JP3756419B2 - ガラス製品破砕処理ユニット、ガラス製品回収破砕処理車およびガラス製品回収破砕処理システム - Google Patents

ガラス製品破砕処理ユニット、ガラス製品回収破砕処理車およびガラス製品回収破砕処理システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば空きビンなどの使用済みのガラス製品を再製利用するために破砕処理するガラス製品破砕装置を備えたガラス製品破砕処理ユニット、コンパクトで設置し易い破砕処理ユニットを搭載したガラス製品回収破砕処理車、及び回収破砕処理車を用いたガラス製品の回収破砕処理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃棄物としての使用済みガラス製品、特に多量に発生する空きビン類を回収してそのリサイクルを図るシステムとしては、回収した空きビン類を破砕処理し、この破砕粒(ガラスカレット)を原材料の少なくとも一部に用いて新しいビンとして再生する、所謂、”ビン−to−ビン”のリサイクル・システムが一般に良く知られており、ビールビン,酒ビン,清涼飲料水の空きビンなど、日常的に多量に発生する空きビン類を有効に再生利用するものとして、全国的に推進されつつある。
【0003】
このような空きビン類を回収してリサイクルする場合、一般家庭等のビン使用者が各町内のゴミ集積場に廃棄した空きビンを回収車で巡回集荷して回収し、この回収した空きビン類を廃棄物処理工場に持ち込み、この処理工場でガラス破砕機により破砕処理されるのが一般的である。そして、このようにして得られた破砕粒(ガラスカレット)がビンの再生工場に納入され、原材料の少なくとも一部として新しいビンの製造(再生)に利用される。
【0004】
このような固定的に設置された処理プラント(廃棄物処理工場)で破砕処理を行なう代わりに、小型の破砕処理機を車両に搭載し、この車両で空きビンの回収と破砕処理とを行うようにすることが考えられている。
例えば、特許第2939712号では、廃棄物としての空きビン等のガラス製品をリサイクル利用するために、被処理物(空きビン類)を細かく破砕処理するとともに口栓やレッテル等の付着物を破砕粒から分別することができる「空きびん等の分別破砕処理装置」が提案されており、また、かかる装置を自動車などに搭載できるように小型化すれば移動しながら処理できる旨が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来例に係る分別破砕処理装置では、被処理物たる空きビンをより細かく破砕し且つ付着物をより確実に分別するために、1次および2次の二つの破砕機が設けられており、これら両破砕機が、そのハンマ駆動軸が平行になるように、且つ、両ハンマ駆動軸の軸線が同一の鉛直線上に略並ぶように配設された構造になっている。
【0006】
かかる構造の上下2段式破砕装置では、上記1次破砕機の出口側と2次破砕機の入口側とが開口部を介して連通するように1次,2次の両破砕機が接続されるが、1次破砕機で破砕された破砕粒を2次破砕機内に円滑に落し込むには、2次ハンマの回転運動が大きな妨げとならないように、2次ハンマ先端部の回転軌跡と上記開口部との間に一定以上の距離を保ち、該開口部の直下方に一定以上の容積部を確保する必要がある。
【0007】
ところが、上記従来例に係るものの場合には、1次ハンマ先端部の回転軌跡の最下点と2次ハンマ先端部の回転軌跡の最高点とが同一鉛直線上に位置しており、1次破砕機の出口側と2次破砕機の入口側とを連通させる上記開口部は、その上下方向中心線が1次,2次の両ハンマ駆動軸の軸線を結ぶ略鉛直な直線と一致するように設けられている。
このため、2次ハンマ先端部の回転軌跡と上記開口部との間に一定以上の距離を保ち、該開口部の下方に一定以上の容積部を確保するには、それだけ両破砕機の接続部分の長さを長くし、また、1次,2次の両ハンマの駆動軸の軸線間の距離を長く設定する必要がある。従って、破砕装置全体の高さが、その分だけ高くなることになる。
【0008】
かかる構造の上下2段式破砕機を備えたガラス製品処理ユニットを車両に搭載することを考えた場合、回収された空きビンは、通常、車両の荷台後端部分に設けた投入部に投入され、この投入部から傾斜状のコンベヤで立ち上げて破砕機のホッパまで運ばれるが、破砕機(1次破砕機)のホッパに円滑に投入するためには、一般に、上記コンベヤの搬出側の端末部を1次破砕機の上部に設けられたホッパ投入口に対して上方もしくは側方から接続する必要がある。
従って、上記従来例に係る破砕装置のように、その全体高さが高くなると、上記コンベヤの搬出側の端末部も含めた破砕処理ユニットの最大高さ寸法が大きくなり、ひいては車両の最大高さが高くなり過ぎるという難点があった。
【0009】
また、ガラス製品処理ユニットを車両に搭載することを考えた場合、空きビンを破砕装置に搬入する空きビン搬送コンベヤ及び破砕粒を破砕装置から搬出する破砕粒搬送コンベヤなどの長尺物は、通常、車両の長手方向(前後方向)に沿って荷台部分に配設されるが、この車両の荷台部分の車幅方向寸法が限られる関係上、ガラス製品処理ユニットを構成する装置や機器類が、車両長手方向に沿った上記長尺物に対して垂直方向へ(つまり、車幅方向へ)大きく張り出すことがないように、その張り出し量を制限する必要がある。
【0010】
一方、上記のように空きビンの回収と破砕処理とを行うようにした回収破砕処理車では、破砕機やコンベヤ等の機器や装置類を駆動するための動力は、通常、車両のエンジン出力の一部を動力取出(パワー・テイク・オフ:PTО)装置によって取り出して得られる。すなわち、通常、車両駆動系の変速機に連繋して動力取出装置を設け、この変速機から動力の一部を取り出して破砕処理装置の各機器や装置類が駆動されるようになっている。
【0011】
しかしながら、このように破砕処理装置の動力を車両の変速機から取り出すようにした場合には、車両走行中に破砕処理装置を駆動すると、変速機の動力の一部が取り出される関係上、変速機のギヤ比(変速比)に変動が生じ、運転者に違和感を及ぼすなど、安定走行に悪影響を及ぼす惧れがある。従って、かかる心配無しに破砕処理を行なえるのは、実際には車両駐停車中に限られることになる。このため、例えば、空きビン回収量によっては巡回運行中に破砕処理を終えることが難しくなるなど、破砕処理装置の稼働率を高めて効率的な運用を図る上で十分な成果を得難い場合が生じる。
【0012】
尚、空きビンの回収は、通常、市町村単位で行われるが、地域によっては、回収量が僅かしかなく、上記のような回収破砕処理車をわざわざ用意して回収破砕処理を行うことが、固定プラント(破砕処理工場)を設ける場合と比較して、却って不経済になる場合も考えられる。しかし、このような場合でも、固定的な破砕処理工場に設ける破砕処理ユニットをできるだけ小型で、設置し易い形態のものとすることは、その設置費用およびランニング・コストを抑制し、また、処理量に見合った効率的な運用を図る上で重要である。
【0013】
ところで、空きビンを回収・破砕処理して再生利用を図るシステムとしては、前述のように、”ビン−to−ビン”のリサイクル・システムが、代表的なものとしてまず挙げられるのであるが、この場合には、再生して得られるビンの色に応じて、その原材料に用いる空きビンの破砕粒(ガラスカレット)の色も必然的に制限されることになる。例えば、無色または極薄い青色のビンを製造するのに、黒色や茶色の空きビンのガラスカレットを用いることはできない。
このため、このシステムでは、空きビンを回収する時点で色分けを行い、それ以降、破砕処理およびカレットの保管および出荷など、全ての工程で色分け管理する必要があり、回収および破砕処理などの実作業のみならず各段階での管理が非常に煩わしく、コスト的にも大きな負担になるという課題がある。
【0014】
また、空きビンを破砕して得られたカレットを原材料に用いて新しいビンとして再生する再生ビンの製造を行える事業所(工場)は、少なくとも現時点では、全国的にも数カ所に限られており、全国各地で集められた空きビン若しくはそのガラスカレットを、その限られた事業所に運搬する必要がある。この運搬コストも大きな負担となる。
以上のような理由により、所謂、”ビン−to−ビン”のリサイクル・システムで空きビンの回収率を大幅に高めることは、なかなかに難しいのが実情である。
【0015】
ところで、空きビン等を破砕して得られるガラスカレットの利用法として、アスファルト舗装の路盤材料やコンクリート材などにおける骨材として用いることが注目されている。例えば、ガラスカレットをアスファルト舗装の表層材の骨材として使用した場合には、ガラスカレットの反射性により路面が光を反射し、夜間や照明が少ない道路などにおいても路面の視認性を高めるなどの副次的な効果も得られる。
【0016】
このように、ガラスカレットを、再生ビンの原材料としてではなく、アスファルトやコンクリートの骨材製品として用いることを考えた場合、再生ビンの原材料に用いる場合のような色分け管理は原則的に不要となる。また、アスファルト工場やコンクリート製品を製造する事業所は、全国至るところに在るので、骨材製品としてのガラスカレットの輸送コストも大幅に低減することができる。
【0017】
そこで、本願発明は、廃棄物としての例えば空きビンなどのガラス製品を再製利用するために破砕処理するガラス製品破砕装置の高さを抑制し、また、ガラス製品破砕処理ユニットをできるだけ小型で設置し易いものとし、更に、コンパクトで設置し易い破砕処理ユニットを搭載したガラス製品回収破砕処理車を提供すること、更にまた、回収破砕処理車を用いたガラス製品の回収破砕処理システムを提供することを、基本的な目的としてなされたものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
このため、本願の第1の発明に係るガラス製品破砕処理ユニットは、回収したガラス製品を投入する投入部と、上記ガラス製品を破砕処理する破砕装置と、該破砕装置でガラス製品を破砕して得られた破砕粒を貯留する破砕粒貯留部と、上記ガラス製品を上記投入部から上記破砕装置の入口側に向かって搬送するガラス製品搬送手段と、上記破砕粒を上記破砕装置の出口側から上記破砕粒貯留部に向かって搬送する破砕粒搬送手段とを備えたガラス製品破砕処理ユニットであって、
上記破砕装置は、1次回転ハンマを有する1次破砕機と2次回転ハンマを有する2次破砕機とが上下に配設され、上記1次破砕機の出口側と2次破砕機の入口側とが開口部を介して連通するとともに、上記1次回転ハンマの駆動軸の軸線と上記2次回転ハンマの駆動軸の軸線とが互いに略直角に交差しており、
上記破砕装置の2次破砕機には、破砕処理によって上記ガラス製品から剥離した異物類を収容する収容部が連通路を介して連結され、該連通路の入口側は上記2次回転ハンマの駆動軸の軸線と略直交する方向に開口し、上記破砕粒搬送手段は上記連通路の入口側開口と略逆方向に延設されており、
上記ガラス製品搬送手段は、上記投入部から上記破砕装置の1次破砕機の入口側に略対応する高さまで傾斜状に延びて上記破砕粒搬送手段と略平行に配設された搬送本体部と、該搬送本体部の端末側と上記1次破砕機の入口側とを連結する搬送連結部とを備え、上記ガラス製品搬送手段と破砕粒搬送手段とが平面視で略U字形を成すように配設されている、
ことを特徴としたものである。
【0024】
の場合、上記回収したガラス製品が空きビンであれば、上記ガラス製品搬送手段の搬送本体部と搬送連結部の結合部分には、搬送される空きビンの軸線方向を略直角に変換する方向変換手段が配設され、上記空きビンは、上記1次破砕機の入口側から1次回転ハンマの駆動軸の軸線と略平行状態で、1次破砕機内に投入されることが好ましい。
【0025】
また、以上のガラス製品破砕処理ユニットにおいては、上記破砕粒搬送手段と上記破砕粒貯留部との間に、破砕粒搬送手段で搬送されて来た破砕粒を所定の粒度に応じて選別する選別装置が設けられ、上記破砕粒貯留部は上記選別装置で選別された粒度別に破砕粒を貯留するようにしても良い。
【0026】
更に、本願の第の発明に係るガラス製品回収破砕処理車は、被処理対象のガラス製品を回収しながら所定地域を巡回し、回収したガラス製品を巡回中に破砕処理し得るガラス製品回収破砕処理車であって、上記第の発明に係るガラス製品破砕処理ユニットのいずれか一を搭載したことを特徴としたものである。
【0027】
この回収破砕処理車において、上記ガラス製品破砕処理ユニットは、車両走行中においてもガラス製品の破砕処理から破砕粒の貯留までの処理プロセスを実行することが好ましい。
【0028】
また更に、本願の第の発明に係るガラス製品回収破砕処理システムは、回収したガラス製品を投入する投入部と、上記ガラス製品を破砕処理する破砕装置と、該破砕装置でガラス製品を破砕して得られた破砕粒を貯留する破砕粒貯留部と、上記ガラス製品を上記投入部から上記破砕装置の入口側に向かって搬送するガラス製品搬送手段と、上記破砕粒を上記破砕装置の出口側から上記破砕粒貯留部に向かって搬送する破砕粒搬送手段とを備えるとともに、該破砕粒搬送手段と上記破砕粒貯留部との間に、破砕粒搬送手段で搬送されて来た破砕粒を所定の粒度に応じて選別する選別装置が設けられ、上記破砕粒貯留部は上記選別装置で選別された粒度別に破砕粒を貯留するように構成されたガラス製品破砕処理ユニットを搭載したガラス製品回収破砕処理車を用いて行なわれるものである。
そして、かかるガラス製品回収破砕処理車を用いて、被処理対象のガラス製品を回収しながら所定地域を巡回し、回収したガラス製品を巡回中に破砕処理するとともに、得られた破砕粒を巡回中に所定の粒度に応じ選別して粒度別に貯留し、車両走行中においても上記ガラス製品の破砕処理から破砕粒の貯留までの処理プロセスを実行し、上記所定地域の巡回を終えた後、破砕粒の需要者の指定場所に破砕粒を納入する、ことを特徴としたものである。
【0029】
この第の発明に係るガラス製品回収破砕処理システムにおいては、上記ガラス製品回収破砕処理車として、上記第2の発明に係るガラス製品回収破砕処理車を用いることが好ましい。
【0031】
更に、以上のガラス製品回収破砕処理システムにおいては、上記破砕粒はアスファルト材又はコンクリート材に混合される骨材として使用されることがより好ましい。
【0032】
【発明の作用および効果】
本願の第1の発明に係るガラス製品破砕処理ユニットによれば、1次回転ハンマを有する1次破砕機と2次回転ハンマを有する2次破砕機とが上下に配設されていることにより、回収したガラス製品を2段階にわたって破砕できる。従って、より粒度の細かい破砕粒を得ることができ、また、口栓やレッテル等の付着物を破砕粒から有効に分別し除去することも可能になり、より利用性の高い破砕粒を得ることができる。
また、上記1次回転ハンマの駆動軸の軸線と上記2次回転ハンマの駆動軸の軸線とが互いに交差するように構成することにより、例えば1次破砕機へのガラス製品の投入方向などにより該1次破砕機の上記1次回転ハンマ駆動軸の軸線方向が限定され、且つ、例えば2次破砕機からの異物等の除去方向などにより該2次破砕機の上記2次回転ハンマ駆動軸の軸線方向が規制され、このように限定された両ハンマ駆動軸の軸線方向が異なる場合などにおいても、支障無く対応することが可能になる。すなわち、上下2段式の破砕装置を設置する際の自由度を高めることができる。しかも、2次ハンマ駆動軸の軸線は1次ハンマ駆動軸の軸線と略直角に交差しているので、ガラス製品搬送手段と破砕粒搬送手段とが平面視で略U字形を成すように構成した場合においても、異物類を収容する上記収容部が破砕粒搬送手段の側方に大きく張り出すことを確実に回避できる。
更に、上記破砕装置の2次破砕機に、破砕処理によって上記ガラス製品から剥離した異物類を収容する収容部が連通路を介して連結され、該連通路の入口側が上記2次回転ハンマの駆動軸の軸線と略直交する方向に開口していることにより、その軸線回りに回転する2次回転ハンマの回転力あるいはその風圧で、上記異物類を上記収容部への連通路の入口側に圧送することができる。そして、破砕粒搬送手段が上記連通路の入口側開口と略逆方向に延設されていることにより、上記収容部が破砕粒搬送手段の側方に大きく張り出すことを回避できる。その結果、当該破砕処理ユニットを車載用とした場合には、一般に車両の長手方向に沿って配設される破砕粒搬送手段に対して垂直方向への(つまり、車幅方向への)上記収容部の張り出し量を抑制することができ、また、固定した破砕処理場に適用する場合でも破砕処理ユニットをコンパクトで設置し易いものとすることができる。
また更に、この場合において、ガラス製品搬送手段は、投入部から破砕装置の1次破砕機の入口側に略対応する高さまで傾斜状に延び、上記破砕粒搬送手段と略平行に配設された搬送本体部と、該搬送本体部の端末側と上記1次破砕機の入口側とを連結する搬送連結部とを備え、上記ガラス製品搬送手段と破砕粒搬送手段とが平面視で略U字形を成すように配設されることにより、当該破砕処理ユニットを車載用とした場合には、一般に平面視で略矩形状に形成される車両の荷台の広さを有効に利用し、該荷台上にバランス良く搭載することができる。また、固定した破砕処理場に適用する場合でも、破砕処理ユニットの設置スペースを略矩形状とすることができ、コンパクトで設置し易いものとなる。更に、このようにガラス製品搬送手段と破砕粒搬送手段とが平面視で略U字形を成すように構成した場合において、破砕粒が飛散し易い破砕粒搬送手段をガラス製品搬送手段よりも短くすることができ、破砕粒の飛散を極力抑制することができる。
【0038】
このガラス製品破砕処理ユニットにおいて、上記回収したガラス製品が空きビンであり、好ましくは、上記ガラス製品搬送手段の搬送本体部と搬送連結部の結合部分に方向変換手段を設けたことにより、搬送される空きビンの軸線方向を搬送本体部から搬送連結部に移行する時点で略直角に変換することができる。また、上記破砕装置の1次回転ハンマの駆動軸の軸線と上記2次回転ハンマの駆動軸の軸線とが互いに略直角に交差しており、上記空きビンが、上記1次破砕機の入口側から1次回転ハンマの駆動軸の軸線と略平行状態で(つまり、同ハンマの回転方向と略直交する状態で)、1次破砕機内に投入されることにより、空きビンを極めて効果的に1次破砕することができる。
【0039】
また更に、以上のガラス製品破砕処理ユニットにおいて、好ましくは、上記破砕粒搬送手段と上記破砕粒貯留部との間に破砕粒を粒度に応じて選別する選別装置が設けられ、上記破砕粒貯留部は粒度別に破砕粒を貯留することにより、破砕装置で得られた破砕粒を選別装置に搬送し所定の粒度に応じて選別することができ、更に、選別された破砕粒を粒度別に貯留部で貯留することができる。その結果、破砕粒を粒度別の用途に応じて利用し易くなる。
【0040】
た、本願の第の発明に係るガラス製品回収破砕処理車によれば、ガラス製品を破砕処理するに際して、基本的には上記第の発明と同様の効果を奏することができる。そして、かかるガラス製品破砕処理ユニットを車両に搭載したことにより、ガラス製品の回収巡回中にその破砕処理を行なうことができ、固定した破砕処理工場で大掛かりな破砕処理装置を設置して処理を行う場合に比べて、小型の破砕処理装置で経済性に優れた破砕処理を実現することが可能になる。
【0041】
この第の発明に係るガラス製品回収破砕処理車において、好ましくは、上記ガラス製品破砕処理ユニットが、(車両駐停車中だけでなく)車両走行中においてもガラス製品の破砕処理から破砕粒の貯留までの処理プロセスを実行するようにしたことにより、破砕処理ユニットの稼働率を大幅に高めて一層効率の良い破砕処理を行なうことができ、ガラス製品の回収巡回中に確実に破砕処理を終えることも可能になる。
【0042】
また、本願の第の発明に係るガラス製品回収破砕処理システムによれば、車両(ガラス製品回収破砕処理車)に搭載したガラス製品破砕処理ユニットにより、回収され投入部に投入されたガラス製品を破砕装置に搬送して破砕処理し、得られた破砕粒を選別装置に搬送し所定の粒度に応じて選別することができ、更に、選別された破砕粒を粒度別に破砕粒貯留部に貯留することができる。
そして、かかるガラス製品破砕処理ユニットを搭載したガラス製品回収破砕処理車を用いて、被処理対象のガラス製品を回収しながら所定地域を巡回し、その巡回中に回収したガラス製品を破砕処理するようにしたことにより、固定した破砕処理工場で大掛かりな破砕処理装置を設置して処理を行う場合に比べて、小型の破砕処理装置で経済性に優れた破砕処理を実現することが可能になる。
また、破砕処理で得られた破砕粒を選別して粒度別に貯留し、上記所定地域の巡回を終えた後、当該ガラス製品回収破砕処理車を用いて破砕粒の需要者の指定場所に破砕粒を納入するので、所定地域内のガラス製品の回収巡回から、破砕処理および破砕粒の選別、更には破砕粒の需要者への納入までのサイクルを、1台のガラス製品回収破砕処理車で行うことができる。従って、破砕粒の需要者の指定場所が上記所定地域内もしくはその近辺に在る場合には、比較的狭い限られた地域内でガラス製品のリサイクルシステムを構成することも可能になる。
更に、上記ガラス製品破砕処理ユニットが、(車両駐停車中だけでなく)車両走行中においてもガラス製品の破砕処理から破砕粒の貯留までの処理プロセスを実行するようにしたことにより、破砕処理ユニットの稼働率を大幅に高めて一層効率の良い破砕処理を行なうことができ、ガラス製品の回収巡回中に確実に破砕処理を終えることも可能になる。
【0043】
この第の発明に係るガラス製品回収破砕処理システムにおいて、好ましくは、上記ガラス製品回収破砕処理車として、第2の発明に係るガラス製品回収破砕処理車を用いることにより、被処理対象のガラス製品を回収しながら所定地域を巡回し、回収したガラス製品を巡回中に破砕処理するに際して、基本的には、上記第2の発明と同様の作用効果を奏し、破砕装置で得られた破砕粒を選別装置に搬送し所定の粒度に応じて選別し、更に、選別された破砕粒を粒度別に貯留部で貯留することができ、破砕粒を粒度別の用途に応じて利用し易くなる。
【0045】
更に、以上の場合において、より好ましくは、上記破砕粒はアスファルト材又はコンクリート材に混合される骨材として使用されるようにしたことにより、非常に広汎な事業所を需要者として対象にすることができ、比較的狭い限られた地域内でガラス製品のリサイクルシステムの構築がより容易となり、ひいてはガラス製品のリサイクル性および回収率の向上に大きく寄与することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1及び図2は、本実施の形態に係るガラス製品破砕処理ユニット(以下、適宜、単に「破砕処理ユニット」と略称する。)を搭載したガラス製品回収破砕処理車(以下、適宜、単に「回収破砕処理車」と略称する。)の構成を概略的に示す側面説明図および平面説明図である。これらの図に示すように、本実施の形態に係る回収破砕処理車Mは、運転室1に後続する荷台シャーシ3上にパネル体で構成された箱状の荷室5が設けられ、この箱状荷室5の内部に破砕処理ユニットUが収納されている。上記箱状荷室5は、少なくともその側面の片側が開閉自在なドア体で覆われ、リヤ側端部には例えば上下に開閉するシャッタ式ドア6が設けられている。
【0047】
上記破砕処理ユニットUは、廃棄物として回収したガラス製品B(例えば空きビン)を投入する投入部10と、この投入された空きビンBを破砕する破砕装置Cと、破砕して得られた破砕粒を粒度に応じて複数種類(本実施の形態では、例えば3種類)に選別する分級装置30と、分級された破砕粒を各種類毎に貯留する破砕粒貯留部40とを備えている。上記破砕装置Cは、後で詳しく説明するように、1次破砕機C1と2次破砕機C2の二つの破砕機を上下に配設し、両者を直列に接続して構成されている。
【0048】
破砕処理ユニットUには、破砕装置Cでの破砕によって発生する塵埃が処理ユニットUの外部に放散されることを防止するために、集塵装置20が設けられている。この集塵装置20は、より好ましくは、湿式フィルタを備えており、破砕装置Cの2次側に(つまり、2次破砕機C2に)接続されている。この集塵装置20としては、例えば、前述の特許第2939712号で開示されたものと同様の構成を有し同様の作用をなす集塵装置を用いることができる。
また、この破砕装置Cの2次側には、主として空きビンBの口栓や貼り付けられていたラベル等の付着物など、ガラス以外の物質を異物として収容する異物収容ボックス28が付設されており、破砕装置Cでの破砕によって剥離分別された上記異物類は、この異物収容ボックス28内に落下し収容される。
【0049】
上記投入部10は、荷室5の後端近傍に設けられ、上部が拡開したホッパ状に形成されており、回収作業者の空きビン投入時の作業性確保などの観点から、荷台シャーシ3近辺の高さに配設されている。そして、この投入部10と破砕装置Cとの間には、投入部10に投入された空きビンBを破砕装置Cに供給するために、空きビン搬送コンベヤ15と空きビン供給ダクト18が設けられ、空きビン搬送コンベヤ15の終端側(前端側)と供給ダクト18の始端側とは連結ダクト17で連結されている。
【0050】
この空きビン搬送コンベヤ15は、車両Mの長手方向(前後方向)に沿って延設されるとともに、破砕装置Cの上部側方から(つまり、1次破砕機C1の上部側方から)被破砕物としての空きビンBを供給するために、上記投入部10から前方に向かって所定の角度で立ち上がるように傾斜して設けられている。
尚、この空きビン搬送コンベヤ15と上記連結ダクト17及び空きビン供給ダクト18とで、本願請求項に記載した「ガラス製品搬送手段」が構成されている。ここに、上記空きビン搬送コンベヤ15が、本願請求項に記載した「(ガラス製品搬送手段の)搬送本体部」に相当し、上記連結ダクト17及び空きビン供給ダクト18が「(ガラス製品搬送手段の)搬送連結部」に相当している。
【0051】
この空きビン搬送コンベヤ15は、例えば、所謂、桟付きベルト式のもので、投入部10に入れられた空きビンBを桟で係止した状態で1個ずつ順次破砕装置Cに供給する。つまり、破砕装置Cへの空きビンBの供給速度は、上記空きビン搬送コンベヤ15のコンベヤ移動速度で定まることになる。
本実施の形態では、破砕装置Cへの空きビンBの過剰供給によるトラブルの発生を確実に防止した上で、当該破砕装置Cによるできるだけ効率の高い破砕処理を実現するために、空きビン搬送コンベヤ15のコンベヤ移動速度および破砕装置Cの作動を、破砕装置Cの破砕処理能力および処理状況等に応じて自動制御するようにしている。この制御は、より好ましくは、所謂プログラマブル・コントローラ(不図示)によって行われる。これにより、処理トラブルが無く、かつ、効率の高い連続した破砕処理が可能になる。
【0052】
また、破砕装置Cと分級装置30との間には、破砕装置Cで破砕して得られた破砕粒を分級装置30に搬送するための破砕粒搬送コンベヤ25が設けられている。この破砕粒搬送コンベヤ25は、車両Mの長手方向に沿って(従って、上記空きビン搬送コンベヤ15と略平行な垂直面内に)延設されるとともに、破砕装置Cの下側に(つまり、2次破砕機C2の下側に)集まった破砕粒を分級装置30に上部側方から供給するために、後方に向かって所定の角度で立ち上がるように傾斜して設けられている。
【0053】
尚、上記破砕粒搬送コンベヤ25が、本願請求項に記載した「破砕粒搬送手段」に相当している。そして、この破砕粒搬送コンベヤ25を空きビン搬送コンベヤ15と略平行な垂直面内に延設したことにより、空きビン搬送コンベヤ15と連結ダクト17及び空きビン供給ダクト18と(つまり、これらで成る「ガラス製品搬送手段」と)、上記破砕粒搬送コンベヤ25(「破砕粒搬送手段」)とが、平面視で略U字形状を成している。
【0054】
これにより、平面視で略矩形状に形成された車両Mの荷台3の広さを有効に利用して、破砕処理ユニットUを該荷台3上にバランス良く搭載することができる。また、この破砕処理ユニットUを固定したガラス製品破砕処理場に適用・設置する場合でも、その設置スペースを略矩形状とすることができ、コンパクトで設置し易いものとすることができる。
【0055】
更に、ガラス製品搬送手段(空きビン搬送コンベヤ15,連結ダクト17及び空きビン供給ダクト18)と破砕粒搬送手段(「破砕粒搬送手段」)とを、平面視で略U字形状を成すように配置した場合において、「ガラス製品搬送手段」側において連結ダクト17及び空きビン供給ダクト18を空きビン搬送コンベヤ15の端末部に対して略直角に結合し、「破砕粒搬送手段(搬送コンベヤ25)」を真直して(分級装置30に向かって)伸びるものとしたことにより、破砕粒が飛散し易い破砕粒搬送コンベヤ25をできるだけ短いものとすることができ、破砕粒の飛散を極力抑制することができるのである。
【0056】
上記破砕粒搬送コンベヤ25は、例えば桟付きベルト式もしくは所謂バケットタイプとされ、より好ましくは、搬送中の破砕粒が周囲に飛散することを防止するために、その全体がカバー体25cで覆われる。この破砕粒搬送コンベヤ25のコンベヤ移動速度も、好ましくは、破砕装置Cの破砕処理能力および処理状況等に応じて、上記プログラマブル・コントローラ(不図示)で自動制御することができる。
尚、この破砕粒搬送コンベヤ25と破砕装置Cとの具体的な接続構造および上記空きビン搬送コンベヤ15と破砕装置Cとの具体的な接続構造については、破砕装置C自体の構成と併せて後述する。
【0057】
分級装置30は、上述のように、破砕装置Cで破砕して得られた破砕粒を粒度に応じて複数種類に選別するもので、本実施の形態では、例えば、粒度が5mm未満の破砕粒,5〜8mmの破砕粒および8mm以上の破砕粒の3種類に選別するように設定されており、また、例えば、粒度が5mm未満の破砕粒および粒度5〜8mmの破砕粒はカレット(ガラスカレット)として再製に供され、粒度8mm以上の破砕粒は残滓として最終的には廃却されるようになっている。
そして、上記破砕粒貯留部40は、分級装置30で分級された破砕粒の種類に応じて、第1〜第3の3種類の貯留タンク41,42及び43を備えている。
【0058】
より詳しく説明すれば、分級装置30は、上記搬送コンベヤ25が繋ぎ込まれた破砕粒受容部31と、その下側に配置された分級部32とを主要部として構成され、この分級部32は上中下の三段に区分されている。この分級装置30の内部には、具体的には図示しなかったが、上段部33と中段部34との間に、粒度8mmに対応した粗いメッシュのフィルタが介装される一方、中段部34と下段部35との間には、粒度5mmに対応した細かいメッシュのフィルタが介装されている。尚、分級装置30の内部構造あるいは駆動機構等は、従来から良く知られたものと同じであるので、その詳細な説明および図示は省略する。
【0059】
そして、分級装置30を駆動することにより、破砕粒受容部31内の破砕粒が上記2種類のフィルタで順次粒度選別され、上段部33に残った粒度8mm以上の破砕粒(残滓)が、破砕粒ダクト36を介して第1貯留タンク(残滓タンク)41に送給され貯留され、また、中段部34に残った粒度5〜8mmの破砕粒(カレット)が、破砕粒ダクト37を介して第2貯留タンク(カレットタンク)42に送給され貯留される。更に、下段部35に落下した最も粒度の細かい5mm未満の破砕粒(カレット)は、破砕粒ダクト38を介して第3貯留タンク(カレットタンク)43に送給され貯留されるようになっている。
【0060】
上記各貯留タンク41〜43のうち、少なくともガラスカレットを貯留する第2及び第3貯留タンク42及び43には、例えばスクリュー型とされたカレット搬出コンベヤ45が付設されており、第3貯留タンク43を例に取って説明すれば、この搬出コンベヤ45を駆動することにより、カレット排出管48を介して、タンク43の内部に貯留された破砕粒(カレット)を車外に排出することができる。
【0061】
このように、ガラス製品破砕処理ユニットUにおいて、上記破砕粒搬送手段(破砕粒搬送コンベヤ25)と破砕粒貯留部40との間に破砕粒を粒度に応じて選別する選別装置(分級装置30)が設けられ、上記破砕粒貯留部40は粒度別に破砕粒を貯留するようにしたことにより、破砕装置Cで得られた破砕粒を分級装置30に搬送し所定の粒度に応じて選別することができ、更に、選別された破砕粒を粒度別に破砕粒貯留部40で貯留することができる。その結果、破砕粒を粒度別の用途に応じて利用する際の利便性を大いに高めることができるのである。
【0062】
次に、ガラス製品破砕装置Cについて、図3〜図8を参照しながら説明する。上記破砕装置Cは、前述のように、1次破砕機C1と2次破砕機C2の二つの破砕機を上下に配設し、両者を直列に接続して構成されている。
上記1次破砕機C1は、図5及び図6にその内部構造を詳しく示すように、基本的には、駆動軸(1次ハンマ駆動軸)56と一体的に回転させられる複数の回転ハンマ55(1次ハンマ)を鋼板製のケース体(1次ケース)51内に収納して構成され、この1次ケース51の上部側方には、被処理対象のガラス製品としての例えば空きビンBを1次破砕機C1内に投入するための開口(投入口)52が形成されている。
【0063】
1次破砕機C1内には、上記投入口52若しくはその近傍を始点として、噛み込み防止用の複数の調整板53が配設されている。この調整板53は、被処理物(空きビンB)が投入時などに、1次ハンマ55の先端と1次ケース51との間に噛み込んで1次破砕機C1の円滑な破砕処理に支障を来すことを防止するためのもので、1次ハンマ55の先端が描く回転軌跡よりも内側まで突出するように設けられている。
【0064】
各1次ハンマ55は、ガラス製品(空きビンB)をその回転力で破砕する破砕ヘッド55aと、これを一体的に保持するホルダ55bとで構成され、このホルダ55bが1次駆動軸56に一体的に固定されている。1次駆動軸56は、その軸線L1回りに回転自在に1次ケース51に支承され、その一端にはベルト58で駆動されるプーリ56pが固定されている。上記ベルト58は、例えば1次ケース51の上側に配設された駆動モータ(1次モータ)57のモータ軸に固定されたベルトプーリ57pと上記1次駆動軸56のベルトプーリ56pとの間に掛け回され、1次モータ57の回転力を1次駆動軸56に伝達する。
【0065】
また、上記1次破砕機C1の下部には、該破砕機C1で空きビンBを破砕処理して得られた1次破砕粒A1を、1次破砕機C1の出口側(つまり、2次破砕機C2の入口側)に位置する開口60(接続開口部)に向かって円滑に案内するために、傾斜状の案内板59が配設されている。
【0066】
前述の空きビン供給ダクト18の端末部は、上記投入口52を介して1次破砕機C1に接続されている。空きビン供給ダクト18は、少なくともその底面18bが、連結ダクト17から1次破砕機C1の投入口52に向かって所定の角度をもって下方に傾斜するように設定されている。この傾斜角度を大きく取る方が、ガラス製品(空きビンB)を1次破砕機C1の投入口52にスムースに供給し易いのであるが、この場合には、空きビン供給ダクト18の始端側の高さを(つまり、連結ダクト17の端末側の高さを)、1次破砕機C1の高さに比してそれだけ高く設定する必要があり、破砕処理ユニットUの最大高さ寸法が大きくなり過ぎるという難点がある。
【0067】
そこで、空きビン供給ダクト18の傾斜角度を余り大きくすることなく、空きビンBを1次破砕機C1の投入口52にできるだけスムースに供給できるように、上記空きビン供給ダクト18の底面18bに、振動発生器75が取り付けられている。この振動発生器75は、図3から良く分かるように、供給ダクト18の底面18bに取り付けられた振動板76と、この振動板76に振動力を付与するためのモータ77とを備えている。
【0068】
上記供給ダクト18の底面18bは、例えばゴム等の弾性体を介してダクト支持フレーム(不図示)に取り付けられており、上記モータ77を駆動して振動板76に振動力を付与することにより、上記供給ダクト18の底面18bを振動させ、この振動によって空きビンBの転動を促し、1次破砕機C1の投入口52への移動をよりスムースに行えるようになっている。尚、上記振動発生器75は、従来、良く知られているものと同様のものであるので、その具体的構造の図示および作動原理の詳細説明等は省略する。
【0069】
また、上記ガラス製品供給ダクト18と前述のガラス製品搬送コンベヤ15の端末側(前端側)とを連結する連結ダクト17の上記搬送コンベヤ15との結合部分には、該搬送コンベヤ15で搬送されて来た空きビンBの軸線Lbの方向を略直角に変換する方向変換板74(図4〜図7参照)が設けられている。この方向変換板74は、搬送コンベヤ15による空きビンBの搬送方向に対して略45度傾斜するように配設されている。
【0070】
荷台3の後端部に位置する投入部10に投入された空きビンBは、図7から良く分かるように、その軸線Lb方向が搬送方向と略直交した状態で上記搬送コンベヤ15で前上方に搬送され、このように搬送されて来た空きビンBは、連結ダクト17との結合部分で上記方向変換板74により、その軸線Lbの方向が略直角に変換される。そして、空きビンBは、図5及び図7から良く分かるように、この状態を維持したままで、連結ダクト17及び空きビン供給ダクト18を通り、投入口52から1次破砕機C1内へ順次供給されるようになっている。
【0071】
このとき、供給される空きビンBは、その軸線Lbが、1次破砕機C1のハンマ駆動軸56(1次駆動軸)の軸線L1と略平行状態になる(つまり、1次ハンマ55の回転方向と略直交する状態になる)ように、1次破砕機C1のハンマ駆動軸56の配設方向が定められている。
このように、破砕処理すべき空きビンBを、その軸線Lbが1次ハンマ55の回転方向と略直交するように1次破砕機C1内へ投入することにより、軸線Lbが1次ハンマ55の回転方向と平行状態で投入される場合に比して、投入された空きビンBを極めて効果的に1次破砕することができるのである。
【0072】
上記2次破砕機C2も、図5及び図6にその内部構造を詳しく示すように、基本的には、駆動軸(2次ハンマ駆動軸)66と一体的に回転させられる複数の回転ハンマ65(2次ハンマ)を鋼板製のケース体(2次ケース)61内に収納して構成され、この2次破砕機C2の入口側と上記1次破砕機の出口側とは、上記接続開口部60を介して連通している。つまり、1次破砕機C1で得られた1次破砕粒A1は、上記接続開口部60から2次破砕機C2内に落下流入する。
【0073】
各2次ハンマ65は、落下流入して来た1次破砕粒A1をその回転力でより細かく破砕するための破砕ヘッド65aと、アーム65cを介してこれを一体的に保持するホルダ65bとで構成され、このホルダ65bが2次駆動軸66に一体的に固定されている。2次駆動軸66は、その軸線L2回りに回転自在に2次ケース61に支承され、その一端にはベルト68で駆動されるプーリ66pが固定されている。上記ベルト68は、例えば2次ケース61の側方に配設された駆動モータ(2次モータ)67のモータ軸に固定されたベルトプーリ67pと上記2次駆動軸66のベルトプーリ66pとの間に掛け回され、2次モータ67の回転力を2次駆動軸66に伝達する。
尚、上記2次ハンマ65の破砕ヘッド65aとしては、前述の特許第2939712号で開示されたものと同様に、回転方向に対しひねり角が設けられて風圧流を起こす回転前面を柄に有するものを用いることができる。
【0074】
上記2次ハンマ65のヘッド65a先端の回転軌跡よりも下方には、所定メッシュ(例えば、粒度12mmに対応したメッシュ数)のスクリーン62が配設されており、2次ハンマ65による破砕処理で得られた破砕粒のうち、所定粒度(12mm)よりも細かいものだけが2次破砕粒A2として破砕装置Cから排出されるようになっている。
また、上記2次破砕機C2の下部には、該破砕機C2で1次破砕粒A1をより細かく破砕処理して得られた2次破砕粒A2を、2次破砕機C2の出口側に位置する開口70(破砕粒排出口)に向かって円滑に案内するために、傾斜状の案内部69が設けられている。
【0075】
この2次破砕機C2の内部には、2次ハンマ65の回転に伴ってその回転力および風圧で回転運動させられる破砕粒や異物類を衝突させて衝撃力を作用させるための複数の衝撃板63a〜63cが配設されている。接続開口部60から2次破砕機C2内に落下流入した1次破砕粒A1は、2次ハンマ65の回転に伴なって回転運動しながら、2次ハンマ65自体の回転衝撃力および上記各衝撃板63a〜63cへの衝突によって更に細かく破砕され、上記スクリーン62を通過する粒度(例えば12mm)以下になるまで破砕処理(2次破砕)される。このようにして得られた2次破砕粒A2は、鋭利な角部が殆ど無く、そのまま素手で掴んでも怪我をすることが無い程度にまで滑らかに処理されている。
【0076】
また、1次破砕粒A1と共に2次破砕機C2内に落下流入して来た異物類(空きビンBから剥離/分離したラベル等の付着物や口栓など)は、分別連通路64(図6参照)を通って異物収容ボックス28内に収容される。
上記分別連通路64は隔壁71によって集塵路72と仕切られており、2次破砕機C2内での破砕処理で生じた塵埃・粉塵は異物類と共に上記分別連通路64内に送られた後、更に集塵路72を通り、集塵管73を介して集塵装置20内に送給されるようになっている。尚、上記異物類は、分別連通路64内に送られて上記隔壁71に衝突して落下し、上記集塵路72内に向かうことなく異物収容ボックス28内に収容される。
【0077】
上記分別連通路64の入口開口64aは、2次ハンマ65の駆動軸66の軸線L2と略直交する方向に(図6における右方に)開口している。換言すれば、上記2次駆動軸66の軸線L2は車幅方向に沿って延びている。従って、空きビンBから剥離/分離したラベル等の付着物や口栓などの異物類は、2次駆動軸66の軸線L2回りに回転する2次ハンマ65の回転力および/又はその風圧流により、スムースに上記分別連通路64内へ圧送することができる。
また、この場合、上記隔壁71は分別連通路64の入口開口64aの前方(図6における左方)において該開口64aと略平行に配置され、上記異物収容ボックス28はその直下方に(従って、2次破砕機C2の直前方に)位置しており、該異物収容ボックス28が、2次破砕機C2よりも側方へ張り出すことがないようにレイアウトされている。
【0078】
前述の破砕粒搬送コンベヤ25は、2次破砕機C2の破砕粒排出口70の下方から上記分別連通路64の入口開口64aと略逆方向へ(つまり、車両後方へ)向かって延設されている。従って、車両Mの長手方向に沿って配設されたこの搬送コンベヤ25に対して垂直方向への(つまり、車幅方向への)異物収容ボックス28の張り出しを極力回避することができ、破砕処理ユニットUを車両Mに搭載する際、設置スペースを有効利用し易くなる。
また、破砕処理ユニットを固定した破砕処理場に適用する場合でも、当該ユニットをコンパクトで設置し易いものとすることができる。
【0079】
本実施の形態では、前述のように、ガラス製品搬送手段(空きビン搬送コンベヤ15,連結ダクト17及び空きビン供給ダクト18)と破砕粒搬送手段(「破砕粒搬送手段」)とが、平面視で略U字形状を成すように配置され、且つ、「ガラス製品搬送手段」側において連結ダクト17及び空きビン供給ダクト18を空きビン搬送コンベヤ15の端末部に対して略直角に結合され、「破砕粒搬送手段(搬送コンベヤ25)」を真直して(分級装置30に向かって)伸びるものとされている。
【0080】
そして、この場合において、2次ハンマ65の駆動軸66の軸線L2は、2次破砕機C2の前方に位置する異物収容ボックス28と2次破砕機C2との間の分別連通路64の入口開口64aが開口する方向(車両後方向き)と直交する関係上、車幅方向に延びている。
一方、1次ハンマ55の駆動軸56の軸線L1は、1次破砕機C1内に供給されて来る空きビンBの軸線Lb(車両前後方向)と平行に延びる関係上、車両前後方向に延びている。
【0081】
このため、本実施の形態に係る上下2段式の破砕装置Cは、1次破砕機C1の1次回転ハンマ55の駆動軸56(1次駆動軸)の軸線L1と、2次破砕機C2の2次回転ハンマ65の駆動軸(2次駆動軸)の軸線L2とが、互いに略直角に交差している。
これにより、ガラス製品搬送手段(空きビン搬送コンベヤ15,連結ダクト17及び空きビン供給ダクト18)と破砕粒搬送手段(「破砕粒搬送手段」)とが、平面視で略U字形状を成すように配置した場合において、異物収容ボックス28を2次破砕機C2の前方にレイアウトでき、該ボックス28が破砕装置Cの側方へ(車幅方向へ)大きく張り出すことを確実に回避できるのである。
【0082】
ところで、本実施の形態に係る上下2段式の破砕装置Cでは、1次回転ハンマ55を有し上側に配置された上記1次破砕機C1の出口側と、2次回転ハンマ65を有し下側に配置された2次破砕機C2の入口側とが、前述のように接続開口部60を介して連通しているが、破砕装置Cの全体高さをできるだけ低く抑えることを主目的として、図8に模式的に示すように、上記2次回転ハンマ65を駆動する2次駆動軸66の軸線L2と上記接続開口部60の上下方向中心線Lkとが、所定間隔Dcだけ(好ましくは、2次回転ハンマ65の回転半径R2の略1/2以上)離間するように設定されている。
【0083】
このように設定することにより、2次回転ハンマ65の先端部の回転軌跡T2の最高点が上記接続開口部60の上下方向中心線Lkから上記所定間隔Dcだけ外れ、該開口部60と2次回転ハンマ先端部の回転軌跡T2との間の距離が長くなり、上記接続開口部60の直下方に位置する上記(2次回転ハンマ65の先端部の)回転軌跡T2の外側領域がより大きくなるようにすることができる。つまり、上記開口部60の直下方に、この回転軌跡T2の外側領域に相当するより大きな容積部V2を確保することができる。従って、その分だけ1次,2次の両破砕機C1,C2の接続部分の長さを短くでき、また、1次,2次の両ハンマの駆動軸56,66の軸線L1,L2間の距離を短く設定することも可能になる。すなわち、破砕装置Cの全体の高さをそれだけ低く抑えることができるのである。
【0084】
この場合において、上記2次回転ハンマ65の駆動軸66の軸線L2と上記接続開口部60の上下方向中心線Lkとの間隔Dcを、上述のように、好ましくは2次回転ハンマ65の回転半径R2の略1/2以上に設定(本実施の形態では、この値を略1/√2に設定)したことにより、2次回転ハンマ65の先端部が上記接続開口部60の上下方向中心線Lk上に位置するときの同ハンマ65の回転角度位置を、回転軌跡の最高点位置から30度以上(本実施の形態では略45度)とすることができ、接続開口部60の直下方に位置する容積部V2の大きさ(つまり、回転軌跡T2の外側領域の大きさ)を、2次破砕機C2への1次破砕粒A1の落下流入を円滑に行なわせる上で有効な大きさとすることができる。
【0085】
更に、1次破砕機C1と2次破砕機C2の各ハンマ駆動軸56,66の配設方向に関して、上記1次回転ハンマ55の駆動軸56(1次駆動軸)の軸線L1と上記2次回転ハンマ65の駆動軸66(2次駆動軸)の軸線L2とが互いに直角に交差するように構成したことにより、1次破砕機C1へのガラス製品(空きビンB)の投入方向などにより該1次破砕機C1のハンマ駆動軸56の軸線L1方向が限定され、且つ、2次破砕機C2からの異物等の除去方向などにより該2次破砕機C2のハンマ駆動軸66の軸線L2の方向が規制され、このように限定された両ハンマ駆動軸56,66の軸線方向が直交する場合でも、支障無く対応することができる。すなわち、上下2段式の破砕装置Cを設置する際の自由度を高めることができる。
【0086】
尚、上記実施の形態では、1次,2次の両ハンマ駆動軸56,66の軸線L1,L2が直角に交差していたが、かかる場合に限定されることは無く、上記両軸線が必要に応じて他の種々の角度で交差するように設定するようにしても良い。
また、上述のように、2次回転ハンマ65の駆動軸66の軸線L2と上記接続開口部60の上下方向中心線Lkとの間隔Dcを所定値以上となるように設定することによって得られる作用効果(破砕装置の高さを抑制できる作用効果)は、1次,2次の両ハンマ駆動軸56,66の軸線L1,L2が直角に交差している場合に限定されるものではなく、両軸線が平行な場合でも、同様に得られるものである。
【0087】
以上、説明したように、本実施の形態によれば、ガラス製品破砕装置として上述の上下2段式の破砕装置Cを採用したので、1次回転ハンマ55を有する1次破砕機C1と2次回転ハンマ65を有する2次破砕機C2とが上下に配設されていることにより、回収したガラス製品Bを2段階にわたって破砕できる。従って、より粒度の細かい破砕粒A2を得ることができ、また、口栓やレッテル等の付着物を破砕粒から有効に分別し除去することも可能になり、より利用性の高い破砕粒A2を得ることができる。
そして、この場合において、1次,2次の両破砕機C1,C2の接続部分の長さを短くでき、また、1次,2次の両ハンマの駆動軸56,66の軸線L1,L2間の距離を短く設定することも可能になり、破砕装置Cの全体の高さをそれだけ低く抑えることができるのである。
【0088】
また、本実施の形態に係るガラス製品破砕処理ユニットUでは、その主要構成要素たるガラス製品破砕装置として上記の破砕装置Cを用いたので、該破砕装置に関して上述の作用効果を奏することができる。そして、基本的には、ガラス製品破砕処理ユニットU全体の高さ寸法が大きくなることを抑制でき、その小型化を図ることができる。
その結果、当該破砕処理ユニットUを車載用とした場合には車両Mの全体高をできるだけ低く抑えることができ、また、固定した破砕処理場に適用する場合でも破砕処理ユニットをコンパクトで設置し易いものとすることができるのである。
【0089】
更に、本実施の形態に係るガラス製品回収破砕処理車Mでは、その主要構成要素たるガラス製品破砕処理ユニットとして上記の破砕処理ユニットUを用いたので、ガラス製品を破砕処理するに際して、基本的には上述の作用効果を奏することができる。そして、かかるガラス製品破砕処理ユニットを車両に搭載したことにより、ガラス製品の回収巡回中にその破砕処理を行なうことができ、固定した破砕処理工場で大掛かりな破砕処理装置を設置して処理を行う場合に比べて、小型の破砕処理装置で経済性に優れた破砕処理を実現することが可能になる。
【0090】
尚、本実施の形態に係る回収破砕処理車Mでは、破砕処理ユニットUの破砕機Cやコンベヤ15,25,45等の機器や集塵装置20及び分級装置30等の装置類を駆動するための動力は、車両Mのエンジン出力の一部を動力取出(パワー・テイク・オフ:PTО)装置によって取り出して得られる。
すなわち、具体的には図示しなかったが、車両駆動系の変速機に連繋して動力取出装置を設け、この変速機から動力の一部を取り出して発電機(不図示)を駆動し、この発電機で得られた電力により破砕処理ユニットUの上記各機器や装置類が駆動されるようになっている。尚、上記動力取出装置自体は、従来から良く知られたものと同様のものを用いることができる。
【0091】
このように破砕処理ユニットUの所要動力を車両の変速機から取り出す代わりに、エンジンに直結されたフライホイールから動力を取り出すようにすることも可能である。或いは、車両のエンジンとは別に、破砕処理ユニットUに専用の原動機を設けるようにしても良い。
これらの場合には、車両走行中に破砕処理ユニットUを駆動してガラス製品の破砕処理から破砕粒の貯留までの処理プロセスを実行するようにしても、変速機の動力には(従って、変速機のギヤ比(変速比)には)何等の影響も及ぼすことは無いので、運転者の走行フィーリングや安定走行に悪影響を与える惧れもなく、(車両駐停車中だけでなく)走行中に破砕処理を行うことができる。これにより、破砕処理ユニットUの稼働率を大幅に高めて効率的な運用を図ることができ、空きビン回収のための巡回運行中に確実に破砕処理を終えることも可能になる。
【0092】
次に、上述のガラス製品回収破砕処理車Mを使用して行なわれるガラス製品の回収破砕処理システムを、例えば空きビンBの回収破砕処理に適用した場合を例に取って説明する。
上記回収破砕処理車Mは、例えば市町村単位などの行政機構あるいはその委託を受けた回収処理業者等によって運行されるもので、予め巡回範囲および巡回経路などが定められた所定の地域について、被処理対象のガラス製品(空きビンB)を回収しながら巡回する。
【0093】
そして、回収した空きビンBを巡回中に上記破砕装置Cで破砕処理するとともに、最終的に(2次破砕処理で)得られた破砕粒A2(ガラスカレット)を巡回中に順次上記分級装置30で所定の粒度に応じ選別し、破砕粒貯留部40に粒度別に貯留する。
このようにして上記所定地域の巡回を終えた後、破砕粒貯留部40に粒度別に貯留された破砕粒A2は、当該回収破砕処理車Mにより、予め契約等で定められた破砕粒A2(ガラスカレット)の需要者の指定場所に納入される。
【0094】
この場合において、前述したように、(車両駐停車中だけでなく)車両走行中においても破砕処理ユニットUを駆動し、上記空きビンBの破砕処理から破砕粒の貯留までの処理プロセスが実行されるようにすることができ、これにより、車両Mに搭載した破砕処理ユニットUの稼働率を大幅に高めて一層効率の良い破砕処理を行なうことができ、空きビンBの回収巡回中に、或いは、この巡回期間に需要者の指定場所への納入のための走行期間を加えた期間中に、確実に破砕処理を終えることも可能になる。
【0095】
以上のようにして得られた破砕粒A2(ガラスカレット)は、例えば、アスファルト材又はコンクリート材にそのまま混合される骨材として使用される。また、求められる骨材の用途に応じて粒度の異なるガラスカレットA2が使い分けられる。この場合には、処理対象たるガラス製品(空きビンB)及びその破砕粒A2について、各処理段階で或いは貯留や納入工程で色別管理する必要は特に無い。
このように、そのまま建設・土木材料の一種(アスファルト材又はコンクリート材の骨材)として用いられることを考えれば、上記破砕処理ユニットUで得られた破砕粒A2(ガラスカレット)は、一種の「製品」と見ることもでき、従って、上記ガラス製品破砕処理ユニットUは、「アスファルト材又はコンクリート材の骨材製品」としてのガラスカレットを製造する「ガラスカレット製造装置」と見なすこともできる。
【0096】
上述のように、回収破砕処理車Mで得られた破砕粒A2(ガラスカレット)は、アスファルト材又はコンクリート材にそのまま混合される骨材として使用されるので、空きビンを破砕処理して得られた破砕粒を原材料の少なくとも一部に用いて新しいビンとして再生する、所謂、”ビン−to−ビン”のリサイクル・システムのように、最終納入先が極めて少ない再生ビン製造事業所に限られる場合に比して、アスファルト或いはコンクリートの製造業者や施工業者さらにはこれら製品の原材料関連業者など、非常に広汎な事業者を需要者として対象にすることができる。
【0097】
このような事業者は全国至る所に存在し、比較的狭い限られた地域内で需要者を探し出すこともさほど難しくはない。従って、比較的狭い限られた地域内でも空きビンBのリサイクルシステムの構築が比較的容易に行なえるようになり、ひいてはガラス製品のリサイクル性および回収率の向上に大きく寄与することができ、社会的な貢献も大である。
【0098】
以上、説明したように、本実施の形態に係るガラス製品回収破砕処理方法によれば、車両M(ガラス製品回収破砕処理車)に搭載したガラス製品破砕処理ユニットUにより、回収され投入部10に投入されたガラス製品(空きビンB)を破砕装置Cに搬送して破砕処理し、得られた破砕粒A2(ガラスカレット)を選別装置30に搬送し所定の粒度に応じて選別することができ、更に、選別された破砕粒A2を粒度別に破砕粒貯留部40に貯留することができる。
そして、かかるガラス製品破砕処理ユニットUを搭載したガラス製品回収破砕処理車Mを用いて、被処理対象のガラス製品(空きビンB)を回収しながら所定地域を巡回し、その巡回中に回収したガラス製品Bを破砕処理するようにしたことにより、固定した破砕処理工場で大掛かりな破砕処理装置を設置して処理を行う場合に比べて、小型の破砕処理装置で経済性に優れた破砕処理を実現することが可能になる。
【0099】
また、破砕処理で得られた破砕粒A2を選別して粒度別に貯留し、上記所定地域の巡回を終えた後、当該ガラス製品回収破砕処理車Mを用いて破砕粒の需要者の指定場所に破砕粒を納入するので、所定地域内のガラス製品Bの回収巡回から、破砕処理および破砕粒A2の選別、更には破砕粒A2の需要者への納入までのサイクルを、1台のガラス製品回収破砕処理車Mで行うことができる。従って、破砕粒A2の需要者の指定場所が上記所定地域内もしくはその近辺に在る場合には、比較的狭い限られた地域内でガラス製品のリサイクルシステムを構成することもできるのである。
【0100】
尚、上記実施の形態に係るガラス製品回収破砕処理システムは、図1〜図8で説明した上下2段式の破砕装置Cを備えた破砕処理ユニットUを搭載した回収破砕処理車Mを用いたものであったが、本願発明方法で用いる回収破砕処理車は、かかるものに限定されることはなく、本願の第4の発明に記載した構成要素を備えたものであれば、他の異なるタイプの破砕処理ユニットを搭載した種々の回収破砕処理車を用いることができる。
【0101】
また、上述の実施の形態では、ガラス製品破砕処理ユニットUは、車両Mに搭載されていたが、かかる破砕処理ユニットUを固定した破砕処理工場に設置して使用することも勿論可能である。
更に、上述の実施の形態は、主として空きビンの回収・破砕処理およびリサイクルを例に取ったものであったが、本発明は、かかる場合に限らず、例えば建築物の窓ガラスなど、他の種々のガラス製品の回収・破砕処理およびリサイクルにも有効に適用できるものである。
【0102】
このように、本発明は、以上の実施態様に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々の変更および改良、あるいは設計上の変更等が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るガラス製品回収破砕処理車の側面説明図である。
【図2】 上記ガラス製品回収破砕処理車の平面説明図である。
【図3】 図2におけるY3−Y3線に沿った断面の矢視図である。
【図4】 ガラス製品破砕処理ユニットの破砕装置とガラス製品搬送コンベヤの終端側を示す側面説明図である。
【図5】 上記破砕装置の内部構造を示す説明図で、図3と同じ方向における部分断面説明図である。
【図6】 上記破砕装置の内部構造を示す説明図で、図4と同じ方向における部分断面説明図である。
【図7】 上記ガラス製品搬送コンベヤの終端側から破砕装置へのガラス製品供給経路を示す平面説明図である。
【図8】 上記破砕装置の1次破砕機と2次破砕機の接続部分および2次回転ハンマの位置関係を示す図で、図4と同じ方向における概略説明図である。
【符号の説明】
10…投入部
15…空きビン搬送コンベヤ(ガラス製品搬送手段の搬送本体部)
17…連結ダクト(ガラス製品搬送手段の搬送連結部の一部)
18…空きビン供給ダクト(ガラス製品搬送手段の搬送連結部の一部)
25…破砕粒搬送コンベヤ(破砕粒搬送手段)
28…異物収容ボックス
30…分級装置(選別装置)
40…破砕粒貯留部
41…第1貯留タンク
42…第2貯留タンク
43…第3貯留ダンク
55…1次ハンマ
56…1次駆動軸
60…接続開口部
64…分別連通路
64a…分別連通路の入口開口
65…2次ハンマ
66…2次駆動軸
74…方向変換板
A1…1次破砕粒
A2…2次破砕粒
B…空きビン(ガラス製品)
C…破砕装置
C1…1次破砕機
C2…2次破砕機
Dc…接続開口部の上下方向中心線と2次駆動軸との間隔
L1…1次駆動軸の軸線
L2…2次駆動軸の軸線
Lb…空きビンの軸線
Lk…接続開口部の上下方向中心線
M…ガラス製品回収破砕処理車
R2…2次ハンマ先端部の回転半径
U…ガラス製品破砕処理ユニット

Claims (8)

  1. 回収したガラス製品を投入する投入部と、上記ガラス製品を破砕処理する破砕装置と、該破砕装置でガラス製品を破砕して得られた破砕粒を貯留する破砕粒貯留部と、上記ガラス製品を上記投入部から上記破砕装置の入口側に向かって搬送するガラス製品搬送手段と、上記破砕粒を上記破砕装置の出口側から上記破砕粒貯留部に向かって搬送する破砕粒搬送手段とを備えたガラス製品破砕処理ユニットであって、
    上記破砕装置は、1次回転ハンマを有する1次破砕機と2次回転ハンマを有する2次破砕機とが上下に配設され、上記1次破砕機の出口側と2次破砕機の入口側とが開口部を介して連通するとともに、上記1次回転ハンマの駆動軸の軸線と上記2次回転ハンマの駆動軸の軸線とが互いに略直角に交差しており、
    上記破砕装置の2次破砕機には、破砕処理によって上記ガラス製品から剥離した異物類を収容する収容部が連通路を介して連結され、該連通路の入口側は上記2次回転ハンマの駆動軸の軸線と略直交する方向に開口し、上記破砕粒搬送手段は上記連通路の入口側開口と略逆方向に延設されており、
    上記ガラス製品搬送手段は、上記投入部から上記破砕装置の1次破砕機の入口側に略対応する高さまで傾斜状に延びて上記破砕粒搬送手段と略平行に配設された搬送本体部と、該搬送本体部の端末側と上記1次破砕機の入口側とを連結する搬送連結部とを備え、上記ガラス製品搬送手段と破砕粒搬送手段とが平面視で略U字形を成すように配設されている、
    ことを特徴とするガラス製品破砕処理ユニット。
  2. 上記回収したガラス製品が空きビンであり、上記ガラス製品搬送手段の搬送本体部と搬送連結部の結合部分には、搬送される空きビンの軸線方向を略直角に変換する方向変換手段が配設され
    上記空きビンは、上記1次破砕機の入口側から1次回転ハンマの駆動軸の軸線と略平行状態で、1次破砕機内に投入されることを特徴とする請求項記載のガラス製品破砕処理ユニット。
  3. 上記破砕粒搬送手段と上記破砕粒貯留部との間に、破砕粒搬送手段で搬送されて来た破砕粒を所定の粒度に応じて選別する選別装置が設けられ、上記破砕粒貯留部は上記選別装置で選別された粒度別に破砕粒を貯留することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガラス製品破砕処理ユニット。
  4. 被処理対象のガラス製品を回収しながら所定地域を巡回し、回収したガラス製品を巡回中に破砕処理し得るガラス製品回収破砕処理車であって、
    上記請求項〜請求項のいずれか一に記載されたガラス製品破砕処理ユニットを搭載したことを特徴とするガラス製品回収破砕処理車。
  5. 上記ガラス製品破砕処理ユニットは、車両走行中においてもガラス製品の破砕処理から破砕粒の貯留までの処理プロセスを実行することを特徴とする請求項記載のガラス製品回収破砕処理車。
  6. 回収したガラス製品を投入する投入部と、上記ガラス製品を破砕処理する破砕装置と、該破砕装置でガラス製品を破砕して得られた破砕粒を貯留する破砕粒貯留部と、上記ガラス製品を上記投入部から上記破砕装置の入口側に向かって搬送するガラス製品搬送手段と、上記破砕粒を上記破砕装置の出口側から上記破砕粒貯留部に向かって搬送する破砕粒搬送手段とを備えるとともに、該破砕粒搬送手段と上記破砕粒貯留部との間に、破砕粒搬送手段で搬送されて来た破砕粒を所定の粒度に応じて選別する選別装置が設けられ、上記破砕粒貯留部は上記選別装置で選別された粒度別に破砕粒を貯留するように構成されたガラス製品破砕処理ユニットを搭載したガラス製品回収破砕処理車を用い、
    被処理対象のガラス製品を回収しながら所定地域を巡回し、
    回収したガラス製品を巡回中に破砕処理するとともに、得られた破砕粒を巡回中に所定の粒度に応じ選別して粒度別に貯留し、
    車両走行中においても上記ガラス製品の破砕処理から破砕粒の貯留までの処理プロセスを実行し、
    上記所定地域の巡回を終えた後、破砕粒の需要者の指定場所に破砕粒を納入する、
    ことを特徴とするガラス製品回収破砕処理システム。
  7. 上記ガラス製品回収破砕処理車として、上記請求項記載のガラス製品回収破砕処理車を用いることを特徴とする請求項記載のガラス製品回収破砕処理システム。
  8. 上記破砕粒はアスファルト材又はコンクリート材に混合される骨材として使用されることを特徴とする請求項6又は請求項に記載のガラス製品回収破砕処理システム。
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