JP3757208B2 - 非常停止回路 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボットあるいは工作機械などの自動機械で用いられる2重化された非常停止回路に関し、特に、高い安全性が要求されるロボットシステムや数値制御装置を用いた工作機械に用いられる非常停止回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の自動機械、特に、ロボットシステムや数値制御装置を用いた工作機械においては、非常停止を要するようななんらかの要因(例えばロボットや工作機械の異常動作)が発生した時にその自動機械を非常停止させるために非常停止回路が広く用いられている。人身事故等の危険を避けるために、非常停止回路は、非常停止要因の発生を表わす信号が入力された時には確実に非常停止の機能を果たさなければならない。
【0003】
しかし、非常停止回路自身の一部、特に接点には、溶着などの異常が発生する可能性があり、これを完全に排除することは困難である。そこで、非常停止回路に2つのラインを設けて2重化し、もしも一方のラインで接点溶着などの異常が発生しても、他方のラインが正常に機能する限り非常停止の機能は確保されるようにする方式が従来より採用されている。
図1に、そのような2重化された方式を採用した非常停止回路の代表的な従来例を示した。
【0004】
同図に示したように、非常停止回路は非常停止要因入力により同時にオープンにされる2つの非常停止ライン1,2を有するもので、強制ガイド接点をもった3個の安全リレーKA1,KA2,KA3が使用されている。強制ガイド接点をもつ安全リレーの各接点は、ノーマルオープン接点が溶着した場合にはノーマルクローズ接点が開き、ノーマルクローズ接点が溶着した場合にはノーマルオープン接点が開くことが保証されている。
【0005】
上記3個の安全リレーKA1,KA2,KA3の内の2個は非常停止ライン用のリレーであり、非常停止ライン1には非常停止ライン用安全リレーKA1が設けられ、非常停止ライン2には非常停止ライン用安全リレーKA2が設けられている。残る1個は故障をモニタする機能のためのモニタリレーKA3である。モニタリレーKA3には、非常停止後の運転再開に関連して、リセット用の電源(+24V)とリセット接点が付設されている。リセット接点は常開接点で、図示しないボタンを押下すれば閉成されるが、ボタンの押下を止めれば直ちに開成される。
【0006】
この従来の非常停止回路の動作の要点を図2のタイムチャートを参照図に加えて説明すれば次のようになる。なお、図2中に▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・で示した期間は、動作説明中の▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・とほぼ対応している。また、以降の回路動作の説明(後述する実施形態の回路動作の説明も含む)において、ON状態とOFF状態の切替が可能な複数の要素について、等号=と括弧()を用いて次のように表記する。例えばリレーKA1とリレーKA2がON状態、リレーKA3がOFF状態であれば、KA1,KA2,KA3=(ON,ON,OFF)と表記し、また、リレーKA1がON状態、リレーKA2とリレーKA3がOFF状態であれば、KA1,KA2,KA3=(ON,OFF,OFF)と表記する。リレー以外の要素についても同様に表記する。
【0007】
先ず説明の出発点として自動機械が平常通り運転されている状態を想定する。この状態では、出力接点はON状態にあり、各リレーの状態は、KA1,KA2,KA3=(ON,ON,OFF)である。なお、リセット接点はオープン(リセットボタン非押下状態)とされているものとする。
【0008】
▲1▼自動機械になんらかの非常停止要因が生じ、非常停止スイッチが押されると、KA1,KA2,KA3=(OFF,OFF,OFF)となり、非常停止ライン1,2が共にオープンとなり、出力接点はオープンとなる。
▲2▼その後、非常停止を解除(非常停止スイッチの押下解除)し、リセットボタンを押すと、先ずKA3のモニタリレーKA3がONし、KA1,KA2,KA3=(OFF,OFF,ON)となる。
【0009】
▲3▼次いで、KA3=ONにより、直ちにKA1とKA2がONし、KA1,KA2,KA3=(ON,ON,ON)となる。
▲4▼リセットボタンが離されるとKA3がOFFし、KA1,KA2,KA3=(ON,ON,OFF)となり、出力接点がONする。
【0010】
以上が、非常停止回路に接点溶着などの異常がない時の動作の要点である。次に、図1に示した2重化された非常停止回路の一方のラインに故障が発生した場合を考える。ここでは一例として、非常停止ライン2が故障し、0Vと短絡したケースを想定する。
【0011】
▲5▼非常停止ライン2が0Vと短絡した場合、非常停止時には、非常停止ライン1はOFF(電位は0V)となるが、非常停止ライン2はON(電位は0V)となる。即ち、非常停止ライン1,非常停止ライン2=(OFF(0V)、ON(0V))となる。この場合でも、安全リレーKA1は正常動作するので、出力接点はオープンとなる。このように、両方の非常停止ラインが同時に故障しない限り、非常停止機能は維持されることが、2重化で得られる基本的な利点である。
【0012】
▲6▼その後、非常停止を解除するためにリセットボタンが押されても、KA1はOFFであるがKA2はONであり、モニターリレーKA3はONとならない。即ち、KA1,KA2,KA3=(OFF,ON,OFF)となり、出力接点はオープンを維持し、故障の検出が可能となる。この故障検出により、故障部品の交換等の措置をとれば、2重化による利点を失った状態の非常停止回路を使用し続けることによるリスク(もう一方のラインも故障した時には非常停止機能自体が失われるというリスク)を未然に回避できる。なお、このような2重化された非常停止回路を記した公知文献の例としては、下記特許文献1がある。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−113274号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術においては、上記のように非常停止回路を構成するためにモニタリレーが必要となる。モニタリレーには、強制ガイド接点をもった安全リレーを用いる必要があり、実装面、コスト面から不利であった。また、長期信頼性の面からも、リレーの数、接点の数を減らすことは重要である。更に、モニタリレーの機能をトランジスタやフォトカプラに置き換えた回路も実用化されているが、複雑な回路が必要となり、実装面、コスト面から同様に不利であった。
【0015】
そこで本発明の目的は、ロボットや数値制御装置を用いた工作機械等の自動機械で用いられる2重化された非常停止回路を改良し、簡略な検出回路により故障検出を行なうことを可能にし、経済性と長期信頼性が得られるようにすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、2重化された非常停止回路において、互いに極性が異なる相手方のラインの回路を利用して、一方のラインで使用されているリレー(あるいは電磁接触器)の故障を、他方のラインで使用されているリレー(あるいは電磁接触器)を利用してモニタできるような回路構成を案出し、それによって、従来必要であったモニタリレーやモニタ回路を省略することを可能としたものである。
【0017】
具体的に言えば、本発明は、高電位と低電位の向きが互いに逆になった第1非常停止ラインと第2非常停止ラインとを備え、前記第1非常停止ラインには、該第1非常停止ラインに供給される電圧の高電位側から低電位側に向かう順に、非常停止要因入力により前記第1非常停止ラインをオープンにする手段と、第1リレーのコイルとが設けられ、前記第2非常停止ラインには、該第2非常停止ラインに供給される電圧の低電位側から高電位側に向かう順に、非常停止要因入力により前記第2非常停止ラインをオープンにする手段と、第2リレーのコイルとが設けられている、自動機械用の2重化された非常停止回路に適用される。
【0018】
そして、本発明の1つの形態の特徴に従い、前記第1リレーコイルの低電位側と低電位端との間に、前記第1リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられ、前記第2リレーコイルの高電位側と高電位端との間に、前記第2リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられる。また、前記第1リレーコイルと前記第2リレーコイルの高電位側同士を結ぶ高電位連結ラインと、該高電位連結ラインに設けられ、前記第1リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点と、前記第1リレーコイルと前記第2リレーコイルの低電位側同士を結ぶ低電位連結ラインと、該低電位連結ラインに設けられ、前記第2リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点が配置される。
【0019】
本発明の別の形態の特徴に従えば、前記第1電磁接触器コイルの低電位側と低電位端との間に、前記第1電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられ、前記第2電磁接触器コイルの高電位側と高電位端との間に、前記第2電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられる。また、記第1電磁接触器コイルと前記第2電磁接触器コイルの高電位側同士を結ぶ高電位連結ラインと、該高電位連結ラインに設けられ、前記第1電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点と、前記第1電磁接触器コイルと前記第2電磁接触器コイルの低電位側同士を結ぶ低電位連結ラインと、該低電位連結ラインに設けられ、前記第2電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点が配置される。
【0020】
上記いずれの発明の形態においても、非常停止回路は、前記高電位連結ラインと前記低電位連結ラインとを接続する補助ラインと、該補助ラインに電荷を蓄積する手段と、該電荷を蓄積する手段に蓄えられた電荷を放電する放電手段を備えることができる。
【0021】
また、前記低電位連結ライン上に、前記第1リレーまたは前記第1電磁接触器に起動をかけるための第1リセット手段が設けられ、前記高電位連結ライン上に、前記第2リレーまたは前記第2電磁接触器に起動をかけるための第2リセット手段が設けられていても良い。
このような本発明の具体構成により、ガイド接点をもった2個の安全リレーや電磁接触器を用いて、高いレベルの安全性を実現した非常停止回路が提供される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した2つの実施形態と、そこで使用される作業者の接近/侵入検知手段に用いられる回路の例について説明する。
【0023】
[第1の実施形態]
図3に本発明に従った第1の実施形態に係る非常停止回路の概略構成を示す。図3に示した回路はリセット付の非常停止回路の例であり、この回路の動作について、図4のタイムチャート並びに図5〜図10を参照して説明する。本実施形態の回路は、図1に示した従来回路と同じく、非常停止要因入力により同時にオープンにされる2つの非常停止ライン1,2を有している。しかし、その具体構成には大きな相違がある。最も特徴的なことは、従来の回路と同様の故障モニタ機能を有しているにも関わらず、安全リレーは各非常停止ライン1、2に1個づつ、計2個しか使用されていないことである。
【0024】
即ち、非常停止ライン1に第1の安全リレー(リレーコイル;以下、同じ)KA1が用いられ、非常停止ライン2に第2の安全リレー(リレーコイル;以下、同じ)KA2が用いられているだけであり、従来回路(図1)で故障モニタ用に別途必要であった第3の安全リレー(図1の回路中の安全リレーKA3)は、図3に示した回路では使用されていない。
【0025】
安全リレーKA1は2つの接点KA1−1、KA1−2を開閉制御し、安全リレーKA2は2つの接点KA2−1、KA2−2を開閉制御する。これら接点の内、先ず接点KA1−1は、非常停止ライン1の低電位側と低電位端との間にあって安全リレーKA1の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点である。また、接点KA2−1は、非常停止ライン2の高電位側と高電位端との間にあって安全リレーKA2の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点である。
【0026】
一方、接点KA1−2は、安全リレーKA1と安全リレーKA2の高電位側同士を結ぶ高電位連結ライン中に設けられ、安全リレーKA1の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点である。また、接点KA2−2は、安全リレーKA1と安全リレーKA2の低電位側同士を結ぶ低電位連結ライン中に設けられ、安全リレーKA2の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点である。
【0027】
そして、高電位連結ラインと低高電位連結ラインとは、コンデンサ、充電抵抗及び放電抵抗からなる充放電回路で結ばれている。また、リセット接点は、例えば図示しないリセットボタンの押下でクローズとなるノーマルオープン接点であり、高電位連結ライン中と低電位連結ライン中に1個づつ設けられている。
このような回路構成により、後述するように、接点KA1−2は、非常停止ライン1側の故障発生をモニタするモニタ接点の役割を果たし、接点KA2−2は、非常停止ライン2側の故障発生をモニタするモニタ接点の役割を果たす。
【0028】
なお、出力接点は、安全リレーKA1で制御される接点KA1−3、KA1−4、KA1−5と安全リレーKA2で制御される接点KA2−3、KA2−4、KA2−5が、図示された3系列で各々直列に設けられている。
【0029】
本実施形態の非常停止回路の動作の要点は次のようになる。なお、図4中に▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・で示した期間は、動作説明中の▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・とほぼ対応している。また、図5、図6は、各々「非常停止時」、「非常停止解除時(リセット前)」の回路の状態を表わし、図7、図8は、「リセット直後」の回路の状態の推移(図8は、図7よりも若干後)を表わしている。更に、図9は、図8の「出力ON」の状態を表している。そして、図10は接点KA1−1に溶着が発生した時の回路の状態を説明する図である。
【0030】
先ず説明の出発点として自動機械が平常通り運転されている状態を想定する。この状態では、出力接点はON状態にあり、各リレーの状態は、KA1,KA2=(ON,ON)である。なお、リセット接点はオープン(リセットボタン非押下状態)とされているものとする。
【0031】
▲1▼自動機械になんらかの非常停止要因が生じ、非常停止スイッチが押されると、KA1,KA2=(OFF,OFF)となり、非常停止ライン1,2が共にオープンとなり、出力接点はオープンとなる(図5を参照)。
▲2▼その後、非常停止を解除(非常停止スイッチの押下を止めること)すると、充放電回路のコンデンサが充電される(図6を参照)。
【0032】
▲3▼リセット入力(リセットボタンの押下)を行なうと、各リレーKA1,KA2のコイルに電流が流れ始める(図7を参照)。
▲4▼すると、その直後に各モニタ接点KA1−2,KA2−2がオープンになり、上記▲3▼の電流経路(各リレーKA1,KA2のコイルに電流を流す経路)が切断されるが、上記の充放電回路が機能して、コンデンサの放電流が流れ、各リレーKA1,KA2のコイルの電流は維持される(図8を参照)。
【0033】
▲5▼その結果、最終的に各ラインの自己保持接点KA1−1,KA2−1が確実にクローズし、KA1−1,KA2−1=(ON,ON)となり、出力接点がクローズする。即ち、コンデンサの放電流が所定時間(時定数相当時間)流れるために、リレーKA1,KA2の動作時間にばらつきがあっても、KA1−1,KA2−1がクローズし損なうことはない(図9を参照)。
【0034】
以上が、本実施形態の非常停止回路に接点溶着などの異常がない時の動作の要点である。次に、一方のラインに故障が発生した場合を考える。ここでは一例として、図10に示したように、安全リレーKA1のノーマルオープン接点KA1−1が溶着したケースを想定する。
【0035】
▲6▼この場合、非常停止をかけた後にこれを解除(非常停止ボタンを押下後した後に押下を止める)すると、KA1,KA2=(OFF,OFF)となることができず、KA1,KA2=(ON,OFF)となる。但し、安全リレーKA2で制御される各接点は正常動作するので、非常停止ボタンの押下を止めても、出力接点はオープンを維持する。このように、両方の非常停止ラインが同時に故障しない限り非常停止機能は維持されるという2重化の基本的な利点は本実施形態でも保証されている。
【0036】
▲7▼その後リセット(リセットボタン押下)をかけても、安全リレーKA2は起動できず、出力接点はオープンを維持する。つまり、もしこのような回路故障が発生していなければ当然正常にリセットできる筈のものが、リセットできなくなることで、回路故障の検出が可能となる(図10を参照)。
【0037】
この故障検出により、故障部品の交換等の措置をとれば、2重化による利点を失った状態の非常停止回路を使用し続けることによるリスク(もう一方のラインも故障した時には非常停止機能自体が失われるというリスク)を未然に回避できる。
【0038】
[第2の実施形態]
次に、図11に本発明に従った第2の実施形態に係る非常停止回路の概略構成を示す。図11に示した回路はリセット無しの非常停止回路の例であり、この回路の動作について、図12のタイムチャートを参照して説明する。本実施形態の回路も、非常停止要因入力により同時にオープンにされる2つの非常停止ライン1,2を有し、図3に示した第1の実施形態の回路と類似した回路構成を有しており、従来の回路と同様の故障モニタ機能を有しているにも関わらず、安全リレーは各非常停止ライン1、2に1個づつ、計2個しか使用されていない。
【0039】
即ち、非常停止ライン1に第1の安全リレー(リレーコイル;以下、同じ)KA1が用いられ、非常停止ライン2に第2の安全リレー(リレーコイル;以下、同じ)KA2が用いられているだけであり、従来回路(図1)で故障モニタ用に別途必要であった第3の安全リレー(図1の回路中の安全リレーKA3)は、図3に示した回路では使用されていない。
【0040】
安全リレーKA1は2つの接点KA1−1、KA1−2を開閉制御し、安全リレーKA2は2つの接点KA2−1、KA2−2を開閉制御する。これら接点の内、先ず接点KA1−1は、非常停止ライン1の低電位側と低電位端との間にあって安全リレーKA1の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点である。また、接点KA2−1は、非常停止ライン2の高電位側と高電位端との間にあって安全リレーKA2の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点である。
【0041】
一方、接点KA1−2は、安全リレーKA1と安全リレーKA2の高電位側同士を結ぶ高電位連結ライン中に設けられ、安全リレーKA1の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点である。また、接点KA2−2は、安全リレーKA1と安全リレーKA2の低電位側同士を結ぶ低電位連結ライン中に設けられ、安全リレーKA2の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点である。そして、高電位連結ラインと低高電位連結ラインとは、コンデンサ、充電抵抗及び放電抵抗からなる充放電回路で結ばれている。そして、本実施形態はリセット無しの回路例であるから、リセット接点は設けられていない。
【0042】
このような回路構成により、後述するように、接点KA1−2は、非常停止ライン1側の故障発生をモニタするモニタ接点の役割を果たし、接点KA2−2は、非常停止ライン2側の故障発生をモニタするモニタ接点の役割を果たす。
【0043】
なお、出力接点は、安全リレーKA1で制御される接点KA1−3、KA1−4、KA1−5と安全リレーKA2で制御される接点KA2−3、KA2−4、KA2−5が、図示された3系列で各々直列に設けられている。
【0044】
本実施形態の非常停止回路の動作の要点は次のようになる。なお、図12中に▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・で示した期間は、動作説明中の▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・とほぼ対応している。
先ず説明の出発点として自動機械が平常通り運転されている状態を想定する。この状態では、出力接点はON状態にあり、各リレーの状態は、KA1,KA2=(ON,ON)である。
【0045】
▲1▼自動機械になんらかの非常停止要因が生じ、非常停止スイッチが押されると、KA1,KA2=(OFF,OFF)となり、非常停止ライン1,2が共にオープンとなり、出力接点はオープンとなる。
【0046】
▲2▼その後、非常停止を解除(非常停止スイッチの押下を止めること)すると、充放電回路のコンデンサが充電される。これに伴い、各安全リレーKA1,KA2のコイルに電流が流れ始める。充放電回路の時定数は、コンデンサの充電に要する時間が、各リレーKA1,KA2のON時間に比べて十分短くなるように設定されている。
【0047】
▲3▼各リレーKA1,KA2のコイルに電流が流れると、各モニタ接点KA1−2,KA2−2がオープンになり、上記▲2▼の電流経路(各リレーKA1,KA2のコイルに電流を流す経路)は切断されるが、コンデンサの放電電流により、コイルの電流は維持される。
【0048】
▲4▼その結果、最終的に各自己保持接点KA1−1,KA2−1はクローズし、KA1,K2=(ON,ON)となり、出力接点がクローズする。第1の実施形態の場合と同じく、リレーKA1,KA2の動作時間がばらついた場合でも、コンデンサの放電電流により自己保持接点KA1−1,KA2−1は確実にONすることが可能となる。
▲5▼その後、再度の非常停止入力があれば、KA1,KA2=(OFF,OFF)となり、コンデンサの電荷は放電される。
【0049】
以上が本実施形態の非常停止回路に接点溶着などの異常がない時の動作の要点である。もしも、一方のラインに故障が発生した場合の安全確保機能は第1の実施形態と同様である。例えば、安全リレーKA1のノーマルオープン接点KA1−1が溶着した場合、非常停止後の非常停止解除時には、KA1,KA2=(OFF,OFF)となることができず、KA1,KA2=(ON,OFF)となる。但し、安全リレーKA2で制御される各接点は正常動作するので、非常停止ボタンの押下を止めても、出力接点はオープンを維持する。このように、両方の非常停止ラインが同時に故障しない限り非常停止機能は維持されるという2重化の基本的な利点は本実施形態でも保証されている。
【0050】
上記した各実施形態による非常停止回路は、例えばロボットあるいは工作機械の各軸を駆動するサーボモータの動力源の遮断に用いられていた従来回路に代わるものとして採用することができる。図13、図14は、そのような事例の1つを示したもので、図13に示した回路構成(従来技術)を図14の回路構成(上記第2の実施形態の適用)に置き換えることができることを示している。
【0051】
図13、図14いずれの非常停止回路も、2つの非常停止ライン1、非常停止ライン2を有しており、各ラインに対応して、各々安全リレーKA1,KA2と、電磁接触器KM1,KM2が設けられている。また、各電磁接触器KM1,KM2は、サーボモータのためのサーボアンプと、同サーボアンプに電力を供給する主電源との間の各電力供給路に直列に設けられた主接点のセット(KM1−1,KM2−1)、(KM1−2,KM2−2)、(KM1−3,KM2−3)を開閉制御する。
【0052】
そして、図13、図14いずれの非常停止回路も、2つの非常停止ライン1、非常停止ライン2の少なくとも一方が正常である限り、非常停止入力時に、出力接点がオープンとなり、電磁接触器KM1,KM2の少なくとも一方により、サーボアンプへの電力供給は遮断される。図13の回路と図14の回路の顕著な違いは、各ラインの故障のモニタのために、図13の回路ではモニタリレーKA3が必要であるのに対し、図14の回路ではそれが不要で、簡単なモニタ回路(動作は上記第2の実施形態で説明)で足りるという点にある。
【0053】
また、図14に示した回路において、安全リレーKA1、KA2を24V駆動型の電磁接触器に置き替えることにより、大きな電流を遮断することも可能となる。その場合の回路構成を図15に示した。この回路を採用すれば、従来は図13のように安全リレー3個と電磁接触器2個で構成されていたサーボモータの動力源を遮断するための非常停止回路が、電磁接触器2個で構成可能になる。
【0054】
なお、図15の回路例では、主接点と補助接点が共に強制ガイド接点となっている電磁接触器KM1,KM2を用いており、主接点によりサーボモータの動力源を遮断し、補助接点(ノーマルオープン接点とノーマルクローズ接点)を用いて、非常停止回路を構成している。
【0055】
【発明の効果】
本発明を用いることによって、モニタリレーや複雑なモニタ回路が不要となり、実装、コスト及び信頼性の面で従来方式より優れた非常停止回路が獲られる。即ち、(1)モニタリレーおよび複雑なモニタ回路の削除により、コストの削減と小型化が可能になり、(2)リレーの接点数、部品点数を減らすことにより、信頼性の向上が可能となる。また、(3)図15に示したように、例えば24V駆動型の電磁接触器を使用することにより、サーボモータの動カ源を遮断する非常停止回路を大幅に簡単化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2重化された方式を採用した非常停止回路(リセット付)の代表的な従来例を示した図である。
【図2】図1に示した従来の非常停止回路の動作の要点を示したタイムチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態に係る非常停止回路(リセット付)の概略構成を示した図である。
【図4】図2に示した非常停止回路の動作の要点を示したタイムチャートである。
【図5】図2に示した非常停止回路について、「非常停止時」の状態を説明する図である。
【図6】図2に示した非常停止回路について、「非常停止解除時(リセット前)」の状態を説明する図である。
【図7】図2に示した非常停止回路について、「リセット直後」の回路の状態を説明する図である。
【図8】図2に示した非常停止回路について、「リセット直後」(但し、図7より若干後)の回路の状態を説明する図である。
【図9】図2に示した非常停止回路について、「出力ON時」の状態を説明する図である。
【図10】図2に示した非常停止回路について、接点KA1−1に溶着が発生した時の回路の状態を説明する図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る非常停止回路(リセット付)の概略構成を示した図である。
【図12】図11に示した非常停止回路の動作の要点を示したタイムチャートである。
【図13】非常停止回路をサーボモータの動力源の遮断に用いる場合の従来回路の例を示した図である。
【図14】本発明を適用して、図13に示した従来回路に代えて用いることのできる回路構成を示した図である。
【図15】本発明を適用して、図13に示した従来回路に代えて用いることのできる回路構成の別の例を示した図である。
【符号の説明】
KA1〜KA3 安全リレー(リレーコイル)
KA1−1〜KA1−5、KA2−1〜KA2−5 接点
KM1,KM2 電磁接触器
KM1−1〜KM1−3 電磁接触器KM1の主接点
KM2−1〜KM2−3 電磁接触器KM2の主接点
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロボットあるいは工作機械などの自動機械で用いられる2重化された非常停止回路に関し、特に、高い安全性が要求されるロボットシステムや数値制御装置を用いた工作機械に用いられる非常停止回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の自動機械、特に、ロボットシステムや数値制御装置を用いた工作機械においては、非常停止を要するようななんらかの要因(例えばロボットや工作機械の異常動作)が発生した時にその自動機械を非常停止させるために非常停止回路が広く用いられている。人身事故等の危険を避けるために、非常停止回路は、非常停止要因の発生を表わす信号が入力された時には確実に非常停止の機能を果たさなければならない。
【0003】
しかし、非常停止回路自身の一部、特に接点には、溶着などの異常が発生する可能性があり、これを完全に排除することは困難である。そこで、非常停止回路に2つのラインを設けて2重化し、もしも一方のラインで接点溶着などの異常が発生しても、他方のラインが正常に機能する限り非常停止の機能は確保されるようにする方式が従来より採用されている。
図1に、そのような2重化された方式を採用した非常停止回路の代表的な従来例を示した。
【0004】
同図に示したように、非常停止回路は非常停止要因入力により同時にオープンにされる2つの非常停止ライン1,2を有するもので、強制ガイド接点をもった3個の安全リレーKA1,KA2,KA3が使用されている。強制ガイド接点をもつ安全リレーの各接点は、ノーマルオープン接点が溶着した場合にはノーマルクローズ接点が開き、ノーマルクローズ接点が溶着した場合にはノーマルオープン接点が開くことが保証されている。
【0005】
上記3個の安全リレーKA1,KA2,KA3の内の2個は非常停止ライン用のリレーであり、非常停止ライン1には非常停止ライン用安全リレーKA1が設けられ、非常停止ライン2には非常停止ライン用安全リレーKA2が設けられている。残る1個は故障をモニタする機能のためのモニタリレーKA3である。モニタリレーKA3には、非常停止後の運転再開に関連して、リセット用の電源(+24V)とリセット接点が付設されている。リセット接点は常開接点で、図示しないボタンを押下すれば閉成されるが、ボタンの押下を止めれば直ちに開成される。
【0006】
この従来の非常停止回路の動作の要点を図2のタイムチャートを参照図に加えて説明すれば次のようになる。なお、図2中に▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・で示した期間は、動作説明中の▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・とほぼ対応している。また、以降の回路動作の説明(後述する実施形態の回路動作の説明も含む)において、ON状態とOFF状態の切替が可能な複数の要素について、等号=と括弧()を用いて次のように表記する。例えばリレーKA1とリレーKA2がON状態、リレーKA3がOFF状態であれば、KA1,KA2,KA3=(ON,ON,OFF)と表記し、また、リレーKA1がON状態、リレーKA2とリレーKA3がOFF状態であれば、KA1,KA2,KA3=(ON,OFF,OFF)と表記する。リレー以外の要素についても同様に表記する。
【0007】
先ず説明の出発点として自動機械が平常通り運転されている状態を想定する。この状態では、出力接点はON状態にあり、各リレーの状態は、KA1,KA2,KA3=(ON,ON,OFF)である。なお、リセット接点はオープン(リセットボタン非押下状態)とされているものとする。
【0008】
▲1▼自動機械になんらかの非常停止要因が生じ、非常停止スイッチが押されると、KA1,KA2,KA3=(OFF,OFF,OFF)となり、非常停止ライン1,2が共にオープンとなり、出力接点はオープンとなる。
▲2▼その後、非常停止を解除(非常停止スイッチの押下解除)し、リセットボタンを押すと、先ずKA3のモニタリレーKA3がONし、KA1,KA2,KA3=(OFF,OFF,ON)となる。
【0009】
▲3▼次いで、KA3=ONにより、直ちにKA1とKA2がONし、KA1,KA2,KA3=(ON,ON,ON)となる。
▲4▼リセットボタンが離されるとKA3がOFFし、KA1,KA2,KA3=(ON,ON,OFF)となり、出力接点がONする。
【0010】
以上が、非常停止回路に接点溶着などの異常がない時の動作の要点である。次に、図1に示した2重化された非常停止回路の一方のラインに故障が発生した場合を考える。ここでは一例として、非常停止ライン2が故障し、0Vと短絡したケースを想定する。
【0011】
▲5▼非常停止ライン2が0Vと短絡した場合、非常停止時には、非常停止ライン1はOFF(電位は0V)となるが、非常停止ライン2はON(電位は0V)となる。即ち、非常停止ライン1,非常停止ライン2=(OFF(0V)、ON(0V))となる。この場合でも、安全リレーKA1は正常動作するので、出力接点はオープンとなる。このように、両方の非常停止ラインが同時に故障しない限り、非常停止機能は維持されることが、2重化で得られる基本的な利点である。
【0012】
▲6▼その後、非常停止を解除するためにリセットボタンが押されても、KA1はOFFであるがKA2はONであり、モニターリレーKA3はONとならない。即ち、KA1,KA2,KA3=(OFF,ON,OFF)となり、出力接点はオープンを維持し、故障の検出が可能となる。この故障検出により、故障部品の交換等の措置をとれば、2重化による利点を失った状態の非常停止回路を使用し続けることによるリスク(もう一方のラインも故障した時には非常停止機能自体が失われるというリスク)を未然に回避できる。なお、このような2重化された非常停止回路を記した公知文献の例としては、下記特許文献1がある。
【0013】
【特許文献1】
特開平11−113274号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術においては、上記のように非常停止回路を構成するためにモニタリレーが必要となる。モニタリレーには、強制ガイド接点をもった安全リレーを用いる必要があり、実装面、コスト面から不利であった。また、長期信頼性の面からも、リレーの数、接点の数を減らすことは重要である。更に、モニタリレーの機能をトランジスタやフォトカプラに置き換えた回路も実用化されているが、複雑な回路が必要となり、実装面、コスト面から同様に不利であった。
【0015】
そこで本発明の目的は、ロボットや数値制御装置を用いた工作機械等の自動機械で用いられる2重化された非常停止回路を改良し、簡略な検出回路により故障検出を行なうことを可能にし、経済性と長期信頼性が得られるようにすることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、2重化された非常停止回路において、互いに極性が異なる相手方のラインの回路を利用して、一方のラインで使用されているリレー(あるいは電磁接触器)の故障を、他方のラインで使用されているリレー(あるいは電磁接触器)を利用してモニタできるような回路構成を案出し、それによって、従来必要であったモニタリレーやモニタ回路を省略することを可能としたものである。
【0017】
具体的に言えば、本発明は、高電位と低電位の向きが互いに逆になった第1非常停止ラインと第2非常停止ラインとを備え、前記第1非常停止ラインには、該第1非常停止ラインに供給される電圧の高電位側から低電位側に向かう順に、非常停止要因入力により前記第1非常停止ラインをオープンにする手段と、第1リレーのコイルとが設けられ、前記第2非常停止ラインには、該第2非常停止ラインに供給される電圧の低電位側から高電位側に向かう順に、非常停止要因入力により前記第2非常停止ラインをオープンにする手段と、第2リレーのコイルとが設けられている、自動機械用の2重化された非常停止回路に適用される。
【0018】
そして、本発明の1つの形態の特徴に従い、前記第1リレーコイルの低電位側と低電位端との間に、前記第1リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられ、前記第2リレーコイルの高電位側と高電位端との間に、前記第2リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられる。また、前記第1リレーコイルと前記第2リレーコイルの高電位側同士を結ぶ高電位連結ラインと、該高電位連結ラインに設けられ、前記第1リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点と、前記第1リレーコイルと前記第2リレーコイルの低電位側同士を結ぶ低電位連結ラインと、該低電位連結ラインに設けられ、前記第2リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点が配置される。
【0019】
本発明の別の形態の特徴に従えば、前記第1電磁接触器コイルの低電位側と低電位端との間に、前記第1電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられ、前記第2電磁接触器コイルの高電位側と高電位端との間に、前記第2電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられる。また、記第1電磁接触器コイルと前記第2電磁接触器コイルの高電位側同士を結ぶ高電位連結ラインと、該高電位連結ラインに設けられ、前記第1電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点と、前記第1電磁接触器コイルと前記第2電磁接触器コイルの低電位側同士を結ぶ低電位連結ラインと、該低電位連結ラインに設けられ、前記第2電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点が配置される。
【0020】
上記いずれの発明の形態においても、非常停止回路は、前記高電位連結ラインと前記低電位連結ラインとを接続する補助ラインと、該補助ラインに電荷を蓄積する手段と、該電荷を蓄積する手段に蓄えられた電荷を放電する放電手段を備えることができる。
【0021】
また、前記低電位連結ライン上に、前記第1リレーまたは前記第1電磁接触器に起動をかけるための第1リセット手段が設けられ、前記高電位連結ライン上に、前記第2リレーまたは前記第2電磁接触器に起動をかけるための第2リセット手段が設けられていても良い。
このような本発明の具体構成により、ガイド接点をもった2個の安全リレーや電磁接触器を用いて、高いレベルの安全性を実現した非常停止回路が提供される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した2つの実施形態と、そこで使用される作業者の接近/侵入検知手段に用いられる回路の例について説明する。
【0023】
[第1の実施形態]
図3に本発明に従った第1の実施形態に係る非常停止回路の概略構成を示す。図3に示した回路はリセット付の非常停止回路の例であり、この回路の動作について、図4のタイムチャート並びに図5〜図10を参照して説明する。本実施形態の回路は、図1に示した従来回路と同じく、非常停止要因入力により同時にオープンにされる2つの非常停止ライン1,2を有している。しかし、その具体構成には大きな相違がある。最も特徴的なことは、従来の回路と同様の故障モニタ機能を有しているにも関わらず、安全リレーは各非常停止ライン1、2に1個づつ、計2個しか使用されていないことである。
【0024】
即ち、非常停止ライン1に第1の安全リレー(リレーコイル;以下、同じ)KA1が用いられ、非常停止ライン2に第2の安全リレー(リレーコイル;以下、同じ)KA2が用いられているだけであり、従来回路(図1)で故障モニタ用に別途必要であった第3の安全リレー(図1の回路中の安全リレーKA3)は、図3に示した回路では使用されていない。
【0025】
安全リレーKA1は2つの接点KA1−1、KA1−2を開閉制御し、安全リレーKA2は2つの接点KA2−1、KA2−2を開閉制御する。これら接点の内、先ず接点KA1−1は、非常停止ライン1の低電位側と低電位端との間にあって安全リレーKA1の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点である。また、接点KA2−1は、非常停止ライン2の高電位側と高電位端との間にあって安全リレーKA2の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点である。
【0026】
一方、接点KA1−2は、安全リレーKA1と安全リレーKA2の高電位側同士を結ぶ高電位連結ライン中に設けられ、安全リレーKA1の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点である。また、接点KA2−2は、安全リレーKA1と安全リレーKA2の低電位側同士を結ぶ低電位連結ライン中に設けられ、安全リレーKA2の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点である。
【0027】
そして、高電位連結ラインと低高電位連結ラインとは、コンデンサ、充電抵抗及び放電抵抗からなる充放電回路で結ばれている。また、リセット接点は、例えば図示しないリセットボタンの押下でクローズとなるノーマルオープン接点であり、高電位連結ライン中と低電位連結ライン中に1個づつ設けられている。
このような回路構成により、後述するように、接点KA1−2は、非常停止ライン1側の故障発生をモニタするモニタ接点の役割を果たし、接点KA2−2は、非常停止ライン2側の故障発生をモニタするモニタ接点の役割を果たす。
【0028】
なお、出力接点は、安全リレーKA1で制御される接点KA1−3、KA1−4、KA1−5と安全リレーKA2で制御される接点KA2−3、KA2−4、KA2−5が、図示された3系列で各々直列に設けられている。
【0029】
本実施形態の非常停止回路の動作の要点は次のようになる。なお、図4中に▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・で示した期間は、動作説明中の▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・とほぼ対応している。また、図5、図6は、各々「非常停止時」、「非常停止解除時(リセット前)」の回路の状態を表わし、図7、図8は、「リセット直後」の回路の状態の推移(図8は、図7よりも若干後)を表わしている。更に、図9は、図8の「出力ON」の状態を表している。そして、図10は接点KA1−1に溶着が発生した時の回路の状態を説明する図である。
【0030】
先ず説明の出発点として自動機械が平常通り運転されている状態を想定する。この状態では、出力接点はON状態にあり、各リレーの状態は、KA1,KA2=(ON,ON)である。なお、リセット接点はオープン(リセットボタン非押下状態)とされているものとする。
【0031】
▲1▼自動機械になんらかの非常停止要因が生じ、非常停止スイッチが押されると、KA1,KA2=(OFF,OFF)となり、非常停止ライン1,2が共にオープンとなり、出力接点はオープンとなる(図5を参照)。
▲2▼その後、非常停止を解除(非常停止スイッチの押下を止めること)すると、充放電回路のコンデンサが充電される(図6を参照)。
【0032】
▲3▼リセット入力(リセットボタンの押下)を行なうと、各リレーKA1,KA2のコイルに電流が流れ始める(図7を参照)。
▲4▼すると、その直後に各モニタ接点KA1−2,KA2−2がオープンになり、上記▲3▼の電流経路(各リレーKA1,KA2のコイルに電流を流す経路)が切断されるが、上記の充放電回路が機能して、コンデンサの放電流が流れ、各リレーKA1,KA2のコイルの電流は維持される(図8を参照)。
【0033】
▲5▼その結果、最終的に各ラインの自己保持接点KA1−1,KA2−1が確実にクローズし、KA1−1,KA2−1=(ON,ON)となり、出力接点がクローズする。即ち、コンデンサの放電流が所定時間(時定数相当時間)流れるために、リレーKA1,KA2の動作時間にばらつきがあっても、KA1−1,KA2−1がクローズし損なうことはない(図9を参照)。
【0034】
以上が、本実施形態の非常停止回路に接点溶着などの異常がない時の動作の要点である。次に、一方のラインに故障が発生した場合を考える。ここでは一例として、図10に示したように、安全リレーKA1のノーマルオープン接点KA1−1が溶着したケースを想定する。
【0035】
▲6▼この場合、非常停止をかけた後にこれを解除(非常停止ボタンを押下後した後に押下を止める)すると、KA1,KA2=(OFF,OFF)となることができず、KA1,KA2=(ON,OFF)となる。但し、安全リレーKA2で制御される各接点は正常動作するので、非常停止ボタンの押下を止めても、出力接点はオープンを維持する。このように、両方の非常停止ラインが同時に故障しない限り非常停止機能は維持されるという2重化の基本的な利点は本実施形態でも保証されている。
【0036】
▲7▼その後リセット(リセットボタン押下)をかけても、安全リレーKA2は起動できず、出力接点はオープンを維持する。つまり、もしこのような回路故障が発生していなければ当然正常にリセットできる筈のものが、リセットできなくなることで、回路故障の検出が可能となる(図10を参照)。
【0037】
この故障検出により、故障部品の交換等の措置をとれば、2重化による利点を失った状態の非常停止回路を使用し続けることによるリスク(もう一方のラインも故障した時には非常停止機能自体が失われるというリスク)を未然に回避できる。
【0038】
[第2の実施形態]
次に、図11に本発明に従った第2の実施形態に係る非常停止回路の概略構成を示す。図11に示した回路はリセット無しの非常停止回路の例であり、この回路の動作について、図12のタイムチャートを参照して説明する。本実施形態の回路も、非常停止要因入力により同時にオープンにされる2つの非常停止ライン1,2を有し、図3に示した第1の実施形態の回路と類似した回路構成を有しており、従来の回路と同様の故障モニタ機能を有しているにも関わらず、安全リレーは各非常停止ライン1、2に1個づつ、計2個しか使用されていない。
【0039】
即ち、非常停止ライン1に第1の安全リレー(リレーコイル;以下、同じ)KA1が用いられ、非常停止ライン2に第2の安全リレー(リレーコイル;以下、同じ)KA2が用いられているだけであり、従来回路(図1)で故障モニタ用に別途必要であった第3の安全リレー(図1の回路中の安全リレーKA3)は、図3に示した回路では使用されていない。
【0040】
安全リレーKA1は2つの接点KA1−1、KA1−2を開閉制御し、安全リレーKA2は2つの接点KA2−1、KA2−2を開閉制御する。これら接点の内、先ず接点KA1−1は、非常停止ライン1の低電位側と低電位端との間にあって安全リレーKA1の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点である。また、接点KA2−1は、非常停止ライン2の高電位側と高電位端との間にあって安全リレーKA2の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点である。
【0041】
一方、接点KA1−2は、安全リレーKA1と安全リレーKA2の高電位側同士を結ぶ高電位連結ライン中に設けられ、安全リレーKA1の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点である。また、接点KA2−2は、安全リレーKA1と安全リレーKA2の低電位側同士を結ぶ低電位連結ライン中に設けられ、安全リレーKA2の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点である。そして、高電位連結ラインと低高電位連結ラインとは、コンデンサ、充電抵抗及び放電抵抗からなる充放電回路で結ばれている。そして、本実施形態はリセット無しの回路例であるから、リセット接点は設けられていない。
【0042】
このような回路構成により、後述するように、接点KA1−2は、非常停止ライン1側の故障発生をモニタするモニタ接点の役割を果たし、接点KA2−2は、非常停止ライン2側の故障発生をモニタするモニタ接点の役割を果たす。
【0043】
なお、出力接点は、安全リレーKA1で制御される接点KA1−3、KA1−4、KA1−5と安全リレーKA2で制御される接点KA2−3、KA2−4、KA2−5が、図示された3系列で各々直列に設けられている。
【0044】
本実施形態の非常停止回路の動作の要点は次のようになる。なお、図12中に▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・で示した期間は、動作説明中の▲1▼、▲2▼、▲3▼・・・とほぼ対応している。
先ず説明の出発点として自動機械が平常通り運転されている状態を想定する。この状態では、出力接点はON状態にあり、各リレーの状態は、KA1,KA2=(ON,ON)である。
【0045】
▲1▼自動機械になんらかの非常停止要因が生じ、非常停止スイッチが押されると、KA1,KA2=(OFF,OFF)となり、非常停止ライン1,2が共にオープンとなり、出力接点はオープンとなる。
【0046】
▲2▼その後、非常停止を解除(非常停止スイッチの押下を止めること)すると、充放電回路のコンデンサが充電される。これに伴い、各安全リレーKA1,KA2のコイルに電流が流れ始める。充放電回路の時定数は、コンデンサの充電に要する時間が、各リレーKA1,KA2のON時間に比べて十分短くなるように設定されている。
【0047】
▲3▼各リレーKA1,KA2のコイルに電流が流れると、各モニタ接点KA1−2,KA2−2がオープンになり、上記▲2▼の電流経路(各リレーKA1,KA2のコイルに電流を流す経路)は切断されるが、コンデンサの放電電流により、コイルの電流は維持される。
【0048】
▲4▼その結果、最終的に各自己保持接点KA1−1,KA2−1はクローズし、KA1,K2=(ON,ON)となり、出力接点がクローズする。第1の実施形態の場合と同じく、リレーKA1,KA2の動作時間がばらついた場合でも、コンデンサの放電電流により自己保持接点KA1−1,KA2−1は確実にONすることが可能となる。
▲5▼その後、再度の非常停止入力があれば、KA1,KA2=(OFF,OFF)となり、コンデンサの電荷は放電される。
【0049】
以上が本実施形態の非常停止回路に接点溶着などの異常がない時の動作の要点である。もしも、一方のラインに故障が発生した場合の安全確保機能は第1の実施形態と同様である。例えば、安全リレーKA1のノーマルオープン接点KA1−1が溶着した場合、非常停止後の非常停止解除時には、KA1,KA2=(OFF,OFF)となることができず、KA1,KA2=(ON,OFF)となる。但し、安全リレーKA2で制御される各接点は正常動作するので、非常停止ボタンの押下を止めても、出力接点はオープンを維持する。このように、両方の非常停止ラインが同時に故障しない限り非常停止機能は維持されるという2重化の基本的な利点は本実施形態でも保証されている。
【0050】
上記した各実施形態による非常停止回路は、例えばロボットあるいは工作機械の各軸を駆動するサーボモータの動力源の遮断に用いられていた従来回路に代わるものとして採用することができる。図13、図14は、そのような事例の1つを示したもので、図13に示した回路構成(従来技術)を図14の回路構成(上記第2の実施形態の適用)に置き換えることができることを示している。
【0051】
図13、図14いずれの非常停止回路も、2つの非常停止ライン1、非常停止ライン2を有しており、各ラインに対応して、各々安全リレーKA1,KA2と、電磁接触器KM1,KM2が設けられている。また、各電磁接触器KM1,KM2は、サーボモータのためのサーボアンプと、同サーボアンプに電力を供給する主電源との間の各電力供給路に直列に設けられた主接点のセット(KM1−1,KM2−1)、(KM1−2,KM2−2)、(KM1−3,KM2−3)を開閉制御する。
【0052】
そして、図13、図14いずれの非常停止回路も、2つの非常停止ライン1、非常停止ライン2の少なくとも一方が正常である限り、非常停止入力時に、出力接点がオープンとなり、電磁接触器KM1,KM2の少なくとも一方により、サーボアンプへの電力供給は遮断される。図13の回路と図14の回路の顕著な違いは、各ラインの故障のモニタのために、図13の回路ではモニタリレーKA3が必要であるのに対し、図14の回路ではそれが不要で、簡単なモニタ回路(動作は上記第2の実施形態で説明)で足りるという点にある。
【0053】
また、図14に示した回路において、安全リレーKA1、KA2を24V駆動型の電磁接触器に置き替えることにより、大きな電流を遮断することも可能となる。その場合の回路構成を図15に示した。この回路を採用すれば、従来は図13のように安全リレー3個と電磁接触器2個で構成されていたサーボモータの動力源を遮断するための非常停止回路が、電磁接触器2個で構成可能になる。
【0054】
なお、図15の回路例では、主接点と補助接点が共に強制ガイド接点となっている電磁接触器KM1,KM2を用いており、主接点によりサーボモータの動力源を遮断し、補助接点(ノーマルオープン接点とノーマルクローズ接点)を用いて、非常停止回路を構成している。
【0055】
【発明の効果】
本発明を用いることによって、モニタリレーや複雑なモニタ回路が不要となり、実装、コスト及び信頼性の面で従来方式より優れた非常停止回路が獲られる。即ち、(1)モニタリレーおよび複雑なモニタ回路の削除により、コストの削減と小型化が可能になり、(2)リレーの接点数、部品点数を減らすことにより、信頼性の向上が可能となる。また、(3)図15に示したように、例えば24V駆動型の電磁接触器を使用することにより、サーボモータの動カ源を遮断する非常停止回路を大幅に簡単化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】2重化された方式を採用した非常停止回路(リセット付)の代表的な従来例を示した図である。
【図2】図1に示した従来の非常停止回路の動作の要点を示したタイムチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態に係る非常停止回路(リセット付)の概略構成を示した図である。
【図4】図2に示した非常停止回路の動作の要点を示したタイムチャートである。
【図5】図2に示した非常停止回路について、「非常停止時」の状態を説明する図である。
【図6】図2に示した非常停止回路について、「非常停止解除時(リセット前)」の状態を説明する図である。
【図7】図2に示した非常停止回路について、「リセット直後」の回路の状態を説明する図である。
【図8】図2に示した非常停止回路について、「リセット直後」(但し、図7より若干後)の回路の状態を説明する図である。
【図9】図2に示した非常停止回路について、「出力ON時」の状態を説明する図である。
【図10】図2に示した非常停止回路について、接点KA1−1に溶着が発生した時の回路の状態を説明する図である。
【図11】本発明の第2実施形態に係る非常停止回路(リセット付)の概略構成を示した図である。
【図12】図11に示した非常停止回路の動作の要点を示したタイムチャートである。
【図13】非常停止回路をサーボモータの動力源の遮断に用いる場合の従来回路の例を示した図である。
【図14】本発明を適用して、図13に示した従来回路に代えて用いることのできる回路構成を示した図である。
【図15】本発明を適用して、図13に示した従来回路に代えて用いることのできる回路構成の別の例を示した図である。
【符号の説明】
KA1〜KA3 安全リレー(リレーコイル)
KA1−1〜KA1−5、KA2−1〜KA2−5 接点
KM1,KM2 電磁接触器
KM1−1〜KM1−3 電磁接触器KM1の主接点
KM2−1〜KM2−3 電磁接触器KM2の主接点
Claims (4)
- 高電位と低電位の向きが互いに逆になった第1非常停止ラインと第2非常停止ラインとを備え、
前記第1非常停止ラインには、該第1非常停止ラインに供給される電圧の高電位側から低電位側に向かう順に、非常停止要因入力により前記第1非常停止ラインをオープンにする手段と、第1リレーのコイルとが設けられ、
前記第2非常停止ラインには、該第2非常停止ラインに供給される電圧の低電位側から高電位側に向かう順に、非常停止要因入力により前記第2非常停止ラインをオープンにする手段と、第2リレーのコイルとが設けられている、自動機械用の2重化された非常停止回路において、
前記第1リレーコイルの低電位側と低電位端との間に、前記第1リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられ、
前記第2リレーコイルの高電位側と高電位端との間に、前記第2リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられ、
前記第1リレーコイルと前記第2リレーコイルの高電位側同士を結ぶ高電位連結ラインと、該高電位連結ラインに設けられ、前記第1リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点と、
前記第1リレーコイルと前記第2リレーコイルの低電位側同士を結ぶ低電位連結ラインと、該低電位連結ラインに設けられ、前記第2リレーの強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点とを備えることを特徴とする非常停止回路。 - 高電位と低電位の向きが互いに逆になった第1非常停止ラインと第2非常停止ラインとを備え、
前記第1非常停止ラインには、該第1非常停止ラインに供給される電圧の高電位側から低電位側に向かう順に、非常停止要因入力により前記第1非常停止ラインをオープンにする手段と、第1電磁接触器のコイルとが設けられ、
前記第2非常停止ラインには、該第2非常停止ラインに供給される電圧の低電位側から高電位側に向かう順に、非常停止要因入力により前記第2非常停止ラインをオープンにする手段と、第2電磁接触器のコイルとが設けられた、自動機械の2童化された非常停止回路において、
前記第1電磁接触器コイルの低電位側と低電位端との間に、前記第1電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられ、
前記第2電磁接触器コイルの高電位側と高電位端との間に、前記第2電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルオープン接点が設けられ、
前記第1電磁接触器コイルと前記第2電磁接触器コイルの高電位側同士を結ぶ高電位連結ラインと、該高電位連結ラインに設けられ、前記第1電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点と、
前記第1電磁接触器コイルと前記第2電磁接触器コイルの低電位側同士を結ぶ低電位連結ラインと、該低電位連結ラインに設けられ、前記第2電磁接触器の強制ガイド接点として機能するノーマルクローズ接点とを備えることを特徴とする非常停止回路。 - 前記高電位連結ラインと前記低電位連結ラインとを接続する補助ラインと、該補助ラインに電荷を蓄積する手段と、該電荷を蓄積する手段に蓄えられた電荷を放電する放電手段とを備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の非常停止回路。
- 前記低電位連結ライン上に、前記第1リレーまたは前記第1電磁接触器に起動をかけるための第1リセット手段が設けられ、
前記高電位連結ライン上に、前記第2リレーまたは前記第2電磁接触器に起動をかけるための第2リセット手段が設けられた、請求項1乃至請求項3の内の何れか1項に記載の非常停止回路。
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