JP3756616B2 - スイッチング回路、3端子スイッチング回路、スイッチング回路、3端子スイッチング回路、スイッチング回路、3端子スイッチング回路、スイッチング回路、3端子スイッチング回路およびスイッチング回路 - Google Patents
スイッチング回路、3端子スイッチング回路、スイッチング回路、3端子スイッチング回路、スイッチング回路、3端子スイッチング回路、スイッチング回路、3端子スイッチング回路およびスイッチング回路 Download PDFInfo
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Description
【0010】
【技術分野】
第1〜第6発明は、例えばコレクタ接地、ドレイン接地あるいはアノード接地(アノード側ゲート端子を駆動信号入力用に使う場合はカソード接地)した、つまり、駆動信号入力用に使う制御端子(例:ベース端子、ゲート端子など。)と対を成さない主端子(例:コレクタ端子、ドレイン端子、カソード側ゲート端子に対するアノード端子、アノード側ゲート端子に対するカソード端子など。)を接地した可制御スイッチング手段をオン制御時に順バイアスし、オフ制御時に逆バイアスする際に直流電源手段(例:直流電源)の数が少なくて済むスイッチング回路と、これを利用した3端子スイッチング回路などに関する。
【0020】
【背景技術】
従来技術として例えばドレイン接地したMOS・FETもしくはコレクタ接地したIGBTをオン制御時にゲート順バイアスし、オフ制御時にゲート逆バイアスするスイッチング回路を図2〜図15に1つずつ示す。図2のスイッチング回路ではスイッチ2のオン、オフに従ってトランジスタ1はゲート逆バイアスあるいはゲート順バイアスされて、オフ制御あるいはオン制御される。尚、スイッチ2の代わりにオン、オフ可能な可制御スイッチング手段ならリレー接点でも水銀スイッチでも各種トランジスタでもサイリスタでもSIサイリスタでも何でも構わない。ただし、主電源となる直流電源4の他に順バイアス用と逆バイアス用にも直流電源5、6が必要になるため、計3つの直流電源が必要となる。
【0030】
一方、図3〜図15の各スイッチング回路では順バイアス用のコンデンサ11がその1つの直流電源の役割をするため直流電源の数は2つで済む。逆バイアス時に「可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御端子と主端子の間部分」とコンデンサ11は、図3〜図8の各スイッチング回路では直列的な関係になり、図9〜図15の各スイッチング回路では並列的な関係になる。尚、図8、図12の各回路ではオフ制御時にソース電位あるいはエミッタ電位が直流電源5のプラス端子電位より高くならない様にツェナー・ダイオード36のツェナー電圧の大きさは直流電源4の電圧の大きさと同じ又はそれ以上に設定されるので、実質的には直流電源5だけが駆動用電源として働く。
【0040】
しかしながら、図3〜図8の各スイッチング回路には『ターン・オフが遅い』という第1の問題点が有る。 ( 第1の問題点 )
例えば、図3の回路においてスイッチ2がターン・オンすると、「直流電源4、5の直列回路からトランジスタ1、ゲート・ソース間静電容量もしくは両ツェナー・ダイオード10、コンデンサ11及びスイッチ2を流れる短絡電流」と「直流電源5からダイオード7、抵抗12、ゲート・ソース間静電容量もしくは両ツェナー・ダイオード10、コンデンサ11及びスイッチ2を流れるゲート逆バイアス電流」がゲート・ソース間静電容量の電荷を引き抜き、それを逆バイアス方向に充電してトランジスタ1をゲート逆バイアスし、トランジスタ1をターン・オフさせる。ところが、コンデンサ11の電圧は各電流の流れを妨害する方向にあるし、しかも、その短絡電流はトランジスタ1のターン・オフ化に伴って減少するし、その上、そのゲート逆バイアス電流はソース電位がある程度低くならないと流れ始めないので、トランジスタ1のターン・オフは遅くなる。もし、その短絡電流経路からコンデンサ11を外すことができればその短絡電流によるゲート逆バイアス作用は強くなり、トランジスタ1のターン・オフは速まる。あるいは、そのゲート逆バイアス電流の流れ始めを早くできれば逆バイアスはスムーズになり、トランジスタ1のターン・オフは速まる。
【0050】
また、、図3〜図8の各スイッチング回路には『オフ制御時ノイズ等に対して弱い』という第2の問題点が有る。 ( 第2の問題点 )
例えば、図3の回路ではスイッチ2がオンの時トランジスタ1のゲートはコンデンサ11を介して直流電源5のマイナス端子に接続され、図4の回路ではスイッチ2がオンの時トランジスタ19のゲートはコンデンサ11と抵抗12を介して直流電源5のマイナス端子に接続されるが、どちらもコンデンサ11を介するためコンデンサ11を介さない場合より各ゲート電位はノイズ等に対して弱い。
【0060】
さらに、図3〜図8の各スイッチング回路には『主電源を駆動用電源として利用できない』という第3の問題点が有る。 ( 第3の問題点 )
例えば、図3の回路でスイッチ2がオンの時トランジスタ1のゲート・ソース間静電容量とコンデンサ11の直列回路に印加する電圧の大きさは最大で駆動用電源となる直流電源5の電圧の大きさにしかならない。これはオフ制御時にソース電位を直流電源5のプラス端子電位より高くできないからである。このため、直流電源5の電圧の大きさは少なくとも「ゲート逆バイアス電圧の大きさ」と「ゲート順バイアス電圧の大きさ(コンデンサ11の電圧の大きさ)」の相と同等以上である必要が有る。ただし、順バイアス用のコンデンサ11の電圧がゲート順バイアス電圧と大きさが同じだと、順バイアス時ゲート・ソース間静電容量(バイポーラ・トランジスタの場合なら順電圧に達するまでのベース・エミッタ間静電容量)を順バイアス電圧の大きさまで充電するのに時間が掛かってしまうので、できれば駆動用電源の電圧の大きさは順、逆バイアス電圧の大きさの和に対して余裕ある大きさであって欲しい。もし、主電源の直流電源4も駆動用電源として使用できて、ゲート・ソース間静電容量とコンデンサ11の直列回路に印加する電圧の大きさを最大で直流電源4、5の両電圧和の大きさにできれば、直流電源5の電圧が不足するとき直流電源4の電圧で補ったり、あるいは、逆に直流電源5に電圧の小さい電源を使用したりできる。
【0070】
それから、図9〜図15の各スイッチング回路には『ターン・オフが遅い』という第4の問題点が有る。 ( 第4の問題点 )
例えば、図9の回路においてスイッチ2がターン・オンすると、「直流電源4、5の直列回路からトランジスタ1、ゲート・ソース間静電容量およびスイッチ2を流れる短絡電流」と「直流電源5からダイオード9、抵抗27およびスイッチ2を流れるゲート逆バイアス電流」がゲート・ソース間静電容量の電荷を引き抜き、それを逆バイアス方向に充電してトランジスタ1をゲート逆バイアスし、トランジスタ1をターン・オフさせる。ところが、その短絡電流はトランジスタ1のターン・オフ化に伴って減少するし、そのゲート逆バイアス電流はソース電位がある程度低くならないと流れ始めない。もし、そのゲート逆バイアス電流の流れ始めを早くできれば逆バイアスはスムーズになり、ターン・オフは速まる。
【0080】
そして、図9〜図15の各スイッチング回路には『主電源を駆動用電源として利用できない』という第5の問題点が有る。 ( 第5の問題点 )
例えば、図9の回路でスイッチ102がオンの時コンデンサ11を充電する電圧の大きさは最大で駆動用電源となる直流電源5の電圧の大きさになる。尚、順バイアス用のコンデンサ11の電圧がゲート順バイアス電圧と大きさが同じだと、順バイアス時ゲート・ソース間静電容量(バイポーラ・トランジスタの場合なら順電圧に達するまでのベース・エミッタ間静電容量)を順バイアス電圧の大きさまで充電するのに時間が掛かってしまうので、できれば駆動用電源の電圧の大きさは順バイアス電圧の大きさに対して余裕ある大きさであって欲しい。もし、主電源の直流電源4も駆動用電源として使用できて、コンデンサ11を充電する電圧の大きさを最大で直流電源4、5の両電圧和の大きさにできれば、直流電源5の電圧が不足するとき直流電源4の電圧で補ったり、あるいは、逆に直流電源5に電圧の小さい電源を使用したりできる。
【0090】
【第1発明の目的】
第1発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強く、主電源も駆動用電源として利用できるスイッチング回路を提供することである。
【0100】
【第2発明の目的】
第2発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強いスイッチング回路を提供することである。
【0110】
【第3発明の目的】
第3発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強く、主電源も駆動用電源として利用できるスイッチング回路を提供することである。
【0120】
【第4発明の目的】
第4発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強く、主電源も駆動用電源として利用できるスイッチング回路を提供することである。
【0130】
【第5発明の目的】
第5発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強いスイッチング回路を提供することである。
【0140】
【第6発明の目的】
第6発明の目的は、ターン・オフが速いスイッチング回路を提供することである。
【0150】
【第1発明の開示】
即ち、第1発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流によって電圧降下を生じる電圧降下手段を主端子mt1a・制御端子ct1間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記電圧降下手段、前記第2の可制御スイッチング手段、及び、通流電流を制限する第1の電流制限手段と共に形成し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、制御端子ct1に接続した通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が前記電源直列回路の主端子mt1b側端子の電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0160】
このことによって、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路が前記クランプ阻止手段、前記第1の電流制限手段および「主端子mt1a・制御端子ct1間部分もしくは前記電圧降下手段」を介して前記キャパシタンス手段を充電し、その充電電流が主端子mt1a・制御端子ct1間の逆バイアス電流となり、引き続きその充電電流が前記電圧降下手段に生じる電圧降下が前記第1の可制御スイッチング手段の逆バイアス電圧となり、前記第1の可制御スイッチング手段はオフ制御される。一方、前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第2の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0170】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記電源直列回路から前記第1の可制御スイッチング手段、「主端子mt1a・制御端子ct1間部分もしくは前記電圧降下手段」及び前記第2の可制御スイッチング手段を流れる短絡電流の経路には前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフを遅らせる前記キャパシタンス手段は含まれていないので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速くなる。』 ( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき主電源となる一方の前記直流電源手段も駆動用電源として利用されている。 ( 効 果 )
それから、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0180】
第1発明が請求項2記載のスイッチング回路などに対応する場合、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき、一方のスイッチ端子となる前記第1の非可制御スイッチング手段の開放端子から電流が流入もしくは流出するのを前記第1の非可制御スイッチング手段が阻止する。第1発明が請求項3記載のスイッチング回路などに対応する場合、前記第2の可制御スイッチング手段がオンの時このスイッチング手段に接続される前記直流電源手段が前記第2の非可制御スイッチング手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を直接逆バイアスするので、その間の逆バイアスはより強固になる。第1発明が請求項4記載の3端子スイッチング回路などに対応する場合、前記第1の可制御スイッチング手段、前記第1の非可制御スイッチング手段および前記第3の可制御スイッチング手段が主電源となる一方の前記直流電源手段の両出力端子間に直列接続される。
【0190】
【第2発明の開示】
即ち、第2発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流によって電圧降下を生じる電圧降下手段を主端子mt1a・制御端子ct1間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段に接続される前記直流電源手段がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記電圧降下手段、前記第2の可制御スイッチング手段、及び、通流電流を制限する第1の電流制限手段と共に形成し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、制御端子ct1に接続した通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が両前記直流電源手段の接続点電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0200】
このことによって、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段に接続される前記直流電源手段が前記クランプ阻止手段、前記第1の電流制限手段および「主端子mt1a・制御端子ct1間部分もしくは前記電圧降下手段」を介して前記キャパシタンス手段を充電し、その充電電流が主端子mt1a・制御端子ct1間の逆バイアス電流となり、引き続きその充電電流が前記電圧降下手段に生じる電圧降下が前記第1の可制御スイッチング手段の逆バイアス電圧となり、前記第1の可制御スイッチング手段はオフ制御される。一方、前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第2の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0210】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記電源直列回路から前記第1の可制御スイッチング手段、「主端子mt1a・制御端子ct1間部分もしくは前記電圧降下手段」及び前記第2の可制御スイッチング手段を流れる短絡電流の経路には前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフを遅らせる前記キャパシタンス手段は含まれていないので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速くなる。』 ( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0220】
第2発明が請求項6記載のスイッチング回路などに対応する場合、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき、一方のスイッチ端子となる前記第1の非可制御スイッチング手段の開放端子から電流が流入もしくは流出するのを前記第1の非可制御スイッチング手段が阻止する。第2発明が請求項7記載の3端子スイッチング回路などに対応する場合、前記第1の可制御スイッチング手段、前記第1の非可制御スイッチング手段および前記第3の可制御スイッチング手段が主電源となる一方の前記直流電源手段の両出力端子間に直列接続される。
【0230】
【第3発明の開示】
即ち、第3発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段側に接続される前記直流電源手段が主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスする第1の閉回路を前記第2の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第1の電流制限手段と共に形成し、
前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点に前記第2の可制御スイッチング手段のオン、オフに連携してオン、オフする第3の可制御スイッチング手段を接続し、
前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路がキャパシタンス手段を充電する第2の閉回路を前記第3の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第3の閉回路を、前記キャパシタンス手段を挟む様に直列接続した通流電流を制限する第3、第4の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に主端子mt1aの電位が両前記直流電源手段の接続点電位にクランプされるのを阻止する第1のクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設け、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が前記電源直列回路の主端子mt1b側端子の電位にクランプされるのを阻止する第2のクランプ阻止手段を前記第2の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0240】
このことによって、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオンの時これらスイッチング手段に接続される前記直流電源手段が前記第1のクランプ阻止手段、前記第1の電流制限手段および前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスして前記第1の可制御スイッチング手段をオフ制御し、同時に前記電源直列回路が前記第2のクランプ阻止手段、前記第2の電流制限手段および前記第3の可制御スイッチング手段を介して前記キャパシタンス手段を充電する。一方、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第3、第4の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0250】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記電源直列回路から前記第1の可制御スイッチング手段、主端子mt1a・制御端子ct1間部分および前記第2の可制御スイッチング手段を流れる短絡電流の経路には前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフを遅らせる前記キャパシタンス手段は含まれていないので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速くなる。』 ( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき主電源となる一方の前記直流電源手段も駆動用電源として利用されている。 ( 効 果 )
それから、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0260】
第3発明が請求項9記載のスイッチング回路などに対応する場合、可制御スイッチング手段を1つ節約できる。第3発明が請求項10記載のスイッチング回路などに対応する場合、前記第2の可制御スイッチング手段などがオンのとき、一方のスイッチ端子となる前記第3の非可制御スイッチング手段の開放端子から電流が流入もしくは流出するのを前記第3の非可制御スイッチング手段が阻止する。第3発明が請求項11記載の3端子スイッチング回路などに対応する場合、前記第1の可制御スイッチング手段、前記第3の非可制御スイッチング手段および前記第4の可制御スイッチング手段が前記第1の直流電源の両出力端子間に直列接続される。
【0270】
【第4発明の開示】
即ち、第4発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流を制限する第1の電流制限手段を主端子mt1b・主端子mt1a間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンで、前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするとき、主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプするクランプ手段を設け、
前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点に前記第2の可制御スイッチング手段のオン、オフに連携してオン、オフする第3の可制御スイッチング手段を接続し、
前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記第3の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、前記キャパシタンス手段を挟む様に直列接続した通流電流を制限する第3、第4の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が前記電源直列回路の主端子mt1b側端子の電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0280】
このことによって、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスして前記第1の可制御スイッチング手段をオフ制御し、主電源となる一方の前記直流電源手段が前記第1の可制御スイッチング手段を介して電圧を出力しない様に前記クランプ手段が主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプする。同時に前記電源直列回路が前記クランプ阻止手段、前記第2の電流制限手段および前記第3の可制御スイッチング手段を介して前記キャパシタンス手段を充電する。一方、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第3、第4の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0290】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記クランプ手段が主端子mt1a電位をクランプし始める前までは前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速まる。』( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき主電源となる一方の前記直流電源手段も駆動用電源として利用されている。 ( 効 果 )
それから、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0300】
【第5発明の開示】
即ち、第5発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流を制限する第1の電流制限手段を主端子mt1b・主端子mt1a間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンで、前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするとき、主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプするクランプ手段を設け、
前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点に前記第2の可制御スイッチング手段のオン、オフに連携してオン、オフする第3の可制御スイッチング手段を接続し、
前記第3の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段に接続される前記直流電源手段がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記第3の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、前記キャパシタンス手段を挟む様に直列接続した通流電流を制限する第3、第4の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が両前記直流電源手段の接続点電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0310】
このことによって、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスして前記第1の可制御スイッチング手段をオフ制御し、主電源となる一方の前記直流電源手段が前記第1の可制御スイッチング手段を介して電圧を出力しない様に前記クランプ手段が主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプする。同時に前記第3の可制御スイッチング手段に接続される前記直流電源手段が前記クランプ阻止手段、前記第2の電流制限手段および前記第3の可制御スイッチング手段を介して前記キャパシタンス手段を充電する。一方、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第3、第4の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0320】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記クランプ手段が主端子mt1a電位をクランプし始める前までは前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速まる。』( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0330】
【第6発明の開示】
即ち、第6発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1とオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段がキャパシタンス手段を挟む様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流を制限する第1の電流制限手段を主端子mt1b・主端子mt1a間に接続し、
通流電流によって電圧降下を生じる電圧降下手段を主端子mt1a・制御端子ct1間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンで、前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするとき、主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプするクランプ手段を設け、
前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする閉回路を、主端子mt1aに接続した通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成したスイッチング回路である。
【0340】
このことによって、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスして前記第1の可制御スイッチング手段をオフ制御し、主電源となる一方の前記直流電源手段が前記第1の可制御スイッチング手段を介して電圧を出力しない様に前記クランプ手段が主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプする。同時に前記キャパシタンス手段は充電される。一方、前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第2の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0350】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記クランプ手段が主端子mt1a電位をクランプし始める前まで前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速まる。』( 効 果 )
また、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0360】
【発明を実施するための最良の形態】
第1〜第6の各発明をより詳細に説明するために以下添付図面に従ってこれらを説明する。先ず図1に第1発明の実施例を示す。次の通りそれぞれが前述した各構成要素に相当する。
a)直流電源4、5が前述した2つの直流電源手段に。
b)直流電源4、5の直列回路が前述した電源直列回路に。
c)トランジスタ1とスイッチ2が前述した第1、第2の可制御スイッチング手段に。
d)逆向きに接続した両ツェナー・ダイオード10が前述した電圧降下手段に。
e)コンデンサ11が前述したキャパシタンス手段に。
f)抵抗12、13が前述した第1、第2の電流制限手段に。
g)トランジスタ1のゲート端子、ソース端子およびドレイン端子が前述した制御端子ct1、主端子mt1aおよび主端子mt1bに。
h)ダイオード7又は抵抗12が前述したクランプ阻止手段に。
i)直流電源5、4、ダイオード7、抵抗12、コンデンサ11、両ツェナー・ダイオート10及びスイッチ2が形成する閉回路が前述した第1の閉回路に。
j)コンデンサ11、抵抗13及びトランジスタ1のゲート・ソース間が形成する閉回路が前述した第2の閉回路に。
【0370】
また、ダイオード8が有れば図1の実施例は請求項2記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第1の非可制御スイッチング手段に相当し、図1右中央の端子からスイッチ2の方へ電流が流れ込むのを阻止する。それから、ダイオード9が有れば図1の実施例は請求項3記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード9が同項記載中の第2の非可制御スイッチング手段に相当する。そして、トランジスタ3が有れば図1の実施例は請求項4記載の3端子スイッチング回路などにも対応し、トランジスタ3が同項記載中の第3の可制御スイッチング手段に相当する。
【0380】
尚、コンデンサ11がトランジスタ1を順バイアスしている時にコンデンサ11のゲート側端子の電位がトランジスタ1のドレイン電位にクランプされるのをダイオード7と抵抗12が阻止するため、その順バイアスによってトランジスタ1は完全にオンとなる。抵抗12だけでもそのクランプを阻止できるので、ダイオード7の両端を短絡してダイオード7を取り除いても構わない。また、抵抗14が有れば、スイッチ2のオン期間中にコンデンサ11の充電が完了しても、抵抗14の電流が両ツェナー・ダイオード10に流れて電圧降下を生じ、トランジスタ1の逆バイアスを安定化させる。電圧降下手段として両ツェナー・ダイオード10の代わりに抵抗などを用いても良い。さらに、抵抗13の代わりに抵抗とコイルの直列回路を使うと、スイッチ2がオフの時コンデンサ11とそのコイルの直列回路がトランジスタ1を順バイアスするので、コンデンサ11の充電電圧がそのゲート順バイアス電圧に対して不足しても大丈夫である。
【0390】
それから、スイッチ2の接触抵抗あるいはオン抵抗(あるいはバイポーラ・トランジスタ等の場合ならコレクタ電流の飽和特性)あるいはコンデンサ11の内部抵抗などの電流制限作用を利用でき、しかもダイオード7が有るならば、抵抗12の値はゼロでも良い。この事はダイオード7の代わりに内部抵抗を持つ非可制御スイッチング手段を使う場合も同じである。これらの場合スイッチ2あるいはコンデンサ11あるいはその非可制御スイッチング手段が前述した第1の電流制限手段の役割も果たすことになる。そして、抵抗13をコンデンサ11のゲート側端子とトランジスタ1のゲートの間に接続しているが、さらに別の抵抗13をコンデンサ11のソース側端子とトランジスタ1のソースの間に入れて接続しても良い。そしてさらに、抵抗12、13(、14)それぞれの代わりに電流制限手段として定電流ダイオード、定電流手段または他の抵抗手段を1つずつ用いても構わない。ダイオード9が有る場合ダイオード9の代わりに「抵抗または定電流手段または他の抵抗手段とダイオードの直列回路」を用いても構わない。またさらに、スイッチ2がオンのときトランジスタ1のソース電位が直流電源5のプラス電位と同じかそれ以下になる様にそのソース電位のクランブ手段として両ツェナー・ダイオード10とスイッチ2の電圧降下の和を直流電源5の電圧の大きさと同じかそれより小さく設定することが望ましい場合が多い。
【0400】
図16〜図23各図に第1発明の実施例を1つずつ示す。図17の実施例ではコンデンサ11が必要以上に充電されない様にトランジスタ17とツェナー・ダイオード18等が定電圧回路を構成する。そして、トランジスタ21がオンの間抵抗13による電流消費を抑え、しかも、コンデンサ11による順バイアス電流を大きくできる様にコレクタ接地のトランジスタ16等を使っている。ツェナー・ダイオード15とダイオード35が逆向きに直列接続される場合ゲート電圧が所定のゲート順バイアス電圧に達した後コンデンサ11から両ツェナー・ダイオード10に無駄な電流を流さずに済むので、消費電流の節約になる。この場合ツェナー・ダイオード10のツェナー電圧と順電圧の和はそのゲート順バイアス電圧より大きくゲート・エミッタ間耐圧より小さく設定され、ツェナー・ダイオード15のツェナー電圧はそのゲート順バイアス電圧の大きさに設定される。尚、トランジスタ19のゲート端子、エミッタ端子及びコレクタ端子それぞれが前述した制御端子ct1、主端子mt1a及び主端子mt1bそれぞれに相当する。また、トランジスタ16、19それぞれの代わりに逆バイアス電圧極性が同じならば接合型FET、MOS・FET、IGBT、GTBT、SIT、サイリスタ、SIサイリスタ等、ノーマリィ・オン、オフに関係無く可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。但し、必要とするマイナス逆バイアス電圧の大きさに応じて電圧降下手段として電圧降下の大きいもの(例:抵抗、複数のダイオードを同じ向きに直列接続したもの、ダイオードとツェナー・ダイオードを逆向きに直列接続したもの等。)をダイオード23等の代わりに使う必要がある。
【0410】
図20に示す第1発明の実施例では図17の実施例と違いトランジスタ19のゲートとトランジスタ21のコレクタの間にダイオード23が無いので、その順電圧分そのゲート電位を低くできる。尚、トランジスタ24、19それぞれの代わりに逆バイアス電圧極性が同じなら接合型FET、MOS・FET、IGBT、GTBT、SIT、サイリスタ、SIサイリスタ等、ノーマリィ・オン、オフに関係無く可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。但し、トランジスタ24の場合、必要とするプラス逆バイアス電圧の大きさに応じて電圧降下手段として電圧降下の大きいものをダイオード23の代わりに使う必要がある。
【0420】
図22に示す第1発明の実施例ではトランジスタ16、24がサイリスタの等価回路を構成する。トランジスタ19のターン・オン制御時にそのゲート電圧が所定値に達し、コンデンサ11の放電電流が所定値以下になると、抵抗25がトランジスタ24をオフ制御し、等価サイリスタとしての動作を停止させるため、両ツェナー・ダイオード10の直列回路にコンデンサ11から過電流が流れるのを防止できる。その結果、その後の順バイアス動作は図17の回路におけるトランジスタ16等の場合と同じ様になる。ツェナー・ダイオード15とダイオード35が逆向きに直列接続される場合の動作も図17の回路の場合と同様である。
【0430】
図23に示す第1発明の実施例は図1の実施例においてP、NチャネルのIGBTを使用する等した3端子スイッチング回路である。トランジスタ19、22の両ゲートとトランジスタ21のコレクタを直結しないのは同時オンによる電源短絡を防ぐためであるが、直結した実施例も可能である。同様に図16〜図22の各実施例においてP、NチャネルのIGBT、GTBT、MOS・FET、SIT又は「互いに相補関係にある可制御スイッチング手段2つ」等の両制御電極を直結または図23の実施例の様に抵抗とダイオードの並列回路を介して接続する等した3端子スイッチング回路も可能である。尚、これら3端子スイッチング回路を2端子スイッチ等として使ってももちろん構わない。また、上述した抵抗とダイオードの並列回路の代わりに「そのドレインとゲートを接続した、内蔵ダイオードが有るノーマリィ・オフ型MOS・FET」あるいは「そのゲートとソースを接続した、内蔵ダイオードが有るノーマリィ・オン型MOS・FET」等を用いることもできる。 (参考:特開平6−343030号)
【0440】
図24〜図30各図に第2発明の実施例を1つずつ示す。図24に示す第2発明の実施例は図1の実施例においてダイオード7のアノードを直流電源4、5の接続点に接続し直したものである。ダイオード8が有れば図24の実施例は請求項6記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第1の非可制御スイッチング手段に相当し、図24右中央の端子からスイッチ2の方へ電流が流れ込むのを阻止する。トランジスタ3が有れば図24の実施例は請求項7記載の3端子スイッチング回路などにも対応し、トランジスタ3が同項記載中の第3の可制御スイッチング手段に相当する。尚、ダイオード107と抵抗112が図24に示す様に直列接続される場合、抵抗12の値を小さく、抵抗102の値を大きく設定して、コンデンサ11の充電電圧が低い間ダイオード7側から主に供給し、その充電電圧がある程度有る時ダイオード107側から主に供給するという使い分けもできる。
【0450】
図26に示す第2発明の実施例ではコンデンサ11が必要以上に充電されない様にトランジスタ17とツェナー・ダイオード18等が定電圧回路を構成する。そして、トランジスタ21がオンの間抵抗13による電流消費を抑え、しかも、トランジスタ21がオフの間コンデンサ11による順バイアス電流を大きくできる様にコレクタ接地のトランジスタ16等を使ってトランジスタ19のゲート側で3端子スイッチング手段を構成している。ダイオード107と抵抗112が直列接続される場合も有る。
【0460】
図28〜図30各図に示す第2発明の各実施例は図20〜図22各図に示す第1発明の各実施例を変形したものである。図24、図26に示す各回路の様にダイオード107と抵抗112を追加接続することも可能である。
【0470】
尚、ダイオード107と抵抗112を追加接続した図24〜図30の各実施例においてさらに抵抗112の代わりに「図17の実施例の様にトランジスタ17とツェナー・ダイオード18等が構成する定電圧回路の様なもの」を追加接続しても良い。その場合「その追加接続が有る図24〜図30の各実施例」と「図1、図16〜図23の各実施例を含め第1発明」には「その追加接続が無い図24〜図30の各実施例」に比べ直流電源4、5の直列回路が両ツェナー・ダイオード10を介してコンデンサ11を充電するため『その充電電圧を大きくできる』という利点が有る。つまり、直流電源5の電圧がゲート順バイアス電圧に比べ小さい時又は同じ位の時でも、直流電源4の電圧が充分で大きければ、充分なゲート順バイアス電圧を供給できたり、さらに速やかに供給できたりするのである。
【0480】
図31に第3発明の1実施例を示す。以下の通りそれぞれが前述した各構成要素に相当する。
a)直流電源4、5が前述した2つの直流電源手段に。
b)直流電源4、5の直列回路が前述した電源直列回路に。
c)トランジスタ1とスイッチ2、102が前述した第1〜第3の可制御スイッチング手段に。
d)トランジスタ1のゲート端子、ソース端子およびドレイン端子が前述した制御端子ct1、主端子mt1aおよび主端子mt1bに。
e)抵抗27、12、13、26が前述した第1〜第4の電流制限手段に。
f)コンデンサ11が前述したキャパシタンス手段に。
g)直流電源5、ダイオード9、抵抗27、トランジスタ1のソース・ゲート間およびスイッチ2が形成する閉回路が前述した第1の閉回路に。
h)直流電源5、4、ダイオード7、抵抗12、コンデンサ11及びスイッチ102が形成する閉回路が前述した第2の閉回路に。
i)コンデンサ11、抵抗13、トランジスタ1のゲート・ソース間および抵抗26が形成する閉回路が前述した第3の閉回路に。
j)ダイオード9又は抵抗27が前述した第1のクランプ阻止手段に。
k)ダイオード7又は抵抗12が前述した第2のクランプ阻止手段に。
【0490】
また、ダイオード8が有れば図31の実施例は請求項10記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第2の非可制御スイッチング手段に相当し、図31右中央の端子からスイッチ2又は102の方へ電流が流れるのを阻止する。そして、トランジスタ3が有れば図31の実施例は請求項11記載の3端子スイッチング回路などにも対応し、トランジスタ3が同項記載中の第4の可制御スイッチング手段に相当する。スイッチ2、102は同時にオン、オフする2連式の機械的スイッチであるが、後述する図32〜図36の各実施例で用いている半導体スイッチ2つの各組合せや「メイク接点2つ又はブレイク接点2つを持つ電磁式リレー又は水銀スイッチ」等を代わりに使うこともできる。
【0500】
尚、コンデンサ11がトランジスタ1を順バイアスしている時にコンデンサ11のゲート側端子の電位がトランジスタ1のドレイン電位にクランプされるのをダイオード7と抵抗12が阻止するため、その順バイアスによってトランジスタ1は完全にオンとなる。抵抗12だけでもそのクランプを阻止できるので、ダイオード7の両端を短絡してダイオード7を取り除いても構わない。同様にトランジスタ1のソース電位が両直流電源4、5の接続点電位にクランプされるのをダイオード9と抵抗27が阻止するのであるが、抵抗27だけでもそのクランプを阻止できるので、ダイオード9の両端を短絡してダイオード9を取り除いても構わない。また、抵抗13又は26の代わりに抵抗とコイルの直列回路を使うと、スイッチ2、102がオフの時コンデンサ11とその1つ又は2つのコイルの直列回路がトランジスタ1を順バイアスするので、コンデンサ11の充電電圧がそのゲート順バイアス電圧に対して不足してもその1つ又は2つのコイルがその不足分を補うため大丈夫である。さらに、スイッチ2の接触抵抗あるいはオン抵抗(あるいはバイポーラ・トランジスタ等の場合ならコレクタ電流の飽和特性)あるいは直列抵抗(スイッチ2がスイッチと抵抗の直列回路の場合)などの電流制限作用を利用でき、しかもダイオード9が接続されているならば、抵抗27の値はゼロでも良い。この場合スイッチ2が前述した第1の電流制限手段の役割も果たす。同様にスイッチ102の接触抵抗あるいはオン抵抗(あるいはバイポーラ・トランジスタ等の場合ならコレクタ電流の飽和特性)あるいは直列抵抗(スイッチ102がスイッチと抵抗の直列回路の場合)などの電流制限作用を利用でき、しかもダイオード7が接続されているならば、抵抗12の値はゼロでも良い。この場合スイッチ102が前述した第2の電流制限手段の役割も果たす。
【0510】
それから、抵抗12、13、26、27それぞれの代わりに電流制限手段として定電流ダイオード、定電流手段または他の抵抗手段を1つずつ用いても構わない。そして、コンデンサ11の充電経路は図1、図24の各実施例などと違って両ツェナー・ダイオード10が接続されていなくても形成されているので、トランジスタ1のゲート・ソース間の過電圧を防止する必要が無いなら、それらを接続しなくても構わない。そしてさらに、直流電源5のプラス側端子とコンデンサ11のプラス側端子の間に図24の実施例の様にダイオードと抵抗を直列接続しても構わない。この事は後述する図32〜図53の各実施例についても言える。
【0520】
図32に示す第3発明の実施例では前述した第3、第4の電流制限手段としてトランジスタ16とダイオード23等が構成する可変電流制限手段を2つ用いているので、トランジスタ28、128がオンの時その電流制限作用は大きくなって電流消費を低減したり、あるいは、トランジスタ28、128がオフの時その電流制限作用が小さくなってトランジスタ19のゲート順バイアス電流を増大してそのゲート電圧の立上りを鋭くしたりできる。この事は後述する図33〜図36、図39〜図43の各実施例についても言える。図32の様にダイオード35とツェナー・ダイオード15が逆向きに直列接続される場合これらと図32上側のトランジスタ16等が定電圧回路を構成し、図17の実施例で説明した通りコンデンサ11がトランジスタ19を順バイアスし過ぎるを防止したり、両ツェナー・ダイオード10が有る場合これらによる電流消費を節約したりできる。
【0530】
図35に示す第3発明の実施例ではコンデンサ11が必要以上に充電されない様にトランジスタ17とツェナー・ダイオード18等が定電圧回路を構成し、そして、トランジスタ28のソース電流がトランジスタ21のベース電流となる。
【0540】
図36に示す第3発明の実施例は図32の実施例においてP、NチャネルのIGBTを使う等した3端子スイッチング回路である。トランジスタ19、22の両ゲートを直結しないのは図23の実施例と同様に同時オンによる電源短絡を防ぐためで、直結した実施例も勿論可能である。同様に図31、図33〜図35の各実施例や後述する図38〜図53の各実施例においてP、NチャネルのIGBT、GTBT、MOS・FET、SIT又は「互いに相補関係にある可制御スイッチング手段2つ」等の両制御電極を直結又は図36の実施例の様に抵抗とダイオードの並列回路を介し接続する等した3端子スイッチング回路も可能である。尚、これら3端子スイッチング回路を2端子スイッチ等として使っても勿論構わない。また、上述した抵抗とダイオードの並列回路の代わりに「そのドレインとゲートを接続した、内蔵ダイオードが有るノーマリィ・オフ型MOS・FET」又は「そのゲートとソースを接続したノーマリィ・オン型MOS・FET」等を使用できる。この事は後述する図43の実施例でも言える。(参考:特開昭50−141236号、特開平2−123826号、特開平6−343030号)
【0550】
図37に示す第3発明の実施例では、ツェナー・ダイオード36のツェナー電圧は直流電源4の電圧と同じあるから、スイッチ2がオンの間トランジスタ1は実質的に直流電源5の電圧でゲート逆バイアスされる。直流電源5の電圧がそのゲート逆バイアス電圧に比べて充分に大きいならば、そのツェナー電圧は直流電源4の電圧より大きくても構わない。次に述べる図38の実施例の様にダイオード29を使ってスイッチ2、102を共通化して1つにまとめることもできる。
【0560】
図38〜図43に示す第3発明の各実施例は、図31〜図36の各実施例においてダイオード29を1つずつ使ってスイッチ2、102あるいはトランジスタ(28、128)、(28、21)又は(21、121)を共通化して1つにまとめる等したもので、請求項9記載のスイッチング回路等に対応する。尚、図43の実施例の様に図38〜図42の各実施例においてP、NチャネルのIGBT、GTBT、MOS・FET、SIT又は「互いに相補関係にある可制御スイッチング手段2つ」等の両制御電極を直結又は図43の実施例の様に抵抗とダイオードの並列回路を介して接続する等した3端子スイッチング回路も可能である。
【0570】
図44〜図53各図に第4発明の実施例を1つずつ示す。図44の実施例において以下の通りそれぞれが前述した各構成要素に相当する。
a)直流電源4、5が前述した2つの直流電源手段に。
b)直流電源4、5の直列回路が前述した電源直列回路に。
c)トランジスタ1、スイッチ2、102が前述した第1〜第3の可制御スイッチング手段に。
d)トランジスタ1のゲート端子、ソース端子およびドレイン端子が前述した制御端子ct1、主端子mt1aおよび主端子mt1bに。
e)抵抗127、12、13、26が前述した第1〜第4の電流制限手段に。
f)コンデンサ11が前述したキャパシタンス手段に。
g)両ツェナー・ダイオード10とスイッチ2の直列回路が前述したクランプ手段に。
h)ダイオード7又は抵抗12が前述したクランプ阻止手段に。
i)直流電源5、4、ダイオード7、抵抗12、コンデンサ11及びスイッチ102が形成する閉回路が前述した第1の閉回路に。
j)コンデンサ11、抵抗13、トランジスタ1のゲート・ソース間および抵抗26が形成する閉回路が前述した第2の閉回路に。
【0580】
また、ダイオード8が有れば図44の実施例は請求項14記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第2の非可制御スイッチング手段に相当し、図44右中央の端子からスイッチ2又は102の方へ電流が流れるのを阻止する。ダイオード8が有った方が望ましい場合が多い。そして、トランジスタ3が有れば図44の実施例は請求項15記載の3端子スイッチング回路などにも対応し、トランジスタ3が同項記載中の第4の可制御スイッチング手段に相当する。スイッチ2、102は同時にオン、オフする2連式の機械的スイッチであるが、後述する図46〜図47の各実施例で用いている半導体スイッチ2つの各組合せや「メイク接点2つ又はブレイク接点2つを持つ電磁式リレー又は水銀スイッチ」等を代わりに使うこともできる。
【0590】
尚、スイッチ2がオンの間スイッチ2と両ツェナー・ダイオード10の直列回路がトランジスタ1のソース電位を直流電源5のプラス端子の電位以下にクランプする。また、コンデンサ11がトランジスタ1を順バイアスしている時コンデンサ11のゲート側端子の電位がトランジスタ1のドレイン電位にクランプされるのをダイオード7と抵抗12が阻止するため、その順バイアスによってトランジスタ1は完全にオンとなる。抵抗12だけでもそのクランプを阻止できるので、ダイオード7の両端を短絡してダイオード7を取り除いても良い。さらに、抵抗13又は26の代わりに抵抗とコイルの直列回路を使うと、スイッチ2、102がオフの時コンデンサ11とその1つ又は2つのコイルの直列回路がトランジスタ1を順バイアスするので、コンデンサ11の充電電圧がそのゲート順バイアス電圧に対して不足してもそのコイルがその不足分を補うため大丈夫である。
【0600】
それから、スイッチ102の接触抵抗あるいはオン抵抗(あるいはバイポーラ・トランジスタ等の場合ならコレクタ電流の飽和特性)あるいは直列抵抗(スイッチ102がスイッチと抵抗の直列回路の場合)などの電流制限作用を利用でき、しかもダイオード7が接続されているならば、抵抗12の値はゼロでも良い。この場合スイッチ102が前述した第2の電流制限手段の役割も果たす。そして、抵抗12、13、26、127それぞれの代わりに電流制限手段として定電流ダイオード、定電流手段または他の抵抗手段を1つずつ用いても構わない。そしてさらに、直流電源5のプラス側端子とコンデンサ11のプラス側端子の間に図24の実施例の様にダイオードと抵抗を直列接続しても構わない。この事は後述する図45〜図53の各実施例についても言える。
【0610】
図48〜図49に示す各実施例は図44の実施例においてノーマリィ・オフのトランジスタ1と抵抗127の代わりにノーマリィ・オン型トランジスタを1つずつ用いたものである。逆バイアス時の各トランジスタの動作抵抗もしくはもれ主電流は各ゲート・ソース間に接続されている各電圧降下手段の電圧降下の大きさを調整して行う。そして、図50〜図53に示す各実施例は前述した第2、第3の可制御スイッチング手段を共通化して1つにまとめたものである。
【0620】
図54〜図63各図に第5発明の実施例を1つずつ示す。これらは図44〜図53各図に示す第4発明の各実施例においてダイオード7のカソードを直流電源4のプラス端子からマイナス端子に接続し直した様なものである。これらの場合もダイオード8が有った方が望ましい場合が多い。
【0630】
図64〜図73各図に第6発明の実施例を1つずつ示す。図64の実施例において以下の通りそれぞれが前述した各構成要素に相当する。
a)直流電源4、5が前述した2つの直流電源手段に。
b)直流電源4、5の直列回路が前述した電源直列回路に。
c)トランジスタ1、スイッチ2が前述した第1〜第2の可制御スイッチング手段に。
d)トランジスタ1のゲート端子、ソース端子およびドレイン端子が前述した制御端子ct1、主端子mt1aおよび主端子mt1bに。
e)コンデンサ11が前述したキャパシタンス手段に。
f)抵抗127、13が前述した第1〜第2の電流制限手段に。
g)両ツェナー・ダイオード10が前述した電圧降下手段に。
h)抵抗127、13及びスイッチ2の直列回路が前述したクランプ手段に。
【0640】
ダイオード8が有れば図64の実施例は請求項20記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第1の非可制御スイッチング手段に相当し、図64右中央の端子からスイッチ2の方へ電流が流れるのを阻止する。ダイオード8は有った方が望ましい場合が多い。また、トランジスタ3が有れば図64の実施例は3端子スイッチング回路になる。抵抗14が接続されていれば両ツェナー・ダイオード10、抵抗127、13、14及びスイッチ2の直列回路が前述したクランプ手段に相当する。スイッチ2がオンの間トランジスタ1のソース電位は直流電源5のプラス端子の電位以下(同電位も含む。)にクランプされる。抵抗13の代わりに抵抗とコイルの直列回路を使うと、スイッチ2がオフの時コンデンサ11とそのコイルの直列回路がトランジスタ1を順バイアスするので、コンデンサ11の充電電圧がそのゲート順バイアス電圧に対して不足しでも大丈夫である。図72〜図73に示す各実施例は図64の実施例においてノーマリィ・オフのトランジスタ1と抵抗127の代わりにノーマリィ・オン型トランジスタを1つずつ用いたものである。逆バイアス時の各トランジスタの内部抵抗もしくはもれ主電流は各ゲート・ソース間に接続される各電圧降下手段の電圧降下の大きさを調整して行う。
【0650】
図74〜図80各図にコイルによって順バイアスする従来のスイッチング回路を7例示す。これらのスイッチング回路では逆バイアス時に逆バイアス用の直流電源(各図下側の直流電源)だけで各コイルを励磁するので、励磁するのに時間が掛かったり、そのインダクタンスを大きくできないため順バイアス期間を長くできなかったり、するという問題点が有る。一方、図81〜図93各図に示す第7発明の各実施例では逆バイアス時に逆バイアス用の直流電源(各図下側の直流電源)と主電源(各図上側の直流電源)の直列回路で各コイルを励磁するので、従来より励磁時間を短くできたり、従来よりそのインダクタンスを大きくして順バイアス期間を長くできたり、するという効果が有る。
【0660】
尚、図81、図84〜図86、図25の各実施例ではコイル30による順バイアス時トランジスタ31、19、1の順バイアス以外のところで、例えばコイル30の直列抵抗などで、無駄にエネルギーが消費されるが、図82、図83、図87〜図93の各実施例ではトランジスタ16、24等やサイリスタ34等を使ってその順バイアス以外のところでのエネルギー消費を節約する。図88、図90〜図93の各実施例ではトランジスタ28のターン・オフ後コイル30の逆起電力の電圧極性が途中で反転しトランジスタ16又は24を順バイアスするため、図90の実施例ではトランジスタ16のコレクタ・エミッタ間電圧が次第に小さくなってコイル30の電流を多くバイパスする様になり、図88、図91〜図93の各実施例では等価サイリスタのオン電圧が小さくなってコイル30の電流による電圧降下が小さくなり、どの実施例もトランジスタ19の順バイアス以外のところでのエネルギー消費を節約する。
【0670】
また、図82、図83、図87〜図93の各実施例ではトランジスタ16又は24あるいはサイリスタ34の代わりに逆バイアス電圧極性が同じならば接合型FET、MOS・FET、IGBT、GTBT、SIT、サイリスタ、SIサイリスタ等、ノーマリィ・オン、ノーマリィ・オフに関係無く自己ターン・オフ機能を持つ可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。ただし、ダイオード23をその逆バイアス用電圧降下手段として使う実施例の場合、必要な逆バイアス電圧の大きさに応じて電圧降下手段として電圧降下の大きいもの(例:抵抗、複数のダイオードを同じ向きに直列接続したもの、ダイオードとツェナーダイオードを逆向きに直列接続したもの等。)をダイオード23の代わりに使う必要がある。
【0680】
最後に以下の事を補足する。
1)各実施例では主スイッチにMOS・FET、IGBTもしくはバイポーラトランジスタを主に使っているが、それぞれの代わりに逆バイアス電圧極性が同じならバイポーラ・トランジスタ、接合型FET、SIT、IGBT、GTBT、サイリスタ、GTOサイリスタあるいはSIサイリスタなど、可制御スイッチング手段ならノーマリィ・オン、ノーマリィ・オフに関係無く何でも使うことができる。
2)スイッチ2やトランジスタ21等の代わりにオン、オフ可能な可制御スイッチング手段なら機械的スイッチでも半導体スイッチでも電磁リレーでも水銀スイッチでも何でも使うことができる。
3)各実施例において電圧降下手段として逆向きに直列接続した2つのツェナー・ダイオード10の代わりに抵抗、複数のダイオードを同じ向きに直列接続したもの、ダイオードとツェナー・ダイオードを逆向きに直列接続したもの、「そのコレクタ・ベース間に抵抗、ダイオード又はツェナー・ダイオードを接続したバイポーラ・トランジスタ」など電圧降下手段なら何でも使うことができる。
【0690】
4)各実施例において電流制限手段として抵抗12、13、26、27又は127等の代わりに「そのゲートとドレインを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」、「そのゲートとソースを接続したノーマリィ オン型FET」、他の抵抗手段、定電流ダイオード、「そのコレクタ・ベース間に定電流ダイオードを接続したバイポーラ・トランジスタ」もしくは定電流手段など電流制限手段なら何でも使用できる。
5)各実施例においてダイオード7、9又は107と抵抗12、27又は112の直列回路の代わりに「そのゲートとドレインを接続し、そのバックゲート・ソース間、バックゲート・ドレイン間それぞれに順方向電圧を印加しない様にしたノーマリィ・オフ型MOS・FET」を使用しても構わない。
【0700】
6)各実施例において各構成要素の置換えによって新実施例(派生実施例)が派生するが、各実施例又はそれから派生する各派生実施例において各可制御スイッチング手段をそれと相補関係にある可制御スイッチング手段(例:Nチャネル型FETに対するPチャネル型FET等。)で1つずつ置換え、電圧極性もしくは電圧方向の有る各構成要素(例:直流電源、ダイオード等。)の向きを逆にした「元の実施例もしくは派生実施例に対し電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係に有る実施例」もまた可能である。
7)3端子スイッチング回路という名前において便宜上3端子と呼んでいるが、実際に回路を組む時に端子が回路中に存在しない場合が多い。例えば、普通のサイリスタのことを3端子サイリスタと呼び、2端子サイリスタと区別するけれども、どちらも端子が付かずリード線だけが本体から出ている場合も有るし、アノードは端子ではなくボディ・ケースである場合も有る。また、3端子スイッチを2端子スイッチとして使う場合も有る。本発明でも同様である。
【0710】
8)図24の実施例を含む第2発明には図3〜図8に示す従来の各スイッチング回路や3端子スイッチング回路等に対して次の追加効果が有る。
a)スイッチ2のオン時トランジスタ1(NPNやNチャネル型の場合)のソース電位(出力電位)が低い。PNPやPチャネル型の場合には出力電位が高い。
b)誘導性負荷の場合スイッチ2のオン時その励磁エネルギーがコンデンサ11に回生される。
9)図31〜図43の各実施例を含む第3発明は図3〜図15に示す従来の各スイッチング回路や各3端子スイッチング回路等に対して『スイッチ2のオン時トランジスタ1のターン・オフをさらに速くできる』という効果を持つ。これは図31〜図43の各実施例を含む第3発明の場合コンデンサ11のゲート側端子電位が直流電源4のプラス端子電位より低くなると、コンデンサ11の充電が始まり、その放電によるゲート順バイアス動作が停止するからである。
【0720】
10)図1の実施例を含む第1発明は「ダイオード107と抵抗112が接続されていない図24の実施例」を含む第2発明の各スイッチング回路や各3端子スイッチング回路等に対して『スイッチ2のオン時トランジスタ1のターンオフをさらに速くできる』という効果を持つ。これは図1の実施例を含む第1発明の場合コンデンサ11のゲート側端子電位が直流電源4のプラス端子電位より低くなると、コンデンサ11の充電が始まり、その充電電流がゲート・ソース間静電容量の放電を助けたり、そのゲート・ソース間を逆バイアス方向に充電するのを助けたり、両ツェナー・ダイオード10に逆バイアス方向に電圧降下を生じたりするからである。
11)図31の実施例の場合ダイオード9と抵抗27を取り外しても不安定ながら一応トランジスタ1をオフ制御できる。これはオフ制御中トランジスタ1がターン・オンし掛かると、電源短絡電流がトランジスタ1のドレインからソース、ゲートを経てスイッチ2へ流れ、そのゲート・ソース間を逆バイアスしてトランジスタ1をオフに引き戻すからである。この事は第3発明全部について同様に当てはまる。
【0730】
【先行技術】
a)特開昭54−132727号 b)特開昭55−122474号
c)実開昭60−40134号 d)特開昭62−147953号
e)特開昭63−99780号 f)特開昭63−199515号
g)特開昭63−299768号 h)特開平1−74822号
i)特開平1−162411号 j)特開平1−186016号
k)特開平2−123816号 l)特開平2−158212号
m)特開平2−299474号 n)特開平3−56073号
o)実開平3−69936号 p)実開平3−80691号
q)実開平3−82931号 r)特開平3−179815号
s)実開平4−44737号 t)特開平4−170813号
u)特開平5−15144号 v)特開平5−226998号
w)特開平5−268037号 x)特開平5−304453〜4号
y)特開平7−264030号 z)特開平8−33348号
aa)実願平5−66165号 ab)US−4125814号
ac)特開昭62−219712号 ad)特開平1−117416号
ae)実開平1−132129号 af)特開平1−298954号
ag)特開平1−298957号 ah)特開平2−65670号
ai)特開平2−100417号 aj)特開平2−101956号
【0740】
a)特開昭53−99925号 b)特開昭54−102956号
c)実開昭59−27635号 d)実開昭61−72089号
e)特開昭59−208973号 f)特開昭60−70980号
g)特開昭63−174572〜4号 h)特開昭64−23773〜5号
i)特開昭64−77220号 j)特開平1−91674号
k)特開平1−129780号 l)実開平1−47593号
m)特開平1−274670号 n)特開平2−84055号
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の1実施例を示す回路図である。
【図2〜図15】各図は従来のスイッチング回路の例を1つずつ示す回路図である。
【図16〜図23】各図は第1発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図24〜図30】各図は第2発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図31〜図43】各図は第3発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図44〜図53】各図は第4発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図54〜図63】各図は第5発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図64〜図73】各図は第6発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図74〜図80】各図は従来のスイッチング回路の例を1つずつ示す回路図である。
【図81〜図93】各図は第7発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【技術分野】
第1〜第6発明は、例えばコレクタ接地、ドレイン接地あるいはアノード接地(アノード側ゲート端子を駆動信号入力用に使う場合はカソード接地)した、つまり、駆動信号入力用に使う制御端子(例:ベース端子、ゲート端子など。)と対を成さない主端子(例:コレクタ端子、ドレイン端子、カソード側ゲート端子に対するアノード端子、アノード側ゲート端子に対するカソード端子など。)を接地した可制御スイッチング手段をオン制御時に順バイアスし、オフ制御時に逆バイアスする際に直流電源手段(例:直流電源)の数が少なくて済むスイッチング回路と、これを利用した3端子スイッチング回路などに関する。
【0020】
【背景技術】
従来技術として例えばドレイン接地したMOS・FETもしくはコレクタ接地したIGBTをオン制御時にゲート順バイアスし、オフ制御時にゲート逆バイアスするスイッチング回路を図2〜図15に1つずつ示す。図2のスイッチング回路ではスイッチ2のオン、オフに従ってトランジスタ1はゲート逆バイアスあるいはゲート順バイアスされて、オフ制御あるいはオン制御される。尚、スイッチ2の代わりにオン、オフ可能な可制御スイッチング手段ならリレー接点でも水銀スイッチでも各種トランジスタでもサイリスタでもSIサイリスタでも何でも構わない。ただし、主電源となる直流電源4の他に順バイアス用と逆バイアス用にも直流電源5、6が必要になるため、計3つの直流電源が必要となる。
【0030】
一方、図3〜図15の各スイッチング回路では順バイアス用のコンデンサ11がその1つの直流電源の役割をするため直流電源の数は2つで済む。逆バイアス時に「可制御スイッチング手段の駆動信号入力用に対を成す制御端子と主端子の間部分」とコンデンサ11は、図3〜図8の各スイッチング回路では直列的な関係になり、図9〜図15の各スイッチング回路では並列的な関係になる。尚、図8、図12の各回路ではオフ制御時にソース電位あるいはエミッタ電位が直流電源5のプラス端子電位より高くならない様にツェナー・ダイオード36のツェナー電圧の大きさは直流電源4の電圧の大きさと同じ又はそれ以上に設定されるので、実質的には直流電源5だけが駆動用電源として働く。
【0040】
しかしながら、図3〜図8の各スイッチング回路には『ターン・オフが遅い』という第1の問題点が有る。 ( 第1の問題点 )
例えば、図3の回路においてスイッチ2がターン・オンすると、「直流電源4、5の直列回路からトランジスタ1、ゲート・ソース間静電容量もしくは両ツェナー・ダイオード10、コンデンサ11及びスイッチ2を流れる短絡電流」と「直流電源5からダイオード7、抵抗12、ゲート・ソース間静電容量もしくは両ツェナー・ダイオード10、コンデンサ11及びスイッチ2を流れるゲート逆バイアス電流」がゲート・ソース間静電容量の電荷を引き抜き、それを逆バイアス方向に充電してトランジスタ1をゲート逆バイアスし、トランジスタ1をターン・オフさせる。ところが、コンデンサ11の電圧は各電流の流れを妨害する方向にあるし、しかも、その短絡電流はトランジスタ1のターン・オフ化に伴って減少するし、その上、そのゲート逆バイアス電流はソース電位がある程度低くならないと流れ始めないので、トランジスタ1のターン・オフは遅くなる。もし、その短絡電流経路からコンデンサ11を外すことができればその短絡電流によるゲート逆バイアス作用は強くなり、トランジスタ1のターン・オフは速まる。あるいは、そのゲート逆バイアス電流の流れ始めを早くできれば逆バイアスはスムーズになり、トランジスタ1のターン・オフは速まる。
【0050】
また、、図3〜図8の各スイッチング回路には『オフ制御時ノイズ等に対して弱い』という第2の問題点が有る。 ( 第2の問題点 )
例えば、図3の回路ではスイッチ2がオンの時トランジスタ1のゲートはコンデンサ11を介して直流電源5のマイナス端子に接続され、図4の回路ではスイッチ2がオンの時トランジスタ19のゲートはコンデンサ11と抵抗12を介して直流電源5のマイナス端子に接続されるが、どちらもコンデンサ11を介するためコンデンサ11を介さない場合より各ゲート電位はノイズ等に対して弱い。
【0060】
さらに、図3〜図8の各スイッチング回路には『主電源を駆動用電源として利用できない』という第3の問題点が有る。 ( 第3の問題点 )
例えば、図3の回路でスイッチ2がオンの時トランジスタ1のゲート・ソース間静電容量とコンデンサ11の直列回路に印加する電圧の大きさは最大で駆動用電源となる直流電源5の電圧の大きさにしかならない。これはオフ制御時にソース電位を直流電源5のプラス端子電位より高くできないからである。このため、直流電源5の電圧の大きさは少なくとも「ゲート逆バイアス電圧の大きさ」と「ゲート順バイアス電圧の大きさ(コンデンサ11の電圧の大きさ)」の相と同等以上である必要が有る。ただし、順バイアス用のコンデンサ11の電圧がゲート順バイアス電圧と大きさが同じだと、順バイアス時ゲート・ソース間静電容量(バイポーラ・トランジスタの場合なら順電圧に達するまでのベース・エミッタ間静電容量)を順バイアス電圧の大きさまで充電するのに時間が掛かってしまうので、できれば駆動用電源の電圧の大きさは順、逆バイアス電圧の大きさの和に対して余裕ある大きさであって欲しい。もし、主電源の直流電源4も駆動用電源として使用できて、ゲート・ソース間静電容量とコンデンサ11の直列回路に印加する電圧の大きさを最大で直流電源4、5の両電圧和の大きさにできれば、直流電源5の電圧が不足するとき直流電源4の電圧で補ったり、あるいは、逆に直流電源5に電圧の小さい電源を使用したりできる。
【0070】
それから、図9〜図15の各スイッチング回路には『ターン・オフが遅い』という第4の問題点が有る。 ( 第4の問題点 )
例えば、図9の回路においてスイッチ2がターン・オンすると、「直流電源4、5の直列回路からトランジスタ1、ゲート・ソース間静電容量およびスイッチ2を流れる短絡電流」と「直流電源5からダイオード9、抵抗27およびスイッチ2を流れるゲート逆バイアス電流」がゲート・ソース間静電容量の電荷を引き抜き、それを逆バイアス方向に充電してトランジスタ1をゲート逆バイアスし、トランジスタ1をターン・オフさせる。ところが、その短絡電流はトランジスタ1のターン・オフ化に伴って減少するし、そのゲート逆バイアス電流はソース電位がある程度低くならないと流れ始めない。もし、そのゲート逆バイアス電流の流れ始めを早くできれば逆バイアスはスムーズになり、ターン・オフは速まる。
【0080】
そして、図9〜図15の各スイッチング回路には『主電源を駆動用電源として利用できない』という第5の問題点が有る。 ( 第5の問題点 )
例えば、図9の回路でスイッチ102がオンの時コンデンサ11を充電する電圧の大きさは最大で駆動用電源となる直流電源5の電圧の大きさになる。尚、順バイアス用のコンデンサ11の電圧がゲート順バイアス電圧と大きさが同じだと、順バイアス時ゲート・ソース間静電容量(バイポーラ・トランジスタの場合なら順電圧に達するまでのベース・エミッタ間静電容量)を順バイアス電圧の大きさまで充電するのに時間が掛かってしまうので、できれば駆動用電源の電圧の大きさは順バイアス電圧の大きさに対して余裕ある大きさであって欲しい。もし、主電源の直流電源4も駆動用電源として使用できて、コンデンサ11を充電する電圧の大きさを最大で直流電源4、5の両電圧和の大きさにできれば、直流電源5の電圧が不足するとき直流電源4の電圧で補ったり、あるいは、逆に直流電源5に電圧の小さい電源を使用したりできる。
【0090】
【第1発明の目的】
第1発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強く、主電源も駆動用電源として利用できるスイッチング回路を提供することである。
【0100】
【第2発明の目的】
第2発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強いスイッチング回路を提供することである。
【0110】
【第3発明の目的】
第3発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強く、主電源も駆動用電源として利用できるスイッチング回路を提供することである。
【0120】
【第4発明の目的】
第4発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強く、主電源も駆動用電源として利用できるスイッチング回路を提供することである。
【0130】
【第5発明の目的】
第5発明の目的は、ターン・オフが速く、オフ制御時ノイズ等に対して強いスイッチング回路を提供することである。
【0140】
【第6発明の目的】
第6発明の目的は、ターン・オフが速いスイッチング回路を提供することである。
【0150】
【第1発明の開示】
即ち、第1発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流によって電圧降下を生じる電圧降下手段を主端子mt1a・制御端子ct1間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記電圧降下手段、前記第2の可制御スイッチング手段、及び、通流電流を制限する第1の電流制限手段と共に形成し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、制御端子ct1に接続した通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が前記電源直列回路の主端子mt1b側端子の電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0160】
このことによって、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路が前記クランプ阻止手段、前記第1の電流制限手段および「主端子mt1a・制御端子ct1間部分もしくは前記電圧降下手段」を介して前記キャパシタンス手段を充電し、その充電電流が主端子mt1a・制御端子ct1間の逆バイアス電流となり、引き続きその充電電流が前記電圧降下手段に生じる電圧降下が前記第1の可制御スイッチング手段の逆バイアス電圧となり、前記第1の可制御スイッチング手段はオフ制御される。一方、前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第2の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0170】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記電源直列回路から前記第1の可制御スイッチング手段、「主端子mt1a・制御端子ct1間部分もしくは前記電圧降下手段」及び前記第2の可制御スイッチング手段を流れる短絡電流の経路には前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフを遅らせる前記キャパシタンス手段は含まれていないので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速くなる。』 ( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき主電源となる一方の前記直流電源手段も駆動用電源として利用されている。 ( 効 果 )
それから、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0180】
第1発明が請求項2記載のスイッチング回路などに対応する場合、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき、一方のスイッチ端子となる前記第1の非可制御スイッチング手段の開放端子から電流が流入もしくは流出するのを前記第1の非可制御スイッチング手段が阻止する。第1発明が請求項3記載のスイッチング回路などに対応する場合、前記第2の可制御スイッチング手段がオンの時このスイッチング手段に接続される前記直流電源手段が前記第2の非可制御スイッチング手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を直接逆バイアスするので、その間の逆バイアスはより強固になる。第1発明が請求項4記載の3端子スイッチング回路などに対応する場合、前記第1の可制御スイッチング手段、前記第1の非可制御スイッチング手段および前記第3の可制御スイッチング手段が主電源となる一方の前記直流電源手段の両出力端子間に直列接続される。
【0190】
【第2発明の開示】
即ち、第2発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流によって電圧降下を生じる電圧降下手段を主端子mt1a・制御端子ct1間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段に接続される前記直流電源手段がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記電圧降下手段、前記第2の可制御スイッチング手段、及び、通流電流を制限する第1の電流制限手段と共に形成し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、制御端子ct1に接続した通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が両前記直流電源手段の接続点電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0200】
このことによって、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段に接続される前記直流電源手段が前記クランプ阻止手段、前記第1の電流制限手段および「主端子mt1a・制御端子ct1間部分もしくは前記電圧降下手段」を介して前記キャパシタンス手段を充電し、その充電電流が主端子mt1a・制御端子ct1間の逆バイアス電流となり、引き続きその充電電流が前記電圧降下手段に生じる電圧降下が前記第1の可制御スイッチング手段の逆バイアス電圧となり、前記第1の可制御スイッチング手段はオフ制御される。一方、前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第2の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0210】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記電源直列回路から前記第1の可制御スイッチング手段、「主端子mt1a・制御端子ct1間部分もしくは前記電圧降下手段」及び前記第2の可制御スイッチング手段を流れる短絡電流の経路には前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフを遅らせる前記キャパシタンス手段は含まれていないので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速くなる。』 ( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0220】
第2発明が請求項6記載のスイッチング回路などに対応する場合、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき、一方のスイッチ端子となる前記第1の非可制御スイッチング手段の開放端子から電流が流入もしくは流出するのを前記第1の非可制御スイッチング手段が阻止する。第2発明が請求項7記載の3端子スイッチング回路などに対応する場合、前記第1の可制御スイッチング手段、前記第1の非可制御スイッチング手段および前記第3の可制御スイッチング手段が主電源となる一方の前記直流電源手段の両出力端子間に直列接続される。
【0230】
【第3発明の開示】
即ち、第3発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段側に接続される前記直流電源手段が主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスする第1の閉回路を前記第2の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第1の電流制限手段と共に形成し、
前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点に前記第2の可制御スイッチング手段のオン、オフに連携してオン、オフする第3の可制御スイッチング手段を接続し、
前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路がキャパシタンス手段を充電する第2の閉回路を前記第3の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第3の閉回路を、前記キャパシタンス手段を挟む様に直列接続した通流電流を制限する第3、第4の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に主端子mt1aの電位が両前記直流電源手段の接続点電位にクランプされるのを阻止する第1のクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設け、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が前記電源直列回路の主端子mt1b側端子の電位にクランプされるのを阻止する第2のクランプ阻止手段を前記第2の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0240】
このことによって、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオンの時これらスイッチング手段に接続される前記直流電源手段が前記第1のクランプ阻止手段、前記第1の電流制限手段および前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスして前記第1の可制御スイッチング手段をオフ制御し、同時に前記電源直列回路が前記第2のクランプ阻止手段、前記第2の電流制限手段および前記第3の可制御スイッチング手段を介して前記キャパシタンス手段を充電する。一方、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第3、第4の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0250】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記電源直列回路から前記第1の可制御スイッチング手段、主端子mt1a・制御端子ct1間部分および前記第2の可制御スイッチング手段を流れる短絡電流の経路には前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフを遅らせる前記キャパシタンス手段は含まれていないので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速くなる。』 ( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき主電源となる一方の前記直流電源手段も駆動用電源として利用されている。 ( 効 果 )
それから、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0260】
第3発明が請求項9記載のスイッチング回路などに対応する場合、可制御スイッチング手段を1つ節約できる。第3発明が請求項10記載のスイッチング回路などに対応する場合、前記第2の可制御スイッチング手段などがオンのとき、一方のスイッチ端子となる前記第3の非可制御スイッチング手段の開放端子から電流が流入もしくは流出するのを前記第3の非可制御スイッチング手段が阻止する。第3発明が請求項11記載の3端子スイッチング回路などに対応する場合、前記第1の可制御スイッチング手段、前記第3の非可制御スイッチング手段および前記第4の可制御スイッチング手段が前記第1の直流電源の両出力端子間に直列接続される。
【0270】
【第4発明の開示】
即ち、第4発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流を制限する第1の電流制限手段を主端子mt1b・主端子mt1a間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンで、前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするとき、主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプするクランプ手段を設け、
前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点に前記第2の可制御スイッチング手段のオン、オフに連携してオン、オフする第3の可制御スイッチング手段を接続し、
前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記第3の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、前記キャパシタンス手段を挟む様に直列接続した通流電流を制限する第3、第4の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が前記電源直列回路の主端子mt1b側端子の電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0280】
このことによって、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスして前記第1の可制御スイッチング手段をオフ制御し、主電源となる一方の前記直流電源手段が前記第1の可制御スイッチング手段を介して電圧を出力しない様に前記クランプ手段が主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプする。同時に前記電源直列回路が前記クランプ阻止手段、前記第2の電流制限手段および前記第3の可制御スイッチング手段を介して前記キャパシタンス手段を充電する。一方、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第3、第4の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0290】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記クランプ手段が主端子mt1a電位をクランプし始める前までは前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速まる。』( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき主電源となる一方の前記直流電源手段も駆動用電源として利用されている。 ( 効 果 )
それから、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0300】
【第5発明の開示】
即ち、第5発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流を制限する第1の電流制限手段を主端子mt1b・主端子mt1a間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンで、前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするとき、主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプするクランプ手段を設け、
前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点に前記第2の可制御スイッチング手段のオン、オフに連携してオン、オフする第3の可制御スイッチング手段を接続し、
前記第3の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段に接続される前記直流電源手段がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記第3の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、前記キャパシタンス手段を挟む様に直列接続した通流電流を制限する第3、第4の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が両前記直流電源手段の接続点電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたスイッチング回路である。
【0310】
このことによって、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスして前記第1の可制御スイッチング手段をオフ制御し、主電源となる一方の前記直流電源手段が前記第1の可制御スイッチング手段を介して電圧を出力しない様に前記クランプ手段が主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプする。同時に前記第3の可制御スイッチング手段に接続される前記直流電源手段が前記クランプ阻止手段、前記第2の電流制限手段および前記第3の可制御スイッチング手段を介して前記キャパシタンス手段を充電する。一方、前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第3、第4の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0320】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記クランプ手段が主端子mt1a電位をクランプし始める前までは前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速まる。』( 効 果 )
また、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき制御端子ct1は前記キャパシタンス手段を介さずに前記電源直列回路の一端と接続状態にあるので、『前記第1の可制御スイッチング手段のオフ制御時ノイズ等に対して強い。』( 効 果 )
さらに、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0330】
【第6発明の開示】
即ち、第6発明は、第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1とオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段がキャパシタンス手段を挟む様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流を制限する第1の電流制限手段を主端子mt1b・主端子mt1a間に接続し、
通流電流によって電圧降下を生じる電圧降下手段を主端子mt1a・制御端子ct1間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンで、前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするとき、主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプするクランプ手段を設け、
前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする閉回路を、主端子mt1aに接続した通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成したスイッチング回路である。
【0340】
このことによって、前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスして前記第1の可制御スイッチング手段をオフ制御し、主電源となる一方の前記直流電源手段が前記第1の可制御スイッチング手段を介して電圧を出力しない様に前記クランプ手段が主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプする。同時に前記キャパシタンス手段は充電される。一方、前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が順バイアス用電源の役割を果たし、前記第2の電流制限手段を介して制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスし、前記第1の可制御スイッチング手段をオン制御する。
【0350】
尚、前記第2の可制御スイッチング手段のターン・オン直後、前記クランプ手段が主端子mt1a電位をクランプし始める前まで前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするので、『前記第1の可制御スイッチング手段のターン・オフは速まる。』( 効 果 )
また、前記第1の可制御スイッチング手段が制御端子を2つ以上持つ場合もある。例えば、アノード側ゲート端子とカソード側ゲート端子を持つ4端子のサイリスタやSIサイリスタ等である。この場合一方の制御端子が制御端子ct1に相当する。 (参考:特願昭62−504785号)
【0360】
【発明を実施するための最良の形態】
第1〜第6の各発明をより詳細に説明するために以下添付図面に従ってこれらを説明する。先ず図1に第1発明の実施例を示す。次の通りそれぞれが前述した各構成要素に相当する。
a)直流電源4、5が前述した2つの直流電源手段に。
b)直流電源4、5の直列回路が前述した電源直列回路に。
c)トランジスタ1とスイッチ2が前述した第1、第2の可制御スイッチング手段に。
d)逆向きに接続した両ツェナー・ダイオード10が前述した電圧降下手段に。
e)コンデンサ11が前述したキャパシタンス手段に。
f)抵抗12、13が前述した第1、第2の電流制限手段に。
g)トランジスタ1のゲート端子、ソース端子およびドレイン端子が前述した制御端子ct1、主端子mt1aおよび主端子mt1bに。
h)ダイオード7又は抵抗12が前述したクランプ阻止手段に。
i)直流電源5、4、ダイオード7、抵抗12、コンデンサ11、両ツェナー・ダイオート10及びスイッチ2が形成する閉回路が前述した第1の閉回路に。
j)コンデンサ11、抵抗13及びトランジスタ1のゲート・ソース間が形成する閉回路が前述した第2の閉回路に。
【0370】
また、ダイオード8が有れば図1の実施例は請求項2記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第1の非可制御スイッチング手段に相当し、図1右中央の端子からスイッチ2の方へ電流が流れ込むのを阻止する。それから、ダイオード9が有れば図1の実施例は請求項3記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード9が同項記載中の第2の非可制御スイッチング手段に相当する。そして、トランジスタ3が有れば図1の実施例は請求項4記載の3端子スイッチング回路などにも対応し、トランジスタ3が同項記載中の第3の可制御スイッチング手段に相当する。
【0380】
尚、コンデンサ11がトランジスタ1を順バイアスしている時にコンデンサ11のゲート側端子の電位がトランジスタ1のドレイン電位にクランプされるのをダイオード7と抵抗12が阻止するため、その順バイアスによってトランジスタ1は完全にオンとなる。抵抗12だけでもそのクランプを阻止できるので、ダイオード7の両端を短絡してダイオード7を取り除いても構わない。また、抵抗14が有れば、スイッチ2のオン期間中にコンデンサ11の充電が完了しても、抵抗14の電流が両ツェナー・ダイオード10に流れて電圧降下を生じ、トランジスタ1の逆バイアスを安定化させる。電圧降下手段として両ツェナー・ダイオード10の代わりに抵抗などを用いても良い。さらに、抵抗13の代わりに抵抗とコイルの直列回路を使うと、スイッチ2がオフの時コンデンサ11とそのコイルの直列回路がトランジスタ1を順バイアスするので、コンデンサ11の充電電圧がそのゲート順バイアス電圧に対して不足しても大丈夫である。
【0390】
それから、スイッチ2の接触抵抗あるいはオン抵抗(あるいはバイポーラ・トランジスタ等の場合ならコレクタ電流の飽和特性)あるいはコンデンサ11の内部抵抗などの電流制限作用を利用でき、しかもダイオード7が有るならば、抵抗12の値はゼロでも良い。この事はダイオード7の代わりに内部抵抗を持つ非可制御スイッチング手段を使う場合も同じである。これらの場合スイッチ2あるいはコンデンサ11あるいはその非可制御スイッチング手段が前述した第1の電流制限手段の役割も果たすことになる。そして、抵抗13をコンデンサ11のゲート側端子とトランジスタ1のゲートの間に接続しているが、さらに別の抵抗13をコンデンサ11のソース側端子とトランジスタ1のソースの間に入れて接続しても良い。そしてさらに、抵抗12、13(、14)それぞれの代わりに電流制限手段として定電流ダイオード、定電流手段または他の抵抗手段を1つずつ用いても構わない。ダイオード9が有る場合ダイオード9の代わりに「抵抗または定電流手段または他の抵抗手段とダイオードの直列回路」を用いても構わない。またさらに、スイッチ2がオンのときトランジスタ1のソース電位が直流電源5のプラス電位と同じかそれ以下になる様にそのソース電位のクランブ手段として両ツェナー・ダイオード10とスイッチ2の電圧降下の和を直流電源5の電圧の大きさと同じかそれより小さく設定することが望ましい場合が多い。
【0400】
図16〜図23各図に第1発明の実施例を1つずつ示す。図17の実施例ではコンデンサ11が必要以上に充電されない様にトランジスタ17とツェナー・ダイオード18等が定電圧回路を構成する。そして、トランジスタ21がオンの間抵抗13による電流消費を抑え、しかも、コンデンサ11による順バイアス電流を大きくできる様にコレクタ接地のトランジスタ16等を使っている。ツェナー・ダイオード15とダイオード35が逆向きに直列接続される場合ゲート電圧が所定のゲート順バイアス電圧に達した後コンデンサ11から両ツェナー・ダイオード10に無駄な電流を流さずに済むので、消費電流の節約になる。この場合ツェナー・ダイオード10のツェナー電圧と順電圧の和はそのゲート順バイアス電圧より大きくゲート・エミッタ間耐圧より小さく設定され、ツェナー・ダイオード15のツェナー電圧はそのゲート順バイアス電圧の大きさに設定される。尚、トランジスタ19のゲート端子、エミッタ端子及びコレクタ端子それぞれが前述した制御端子ct1、主端子mt1a及び主端子mt1bそれぞれに相当する。また、トランジスタ16、19それぞれの代わりに逆バイアス電圧極性が同じならば接合型FET、MOS・FET、IGBT、GTBT、SIT、サイリスタ、SIサイリスタ等、ノーマリィ・オン、オフに関係無く可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。但し、必要とするマイナス逆バイアス電圧の大きさに応じて電圧降下手段として電圧降下の大きいもの(例:抵抗、複数のダイオードを同じ向きに直列接続したもの、ダイオードとツェナー・ダイオードを逆向きに直列接続したもの等。)をダイオード23等の代わりに使う必要がある。
【0410】
図20に示す第1発明の実施例では図17の実施例と違いトランジスタ19のゲートとトランジスタ21のコレクタの間にダイオード23が無いので、その順電圧分そのゲート電位を低くできる。尚、トランジスタ24、19それぞれの代わりに逆バイアス電圧極性が同じなら接合型FET、MOS・FET、IGBT、GTBT、SIT、サイリスタ、SIサイリスタ等、ノーマリィ・オン、オフに関係無く可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。但し、トランジスタ24の場合、必要とするプラス逆バイアス電圧の大きさに応じて電圧降下手段として電圧降下の大きいものをダイオード23の代わりに使う必要がある。
【0420】
図22に示す第1発明の実施例ではトランジスタ16、24がサイリスタの等価回路を構成する。トランジスタ19のターン・オン制御時にそのゲート電圧が所定値に達し、コンデンサ11の放電電流が所定値以下になると、抵抗25がトランジスタ24をオフ制御し、等価サイリスタとしての動作を停止させるため、両ツェナー・ダイオード10の直列回路にコンデンサ11から過電流が流れるのを防止できる。その結果、その後の順バイアス動作は図17の回路におけるトランジスタ16等の場合と同じ様になる。ツェナー・ダイオード15とダイオード35が逆向きに直列接続される場合の動作も図17の回路の場合と同様である。
【0430】
図23に示す第1発明の実施例は図1の実施例においてP、NチャネルのIGBTを使用する等した3端子スイッチング回路である。トランジスタ19、22の両ゲートとトランジスタ21のコレクタを直結しないのは同時オンによる電源短絡を防ぐためであるが、直結した実施例も可能である。同様に図16〜図22の各実施例においてP、NチャネルのIGBT、GTBT、MOS・FET、SIT又は「互いに相補関係にある可制御スイッチング手段2つ」等の両制御電極を直結または図23の実施例の様に抵抗とダイオードの並列回路を介して接続する等した3端子スイッチング回路も可能である。尚、これら3端子スイッチング回路を2端子スイッチ等として使ってももちろん構わない。また、上述した抵抗とダイオードの並列回路の代わりに「そのドレインとゲートを接続した、内蔵ダイオードが有るノーマリィ・オフ型MOS・FET」あるいは「そのゲートとソースを接続した、内蔵ダイオードが有るノーマリィ・オン型MOS・FET」等を用いることもできる。 (参考:特開平6−343030号)
【0440】
図24〜図30各図に第2発明の実施例を1つずつ示す。図24に示す第2発明の実施例は図1の実施例においてダイオード7のアノードを直流電源4、5の接続点に接続し直したものである。ダイオード8が有れば図24の実施例は請求項6記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第1の非可制御スイッチング手段に相当し、図24右中央の端子からスイッチ2の方へ電流が流れ込むのを阻止する。トランジスタ3が有れば図24の実施例は請求項7記載の3端子スイッチング回路などにも対応し、トランジスタ3が同項記載中の第3の可制御スイッチング手段に相当する。尚、ダイオード107と抵抗112が図24に示す様に直列接続される場合、抵抗12の値を小さく、抵抗102の値を大きく設定して、コンデンサ11の充電電圧が低い間ダイオード7側から主に供給し、その充電電圧がある程度有る時ダイオード107側から主に供給するという使い分けもできる。
【0450】
図26に示す第2発明の実施例ではコンデンサ11が必要以上に充電されない様にトランジスタ17とツェナー・ダイオード18等が定電圧回路を構成する。そして、トランジスタ21がオンの間抵抗13による電流消費を抑え、しかも、トランジスタ21がオフの間コンデンサ11による順バイアス電流を大きくできる様にコレクタ接地のトランジスタ16等を使ってトランジスタ19のゲート側で3端子スイッチング手段を構成している。ダイオード107と抵抗112が直列接続される場合も有る。
【0460】
図28〜図30各図に示す第2発明の各実施例は図20〜図22各図に示す第1発明の各実施例を変形したものである。図24、図26に示す各回路の様にダイオード107と抵抗112を追加接続することも可能である。
【0470】
尚、ダイオード107と抵抗112を追加接続した図24〜図30の各実施例においてさらに抵抗112の代わりに「図17の実施例の様にトランジスタ17とツェナー・ダイオード18等が構成する定電圧回路の様なもの」を追加接続しても良い。その場合「その追加接続が有る図24〜図30の各実施例」と「図1、図16〜図23の各実施例を含め第1発明」には「その追加接続が無い図24〜図30の各実施例」に比べ直流電源4、5の直列回路が両ツェナー・ダイオード10を介してコンデンサ11を充電するため『その充電電圧を大きくできる』という利点が有る。つまり、直流電源5の電圧がゲート順バイアス電圧に比べ小さい時又は同じ位の時でも、直流電源4の電圧が充分で大きければ、充分なゲート順バイアス電圧を供給できたり、さらに速やかに供給できたりするのである。
【0480】
図31に第3発明の1実施例を示す。以下の通りそれぞれが前述した各構成要素に相当する。
a)直流電源4、5が前述した2つの直流電源手段に。
b)直流電源4、5の直列回路が前述した電源直列回路に。
c)トランジスタ1とスイッチ2、102が前述した第1〜第3の可制御スイッチング手段に。
d)トランジスタ1のゲート端子、ソース端子およびドレイン端子が前述した制御端子ct1、主端子mt1aおよび主端子mt1bに。
e)抵抗27、12、13、26が前述した第1〜第4の電流制限手段に。
f)コンデンサ11が前述したキャパシタンス手段に。
g)直流電源5、ダイオード9、抵抗27、トランジスタ1のソース・ゲート間およびスイッチ2が形成する閉回路が前述した第1の閉回路に。
h)直流電源5、4、ダイオード7、抵抗12、コンデンサ11及びスイッチ102が形成する閉回路が前述した第2の閉回路に。
i)コンデンサ11、抵抗13、トランジスタ1のゲート・ソース間および抵抗26が形成する閉回路が前述した第3の閉回路に。
j)ダイオード9又は抵抗27が前述した第1のクランプ阻止手段に。
k)ダイオード7又は抵抗12が前述した第2のクランプ阻止手段に。
【0490】
また、ダイオード8が有れば図31の実施例は請求項10記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第2の非可制御スイッチング手段に相当し、図31右中央の端子からスイッチ2又は102の方へ電流が流れるのを阻止する。そして、トランジスタ3が有れば図31の実施例は請求項11記載の3端子スイッチング回路などにも対応し、トランジスタ3が同項記載中の第4の可制御スイッチング手段に相当する。スイッチ2、102は同時にオン、オフする2連式の機械的スイッチであるが、後述する図32〜図36の各実施例で用いている半導体スイッチ2つの各組合せや「メイク接点2つ又はブレイク接点2つを持つ電磁式リレー又は水銀スイッチ」等を代わりに使うこともできる。
【0500】
尚、コンデンサ11がトランジスタ1を順バイアスしている時にコンデンサ11のゲート側端子の電位がトランジスタ1のドレイン電位にクランプされるのをダイオード7と抵抗12が阻止するため、その順バイアスによってトランジスタ1は完全にオンとなる。抵抗12だけでもそのクランプを阻止できるので、ダイオード7の両端を短絡してダイオード7を取り除いても構わない。同様にトランジスタ1のソース電位が両直流電源4、5の接続点電位にクランプされるのをダイオード9と抵抗27が阻止するのであるが、抵抗27だけでもそのクランプを阻止できるので、ダイオード9の両端を短絡してダイオード9を取り除いても構わない。また、抵抗13又は26の代わりに抵抗とコイルの直列回路を使うと、スイッチ2、102がオフの時コンデンサ11とその1つ又は2つのコイルの直列回路がトランジスタ1を順バイアスするので、コンデンサ11の充電電圧がそのゲート順バイアス電圧に対して不足してもその1つ又は2つのコイルがその不足分を補うため大丈夫である。さらに、スイッチ2の接触抵抗あるいはオン抵抗(あるいはバイポーラ・トランジスタ等の場合ならコレクタ電流の飽和特性)あるいは直列抵抗(スイッチ2がスイッチと抵抗の直列回路の場合)などの電流制限作用を利用でき、しかもダイオード9が接続されているならば、抵抗27の値はゼロでも良い。この場合スイッチ2が前述した第1の電流制限手段の役割も果たす。同様にスイッチ102の接触抵抗あるいはオン抵抗(あるいはバイポーラ・トランジスタ等の場合ならコレクタ電流の飽和特性)あるいは直列抵抗(スイッチ102がスイッチと抵抗の直列回路の場合)などの電流制限作用を利用でき、しかもダイオード7が接続されているならば、抵抗12の値はゼロでも良い。この場合スイッチ102が前述した第2の電流制限手段の役割も果たす。
【0510】
それから、抵抗12、13、26、27それぞれの代わりに電流制限手段として定電流ダイオード、定電流手段または他の抵抗手段を1つずつ用いても構わない。そして、コンデンサ11の充電経路は図1、図24の各実施例などと違って両ツェナー・ダイオード10が接続されていなくても形成されているので、トランジスタ1のゲート・ソース間の過電圧を防止する必要が無いなら、それらを接続しなくても構わない。そしてさらに、直流電源5のプラス側端子とコンデンサ11のプラス側端子の間に図24の実施例の様にダイオードと抵抗を直列接続しても構わない。この事は後述する図32〜図53の各実施例についても言える。
【0520】
図32に示す第3発明の実施例では前述した第3、第4の電流制限手段としてトランジスタ16とダイオード23等が構成する可変電流制限手段を2つ用いているので、トランジスタ28、128がオンの時その電流制限作用は大きくなって電流消費を低減したり、あるいは、トランジスタ28、128がオフの時その電流制限作用が小さくなってトランジスタ19のゲート順バイアス電流を増大してそのゲート電圧の立上りを鋭くしたりできる。この事は後述する図33〜図36、図39〜図43の各実施例についても言える。図32の様にダイオード35とツェナー・ダイオード15が逆向きに直列接続される場合これらと図32上側のトランジスタ16等が定電圧回路を構成し、図17の実施例で説明した通りコンデンサ11がトランジスタ19を順バイアスし過ぎるを防止したり、両ツェナー・ダイオード10が有る場合これらによる電流消費を節約したりできる。
【0530】
図35に示す第3発明の実施例ではコンデンサ11が必要以上に充電されない様にトランジスタ17とツェナー・ダイオード18等が定電圧回路を構成し、そして、トランジスタ28のソース電流がトランジスタ21のベース電流となる。
【0540】
図36に示す第3発明の実施例は図32の実施例においてP、NチャネルのIGBTを使う等した3端子スイッチング回路である。トランジスタ19、22の両ゲートを直結しないのは図23の実施例と同様に同時オンによる電源短絡を防ぐためで、直結した実施例も勿論可能である。同様に図31、図33〜図35の各実施例や後述する図38〜図53の各実施例においてP、NチャネルのIGBT、GTBT、MOS・FET、SIT又は「互いに相補関係にある可制御スイッチング手段2つ」等の両制御電極を直結又は図36の実施例の様に抵抗とダイオードの並列回路を介し接続する等した3端子スイッチング回路も可能である。尚、これら3端子スイッチング回路を2端子スイッチ等として使っても勿論構わない。また、上述した抵抗とダイオードの並列回路の代わりに「そのドレインとゲートを接続した、内蔵ダイオードが有るノーマリィ・オフ型MOS・FET」又は「そのゲートとソースを接続したノーマリィ・オン型MOS・FET」等を使用できる。この事は後述する図43の実施例でも言える。(参考:特開昭50−141236号、特開平2−123826号、特開平6−343030号)
【0550】
図37に示す第3発明の実施例では、ツェナー・ダイオード36のツェナー電圧は直流電源4の電圧と同じあるから、スイッチ2がオンの間トランジスタ1は実質的に直流電源5の電圧でゲート逆バイアスされる。直流電源5の電圧がそのゲート逆バイアス電圧に比べて充分に大きいならば、そのツェナー電圧は直流電源4の電圧より大きくても構わない。次に述べる図38の実施例の様にダイオード29を使ってスイッチ2、102を共通化して1つにまとめることもできる。
【0560】
図38〜図43に示す第3発明の各実施例は、図31〜図36の各実施例においてダイオード29を1つずつ使ってスイッチ2、102あるいはトランジスタ(28、128)、(28、21)又は(21、121)を共通化して1つにまとめる等したもので、請求項9記載のスイッチング回路等に対応する。尚、図43の実施例の様に図38〜図42の各実施例においてP、NチャネルのIGBT、GTBT、MOS・FET、SIT又は「互いに相補関係にある可制御スイッチング手段2つ」等の両制御電極を直結又は図43の実施例の様に抵抗とダイオードの並列回路を介して接続する等した3端子スイッチング回路も可能である。
【0570】
図44〜図53各図に第4発明の実施例を1つずつ示す。図44の実施例において以下の通りそれぞれが前述した各構成要素に相当する。
a)直流電源4、5が前述した2つの直流電源手段に。
b)直流電源4、5の直列回路が前述した電源直列回路に。
c)トランジスタ1、スイッチ2、102が前述した第1〜第3の可制御スイッチング手段に。
d)トランジスタ1のゲート端子、ソース端子およびドレイン端子が前述した制御端子ct1、主端子mt1aおよび主端子mt1bに。
e)抵抗127、12、13、26が前述した第1〜第4の電流制限手段に。
f)コンデンサ11が前述したキャパシタンス手段に。
g)両ツェナー・ダイオード10とスイッチ2の直列回路が前述したクランプ手段に。
h)ダイオード7又は抵抗12が前述したクランプ阻止手段に。
i)直流電源5、4、ダイオード7、抵抗12、コンデンサ11及びスイッチ102が形成する閉回路が前述した第1の閉回路に。
j)コンデンサ11、抵抗13、トランジスタ1のゲート・ソース間および抵抗26が形成する閉回路が前述した第2の閉回路に。
【0580】
また、ダイオード8が有れば図44の実施例は請求項14記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第2の非可制御スイッチング手段に相当し、図44右中央の端子からスイッチ2又は102の方へ電流が流れるのを阻止する。ダイオード8が有った方が望ましい場合が多い。そして、トランジスタ3が有れば図44の実施例は請求項15記載の3端子スイッチング回路などにも対応し、トランジスタ3が同項記載中の第4の可制御スイッチング手段に相当する。スイッチ2、102は同時にオン、オフする2連式の機械的スイッチであるが、後述する図46〜図47の各実施例で用いている半導体スイッチ2つの各組合せや「メイク接点2つ又はブレイク接点2つを持つ電磁式リレー又は水銀スイッチ」等を代わりに使うこともできる。
【0590】
尚、スイッチ2がオンの間スイッチ2と両ツェナー・ダイオード10の直列回路がトランジスタ1のソース電位を直流電源5のプラス端子の電位以下にクランプする。また、コンデンサ11がトランジスタ1を順バイアスしている時コンデンサ11のゲート側端子の電位がトランジスタ1のドレイン電位にクランプされるのをダイオード7と抵抗12が阻止するため、その順バイアスによってトランジスタ1は完全にオンとなる。抵抗12だけでもそのクランプを阻止できるので、ダイオード7の両端を短絡してダイオード7を取り除いても良い。さらに、抵抗13又は26の代わりに抵抗とコイルの直列回路を使うと、スイッチ2、102がオフの時コンデンサ11とその1つ又は2つのコイルの直列回路がトランジスタ1を順バイアスするので、コンデンサ11の充電電圧がそのゲート順バイアス電圧に対して不足してもそのコイルがその不足分を補うため大丈夫である。
【0600】
それから、スイッチ102の接触抵抗あるいはオン抵抗(あるいはバイポーラ・トランジスタ等の場合ならコレクタ電流の飽和特性)あるいは直列抵抗(スイッチ102がスイッチと抵抗の直列回路の場合)などの電流制限作用を利用でき、しかもダイオード7が接続されているならば、抵抗12の値はゼロでも良い。この場合スイッチ102が前述した第2の電流制限手段の役割も果たす。そして、抵抗12、13、26、127それぞれの代わりに電流制限手段として定電流ダイオード、定電流手段または他の抵抗手段を1つずつ用いても構わない。そしてさらに、直流電源5のプラス側端子とコンデンサ11のプラス側端子の間に図24の実施例の様にダイオードと抵抗を直列接続しても構わない。この事は後述する図45〜図53の各実施例についても言える。
【0610】
図48〜図49に示す各実施例は図44の実施例においてノーマリィ・オフのトランジスタ1と抵抗127の代わりにノーマリィ・オン型トランジスタを1つずつ用いたものである。逆バイアス時の各トランジスタの動作抵抗もしくはもれ主電流は各ゲート・ソース間に接続されている各電圧降下手段の電圧降下の大きさを調整して行う。そして、図50〜図53に示す各実施例は前述した第2、第3の可制御スイッチング手段を共通化して1つにまとめたものである。
【0620】
図54〜図63各図に第5発明の実施例を1つずつ示す。これらは図44〜図53各図に示す第4発明の各実施例においてダイオード7のカソードを直流電源4のプラス端子からマイナス端子に接続し直した様なものである。これらの場合もダイオード8が有った方が望ましい場合が多い。
【0630】
図64〜図73各図に第6発明の実施例を1つずつ示す。図64の実施例において以下の通りそれぞれが前述した各構成要素に相当する。
a)直流電源4、5が前述した2つの直流電源手段に。
b)直流電源4、5の直列回路が前述した電源直列回路に。
c)トランジスタ1、スイッチ2が前述した第1〜第2の可制御スイッチング手段に。
d)トランジスタ1のゲート端子、ソース端子およびドレイン端子が前述した制御端子ct1、主端子mt1aおよび主端子mt1bに。
e)コンデンサ11が前述したキャパシタンス手段に。
f)抵抗127、13が前述した第1〜第2の電流制限手段に。
g)両ツェナー・ダイオード10が前述した電圧降下手段に。
h)抵抗127、13及びスイッチ2の直列回路が前述したクランプ手段に。
【0640】
ダイオード8が有れば図64の実施例は請求項20記載のスイッチング回路などにも対応し、ダイオード8が同項記載中の第1の非可制御スイッチング手段に相当し、図64右中央の端子からスイッチ2の方へ電流が流れるのを阻止する。ダイオード8は有った方が望ましい場合が多い。また、トランジスタ3が有れば図64の実施例は3端子スイッチング回路になる。抵抗14が接続されていれば両ツェナー・ダイオード10、抵抗127、13、14及びスイッチ2の直列回路が前述したクランプ手段に相当する。スイッチ2がオンの間トランジスタ1のソース電位は直流電源5のプラス端子の電位以下(同電位も含む。)にクランプされる。抵抗13の代わりに抵抗とコイルの直列回路を使うと、スイッチ2がオフの時コンデンサ11とそのコイルの直列回路がトランジスタ1を順バイアスするので、コンデンサ11の充電電圧がそのゲート順バイアス電圧に対して不足しでも大丈夫である。図72〜図73に示す各実施例は図64の実施例においてノーマリィ・オフのトランジスタ1と抵抗127の代わりにノーマリィ・オン型トランジスタを1つずつ用いたものである。逆バイアス時の各トランジスタの内部抵抗もしくはもれ主電流は各ゲート・ソース間に接続される各電圧降下手段の電圧降下の大きさを調整して行う。
【0650】
図74〜図80各図にコイルによって順バイアスする従来のスイッチング回路を7例示す。これらのスイッチング回路では逆バイアス時に逆バイアス用の直流電源(各図下側の直流電源)だけで各コイルを励磁するので、励磁するのに時間が掛かったり、そのインダクタンスを大きくできないため順バイアス期間を長くできなかったり、するという問題点が有る。一方、図81〜図93各図に示す第7発明の各実施例では逆バイアス時に逆バイアス用の直流電源(各図下側の直流電源)と主電源(各図上側の直流電源)の直列回路で各コイルを励磁するので、従来より励磁時間を短くできたり、従来よりそのインダクタンスを大きくして順バイアス期間を長くできたり、するという効果が有る。
【0660】
尚、図81、図84〜図86、図25の各実施例ではコイル30による順バイアス時トランジスタ31、19、1の順バイアス以外のところで、例えばコイル30の直列抵抗などで、無駄にエネルギーが消費されるが、図82、図83、図87〜図93の各実施例ではトランジスタ16、24等やサイリスタ34等を使ってその順バイアス以外のところでのエネルギー消費を節約する。図88、図90〜図93の各実施例ではトランジスタ28のターン・オフ後コイル30の逆起電力の電圧極性が途中で反転しトランジスタ16又は24を順バイアスするため、図90の実施例ではトランジスタ16のコレクタ・エミッタ間電圧が次第に小さくなってコイル30の電流を多くバイパスする様になり、図88、図91〜図93の各実施例では等価サイリスタのオン電圧が小さくなってコイル30の電流による電圧降下が小さくなり、どの実施例もトランジスタ19の順バイアス以外のところでのエネルギー消費を節約する。
【0670】
また、図82、図83、図87〜図93の各実施例ではトランジスタ16又は24あるいはサイリスタ34の代わりに逆バイアス電圧極性が同じならば接合型FET、MOS・FET、IGBT、GTBT、SIT、サイリスタ、SIサイリスタ等、ノーマリィ・オン、ノーマリィ・オフに関係無く自己ターン・オフ機能を持つ可制御スイッチング手段なら何でも使うことができる。ただし、ダイオード23をその逆バイアス用電圧降下手段として使う実施例の場合、必要な逆バイアス電圧の大きさに応じて電圧降下手段として電圧降下の大きいもの(例:抵抗、複数のダイオードを同じ向きに直列接続したもの、ダイオードとツェナーダイオードを逆向きに直列接続したもの等。)をダイオード23の代わりに使う必要がある。
【0680】
最後に以下の事を補足する。
1)各実施例では主スイッチにMOS・FET、IGBTもしくはバイポーラトランジスタを主に使っているが、それぞれの代わりに逆バイアス電圧極性が同じならバイポーラ・トランジスタ、接合型FET、SIT、IGBT、GTBT、サイリスタ、GTOサイリスタあるいはSIサイリスタなど、可制御スイッチング手段ならノーマリィ・オン、ノーマリィ・オフに関係無く何でも使うことができる。
2)スイッチ2やトランジスタ21等の代わりにオン、オフ可能な可制御スイッチング手段なら機械的スイッチでも半導体スイッチでも電磁リレーでも水銀スイッチでも何でも使うことができる。
3)各実施例において電圧降下手段として逆向きに直列接続した2つのツェナー・ダイオード10の代わりに抵抗、複数のダイオードを同じ向きに直列接続したもの、ダイオードとツェナー・ダイオードを逆向きに直列接続したもの、「そのコレクタ・ベース間に抵抗、ダイオード又はツェナー・ダイオードを接続したバイポーラ・トランジスタ」など電圧降下手段なら何でも使うことができる。
【0690】
4)各実施例において電流制限手段として抵抗12、13、26、27又は127等の代わりに「そのゲートとドレインを接続したノーマリィ・オフ型MOS・FET」、「そのゲートとソースを接続したノーマリィ オン型FET」、他の抵抗手段、定電流ダイオード、「そのコレクタ・ベース間に定電流ダイオードを接続したバイポーラ・トランジスタ」もしくは定電流手段など電流制限手段なら何でも使用できる。
5)各実施例においてダイオード7、9又は107と抵抗12、27又は112の直列回路の代わりに「そのゲートとドレインを接続し、そのバックゲート・ソース間、バックゲート・ドレイン間それぞれに順方向電圧を印加しない様にしたノーマリィ・オフ型MOS・FET」を使用しても構わない。
【0700】
6)各実施例において各構成要素の置換えによって新実施例(派生実施例)が派生するが、各実施例又はそれから派生する各派生実施例において各可制御スイッチング手段をそれと相補関係にある可制御スイッチング手段(例:Nチャネル型FETに対するPチャネル型FET等。)で1つずつ置換え、電圧極性もしくは電圧方向の有る各構成要素(例:直流電源、ダイオード等。)の向きを逆にした「元の実施例もしくは派生実施例に対し電圧極性もしくは電圧方向に関して対称的な関係に有る実施例」もまた可能である。
7)3端子スイッチング回路という名前において便宜上3端子と呼んでいるが、実際に回路を組む時に端子が回路中に存在しない場合が多い。例えば、普通のサイリスタのことを3端子サイリスタと呼び、2端子サイリスタと区別するけれども、どちらも端子が付かずリード線だけが本体から出ている場合も有るし、アノードは端子ではなくボディ・ケースである場合も有る。また、3端子スイッチを2端子スイッチとして使う場合も有る。本発明でも同様である。
【0710】
8)図24の実施例を含む第2発明には図3〜図8に示す従来の各スイッチング回路や3端子スイッチング回路等に対して次の追加効果が有る。
a)スイッチ2のオン時トランジスタ1(NPNやNチャネル型の場合)のソース電位(出力電位)が低い。PNPやPチャネル型の場合には出力電位が高い。
b)誘導性負荷の場合スイッチ2のオン時その励磁エネルギーがコンデンサ11に回生される。
9)図31〜図43の各実施例を含む第3発明は図3〜図15に示す従来の各スイッチング回路や各3端子スイッチング回路等に対して『スイッチ2のオン時トランジスタ1のターン・オフをさらに速くできる』という効果を持つ。これは図31〜図43の各実施例を含む第3発明の場合コンデンサ11のゲート側端子電位が直流電源4のプラス端子電位より低くなると、コンデンサ11の充電が始まり、その放電によるゲート順バイアス動作が停止するからである。
【0720】
10)図1の実施例を含む第1発明は「ダイオード107と抵抗112が接続されていない図24の実施例」を含む第2発明の各スイッチング回路や各3端子スイッチング回路等に対して『スイッチ2のオン時トランジスタ1のターンオフをさらに速くできる』という効果を持つ。これは図1の実施例を含む第1発明の場合コンデンサ11のゲート側端子電位が直流電源4のプラス端子電位より低くなると、コンデンサ11の充電が始まり、その充電電流がゲート・ソース間静電容量の放電を助けたり、そのゲート・ソース間を逆バイアス方向に充電するのを助けたり、両ツェナー・ダイオード10に逆バイアス方向に電圧降下を生じたりするからである。
11)図31の実施例の場合ダイオード9と抵抗27を取り外しても不安定ながら一応トランジスタ1をオフ制御できる。これはオフ制御中トランジスタ1がターン・オンし掛かると、電源短絡電流がトランジスタ1のドレインからソース、ゲートを経てスイッチ2へ流れ、そのゲート・ソース間を逆バイアスしてトランジスタ1をオフに引き戻すからである。この事は第3発明全部について同様に当てはまる。
【0730】
【先行技術】
a)特開昭54−132727号 b)特開昭55−122474号
c)実開昭60−40134号 d)特開昭62−147953号
e)特開昭63−99780号 f)特開昭63−199515号
g)特開昭63−299768号 h)特開平1−74822号
i)特開平1−162411号 j)特開平1−186016号
k)特開平2−123816号 l)特開平2−158212号
m)特開平2−299474号 n)特開平3−56073号
o)実開平3−69936号 p)実開平3−80691号
q)実開平3−82931号 r)特開平3−179815号
s)実開平4−44737号 t)特開平4−170813号
u)特開平5−15144号 v)特開平5−226998号
w)特開平5−268037号 x)特開平5−304453〜4号
y)特開平7−264030号 z)特開平8−33348号
aa)実願平5−66165号 ab)US−4125814号
ac)特開昭62−219712号 ad)特開平1−117416号
ae)実開平1−132129号 af)特開平1−298954号
ag)特開平1−298957号 ah)特開平2−65670号
ai)特開平2−100417号 aj)特開平2−101956号
【0740】
a)特開昭53−99925号 b)特開昭54−102956号
c)実開昭59−27635号 d)実開昭61−72089号
e)特開昭59−208973号 f)特開昭60−70980号
g)特開昭63−174572〜4号 h)特開昭64−23773〜5号
i)特開昭64−77220号 j)特開平1−91674号
k)特開平1−129780号 l)実開平1−47593号
m)特開平1−274670号 n)特開平2−84055号
【図面の簡単な説明】
【図1】第1発明の1実施例を示す回路図である。
【図2〜図15】各図は従来のスイッチング回路の例を1つずつ示す回路図である。
【図16〜図23】各図は第1発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図24〜図30】各図は第2発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図31〜図43】各図は第3発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図44〜図53】各図は第4発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図54〜図63】各図は第5発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図64〜図73】各図は第6発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
【図74〜図80】各図は従来のスイッチング回路の例を1つずつ示す回路図である。
【図81〜図93】各図は第7発明の実施例を1つずつ示す回路図である。
Claims (20)
- 第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流によって電圧降下を生じる電圧降下手段を主端子mt1a・制御端子ct1間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記電圧降下手段、前記第2の可制御スイッチング手段、及び、通流電流を制限する第1の電流制限手段と共に形成し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、制御端子ct1に接続した通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が前記電源直列回路の主端子mt1b側端子の電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたことを特徴とするスイッチング回路。 - 主端子mt1aに第1の非可制御スイッチング手段を接続して、前記第1の可制御スイッチング手段と前記第1の非可制御スイッチング手段で1方向性可制御スイッチング手段を形成したことを特徴とする請求項1記載のスイッチング回路。
- 両前記直流電源手段の接続点と主端子mt1aの間に第2の非可制御スイッチング手段を制御端子ct1・主端子mt1a間の逆バイアス方向に接続したことを特徴とする請求項1又は2記載のスイッチング回路。
- 請求項2又は3記載のスイッチング回路において、
前記第1の非可制御スイッチング手段の開放端と両前記直流電源手段の接続点の間に第3の可制御スイッチング手段を接続したことを特徴とする3端子スイッチング回路。 - 第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流によって電圧降下を生じる電圧降下手段を主端子mt1a・制御端子ct1間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段側に接続される前記直流電源手段がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記電圧降下手段、前記第2の可制御スイッチング手段、及び、通流電流を制限する第1の電流制限手段と共に形成し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、制御端子ct1に接続した通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が両前記直流電源手段の接続点電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたことを特徴とするスイッチング回路。 - 主端子mt1aに第1の非可制御スイッチング手段を接続して、前記第1の可制御スイッチング手段と前記第1の非可制御スイッチング手段で1方向性可制御スイッチング手段を形成したことを特徴とする請求項5記載のスイッチング回路。
- 請求項6記載のスイッチング回路において、
前記第1の非可制御スイッチング手段の開放端と両前記直流電源手段の接続点の間に第3の可制御スイッチング手段を接続したことを特徴とする3端子スイッチング回路。 - 第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段側に接続される前記直流電源手段が主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスする第1の閉回路を前記第2の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第1の電流制限手段と共に形成し、
前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点に前記第2の可制御スイッチング手段のオン、オフに連携してオン、オフする第3の可制御スイッチング手段を接続し、
前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路がキャパシタンス手段を充電する第2の閉回路を前記第3の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第3の閉回路を、前記キャパシタンス手段を挟む様に直列接続した通流電流を制限する第3、第4の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に主端子mt1aの電位が両前記直流電源手段の接続点電位にクランプされるのを阻止する第1のクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設け、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が前記電源直列回路の主端子mt1b側端子の電位にクランプされるのを阻止する第2のクランプ阻止手段を前記第2の閉回路の中に設けたことを特徴とするスイッチング回路。 - 前記第2の可制御スイッチング手段に第1の非可制御スイッチング手段を直列接続し、この直列回路に前記第3の可制御スイッチング手段の役割を果たさせ、前記第3の可制御スイッチング手段を取り外したことを特徴とする請求項8記載のスイッチング回路。
- 主端子mt1aに第2の非可制御スイッチング手段を接続して、前記第1の可制御スイッチング手段と前記第2の非可制御スイッチング手段で1方向性可制御スイッチング手段を形成したことを特徴とする請求項8又は9記載のスイッチング回路。
- 請求項9又は10記載のスイッチング回路において、前記第2の非可制御スイッチング手段の開放端と両前記直流電源手段の接続点の間に第4の可制御スイッチング手段を接続したことを特徴とする3端子スイッチング回路。
- 第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流を制限する第1の電流制限手段を主端子mt1b・主端子mt1a間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンで、前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするとき、主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側ヘクランプするクランプ手段を設け、
前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点に前記第2の可制御スイッチング手段のオン、オフに連携してオン、オフする第3の可制御スイッチング手段を接続し、
前記第3の可制御スイッチング手段がオンのとき前記電源直列回路がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記第3の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、前記キャパシタンス手段を挟む様に直列接続した通流電流を制限する第3、第4の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が前記電源直列回路の主端子mt1b側端子の電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたことを特徴とするスイッチング回路。 - 前記第2の可制御スイッチング手段に第1の非可制御スイッチング手段を直列接続し、この直列回路に前記第3の可制御スイッチング手段の役割を果たさせ、前記第3の可制御スイッチング手段を取り外したことを特徴とする請求項12記載のスイッチング回路。
- 主端子mt1aに第2の非可制御スイッチング手段を接続して、前記第1の可制御スイッチング手段と前記第2の非可制御スイッチング手段で1方向性可制御スイッチング手段を形成したことを特徴とする請求項12又は13記載のスイッチング回路。
- 請求項14記載のスイッチング回路において、前記第2の非可制御スイッチング手段の開放端と両前記直流電源手段の接続点の間に第4の可制御スイッチング手段を接続したことを特徴とする3端子スイッチング回路。
- 第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1側にオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段が来る様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分と前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流を制限する第1の電流制限手段を主端子mt1b・主端子mt1a間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンで、前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段と前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするとき、主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプするクランプ手段を設け、
前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点に前記第2の可制御スイッチング手段のオン、オフに連携してオン、オフする第3の可制御スイッチング手段を接続し、
前記第3の可制御スイッチング手段がオンのときこのスイッチング手段に接続される前記直流電源手段がキャパシタンス手段を充電する第1の閉回路を前記第3の可制御スイッチング手段と通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成し、
前記第2、第3の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする第2の閉回路を、前記キャパシタンス手段を挟む様に直列接続した通流電流を制限する第3、第4の電流制限手段と共に形成し、
その順バイアスの時に前記キャパシタンス手段の制御端子ct1側端子の電位が両前記直流電源手段の接続点電位にクランプされるのを阻止するクランプ阻止手段を前記第1の閉回路の中に設けたことを特徴とするスイッチング回路。 - 前記第2の可制御スイッチング手段に第1の非可制御スイッチング手段を直列接続し、この直列回路に前記第3の可制御スイッチング手段の役割を果たさせ、前記第3の可制御スイッチング手段を取り外したことを特徴とする請求項16記載のスイッチング回路。
- 主端子mt1aに第2の非可制御スイッチング手段を接続して、前記第1の可制御スイッチング手段と前記第2の非可制御スイッチング手段で1方向性可制御スイッチング手段を形成したことを特徴とする請求項16又は17記載のスイッチング回路。
- 第1の可制御スイッチング手段の制御端子、主端子を制御端子ct1、主端子mt1a、主端子mt1bと呼び、その駆動信号入力用に制御端子ct1と主端子mt1aが対を成すとしたときに、
2つの直流電源手段を同じ向きに直列接続して電源直列回路を形成し、
制御端子ct1とオン・オフ可能な第2の可制御スイッチング手段がキャパシタンス手段を挟む様に前記電源直列回路の両端間に主端子mt1b・制御端子ct1間部分、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を直列接続し、
通流電流を制限する第1の電流制限手段を主端子mt1b・主端子mt1a間に接続し、
通流電流によって電圧降下を生じる電圧降下手段を主端子mt1a・制御端子ct1間に接続し、
前記第2の可制御スイッチング手段がオンで、前記電源直列回路が前記第1の電流制限手段、前記キャパシタンス手段および前記第2の可制御スイッチング手段を介して主端子mt1a・制御端子ct1間を逆バイアスするとき、主端子mt1a電位を両前記直流電源手段の接続点電位に又はこの接続点電位から前記電源直列回路と前記第2の可制御スイッチング手段の接続点電位側へクランプするクランプ手段を設け、
前記第2の可制御スイッチング手段がオフのとき前記キャパシタンス手段が制御端子ct1・主端子mt1a間を順バイアスする閉回路を、主端子mt1aに接続した通流電流を制限する第2の電流制限手段と共に形成したことを特徴とするスイッチング回路。 - 主端子mt1aに第1の非可制御スイッチング手段を接続して、前記第1の可制御スイッチング手段と前記第1の非可制御スイッチング手段で1方向性可制御スイッチング手段を形成したことを特徴とする請求項19記載のスイッチング回路。
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