JPS5856598B2 - 炭化水素油の処理方法 - Google Patents

炭化水素油の処理方法

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JPS5856598B2
JPS5856598B2 JP6279280A JP6279280A JPS5856598B2 JP S5856598 B2 JPS5856598 B2 JP S5856598B2 JP 6279280 A JP6279280 A JP 6279280A JP 6279280 A JP6279280 A JP 6279280A JP S5856598 B2 JPS5856598 B2 JP S5856598B2
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JP
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naphtha
oil
condensed water
steam
hydrocarbon oil
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JP6279280A
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龍教 住吉
和夫 前田
利貞 竹村
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は炭化水素油の処理方法に関し、詳しくはナフサ
などの炭化水素油の熱分解等を行う場合に、残渣油によ
る熱回収の増大を図ってエネルギーを節減する方法に関
する。
従来、エチレンの製造方法としてナフサなどの炭化水素
油を熱分解する方法が広く行なわれており、環式分解法
は代表的な方法である。
環式分解法では原料ナフサを蒸発し、スチームを加えて
環式分解炉に通して750〜850℃で熱分解し、生じ
た分解ガスを急冷した後、分留してLPG、エチレン、
プロピレン、残渣油などに分離している。
この場合、原料ナフサを蒸発するにあたり、予め原料ナ
フサと分留塔からの残渣油とを予熱器で熱交換し、さら
に蒸発器を通してスチームで加熱蒸発していた。
残渣油温度は180℃程度であるので、予熱器でナフサ
の大部分を蒸発させることは可能であるが、現実には2
割程度しか蒸発していない。
これは予熱器で加熱しすぎると、予熱器内壁が析出炭素
によって汚染し、熱交換率が低下するばかりでなく、閉
塞するおそれがあるためである。
このように、熱交換による予熱には限界。があり、残渣
油の熱回収は十分に行なわれていなかった。
本発明は、ナフサなどの炭化水素油を熱分解してエチレ
ン等の有用成分を製造する炭化水素油の処理方法におい
て、残渣油の保有する熱を有効に利用してエネルギーの
節減を図る方法の提供を目的としている。
すなわち本発明は、炭化水素油を予熱、蒸発した後スチ
ームを混合し、次いで熱分解して得られる分解ガスを急
冷後、分留してガス、分解軽質油、残渣油および凝縮水
を生成する炭化水素油の処理方法において、該凝縮水の
一部を炭化水素油に混入し、かつ該凝縮水と炭化水素油
の混合物を前記残渣油を熱源として予熱し該混合物中の
凝縮水をスチームに変換せしめることを特徴とする炭化
水素油の処理方法を提供するものである。
本発明の方法による炭化水素油の処理は種々のプロセス
に適用可能であるが、以下に代表例としてナフサなどの
炭化水素油を原料油とする熱分解プロセスに対する適用
について説明する。
第1図はナフサを原料油とする熱分解プロセスの実施例
を示したものである。
原料油であるナフサは管1より予熱器2へ導入されるが
、その際に管20より凝縮水が混入される。
凝縮水の混入量は予熱器2において蒸発し、スチームと
なり得る量とすべきである。
凝縮水の混入量をこの範囲内とすることにより予熱器2
内におけるナフサの分圧を下げてナフサの蒸発を容易に
することができる。
具体的には、ナフサに対する凝縮水の混入量を水/油化
(重量)−0,05〜0.3に設定すればよく、好まし
くは0.1〜0.2に設定する。
凝縮水の混入量をこの範囲とすれば、ナフサ熱分解プロ
セスにおける分解炉に至る前のスチーム/油(重量)を
0.4〜0.7という通常の値に維持して操業すること
ができる。
予熱器2における熱源として分留塔8の塔底から管21
を経て供給される残渣油が使用される。
残渣油の温度は通常180℃程度であり、ナフサを十分
に蒸発することができるけれども、予熱器内で加熱しす
ぎると前述の如く析出炭素による汚染問題が生じるため
に、加熱には限度がある。
ところが、所定量の凝縮水をナフサに混入して予熱器に
導入すると、ナフサの分圧が低下するため、ナフサの蒸
発が容易になり、上記のような問題を生起することなく
ナフサ蒸発量を増やすことができる。
次の第1表はナフサと凝縮水との混合物におけるそれぞ
れの成分の分圧を示したものである。
予熱器において凝縮水は蒸発しスチームに変わり、かつ
ナフサの大部分が蒸発して蒸発器3へ送られる。
このときのナフサとスチームの混合物は温度130〜1
50℃、圧力6〜10kg/crAで蒸発器へ送られる
蒸発器3では加熱用スチームを熱源としてナフサの蒸発
が行なわれ、管4を経て分解炉5に送られる。
この際にスチーム発生器16などに由来する高温スチー
ムを管26よりナフサに混入するが、通常はスチーム/
油化(重量)−〇、 4〜0.7となるようにスチーム
を加える。
ナフサは750〜850℃の温度で熱分解された後、分
解ガスは冷却器6に送られ、急冷後管7を経て分留塔8
に送られる。
残渣油以外の分解物は分留塔8の塔頂より管9を経て冷
却器10に送られ冷却後、分離槽11に導入される。
分離槽11において分解ガス、分解軽質油および凝縮水
に分離され、分解ガスは管12を経てさらに各成分毎に
分離されるため分離装置に送られる。
分解軽質油の一部はリフラックスのため管13より分留
塔8に返送される。
一方、凝縮水は一部が管15よりスチーム発生器16に
導入され、加熱用スチームにより加熱されスチームを生
成し、管26を経て蒸発器からのナフサとの混合用スチ
ームとして利用される。
また凝縮水の一部は、前述したように、管20を経て原
料油たるナフサと混合するために用いられる。
原料油ナフサを予熱器に導入するに先立って本発明によ
り該ナフサに所定量の水を混入することによって達成さ
れる熱回収率の増加量を求めたところ、次のような結果
が得られた。
条件:凝縮水(30℃)の混入量 水/油化(重量)=
0.15 ナフサ(20℃)と凝縮水混合物の全圧 9.5kg/
ca 残渣油の温度 185℃ 予熱器出口温度 145℃ 予熱器出口圧力 8.5kg10A 従来法二ナフサのエンタルピー JH=153(145°G) −68(20’C)=8
5 kcal /に9 残渣油のエンタルピー JH=131(185℃)−78(115℃)−53k
cal / kg 本発明法:ナフサのエンタルピー JH=205(145°C)−68(20°c)=13
7 kcal /kg 凝縮水のエンタルピー JH=655(145℃)−30(30℃)−625k
cal /kg ナフサ1kg当りのエンタルピー(凝縮水の蒸発熱を含
む) JH=137+625X0.15=231kcal/に
9ナフサ1kg当りの残渣油熱回収増加量 JH=231−85=146kcal/kgなお、上記
計算に必要なエンタルピーは、ナフサについてはPON
A分析よりC4〜C0のパラフィン、ナフテン成分に分
割してエンーアレキサンダー(Yen −Alexan
der )法により計算し、200’Fの液体を0kc
al/kgとしてプロットした図から求め、残渣油につ
いてはり−・ケスラ−(Lee −Kesler )法
で計算した標準エンタルピーのプロットから求め、水お
よびスチームのエンタルピーはJSMEの水蒸気表の値
から求めたものである。
本発明による熱回収増加量を、実装置におけるスチーム
発生器の加熱用スチーム(270℃)の使用量の節減と
いう立場でとらえると、従来法において30℃の凝縮水
をスチームに変換するために必要とされる加熱用スチー
ムのエンタルピーはであるから、ナフサ65 ton/
hr に対して凝縮水9.75 ton/ hr を
混入(水油比−0,15)することによって、スチーム
発生器において必要とされるスチームの節減量を とすることができる。
ナフサよりもさらに軽質の炭化水素油を原料とすれば、
水/油化をさらに大きくすることができるため、より一
層効果的である。
このように本発明によれば、ナフサ等の炭化水素油を熱
分解する際に必要とされるスチームの一部として予熱器
の熱源として用いられる残渣油の熱により凝縮水を蒸発
させて得たスチームを利用することができるため、スチ
ーム発生器で必要とされていた熱源の高温スチームを大
巾に節減することができる。
しかも、炭化水素油は凝縮水と混合することによって分
圧を低下させることができ、蒸発を容易に行なえるため
、予熱器内部の汚染の程度が従来法の約1/2となるな
どの効果も得られる。
なお、リキッドフィードタイプの分解炉においても、予
め凝縮水の一部を例えば分解炉の廃熱回収部で原料油中
に混入すれば、同様の結果を得ることができる。
次に本発明の実施例を示す。
実施例 ナフサを原料油とし、第1図に示したフローによって熱
分解によりエチレン等の成分を製造した。
65 ton / hr の割合で導入される20℃
のナフサ(比重0.675、IBP34℃、EP144
°C1平均分子量84)に対し管20より凝縮水(30
℃)を9.8 ton/ hr (水/油化−0,1
5)の割合で混入し、該混合物を管1より予熱器2へ送
り、ここで管21から104ton/hr の割合で
供給される残渣油(185℃)と熱交換して凝縮水をス
チームに変換せしめると共にナフサを予熱して一部をガ
ス化した。
予熱器出口の温度は145℃であり、8.5kg/ca
の圧力でナフサとスチームの混合物を蒸発器3へ導入し
た。
一方、約115°Cの温度となった残渣油は管22より
分留塔8へ戻した。
蒸発器3では270℃のスチームを熱源としてナフサを
蒸発せしめた。
蒸発器からのナフサとスチームの混合物(150℃)に
管26からのスチーム(185℃)を25 ton /
hr の割合で混入してスチーム/油化−0,6と
なるようにして管4より分解炉5へ導入した。
830℃の温度でナフサを熱分解し、生成した分解ガス
を冷却器6で急冷した後、管7より分留塔8へ送入した
残渣油以外の分解ガスを分留塔8の塔頂より抜出し、分
離槽11へ導入して凝縮水を除いた後、低温蒸留を行な
いエチレン、プロピレン等の成分に分離し、精製した。
凝縮水の一部は、前述の如く原料油のナフサに混入する
ため管20より送り出され、他の凝縮水スチーム発生器
16において高温スチーム(270℃)で蒸発し、ガス
状ナフサと混合するためのスチームとして利用した。
この場合、高温スチームの使用量は従来法と比較して1
39 ton/ hr モ削減することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の方法の実施例を示すフローチャートで
ある。 2・・・・・・予熱器、3・・・・・・蒸発器、5・・
・・・・分解炉、8・・・・・・分留塔、11・・・・
・・分離槽、16・・・・・・スチーム発生器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 炭化水素油を予熱、蒸発した後スチームを混合し、
    次いで熱分解して得られる分解ガスを急冷後、分留して
    ガス、分解軽質油、残渣油および凝縮水を生成する炭化
    水素油の処理方法において、該凝縮水の一部を炭化水素
    油に混入し、かつ該凝縮水と炭化水素油の混合物を前記
    残渣油を熱源として予熱し該混合物中の凝縮水をスチー
    ムに変換せしめることを特徴とする炭化水素油の処理方
    法。 2 炭化水素油に対する凝縮水の混入量が水/油化(重
    量)=0.05〜0.3である特許請求の範囲第1項記
    載の処理方法。 3 炭化水素油がナフサを主体とするものである特許請
    求の範囲第1項記載の処理方法。
JP6279280A 1980-05-14 1980-05-14 炭化水素油の処理方法 Expired JPS5856598B2 (ja)

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