JP3751593B2 - 熱分解反応管及びこれを利用した熱分解方法 - Google Patents

熱分解反応管及びこれを利用した熱分解方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3751593B2
JP3751593B2 JP2002570654A JP2002570654A JP3751593B2 JP 3751593 B2 JP3751593 B2 JP 3751593B2 JP 2002570654 A JP2002570654 A JP 2002570654A JP 2002570654 A JP2002570654 A JP 2002570654A JP 3751593 B2 JP3751593 B2 JP 3751593B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction tube
pyrolysis reaction
pyrolysis
thermal decomposition
mixing blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002570654A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004519543A (ja
Inventor
ジョン−ヒュン チャエ
ウォン−ホ リー
サン−ムン ジェオン
ケウン−ホー パーク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
LG Chem Ltd
Original Assignee
LG Chem Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by LG Chem Ltd filed Critical LG Chem Ltd
Publication of JP2004519543A publication Critical patent/JP2004519543A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3751593B2 publication Critical patent/JP3751593B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G9/00Thermal non-catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils
    • C10G9/02Thermal non-catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils in retorts
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G9/00Thermal non-catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils
    • C10G9/14Thermal non-catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils in pipes or coils with or without auxiliary means, e.g. digesters, soaking drums, expansion means
    • C10G9/18Apparatus
    • C10G9/20Tube furnaces
    • C10G9/203Tube furnaces chemical composition of the tubes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G9/00Thermal non-catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils
    • C10G9/14Thermal non-catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils in pipes or coils with or without auxiliary means, e.g. digesters, soaking drums, expansion means
    • C10G9/18Apparatus
    • C10G9/20Tube furnaces
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S585/00Chemistry of hydrocarbon compounds
    • Y10S585/919Apparatus considerations
    • Y10S585/921Apparatus considerations using recited apparatus structure
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S585/00Chemistry of hydrocarbon compounds
    • Y10S585/919Apparatus considerations
    • Y10S585/921Apparatus considerations using recited apparatus structure
    • Y10S585/922Reactor fluid manipulating device

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭化水素化合物の熱分解反応に関し、より詳しくはオレフィンの収率を増加させることが可能な熱分解反応管及びこれを利用した熱分解方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
炭化水素化合物の水蒸気分解反応は、ナフサやディーゼル油などを原料としてエチレン、プロピレンのようなオレフィンを生成する反応である。ナフサやディーゼル油などの主成分は、パラフィン系炭化水素化合物である。
このような炭化水素化合物の水蒸気分解反応は、従来から次のようにして行われている。炭化水素化合物と水を各々気化し、混合した後、この混合物を600℃程度に予熱する。次に、この混合物を800℃以上の高温の熱分解反応管に通過させながら熱分解反応が行われる。
【0003】
このような熱分解反応は吸熱反応であるので、反応を継続させるためには、外部から熱を継続して供給しなければならない。熱を継続して供給するため、熱分解反応管はバーナーの外部輻射熱によって加熱される。このように加熱された熱分解反応管に、混合物を約100〜200m/sの流速で通過させるが、この時の熱分解反応管での滞留時間は0.2〜0.4秒である。
【0004】
前記熱分解反応においてオレフィンの収率を向上させるためには、熱分解反応管を通過する混合物を熱分解反応管内で急速かつ均一に加熱して、未反応及び/又は過度な分解反応を防止することが必要である。
熱分解反応は前述したように吸熱反応であるので、反応管の半径方向に温度勾配が激しい時には、反応管壁側では局部的に過度な熱分解反応が起こり、反応管中心に行くほど熱分解反応が生じなくなり、結果的にオレフィン収率が低下する可能性がある。
【0005】
さらに、熱分解反応管内での混合物の滞留時間が長くなるほど、オレフィンの2次反応がさらに激しく起こる。このオレフィンの2次反応としては、
1)オレフィン化合物の結合反応によって芳香族化合物に転換される反応、
2)オレフィンの脱水素化反応によってアセチレンやジオレフィンに転換される反応、
3)オレフィンの分解反応によってメタンに転換される反応
などが挙げられる。
【0006】
前記オレフィンの2次反応は、オレフィンの収率を減少させるだけでなく、熱分解反応管内でコークス化する傾向もまた増加させ、それによって熱分解反応管の熱伝達効率を低下させ、熱分解反応管の寿命低下を引き起こす。
したがって、熱分解反応管内での混合物の滞留時間は短くする必要があり、そのための方法としては、流体の流速を増加させる方法、または有効直径が小さい反応管を使用する方法がある。
【0007】
前記の流体の流速を増加させる方法の場合、滞留時間があまりに短かいと、反応に必要な充分な熱を供給することができないため、未反応の炭化水素化合物が多くなり、結果的にオレフィン収率が低くなる可能性がある。したがって同一な有効直径の反応管を使用する時には、オレフィン収率が極大化する適切な滞留時間が必要である。
【0008】
前記の有効直径が小さい反応管を使用する方法の場合は、熱伝達が相対的に効果的であるので、反応管外壁の温度を低くすることができ、反応管内壁のコークス化を減少できる長所がある。しかしながら、反応管直径が小さいため、運転条件によってはコークス化により反応管有効面積が急速に減少するので、コークス除去を頻繁に行なわなければならない。反応管の有効直径が小さすぎたり、あるいは、コークスの影響で流体が流れる有効断面積が減れば、圧力降下が発生したり、反応機構上オレフィンの収率が減少する。
【0009】
したがって、炭化水素化合物の熱分解によってオレフィンを製造する方法において、コークス化を防止して、オレフィンの収率を向上させる方法が提案されている。
米国特許第4,342,642号では、圧力降下を大きく増加させない範囲で熱伝達量を向上させる方法が開示されている。この方法では、熱分解反応管の内部に、反応管内壁に接触または近接するで構成された挿入物を挿入して、反応管内壁と翼を通じた熱伝達を円滑に誘導することにより熱分解反応管で反応混合物への熱伝達量を向上させた。前記挿入物は交差挿入されて、反応管の内部断面を均等分割している。
【0010】
このような発明は、均等分割された断面の間で流体の混合が行われないので、反応混合物を均一に加熱するには限界がある。さらに、挿入物により均等分割された断面からなる個々の熱分解反応管は、挿入物を入れない場合よりコークス化面積が広くなっているので、コークスによる圧力降下がさらに激しくなる。したがって、コークスをしばしば除去しなければならないという問題点がある。
【0011】
フランス国特許第2,688,797号には、熱分解反応管内での反応混合物を均一に加熱する方法が開示されている。この方法は、熱伝達率を増大させ、さらに乱流を発生させるために、熱分解反応管の後端に軸方向に沿って長い表面を有する挿入物を入れることにより達成される。
日本国公開特許平成9−292191号では、熱分解反応管を通過する流体を混合することができるように、フィンが固定されたバーを熱分解管の軸に沿って配置する方法が開示されている。
【0012】
前記フランス国特許と日本公開特許は、熱分解反応管内のフィンまたは挿入物による乱流形成効果を利用することに共通点がある。一方、これらの特許において、挿入物を入れなかった場合と同じ量の混合物が通過すると仮定した場合に、挿入物による熱分解管断面積の減少によって反応管内部を流れる流体の速度が増加するという問題がある。また、これは、熱分解反応管内での圧力降下が増加する原因ともなる。
【0013】
さらに、日本国公開特許平成11−199876号には、熱分解反応管内壁に突出した物を形成する方法が開示されている。この公開公報によれば、熱分解反応管内部を流れる流体が、突出した物によって管壁に衝突させられ、このような流体の流れは管内壁近くでの流体流れが停滞することを防止し、管内壁近くでの流体の過度な加熱を防止する。したがって、コークスの発生量を減少させることが可能である。
【0014】
この日本国公開特許に開示された技術は、熱分解反応管内に別途の挿入物を挿入しなくても、流体の混合を極大化して熱分解管のコークス生成量を減少させて、熱分解管に付着したコークスの除去周期を延長させる効果がある。しかしながら、エチレン収率を向上させる効果は微小であると報告されている。
上述の従来の技術では、熱分解管の有効直径の縮少あるいは熱分解管の有効面積を増加させることにより、熱分解反応管を通過する流体への熱伝達を向上させている。あるいは、フィンや突起によって熱分解管内部を通過する流体に乱流あるいはうず巻きを発生させて、混合物を均一に混合し、または熱伝達を向上させている。したがって、コークス生成量を減少させることが可能である。
【0015】
しかし、前記方法は熱分解反応管での過度な圧力降下を誘発したり、また、エチレン収率を向上させる効果が微小であるという問題点がある。
【0016】
【発明の概要】
本発明はこのような従来技術の問題点を解決するために案出されたもので、本発明の目的は、過度な圧力降下を誘発せずにエチレン収率を向上させ、さらにコークス生成量を減らすことができる熱分解反応管及びこれを利用した熱分解方法を提供することにある。
【0017】
本発明において、熱分解反応は、炭化水素化合物と水蒸気とを互いに混合させ、熱分解反応管を通過させる際に行われる。
本発明の熱分解反応管は、対向する二つの端をねじられた板材で形成され、さらに熱分解反応管内の軸方向に設置されている混合ブレードを有する。前記混合ブレードは、対向する二つの端が180度の角度でねじられた板材から形成されていることが好ましい。
【0018】
その熱分解反応管には、混合ブレードが少なくとも2つ以上設置され、かつ隣接した混合ブレード同士はその端が相互に交差するように、好ましくは直角に交差するように設置されている。
熱分解反応は、次の段階により行われる。炭化水素化合物と水を気化するために気化器に入れ、そして、それらを、混合するために1つの導管を用いて予熱機に送り、それから、混合ガスを予熱する。次に、前記予熱されたガスを熱分解反応管に通過させ、熱分解させる。最後に、この熱分解反応管から排出された前記熱分解された生成物を凝縮する。
【0019】
上記段階において、前記熱分解反応管は、両端が反対方向にねじられた板材から形成されている複数の混合ブレードを有する。さらに、熱分解反応管は、600℃乃至1000℃の温度で加熱され、前記水蒸気/炭化水素化合物の比率は重量比で0.3乃至3.0であり、liquid hourly space velocity(以下、「LHSV」という。)は1乃至20hr-1である。
【0020】
【発明の具体的説明】
以下、本発明による好ましい実施例を、添付した図面に基づいて詳細に説明する。しかしながら、この発明には多くの異なる形態が具体的に挙げられ、以下に示す形態に限られるものではない。
図1は、本発明による熱分解反応管を利用した熱分解反応を説明するためのブロック図を示している。熱分解装置は、図1に示されるように複数のユニットからなる。図1の熱分解装置に示されるように、反応装置に注入された炭化水素化合物と水は、各々気化器10を通過し、それから混合される。次いで、この混合物は、550℃で加熱されている1次予熱機20を通過し、さらに650℃で加熱されている2次予熱機30を通過して、熱分解反応管40に注入される。
【0021】
混合物は、熱分解反応管40を通過し、熱分解される。この時、熱分解反応管40は、三つの区域で構成された電気炉50の内部で880℃に加熱されている。
熱分解反応管40を通過した混合物は、水と重油(heavy oil)に凝縮され、それから凝縮機60を通過する間に液状混合物に分離される。残りの気相混合物はオンラインで連結されたガスクロマトグラフィ(chromatography)70で分析された後、排出される。
【0022】
図2に示すように、混合機42は、本発明の熱分解反応過程で熱分解反応が行われる熱分解反応管40内部に固定される。
混合機42は多数の混合ブレード44、45、46等の集合体であって、それらは、熱分解反応管40の軸方向に沿って連結されている。
前記混合ブレード44、45、46は、前記熱分解反応管40の内径に対応する幅の板材が180度ねじられた構造のものであり、そして、混合ブレードの端は隣接した混合ブレードの端と相互交差するように配置され、好ましくは直角に交差された状態で配置される。さらに、隣りあう混合ブレードはお互いに反対方向にねじられている。
【0023】
熱分解反応管40の内部に混合ブレード44、45、46を固定するために、混合ブレード44、45、46の外側の端は、熱分解反応管40内側面に接触する部分と溶接されている。部分溶接には、一般的な溶接方法、例えば、スポット溶接、レーザー溶接、電気溶接などが利用される。
熱分解反応管40に挿入された混合機42の体積が、熱分解反応管内部体積の1乃至20%以内となるように製作されるのが好ましく、10%未満となるように製作されることがより好ましい。したがって、混合物の流速が大きく増加しないので、過度な圧力降下を防止することができる。
【0024】
このような熱分解反応管40における反応温度は、600℃乃至1000℃であり、水蒸気に対する炭化水素化合物の比率は0.3乃至3.0、LHSVは1乃至20hr-1であるのが好ましい。
前述のように構成された本発明による熱分解反応管に流入された流体の流れを、図面を参照しながら、以下に説明する。
【0025】
まず、流入された流体が第1混合ブレード44を通過しながら二つの領域に分離され、分離された各々の流体は、第1混合ブレード44に対して直角に交差連結された第2混合ブレード45を通過しながら再び二つに分けられる。
このように直角に交差連結された混合ブレード44、45、46を、流体が連続的に通過することにより、流体の流れは幾何数的に分けられる。例えば、2つの混合ブレードの場合、流体の流れは2の二乗に分けられる。
【0026】
さらに、直角に交差連結された混合ブレードを流体が通過する間、流体の流れが連続的に分けられるが、この分けられた流れが再び結合される。この過程は、継続的に繰り返される。
混合ブレード44、45、46が固定されている熱分解反応管40内では、例えば、流体が熱分解反応管中心から熱分解反応管内側面に、また熱分解反応管内側面から熱分解反応管中心に方向を変えながら流れ、半径方向へ混合されるので、熱分解反応管の加熱された表面から流体への熱伝達が改良される。
【0027】
前記混合機42が固定された熱分解反応管40は熱分解反応管内での流体の流れを連続的に分離、集合して半径方向に混合されるので、熱分解反応管内で流体を急速にかつ均一に加熱することができる。
その結果、吸熱反応(熱分解反応)によって発生することがある熱分解反応管の半径方向の温度勾配を最少化することができる。
【0028】
さらに、混合ブレード44、45、46によって発生したうず巻きは、熱分解反応管内でのコークス化を減少させる。
したがって、前記混合機42を有する熱分解反応管40は、混合機42により流体が混合され、熱伝達率が増加し、反応混合物の滞留時間を短縮することができ、それによってエチレン収率を向上させてコークス化を抑制することができる。
【0029】
また、前記混合機42が固定された熱分解反応管40の内部表面や、または混合ブレード44、45、46の表面にB23またはKVO3のようなカリウム化合物でコーティングをすると、物理的に除去されない熱分解反応管内部のコークスを除去することができる。このB23は、コークスの生成を抑制する物質であり、KVO3はコークスをCOXガス化する活性物質である。
【0030】
以下、実施例を通じて本発明の効果を説明する。実施例1〜3に記載の工程は、図1を参照して説明する。
【0031】
【実施例1】
実施例1では、熱分解装置は凝縮機60の容量以外はすべて同一である。一対の凝縮機は連続して結合されている。
混合機42を有する熱分解反応管40の外径が3/8インチで、長さが60cmである熱分解反応管40を使用して炭化水素化合物の熱分解反応を実施した。
【0032】
本発明の実施例では炭化水素化合物としてナフサ使用しており、そのナフサの組成及び性質は表1の通りである。
【0033】
【表1】
Figure 0003751593
【0034】
このナフサと水とを、熱分解装置に注入する。この時、ナフサと水の注入比率を重量比で2:1になるようにし、ナフサの流量をLHSV(Liquid Hourly Space Velocity)で10になるように調節した。
本発明で生成したエチレンの収率は次式の通りに計算され、他の生成物の収率も同様な方法で計算された。
【0035】
式;エチレンの収率(%)=エチレン生成量/ナフサ供給量 ×100
表2で示される“A”は、混合機が固定された熱分解反応管を用いた時の主要生成物の収率を表わし、“B”は、混合機の無い熱分解反応管を用いた時の主要生成物の収率を表わす。これら熱分解反応管の外径と長さは、それぞれ3/8インチ、60cmであった。
【0036】
【表2】
Figure 0003751593
【0037】
【実施例2】
ナフサのLHSVを18とした以外は、実施例1と同様な条件、方法で熱分解反応を実施した。その結果を表3に示す。
【0038】
【表3】
Figure 0003751593
【0039】
【実施例3】
混合機が固定された、外径が1/2インチである熱分解反応管を使用した以外は実施例2と同様な反応条件下で熱分解を行なった。その結果を表4に示す。
【0040】
【表4】
Figure 0003751593
【0041】
以上のように、本発明では混合機を有する熱分解反応管を使用して次のような効果を得ることができる。
熱分解反応管の混合機による混合効果として、熱分解反応管から流体への熱伝達性が大きく改良され、流体が均一に混合加熱され、熱分解反応管内表面近くでの流体の流れが停滞するのを除去し、過度な分解あるいは反応不足を防止する効果が挙げられる。
【0042】
さらに、混合機は流体を混合する作用以外にも、それ自体で熱分解反応管の輻射熱を吸収することができる表面を提供するので、混合機を有する熱分解反応管の有効面積の増加によって熱伝達性能が向上して、オレフィン収率が増加する。加えて、熱分解反応管内部で混合機によるうず巻きの発生により、熱分解反応管内部のコークス化を減少させることができる。
【0043】
熱分解反応管内部に固定されている混合機が占める面積は非常に小さいために流体が通過する熱分解反応管断面積の減少は微々たるものであり、断面積減少による流体の線速度の増加も微少である。したがって、圧力降下は問題とならない。
さらに熱分解管の管壁と混合機表面をコークス発生抑制物質や生成されたコークスをCOXに転換する活性物質でコーティングする場合、熱分解反応管の内側面および/または混合機表面に付着するコークス生成量をさらに大きく減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の熱分解反応管を利用した実施例1の熱分解反応を説明するためのブロック図である。
【図2】 本発明の熱分解反応管の内部透視図である。
【符号の説明】
10 気化器
20 1次予熱機
30 2次予熱機
40 熱分解反応管
42 混合機
44、45、46 混合ブレード
50 電気炉
60 凝縮機

Claims (9)

  1. 炭化水素化合物と水蒸気とを共に通過させながら熱分解反応が行われる混合ブレードを有する熱分解反応管であって、
    前記混合ブレードは、対向する二つの端がねじられた板材で形成され、さらに熱分解反応管内の軸方向に少なくとも2つ以上設置され、かつ隣接する混合ブレード同士はその端が相互に交差するように配置されていることを特徴とする熱分解反応管。
  2. 前記混合ブレードは、対向する二つの端が180度の角度でねじられた板材で形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の熱分解反応管。
  3. 前記交差角度は直角であることを特徴とする、請求項に記載の熱分解反応管。
  4. 前記混合ブレードの表面、または熱分解反応管の内部表面がカリウム化合物でコーティングされていることを特徴とする、請求項に記載の熱分解反応管。
  5. 前記混合ブレードの体積は、熱分解反応管の内部体積の1乃至20%であることを特徴とする、請求項1に記載の熱分解反応管。
  6. 前記混合ブレードの体積は、熱分解反応管の内部体積の1乃至20%であることを特徴とする、請求項2に記載の熱分解反応管。
  7. 前記混合ブレードの体積は、熱分解反応管の内部体積の1乃至20%であることを特徴とする、請求項に記載の熱分解反応管。
  8. 前記混合ブレードの体積は、熱分解反応管の内部体積の1乃至20%であることを特徴とする、請求項に記載の熱分解反応管。
  9. 炭化水素化合物と水を気化するために気化器に入れ、そして、気化されたガスを、混合するために1つの導管を用いて予熱機に送る段階と、該気化器から排出された混合ガスを予熱する段階と、前記予熱されたガスを熱分解反応管に通過させて熱分解させる段階と、該熱分解反応管から排出された前記熱分解された混合物を凝縮させる段階とよりなる熱分解方法であって、
    前記熱分解反応管は、複数の混合ブレードを有し、600℃乃至1000℃の温度で加熱されており、水蒸気/炭化水素化合物の比率は重量比で0.3乃至3.0であり、LHSVは1乃至20hr-1であり、請求項1に記載の混合ブレードを有する熱分解反応管であることを特徴とする熱分解反応管を利用した熱分解方法。
JP2002570654A 2001-03-07 2002-03-06 熱分解反応管及びこれを利用した熱分解方法 Expired - Lifetime JP3751593B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR10-2001-0011807A KR100419065B1 (ko) 2001-03-07 2001-03-07 열분해 반응관 및 이를 이용한 열분해 방법
PCT/KR2002/000387 WO2002070626A1 (en) 2001-03-07 2002-03-06 Pyrolysis tube and pyrolysis method for using the same

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004519543A JP2004519543A (ja) 2004-07-02
JP3751593B2 true JP3751593B2 (ja) 2006-03-01

Family

ID=36590814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002570654A Expired - Lifetime JP3751593B2 (ja) 2001-03-07 2002-03-06 熱分解反応管及びこれを利用した熱分解方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7169292B2 (ja)
EP (1) EP1283857B1 (ja)
JP (1) JP3751593B2 (ja)
KR (1) KR100419065B1 (ja)
CN (1) CN1222589C (ja)
DE (1) DE60211810T2 (ja)
WO (1) WO2002070626A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7339087B2 (en) * 2001-03-15 2008-03-04 Shell Oil Company Pyrolysis
KR100440479B1 (ko) * 2002-04-23 2004-07-14 주식회사 엘지화학 탄화수소의 열분해 공정
JP4290123B2 (ja) * 2002-11-15 2009-07-01 株式会社クボタ 螺旋状フィン付きクラッキングチューブ
GB0420971D0 (en) 2004-09-21 2004-10-20 Imp College Innovations Ltd Piping
US7749462B2 (en) 2004-09-21 2010-07-06 Technip France S.A.S. Piping
US8029749B2 (en) 2004-09-21 2011-10-04 Technip France S.A.S. Cracking furnace
US8295692B2 (en) * 2007-02-12 2012-10-23 Gaumer Company, Inc. Scissor baffles for fuel gas conditioning system
US8391696B2 (en) * 2007-02-12 2013-03-05 Gaumer Company, Inc. Fuel gas conditioning system with scissor baffles
US20090241858A1 (en) * 2008-04-01 2009-10-01 Aos Holding Company Water heater with high efficiency baffles
US9011791B2 (en) * 2008-04-07 2015-04-21 Emisshield, Inc. Pyrolysis furnace and process tubes
GB0817219D0 (en) 2008-09-19 2008-10-29 Heliswirl Petrochemicals Ltd Cracking furnace
EP2230009A1 (en) * 2009-03-17 2010-09-22 Total Petrochemicals Research Feluy Process for quenching the effluent gas of a furnace.
FR2959669B1 (fr) * 2010-05-05 2024-08-30 Perouse Medical Necessaire d'injection de liquide dans un patient et procede de preparation associe.
KR20150006823A (ko) * 2012-04-05 2015-01-19 씨. 아이. 카세이 가부시기가이샤 전열관과 이것을 이용한 열교환기
CN106482568B (zh) * 2015-08-25 2019-03-12 丹佛斯微通道换热器(嘉兴)有限公司 用于换热器的换热管、换热器及其装配方法
US11360064B2 (en) 2016-03-30 2022-06-14 3M Innovative Properties Company Oxy-pyrohydrolysis system and method for total halogen analysis
GB201611573D0 (en) * 2016-07-01 2016-08-17 Technip France Sas Cracking furnace
CN110709490A (zh) * 2017-05-05 2020-01-17 埃克森美孚化学专利公司 用于烃加工的传热管

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3407789A (en) * 1966-06-13 1968-10-29 Stone & Webster Eng Corp Heating apparatus and process
ES183753Y (es) * 1969-01-15 1974-08-16 Un elemento de reactor para la conservacion de hidrocarbu- ros.
US3953323A (en) * 1974-12-23 1976-04-27 Texaco Inc. Process for reduction of olefinic unsaturation of pyrolysis naphtha (dripolene)
JPS5346803A (en) 1976-12-24 1978-04-26 Daicel Ltd Printing plate
JPS5443278A (en) * 1977-09-12 1979-04-05 Agency Of Ind Science & Technol Liquefaction treatment of polyolefin waste
US4174750A (en) * 1978-04-18 1979-11-20 Nichols Billy M Tube cleaner having anchored rotatable spiral member
GB2021632B (en) 1978-05-30 1982-10-20 Lummus Co Pyrolysis of hydrocarbons
JPS5523165A (en) * 1978-08-09 1980-02-19 Nippon Oil Co Ltd Hydrogenation purification of cracked gasoline
JPS5856598B2 (ja) * 1980-05-14 1983-12-15 出光石油化学株式会社 炭化水素油の処理方法
JPS58104991A (ja) 1981-12-17 1983-06-22 Showa Denko Kk 炭化水素の加熱又は熱分解における炭素析出の抑制方法
US4466741A (en) * 1982-01-16 1984-08-21 Hisao Kojima Mixing element and motionless mixer
JPS59152992A (ja) * 1983-02-18 1984-08-31 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 炭化水素からオレフインを製造するための熱分解法
KR850001272B1 (ko) * 1983-03-22 1985-09-04 더 다우 케미칼 캄파니 탄화수소의 열분해 방법 및 장치
US4479869A (en) * 1983-12-14 1984-10-30 The M. W. Kellogg Company Flexible feed pyrolysis process
JP2564161B2 (ja) 1988-02-05 1996-12-18 川崎重工業株式会社 熱交換器
JPH09292191A (ja) * 1996-04-25 1997-11-11 Kubota Corp 石油化学用熱分解反応管
US6190533B1 (en) * 1996-08-15 2001-02-20 Exxon Chemical Patents Inc. Integrated hydrotreating steam cracking process for the production of olefins
AU7727498A (en) * 1997-06-05 1998-12-21 Atf Resources, Inc. Method and apparatus for removing and suppressing coke formation during py rolysis
JP2000146482A (ja) * 1998-09-16 2000-05-26 China Petrochem Corp 熱交換器チュ―ブ、その製造方法、及びその熱交換器チュ―ブを用いるクラッキング炉又は他の管状加熱炉
US6380449B1 (en) * 2000-11-22 2002-04-30 Fina Technology, Inc. Dehydrogenation process

Also Published As

Publication number Publication date
US7169292B2 (en) 2007-01-30
KR100419065B1 (ko) 2004-02-19
DE60211810T2 (de) 2006-11-30
CN1222589C (zh) 2005-10-12
CN1457356A (zh) 2003-11-19
JP2004519543A (ja) 2004-07-02
US20030127361A1 (en) 2003-07-10
WO2002070626A1 (en) 2002-09-12
KR20020071649A (ko) 2002-09-13
EP1283857A1 (en) 2003-02-19
DE60211810D1 (de) 2006-07-06
EP1283857B1 (en) 2006-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3751593B2 (ja) 熱分解反応管及びこれを利用した熱分解方法
JP4819205B2 (ja) 内部フィン付きu字型放熱コイルを備える熱分解炉
US5190634A (en) Inhibition of coke formation during vaporization of heavy hydrocarbons
US7780843B2 (en) Method for processing hydrocarbon pyrolysis effluent
US9296666B2 (en) Pyrolysis furnace tube joint
JP2007520615A (ja) 分解炉
AU2004207787B2 (en) A process for cracking hydrocarbons using improved furnace reactor tubes
JP2001262159A (ja) クラッキングコイル
CN116004271A (zh) 蒸汽裂解方法和系统

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050608

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050622

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3751593

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091216

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101216

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101216

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111216

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111216

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121216

Year of fee payment: 7

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131216

Year of fee payment: 8

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term