JPH11207777A - 樹脂の多層成形の成形条件設定方法および装置 - Google Patents

樹脂の多層成形の成形条件設定方法および装置

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JPH11207777A
JPH11207777A JP1183898A JP1183898A JPH11207777A JP H11207777 A JPH11207777 A JP H11207777A JP 1183898 A JP1183898 A JP 1183898A JP 1183898 A JP1183898 A JP 1183898A JP H11207777 A JPH11207777 A JP H11207777A
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resin
molding
layer
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JP1183898A
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Akio Okamoto
昭男 岡本
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/76Measuring, controlling or regulating
    • B29C45/766Measuring, controlling or regulating the setting or resetting of moulding conditions, e.g. before starting a cycle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B29C45/16Making multilayered or multicoloured articles
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 樹脂の多層成形部品を常識的な概略設定値を
使って初期設定し、外観品質判定結果を入力するだけで
最適成形条件の設定が自動的に行えるようにする。 【解決手段】 第1層コア材樹脂の射出充填条件及び射
出充填中の第1型締条件と、第2層中間材射出充填条件
及び射出充填中の第2型締条件と、第1層コア材樹脂の
射出充填後に表皮材Sを金型内にインナートする際の第
1型開量値と、加飾量を含む表皮材S’の厚さに相当す
る第2型開量値と、第1型締状態から第1型開量値の形
締状態へ切替える第1切替タイミング条件と、第2型締
状態から第2型開量値の型締状態へ切替える第2切替タ
イミング条件とを成形条件値として初期設定し、試し打
ち成形による目視外観品質判定を行い、成形条件の変更
が必要な場合は、修正プログラムを用いて条件を修正し
て最適成形条件を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型内に第1層コ
ア材溶融樹脂を射出充填させた後、第2層中間材溶融樹
脂を第1層コア材充填物の表面に積層させると同時に、
第2層中間材の表面に加飾性表皮材を融着一体化させた
樹脂の多層成形方法および多層成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、家電、建材等に使用され
る樹脂成形部品には、益々付加価値が求められている。
ソフト感やクッション性と同時に手触り感や質感等の付
加価値付与の要求とともに、成形工程の省工程化による
コストダウンの要求も大きくなってきている。これらに
対応するため、従来は下記のような多層成形が実施され
ている。すなわち、 金型内に表皮材(加飾材)をインサート・セットし
て、型締あるいは型開保持状態でコア材を射出充填した
後、射出保圧力または型締力を負荷するとともにコア材
を冷却する。冷却の完了を待って、型開の上成形品を取
り出すことにより、コア材樹脂成形品の表面に表皮材
(加飾材)が融着一体化された表面加飾成形品を得てい
る(表皮材インサート成形)。 金型内に第1層樹脂(コア材)を射出充填し、金型
の一部あるいは全面を後退または型締力を低下させた状
態で、第2層樹脂(加飾材)を射出充填した後、射出保
圧力あるいは型締力を負荷するとともに充填樹脂を冷却
する。冷却の完了を待って、型開の上成形品を取り出す
ことにより、コア材樹脂の表面に加飾材樹脂が積層一体
化された表面加飾成形品を得ている(サンドイッチ成
形)。
【0003】しかしながら、このような従来の方法で
は、下記に示すような問題があった。 (1)表皮材インサート成形の場合は、ソフト感やクッ
ション性を持たせるために、裏面(コア材樹脂側)に発
泡層をラミネートした表皮材を使用するが、射出充填時
に高温・高圧のコア材樹脂により発泡層は容易に溶損し
て、ソフト感やクッション性が消失してしまう。この対
策として、発泡層の裏面に耐熱・耐圧性を有する保護層
をラミネートした表皮材を使用しているが、表皮材のコ
ストアップを招くとともに、完全な発泡層の保護は困難
であった。また、手触り感や質感を持たせるためには起
毛布や織布等の表皮材を使用するが、成形中の高温・高
圧のコア材樹脂の負荷により表皮材は損傷を受け(例え
ば、起毛布では毛倒れによる風合いの低下)、成形後に
おいて表皮材本来の風合い(手触り感や質感)を維持す
ることは困難であった。 (2)サンドイッチ成形においても、手触り感や質感を
要求される場合も多くなってきているが、成形用樹脂の
みでは手触り感や質感を持たせることはできない。手触
り感や質感を持たせる方法としては加飾材として起毛布
や織布が理想的であり、従来のサンドイッチ成形では対
応はできなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】今後、需要の増大が予
測されている多機能表現の成形品の一つとして、ソフト
感やクッション性と手触り感や質感を兼ね備えた高品質
の多層成形品に対しては、従来の成形方法では対応は極
めて困難である。例え、表皮材インサート成形とサンド
イッチ成形の複合成形を試行的に実施しようとしても下
記に示すような問題があった。
【0005】 通常の射出成形の成形条件設定項目
(射出プロファイル/型締プロファイル)だけでなく、
表皮材インサート成形に特有な成形条件設定項目(表皮
材特性/コア材特性/表皮材とコア材樹脂の相性/金型
温度/コア材樹脂温度/表皮材インサートによる金型キ
ャビティ内の樹脂流動の変化予測/表皮材のインサート
方法等・・・数多い)とサンドイッチ成形に特有な成形
条件設定項目(第1層と第2層樹脂の射出切替タイミン
グ/各樹脂の射出充填条件/各樹脂の射出充填と型締動
作との連動タイミング/金型温度等・・・数多い)の3
つの成形方法の成形条件設定項目を十分把握する必要が
ある。 成形品の品質判定結果と上記の3つの成形方法の
成形条件設定項目(修正因子の特定と修正量の算出)と
の相関を十分に把握し定量評価する必要がある。特に、
表皮材損傷防止とコア材賦形性向上は相反する制御因子
であり、その決定は微妙である。 オペレータは上記、を十分に理解習得し、正し
い判断のもとに正確な最適成形条件値を数値入力しなけ
ればならず、成形品の品質はオペレータの技能レベルに
全て一存されている。実際問題として、3つの成形条件
の相関の把握と完全な技能修得は極めて困難であり、安
定した良品供給は不可能に近かった。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
して、樹脂の多層成形品を簡単な制御で高品質に安定し
て得るために、本発明においては、第1の発明では、対
向する一対の金型間にあって表面に加飾層を有する表皮
材を介在させて型締した後、該表皮材と該両金型とで形
成される金型キャビティ空間内にコア材となる溶融樹脂
を多層に射出充填して樹脂の多層成形を行なう多層成形
方法において、表皮材の加飾層には、ガラス転移点が第
2層中間材樹脂の射出時の温度より低い材質を選定し、
第1層コア材となる溶融樹脂を該金型キャビティ空間内
に射出充填する第1射出充填条件と、第1層コア材樹脂
の射出充填中の第1型締条件と、第2層中間材となる溶
融樹脂を該金型キャビティ空間内に射出充填する第2射
出充填条件と、第2層中間材樹脂の射出充填中の第2型
締条件と、第1層コア材樹脂の射出充填後に表皮材を該
金型内にインサートする際の第1型開量値と、加飾量を
含む表皮材の厚さに相当する第2型開量値と、第1型締
状態から第1型開量値の型締状態へ切替える第1切替タ
イミング条件と、第2型締状態から第2型開量値の型締
状態へ切替える第2切替タイミング条件とを成形条件値
として初期設定した後に、試し打ち成形とオペレータに
よる目視外観品質判定を行い、目視外観品質判定結果に
基づいて成形条件の変更が必要な場合には、予め準備し
た修正プログラムを用いて各成形条件を修正して成形中
の表皮材加飾層の損傷を防止する最適成形条件を設定す
ることとした。
【0007】また、第2の発明では、第1型締条件は、
充填された第1層コア材樹脂圧で該金型が開くことのな
い型締圧力値を射出充填完了まで該金型に負荷・保持さ
せることとした。第3の発明では、第1型締条件は、射
出充填中は充填された第1層コア材樹脂圧で該金型が開
くことを許容する第1型締圧力値を該金型に負荷させ、
その後は第1層コア材樹脂の賦形を目的とした第2型締
圧力値の負荷あるいは型開保持値に保持させることとし
た。
【0008】そして、第4の発明においては、第1型締
条件は、射出充填中は第1型開保持値に該両金型を相対
的に離間させて保持し、その後は第1層コア材樹脂の賦
形を目的とした型締圧力値の負荷あるいは第2型開保持
値に保持させることとした。さらに、第5の発明では、
第2型締条件は、充填された第2層中間材樹脂圧で該金
型が開くことのない型締圧力値を射出充填完了まで該金
型に負荷・保持させることとした。
【0009】第6の発明では、第2型締条件は、射出充
填中は充填された第2層中間材樹脂圧で該金型が開くこ
とを許容する第1型締圧力値を該金型に負荷させ、その
後は第2層中間材樹脂の賦形と表皮材および第1層コア
材樹脂および第2層中間材樹脂の融着一体化を目的とし
た第2型締圧力値の負荷あるいは型開保持値に保持させ
ることとした。第7の発明では、第2型締条件は、射出
充填中は第1型開保持値に該両金型を相対的に離間させ
て保持し、その後は第2層中間材樹脂の賦形と表皮材お
よび第1層コア材樹脂および第2層中間材樹脂の融着一
体化を目的とした第2型締圧力値の負荷あるいは型開保
持値に保持させることとした。
【0010】第8の発明では、第1の発明での該第1切
替タイミング条件は、第1層コア材樹脂の賦形がほぼ完
了し、かつ、その後の工程で第2層中間材樹脂と融着一
体化できる程度の熱量を第1層コア材樹脂が有している
状態に到達した時点とした。第9の発明では、第1の発
明での該第2切替タイミング条件は、表皮材加飾層のゴ
ム状弾性を示す温度領域内で、予め設定した設定温度
に、表皮材加飾層温度または第2層中間材樹脂温度が到
達した時点とした。第10の発明では、第1の発明での
該第2切替タイミング条件は、表皮材加飾層温度または
第2層中間材樹脂温度が予め設定した設定温度に到達し
た時点を、第2層中間材樹脂の射出開始と同時に起動す
るタイマのタイムアウト信号で初期設定した。
【0011】第11の発明では、第1の発明での該修正
プログラムは、オペレータの目視外観品質判定結果によ
り得られた品質不具合項目ならびに品質不具合程度に対
応して予め設定された修正方向および修正量に基づいて
初期設定した各成形条件値のうち修正必要な項目を選択
する機能と選択された設定項目の設定値を修正する機能
を備えるとともに、修正後の設定値が予め設定した限界
修正値に達するとき、金型温度ならびにコア材および中
間材樹脂温度からなる成形附帯条件を変更する操作指令
を射出成形装置に与える機能を付与した。
【0012】第12の発明では、対向する一対の金型間
にあって表面に加飾層を有する表皮材を介在させて型締
した後、該表皮材と該両金型とで形成される金型キャビ
ティ空間内にコア材となる溶融樹脂を多層に射出充填可
能な樹脂の多層成形装置において、第1層コア材樹脂お
よび第2層中間材樹脂を該金型キャビティ空間内に射出
充填する多層射出機構と、該表皮材を該金型内にセット
するとともに多層成形品を金型外へ搬出する搬出入機構
と、第1層コア材樹脂となる溶融樹脂を該金型キャビテ
ィ空間内に射出充填する第1射出充填条件と、第1層コ
ア材樹脂の射出充填中の第1型締条件と、第2層中間材
となる溶融樹脂を該金型キャビティ空間内に射出充填す
る第2射出充填条件と、第2層中間材樹脂の射出充填中
の第2型締条件と、第1層コア材樹脂の射出充填後に該
表皮材を該金型内にインサートする際の第1型開量値
と、加飾層を含む表皮材の厚さに相当する第2型開量値
と、第1型締状態から第1型開量値の型締状態へ切替え
る第1切替タイミング条件と、第2型締状態から第2型
開量値の型締状態へ切替える第2切替タイミング条件と
を成形条件値として初期設定し入力する初期設定入力部
と、初期設定入力部の設定値に基づいて樹脂の多層成形
装置を駆動・制御する成形装置制御部と、目視外観品質
判定結果を入力する品質判定入力部と、品質判定入力部
の入力値に基づいて初期設定した各成形条件設定値を修
正して、成形中の表皮材加飾層の損傷を防止する最適成
形条件を設定する修正プログラムを格納する修正プログ
ラム格納部とを備えた構成とした。
【0013】第13の発明では、第12の発明におい
て、成形中の表皮材加飾層温度または第2層中間材樹脂
温度を検出する温度検出部と、初期設定入力部に表皮材
加飾層のゴム状弾性を示す温度領域内で設定された設定
温度で、第2切替タイミング条件の操作指令を初期設定
し入力する機能を付与した。第14の発明では、第12
の発明において、第2層中間材樹脂の射出開始と同時に
起動するタイマと、初期設定入力部に表皮材加飾層のゴ
ム状弾性を示す温度領域内で設定された設定温度を、第
2切替タイミング条件の操作指令を該タイマのタイムア
ウト信号で初期設定し入力する機能を付与した。
【0014】
【発明の実施の形態】以上の第1〜第14の発明を実施
することにより、下記のような好ましい成形が実施され
る。 オペレータは第1層コア材および第2層中間材樹脂
の射出充填条件と、コア材および中間材樹脂の射出充填
する際の型締条件と、表皮材のインサート時の型開量値
と、表皮材の厚さと、型締状態の切替タイミング条件か
らなる成形条件設定値を概略設定し初期設定入力部へ入
力(初期設定)し、試し打ち成形が行われる。得られた
成形品をオペレータは目視外観品質判定をして判定結果
を品質判定入力部へ入力(品質判定)する。品質判定入
力部に入力された品質判定結果に応じて、先に入力され
た初期設定値のうち修正すべき設定値の選択と修正量を
修正プログラムで自動的に決定(自動修正)し、以後は
良品が得られるまで試し打ち成形→品質判定→自動修正
を繰り返す。このようにして、修正された良品成形時の
成形条件設定値で正常な成形品を得る。このため、熟練
度の高くないオペレータでも容易に最適成形条件設定が
可能となる。
【0015】 第1層コア材樹脂を射出充填した後、
一旦型開状態にして表皮材(加飾層)を金型内にインサ
ート・セットした状態で型締する。引き続き、第2層中
間材樹脂を射出充填することにより、コア層/中間層/
表面加飾層の多層成形品を得ることができる。従って、
成形品に要求される品質や機能に応じて各層の材質を選
択することができ、これらの組合せにより表面加飾性能
を自由自在に付与することが可能となる。例えば、コア
層に硬質材樹脂(成形品の形状保持と強度の付与)、中
間層に発泡樹脂や軟質樹脂(ソフト感やクッション性の
付与)、表皮加飾層に起毛布や織布(手触り感や質感の
付与)を選択することにより、耐熱・耐圧保護層のラミ
ネート処理等をしないでもソフト感やクッション性と手
触り感や質感を同時に付与することができ、従来の成形
方法では不可能であった表皮加飾多層成形品を効率よく
安定して供給することができる。
【0016】コア層および中間層樹脂の射出充填の際
に、型締力および型開量を必要に応じて多段に制御する
ことにより、低圧・短時間充填の効果(樹脂の品質均一
化と成形サイクル短縮化に寄与)と型締側からの全面均
一保圧効果が得られる。更に、表皮材加飾層のゴム状弾
性を示す温度領域内の設定値に表皮材加飾層あるいは中
間層樹脂の温度が到達した時点(第2切替タイミング条
件)で、型開保持(第2型開量値)することにより成形
中の外力で損傷した表皮材加飾層の弾性力による回復挙
動で表皮材本来の風合いが確保される。これらの相乗効
果により、極めて高品質な多層成形品を得ることがで
き、これを達成するための成形条件設定値の最適構築も
修正プログラムにて自動的に導くことができるため、極
めて容易かつ安定してできる。
【0017】 修正プログラム(オペレータの品質判
定結果に応じて初期設定値の修正機能と修正限界値を超
過した場合の付帯設備への補正指令機能付)により通常
の成形条件設定項目と表皮材インサート成形に特有な成
形条件項目と樹脂の多層成形に特有な成形条件項目と品
質判定結果との相関を的確に定量化するとともに自動修
正化を達成する。これにより、初期設定した概略の各成
形条件設定値を正しく修正することができるとともに、
最適成形条件設定の自動運転が可能となる。
【0018】 成形装置に成形中の表皮材加飾層また
はコア材樹脂温度をモニタする機能と、第2切替タイミ
ング条件を温度で設定し入力できる機能、または第2層
中間材樹脂の射出開始で起動するタイマのタイムアウト
信号で設定し入力できる機能を付与することにより、成
形中の外乱因子に影響されることなく安定した最適成形
条件での自動運転が可能となる。
【0019】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例の詳細に
ついて説明する。図1〜図3は本発明の実施例に係り、
図1は樹脂の多層成形装置の全体構成図、図2は樹脂の
多層成形の成形条件設定方法のフローチャート図、図3
は樹脂の多層成形工程における表皮材加飾層と中間材樹
脂の温度変化図である。
【0020】図1に示すように、本発明における多層射
出機構100は、金型装置10と型締装置20と射出装
置30と制御装置60と図示しない表皮材や成形品の搬
出入装置とで構成される。金型装置10は、固定盤1に
取り付けられた固定金型3と可動盤2に取り付けられた
可動金型4とからなり、可動盤2および可動金型4は型
締装置20の型締シリンダ22で前後進できるよう構成
される。なお、本実施例では横型締方式であるが、堅型
締方式でも可能である。型締装置20は、金型装置10
の両金型3、4の型開、型閉を作動する型締シリンダ2
2を備えており、可動金型4が固定金型3に対して図示
しないタイバーに案内されて前後進する。
【0021】多層射出機構30は、キャビティ5内に第
1層コア材溶融樹脂を供給する第1射出ユニット30A
とキャビティ5内に第2層中間材溶融樹脂を供給する第
2射出ユニット30Bとからなり、それぞれ固定金型3
の側方および下方よりキャビティ5内に接続される経路
を介して溶融樹脂を供給できるようになっている。ま
た、各経路には樹脂流路を遮断・連通させるためのシャ
ットオフバルブ31A、31Bが設けられている。
【0022】次に、制御装置60について述べる。制御
装置60は、図1に示すように、成形装置制御部61、
型締制御部62、射出制御部63、温度検出部64、修
正プログラム格納部65、品質判定入力部66、温度セ
ンサ67、初期設定入力部68、油圧制御弁80A、8
0B、80C、油圧供給源90A、90B、90Cや図
示しない型開量検出部、圧力検出部等から構成されてい
る。温度センサ67で計測された表皮材加飾層温度情報
(なお中間材樹脂温度情報を検知する場合は、中間材樹
脂側に温度センサ67が配置される)は温度検出部6
4、修正プログラム格納部65とを経由して初期設定入
力部68と品質判定入力部66に接続されている。
【0023】図2は樹脂の多層成形の成形条件設定方法
のフローチャートを示したものであり、図2に示す工程
にしたがって成形条件設定を行なう。 (1)成形条件設定値の初期設定 第1層コア材となる溶融樹脂を該金型キャビティ空
間内に射出充填する第1射出充填条件と、第1層コア材
樹脂の射出充填中の第1型締条件と、第2層中間材とな
る溶融樹脂を該金型キャビティ空間内に射出充填する第
2射出充填条件と、第2層中間材樹脂の射出充填中の第
2型締条件と、第1層コア材樹脂の射出充填後に表皮材
を該金型内にインサートする際の第1型開量値と、加飾
量を含む表皮材の厚さに相当する第2型開量値と、第1
型締状態から第1型開量値の型締状態へ切替える第1切
替タイミング条件と、第2型締状態から第2型開量値の
型締状態へ切替える第2切替タイミング条件などの各設
定値を初期設定入力する。これらの成形条件設定値は、
運転上の常識的な範囲の概略設定値で良く、以後に実施
される後述の修正プログラムによる修正作業で最適成形
条件に自動的に修正される。したがって、初期設定にあ
たっては、特殊な知識や経験豊富な熟練度は不要であ
り、誰にでも設定出来る。
【0024】(2)修正プログラム作成 オペレータの目視外観品質判定結果により得られた
品質不具合項目(不良項目)ならびに品質不具合程度に
対応してあらかじめ設定された修正方向および修正量か
らなる修正プロファイルに基づいて、初期設定した各成
形条件値のうち修正必要な項目を選択する機能と、選択
された設定項目の設定値を修正する機能を備えるととも
に、修正後の設定値が予め設定した限界修正値に達する
とき、金型温度ならびにコア材および中間材樹脂温度か
らなる成形付帯条件を変更する操作指令を射出成形装置
に与える機能を付与した修正プログラムを作成し、修正
プログラム格納部65へ入力する。
【0025】(3)試し打ち成形実施 第1型締条件は、A、B、Cの3つのパターンがあり、
この内の1つを選択する。パターンAは第1層樹脂の射
出充填時にバリが発生しない型締力で型締して、この状
態を射出充填完了まで保持する方法である。第1層樹脂
として高流動樹脂を採用する場合や流動が容易な金型形
状の場合等には、このパターンAを選択する。パターン
Bは第1層樹脂の射出充填時に金型が適度に開く程度の
小さな型締力で型締した状態で射出充填する。射出充填
中の任意の時点もしくは射出充填完了時に型締力または
型開量を変化させて第1層樹脂の賦形を行なう方法であ
る。第1層樹脂として低流動樹脂を採用する場合や流動
が困難な金型形状や薄肉形状の場合等には、このパター
ンBを選択する。パターンCは所定の型開量位置で型締
保持した状態で、第1層樹脂を射出充填する。射出充填
中の任意の時点もしくは射出充填完了時に型締力または
型開量を変化させて第1層樹脂の賦形を行なう方法であ
る。第1層樹脂として特に低流動性の樹脂を採用する場
合には、このパターンCを選択する。
【0026】パターンBやパターンCを選択すると、射
出充填時に金型が少し開くため、金型内の樹脂流路が拡
大して流れやすくなるとともに、金型内の空気やガスの
抜けが良くなり、樹脂の充填挙動がスムーズになる。し
たがって、射出充填圧力が低くなるとともに、射出時間
も短くなり、充填中の樹脂温度の低下が少なくなるとと
もに、成形サイクルも短縮できる。
【0027】第2型締条件は、D、E、Fの3つのパタ
ーンがあり、この内の1つを選択する。パターンDは第
2層樹脂の射出充填時にバリが発生しない型締力で型締
して、この状態を射出充填完了まで保持する方法であ
る。第2層樹脂として高流動樹脂を採用する場合や流動
が容易な金型形状の場合等には、このパターンDを選択
する。パターンEは第2層樹脂の射出充填時に金型が適
度に開く程度の小さな型締力で型締した状態で射出充填
する。射出充填中の任意の時点もしくは射出充填完了時
に型締力または型開量を変化させて第2層樹脂の賦形と
表皮材・中間材・コア材の溶着一体化を行なう方法であ
る。射出充填時に金型が少し開くため、金型内の樹脂流
路が拡大して流れやすくなり、樹脂圧力を低く抑えるこ
とができ、表皮材へ負荷される熱的・圧力的な外力が低
減する。したがって、第2層樹脂の射出充填中の表皮材
の損傷を少なくすることができる。
【0028】パターンFは所定の型開量位置で型締保持
した状態で、第2層樹脂を射出充填する。射出充填中の
任意の時点もしくは射出充填完了時に型締力または型開
量を変化させて第2層樹脂の賦形と表皮材・中間材・コ
ア材の融着一体化を行なう方法である。パターンEより
も表皮材の損傷防止効果が高く、特に、射出充填中のゲ
ート部付近の表皮材の損傷防止効果が大きい。パターン
CやFにおける適性な型開量はゲート形状、金型構造、
表皮材の種類や射出条件より異なるとともに、金型が開
いてもキャビティ内の溶融樹脂が漏れないような金型構
造が必要である。また、第1型締条件と第2型締条件の
組合せにより合計9種類の型締パターンが実現できるの
で、表皮材/コア材樹脂/中間材樹脂の種類や組合せに
応じて最適成形条件の選択が可能となる。
【0029】第1型締条件で第1層コア材樹脂の射出充
填を行い、コア材樹脂の賦形後、第1切替タイミング条
件と第1型開量にて型締保持して表皮材を金型内にイン
サート・セットする。次に第2型締条件で第2層中間材
樹脂の射出充填を行い、コア材樹脂/中間材樹脂/表皮
材の溶着一体化と中間材樹脂の賦形を行なうとともに、
第2切替タイミングにて、第2型開量にて型締保持して
損傷した加飾層の弾性回復を行なう。所定時間経過後、
型開して試し打ち成形品を取り出す。
【0030】第1層コア材樹脂に要求される機能として
は、例えば、成形品の形状と強度の保持が主体である場
合には、硬質樹脂系統のもの(PP、PC、PE、AB
S)が採用される。第2層中間材樹脂に要求される機能
としては、例えば、ソフト感やクッションを求める場合
は、軟質系樹脂(エラストマ、ウレタン、発泡樹脂)が
適切である。表皮材としては、表現したい表面加飾性能
に合ったものを選択する。例えば、手触り感や質感を表
現したい場合は、PET繊維織物や起毛布がよい。必要
に応じて、裏面に表皮材と中間材樹脂との融着一体化の
促進と樹脂の染みだし防止の目的でPP、PE樹脂シー
トをラミネートした多層表皮材を用いることもできる。
表皮材としては、シート状のものでも、あらかじめ成形
品形状に概略成形したプリ成形品でもよい。セット方法
は、針刺し、真空吸引、コア押し付け等いずれでもよ
い。
【0031】加飾層は、弾性力による回復現象を利用す
るために、ガラス転移点Tgが中間材樹脂の射出時の温
度よりも低い材質のものを採用する。具体的な例とし
て、たとえば、中間材Qに低密度ポリエチレン発泡樹脂
を使用した場合、射出時の樹脂温度は一般的に180〜
260℃程度であるから加飾層にPET(ガラス転移点
Tg=70〜80℃)を採用する。
【0032】(4)オペレータによる目視外観品質判定
と判定結果による修正作業 (1)成形された試作成形品を観察して、品質判定を行
ない、不良項目と不具合程度を入力する。 (2)初回の試し打ちの試作成形品における目視外観品
質判定でいきなり良品となった場合には、初期設定した
成形条件設定値が最適成形条件設定値となって設定作業
は完了し、即座に実操業運転に移行する。 (3)試作成形品における目視外観品質判定により不具
合(品質不良)が出た場合は、に入力された不具合項
目および不具合程度に応じて、制御装置に格納されてい
る修正プログラムにしたがって成形条件設定値が修正さ
れ、再度、修正された成形条件設定値による成形が行な
われ、以後、目視外観品質判定で良品となるまで繰り返
される。不具合項目(不良項目)は、シート損傷、バリ
発生、ショートショット、変形/反り等である。
【0033】(4)本発明の修正プログラムの特徴は、
表皮材加飾層のゴム状弾性による弾性回復挙動を成形条
件の修正プロファイルに組み込んだところにある。すな
わち、図3に示すとおり、成形中の表皮材加飾層は、射
出充填された中間材樹脂が保有する熱量で加熱され、た
とえば、中間材樹脂に低密度ポリエチレン発泡樹脂、表
皮材加飾層にPET起毛布(Tg=70〜80℃)を採
用した場合では、中間材樹脂温度が200℃設定であれ
ば、100℃〜120℃の温度に達する。この温度領域
では表皮材加飾層はゴム状弾性を有する状態となり、加
飾層は容易に弾性変形出来る。したがって、この状態で
加飾層が弾性変形出来るスペース(すなわち、加飾層を
含む表皮材に厚さに相当する型開量)を与えてやること
により、成形中(特に、中間材樹脂射出充填後の中間材
賦形工程中)に損傷した表皮材がもとの風合いを回復
し、表皮材損傷が皆無か極めて少ない状態となり高品質
の表面加飾多層成形が実現出来る。
【0034】(5)この加飾層のゴム状弾性を示す温度
領域での弾性回復による表皮材損傷防止能力を達成させ
るタイミング条件、すなわち、第2切替タイミング条件
を加飾層のゴム状弾性を示す温度領域内に設定された温
度に、温度検出部64で検知された成形中の温度(表皮
材加飾層温度)が達した時点とすることにより、極めて
困難とされていた表皮材損傷防止と中間材樹脂賦形性向
上という相反する技術事項を成形中の温度管理のみで同
時に達成することが出来る。なお、温度検出部64での
検知温度を中間材樹脂温度とした場合は、例え表皮材加
飾層温度がTg以下に冷却されていたとしても、中間材
樹脂の熱量と型開保持による表皮材と金型との伝熱遮断
効果で、表皮材加飾層はTg以上に再加熱され、弾性回
復が可能な状態となる。この場合は、より長時間の保圧
力の負荷により、多層成形体の賦形性は更にアップす
る。
【0035】(6)また、第2切替タイミング条件設定
については、上述の温度制御からタイマ制御への変換も
可能である。例えば、成形中の表皮材加飾層または中間
材樹脂の温度変化挙動を、計測テスト実施の上把握し、
または流動解析ならびに温度変化解析プログラムを使用
してシュミレーション計算で把握して、時間の関数に変
換してタイマ起動で条件設定する。こうすることによ
り、温度センサ取付が不要となり、成形装置が簡素化さ
れるとともにメンテナンス性の向上が期待できる。な
お、初期設定の際に設定がラフであっても試し打ちによ
る品質判定に伴う各成形条件設定値の修正で十分にカバ
ーすることが可能である。
【0036】(7)第1切替タイミング設定について
は、第1層コア材樹脂の賦形がほぼ完了し、かつその後
の工程でコア材樹脂の冷却が進み、第2層中間材樹脂と
融着一体化ができなくなる熱量しかコア材樹脂が保有し
ない状態になる直前とする。このタイミングは成形中の
第1層コア材樹脂の検出信号基準や第1層コア材樹脂の
射出開始と同時に起動するタイマのタイムアウト信号基
準とすることもできるし、熱伝導解析シミレーションか
ら算出した温度ー冷却固化時間プロファイル基準で制御
することも可能である。また、表皮材をインサート・セ
ットする時間と第2層中間材樹脂充填に必要な時間を考
慮して設定する。
【0037】(8)上述した修正プログラムに基づい
て、初期成形条件設定値の修正項目選択とその修正方向
(増減方向)および修正量を算出する。例えば、不具合
項目の中で「シート損傷」に対しては、第2切替タイミ
ング条件の設定温度を高くなる方向に修正して(タイマ
設定の場合は短くする)、損傷回復能力のアップを図
る。反面、中間材樹脂の冷却固化度(賦形性)がダウン
するため、第2型締条件の型締力を増加する方向で修正
を図り賦形性ダウンをカバーする。さらに、これに型開
量を増加する方向に修正して、全体のバランスを微調整
するとともに中間材樹脂の射出充填時のゲート部近傍の
表皮材の損傷の最小化と回復スペースのアップを図る。
【0038】(9)「バリ発生」に対しては、射出充填
量を減少方向へ修正し、型締力を増加方向へ修正すると
ともに、射出充填条件(圧力や速度など)を修正して射
出条件を微調整する。 (10)「ショートショット発生」に対しては、型締力
を低くする方向および射出充填量を増加方向に修正し、
これに射出充填条件(圧力や速度など)を修正して射出
条件を微調整する。
【0039】(11)修正の繰り返しによる無限ループ
の条件出しエラーを避けるため、限界修正値を設けた。
修正量が限界修正値に達する場合は、たとえば、金型温
度設定またはコア材樹脂温度設定が低過ぎたために、加
飾層の加熱不足による利用可能なゴム状弾性温度領域の
縮小(成形条件設定範囲の縮小)が考えられる。この場
合は、金型温度ならびにコア材および中間材樹脂温度か
らなる成形付帯条件設定値の修正が行なわれる。 (12)このように、本発明の修正プログラムでは、品
質判定結果、不良項目と設定値の修正パターンの相関を
定量化し、表皮材損傷の回復と多層成形体の賦形性の向
上をともに実現するプログラムミングを作成し、オペレ
ータ熟練度に関係なく最適成形条件設定が容易に達成で
きるようになった。
【0040】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
下記のような優れた効果を発揮することができる。 (1)第1層コア材樹脂、第2層中間材樹脂、加飾表皮
材の各層の材質選択と組合せにより、自由自在に表面加
飾の表現が可能となり、従来の多層成形方法では対応で
きなかったソフト感・クッション性と手触り感・質感を
兼ね備えた多層成形品の生産が可能となった。 (2)オペレータの技能レベルに関係なく、樹脂の多層
成形と高品質な表皮材インサート成形の複合成形に最適
な成形条件の設定が容易となる上に、最適成形条件の算
出は修正プログラムによる自動化を達成し、高品質な表
皮加飾多層成形品を安定して供給できる。 (3)表皮損傷による修復の後工程追加や表皮材の多層
ラミネート処理が不要で、表皮材本来の風合いを維持し
た、高品質な外観性能を有する多層成形品を低コストで
安定供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る樹脂の多層成形装置の全
体構成図である。
【図2】本発明の実施例に係る樹脂の多層成形の成形条
件設定方法の工程フローチャート図である。
【図3】本発明の実施例に係る多層成形工程における表
皮材加飾層と中間材樹脂の温度変化図である。
【符号の説明】
1 固定盤 2 可動盤 3 固定金型 4 可動金型 5 金型キャビティ 10 金型装置 20 型締装置 22 型締シリンダ 30 射出装置 30A 第1射出ユニット 30B 第2射出ユニット 31A シャットオフバルブ(第1射出ユニット) 31B シャットオフバルブ(第2射出ユニット) 60 制御装置 61 成形装置制御部 62 型締制御部 63 射出制御部 64 温度検出部 65 修正プログラム格納部 66 品質判定入力部 67 温度センサ 68 初期設定入力部 80A、80B、80C 油圧制御弁 90A、90B、90C 油圧供給源 100 多層成形装置 S 表皮材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 9:00

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する一対の金型間にあって表面に加
    飾層を有する表皮材を介在させて型締した後、該表皮材
    と該両金型とで形成される金型キャビティ空間内にコア
    材となる溶融樹脂を多層に射出充填して樹脂の多層成形
    を行なう多層成形方法において、 表皮材の加飾層には、ガラス転移点が第2層中間材樹脂
    の射出時の温度より低い材質を選定し、 第1層コア材となる溶融樹脂を該金型キャビティ空間内
    に射出充填する第1射出充填条件と、第1層コア材樹脂
    の射出充填中の第1型締条件と、第2層中間材となる溶
    融樹脂を該金型キャビティ空間内に射出充填する第2射
    出充填条件と、第2層中間材樹脂の射出充填中の第2型
    締条件と、第1層コア材樹脂の射出充填後に表皮材を該
    金型内にインサートする際の第1型開量値と、加飾量を
    含む表皮材の厚さに相当する第2型開量値と、第1型締
    状態から第1型開量値の型締状態へ切替える第1切替タ
    イミング条件と、第2型締状態から第2型開量値の型締
    状態へ切替える第2切替タイミング条件とを成形条件値
    として初期設定した後に、 試し打ち成形とオペレータによる目視外観品質判定を行
    い、 目視外観品質判定結果に基づいて成形条件の変更が必要
    な場合には、予め準備した修正プログラムを用いて各成
    形条件を修正して成形中の表皮材加飾層の損傷を防止す
    る最適成形条件を設定したことを特徴とする樹脂の多層
    成形の成形条件設定方法。
  2. 【請求項2】 第1型締条件は、充填された第1層コア
    材樹脂圧で該金型が開くことのない型締圧力値を射出充
    填完了まで該金型に負荷・保持した請求項1記載の樹脂
    の多層成形の成形条件設定方法。
  3. 【請求項3】 第1型締条件は、射出充填中は充填され
    た第1層コア材樹脂圧で該金型が開くことを許容する第
    1型締圧力値を該金型に負荷させ、その後は第1層コア
    材樹脂の賦形を目的とした第2型締圧力値の負荷あるい
    は型開保持値に保持させた請求項1記載の樹脂の多層成
    形の成形条件設定方法。
  4. 【請求項4】 第1型締条件は、射出充填中は第1型開
    保持値に該両金型を相対的に離間させて保持し、その後
    は第1層コア材樹脂の賦形を目的とした型締圧力値の負
    荷あるいは第2型開保持値に保持した請求項1記載の樹
    脂の多層成形の成形条件設定方法。
  5. 【請求項5】 第2型締条件は、充填された第2層中間
    材樹脂圧で該金型が開くことのない型締圧力値を射出充
    填完了まで該金型に負荷・保持した請求項1記載の樹脂
    の多層成形の成形条件設定方法。
  6. 【請求項6】 第2型締条件は、射出充填中は充填され
    た第2層中間材樹脂圧で該金型が開くことを許容する第
    1型締圧力値を該金型に負荷させ、その後は第2層中間
    材樹脂の賦形と表皮材および第1層コア材樹脂および第
    2層中間材樹脂の融着一体化を目的とした第2型締圧力
    値の負荷あるいは型開保持値に保持させた請求項1記載
    の樹脂の多層成形の成形条件設定方法。
  7. 【請求項7】 第2型締条件は、射出充填中は第1型開
    保持値に該両金型を相対的に離間させて保持し、その後
    は第2層中間材樹脂の賦形と表皮材および第1層コア材
    樹脂および第2層中間材樹脂の融着一体化を目的とした
    型締圧力値の負荷あるいは第2型開保持値に保持させた
    請求項1記載の樹脂の多層成形の成形条件設定方法。
  8. 【請求項8】 第1切替タイミング条件は、第1層コア
    材樹脂の賦形がほぼ完了し、かつ、その後の工程で第2
    層中間材樹脂と融着一体化できる程度の熱量を第1層コ
    ア材樹脂が有している状態に到達した時点とした請求項
    1記載の樹脂の多層成形の成形条件設定方法。
  9. 【請求項9】 第2切替タイミング条件は、表皮材加飾
    層のゴム状弾性を示す温度領域内で、予め設定した設定
    温度に、表皮材加飾層温度または第2層中間材樹脂温度
    が到達した時点とした請求項1記載の樹脂の多層成形の
    成形条件設定方法。
  10. 【請求項10】 第2切替タイミング条件は、表皮材加
    飾層温度または第2層中間材樹脂温度が予め設定した設
    定温度に到達した時点を、第2層中間材樹脂の射出開始
    と同時に起動するタイマのタイムアウト信号で初期設定
    した請求項1と請求項9記載の樹脂の多層成形の成形条
    件設定方法。
  11. 【請求項11】 修正プログラムは、オペレータの目視
    外観品質判定結果により得られた品質不具合項目ならび
    に品質不具合程度に対応して予め設定された修正方向お
    よび修正量に基づいて初期設定した各成形条件値のうち
    修正必要な項目を選択する機能と選択された設定項目の
    設定値を修正する機能を備えるとともに、修正後の設定
    値が予め設定した限界修正値に達するとき、金型温度な
    らびにコア材および中間材樹脂温度からなる成形附帯条
    件を変更する操作指令を射出成形装置に与える機能を付
    与した請求項1から請求項10記載の樹脂の多層成形の
    成形条件設定方法。
  12. 【請求項12】 対向する一対の金型間にあって表面に
    加飾層を有する表皮材を介在させて型締した後、該表皮
    材と該両金型とで形成される金型キャビティ空間内にコ
    ア材となる溶融樹脂を多層に射出充填可能な樹脂の多層
    成形装置において、 第1層コア材樹脂および第2層中間材樹脂を該金型キャ
    ビティ空間内に射出充填する多層射出機構と、 該表皮材を該金型内にセットするとともに多層成形品を
    金型外へ搬出する搬出入機構と、 第1層コア材樹脂となる溶融樹脂を該金型キャビティ空
    間内に射出充填する第1射出充填条件と、第1層コア材
    樹脂の射出充填中の第1型締条件と、第2層中間材とな
    る溶融樹脂を該金型キャビティ空間内に射出充填する第
    2射出充填条件と、第2層中間材樹脂の射出充填中の第
    2型締条件と、第1層コア材樹脂の射出充填後に該表皮
    材を該金型内にインサートする際の第1型開量値と、加
    飾層を含む表皮材の厚さに相当する第2型開量値と、第
    1型締状態から第1型開量値の型締状態へ切替える第1
    切替タイミング条件と、第2型締状態から第2型開量値
    の型締状態へ切替える第2切替タイミング条件とを成形
    条件値として初期設定し入力する初期設定入力部と、 初期設定入力部の設定値に基づいて樹脂の多層成形装置
    を駆動・制御する成形装置制御部と、 目視外観品質判定結果を入力する品質判定入力部と、 品質判定入力部の入力値に基づいて初期設定した各成形
    条件設定値を修正して、成形中の表皮材加飾層の損傷を
    防止する最適成形条件を設定する修正プログラムを格納
    する修正プログラム格納部とを備えた樹脂の多層成形の
    成形条件設定装置。
  13. 【請求項13】 成形中の表皮材加飾層温度または第2
    層中間材樹脂温度を検出する温度検出部と、 初期設定入力部に表皮材加飾層のゴム状弾性を示す温度
    領域内で設定された設定温度で、第2切替タイミング条
    件の操作指令を初期設定し入力する機能を付与した請求
    項12記載の樹脂の多層成形の成形条件設定装置。
  14. 【請求項14】 第2層中間材樹脂の射出開始と同時に
    起動するタイマと、初期設定入力部に表皮材加飾層のゴ
    ム状弾性を示す温度領域内で設定された設定温度を、第
    2切替タイミング条件の操作指令を該タイマのタイムア
    ウト信号で初期設定し入力する機能を付与した請求項1
    2記載の樹脂の多層成形の成形条件設定装置。
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