいては、文章コード「XYZAB0001」および「XYZAB0002」と、優先度情報「1」および「2」と、がそれぞれ対応付けられている。すなわち、図2に示す学習データLDは、調剤データ番号「DS0001」の調剤データDSに基づく服薬指導に使用され得る服薬指導文章として、優先度の高い順に、文章コード「XYZAB0001」の服薬指導文章と、文章コード「XYZAB0002」の服薬指導文章と、がある旨を示す。
服用種別情報は、薬剤の服用が初めてである初回服用に適応する初回服用用の服薬指導文章であるか、継続的に服用されている継続服用に適応する継続服用用の服薬指導文章であるか、或いは、初回服用および継続服用用の服薬指導文章であるかを示す情報である。本実施形態において、服用種別情報は、図2に示すように、初回服用用の服薬指導文章には「初回」として対応付けられ、継続服用用の服薬指導文章には「継続」として対応付けられ、初回服用および継続服用用の服薬指導文章には「初回/継続」として対応付けられている。なお、服用種別情報は、少なくとも初回服用用の服薬指導文章を識別可能であれば、その表し方に特に制約はない。治療期種別情報は、治療初期用の服薬指導文章であるか、治療継続期用の服薬指導文章であるか、或いは、治療初期および治療継続期用の服薬指導文章であるかを示す情報である。本実施形態において、治療期種別情報は、図2に示すように、治療初期用の服薬指導文章には「初期」として対応付けられ、治療継続期用の服薬指導文章には「継続期」として対応付けられ、治療初期および治療継続期用の服薬指導文章には「初期/継続期」として対応付けられている。なお、治療期種別情報は、少なくとも治療初期用および治療継続期用の服薬指導文章を識別可能であれば、その表し方に特に制約はない。治療初期および治療継続期については、詳細を後述する。なお、学習データLDは、調剤データ番号等の調剤データを識別可能な情報と、文章コード等の服薬指導文章を識別可能な情報と、が対応付けられているデータであれば、特に制約されず、例えば、優先度情報、服用種別情報、および治療期種別情報を含んでいなくても良い。
例えば、図2に示す学習データLDにおいては、調剤データ番号「DS0002」と、「ロキソプロフェンナトリウム60mg錠」に関する服薬指導文章の文章コード「ABCDE0000」および「ABCDE0005」と、が対応付けられている。また、図2に示す学習データLDにおいて、文章コード「ABCDE0000」は、服用種別情報「初回/継続」および治療期種別情報「初期/継続期」と対応付けられている。一方、文章コード「ABCDE0005」は、服用種別情報「初回」および治療期種別情報「初期」と対応付けられている。すなわち、図2に示す学習データLDは、調剤データ番号「DS0002」に基づく服薬指導において、処方された薬剤が服薬者にとって初回服用であり、且つ、治療初期である場合には、文章コード「ABCDE0000」および「ABCDE0005」の服薬指導文章が適応される一方、処方された薬剤が服薬者にとって継続服用であり、且つ、治療継続期である場合には、文章コード「ABCDE0000」の服薬指導文章は適応されるが文章コード「ABCDE0005」の服薬指導文章は適応されないことを示す。図14に示すように、文章コード「ABCDE0005」の服薬指導文章は薬剤の紹介を示す服薬指導文章であるため、初回服用且つ治療初期の服薬者には必要であるが、継続服用且つ治療継続期の服薬者は、薬剤を既に服用しているため、当該薬剤の紹介を示す服薬指導文章は不要であると想定される。よって、学習データLDにおいて、文章コード「ABCDE0005」のような薬剤の紹介を示す服薬指導文章の文章コードは、服用種別情報「初回」且つ治療期種別情報「初期」と対応付けられることが好ましい。
服薬指導文章記憶部26は、薬剤と当該薬剤に関する服薬指導文章とを対応付けて記憶する記憶装置である。より具体的には、服薬指導文章記憶部26は、図3に示すように、医薬品コードと当該医薬品コードにより識別される薬剤に関する服薬指導文章の文章コードとが対応付けられた文章コードテーブルYMと、文章コードと当該文章コードにより識別される服薬指導文章とが対応付けられた服薬指導文章テーブルMIと、を備える。文章コードは、好ましくは、服薬指導文章を識別するために各服薬指導文章に付与された所定桁数のコードである。本実施形態において、文章コードは、図3に示すように、9桁の英数字で構成され、英字部分が同一の文章コードは同一薬剤に関する服薬指導文章を示す。なお、文章コードの構成は、服薬指導文章を識別可能な形態であれば、特に制約されず、例えば、9桁以下であっても良いし、英数字以外の記号等で構成されていても良い。
本実施形態において、服薬指導文章は、診断項目「A」および計画項目「P」から構成される文章であることが好ましく、1の文章コードに対して、診断項目「A」および計画項目「P」からなる服薬指導文章が対応付けられている(図3参照)。診断項目「A」は、薬剤師等の服薬指導者による診断を示す文章であり、問題指向型診療記録(POMR;Problem Oriented Medical Record)に係るSOAP方式の「A(Assessment:医師や薬剤師の診断・評価)」に相当するものであることが好ましい。計画項目「P」は、服薬指導者による治療の方針および計画を示す文章であり、SOAP方式の「P(Plan:治療方針・計画)」に相当するものであることが好ましい。服薬指導文章記憶部26は、インターネット60を介して、服薬指導支援装置10および人工知能20を含む外部装置と通信可能に構成されている。服薬指導支援装置10および人工知能20は、インターネット60を介して、服薬指導文章記憶部26に記憶されている各種情報を取得したり、服薬指導文章記憶部26に各種情報を格納することができる。なお、服薬指導文章記憶部26は、文章コードテーブルYMと服薬指導文章テーブルMIとを統合した1のテーブルを備えていても良い。また、服薬指導文章記憶部26に記憶される服薬指導文章は、診断項目「A」および計画項目「P」から構成されていなくても良い。
薬歴情報記憶部28は、患者の調剤に関する情報である薬歴情報を、患者の氏名、保険証番号、生年月日等の患者を特定可能な患者特定情報と関連付けて記憶する記憶装置である。薬歴情報記憶部28は、インターネット60を介して、服薬指導支援装置10を含む外部装置と通信可能に構成されている。服薬指導支援装置10は、インターネット60を介して、薬歴情報記憶部28に記憶されている各種情報を取得したり、薬歴情報記憶部28に各種情報を格納することができる。薬歴情報は、薬剤師が行う調剤および服薬指導の内容を記録した情報のことである。薬歴情報記憶部28には、薬剤師が調剤した際に後述の処方入力画面5に入力された処方箋情報および登録確認画面8(図5、図10参照)に示される服薬指導内容が、薬歴情報として記憶されている。一般に、薬歴情報は、問題指向型診療記録に係るSOAP方式に従って、「S(Subjective:患者の訴え等の主観的情報)」、「O(Objective:検査結果、検査画像等の客観的情報)」、「A(Assessment:医師や薬剤師の診断・評価)」、「P(Plan:治療方針・計画)」の4つに分類された項目ごとに必要な情報が記録されるものが多い。本実施形態において、薬歴情報は、好ましくは、SOAP方式に従って記録されているものである(図10参照)。なお、薬歴情報は、PC30が後述の登録確認画面8に表示された保存ボタン86(図10参照)による保存指示の入力を受け付けた場合のみならず、後述の処方入力画面5(図5参照)や服薬指導画面8(図8参照)に入力された内容を所定時間おきに自動的に保存するように構成されていても良い。
薬歴情報記憶部28は、好ましくは、医薬品コードと、当該医薬品コードにより識別される薬剤の名称(医薬品名)とを対応付けて記憶している。また、薬歴情報記憶部28は、好ましくは、後述の医療機関コード(図14参照)と、当該医療機関コードにより識別される医療機関の名称と、当該医療機関の診療科情報と、を対応付けて記憶している。なお、これらの情報は、薬歴情報記憶部28に限定されず、例えば、服薬指導支援装置10のROM13又はRAM14に記憶されていても良いし、人工知能記憶部22、学習データ記憶部24、若しくは、服薬指導文章記憶部26に記憶されていても良い。
PC30は、制御部32と、記憶部34と、表示部36と、入力部38と、ネットワークI/F40と、を備える。これらの構成要素は、バス42を介して互いに通信可能に構成されている。
制御部32は、CPUであり、記憶部34に記憶された各種プログラムに従って処理を実行する。制御部32は、記憶部34に記憶されたプログラムに従い、後述の服薬指導支援処理(図13参照)を実行する。記憶部34は、各種プログラムおよび当該プログラムの実行に必要なデータ等を記憶する記憶装置である。なお、記憶部34は、好ましくは、ROM、RAM、フラッシュメモリー、HDD等が組み合わされて構成される。表示部36は、服薬指導支援装置10からインターネット60を介して受信した各種情報を表示する液晶ディスプレイ(LCD)であり、本発明の出力装置に相当する。入力部38は、例えば、キーボードやマウス等の、PC30に指示や情報を入力するための装置である。ネットワークI/F40は、ルータ70を介して、インターネット60に接続されている。なお、以下の説明においては、「PC30の制御部32」のことを、単に「PC30」とも称する。
(服薬指導支援システム1の動作)
次に、服薬指導支援システム1の動作の一例について説明する。服薬指導支援システム1の動作とは、服薬指導支援装置10およびPC30が図11〜13に示す処理を実行することにより、服薬指導支援システム1の各構成要素間でやり取りされる動作である。以下では、PC30を操作する薬剤師等の服薬指導者が、1の処方箋に基づく服薬指導を行い、当該服薬指導の内容を薬歴情報に記録させる場合の流れを例に挙げて説明する。なお、以下の服薬指導支援システム1の動作においては、服薬指導支援装置10、人工知能20、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、薬歴情報記憶部28、およびPC30の間では、インターネット60およびルータ70を介して通信が実行される。ただし、以下では、特に言及しない限り、「インターネット60を介して」および「ルータ70を介して」という説明を省略する。
図4は、服薬指導支援システム1の動作の一例を示したシーケンス図である。図5は、PC30の表示部36に表示される処方入力画面5を示す図である。図6は、PC30の表示部36に表示される受付画面6を示す図である。図7は、PC30の表示部36に表示される薬歴画面7を示す図である。図8および図9は、PC30の表示部36に表示される服薬指導画面8を示す図である。図10は、PC30の表示部36に表示される登録確認画面9を示す図である。なお、本実施形態において、服薬指導者がPC30の入力部38を介して処方入力画面5(図5参照)の表示指示を入力し、服薬指導支援装置10がPC30から当該表示指示を受信することにより、図4に示すシーケンス図が開始されるものとする。処方入力画面5の表示指示は、例えば、表示部36に表示されるアイコンのクリック操作等により入力される。
まず、服薬指導支援装置10は、PC30の表示部36に処方入力画面5を表示させる(D002)。より具体的には、服薬指導支援装置10は、処方入力画面5を表示させるための表示データを取得し、PC30に送信する。PC30は、服薬指導支援装置10から受信した当該表示データに基づき、表示部36に処方入力画面5を表示させる(D004)。なお、処方入力画面5を表示させるための表示データは、患者特定情報と、当該患者特定情報に関連付けて記憶されている薬歴情報と、処方入力画面5のテンプレートと、に基づき作成されるデータであることが好ましい。この場合、処方入力画面5のテンプレートは、ROM13又はRAM14に記憶されていても良いし、人工知能記憶部22、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、若しくは、薬歴情報記憶部28に記憶されていても良い。また、処方入力画面5のテンプレートは、PC30の記憶部34に記憶されていても良い。この場合、PC30は、D002において、服薬指導支援装置10から受信した患者特定情報および薬歴情報と処方入力画面5のテンプレートとから表示データを作成し、表示部36に処方入力画面5を表示させれば良い(D004)。
図5に示すように、処方入力画面5は、今回患者に対して発行された処方箋PS(すなわち、患者が薬局に持参した処方箋PS)に基づいて、処方内容を入力する画面である。処方入力画面5は、患者情報表示領域51と、調剤情報表示領域52と、過去処方表示領域54と、処方入力領域55と、確定ボタン57と、を有する。患者情報表示領域51は、例えば、氏名、生年月日、年齢、性別等、今回患者に対して発行された処方箋PSにより示される情報および薬歴情報記憶部28に記憶されている患者特定情報の少なくとも一部が表示される領域である。調剤情報表示領域52は、調剤日、薬剤師の氏名、医療機関名、診療科名、保険情報等の情報が表示される領域である。調剤情報表示領域52に表示される情報は、今回患者に対して発行された処方箋および当該患者の薬歴情報から取得されるものである。過去処方表示領域54は、当該患者に対して過去に処方された薬歴情報が表示される領域である。処方入力領域55は、今回患者に対して発行された処方箋に基づいて薬剤師等により入力される領域であり、処方内容と、処方された薬剤の数量および処方日数とが入力される領域である。確定ボタン57は、処方入力領域55に入力された内容を処方箋情報として確定して薬歴情報記憶部28に記憶させる確定指示の入力を受け付けるボタンである。なお、処方入力画面5は、図5に示す形態に限定されず、少なくとも処方箋に基づいて処方内容を入力可能な形態であれば良い。
図4において、服薬指導者が、患者が持参した処方箋に基づいて、入力部38を介して処方入力領域55に処方内容を入力し、確定ボタン57の入力操作を行うと(D006)、PC30は、服薬指導支援装置10へ、入力された処方内容に基づく処方箋情報を送信する(D008)。処方箋情報とは、処方箋PSにより示される情報であって、少なくとも処方された薬剤名を含む情報である(図14参照)。本実施形態においては、処方箋情報として、患者の氏名、生年月日、性別、保険者番号、保険医療機関の所在地及び名称、保険医名、保険区分、医療機関コード、交付年月日、処方内容を含む情報である。また、本実施形態において、処方箋情報のうち処方内容以外の情報は、処方箋PSに基づいて、処方入力画面5を表示させる前に服薬指導者等により既に入力されており、処方入力画面5の患者情報表示領域51および調剤情報表示領域52に表示されている。よって、D008において、PC30は、患者情報表示領域51、調剤情報表示領域52、および処方入力領域55に表示される情報に基づいて、処方箋情報を送信する。
服薬指導支援装置10は、PC30から処方箋情報を受信すると、PC30の表示部36に受付画面6(図6参照)を表示させる(D010)。より具体的には、服薬指導支援装置10は、受付画面6を表示させるための表示データを取得し、PC30に送信する。PC30は、服薬指導支援装置10から受信した当該表示データに基づき、表示部36に受付画面6を表示させる(D012)。なお、受付画面6を表示させるための表示データは、受付画面6に表示させる受付中の患者の情報と、受付画面6のテンプレートと、に基づき作成されるデータ出ることが好ましい。受付画面6のテンプレートは、ROM13又はRAM14に記憶されていても良いし、人工知能記憶部22、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、若しくは、薬歴情報記憶部28に記憶されていても良い。また、受付画面6のテンプレートは、PC30の記憶部34に記憶されていても良い。この場合、PC30は、D012において、服薬指導支援装置10から受信した受付中の患者の情報と受付画面6のテンプレートとから表示データを作成し、表示部36に受付画面6を表示させれば良い(D012)。
図6に示すように、受付画面6は、処方箋PSに基づく調剤のために薬局に来局している患者を一覧表示する画面である。受付画面6は、受付中の患者の氏名、来局目的、ステータス、メモが一覧表示される画面である。ステータスは、現在の調剤および服薬指導状況を示すものであり、例えば、処方入力済み、服薬指導中等が挙げられる。メモは、患者に関する特記事項を示すものであり、例えば、一時外出している旨等が示される。なお、受付画面6は、図6に示す形態に限定されず、少なくとも受付中の患者を一覧表示する形態であれば良い。
図4において、服薬指導者が、入力部38を介して、受付画面6に一覧表示される患者のうち、1の患者を選択操作すると(D014)、PC30は、服薬指導支援装置10へ患者選択指示を送信する(D016)。より具体的には、PC30は、患者選択指示とともに、例えば、患者の氏名等の選択された患者を特定可能な情報を服薬指導支援装置10へ送信する。そして、服薬指導支援装置10は、PC30から患者選択指示とともに受信した患者を特定可能な情報に基づいて、PC30の表示部36に当該患者の薬歴画面7を表示させる(D018)。より具体的には、服薬指導支援装置10は、薬歴画面7を表示させるための表示データを取得し、PC30に送信する。PC30は、服薬指導支援装置10から受信した当該表示データに基づき、表示部36に薬歴画面7(図7参照)を表示させる(D020)。例えば、図6に示す受付画面6において、服薬指導者が、入力部38を介して、患者「大阪 花子」を選択すると(D014)、患者「大阪 花子」の薬歴画面7が表示部36に表示される(D020)。
図7に示すように、薬歴画面7は、薬歴情報を表示する画面である。薬歴画面7は、メニュー表示領域71と、詳細表示領域75と、終了ボタン78と、を備える。メニュー表示領域71は、患者の氏名、生年月日、および年齢と、メニューボタンM1〜M3が表示される領域である。メニューボタンは、患者のプロフィール等の情報を表示するための患者情報ボタンM1、今回患者に対して発行された処方箋に基づく処方箋情報を表示するための処方箋情報ボタンM2、および、服薬指導文章を表示するための服薬指導ボタンM3を含む。詳細表示領域75は、服薬指導者によるメニューボタンM1〜M3の選択指示に応じて、患者のプロフィール情報、処方箋情報、服薬指導文章等の詳細情報が表示される領域である。本実施形態では、D020において、PC30は、図7に示すように、詳細表示領域75に何も表示されていない状態の薬歴画面7を表示部36に表示させる。なおD020において、PC30は、詳細表示領域75に患者のプロフィール情報、処方箋情報、または服薬指導文章が表示された状態の薬歴画面7を表示部36に表示させても良い。終了ボタン78は、薬歴画面7の表示を終了させる終了指示の入力を受け付けるボタンである。なお、薬歴画面7は、図7に示す形態に限定されず、薬歴情報を表示可能な形態であれば良い。
図4において、服薬指導者が、入力部38を介して、服薬指導ボタンM3を入力操作すると(D022)、PC30は、服薬指導指示を服薬指導支援装置10へ送信する(D024)。服薬指導支援装置10は、PC30から服薬指導指示を受信すると、処方データPDを人工知能20に入力する(D026)。より具体的には、D026において、服薬指導支援装置10は、後述の処方データ入力処理(図11参照)を実行することにより、D008においてPC30から受信した処方箋情報に基づいて作成した処方データPDを、入力データとして人工知能20に送信する。処方データPDについては、詳細を後述する。なお、服薬指導指示は、本発明の「服薬指導文章の出力指示」に相当する。
人工知能20は、服薬指導支援装置10により処方データPDが入力されると、入力された処方データPDおよび学習データ記憶部24に記憶されている学習データLDに基づいて、処方データPDに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の服薬指導文章を抽出する(D028)。より具体的には、人工知能20は、人工知能記憶部22に記憶されている学習データLDによる学習結果と、処方データPDとに基づいて、服薬指導記憶部26に記憶されている服薬指導文章の中から、服薬指導者が処方データPDに基づいて服薬指導を行う際に使用され得る服薬指導文章を抽出する。そして、人工知能20は、抽出した服薬指導文章を服薬指導支援装置10へ送信する(D030)。より具体的には、人工知能20は、抽出した服薬指導文章に対応する文章コードを服薬指導支援装置10へ送信する。人工知能20による服薬指導文章の抽出については詳細を後述するが、例えば、人工知能20は、D028において、図15に示す処方データPD1に基づく服薬指導に使用され得る服薬指導文章として、抽出結果SE1(図15参照)に示す5つの文章コードを抽出する。そして、人工知能20は、D030において、抽出した5つの文章コードを、服薬指導支援装置10へ送信する。
服薬指導支援装置10は、人工知能20から服薬指導文章の文章コードを受信すると、PC30へ当該文章コードに対応する服薬指導文章を送信する(D032)。より具体的には、服薬指導支援装置10は、受信した文章コードに対応付けて服薬指導文章記憶部26に記憶されている服薬指導文章を取得する。そして、服薬指導支援装置10は、取得した服薬指導文章を含む服薬指導画面8を表示させるための表示データを取得し、PC30に送信する。PC30は、服薬指導支援装置10から受信した当該表示データに基づき、表示部36に服薬指導画面8を表示させる(D034)。なお、服薬指導画面8を表示させるための表示データは、取得した服薬指導文章と、服薬指導画面8のテンプレートと、処方箋に関する情報等の服薬指導画面8に表示させる各種情報(図8参照)と、に基づき作成されるデータであることが好ましい。また、服薬指導画面8を表示させるための表示データは、人工知能20から受信した文章コードに対応付けて服薬指導文章記憶部26に記憶されている医薬品コードにより識別される薬剤名も含むデータであることが好ましい。服薬指導画面8のテンプレートは、ROM13又はRAM14に記憶されていても良いし、人工知能記憶部22、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、若しくは、薬歴情報記憶部28に記憶されていても良い。また、服薬指導画面8のテンプレートは、PC30の記憶部34に記憶されていても良い。この場合、PC30は、D032において、服薬指導支援装置10から受信した服薬指導文章等の情報と服薬指導画面8のテンプレートとから表示データを作成し、表示部36に服薬指導画面8を表示させれば良い(D034)。
図8に示すように、服薬指導画面8は、薬歴画面7(図7参照)の詳細表示領域75に服薬指導文章等が表示された画面である。服薬指導画面8は、薬歴画面7(図7参照)において服薬指導ボタンM3が入力されることにより表示される画面である。服薬指導画面7は、服薬指導タブ72と、登録確認タブ73と、処方箋表示領域74と、服薬指導文章表示領域76と、が詳細表示領域75に表示される画面であり、2つのタブ72,73のうち服薬指導タブ72がアクティブの状態となっている。処方箋表示領域74は、今回患者に対して発行された処方箋PSのうち前回発行された処方箋PSからの変更内容を示す変更情報と、当該処方箋PSの調剤日と、が表示される領域である。なお、服薬指導画面8は、図8に示す形態に限定されず、少なくとも服薬指導文章が表示可能な形態であれば良い。
服薬指導文章表示領域76は、今回患者に対して発行された処方箋PSに基づく服薬指導に使用され得る服薬指導文章IS1〜IS6、すなわち、人工知能20により抽出された服薬指導文章IS1〜IS6が表示される領域である。図8に示すように、服薬指導文章表示領域76は、薬剤ごとに当該薬剤に関する服薬指導文章IS1〜IS6が表示されている。服薬指導文章表示領域76は、今回患者に対して発行された処方箋に示される複数の薬剤に関する服薬指導文章が、薬剤の服薬指導の重要度が高い順に表示されることが好ましい。例えば、図8に示す服薬指導画面8においては、今回患者に対して発行された処方箋PSに基づく服薬指導の重要度が高い順に、「アダラートL錠10mg」、「アダラートL錠20mg」、「ロキソニン錠60mg」となる。また、服薬指導文章表示領域76は、今回患者に対して発行された処方箋PSに示される薬剤のうち1の薬剤に関する複数の服薬指導文章が、服薬指導に使用される優先度が高い順に表示されることが好ましい。例えば、図8に示す服薬指導画面8においては、「アダラートL錠20mg」に関する服薬指導文章において、服薬指導に使用される優先度が高いものから順に、服薬指導文章IS3、服薬指導文章IS4、服薬指導文章IS5となる。なお、服薬指導画面8における服薬指導文章の表示方法は、薬剤の服薬指導の重要度の高低、および、服薬指導文章の服薬指導に使用される優先度の高低を識別可能な表示形態であれば、図8に示す表示形態に限定されない。
また、服薬指導文章表示領域76において、服薬指導文章IS1〜IS6は、例えば、薬効薬理、副作用・症状、飲み方・保管方法等の各服薬指導文章の内容に基づくカテゴリ名が併せて表示されることが好ましい。カテゴリ名は、服薬指導文章または当該服薬指導文章に対応する文章コードに対応付けて服薬指導文章記憶部26に記憶されていることが好ましい。また、服薬指導支援装置10は、図4のD032において、服薬指導文章とともに、当該服薬指導文章のカテゴリ名をPC30へ送信することが好ましい。なお、カテゴリ名は、好ましくは、薬効薬理、副作用・症状、飲み合わせ等の相互作用、禁忌、飲み方・保管方法、生活等が挙げられる。また、服薬指導文章表示領域76に表示される服薬指導文章IS1〜IS6は、服薬指導文章記憶部26に記憶されている服薬指導文章の診断項目「A」および計画項目「P」が併記されて示されている。なお、服薬指導文章IS1〜IS6の表示形態は、服薬指導者に服薬指導文章IS1〜IS6の内容を認識可能な表示形態であれば、特に制約されない。
図4において、服薬指導者が、入力部38を介して、服薬指導に使用したい服薬指導文章を選択した状態で、登録確認タブ73を選択することによる登録指示を入力すると(D036)、PC30は、登録指示を服薬指導支援装置10へ送信する(D038)。より具体的には、PC30は、登録指示と、選択された服薬指導文章と、を服薬指導支援装置10へ送信する。例えば、図9に示す服薬指導画面8においては、4つの服薬指導文章IS1,IS2,IS3,IS5が選択されている。
服薬指導支援装置10は、PC30から受信した登録指示に基づいて、PC30の表示部36に登録確認画面9を表示させる(D040)。より具体的には、服薬指導支援装置10は、登録確認画面9を表示させるための表示データを取得し、PC30に送信する。PC30は、服薬指導支援装置10から受信した当該表示データに基づき、表示部36に登録確認画面9を表示させる(D042)。なお、登録確認画面9を表示させるための表示データは、登録確認画面9のテンプレートと、服薬指導内容等の登録確認画面9に表示させる各種情報(図10参照)と、に基づき作成されるデータであることが好ましい。登録確認画面9のテンプレートは、ROM13又はRAM14に記憶されていても良いし、人工知能記憶部22、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、若しくは、薬歴情報記憶部28に記憶されていても良い。また、登録確認画面9のテンプレートは、PC30の記憶部34に記憶されていても良い。この場合、PC30は、D040において、服薬指導支援装置10から受信した各種情報と登録確認画面9のテンプレートとから表示データを作成し、表示部36に登録確認画面9を表示させれば良い(D042)。
図10に示すように、登録確認画面9は、薬歴画面7(図7参照)の詳細表示領域75に服薬指導内容が表示された画面である。登録確認画面9は、服薬指導画面8(図9参照)において登録確認タブ73を選択することにより表示される画面である。登録確認画面9は、服薬指導タブ72と、登録確認タブ73と、指導基本情報表示領域82と、薬歴情報表示領域84と、保存ボタン86と、が詳細表示領域75に表示される画面であり、2つのタブ72,73のうち登録確認タブ73がアクティブの状態となっている。指導基本情報表示領域82は、服薬指導日、服薬指導対象者、および薬情文書の扱いを含む服薬指導基本情報が表示される領域である。薬情文書の扱いとは、薬剤に関する説明を記した文書の扱いを示すものであり、例えば、「口頭説明のみ」、「口頭説明および印刷」等がプルダウン形式で選択可能に表示されていても良い。また、「口頭説明および印刷」が選択された場合は、インターネット60またはルータ70を介して接続されたプリンタ(不図示)や患者の携帯端末(不図示)等の出力装置に、服薬指導画面8において選択された服薬指導文章等の薬剤に関する説明を記した文書を出力させても良い。なお、登録確認画面9は、薬情文書の扱いをプルダウン形式で選択可能に表示されていなくても良い。この場合、登録確認画面9は、例えば、「口頭説明のみ」、「口頭説明および印刷」等の薬情文章の扱い方を示す情報が選択不可能な状態で表示されていても良いし、薬情文章の扱い方を示す情報が表示されていなくても良い。薬歴情報表示領域84は、薬歴情報記憶部28に記憶させる今回の調剤に関する薬歴情報を表示させる領域である。薬歴情報表示領域84は、好ましくは、SOAP方式に従って薬歴情報が表示され、診断項目「A」および計画項目「P」として、服薬指導画面8において選択された服薬指導文章が表示されている。保存ボタン86は、薬歴情報に服薬指導内容を記録させる指導記録指示の入力を受け付けるボタンである。より具体的には、保存ボタン86は、薬歴情報表示領域84に表示されている服薬指導文章を含む薬歴情報を、薬歴情報記憶部28に記憶させる指導記録指示の入力を受け付けるボタンである。なお、登録確認画面9は、図10に示す形態に限定されず、少なくとも服薬指導内容が表示可能な形態であれば良い。
図4において、服薬指導者が、入力部38を介して、保存ボタン86を入力すると(D044)、PC30は、指導記録指示を服薬指導支援装置10へ送信する(D046)。服薬指導支援装置10は、PC30から指導記録指示を受信すると、登録確認画面9の薬歴情報表示領域84に表示されている薬歴情報を、メニュー表示領域71に表示されている患者の今回の調剤の薬歴情報として、薬歴情報記憶部28に記憶させる(D048)。また、服薬指導支援装置10は、D048において薬歴情報記憶部28に記憶させた薬歴情報に基づく情報を学習データLDに追加し、学習データ記憶部24に当該学習データLDを記憶させる(D050)。より具体的には、服薬指導支援装置10は、D048において薬歴情報記憶部28に記憶させた薬歴情報から、調剤データDS(図2参照)に必要な情報を抽出して新たな調剤データDSを作成する。そして、服薬指導支援装置10は、当該薬歴情報から服薬指導に使用された服薬指導文章を抽出し、当該服薬指導文章と、調剤データDSと、医薬品コードと、を対応付けて、学習データLD(図2参照)に追加する。なお、服薬指導支援装置10は、D050において、服薬指導に使用された服薬指導文章の数が多い薬剤ほど重要度が高いとして、調剤データDSに含まれる重要度情報を設定しても良いし、重要度情報を設定しなくても良い。また、服薬指導支援装置10は、D050において、学習データLDに含まれる優先度情報、服用種別情報、および治療期種別情報は、適宜設定しても良いし、設定しなくても良い。
服薬指導者が入力部38を介して終了ボタン78を選択操作すると(D052)、PC30は、終了指示を服薬指導支援装置10へ送信し(D054)、本処理を終了する。これにより、服薬指導支援装置10は、処方データPDおよび学習データLDに基づいて、服薬指導文章記憶部26に記憶されている多数の服薬指導文章の中から、処方データPDに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。また、服薬指導支援装置10は、人工知能20に服薬指導文章を抽出させることにより、服薬指導文章の抽出のための複雑なプログラムを備える必要なく、高精度に処方データPDに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。よって、患者に対して効率的かつ容易に、適切な服薬指導を行うことができる。
(服薬指導支援装置10の服薬指導支援処理)
次に、服薬指導支援装置10が実行する服薬指導支援処理について詳細に説明する。
図11は、服薬指導支援装置10の服薬指導支援処理を示すフローチャートを示す図である。本実施形態において、服薬指導支援装置10の制御部11は、PC30から処方入力画面5の表示指示を受信すると、ROM13に記憶された服薬指導支援プログラム130に従って図11に示す服薬指導支援処理を開始する。
まず、ステップS100(以下、ステップを省略)において、制御部11は、処方入力画面5(図5参照)をPC30の表示部36に表示させる。なお、S100の処理は、図4のD002の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。そして、制御部11は、処方箋情報を受信したか否かを判断する(S102)。処方箋情報を受信していない場合(S102:NO)、制御部11は、処方箋情報を受信するまでS102の処理を繰り返す。なお、制御部11は、S100の処理を実行してから所定時間経過するまでに処方箋情報を受信しない場合は、服薬指導支援処理を終了しても良い。処方箋情報を受信した場合(S102:YES)、制御部11は、受信した処方箋情報をRAM14に記憶し、受付画面6(図6参照)を表示部36に表示させる(S104)。そして、制御部11は、患者選択指示を受信したか否かを判断する(S106)。患者選択指示を受信していない場合(S106:NO)、制御部11は、患者選択指示を受信するまでS106の処理を繰り返す。なお、制御部11は、S104の処理を実行してから所定時間経過するまでに患者選択指示を受信しない場合は、服薬指導支援処理を終了しても良い。患者選択指示を受信した場合(S106:YES)、制御部11は、薬歴画面7(図7参照)を表示部36に表示させる(S108)。なお、S104〜S108の処理は、図4のD010,D016〜D018の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
制御部11は、服薬指導指示を受信したか否かを判断する(S110)。服薬指導指示を受信していない場合(S110:NO)、制御部11は、その他の指示を受信したか否かを判断する(S112)。その他の指示を受信した場合(S112:YES)、制御部11は、受信した指示に応じた処理を実行し(S114)、終了指示を受信したか否かを判断する(S116)。その他の指示を受信していない場合(S112:NO)、制御部11は、S116へ移行する。終了指示を受信していない場合(S116:NO)、制御部11は、S110へ移行する。一方、終了指示を受信した場合(S116:YES)、制御部11は、服薬指導支援処理を終了する。なお、その他の指示とは、例えば、薬歴画面7の患者情報ボタンM1の入力操作に基づく患者情報表示指示や、処方箋情報ボタンM2の入力操作に基づく処方箋情報表示指示等の各種指示である(図7参照)。また、受信した指示に応じた処理とは、例えば、患者情報表示指示に基づき詳細表示領域75に患者情報を表示させる処理や、処方箋情報表示指示に基づき詳細表示領域75に処方箋情報を表示させる処理等の各種処理である。
服薬指導指示を受信した場合(S110:YES)、制御部11は、後述の処方データ入力処理(S118)を行う。処方データ入力処理(S118)により人工知能20に処方データPDを入力すると、制御部11は、人工知能20に服薬指導文章を抽出させる(S120)。なお、S120の処理は、図4のD028〜D030の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。また、人工知能20による服薬指導文章の抽出については、具体例を挙げて詳細を後述する。
S122において、制御部11は、人工知能20により抽出された服薬指導文章をPC30へ送信する。より具体的には、制御部11は、人工知能20から受信した文章コードに対応付けて服薬指導文章記憶部26に記憶されている服薬指導文章を取得し、当該服薬指導文章を含む服薬指導画面8を表示させるための表示データを、PC30に送信する。なお、S122の処理は、図4のD032の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。そして、制御部11は、登録指示を受信したか否かを判断する(S124)。登録指示を受信していない場合(S124:NO)、制御部11は、登録指示を受信するまでS124の処理を繰り返す。なお、制御部11は、S122の処理を実行してから所定時間経過するまでに登録指示を受信しない場合は、服薬指導支援処理を終了しても良い。
登録指示を受信した場合(S124:YES)、制御部11は、登録確認画面9(図10参照)を表示部36に表示させる(S126)。なお、S124〜S126の処理は、図4のD038〜D040の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。そして、制御部11は、指導記録指示を受信したか否かを判断する(S128)。指導記録指示を受信した場合(S128:YES)、制御部11は、服薬指導内容を薬歴情報記憶部28に記憶させる(S130)。より具体的には、制御部11は、登録確認画面9(図10参照)の薬歴情報表示領域84に表示されている薬歴情報を、メニュー表示領域71に表示されている患者の今回の調剤の薬歴情報として、薬歴情報記憶部28に記憶させる。図10に示すように、登録確認画面9の薬歴情報表示領域84に表示されている薬歴情報は、服薬指導内容として、服薬指導に使用された服薬指導文章を含むものである。なお、S130の処理は、図4のD048の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
そして、制御部11は、今回の処方データPDに基づく服薬指導に使用された服薬指導文章と、当該処方データPDとの関係を、学習データLDに追加して、人工知能20に機械学習させる(S132)。より具体的には、まず、制御部11は、S130において薬歴情報記憶部28に記憶させた薬歴情報に基づく情報を学習データLDに追加し、学習エータ記憶部24に当該学習データLDを記憶させる。なお、服薬指導文章と処方データPDとの関係を学習データLDに追加させる方法は、図4のD050の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。そして、制御部11は、人工知能20に、学習データ記憶部24に記憶された学習データLDを用いて機械学習させ、その学習結果を人工知能記憶部22に記憶させる。すなわち、制御部11は、今回の処方データPDに基づく服薬指導に使用された服薬指導文章と当該処方データPDとの関係が追加された学習データLDを用いて機械学習し、人工知能記憶部22に記憶されている学習結果を更新させる。なお、人工知能20に機械学習させるタイミングは、S132の処理を実行するタイミングに限定されず、例えば、人工知能20に、定期的に学習データ記憶部24に記憶されている学習データLDを用いて機械学習させ、人工知能記憶部22に記憶される学習結果を更新させるよう制御しても良い。
そして、制御部11は、終了指示を受信したか否かを判断する(S134)。終了指示を受信した場合(S134:YES)、制御部11は、服薬指導支援処理を終了する。一方、終了指示を受信していない場合(S134:NO)、制御部11は、S124へ移行する。
(処方データ入力処理)
次に、処方データ入力処理(S118)について、詳細に説明する。
図12は、服薬指導支援装置10の処方データ入力処理を示すフローチャートを示す図である。図14は、処方箋PSの一例を示す図である。図15は、処方データPD1および処方データPD1に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。なお、図15に示す処方データPD1は、図14に示す処方箋PSに基づき作成された処方データである。
まず、制御部11は、処方箋情報を取得する(S200)。より具体的には、制御部11は、S102でPC30から受信した処方箋情報をRAM14から読み出す。S200において、制御部11は、処方箋情報の中から、患者の生年月日、性別、薬剤名、用法・用量の情報を抽出し、処方データPD(図15参照)としてRAM14に記憶させることが好ましい。また、制御部11は、調剤日情報として本日の日付を、処方データPDとしてRAM14に記憶させることが好ましい。そして、制御部11は、処方箋情報に基づいて、患者の年齢を取得する(S202)。より具体的には、制御部11は、処方箋情報に含まれる患者の生年月日から年齢を算出する。また、制御部11は、処方箋情報に含まれる薬剤名と、薬歴情報記憶部28に記憶されている医薬品コードと薬剤名との対応関係とに基づいて、医薬品コードを取得する(S204)。また、制御部11は、処方箋情報に含まれる保健医療機関の名称または医療機関コードに基づいて、診療科情報を取得する(S206)。なお、診療科情報とは、例えば、内科、整形外科等の診療科を識別可能な情報である。制御部11は、S202〜S206で取得した年齢、医薬品コード、および診療科情報を、処方データPDに追加してRAM14に記憶させることが好ましい。なお、S200およびS202において取得された患者の性別、年齢、および生年月日は、本発明の患者情報に相当する。
図14の処方箋PSにより示される例では、処方箋PSにより示される処方箋情報の中から患者の生年月日、性別、薬剤名、用法・用量の情報が抽出され、処方データPD1(図15参照)としてRAM14に記憶される。また、調剤日情報として処方データ入力処理が実行されている日付が、処方データPD1としてRAM14に記憶される。また、患者の生年月日から患者の年齢が算出され、算出された年齢「28歳」が処方データPD1としてRAM14に記憶される。また、処方箋情報に含まれる2つの薬剤名「ロキソプロフェンナトリウム60mg錠」、「ランソプラゾール錠」に対応する医薬品コード「1149019F1463」、「2329023F2019」が、処方データPD1としてRAM14に記憶される。また、処方箋情報に含まれる保健医療機関の名称または医療機関コードに基づいて取得された診療科情報「内科」が、処方データPD1としてRAM14に記憶される。
図12において、制御部11は、処方箋情報に含まれる服用日数が所定期間以下であるか否かを判断する(S208)。服用日数が所定期間以下である場合(S208:YES)、制御部11は、治療期情報を「初期」として、処方データPDに追加してRAM14に記憶させる(S210)。一方、服用日数が所定期間以下でない場合(S208:NO)、制御部11は、治療期情報を「継続期」として、処方データPDに追加してRAM14に記憶させる(S212)。なお、治療期情報とは、患者の治療が治療初期であるか、或いは、治療継続期であるかを示す情報である。一般に、治療初期においては、当該治療のために飲み始めた薬剤の副作用が生じる虞があるために、1の処方箋により処方される薬剤の服用日数が短く、治療継続期に移行するにつれて、1の処方箋により処方される薬剤の服用日数が長くなることが多い。そのため、本実施形態においては、処方箋情報に含まれる服用日数に基づき、治療初期であるか、或いは、治療継続期であるか、が判断される。なお、所定期間は、特に制約されないが、本実施形態においては、所定期間を、例えば、2週間とする。なお、S208〜S212の処理は、これらの処理が実行されるタイミングに特に制約はなく、少なくともS222の処理の前までに行われていれば良い。
制御部11は、PC30が設置されている薬局への来局回数を取得する(S214)。より具体的には、制御部11は、処方箋情報に含まれる氏名、生年月日、保険者番号等の患者を特定可能な情報を抽出し、抽出した情報により特定される患者の薬歴情報が薬歴情報記憶部28に記憶されているか否かを判断する。そして、患者の薬歴情報が薬歴情報記憶部28に記憶されている場合、制御部11は、当該薬歴情報に基づいて来局回数を取得する。一方、患者の薬歴情報が薬歴情報記憶部28に記憶されていない場合、制御部11は、当該患者の当該薬局への来局が初めてであると判断し、来局回数を「1」とする。制御部11は、S214で取得した来局回数を、処方データPDに追加してRAM14に記憶させることが好ましい。なお、S202〜S206,S214の処理は、各処理が実行されるタイミングや順序に特に制約はなく、各処理が少なくともS222の処理の前までに行われていれば良い。
そして、制御部11は、処方箋情報に含まれる薬剤の服用が患者にとって初めてであるか、すなわち、患者にとって当該薬剤が初回服用であるか否かを判断する(S216)。より具体的には、制御部11は、処方箋情報により特定される患者の薬歴情報が薬歴情報記憶部28に記憶されているか否かを判断する。そして、薬歴情報記憶部28に記憶されている場合に、制御部11は、薬歴情報に基づいて、当該薬剤が初回服用であるか否かを判断する。薬歴情報記憶部28に記憶されていない場合は、制御部11は、当該薬剤が初回服用であると判断することが好ましい。S216において初回服用である場合(S216:YES)、制御部11は、服用情報を「初回」として、処方データPDに追加してRAM14に記憶させる(S218)。一方、初回服用でない場合(S216:NO)制御部11は、服用情報を「継続」として、処方データPDに追加してRAM14に記憶させる(S220)。なお、服用情報とは、薬剤の服用が初めてであるか否か、すなわち初回服用であるか、或いは、継続服用であるかを示す情報である。本実施形態において、「初回服用」および「服用が初めて」とは、薬剤の服用が初めてであることに加え、当該薬剤を服用したことはあるが、長期間服用していない状態も含むものとする。なお、S216〜S220の処理は、これらの処理が実行されるタイミングに特に制約はなく、少なくともS222の処理の前までに行われていれば良い。
そして、制御部11は、RAM14に記憶された処方データPDを、入力データとして、人工知能20に送信し(S222)、処方データ入力処理を終了する。
図14の処方箋PSにより示される例では、処方箋情報に含まれる2つの薬剤名「ロキソプロフェンナトリウム60mg錠」、「ランソプラゾール錠」の服用日数がともに7日間であるため、治療期情報「初期」が処方データPD1としてRAM14に記憶される。なお、処方箋情報に複数の薬剤名が含まれる場合であって、複数の薬剤の服用日数がそれぞれ異なる場合は、最も長い服用日数でS208の判断が行われることが好ましい。そして、処方箋情報に含まれる氏名、生年月日、保険者番号等により特定される患者の薬歴情報が薬歴情報記憶部28に記憶されていないため、来局回数「1」、および服用情報「初回」が処方データPD1としてRAM14に記憶される。このようにして作成された処方データPD1(図15参照)は、入力データとして、人工知能20へ入力される。
(PC30の服薬指導支援処理)
次に、PC30が実行する服薬指導支援処理について詳細に説明する。
図13は、PC30の服薬指導支援処理を示すフローチャートを示す図である。なお、PC30の制御部32は、服薬指導支援装置10から処方入力画面5(図5参照)を表示させるための表示データを受信することにより、図13に示す服薬指導支援処理を開始する。
まず、制御部32は、服薬指導支援装置10から受信した処方入力画面5を表示させるための表示データに基づき、表示部36に処方入力画面5を表示させる(S300)。そして、制御部32は、服薬指導者による処方箋情報の入力を受け付けたか否かを判断する(S302)。処方箋情報の入力を受け付けていない場合(S302:NO)、制御部32は、処方箋情報の入力を受け付けるまでS302の処理を繰り返す。なお、制御部32は、S300の処理を実行してから所定時間経過するまでに処方箋情報の入力を受け付けない場合は、服薬指導支援処理を終了しても良い。一方、処方箋情報の入力を受け付けた場合(S302:YES)、制御部32は、処方箋情報を服薬指導支援装置10へ送信する。なお、S300〜S304の処理は、図4のD004〜D008の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
そして、制御部32は、服薬指導支援装置10から受付画面6(図6参照)を表示させるための表示データを受信し、表示部36に受付画面6を表示させる(S306)。制御部32は、入力部38を介して、受付画面6に一覧表示される患者のうち1の患者の選択操作を受け付けたか否かを判断する(S308)。1の患者の選択操作を受け付けていない場合(S308:NO)、制御部32は、当該選択操作を受け付けるまでS308の処理を繰り返す。なお、制御部32は、S306の処理を実行してから所定時間経過するまでに処方箋情報の入力を受け付けない場合は、服薬指導支援処理を終了しても良い。一方、1の患者の選択操作を受け付けた場合(S308:YES)、制御部32は、服薬指導支援装置10へ患者選択指示を送信する(S310)。なお、S306〜S310の処理は、図4のD012〜D016の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
そして、制御部32は、服薬指導支援装置10から薬歴画面7(図7参照)を表示させるための表示データを受信し、表示部36に薬歴画面7を表示させる(S312)。制御部32は、入力部38を介して、服薬指導ボタンM3による入力操作を受け付けたか否かを判断する(S314)。服薬指導ボタンM3による入力操作を受け付けた場合(S314:YES)、制御部32は、服薬指導指示を服薬指導支援装置10へ送信し(S322)、S324へ移行する。なお、S312〜S314,S322の処理は、図4のD020〜D024の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
一方、服薬指導ボタンM3による入力操作を受け付けていない場合(S314:NO)、制御部32は、その他の入力を受け付けたか否かを判断する(S316)。その他の入力を受け付けた場合(S316:YES)、制御部32は、入力に応じた処理を実行し(S318)、終了ボタン78の選択操作による終了指示を受け付けたか否かを判断する(S320)。一方、その他の入力を受け付けていない場合(S316:NO)、制御部32は、S320へ移行する。なお、その他の入力とは、例えば、薬歴画面7の患者情報ボタンM1の入力や、処方箋情報ボタンM2の入力等の各種入力である(図7参照)。また、入力に応じた処理とは、例えば、患者情報ボタンM1の入力に応じて患者情報表示指示を服薬指導支援装置10へ送信する処理や、処方箋情報ボタンM2の入力に応じて処方箋情報表示指示を服薬指導支援装置10へ送信する処理等の各種処理である。S320において、終了指示を受け付けた場合(S320:YES)、制御部32は、後述のS338へ移行する。一方、終了指示を受け付けていない場合(S320:NO)、制御部32は、S314へ移行する。
S324において、制御部32は、表示部36に服薬指導文章を表示させる。より具体的には、制御部32は、服薬指導支援装置10から服薬指導画面8(図8参照)を表示させるための表示データを受信し、表示部36に服薬指導画面8を表示する。そして、制御部32は、入力部38を介して、登録確認タブ73の選択操作を受け付けたか否かを判断する(S326)。登録確認タブ73の選択操作を受け付けていない場合(S326:NO)、制御部32は、登録確認タブ73の選択操作を受け付けるまでS326の処理を繰り返す。なお、制御部32は、S324の処理を実行してから所定時間経過するまでに登録確認タブ73の選択操作を受け付けない場合は、服薬指導支援処理を終了しても良い。
一方、登録確認タブ73の選択操作を受け付けた場合(S326:YES)、制御部32は、登録指示を服薬指導支援装置10へ送信する(S328)。なお、S326において、服薬指導文章表示領域76に表示された少なくとも1の服薬指導文章が選択された状態で、登録確認タブ73の選択操作を受け付けた場合、制御部32は、登録指示と、選択された服薬指導文章と、を服薬指導支援装置10へ送信することが好ましい。一方、S326において、服薬指導文章表示領域76に表示された服薬指導文章がいずれも選択されていない状態で、登録確認タブ73の選択操作を受け付けた場合、制御部32は、服薬指導に使用される服薬指導文章が無いと判断し、登録指示のみを服薬指導支援装置10へ送信する、若しくは、登録指示と、選択された服薬指導文章が無い旨を示す情報と、を服薬指導支援装置10へ送信することが好ましい。なお、S324〜S328の処理は、図4のD034〜D038の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
S330において、制御部32は、服薬指導支援装置10から登録確認画面9(図10参照)を表示させるための表示データを受信し、表示部36に登録確認画面9を表示させる。そして、制御部32は、入力部38を介して、保存ボタン86の入力を受け付けたか否かを判断する(S332)。保存ボタン86の入力を受け付けた場合(S332:YES)、制御部32は、指導記録指示を服薬指導支援装置10へ送信し(S334)、終了ボタン78の選択操作による終了指示を受け付けたか否かを判断する(S336)。一方、保存ボタン86の入力を受け付けていない場合(S332:NO)、制御部32は、S336へ移行する。S336において、終了指示を受け付けた場合(S336:YES)、制御部32は、終了指示を服薬指導支援装置10へ送信し(S338)、服薬指導支援処理を終了する。一方、終了指示を受け付けていない場合(S336:NO)、制御部32は、S326へ移行する。なお、S330〜S338の処理は、図4のD042〜D046,D052〜D054の処理と同様であるため、詳細な説明を省略する。
(人工知能20による服薬指導文章の抽出)
ここで、人工知能20による服薬指導文章の抽出方法(D028,S120)について、処方データPD1〜PD5を例に挙げて説明する。
(処方データPD1)
図15は、処方データPD1および処方データPD1に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。
処方データPD1は、図14に示す処方箋PSに基づき作成された処方データPDである。人工知能20は、入力データとして処方データPD1が入力されると(D026,S222)、特定のアルゴリズムにより、人工知能記憶部22に記憶されている学習データLDによる学習結果と、処方データPD1とに基づいて、服薬指導記憶部26に記憶されている服薬指導文章の中から、服薬指導者が処方データPD1に基づいて服薬指導を行う際に使用され得る服薬指導文章を抽出する。例えば、人工知能20は、学習データ記憶部24に記憶されている調剤データDSのうち、処方データPD1に類似した調剤データDSに対応付けて記憶されている文章コードを参照して、処方データPD1に基づいて服薬指導を行う際に使用され得る服薬指導文章を抽出しても良い。なお、人工知能20により抽出される服薬指導文章の数は特に制限されず、少なくとも1の服薬指導文章が抽出されれば良い。図15に示す例では、人工知能20により、処方データPD1に基づく服薬指導に使用され得る服薬指導文章として、抽出結果SE1に示す5つの文章コード「ABCDE0000」、「ABCDE0001」、「ABCDE0005」、「ABCDE0002」、「ABCDE0003」が抽出される。
処方データPD1においては、服用情報が「初回」であるため、例えば、薬剤の紹介を示す服薬指導文章等の文章コードが、人工知能20により抽出されることが好ましい。一方、処方データPDに含まれる服用情報が「継続」である場合には、患者は今回調剤される薬剤をすでに服用しているため、当該薬剤の紹介は不要であると判断され、薬剤の紹介を示す服薬指導文章の文章コードは、人工知能20により抽出されない、または、人工知能20により低い優先度の服薬指導文章として抽出されることが好ましい。また、処方データPD1においては、治療期情報が「初期」であるため、治療初期(薬剤の服用開始から現在までの服用期間が短い場合)に生じる副作用に関する服薬指導文章が人工知能20により抽出されることが好ましい。一方、治療期情報が「継続期」である場合は、治療継続期(薬剤の当該服用期間が長期である場合)に生じる副作用に関する服薬指導文章が人工知能20により抽出されることが好ましい。
図15に示す処方データPD1においては、服用情報が「初回」および治療期情報が「初期」であるため、薬剤の紹介を示す服薬指導文章の文章コード「ABCDE0005」が、人工知能20により抽出されている。より具体的には、処方データPD1においては、図2に示す学習データLDに基づき、服用種別情報「初回」および治療期情報「初期」と対応付けられた文章コード「ABCDE0005」と、服用種別情報「初回/継続」および治療期情報「初期/継続期」と対応付けられた文章コード「ABCDE0000」とが人工知能20により抽出される。例えば、処方データPDに含まれる服用情報が「継続」および治療期情報が「継続期」である場合には、文章コード「ABCDE0000」は人工知能20により抽出されるが、文章コード「ABCDE0005」は抽出されない。なお、処方データPDに含まれる服用情報が「継続」および治療期情報が「初期」である場合、文章コード「ABCDE0005」の服薬指導文章は、人工知能20により抽出されるよう制御されても良いし、抽出されないよう制御されても良い。
人工知能20は、抽出した複数の服薬指導文章において、処方データPDに基づく服薬指導に使用される優先度を示す情報を含む抽出結果SEを生成する。優先度を示す情報は、当該優先度が認識可能な情報であれば、その形態は特に制約されず、薬剤ごとに服薬指導文章の優先度の順位が付されていても良いし、抽出されたすべての服薬指導文章に対して優先度の順位が付されていても良い。本実施形態においては、例えば、抽出結果SEの上から優先度が高い順に服薬指導文章が並べられている。図15に示す抽出結果SE1においては、優先度が高いものから順に、文章コード「ABCDE0000」、「ABCDE0001」、「ABCDE0005」、「ABCDE0002」、「ABCDE0003」となる。また、人工知能20は、抽出結果SEとともに、処方データPDに含まれる複数の処方薬それぞれについて、処方データPDに基づく服薬指導における重要度を示す重要度情報(不図示)を生成する。
服薬指導支援装置10は、人工知能20から抽出結果SEおよび重要度情報を受信し(D030,S120)、抽出結果SEに含まれる文章コードに対応付けて服薬指導文章記憶部26に記憶されている服薬指導文章および医薬品コードを取得する。そして、服薬指導支援装置10は、服薬指導文章、医薬品コード、重要度情報、および抽出結果SEに含まれる優先度を示す情報に基づいて、重要度が高い薬剤に関する服薬指導文章から順に、且つ、各薬剤に関する服薬指導文章については優先度が高い服薬指導文章から順に服薬指導画面8に表示させるための表示データを作成し、PC30へ送信する(D032,S122)。なお、D030およびS120において、人工知能20は、生成した抽出結果SEに含まれる文章コードに対応付けて服薬指導文章記憶部26に記憶されている服薬指導文章および医薬品コードを取得し、重要度情報、服薬指導文章、当該服薬指導文章に対応する医薬品コード、および優先度を示す情報を、服薬指導支援装置10へ送信しても良い。
(処方データPD2)
図16は、処方データPD2および処方データPD2に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。
処方データPD2は、診療科情報が「整形外科」である点以外は、処方データPD1と同一のデータである。人工知能20は、入力データとして処方データPD2が入力されると(D026,S222)、特定のアルゴリズムにより、人工知能記憶部22に記憶されている学習結果と、処方データPD2とに基づいて、服薬指導記憶部26に記憶されている服薬指導文章の中から、服薬指導者が処方データPD2に基づいて服薬指導を行う際に使用され得る服薬指導文章を抽出する。図16に示す例では、人工知能20により、処方データPD2に基づく服薬指導に使用され得る服薬指導文章として、抽出結果SE2に示す4つの文章コード「ABCDE0004」、「ABCDE0008」、「ABCDE0007」、「ABCDE0010」が抽出される。処方データPD2においては、服用情報が「初回」であるため、薬剤の紹介を示す服薬指導文章の文章コード「ABCDE0004」が、人工知能20により抽出されている。
処方データPD2は、処方データPD1と同一の患者が異なる診療科(整形外科)で診察を受けた際に発行された処方箋PSに基づく処方データPDであると想定される。すなわち、同一の患者に対して同時期に同じ薬剤が処方された場合であっても、診療科情報によって、異なる服薬指導文章が抽出される。これは、同一薬剤であっても患者が受診した診療科に応じて、適応する薬効・薬理が異なるためである。よって、図16に示すように、処方データPD2に基づく抽出結果SE2には、整形外科で「ロキソプロフェンナトリウム60mg錠」および「ランソプラゾール錠」が処方された場合に適応すると想定される薬効・薬理や副作用等に関する服薬指導文章が示されている。一方、図15に示すように、処方データPD1に基づく抽出結果SE1には、内科で「ロキソプロフェンナトリウム60mg錠」および「ランソプラゾール錠」が処方された場合に適応すると想定される薬効・薬理や副作用等に関する服薬指導文章が示されている。
(処方データPD3,PD4)
図17は、処方データPD3および処方データPD3に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。図18は、処方データPD4および処方データPD4に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。
処方データPD3および処方データPD4は、処方薬情報の用法・用量以外の情報はすべて同一の処方データPDである(図17及び図18参照)。処方データPD3は、処方薬情報の用法・用量が「2錠 分2 朝夕食後」であるのに対し、処方データPD4は、処方薬情報の用法・用量が「2錠 分1 就寝前」である。人工知能20は、入力データとして処方データPD3が入力されると(D026,S222)、特定のアルゴリズムにより、人工知能記憶部22に記憶されている学習結果と、処方データPD3とに基づいて、服薬指導記憶部26に記憶されている服薬指導文章の中から、服薬指導者が処方データPD3に基づいて服薬指導を行う際に使用され得る服薬指導文章を抽出する。また、人工知能20は、同様に、入力データとして処方データPD4が入力されると(D026,S222)、学習結果と処方データPD4とに基づいて、服薬指導記憶部26に記憶されている服薬指導文章の中から、服薬指導者が処方データPD4に基づいて服薬指導を行う際に使用され得る服薬指導文章を抽出する。
処方データPD3を入力データとして人工知能20により抽出された抽出結果SE3は、2つの文章コード「XYZAB0001」、「XYZAB0002」が抽出される。一方、処方データPD4を入力データとして人工知能20により抽出された抽出結果SE4は、1つの文章コード「XYZAB0001」が抽出される。すなわち、処方データPD4に含まれる処方薬情報の用法・用量は「2錠 分1 就寝前」であるため、薬剤の服用直後に車の運転等の危険を伴う機械の操作を行う機会が非常に少ないと想定され、「車の運転等、危険を伴う機械の操作等は避けてください。」という服薬指導文章に対応する文章コード「XYZAB0002」は、抽出結果SE4に含まれない。これは、学習データ記憶部24に記憶されている学習データLDが、処方薬情報の用法・用量として「就寝前」が含まれる調剤データDSには文章コード「XYZAB0002」が対応付けられないように作成されているためである。よって、人工知能20は、処方データPD4および学習データLDの学習結果に基づいて服薬指導文章を抽出する際に、文章コード「XYZAB0002」を抽出しないよう制御される。また、処方データPD3および処方データPD4は、服用情報が「継続」であるため、例えば、「緊張や不安を和らげるお薬です。」というような薬剤の紹介を示す服薬指導文章は人工知能20により抽出されない。
(処方データPD5)
図19は、処方データPD5および処方データPD5に基づき抽出される服薬指導文章を説明するための図である。
処方データPD5は、処方薬情報として「エピナスチン塩酸塩錠20mg」を示す薬剤名および医薬品コードが含まれる処方データPDである。人工知能20は、入力データとして、処方データPD5が入力されると(D026,S222)、特定のアルゴリズムにより、人工知能記憶部22に記憶されている学習結果と、処方データPD5とに基づいて、服薬指導記憶部26に記憶されている服薬指導文章の中から、服薬指導者が処方データPD5に基づいて服薬指導を行う際に使用され得る服薬指導文章を抽出する。
「エピナスチン塩酸塩錠20mg」は、アレルギー反応を抑える薬であり、気管支喘息や花粉症の治療に用いられる薬である。すなわち、主に春頃の花粉症が流行する季節に「エピナスチン塩酸塩錠20mg」が処方される場合は、花粉症の治療を目的として処方されている場合が多い。よって、処方データPDに含まれる調剤日情報が花粉症の流行する季節を示す場合、人工知能20が花粉症に関する服薬指導文章を抽出するように制御されることが好ましい。図19に示す処方データPD5は、花粉症が流行する季節に該当する調剤日情報「2019/4/18」を含むため、人工知能20により抽出された抽出結果SE5には、花粉症に関する服薬指導文章に対応する文章コード「FAGBC0010」、「FAGBC0011」、「FAGBC0012」が含まれる。
ただし、花粉症が流行する季節に該当する調剤日情報であっても、例えば、気管支喘息等の花粉症以外の疾患の治療を目的として「エピナスチン塩酸塩錠20mg」が処方される場合もあるため、人工知能20は、花粉症に関する服薬指導文章に対応する文章コードに加え、花粉症以外の疾患に関する服薬指導文章に対応する文章コードを抽出するよう制御されることが好ましい。よって、図19に示す抽出結果SE5には、花粉症以外の疾患に関する服薬指導文章に対応する文章コード「FAGBC0003」、「FAGBC0002」、「FAGBC0001」が含まれている。なお、処方データPDに含まれる調剤日情報が、花粉症が流行する季節に該当しない場合は、花粉症の治療を目的として処方される可能性は低いため、花粉症に関する服薬指導文章に対応する文章コードFAGBC0010」、「FAGBC0011」、「FAGBC0012」は、人工知能20により抽出されない、または、人工知能20により低い優先度の服薬指導文章として抽出される。
本発明の服薬指導支援装置10によれば、調剤データDSと、当該調剤データDSに基づく服薬指導に使用される服薬指導文章との関係を、学習データLDとして人工知能20に学習させ、さらに、処方データPDおよび学習データLDに基づき、処方データPDに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の服薬指導文章を人工知能20に抽出させる(S120)。よって、服薬指導支援装置10においては、処方データPDおよび学習データLDに基づいて、処方箋情報に含まれる薬剤に関する多数の服薬指導文章の中から、当該処方データPDに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。また、人工知能20を用いることにより、服薬指導文章の抽出のための複雑なプログラムを作成する必要なく、高精度に当該処方データPDに最適な服薬指導文章を抽出させることができる。よって、患者に対して効率的かつ容易に、適切な服薬指導を行うことができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、調剤データDSにおける複数の薬剤それぞれの服薬指導の重要度を示す重要度情報(図2参照)と、当該調剤データとの関係を、学習データLDとして人工知能20に学習させ、さらに、抽出された複数の服薬指導文章を当該文章に関する薬剤の重要度が高い順に示す服薬指導画面8(図8参照)を表示部36に表示させる(S122)。このため、服薬指導者は、服薬指導の重要度が高い薬剤に関する服薬指導文章を容易に取得することができ、患者に対して適切な服薬指導を行うことができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、調剤データDSの服薬指導に使用される服薬指導文章の優先度を示す優先度情報(図2参照)と、当該調剤データDSとの関係を、学習データLDとして人工知能20に学習させ、さらに、抽出された複数の服薬指導文章を当該文章の優先度が高い順に示す服薬指導画面8(図8参照)を表示部36に表示させる(S122)。このため、服薬指導者は、服薬指導に使用される優先度が高い服薬指導文章を容易に取得することができ、患者に対して適切な服薬指導を行うことができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、薬剤の用法・用量を含む調剤データDSと、服薬指導文章との関係を、学習データLDとして人工知能20に学習させ、さらに、薬剤の用法・用量を含む処方データPDを人工知能20に入力する(S118)。よって、処方データPDに基づく服薬指導において、人工知能20により、薬剤の服用回数および服用時間を考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、患者に対してさらに容易に適切な服薬指導を行うことができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、服薬者(患者)性別および年齢の少なくとも一方を認識可能な服薬者情報を含む調剤データDSと、服薬指導文章との関係を、学習データLDとして人工知能20に学習させ、さらに、処方箋PSが発行された患者の性別、年齢、および生年月日のうち少なくとも1つを示す患者情報を含む処方データPDを人工知能20に入力する(S118)。よって、処方データPDに基づく服薬指導において、人工知能20により、患者の性別や年齢を考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、患者に対してさらに容易に適切な服薬指導を行うことができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、薬剤が調剤された季節を示す調剤日を含む調剤データDSと、服薬指導文章との関係を、学習データLDとして人工知能20に学習させ、さらに、処方箋PSに示される薬剤の調剤日を示す調剤日情報を含む処方データDSを人工知能20に入力する(S118)。例えば、花粉症等の季節性の疾患に対して、気管支喘息等の季節性ではない他の疾患に対して処方される薬剤と同じ薬剤が処方される場合がある。季節性の疾患に対して当該薬剤が処方される場合は、季節性の疾患に関する服薬指導文章に基づき服薬指導が行われることが好ましい一方、当該他の疾患に対して当該薬剤が処方される場合は、季節性の疾患に関する服薬指導文章が服薬指導に使用される可能性は非常に低い。本発明によれば、処方データPDに基づく服薬指導において、人工知能20により、調剤日を考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、患者に対して容易に、季節性の疾患を考慮した服薬指導を行うことができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、表示部36に表示された服薬指導文章のうち処方データPDに基づく服薬指導に使用された服薬指導文章と、当該処方データPDとの関係を、学習データLDとして人工知能20に追加学習させるため(S132)、患者により適切な服薬指導文章を人工知能20に抽出させることができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、服薬指導の内容を薬歴情報に記録させる指導記録指示を受け付けた場合に(S128:YES)、処方データPDに基づく服薬指導に使用された服薬指導文章を服薬指導内容として、薬歴情報記憶部28に記憶させる(S130)。このため、服薬指導者が患者に対して服薬指導を行った後に別途行っていた服薬指導内容の入力作業を省略することができ、服薬指導者の負荷を軽減し、より効率的に服薬指導を行うことができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、薬歴情報記憶部28は、患者の薬歴情報が、服薬指導者による診断を示す診断項目「A」と、服薬指導者による治療の方針および計画を示す計画項目「P」と、を含む複数の分類項目に分類して記憶される。また、服薬指導文章は、診断項目「A」および計画項目「P」から構成される文章である(図3参照)。一般に、薬歴は、SOAP方式に従って分類された項目ごとに必要な情報が記録されるものが多い。すなわち、服薬指導内容を薬歴情報に記録する場合においても、SOAP方式に従って服薬指導内容を記録する必要がある。本発明によれば、服薬指導文章がSOAP方式に従って構成されているため、当該服薬指導文章をSOAP方式に変換させることなく、薬歴情報記憶部28に記憶させることができる。よって、服薬指導者の負荷を軽減し、より効率的に服薬指導を行うことができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、初回服用用の服薬指導文章を含む複数の服薬指導文章と、調剤データDSとの関係を、学習データLDとして人工知能20に学習させる(図2参照)。また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、処方箋情報に含まれる薬剤の服用が初めてであるかを示す服用情報と、処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む処方データPDを人工知能20に入力する(S118)。よって、処方データPDに基づく服薬指導において、人工知能20により、処方箋に示されていない患者の服用情報も考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、特に、初回服用の患者に対して服薬指導を行う場合に、当該患者に適した服薬指導文章を容易に取得することができ、より効率的に服薬指導を行うことができる。
また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、治療開始から所定期間経過していない治療初期用の服薬指導文章および治療開始から当該所定期間経過した治療継続期用の服薬指導文章を含む複数の服薬指導文章と、調剤データDSとの関係を、学習データLDとして人工知能20に学習させる(図2参照)。また、本発明の服薬指導支援装置10によれば、患者の治療が治療初期または治療継続期であるかを示す治療期情報と、処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む処方データPDを人工知能20に入力する(S118)。よって、処方データPDに基づく服薬指導において、人工知能20により、処方箋PSに直接的に示されていない患者の治療期情報も考慮して服薬指導文章が抽出されるため、服薬指導者は、患者に適した服薬指導文を容易に取得することができ、より効率的に服薬指導を行うことができる。
上記実施形態において、S118を実行する制御部11は、処方データ入力手段、処方データ入力工程、および処方データ入力機能の一例である。S120を実行する制御部11は、文章抽出手段、文章抽出工程、および文章抽出機能の一例である。S122を実行する制御部11は、出力制御手段、出力制御工程、および出力制御機能の一例である。S130を実行する制御部11は、薬歴記憶制御手段の一例である。S132を実行する制御部11は、学習手段、学習工程、および学習機能の一例である。制御部11は、コンピュータの一例である。
なお、本発明の「処方データ入力手段」とは、ROM13に格納された服薬指導支援プログラム130に従い、処方データ入力機能を実行するCPU(制御部11)をいう。本発明の「文章抽出手段」とは、ROM13に格納された服薬指導支援プログラム130に従い、文章抽出機能を実行するCPU(制御部11)をいう。本発明の「出力制御手段」とは、ROM13に格納された服薬指導支援プログラム130に従い、出力制御機能を実行するCPU(制御部11)をいう。本発明の「薬歴記憶制御手段」とは、ROM13に格納された服薬指導支援プログラム130に従い、薬歴記憶制御機能を実行するCPU(制御部11)をいう。本発明の「学習手段」とは、ROM13に格納された服薬指導支援プログラム130に従い、学習機能を実行するCPU(制御部11)をいう。
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能である。例えば、下記に示すような変形実施も可能である。
(1)上記の実施形態において、本発明の出力装置としてのPC30の入力部36に服薬指導文章を表示させていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、服薬指導支援装置10は、インターネット60またはルータ70を介して、プリンタや患者が所有する携帯端末と通信可能に構成されている場合、人工知能20により抽出された服薬指導文章を当該プリンタに印刷させたり、当該携帯端末に表示させたりしても良い。このようにすると、患者は、服薬指導者の口頭による説明だけでなく、プリンタにより印刷された印刷物や携帯端末の画面を介して、服薬指導文章を読むことができるため、服薬に関する認識をより高めることができる。また、服薬指導支援装置10は、PC30の表示部36に服薬指導文章を表示させることなく、人工知能20により抽出された服薬指導文章を当該プリンタに印刷させたり、当該携帯端末に表示させたりしても良い。
(2)上記の実施形態において、人工知能20は、インターネット60を介して服薬指導支援装置10と接続されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、服薬指導支援装置10が人工知能20を備えていても良い。すなわち、服薬指導支援装置10の制御部11は、バス18を介して、人工知能20に処方データPDを入力したり、人工知能20に服薬指導文章を抽出させる制御を行うことができる。
(3)上述の実施形態において、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、および薬歴情報記憶部28は、インターネット60を介して服薬指導支援装置10と接続されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、服薬指導支援装置10が学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、および薬歴情報記憶部28を備えていても良い。すなわち、服薬指導支援装置10の制御部11は、バス18を介して、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、および薬歴情報記憶部28に記憶されている各種情報を取得したり、学習データ記憶部24、服薬指導文章記憶部26、および薬歴情報記憶部28に各種情報を格納することができる。
(4)上述の実施形態において、医薬品コードとして、個別医薬品コード(YJコード)を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、薬価基準収載医薬品コード等であっても良い。また、学習データLD(図2参照)は、医薬品コードと文章コードとが対応付けられていたが、本発明はこれに限定されず、薬剤名と文章コードとが対応付けられていても良いし、医薬品コードまたは薬剤名と服薬指導文章とが対応付けられていても良い。また、服薬指導文章記憶部26は、医薬品コードと当該医薬品コードにより識別される薬剤に関する服薬指導文章の文章コードとが対応付けられた文章コードテーブルYMを備えていたが、本発明はこれに限定されず、薬剤名と当該薬剤名が示す薬剤に関する服薬指導文章の文章コードとが対応付けられた文章コードテーブルYMを備えていても良い。
(5)上述の実施形態において、服薬指導者が、患者が持参した処方箋PSに基づいて、入力部38を介して処方入力領域55(図5参照)に処方内容を入力することにより処方箋情報が取得されていたが(S302)、本発明はこれに限定されない。例えば、処方箋情報は、処方箋PSに処方内容を示すQRコード(登録商標)が印刷されていれば、当該QRコードを読み取ることにより取得されても良いし、処方箋PSを文字認識することにより取得されても良い。このようにすると、服薬指導者により処方箋情報を入力する作業を簡略化することができ、利便性が高くなる。
(6)上述の実施形態において、服薬指導支援装置10は、処方データ入力処理(S118;図12参照)により、患者の年齢、性別、医薬品コード、薬剤名、診療科情報、服用情報、治療期情報等の情報を含む処方データPDを、人工知能20の入力データとして作成していた。しかしながら、本発明はこれに限定されず、処方データPDは、少なくとも医薬品コードまたは薬剤名を含むデータであれば、その他の情報を含んでいなくても良い。また、処方データPDは、調剤が行われた地域(すなわち、処方箋PSが発行された地域)を示す地域情報を含むデータであっても良い。この場合、調剤データDSも、同様に地域情報を含むデータ出ることが好ましい。このようにすると、人工知能20は、地域情報を考慮して服薬指導文章を抽出することができるため、例えば、特定の疾患の多い地域で発行された処方箋PSに基づく服薬指導において、当該特定の疾患に関する服薬指導文章を優先的に抽出することができる。
(7)上述の実施形態において、PC30の制御部32は、服薬指導者により入力部38を介して処方入力画面5(図5参照)に処方内容が入力されると(S302:YES)、処方箋情報を服薬指導支援装置10へ送信していたが(S304)、本発明はこれに限定されない。例えば、PC30の制御部32は、処方入力画面5に処方内容が入力された場合(S302:YES)、処方内容が入力された旨を服薬指導支援装置10に送信するとともに、処方箋情報をPC30の記憶部34に記憶させても良い。そして、制御部32は、S306〜S308を実行し、S310において患者選択指示とともに記憶部34に記憶されている処方箋情報を服薬指導支援装置10へ送信しても良い。この場合、服薬指導支援装置10の制御部11は、PC30から処方内容が入力された旨を受信すると、S104を実行し、S106において患者選択指示とともに処方箋情報を受信すれば良い。
(8)上述の実施形態において、服薬指導支援装置10の制御部11は、今回の処方データPDに基づく服薬指導に使用された服薬指導文章を服薬指導内容として、薬歴情報記憶部28に記憶させていたが(S130)、本発明はこれに限定されず、当該服薬指導文章を薬歴情報記憶部28に記憶させなくても良い。
(9)上述の実施形態において、服薬指導支援装置10の制御部11は、今回の処方データPDに基づく服薬指導に使用された服薬指導文章と、当該処方データPDとの関係を、学習データLDに追加して、人工知能20に機械学習させていたが(S132)、本発明はこれに限定されず、当該服薬指導文章と処方データPDとの関係を、学習データLDに追加して人工知能20に機械学習させなくても良い。
(10)上述の実施形態において、服薬指導支援装置10の制御部11は、登録確認画面9(図10参照)をPC30の表示部36に表示させなくても良い。すなわち、制御部11は、S124〜S126を省略しても良い。この場合、服薬指導支援装置10の制御部11は、服薬指導画面8(図9参照)に保存ボタン86等の指導記録指示を受け付けるボタンを表示することが好ましい。また、この場合、PC30の制御部32は、S328〜S330を省略し、服薬指導画面8に表示された指導記録指示を受け付けるボタンの入力を受け付けた場合に(S332:YES)、指導記録指示を服薬指導支援装置10へ送信すれば良い。
(11)上述の実施形態において、登録確認画面9(図10参照)に表示された服薬指導文章を、服薬指導者により入力部38を介して修正可能に構成しても良い。すなわち、服薬指導者は、表示部36に登録確認画面9を表示させた状態で、入力部38を介して、登録確認画面9に表示された服薬指導文章の少なくとも一部を修正することができる。この場合、PC30の制御部32は、登録確認画面9を表示部36に表示させ(S330)、入力部38による服薬指導文章の修正入力を受け付けるたびに、当該修正内容を登録確認画面9に反映しても良い。そして、制御部32は、保存ボタン86の入力を受け付けると(S332:YES)、指導記録指示とともに、保存ボタン86の入力を受け付けた際に登録確認画面9の薬歴情報表示領域84に表示されている薬歴情報、すなわち、修正された服薬指導文章を含む薬歴情報を、服薬指導支援装置10へ送信すれば良い(S334)。服薬指導支援装置10の制御部11は、指導記録指示を受信すると(S128:YES)、受信した薬歴情報を薬歴情報記憶部28に記憶させても良い(S130)。また、制御部11は、受信した薬歴情報に含まれる服薬指導文章、すなわち、服薬指導者により修正された服薬指導文章と、処方データPDとの関係を、学習データLDに追加して、人工知能20に機械学習させても良い(S132)。また、制御部11は、修正された服薬指導文章を服薬指導文章記憶部26に新たに記憶させても良い。このようにすると、服薬指導者により修正された服薬指導文章が学習データLDに追加されるため、人工知能20は当該修正された服薬指導文章を含む学習データLDに基づき機械学習を行うことができ、次回以降の服薬指導の際に、当該修正された服薬指導文章も人工知能20による服薬指導文章の抽出対象に含めることができる。よって、服薬指導者は、患者に対して効率的かつ容易に、より適切な服薬指導を行うことができる。
(12)上述の実施形態において、服薬指導文章記憶部26は、図3に示すように、1の医薬品コードに1つの文章コードを対応付けて記憶させていたが、本発明はこれに限定されず、例えば、薬剤の成分を示すYJコードの上7桁に対して、当該成分に関する1つの文章コードが対応付けられていても良い。すなわち、YJコードの上7桁が同一の複数の医薬品コードに対して、同一の文章コードがそれぞれ対応付けて記憶されることがなくなるため、服薬指導文章記憶部26に記憶されるデータ量を削減することができる。また、新たに医薬品が追加された際においても、既に新たな医薬品のYJコードの上7桁に対して文章コードが記憶されていれば、当該文章コードを新たな医薬品に対応付けて記憶させる必要がなくなり、医薬品の追加によるデータの更新作業を簡略化することができる。なお、服薬指導文章記憶部26は、YJコード上7桁に限定されず、YJコード上8桁または上9桁に対して、当該成分に関する1つの文章コードが対応付けられていても良い。
10…服薬指導支援装置、11…制御部(コンピュータ)、20…人工知能、28…薬歴情報記憶部、36…表示部(出力装置)、130…服薬指導支援プログラム、DS…調剤データ、LD…学習データ、PS…処方箋、A…診断項目、P…計画項目

Claims (13)

  1. 薬剤の薬理作用、副作用、および注意事項のうちの少なくとも1つに関する服薬指導文章を出力装置に出力させる制御部を備える服薬指導支援装置であって、
    前記制御部は、
    服薬者に対して調剤される1以上の薬剤を示す調剤データと、服薬指導者による当該調剤データに基づく服薬指導に使用される前記服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させる学習手段と、
    前記服薬指導文章の出力指示を受け付けた場合に、医師により発行された処方箋により示される処方箋情報に基づくデータであって、当該処方箋情報に含まれる薬剤を識別可能な薬剤識別情報を少なくとも含む処方データを前記人工知能に入力する処方データ入力手段と、
    前記処方データ入力手段により入力された前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記薬剤識別情報により識別される前記薬剤に関する複数の前記服薬指導文章のうち、当該処方データに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の前記服薬指導文章を前記人工知能に抽出させる文章抽出手段と、
    前記文章抽出手段により抽出された前記服薬指導文章を、前記出力装置に出力させる出力制御手段と、
    を備えることを特徴とする服薬指導支援装置。
  2. 請求項1に記載の服薬指導支援装置において、
    前記制御部の前記学習手段は、前記調剤データが複数の薬剤を示す場合、当該調剤データにおける前記複数の薬剤それぞれの服薬指導の重要度を示す重要度情報と、当該調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、
    前記制御部の前記文章抽出手段は、前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記処方データに基づく服薬指導に使用され得る複数の前記服薬指導文章を、当該服薬指導文章に関連する薬剤の前記薬剤識別情報とそれぞれ対応付けて前記人工知能に抽出させ、
    前記制御部の前記出力制御手段は、前記重要度情報に基づき、前記文章抽出手段により抽出された前記複数の服薬指導文章を、当該服薬指導文章に対応付けられた前記薬剤識別情報により識別される薬剤の前記重要度が高い順に、前記出力装置に出力させることを特徴とする服薬指導支援装置。
  3. 請求項1または2に記載の服薬指導支援装置において、
    前記制御部の前記学習手段は、前記調剤データが示す1の薬剤に関する複数の前記服薬指導文章について、当該調剤データに基づく服薬指導に使用される優先度を示す優先度情報と、当該調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、
    前記制御部の前記文章抽出手段は、前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記処方データに基づく服薬指導に使用され得る複数の前記服薬指導文章を抽出し、
    前記制御部の前記出力制御手段は、前記優先度情報に基づき、前記文章抽出手段により抽出された前記複数の服薬指導文章を、当該服薬指導文章の前記優先度が高い順に、前記出力装置に出力させることを特徴とする服薬指導支援装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の服薬指導支援装置において、
    前記制御部の前記学習手段は、前記薬剤の服用回数および服用時間を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、
    前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記薬剤識別情報により識別される薬剤の服用回数および服用時間を含む前記処方データを前記人工知能に入力することを特徴とする服薬指導支援装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の服薬指導支援装置において、
    前記制御部の前記学習手段は、前記服薬者の性別および年齢の少なくとも一方を認識可能な服薬者情報を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、
    前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記処方箋情報に含まれる前記処方箋が発行された患者の性別、年齢、および生年月日のうち少なくとも1つを示す患者情報を含む前記処方データを前記人工知能に入力することを特徴とする服薬指導支援装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の服薬指導支援装置において、
    前記制御部の前記学習手段は、前記薬剤が調剤された季節を示す季節情報を含む前記調剤データと、前記服薬指導文章との関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、
    前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記処方箋に示される薬剤の調剤日を示す調剤日情報を含む前記処方データを前記人工知能に入力することを特徴とする服薬指導支援装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の服薬指導支援装置において、
    前記制御部の前記学習手段は、前記出力制御手段により前記出力装置に出力された前記服薬指導文章のうち前記処方データに基づく服薬指導に使用された前記服薬指導文章と、当該処方データとの関係を、前記学習データに追加して前記人工知能に学習させることを特徴とする服薬指導支援装置。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の服薬指導支援装置において、
    前記制御部は、患者の調剤に関する情報である薬歴情報に服薬指導内容を記録させる指導記録指示を受け付けた場合に、前記処方データに基づく服薬指導に使用された前記服薬指導文章を前記服薬指導内容として、前記患者の前記薬歴情報が記憶される薬歴情報記憶部に記憶させる薬歴記憶制御手段をさらに備えることを特徴とする服薬指導支援装置。
  9. 請求項8に記載の服薬指導支援装置において、
    前記薬歴情報記憶部は、前記患者の薬歴情報が、前記服薬指導者による診断を示す診断項目と、前記服薬指導者による治療の方針および計画を示す計画項目と、を含む複数の分類項目に分類して記憶されるものであり、
    前記服薬指導文章は、前記診断項目および前記計画項目から構成される文章であることを特徴とする服薬指導支援装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の服薬指導支援装置において、
    前記制御部の前記学習手段は、初回服用用の前記服薬指導文章を含む複数の前記服薬指導文章と、前記調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、
    前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記処方箋情報に含まれる薬剤の服用が初めてかであるかを示す服用情報と、前記処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む前記処方データを前記人工知能に入力することを特徴とする服薬指導支援装置。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の服薬指導支援装置において、
    前記制御部の前記学習手段は、治療開始から所定期間経過していない治療初期用の前記服薬指導文章および治療開始から当該所定期間経過した治療継続期用の前記服薬指導文章を含む複数の前記服薬指導文章と、前記調剤データとの関係を、前記学習データとして前記人工知能に学習させ、
    前記制御部の前記処方データ入力手段は、前記処方箋が発行された患者の治療が前記治療初期または前記治療継続期であるかを示す治療期情報と、前記処方箋情報のうち少なくとも一部の情報と、を含む前記処方データを前記人工知能に入力することを特徴とする服薬指導支援装置。
  12. 薬剤の薬理作用、副作用、および注意事項のうちの少なくとも1つに関する服薬指導文章を出力装置に出力させる服薬指導支援装置を用いた服薬指導支援方法であって、
    服薬者に対して調剤される1以上の薬剤を示す調剤データと、服薬指導者による当該調剤データに基づく服薬指導に使用される前記服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させる学習工程と、
    前記服薬指導文章の出力指示を受け付けた場合に、医師により発行された処方箋により示される処方箋情報に基づくデータであって、当該処方箋情報に含まれる薬剤を識別可能な薬剤識別情報を少なくとも含む処方データを前記人工知能に入力する処方データ入力工程と、
    前記処方データ入力工程により入力された前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記薬剤識別情報により識別される前記薬剤に関する複数の前記服薬指導文章のうち、当該処方データに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の前記服薬指導文章を前記人工知能に抽出させる文章抽出工程と、
    前記文章抽出工程により抽出された前記服薬指導文章を、前記出力装置に出力させる出力制御工程と、
    を含むことを特徴とする服薬指導支援方法。
  13. 薬剤の薬理作用、副作用、および注意事項のうちの少なくとも1つに関する服薬指導文章を出力装置に出力させるコンピュータで実行される服薬指導支援プログラムであって、
    前記コンピュータが、
    服薬者に対して調剤される1以上の薬剤を示す調剤データと、服薬指導者による当該調剤データに基づく服薬指導に使用される前記服薬指導文章との関係を、学習データとして人工知能に学習させる学習機能と、
    前記服薬指導文章の出力指示を受け付けた場合に、医師により発行された処方箋により示される処方箋情報に基づくデータであって、当該処方箋情報に含まれる薬剤を識別可能な薬剤識別情報を少なくとも含む処方データを前記人工知能に入力する処方データ入力機能と、
    前記処方データ入力機能により入力された前記処方データおよび前記学習データに基づき、前記薬剤識別情報により識別される前記薬剤に関する複数の前記服薬指導文章のうち、当該処方データに基づく服薬指導に使用され得る少なくとも1の前記服薬指導文章を前記人工知能に抽出させる文章抽出機能と、
    前記文章抽出機能により抽出された前記服薬指導文章を、前記出力装置に出力させる出力制御機能と、
    を実現させることを特徴とする服薬指導支援プログラム。
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