JP5021509B2 - マルチキャリア受信装置 - Google Patents

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本発明は、マルチキャリア伝送方式で送信された信号を受信する受信装置に関する。
近年、周波数選択性フェージング環境にある無線LAN等の無線通信、あるいは電力線搬送通信等の有線通信では、マルチキャリア伝送方式のひとつであるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)が利用されている。OFDMを用いた受信方法では、特許文献1,2に示すように、復調処理として離散フーリエ変換が施される。離散フーリエ変換された信号は周波数軸上の複素シンボルであり、チャネル等化器では、既知シンボルから各周波数について伝達関数を求め、伝達関数の逆数を等化係数とし、この等化係数を乗算することにより、伝送路による歪みを補正している。
さらに、特許文献3には、伝送効率の向上のためにサブキャリア適応変調技術が提案されている。サブキャリア適応変調とは、伝送路の状況に応じて各サブキャリアの変調方式や符号化率を、予め準備されている複数の中から選択可能にするものである一方、極端に伝送品質の劣悪なサブキャリアを不使用として処理するものである。
特開2000−228657号公報 特開2000−244442号公報 特開2006−186630号公報
ところで、デジタル回路では、ビット数と回路規模とは比例しており、かつ回路内の各演算部のビット数には制約がある。回路規模の小型化の要請に応えるためには、ビット数を可能な限り制限する必要がある。しかし、ビット数を制限すると、当然のことながら表現可能な範囲(ダイナミックレンジ)が狭くなる。チャネル等化器において、等化係数を算出する過程で表現可能範囲外となると、等化が正しく行われず、データを誤ってしまうという問題がある。具体的には、チャネル等化器で処理されたデータが表現可能範囲の境界付近の値となるような場合、等化処理を行う毎に、正しく等化される場合とされない場合とが混在することになる。伝送路特性評価時には正しく等化される一方、データ伝送時に誤って等化処理されてしまうと、エラーが期待値を超える場合がある。以上の問題は、遅延波の多い、周波数選択性フェージングが劣悪な環境において顕著に現れる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、回路規模の小型化を図りながら、マルチキャリア伝送方式における周波数選択性フェージングの劣悪環境下においてもサブキャリアの選択精度を低下させることないマルチキャリア受信装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明は、受信部で受信したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路と、受信信号をマルチキャリア復調する復調回路と、伝送路特性により歪んだ信号を補正するためのチャネル等化回路と、等化した信号の雑音レベルを測定する雑音レベル測定回路と、雑音レベルに基づいて通信に使用するサブキャリアを選択する選択回路とを含むマルチキャリア受信装置において、各サブキャリアの受信信号の振幅を測定する振幅測定回路と、前記チャネル等化回路による補正が固定数演算で行われる場合に、各サブキャリアの受信信号の振幅が、前記チャネル等化回路で用いる等化係数W(k)を下記定義式で定義する場合の1/│E(k)│及び1/│E(k)│の一方に対して、その表現可能範囲を超えたか否かを判定する判定回路とを備え、前記サブキャリア選択回路は、前記判定回路によってサブキャリアの受信信号の振幅が前記表現可能範囲を超えたと判定された場合に、当該サブキャリアの選択を禁止するものである。
E(k)=H(k)d(k)+n(k)
ゼロフォーシング等化の場合、d(k)=1とすると、
W(k)=1/H(k)=H(k)/│H(k)│=E(k)/│E(k)│
E(k):FFT後の複素シンボル
H(k):伝送路特性(伝達関数)
n(k):付加雑音
k:サブキャリア番号
この構成によれば、受信部で受信したアナログ信号はA/D変換回路でデジタル信号に変換され、復調回路でマルチキャリア復調された後、受信部までの伝送路特性により歪んだ信号がチャネル等化回路で補正される。さらに、雑音レベル測定回路により、等化した信号の雑音レベルが測定され、サブキャリア選択回路により、雑音レベルに基づいて通信に使用するサブキャリアが選択される。
また、各サブキャリアの受信信号の振幅が振幅測定回路で測定される。そして、前記チャネル等化回路による補正が固定数演算で行われる場合に、各サブキャリアの受信信号の振幅が、前記チャネル等化回路で用いる等化係数W(k)を上述の定義式で定義する場合の1/│E(k) │及び1/│E(k) │の一方に対して、その表現可能範囲を超えたか否かが判定回路で判定される。前記サブキャリア選択回路は、前記判定回路によってサブキャリアの受信信号の振幅が前記表現可能範囲を超えたと判定された場合には、前記サブキャリア選択回路によって当該サブキャリアの選択が禁止、すなわち不使用とされる。
従って、雑音レベルの観点からサブキャリアの使用、不使用を選択(決定)すると共に、チャネル等化回路による補正を固定小数演算行う場合に、信号振幅、あるいは電力の逆数の表現可能範囲の可能性を利用して、さらにサブキャリアの使用、不使用を選択する条件を付加したので、信号処理のためのビット数をいたずらに増やすことなく、伝送路環境に応じた通信可能なサブキャリアを精度良く選択することが可能となる。
さらに、請求項に記載の発明、前記判定回路は、さらに受信信号の白色雑音レベルのばらつきを考慮するものであるので、上記選択条件に、さらに受信信号に含まれる白色ノイズによるばらつきを含めることで、サブキャリアの選択精度が向上する。
さらに、請求項に記載の発明、前記判定回路は、前記受信部の受信信号に対する自動可変利得調整の利得のばらつきを考慮するものであるので、上記選択条件に、さらに受信部の受信信号に対する自動可変利得調整の利得のばらつきを含めることで、サブキャリアの選択精度が向上する。
さらに、請求項に記載の発明は、前記判定回路は、各サブキャリアの受信信号の各シンボル毎に表現可能範囲を超えたか否かを判断し、超えたと判断したシンボル値を、前記表現可能範囲内で所定の離間位置の値に置換し、前記サブキャリア選択回路は、前記置換された値を含めて雑音レベルを検出するものであるので、信頼性の低いシンボル値を選択条件から外れる方向に置換することで、雑音レベルを相対的に顕在化でき、この結果、サブキャリアの選択精度が向上する。
請求項に記載の発明は、請求項記載のマルチキャリア受信装置において、前記置換された値は、前記シンボル値に対して最大離間位置及び値0の一方であることを特徴とする。この構成によれば、シンボル値の置換値として、雑音レベルを最大限、顕在化させる値に置換するので、サブキャリアの選択精度が向上する。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のマルチキャリア受信装置において、各サブキャリアの信号は少なくとも複数の評価用シンボルを有しており、前記振幅測定回路は、前記複数の評価用シンボルを用いて受信信号の振幅を算出するものである。また、請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載のマルチキャリア受信装置において、各サブキャリアの信号は少なくともトレーニングシンボルを有しており、前記振幅測定回路は、前記トレーニングシンボルを用いて受信信号の振幅を算出するものである。これらの構成によれば、サブキャリアに含まれるシンボル信号の振幅を用いて、受信信号の振幅測定を実現している。
請求項1に記載の発明によれば、雑音レベルの観点からサブキャリアの使用、不使用を選択(決定)すると共に、チャネル等化回路による補正を固定小数演算行う場合に、信号振幅、あるいは電力の逆数の表現可能範囲の可能性を利用して、さらにサブキャリアの使用、不使用を選択する条件を付加したので、信号処理のためのビット数をいたずらに増やすことなく、伝送路環境に応じた通信可能なサブキャリアを精度良く選択することができることとなる。
さらに、請求項に記載の発明によれば、上記選択条件に、さらに受信信号に含まれる白色ノイズによるばらつきを含めることで、サブキャリアの選択精度を向上させることができる。
さらに、請求項に記載の発明によれば、上記選択条件に、さらに受信部の受信信号に対する自動可変利得調整の利得のばらつきを含めることで、サブキャリアの選択精度を向上させることができる。
さらに、請求項に記載の発明によれば、信頼性の低いシンボル値を選択条件から外れる方向に置換することで、雑音ノイズを相対的に顕在化でき、この結果、サブキャリアの選択精度を向上させることができる。
請求項に記載の発明によれば、シンボル値の置換値として、雑音レベルを最大限、顕在化させる値に置換するので、サブキャリアの選択精度を向上させることができる
請求項に記載の発明によれば、サブキャリアに含まれるシンボル信号の振幅を用いて、そのまま受信信号の振幅測定ができる。
図1は、本発明に係るマルチキャリア受信装置の一実施形態を示す回路図である。図2はマルチキャリア伝送方式で送信される信号の構造を示すもので、図2(a)はデータパケット構成の一例を示し、図2(b)はテスト用としての評価用パケット構成の一例を示すものである。
マルチキャリア伝送方式は、周波数の異なる所定数N個のキャリア(それぞれを、サブキャリアという)を時系列方向に連続して伝送するもので、各サブキャリアに送信するべきデータが変調されているものである。図2(a)は、各サブキャリアで伝送されるデータのパケット構造の一例である。データパケット構造は、全体で所定ビット数に設定されており、それぞれ所定ビット数を有している。すなわち、先頭に付加された既知信号であるトレーニングシンボル、所定ビット数の所要の(伝送すべき)データ、所定ビット数のパイロット信号及び所要のデータ信号から構成されている。図2(b)は、評価用パケット構成で、既知のトレーニングシンボルと、所要ビット数の評価用シンボルとから構成されている。
図1に示すマルチキャリア受信装置は、図2(b)に示す信号で予め、あるいは所望する時点で伝送路の評価(利用するサブキャリアの選択)を行う一方、図2(a)に示す信号の受信時に、前記評価結果にて選択されたサブキャリアでの信号を受信情報として取り込むようにするもので、これにより伝送品質の劣悪なサブキャリアを可及的に排除して、伝送品質の維持を図るものである。
図1において、AGC11は、無線の場合には図略の受信部で受信した、また有線の場合には伝送されてきた、図2に示す信号(OFDM信号)を所定のゲインで増幅するものである。A/D変換器12は、所要の階調数(回路規模を大型化させない程度のビット数に相当)を有するもので、AGC11で増幅された信号をデジタル信号に変換するものである。FFT13は、A/D変換器12で変換されたデジタル信号を1つのOFDMシンボル長単位で離散高速フーリエ変換して、複素シンボル列を生成するものである。
チャネル等化器14は、無線、有線を問わず、伝送路の影響により歪んだ信号を下記等化関数W(k)で補正するものである。伝送路の歪みは、各サブキャリアの受信信号内の既知信号であるトレーニングシンボルを用いて推定している。
このトレーニングシンボルをd(k)とすると、
E(k)=H(k)d(k)+n(k)と表される。
ここで、
E(k)はFFT後の複素シンボル、
H(k)は伝送路特性(伝達関数)、
n(k)は付加雑音、
kはサブキャリア番号である。
ゼロフォーシング等化の場合、d(k)=1とすると、等化係数W(k)は、
W(k)=1/H(k)=H(k)/│H(k)│=E(k)/│E(k)│
となる。
ここで、
E(k)は複素シンボルの複素共役、
│E(k)│複素シンボルのパワーである。
このように、チャネル等化器14では、受信信号にW(k)を乗算し、伝送路歪みの補正を行う。
雑音レベル測定部15は、評価用パケットを受信した場合に、各サブキャリアの誤差ベクトルの大きさ(EVM:Error Vector Magnitude)を評価することにより伝送路の特性を評価する。ここで、誤差ベクトルの大きさとは、BPSK変調された既知信号からなる評価用シンボルと、受信したシンボルとの差のことである。
振幅測定部16は、FFT13から出力された各サブキャリアの受信信号の振幅を測定するものである。判定部17は、各サブキャリアの受信信号の振幅値と所定の規定値との大小を比較し、振幅値が規定値以下の場合の受信信号におけるサブキャリアを抽出するものである。サブキャリア選択部18は、前記判定部17で判定した判定情報と前記雑音レベル測定部15で測定された雑音レベルとから、通信に使用するサブキャリアを選択するものである(あるいは使用しないサブキャリアを記憶するものである)。
伝送路評価(サブキャリア選択)は、一対の送信端末と受信端末毎に行われ、実際には、送信端末から評価用パケットを送信し、そのパケットを受信側で受信し、雑音レベルを評価することによりサブキャリアを選択する。選択結果は、受信側から送信側に送り返される。そして、送信側からのデータ送信時に、その選択結果を用いて、選択されているサブキャリアのみにデータを載せて送信することになる。
次に、雑音レベル測定部15以降の回路部における処理について説明する。ここでは、3通りの処理態様が採用可能であり、それぞれについて以下に説明する。
(1)第1の態様
振幅測定部16は、各サブキャリアに対して、FFT13からの出力信号である所定数M個からなる評価用シンボルの各シンボルについて振幅値の算出を行う。判定部17は、算出された各シンボルの振幅値と規定値とを比較し、規定値以下の場合には複素シンボルを0に置換する。このように、シンボルの振幅値を0に置換するような雑音レベルの推定処理を施すことで、雑音レベルを相対的に大きく扱うようにしている。すなわち、判定部17で信号の振幅を値0に置換して、前記雑音レベル測定部15で測定された雑音レベルを相対的に顕在化させることで、サブキャリア選択部18で、当該サブキャリアが通信に使用するサブキャリアから確実に排除されるようにしている。
ここで、規定値とは、1/│E(k) │が表現可能範囲を超える場合の│E(k) │の値である。具体的には、1/│E(k) │のビット割り当てを、(n,n,n)という固定数演算方式で設定したとき(“n”は極性を示し、“n”は整数部のビット数を示し、“n”は小数部のビット数を示している。)、規定値は、振幅値で定義すると、2の(−n/2)乗となる。電力で定義すると、2の(−n)乗である(すなわち、2の(−n)乗の逆数は、2のn乗であり、かかる逆数は前述した整数部nビットに対応したものとなり、表現可能範囲と対応する)。
図3は、ある環境下における伝送路特性の一例を示す特性図で、横軸は周波数(サブキャリアに対応)、縦軸は減衰量を示している。図4は、各サブキャリアの受信パワー(電力)の一例を示す図で、下側の図は縦軸を部分的に拡大した図である。図3に示すように、サブキャリアは1MHz〜50MHz中に所定数、ここではN個設定されている。図3から判るように、サブキャリアの周波数に対して種々の伝送路特性が存在している。図4では、各サブキャリアの受信信号のパワーが示されており、パワーを示す縦軸には、バーBaが示してある。このバーBaは規定値に対応するものである。第1の態様では、各サブキャリアの内の最大シンボル振幅がこのバーBa以下であれば、値0に置換される。
図5は、1つの評価シンボルの一部分のシンボル値の一例を示すもので、送信データ、受信データ、規定値との比較、及び比較結果に相当する判定データを示している。
図5において、評価用シンボルは、各シンボルとしてBPSK変調された2値の既知信号で作成されている。受信データは伝送路の特性に依存してレベルが変化しており、例えば、1番目のシンボルは、送信データ“+1”に対して、受信データ “0.23+0.01j”であり、2番目のシンボルは、送信データ“+1”に対して、受信データ “0.25−0.01j”である。
閾値判定においては、受信データ(受信複素シンボル)振幅値と規定値、例えば値0.25とすると、両値の大小比較が行われ、規定値以下の信号振幅値は値0に置換される。上記例でいえば、1番目のシンボルは、受信データ “0.23+0.01j”であるから値0に置換されており、一方、2番目のシンボルは、受信データ “0.25−0.01j”であるから、そのままの値である。第1の態様では、最大シンボル値が、図5中の“0.3+0.01j”とすれば、この振幅値と規定値との比較となる。
(2)第2の態様
振幅測定部16は、各サブキャリアに対して、FFT13からの出力信号である所定数M個からなる評価用シンボルの各シンボルについて振幅値の算出を行う。また、振幅測定部16は、M個のシンボルの振幅値の平均値を算出する。判定部17は、算出された平均値と規定値とを比較し、比較結果、例えば平均値が規定以下のサブキャリアの情報をサブキャリア選択部18に出力する。サブキャリア選択部18は、判定部17からの情報を受けて、少なくとも当該サブキャリアが通信に使用するサブキャリアから排除されるようにしている。
ここで、規定値とは、1/│E(k) │が表現可能範囲を超える場合の│E(k) │の値である。具体的には、1/│E(k) │のビット割り当てを、(n,n,n)という固定数演算方式で設定したとき(“n”は極性を示し、“n”は整数部のビット数を示し、“n”は小数部のビット数を示している。)、規定値は、振幅値で定義すると、2の(−n/2)乗となる。電力で定義すると、2の(−n)乗である(すなわち、2の(−n)乗の逆数は、2のn乗であり、かかる逆数は前述した整数部nビットに対応したものとなり、表現可能範囲と対応する)。
(3)第3の態様
振幅測定部16は、各サブキャリアに対して、FFT13からの出力信号である所定数M個からなるトレーニングシンボルについて振幅値の算出を行う。判定部17は、算出された振幅値と規定値とを比較し、比較結果、例えば振幅値が規定以下のサブキャリアの情報をサブキャリア選択部18に出力する。サブキャリア選択部18は、判定部17からの情報を受けて、少なくとも当該サブキャリアが通信に使用するサブキャリアから排除されるようにしている。
ここで、規定値とは、白色雑音(AWGN)によるばらつきやAGCの利得のばらつきを考慮して設定された値を採用している。既定値を白色雑音によるばらつきを考慮して設定する態様では、例えば、表現可能範囲を超える振幅値が2の(−n/2)乗のとき、
SNR=X dBとした場合、白色雑音の平均振幅レベルは、
│d│10―X/20
となる。
ただし、│d│は送信信号振幅とする。
表現可能限界である、2の(−n/2)乗に白色雑音の平均振幅レベルを加算した値を規定値とする。
図6は、白色雑音によるばらつきを考慮した場合の図で、横軸が実部、縦軸が虚部で、原点を中心にした大きい方の円は、既定値2の(−n/2)乗に、白色雑音レベル│d│10―X/20の円を加算した値、2の(−n/2)乗+│d│10―X/20を半径とするものであり、この大きな円の内側に含まれるトレーニングシンボルのサブキャリアを判定部16は不使用サブキャリアとしてサブキャリア選択部18に知らせるようにしている。
また、既定値をAGCの利得よるばらつきを考慮して設定する態様では、例えば、表現可能範囲を超える振幅値が2の(−n/2)乗のとき、AGCの利得ステップをS(dB)とすると、10S/20と表現可能限界である2の(−n/2)乗の値とを乗算した値、10S/20 (−ni/2) を規定値とする。
図7は、AGCの利得のばらつきを考慮した場合の図で、横軸が実部、縦軸が虚部で、原点を中心にした大きい方の円は、2の(−n/2)乗の値に、AGCの利得S(dB)を乗算した値、10S/20 2の(−n/2)乗を半径とするものであり、この大きな円の内側に含まれるトレーニングシンボルのサブキャリアを判定部16は不使用サブキャリアとしてサブキャリア選択部18に知らせる(送信)ようにしている。
図8は、本発明に係るマルチキャリア受信装置の第2実施形態を示す回路図である。図8に示すマルチキャリア受信装置は、判定部25の判定結果を受けて、受信信号の振幅補正を行い、振幅が補正された信号をチャネル等化器27を介して雑音レベル測定部28に導き、雑音レベルに基づいて、例えば雑音レベルと閾値とを大小比較し、閾値以上の雑音レベルを有するサブキャリアを通信に使用しないサブキャリアとして選択するようにしたものである。なお、AGC21〜振幅測定部24、チャネル等化器27、雑音ノイズ測定部28は、図1と同一機能を果たすものであり、説明は省略する。
判定部25は、各サブキャリアの評価用シンボルの振幅値を、例えば前記第1の態様のようにして平均化し、この平均値と規定値との大小を比較し、規定値以下の場合には、規定値/平均値の比率を増幅率として振幅補正部26に出力するものである。振幅補正部26は、判定部25から受信した増幅率で、対応するサブキャリアのデータ信号を増幅するものである。これにより、チャネル等化器27には、信号レベル的には規定値に達した信号として導かれるため、チャネル等化器27はそのまま等化処理が可能となる。また、増幅されたサブキャリアのデータ信号は雑音も該増幅率に比例して増幅されているので、次段の雑音レベル測定部28で、増幅された値として測定され、その結果、雑音レベルが設定値より高いとして、サブキャリア選択部29で、精度良く、不使用側のサブキャリアとして選別されることになる。
なお、判定部25を単に判定結果のみとし、振幅補正部を入力振幅と出力振幅との関係を予め増幅率を計算した結果としてテーブルメモリ(ルックアップテーブル等)に書き込み、このテーブルメモリにFFT23からの信号を入力させ、対応する振幅の信号に変換して出力させる態様としてもよい。これにより、実質的な増幅動作が高速化される。
また、表現可能範囲か否かの対比は、評価結果は実質的に同一となることから、1/│E(k) │、の次元(パワー)でもよいし、1/│E(k) │の次元(振幅値)でもよい。
本発明に係るマルチキャリア受信装置の一実施形態を示す回路図である。 マルチキャリア伝送方式で送信される信号の構造を示すもので、(a)はデータパケット構成の一例を示し、(b)はテスト用としての評価用パケット構成の一例を示すものである。 ある環境下における伝送路特性の一例を示す特性図である。 各サブキャリアの受信パワー(電力)の一例を示す図である。 1つの評価シンボルの一部分のシンボル値の一例を示すもので、送信データ、受信データ、規定値との比較、及び比較結果に相当する判定データを示している。 白色雑音によるばらつきを考慮した場合の図である。 AGCの利得のばらつきを考慮した場合の図である。 本発明に係るマルチキャリア受信装置の第2実施形態を示す回路図である。
11,21 AGC(受信部)
12,22 A/D変換器(A/D変換回路)
13,23 FFT(復調回路)
14,27 チャネル等化器(チャネル等化回路)
15,28 雑音レベル測定部(雑音測定回路)
16,24 振幅測定部(震幅測定回路)
17,25 判定部(判定回路)
18,29 サブキャリア選択部(サブキャリア選択回路)
26 振幅補正部(振幅補正回路)

Claims (6)

  1. 受信部で受信したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路と、受信信号をマルチキャリア復調する復調回路と、伝送路特性により歪んだ信号を補正するためのチャネル等化回路と、等化した信号の雑音レベルを測定する雑音レベル測定回路と、雑音レベルに基づいて通信に使用するサブキャリアを選択するサブキャリア選択回路とを含むマルチキャリア受信装置において、
    各サブキャリアの受信信号の振幅を測定する振幅測定回路と、
    前記チャネル等化回路による補正が固定数演算で行われる場合に、各サブキャリアの受信信号の振幅が、前記チャネル等化回路で用いる等化係数W(k)を下記定義式で定義する場合の1/│E(k)│及び1/│E(k)│の一方に対して、その表現可能範囲を超えたか否かを判定する判定回路とを備え、
    前記サブキャリア選択回路は、前記判定回路によってサブキャリアの受信信号の振幅が前記表現可能範囲を超えたと判定された場合に、当該サブキャリアの選択を禁止するものであり、
    前記判定回路は、さらに受信信号の白色雑音レベルのばらつきを考慮するものであることを特徴とするマルチキャリア受信装置。
    E(k)=H(k)d(k)+n(k)
    ゼロフォーシング等化の場合、d(k)=1とすると、
    W(k)=1/H(k)=H(k)/│H(k)│=E(k)/│E(k)│
    E(k):FFT後の複素シンボル
    H(k):伝送路特性(伝達関数)
    n(k):付加雑音
    k:サブキャリア番号
  2. 受信部で受信したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路と、受信信号をマルチキャリア復調する復調回路と、伝送路特性により歪んだ信号を補正するためのチャネル等化回路と、等化した信号の雑音レベルを測定する雑音レベル測定回路と、雑音レベルに基づいて通信に使用するサブキャリアを選択するサブキャリア選択回路とを含むマルチキャリア受信装置において、
    各サブキャリアの受信信号の振幅を測定する振幅測定回路と、
    前記チャネル等化回路による補正が固定小数演算で行われる場合に、各サブキャリアの受信信号の振幅が、前記チャネル等化回路で用いる等化係数W(k)を下記定義式で定義する場合の1/│E(k)│及び1/│E(k)│ の一方に対して、その表現可能範囲を超えたか否かを判定する判定回路とを備え、
    前記サブキャリア選択回路は、前記判定回路によってサブキャリアの受信信号の振幅が前記表現可能範囲を超えたと判定された場合に、当該サブキャリアの選択を禁止するものであり、
    前記判定回路は、前記受信部の受信信号に対する自動可変利得調整の利得のばらつきを考慮するものであることを特徴とするマルチキャリア受信装置。
    E(k)=H(k)・d(k)+n(k)
    ゼロフォーシング等化の場合、d(k)=1とすると、
    W(k)=1/H(k)=H (k)/│H(k)│ =E (k)/│E(k)│
    E(k):FFT後の複素シンボル
    H(k):伝送路特性(伝達関数)
    n(k):付加雑音
    k:サブキャリア番号
  3. 受信部で受信したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路と、受信信号をマルチキャリア復調する復調回路と、伝送路特性により歪んだ信号を補正するためのチャネル等化回路と、等化した信号の雑音レベルを測定する雑音レベル測定回路と、雑音レベルに基づいて通信に使用するサブキャリアを選択するサブキャリア選択回路とを含むマルチキャリア受信装置において、
    各サブキャリアの受信信号の振幅を測定する振幅測定回路と、
    前記チャネル等化回路による補正が固定小数演算で行われる場合に、各サブキャリアの受信信号の振幅が、前記チャネル等化回路で用いる等化係数W(k)を下記定義式で定義する場合の1/│E(k)│及び1/│E(k)│ の一方に対して、その表現可能範囲を超えたか否かを判定する判定回路とを備え、
    前記サブキャリア選択回路は、前記判定回路によってサブキャリアの受信信号の振幅が前記表現可能範囲を超えたと判定された場合に、当該サブキャリアの選択を禁止するものであり、
    前記判定回路は、各サブキャリアの受信信号の各シンボル毎に前記表現可能範囲を超えたか否かを判断し、超えたと判断したシンボル値を、前記表現可能範囲内で所定の離間位置の値に置換し、前記サブキャリア選択回路は、前記置換された値を含めて雑音レベルを検出する
    ことを特徴とするマルチキャリア受信装置。
    E(k)=H(k)・d(k)+n(k)
    ゼロフォーシング等化の場合、d(k)=1とすると、
    W(k)=1/H(k)=H (k)/│H(k)│ =E (k)/│E(k)│
    E(k):FFT後の複素シンボル
    H(k):伝送路特性(伝達関数)
    n(k):付加雑音
    k:サブキャリア番号
  4. 前記置換された値は、前記シンボル値に対して最大離間位置及び値0の一方であることを特徴とする請求項記載のマルチキャリア受信装置。
  5. 各サブキャリアの信号は少なくとも複数の評価用シンボルを有しており、前記振幅測定回路は、前記複数の評価用シンボルを用いて受信信号の振幅を算出するものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のマルチキャリア受信装置。
  6. 各サブキャリアの信号は少なくともトレーニングシンボルを有しており、前記振幅測定回路は、前記トレーニングシンボルを用いて受信信号の振幅を算出するものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のマルチキャリア受信装置。
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