JP2007520615A - 分解炉 - Google Patents

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Abstract

本発明は、分解コイルとバーナーを備えた火室からなる新型の分解炉であり、前記分解コイルは、少なくとも一つの入口と、少なくとも一つの入口部と、少なくとも一つの出口と、少なくとも一つの出口部を有し、ここで前記コイルは部分的に遮蔽される。さらに、本発明は、本発明による炉を利用する炭化水素供給原料の分解処理法に関する。

Description

本発明は、水蒸気が存在する気相中で、炭化水素供給原料を(熱的に)分解する炉に関する。また、本発明は、希釈ガス中で、具体的には水蒸気が存在する気相中で、炭化水素供給原料を(熱的に)分解する方法に関する。
分解炉は、エチレンプラントの心臓部である。これらの分解炉では、炭化水素を分解することにより単数または複数の炭化水素類を含む供給原料が分解生成ガスに変換される。炭化水素供給原料の典型的な例は、エタン、プロパン、ブタン類、ナフサ類、ケロシン類、および常圧または減圧軽油類である。
高温で炭化水素を変換する処理法は、数十年にわたり知られている。1939年に公開された米国特許第2,182,586号には、反応装置と、液体炭化水素油の熱分解による変換処理法について、説明されている。水平に配列した単一の反応管(pipe)(当該公報は「複数の管(tubes)」としているが、連続した流れで接続されているため実際には単一の管(tube)を形成している)を使用し、このことにより滞留時間が長くなるが、ビスブレーキング法等、モーター燃料の質を改善する液体炭化水素油類の熱分解処理には一般的である。ここに説明されているヒーターの水蒸気分解のような処理や蒸気状供給原料の分解のための用途については、言及されていない。むしろ過度の分解や過度のガス形成は回避されている。
1943年に公開された米国特許第2,324,553号には、炭化水素類を熱分解により変換する別のヒーターが示され、ここでは連続的に接続された「管(tubes)」により反応管(pipe)が形成され、ヒーター内に水平に配置されている。ここに説明されている処理法では、油は前記管を通過して分解活性温度より低い温度になる。
国際公開第97/28232号には、液体炭化水素供給原料をらせん状管中で熱分解する分解炉が説明されている。この炉は、コークス形成の感度を低減させ、流体滞留時間を増加させているということである。この装置を水蒸気分解に使用することについては開示されていない。
水蒸気分解は炭化水素類を熱分解する特定の形態の一つで、特定の処理反応速度およびその他の処理特性を利用して水蒸気中で行なうものである。この形態では、水蒸気が存在する気相中で炭化水素供給原料を熱分解する。この分解は、液体炭化水素油類の中程度の分解に適用される分解の過酷度より極めて高い苛酷度で実施され、液質が改善される。水蒸気分解炉は、少なくとも一つの火室(別名輻射部)からなり、この火室は、内部を加熱する多数のバーナーからなる。火室中には、供給原料が通過可能である多数の反応管(別名分解管または分解コイル)が配設される。これらの管内の水蒸気供給原料は高温に加熱されるので、分子の急速な分解が起こり、それによりエチレンやプロピレン等、所期の軽質オレフィンを生じる。典型的には、約600℃で反応管に炭化水素供給原料と水蒸気の混合物を蒸気として入れる。これらの管内で、前記混合物をバーナー内の燃焼燃料からの放熱により通例約850℃に加熱する。加熱された管内で炭化水素類が反応し、エチレンやプロピレン等の主要なオレフィンに富むガス状生成物に変換される。
分解炉内では、一つ以上の通路で反応管を垂直に配列することができる。当該技術分野では、分解コイルという表現も用いられる。一つ以上の同一または同一ではない分解コイルが火室の全輻射反応部を形成することができる。従来から、エチレン分解管は火室内に一レーンに配列し、このレーンの両側からバーナーで加熱する。
このレーンは、いわゆる一列配列にすることができ、これにより全ての反応管が基本的に同じ垂直面に配列される。あるいは、このようなレーンにある管は、いわゆるねじれ形配列にすることができ、これにより管は基本的に平行である二面の垂直面に配列され、このため管は相互に向かって三角形状ピッチに配列される。このような三角形は等辺に(すなわち正三角形状ピッチ)、または拡張ピッチと呼ばれる不等辺にすることができる。
このような拡張ピッチ構造例は、二等辺三角形状ピッチ、直角三角形状ピッチ、およびその他のあらゆる不等辺三角形状ピッチである。このような拡張ピッチを有する炉の例がGK6TM(図1参照)であり、二重レーンのコイル配列において、正三角形ではなく二等辺三角形状ピッチを特徴とするものである。GK6炉では、底部および/または側壁に位置するバーナー5aおよび/または5bにより、この二レーン一組を両側から加熱する。入口部(入口4から延在)および出口部(出口3から延在)は、基本的に同様にバーナー5aおよび/または5bにより加熱する。
分解条件の最適性は、これにより低くなるということがわかっている。これは熱分配があまり効果的でないためであると考えられる。分解処理は内部熱による処理であり、供給原料内への熱導入を必要とする。分解処理の性能(選択率)に関しては、前記分解コイル(管)の入口部に対する熱導入を最大限にすることが望ましい。そのため、発明者らは分解管に対する熱導入を修正する方法を追及した。
さらに、水蒸気存在下で炭化水素蒸気を(熱的に)分解するために既知の炉を使用することにより、それによりエチレン、プロピレン、および/または一種以上の他のアルケン類(オレフィン類ともいう)を形成するが、分解コイル組み立ての機械的安定性に対する条件はあまり良好にならないことがわかっている。
前記ねじれ形のレーンの一方にある入口部は、前記ねじれ形のレーンのもう一方にある出口部と温度条件および熱分配条件が異なることから、発明者らは、これら入口部と出口部の間には異なる熱応力および熱クリープ状態が存在するということを認識した。クリープとは、金属加熱時に生じる不可逆的な膨張である。クリープは、加熱による金属内部の熱応力によるものである。(熱膨張に起因する)熱応力は、あらゆる物質の加熱時の可逆的現象である。どちらの現象も、コイル設計において対策を講じなくてはならない現象であり、分解コイルの機械的レイアウトに上述の制限を生じる現象である。
したがって、このようなねじれ形のコイル配列は、通例、水蒸気分解炉でエタン等の軽質炭化水素ガス類を変換するには適切性が低いと考えられる。エタンの水蒸気分解では、コイルの内側における炭素堆積物の硬質性により、熱応力と熱クリープの過度な不均衡から管屈曲、さらにはコイル断裂が起こることがある。しかし、従来より当該技術分野においてエタン分解に適用される一列配列を用いたとしても、この配列は熱応力と熱クリープの相殺に必要な複雑なコイル支持システムを入口、出口および底部分に必要とする。また、より重質の気体炭化水素の分解についても同じことであり、様々な調整パラメータを用い適性な設計のコイル支持システムを備える満足な拡張ねじれ形配列というものが妥当とされ得る。作動条件が異なる場合、また炉の作動寿命期間中は長期にわたるクリープが原因でコイルの寸法や強度が変化するので、支持システム設定の調整は、いかに連続的であろうと操作者の注意を必要とする。
炭化水素の(水蒸気)分解方法では、分解コイルの入口部および出口部を特定の方法で設計することにより熱導入が修正可能であるということがわかっている。
さらには、分解炉を特定の方法で設計することにより、具体的には前記炉の火室内の分解コイルの入口部および出口部を特定の方法で設計することにより、前記コイルの熱安定性を改善可能であることがわかっている。
これを受けて、本発明は、炭化水素と、具体的には水蒸気である希釈ガスからなる炭化水素供給原料の分解方法において、分解条件下における火室内の少なくとも一つの分解コイル(優先権主張出願の明細書では分解管とも称している)に前記供給原料を通過させることからなる方法であり、前記コイルの出口部は前記コイルの入口部より熱遮蔽性が高い方法に関する。
本発明による水蒸気分解方法では、水蒸気と炭化水素からなる供給原料を、通例、蒸気またはガスとして前記コイルに供給する。別に定める場合を除き、本文中に用いる「蒸気」および「蒸気状」という表現には、それぞれ「ガス」および「ガス状」を含むものとする。
さらに、本発明は、炭化水素の分解に適切であり、具体的には本発明による方法における炭化水素の分解に適切である新しい分解炉に関する。
これを受けて、本発明はさらに、複数の分解コイルを備える少なくとも一つの火室からなり、前記コイルが少なくとも一つの入口部と少なくとも一つの出口部からなり、前記火室が少なくとも一レーンの前記分解コイル出口部と、少なくとも二レーンの前記分解コイル入口部と、少なくとも二レーンのバーナーからなり、ここで前記少なくとも一レーンの出口部が前記少なくとも二レーンの入口部の間に位置し、前記入口部のレーンが前記少なくとも二レーンのバーナーの間に位置する(炭化水素供給原料の水蒸気分解用の)分解炉に関する。
前記バーナーのレーンは、通例、相互に基本的に平行である。前記バーナーは、通例、前記火室の底部および/または側壁および/または天井に取り付ける。
適切な分解コイル(分解管ともいう)は概して既知である。これらのコイルは、単数または複数の円筒管状の導管で形成することができ、断面が円形または楕円形であることが好ましい。これらの導管は、例えば図3Bおよび図6Bに示すように、接続管や接続ベンド等の接続機器により接続して多数の通路を配することができるが、接続機器はこれに限定されない。分解コイルは、複数の管状導管を共に連結して形成することができる。例えば、「m状形」または「w状形」を有し、w字またはm字の外脚が入口部となり、中心脚に相当する単一の出口部に取り付ける。図5Dおよび図8A乃至8C(w形)は、管を共に連結して分解コイルを形成する特に適切な例である。当該技術分野では、このような分解コイルは「分割コイル」設計として周知である。
概してこれらの分解コイルは、各々が少なくとも一つの入口と少なくとも一つの出口を有する。前記コイルの入口は導管であり、使用中、供給原料はこの導管を経由して前記分解コイルに入り、結果として通例は火室に入る。また、この出口は導管であり、使用中、生成物はこの導管を経由して前記分解コイルから退出し、結果として通例は火室に入る。前記出口は、熱交換器および/または急冷器等、他の処理装置に接続することができるが、処理装置はこれに限定されない。
前記コイルの入口部は、(長さ方向に)前記コイルの最初の部分で火室内部にあり、前記コイルの入口から始まり火室に入る。この入口部は出口部の発端まで延在できる。具体的には、前記出口部より熱遮蔽性が低い部分である。好適な一実施形態では、前記入口部は、炉作動時に前記コイルの出口部を熱遮蔽する前記コイルの一部分である。
前記コイルの出口部は、(長さ方向に)前記コイルの最後の部分で火室内部にあり、火室から出る前記コイルの出口で終わる。具体的には、前記出口部は、前記入口部より熱遮蔽性が高い部分である。これは前記入口部の終端まで、または入口部と出口部を結ぶ中間部(以下に論じる返しベンド等)まで延在できる。
通例は、複数の分解管を相互に接続して供給原料用の平行流路が形成される。したがって、「管(複数)」を連続的に接続し、供給原料が最初の「管(単数)」に入り、部分的に変換され、その後次の「管(単数)」に入る設計とは対照的に、本設計では、各管の入口における流れの成分を基本的に各管とも同じものにすることができる。これにより、滞留時間を縮小でき、結果としてスループットを高めることができる。したがって、使用中必要に応じて、単一のコンテナまたは導管から多数の供給原料流に分割して複数の分解管に供給することができ、分解管の入口に供給された供給原料および/または前記複数の分解管から出口を経由して退出する各供給原料は、再び一体となり単一の導管またはコンテナに入ることができる。
本文中、ある実体(コイル部等)が「熱遮蔽」されるという表現は、その実体に対する熱の移動が妨げられること、と定義する。具体的には、この表現は、熱遮蔽されている実体に対し、前記分解炉作動中にバーナーから発生した熱の移動がどの程度妨げられるかを示唆するために本文中で使用する。前記コイル入口部より熱遮蔽性が高い前記コイル出口部については、具体的には、バーナーの作動中、このような遮蔽が発生しない構造、または遮蔽がより少ないコイル構造と比較して、前記分解コイル出口部における前記コイルに対する熱移動が、前記分解コイル入口部における前記コイルに対し有利に熱移動するように転換される、ということを意味する。
本文中で使用する基本的に垂直にという表現は、少なくとも使用中のある実体(コイル/管またはその部分、レーン、壁等)が、水平面(通例は火室の床)に対し45°を超える角度であることを示唆し、具体的には80°を超える角度であり、好ましくは約90°の角度である。
本文中で使用する基本的に水平という表現は、少なくとも使用中のある実体(コイル/管またはその部分、レーン、壁等)が、水平面(通例は火室の床)に対し45°未満の角度であることを示唆し、具体的には10°未満の角度であり、好ましくは約0°の角度である。
本文中で使用する(幾何学的意味で用いる)基本的に平行という表現は、少なくとも使用中のある実体(管またはその部分、レーン、壁等)が、基本的に平行とされる別の実体に対し45°未満の角度であることを示唆し、具体的には10°未満の角度であり、好ましくは約0°の角度である。
本文中で使用する「約」および同類の表現は、具体的に最大10%の偏差を含むものと定義し、さらに具体的には最大5%である。
本発明による処理、本発明の炉それぞれは、いくつもの利点を提供することができる。
具体的には、前記コイルの出口部は、前記入口部によりバーナーから熱遮蔽されるが、このことは以下に詳細を論じる理由から有益である。前記入口部に対する熱負荷の増大は前記分解コイルの出口部に対する熱負荷を代償にして発生するが、この増大により、供給原料に一定の変換を及ぼすために要する滞留時間が少なくてすむ。このことにより、本発明を適用して炉を解析する際、炉の設計者は滞留時間がより短いコイル設計を適用することができる。滞留時間が短いため、望まれない副産物の形成を代償に、エチレン等所期の生成物形成に反応速度が有利にはたらくことになる。したがって、所与量のたとえばエチレンのような所期生成物を生成するために必要とされる供給原料量は少なくてすむ。
前記遮蔽は、前記コイルの出口部におけるコークス形成の低減に寄与でき、炉稼働時における阻害因子である。
結果として、前記炉のコークスを除去するため分解運転の停止が必要とされるまで、前記炉はより長い時間の作動が可能である。あるいは、炉の作動を延長するかわりに、炉容量を拡張することができる。
本発明者らは、具体的には前記コイルを約850℃以上の温度(すなわちコイル壁の外面の温度)に加熱する等、水蒸気分解に一般的な状況下で使用する際の昇温状態においても、前記入口部により前記出口部に前記遮蔽を行なうこと、または(以下に論じるように)随意的に他の要素と組み合わせて前記遮蔽を行なうことが、前記コイルの機械的安定性に寄与するということを認識した。前記温度は、具体的には運転時間終了状態が近づき炉のコークス除去操作が必要になった際は、約1100℃以上に上げることもできる。このような高いコイル温度は、通例、コイル素材(高ニッケル‐クロム合金材料等)の融点に相対的に近いものである。特にこのような高温状況下では熱応力により生じるクリープが重要な要素となり、従来の分解炉において強固なコイル組み立て設計が困難になっている。このような高昇温状態では、10℃の金属温度変化でさえ重要な設計パラメータになる。
前記入口部はバーナーに近いため、前記入口部のコイル壁温度が上昇することは理論にとらわれずとも予期されることである。前記入口部がさらに高温になると、前記入口部の熱膨張と同様にクリープも増加し、前記コイルの出口部(ここでは通例は壁温度が入口部内の温度より高い)のクリープおよび熱膨張に近づいていく。クリープおよび/または熱膨張の前記入口部と前記出口部の差のため、作動中の輻射コイルの変形が軽減される。
好ましくは、前記コイル入口部の前記レーン、前記コイル出口部、および前記火室のバーナーは、幾何学的に相互に基本的に平行に配置する。
好ましくは、前記管の前記出口部および入口部は、幾何学的に相互に基本的に平行に配置し、少なくとも使用中は基本的に垂直に配置する。
具体的には、前記入口部(単数または複数)および前記出口部(単数または複数)を結ぶ前記コイルの中間部(の一部)(返しベンド8等、図8参照)は、基本的に非垂直に配置できることは理解されると考える。
好ましくは、前記分解コイルは、ねじれ形構造に配列し、具体的には非拡張のまたは拡張したねじれ形構造に配列する。
バーナーのレーンは、通例は相互に基本的に平行である。これらのバーナーは、通例、前記火室の底部および/または側壁および/または天井に取り付ける。したがって、全バーナーを底部、側壁、または天井のいずれかに配置することもできるし、あるいは底部と側壁、底部と天井、側壁と天井に、または底部および天井部における側壁にバーナーを存在させることもできる。
好ましい炉では、多数のバーナーを少なくとも床および/または天井に配置する。
前記分解コイルは、コイルのレイアウトに高い対称性が得られるように、ねじれ形配列または拡張ねじれ形配列に適切に配列することができる。
遮蔽および/または熱安定性が改善される他に、管間のスペースを削減する余地があるため、火室容積あたりの分解容量を増やすこと、また三レーン以上の構造が実現可能である。具体的には、従来設計の炉と比較すると、同じ火室容積で10乃至20%の容量増を図ることができることが想定される。
さらに、本発明による炉は、大幅な温度変化を受けた時であっても機械的安定性が良好であることがわかっている。その結果、火室の壁に前記管を固定するために必要とされる管支持体は、さらに簡易で操作ミスの少ないものになる。
具体的には、入口部が基本的に対応する出口部に対し対称的に配置されている炉は、底部(前記入口および出口が前記火室の天井またはその付近にある場合)または上部(前記入口および出口が前記火室の底部またはその付近にある場合)それぞれにおいて誘導補助材による支持を必要としない分解コイルにより形成することができる。したがって、前記火室内のコイルは、極めて適切に、それぞれ独立して吊り下げること、または独立して立たせることができる。
前記火室は、申し分のない機械的対称性(および結果として生じる熱安定性の改善)を目的とし、好ましくはいわゆる分割コイルと呼ばれる分解コイル、すなわち一つの出口部につきいくつかの入口部を構成する分解コイルよりなる分解コイルであり、ここで前記入口部は前記出口部に相対して(およそ)対称的に配置される。
このような分割コイルは、好ましくは、一つの出口部につき偶数部の入口部からなるコイルであり、前記出口部の一部分(好ましくは半分)が出口部の第一のレーンを形成し、前記出口部の別の部分(好ましくは残りの半分)が出口部の第二のレーンを形成し、前記レーンは入口部のレーンの反対側にあるようなコイルから選択する。
分割コイルの好適な例は、2つの入口部および1つの出口部(2‐1配列)(ほぼm形またはw形のコイル等)からなる分解コイル、および4つの入口部および1つの出口部(4‐1配列)からなる分解コイルである。
本発明を適用した分割コイル設計では、入口部(単数または複数)と出口部(単数または複数)間の膨張およびクリープの差により起こるコイルの屈曲が低減されるが、理由の一つは前述した遮蔽効果によるもの、一つは機械設計の剛性によるものであり、この機械設計の剛性は、各コイルにおいて、前記入口の両端が二つの外側レーン内に位置しこのコイル出口部が内側レーン内に位置して高対称性のコイル設計となるコイルによるものである。したがって、このようなシステムは、分解コイル用の誘導システムなしに確実に作動させることが可能であり、誘導システムは通常は当該技術分野で分解コイルを床(入口および出口が天井またはその付近にある場合)または天井(入口および出口が床またはその付近にある場合)に誘導するために用いられるものである。
前記分割コイルは、好ましくは少なくとも二つの入口部を各出口部の反対側に基本的に均等に配するように設計し、結果として基本的に対称的なコイル設計が実現するものである(例えば図8Aおよび8Bいずれかに示すもので、詳細は以下に論じる)。
本発明は、炭化水素供給原料の水蒸気存在下の分解、すなわち水蒸気分解における使用に非常に切なものである。
本発明による方法は、炭化水素供給原料を水蒸気と混合して前述の炉の管に通すことにより、極めて適切に実施することができる。
既知の炉による熱密度より高い熱密度における分解が必要とされる場合、本発明によれば炭化水素供給原料は確実に分解可能であることがわかっている。具体的には、エチレン生成には、本発明が極めて有利に用いられ、考えられる副産物はプロピレン、ブタジエン、および/または芳香族類である。
分解する炭化水素供給原料は、ガス状供給原料、蒸気状供給原料、液状供給原料、またはそれらの組み合わせでもよい。供給原料の適切な例は、エタン、プロパン、ブタン類、ナフサ類、ケロシン類、常圧軽油類、減圧軽油類、重質留分、水素化軽油類、ガス凝縮物、およびこれらいずれかの混合物を含む。本発明は、具体的にはエタン、プロパン、およびガス状炭化水素類の混合物から選択されるガスの分解に適切である。また、本発明は、LPG、ナフサ、および軽油等、蒸気化したより重質の供給原料分解にも極めて適切である。
さらに、本発明によれば、当該技術分野において既知である水蒸気分解用炉と相対的に極めて高い熱密度で炉を作動できるということがわかっている。このことは、同じ容量について採用される資本コストに特に有利であり、火室の大きさが削減可能になり、または代わりに同じ大きさで極めて高い生成量のエチレン(または他の生成物)を得ることが可能になり、結果として世界規模の水蒸気分解工場における原料供給において必要とされる炉数を削減できる。例えば、年間エチレン生成量140万メートルトンのナフサ原料を中心とした世界規模の水蒸気分解工場において、従来技術(GK6等)を使用する場合の炉数は少なくとも9機(8機は作動、1機は予備)と想定される。同じ年間エチレン生成量であれば、本発明による7機(6機は作動、1機は予備)で事足りると想定される。本発明による炉は、出口部にわたる温度差が相対的に小さい状態で作動可能なため、相対的に高い等温度を有するということがわかっている。従来の炉における従来の処理では、分解処理中、前記コイル出口部の最後の管を通るガスの温度上昇が典型的には約60‐90℃であるのに対し、本発明による炉において実施される類似処理では、通例は温度上昇がより小さく、典型的には約50‐80℃である。したがって、本発明では温度上昇を約10℃低減することができ、エネルギー的に有利である。
したがって、出口部が遮蔽されない同等の炉と比較すると、特定の供給原料の変換を生じる平均処理温度を相対的に高くし滞留時間を相対的に縮小することが可能になる。例えば、GK6TM炉の滞留時間は、典型的には0.20‐0.25秒であるのに対し、本発明の炉を用いる同等の処理では、滞留時間を約0.17‐0.22秒に縮小することができる。したがって、本発明により、特定の変換を達成する滞留時間がGK6TM炉と比較して約15%縮小可能になる。
また、本発明による炉、本発明による方法を用いた炉それぞれにおいては、極めて良好な反応選択率が実現でき、不要な副産物を形成する傾向が相対的に低いということもわかっている。
GK6TM炉の典型的な熱流束分布と、類似状況下における本発明による炉の同分布を図2Aに示す(分解炉の模擬実験を行なうためエチレン業界で多用されている模擬実験用機器SPYRO(登録商標)による模擬実験)。同じ分解過酷度または分解変換においてフルレンジナフサを分解する際、本発明によれば、この例におけるコイル容量の増加(GK6TMと比較)は、スループットが約10‐15%、運転時間が約40%、および/またはオレフィン選択率が約1‐3%と算出された。
さらに、本発明による炉は、一部の既知の炉と比較すると、分解コイル内におけるコークス形成の傾向が低く、特に分解コイル出口端において低い状態で作動可能であることがわかっている。したがって、本発明により、結果的に生じるコークス除去のための保守管理業務実施の間隔を延ばすことができ、炉の高可用性が可能になる
本発明による炉においては、前記コイルの出口部は火室内に少なくとも一レーンで有利に配置され、少なくとも一レーンは、バーナーの第一のレーンとバーナーの第二のレーンの間にある。実用的な理由から、好ましくはこれらのレーンは基本的に平行である。
前記に示唆するように、極めて適切な炉とは、前記コイル入口部が前記出口部に対し熱遮蔽および/または機械安定装置の役割を果たすものであり、例えば前記入口部が前記出口部とバーナーの間に配置される分解炉である。この構造は、熱分配、対称性、および/または前記コイルの全長にわたる所期の熱分布実現に関し、極めて効率的であることがわかっている。
これに応じて、極めて効果的な実施形態において、本発明は、火室からなり、ここで少なくとも一レーンの前記コイル出口部と、少なくとも二レーンの前記コイル入口部と、少なくとも二レーンのバーナーがあり、前記火室内には、前記少なくとも一レーン(O)の出口部が少なくとも前記少なくとも二レーン(I)の入口部の間に位置し、前記入口部のレーンは、前記少なくとも一レーンの出口部と前記少なくとも二レーンのバーナー(B)の間に位置する(分解処理中、前記入口部は熱遮蔽の役割を果たす)分解コイルに関する。したがって、前記火室の上または下から見ると、この構造はB‐I‐O‐I‐B構造を表し得る。
非常に適切な実施例を図3A乃至B、4、5A乃至D、6A乃至B、7、および8A乃至Cに示す。これらの実施例は全て、前記コイル入口および出口が前記天井またはその付近にあり、バーナーを前記管の入口端および出口端の反対側、床、および/または側壁に配設した構造を示すものである。留意すべきことは、ここに示す構造に相対的に回転させた炉もまた作動可能であること、具体的には前記管の入口端および出口端が前記炉の底部またはその付近にある炉も作動可能であるということである。その場合、前記床のバーナーは、好ましくは前記天井またはその付近に配置したバーナーと置き換える。
出口部および入口部の配列は、へリーンボーン状配列として有利に構成することが可能である。このような実施形態により、極めて有効な遮蔽および機械的対称性を実現することがわかっている。
図3A乃至3Bは、ヘリンボーン状構成の分解炉を示す。図3A乃至3Bでは、前記分解コイルは、それぞれ一つの入口(入口4、図3A)と一つの出口(出口3、図3A)からなる。前記分解コイルは、三レーン組み立てで基本的に垂直に構成する。個々の前記入口部および出口部は、相互に対向して二等辺三角形状ピッチに配列する。あるいは、個々の前記入口部および出口部は、正三角形状ピッチ、または代わりに直角三角形状ピッチ(図4)、もしくは代わりに不等辺三角形状または不等辺三角形状でないあらゆる形態の三角形状ピッチに配列することができる。バーナーは、床12のみ、または側壁9のみに設置してもよいが、図3A乃至3Bでは、バーナー5a乃至5bを床(床のバーナー5a)および側壁(側壁のバーナー5b)に示す。本発明の炉に側面バーナーがある場合は、概して、前記出口および入口が前記天井またはその付近にあればこれらの側面バーナーを側壁の上半面に、また前記出口および入口が前記床またはその付近にあればこれらの側面バーナーを側壁の下半面に配置するのが好ましい。
図3A乃至3B(図3Aに上面断面図、図3Bに正面断面図を示す)では、分解コイル2は、火室1の天井11またはその付近に入口4および出口3をそれぞれ有する。典型的には、コイル入口部(コイル入口部6、図3B)は前記入口に始まり、この実施形態では前記入口部が前記入口部の形成面の範囲外にある返しベンド(返しベンド8、図3B)でつながるコイル部分まで延在し、前記バーナーから離れ前記炉の中心線に向かう。出口部(出口部7、図3B)は、典型的には、前記返しベンド(返しベンド8、図3B)の終端に始まる。原則として、前記出口部は、前記入口部が終わる位置まで延在可能である。さらに具体的には、前記出口部は、前記出口と、前記コイルが前記コイル出口終端の形成面の範囲外で曲がるコイル部分との間のコイル部分、と考える。
前記分解コイル部分で形成する三レーン以上のレーンの(幾何学的に)平行なレーン配列では、一重または二重レーン配列を備えた状態よりも前記入口部および出口部に等温性があるため、より良好な機械的安定性が得られる。
図4は、コイルのタイプと組み立ては図3A乃至3Bと同じであるが、個々のコイル部の間が直角三角形状ピッチである代替配列を示す。図3A乃至3Bとの主な違いは前記コイルの配列であり、ここでは各コイルが前記バーナーの列に基本的に垂直である。
図5A乃至5Dは、非常に効果的であるさらに別の設計を示し、図3A乃至3Bおよび図4と比較した主な相違点はコイルの設計であり、ここではコイルの設計が二通路分割コイルレイアウト(two-pass split coil lay out)である。これらのコイルは二つの入口4(分流)と一つの出口3を有する。図5Aは、この炉の上面図を示す。図5Bは、この炉におけるコイル単体の立体図を示す。図5Cおよび5Dは、コイル単体の側面図および正面図をそれぞれ示す。正面図(図5D)では、管(コイル)の外観はほぼm状またはw状である。m状形の場合は、好ましくは、前記バーナーを前記床ではなく、側面(の下半分)および/または前記天井に設置する。
図6A乃至6Bは、4通路コイルを有する炉を示す。ここでは、より高いレベルの等温性によってより良好な熱安定性が得られ、具体的にはコイル部分a乃至bの遮蔽が弱く、遮蔽部分は具体的にはコイル部分d乃至gからなる。例えば図6A乃至6Bに示すような4通路コイルを備える炉は、例えばエタン分解のように特定の変換を実現するために必要とされる滞留時間が相対的に長い原料の分解に、特に適切であることがわかっている。
図8A乃至8Cに、本発明を適用した三レーン配列における高対称性の4‐1コイルレイアウトを二例示す(図8Aおよび8Bは実施形態二例の上面断面図を示し、図8Cは正面断面図で図8Aおよび8Bの実施形態双方に適用できるものを示す)。図8Aでは、コイルの個々の部分を相互に対向して二等辺三角形配置し、それにより入口部は、出口部だけでなく、中心線(出口部のレーンを通る)にも相対的に対称に配置される。図8Bは同じ4‐1コイル配列であるが、個々の管の間が不等辺三角形状ピッチである状態を呈する。
図8A乃至8Cでは、分解コイル2が四つの入口4と一つの出口3を(火室1の天井11またはその付近に)有する。典型的には、各コイル入口部は、前記入口に始まり、この実施形態では前記入口管(the inlet tubes)の形成面の範囲外で曲がる返しベンドにつながるコイル部分まで延在し、バーナーから離れ炉の中心線に向かう。
出口部(出口部7、図8C参照)は、典型的には返しベンド8の終端に始まる。
原則として、前記出口部は、前記入口部が終わる位置まで延在可能である。さらに具体的には、前記出口部は、前記コイル出口と前記返しベンドの終端の間のコイル部分、と考える。
このとき、入口部と出口部の間の部分を返しベンド8とみなす。
図8Cでは、バーナー5a乃至5bと出口部7の間に入口部6を配置し、結果として出口部7を部分的に熱遮蔽する。
入口部をその出口部の反対側に(主として)対称的に配分することは、熱応力に起因する前記管の不利な変形に対する抵抗に関し有益であることがわかっており、また前記コイルの寿命を延長することができる。
結果的に、前記分解コイルは、底部(前記入口および出口が底部に配されず、前記天井を通り抜け、または天井付近で前記火室を離れる場合)、または上部(入口部および出口部が底部またはその付近に存在する場合)それぞれにおいて支持(誘導)されることなく前記火室内に存在することができる。したがって、前記コイルは、それぞれ底部誘導器、天井誘導器により係止されることなく、火室内でそれぞれ独立して吊り下げること、または独立して立たせることができる。
適切な大きさを有する装置の構築方法は、ここに教示した内容および一般知識に基づき、当業者には理解されるであろう。
原則として、本発明の装置の設計は、分解炉を設計する際に一般的に用いる基準に基づいて設計することが可能である。この基準の例を挙げると、コイル間の距離、バーナー間の距離、バーナーとコイル間の距離、コイル入口および出口、排煙用出口、火室設計、バーナー設計、および他の部品の設計である。
ガス状燃料を噴出するバーナーは特に適切である。
前記バーナーは、床および/または側壁に沿って前記火室内のあらゆる場所に配置できる。
前記バーナーを前記火室の床に配置し、前記コイル出口部(単数または複数)が前記火室の天井または少なくとも天井に近い側壁を通り延在するような分解炉では、極めて良い結果が得られている。随意的には、さらなるバーナーが側壁に存在し、好ましくは少なくとも側壁の上半面に存在する。
バーナーを前記火室にあるコイル出口部を含む外側の二レーンの各反対側に(放射状に)存在すると効果的であることがさらにわかっている。
このことにより、各コイル長の全域にわたってより等温性のある温度分布になる。
本発明による炉では、前記火室の全幅にわたって対称的な焼成パターンになるように、分解処理中は反対側にあるバーナーの各レーンがほぼ同じ熱量を発生することがさらに好ましい。同様に、本発明の方法においては、分解処理中は反対側にあるバーナーの各レーンまたはレーン各組が同一または類似の機械的特性および処理設計特性を有することが好ましい。
分解コイル(分解管)としては、当該技術分野において既知のものが使用可能である。例えば、適切な内径は、原料の質およびコイル毎の通路数により、25‐120mmの範囲で選択する。前記分解コイルは、好ましくは前記火室内に基本的に垂直に配設する(つまり、好ましくは前記管中の面が前記火室の床に基本的に垂直になるように前記コイルを配設する)。前記コイルは、内側面を拡張して内側の伝熱係数を高める等の機能を備えることができるが、機能はこれに限定されない。このような機能の実例は当該技術分野において既知であり、市販されているものである。
供給原料を前記コイルに入れる入口は、好ましくは分配ヘッダおよび/または臨界流量ベンチュリからなる。これらについて適切な例およびその適切な採用法は、当該技術分野において既知である。
前記出口部は、一列構造(例えば図3A乃至3B、図4、図5A乃至5D、および図6A乃至6Bを参照のこと)に適切に配列でき、ここでは前記出口が、前記火室に(典型的には前記火室の中心線に沿い、または平行に)沿った一本線に沿っているか、またはねじれ形構造(例えば図7)である。このねじれ形構造は、正三角形状ピッチとしても既知である完全なねじれ形構造[すなわち連続した三つの出口部を等辺の三角形パターン(図7のa、b、およびcの長さが同一)に配設する]、または拡張したねじれ形構造[すなわち前記出口部を辺a、b、およびc(図7に記載のとおり)により形成し、辺cは辺aおよびbと異なり、辺aおよびbは同一である二等辺三角形状ピッチに配設する]、あるいは前記辺a、bおよびc(図7に記載のとおり)により形成し、拡張した三角形の各辺a、bおよびc(図7に記載のとおり)の長さが他辺と異なる不等辺三角形状ピッチとすることができる。
一列構造は、前記出口部を非常に有効に遮蔽するためには極めて適切であることがわかっている。
本発明による分解炉では、前記ピッチの外径に対する比は、好ましくは1.5乃至10の範囲、さらに好ましくは2乃至6の範囲から選択する。この文脈においてピッチとは、同列で隣り合った二管の中心線間の距離である(図7の「c」)。
本発明による分解処理法は、通例、無触媒で実施される。これに応じて、本発明による炉内の分解管は概して触媒機材(触媒床等)を備えていない。
前記分解コイル内の作動圧は、概して相対的に低く、具体的には10絶対バール未満、好ましくは3絶対バール未満である。前記出口における圧力は、好ましくは1.1乃至3絶対バールの範囲、さらに好ましくは1.5乃至2.5絶対バールの範囲である。前記入口における圧力は出口における圧力より高く、圧差により求める。前記分解管(単数または複数)の入口と出口間の圧差は、0.1乃至5バール、好ましくは0.5乃至1.5バールである。
炭化水素供給原料は、通例、水蒸気と混合する。水蒸気対炭化水素供給原料の重量対重量率は、広範囲で選択することができ、供給原料により定まる。実際には、この比率は、通例少なくとも約0.2であり、具体的には約0.2乃至約1.5である。エタンの分解では、約0.5未満の値が好ましい(具体的には約0.4)。より重質の炭化水素供給原料では、通常より高い比率を採用する。具体的には、ナフサには約0.6の比率、AGO(常圧軽油)およびHVGO(水素化処理された減圧軽油)には約0.8の比率、そして減圧軽油には約1の比率が好ましい。
典型的には、希釈水蒸気と混合する炭化水素供給原料を前記コイル(単数または複数)に供給するのは、好ましくは500℃超の温度まで、さらに好ましくは580乃至700℃の温度まで、さらに一層好ましくは590乃至680度の温度範囲まで加熱した後である。用いる供給原料が(少なくとも一部)液体の場合、この予熱は概して液相の蒸発に結びつく。
前記分解コイル(単数または複数)内では、供給原料は好ましくは前記出口における温度が最大950℃、さらに好ましくは出口温度が800乃至900℃の範囲になるように加熱する。前記分解管内では、炭化水素が分解され、エチレン、プロピレン等の不飽和化合物、その他のオレフィン系化合物、および/または芳香族化合物を多く含むガスを生成する。この分解生成物は、前記出口を経由して前記火室を退出した後、熱交換器(単数または複数)へ導かれ、そこで例えば600℃未満、典型的には450乃至550℃の範囲の温度に冷却される。冷却による副生物として、水蒸気ドラムによる自然循環状態で水蒸気が発生することがある。
実施例
SPYRO(登録商標)を用いて、本発明による炉およびGK6炉の分解処理を模擬した(条件は表1参照のこと)。図2A乃至2Cは、熱流束分布、コイルに沿った処理温度、およびコイルに沿った管壁に沿った処理温度を示す。
本発明を適用し、ここでは本発明による炉のコイル寸法とGK6炉のコイル寸法を同一にし、それにより流量、分解苛酷度等、処理パラメータ全てを同一に保持し、運転時間(装置保守管理のための運転停止を必要としない最大作動時間)を60日から80日に延長する。結果は、表の「相当」欄に示す。同一のコイル寸法を保持して本発明を適用したことにより、容量を除く処理パラメータ全てを同一に保持し容量を増加して運転時間をGK6と同一に維持すると、40メートルトンから45メートルトンの容量増加となり、したがってGK6を用いる場合よりもエチレン生成が12.5%増である。結果は、表の「容量」欄に示す。同量の供給原料の処理等のために設計されたコイルを含む炉に本発明を適用し、同一の過酷度で作動させ、この作動において同一の運転時間を設計し、これら全てをGK6と比較すると、炭化水素供給原料について27.7質量%(wt%)から28.1質量%(wt%)のエチレン生成量増加となり、したがって同量の主要生成物エチレンおよびプロピレンに対し、1.4%の原料節約である。
Figure 2007520615
図1は、従来の分解炉(GK6TM)を概略的に示したものである。 図2Aは、GK6TM炉の典型的な熱流束分布および類似状況下における本発明による炉の熱流束分布を示す(SPYRO(登録商標)による模擬実験)。 図2Bは、GK6TM炉のコイルに沿った処理温度および類似状況下における本発明による炉の処理温度分布を示す(SPYRO(登録商標)による模擬実験)。 図2Cは、コイル長に沿ったコイル壁の温度示す。 図3Aは、ヘリンボーン状構成の本発明による分解炉の上面断面図を示す。 図3Bは、図3Aの炉の正面断面図を示す。 図4は、コイルのタイプと組み立ては図3A乃至3Bと同じであるが、個々のコイル部の間が直角三角形状ピッチである代替配列を示す。 図5Aは、本発明による炉の上面図を示し、コイルは二通路分割コイルレイアウト(two-pass split coil lay out)を有する。 図5Bは、図5Aの炉におけるコイル単体の立体図を示す。 図5Cは、図5Bのコイル単体の側面図を示す。 図5Dは、図5Bのコイルの正面図を示す。 図6Aは、4通路コイルを有する炉を示す。 図6Bは、図6Aにおける炉のコイルを示す。 図7は、本発明による炉を示し、出口部はねじれ形構造である。 図8Aは、高対称性の3レーンにおける4−1コイルレイアウトを有する本発明による炉の上面断面図を示す。 図8Bは、対称性の4−1コイルレイアウトを有する別の炉を示す(上面断面図)。 図8Cは、図8Aおよび8Bによる炉の正面断面図を示す。

Claims (18)

  1. 炭化水素と、具体的には水蒸気である希釈ガスからなる炭化水素供給原料の分解方法において、分解条件下における火室内の分解コイルに前記供給原料を通過させることからなる方法であり、前記コイルは、少なくとも一つの出口部と、少なくとも一つの入口部からなり、前記コイルの前記出口部は前記コイルの前記入口部より熱遮蔽性が高い方法。
  2. 前記火室は、少なくとも一レーンの前記コイル出口部と、少なくとも二レーンの前記コイル入口部と、少なくとも二レーンのバーナーからなり、ここで前記少なくとも一レーンの出口部が前記少なくとも二レーンの入口部の間に位置し、前記入口部のレーンが前記少なくとも二レーンのバーナーの間に位置する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記コイルは、基本的に垂直で相互に基本的に平行に配列する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記供給原料は、少なくとも前記コイルの一部分において平行流で前記コイルに通過させる、請求項1乃至3のいずれかに記載の方法。
  5. 前記希釈ガス(水蒸気)を含む炭化水素供給原料は、前記分解コイル内に入れる前に、または前記分解コイル内で、蒸発温度を超える温度まで加熱する、請求項1乃至4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記供給原料は、エタン、プロパン、ブタン類、ナフサ類、ケロシン類、常圧軽油類、減圧軽油類、重質留分、水素化軽油類、ガス凝縮物、およびこれらの混合物により構成する群から選択される炭化水素からなる、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
  7. エチレン、プロピレン、およびブタジエンにより構成する群から選択される少なくとも一つの生成物が形成される、請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
  8. 炭化水素供給原料を水蒸気分解する分解炉であり、複数の分解コイルを備える火室からなり、前記火室は、少なくとも一レーンの前記コイル出口部と、少なくとも二レーンの前記コイル入口部と、少なくとも二レーンのバーナーからなり、ここで前記少なくとも一レーンの出口部が前記少なくとも二レーンの入口部の間に位置し、前記入口部のレーンが前記少なくとも二レーンのバーナーの間に位置する分解炉。
  9. 前記レーンは相互に基本的に平行である、請求項8に記載の分解炉。
  10. 前記出口部と前記入口部は、少なくとも使用中は基本的に垂直に配置する、請求項8または9に記載の分解炉。
  11. 一レーン内の前記入口部と前記出口部それぞれは、相互に対向して一列配列またはねじれ形配列に配列し、また、出口部または入口部のそれぞれ一レーンまたは複数のレーンが隣り合い平行であるようなそれぞれ出口部と入口部に関してはねじれ形構造に配列する、請求項8乃至10のいずれかに記載の分解炉。
  12. 前記入口部および前記出口部の配列は、正三角形状ピッチ、二等辺三角形状ピッチ、直角三角形状ピッチ、または不等辺三角形状ピッチである、請求項11に記載の分解炉。
  13. 前記コイルを底部に誘導しない、請求項12に記載の分解炉。
  14. 少なくとも前記火室の床および/または天井および/または前記火室の側壁に多数の前記バーナーを配置し、前記コイルの出口が前記火室の天井を通り抜けて延在する、請求項8乃至13のいずれかに記載の分解炉。
  15. 使用中、少なくとも前記分解コイルの一部は、各コイル中で前記供給原料の平行流が可能になる配列に配列する、請求項8乃至14のいずれかに記載の分解炉。
  16. 前記コイルは、
    使用中に平行流が可能になるように配列した二つの入口部と、前記入口部と流体接続する一つの出口部からなるコイル、または
    使用中に平行流が可能になるように配列した四つの入口部と、前記入口部と流体接続する一つの出口部からなるコイル
    から選択される、請求項8乃至15のいずれかに記載の分解炉。
  17. 前記出口部は一列構造またはねじれ形構造に配列し、そのピッチの外径に対する比は、1.5乃至10の範囲から選択され、好ましくは2乃至6の範囲から選択される、請求項8乃至16のいずれかに記載の分解炉。
  18. 請求項8乃至17のいずれかに記載の分解炉を使用する、炭化水素の分解方法であり、随意的に請求項1乃至7のいずれかに記載の方法。
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