(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部099SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部099SGについて説明する。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」や「099SGS1」と略記したり、「スーパーリーチ」を「SPリーチ」と略記したりする場合がある。また、基本説明にて説明したパチンコ遊技機1と同様または形態や配置位置等が異なるが同様の機能を有する構成については、同様の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。尚、以下において、図8−1の手前側をパチンコ遊技機1Aの前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1Aを前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1Aの前面とは、該パチンコ遊技機1Aにて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
次に、本実施の形態の特徴部099SGで用いられるパチンコ遊技機1の構造について説明する。図8−1は、特徴部099SGで用いられるパチンコ遊技機を正面から見た正面図である。図8−2は、主基板における回路構成の一例を示すブロック図である。
図8−1に示すように、本実施の形態の特徴部099SGで用いられるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠3に、遊技領域PEを視認するための窓部099SG051が設けられた開閉枠099SG050が左側辺を中心として回動可能に設けられ、該開閉枠099SG050により遊技領域PEを開閉できるようになっており、開閉枠099SG050を閉鎖したときに窓部099SG051を通して遊技領域PEを透視できるようになっている。また、開閉枠099SG050は、遊技機用枠3の前面全域を被覆可能な大きさに形成されており、窓部099SG051は、開閉枠099SG050を閉鎖したときに遊技領域PEに対応する位置に配置される。
また、画像表示装置5は、遊技盤2よりも背面側に配設され、窓部099SG051及び該遊技盤2の盤面板に形成された開口099SG002cを通して視認できるようになっている。尚、遊技盤2における開口099SG002cには枠状のセンター飾り枠099SG052が設けられている。また、遊技盤2と画像表示装置5との間には、第1可動体099SG300と第2可動体099SG400とが設けられている。尚、開口099SG002cは、遊技領域PEにおいて遊技球が流下しない非流下領域であって、画像表示装置5や可動体等を視認可能な演出領域とされている。
尚、第1可動体099SG300は、図8−1に示すように、画像表示装置5の上方位置に配置されており、該画像表示装置5の上方位置である待機位置と画像表示装置5の正面位置である演出位置との間を第1昇降用モータ099SG304(図8−2参照)の駆動によって移動(昇降)可能となっている。また、第2可動体099SG400は、図8−1に示すように、画像表示装置5の下方位置に配置されており、該画像表示装置5の下方位置である待機位置と画像表示装置5の正面位置である演出位置との間を第2昇降用モータ099SG404(図8−2参照)の駆動によって移動(昇降)可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部099SGでは、詳細は後述するが、可変表示中において、第1可動体099SG300を待機位置から演出位置に向けて動作させる第1可動体演出と、第1可動体099SG300を待機位置から演出位置に向けて動作させるとともに、第2可動体099SG400を待機位置から演出位置に向けて動作させる第2可動体演出と、を実行可能となっている。
また、遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ099SG008A、099SG008Bが設けられており、遊技機用枠3の左右下部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ099SG008C、099SG008Dが設けられている。これら計4個のスピーカは、図8−2に示すようにそれぞれ個別に音声制御基板13に接続されており、独立して効果音等を再生出力することが可能となっている。
次に、本実施の形態の特徴部099SGで用いられる画像表示装置5について説明する。図8−3は、画像表示装置5の構成と、画像表示装置5における表示状態並びに遊技者の両眼による立体画像の視認状態を示す図である。
本実施の形態における画像表示装置5では、2D画像(非立体視画像)の表示が可能であるとともに、3D画像(立体視画像)の表示も可能となっている。次に、画像表示装置5において立体視可能な3D画像を表示するための構成について簡単に説明する。
画像表示装置5は、図8−3に示すように、立体視可能な画像としての立体画像(映像)である3D画像を表示する画像用液晶パネル099SG900と、該画像用液晶パネル099SG900の後方から前方側に向けて面状光を照射するバックライト099SG901と、画像用液晶パネル099SG900の前面側に該画像用液晶パネル099SG900と所定間隔を有して設けられた視差バリア用液晶パネル099SG910とを有する、パララックスバリア方式の裸眼立体表示液晶表示装置よりなる画像表示装置で実現されている。画像表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示期間中に、飾り図柄の可変表示を行う。
視差バリア用液晶パネル099SG910は、画像用液晶パネル099SG900に縦長短冊状に表示される右目用画像を遊技者の左目が視認すること並びに左目用画像を遊技者の右目が視認することを阻止するシャッタとなる縦縞状の黒部と、右目用画像を遊技者の右目が視認すること並びに左目用画像を遊技者の左目が視認することを可能とする透明部とを有する視差バリア画像を表示する視差バリア画像表示状態と、縦縞状の黒部を有さない、全ての画素が透明部とされた透過状態の表示状態とが可能とされた比較的光透明性の高い液晶パネルとされている。
つまり、本実施の形態の視差バリア用液晶パネル099SG910は、遊技者の左目による右目用画像の視認を阻止するとともに遊技者の右目による左目用画像の視認を阻止するための視差バリアを含む視差バリア表示と、該視差バリアを表示しない全透過表示とが可能とされている。
尚、本実施の形態においては、画像表示装置5は、画像用液晶パネル099SG900として液晶表示装置を用いた例について説明するが、これに限らず、画像用液晶パネル099SG900のデバイスとしては、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクスLED、有機或いは無機のエレクトロルミネッセンス(EL)パネル等のその他の画像表示形態の表示装置により構成されてもよい。
また、視差バリア用液晶パネル099SG910は、遊技盤2の背面側であって、画像用液晶パネル099SG900に重なる遊技者側前方の配置位置に固定的に設けられている。
演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに従って2次元(2D)画像データや右目用画像と左目用画像から成る立体画像を表示するための立体(3D)画像データが記憶されたCGROM(表示制御部123)から必要なデータを読み出すための指令をVDP(表示制御部123)に出力する。
図8−3においては、画像用液晶パネル099SG900には、VDPにより、演出制御用CPU120からの指示に基づいて画像データROMから読み出された立体画像を成す、縦方向の帯状とされた所定幅の右目用画像(R)と左目用画像(L)とが交互に表示されている。本実施の形態では、右目用画像(R)と左目用画像(L)との表示幅を均一としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら表示幅を、画面の中央部と端部とで異なるようにしてもよい。
遊技者の視点位置が、例えば基準位置となるX0,D0にある場合には、図8−3に示すように、X0,D0に対応する画像が視差バリア用液晶パネル099SG910に表示されることで、右目については、画像用液晶パネル099SG900に表示されている各左目用画像(L)が黒帯部(シャッタ;非透過部ともいう)にて隠されてブロックされるとともに、各右目用画像(R)が非黒帯部(ブランク;透過部ともいう)を透して視認されることで、右目には右目用画像(R)のみが提供される一方、左目については、画像用液晶パネル099SG900に表示されている各右目用画像(R)が黒帯部(シャッタ;非透過部ともいう)にて隠されてブロックされるとともに、各左目用画像(L)が非黒帯部(ブランク;透過部ともいう)を透して視認されることで、左目には左目用画像(L)のみが提供されることで、遊技者は、偏向メガネ等を装着することなく、裸眼の状態で、立体画像を視聴することができる。
尚、図8−3においては、理解を助けるために、画像用液晶パネル099SG900と視差バリア用液晶パネル099SG910との距離に比較して、視差バリア用液晶パネル099SG910と遊技者の目との距離を、図示の都合上、実際の長さよりも著しく小さく示しているために、右目と左目の視線を示す線分が交錯する交錯位置が、視差バリア用液晶パネル099SG910よりも前方側或いは後方側に移動しているが、これら交錯位置の実際の移動量は非常に少ないものとなる。
本実施の形態では、右目と左目とで見える像の視線方向における両眼視差を利用して奥行きを感知させる立体視を行っている。遊技者が両目で画像表示装置5に表示される3D画像を視認した際に、右目と左目とで3D画像における任意の部位を視認したときの視線方向が異なっており、この視線方向の差(視差の量)により奥行きを感知することができる。そして、視線方向が交わる位置が輻輳位置と称し、この輻輳位置における視線方向がなす角を輻輳角と称する。この輻輳角が大きければ、遊技者は3D画像が自分に近い位置にあるように感知し、輻輳角が小さければ、遊技者は3D画像が自分から遠い位置にあるように感知するようになっている。
また、本実施の形態では、後述する可変表示開始演出、第1可動体演出や第2可動体演出において3D画像を表示可能な形態を例示するが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の演出(例えば、予告演出や大当り演出など)において3D画像を表示するようにしてもよいし、飾り図柄を3D画像にて表示するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、パララックスバリア方式の裸眼立体表示液晶表示装置よりなる画像表示装置で立体画像の表示を行っているが、本発明はこれに限定されるものではなく、レンチキュラレンズ方式やインテグラルイメージング方式の裸眼立体表示液晶表示装置を用いて立体画像の表示を行ってもよい。また、裸眼で立体視を行うものに限らず、偏向メガネ等を装着することで立体視を行うものであってもよい
尚、本実施の形態の特徴部099SGでは、図8−8に示すように、演出制御メイン処理において表示態様設定処理(099SGS078)を実行することで画像表示装置5において3D画像の表示を実行するか否か及び3D画像の立体度を調整することが可能となっている。表示態様設定処理の詳細については、図8−16及び図8−17にて後述する。
次に、本実施の形態の特徴部099SGで用いられるスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dについて説明する。図8−4(A)は、各スピーカと遊技者との位置関係を示す概略図である。図8−4(A)に示すように、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dは、遊技者の頭部が通常において位置することとなる通常頭部位置、具体的には、通常において、遊技場の椅子等は、日本人の標準的な体型の遊技者が画像表示装置5をほぼ正面にて見ることができるように調整されているので、画像表示装置5をほぼ正面にて見ることができる画像表示装置5の中心位置を、日本人の標準体型頭部における目の中央位置に一致させた際の頭部の位置(頭部中心)からの距離がほぼ等しくなるように、該通常頭部位置を中心とする同心円上に配置されている。
本実施の形態の特徴部099SGでは、このように4個のスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dを設けるとともに、各スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから出力される音声の出力タイミングや音量を制御することで、パチンコ遊技機1から出力される音の音像(音が出ていると遊技者が感じる位置)の定位位置を遊技者の近傍位置とすることができるとともに、これら音像の定位位置を遊技機の上下左右に変更することができるようになっている。
具体的には、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから音声や効果音を同一タイミング且つ同一音量にて出力する場合は、図8−4(A)に示すように、音像の定位位置が頭部中心(図8−4(A)に示す点P)に配置され、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから音声や効果音を異なるタイミングや異なる音量にて出力する場合は、図8−4(B)に示すように、音像の定位位置が頭部中心から特定のスピーカの方向に偏って配置される(図8−4(B)に示す点PA、PB、PC、PD等)。
特に、図8−5(A)〜図8−5(D)に示すように、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから音声や効果音をそれぞれ異なるタイミングで出力する場合は、図8−6に示すように、音像の定位位置(図8−6に示す点P)を各スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音声や効果音の出力タイミングに応じて変化させることができる。このようにすることで、本実施の形態の特徴部099SGでは、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音声や効果音の出力に3次元的な方向性や距離感等を付与する立体音響出力を実現可能となっている。
次に、図8−7(A)は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図8−7(A)に示すように、本実施の形態におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り信頼度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り信頼度が高くなっている。尚、例えば、スーパーリーチαの信頼度は、大当りとなるときにスーパーリーチαが出現する確率を、当該スーパーリーチαが出現する全確率(はずれとなる場合にスーパーリーチαが実行される確率と大当りとなるときにスーパーリーチαが実行される確率との合計)で除した値(割合)である。
尚、本実施の形態においては、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、図8−7(B)に示すような変動パターン判定テーブルが予め用意されている。大当り種別が「確変大当り」である場合と、大当り種別が「非確変大当り」である場合と、「はずれ」である場合と、に応じた判定値数が予め用意されている。具体的には、「確変大当り」の場合、ノーマルリーチに対して5個の判定値が割り当てられ、スーパーリーチαに対して25個の判定値が割り当てられ、スーパーリーチβに対して70個の判定値が割り当てられている。「非確変大当り」の場合、ノーマルリーチに対して5個の判定値が割り当てられ、スーパーリーチαに対して70個の判定値が割り当てられ、スーパーリーチβに対して25個の判定値が割り当てられている。「はずれ」の場合、非リーチに対して70個の判定値が割り当てられ、ノーマルリーチに対して20個の判定値が割り当てられ、スーパーリーチαに対して8個の判定値が割り当てられ、スーパーリーチβに対して2個の判定値が割り当てられている。このように、大当りの場合、はずれの場合よりも高い割合でスーパーリーチα、βが選択され、確変大当りの場合、非確変大当りの場合よりも高い割合でスーパーリーチβが選択されるようになっている。また、はずれの場合、スーパーリーチαはスーパーリーチβよりも高い割合で選択される。
尚、特に詳細な図示はしないが、「はずれ」である場合には、合計保留記憶数が2個以下である場合と、合計保留記憶数が3個である場合と、合計保留記憶数が4個である場合と、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合と、に応じた判定値数が予め用意されている。例えば、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、更に、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになっている。
次に、図8−9は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。
図8−9に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(099SGS371)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(099SGS372)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、099SGS371において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(099SGS373)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は、処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(099SGS374)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
099SGS372または099SGS374の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(099SGS375)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(099SGS376)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、この実施の形態では、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りに該当する可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が奇数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、可変表示開始演出実行決定用乱数を抽出するとともに、可変表示開始演出実行決定用テーブルを用いて可変表示開始演出の実行の有無を決定する(099SGS377)。具体的には、図8−11に示すように、可変表示開始演出実行決定テーブルにおいては、可変表示結果や変動パターンにかかわらず100個の判定値のうち50個の判定値が可変表示開始演出の実行に割り当てられている一方で50個の判定値が可変表示開始演出の非実行に割り当てられている。つまり、本実施の形態の特徴部099SGにおける可変表示開始演出は、大当り遊技状態に制御されることやリーチ演出等の特定の演出が実行されることを示唆する演出ではない(大当り期待度や特定の演出の実行期待度が存在しない演出である)が、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示開始演出を大当り遊技状態に制御されることやリーチ演出等の特定の演出が実行されることを示唆する演出としてもよい。
更に、本実施の形態の特徴部099SGでは、可変表示開始演出を可変表示の開始毎に50%の割合で実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示開始演出は、可変表示の開始毎に必ず実行する演出としてもよい。
次いで、図8−9に示すように、演出制御用CPU120は、変動パターンはスーパーリーチαの変動パターンPA3−1、PB2−1またはスーパーリーチβの変動パターンPA3−2、PB2−2であるか否かを判定する(099SGS378)。変動パターンがスーパーリーチαまたはスーパーリーチβの変動パターンである場合は、更に当該変動パターンが大当りの変動パターンPB2−1、PB2−2であるか否かを判定する(099SGS379)。
変動パターンが大当りの変動パターンである場合は、発展演出決定用乱数を抽出し、図8−12(A)に示す発展演出種別決定用テーブルAを用いて、発展演出種別を演出パターンA(第1可動体演出)または演出パターンB(第2可動体演出)のいずれかに決定し(099SGS380)、099SGS382に進む。一方で、変動パターンがはずれの変動パターンである場合は、発展演出決定用乱数を抽出し、図8−12(B)に示す発展種別決定用テーブルBを用いて、発展演出種別を演出パターンA(第1可動体演出)または演出パターンB(第2可動体演出)のいずれかに決定し(099SGS380)、099SGS382に進む。
099SGS380または099SGS381の処理を実行した場合後は、可変表示開始演出の有無と表示態様の設定(3D画像の表示を実行するか否か及び3D画像の立体度の設定)決定した発展演出種別及び変動パターンに対応するプロセステーブルを選択する(099SGS382)。尚、099SGS378の処理において、変動パターンがスーパーリーチαやスーパーリーチβ以外の変動パターンであると演出制御用CPU120が判定した場合は、可変表示開始演出の実行の有無と表示態様の設定(3D画像の表示を実行するか否か及び3D画像の立体度の設定)及び変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(099SGS383)。
図8−7(A)に示すように、本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「はずれ」となる非リーチはずれの変動パターンPA1−1、PA1−2、PA1−3、PA1−4、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「はずれ」となるリーチはずれの変動パターンPA2−1、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB1−1等が用意されている。
また、本実施の形態では、ノーマルリーチやスーパーリーチといったリーチ演出が実行されるようになっており、これら各リーチ演出は、大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図8−7(B)で表すように、スーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に高くなっている。尚、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
また、図8−10に示すように、スーパーリーチα及びスーパーリーチβは、ノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。特に、スーパーリーチのリーチ演出中に、より大当り信頼度の高い弱スーパーリーチや、弱スーパーリーチよりも大当り信頼度の高い強スーパーリーチに発展(昇格)する発展演出が実行されるようになっている。図8−7(A)に示す変動パターンPA3−1、PA3−2、PB2−1、PB2−2等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっており、信頼度が一段階上の弱スーパーリーチまたは強スーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンを設けてもよいし、スーパーリーチに発展しない変動パターンを設けてもよい。また、ノーマルリーチの変動パターンPA2−1、PB1−1についても、各々複数のリーチ演出のうちからいずれかを決定可能としてもよい。
また、本実施の形態では、スーパーリーチα及びスーパーリーチβは、ノーマルリーチを経由してスーパーリーチに発展した後、さらに弱スーパーリーチまたは強スーパーリーチに発展する変動パターンとされているが、弱スーパーリーチまたは強スーパーリーチに発展しないスーパーリーチγ等を実行可能としてもよく、このようにすることで、スーパーリーチではずれたときに、遊技者は弱スーパーリーチまたは強スーパーリーチに発展することを期待できるようになる。
尚、本実施の形態では、CPU103が決定した一の変動パターンに対し、演出制御用CPU120が一のリーチ演出に対応した演出パターンを選択可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の変動パターンに対し複数のリーチ演出のうちから一の演出パターンを選択可能とてもよい。
また、演出制御用CPU120は、読み出した変動パターン指定コマンドがスーパーリーチαの大当り変動パターンPB2−1またはスーパーリーチβの大当り変動パターンPB2−2である場合には、図8−12(A)に示す発展演出種別決定用テーブルAを用いて、発展演出として、前述した第1可動体演出を実行する演出パターンAまたは第2可動体演出を実行する演出パターンBのいずれかを実行するかを決定する。一方、読み出した変動パターン指定コマンドがスーパーリーチαのはずれ変動パターンPA3−1またはスーパーリーチβの大当り変動パターンPA3−2である場合には、図8−12(B)に示す発展演出種別決定用テーブルBを用いて、発展演出種別として、前述した第1可動体演出を実行する演出パターンAまたは第2可動体演出を実行する演出パターンBのいずれかを決定する。
尚、本実施の形態では、発展演出種別として、第1可動体演出を実行する演出パターンAと第2可動体演出を実行する演出パターンBとのうちからいずれかを決定可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記以外の複数の発展演出パターンを設定してこれらのうちからいずれかを選択可能としてもよい。
次に、発展演出種別決定用テーブルについて説明する。図8−12は、(A)は発展演出種別決定用テーブルAの構成例を示す図、(B)は発展演出種別決定用テーブルBの構成例を示す図、(C)は発展演出パターンの信頼度を示す説明図である。
図8−12(A)に示す発展演出種別決定用テーブルAでは、演出パターンA、演出パターンBのそれぞれに対して、スーパーリーチαの場合、スーパーリーチβの場合のそれぞれに異なる判定値が、図8−12(A)に示す判定値数となるように、割り当てられている。具体的には、スーパーリーチαの場合、100個の判定値のうち、演出パターンAに対して80個の判定値が割り当てられ、演出パターンBに対して20個の判定値が割り当てられている。一方、スーパーリーチαの場合、100個の判定値のうち、演出パターンAに対して20個の判定値が割り当てられ、演出パターンBに対して80個の判定値が割り当てられている。
図8−12(B)に示す発展演出種別決定用テーブルBでは、演出パターンA、演出パターンBのそれぞれに対して、スーパーリーチαの場合、スーパーリーチβの場合のそれぞれに異なる判定値が、図8−12(B)に示す判定値数となるように、割り当てられている。具体的には、スーパーリーチαの場合、100個の判定値のうち、演出パターンAに対して95個の判定値が割り当てられ、演出パターンBに対して5個の判定値が割り当てられている。一方、スーパーリーチαの場合、100個の判定値のうち、演出パターンAに対して10個の判定値が割り当てられ、演出パターンBに対して90個の判定値が割り当てられている。
このように、大当りになる場合において、スーパーリーチβよりも信頼度が低いスーパーリーチαが選択された場合、演出パターンBよりも高い割合で演出パターンAが決定され、大当りになる場合において、スーパーリーチαよりも信頼度が高いスーパーリーチβが選択された場合、演出パターンAよりも高い割合で演出パターンBが決定されるようになっている。
一方、はずれになる場合において、スーパーリーチβよりも信頼度が低いスーパーリーチαが選択された場合、演出パターンBよりも高い割合で演出パターンAが決定され、はずれになる場合において、スーパーリーチαよりも信頼度が高いスーパーリーチβが選択された場合、演出パターンAよりも高い割合で演出パターンBが決定されるようになっている。
このように、発展演出の後に弱スーパーリーチに移行するスーパーリーチαの場合は、大当りになるか否かによらず第1可動体演出が実行されやすく、発展演出の後に強スーパーリーチに移行するスーパーリーチβの場合、大当りになるか否かによらず第2可動体演出が実行されやすい。言い換えると、発展演出として第1可動体演出が実行された場合、発展演出の後に弱スーパーリーチに移行しやすく、第2可動体演出が実行された場合、発展演出の後に強スーパーリーチに移行しやすくなっている。また、強スーパーリーチに移行するスーパーリーチβでは、はずれの場合でも比較的高い割合で第2可動体演出が実行されるが、はずれの場合にスーパーリーチβが選択される割合はスーパーリーチαが選択される割合よりも低いため、第2可動体演出が実行され強スーパーリーチに発展した後にはずれとなる確率は極めて低い。
そして、スーパーリーチβはスーパーリーチαよりも信頼度が高いため、発展演出として演出パターンBに基づく第2可動体演出が実行された場合、演出パターンAに基づく第1可動体演出が実行された場合よりも高い割合で強スーパーリーチへ発展して大当りとなる。つまり、図8−12(C)に示すように、演出パターンBに基づく第2可動体演出は、演出パターンAに基づく第1可動体演出よりも大当り信頼度及び強スーパーリーチへの発展信頼度が高くなるように設定されている。
このように、スーパーリーチ中に第1可動体演出が実行される場合と第2可動体演出が実行される場合とで大当り遊技状態に制御される割合が異なっている。また、第1可動体演出と第2可動体演出のいずれが実行されるかに応じて、弱スーパーリーチよりも大当り遊技状態に制御される割合が高い強スーパーリーチが実行される割合が異なっている。
図8−9に戻り、099SGS382または099SGS383の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出決定用乱数を抽出するとともに、図8−13(A)に示す予告演出実行決定用テーブルAまたは図8−13(B)に示す予告演出実行決定用テーブルBを用いて可変表示中に予告演出を実行するか否か及び予告演出の種別を決定する(099SGS384)。
具体的には、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りである場合は、図8−13(A)に示す予告演出実行決定用テーブルAを用いて予告演出を実行するか否か及び予告演出の種別を決定し、可変表示結果がはずれである場合は、図8−13(B)に示す予告演出実行決定用テーブルBを用いて予告演出を実行するか否か及び予告演出の種別を決定する。
図8−13(A)に示すように、予告演出実行決定用テーブルAにおいては、変動パターンがノーマルリーチの変動パターンである場合、100個の判定値のうち、予告演出無し(予告演出の非実行)に対して50個の判定値が割り当てられており、予告演出A(予告演出Aの実行)に対して45個の判定値が割り当てられており、予告演出B(予告演出Bの実行)に対して5個の判定値が割り当てられている。また、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合、100個の判定値のうち、予告演出無し(予告演出の非実行)に対して20個の判定値が割り当てられており、予告演出A(予告演出Aの実行)に対して30個の判定値が割り当てられており、予告演出B(予告演出Bの実行)に対して50個の判定値が割り当てられている。
また、図8−13(B)に示すように、予告演出実行決定用テーブルBにおいては、変動パターンが非リーチの変動パターンである場合、100個の判定値のうち、予告演出無し(予告演出の非実行)に対して100個の判定値が割り当てられており、予告演出A(予告演出Aの実行)に対して0個の判定値が割り当てられており、予告演出B(予告演出Bの実行)に対して0個の判定値が割り当てられている。また、変動パターンがノーマルリーチの変動パターンである場合、100個の判定値のうち、予告演出無し(予告演出の非実行)に対して90個の判定値が割り当てられており、予告演出A(予告演出Aの実行)に対して10個の判定値が割り当てられており、予告演出B(予告演出Bの実行)に対して0個の判定値が割り当てられている。また、変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合、100個の判定値のうち、予告演出無し(予告演出の非実行)に対して50個の判定値が割り当てられており、予告演出A(予告演出Aの実行)に対して35個の判定値が割り当てられており、予告演出B(予告演出Bの実行)に対して15個の判定値が割り当てられている。
つまり、本実施の形態の特徴部099SGでは、可変表示中に予告演出が実行される場合は、必ずリーチ演出(ノーマルリーチまたはスーパーリーチのリーチ演出)が実行され、非リーチの変動パターンの可変表示では実行されることがない。また、予告演出が実行される場合は、予告演出が実行されない場合よりも高い割合で可変表示結果が大当りとなる。更に、予告演出が実行される場合については、予告演出Bが実行される場合は、予告演出Aが実行される場合よりも高い割合で可変表示結果が大当りとなる。つまり、予告演出については、予告演出Bが実行される場合が最も大当り期待度が高く、予告演出が実行されない場合が最も大当り期待度が低く設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部099SGにおける予告演出は、画像表示装置5に表示されたキャラクタ(図8−18(C)に示すキャラクタ画像099SG102または図8−18(D)に示すキャラクタ画像099SG103)がセリフを発する演出であり、予告演出Aと予告演出Bとでセリフの内容が異なっている(図8−18参照)が、本発明はこれに限定されるものではなく、予告演出としては、画像表示装置5に表示される画像が段階定期に変化(ステップアップ)していくステップアップ演出や、複数のキャラクタのうちいずれかのキャタクタが表示されるキャラクタ演出等を実行可能としてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部099SGでは、図8−10に示すように、可変表示中に可変表示開始演出、予告演出、発展演出の計3種類の演出を実行可能となっている。これら演出のうち可変表示開始演出は、可変表示が開始されたta0からta1のタイミングにかけて実行可能な演出であり、予告演出は、ノーマルリーチのリーチ演出が開始される前のta2(ta2はta1よりも後のタイミング)からta3のタイミング可能な演出である。そして、発展演出は、スーパーリーチ演出中のta4(ta4はta3よりも後のタイミング)からta5のタイミングにかけて実行される演出である。
つまり、これら可変表示開始演出、予告演出、発展演出の可変表示中における実行タイミングに注目すると、可変表示開始演出が最も実行タイミングが早く、発展演出が最も実行タイミングが遅い演出である。尚、本実施の形態の特徴部099SGにおける可変表示開始演出と発展演出とは、詳細は後述するが共に画像表示装置5において3D画像を表示可能な演出である。すなわち、1の可変表示(スーパーリーチの可変表示)においては、画像表示装置5において3D画像を表示する演出を2回実行可能となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、1の可変表示では、可変表示開始演出と発展演出とのいずれか一方のみを実行可能としてもよい。
また、前述したように、可変表示開始演出は、変動パターンを問わずに実行される演出であり、予告演出は、ノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンを対象に実行される演出であり、発展演出は、スーパーリーチの変動パターンを対象に実行される演出である。つまり、図8−14に示すように、可変表示開始演出は、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンを対象に実行可能となっているため、可変表示開始演出、予告演出、発展演出の中では最も実行頻度が高く設定されている(実行頻度:高)。そして、予告演出は、ノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンを対象に実行可能となっているため、可変表示開始演出、予告演出、発展演出の中では可変表示開始演出の次に実行頻度が高く設定されている(実行頻度:中)。そして、発展演出は、スーパーリーチの変動パターンのみを対象に実行可能となっているため、可変表示開始演出、予告演出、発展演出の中では最も実行頻度が低く設定されている(実行頻度:低)。
更に、可変表示開始演出、予告演出、発展演出について大当り期待度に注目すると、可変表示開始演出は可変表示結果や変動パターンにかかわらず一定の割合にて実行・非実行が決定されるため、大当り期待度が設定されていない。更に、予告演出は、ノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンを対象に実行・非実行が決定される一方で、発展演出はスーパーリーチの変動パターンを対象に必ず実行されるようになっているため、発展演出の大当り期待度が予告演出の大当り期待度よりも高く設定されている(大当り期待度:発展演出>予告演出>可変表示開始演出)。
099SGS384の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定したか否かを判定する(099SGS385)。予告演出の実行を決定した場合は、決定した予告演出の種別を記憶するとともに(099SGS386)、予告演出開始待ちタイマに予告演出種別に応じた予告演出開始時までの期間に応じた値をセットして099SGS388に進む(099SGS387)。尚、予告演出の非実行を決定した場合は、099SGS386及び099SGS387の処理を実行することなく099SGS388に進む。
099SGS388において演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる。
プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから出力する音を制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008D、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(099SGS389)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(099SGS392)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(099SGS393)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の変動が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値にする(099SGS394)。
尚、可変表示開始設定処理が終了した後は、演出制御用CPU120が可変表示中演出処理を実行することによって、プロセステーブルのプロセスデータにもとづいて飾り図柄の可変表示、可変表示開始演出、発展演出(第1可動体演出、第2可動体演出)等が実行される。更に、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎に予告演出開始待ちタイマの値を−1していき、該予告演出開始待ちタイマの値が0となったことにもとづいて予告演出の種別に応じた予告演出プロセステーブルをセットするとともに、該予告演出プロセステーブルのプロセスデータにもとづいて演出装置を制御することによって予告演出を実行すればよい。
尚、図8−15(A)に示すように、後述する表示態様設定処理において立体度が1〜10のいずれかに設定されている場合、すなわち、3D画像をいずれかの立体度にて表示することが許容されている場合は、可変表示開始演出と発展演出において、設定されている立体度に応じた3D画像が表示される一方で、予告演出では設定されている立体度にかかわらず3D画像の表示が行われない(2D画像が表示される)ようになっている。更に、発展演出においては、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力が実行される一方で、可変表示開始演出と予告演出においてはスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力が実行されない(通常の音声出力が実行される)ようになっている。
また、図8−15(B)に示すように、後述する表示態様設定処理において立体度が0に設定されている場合、すなわち、3D画像の表示が許容されていない場合は、可変表示開始演出、予告演出、発展演出において3D画像の表示が行われない(2D画像が表示される)ようになっている。しかしながら、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから出力される音声については、表示態様設定処理において立体度が1〜10のいずれかに設定されている場合と同じく、発展演出においては、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力が実行される一方で、可変表示開始演出と予告演出においては、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力が実行されない(通常の音声出力が実行される)ようになっている。
図8−16は、図8−8に示す表示態様設定処理のフローチャートである。表示態様設定処理において演出制御用CPU120は、まず、画像表示装置5において後述する操作促進画像099SG131(図8−17(B)参照)の表示中であるか否かを判定する(099SGS401)。操作促進画像099SG131の表示中である場合は、更に演出プロセスフラグの値と保留記憶数を参照する(099SGS402、099SGS403)。このとき、演出プロセスフラグの値が0且つ保留記憶数が0である場合、すなわち、保留記憶が存在せずに可変表示が実行されておらず、大当り遊技中ではない場合は、099SGS411に進む。一方で、演出プロセスフラグの値が0以外である場合、または、保留記憶数が1以上である場合、すなわち、可変表示中である場合、大当り遊技中である場合は、操作促進画像099SG131の表示を終了して表示態様設定処理を終了する(099SGS404)。
また、099SGS401において操作促進画像099SG131の表示中でない場合は、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において立体度設定画面(図8−17(C)参照)の表示中であるか否かを判定する(099SGS405)。画像表示装置5において立体度設定画面の表示中でない場合は、演出プロセスフラグの値と保留記憶数を参照する(099SGS406、099SGS407)。演出プロセスフラグの値が0且つ保留記憶数が0である場合、すなわち、保留記憶が存在せずに可変表示が実行されておらず、大当り遊技中ではない場合は、099SGS408に進む。一方で、演出プロセスフラグの値が0以外である場合、または、保留記憶数が1以上である場合、すなわち、可変表示中である場合、大当り遊技中である場合は、表示態様設定処理を終了する。
099SGS408において演出制御用CPU120は、最後の可変表示終了から所定期間が経過したか否かを判定する。尚、最後の可変表示終了から所定期間(例えば、10秒)が経過したか否かは、例えば、保留記憶数が0である状態ではずれの可変表示が終了したときに所定期間に応じたタイマをセットし、該タイマの値をタイマ割り込みによる表示態様設定処理の実行毎に−1していき、該タイマの値が0となったことにもとづいて判定すればよい。
最後の可変表示終了から所定期間が経過していない場合は表示態様設定処理を終了し、最後の可変表示から所定期間が経過した場合は、図8−17(A)及び図8−17(B)に示すように、画像表示装置5においてプッシュボタン31Bの操作を促すための操作促進画像099SG131の表示を開始して099SGS411に進む。
尚、図8−17(B)に示すように、画像表示装置5では、操作促進画像099SG131とともに、プッシュボタン31Bの操作に応じて画像表示装置5において3D画像の表示の有無や3D画像の立体度を設定するための立体度設定画面の表示が開始される旨のメッセージが表示される。このため、遊技者は、画像表示装置5を視認することによってプッシュボタン31Bを操作することで3D画像の表示の有無や3D画像の立体度の設定を行うことができることを認識することができる。
そして、099SGS411に示すように、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において立体度設定画面が表示されている状態においてプッシュボタン31Bの操作が有か否かを判定する。プッシュボタン31Bの操作が無い場合は表示態様設定処理を終了し、プッシュボタン31Bの操作が有る場合は、画像表示装置5における操作促進画像099SG131(及び前記メッセージ)の表示を終了するとともに(099SGS412)、図8−17(C)に示すように、画像表示装置5において立体度設定画面の表示を開始し(099SGS413)、表示態様設定処理を終了する。
また、099SGS405において、画像表示装置5にて立体度設定画面の表示中であると判定した場合は、演出プロセスフラグの値と保留記憶数を参照する(099SGS414、099SGS415)。演出プロセスフラグの値が0且つ保留記憶数が0である場合、すなわち、保留記憶が存在せずに可変表示が実行されておらず、大当り遊技中ではない場合は、099SGS416に進む。一方で、演出プロセスフラグの値が0以外である場合、または、保留記憶数が1以上である場合、すなわち、可変表示中である場合、大当り遊技中である場合は、画像表示装置5における立体度設定画面の表示を終了し(099SGS420)、表示態様設定処理を終了する。
099SGS416において演出制御用CPU120は、立体度の変更操作が有るか否かを判定する。尚、本実施の形態の特徴部099SGでは、画像表示装置5において立体度設定画面が表示中である場合は、スティックコントローラ31Aの左右方向への傾動操作によって立体度を変更可能となっている(図8−17(C)及び図8−17(D)参照)。立体度の変更操作が有る場合は、立体度設定画面の更新表示を行って099SGS418に進む(009SGS417)。尚、立体度の変更操作が無い場合は、099SGS417の処理を実行せずに099SGS418に進む。
099SGS418において演出制御用CPU120は、立体度設定の決定操作が有るか否かを判定する。尚、本実施の形態の特徴部099SGにおける立体度設定の決定操作は、プッシュボタン31Bの押下操作である。立体度設定の決定操作が有る場合は、立体度設定画面にて表示されている立体度を、実際に3D画像を表示する為の立体度として更新記憶して表示態様設定処理を終了する(099SGS419)。尚、立体度の設定の決定操作が無い場合は、099SGS419の処理を実行せずに表示態様設定処理を終了する。
尚、099SGS414において演出プロセスフラグが0以外の値である場合や、099SGS415において保留記憶数が1以上である場合、すなわち、画像表示装置5において立体度設定画面の表示中に始動入賞が発生した場合には、立体度の設定画面の表示を終了して表示態様設定処理を終了する(099SGS420)。尚、このとき、立体度設定の決定操作が無かった場合には、立体度の設定が更新記憶されることがないので、立体度の設定としては立体度設定画面が表示されるよりも前のものが引き継がれる。
次に、画像表示装置5において立体度設定画面が表示される際の画像表示装置5の表示態様について説明する。まず、図8−17(A)及び図8−17(B)に示すように、はずれの可変表示が終了して所定時間が経過すると、画像表示装置5の下部において操作促進画像099SG131とともに、プッシュボタン31Bの操作に応じて画像表示装置5において3D画像の表示の有無や3D画像の立体度を設定するための立体度設定画面の表示が開始される旨のメッセージが表示される。
このように画像表示装置5において操作促進画像099SG131が表示されている状態において遊技者等がプッシュボタン31Bを操作すると、図8−17(C)に示すように、画像表示装置5の表示が立体度設定画面に切り替わる。
この状態において遊技者等がスティックコントローラ31Aを左右方向に傾動操作すると、画像表示装置5の上部に表示されているメータ上を操作変表示が0〜10の範囲において移動する。このとき、図8−17(C)及び図8−17(D)に示すように、生成される右目用画像と左目用画像における表示位置の差が変化することで、当該変更されたメータ内の値に対応した立体度の立体度調整用画像099SG132が生成されて表示される。遊技者等は、立体度が順次変更される立体度調整用画像099SG132を見ながら、自らの好みに応じた立体度においてプッシュボタン31Bを押下操作することで、立体度の更新が可能となる。
次に、可変表示中における画像表示装置5の表示態様について、図8−18及び図8−19にもとづいて説明する。先ず、図8−18(A)及び図8−18(B)に示すように、可変表示が開始されると、可変表示開始演出の実行が決定されている場合は、該可変表示開始演出として画像表示装置5の中央に可変表示開始画像099SG101が表示される。尚、該可変表示開始画像099SG101は、立体度が0に設定されている場合には2D画像として表示され、立体度が1〜10に設定されている場合には各立体度に応じた3D画像として表示される。
次いで、予告演出の実行が決定されている場合は、図8−18(C)及び図8−18(D)に示すように、画像表示装置5の下部において予告演出の種別に応じたキャラクタの画像(予告演出Aの実行が決定されている場合はキャラクタ画像099SG102、予告演出Bの実行が決定されている場合はキャラクタ画像099SG102)とセリフが表示される。尚、これら予告演出として表示されるキャラクタ画像099SG102、099SG103は、設定されている立体度にかかわらず2D画像として表示される。
尚、図8−18(B)及び図8−18(C)、図8−18(D)に示すように、可変表示開始演出では、可変表示開始画像099SG101が画像表示装置5の中央にて表示される一方で、予告演出Aや予告演出Bでは、キャラクタ画像099SG102やキャラクタ画像099SG102が画像表示装置5の下部において可変表示開始画像099SG101よりも小さなサイズにて表示される。つまり、本実施の形態の特徴部099SGにおける可変表示開始演出は、予告演出Aや予告演出Bよりも遊技者が確認しやすい表示態様の演出となっている。
尚、本実施の形態の特徴部099SGでは、本発明における『遊技者が確認しやすい表示態様』を表示される画像の大きさとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、『遊技者が確認しやすい表示態様』としては、画像表示装置5に表示されている他の画像、または、画像表示装置5に表示されていた直前の画像と比較して、表示速度が早いもの(すなわち、画像の変化率が前述した他の画像や直前の画像よりも大きいもの)、画像が表示される演出期間が長いもの、該画像の表示される領域や期間が他の画像の表示される領域や演出期間と重複しないもの等が含まれている。
更に、図8−18(A)〜図8−18(D)に示すように、これら可変表示開始演出及び予告演出については、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからは通常の音声出力が実行され、立体音響出力は実行されない。
次に、当該可変表示がスーパーリーチαまたはスーパーリーチβの変動パターンである場合は、図8−19(E)に示すように、左右の飾り図柄表示エリア5L、5Rに同じ飾り図柄を停止表示させて中央の飾り図柄表示エリア5Cの可変表示を継続させてリーチ態様としてノーマルリーチ演出を実行する。次いで、図8−19(F)に示すように、中央の飾り図柄表示エリア5Cにはずれ図柄を仮停止表示させた後、図8−19(G)に示すように、可変表示を再度開始することによりスーパーリーチ演出を開始する。スーパーリーチ演出の実行後、図8−19(H)に示すように、中央の飾り図柄表示エリア5Cにはずれ図柄を仮停止表示させる。
そして、発展演出種別として演出パターンAの第1可動体演出が決定されている場合は、図8−19(I)及び図8−19(J)に示すように、第1可動体099SG300を待機位置から演出位置に向けて移動させるとともに、該第1可動体099SG300の先端を該第1可動体099SG300の内部に収縮させる。更に、画像表示装置に第1可動体099SG300の先端を模した刃先画像やエフェクト画像を表示する。
また、演出制御用CPU120は、上記動作に応じて、中央の飾り図柄表示エリア5Cに表示している飾り図柄(「6」の図柄)をやや拡大表示するとともに、第1可動体099SG300の先端を模した刃先画像を、飾り図柄に対して透過するように重ねて表示する。
そして、図8−19(J)に示すように、画像表示装置5において、中央の飾り図柄表示エリア5Cに表示している飾り図柄が周囲に飛び散る画像を表示するとともに、該図柄表示エリア5Cの周囲において飾り図柄が周囲に飛び散ったことを強調するためのエフェクト画像099SG104を表示する。尚、該エフェクト画像099SG104は、立体度が0に設定されている場合には2D画像として表示され、立体度が1〜10に設定されている場合には各立体度に応じた3D画像として表示される。
このように、本実施の形態の特徴部099SGの第1可動体演出では、第1可動体099SG300の動作と画像表示装置5における表示によって、中央の飾り図柄表示エリア5Cに表示している飾り図柄が第1演出装置300によって破壊されて可変表示が再開することと遊技者に対して強く認識させることが可能となる。尚、第1可動体演出が終了した後は、弱スーパーリーチのリーチ演出または強スーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、本実施の形態の第1可動体演出では、演出制御用CPU120は、設定されている立体度に応じて、画像表示装置5において立体度の異なるエフェクト画像099SG104を表示する制御を実行する。一方で、演出制御用CPU120は、設定されている立体度にかかわらず、共通の動作制御を実行することによって第1可動体099SG300を動作させるようになっている。
また、発展演出種別として演出パターンBの第2可動体演出が決定されている場合は、図8−20(K)に示すように、第1可動体099SG300と第2可動体099SG400とを、各待機位置から演出位置に向けて移動させるとともに、画像表示装置5にエフェクト画像099SG105を表示する。尚、該エフェクト画像099SG105は、立体度が0に設定されている場合には2D画像として表示され、立体度が1〜10に設定されている場合には各立体度に応じた3D画像として表示される。
これら第1可動体演出や第2可動体演出の実行中は、図8−19(J)及び図8−19(K)に示すように、画像表示装置5の左上部において第1可動体演出や第2可動体演出が3D画像を表示する演出である旨の報知画像099SG110が2D画像として表示される。このように、第1可動体演出や第2可動体演出の実行中において報知画像099SG110が表示されることで、遊技者は、立体度が0に設定されている場合であっても、第1可動体演出や第2可動体演出が本来は3D画像が表示される演出であることを認識することができ、遊技興趣を向上できる。尚、本実施の形態の特徴部099SGでは、当該報知画像099SG110を立体度の設定にかかわらず2D画像として表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可動体演出や第2可動体演出の実行中は、報知画像099SG110を設定されている立体度に応じた3D画像として表示してもよい。
尚、本実施の形態の特徴部099SGでは、第1可動体演出や第2可動体演出の実行中に、第1可動体演出や第2可動体演出が3D画像を表示する演出である旨の報知画像099SG110を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可動体演出や第2可動体演出の実行中は、当該可変表示の大当り期待度が高い旨や強スーパーリーチに発展することを示唆する旨を表示してもよい。
また、図8−19(E)〜図8−19(K)に示すように、ノーマルリーチのリーチ演出期間中やスーパーリーチのリーチ演出期間中については、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからは通常の音声出力が実行され立体音響出力は実行されない一方で、第1可動体演出や第2可動体演出の実行中は、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力が実行される。
尚、本実施の形態の第2可動体演出では、演出制御用CPU120は、設定されている立体度に応じて、画像表示装置5において立体度の異なるエフェクト画像099SG105を表示する制御を実行する。一方で、演出制御用CPU120は、設定されている立体度にかかわらず、共通の動作制御を実行することによって第1可動体099SG300及び第2可動体099SG400を動作させるようになっている。
尚、第1可動体演出の実行時は、図8−20に示すように、第1可動体099SG300の待機位置から演出位置への移動に応じて音像の定位位置が上方から下方に向けて移動するようにスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音出力が実行される。このため、遊技者は、第1可動体099SG300の待機位置から演出位置への移動とスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音出力との両方によって、第1可動体099SG300の移動を認識することができるので、第1可動体演出の演出効果を向上させることができる。
また、第2可動体演出の実行時は、図8−21に示すように、第1可動体099SG300の待機位置から演出位置への移動に応じて、第1可動体099SG300に対応する音像の定位位置が上方から下方に向けて移動するようにスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音出力が実行される。更に、第2可動体099SG400の待機位置から演出位置への移動に応じて、第2可動体099SG400に対応する音像の定位位置が上方から下方に向けて移動するようにスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音出力が実行される。
このため、遊技者は、第1可動体099SG300の待機位置から演出位置への移動とスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音出力との両方によって、第1可動体099SG300の移動を認識することができるとともに、第2可動体099SG400の待機位置から演出位置への移動とスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音出力との両方によって、第2可動体099SG400の移動を認識することができる。
以上、本実施の形態の特徴部099SGにあっては、遊技者が3D画像を表示可能とするか否かや、3D画像の立体度を設定することが可能となっているため、3D画像を表示可能な可変表示開始演出を遊技者の設定にもとづいて実行可能となっている。また、3D画像を表示可能な可変表示開始演出は、予告演出Aや予告演出Bよりも実行頻度が高く設定されているとともに、予告演出Aや予告演出Bよりも早いタイミングから実行可能となっている。このため、遊技者は、自身の設定にもとづいて3D画像が表示されるか否かや、設定した立体度にて3D画像が表示されるか否かを容易に確認することが可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部099SGでは、図8−15に示すように、実行する演出に応じてスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dにおいて立体音響出力を実行するか否かが異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dによる立体音響出力は、全ての演出において実行してもよいし、また、全ての演出において実行しなくともよい。
また、図8−14に示すように、発展演出(第1可動体演出と第2可動体演出)は、スーパーリーチの変動パターンのみを対象として実行可能であるので、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの変動パターンを対象として実行可能である可変表示開始演出よりも実行頻度が低い。つまり、本実施の形態の特徴部099SGでは、3D画像を表示可能な可変表示開始演出と発展演出とが異なる頻度にて実行されるようになっているので、演出効果を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部099SGでは、スーパーリーチの変動パターンの可変表示では、必ず発展演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの変動パターンの可変表示であっても発展演出を実行しない場合を設けてもよい。
また、図8−10に示すように、発展演出(第1可動体演出や第2可動体演出)は、可変表示開始演出よりも後のタイミングであるリーチ演出中に実行可能となっているので、3D画像を表示可能な可変表示開始演出と発展演出との演出効果を向上できるようになっている。
また、図8−14に示すように、発展演出(第1可動体演出や第2可動体演出)は、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの変動パターンのうち最も大当り期待度の高い変動パターンであるスーパーリーチの変動パターンのみを対象として実行可能である一方で、可変表示開始演出は、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンを対象として実行可能である、つまり、発展演出が実行される場合は、単に可変表示開始演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているため、可変表示開始演出と発展演出とのどちらが実行されるかに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、図8−18(B)及び図8−18(C)、図8−18(D)に示すように、可変表示開始演出では、可変表示開始画像099SG101が画像表示装置5の中央にて表示される一方で、予告演出Aや予告演出Bでは、キャラクタ画像099SG102やキャラクタ画像099SG103が画像表示装置5の下部において可変表示開始画像099SG101よりも小さなサイズにて表示される。このため、可変表示開始演出では、可変表示開始画像099SG101が3D画像として表示されていることを遊技者が確認し易くできるので、可変表示開始演出の演出効果をより向上することができる。
また、本実施の形態の特徴部099SGでは、前述したように遊技者の設定にもとづいて発展演出において3D画像を表示することができるとともに、図8−15(B)に示すように、立体度が0に設定されている場合は、可変表示開始演出の実行中ではスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力が実行されない(通常の音声出力が実行される)一方で、発展演出の実行中ではスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力が実行されるようになっているので、前記立体音響出力として音像の定位位置を変化させることができるので演出効果を向上できる。
また、図8−15に示すように、立体度が1〜10に設定されている場合は、発展演出として画像表示装置5に表示されるエフェクト画像099SG104(図8−19参照)を該設定されている立体度に応じた3D画像として表示する一方で、立体度が0に設定されている場合は、発展演出として画像表示装置5に表示されるエフェクト画像099SG104(図8−19参照)を2D画像として表示するが、立体度が0〜10のいずれに設定されている場合であっても発展演出の実行時には立体音響出力を実行する。つまり、本実施の形態の特徴部099SGでは、遊技者による立体度の設定にもとづいた可変表示開始演出や発展演出(第1可動体演出や第2可動体演出)を実行できるとともに、遊技者による立体度の設定にかかわらず、発展演出については立体音響出力を実行することができるので、演出効果を向上できる。
また、発展演出としては、3D画像をリーチ演出中にから表示可能である一方で、可変表示開始演出としては、可変表示の開始タイミングから3D画像を表示可能となっているので、可変表示中のいずれかのタイミングで3D画像が表示されるかに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
以上、本発明の実施形態の特徴部099SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部099SGでは、図8−15(A)及び図8−15(B)に示すように、設定されている立体度にかかわらず、発展演出(第1可動体演出、第2可動体演出)の実行時には、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例として図8−22(A)及び図8−22(B)に示すように、立体度が1〜10に設定されている場合は、発展演出の実行時においてスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行する一方で、立体度が0に設定されている場合は、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行せずに通常の音出力を実行するようにしてもよい。
尚、図8−22に示す変形例では、遊技者による立体度の設定に応じて、発展演出(第1可動体演出と第2可動体演出)においてスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行するか否かを選択可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、強スーパーリーチへの発展信頼度(期待度)が高い第2可動体演出については立体度の設定にかかわらずスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行する一方で、強スーパーリーチへの発展信頼度(期待度)が高い第1可動体演出については立体度の設定に応じてスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行する(立体度が0に設定されている場合は立体音響出力を実行しない)ようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、演出プロセスフラグの値が0であり、且つ保留記憶数が0である場合、すなわち、大当り遊技中ではなく可変表示が実行されていない場合において、新たな可変表示が開始されずに所定期間が経過した状態でプッシュボタン31Bが操作されることによって立体度の設定を変更可能となる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り遊技中や可変表示中においても立体度の設定を変更可能としてもよい。
特に、可変表示中において立体度の設定を変更可能とする場合は、変形例として図8−23(A)に示すように、可変表示開始演出や予告演出の実行期間を含むノーマルリーチの開始タイミングまでを立体度の設定を変更可能である立体度設定変更可能期間とし、ノーマルリーチの開始タイミング以降を立体度の設定を変更不能である立体度設定変更不能期間とするように、1の可変表示中に立体度の設定を変更可能な期間と立体度の設定を変更不能な期間を設けてもよい。
更に、図8−23(A)に示すように、可変表示開始演出中において立体度の設定を変更可能とした場合は、図8−23(B)及び図8−23(C)に示すように、立体度を1〜10から0に変更した場合は、該設定を変更した時点から可変表示開始画像099SG101を3D画像から2D画像に変更し、立体度を0から1〜10に設定した場合は、該設定を変更した時点から可変表示開始画像099SG101を2D画像から3D画像に変更すればよい。尚、このように立体度を1〜10から0に変更した場合や0から1〜10に変更する場合は、可変表示開始画像099SG101を3D画像から2D画像または2D画像から3D画像に変更する一方で、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから出力される音声としては、変わらず通常の音声を出力する(立体音響出力を実行しない)ようにすることで、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから出力される音声の切り替えるための処理により演出制御用CPU120にかかる制御負荷を軽減できるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部099SGでは、図8−18及び図8−19に示すように、画像表示装置5において3D画像と2D画像とを同時に表示可能な形態を例示したが、3D画像と2D画像とを同一のフレームバッファ領域内で描画すると、演出制御用CPU120に大きな制御負荷がかかることが考えられるため、変形例として図8−24(A)〜図8−24(C)に示すように、2D画像を描画するための2D画像用フレームバッファ領域099SG501と3D画像を描画するための3D画像用フレームバッファ領域099SG511とを個別に設け、それぞれのフレームバッファ領域099SG501、099SG511にて描画した画像を合成することによって、画像表示装置5において3D画像と2D画像と同時に表示可能としてもよい。
また、本実施の形態の特徴部099SGでは、可変表示開始演出において画像表示装置5に表示する可変表示開始画像099SG101(3D画像)を予告演出において画像表示装置5に表示するキャラクタ画像099SG102、099SG103(2D画像)よりも遊技者が確認し易い表示態様とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発展演出において画像表示装置5に表示する3D画像を予告演出において画像表示装置5に表示する2D画像よりも遊技者が確認し易い表示態様としてもよい。
具体的には、変形例として図8−25(A)〜図8−25(C)に示すように、飾り図柄がはずれを示す組み合わせで一旦仮停止した後、第1発展演出として、画像表示装置5の表示領域の全体を占めている2D画像表示領域099SG201(図8−25(A)に示す飾り図柄等の2D画像のみが表示されている領域)を縮小表示していく。そして、2D画像表示領域099SG201が縮小表示されたことで画像表示装置5に生じた3D画像表示領域099SG202において、設定されている立体度に応じたキャラクタ画像099SG203を表示する。
つまり、第1発展演出は、画像表示装置5における2D画像表示領域099SG201と3D画像表示領域099SG202との面積割合を変化させ、3D画像表示領域099SG202に表示される3D画像(キャラクタ画像099SG203)を遊技者が確認し易くする演出である。
次いで、第2発展演出としては、図8−25(B)に示す第1発展演出の表示態様から更に2D画像表示領域099SG201を縮小表示する、つまり、画像表示装置5における2D画像表示領域099SG201と3D画像表示領域099SG202の面積割合を更に変化させていく。そして、第1発展演出よりも画像表示装置5の表示領域に占める面積が大きくなった3D画像表示領域099SG202において、第1発展演出よりもキャラクタ画像099SG203を大きなサイズにて表示すればよい。このようにすることで、第1発展演出や第2発展演出として3D画像(キャラクタ画像099SG203)が表示されることを遊技者が確認しやすくなるので、演出効果を向上できる。
尚、これら第1発展演出や第2発展演出は、前述した図8−24に示すように2D画像を描画するための2D画像用フレームバッファ領域099SG501と3D画像を描画するための3D画像用フレームバッファ領域099SG511とを個別に設け、それぞれのフレームバッファ領域099SG501、099SG511にて描画した画像を合成して画像表示装置5に表示することで実現することができる。
更に、第1発展演出や第2発展演出では、2D画像表示領域099SG201の縮小表示と3D画像としてのキャラクタ画像099SG203が同時に画像表示装置5に表示されることによって、遊技者に2D画像表示領域099SG201とキャラクタ画像099SG203とを同時に認識させ、2D画像表示領域099SG201が縮小したことを認識させることができる。
尚、第1発展演出と第2発展演出では、図8−25(B)及び図8−25(C)に示すように、縮小表示されている2D画像表示領域099SG201を揺動表示または振動表示することによって、これら第1発展演出や第2発展演出の演出効果を高めてもよい。更に、第2発展演出では、第1発展演出よりも2D画像表示領域099SG201を大きく振動または揺動さえることにより、第2発展演出の演出効果をより効果的に高めてもよい。
また、これら第1発展演出や第2発展演出の実行中は、画像表示装置5における3D画像(キャラクタ画像099SG203)とは異なる位置(例えば、画像表示装置5の右上部)において飾り図柄縮小表示領域099SG301を配置し、これら第1発展演出や第2発展演出が可変表示の実行期間中の演出であることを遊技者に認識させることができるようにしてもよい。更に、第1発展演出や第2発展演出として2D画像表示領域099SG201と3D画像表示領域099SG202の面積割合が変化しても飾り図柄縮小表示領域099SG301の表示態様を変化させないことによって、飾り図柄縮小表示領域099SG301の視認性の低下を防ぎ、遊技者が飾り図柄縮小表示領域099SG301の可変表示を的確に把握できるようにしてもよい。
尚、本変形例では、本発明における遊技関連情報として飾り図柄縮小表示領域099SG301での可変表示を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置5において保留記憶数を表示可能とし、第1発展演出や第2発展演出として2D画像表示領域099SG201と3D画像表示領域099SG202の面積割合が変化しても該保留記憶数の表示態様が変化しないようにしてもよい。更に、本発明をスロットマシンに適用する場合は、本発明における遊技関連情報を、AT中においてリールを停止するためのストップボタンの押し順を報知するための画像(所謂押し順ナビ)や、ゲーム数、獲得メダル数を報知するがための表示としてもよい。
更に本変形例では、本発明における遊技関連情報を画像表示装置5に表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置5における2D画像表示領域099SG201と3D画像表示領域099SG202に影響を受けないように、本発明における遊技関連情報をLEDの発光等により表示してもよい。
また、図8−25に示すように、本変形例では、第1発展演出や第2発展演出として2D画像表示領域099SG201を縮小表示することで、遊技者に対して2D画像表示領域099SG201が画像表示装置5の奥側に移動したような視覚効果を与えることができる一方で、3D画像として遊技者に対して画像表示装置5の手前に突出するような視覚効果を与えることができるキャラクタ画像099SG203を表示することができる。つまり、第1発展演出や第2発展演出としては、2D画像表示領域099SG201の縮小表示と3D画像としてのキャラクタ画像099SG203の表示とで遊技者に対して逆の視覚効果を与えることができる。このため、第1発展演出や第2発展演出では、2D画像表示領域099SG201とキャラクタ画像099SG203との対比によってキャラクタ画像099SG203を強調することができ、演出効果を向上できる。
尚、本変形例では、第1発展演出や第2発展演出として2D画像表示領域099SG201とキャラクタ画像099SG203とが遊技者に与える視覚効果が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、キャラクタ画像099SG203の一部が画像表示装置5の奥側に向けて凹むような視覚効果を遊技者に与えることで、あたかもキャラクタ画像099SG203が2D画像表示領域099SG201に作用し、該2D画像表示領域099SG201を画像表示装置5の奥側に向けて押し退けるような視覚効果を与えるようにしてもよい。
また、本変形例では図8−25に示すように、第1発展演出や第2発展演出として設定されている立体度に応じたキャラクタ画像099SG203が表示される。すなわち、設定度が1〜10に設定されている場合は、2D画像表示領域099SG201と3D画像表示領域099SG202との面積割合の変化に応じて、設定度に応じた3D画像としてキャラクタ画像099SG203が表示され、設定度が0に設定されている場合は、2D画像表示領域099SG201と3D画像表示領域099SG202との面積割合の変化に応じて、2D画像としてキャラクタ画像099SG203が表示される。つまり、立体度の設定にかかわらず第1発展演出や第2発展演出として2D画像表示領域099SG201と3D画像表示領域099SG202との面積割合は変化するので、立体度の設定毎に制御データを個別に設ける必要が無く、該制御データのデータ容量並びに処理負荷を低減することができる。
また、本変形例のようにする場合において、3D画像表示領域099SG202におけるキャラクタ画像099SG203以外の表示については、立体表示(3D画像)とはなり得ない背景表示であって、2D画像表示領域099SG201の背景表示よりも情報量の少ない背景表示である、例えば、白や黒や青等の特定の色背景とすることで、3D画像表示領域099SG202のキャラクタ画像099SG203が、3D画像であることがより際立つようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図8−25に示す変形例においては、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行しないようにしてもよい。
尚、図8−25に示す変形例では、2D画像表示領域099SG201の縮小表示と3D画像(キャラクタ画像099SG203)の表示を発展演出としてリーチ演出中に実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら2D画像表示領域099SG201の縮小表示と3D画像(キャラクタ画像099SG203)の表示は、可変表示中のいずれのタイミングにて実行してもよい。また、2D画像表示領域099SG201の縮小表示と3D画像(キャラクタ画像099SG203)の表示は、大当り遊技中等の可変表示の実行期間中以外のタイミングにて実行してもよい。
また、図8−25に示す変形例では、リーチ演出中に実行する発展演出として2D画像表示領域099SG201の縮小表示や立体度に応じたキャラクタ画像099SG203の表示を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら2D画像表示領域099SG201の縮小表示や立体度に応じたキャラクタ画像099SG203の表示は、可変表示中の他のタイミングで実行する演出として行ってもよいし、また、大当り遊技中等の可変表示が実行されていない状態にて実行する演出として行ってもよい。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変形例として、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから音声を出力するためのチャンネルを複数設け、立体音響出力と通常の音声出力とを異なるチャンネルを用いて実行してもよい。このようにすることによって、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dによる立体音響出力と通常の音声出力との切替制御等を容易に行うことが可能となる。更に、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力と通常の音声出力とを同時に実行することが可能となるとともに、立体音響出力と通常の音声出力との音量調整を個別に制御可能となるので、発展演出の演出効果を向上させることが可能となる。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、画像表示装置5において3D画像を表示可能な演出として、可変表示開始演出と発展演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例として、これら可変表示開始演出や発展演出では、画像表示装置5における画像の表示や、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの音出力に加えて、遊技効果ランプを発光させてもよい。尚、このように可変表示開始演出と発展演出とで遊技効果ランプを発光させる場合は、可変表示開始演出(すなわち、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dにおいて立体音響出力を実行しない演出)と発展演出(すなわち、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dにおいて立体音響出力を実行する演出)とで、共通の遊技効果ランプ9の発光制御を実行してもよい。このようにすることで、可変表示開始演出と発展演出とで異なる発光制御を行う必要がないので、制御データのデータ容量並びに処理負荷を低減することができる。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、発展演出(第1可動体演出や第2可動体演出)において必ずスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例として、発展演出においてスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力を実行しない場合を設けてもよい。尚、このように発展演出においてスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力を実行しない場合は、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dからの立体音響出力を実行する場合と共通の可動体制御を実行することによって、第1可動体099SG300や第2可動体099SG400の制御データのデータ容量並びに処理負荷を低減できるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、図8−20及び図8−21に示すように、スピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行する演出(発展演出)においては、該演出の進行と音像の定位位置の推移が一致する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出の進行と音像の定位位置の推移が一致しない場合を設けてもよい。更に、演出の進行と音像の定位位置の推移が一致する場合と一致しない場合とで大当り遊技状態に制御される割合(大当り期待度)を異ならせるようにすることで、演出の進行と音像の定位位置の推移が一致しているか否かに対して遊技者を注目させることができるようにしてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、可変表示開始演出における可変表示開始画像099SG101や発展演出におけるエフェクト画像099SG104、099SG105を3D画像として表示するか否かや、可変表示開始演出における可変表示開始画像099SG101や発展演出におけるエフェクト画像099SG104、099SG105を3D画像として表示する場合にはその立体度を設定可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示開始演出における可変表示開始画像099SG101や発展演出におけるエフェクト画像099SG104、099SG105を3D画像として表示するか否かのみを設定可能としてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、立体度が0〜10のいずれかに設定されているかにかかわらず可変表示開始演出や発展演出として同一の演出を実行する、つまり、可変表示開始演出や発展演出において3D画像を表示するか否かの設定にかかわらず同一の演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示開始演出や発展演出において3D画像を表示すると設定されている場合と表示しないと設定されている場合とでは異なる演出を実行してもよい。特に図8−25に示す変形例においては、発展演出において3D画像を表示しないと設定されている場合は、3D画像の表示と同時に実行される表示(例えば、2D画像表示領域099SG201の縮小表示)を他の演出に変更してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、4個のスピーカ099SG008A、099SG008B、099SG008C、099SG008Dから立体音響出力を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、立体音響出力を実行可能であれば、パチンコ遊技機1に設けるスピーカ数は4個でなくともよい。
また、前記実施の形態の特徴部099SGでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を可変表示可能な演出表示装置に可変表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該演出表示装置に導出された可変表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。