JP3752611B2 - 浴室の二重床の端仕舞構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室に敷き詰める二重床の端仕舞構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の組立式の浴室は、水漏れを防止するために、その床を合成樹脂製の防水パンで形成している。このような浴室は、防水パンの周囲が立上がっている分だけ、床面よりも浴室の出入口の方が高くなるため、出入口の部分でかなりの段差が存在する。けれども、浴室の出入口に段差があると出入りしにくく、老人等が段差に躓いて転倒する危険性もあった。
【0003】
かかる問題に対処するため、浴室の床を二重床にしたものが既に開発されているが、これまでの二重床はその浴室専用に設計されており、例えば高さ調節機能などがないため、出入口部分の段差の大きさが種々異なる他の浴室には使用できないという不都合があった。
【0004】
そこで、本出願人は、簡単に組立てながら浴室に敷き詰めることができる高さ調節の自在な二重床を開発し、既に提案した(特願平9−315964号)。この二重床は、その表面材を浴室の出入口の下端と略同じ高さにそろえて段差をなくすことができるものであるが、まだ、次に述べるような問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
即ち、浴室の床は縦横の寸法が種々異なるため、上記の二重床を敷き詰めたときに、その表面材と浴室の側壁面との間にかなり大きい隙間を生じることが多く、このような隙間が生じると、入浴者が足を落とし込んで怪我をしたり、二重床が横滑りして入浴者が転倒するなどの危険性があった。
【0006】
本発明は、かかる問題を解消することができる浴室の二重床の端仕舞構造を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る浴室の二重床の端仕舞構造は、浴室に敷き詰めた二重床の表面材と浴室の側壁面との隙間を、該隙間よりも広幅の目隠し板で被覆した端仕舞構造であって、上記二重床は、高さ調節用の脚を備えた支持基材を浴室の床面に複数配置すると共に、各支持基材の両側へ突き出した受部に支持材の端部を係着して支持基材間に支持材を架け渡し、表面材を支持基材及び支持材に被着したものであり、上記目隠し板は、傾斜板部の両側に略水平な側縁を有する屈曲断面形状の板であって、その低い方の側縁が上記二重床の表面材に重ねられて、その重なり部分が接合材を介して接合されていることを特徴とするものである。
【0008】
この端仕舞構造のように、二重床の表面材と浴室の側壁面との隙間が広幅の目隠し板で被覆されると、入浴者が隙間に足を落とし込むことがなくなり、また、二重床を横滑りさせる力が作用しても、浴室の側壁面に当接する目隠し板がストッパーの役目をするため、二重床の横滑りを阻止することができる。従って、入浴者が足を落とし込んで怪我をしたり、二重床の横滑りによって転倒する危険性を回避することができる。また、目隠し板の側縁と表面材との重なり部分は接合材で接合されているため、目隠し板が表面材から剥離したり、隙間へ落ち込んだりすることもない。
【0010】
しかも、この端仕舞構造では、目隠し板の傾斜板部が表面材から浴室の側壁面に向かって斜め上方に立ち上がった姿勢となるため、この目隠し板によって良好な水切り性能が発揮され、二重床の周縁部に水が溜まらなくなる。また、目隠し板の傾斜板部が斜め上方に立ち上がっていると、入浴者が目隠し板を踏むことも殆どなくなる。更に、二重床は、高さ調節用の脚を操作して支持基材の高さを調節することにより、表面材を浴室の出入口の下端と略同じ高さに簡単にそろえることができるので、浴室の出入口の段差が種々異なる場合でも高さを合わせて容易に敷き詰めることができる。
【0011】
また、本発明の請求項2に係る二重床の端仕舞構造は、上記請求項1の端仕舞構造において、その目隠し板が、表面材と異なる色に着色したものであることを特徴とする。
【0012】
このように目隠し板と表面材の色が異なると、目隠し板が良く目立つので、目隠し板を踏む心配が皆無に等しくなる。
【0013】
次に、本発明の請求項3に係る二重床の端仕舞構造は、上記請求項1又は2の端仕舞構造において、その接合材が、表面に無数の係合子を有する係合テープと、表面に無数の被係合子を有する被係合テープとから成るものであって、いずれか一方のテープを目隠し板の低い方の側縁の裏面に貼着すると共に、他方のテープを表面材の上面に貼着し、係合テープの係合子を被係合テープの被係合子に係合させることによって、目隠し板の低い方の側縁と表面材との重なり部分を脱着自在に接合したことを特徴とするものである。
【0014】
この端仕舞構造では、表面材に貼着したテープと目隠し板の側縁の裏面に貼着したテープを重ねて上から押さえるだけで、重なり部分をしっかりと接合することができ、目隠し板を引き上げて双方のテープを引き剥がせば、簡単に表面材から目隠し板を取り外すことができる。従って、この目隠し板を取り外して隙間から手を入れて二重床を分解し、浴室から二重床を取り除いて浴室の床掃除等を行う場合には便利である。
【0017】
上記の二重床において、表面材と浴室の側壁面との隙間が広すぎるような場合には、請求項4のように、支持基材の端部と浴室の側壁面との隙間に、高さ調節用の脚を備え且つ支持基材より巾狭の巾調整用支持基材を配置して支持基材に接続すると共に、巾調整用支持基材の両側へ突き出した受部に支持材の端部を係着して巾調整用支持基材間に支持材を架け渡し、巾調整用支持基材の高さを支持基材の高さと同じになるように調整して、表面材を更に巾調整用支持基材及び支持材に被着しても良い。
【0018】
表面材と浴室側壁面との隙間が広すぎると、特別に幅の広い目隠し板を用いて被覆することが必要になるが、請求項4のようにすると、幅調整用支持基材及び支持材に被着した表面材によって浴室の側壁面との隙間が狭められるので、幅の広い目隠し板が不要となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述する。
【0020】
図1は本発明の一実施形態に係る浴室の二重床の端仕舞構造を示す一部切欠平面図、図2は同二重床の端仕舞構造の拡大部分側面図、図3は目隠し板を省略した同二重床の正面図である。
【0021】
図1及び図2に示す浴室の二重床の端仕舞構造は、浴室BRに敷き詰めた二重床の端部に位置する表面材3と浴室の側壁面12との隙間15を、該隙間よりも広幅の目隠し板16で被覆すると共に、この目隠し板16の側縁16aと表面材3との重なり部分を接合材17を介して脱着自在に接合したものである。
【0022】
先ず、浴室BRに敷き詰める二重床から説明する。
【0023】
この二重床は、支持基材1と支持材2と表面材3とで構成されており、図1及び図3に示すように、支持基材1は前後に二つ接続され、左右に一定間隔をあけて三列に並べて浴室BRの床面4上に配置されている。そして、各支持基材1の両側へ突き出した受部1aに支持材2の端部が係着されて、支持基材1,1間に支持材2が3本ずつ架け渡されており、その上に表面材3が被着されている。この表面材3は、高さ調節用の脚5で支持基材1の高さを調節することにより、浴室BRの出入口の下端6と略同一の高さにそろえられている。
【0024】
支持基材1はポリプロピレン等の合成樹脂を射出成形したもので、図4〜図8に示すように、支持基材1の下端には受部1a,1aが両側へ突き出して形成されている。この受部1aは三角形の隔壁1b,1bで三つに区切られ、各区切り部分ごとに止具挿通孔1cが形成されている。そして、この受部1aの両端には上記隔壁1bの略半分の厚みを有する三角壁1d,1dと端板1e,1eが一体に形成され、この端板1e,1eの間に蟻溝1jが形成されている。また、受部1aの裏面には補強リブ1kが形成されている。
【0025】
上記の受部1aから支持基材1の上面までの高さ寸法は、支持材2の高さ寸法と同一に設定され、また、隔壁1b相互間の寸法、及び、隔壁1bと三角壁1dの間の寸法は、いずれも支持材2の巾寸法と同一に設定されている。従って、この受部1aの三つの区切り部分には3本の支持材2の端部がガタツキなく係着され、係着された状態では、図3,図12に示すように支持材2の上面と支持基材1の上面が同じ高さになっている。そして、支持材2の端部は、図12に示すように止具挿通孔1cからねじ込まれたビス7で固定され、受部1aから外れ落ちないようになっている。このように左右の支持基材1,1間に3本の支持材2を並列させて架け渡すと、支持材2の相互間には隔壁1bの厚み分の隙間が形成されることになる。
【0026】
前後に配置された支持基材1,1は、図13に示すように支持基材1,1の端板1e,1e同士を当接させると共に、三角形の挟着片10a,10aを有する接続具10で双方の端板1e,1eを挟むことによって接続されている。このように接続されると、支持基材1,1の端部の三角壁1d,1d同士が重なって隔壁1bと同じ厚みとなるため、この三角壁1d,1dを挟んで隣接する支持材2,2の間にも、隔壁1bの厚みに相当する隙間が形成されることになり、結局、全ての支持材2が隔壁1bの厚み分の相互間隙をあけて並列した状態となる。
【0027】
図4,図9に示すように、支持基材1の両端部には縦方向の貫通孔1f,1fが形成されている。そして、この貫通孔1fの下端部には筒状スペーサ8が取付けられ、該筒状スペーサ8に高さ調節用の脚5が螺入されている。
【0028】
この筒状スペーサ8、高さ調節用の脚5はいずれも、ポリプロピレン等の合成樹脂を射出成形したもので、図9及び図10に示すように、筒状スペーサ8の内周面には雌ネジ8aが切られ、上部外周面には雄ネジ8bが切られている。そして、この雄ネジ8b部分を上記貫通孔1fの下端部の雌ネジ部分にねじ込むことによって筒状スペーサ8が取付けられている。また、この筒状スペーサ8の下部内周面は拡径され、そこに雌ネジ8cが形成されている。従って、この雌ネジ8c部分に下方からもう一つの筒状スペーサ8の雄ネジ8b部分をねじ込むと、筒状スペーサ8を上下に接続できるようになっている。
【0029】
高さ調節用の脚5は、その外周面に雄ネジ5aが切られ、上記の筒状スペーサ8に下方から螺入されている。そして、この脚5の上端面には、六角レンチ等の回転具を挿入する挿入穴5b(レンチ穴)が形成されている。従って、六角レンチ等の回転具を支持基材1の上方から貫通孔1fに通して上記の挿入穴5bへ挿入し、該回転具で高さ調節用の脚5を回転させると、筒状スペーサ8に対する脚5の螺入寸法が変化して支持基材1の高さを簡単に調節できるようになっている。尚、図9において、9は脚5の下端に嵌着されたゴム座である。
【0030】
上記のように高さ調節用の脚5を回転させ、筒状スペーサ8に対する脚5の螺入寸法を最小限にして支持基材1を最高の高さに調節しても、なお支持基材1の高さが不足するために表面材3を浴室BRの出入口の下端6と同じ高さにそろえることができない場合は、前述したように筒状スペーサ8を上下に適当個数接続して必要な高さをかせぐようにすればよい。
【0031】
前記の支持材2及び表面材3はいずれも、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂を押出成形したもので、図11に示すように、支持材2は中空構造とされ、その上面に凹溝2aが形成されている。そして、この凹溝2aの両側面には全長に亘って小さな凸リブ2b,2bが形成されている。また、前記支持基材1の上面にも、上記凹溝2aに合致した形状の凹部1gが3箇所形成され、同様に小さな凸リブ1h,1hが各凹部1gの両側面に形成されている。従って、左右の支持基材1,1間に支持材2を架け渡すと、支持材2の凹溝2aと支持基材1の凹部1gが連続し、凸リブ2bと凸リブ1hも連続するようになっている。
【0032】
表面材3は支持材2より若干巾広の帯板状に形成され、図11に示すように、その両側縁が下方に折曲されている。そして、この表面材3の裏面には、互いに平行な一対の嵌込み板3a,3aが全長に亘って突設され、これらの嵌込み板3a,3aの下端には、外側へ突き出す係合爪部3b,3bが形成されている。
【0033】
かかる表面材3は、裏面の嵌込み板3a,3aを支持材2の凹溝2aと支持基材1の凹部1gに嵌め込んで、係合爪部3b,3bを凹溝2aの凸リブ2b,2bと凹部1gの凸リブ1h,1hに下方から係合させることにより、浮き上がって外れることのないように支持材2と支持基材1に被着されている。尚、表面材3の下方へ折曲された両側縁が支持基材1の上面に当るのを防止するため、支持基材1の上面には、表面材3の両側縁を落とし込む凹部1iが形成されている。
【0034】
上記のように表面材3が被着されると、表面材3の相互間に一定の小さな隙間が形成され、この隙間と支持材2相互間の隙間を通じて排水が良好に行われるため、表面材3の上に水が溜まらなくなる。また、表面材3相互の隙間は足裏に適度な引掛かりを与えるので、滑り止めの効果も発揮される。
【0035】
尚、表面材3の表面に小さな凹凸が形成されていると、滑り止め効果が顕著となり、更に抗菌処理コーティングが施されていると、衛生面に優れた二重床となる利点があるので好ましい。
【0036】
以上のような構造の二重床の端部に位置する表面材3と浴室BRの側壁面12との間の隙間15を覆う目隠し板16は、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂を押出成形したもので、図2及び図14に示すように、傾斜板部16bの両側に略水平な側縁16a,16cを形成した屈曲断面形状を有しており、その高い方の側縁16cの端は斜め下方へ折曲されている。そして、この目隠し板16は、良く目立つように、表面材3と異なる色に着色されている。
【0037】
この目隠し板16と表面材3との重なり部分を接合する接合材17は、図14に示すように、表面に無数の係合子17aを有する係合テープ17bと、表面に無数の被係合子17cを有する被係合テープ17dとから成るもので、具体的には「マジックテープ(登録商標)」として市販されているものが好適に使用される。
【0038】
この接合材17の一方の係合テープ17bは、目隠し板16の低い方の側縁16aの裏面に貼着され、他方の被係合テープ17dは、表面材3の上面に貼着されている。そして、目隠し板16の側縁16aを上から押さえ、係合テープ17bの係合子17aを被係合テープ17dの被係合子17cに係合させることによって、目隠し板16の低い方の側縁16aと表面材3との重なり部分を脱着自在に接合している。なお、上記とは逆に、目隠し板16の側縁16aに被係合テープ17dを貼着し、表面材3に係合テープ17bを貼着してもよい。
【0039】
このような実施形態の端仕舞構造は、浴室BRに敷き詰めた二重床の端部に位置する表面材3に目隠し板16の側縁16aを接合材17で脱着自在に接合して表面材3と浴室側壁面12との隙間15を覆うだけの簡単な作業により、素人でも容易に施工できるものであり、隙間15の幅に応じて表面材3に貼着する被係合テープ17dの位置を左右に移動させれば、隙間15の幅が広くても狭くても確実に目隠し板16で覆うことができるものである。このように目隠し板16で隙間15が覆われると、隙間15が隠れて見えなくなるので体裁が向上するだけでなく、入浴者がその隙間に足を落とし込んで怪我をする心配が解消される。そして、二重床に横滑りさせる力が作用しても、浴室の側壁面12に当接する目隠し板16がストッパーの役目をして二重床の横滑りを阻止するため、入浴者が二重床の横滑りによって転倒する危険性が回避される。
【0040】
しかも、この実施形態の端仕舞構造では、目隠し板16の傾斜板部16bが表面材3から浴室の側壁面12に向かって斜め上方に立上がった姿勢で取付けられるため、この目隠し板16によって良好な水切り性能が発揮され、二重床の周縁部に水が溜まらなくなる。また、目隠し板16が斜め上方に立上がっていると、入浴者が目隠し板を踏みにくくなり、特に、この実施形態の目隠し板16は表面材3と異なる色に着色されて良く目立つため、目隠し板を踏む心配が皆無に等しくなる。
【0041】
更に、この実施形態の端仕舞構造では、目隠し板16の側縁16aを上から押さえるだけで、係合テープ17bの係合子17aが被係合テープ17dの被係合子17cに係合して、目隠し板16の側縁16aと表面材3をしっかりと接合することができるため、たとえ入浴者が目隠し板16を踏んだとしても、目隠し板16が剥離して隙間15に落ち込むようなことは殆どない。そして、目隠し板16を引き上げて双方のテープ17b,17dを引き剥がせば、比較的簡単に表面材3から目隠し板16を取り外すことができるので、目隠し板16を取り外して隙間5から手を入れて二重床を分解し、浴室から二重床を取り除いて浴室の床掃除等を行う場合には便利である。
【0042】
また、この実施形態における二重床は、高さ調節用の脚5を操作して支持基材1の高さを調節することにより、表面材3を浴室の出入口の下端6と略同じ高さにそろえることができ、素人でも容易に組立てられるものであるから、浴室の出入口の段差が種々異なる場合でも、入浴者がつまずかないように高さを合わせて容易に敷き詰めることができる。
【0043】
以上説明した実施形態の端仕舞構造は、表面材3と浴室の側壁面12までの隙間15の幅が比較的狭い場合、例えば表面材3の幅より狭いような場合に採用されるものであり、隙間15の幅が表面材3の幅より広い場合には、次の図15,図16に示すような実施形態の端仕舞構造が採用される。
【0044】
この図15,図16に示す実施形態の端仕舞構造は、前述した二重床の支持基材1の端部と浴室の側壁面12との間に、高さ調節用の脚5を備え且つ支持基材1より巾狭の巾調整用支持基材11を配置して支持基材1の端部に接続すると共に、巾調整用支持基材11の両側へ突き出した受部11aに支持材2の端部を係着して巾調整用支持基材11,11間に支持材2を架け渡し、高さ調節用の脚5を操作して巾調整用支持基材11の高さを支持基材1の高さと同じになるように調整して、この巾調整用支持基材11及び支持材2に表面材3を更に被着している。そして、この表面材3と浴室の側壁面12との隙間15を前記の目隠し板16で覆い、表面材3と目隠し板16の側縁16aとの重なり部分を前記の接合材17を介して脱着自在に接合した構造となっている。
【0045】
巾調整用支持基材11は、図17(a)(b)に示すように、二重床の支持基材1を1/3に分割したような巾狭の形状をしている。即ち、この巾調整用支持基材11は、支持基材1と同様にポリプロピレン等の合成樹脂を射出成形したもので、該基材11の下端には両側へ突き出した受部11a,11aが形成されており、この受部11aに止具挿通孔11cが形成されている。そして、この受部11aの両端には、三角壁11d,11dと端板11e,11eが一体に形成されている。また、この巾調整用支持基材11の上面中央部には、前記支持材2の凹溝2aに合致した形状の凹部11gが形成され、その両側面に凸リブ11h,11hが形成されている。更に、この巾調整用支持基材11の一端部には縦方向の貫通孔11fが形成され、図16,図17に示すように、該貫通孔1fの下端部に筒状スペーサ8が取付けられて、高さ調節用の脚5が下方から螺入されている。この筒状スペーサ8や高さ調節用の脚5は前述したものと同様である。
【0046】
図17(a)に示すように、この巾調整用支持基材11の一端の端板11e,11eの間には接続用の蟻溝11jが形成されている。一方、他端の端板11e,11eの間には、図17(b)に示すように、接続用の蟻ほぞ11mが形成され、この蟻ほぞ11mの上端には両側へ突き出す係止片11nが形成されている。そして、この巾調整用支持基材11の蟻ほぞ11mを支持基材1の蟻溝1jに上方から差込んで嵌合させると共に、係止片11nを蟻溝1jの上端に係止させることによって、巾調整用支持基材11を支持基材1の端部に接続している。
【0047】
尚、上記とは逆に、巾調整用支持基材11側に蟻溝を設け、支持基材1側に蟻ほぞを設けて接続してもよい。
【0048】
この実施形態の端仕舞構造のように、支持基材1の端部に接続した幅調整用支持基材11及び支持材2に表面材3を被着すると、浴室の側壁面12との隙間15が狭められるため、特別に幅の広い目隠し板を別途準備する必要がなくなり、前述の実施形態で用いた目隠し板16を共用して同様に端仕舞処理できる利点がある。
【0049】
以上、二つの具体的な実施形態を挙げて本発明の端仕舞構造を詳述したが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではなく、例えば、屈曲断面形状の目隠し板16に代えて平板状の目隠し板を使用したり、係合テープ17bと被係合テープ17dからなる接合材17に代えて両面粘着テープを使用して目隠し板16と表面材3との重なり部分を接合するなど、種々の設計的変更を許容し得るものである。
【0050】
【発明の効果】
本発明の浴室の二重床の端仕舞構造は、施工が簡単で体裁が良く、入浴者が二重床と浴室側壁面との隙間に足を落とし込んで怪我をしたり、二重床の横滑りによって入浴者が転倒する危険を解消することができ、望ましい実施形態では二重床の端仕舞部分の水切り性を向上させることもできるなど、多くの顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る浴室の二重床の端仕舞構造を示す一部切欠平面図である。
【図2】同二重床の端仕舞構造の拡大部分側面図である。
【図3】目隠し板を省略した同二重床の正面図である。
【図4】同二重床に用いる支持基材の斜視図である。
【図5】同二重床に用いる支持基材の平面図である。
【図6】同二重床に用いる支持基材の正面図である。
【図7】同二重床に用いる支持基材(筒体と高さ調節用の脚を外したもの)の底面図である。
【図8】(a)は図5のA−A線切断端面図、(b)は図5のB−B線切断端面図、(c)は図5のC−C線切断端面図である。
【図9】図5のD−D線拡大断面図である。
【図10】同二重床に用いる支持基材の高さ調節用の脚と筒状スペーサの斜視図である。
【図11】(a)は同二重床に用いる表面材と支持材を分離した状態の断面図、(b)は同表面材を同支持材に被着した状態の断面図である。
【図12】同二重床における支持基材の受部と支持材の端部との係着状態を示す部分断面図である。
【図13】同二重床における支持基材相互の接続状態を示す部分斜視図である。
【図14】目隠し板の拡大断面図である。
【図15】本発明の他の実施形態に係る浴室の二重床の端仕舞構造を示す一部切欠平面図である。
【図16】同端仕舞構造の部分側面図である。
【図17】(a)は巾調整用支持基材の斜視図、(b)は同幅調整用支持基材を180度回転させた斜視図である。
【符号の説明】
BR 浴室
1 支持基材
1a 受部
2 支持材
3 表面材
4 浴室の床面
5 高さ調節用の脚
6 出入口の下端
8 筒状スペーサ
11 巾調整用支持基材
11a 受部
12 浴室の側壁面
15 表面材と浴室の側壁面との隙間
16 目隠し板
16a,16c 側縁
16b 傾斜板部
17 接合材
17a 係合子
17b 係合テープ
17c 被係合子
17d 被係合テープ
Claims (4)
- 浴室に敷き詰めた二重床の表面材と浴室の側壁面との隙間を、該隙間よりも広幅の目隠し板で被覆した端仕舞構造であって、
上記二重床は、高さ調節用の脚を備えた支持基材を浴室の床面に複数配置すると共に、各支持基材の両側へ突き出した受部に支持材の端部を係着して支持基材間に支持材を架け渡し、表面材を支持基材及び支持材に被着したものであり、
上記目隠し板は、傾斜板部の両側に略水平な側縁を有する屈曲断面形状の板であって、その低い方の側縁が上記二重床の表面材に重ねられて、その重なり部分が接合材を介して接合されていることを特徴とする、浴室の二重床の端仕舞構造。 - 目隠し板が、表面材と異なる色に着色したものであることを特徴とする、請求項1に記載の端仕舞構造。
- 接合材が、表面に無数の係合子を有する係合テープと、表面に無数の被係合子を有する被係合テープとから成るものであって、いずれか一方のテープを目隠し板の低い方の側縁の裏面に貼着すると共に、他方のテープを表面材の上面に貼着し、係合テープの係合子を被係合テープの被係合子に係合させることによって、目隠し板の低い方の側縁と表面材との重なり部分を脱着自在に接合したことを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の端仕舞構造。
- 支持基材の端部と浴室の側壁面との隙間に、高さ調節用の脚を備え且つ支持基材より巾狭の巾調整用支持基材を配置して支持基材に接続すると共に、巾調整用支持基材の両側へ突き出した受部に支持材の端部を係着して巾調整用支持基材間に支持材を架け渡し、巾調整用支持基材の高さを支持基材の高さと同じになるように調整して、表面材を更に巾調整用支持基材及び支持材にも被着したことを特徴とする、請求項1に記載の端仕舞構造。
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JP16615798A JP3752611B2 (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 浴室の二重床の端仕舞構造 |
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JP2002322798A (ja) * | 2001-04-26 | 2002-11-08 | Takiron Co Ltd | 浴室用の床表面材 |
-
1998
- 1998-05-29 JP JP16615798A patent/JP3752611B2/ja not_active Expired - Fee Related
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