JP3759082B2 - 液体供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料タンクに貯留された石油、灯油などの燃料液体を、外部の負荷圧力の変動によらず適正に、また脈圧による騒音や振動の影響を抑制して、燃料タンクと燃焼装置との間に一旦中継的に貯留して液面位を調整する中継タンクいわゆるオイルレベラに汲み上げることができる、液体供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁力の周期的な変化によりシリンダに摺接状態で内装されたプランジャを軸心方向に振動させて燃料タンク内の燃料を燃焼装置に向けて吐出するように構成された電磁ポンプが知られている。かかる電磁ポンプは、通常、暖房用に使用される石油ヒーターの燃料タンクに燃焼用の電磁ポンプとして付設され、燃料タンクの直上に設けられた燃焼装置に向けて燃料を吐出するようになっている。
【0003】
これらの電磁ポンプを使う場合、50Hz、60Hzの商用交流電流を半波整流したパルスによって駆動することが通常であり、プランジャが毎秒50回もしくは60回の往復動をすることにより吐出液体に脈動が発生する。この脈動を平滑化するために、アキュムレータを電磁ポンプの吐出口に臨む遮断弁の上流側に近接して接続したものや(特開平4−203803号公報参照)、吐出用逆止弁から吐出口へ至る吐出通路の途中に設けた筒形の空洞部内に弾性体筒型隔膜を内蔵したもの(実公平03−41099号公報参照)が知られている。
【0004】
燃焼装置に燃料液体を供給する方法として、燃料タンクと燃焼装置との間に設けた中継タンクに汲み上げ用の電磁ポンプで燃料を汲み上げて一旦中継的に貯留することも行われている。本出願人は、この種の電磁ポンプにおいて、燃料を吸引する揚程(燃料タンク内の液面と電磁ポンプとの間の高低差)の高低や長短に拘わらずポンプへの漏れ込みを防止するための提案をしている(特願2000−228565)。
【0005】
燃焼機への燃料供給は、石油給湯器、温水ルームヒータ用ボイラ、及び強制給排気式石油温風機などでは通常、外部タンクから給油される。このとき外部タンクが燃焼機より十分高所に設置できない場合、あるいは低所の場合は外部タンクからの落差で自然供給できないため、自給式で−3m程度の吸引能力がある汲み上げポンプが用いられる。
【0006】
また、前記中継タンクは、ボイラ、強制給排気式石油温風機などの石油燃焼機内に設けることが多く、外部燃料タンクからの燃料を一定レベルに保持する液面調整装置いわゆるオイルレベラとして用いられる。このオイルレベラは、燃焼に消費されていく液体燃料の液面が下降すると、フロートの浮力をてこの原理で伝達してニードル弁を開く方向に動作させて外部燃料タンクからの石油を流入させ、液面が上昇するとニードル弁を閉じて、常に燃焼量にバランスして液面を一定に保つ作用をする。
【0007】
前記目的に使用される電磁ポンプは、プランジャがフリーピストンとして作用するため空気も適正に吸引し、ポンプの駆動初期に配管内に空気が存在する場合においても燃料タンクの燃料を燃焼装置や中継タンクに送り込むことが可能である。このことが、かかる電磁ポンプが汲み上げポンプとして適用される所以である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電磁ポンプの技術分野において、中継タンクをオイルレベラとして使う場合、オイルレベラ内のニードル弁やフロートが脈動圧力により振動を起こし騒音を発生するという問題がある。
【0009】
この振動の現象は、燃料液体の流量が多いときは問題はないが、ニードル弁が閉まり始めて燃料液体の流量が少なくなったとき発生する。電磁ポンプはプランジャの往復動時の容量変化量が吐出量となるため、前記パルスの周期ごとに変動する脈動圧力が発生する。この脈動圧力に対して、前記のアキュムレータによる蓄圧と平滑作用が不十分なことが原因である。
【0010】
また、落差により無脈流で供給を行っていた従来機種のオイルレベラを、汲み上げ用に使おうとすると、液面センサーを追加するスペースや制御回路の追加の余裕がない、あるいはコスト削減の観点から液面センサーを用いない場合がある。この場合、汲み上げポンプの駆動を液面の位置によりON−OFFできないため、液面が上がりニードル弁が閉まる時にポンプを駆動させたままでも、ポンプの吐出圧でニードル弁が開かないことが必要である。これは、吐出側の配管最終出口つまりオイルレベラのニードル弁を閉じた時の内部圧力を密閉閉止圧と呼ぶことにすると、汲み上げポンプの吐出圧がニードル弁の開弁圧以下であることが必要、つまり、汲み上げポンプの最大吐出圧(密閉閉止圧)が制限されることを意味する。
【0011】
一般に、電磁プランジャポンプでは、プランジャが上動する際発生する吐出圧と外部の負荷圧力との差で流量が決まるため、外部の負荷圧力が変動すると吐出量が変動し、また、負荷圧力の影響は吐出圧力が低いほど大きくなる。なお、この負荷圧力は、オイルレベラ内のフィルター、ニードル弁、及び下り勾配の吐出配管内に滞留する気泡が時間とともに燃料に溶け込むため、時間的に変動する。吐出圧力に脈動があるとき、脈動のピーク値が最大吐出圧となり、前記の最大吐出圧制限により吐出圧を下げざるを得ず、従って、実効吐出圧力が低く抑えられる。以上の状況のもと、前記のアキュムレータの平滑作用が十分でない場合、圧力変動に対して吐出量が変動を受けやすいという問題がある。
【0012】
また、電磁ポンプの吸入側に異常に高い液圧が加わった場合、ポンプ内逆止弁がその液圧により下流方向に押しやられて流出口を閉塞するという不具合が発生することがある。
【0013】
本発明は、上記のような状況に鑑みて成されたものであり、燃料タンクに貯留された石油、灯油などの液体燃料を、外部の負荷圧力の変動によらず適正に、また脈圧による騒音や振動の影響を抑制して汲み上げることができる、特に燃料タンクと燃焼装置との間に一旦中継的に貯留する、液面調整の機能を持った中継タンク機能として好適な液体供給装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項記載の発明は、液面位が所定値となるように調整する液面調整装置に向けて電磁プランジャの往復動駆動により吸入した液体を吐出する電磁ポンプを備えた液体供給装置において、前記電磁ポンプは、当該電磁ポンプの駆動が停止された状態でポンプ本体に固定された弁座に吸入側から吐出側に向けて移動して当接することにより液体のポンプ本体からの吐出を閉止する閉止弁及び当該電磁ポンプの駆動が停止された状態でポンプ本体に固定された弁座に吐出側から吸入側に向けて移動して当接することにより液体の吐出側から吸入側への流入を閉止する逆止弁を有し、前記電磁ポンプ本体と液面調整装置との間を連結する配管経路に臨んで、気体ダンパを前記電磁ポンプに内蔵又は外付けしたものである。
【0017】
この発明によれば、電磁ポンプ作動による吐出液体の脈圧変動が気体ダンパにより吸収され、脈動を平滑化し、液面調整装置に伝わる振動や振動音を抑制することができる。また、ポンプ本体内への液体の流入又は吐出を閉止弁及び逆止弁によって二重に閉止してその流通を確実に阻止することができる。つまり、これらの閉止弁及び逆止弁は、弁座に当接する方向が互いに逆であるので、いずれの弁側の圧力が異常に高くなったとしても、圧力が高くなった側の弁が閉止状態となり、電磁ポンプの駆動が停止された状態において、液体の流通が確実に阻止される。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、第1の実施形態である液体供給装置の全体構成を示す。液体供給装置は、電磁ポンプ1と、燃料液体中継タンク及び液面調整の機能を有した液面調整装置2と、これらを連結して燃料液体を輸送する配管経路3から構成されている。ここに、配管経路3は、電磁ポンプ1の燃料吐出部17から液面調整装置2のニードル弁211に至る、液体輸送の全行程の流路をさす。
【0023】
燃料液体は、図略の燃料タンクTKから、電磁ポンプ1により汲み上げられ、配管経路3を経由して、液面調整装置2へ供給される。液面調整装置2に中継貯留された液体燃料は、燃料吸入パイプ91と、燃焼用ポンプ92により汲み上げられて、図示していない燃焼室93へと送られ消費される。なお、電磁ポンプ1と、液面調整装置2との相互の位置関係、特に上下関係については図1の配置にこだわらず、液面調整装置2が建屋の二階にあり、電磁ポンプ1が一階にあり、燃料タンクTKが地下にあるということも可能である。
【0024】
電磁ポンプ1は、中央部に電磁コイル15と、磁路を形成するヨーク54と、上流側の燃料吸入部16と、下流側の燃料吐出部17から構成されている。燃料吸入部16の上流端には、燃料吸入孔162eが開口しており、袋ナット19aにより汲み上げパイプ19bが固定され、接続されている。なお、電磁ポンプ1の詳細については、第2の実施形態を示す図2に関連して後述する。
【0025】
液面調整装置2は、燃料中のごみ粒子を濾過するフィルター22aが内蔵されたフィルター室22と、中継タンク及び液面調整の機能とを持った液面調整室21とから構成されている。液面調整室21は、燃料液体の流入口であるニードル弁211と、このニードル弁211の開閉を制御するフロート212と、フロート支持軸213からなっている。
【0026】
配管経路3のうち、電磁ポンプ1と液面調整装置2を結ぶ区間の配管経路は、電磁ポンプ1の燃料吐出部17に接続される吐出配管継ぎ手部32と、液面調整装置2の燃料液体流入側に接続される流入配管継ぎ手部33と、両継ぎ手部32、33を連結する配管経路である弾性体配管31とから構成されている。
【0027】
ここで、液面調整装置2の動作を説明する。燃料中のごみ粒子を濾過するフィルター22aを通過した燃料は、フィルター室22からニードル弁211を通して液面調整室21に流入し、または流入阻止される。ニードル弁211の一端は、フロート212に連結されており、フロート212は、フロート支持軸213の回りに回動自在に軸支されている。そして、液面調整室21内の液面が上昇することによりフロート212が所定の高さまで上昇すると、フロート212の浮力がフロート支持軸213を支点として、梃子の作用でニードル弁211に伝達され、ニードル弁211が閉止され、液面位214の上昇が阻止される。
【0028】
液面調整室21に流入貯留された燃料Fは、燃焼用ポンプ92により燃料吸入パイプ91を通して汲み上げられて、消費される。燃焼用ポンプ92による燃料の汲み上げで液面214が低下すると、フロート212が降下してニードル弁211が開放され、燃料Fが補給される。このようにして液面調整室21において所定の範囲に液面位214が調整保持される。
【0029】
次に、弾性体配管31について説明する。前述した両配管継ぎ手部32、33において金属でできた配管継ぎ手321、331を、袋ナット322、332を使いそれぞれ燃料吐出部17、フィルター室入り口22bに固定する。さらに、弾性体配管31の両端を、継ぎ手金具323、333を使い、前述の配管継ぎ手321、331に固定する。
【0030】
電磁ポンプから吐出される燃料の流れは、電磁プランジャの往復動により周期後の半分は流れず、脈流となる。すなわち、電磁ポンプでは、プランジャの往復動時の容量変化量が吐出量となり、前記パルスの周期ごとに変動する脈動圧力が発生するが、これを平滑する能力としては、電気回路における脈流の平滑回路におけるごとく、十分な容量成分が必要である。
【0031】
本発明によれば、電磁ポンプ1と液面調整装置2とを連結する配管経路3の一部を、弾性体からなる弾性体配管31とすることにより、弾性体配管31を容量成分と見なすことができ、脈流平滑の大きな効果が得られる。すなわち、プランジャの上動時の吐出時に弾性体配管が膨張して圧力を蓄積し、下動時には弾性体配管がもとの状態に収縮して蓄積した圧力を放出する。つまり圧力変動を体積変動として受け入れるものである。本発明の構成では、弾性体配管31を長い区間にわたって設けることができるため、可能な容量変化量を大きくとれることになり、平滑の効果が十分得られることになる。
【0032】
なお、弾性体配管31の材質は、弾力があり、燃料液体である石油や灯油により変質しないものであればよく、基布入りのゴムなどが好適である。また、第1実施形態を示す図1では、配管経路3のうち、電磁ポンプ1の配管継ぎ手部32から液面調整装置2の流入配管継ぎ手部33までの全区間にわたって弾性体配管31としているが、この区間の大半について通常の銅パイプによる配管を行い、一部分を必要に応じて弾性体配管としてもよい。
【0033】
図2は、第2実施形態による液体供給装置の電磁ポンプの構成を示す。電磁ポンプ1は、後述する電磁ポンプ本体部分と、電磁ポンプ本体部分に内蔵されたアキュムレータ4から構成されている。なお、以下に述べる電磁プランジャ式の電磁ポンプ本体部分の構成は、先に本出願人が提案しているものと同等の構成を有する(特願2000−228565)。
【0034】
電磁ポンプ本体部分は、筒状のシリンダ12と、このシリンダ12に内装され、かつ、付勢手段(後述する第1コイルばね122)に支持された状態で軸心方向に揺動可能な電磁プランジャ13と、このプランジャ13に内装された円柱弁体14と、上記シリンダ12に周設された電磁コイル15と、シリンダ12の下端部に接続される燃料吸入部16と、シリンダ12の上端部に接続される燃料吐出部17と、燃料吐出部17に内蔵された逆止弁173と、上記シリンダ12の一方の上端部に取り付けられた、駆動停止時に燃料がシリンダ12を介して流通するのを阻止する閉止弁18とを備えて構成されている。
【0035】
上記電磁コイル15は、所定の線材が円筒状の非磁性体からなるコイルボビン151に巻き付けられて形成されている。かかるコイルボビン151は、シリンダ12との間に環状間隙が形成されるようにしている。
【0036】
そして、上記環状隙間には、上部から円筒状の上部磁性体152が嵌め込まれているとともに、下部から円筒状の下部磁性体153が嵌め込まれてシリンダ12とともに内部に磁路が形成されている。これによって上下の磁性体152、153間に、付勢手段(第1コイルばね122)の付勢力に抗して上記プランジャ13を下動させる強力な磁束が生成されるようにしている。また、各磁性体152、153には、側面視でコ字状をした磁性材料からなるヨーク154が外嵌されている。このヨーク154は、外部磁路を形成するとともに電磁ポンプ1の構成材としての役割を担ったものである。また、コイルボビン151の上方には端子台155が設けられ、この端子台155には、コイル線の両端末がそれぞれ接続され、図略の電源スイッチをオンすることで電磁コイル15が間欠的に励磁されるようになっている。
【0037】
上記燃料吸入部16は、シリンダ12の下端部に外嵌されて接続される第1吸入筒161と、この第1吸入筒161に外嵌されて接続される第2吸入筒162と、この第2吸入筒162内で第1吸入筒161の下端部に外嵌されて接続される有底で円筒状のフィルター筒163を備えて構成されている。また、かかる第1吸入筒161の中心位置には、上下方向に貫通した、シリンダ12と同心の燃料吸入孔161eが穿設されている。上記第2吸入筒162には、第1吸入筒161と同心で上下方向に貫通した燃料吸入孔162eが穿設されている。
【0038】
上記燃料吐出部17は、シリンダ12の上端部に接続される燃料吐出筒171と、この燃料吐出筒171に内装される弁受け筒172と、弁受け筒172に装着された円柱状の逆止弁173と、この逆止弁173を閉弁方向に付勢する第2コイルばね174と、上記弁受け筒172の下端部に積層されるゴム等の弾性材料製のパッキン175とを備えて構成されている。
【0039】
上記燃料吐出筒171には、吐出側管材を接続する袋ナットを螺着するための雄ねじと、燃料吐出孔171fが設けてある。上記弁受け筒172の底部には、シリンダ12と同心の燃料通過孔が穿設されている。そして、燃料吐出孔171fに第2コイルばね174を嵌挿し、第2コイルばね174の付勢力で弁受け筒172(下記逆止弁173の弁座)に吐出側から吸入側に向けて押圧された逆止弁173が燃料通過孔を閉止した状態で、弁受け筒172が燃料吐出筒171内に装着されるようになっている。
【0040】
上記パッキン175は、燃料吐出筒171をシリンダ12に螺着した状態で、シリンダ12の上縁部がパッキン175の下面に押圧当接するように厚み寸法が設定され、これによってシリンダ12内が確実にシールされるようになっている。かかるパッキン175には、弁受け筒172の燃料通過孔と同心でかつ略同一径寸法の燃料通過孔が穿設されている。
【0041】
次に、プランジャ13及び閉止弁18を説明する。プランジャ13は、長さ寸法がシリンダ12の長さ寸法の1/2より若干長めに寸法設定されているとともに、外形寸法がシリンダ12の内径寸法より若干小さめに寸法設定され、これによってシリンダ12内で円滑に上下動し得るとともに、負荷に応じて行程長が変化する、いわゆるフリーピストンの機能を有するものになっている。
【0042】
かかるプランジャ13は、下半分の軸心位置に上下方向に延びるように凹設された平面断面視で円形の弁体装着室131が設けられているとともに、下半分に弁体装着室131より小径の燃料吸入孔132が同心で穿設されている。上記閉止弁18は弁体装着室131の上部開口に圧入されてプランジャ13に固定されている。上記円柱弁体14は、かかるプランジャ13の弁体装着室131に内装されるものであり、液体燃料を流通させ得るように弁体装着室131の内径寸法より若干小さい径寸法を有している。
【0043】
また、弁体装着室131内には、圧縮状態で第3コイルばね133が内装されている。普段、円柱弁体14は、かかる第3コイルばね133に押圧されることによって弁体装着室131の底部に密着し、これによって燃料吸入孔132が閉止されるようになっている。また、シリンダ12内には第1コイルばね122が内装されている。この第1コイルばね122は、プランジャ13の底部と、上記第1吸入筒161との間に圧縮状態で介設され、これによって普段はプランジャ13を上方に向けて押圧し、閉止弁18がパッキン175に当止するようになっている。
【0044】
上記閉止弁18は、外形寸法がプランジャ13の弁体装着室131の内径寸法より僅かに大きい円形状の弁本体内に形成された側面断面視でT字形状のT字流路183とを備えて構成されている。そして、弁本体を弁体装着室131内に圧入することによって閉止弁18がプランジャ13に一体に固定された状態になっている。そして、上記弁体装着室131と、上記T字流路183と、シリンダ12内のプランジャ13より上方の空間とによって、プランジャ13の上下動により液体燃料を吸引して吐出するポンプ室120が形成される。
【0045】
上記第1コイルばね122は、その付勢力が適正に設定されることにより、電磁コイル15に電流供給が行われていない状態では、その付勢力によってプランジャ13を上方に向けて押圧し、これによる閉止弁18上面のパッキン175への当止によって燃料通過孔172aの下部開口が閉止される一方、電磁コイル15に電流が供給された状態では、磁性体152,153間に形成された磁界によりプランジャ13が下動して燃料通過孔172aが開通されるようになっている。
【0046】
また、第1コイルばね122は、上記動作に加えて、電磁コイル15に所定の駆動パルス信号が供給される間は、閉止弁18がパッキン175に当接することのないストローク範囲でシリンダ12内で振動的に上下動するように付勢力が設定されている。また、上記第3コイルばね133は、電磁コイル15への駆動パルス信号の供給によるプランジャ13の下動でポンプ室120内が減圧されたときは、弁体装着室131内での円柱弁体14の上動を許容するように付勢力が設定されている。
【0047】
また、本実施形態においては、シリンダ12は、その内径寸法が8.00mmであるのに対してプランジャ13は、その外形寸法が7.94mmに設定され、これによって両者を同心に位置設定した場合のシリンダ12の内周面とプランジャ13の外周面との間に径方向の間隙寸法が略30μmの環状間隙が形成されるようにしている。
【0048】
そして、プランジャ13の外周面には、断面形状が三角形状のラビリンス溝136を環状溝に複数条凹設している。かかるラビリンス溝136は、シリンダ12の内周面とプランジャ13の外周面との間に30μm以上の隙間が形成された状態であっても、この隙間から空気の漏れを防止するためのものである。
【0049】
すなわち、本発明の電磁ポンプ1は、液体燃料の汲み上げ用に使用されるものであり、電磁ポンプ1が燃料タンク内の液面に対して相当上位レベルに設けられたいわゆるマイナス揚程の場合、電磁ポンプ1の駆動初期には、燃料タンクと電磁ポンプ1とをつなぐ配管内の空気を電磁ポンプ1に吸引させて配管内を負圧として燃料タンク内の液体燃料をシリンダ12内まで一旦汲み上げる必要がある。
【0050】
しかしながら、空気は液体燃料に比べて粘性が大幅に低く、シリンダ12とプランジャ13との間の環状隙間から空気が漏れるため、燃料タンク内の液体燃料がポンプ室120内に吸引されなくなるので通常、配管内を呼び水的に液体燃料で満たす呼び油処理が行われるが、かかる操作は非常に面倒である。このような不都合を解消するために、かかるラビリンス溝136を設けることにより、シリンダ12とプランジャ13との間の環状隙間に漏れ込んだ層流状態の空気は、乱流状態になり、これによる圧力損失の増大で、環状隙間への空気の漏れ込み量が少なくなる。従って、プランジャ13の下降時には、ポンプ室120内の真空度が向上する一方、プランジャ13の上昇時にはポンプ室120内の圧縮度が大きくなり、燃料タンク内の液体燃料は呼び油を行うことなく電磁ポンプ1に汲み上げられることになる。
【0051】
本実施形態の電磁ポンプ1によれば、電磁コイル15への駆動パルス信号(パルス電流)により電磁コイル15が励起されて磁性体152,153間に磁束が発生すると、プランジャ13は磁気吸引力を受けて上記第1コイルばね122の付勢力に抗して閉止弁18がパッキン175に当接している状態から下降させられ、このときのポンプ室120の増容によってポンプ室120内に真空状態が現出し、円柱弁体14を境にしたプランジャ13の燃料吸入孔132側と、ポンプ室120側との間の圧力バランスが崩れて燃料吸入孔132側がポンプ室120内より高圧になるため、円柱弁体14は、燃料吸入孔132内の液体燃料に押され、第3コイルばね133の付勢力に抗して弁体装着室131内を上昇して閉弁状態が解消され、これによって液体燃料がポンプ室120内に吸引される。
【0052】
一方、パルス駆動信号のパルス休止期間に電磁コイル15の消磁で磁性体152,153間の磁束が消滅すると、第1コイルばね122の付勢力によってプランジャ13が上方に向かって押し上げられるため、ポンプ室120内の液体燃料が逆止弁173を上方に向けて押圧し、これによる逆止弁173の第2コイルばね174の付勢力に抗した開弁によって液体燃料は燃料吐出孔171fから吐出される。
【0053】
そして、電磁コイル15へのパルス駆動信号の供給を停止すると、プランジャ13は、第1コイルばね122の付勢力によって上動し、これによって閉止弁18がパッキン175(閉止弁18の弁座)に吸入側から当接して閉止弁18の上面でパッキン175の孔を閉止するので、燃料吐出孔171f内とポンプ室120内とは、互いの連通状態が逆止弁173と閉止弁18とで二重に閉止された状態になり、燃料吐出孔171f内とポンプ室120内との間の液体燃料の流通を確実に阻止することができる。
【0054】
そして、プランジャ13を付勢する付勢構造は、第1コイルばね122のみを用いた、いわゆる片ばね付勢方式が採用されているため、プランジャ13を上下のコイルばねで挟持した従来のいわゆる両ばね付勢方式に比較し、シリンダ12内におけるプランジャ13上部にコイルばねを装着する空間を確保する必要がなくなった分、ポンプ室120の容量を小さくすることが可能となる。
【0055】
従って、プランジャ13のストローク量が同一であるとした場合、従来に比べてポンプ室120の最小容量と最大容量との比である容量比を大きくすることが可能になり、その分ポンプ室120内に空気が存在するときの圧縮比(なお、ポンプ室120内に液体燃料が充満している場合は液体燃料の吐出力)を大きくすることができるため、電磁ポンプ1の駆動初期に呼び油処理を施すことなく燃料タンクから液体燃料を汲み上げることができるばかりか、燃料タンクが電磁ポンプ1より相当低い下位レベルに設けられている場合や、これに加えて燃料タンクと電磁ポンプ1とをつなぐ配管長が長大な場合であっても、より強力な吸引力で液体燃料を汲み上げることができる。
【0056】
以上が、電磁ポンプ本体の構成である。次に、電磁ポンプ本体に内蔵された、アキュムレータ4について説明する。
【0057】
燃料吐出筒171は、六角棒材から削り出して形成したものである。この燃料吐出筒171の軸心方向の液体流路である燃料吐出孔171fに臨んで、前述の六角形の一辺に向かう側面に貫通横孔41が形成されている。この貫通横孔41は、段差を持っており、燃料吐出筒171の中心側が小さい単純孔で、外部側は雌ねじを切った、より大きい孔であり、この外側の段差部分に、アキュムレータ4が内蔵されている。アキュムレータ4は、直径8mm厚さ2mmの基布入りのゴムでできた弾性体隔膜42を、雄ねじである隔膜押さえ43により前述の雌ねじを使って固定して構成されている。隔膜押さえ43の隔膜側には凹部が設けられている。弾性体隔膜42を押さえて固定したとき、アキュムレータ機能すなわち圧力変動を吸収する機能を担う空間となる側室44が形成される。
【0058】
本発明にかかる弾性体隔膜42で隔てられた側室44を持つアキュムレータ4は、燃料吐出筒171の素材である六角柱材料の一面内に納まる。また、図2に示すように、アキュムレータ4は、燃料吐出筒171の外周より突出がなく、埋没して内蔵されている。このため、電磁ポンプ1を所定の場所に取り付ける場合、アキュムレータを内蔵していないものの従来の取付場所や、取付方法で、施工できる利点がある。本発明のアキュムレータ4を1個内蔵した電磁ポンプ1でフロートの振動の防止が確認できている。六角材料の一面おきに三面までアキュムレータ4を一つの燃料吐出筒171に内蔵可能であり、複数個のアキュムレータを内蔵することで、より大きな効果が得られる。以上の点は、後述する他の実施形態においても同様に当てはまる。
【0059】
図3は、第3実施形態による液体供給装置の電磁ポンプの構成を示す。本実施形態の電磁ポンプ1Aは、後述する電磁ポンプ本体に、アキュムレータ4Aを外付けした構成となっている。
【0060】
電磁ポンプ1Aの電磁ポンプ本体は、図2に示した電磁ポンプ1の本体と、燃料吐出筒171の構造が異なるだけである。本実施形態では、燃料吐出筒171の燃料吐出孔171fに臨んで貫通横穴41aを形成し、この貫通横孔41aに対向する袋ナット322の側面に、段差ねじ部を持つ貫通横孔41を形成して、アキュムレータ4Aを隔膜押さえ43で固定取り付けている。弾性体でできた弾性体隔膜42で隔てられた側室44を持つアキュムレータ4Aは、図2におけるアキュムレータ4と同じ構造のものである。燃料吐出筒171と配管継ぎ手321は、通常通り、配管の端部をいわゆるフレア加工して径拡大した部分を袋ナット322で挟み込んで接続するが、本発明では更に、袋ナット322の端部と燃料吐出筒171の間にOリング324を介設し、密閉空間を設けている。
【0061】
本実施形態では、従来の電磁ポンプを現場施工するときに取り付ける外部部品である袋ナットに内蔵可能としているため、従来の電磁ポンプについて、燃料吐出筒171への貫通横孔41aの追加工のみでアキュムレータ4Aを取付可能である。
【0062】
図4は、第4実施形態による液体供給装置の電磁ポンプの構成を示す。本実施形態の電磁ポンプ1Bは、後述する電磁ポンプ本体に、第2の燃料吐出筒171aを外付けし、この第2の燃料吐出筒171aに、アキュムレータ4Bを内蔵した構成となっている。電磁ポンプ1Bの電磁ポンプ本体は、図2に示した電磁ポンプ1の本体にアキュムレータを内蔵していないものと同じ構造である。
【0063】
本実施形態では、第2の燃料吐出筒171aを、袋ナット322及び配管継ぎ手321と、燃料吐出筒171の間に挿入しており、第2の燃料吐出筒171aと燃料吐出筒171との間にはOリング324を介設して封止している。そして、第2の燃料吐出筒171aには、図2の第2実施形態における燃料吐出筒171へのアキュムレータ4の内蔵と同じ態様で、アキュムレータ4Bが内蔵されている。また、本実施形態では、アキュムレータ4Bを内蔵した第2の燃料吐出筒171aを用いて、従来の電磁ポンプ(特願2000−228565)をそのまま、加工なしで、使える利点がある。
【0064】
図5は、第5実施形態による液体供給装置の液面調整装置2の構成を示す。弾性体でできた隔膜で隔てられた側室を持つアキュムレータ4C、4Dを、液面調整装置2に外付け、及び、内蔵して構成されている。
【0065】
まず、アキュムレータ4Cを外付けした構成について説明する。本実施形態では、第2の袋ナット32aを、流入配管継ぎ手部33と、フィルター室入り口22bとの間に挿入している。第2の袋ナット332aとフィルター室入り口22bとの間には、封止用のOリング334を介設している。第2の袋ナット332aには、アキュムレータ4Cが、図2の第2実施形態における燃料吐出筒171へのアキュムレータ4の内蔵と同じ態様で、配管経路に臨んで設けられた貫通横孔41部分に、内蔵されている。次に、アキュムレータ4Dは、液面調整装置2にアキュムレータを内蔵する場合の例であり、ニードル弁211の下方に位置するフィルター室22に臨んで、設置されている。
【0066】
本実施形態によれば、アキュムレータ4Cは、第2の袋ナット332aを用いることにより従来の液面調整装置になんらの設計変更をすることなく取付可能である。また、アキュムレータ4Dは、ニードル弁211の直近に設けられているため効果的である。
【0067】
図6及び図7は、第6実施形態による液体供給装置の電磁ポンプの構成を示す。本実施形態の電磁ポンプ1Cは、電磁ポンプ本体の燃料吐出筒171に気体ダンパ5を内蔵した構成としている。すなわち、電磁ポンプ1Cは、図2に示した電磁ポンプ1とは、電磁ポンプ本体にアキュムレータを内蔵するかわりに気体ダンパ5を内蔵した点が異なり、他の構造は大略同じである。なお、図6における逆止弁座172aと逆止弁ケース172bとは、図2における弁受け筒172に相当する。
【0068】
本実施形態による電磁ポンプ1Cは、前出の図2に示した第2実施形態の電磁ポンプ1に備えた弾性体隔膜を用いたアキュムレータ4に代えて、ポンプの吐出部構造自体によって気体ダンパを構成し、それにより、同アキュムレータを備えているのと同等の作用が得られるようにしたものである。燃料吐出筒171内部の燃料吐出孔171fが拡大されるとともに、燃料吐出筒171の上端に気密状態で結合されて燃料吐出孔171f内部に向けて垂下された燃料送出管52が設けられている。これによって、拡大された燃料吐出孔171fの空間が、ダンパ室51となり、ダンパ室51と燃料送出管52とにより内蔵タイプの気体ダンパ5が構成されている。また、逆止弁173は平板部からなる逆止弁座172aと逆止弁ケース172bとに囲まれた空間にあり、この逆止弁173は逆止弁ケース172bの上部フランジ部に一端が支持された第2コイルばね174により逆止弁座172aに向けて付勢されている。電磁ポンプ1Cの稼働時には、図7に示されるように、ダンパ室51の上部空間に気体53が滞留し、下部空間には燃料Fが滞留して、両者の界面よりも下方に燃料送出管52の下端面が位置するようになる。このような状況のもと、電磁ポンプのプランジャが上動する時、吐出圧のピーク値は、気体ダンパ5における気体53が収縮(蓄圧)して吸収され、収縮してできた空間に燃料が蓄積され、プランジャが下動する時には逆止弁173が閉塞し、蓄圧された気体53が膨張することによって前記蓄積された燃料がポンプ外の配管へと吐出される。このように、燃料吐出孔171fに設けられた燃料送出管52から吐出される燃料の圧力変動は、電磁ポンプ1Cの動作とともに逆止弁173を通過する燃料の圧力変動とはならずに、気体ダンパ5により平滑化された(アキュームレータの効果)圧力変動となっている。そして、本実施形態における液体供給装置は、液面調整装置に至る配管経路の圧力変動が電磁ポンプ内に設けた気体ダンパ5により抑制された液体供給装置となる。
【0069】
上記のように、気体ダンパ5は、気体の圧縮性を利用して、燃料吐出圧の脈動を吸収して平滑化するものであり、ダンパ室51に気体が滞留している必要がある。汲み上げポンプの据え付け工事の際、吸入配管内に存在していた空気は、ポンプの駆動と共にポンプの吐出側へ吸引・排出される。ポンプがさらに駆動されると、配管内が負圧となり、燃料タンク内の液体燃料が吸引されてポンプ及び配管内に燃料が充満する。このとき、気体ダンパ5のダンパ室51において、燃料送出管52の下端がダンパ室51の天井よりも低いので、構造上、ダンパ室上部に空気が滞留する。このような滞留する気体53の量は、空気が燃料に溶け込んで流出する流出速度と、ポンプ駆動中に負圧によるキャビテーションのため発生する気泡や、燃料タンクから持ち込む気泡による空気の供給速度とのバランスにより、決定される。この点については、本実施形態による長期間の稼働実績により、気体ダンパとして必要な気体53が維持されていることが確認されると共に、気体ダンパ5の実用性が確認されている。
【0070】
図8は、上記第6実施形態の変形例を示しており、この電磁ポンプにおいては、ダンパ室51に流入する燃料が持ち込む気泡を効率的に確保するため、逆止弁ケース172bの内部からダンパ室に至る燃料経路を、逆止弁ケース172bの側方に設けた開口Qを経由するようにしたものである。本例では、逆止弁ケース172bから燃料が吐出される方向が燃料送出管52の開口に直面していないので、燃料内に溶け込んでいた気泡がダンパ室51上部にトラップされて滞留する気体53となる確率が高くなる。
【0071】
図9は、第7実施形態による液体供給装置の電磁ポンプの気体ダンパ部分の構成を示す。この実施形態の電磁ポンプは、弾性体隔膜を有するアキュムレータ4を用いる代わりに、気体ダンパ5Aを外付けした構成としている。気体ダンパ5Aは、気体ダンパ5Aを有する気体ダンパ継手50を電磁ポンプ本体の燃料吐出筒171と袋ナット322及び配管継手321との間に挿入して外付けされている。燃料吐出筒171と気体ダンパ継手50とはOリング324を介して封止接続されている。このような気体ダンパ5Aにおいては、前出の内蔵型気体ダンパよりもダンパ室51を大きくできるので、吐出燃料の圧力変動をより効率的に抑制できる。
【0072】
次に、上述した第6実施形態による気体ダンパ5の効果について、図10を参照して説明する。図10は、本実施形態の気体ダンパありの場合の流量変動測定値aと従来の気体ダンパなしの場合の流量変動測定値bを示している。気体ダンパ5を用いた場合、圧力変動が抑えられると共に、ポンプ稼働時の騒音が抑制される。さらに、図10から分かるように、燃料タンクから液面調整装置へ組み上げられる燃料の流量についても、安定化されると共に、流量そのものも増えるという効果がある。この測定結果によると、従来の気体ダンパなしの測定値bでは、流量変動が40cc/minあり、平均流量が50cc/minであるのに対し、本実施形態の気体ダンパありの測定値aでは、流量変動が10cc/min、平均流量が100cc/minとなっている。このように、気体ダンパを用いることにより電磁ポンプの燃料汲み上げ性能が、質・量共に改善される。
【0075】
【発明の効果】
以上のように、請求項記載の発明によれば、収縮性により液体圧力を蓄積する気体を滞留させて保持する気体ダンパを電磁ポンプに内蔵又は外付けしているので、脈動を平滑化し、振動や振動音を抑制することができる。また、本方式の気体ダンパを、内蔵あるいは外付けで組み込むに当たり、従来の電磁ポンプへの最小の加工、あるいは、加工なしで低コストで、容易に施工実施可能である。また、閉止弁18がパッキン175に当接して閉止弁18の上面でパッキン175の孔を閉止するので、燃料吐出孔171f内とポンプ室120内とは、互いの連通状態が逆止弁173と閉止弁18とで二重に閉止された状態になり、この間の液体燃料の流通を確実に阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による液体供給装置の全体構成を示す断面図。
【図2】 本発明の第2実施形態によるアキュムレータを内蔵した電磁ポンプの断面図。
【図3】 本発明の第3実施形によるアキュムレータを外付けした電磁ポンプの断面図。
【図4】 本発明の第4実施形態によるアキュムレータを外付けした電磁ポンプの断面図。
【図5】 本発明の第5実施形態によるアキュムレータを外付け及び内蔵した液面調整装置の断面図。
【図6】 本発明の第6実施形態による気体ダンパを内蔵した電磁ポンプの断面図。
【図7】 上記気体ダンパの詳細断面図。
【図8】 上記気体ダンパの変形例を示す断面図。
【図9】 本発明の第7実施形態による気体ダンパを外付けした電磁ポンプの部分断面図。
【図10】 本発明による気体ダンパを用いたことによる効果を説明する測定流量の変動図。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C 電磁ポンプ
13 電磁プランジャ
173 逆止弁
18 閉止弁
2 液面調整装置
211 ニードル弁
212 フロート
214 液面位
3 配管系路
31 弾性体配管
4,4A、4B、4C、4D アキュムレータ
5、5A 気体ダンパ

Claims (1)

  1. 液面位が所定値となるように調整する液面調整装置に向けて電磁プランジャの往復動駆動により吸入した液体を吐出する電磁ポンプを備えた液体供給装置において、
    前記電磁ポンプは、当該電磁ポンプの駆動が停止された状態でポンプ本体に固定された弁座に吸入側から吐出側に向けて移動して当接することにより液体のポンプ本体からの吐出を閉止する閉止弁及び当該電磁ポンプの駆動が停止された状態でポンプ本体に固定された弁座に吐出側から吸入側に向けて移動して当接することにより液体の吐出側から吸入側への流入を閉止する逆止弁を有し、
    前記電磁ポンプ本体と液面調整装置との間を連結する配管経路に臨んで、気体ダンパを前記電磁ポンプに内蔵又は外付けしたことを特徴とする液体供給装置。
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