JP3757594B2 - 樹脂の多層成形方法および多層成形装置 - Google Patents

樹脂の多層成形方法および多層成形装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3757594B2
JP3757594B2 JP656098A JP656098A JP3757594B2 JP 3757594 B2 JP3757594 B2 JP 3757594B2 JP 656098 A JP656098 A JP 656098A JP 656098 A JP656098 A JP 656098A JP 3757594 B2 JP3757594 B2 JP 3757594B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
resin
layer
core material
filled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP656098A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11198174A (ja
Inventor
昭男 岡本
芳蔵 椋梨
悦雄 岡原
嘉一郎 中居
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP656098A priority Critical patent/JP3757594B2/ja
Publication of JPH11198174A publication Critical patent/JPH11198174A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3757594B2 publication Critical patent/JP3757594B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金型内に第1層コア材溶融樹脂を射出充填させた後、第2層中間材溶融樹脂を第1層コア材充填物の表面に積層させると同時に、第2層中間材の表面に加飾性表皮材を融着一体化させた樹脂の多層成形方法および多層成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車、家電、建材等に使用される樹脂成形部品には、益々付加価値が求められている。ソフト感やクッション性と同時に手触り感や質感等の付加価値付与の要求とともに、成形工程の省工程化によるコストダウンの要求も大きくなってきている。これらに対応するため、従来は下記のような多層成形が実施されている。すなわち、
▲1▼ 金型内に表皮材(加飾材)をインサート・セットして、型締あるいは型開保持状態でコア材を射出充填した後、射出保圧力あるいは型締力を負荷するとともにコア材を冷却する。冷却の完了を待って、型開の上成形品を取り出すことにより、コア材樹脂成形品の表面に表皮材(加飾材)が融着一体化された表面加飾成形品を得ている(表皮材インサート成形)。
▲2▼ 金型内に第1層樹脂(コア材)射出充填し、金型を部分的あるいは全面的に後退または型締力を低下させた状態で、第2層樹脂(加飾材)を射出充填した後、金型を前進または型締力を負荷するとともに充填樹脂を冷却する。冷却の完了を待って、型開の上成形品を取り出すことにより、コア材樹脂の表面に加飾材樹脂が積層一体化された表面加飾成形品を得ている(サンドイッチ成形)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の方法では、下記に示すような問題があった。(1)表皮材インサート成形の場合は、ソフト感やクッション性を持たせるために、裏面(コア材樹脂側)に発泡層をラミネートした表皮材を使用するが、射出充填時に高温・高圧のコア材樹脂により発泡層は容易に溶損して、ソフト感やクッション性が消失してしまう。この対策として、発泡層の裏面に耐熱・耐圧性を有する保護層をラミネートした表皮材を使用しているが、表皮材のコストアップを招くとともに、完全な発泡層の保護は困難であった。
(2)サンドイッチ成形においても、手触り感や質感を要求される場合も多くなってきているが、成形用樹脂のみでは手触り感や質感を持たせることはできない。手触り感や質感を持たせる方法としては加飾材として起毛布や織布が理想的であり、従来のサンドイッチ成形では対応はできなかった。
ソフト感やクッション性と手触り感や質感が同時に要求される場合は従来の成形方法では対応は困難であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上のような課題を解決して、樹脂の多層成形品を簡単な制御で高品質に安定して得るために、本発明においては、第1の発明では、予め設定した第1の型締状態で、可動金型と固定金型で形成される金型空間内にコア材となる第1層コア材溶融樹脂を射出充填し第1層充填物を形成した後、該両金型を相対的に離間させて所定の型開量設定値に保持して、第1層充填物と該金型との間に表皮材を介在させ、引き続き予め設定した第2の型締状態で、第1層充填物と表皮材とで形成される空間内に中間材となる第2層中間材溶融樹脂を射出充填した後型締力を負荷して、第1層コア材樹脂と第2層中間材樹脂および表皮材の順に積層融着一体化する樹脂の多層成形方法において、
第1の型締状態は、射出充填中は充填された第1層コア材溶融樹脂の樹脂圧で該金型が開くことを許容する第1の型締力を該金型に負荷して、その後は第1層コア材樹脂の賦形を目的とした第2の型締力に増圧させることとした。
そして、第の発明においては、予め設定した第1の型締状態で、可動金型と固定金型で形成される金型空間内にコア材となる第1層コア材溶融樹脂を射出充填し第1層充填物を形成した後、該両金型を相対的に離間させて所定の型開量設定値に保持して、第1層充填物と該金型との間に表皮材を介在させ、引き続き予め設定した第2の型締状態で、第1層充填物と表皮材とで形成される空間内に中間材となる第2層中間材溶融樹脂を射出充填した後、型締力を負荷して、第1層コア材樹脂と第2層中間材樹脂および表皮材の順に積層融着一体化する樹脂の多層成形方法において、第1の型締状態は、射出充填中は所定の型開量設定値に該両金型を離間させて保持し、その後は第1層コア材樹脂の賦形を目的とした型締力を該金型に負荷させることとした。
さらに、第の発明では、予め設定した第1の型締状態で、可動金型と固定金型で形成される金型空間内にコア材となる第1層コア材溶融樹脂を射出充填し第1層充填物を形成した後、該両金型を相対的に離間させて所定の型開量設定値に保持して、第1層充填物と該金型との間に表皮材を介在させ、引き続き予め設定した第2の型締状態で、第1層充填物と表皮材とで形成される空間内に中間材となる第2層中間材溶融樹脂を射出充填した後、型締力を負荷して、第1層コア材樹脂と第2層中間材樹脂および表皮材の順に積層融着一体化する樹脂の多層成形方法において、第2の型締状態は、充填された第2層中間材溶融樹脂の樹脂圧で該金型が開くことを許容する型締力を該金型に負荷させることとした。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明においては、第1層樹脂(コア層)を射出充填した後、一旦型開状態にして表皮材(加飾層)を金型内にインサート・セットした状態で型締する。引き続き、第2層樹脂(中間層)を射出充填した後、射出保圧力あるいは型締力を負荷するとともに充填樹脂を冷却する。冷却の完了を待って、型開の上成形品を取り出すことにより、コア層/中間層/表面加飾層の多層成形品を得る。成形品に要求される品質や機能に応じて各層の材質を選択することができ、これらの組合せにより表面加飾性能を自由自在に付与することが可能となる。
例えば、コア層に硬質材樹脂(成形品の形状保持と強度の付与)、中間層に発泡樹脂や軟質樹脂(ソフト感やクッション性の付与)、表皮加飾層に起毛布や織布(手触り感や質感の付与)を選択することにより、従来の耐熱・耐圧保護層のラミネート処理等をしないでもソフト感やクッション性と手触り感や質感を同時に付与することができ、従来の成形方法では不可能であった表皮加飾成形品を効率よく安定して供給することができる。
第1層樹脂および第2層樹脂の射出充填時に型締力もしくは型開量を必要に応じて多段に制御することにより、射出充填時の樹脂の流動速度や樹脂圧力を低く抑えることができ、成形中の表皮材の損傷を少なくできる。また、型締側からの保圧により、金型内の樹脂圧力が均一化されて、変形や反りのない成形品ができ、表面加飾性能に優れた高品質の成形品を得ることができる。
【0006】
【実施例】
以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細について説明する。図1〜図3は本発明の実施例に係り、図1は樹脂の多層成形装置の全体構成図、図2は樹脂の多層成形工程のフローチャート、図3は多層成形の成形動作を説明するための動作説明図である。
【0007】
図1に示すように、本発明における多層成形装置100は、金型装置10と型締装置20と射出装置30と制御装置60と図示しない表皮材や成形品の搬出入装置とで構成される。
金型装置10は、固定盤1に取り付けられた固定金型3と可動盤2に取り付けられた可動金型4とからなり、可動盤2および可動金型4は型締装置20の型締シリンダ22で前後進できるよう構成される。
型締装置20は、金型装置10の両金型3、4の型開、型閉を作動する型締シリンダ22を備えており、可動金型4が固定金型3に対して図示しないタイバーに案内されて前後進する。
【0008】
射出装置30は、キャビティ5内に第1層コア材溶融樹脂を供給する第1射出ユニット30Aとキャビティ5内に第2層中間材溶融樹脂を供給する第2射出ユニット30Bとからなり、それぞれ固定金型3の側方および下方よりキャビティ5内に接続される経路を介して溶融樹脂を供給できるようになっている。また、各経路には樹脂流路を遮断・連通させるためのシャットオフバルブ31A、31Bが設けられている。
【0009】
次に、制御装置60について述べる。制御装置60は、図1に示すように、型締制御部61、タイマ62、タイミング制御部63、射出制御部64、型開量センサ65、型締条件設定部66等から構成されている。
タイミング制御部63は型締制御部61や射出制御部64、タイマ62に接続されており、型締制御部61は型開量センサ65と型締条件設定部66と接続されている。
【0010】
図2は樹脂の多層成形工程のフローチャートを示したものであり、以下にその概要を説明する。
第1の型締状態は、下記の三つのパターンがあり、この内の一つを選択する。
【0011】
パターンAは第1層樹脂の射出充填時にバリが発生しない型締力で型締して、この状態を射出充填完了まで保持する方法である。第1層樹脂として高流動樹脂を採用する場合や流動が容易な金型形状の場合等には、このパターンAを選択する。
パターンBは第1層樹脂の射出充填時に金型が適度に開く程度の小さな型締力で型締した状態で射出充填する。射出充填中の任意の時点もしくは射出充填完了時に型締力を大きくして第1層樹脂の賦形を行なう方法である。第1層樹脂として低流動樹脂を採用する場合や流動が困難な金型形状や薄肉形状の場合等には、このパターンBを選択する。なお、第1層樹脂の賦形を行なう手段としては、前述の型締力負荷(圧力制御)の他に圧縮作用(賦形作用)を与える程度の型締位置設定値に両金型を保持させる手段(位置制御)も可能である。
パターンCは所定の型開量位置で型締保持した状態で、第1層樹脂を射出充填する。射出充填中の任意の時点もしくは射出充填完了時に型締力を負荷して第1層樹脂の賦形を行なう方法である。第1層樹脂として特に低流動性の樹脂を採用する場合には、このパターンCを選択する。この場合においても、パターンBの場合と同様に位置制御による第1層樹脂の賦形が可能となる。
【0012】
パターンBやパターンCを選択すると、射出充填時に金型が少し開くため、金型内の樹脂流路が拡大して流れやすくなるとともに、金型内の空気やガスの抜けが良くなり、樹脂の充填挙動がスムーズになる。したがって、射出充填圧力が低くなるとともに、射出時間も短くなり、充填中の樹脂温度の低下が少なくなるとともに、成形サイクルも短縮できる。
【0013】
第2の型締状態は、下記の2ケのパターンがあり、この内の1ケを選択する。パターンDは第2層樹脂の射出充填時に金型が適度に開く程度の小さな型締力で型締した状態で射出充填する。射出充填中の任意の時点もしくは射出充填完了時に型締力を大きくして第2層樹脂の賦形を行なう方法である。射出充填時に金型が少し開くため、金型内の樹脂流路が拡大して流れやすくなり、樹脂圧力を低く抑えることができ、表皮材へ負荷される熱的・圧力的な外力が低減する。したがって、第2層樹脂の射出充填中の表皮材の損傷を少なくすることができる。
パターンEは所定の型開量位置で型締保持した状態で、第2層樹脂を射出充填する。射出充填中の任意の時点もしくは射出充填完了時に型締力を負荷して第2層樹脂の賦形を行なう方法である。パターンDよりも表皮材の損傷防止効果が高く、特に、射出充填中のゲート部付近の表皮材の損傷防止効果が大きい。
なお、第2の型締状態の場合においても、第1の型締状態の場合と同様に型締力負荷(圧力制御)の他に位置制御による第1層樹脂の賦形も可能である。
【0014】
以上のことをもとに、第1層コア材樹脂として成形品の形状保持や強度付与を目的とした硬質樹脂材の中から流動性の悪い樹脂(例えばABS樹脂)、第2層中間材樹脂としてソフト感やクッション性付与を目的とした軟質樹脂材の中からエラストマ、表皮材として手触り感・高級感の付与を目的とした加飾材の中からレザー(合成皮革)からなる積層成形品を例にとって、実操業の成形運転について説明する。
流動性の悪い樹脂をコア材として使用しているので、第1の型締状態としてはパターンCを選択する。表皮材としてポリ塩化ビニル(PVC)製のレザーを使用しており、ゲート部付近の表皮材の溶損を防止するため、第2の型締状態としてはパターンEを選択する。
【0015】
実操業運転前の試し打ち段階で良品が成形できる条件を把握した上で、以下の成形条件を設定する。
第1層コア材樹脂の射出条件と第2層中間材樹脂の射出条件等の射出条件、第1の型締状態であるパターンCでの型開量設定値(Q1)と型締力負荷のための型締力設定値(P4)と表皮材を金型内にインサートする時の型開量である型開量設定値(Q2)と第2の型締状態であるパターンEでの型開量設定値(Q3)と第2層中間材樹脂の射出時に行なう型締力負荷のための型締力設定値(P6)等の型締条件、第1層コア材樹脂の冷却保持時間T1と第2層中間材樹脂の冷却保持時間T2等の冷却保持条件を入力し、設定する。
【0016】
以上のようにして、初期条件の設定が完了した後、実操業の成形運転に入るが、その手順は、図3に示すように、下記の手順により行なう。
(a)型締条件設定部66で設定した型開量設定値(Q1)に対応して型締動作が行われる。型開量センサ65の検出信号が設定値に達した後は設定値(Q1)を保持するように型締シリンダ22の油圧を制御して位置保持制御を行なう。
(b)第1射出ユニット30Aのシャットオフバルブ31Aを開いて、コア材となる第1層の溶融樹脂を金型キャビティ内に射出充填する。
このとき、型開状態で射出充填を行っているので、金型キャビティ内の樹脂の圧力偏差が解消されて、残留歪の少ないかつ、変形・反りのない高品質のコア成形体が得られるとともに、金型キャビティ内の樹脂圧の低圧化によって、高速射出充填が可能となり、その結果、樹脂の温度低下が少ない状態で射出充填されて、コア成形体の高品質化が助長される。
第1層の溶融樹脂の射出充填完了をタイミング制御部63で検知した後、第1射出ユニット30Aのシャットオフバルブ31Aを閉じるとともに、型締シリンダ22の油圧を制御して型締力(P4)を負荷させて、第1層の溶融樹脂の賦形を行なう。
【0017】
(c)型締力(P4)の負荷と同時に先に型締条件設定部66で設定した型締条件に基づいて型開動作を行なう。
なお、型開動作は、第1層溶融樹脂の冷却固化状態に応じて、第2層中間材樹脂との接着性を考慮して、充填完了直後から、任意の時間で設定された冷却保持時間T1経過後に行われる。
この冷却保持時間T1が短すぎると、第1層コア樹脂の賦形が不十分なものとなる。また、長すぎると、第1層コア樹脂と第2層中間材樹脂との溶着状態が不十分となり強度低下を招く。
型締条件設定部66で設定した型開量設定値(Q2)に対応して型開動作が行われる。型開量センサ65の検出信号が設定値に達した後は設定値(Q2)を保持するように型締シリンダ22の油圧を制御して位置保持制御を行なう。
次に、型開状態にある可動金型と第1層コア樹脂成形体との間に 図示しない表皮材搬入装置により、表皮材をインサート・セットする。
表皮材をインサート・セットした後、型締条件設定部66で設定した型開量設定値(Q3)に対応して型締動作が行われる。
型開量センサ65の検出信号が設定値(Q3)に達した後は、設定値(Q3)を保持するように型締シリンダ22の油圧を制御して位置保持制御を行なう。
【0018】
(d)第2射出ユニット30Bのシャットオフバルブ31Bを開いて、中間材となる第2層の溶融樹脂を、コア成形体と可動金型とで形成された2次空間部内に射出充填する。
ここで、型開量Q3で型開保持された状態で第2層中間材樹脂を射出充填するので、金型キャビティ内の樹脂圧の低圧化とともにゲート部での樹指圧は低く抑えられており、ゲート部付近の表皮材の溶損を防止することができる。
【0019】
(e)第2層の溶融樹脂の射出充填完了をタイミング制御部63で検知した後、第2射出ユニット30Bのシャットオフバルブ31Bを閉めるとともに、先に型締条件設定部66で設定した型締条件に基づいて型締動作を行なう。すなわち、型締力を負荷してP6の型締力で型締保持する。
ここで、樹脂の冷却固化収縮挙動に対応した型締側から樹脂への全面均一な圧縮力の負荷により、射出充填の際に生じた金型キャビティ内の樹脂の圧力偏差および残留歪が緩和されて、変形・反りがなくなるとともに、コア成形体と第2層溶融樹脂と表皮材の密着度が強化され、さらに、第1層の溶融樹脂を射出充填する際の型開保持状態による効果と相乗して、極めて高品質な多層成形品を得ることができる。
【0020】
型締工程における型締側および射出側の制御は、例えば、第1層の溶融樹脂の射出充填の開始と同時または、第2層の溶融樹脂の射出充填の開始と同時に起動するタイマ62のタイムアウト信号に基づいて行なわれる。ここで、タイマ62に計量開始時間(t1、t2)、冷却保持時間(T1、T2)をあらかじめ設定しておく。すなわち、計量開始時間t1、t2は、次回の成形に備えて、第1、第2射出ユニットの計量を行なうものであり、冷却保持時間T1、T2は、充填する樹脂の物性、金型の冷却能力等から、樹脂の冷却完了時間を算出するもので性、金型の冷却能力等から、樹脂の冷却時間を算出するものである。
【0021】
(f)冷却保持時間T2経過後型開を行い、図示しない成形品取出装置により成形品をとりだして、1成形サイクルを完了する。
【0022】
以上に記載した以外にも、例えば、第2層中間材樹脂として、発泡性樹脂を使用する場合は第2の型締状態に多段の型開量設定値の設定による位置制御あるいは微少型締力設定による型開制御を採用することにより、発泡倍率の制御を行うことができる。

すなわち、第2層中間材樹脂の射出充填開始時の型開量に対する充填完了時の型開量を制御することにより、第2層中間材樹脂(発泡性樹脂)の占める体積を制御でき、これによって発泡倍率の制御が可能となる。
また、表皮材としては、印刷フィルムや起毛布等を使用することもできるし、表皮材を両面あるいは全面に貼り付けてもよい。コア材と中間材の2層樹脂の他に別の樹脂層を設けることもできる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明においては、下記のような優れた効果を発揮することができる。
(1)第1層コア材樹脂、第2層中間材樹脂、加飾表皮材の各層の材質選択と組合せにより、自由自在に表面加飾の表現が可能となり、従来の多層成形方法では対応できなかったソフト感・クッション性と手触り感・質感を兼ね備えた多層成形品の生産が可能となった。
(2)型締力、型開量の多段制御および成形樹脂と表皮材に適した成形条件の選択により、表皮材の損傷のない、変形・反りのない高品質な表面を加飾した付加価値の高い成形品を効率よく安定して供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る樹脂の多層成形装置の全体構成図である。
【図2】本発明の実施例に係る樹脂の多層成形工程のフローチャートである。
【図3】本発明の実施例に係る成形動作を説明するための動作説明図である。
【符号の説明】
1 固定盤
2 可動盤
3 固定金型
4 可動金型
5 キャビティ
10 金型装置
20 型締装置
22 型締シリンダ
30 射出装置
30A 第1射出ユニット
30B 第2射出ユニット
31A シャットオフバルブ(第1射出ユニット)
31B シャットオフバルブ(第2射出ユニット)
60 制御装置
61 型締制御部
62 タイマ
63 タイミング制御部
64 射出制御部
65 型開量センサ
66 型締条件設定部
67 型開量設定部
68 金型位置センサ
69 型締シリンダストロークセンサ
70A、70B、70C 油圧制御弁
80A、80B、80C 油圧供給源
100 多層成形装置
P1、P2、P3、P4、P5、P6 型締力設定値
Q1、Q2、Q3 型開量設定値
T1 T2 冷却完了時間
t1、t2 計量開始時間

Claims (3)

  1. 予め設定した第1の型締状態で、可動金型と固定金型で形成される金型空間内にコア材となる第1層コア材溶融樹脂を射出充填し第1層充填物を形成した後、該両金型を相対的に離間させて所定の型開量設定値に保持して、第1層充填物と該金型との間に表皮材を介在させ、引き続き予め設定した第2の型締状態で、第1層充填物と表皮材とで形成される空間内に中間材となる第2層中間材溶融樹脂を射出充填した後型締力を負荷して、第1層コア材樹脂と第2層中間材樹脂および表皮材の順に積層融着一体化する樹脂の多層成形方法において、
    第1の型締状態は、射出充填中は充填された第1層コア材溶融樹脂の樹脂圧で該金型が開くことを許容する第1の型締力を該金型に負荷して、その後は第1層コア材樹脂の賦形を目的とした第2の型締力に増圧させた樹脂の多層成形方法
  2. 予め設定した第1の型締状態で、可動金型と固定金型で形成される金型空間内にコア材となる第1層コア材溶融樹脂を射出充填し第1層充填物を形成した後、該両金型を相対的に離間させて所定の型開量設定値に保持して、第1層充填物と該金型との間に表皮材を介在させ、引き続き予め設定した第2の型締状態で、第1層充填物と表皮材とで形成される空間内に中間材となる第2層中間材溶融樹脂を射出充填した後、型締力を負荷して、第1層コア材樹脂と第2層中間材樹脂および表皮材の順に積層融着一体化する樹脂の多層成形方法において、
    第1の型締状態は、射出充填中は所定の型開量設定値に該両金型を離間させて保持し、その後は第1層コア材樹脂の賦形を目的とした型締力を該金型に負荷させた樹脂の多層成形方法。
  3. 予め設定した第1の型締状態で、可動金型と固定金型で形成される金型空間内にコア材となる第1層コア材溶融樹脂を射出充填し第1層充填物を形成した後、該両金型を相対的に離間させて所定の型開量設定値に保持して、第1層充填物と該金型との間に表皮材を介在させ、引き続き予め設定した第2の型締状態で、第1層充填物と表皮材とで形成される空間内に中間材となる第2層中間材溶融樹脂を射出充填した後、型締力を負荷して、第1層コア材樹脂と第2層中間材樹脂および表皮材の順に積層融着一体化する樹脂の多層成形方法において、
    第2の型締状態は、充填された第2層中間材溶融樹脂の樹脂圧で該金型が開くことを許容する型締力を該金型に負荷した樹脂の多層成形方法。
JP656098A 1998-01-16 1998-01-16 樹脂の多層成形方法および多層成形装置 Expired - Fee Related JP3757594B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP656098A JP3757594B2 (ja) 1998-01-16 1998-01-16 樹脂の多層成形方法および多層成形装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP656098A JP3757594B2 (ja) 1998-01-16 1998-01-16 樹脂の多層成形方法および多層成形装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11198174A JPH11198174A (ja) 1999-07-27
JP3757594B2 true JP3757594B2 (ja) 2006-03-22

Family

ID=11641726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP656098A Expired - Fee Related JP3757594B2 (ja) 1998-01-16 1998-01-16 樹脂の多層成形方法および多層成形装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3757594B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001232658A (ja) * 2000-02-24 2001-08-28 Teijin Chem Ltd 多層構造を有する成形品の製造方法、およびそれから得られた成形品
JP5072170B2 (ja) * 2004-02-06 2012-11-14 本田技研工業株式会社 3層構造体の製造方法
JP5190778B2 (ja) * 2008-07-02 2013-04-24 宇部興産機械株式会社 多層成形装置及び多層成形方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11198174A (ja) 1999-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4244809B2 (ja) 発泡射出成形方法
JP3843705B2 (ja) 貼合わせ成形方法
JP3788006B2 (ja) 樹脂の多層成形方法および多層成形装置
JP3757594B2 (ja) 樹脂の多層成形方法および多層成形装置
JP5291301B2 (ja) 樹脂成形品とその製造方法および射出成形装置
JP5190778B2 (ja) 多層成形装置及び多層成形方法
JP3646503B2 (ja) 樹脂の多層成形方法および装置
JP3242609B2 (ja) 表皮インサート成形方法
JP3612987B2 (ja) 樹脂の多層成形方法および装置
JPH11207777A (ja) 樹脂の多層成形の成形条件設定方法および装置
JP3237528B2 (ja) 表皮一体成形方法
JP5370823B2 (ja) 射出発泡成形方法
JP3243274B2 (ja) 合成樹脂材の成形方法
JP3612986B2 (ja) 樹脂の多層成形方法および装置
JP3603581B2 (ja) 表皮材インサート成形方法及び装置
US6187251B1 (en) Process for producing thermoplastic resin hollow molded article
JPH11147236A (ja) 表皮材インサート成形の成形条件設定方法および装置
JP3242612B2 (ja) 表皮材インサート成形方法及び装置
JP3242611B2 (ja) 表皮材インサート成形方法及び装置
JP3834982B2 (ja) 表皮材インサート成形の成形条件設定方法および装置
JPS60141514A (ja) 可塑性材料の圧縮成形方法およびその装置
JPH1142673A (ja) 表皮材インサート成形の成形条件設定方法および装置
JP2001322142A (ja) 表皮材インサート成形方法および成形用金型装置
JP2000025044A (ja) 貼合わせ成形用金型および成形方法
JP2004249494A (ja) 部分加飾成形品の成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040921

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041111

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051219

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090113

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100113

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110113

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120113

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120113

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130113

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140113

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees