JP3758007B2 - 合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置 - Google Patents

合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置 Download PDF

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    • A63D5/04Indicating devices

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現物と映像とを合成して観察者に表示する合成画像表示装置に関する。また本発明は、その合成画像表示装置を用いたゲーム装置に関する。また本発明は、そのゲーム装置を用いたボーリングゲーム装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、特開平8−309023号公報に開示した標的当てゲーム機において、現物と映像とを合成して観察者に表示する合成画像表示装置を提案した。具体的には、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ等といった映像表示装置の映像表示面の前であってプレイヤ(すなわち観察者)が見える位置にハーフミラーを配置し、プレイヤがそのハーフミラーを通過するようにボール(すなわち現物移動体)を投げ、そして、ハーフミラーを通過した現物ボールやその他の背景像とCRTディスプレイ等に映し出される映像とをハーフミラーによって合成してプレイヤに表示する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の合成画像表示装置では、ハーフミラーによって形成される反射虚像に映し出されるのはボーリングピン等といった標的、すなわち静止像だけであり、現物移動体としてのボールがハーフミラーの背景像としてその静止映像に合成されていた。しかしながら、そのような従来の合成画像表示装置では、プレイヤが転がす実物のボールが、転がりながらそのまま映像の世界に入って行くという視覚的錯覚効果を得ることができなかった。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、移動する現物の移動体がその移動の途中で映像表示装置の映像に自然にすり替わるような効果、すなわち、現物の移動体が移動しながらそのまま映像の世界に入って行くような視覚的錯覚効果を提供できる合成画像表示装置を提供することを目的とする。また、その合成画像表示装置を用いることにより、大掛かりな実物構造を構築することなく小型でありながら、臨場感豊かなゲーム映像を得ることのできるゲーム装置及びボーリングゲーム装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
(合成画像表示装置)
(1) 上記の目的を達成するため、本発明に係る合成画像表示装置は、現物と映像とを合成して観察者に表示する合成画像表示装置において、映像を表示する映像表示手段と、その映像表示手段を制御して映像を映し出す映像制御手段と、全反射ミラーのうちの少なくとも一部にハーフミラー部分を有していて前記映像表示手段の反射虚像を形成するミラーとを有し、前記現物は前記ミラーを通過して移動する現物移動体であり、前記ミラーは前記現物移動体の移動経路と交差する位置に前記反射虚像を形成し、前記映像制御手段は、その現物移動体と同じ外観形状の映像移動体を前記映像表示手段に映し出し、前記現物移動体の移動経路中にその現物移動体を検知する映像制御用センサを設け、前記映像制御手段は、その映像制御用センサの出力信号に基づいて前記映像表示手段を制御してその映像表示手段に映像を表示し、前記ハーフミラー部分と前記全反射ミラーとは前記現物移動体の移動経路に沿って並んで配置され、前記映像制御手段は、前記現物移動体が前記反射虚像の境界位置に到達するタイミングを前記映像制御用センサの出力信号に基づいて判定し、そのタイミングに従って前記映像移動体を映し出すことにより、その映像移動体の反射虚像と現物移動体と相互にすり替わるように表示されることを特徴とする。
【0006】
この合成画像表示装置によれば、移動する現物移動体がミラーに隠れるとき、観察者はそれに引き続いて、ミラーによって形成される反射虚像内で映像移動体が移動するのを認識する。あるいは、その逆に、反射虚像内で移動していた映像移動体が観察者の視界から消えて行くときに、それにすり替わってミラーの所から現物移動体が現われるのを認識する。映像移動体は現物移動体と同じ外観形状に映し出されるので、観察者は、現物移動体が移動しながらそのまま映像の世界に入って行くような視覚的錯覚効果や、その逆に、映像世界内の映像移動体がそのまま現実世界へ現物となって現れるような視覚的錯覚効果を体感できる。
【0007】
また、ミラーの一部分をハーフミラーとすることにより、現物移動体が映像移動体へとすり替わるとき、あるいは逆に、映像移動体が現物移動体へとすり替わるとき、現物移動体と映像移動体とを少しの間重ね合せながらそのすり替わり表示を行うことができる。この結果、現物移動体と映像移動体とのすり替わり表示を観察者にとって違和感なく滑らかに行うことができる。
【0008】
上記構成において、「映像表示手段」としては、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等といった種々の表示装置を用いることができる。「映像制御手段」とは、上記映像表示手段の動作を制御することによってそれに希望の映像を表示させる制御手段であり、具体的には、コンピュータによって演算された情報に基づいて映像表示手段へ映像信号を送出する制御装置を用いることができる。また、「ハーフミラー」は背景像と反射像とを合成して表示するという通常の機能を果たすことができるものであれば、どのような材質及び構造のものであっても良く、その意味から、ごく一般的な透明アクリル板を用いることもできる。
【0009】
「現物移動体」とは、実際に存在する物であってミラーに対して相対的に移動する任意の物のことである。例えば、ゲーム装置等においてプレイヤが投げたり蹴ったりするボールや、綱引きゲーム装置においてプレイヤが引く綱等が考えられる。現物移動体の移動の仕方としては、現物移動体がミラーの手前側から奥側へ消えて行くような移動形態や、その反対に現物移動体がミラーの奥側から手前側へ飛び出すような移動形態等が考えられる。綱引きゲーム装置では、現物移動体としての綱がミラーによって形成される反射虚像の所を行ったり来たりする。また、「移動させる」ための行為には、投げる、蹴る、押し出す等といった行為が含まれる。
【0010】
2) 本発明に係る合成画像表示装置において、上記ミラーは、移動する現物移動体と交差する位置に反射虚像を形成するように配置されるので、移動する現物移動体と移動する映像移動体とが実際に交差するように表示でき、両者のすり替わり表示を臨場感豊かに表示できる。
【0011】
(3) 現物移動体は現物背景の中を移動するようにし、上記映像制御手段は現物背景と同じ内容の映像背景の中を移動する映像移動体を上記映像表示手段に表示するようにし、そして上記ミラーによって映像背景を現物背景に連続するように形成する。この構成によれば、移動体が現物と映像との間ですり替わるのに加えて、背景も現物と映像との間で連続してつながって表示されるので、現物と映像との間のすり替わり表示を、より一層滑らかに違和感なく表示できる。現物背景としては、例えば、ボーリングゲーム競技でボールを転がすためのレーン板が考えられ、そのときの映像背景としてはそのレーン板と同じ内容の映像レーン板が考えられる。
【0012】
(4) ミラーのうちハーフミラーが設けられている部分では、そのハーフミラーで反射する映像がそのハーフミラーの後方位置にある背景物と合成して観察者に表示される。この場合、背景物は反射映像に比べてかなり暗いので、何らの措置も講じないと、現物移動体と映像移動体との間の明るさが違い過ぎて、それらの間に起こる映像のすり替わり現象が見難くなる。このことを解消するためには、ハーフミラーの裏側部分、すなわちハーフミラーを通して観察者の視界に入る部分にある現物移動体の移動経路を照明手段によって照明することが望ましい。こうすれば、ハーフミラーの背景部分が明るくなって反射映像との間に明るさの差異が無くなり、その結果、現物移動体と映像移動体との間で生じる映像のすり替わり状況を違和感なく表示できる。
【0013】
(5) 上記のように照明手段を設ける場合には、その照明手段の明るさ及び/又は照明範囲を調整する調光手段をその照明手段に付設するのが望ましい。明るさの調整は、照明手段に供給する電力を調整することによって実現できる。また、照明範囲の調整は、照明手段の前に遮光板を配設し、その遮光板の位置を移動させることによって実現できる。
【0014】
(6) 現物移動体が移動するときには何らかの音が発生するのが通常である。例えば、ボーリング競技場で行われるボーリングゲームにおいてプレイヤによって投げられて転がり移動するボーリングボールを現物移動体と考えれば、そのボーリングボールは移動中に“ゴロゴロ”等といった音を発生する。本発明の合成画像表示装置に関しては、そのような現物移動体の移動に対応する音を発生する音発生手段を設けることが望ましい。
【0015】
そしてその際には、ハーフミラーの背景物としての現物移動体と反射虚像内の映像移動体の両方を観察者が連続して見るときに、上記音発生手段から現物移動体に対応する音を連続して出すことが望ましい。こうすれば、現物移動体と映像移動体との間で映像のすり替わりが起こるとき、観察者はそのすり替わりの前後で移動体の音を連続して聞くことができ、その結果、現物移動体と映像移動体との間で生じる映像のすり替わり状況を違和感なく表示することに関して、聴覚的観点からそれを補助することができる。
【0016】
(7) 本発明において、現物移動体は平面状の移動面上を移動させることもできるし、空中に投げ飛ばして移動させることもできるし、あるいは、紐、棒、その他の支持部材によって支持した状態で移動させることもできる。これらの場合のうち、図9に示すように、現物移動体1を移動面2上で矢印Aのように移動させる場合には、ミラー3はその移動面2の近傍に反射虚像4aを形成することになるが、その反射虚像4aの移動面2に対する角度θはできるだけ小さいことが望ましい。
【0017】
現物移動体1が矢印A方向へ移動してミラー3の裏側へ隠れるとき、CRTディスプレイ等といった映像表示手段4に映像移動体が映し出され、その映像移動体が反射虚像4a内で移動する。観察者Pにとっては現物移動体1がその映像移動体にすり替わって認識される。このとき、反射虚像4aと移動面2との成す角度θが大きく設定されていると、現物移動体1の移動方向と映像移動体の移動方向とが大きく相違して、その結果、現物移動体1と映像移動体とのつながり具合をうまく表現できないおそれがある。
これに対し、反射虚像4aを移動面2に対してできるだけ小さい傾斜角度θに設定しておけば、現物移動体1の移動方向と映像移動体の移動方向とを可能な限り整合させて見せることができる。この結果、現物移動体と映像移動体との間で生じる映像のすり替わり現象を違和感なく表示できる。
【0018】
(8) 上記のように現物移動体を移動させるために移動面を用いる場合、図10に示すように、ミラー3のハーフミラー部分3aを通して観察者Pの視界に入る部分の移動面2aは、その他の部分2bよりも反射虚像4aの傾斜角度θに近い傾斜角度θ’で傾斜することが望ましい。こうすれば、現物移動体1の移動方向と映像移動体の移動方向とを近づけることができるので、現物移動体1と映像移動体との動きを自然な形でつなぎ合せることができ、よって、現物移動体と映像移動体との間で生じる映像のすり替わり状況を違和感なく表示できる。なお、移動面2の傾斜部2aは単なる直線状の傾斜面とすることもでき、あるいは湾曲面とすることもできる。
【0019】
(9) 現物移動体の移動経路のうち現物移動体と反射虚像とが重なる位置以降の部分に、現物移動体の移動時に発生する音を小さくするための消音手段を設けることができる。例えば、図9のように、球形の現物移動体1を移動面2上で転がしながら移動させる場合を考えると、現物移動体1からは通常、“ゴロゴロ”等といった音が発生する。このことに関し、現物移動体1がミラー3のハーフミラー部分3aを通過して観察者Pの視界から外れた後で、観察者Pがミラー3の反射虚像4aのみを見る状況へ移行した後までも現物移動体1から大きな音が発生していると、ミラー3の反射映像に対応しない音が観察者Pの耳に入ってしまい、違和感を抱くことがある。
【0020】
例えば、反射映像では映像移動体の移動が終了しているにもかかわらず、未だに現物移動体1が移動面2を転がる音が聞こえたり、現物移動体1が移動面2の先端に形成した収納部6に落下するときに、ハーフミラー3上に映し出される映像移動体からは想像もできないような大きな音が発生する等といった不都合が発生する。このような不都合を解消するため、例えば、ハーフミラー部分3aを通過した後の部分の移動面2に、ゴムその他の緩衝部材等といった消音手段7を設けておけば、観察者Pの視界から現物移動体1が消えた後に現物移動体1の移動に起因して異常な音が発生することを防止できる。これにより、現物移動体と映像移動体との間で生じる映像のすり替わり状況を違和感なく表示できる。
【0021】
(10) 本発明においては、現物移動体と同じ外観形状の映像移動体を映像表示手段に映し出すことが必要である。このことを達成するため、現物移動体の移動経路中に移動体を検知する映像制御用センサを設け、その映像制御用センサの出力信号に基づいて映像表示手段を制御してそれに映像を表示するのが望ましい。
つまり、現物移動体の移動中にその現物移動体の移動状況を上記の映像制御用センサによって検出し、その検出結果に基づいて反射虚像内に映像移動体を映し出すということである。この構成によれば、現物移動体と映像移動体との重なり合いを正確に達成でき、それ故、現物移動体と映像移動体との間で生じる映像のすり替わり状況を違和感なく表示できる。
【0022】
(11) 上記のように映像制御用センサを用いて現物移動体の移動状況を検出する場合には、その映像制御用センサの出力信号に基づいて、現物移動体の移動位置、移動方向及び移動速度を検知することが望ましい。これらの制御要素によって現物移動体の移動状況を特定し、それに基づいて映像移動体の表示内容を制御すれば、現物移動体と映像移動体とを正確に重ね合わせて移動させることができ、それ故、現物移動体と映像移動体との間で生じる映像のすり替わり状況を違和感なく表示できる。
【0023】
(12) 上記のように映像制御用センサを用いて現物移動体の移動状況を検出する場合、その映像制御用センサは、現物移動体の移動経路の一方の脇位置に配置された発光素子と、その移動経路の他方の脇位置に配置した受光素子とを含んで構成できる。発光素子から出た光ビームは現物移動体の移動経路を横切って受光素子によって受光される。現物移動体がその光ビームを横切るときに受光センサの出力信号に変化が現れ、これにより現物移動体が検知される。
【0024】
センサの配置の仕方としては、それ以外に、現物移動体の移動経路の中に反射型光センサ等を埋め込む等といった方法が考えられる。しかしながらその方法では、現物移動体の移動経路にセンサを埋め込むための加工を施さなければならず、しかも埋め込まれたセンサが現物移動体から衝撃を受けて損傷する等といった問題が考えられる。また、センサが現物移動体の移動経路にあると目障りである。これに対し本実施態様のように、現物移動体の移動経路を挟んでセンサを配置するようにすれば、センサ埋め込み方式の場合に見られる上記のような不都合は解消される。
【0025】
(13) 映像表示手段を制御する映像制御手段は、映像移動体を映像表示手段の画面の端から徐々に映し出すように映像表示手段を制御することができる。例えば、図11に示すように、球形の映像移動体41を画面42の端から徐々に映し出すことができる。こうすれば、現物移動体を映像移動体41へすり替えるとき、そのすり替わり表示を滑らかに表示できる。
【0026】
(ゲーム装置)
次に本発明に係るゲーム装置は、移動する現物移動体をプレイヤが取り扱うことをゲーム内容の一部として含むゲーム装置であって、前記現物移動体と映像とを合成する合成画像表示装置を有する。その合成画像表示装置は、映像を表示する映像表示手段と、その映像表示手段を制御して映像を映し出す映像制御手段と、全反射ミラーのうちの少なくとも一部にハーフミラー部分を有していて前記映像表示手段の反射虚像を形成するミラーとを有する。前記現物は前記ミラーを通過して移動する現物移動体であり、前記ミラーは前記現物移動体の移動経路と交差する位置に前記反射虚像を形成し、前記映像制御手段は、その現物移動体と同じ外観形状の映像移動体を前記映像表示手段に映し出し、前記現物移動体の移動経路中にその現物移動体を検知する映像制御用センサを設け、前記映像制御手段は、その映像制御用センサの出力信号に基づいて前記映像表示手段を制御してその映像表示手段に映像を表示し、前記ハーフミラー部分と前記全反射ミラーとは前記現物移動体の移動経路に沿って並んで配置され、前記映像制御手段は、前記現物移動体が前記反射虚像の境界位置に到達するタイミングを前記映像制御用センサの出力信号に基づいて判定し、そのタイミングに従って前記映像移動体を映し出すことにより、その映像移動体の反射虚像と現物移動体とが相互にすり替わるように表示される。
【0027】
「移動する現物移動体をプレイヤが取り扱う」というのは、例えば、プレイヤが現物移動体を投げたり、蹴ったり、押し出したりすることによってそれを移動させることや、飛び出してくる現物移動体を受け取ったり、それを狙い撃ったりすること等のことである。移動する現物移動体がミラーに隠れるとき、観察者としてのプレイヤはそれに引き続いて、ミラーによって形成される反射虚像内で映像移動体が移動するのを認識する。あるいは、その逆に、反射虚像内で移動していた映像移動体がプレイヤの視界から消えて行くときに、それにすり替わってミラーの所から現物移動体が現われるのを認識する。映像移動体は現物移動体と同じ外観形状に映し出されるので、プレイヤは、現物移動体が移動しながらそのまま映像の世界に入って行くような視覚的錯覚効果や、その逆に、映像世界内の映像移動体がそのまま現実世界へ現物となって現れるような視覚的錯覚効果を体感できる。
また、ミラーの一部分をハーフミラーとすることにより、現物移動体が映像移動体へとすり替わるとき、あるいは逆に、映像移動体が現物移動体へとすり替わるとき、現物移動体と映像移動体とを少しの間重ね合せながらそのすり替わり表示を行うことができる。この結果、現物移動体と映像移動体との間のすり替わり表示を観察者にとって違和感なく滑らかに行うことができる。
【0028】
本発明のゲーム装置を構成する各構成要素であって、先に説明した本発明に係る合成画像表示装置を構成する各構成要素と同じ名称のものは同じ作用を成すものであり、よって、詳細な説明は省略する。また、本発明に係る合成画像表示装置に関する実施態様として上記の(2)〜(13)に説明した各種の実施態様は、本発明に係るゲーム装置に関しても同様に実施できるものである。
【0029】
(ボーリングゲーム装置)
次に本発明に係るボーリングゲーム装置は、プレイヤが1個又は複数個の映像ピンに向かって現物ボールを投げることをゲーム内容とするボーリングゲーム装置において、プレイヤによって投げられた現物ボールを転がり移動させる現物レーン板と、転がり移動した前記現物ボールを映像と合成する合成画像表示装置とを有する。その合成画像表示装置は、映像を表示する映像表示手段と、その映像表示手段を制御して映像を映し出す映像制御手段と、全反射ミラーのうちの少なくとも一部にハーフミラー部分を有していて前記映像表示手段の反射虚像を形成するミラーとを有する。前記現物ボールは前記ミラーを通過するように移動し、前記ミラーは前記現物ボールの移動経路と交差する位置に前記反射虚像を形成し、前記映像制御手段は、その現物ボールと同じ外観形状の映像ボールを前記映像表示手段に映し出し、前記現物ボールの移動経路中にその現物ボールを検知する映像制御用センサを設け、前記映像制御手段は、その映像制御用センサの出力信号に基づいて前記映像表示手段を制御してその映像表示手段に映像を表示し、前記ハーフミラー部分と前記全反射ミラーとは前記現物ボールの移動経路に沿って並んで配置され、前記映像制御手段は、前記現物ボールが前記反射虚像の境界位置に到達するタイミングを前記映像制御用センサの出力信号に基づいて判定し、そのタイミングに従って前記映像ボールを映し出すことにより、その映像ボールの反射虚像と現物ボールとが相互にすり替わるように表示されることを特徴とする。
【0030】
本発明のボーリングゲーム装置は、以上に説明した本発明に係る合成画像表示装置又は本発明に係るゲーム装置をボーリングゲーム装置に適用した発明である。プレイヤはミラーによって形成される反射虚像の中に映し出される標的ピンを狙って現物ボールを移動面上に投げ出して移動させる。移動する現物ボールがミラーに隠れるとき、プレイヤはそれに引き続いて、ミラーによって形成される反射虚像内で映像ボールが移動するのを認識する。映像ボールは現物ボールと同じ外観形状に映し出されるので、プレイヤは、現物ボールが移動しながらそのまま映像の世界に入って行くような視覚的錯覚効果を体感できる。
また、ミラーの一部分をハーフミラーとすることにより、現物ボールが映像ボールへとすり替わるとき、現物ボールと映像ボールとを少しの間重ね合せながらそのすり替わり表示を行うことができる。この結果、現物ボールと映像ボールとのすり替わり表示をプレイヤにとって違和感なく滑らかに行うことができる。また、このボーリングゲーム装置によれば、映像によってボーリング場のレーンの奥行きを表現できるので、きわめて狭い空間でボーリング場の広い空間を表現できる。
【0031】
本発明のボーリングゲーム装置を構成する各構成要素であって、先に説明した本発明に係る合成画像表示装置を構成する各構成要素と同じ名称のものは同じ作用を成すものであり、よって、詳細な説明は省略する。また、本発明に係る合成画像表示装置に関する実施態様として上記の(2)〜(13)で説明した各種の実施態様は本発明に係るボーリングゲーム装置に関しても同様に実施できるものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明に係る合成画像表示装置を用いたゲーム装置、特にボーリングゲーム装置の一実施形態を示している。特に図1は正面図であり、図2は側面断面図である。このボーリングゲーム装置は、前面が大きく開放された筐体11を有し、その筐体開放部の手前側部分Fから奥側部分Rにかけて、移動面としてのボーリングレーン板2を有する。観察者としてのプレイヤPは、そのレーン板2の先端位置に立ってプレイを行う。
【0033】
ボーリングレーン板2の奥側(図の右側)先端部分の上方位置には、ミラー3が配設され、そのミラー3のさらに上方位置に映像表示手段としてのCRTディスプレイ4が配設される。ミラー3は、ハーフミラー5及びその下面に貼り合せた遮光板9を有する。ハーフミラー5は、周知の通り、そのハーフミラー5で反射する反射像とそのハーフミラー5の後方の背景像とを合成してプレイヤPに表示するための光学要素である。
【0034】
本実施形態では、遮光板9のプレイヤP側の先端部には、上から見て長方形状の切欠部9aが形成される。ミラー3は、遮光板9が存在する領域が全反射ミラーとして作用し、切欠部9aに対応する領域がハーフミラー部分3aとして作用する。このミラー3の働きにより、レーン板2の奥側先端部分のさらに先方位置にディスプレイ4の映像表示面の反射虚像4aが形成される。よって、プレイヤPは、鎖線Q1から鎖線Q3にかけての範囲内で反射虚像4aを認識する。反射虚像4aは、プレイヤPにとっての見易さだけを考慮すれば、垂直上下方向へ立つように配置させた方が好ましいかもしれない。しかしながら本実施形態では、その反射虚像4aとボーリングレーン板2との成す角度θができるだけ小さくなるようにミラー3及びディスプレイ4を配設する。これは、レーン板2と反射虚像4aとが滑らかに連続して見えるようにするためである。
【0035】
ボーリングレーン板2は、プレイヤPが現物移動体としてのボール1を投げることに関して負担とならない程度に、手前側部分Fに比べて奥側部分Rが少し高くなっている。これは、ボール1がボーリングレーン板2の中間位置で止まってしまうことを防止するためである。また、ミラー3のハーフミラー部分3aを通してプレイヤPによって背景像として認識される部分のボーリングレーン板2、すなわちその先端部分2aは、ボーリングレーン板2のその他の部分よりも、反射虚像4aの傾斜角度θに近い角度θ’で傾斜している。これは、ハーフミラー部分3aを透過して見えるボーリングレーン板2の先端部分2aと、反射虚像4aとのつなぎ目部分に大きな角度差が形成されてそのつなぎ目部分が明確な境界線となって表示されることを防止して、それらが滑らかに連続して表示されるようにするためである。なお、ボーリングレーン板の先端部分2aは、単なる平板状の板であっても良いし、図2の下方へ向けて凸となるように湾曲する湾曲板としても良い。なお、本実施形態では、レーン板2の先端部分2aは反射虚像4aの端と交差するように設定されている。鎖線Q1はプレイヤPがその交差線Sを見る場合の視線に一致する。
【0036】
ミラー3を構成する遮光板9の裏面には、矢印C−C’方向へスライド移動可能な遮光部材17が設けられる。また、その遮光部材17の奥側に照明手段としての蛍光灯33が設けられる。遮光部材17は、蛍光灯33からの光がプレイヤP側へ漏れるのを防止すると共に、プレイヤPが見ることのできるハーフミラー部分3aの領域の広さを調節する。鎖線Q2はそのようにして調節されるハーフミラー視野境界を示している。遮光部材17をプレイヤP側へ向かう矢印C方向へスライドさせると、視野境界Qが図の左側へ移行してハーフミラー視野領域が狭くなる。逆に矢印C’方向へスライドさせるとハーフミラー視野領域が広くなる。
【0037】
蛍光灯33が発光すると、ハーフミラー部分3aを通して見える領域のボーリングレーン板2が明るく照明される。これは、ミラー3によって形成される反射虚像4aの明るさと、ハーフミラー部分3aを通して見える背景像の明るさを一致又は近似させるために行われるものである。蛍光灯33の下方位置には、矢印D−D’方向へスライド移動可能な調光板18が設けられる。この調光板18をスライド移動させることにより、蛍光灯33による照明範囲を広めるように又は狭めるように調節できる。また、蛍光灯33には電力制御装置(図示せず)が付設され、その電力制御装置の働きによって蛍光灯33へ供給する電力を調節できる。この電力調節により、蛍光灯33の発光強度を大きく又は小さく調節できる。以上のような、照明範囲に関する調節及び照明強度に関する調節の両方又は一方を行うことにより、ハーフミラー背景像とミラー反射虚像との明るさが互いに一致するように設定できる。
【0038】
CRTディスプレイ4は、図3に示すように、コンピュータを含んで構成された制御装置19からの指令に従って映像を表示する。この制御装置19は、中央演算処理装置(CPU)21と、ボーリングゲーム全体の制御プログラム等を格納したROM22と、CPU21の演算処理の際にテンポラリファイル等として用いられるRAM23と、CRTディスプレイ4の電子ビーム走査を制御する描画コントローラ24と、映像として表示するキャラクタを映像データとして記憶する画像ROM26と、そして画像コントローラ24による制御の際にテンポラリファイル等として用いられるVRAM27等といった各種要素を含んで構成される。また、各種の外部機器との間で通信を行うために入出力インターフェース28が設けられる。
【0039】
図2に戻って、筐体11の手前側部分(図の左側部分)には、現物移動体としてのボール1を収納するボール収納部8が設けられる。ボール1は、通常のボーリング競技で用いられるような中実で重い球体ではなく、中空で軽い球体、例えばプラスチック製の球体によって形成されている。なお、筐体11の前面上部に設けられていて、プレイヤPに向かって突出する遮蔽板43は、プレイヤP又は観客がミラー3を高角度から覗き込んだときに背景像等が見難くなることを防止するための遮蔽板である。仮に遮蔽板43が無いと、プレイヤP等がミラー3を高角度から覗き込んだとき、そのミラー3に天井や空が映ってしまい背景像等が見難くなるおそれがある。これに対し遮蔽板43を設けておけば、天井等が映ることを防止できるので背景像等を常に鮮明に表示できる。なお、この場合には、プレイヤP等は遮蔽板43の裏面の反射像を見ることになるので、その裏面は黒色等の暗色にしておくことが望ましい。
【0040】
ボーリングレーン板2の奥側(図の右側)先端部分2aのさらに先方位置にはボール落下穴12が設けられ、そのボール落下穴12からボール収納部8にかけてボール回収路13が設けられ、さらに、ボール収納部8に近い所のボール回収路13にボール止め部材14が設けられる。このボール止め部材14は、開閉駆動装置16によって駆動されてボール1の通過を許容する開位置とボール1の通過を阻止する閉位置との間で開閉移動する。図2ではボール止め部材14が閉位置にあってボール1の通過を阻止している状態を示している。開閉駆動装置16は、図3に示すように、制御装置19からの指令によって作動する。
【0041】
ボール落下穴12の周囲の内側面及びボール回収路13の内側面には、スポンジ、ゴム等によって形成された緩衝部材34が設けられる。これらの緩衝部材34は、ボーリングレーン板2を移動し終えたボール1が硬い壁面にあたって大きな音を発生することを防止するための消音手段として作用する。
【0042】
図1において、ハーフミラー3の下方位置であってボーリングレーン板2の少し上方位置の筐体11の内側面に、発光素子H1,H2,H3,H4及び受光素子J1,J2,J3,J4によって構成される映像制御用センサ29が設けられる。プレイヤから見て1番目の発光素子H1から出た光ビームは2番目の受光素子J2に受光され、2番目の発光素子H2から出た光ビームは1番目の受光素子J1に受光され、3番目の発光素子H3から出た光ビームは4番目の受光素子J4に受光され、そして4番目の発光素子H4から出た光ビームは3番目の受光素子J3に受光される。つまり、ボーリングレーン板2の上には、その中央部分で交差する一対の光ビームが2組形成される。また、映像制御用センサ29よりも手前側の筐体11の内側面に、発光素子H5及び受光素子J5によって構成された音発生用センサ31が設けられる。これらのセンサ29及び31の受光素子の出力信号は図3に示すように、入出力インターフェース28を介してCPU21へ伝送される。
【0043】
図1において筐体11の両側板の外側面にスピーカ32が設けられる。これらのスピーカ32は、図3に示すように、音再生装置38の出力端子に接続される。この音再生装置38は、例えばテープレコーダその他の音再生機器によって構成され、制御装置19からの指令によって所定の音、本実施形態の場合は実際のボーリング場においてボーリングレーンの上を転がり移動するボーリングの転がり音や、ボーリングボールがボーリングピンに当たってピンが倒れるときの音等を発生する。
【0044】
以下、上記構成から成るゲーム装置に関してその動作を説明する。
図2において、プレイヤPが筐体11の手前側位置に立ってコイン投入口(図示せず)にコインを投入すると、制御装置19(図3)が作動してCPU21による演算が開始され、これにより図4に示すように、CRTディスプレイ4の画面上にボーリングレーンの映像2’及びその上に置かれた10個の標的ピン像36が静止映像として映し出される。レーン映像2’の上には複数のレーンライン映像L’が表示される。
【0045】
このときプレイヤPは、図1及び図2において、ハーフミラー部分3a内のQ4からQ1に至る領域でボーリングレーン板2の先端部2aをハーフミラー部分3aの背景像としての認識し、ハーフミラー部分3a内のQ1からQ2に至る領域で反射虚像4aの一部を認識する。レーン板先端部2aのうち反射虚像4aとの交差位置Sよりも先方の部分は、予め黒色に着色されており、従って、Q1からQ2に至る領域には反射虚像4aが鮮明に表示される。レーン板先端部2aと反射虚像4aとは、境界線Sの所で接続して互いに連続するように表示される。現物のレーン板2には図1に示すようにレーンラインLが設けられる。一方、図4において、レーン映像2’の中にはレーンライン映像L’が表示される。図1の境界線Sの所では、現物レーンラインLとレーンライン映像L’ができるだけずれることのないように設定される。この設定は、図4に示す映像を水平方向H−Hへ画面調整することによって行うことができる。
【0046】
図1及び図2においてQ2からQ3に至る視野領域では、ミラー3が全反射ミラーとして作用するので、プレイヤPは背景像を認識することはなく、反射虚像4aとして映し出される図4の映像だけを見ることになる。すなわちプレイヤPは、現物のレーン板2の先方に、それとずれること無く連続するレーン板映像2’を認識し、さらに標的ピン映像36を認識する。
【0047】
なお、本実施形態では、図2に示すように、反射虚像4aとレーン板2との成す角度θをできるだけ小さく設定し、さらに、レーン板2の先端部分2aを反射虚像4aの傾斜角度θに近い傾斜角度θ’を有する傾斜面としてあるので、現物のレーン板先端部分2aと反射虚像4aとしてのレーン映像2’とを、違和感なく滑らかに連続して表示できる。
【0048】
その後、プレイヤPは、ボール収納部8に収められたボール1を取り出して手に持ち、ミラー3によって形成された標的ピン像36を狙ってそのボール1をボーリングレーン板2の上に投げ出して移動させる。こうして移動するボール1は短時間の後に音発生用センサ31によって検知される。すると、制御装置19からの指令によって音再生装置38が作動してスピーカ32からボーリングゲーム時の音、具体的には実際のボーリングボールが実際のボーリングレーン上を転がるときに出る音が再生される。
【0049】
図1において、ボーリングレーン板2上を移動する現物ボール1は映像制御用センサ29を通過し、その後、現物と反射虚像4aとの境界位置Sに到達する。本実施形態ではその映像制御用センサ29の所に、ボーリングレーン板2の中央部分で交差する光ビーム対を2組用意したので、現物ボール1がそれらの光ビームを横切る順番及び個々の光ビームを横切る時間間隔に対応して、受光素子J1〜J4の出力端子に出力信号が現れる。CPU21は受光素子J1〜J4の出力信号に基づいて所定の演算を行って、ボーリングレーン板2の幅方向に関する現物ボール1の位置、現物ボール1の移動方向及び現物ボール1の移動速度の各要素を求める。
【0050】
CPU21は、上記のようにして求めた現物ボール1の位置、移動方向及び移動速度に基づいて、現物ボール1が現物・虚像境界位置Sに到達するときのタイミング、到達位置、移動方向及び移動速度を演算して決定し、さらに、その後の現物ボール1の移動方向及び移動速度を演算によって予測する。現物ボール1が現物・虚像境界位置Sに到達するタイミングが到来すると、CPU21は図5に示すように、ディスプレイ4の到達予想座標位置の所に現物ボール1と同じ外観形状及び同じ大きさの映像ボール1’を出現させ、さらに、演算された移動方向及び移動速度に従って、図6〜図8に示すように、連続して移動する映像ボール1’及びそれによって倒される標的ピン映像36等を映し出す。
【0051】
なお、図5において、映像ボール1’を映し出すときには、図11に示すように、その映像ボール1’が徐々に画面に現われるように映し出す。こうすれば、図2において、現物ボール1が視線Q1を通過するとき、それに対応して反射虚像4aの端から映像ボール1’が徐々に現われるので、現物ボール1と映像ボール1’とのすり替わり表示が違和感なく非常に円滑に行われる。また、ハーフミラー部分3aの裏側を移動する現物ボール1は蛍光灯33によって照明されて明るく表示されるので、映像ボール1’に比べて明るさに関して差が無くなり、それ故、現物ボール1と映像ボール1’とを自然な見え方で重ね合わせることができる。
【0052】
その後、図2における視線Q1から視線Q2に至る間、プレイヤPは、現物ボール1と映像ボール1’とが重なり合って移動する状況を認識する。そしてさらに、現物ボール1が視線Q2を通過して遮光板9による遮光領域に入ると、その現物ボール1はプレイヤPの視界から外れて見えなくなり、プレイヤPは反射虚像4a内の映像ボール1’だけを見ることになる。そしてその反射虚像4a内には、例えば、図6〜図8に示すような映像、具体的には、移動する映像ボール1’と、その映像ボール1’によって倒される標的ピン像36が連続映像として映し出される。
【0053】
以上のようにプレイヤPは、図1において現物ボール1をボーリングレーン板2へ投げ出した場合、その現物ボール1が視線Q1へ到達するまでは現物ボール1だけを視覚によって認識し、現物ボール1が視線Q1からQ2まで移動する間はハーフミラー部分3aの働きによって背景像である現物ボール1とそれに重なり合う映像ボール1’とを認識し、そして、現物ボール1が視線Q2を通過した後には、現物ボール1は視界から外れて映像ボール1’を含んだ反射映像だけを認識する。
【0054】
この一連の映像表示を見ることにより、プレイヤPは、現物ボール1が移動しながら映像ボール1’にすり替わって行くような表示状況、すなわち、現物ボール1がそのまま映像の世界に入って行くような視覚的錯覚効果を体験できる。なお、図1において現物ボール1が音発生用センサ31によって検知されたときに発生した現物ボール1の転がり音は、現物ボール1が映像ボール1’にすり替わって標的ピン像36にぶつかるまで、途切れること無く連続して出し続けられる。この結果、現物ボール1がそのまま映像の世界に入って行くような視覚的錯覚効果を聴覚の観点から補助してより一層高めることができる。
【0055】
なお、図2において、遮光部材17の位置を矢印C−C’方向内で調節することによりハーフミラー部分3aの広さを調節できる。これにより、ミラー3のうちハーフミラー部分3aによって背景像である現物ボール1と反射虚像である映像ボール1’とを重ね合わせて見せる領域(Q1からQ2までの間)と、現物ボール1を隠して反射虚像である映像ボール1’だけを見せる領域(Q2からQ3までの間)との間の面積比を希望に応じて変化させることができる。こうすれば、現物ボール1と映像ボール1’との間で生じる映像のすり替わり表示を状況に応じて変化させることができる。
【0056】
図7及び図8に示すように映像ボール1’が標的ピン像36を倒す段階で何本の標的ピン像36を倒すように映像として表示するかに関しては、演算によって求められた映像ボール1’の移動位置、移動方向、移動速度等に従って演算によって決定できる。そして、映像ボール1’が標的ピン像36に当たるときにはそれに対応する音をスピーカ32から発生し、さらに標的ピン像36が倒れるときには倒れるピンの本数に対応した音をスピーカ32から発生する。
【0057】
図2において、現物ボール1はボーリングレーン板2の先端部分2aを通過した後、ボール落下穴12から落下してボール回収路13を通ってボール収納部8へと回収される。この回収行程の間、現物ボール1は筐体11の内壁面にぶつかるので大きな音を発生するおそれがある。ミラー3の全反射ミラー領域(すなわち、Q2からQ3までの間)に映像ボール1’が移動する様子が表示されているときにそのような異常な音が発生すると、ボーリングゲームの臨場感が失われてプレイヤPの興味を大きく減退させるおそれがある。
【0058】
しかしながら本実施形態では、ボール落下穴12の周辺及びボール回収路13の内壁面にゴム等といった緩衝材34を設けたので、現物ボール1がプレイヤPの視界から外れた後に、その現物ボール1の移動に起因して大きくて異常な音が発生することが無くなり、よって、そのような異常な音によってゲームとしての臨場感が損なわれることを未然に防止できる。
【0059】
また、ボール回収路13の途中に配設したボール止め部材14は、CPU21の制御により、反射虚像4a内に映像ボール1’が表示されている間は閉状態を維持する。これにより、ハーフミラー3上に映像ボール1’が表示されているにもかかわらず、ボール回収部8にボール1が戻ってしまうという、本来のボーリングゲーム競技では起こり得ない状況が起こることを防止できる。
【0060】
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、以上の説明では、現物ボール1等といった現物移動体がミラー3の手前側から奥側へ消えて行くような移動状況を考えたが、その反対に、現物移動体がミラー3の奥側から手前側へ飛び出すような移動状況を本発明を用いて実現することもできる。例えば、映像移動体として自動車映像がプレイヤに近づくような映像を反射虚像4a内に表示し、その自動車映像が映像の中である位置まで近づいたときに、現物の自動車模型をミラー3の側方あるいはミラー3内に形成した穴からそのミラー3の前方へ飛び出させることができる。
【0061】
また、現物移動体がボーリング競技のボールに限定されないことは当然のことであり、例えば、綱引き競技で用いられる綱を現物移動体及び映像移動体とすることもできる。この場合には、現物の綱と映像の綱とがミラーによって映像的に合成され、さらに、それらの綱がミラーの前後方向へ移動する。
また、本発明の合成画像表示装置はゲーム装置に限られず、現物と映像とを合成して表示する必要がある任意の構造の装置に対して適用できる。
また、図2の実施形態では、ハーフミラー5の裏面に遮光板9を設けた領域を全反射ミラー領域としたが、その全反射ミラー領域に相当する背景領域を黒一色の背景としておけば、遮光板9を設けること無く、単にハーフミラー5だけによってミラー3を構成することもできる。
【0062】
【発明の効果】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置によれば、移動する現物の移動体又は現物ボールがその移動の途中で映像表示手段の映像に自然にすり替わるような効果、すなわち、現物の移動体又は現物ボールが移動しながらそのまま映像の世界に入って行くような視覚的錯覚効果を観察者又はプレイヤにもたらすことができる。また、大掛かりな実物構造を構築することなく小型でありながら、臨場感豊かな合成画像を創ることができる。
【0063】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置においては、ミラーが現物移動体の移動経路又は現物ボールの移動経路と交差する位置に反射虚像を形成するので、移動する現物移動体と移動する映像移動体又は移動する現物ボールと移動する映像ボールとが実際に交差するように表示でき、両者のすり替わり表示を臨場感豊かに表示できる。
【0064】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置において、現物移動体又は現物ボールが現物背景の中を移動し、映像制御手段が現物背景と同じ内容の映像背景の中を移動する映像移動体又は映像ボールを映像表示手段に表示し、さらに映像背景が現物背景に連続するように反射虚像内に映し出されるという構成を用いれば、移動体が現物と映像との間ですり替わるのに加えて、背景も現物と映像との間で連続してつながって表示されるので、現物と映像との間のすり替わり表示を、より一層滑らかに違和感無く表示できる。
【0065】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置において、ハーフミラー部分を通して観察者の視界に入る部分の現物移動体の移動経路又は現物レーン板の移動経路を照明する照明手段を用いることにすれば、ハーフミラー部分の背景像が明るくなって反射虚像との間に明るさの差異が無くなり、その結果、現物移動体と映像移動体との間又は現物ボールと映像ボールとの間で生じる映像のすり替わり状況を同じ明るさで違和感なく表示できる。
【0066】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置において、照明手段の明るさ及び/又は照明範囲を調整する調光手段を設ければ、現物移動体又は現物ボールの明るさを明るくしてそれらを映像移動体又は映像ボールの明るさに整合させる際に、現物移動体又は現物ボールに加える明るさの調整を環境条件の変化に対応させて種々に変化させることができる。
【0067】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置において、現物移動体の移動又は現物ボールの移動に対応する音を発生する音発生手段を設け、観察者又はプレイヤが現物移動体及び映像移動体の両方又は現物ボール及び映像ボールの両方を連続して見るときに、音発生手段から現物移動体又は現物ボールに対応する音を連続して出すことにすれば、現物移動体と映像移動体との間又は現物ボールと映像ボールとの間で視覚的なすり替わりが起こるとき、そのすり替わりの前後で移動体の音又はボールの音を連続して発生させることができ、そうすれば、現物移動体と映像移動体との間又は現物ボールと映像ボールとの間で生じる映像のすり替わり状況を違和感なく表示することに関して、聴覚的観点からそれを補助することができる。
【0069】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置において、現物移動体又は現物ボールを平面状の移動面上又は現物レーン板上を移動させると共に、ハーフミラー部分を通して観察者の視界に入る部分の前記移動面又は前記現物レーン板を、その移動面又はその現物レーン板のその他の部分よりも、反射虚像が形成される位置へ向けて大きく傾斜するように構成すれば、ミラーによって形成する反射虚像と現物移動体のための移動面との間の角度差、又は反射虚像と現物レーン板との間の角度差がより一層小さくなるので、現物移動体と映像移動体との動き又は現物ボールと映像ボールとの動きを、より一層、正確に整合させることができる。
【0070】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置において、現物移動体の移動経路又は現物ボールの移動経路のうち現物移動体又は現物ボールと反射虚像とが重なる位置以降の部分に、現物移動体又は現物ボールの移動時に発生する音を小さくするための消音手段を設けることにすれば、観察者の視界から現物移動体又は現物ボールが消えて映像移動体又は映像ボールのみが表示される状態になった後、見えていない現物移動体又は現物ボールの移動に起因して異常な音が発生することを防止できる。これにより、現物移動体と映像移動体又は現物ボールと映像ボールとの間で生じる映像のすり替わり状況を違和感なく表示できる。
【0071】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置は、映像制御用センサを有するので、現物移動体又は現物ボールの移動状況をその現物移動体又は現物ボールが移動している間に映像制御用センサによって検出でき、その検出結果に基づいて反射虚像内に映像移動体を映し出すことができる。その結果、現物移動体と映像移動体又は現物ボールと映像ボールとを正確に連続させて表示でき、それ故、現物移動体と映像移動体又は現物ボールと映像ボールとの間で生じる映像のすり替わり状況を違和感なく表示できる。
【0072】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置において、映像制御用センサの出力信号に基づいて、現物移動体又は現物ボールの移動位置、移動方向及び移動速度を検知することにすれば、移動する現物移動体又は現物ボールの移動状況を必要最小限の要件で厳密に特定でき、よって、現物移動体と映像移動体又は現物ボールと映像ボールとのつながり具合を違和感なく適正に表現できる。
【0073】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置において、映像制御用センサを、現物移動体の移動経路又は現物ボールの移動経路の一方の脇位置に配置された発光素子と、その移動経路の他方の脇位置に配置した受光素子とを含んで構成すれば、センサを移動経路中に埋設する場合に比べて、構造が簡単であり、現物移動体を傷つける心配も無く、さらにセンサが目障りになることもなくなる。
【0074】
本発明に係る合成画像表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置において、映像制御手段が、映像移動体又は映像ボールを画面の端から徐々に映し出すことにすれば、現物移動体又は現物ボールを映像移動体又は映像ボールへすり替えるとき、そのすり替わり表示を滑らかに表示できる。
【0075】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像合成表示装置、ゲーム装置及びボーリングゲーム装置の各装置の一実施形態を示す正面図である。
【図2】図1の装置の側面断面図である。
【図3】図1の装置に用いられる電気制御系の一例を示す回路ブロック図である。
【図4】映像表示手段に映し出される映像の一例を示す図である。
【図5】映像表示手段に映し出される映像の他の一例を示す図である。
【図6】映像表示手段に映し出される映像のさらに他の一例を示す図である。
【図7】映像表示手段に映し出される映像のさらに他の一例を示す図である。
【図8】映像表示手段に映し出される映像のさらに他の一例を示す図である。
【図9】本発明に係る画像合成表示装置の他の一実施形態を模式的に示す図である。
【図10】本発明に係る画像合成表示装置のさらに他の一実施形態を模式的に示す図である。
【図11】映像移動体の画面への出し方の一例を経時的に示す図である。
【符号の説明】
1 現物ボール(現物移動体)
1’ 映像ボール(映像移動体)
2 ボーリングレーン板(移動面)
2a ボーリングレーン板の先端傾斜面
2’ ボーリングレーン映像
3 ミラー
3a ハーフミラー部分
4 CRTディスプレイ(映像表示手段)
5 ハーフミラー
6 収納部
7 消音手段
8 ボール収納部
11 筐体
12 ボール落下穴
13 ボール回収路
14 ボール止め部材
16 開閉駆動装置
17 遮光部材
18 調光板
29 映像制御用センサ
31 音発生センサ
32 スピーカ
33 蛍光灯
34 緩衝部材
36 標的ピン像
37 レーンライン
37’ レーンライン映像
41 映像移動体
42 画面
43 遮蔽板
P プレイヤ(観察者)
H1〜H5 発光素子
J1〜J5 受光素子

Claims (27)

  1. 現物と映像とを合成して観察者に表示する合成画像表示装置において、
    映像を表示する映像表示手段と、
    その映像表示手段を制御して映像を映し出す映像制御手段と、
    全反射ミラーのうちの少なくとも一部にハーフミラー部分を有していて前記映像表示手段の反射虚像を形成するミラーとを有し、
    前記現物は前記ミラーを通過して移動する現物移動体であり、
    前記ミラーは前記現物移動体の移動経路と交差する位置に前記反射虚像を形成し、
    前記映像制御手段は、その現物移動体と同じ外観形状の映像移動体を前記映像表示手段に映し出し、
    前記現物移動体の移動経路中にその現物移動体を検知する映像制御用センサを設け、
    前記映像制御手段は、その映像制御用センサの出力信号に基づいて前記映像表示手段を制御してその映像表示手段に映像を表示し、
    前記ハーフミラー部分と前記全反射ミラーとは前記現物移動体の移動経路に沿って並んで配置され、
    前記映像制御手段は、前記現物移動体が前記反射虚像の境界位置に到達するタイミングを前記映像制御用センサの出力信号に基づいて判定し、そのタイミングに従って前記映像移動体を映し出すことにより、その映像移動体の反射虚像と現物移動体と相互にすり替わるように表示される
    ことを特徴とする合成画像表示装置。
  2. 請求項1記載の合成画像表示装置において、前記ハーフミラー部分を通して観察者の視界に入る部分の現物移動体の移動経路を照明する照明手段を有することを特徴とする合成画像表示装置。
  3. 請求項記載の合成画像表示装置において、前記照明手段の明るさ及び/又は照明範囲を調整する調光手段を有することを特徴とする合成画像表示装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の合成画像表示装置において、前記現物移動体の移動に対応する音を発生する音発生手段を設け、観察者が前記現物移動体及び前記映像移動体の両方を連続して見るときに、前記音発生手段から前記現物移動体に対応する音が連続して出ることを特徴とする合成画像表示装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の合成画像表示装置において、
    前記現物移動体は平面状の移動面上を移動し、
    前記ハーフミラー部分を通して観察者の視界に入る部分の前記移動面は、その移動面のその他の部分よりも前記反射虚像が形成される位置へ向けて大きく傾斜することを特徴とする合成画像表示装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の合成画像表示装置において、前記現物移動体の移動経路のうち前記現物移動体と前記反射虚像とが重なる位置以降の部分に、前記現物移動体の移動時に発生する音を小さくするための消音手段を設けたことを特徴とする合成画像表示装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の合成画像表示装置において、前記映像制御手段は、前記映像制御用センサの出力信号に基づいて、前記現物移動体の移動位置、移動方向及び移動速度を検知することを特徴とする合成画像表示装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の合成画像表示装置において、前記映像制御用センサは、前記現物移動体の移動経路の一方の脇位置に配置された発光素子と、その移動経路の他方の脇位置に配置した受光素子とを含んで構成されることを特徴とする合成画像表示装置。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1つに記載の合成画像表示装置において、前記映像制御手段は、前記映像移動体を画面の端から徐々に映し出すことを特徴とする合成画像表示装置。
  10. 移動する現物移動体をプレイヤが取り扱うことをゲーム内容の一部として含むゲーム装置において、前記現物移動体と映像とを合成する合成画像表示装置を有し、その合成画像表示装置は、
    映像を表示する映像表示手段と、
    その映像表示手段を制御して映像を映し出す映像制御手段と、
    全反射ミラーのうちの少なくとも一部にハーフミラー部分を有していて前記映像表示手段の反射虚像を形成するミラーとを有し、
    前記現物は前記ミラーを通過して移動する現物移動体であり、
    前記ミラーは前記現物移動体の移動経路と交差する位置に前記反射虚像を形成し、
    前記映像制御手段は、その現物移動体と同じ外観形状の映像移動体を前記映像表示手段に映し出し、
    前記現物移動体の移動経路中にその現物移動体を検知する映像制御用センサを設け、
    前記映像制御手段は、その映像制御用センサの出力信号に基づいて前記映像表示手段を制御してその映像表示手段に映像を表示し、
    前記ハーフミラー部分と前記全反射ミラーとは前記現物移動体の移動経路に沿って並んで配置され、
    前記映像制御手段は、前記現物移動体が前記反射虚像の境界位置に到達するタイミングを前記映像制御用センサの出力信号に基づいて判定し、そのタイミングに従って前記映像移動体を映し出すことにより、その映像移動体の反射虚像と現物移動体と相互にすり替わるように表示される
    ことを特徴とするゲーム装置。
  11. 請求項10記載のゲーム装置において、前記ハーフミラー部分を通して観察者の視界に入る部分の現物移動体の移動経路を照明する照明手段を有することを特徴とするゲーム装置。
  12. 請求項11記載のゲーム装置において、前記照明手段の明るさ及び/又は照明範囲を調整する調光手段を有することを特徴とするゲーム装置。
  13. 請求項10から請求項12のいずれか1つに記載のゲーム装置において、前記現物移動体の移動に対応する音を発生する音発生手段を設け、観察者が前記現物移動体及び前記映像移動体の両方を連続して見るときに、前記音発生手段から前記現物移動体に対応する音が連続して出ることを特徴とするゲーム装置。
  14. 請求項10から請求項13のいずれか1つに記載のゲーム装置において、
    前記現物移動体は平面状の移動面上を移動し、
    前記ハーフミラー部分を通して観察者の視界に入る部分の前記移動面は、その移動面のその他の部分よりも前記反射虚像が形成される位置へ向けて大きく傾斜することを特徴とするゲーム装置。
  15. 請求項10から請求項14のいずれか1つに記載のゲーム装置において、前記現物移動体の移動経路のうち前記現物移動体と前記反射虚像とが重なる位置以降の部分に、前記現物移動体の移動時に発生する音を小さくするための消音手段を設けたことを特徴とするゲーム装置。
  16. 請求項10から請求項15のいずれか1つに記載のゲーム装置において、前記映像制御手段は、前記映像制御用センサの出力信号に基づいて、前記現物移動体の移動位置、移動方向及び移動速度を検知することを特徴とするゲーム装置。
  17. 請求項10から請求項16のいずれか1つに記載のゲーム装置において、前記映像制御用センサは、前記現物移動体の移動経路の一方の脇位置に配置された発光素子と、その移動経路の他方の脇位置に配置した受光素子とを含んで構成されることを特徴とするゲーム装置。
  18. 請求項10から請求項17のいずれか1つに記載のゲーム装置において、前記映像制御手段は、前記映像移動体を画面の端から徐々に映し出すことを特徴とするゲーム装置。
  19. プレイヤが1個又は複数個の映像ピンに向かって現物ボールを投げることをゲーム内容とするボーリングゲーム装置において、
    プレイヤによって投げられた現物ボールを転がり移動させる現物レーン板と、
    転がり移動した前記現物ボールを映像と合成する合成画像表示装置とを有し、
    その合成画像表示装置は、
    映像を表示する映像表示手段と、
    その映像表示手段を制御して映像を映し出す映像制御手段と、
    全反射ミラーのうちの少なくとも一部にハーフミラー部分を有していて前記映像表示手段の反射虚像を形成するミラーとを有し、
    前記現物ボールは前記ミラーを通過するように移動し、
    前記ミラーは前記現物ボールの移動経路と交差する位置に前記反射虚像を形成し、
    前記映像制御手段は、その現物ボールと同じ外観形状の映像ボールを前記映像表示手段に映し出し、
    前記現物ボールの移動経路中にその現物ボールを検知する映像制御用センサを設け、
    前記映像制御手段は、その映像制御用センサの出力信号に基づいて前記映像表示手段を制御してその映像表示手段に映像を表示し、
    前記ハーフミラー部分と前記全反射ミラーとは前記現物ボールの移動経路に沿って並んで配置され、
    前記映像制御手段は、前記現物ボールが前記反射虚像の境界位置に到達するタイミングを前記映像制御用センサの出力信号に基づいて判定し、そのタイミングに従って前記映像ボールを映し出すことにより、その映像ボールの反射虚像と現物ボールと相互にすり替わるように表示される
    ことを特徴とするボーリングゲーム装置。
  20. 請求項19記載のボーリングゲーム装置において、前記ハーフミラー部分を通して観察者の視界に入る部分の前記現物レーン板を照明する照明手段を有することを特徴とするボーリングゲーム装置。
  21. 請求項20記載のボーリングゲーム装置において、前記照明手段の明るさ及び/又は照明範囲を調整する調光手段を有することを特徴とするボーリングゲーム装置。
  22. 請求項19から請求項21のいずれか1つに記載のボーリングゲーム装置において、前記現物ボールが前記現物レーン板の上を移動するときの移動音を発生する音発生手段を設け、観察者が前記現物ボール及び前記映像ボールの両方を連続して見るときに、前記音発生手段から前記現物ボールに対応する移動音が連続して出ることを特徴とするボーリングゲーム装置。
  23. 請求項19から請求項22のいずれか1つに記載のボーリングゲーム装置において、
    前記ハーフミラー部分を通して観察者の視界に入る部分の前記現物レーン板は、その現物レーン板のその他の部分よりも前記反射虚像が形成される位置へ向けて大きく傾斜することを特徴とするボーリングゲーム装置。
  24. 請求項19から請求項23のいずれか1つに記載のボーリングゲーム装置において、前記現物ボールの移動経路のうち前記現物ボールと前記反射虚像とが重なる位置以降の部分に、前記現物ボールの移動時に発生する音を小さくするための消音手段を設けたことを特徴とするボーリングゲーム装置。
  25. 請求項19から請求項24のいずれか1つに記載のボーリングゲーム装置において、前記映像制御手段は、前記映像制御用センサの出力信号に基づいて、前記現物ボールの移動位置、移動方向及び移動速度を検知することを特徴とするボーリングゲーム装置。
  26. 請求項19から請求項25のいずれか1つに記載のボーリングゲーム装置において、前記映像制御用センサは、前記現物ボールの移動経路の一方の脇位置に配置された発光素子と、その移動経路の他方の脇位置に配置した受光素子とを含んで構成されることを特徴とするボーリングゲーム装置。
  27. 請求項19から請求項26のいずれか1つに記載のボーリングゲーム装置において、前記映像制御手段は、前記映像ボールを画面の端から徐々に映し出すことを特徴とするボーリングゲーム装置。
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