JP2011234223A - 等化装置及び放送受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ZF法を採用しても、雑音強調を極力抑え、高品位の映像及び音声を再生することができる等化装置及び放送受信装置を提供する。
【解決手段】ディジタル変調されたシングルキャリア信号を受信し周波数領域でマルチパス等化を行う等化装置10であって、受信される時間領域信号を周波数領域信号へ変換する周波数領域変換部12と、受信信号から周波数領域の伝送路応答を推定する伝送路応答推定部13と、周波数領域の伝送路応答推定値から等化重みを計算する等化重み計算部14と、周波数領域変換部からの周波数領域信号と等化重み計算部からの等化重みを入力し、等化処理を行う等化フィルタ15と、等化フィルタで等化処理された周波数領域信号を時間領域信号へ変換する時間領域変換部16と、を具備し、等化重み計算部14は、電力計算部と、補正関数生成器と、電力補正器と、共役の複素数生成器と、割り算器とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】ディジタル変調されたシングルキャリア信号を受信し周波数領域でマルチパス等化を行う等化装置10であって、受信される時間領域信号を周波数領域信号へ変換する周波数領域変換部12と、受信信号から周波数領域の伝送路応答を推定する伝送路応答推定部13と、周波数領域の伝送路応答推定値から等化重みを計算する等化重み計算部14と、周波数領域変換部からの周波数領域信号と等化重み計算部からの等化重みを入力し、等化処理を行う等化フィルタ15と、等化フィルタで等化処理された周波数領域信号を時間領域信号へ変換する時間領域変換部16と、を具備し、等化重み計算部14は、電力計算部と、補正関数生成器と、電力補正器と、共役の複素数生成器と、割り算器とを備える。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、等化重みの計算にZF法を採用した場合に、雑音強調を極力抑えることができる等化装置及び放送受信装置に関する。
無線通信においては、反射波によるマルチパス干渉が大きな問題となるが、このマルチパス干渉を抑圧する技術として線形等化器がある。近年、広帯域シングルキャリア通信に対する等化技術の1つとして、複数の送信信号をブロック化し、その時間信号を周波数領域で等化する技術(以下、FDE:Frequency Domain Equalization)が提案されている(非特許文献1)。FDEの場合、送信側では、ブロック化したn個のデータ信号(nシンボル)の先頭にPN系列などのガードインターバル(以下、GI:Guard Interval)が付加されて送信される。このGIとn個のデータ信号はフレームを構成する。受信側では、受信フレームからGIを除去した後、データブロック部を周波数領域へ変換する。そして、PN系列を利用して時間領域での伝送路応答を推定し、それを周波数領域へ変換しこれらを利用して等化処理を行なう。
等化処理を行う等化装置は、GI除去部と、第1の周波数領域変換部と、伝送路応答推定部と、等化重み計算部と、等化フィルタと、時間領域変換部を備えている。これらのうちの第1の周波数領域変換部は、受信信号からGI部を除去した時間領域信号を周波数領域信号に変換する。伝送路応答推定部は、相関処理部と、PN系列生成部と、第2の周波数領域変換部とを備えている。その中の相関処理部は、受信信号とPN系列生成部で生成したPN系列との相関処理を行い時間領域の伝送路応答推定値を計算する。そして、等化重み計算部は、相関処理部で算出し第2の周波数領域変換部で変換した周波数領域の伝送路応答推定値から、等化重みW(k)を計算する。
等化重みの計算には、一般的にゼロフォーシング法(以下、ZF法)又は最小平均自乗誤差法(以下、MMSE法)が用いられる。等化重み計算部は、計算した等化重みを等化フィルタへ出力する。
等化フィルタは、第1の周波数領域変換部から供給される周波数領域信号R(k)と、等化重み計算部から供給される等化重みW(k)を入力し、等化処理(複素乗算)を行ない、等化データF(k)を出力する。F(k)=R(k)・W(k) k=1,2,3、…、n
等化フィルタは等化処理後の周波数領域信号である等化信号F(k)を時間領域変換部へ出力し、時間領域変換部は等化フィルタからの等化信号を時間領域に変換し、復調信号として出力する。
等化フィルタは、第1の周波数領域変換部から供給される周波数領域信号R(k)と、等化重み計算部から供給される等化重みW(k)を入力し、等化処理(複素乗算)を行ない、等化データF(k)を出力する。F(k)=R(k)・W(k) k=1,2,3、…、n
等化フィルタは等化処理後の周波数領域信号である等化信号F(k)を時間領域変換部へ出力し、時間領域変換部は等化フィルタからの等化信号を時間領域に変換し、復調信号として出力する。
このようなFDE技術において、等化重み計算におけるZF法は簡易であるが、雑音強調を起こしてしまうため、受信特性が非常に悪くなるという問題があった。一方、MMSE法は雑音強調を防ぐことができるため特性は優れているが、雑音量を推定しなくてはならず、処理が非常に煩雑であった。
そこで、等化重みの計算にZF法を採用した場合に、雑音強調を極力抑えることができる等化装置の実現が要望される。
そこで、等化重みの計算にZF法を採用した場合に、雑音強調を極力抑えることができる等化装置の実現が要望される。
D.Falconer、S.L.Ariyavisitakul、A.Benyamin-Seeyar、and B.Eidson、"Frequency Domain Equalization for Single-Carrier Broadband Wireless Systems、"IEEE Communications Magazine、vol.40、pp.58-66、April 2002.
本発明は、ZF法を採用しても、雑音強調を極力抑え、高品位の映像及び音声を再生することができる等化装置及び放送受信装置を提供することである。
本発明の一実施形態の等化装置は、ディジタル変調されたシングルキャリア信号を受信し周波数領域でマルチパス等化を行う等化装置において、受信される時間領域信号を周波数領域信号へ変換する周波数領域変換部と、受信信号から周波数領域の伝送路応答を推定する伝送路応答推定部と、前記周波数領域の伝送路応答推定値から等化重みを計算する等化重み計算部と、前記周波数領域変換部からの周波数領域信号を、前記等化重み計算部からの等化重みを用いて、等化処理を行う等化フィルタと、前記等化フィルタで等化処理された周波数領域信号を時間領域信号へ変換する時間領域変換部と、を具備し、前記等化重み計算部は、前記伝送路応答推定値の電力値を計算する電力計算部と、補正関数を生成する補正関数生成器と、前記補正関数を用いて前記電力計算部からの前記電力値を補正するものであって、前記電力計算部からの前記電力値を閾値と比較して、前記電力値が該閾値より小さいときは、補正した電力値として前記閾値以上の一定値を出力する電力補正器と、共役の複素数を生成する複素共役生成器と、前記共役の複素数を前記補正した電力値で割り算し、等化重みとして出力する割り算器とを備えることを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の等化装置のブロック図を示し、図2はフレーム構成(時間領域信号)を示している。
周波数領域等化(FDE)技術の場合、送信側では、図2のようにブロック化したデータ信号(nシンボル)の先頭にPN系列などのガードインターバル(GI:Guard Interval)が付加されて送信される。以後これをフレームと呼ぶことにする。受信側では、受信フレームからこのGI部を除去したのち、それ以外のデータブロック部を周波数領域へ変換する。そして、PN系列を利用して時間領域での伝送路応答を推定し、それを周波数領域へ変換しこれらを利用して等化処理を行なうことになる。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態の等化装置のブロック図を示し、図2はフレーム構成(時間領域信号)を示している。
周波数領域等化(FDE)技術の場合、送信側では、図2のようにブロック化したデータ信号(nシンボル)の先頭にPN系列などのガードインターバル(GI:Guard Interval)が付加されて送信される。以後これをフレームと呼ぶことにする。受信側では、受信フレームからこのGI部を除去したのち、それ以外のデータブロック部を周波数領域へ変換する。そして、PN系列を利用して時間領域での伝送路応答を推定し、それを周波数領域へ変換しこれらを利用して等化処理を行なうことになる。
図1は本発明の第1の実施形態の等化装置の構成を示すブロック図である。
図1に示す等化装置10は、GI除去部11と、周波数領域変換部12と、伝送路応答推定部13と、等化重み計算部14と、等化フィルタ15と、時間領域変換部16とを備えている。
図1に示す等化装置10は、GI除去部11と、周波数領域変換部12と、伝送路応答推定部13と、等化重み計算部14と、等化フィルタ15と、時間領域変換部16とを備えている。
GI除去部11は、受信信号を入力し、受信フレームからGI部を除去し、GI部を除去した受信信号を周波数領域変換部12へ出力する。
周波数領域変換部12は、GI除去部が出力するGIを除去した受信信号を入力し周波数領域信号に変換する。周波数領域変換部12は、周波数領域信号(R(k) :k=1,2,3、…、n)を等化フィルタ15へ出力する。
周波数領域変換部12は、GI除去部が出力するGIを除去した受信信号を入力し周波数領域信号に変換する。周波数領域変換部12は、周波数領域信号(R(k) :k=1,2,3、…、n)を等化フィルタ15へ出力する。
伝送路応答推定部13は、相関処理部131と、PN系列生成部132と、周波数領域変換部133とを備えている。
PN系列生成部132は、送信側と同じPN系列を生成し、PN系列を相関処理部131へ出力する。
PN系列生成部132は、送信側と同じPN系列を生成し、PN系列を相関処理部131へ出力する。
相関処理部131は、受信信号とPN系列との相関処理を行い時間領域の伝送路応答推定値を計算する。相関処理部131は、算出した伝送路応答推定値を周波数領域変換部133へ出力する。
周波数領域変換部133は、時間領域の伝送路応答推定値を周波数領域の伝送路応答推定値へ変換し、この周波数領域の伝送路応答推定値H(k)を等化重み計算部14へ出力する。
周波数領域変換部133は、時間領域の伝送路応答推定値を周波数領域の伝送路応答推定値へ変換し、この周波数領域の伝送路応答推定値H(k)を等化重み計算部14へ出力する。
等化重み計算部14は、周波数領域の伝送路応答推定値から、等化重みW(k)を計算する。等化重みの計算には、一般的にZF法(Zero Forcing )又は最小平均自乗誤差法(MMSE:Minimum Mean Square Error)が用いられる。ZF法及びMMSE法については後述する。等化重み計算部14は、計算した等化重みを等化フィルタ15へ出力する。
等化フィルタ15は、周波数領域変換部12から供給される周波数領域信号と、等化重み計算部14から供給される等化重みを入力し、等化処理(複素乗算)を行ない、等化データF(k)を出力する。
F(k)=R(k)・W(k) k=1,2,3、…、n
等化フィルタ15は、等化処理後の周波数領域信号である等化信号F(k)を時間領域変換部16へ出力する。
時間領域変換部16は、等化フィルタ15から供給される等化信号を時間領域に変換し、復調信号として出力する。
F(k)=R(k)・W(k) k=1,2,3、…、n
等化フィルタ15は、等化処理後の周波数領域信号である等化信号F(k)を時間領域変換部16へ出力する。
時間領域変換部16は、等化フィルタ15から供給される等化信号を時間領域に変換し、復調信号として出力する。
ところで、等化重みの計算にZF法を用いた場合の従来の等化重み計算部14’は、図3のように電力計算部141と、共役の複素数生成器(以下、複素共役生成器)142と、割り算器143とを備え、等化重みW(k)は次式で表される。
W(k) = H*(k)/{|H(k)|^2} k=1,2,3、…、n
ここで、H(k)は周波数領域の伝送路応答推定値、H*(k)は共役の複素数、|・|は絶対値を示す。
W(k) = H*(k)/{|H(k)|^2} k=1,2,3、…、n
ここで、H(k)は周波数領域の伝送路応答推定値、H*(k)は共役の複素数、|・|は絶対値を示す。
一方、等化重みの計算にMMSE法を用いた場合の従来の等化重み計算部14’は、図4のように雑音量推定器144と、加算器145と、電力計算部141と、複素共役生成器142と、割り算器143aとを備え、等化重みW(k)は次式で表される。
W(k) = H*(k)/{|H(k)|^2 + σ^2} k=1,2,3、…、n
ここで、σ^2は雑音電力を示す。
W(k) = H*(k)/{|H(k)|^2 + σ^2} k=1,2,3、…、n
ここで、σ^2は雑音電力を示す。
送信側から送られてくる送信信号は、受信側に直接到来する直接波と、ビルなどで反射・散乱などして到来する遅延波があり、マルチパスと呼ばれている。通常は電力ピークが大きい直接波が主波となり、遅延波は1つ以上あって異なった遅延時間を有している。時間軸上の遅延プロファイルでみると、図5のように例えば主波に対して異なる遅延時間の複数の遅延波がある場合に、主波の電力ピークが時間Δtだけ遅延した遅延波の電力ピークとほぼ同じであると、主波と遅延波の電力比D/Uは0dB、遅延波の電力が主波の電力の1/10であると、D/Uは10dBとなる。電力値の大きい遅延波があると、主波に対して大きな影響(干渉)を与えることになる。図5で、横軸は時間t、縦軸は電力を示す。
これを、例えば受信信号とこれに含まれるGI部と同じPN系列などの既知信号との相関処理を行った結果として得られる周波数軸上の伝送路応答推定値H(f)についてみると、図6に示す略V字状の特性(実線及び2点鎖線部分)のように、ノッチが入ったものとなる。ノッチの数は遅延波の遅延時間が長くなればなるほど増えてくる。例えば、遅延波の遅延時間が1シンボル単位増すごとにノッチの数が1つずつ増える。等化というのは、マルチパスで来ている受信信号から、遅延波を無くして一波だけにすることに相当し、図6のように周波数軸上での伝送路応答推定値H(f)において落ち込み(即ちノッチ)を無くすことを意味している。図6で、横軸は周波数f、縦軸は電力Pを示している。
周波数領域での送信信号をS(f)、周波数領域での受信信号をR(f)、周波数領域での伝送路応答値をH(f)とした場合、
R(f) = H(f)・S(f) … (1)
関係がある。従って、
S(f)= R(f)/ H(f)
= R(f)・H(f)/ H(f)・H*(f)
= R(f)・H*(f)/|H(f)|^2 … (2)
ここで、^2は2乗を表し、|H(f)|^2はH(f)の電力値を表す。
R(f) = H(f)・S(f) … (1)
関係がある。従って、
S(f)= R(f)/ H(f)
= R(f)・H(f)/ H(f)・H*(f)
= R(f)・H*(f)/|H(f)|^2 … (2)
ここで、^2は2乗を表し、|H(f)|^2はH(f)の電力値を表す。
式(1)及び(2)は雑音がない場合における送信信号S(f)の抽出を意味しているが、雑音は周波数軸では白色雑音と言われ、全周波数帯域に均一に存在している。式(1)及び(2)を周波数領域で雑音n(f)を考慮して書き直すと、
R(f) = H(f)・S(f)+n(f) … (3)
S(f)= (R(f)−n(f))/ H(f)
= (R(f)−n(f))・H*(f)/ H(f)・H*(f)
= {R(f)・H*(f)/|H(f)|^2} −{(n(f)・H*(f))/|H(f)|^2} … (4)
雑音成分の入った(n(f)・H*(f))/|H(f)|^2は伝送路推定値(電力値)|H(f)|^2が小さくなると増大することになり、雑音強調が生じ、等化性能が劣化する。
R(f) = H(f)・S(f)+n(f) … (3)
S(f)= (R(f)−n(f))/ H(f)
= (R(f)−n(f))・H*(f)/ H(f)・H*(f)
= {R(f)・H*(f)/|H(f)|^2} −{(n(f)・H*(f))/|H(f)|^2} … (4)
雑音成分の入った(n(f)・H*(f))/|H(f)|^2は伝送路推定値(電力値)|H(f)|^2が小さくなると増大することになり、雑音強調が生じ、等化性能が劣化する。
このように、シングルキャリア方式の信号を周波数領域でマルチパス等化する場合、周波数領域に変換されたデータ部R(f)を、周波数領域に変換された伝送路応答値H(f)で割算する(ゼロフォーシング)。しかしながら、例えば主波のそれとほぼ同一レベルの遅延波が存在する(D/U=0)場合、周波数領域の伝送路推定値(電力値)|H(f)|^2が小さくなる周波数では雑音強調が生じ、等化性能が劣化する。そこで、本発明の実施形態では、ゼロフォーシング時に割算する値を伝送路応答値H(f)に応じた補正値へ変更することによって、等化性能を向上させる。
図6で説明すれば、伝送路応答値H(f)のノッチ部分(2点鎖線にて示す部分)の電力値を符号Lにて示すレベルにまで底上げすることにより、H(f)の極端に落ち込むノッチ部分での雑音強調を抑えて、等化性能を向上させることができる。
雑音が無ければ、S(f)を抽出できるが、雑音は周波数軸上では白色雑音と呼ばれ全帯域に均一に存在する。しかし、伝送路応答値H(f)に劣化要因となる深いノッチがあると、等化時にH(f)が0近くになることによって、式(4)に示すようなR(f)に含まれる雑音成分も急激に増大することになる。
雑音が無ければ、S(f)を抽出できるが、雑音は周波数軸上では白色雑音と呼ばれ全帯域に均一に存在する。しかし、伝送路応答値H(f)に劣化要因となる深いノッチがあると、等化時にH(f)が0近くになることによって、式(4)に示すようなR(f)に含まれる雑音成分も急激に増大することになる。
図7は第1の実施形態の等化装置における等化重み計算部の一例を示すブロック図、図8は第1の実施形態の等化装置における補正関数の出力特性を示すグラフ、図9は第1の実施形態の等化装置における等化重み計算部の他の例を示すブロック図である。
本発明の第1の実施形態における等化重み計算部14は、図7のように、電力計算部141と、補正関数生成器146と、電力補正器147と、複素共役生成器142と、割り算器143bとを備えている。
本発明の第1の実施形態における等化重み計算部14は、図7のように、電力計算部141と、補正関数生成器146と、電力補正器147と、複素共役生成器142と、割り算器143bとを備えている。
電力計算部141は伝送路応答推定部13からの伝送路応答推定値の電力値を計算する。
補正関数生成器146は補正関数を生成する。複素共役生成器142は伝送路応答推定部13から伝送路応答推定値を入力し、その共役の複素数を生成する。
電力補正器147は、補正関数生成器146からの補正関数を用いて電力計算部141からの電力値を補正するものであって、電力計算部141からの電力値を閾値と比較して、電力値が該閾値より小さいときは、補正した電力値として該閾値以上の一定値を出力する。割り算器143bは、伝送路応答推定値の共役の複素数を、電力補正器147からの補正した電力値で割り算し、等化重みとして出力する。
電力補正器147について説明を加える。
電力補正器147は、補正関数生成器146から供給される図8の補正関数を用いることにより、電力計算部141から出力された電力値|H(k)|^2を閾値Ptと比較し、その電力値が閾値Ptより小さいときは、補正関数生成器146からの補正された出力値Ptを出力する。すなわち、電力計算部141からの電力値|H(k)|^2が閾値Ptより小さいときはPtを選択し、|H(k)|^2が閾値Pt以上のときは|H(k)|^2をそのまま選択して出力する。
電力補正器147は、補正関数生成器146から供給される図8の補正関数を用いることにより、電力計算部141から出力された電力値|H(k)|^2を閾値Ptと比較し、その電力値が閾値Ptより小さいときは、補正関数生成器146からの補正された出力値Ptを出力する。すなわち、電力計算部141からの電力値|H(k)|^2が閾値Ptより小さいときはPtを選択し、|H(k)|^2が閾値Pt以上のときは|H(k)|^2をそのまま選択して出力する。
P(k) = Pt (ただし、|H(k)|^2 < Pt のとき)
P(k) = |H(k)|^2 (それ以外、|H(k)|^2≧ Pt のとき)
この補正関数P(k)を用いて等化重み計算部14は等化重みW(k)を計算する。
P(k) = |H(k)|^2 (それ以外、|H(k)|^2≧ Pt のとき)
この補正関数P(k)を用いて等化重み計算部14は等化重みW(k)を計算する。
W(k) = H*(k)/P(k) k=1,2,3、…、n
この補正関数によって閾値Ptより小さな値で割り算を行わなくなるため、雑音強調が抑えられ、等化性能が向上する。また、等化重みW(k)のダイナミックレンジを狭くすることができ、実装しやすくなる。
この補正関数によって閾値Ptより小さな値で割り算を行わなくなるため、雑音強調が抑えられ、等化性能が向上する。また、等化重みW(k)のダイナミックレンジを狭くすることができ、実装しやすくなる。
ところで、等化重み計算部14は、図9のように、電力計算部141と、閾値比較器148と、セレクタ149と、複素共役生成器142と、割り算器143bとを備えた構成とされてもよい。
電力計算部141は伝送路応答推定部13からの伝送路応答推定値の電力値を計算する。
電力計算部141は伝送路応答推定部13からの伝送路応答推定値の電力値を計算する。
複素共役生成器142は伝送路応答推定部13から伝送路応答推定値を入力し、その共役の複素数を生成する。
閾値比較器148は、電力計算部141からの電力値を閾値Ptと比較し、電力値が該閾値より小さいか否かを示す信号を出力する。
閾値比較器148は、電力計算部141からの電力値を閾値Ptと比較し、電力値が該閾値より小さいか否かを示す信号を出力する。
セレクタ149は、その一方の入力端に電力計算部141からの電力値を入力し、もう一方の入力端に閾値比較器148で用いた閾値Ptと同じ値を入力し、閾値比較器148の比較結果を選択信号として2つの入力端のどちらか一方の入力を選択して出力する。
割り算器143bは、伝送路応答推定値の共役の複素数を、セレクタ149からの補正した電力値で割り算し、等化重みとして出力する。
割り算器143bは、伝送路応答推定値の共役の複素数を、セレクタ149からの補正した電力値で割り算し、等化重みとして出力する。
具体的には、閾値比較器148は、電力計算部141からの電力値|H(k)|^2を閾値Ptと比較し、|H(k)|^2がPtより小さければセレクタ149はPtを選択し、|H(k)|^2が閾値Pt以上大きければ|H(k)|^2をそのまま選択して出力する。
第1の実施形態によれば、伝送路応答推定値の電力値を補正関数の予め定めた閾値と比較し、電力値が閾値より小さいときは、ノッチ部分であるとして、電力値を補正して閾値以上の一定の電力値を得るようにしたので、雑音強調を抑え、高品位の映像及び音声を再生することが可能となる。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態に示した補正関数における閾値Ptをマルチパス特性に応じて適応制御するようにしたものである。
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態に示した補正関数における閾値Ptをマルチパス特性に応じて適応制御するようにしたものである。
図10は本発明の第2の実施形態の等化装置における補正関数生成器の一例を示している。具体的には、第1の実施形態の図7に示した補正関数生成器146及び電力補正器147で用いられる閾値Pt、或いは、図9に示した閾値比較器148及びセレクタ149で用いられる閾値Ptをマルチパス特性に応じて適応的に制御する。第2の実施形態で、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
図11は周波数領域の伝送路応答推定値の第1の例(電力値)、図12は周波数領域の伝送路応答推定値の第2の例(電力値)、図13は周波数領域の伝送路応答推定値の第3の例(電力値)を示している。
マルチパスの特性に応じて補正関数の閾値Ptを適応制御したほうがより望ましい。
マルチパスの特性に応じて補正関数の閾値Ptを適応制御したほうがより望ましい。
例えば、周波数領域での伝送路推定値|H(k)|^2(電力値)が図11のような場合と図12のような場合では、閾値Ptを異なるように設定する。つまり、図11のように周波数軸での落ち込みの大きい場合は、図12のような落ち込みの小さい場合と比較して復調が困難になる。つまり、逆に言えば、図11の環境は、図12の環境よりもC/Nの良い状況でしか復調できないので、これに合わせて閾値を図11の環境での閾値Pt8を図12の環境での閾値Pt9よりも小さい値に設定する。
Pt8 < Pt9
これにより、マルチパス環境に応じた性能向上を図ることができる。
Pt8 < Pt9
これにより、マルチパス環境に応じた性能向上を図ることができる。
図10のように補正関数生成器は、マルチパス特徴検出器1401と、閾値生成器1402とを備え、周波数領域の伝送路応答推定値(電力値)|H(k)|^2を入力し、閾値電力値Ptを生成する。
マルチパス特徴検出器1401は、伝送路応答推定値の平均電力値E(|H(k)|^2)、最大電力値Max(|H(k)|^2)、最小電力値Min(|H(k)|^2)、リップル数(ノッチ数)Nnum(|H(k)|^2)などを検出する。
マルチパス特徴検出器1401は、伝送路応答推定値の平均電力値E(|H(k)|^2)、最大電力値Max(|H(k)|^2)、最小電力値Min(|H(k)|^2)、リップル数(ノッチ数)Nnum(|H(k)|^2)などを検出する。
閾値生成器1402は、マルチパス特徴検出器1401からの情報を使用して閾値電力Ptを生成する。
閾値の生成方法としては、例えば平均電力値情報を使用して、平均電力値の1/Xを閾値に設定することが考えられる。
Pt = E(|H(k)|^2) / X (ただし、X > 1)
ここで、E(・)は、平均値を意味する。
閾値の生成方法としては、例えば平均電力値情報を使用して、平均電力値の1/Xを閾値に設定することが考えられる。
Pt = E(|H(k)|^2) / X (ただし、X > 1)
ここで、E(・)は、平均値を意味する。
また、最大電力値と最小電力値の差をD(Max(|H(k)|^2)、Min(|H(k)|^2))と表すと、
D(Max(|H(k)|^2)、Min(|H(k)|^2))=Max(|H(k)|^2)−Min(|H(k)|^2)
これを利用して閾値Ptを
Pt = E(|H(k)|^2) / ( D(Max(|H(k)|^2)、Min(|H(k)|^2) )・X (ただし、X > 1)
とする。
D(Max(|H(k)|^2)、Min(|H(k)|^2))=Max(|H(k)|^2)−Min(|H(k)|^2)
これを利用して閾値Ptを
Pt = E(|H(k)|^2) / ( D(Max(|H(k)|^2)、Min(|H(k)|^2) )・X (ただし、X > 1)
とする。
また、リップル数に関しても、図13のように伝送路応答値のリップル数が多い場合は、図11のような場合と比較して復調が困難になるため、リップル数Nnum(|H(k)|^2)に反比例して閾値電力を設定することも考えられる。即ち、
Pt = E(|H(k)|^2) / (Nnum(|H(k)|^2)・X) (ただし、X > 1)
としてもよい。
Pt = E(|H(k)|^2) / (Nnum(|H(k)|^2)・X) (ただし、X > 1)
としてもよい。
また、平均値、最大値、最小値、リップル数をすべて使用して閾値を生成することも考えられる。即ち、
Pt = E(|H(k)|^2) / ( D(Max(|H(k)|^2)、Min(|H(k)|^2) )・Nnum(|H(k)|^2)・X (ただし、X > 1)
としてもよい。
Pt = E(|H(k)|^2) / ( D(Max(|H(k)|^2)、Min(|H(k)|^2) )・Nnum(|H(k)|^2)・X (ただし、X > 1)
としてもよい。
第2の実施形態によれば、等化重みを計算するための補正関数の閾値を、マルチパス特性に応じて、適応的に制御することによって、より好適な等化処理を実現し、高品位の映像及び音声を再生することが可能となる。
[第3の実施形態]
図14は本発明の第3の実施形態の等化装置を示すブロック図、図15は図14における等化重み計算部の一例を示すブロック図、図16はMERの計算方法の説明図、図17は図15における閾値生成器の一例を示すブロック図、図18は閾値補正のフローチャートである。第3の実施形態で、第1及び第2の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
図14は本発明の第3の実施形態の等化装置を示すブロック図、図15は図14における等化重み計算部の一例を示すブロック図、図16はMERの計算方法の説明図、図17は図15における閾値生成器の一例を示すブロック図、図18は閾値補正のフローチャートである。第3の実施形態で、第1及び第2の実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
図14に示す等化装置10Aは、GI除去部11と、周波数領域変換部12と、伝送路応答推定部13と、等化重み計算部14Aと、等化フィルタ15と、時間領域変換部16と、MER測定器17とを備えている。
本発明の第3の実施形態は、第1の実施形態の等化装置と異なる点は、第1の実施形態に示した等化装置の出力を等化重み計算部へフィードバックし、フィードバック制御量による閾値生成をするようにしたものである。そのために、MER測定器17を設けている。
本発明の第3の実施形態は、第1の実施形態の等化装置と異なる点は、第1の実施形態に示した等化装置の出力を等化重み計算部へフィードバックし、フィードバック制御量による閾値生成をするようにしたものである。そのために、MER測定器17を設けている。
等化重み計算部14Aは、図15のように、電力計算部141と、閾値比較器148と、セレクタ149と、複素共役生成器142と、割り算器143bと、閾値生成器1403とを備えている。
MER測定器17は、時間領域変換部16からの出力の変調誤差比(以下、MER:Modulation Error Ratio)を測定する。MER測定器17は、図16のように、時間領域変換部16からの出力値と理想マッピング点との間の距離をbとし、原点から理想マッピング点までの距離をaとしたとき、以下の式で計算する。
MER = a^2 / b^2
MER測定器17は、Δt時間(例えば、1フレーム)ごとに、1フレームの平均MERを計算し、この平均MER値を等化重み計算部14へ出力する。
MER = a^2 / b^2
MER測定器17は、Δt時間(例えば、1フレーム)ごとに、1フレームの平均MERを計算し、この平均MER値を等化重み計算部14へ出力する。
閾値生成器1403は、MER測定器17からの情報を用いて、閾値比較器148の閾値を補正するものである。
閾値生成器1403は、図17のように、比較器と記憶器(メモリ)1403-1、閾値補正器1403-2とを備え、Δt(1フレーム)ごとに、MER測定器17からMER値を受け取る。受け取ったMER値は記憶器に保持しておき、Δt(1フレーム)ごとに前回MER値と最新MER値を比較器で比較する。そして、比較結果を閾値補正器1403-2へ出力する。
閾値生成器1403は、図17のように、比較器と記憶器(メモリ)1403-1、閾値補正器1403-2とを備え、Δt(1フレーム)ごとに、MER測定器17からMER値を受け取る。受け取ったMER値は記憶器に保持しておき、Δt(1フレーム)ごとに前回MER値と最新MER値を比較器で比較する。そして、比較結果を閾値補正器1403-2へ出力する。
閾値補正器1403-2では、時刻tのときのMER(t)と時刻(t+Δt)のときのMER(t+Δt)の関係が
MER(t) ≦ MER(t+Δt)ならば、閾値比較器148で用いる閾値を以下のように補正する。
Pt = Pt+Δp
一方、MER(t) > MER(t+Δt)ならば、閾値比較器148で用いる閾値を以下のように補正する。
Pt = Pt−Δp
閾値補正器1403-2は、以上の操作を行い、閾値比較器148の閾値を補正する。或いは、補正された閾値Ptを閾値比較器148へ出力する。
等化重み計算部14では、補正された閾値に従って、等化重み係数W(k)を生成する。
MER(t) ≦ MER(t+Δt)ならば、閾値比較器148で用いる閾値を以下のように補正する。
Pt = Pt+Δp
一方、MER(t) > MER(t+Δt)ならば、閾値比較器148で用いる閾値を以下のように補正する。
Pt = Pt−Δp
閾値補正器1403-2は、以上の操作を行い、閾値比較器148の閾値を補正する。或いは、補正された閾値Ptを閾値比較器148へ出力する。
等化重み計算部14では、補正された閾値に従って、等化重み係数W(k)を生成する。
図18は、閾値補正のフローチャートを示している。
まず、閾値の初期値を設定する。
Pt = 0
このときのMERを測定する。MER(0)を初期値とする。
まず、閾値の初期値を設定する。
Pt = 0
このときのMERを測定する。MER(0)を初期値とする。
時間Δt(1フレーム)後に、閾値を以下のように設定する。
Pt = Pt+Δp ただしΔp>0
そして、MER(Δt)を測定する。
Pt = Pt+Δp ただしΔp>0
そして、MER(Δt)を測定する。
MER(0) ≦ MER(Δt)なら閾値を以下のように修正する。
Pt = Pt+Δp
反対に、MER(0) > MER(Δt)なら閾値を以下のように修正する。
Pt =Pt−Δp ただし、Pt<0となったらPt=0とする
以上の操作をΔtごとに繰り返すことによって、最適な閾値へ収束する。
Pt = Pt+Δp
反対に、MER(0) > MER(Δt)なら閾値を以下のように修正する。
Pt =Pt−Δp ただし、Pt<0となったらPt=0とする
以上の操作をΔtごとに繰り返すことによって、最適な閾値へ収束する。
第3の実施形態によれば、等化装置の出力からMER(変調誤差比)を算出し、この算出値に基づき、等化重みを計算するための補正関数の閾値を、適応的に制御することによって、より好適な等化処理を実現し、高品位の映像及び音声を再生することが可能となる。
図19は上記の第1乃至第3の実施形態の等化装置を搭載した一実施形態の放送受信装置のブロック図を示している。
放送受信装置100は、放送信号を選局受信するチューナ1と、第1乃至3の実施形態で述べたいずれか1つの等化装置10又は10Aを備え、チューナ1からの受信信号を等化し、該等化データを復調してトランスポートストリーム(以下、TS) データを出力する復調部2と、TSデータをデコードし、映像信号及び音声信号を再生するデコーダ3と、再生した映像信号及び音声信号を表示出力する表示部4とを有している。
放送受信装置100は、放送信号を選局受信するチューナ1と、第1乃至3の実施形態で述べたいずれか1つの等化装置10又は10Aを備え、チューナ1からの受信信号を等化し、該等化データを復調してトランスポートストリーム(以下、TS) データを出力する復調部2と、TSデータをデコードし、映像信号及び音声信号を再生するデコーダ3と、再生した映像信号及び音声信号を表示出力する表示部4とを有している。
復調部2は、例えば、チューナ1で受信したアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、ディジタル信号をベースバンド帯域に変換する直交検波器と、伝送路応答推定器で伝送路応答推定した結果に基づいて受信信号を等化する等化装置10(又は10A)と、等化データを復調し、TSデータを出力するデータ復調部と、を備えている。また、デコーダ3は、例えば、TSデコーダと、映像デコーダと、音声デコーダと、を備えている。
このような一実施形態の放送受信装置によれば、等化装置における等化重みの計算法としてZF法を採用しても、雑音強調を抑え、高品位の映像及び音声を再生することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10,10A…等化装置、12…周波数領域変換部、13…伝送路応答推定部、14,14A…等化重み計算部、15…等化フィルタ、16…時間領域変換部、17…MER測定器、100…放送受信装置。
Claims (5)
- ディジタル変調されたシングルキャリア信号を受信し周波数領域でマルチパス等化を行う等化装置において、
受信される時間領域信号を周波数領域信号へ変換する周波数領域変換部と、
受信信号から周波数領域の伝送路応答を推定する伝送路応答推定部と、
前記周波数領域の伝送路応答推定値から等化重みを計算する等化重み計算部と、
前記周波数領域変換部からの周波数領域信号と前記等化重み計算部からの等化重みを入力し、等化処理を行う等化フィルタと、
前記等化フィルタで等化処理された周波数領域信号を時間領域信号へ変換する時間領域変換部と、を具備し、
前記等化重み計算部は、前記伝送路応答推定値の電力値を計算する電力計算部と、補正関数を生成する補正関数生成器と、前記補正関数を用いて前記電力計算部からの前記電力値を補正するものであって、前記電力計算部からの前記電力値を閾値と比較して、前記電力値が該閾値より小さいときは、補正した電力値として前記閾値以上の一定値を出力する電力補正器と、前記伝送路応答推定値の共役の複素数を生成する複素共役生成器と、前記共役の複素数を前記補正した電力値で割り算し、等化重みとして出力する割り算器とを備えることを特徴とする等化装置。 - ディジタル変調されたシングルキャリア信号を受信し周波数領域でマルチパス等化を行う等化装置において、
受信される時間領域信号を周波数領域信号へ変換する周波数領域変換部と、
受信信号から周波数領域の伝送路応答を推定する伝送路応答推定部と、
前記周波数領域の伝送路応答推定値から等化重みを計算する等化重み計算部と、
前記周波数領域変換部からの周波数領域信号と前記等化重み計算部からの等化重みを入力し、等化処理を行う等化フィルタと、
前記等化フィルタで等化処理された周波数領域信号を時間領域信号へ変換する時間領域変換部と、を具備し、
前記等化重み計算部は、前記伝送路応答推定値の電力値を計算する電力計算部と、前記電力計算部からの電力値を閾値と比較し、電力値が該閾値より小さいか否かを示す信号を出力する閾値比較器と、一方の入力端に前記電力計算部からの電力値を入力し、もう一方の入力端に前記閾値比較器で用いた閾値と同じ値を入力し、前記閾値比較器の比較結果を選択信号として用いて前記2つの入力端の入力のどちらか一方の入力を選択して出力するセレクタと、前記伝送路応答推定値の共役の複素数を生成する複素共役生成器と、前記伝送路応答推定値の共役の複素数を、前記セレクタからの補正した電力値で割り算し、等化重みとして出力する割り算器とを備えることを特徴とする等化装置。 - 前記補正関数生成器は、マルチパス特徴検出器と、閾値生成器とを備え、
前記マルチパス特徴検出器は、周波数領域の伝送路応答推定値を用いて、平均電力値、最大電力値、最小電力値、リップル数から計算される情報の少なくとも1つを出力し、
前記閾値生成器は、前記マルチパス特徴検出器からの情報を利用して、閾値を生成することを特徴とする請求項1に記載の等化装置。 - ディジタル変調されたシングルキャリア信号を受信し周波数領域でマルチパス等化を行う等化装置において、
受信される時間領域信号を周波数領域信号へ変換する周波数領域変換部と、
受信信号から周波数領域の伝送路応答を推定する伝送路応答推定部と、
前記周波数領域の伝送路応答推定値から等化重みを計算する等化重み計算部と、
前記周波数領域変換部からの周波数領域信号と前記等化重み計算部からの等化重みを入力し、等化処理を行う等化フィルタと、
前記等化フィルタで等化処理された周波数領域信号を時間領域信号へ変換する時間領域変換部と、
前記時間領域変換部からの出力の変調誤差比を測定するMER測定器と、を具備し、
前記等化重み計算部は、前記伝送路応答推定値の電力値を計算する電力計算器と、前記電力計算部からの電力値を閾値と比較し、電力値が該閾値より小さいか否かを示す信号を出力する閾値比較器と、前記MER測定器からの情報を用いて、前記閾値比較器の閾値を補正する閾値生成器と、一方の入力端に前記電力計算部からの電力値を入力し、もう一方の入力端に前記閾値比較器で用いた閾値と同じ値を入力し、前記閾値比較器の比較結果を選択信号として用いて前記2つの入力端の入力のどちらか一方の入力を選択して出力するセレクタと、前記伝送路応答推定値の共役の複素数を生成する複素共役生成器と、前記伝送路応答推定値の共役の複素数を、前記セレクタからの補正した電力値で割り算し、等化重みとして出力する割り算器とを備え、
前記閾値生成器は、前記MER測定器から受け取ったMER値を保持する記憶器と、所定の周期で前回MER値と最新MER値を比較する比較器と、比較結果に応じて、前記閾値比較器で用いる閾値を補正する閾値補正器とを備えることを特徴とする等化装置。 - 放送信号を選局受信するチューナと、
請求項1乃至5のいずれか1つに記載の等化装置を備え、前記チューナからの受信信号を等化し、該等化データを復調してトランスポートストリーム データを出力する復調部と、
前記トランスポートストリームデータをデコードし、映像信号及び音声信号を再生するデコーダと、
前記映像信号及び音声信号を表示出力する表示部と、
を具備したことを特徴とする放送受信装置。
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