JP3756122B2 - Ofdm復調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はディジタル無線通信システムにおけるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing: 直交周波数分割多重) 変調信号の復調装置に関し、特に、OFDM復調装置において、畳み込み符号を復号するビタビ(Viterbi)復号器に入力する軟判定ビットの選択方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に無線通信システムでは、電波が複数の伝播経路(マルチパス)を通って受信機に到達した場合に、異なる伝播経路の信号同士が干渉し、受信信号レベルが変動するフェージングと呼ばれる現象が発生する。特に、マイクロ波帯を使用する無線LAN(Local Aria Network)では、屋内などのマルチパスが多数発生し易い場所で使用した場合に、受信信号帯域内の特定の周波数のみ受信レベルが低下する周波数選択性フェージングが発生し易いことが知られている。このような環境下で、一般的なシングルキャリア方式の変調方式を、無線システムに採用した場合、周波数選択性フェージングにより、受信信号の品質が大きく劣化する。この為、周波数選択性フェージングの発生し易い環境下での使用を想定した無線LAN等では、周波数選択性フェージングへの耐性の高い、マルチキャリア変調方式の1つであるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing: 直交周波数分割多重) 変調方式が採用されている。
【0003】
一般には、周波数領域の複数のサブキャリアそれぞれに、比較的低レートで16QAM(Quadrature Amplitude Modulation: 直交振幅変調)などの一次変調を加えて得られる周波数領域情報を、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:高速逆フーリエ変換)することにより二次変調し、得られた時間領域信号波形をOFDM変調信号として伝送することにより、総合的に高レートの伝送容量が実現されている。16QAMのコンスタレーション例を図4に示す。
【0004】
OFDM変調方式では、各サブキャリアは低レートで一次変調されているので、各サブキャリアの帯域幅は比較的狭くなっており、周波数選択性フェージングの影響は緩和されている。OFDM信号帯域内で周波数選択性フェージングにより受信電力が落ち込んだサブキャリア上の情報については、誤り訂正やインターリーブなどの処理を加えることにより誤り率の向上をはかることができる。
【0005】
以下、従来のOFDM無線システムの受信器の概要を、図3に示す受信パケット構成図、及び図5に示す回路構成図を使用して説明する。図3において、受信パケットの先頭には、AGC(Automatic Gain Control: 自動利得制御)用プリアンブルOFDMシンボル、伝播路推定用プリアンブルOFDMシンボルが配置されているが、これらは既知の値である。その後ろに、データがのせられた複数のペイロードOFDMシンボルから構成されるペイロード部が続く形で受信パケットが構成される。
【0006】
図5に示すように、受信パケットは、AGC回路101においてAGC用プリアンブルを使用して受信レベルが等化され、この時点でAGC用プリアンブルは受信パケットから取り除かれる。AGC回路101を出た信号a101はA/D変換回路102によりディジタル信号に変換され、周波数補償回路103において周波数同期、周波数オフセット補償され、FFT演算により二次変調が復調される。この結果、出力される信号a103は一次変調された周波数領域信号である。次に、信号a103は伝播路補償回路110に伝送され、分離回路111において、伝播路推定用プリアンブルa112とペイロード部a111に分離される。複製回路112では、ペイロード部に含まれるペイロードOFDMシンボルの数だけ伝播路推定用プリアンブルが複製され、信号a113として出力される。除算回路113では、伝播路推定用プリアンブルa112でペイロードOFDMシンボルa111を除算して伝播路補償(振幅補償および位相補償)することにより各サブキャリアにのせられた情報を正規化し、信号a115が出力される。続いて、位相補償及びデマッピング回路121で、ペイロードOFDMシンボルに含まれる位相ノイズが除去され、次に複素平面上のコンスタレーション(信号配置)からビット列の信号にデマッピングされる。このデマッピングが一次復調に相当する。デマッピングされたビット信号a121に信頼度を与えるために、受信振幅絶対値で重み付けする場合は、複製回路112から出力される伝播路推定用プリアンブル信号a114の絶対値を、各サブキャリアについて、処理回路122で計算してa122として出力し、乗算回路123において、対応するサブキャリアのペイロードOFDMシンボルa121に乗じる。受信電力で重み付けする場合は、伝播路推定用プリアンブル信号a114の各サブキャリアの電力値を処理回路122で計算してa122として出力し、乗算回路123において、対応するサブキャリアのペイロードOFDMシンボルa121に乗じる。この後に、ビタビ軟判定ビット選択回路130で、ビット信号に割り当てられているビット幅(例えば16)を軟判定ビット幅(例えば6)に削減する。これは、ビタビ復号器141では最尤復号計算をするための計算が複雑であり、ビタビ復号器内で処理するデータのビット幅が小さいことが好ましいためである。最後に、畳みこみ符号から復号されたデータがビタビ復号器から出力される。
【0007】
前述したように、ビタビ復号器に入力される信号には、各サブキャリアの受信振幅絶対値、または受信電力の大きさを尤度として重み付けを行い、ビタビ復号に柔軟性を持たせる軟判定が採用されている。これとは別に、ある閾値をもうけて"0"、"1"に明確に区別してからビタビ復号器に入力する硬判定という復号方法があるが、軟判定は硬判定に比較して2dBの復号利得があることが知られている。
【0008】
この軟判定は、あるサブキャリアの受信電力または受信振幅絶対値が大きいほどその信号の信頼度が大きいという考えに基づいており、ビタビ復号器への入力信号に割り当てる量子化ビット数を多くするほど尤度を多値で表現することができ、理想に近い復号が可能とされている。しかしながら、軟判定ビット数を大きくすると、ビタビ復号器での計算負荷が指数関数的に増大し、回路規模が肥大化することになる。したがって、通常は、軟判定ビット数幅を可能な限り小さくすることが望ましい。従来は、例えば、復調回路内であるデータの数値表現のために割り当てられているビット数幅が16ビットとし、ビタビ軟判定ビットを6ビットとすると、16ビットデータのうち、MSBから上位6ビットを固定的に軟判定ビットとして採用してビタビ復号器に入力するというように、軟判定ビット数の削減と使用ビット位置の固定化が行われていた。このときの使用ビット位置の固定化とは、復調回路の使用環境条件に依存せずに一意に選択することをいう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、AGC回路によって復調器受信電力が一定に保たれるとともに、ビタビ復号器への入力も一定の電力に保たれるシステムでは、ビタビ復号器への入力情報に尤度の大小をつけることが比較的容易であり、これにより軟判定することによる復号利得を得ることができる。この考え方は、OFDM変調方式を使用した場合でも、白色ノイズ環境下であれば当てはまる。図1に示すように、白色ノイズ環境下ではOFDM信号帯域内での各サブキャリアの受信電力はほぼ等しい。今、軟判定ビットが6ビットであり、図1に示す軟判定ビット包含領域1が6ビットで包含できる範囲であるとすると、各サブキャリア間に尤度の大小を十分につけることが可能である。しかしながら、図2に示すように、周波数選択性フェージング環境下では、受信器のAGC回路101において受信レベルが一定に保たれていても、OFDM信号の各サブキャリアの受信電力は異なる。このような周波数選択性フェージング環境下では、上記同様の軟判定ビットの選択を行って軟判定ビット包含領域1を採用すると、振幅の小さいサブキャリアは振幅がゼロとなってしまうために復号利得は劣化する。
【0010】
ここで、各サブキャリア間の尤度を十分に表現するためには、軟判定ビットダイナミックレンジを広くとることが簡易な解であるが、これは、この例では軟判定ビット数を6ビットよりも大きくすることに等しいので、ビタビ復号器の計算負荷増大、回路規模増大につながってしまう。一方、軟判定ビット数は6ビットのままで、つまり与えられた軟判定ビットで包含できる領域の広さは変更せずに、包含する領域を低電力レベル側にシフトすることが有効な手段である。これは例えば、図2において軟判定ビット包含領域1よりも軟判定ビット包含領域2を採用することで、振幅の小さいサブキャリアの尤度の大小を明確化でき、軟判定による復号利得を得られるということである。一方、電力の大きな信号はクリップされ、信号が正負の極性だけであらわされることになるので、その特性はビタビの硬判定特性に等しくなり、前述したように、復号利得が軟判定に比べて約2dB劣化してしまう。
このように、図2に示すようなフェージング環境下ではOFDM信号帯域に含まれる各サブキャリアの受信電力の差が大きいため、軟判定ビットの選択方法が最適化できないという問題点が生じていた。
【0011】
また、通信方式によっては、信号を畳み込み符号する時の符号化率を変化させる場合がある。例えば、符号化率を1/2から3/4に変えるときには、符号化系列長に閉める符号化前のデータ量を増やすことで伝送容量を高めるために、符号化率1/2の符号化系列から信号を意図的に抜いて(パンクチャ)送信することが一般的である。このとき、パンクチャした信号が欠落していることになるので、符号化率を3/4にした場合には、1/3の信号が欠落していることになる。一方、符号化率が1/2の時には欠落はない。また、前述のように、フェージング環境下では、軟判定ビットを図2の包含領域1のように選ぶと、振幅の小さい信号は0となって、欠落したことと等しくなる。したがって、この2つの原因による信号の欠落が発生することになる。
【0012】
ビタビ復号器では、パンクチャ方式を用いることなどによる、ある程度の欠落については復元可能であるが、欠落数が急増すると劣化が著しくなり、復元が困難になる。上記の例において、信号がパンクチャされていない場合には、フェージングによる欠落が起こっても全体としては復元可能であるが、これに加えて、符号化率を3/4とするのに伴い信号がパンクチャされている場合には、さらに信号の33%が欠落することになるので、全体としての欠落数が大きくなるという問題点があった。
【0013】
そこで、本発明は、ビタビ復号器に入力するための最適な軟判定ビットを選択する方法を適用することにより、白色雑音環境下でもフェージング状況下でも、常に良い特性で復調できるOFDM受信機を提供することを目的としている。また、信号が畳みこみ符号化された受信系列の符号化率にも応じて軟判定ビットの選択の仕方を変えることにより、上記問題点を解決することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のOFDM復調装置は、一次復調された復調信号のフェージング度を判定するフェージング判定手段と、前記復調信号から前記ビタビ復号器に入力する軟判定ビットを選択する軟判定ビット選択手段と、を有し、前記軟判定ビット選択手段は、前記フェージング判定手段により判定されたフェージング度に基づいて、前記復調信号の一部分を軟判定ビットとして選択することを特徴とする。具体的には、フェージング度が大きい場合には軟判定ビットの選択位置を下位ビットへ移動させ、フェージング度が小さい場合は軟判定ビットの選択位置を上位ビットへ移動させる。
【0015】
前記フェージング判定手段は、下記の2つの方法によりフェージング度を判定することができる。第1の方法は、伝播路推定用プリアンブルに含まれる各サブキャリア情報の最大値及び最小値の最大振幅差を求め、該最大振幅差に基づいてフェージング度を判定する方法である。第2の方法は、伝播路推定用プリアンブルに含まれる各サブキャリア情報の分散値を求め、該分散値に基づいてフェージング度を判定する方法である。
また、前記フェージング判定手段は、前記最大振幅差又は前記分散値と予め設定された閾値との大小を比較することにより、フェージング度を二値判定するようにしてもよい。
【0016】
前記軟判定ビット選択手段は、前記フェージング度が大きいほど、前記復調信号の下位ビットの部分を軟判定ビットとして選択することを特徴とする。具体的には、前記軟判定ビット選択手段は、前記復調信号のそれぞれ異なる部分を選択するための複数のビット選択回路を有し、前記フェージング度に基づいて、前記複数のビット選択回路のうち1つからの信号を軟判定ビットとして選択する。
【0017】
前記軟判定ビット選択手段は、さらに、前記畳みこみ符号の符号化率を表す符号化率信号が入力されており、前記フェージング度のみならず、前記符号化率信号にも基づいて軟判定ビットを選択するようになっているのが好ましい。例えば、符号化率1/2の場合を基準として、それよりも符号化率が大きい場合は軟判定ビットの選択位置を、符号化率1/2の場合よりも下位ビットへ移動させるようにすればよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明のOFDM復調装置の一実施形態の回路図を図6に示す。図5に示した従来のOFDM復調装置の回路図と異なる点は、フェージング判定回路224の追加と、ビタビ軟判定ビット選択回路230の変更のみであり、残りの部分は上に説明したとおりである。したがって、AGC回路201から乗算回路223までの処理は従来回路と同じである。
【0019】
すなわち、本実施形態のOFDM復調装置において受信された受信パケットは、AGC回路201においてAGC用プリアンブルを使用して受信レベルが一定にされ、この時点でAGC用プリアンブルは受信パケットから取り除かれる。AGC回路201を出た信号a201はA/Dコンバータ202によりディジタル信号に変換され、処理回路203において周波数同期、周波数オフセット補償され、FFT演算により二次変調が復調される。この結果、出力される信号a203は一次変調された周波数領域信号である。信号a203は、分離回路211において、伝播路推定用プリアンブルa212とペイロード部a211に分離される。複製回路212では、ペイロード部に含まれるペイロードOFDMシンボルの数だけ伝播路推定用プリアンブルが複製され、信号a213として出力される。除算回路213では、伝播路推定用プリアンブルa212でペイロードOFDMシンボルa211を除算して伝播路補償(振幅補償および位相補償)することにより、各サブキャリアにのせられた情報を正規化し、信号a215として出力する。続いて、処理回路221で、ペイロードOFDMシンボルに含まれる位相ノイズが除去され、次に複素平面上のコンスタレーション(信号配置)からビット列の信号にデマッピングされる。このデマッピングが一次復調に相当する。デマッピングされたビット信号a221に信頼度を与えるために、受信振幅絶対値で重み付けする場合は、複製回路212から出力される伝播路推定用プリアンブル信号a214の絶対値を、各サブキャリアについて、処理回路222で計算してa222として出力し、乗算回路223において、対応するサブキャリアのペイロードOFDMシンボルa221に乗じる。受信電力で重み付けする場合は、伝播路推定用プリアンブル信号a214の各サブキャリアの電力値を処理回路222で計算してa222として出力し、乗算回路223において、対応するサブキャリアのペイロードOFDMシンボルa221に乗じる。このように信頼度により重み付けされたビット情報信号a223はビタビ軟判定ビット選択回路230に入力される。
フェージング判定回路224では、受信電力情報に変換された伝播路推定用プリアンブル信号a222を用いて、受信信号が受けたフェージングの度合いを判定する。以下に説明するように、フェージングの判定には2つの方法がある。
【0020】
まず、フェージング判定回路において、第1の判定方法を使用した、本発明の第1実施例について述べる。第1の判定方法は、OFDM信号の伝播路推定用プリアンブルに含まれるサブキャリアの最大受信電力と最小受信電力の比を算出し、この比が大きいほどフェージングの影響を大きく受けていると評価する方法である。この第1実施例におけるフェージング判定回路300の回路図を図8に示す。図6における信号a222に相当する信号a301は、複数の回路302-1〜302-nからなるビット抽出回路302に入力される。回路302-1では信号a301の上位1ビットが抽出されて信号a302-1として出力され、この信号a302-1は比較器303-1においてビットパターン"0"と比較される。信号a302-1が比較器303-1に記憶されたビットパターン"0"と一致する場合には論理値0が、一致しない場合には論理値1が、信号a303-1として出力される。同様に、回路302-2では信号a301の上位2ビットが抽出されて信号a302-2として出力され、この信号a302-2は比較器303-2においてビットパターン"00"と比較される。これらが一致する場合には論理値0が、一致しない場合には論理値1が、信号a303-2として出力される。一般的には、回路302-nにおいて信号a301の上位nビットが抽出され、比較器303-nにおいてこの上位nビットとビットパターン"00‥0(nビット)"と比較され、一致する場合には論理値0が、一致しない場合には論理値1が、信号a303-nとして出力されるようになっている。こうして得られた論理値の信号a303-1〜a303-nはベクタ生成回路304に入力されて、これらn個の論理値を連結したベクタが生成される。このとき、信号a303-1の要素がMSBとなり、信号303-nの要素がLSBとなるようにする。さらに、ベクタ生成回路304はビット位置検出機能を備えており、生成されたベクタをMSBから検査して論理値が0となる最後のビット位置を検出し、このビット位置がMSBから数えて何ビット目に位置するかを信号a304として出力する。これはベクタのMSBから連続して0が続くビット数を求めたことに等しい。ここで、上記のビット位置情報を求める操作は、伝播路推定用プリアンブルに含まれる全てのサブキャリアについて行われ、その結果得られる値をそれぞれP(k)と表すこととする(kはサブキャリア番号)。
【0021】
信号a304は、最大値検出回路305と最小値検出回路306に入力される。これらの回路は、1つの伝播路推定用プリアンブルから得られるP(k)の集合から、それぞれ、最大値(Pminと表す)を検出しこれを信号a305として出力し、最小値(Pmaxと表す)を検出しこれを信号a306として出力する。減算器307は信号a305及びa306からPmin-Pmaxを計算し、この結果であるPratioを信号a307として出力する。ここで、信号a307は図6における信号a224に相当するものであり、この後、ビタビ軟判定ビット選択回路203に入力されるようになっている。
【0022】
上記Pratioの値は、1つの伝播路推定用プリアンブルに対して1回だけ計算され、この伝播路推定用プリアンブルに含まれる最大値サブキャリアと最小値サブキャリアのP(k)の比の概略値が簡易に求められる。Pratioの値が大きいときは、最大値サブキャリアと最小値サブキャリアの受信電力の差異が大きいことを意味しており、周波数選択性フェージング環境下である可能性が大きいと判断することができる。これに対して、Pratioの値が小さいほど各サブキャリアの受信電力間の差異は少ないといえるので、白色ノイズ環境下に近いと判断することができる。本発明の復調装置を用いた通信では、通常、変調周波数成分とノイズ成分の比(C/N)が大きい条件を想定している。このため、白色ノイズ環境下では、ほぼPratio≦3となることが予測される。したがって、フェージング判定回路から出力されるフェージング度信号a222(a307)は、Pratio値をそのまま表す信号としてもよいが、より簡易な方法として、所定のフェージング環境判定条件(上記ではPratio≦3)が満たされたか否か(白色雑音環境下かフェージング環境下か)を示す二値情報を信号a222(a307)として採用しても良い。
【0023】
以下、具体例を用いて、上記第1のフェージング判定方法を採用したフェージング判定回路の機能を説明する。1OFDMシンボルは8本のサブキャリアから構成されているとする。伝播路推定用プリアンブルは既知の値で同振幅絶対値を有するものとし、送信側で例えば{1, -1, 1, 1, -1, -1, 1, -1}の値を各サブキャリアに割り当て、変調したものを使用する。図6に示すように、受信回路の回路222で伝播路推定用プリアンブルは電力値に変換されるので、フェージング判定回路に入力される各サブキャリア情報は正の数である。各サブキャリア上を伝送される信号は2の補数で表現されているものとする。OFDM復調装置内での演算時に、データの値表現に割り当てられているビット数を16ビットとし、ビタビ復号器でのビタビ軟判定ビット数を6ビットとする。
【0024】
フェージング判定回路に入力するための、電力情報に変換された伝播路推定用プリアンブル信号a222の例として、伝播路推定用プリアンブル1及び2を以下に示す。これらの伝播路推定用プリアンブルは各サブキャリアに対応する8つの要素から構成されている。フェージング判定回路において、これらの要素から最大値及び最小値を検出し、その比に応じてフェージングの度合いを判定する。まず、伝播路推定用プリアンブル1(電力値なので全て正の数である)の例について述べる。
【0025】
伝播路推定用プリアンブル1
0000111000000010(サブキャリア1)
0010111010100000(サブキャリア2)
0000011100000001(サブキャリア3)
0011110000000000(サブキャリア4)
0100101000000001(サブキャリア5)
0111101001111111(サブキャリア6)
0000001111101010(サブキャリア7)
0000100001010111(サブキャリア8)
【0026】
この8つの要素の中から最大値と最小値を検出すると、
最大値=0111101001111111(サブキャリア6)
最小値=0000011100000001(サブキャリア3)
となる。最大値においてMSBから連続して0が続くビット数はPmax=1であり、最小値においてMSBから連続して0が続くビット数はPmin=5であり、したがって、Pratio=Pmin-Pmax=4となる。上記に従い、Pratio≦3ならば白色ノイズ環境下であるという判断基準を採用すると、伝播路推定用プリアンブル1はフェージング環境下を伝送されたOFDMシンボルであると判断することができる。もちろん、Pratio=4という値をそのままフェージング度信号a222として用いてもよい。
【0027】
次に、伝播路推定用プリアンブル2の例について述べる。
伝播路推定用プリアンブル2
0011100001000011(サブキャリア1)
0010111010100010(サブキャリア2)
0111010000000001(サブキャリア3)
0011110000000011(サブキャリア4)
0100101000000000(サブキャリア5)
0111101001111100(サブキャリア6)
0011111010111101(サブキャリア7)
0010000101100110(サブキャリア8)
【0028】
この8つの要素の中から最大値と最小値を検出すると、
最大値=0111101001111100(サブキャリア6)
最小値=0010000101100110(サブキャリア8)
となる。最大値においてMSBから連続して0が続くビット数はPmax=1であり、最小値においてMSBから連続して0が続くビット数はPmin=2であり、したがって、Pratio=Pmin-Pmax=1となる。上記に従い、Pratio≦3ならば白色ノイズ環境下であるという判断基準を採用すると、伝播路推定用プリアンブル2は白色ノイズ環境下を伝送されたOFDMシンボルであると判断することができる。もちろん、Pratio=1という値をそのままフェージング度信号a222として用いてもよい。
【0029】
次に、フェージング判定回路において、第2の判定方法を使用した、本発明の第2実施例について述べる。第2の判定方法は、OFDM信号の伝播路推定用プリアンブルに含まれるサブキャリアごとの受信電力分布を調べ、この分布の分散が大きいほどフェージングの影響を大きく受けていると評価する方法である。この第2実施例におけるフェージング判定回路400の回路図を図9に示す。ここで、P(k)を求めるまでの回路構成は第1実施例と同様であり、図6における信号a222に相当する信号a401は、回路400に入力されて、回路402-1〜402-n、403-1〜403-n及び404を経た後、信号a404として出力される。信号a404は、伝播路推定用プリアンブルの各サブキャリアに対応する要素において、MSBから連続して0が続くビット数を算出した結果を出力したものであり、この値をP(k)と表す(kはサブキャリア番号)。最小値検出回路405では、P(k)の集合の中から最小値Pmaxを検出し、これを信号a405として出力する。このPmaxは1つの伝播路推定用プリアンブルについて1回だけ計算されるものであり、最大値サブキャリアの値においてMSBから連続して0が続くビット数に相当する値である。減算器406では、信号a404によって与えられる各サブキャリアのP(k)と、信号a405によって与えられる最小値Pmaxとから、Pratio(k)=P(k)-Pmaxを各サブキャリアについて計算し、信号a406として出力する。これは、各サブキャリアに対応する要素の値とそれらの最大値との間にどれだけ差があるかを求めたことに相当する。こうして得られたPratio(k)の分散値σ2を、統計論に基づく下式(1)を用いて算出する。
σ2 = 《 [ Pratio(k) − 《 Pratio(k) 》 ]2 》 (1)
ただし、《Pratio(k)》はPratio(k)の平均値を表すものとする。
【0030】
回路407〜410は上式に従って分散値を求めるための回路である。ここで、σ2の値が大きいほどフェージングの程度が大きいと判断することができる。したがって、例えば、この分散値がσ2≦0.5でれば白色ノイズ環境下であるという判定条件を予め設定しておくことにより、フェージング判定回路から出力されるフェージング度信号は、上記判定条件(σ2≦0.5)が満たされたか否かを示す二値情報とすることができる。この判定条件は、以下のようにして求めることができる。一般に、白色ノイズ環境下では、振幅の分散はガウス分布に従うことが知られており、フェージングの影響がある場合には、この分布からのずれが生じることになる。したがって、白色ノイズ環境下における振幅分散値を予め基準値として規定しておけば、これをフェージング程度の判断基準とすることもできる。上記の例は、この基準値を0.5とした場合に相当する。もちろん、分散値σ2をそのままフェージング度信号に採用してもよい。
【0031】
以下、具体例を用いて、上記第2のフェージング判定方法を採用したフェージング判定回路の機能を説明する。フェージング判定回路に入力する伝播路推定用プリアンブル1及び2は、上記の第1のフェージング判定方法の場合と同様に、各サブキャリアに対応する8つの要素から構成されている。フェージング判定回路において、これらの要素から最大値を検出し、他のサブキャリアの大きさと比較し、値の小さいサブキャリアの割合に応じてフェージングの度合いを判定する。
【0032】
まず、伝播路推定用プリアンブル1について述べる。
伝播路推定用プリアンブル1
0000111000000010(サブキャリア1)
0010111010100000(サブキャリア2)
0000011100000001(サブキャリア3)
0011110000000000(サブキャリア4)
0100101000000001(サブキャリア5)
0111101001111111(サブキャリア6)
0000001111101010(サブキャリア7)
0000100001010111(サブキャリア8)
【0033】
この8つの値の中から最大値を検出すると
最大値=0111101001111111(サブキャリア6)
となる。最大値においてMSBから連続して0が続くビット数はPmax=1であり、同様にして他のサブキャリアについても、MSBから連続して0が続くビット数を算出し、得られた値をそれぞれP(k)と表す(kはサブキャリア番号)。P(k)のそれぞれの値は以下のとおりである。
P(1) = 4
P(2) = 2
P(3) = 5
P(4) = 2
P(5) = 1
P(6) = 1
P(7) = 6
P(8) = 4
ここで、k=1〜8について、Pratio(k) = P(k) − Pmaxを算出すると、
Pratio(1) = 3
Pratio(2) = 1
Pratio(3) = 4
Pratio(4) = 1
Pratio(5) = 0
Pratio(6) = 0
Pratio(7) = 5
Pratio(8) = 3
となる。これらの値を用いて分散値を計算するとσ2=3.1となる。前述した、σ2≦0.5であれば白色ノイズ環境下であるという判断基準を採用して、フェージング程度を二値で示すとすれば、この伝播路推定用プリアンブル1はフェージング環境下を伝送されたOFDMシンボルであると判断することができる。もちろん、σ2=3.1という値をそのままフェージング度信号a410として用いてもよい。
【0034】
次に、伝播路推定用プリアンブル2について述べる。
伝播路推定用プリアンブル2
0011100001000011(サブキャリア1)
0010111010100010(サブキャリア2)
0111010000000001(サブキャリア3)
0011110000000011(サブキャリア4)
0100101000000000(サブキャリア5)
0111101001111100(サブキャリア6)
0011111010111101(サブキャリア7)
0010000101100110(サブキャリア8)
【0035】
この8つの値の中から最大値を検出すると
最大値=0111101001111100(サブキャリア6)
となる。最大値においてMSBから連続して0が続くビット数はPmax =1であり、同様にして他のサブキャリアについても、MSBから連続して0が続くビット数を算出し、得られた値をそれぞれP(k)と表す(kはサブキャリア番号)。P(k)のそれぞれの値は以下のとおりである。
P(1) = 2
P(2) = 2
P(3) = 1
P(4) = 2
P(5) = 1
P(6) = 1
P(7) = 2
P(8) = 2
ここで、k=1〜8について、Pratio(k) = P(k) − Pmaxを算出すると、
Pratio(1) = 1
Pratio(2) = 1
Pratio(3) = 0
Pratio(4) = 1
Pratio(5) = 0
Pratio(6) = 0
Pratio(7) = 1
Pratio(8) = 1
となる。これらの値を用いて分散値を計算するとσ2=0.2となる。前述した、σ2≦0.5であれば白色ノイズ環境下であるという判断基準を採用して、フェージング程度を二値で示すとすれば、この伝播路推定用プリアンブル2は白色ノイズ環境下を伝送されたOFDMシンボルであると判断することができる。もちろん、σ2=0.2という値をそのままフェージング度信号a410として用いてもよい。
【0036】
一般的に、無線通信において、受信信号は様々なノイズの影響を受けていることが考えられる。本実施例では、フェージング度を判定するのに、伝播路推定用プリアンブルに含まれる各サブキャリアの振幅の分散値σ2を用いることにより、例えば、あるサブキャリアが非常に大きなノイズを受けて振幅が著しく増大したとしても、その影響がフェージング度の判定に反映されにくくなっている。したがって、本実施例を用いれば、ノイズの影響にも強い復調装置が得られる。
【0037】
次に、このようにして得られたフェージング度信号a224に基づいてビタビ軟判定ビット信号a233を生成する本発明の第3実施例を、図6を参照しながら説明する。ビタビ軟判定ビット選択回路230は、複数個(図中ではn個)のビット選択回路232-1〜232-nを有する。この回路230の複製回路231に入力されたビット情報信号a223は、ビット選択回路232-1〜232-nの個数分、すなわちn個に複製されて、各ビット選択回路232-1〜232-nに入力される。各ビット選択回路232-1〜232-nでは、シフト演算、丸め込み演算及び切捨て演算等が行われ、ビット信号a233のビット数幅は所定の軟判定ビット数幅に削減されて信号a232-1〜a232-nとして出力される。これらn個の信号から、どの信号をビタビ復号器に入力する軟判定ビット信号a233として採用するかは、選択回路233において、フェージング判定回路224で算出されたフェージング度信号a224に基づいて決定される。
【0038】
以下に、ビタビ軟判定ビット選択回路230における軟判定ビットの選択の具体例を説明する。概略的には、送信器側において16QAMなどの一次変調でマッピングされた複素平面上の信号を、ビット情報信号a221にデマッピングし、これにシフト処理や丸め込み処理などを加えて所定の軟判定ビット数幅にビット数を削減した信号a233を、ビタビ復号器241に入力する。今、信号a221の値を表現するのに割り当てられているビット数を16ビットとすると、例えば、デマッピングされたビット情報a221のうちの1サンプルは、
0000110111101000(信号a223の1サンプル)
とすることができる。ただし、このサンプルは2の補数で表現している。このような16ビット幅の信号を、6ビットの演算精度のビタビ復号器に入力する例を説明する。16ビットのようにビット幅の大きい情報をそのままビタビ復号器で処理しようとすると、回路規模が膨大になるのみならず、高い計算負荷に伴う内部での信号遅延時間が増え、要求処理速度が満たされなくなってしまう。そこで、この計算負荷を和らげるために、実際にはデマッピングされたビット情報を、例えば6ビットなどにビット数を削減してビタビ復号器に入力し、回路にかかる負担を緩和するのが一般的である。6ビットに削減された信号をビタビ軟判定ビットと呼ぶ。
【0039】
ビタビ軟判定ビット選択回路230において、まず、16ビット幅のビット情報信号a223はビット選択回路232-1〜232-nの個数分に複製されて、各ビット選択回路232-1〜232-nに入力される。ここではビット選択回路の個数を、例えばn=6とし、それぞれの回路は232-1、232-2、232-3、232-4、232-5、232-6とする。各ビット選択回路232-1〜232-6には、それぞれ所定のビットシフト量が設定されており、ビット情報信号a223を所定ビットシフト量だけMSB方向にシフトさせ丸め込み処理などを行った後に、MSBから軟判定ビット分の6ビットを選択し、これが各ビット選択回路232-1〜232-6の出力となる。例えば、ビット選択回路1(232-1)ではシフト量が0、ビット選択回路2(232-2)ではシフト量が1、ビット選択回路3(232-3)ではシフト量が2、ビット選択回路4(232-4)ではシフト量が3、ビット選択回路5(232-5)ではシフト量が4、ビット選択回路6(232-6)ではシフト量が5と設定されているとする。ビット選択回路におけるビットシフト量の設定値が大きいほど振幅の小さい信号が有効となり軟判定復調されることを意味し、また振幅の大きい信号はクリップされて硬判定されることを意味する。
【0040】
上記の第1及び第2のフェージング判定方法のいずれを用いる場合でも、フェージング度信号a224の値が大きいほどフェージング度合いが大きいことを意味するように定義されている。したがって、これらの判定方法のいずれかと、本実施例とを組み合わせて用いることにより、すなわち、図8又は9のフェージング判定回路300又は400を、図6における本実施例のフェージング判定回路224として用いることにより、判定されたビット情報信号a223のフェージング度の大きさと、各ビット選択回路232-1〜232-6に設定されたビットシフト量とを関連付けることが可能となる。
【0041】
上記のように各ビット選択回路のビットシフト量が決定されているとき、上記の信号a223の1サンプルが入力されたビット選択回路232-1〜232-6からの出力は以下のようになる。
000011(ビット選択回路232-1)
000110(ビット選択回路232-2)
001101(ビット選択回路232-3)
011011(ビット選択回路232-4)
011111(ビット選択回路232-5)
011111(ビット選択回路232-6)
【0042】
なお、2の補数表現では、上記の信号a223の1サンプルのうち先頭ビット(MSB)は符号ビットとして用いられている。したがって、軟判定ビット選択する際には、まず先頭ビットを選択した後、上記の方法によりビットシフトされたビット位置からこれに続く5ビットを選択するようになっている。また、上記において、ビット選択回路232-5及び232-6で生成されるビット信号は、ぞれぞれ、MSBから2ビット目以下が、上記の信号a223の1サンプルの所定のビットシフト位置から選択される値と一致していない。これは、該ビットシフト位置よりも上位のビットに既に1であるビットが存在するため、生成される信号の2ビット目以下のビット値を全て1とすることにより、軟判定ビットの値を飽和させるようにしてあるからである。
【0043】
こうして得られたビット選択回路232-1〜232-6からの6つの出力信号a232-1〜a232-6のうち、いずれの出力信号をビタビ復号器241に入力するかを、フェージング度信号a224に基づいて決定する。実施例1においてPratioの値をそのままフェージング度信号a224として用いる場合、例えば、信号a224に相当するフェージング度Pratioの値に応じて、Pratio=1の時にはビット選択回路(232-1)(ビットシフト量0)の出力が、Pratio=2の時にはビット選択回路(232-2) (ビットシフト量1)の出力が、Pratio=3の時にはビット選択回路(232-3) (ビットシフト量2)の出力が、Pratio=4の時にはビット選択回路(232-4) (ビットシフト量3)の出力が、Pratio=5の時にはビット選択回路(232-5) (ビットシフト量4)の出力が、Pratio=6以上の時にはビット選択回路(232-6)の出力(ビットシフト量5)が、ビタビ復号器241への入力として、選択回路233において選択されるようにすることができる。なお、あまりにビットシフト量が大きくなると、すなわちあまりに振幅の小さい信号を復号の対象すると、大部分の振幅の大きな信号が全てクリップされてしまい、意味がなくなってしまうことが考えられる。したがって、ビットシフト量をある程度有意な復号ビットが得られる範囲内にとどめておくこと、すなわち、ビットシフトの下げ止めを予め設定しておくのが好ましい。
【0044】
本発明の実施例1において、伝播路がフェージング環境下であるか白色雑音環境下であるかの二値でフェージング度信号を生成する例(Pratio≦3であれば白色ノイズ環境下とする)を説明した。これを実施例3に応用したOFDM復調装置を作成し、復調信号のPER(Packet Error Ratio: パケットエラー率)特性を測定する実験を行った。その測定結果を図10〜11に示す。本実験で使用した1つのOFDMパケットには、6個のOFDMシンボルが含まれており、OFDMシンボル長は4マイクロ秒で、そのうちガードインターバル長は800ナノ秒である。送信データ系列は符号化率1/2の畳みこみ符号で符号化されている。伝播路環境として、白色雑音環境と、室内環境を想定した18波の遅延波がある遅延分散が50ナノ秒のフェージングモデルを使用した。軟判定ビット選択回路230の中に2つのビット選択回路232-1(ビットシフト量1)及び232-2(ビットシフト量3)を設置し、フェージング度信号a224に応じて、白色雑音環境下と判定された場合にはビット選択回路232-1の出力信号a232-1を、フェージング環境下と判定された場合にはビット選択回路232-2の出力信号a232-2を、軟判定ビット選択回路230の出力信号a233として選択するようにした。
【0045】
本実験で測定された白色雑音環境下のPER特性を図10に、フェージング環境下のPER特性を図11に示す。ここでは、AWGN(Additive White Gauss Noise: 加法性白色ガウス雑音)を用いて白色雑音環境を作り出している。凡例に示す"ビットシフト量1"及び"ビットシフト量3"は、それぞれ、軟判定ビットの選択位置を固定した従来例のビタビ軟判定回路において、電力の高い位置のビットを軟判定ビットとして選択した場合、及び一部のサブキャリアをクリップして電力の低い部分の位置のビットを軟判定ビットとして選択した場合の測定結果を示している。図10に示す白色ノイズ環境下では"ビットシフト量1"の方がPER特性が良く、図11に示すフェージング環境下では"ビットシフト量3"の方がPER特性が良いことが分かる。
【0046】
また、凡例"フェージング判定適応制御"で示すのが、本発明の実施例1を実施例3に応用したOFDM復調装置のPER特性である。本発明のOFDM復調装置により復調された信号は図10に示す白色雑音環境下では"ビットシフト量1"に近いPER特性を、図11に示すフェージング環境下では"ビットシフト量3"に近い特性を示していることが分かる。したがって、本発明の実施例1のフェージング判定方法及び実施例3のビタビ軟判定選択回路によれば、信号の伝播路が白色環境下であるかフェージング環境下であるかを適切に判断して、これに適応したビタビ軟判定ビットの選択を行うことができると言える。また、実施例1で例としてあげた、Pratio≦3であれば白色ノイズ環境下であるという判定基準は妥当であるといえる。
【0047】
次に、本発明の第4実施例を図7に示す。第4実施例では、フェージング信号a524に加えて、畳みこみ符号の符号化率に応じても、軟判定ビットの選択の仕方を変える。図6に示す第3実施例の回路図と異なる点は、上位層などに制御器542を有し、この制御器542から受信符号化系列の符号化率信号a542が選択回路533に入力されるようになっている点である。選択回路533は、フェージング度信号a524と符号化率信号a525の2つの信号に基づいて、ビタビ軟判定ビット信号a533を生成する。
【0048】
実施例3と同様に、ビタビ軟判定ビット選択回路230はn個のビット選択回路532-1〜532-nを有するものとし、ここではn=6である例を考える。ビット選択回路532-1〜532-6からの6つの出力信号a532-1〜a532-6のうち、いずれの出力信号をビタビ復号器541に入力するかを、フェージング度信号a524及び符号化率信号a542に基づいて決定する。ここで、実施例1の例と同様に、Pratioの値をそのままフェージング度信号a524として用いるものとする。
さらに、本実施例では、符号化率が1/2である例と3/4である例を考えることとし、それぞれの例におけるビット回路の選択を表1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0003756122
【0050】
符号化率が1/2である場合には、実施例1の例と全く同様にしてビット選択回路532-1〜532-6が選択される。すなわち、
Pratio=1の時にはビット選択回路(532-1)(ビットシフト量0)の出力が、Pratio=2の時にはビット選択回路(532-2) (ビットシフト量1)の出力が、Pratio=3の時にはビット選択回路(532-3) (ビットシフト量2)の出力が、Pratio=4の時にはビット選択回路(532-4) (ビットシフト量3)の出力が、Pratio=5の時にはビット選択回路(532-5) (ビットシフト量4)の出力が、Pratio=6以上の時にはビット選択回路(532-6)の出力(ビットシフト量5)が、ビタビ復号器541への入力として、選択回路533において選択されるようにする。
【0051】
一方、符号化率が3/4である場合には、
Pratio=1の時にビット選択回路(532-3) (ビットシフト量2)の出力が、Pratio=2の時にビット選択回路(532-4) (ビットシフト量3)の出力が、Pratio=3の時にはビット選択回路(532-5) (ビットシフト量4)の出力がPratio=4の時にはビット選択回路(532-6) (ビットシフト量5)の出力が、Pratio=5の時にはビット選択回路(532-6) (ビットシフト量5)の出力が、Pratio=6以上の時にはビット選択回路(532-6)の出力(ビットシフト量5)が、ビタビ復号器541への入力として、選択回路533において選択されるようにする。
【0052】
表1において、同じPratioの値で比較すると、符号化率が大きいほど、ビットシフト量の大きいビット選択回路からの出力を採用するようになっている。例えば、Pratio=1の場合、符号化率1/2であればビット選択回路1(532-1)(ビットシフト量0)を使用するが、符号化3/4であればビット選択回路3(532-3)(ビットシフト量2)を使用する。これは、受けるフェージングの程度が一緒であっても、符号化率が大きい場合は、符号化率が小さい場合に比較して、ビタビ軟判定ビットの選択位置を、より下位ビットから選択するということである。選択回路533には、表1に示すようなテーブルを予め記憶させておき、それを参照して軟判定ビット信号a533を出力する。
【0053】
本発明の実施例1において、伝播路がフェージング環境下であるか白色雑音環境下であるかの二値でフェージング度信号を生成する例(Pratio≦3であれば白色ノイズ環境下とする)を説明した。これを実施例4に応用したOFDM復調装置を作成し、復調信号のPER(Packet Error Ratio: パケットエラー率)特性を測定する実験を行った。その測定結果を図12〜13に示す。本実験で使用した1つのOFDMパケットには、6個のOFDMシンボルが含まれており、OFDMシンボル長は4マイクロ秒で、そのうちガードインターバル長は800ナノ秒である。伝播路環境として、白色雑音環境と、室内環境を想定した18波の遅延波がある遅延分散が50ナノ秒のフェージングモデルを使用した。送信データ系列として符号化率1/2の畳みこみ符号で符号化されているものと、符号化率3/4の畳みこみ符号で符号化されているものの2種類を用意し、それぞれを16QAMで一次変調した。軟判定ビット選択回路230の中に3つのビット選択回路532-1(ビットシフト量1)、532-2(ビットシフト量3)、532-3(ビットシフト量5)を設置し、フェージング度信号a524と符号化率信号a542に基づいて、いずれかのビット選択回路からの出力信号を選択しこれを出力信号a533として採用する。具体的には、伝播路が白色雑音環境下と判定されると、符号化率にかかわらずビット選択回路532-1の出力信号a532-1を、フェージング環境下かつ符号化率1/2と判定されるとビット選択回路532-2の出力信号a532-2を、フェージング環境下かつ符号化率3/4と判定されるとビット選択回路532-3の出力信号a532-3を、軟判定ビット選択回路230の出力信号a533として選択するようになっている。
【0054】
図12に符号化率1/2の場合の、図13に符号化率3/4の場合のフェージング環境下でのPER特性の測定結果をそれぞれ示す。凡例"ビットシフト量1"、"ビットシフト量3"、"ビットシフト量5"で示しているのは、軟判定ビットの選択位置を固定した従来例のビタビ軟判定回路において、それぞれ、電力が高い位置のビット、電力が中程度の位置のビット、及び電力が低いの位置のビットを軟判定ビットとして選択した場合の測定結果を示している。図12に示す符号化率1/2の場合では"ビットシフト量3"のとき、図13に示す符号化率3/4の場合では"ビットシフト量5"のときにPER特性が良いことが分かる。これは、符号化率1/2の符号化系列と符号化率3/4の符号化系列のそれぞれが、同一のフェージングによる歪みをうけてOFDM信号帯域内の受信レベルが図2に示す状態になった場合、符号化率1/2の場合には図2におけるビタビ軟判定ビット包含領域2を、符号化率3/4の場合にはビタビ軟判定ビット包含領域3を選択してビタビ軟判定ビットとして採用することに相当する。つまり、符号化率が高い場合は、ビタビ軟判定ビット選択回路でのビットシフト量を大きくして、軟判定ビットの選択位置を低電力方向にシフトすることにより、PER特性が向上するということが分かる。
【0055】
また、凡例"フェージング判定適応制御"で示すのが、本発明の実施例1を実施例4に応用したOFDM復調器のPER特性である。本発明のOFDM復調装置により復調された信号は、図12では凡例"ビットシフト量=3"に近いPER特性を、図13では凡例"ビットシフト量=5"に近いPER特性を示していることが分かる。したがって、本発明の実施例1のフェージング判定方法及び実施例4のビタビ軟判定選択回路によれば、伝播路のフェージングの程度を適切に判定するとともに、畳みこみ符号の符号化率の大小にも対応して、最適なビタビ軟判定ビットの選択を行うことができると言える。
【0056】
したがって、本発明のOFDM復調装置を用いれば、実施例1又は2の方法でフェージングの度合いを判定し、その度合いに応じて、実施例3の方法によりクリップするサブキャリアの数と、欠落する信号の数を制御することができ、最適な特性の信号が得られるようになっている。また、実施例4に示すように畳みこみ符号の符号化率によっても、クリップするサブキャリアの数と、欠落する信号の数を制御することができ、さらに最適な特性の信号が得られるようになる。
【0057】
図14に、本発明のOFDM復調装置の他の実施例を示す。本実施例では、分離回路611、複製回路613及び乗算回路614からなる回路610のみが、本発明の第1〜第4実施例と異なっている。なお、フェージング判定回路624には第1及び第2実施例のいずれを用いてもよく、また、ビタビ軟判定ビット選択回路には第3及び第4実施例のいずれを用いてもよい。
【0058】
回路610において、一次変調された信号a603は、分離回路611において、信号a612で示す伝播路推定用プリアンブルと、信号a611で示すペイロードOFDMシンボルとに分離されて出力される。処理回路612において、伝播路推定用プリアンブルの各サブキャリア信号の位相共役が計算され、これが信号a613として出力され、複製回路613においてペイロード部に含まれるペイロードOFDMシンボルの数だけ複製されて、信号a614として出力される。
【0059】
乗算回路614では、対応する各サブキャリアについて、伝播路推定用プリアンブルの位相共役信号a614とペイロードOFDMシンボルa611を複素乗算することにより、伝播路で受けた位相回転が補償される。また、振幅については、伝播路推定用プリアンブルa614の受けた伝播路振幅特性とペイロードOFDMシンボルa611が受けた伝播路振幅特性が乗じられることになり、これは、各サブキャリアは受信電力で重み付けされることに相当する。したがって、図5に示すような従来回路例におおける、ペイロードOFDMシンボルを伝播路推定用プリアンブルで除算することによるペイロードOFDMの正規化、伝播路推定用プリアンブルに伝播路推定用プリアンブルの位相共役を乗算することによる受信電力の計算、正規化されたペイロードOFDMシンボルの受信電力による重み付けの3ステップの計算を、本実施例ではペイロードOFDMシンボルに伝播路推定用プリアンブルの位相共役を乗算するという1ステップの計算で完了することができる。
【0060】
この等価性を数式で説明する。ある時間のOFDMシンボルに注目して、Sp(k)は送信伝播路推定用プリアンブルOFDMシンボル、Sd(k)は送信ペイロードOFDMシンボル、kはサブキャリア番号とする。α(k)は伝播路特性を示すものとする。また、*は位相共役を表すものとする。なお、伝播路推定用プリアンブルは各サブキャリアの受信電力比較を容易にするために同振幅の情報がのせられている。一般的に、伝播路特性α(k)を受けるので、受信伝播路推定用プリアンブルはSd(k)×α(k)、受信ペイロードOFDMシンボルはSd(k)×α(k)となる。従来例における伝播路補償による正規化は、受信ペイロードOFDMシンボルを受信伝播路推定用プリアンブルで除算することによる。
【0061】
[Sd(k)×α(k)] / [Sp(k)×α(k)] (2)
各サブキャリアの受信電力は、伝播路推定用プリアンブルに位相共役を乗じることにより計算できる。
[Sp(k)×α(k)]×[Sp(k)×α(k)]* (3)
ペイロードOFDMシンボルの受信電力による重み付けは、式(2)と式(3)を乗じることであるから、
Figure 0003756122
となり、これは受信ペイロードOFDMシンボルに受信伝播路推定用プリアンブルOFDMシンボルの位相共役を乗じたことに他ならない。したがって、本実施例では、回路610を導入することにより、従来例と比較して、乗算器一個と除算器一個を節約することがでる。このように、演算回路を減らすことによって、演算精度の劣化を防ぐことができ、また、除算器の使用を避けることにより演算処理の遅延を防ぐこともできる。
【0062】
本実施例では、特に、他の実施例とは異なり、復調信号を振幅ではなく電力で重み付けするので、ビタビ復号器に入力される信号のダイナミックレンジが増大する。したがって、従来のような軟判定ビットの選択位置を固定している回路において、本実施例の回路210を採用しても、上記のようにダイナミックレンジの大きい信号はビタビ復号器でうまく復号されない可能性が高い。しかしながら、これを本発明の第1〜第4実施例と組み合わせて使用することにより、ビタビ軟判定ビット選択回路において最適な軟判定ビット選択が行われるようになるので、上記のような利点を有する回路210をOFDM復調装置に採用することができることになる。
【0063】
なお、上記各実施の形態に係るOFDM復調装置では、OFDM復調装置の受信に適用した例であるが、二次変調から復調するものであればどのような装置に用いてもよく、また二次変調はOFDM変調には限定されない。例えば無線及び有線の送受信機、中継器、TVの映像検波回路等の各種復調装置に適用できることは言うまでもない。特に、OFDM方式を含むマルチキャリア変調方式全般に適用できるほか、CDMA等の同一時刻に広帯域の周波数帯城を使用して通信を行う無線通信装置に用いられる復調装置に適用して好適である。
【0064】
また、上記実施の形態では、OFDM復調装置という名称を用いているが、これは説明の便宜上であり、例えばOFDM受信機、OFDM無線システム、マルチキャリア通信装置、受信電力による尤度付与方法等でもよく、また、通信装置等の一部に組み込まれたものであってもよい。
さらに、上記OFDM復調装置を構成する分離回路、複製回路、ビット選択回路等の種類、数などは上述した各実施の形態に限られない。
【0065】
【発明の効果】
本発明では、伝播路推定用プリアンブルに含まれるサブキャリア電力情報の最大値と最小値の比を計算する方法、または、サブキャリア電力情報の分布から分散を計算する方法により、OFDMパケットが伝播路において受けたフェージングの度合いを測定する方法を説明した。フェージングの度合いが大きいほど受信電力の低いサブキャリアの割合が多いと判断し、ビタビ軟判定ビットの選択位置を下位ビット方向に持っていくことで、OFDMシンボルに含まれる各サブキャリア情報の尤度の大小を明確化できるようにした。このようにして、ビタビ復号器に入力されるビタビ軟判定ビットの選択方法を多様化することにより、伝播路が白色雑音環境下であるか、フェージング環境下であるかにかかわらず、伝播環境に応じた良特性の復調が可能となる。また、受信符号化系列の符号化率の大小に応じても、ビタビ復号器に入力するビタビ軟判定ビットの選択の方法を多様化させることで、符号化率にも応じたさらに良特性の復調が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】白色雑音環境下におけるOFDM信号のスペクトルを示すグラフ線図である。
【図2】フェージング環境下におけるOFDM信号のスペクトルを示すグラフ線図である。
【図3】一般的なOFDM受信パケットの構成を概略的に示す図である。
【図4】 OFDM変調方式において、一次変調に用いられる16QAM変調のコンスタレーション例を示す図である。
【図5】従来のOFDM受信装置を概略的に示すブロック回路図である。
【図6】本発明の第3実施例の回路構成を概略的に示すブロック回路図である。
【図7】本発明の第4実施例の回路構成を概略的に示すブロック回路図である。
【図8】本発明の第1実施例の回路構成を概略的に示すブロック回路図である。
【図9】本発明の第2実施例の回路構成を概略的に示すブロック回路図である。
【図10】本発明の第1及び第3実施例によるOFDM復調装置及び従来例のOFDM復調装置を用いた実験結果を示すグラフ線図である。
【図11】本発明の第1及び第3実施例によるOFDM復調装置及び従来例のOFDM復調装置を用いた実験結果を示すグラフ線図である。
【図12】本発明の第1及び第4実施例によるOFDM復調装置及び従来例のOFDM復調装置を用いた実験結果を示すグラフ線図である。
【図13】本発明の第1及び第4実施例によるOFDM復調装置及び従来例のOFDM復調装置を用いた実験結果を示すグラフ線図である。
【図14】本発明のOFDM復調装置の他の実施例の回路構成を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
101,201 AGC回路
102,202 A/D変換回路
103,203 周波数補償回路
111,211 分離回路
121,221 位相補償及びデマッピング回路
130,230 ビタビ軟判定ビット選択回路
141,241,541 ビタビ復号器
224, 300,400 フェージング判定回路
232,532 ビット選択回路
233,533 選択回路
302,402 ビット抽出回路
303,403 比較器
304,404 ベクタ生成回路
305 最大値検出回路
306,405 最小値検出回路
542 制御器

Claims (7)

  1. 畳み込み符号を復号するビタビ復号器を備えるOFDM信号の復調装置において、
    一次復調された復調信号のフェージング度を判定するフェージング判定手段と、前記復調信号から前記ビタビ復号器に入力する軟判定ビットを選択する軟判定ビット選択手段と、を有し、
    前記軟判定ビット選択手段は、前記フェージング判定手段により判定されたフェージング度に基づいて、前記復調信号の一部分を軟判定ビットとして選択することを特徴とするOFDM復調装置。
  2. 前記フェージング判定手段は、伝播路推定用プリアンブルに含まれる各サブキャリアの振幅の最大値及び最小値の最大振幅差を求め、該最大振幅差に基づいてフェージング度を判定することを特徴とする請求項1に記載のOFDM復調装置。
  3. 前記フェージング判定手段は、伝播路推定用プリアンブルに含まれる各サブキャリアの振幅の分散値を求め、該分散値に基づいてフェージング度を判定することを特徴とする請求項1に記載のOFDM復調装置。
  4. 前記フェージング判定手段は、前記最大振幅差又は前記分散値と予め設定された閾値との大小を比較することにより、フェージング度を判定することを特徴とする請求項2又は3に記載のOFDM復調装置。
  5. 前記軟判定ビット選択手段は、前記フェージング度が大きいほど、前記復調信号の下位ビットの部分を軟判定ビットとして選択することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のOFDM復調装置。
  6. 前記軟判定ビット選択手段は、前記復調信号のそれぞれ異なる部分を選択するための複数のビット選択回路を有し、前記フェージング度に基づいて、前記複数のビット選択回路のうち1つからの信号を軟判定ビットとして選択することを特徴とする請求項1に記載のOFDM復調装置。
  7. 前記軟判定ビット選択手段は、さらに、前記畳みこみ符号の符号化率を表す符号化率信号が入力されており、該符号化率信号及び前記フェージング度に基づいて軟判定ビットを選択することを特徴とする請求項1、5又は6に記載のOFDM復調装置。
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