JP3754108B2 - 吸収式冷温水機の再生器 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、吸収式冷温水機の再生器に関し、特に再生器の小型化に関する。
【0002】
【従来の技術】
吸収式冷温水機1は、図7に示すように再生器2,凝縮器3,蒸発器4,吸収器5から構成されている。再生器2では加熱手段6によって希吸収液(再生液)が加熱され、水蒸気と濃吸収液とに分離される。水蒸気は凝縮器3で図示しない冷却塔からの冷却水などによる冷却手段7で冷却凝縮されて水になる。凝縮器3で凝縮された水は減圧弁8で減圧され、蒸発器4に導かれ、冷房水9をたとえば13℃から7℃に冷却して、それ自身は蒸発して水蒸気になり吸収器5の濃吸収液に吸収される。吸収器5で水蒸気を吸収した濃吸収液は希吸収液となり、希吸収液はポンプ10で加圧されて再生器2に送られ、濃吸収液となって減圧弁11で減圧され吸収器5に戻される。この間、濃吸収液と希吸収液とは熱交換器12で熱交換される。吸収器5では吸収熱が発生するため、冷却水などによる冷却手段13で冷却される。再生器2と凝縮器3とは略常圧で運転され、蒸発器4と吸収器5とは減圧下たとえば5mmHgで運転され、これによって水は約5℃で蒸発し、冷房水9を7℃まで冷却することが可能である。
【0003】
従来加熱手段に蒸気が用いられたが、近年ガスの直焚きによる加熱が行われている。直焚きの場合、暖房時の温水を得るために、温水発生器15が再生器2に付属して設けられている。再生器2で発生した水蒸気は温水発生器15で暖房水16を加熱し、それ自身は凝縮して再生器2に戻る。
【0004】
吸収式冷温水機1は、冷房時の効率を向上するために2重効用とされる。2重効用では低温再生器を設け、ここで再生器2(2重効用の場合は、特に高温再生器と称する)で発生した水蒸気によって、減圧下(約70mmHg)の高温再生器2からの再生液を加熱し、水蒸気の一部を凝縮するとともに再生液からさらに水蒸気を発生させる。図1は、図を簡単にするため、低温再生器は省略してある。
【0005】
現在用いられている再生器2の加熱手段は、前記のようにガス直焚きが多く、再生液はガスの燃焼熱によって加熱される。再生液は臭化リチウムを主成分とする濃厚水溶液であって、臭化リチウムの含量は60〜70%と高く、高温による腐食性が強い。特に液温を180℃以上にすると急激に腐食性が増す。加熱部は燃焼ガスと再生液との熱交換をよくするため、煙管と煙管の間隙または水管の太さが小さくされており、再生液の流れが悪く、再生液が一部極部加熱するおそれがある。そのため加熱部の燃焼ガス温度を950℃以下として、再生液が180℃以上になるのを防いでいる。現在用いられているガス直焚きの再生器2は、大部分炉筒煙管式または炉筒水管式であり、炉筒を長くすることによって、加熱部の燃焼ガス温度を前記の温度以下にしている。図8は、従来技術の炉筒煙管式再生器20の一例の縦断面図であり、図9は横断面図である。図8に示すように炉筒22の長さは、バーナ21が燃焼に要する長さよりも長く、煙管23は炉筒22の上部に設けられ、燃焼ガスは炉筒22の奥部で反転して煙管23に導かれ、排出口24から外部に排出される。
【0006】
炉筒22が長くなることは、冷温水機1全体の大きさを大きくし、また再生液の再生器20内での保有量を大きくして、立上り時間を長くしている。
【0007】
【発明が解決する課題】
本発明の目的は、加熱部における燃焼ガスの温度を変えないで炉筒の長さを短くし、全体として小型化できる吸収式冷温水機に用いる再生器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内部の一方側にそれぞれバーナを有し、伝熱壁を介して周囲を再生液で個別に囲まれた複数の炉筒と、
各炉筒の出口側に接続され、各炉筒共通の燃焼ガス通路と、
燃焼ガス通路の出口側に接続される燃焼ガス排出口とを有し、
前記燃焼ガス通路に直交して、鉛直方向または水平方向に複数の再生液加熱管を設けることを特徴とする吸収式冷温水機の再生器である。
また本発明は、前記燃焼ガス通路が各炉筒のバーナと反対側に設けられることを特徴とする。
また本発明は、前記燃焼ガス通路が各炉筒の上側に設けられることを特徴とする。
また本発明は、内部の一方側にそれぞれバーナを有し、伝熱壁を介して周囲を再生液で個別に囲まれた複数の炉筒と、
各炉筒の出口側に接続され、再生液槽中に水平方向に配置される複数の煙管と、
各煙管の出口側に接続される燃焼ガス排出口とを有し、
各煙管の周囲が再生液加熱部を構成していることを特徴とする吸収式冷温水機の再生器である。
また本発明は、前記煙管が各炉筒のバーナと反対側に設けられることを特徴とする。
また本発明は、前記煙管が各炉筒の上側に設けられていることを特徴とする。
また本発明は、炉筒が縦長の長方形であって、水平方向に2個または3個並べられていることを特徴とする。
【0009】
【作用】
本発明に従えば、炉筒が複数個に分割され、その各々にバーナが設けられる。そして各炉筒の周壁は、再生液と熱交換される伝熱壁を構成している。このため燃焼ガスは炉筒周囲の伝熱壁によって冷却される。このように複数の炉筒を設けることによって1つの炉筒を有する構成に比べて、炉筒が短かくても再生液と熱交換する伝熱面積を大きくすることができ、短い炉筒で950℃以下にされ、加熱部に導かれても再生液が極部的に180℃以上になることはない。また炉筒部における周壁の間隙は充分に広くされているので炉筒部間で再生液が極部加熱されることはない。
【0010】
また本発明に従えば加熱部の形式は、燃焼ガス通路に鉛直方向に再生液加熱管を設けたものまたは再生液槽中に水平に煙管を設けたものであってよい。加熱部が炉筒のバーナの反対方向に設けられたものまたは炉筒の上部に設けられたものであってもよい。
【0011】
また本発明に従えば、炉筒が縦長の長方形であって水平方向に2個または3個並べられたものが好ましい。炉筒の数は多い方が炉筒部の伝熱面積が増え、炉筒の長さを短くすることができるが、炉筒の数が多くなれば、その構成が複雑になり、各炉筒に設けるバーナも複雑になる。また炉筒間の間隙も充分にとれないため炉筒部で極部加熱を起こすおそれがある。またガスの燃焼に必要な炉筒の最低の長さがある。このため大型の冷温水機でも炉筒の数を3個にすることが好ましく、小型の冷温水機では2個の炉筒が好ましい。炉筒の数を2個にした場合、炉筒の長さは約3/4にでき、3個にした場合は約2/3にできる。炉筒を縦長の長方形にして、これを水平方向に2〜3個並べるのが最もコンパクトな形にできる。
【0012】
【実施例】
以下実施例でもって本発明をより具体的に説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施例の炉筒31〜33および燃焼ガス通路39の斜視図である。縦長の長方形炉筒31〜33が横に3個並んで設けられ、その各々にバーナ34〜36がある。炉筒31〜33の間隙37,38はその幅がたとえば50mmになっている。その燃焼ガス流路の下流側には共通の燃焼ガス通路39があり、ここに複数(本実施例では9×13=117本)の再生液管40が上下方向に設けられている。再生液を加熱した後の燃焼ガスは、後方にある排出口41から排出される。
【0014】
図2は、前記縦長の長方形炉筒31〜33に有利に用いることができるバーナ34〜36の一例の正面図である。バーナ34〜36は、有底のパイプ54〜56から成り、このパイプ54〜56には、炉筒の方向にスリット状の炎口57〜59が設けられている。燃料ガスと燃焼用空気とは、先混合で混合されても元混合で混合されてもよく、これらの混合ガスは炎口57〜59から噴出して燃焼させられる。炎はスリットに沿った幅の狭い縦長に形成される。
【0015】
図3は本発明の他の実施例の再生器2の縦断面図、図4は図3の切断面線IV−IVによる断面図、図5は同じく切断面線V−Vによる断面図である。バーナ34〜36で得られた燃焼ガスは、3個の炉筒31〜33で燃焼し、共通煙道46で集められ、再生液槽45中の複数(本実施例では7×11=77本)の煙管47を通って共通煙道48から排出口41を通って外部に排出される。
【0016】
前記実施例では、液管40または煙管47を炉筒31〜33の奥側に設けたが、図7の従来例と同じく炉筒31〜33の上部に煙管または液管を設けたものでもよい。
【0017】
図6は、従来の2重効用吸収式温水機1の各機器を配置した一例の正面図である。右側の約半分の場所を高温再生器2が占め、左側上部の右側に低温再生器2a、左側に凝縮器3が配置され、左側中央部の右側に吸収器5、左側に蒸発器4が配置されている。そして左側の下部は、吸収液熱交換器12が配置されているだけで充分なスペースがある。ここに本発明によって小形化された高温再生器2′を1点鎖線で示すように配置すれば、冷温水機1全体が現在の約2/3のスペースで設置できることになる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、吸収式冷温水機に用いる再生器の加熱を、それぞれバーナを備えた複数個の炉筒とそれに続く液管または煙管で行うようにした。これによって従来よりも短い炉筒でも炉筒出口の燃焼ガス温度を従来の炉筒におけると同程度にすることができ、再生器の大きさを小さくすることができる。このため吸収式冷温水機全体の配置スペースを小さくでき、吸収液の保有量を少なくして、冷温水機の立上り時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の炉筒31〜33および燃焼ガス通路の斜視図である。
【図2】本発明の炉筒31〜33に有利に用いられるバーナ34〜36の正面図である。
【図3】本発明の他の実施例の再生器45の縦断面図である。
【図4】図3の切断面線IV−IVによる断面図である。
【図5】図3の切断面線V−Vによる断面図である。
【図6】2重効用吸収式冷温水機1の各機器の配置正面図である。
【図7】吸収式冷温水機1の系統図である。
【図8】従来技術の再生器20の縦断面図である。
【図9】従来技術の再生器20の横断面図である。
【符号の説明】
1 吸収式冷温水機
2 再生器
3 凝縮器
4 蒸発器
5 吸収器
31〜33 炉筒
34〜36 バーナ
39 燃焼ガス通路
40 液管
41 排出口
45 再生液槽
46 煙管
Claims (7)
- 内部の一方側にそれぞれバーナを有し、伝熱壁を介して周囲を再生液で個別に囲まれた複数の炉筒と、
各炉筒の出口側に接続され、各炉筒共通の燃焼ガス通路と、
燃焼ガス通路の出口側に接続される燃焼ガス排出口とを有し、
前記燃焼ガス通路に直交して、鉛直方向または水平方向に複数の再生液加熱管を設けることを特徴とする吸収式冷温水機の再生器。 - 前記燃焼ガス通路が各炉筒のバーナと反対側に設けられることを特徴とする請求項1記載の吸収式冷温水機の再生器。
- 前記燃焼ガス通路が各炉筒の上側に設けられることを特徴とする請求項1記載の吸収式冷温水機の再生器。
- 内部の一方側にそれぞれバーナを有し、伝熱壁を介して周囲を再生液で個別に囲まれた複数の炉筒と、
各炉筒の出口側に接続され、再生液槽中に水平方向に配置される複数の煙管と、
各煙管の出口側に接続される燃焼ガス排出口とを有し、
各煙管の周囲が再生液加熱部を構成していることを特徴とする吸収式冷温水機の再生器。 - 前記煙管が各炉筒のバーナと反対側に設けられることを特徴とする請求項4記載の吸収式冷温水機の再生器。
- 前記煙管が各炉筒の上側に設けられていることを特徴とする請求項4記載の吸収式冷温水機の再生器。
- 炉筒が縦長の長方形であって、水平方向に2個または3個並べられていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の吸収式冷温水機の再生器。
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JP16644595A JP3754108B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 吸収式冷温水機の再生器 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP16644595A JP3754108B2 (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 吸収式冷温水機の再生器 |
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ID=15831546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (1)
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AT504671B1 (de) | 2007-01-11 | 2012-07-15 | Blum Gmbh Julius | Dämpfer |
-
1995
- 1995-06-30 JP JP16644595A patent/JP3754108B2/ja not_active Expired - Fee Related
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