JP3751261B2 - 化粧料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、べたつきのない使用感を有する化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
化粧料は、その高級感を付与するため、伸び等の使用感を改善するため、あるいは保存安定性の目的で例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、ローカストビーンガム等の増粘剤を含有している。
【0003】
しかしながら、化粧料に上述の効果を得る程度に増粘剤を含有させると、その効果とは裏腹にべたつきのある使用感となるという問題があった。このような増粘剤によるべたつき感を改善するために、リン脂質と併用させること等が試みられている。リン脂質と増粘剤を併用した化粧料としては、例えば、特開昭57−209207号公報には、「クリーム状または乳液状の皮膚化粧料」、また特開平1−197419号公報には、「リポソームを含有する化粧料」が提案されている。
【0004】
しかしながら、上記提案のリン脂質あるいは従来使用されているリン脂質は、リン脂質のグリセロ骨格の1位及び2位の脂肪酸残基が長鎖脂肪酸である大豆レシチン、卵黄レシチン等の動植物由来のリン脂質、あるいはこれらに水素添加処理を施した水添レシチン等であり、これらのリン脂質と併用させた場合、増粘剤によるべたつき感は若干、改善されるものの十分な効果とは言い難く、更なる改善が要望されている。また、従来使用されているグリセロ骨格の1位が長鎖脂肪酸であり、2位が水酸基であるリゾリン脂質においても、リン脂質と同様に、増粘剤によるべたつき感は若干、改善されるものの十分な効果とは言い難いものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、増粘剤を含有しているにも拘わらずべたつきのない使用感に優れた化粧料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の目的を達成すべくレシチンの主成分であるホスファチジルコリンの脂肪酸残基について鋭意研究を重ねた結果、グリセロ骨格の1位の脂肪酸残基が直鎖型の長鎖脂肪酸であり、2位が直鎖飽和型の中鎖脂肪酸であるホスファチジルコリンを用いるならば、意外にも増粘剤によりべたつき感のない使用感に優れた化粧料が得られることを見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1) 増粘剤を含有した化粧料において、一般式
[化1]
(式中、R1はC13〜C21の直鎖炭化水素を意味し、R2はC7〜C9の直鎖飽和炭化水素を意味する。)
で表されるホスファチジルコリンを含有した化粧料、
(2) 化粧料全体に対し0.001〜5%のホスファチジルコリンとを含有した(1)の化粧料、
を提供することである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明を説明する。なお、本発明において特に限定していない場合は、「%」は「質量%」、また「部」は「質量部」を意味する。
本発明で使用するホスファチジルコリンは、R1が上記したとおりC13〜C21の(つまり炭素数が13個から21個までの)直鎖炭化水素であるが、この炭素の個数は、一般に天然のホスファチジルコリンやリゾホスファチジルコリンにおいて、該グリセロール骨格の1位の水酸基とエステル結合している脂肪酸残基の直鎖炭化水素部分(C−C結合が飽和あるいは不飽和)とほぼ同じである。天然由来のホスファチジルコリンやリゾホスファチジルコリンを原料として本発明に使用するホスファチジルコリンを製造したときには、一般にR1はC13〜C21の範囲に入る多種類の直鎖炭化水素を含むことになる。また、例えば、1−パルミトイルリゾホスファチジルコリン等を原料として本発明に使用するホスファチジルコリンを製造したときは、R1はC13〜C21の範囲に入る1種類の直鎖飽和炭化水素のみを含むことになる。
【0008】
また、本発明においてR2は、上記した通りC7〜C9の直鎖飽和炭化水素である。R2相当部分の炭素数がC13〜C21の範囲にある天然由来のホスファチジルコリンと比べると、炭素数が一段と低い値になっている点で天然由来のホスファチジルコリンと大きく異なる。
【0009】
本発明に使用するホスファチジルコリンの製造方法の一例を、以下にリゾホスファチジルコリンを出発原料とする製造例でもって説明する。なお、本発明はこの製造方法に限定されるものではない。
【0010】
(1)エステル化反応
リゾホスファチジルコリン(1位にエステル結合している脂肪酸残基のR1がほぼC13〜C21の直鎖炭化水素となっているもの:例えば、卵黄リゾホスファチジルコリン、大豆リゾホスファチジルコリン等)の2位の水酸基を下記の方法に準じてC8〜C10の飽和n−アルキル酸でエステル化する。
リゾホスファチジルコリン(1モル)、n−アルキル酸(1.5〜2.0モル)、エステル化触媒として4−ジメチルアミノピリジン(2.2〜2.6モル)および溶媒としてクロロホルム(リゾホスファチジルコリン質量の約60倍量)を、窒素気流下氷冷しながら混合する(混合液はほぼ10℃)。この混合液に、エステル化を促進させるために、脱水剤N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド(2.5〜3.0モル)をその約6倍量のクロロホルム溶液として滴下する。次いで室温において遮光下、窒素気流下で撹拌しながら40時間保持し、エステル化反応を行う。
なお、エステル化反応で用いるn−アルキル酸を具体的に示すと、炭素数が7個の直鎖炭化水素を有するn−オクタン酸、炭素数が8個の直鎖炭化水素を有するn−ノナン酸、炭素数が9個の直鎖炭化水素を有するn−デカン酸である。
【0011】
(2)脱水剤等の除去処理
エステル化反応終了後の反応液から減圧下溶媒(クロロホルム)を留去する。残留物にクロロホルム溶液[クロロホルム:メタノール:水=5:4:1(容量比)]を、原料のリゾホスファチジルコリン1gに対して約75mlの割合で添加し、撹拌後、主としてN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミドの分解物からなる不溶物をガラスフィルター(目径:20〜30μ)で濾過除去する。なお、クロロホルム溶液を加えるのは、未反応(未分解)脱水剤を分解させ、有機溶媒に不溶なものにするためである。
【0012】
次いで、このようにして脱水剤(分解物)を除去して得られた濾液は、これとほぼ同容量のイオン交換樹脂[アンバーライトIRA−45とアンバーライトIRC−50との1:1(容量比)混合物]を充填したカラムを通過させ、未反応の(過剰の)n−アルキル酸およびエステル化触媒4−ジメチルアミノピリジンを樹脂に吸着除去させる。得られた溶出液は、樹脂のクロロホルム溶液(脱水剤除去の際に用いた溶液と同じものでよく、しかも同量である)による第一洗浄液と合わせた後、減圧下で溶媒(クロロホルム、メタノール、水)を留去する。残留物を上記クロロホルム溶液の1/3容量のクロロホルムに溶解させ、生じる不溶物(主として残存しているN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミドの分解物)を更にガラスフィルターで濾別除去する。
【0013】
(3)目的のホスファチジルコリンの分画
上記の除去処理によって得られた濾液には目的とするホスファチジルコリンの他、上記の処理によっても除去しえない幾分かのn−アルキル酸や4−ジメチルアミノピリジンが依然残留しているので、これらを除くために該濾液を次いで以下に示すシリカゲルカラムクロマト処理に付す。
【0014】
すなわち、濾液をその8倍容量のシリカゲルを充填したカラムに供した後、下記の3種類の混合溶液を用いて段階的に溶出操作を行なう。
▲1▼第一溶出操作
クロロホルム:メタノール=9:1(容量比)の混合溶媒を原料のリゾホスファチジルコリン1gに対して約500mlの割合で用いる。この溶出操作により主としてn−アルキル酸が溶出される。
なお、この操作の終了は、100ml画分で集めた溶出液をそれぞれ溶媒留去した上で残渣が認められなくなったことを確認した時点とする。
【0015】
▲2▼第二溶出操作
クロロホルム:メタノール=1:1(容量比)の混合溶媒を原料のリゾホスファチジルコリン1gに対して約500mlの割合で用いる。この溶出操作により主として4−ジメチルアミノピリジンが溶出される。
なお、この操作の終了は、溶出液の一部をTLC(薄層クロマトグラフィー)で展開後、検出を254nmの紫外線ランプ照射により行ない、黒色スポット(紫外線吸収物質4−ジメチルアミノピリジンの存在は蛍光部を黒色化する)が認められなくなったことを確認した時点とする。
【0016】
▲3▼第三溶出操作
クロロホルム:メタノール=3:7(容量比)の混合溶媒を原料のリゾホスファチジルコリン1gに対して約500mlの割合で用いる。この溶出操作により目的とするホスファチジルコリンが溶出される。
なお、この操作の終了は、溶出液の一部をTLCで展開後、検出をDittmer試薬噴霧により行ない、リン脂質の存在を示す青色スポットが認められなくなったことを確認した時点とする。
【0017】
上記の第三溶出操作で得られる溶出液は、次いで減圧下で溶媒を留去し、目的とするホスファチジルコリンを得る。収率は、60〜70%程度である。
以上の製造方法は、天然のリゾホスファチジルコリンを出発原料とする方法であるが、例えば、1−パルミトイルリゾホスファチジルコリン等を出発原料とする場合も上記に準じて製造することができる。
【0018】
本発明において増粘剤とは、化粧料に含有させた場合、化粧料全体の粘性を増加させる性質を有する物質をいい、このような性質を有するものであれば特に限定するものではないが、増粘効果を有し、且つ一般的に保湿剤として使用されている例えば、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸あるいはこれらの塩等のムコ多糖類等は含まれない。本発明の増粘剤を具体的に示すと例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキシド、セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、カラギーナン、ペクチン、マンナン、カードラン、デンプン、カラヤガム、キサンタンガム、トラガントガム、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、グアガム、タマリンドガム、ローカストビーンガム、アルギン酸塩、カンテン末等が挙げられる。また、化粧料に含有される量としては、増粘剤の種類あるいは分子量等により異なるが、一般的に化粧料全体に対し0.01〜5%含有している。
【0019】
本発明の化粧料は、増粘剤を含有させた場合のべたつき感を改善すべく上述したホスファチジルコリンを含有したものであるが、ホスファチジルコリンの含有量は、化粧料全体に対し0.001〜5%が好ましく、0.005〜3%がより好ましい。その含有量が少なすぎると増粘剤によるべたつき感を十分に改善することが出来ず使用感に優れた化粧料が得られ難く、一方、多すぎると、それ以上のべたつき感改善効果が得られ難く経済的でないことから好ましくない。
【0020】
本発明の化粧料は、上述したホスファチジルコリンと増粘剤を一原料として用いる他は、常法に則り製造すれば良く、化粧品の剤形としては、化粧水、乳液、クリーム、ジェル等が挙げられる。また、本発明の化粧料には、化粧料に一般的に用いられる多価アルコール、油性成分、低級アルコール、保湿剤、美白剤、防腐剤、界面活性剤等、その他の成分を本発明の効果を損なわない範囲内で適宜配合することができる。
【0021】
その他の成分の一例を挙げれば、次のとおりである。
多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,4-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ペンチレングリコール、イソプレングリコール、グルコース、マルトース、ショ糖、フルクトース、キシリトール、ソルビトール、マルトトリオース、エリスリトール等が挙げられる。
【0022】
油性成分としては、例えば、油溶性ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンK群のビタミン、ジカプリル酸ピリドキシン、ジパルミチン酸ピリドキシン、ジパルミチン酸アスコルビル、モノパルミチン酸アスコルビル、モノステアリン酸アスコルビル等のビタミン誘導体等)、油溶性ホルモン類(エストラジオール、エチニルエストラジオール、エストロン、ジエチルスチルペストロール等)、油溶性色素類(スダンIII、フルオレセン等)、油溶性紫外線吸収剤類(オキシベンゾン、2,5-ジイソプロピル桂皮酸メチル等)、動植物油類(アボガド油、オリーブ油等の動植物油、ジグリセリン脂肪酸エステル等の誘導体等)、高級脂肪族炭化水素類(スクワラン、スクワレン、流動パラフィン等)、高級脂肪酸類(ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等)、高級アルコール(ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)、エステル油類(イソプロピルミリステート、オクチルドデシルミリステート等)、コレステロール等のステロール類、スフィンゴ脂質(セラミド、セレブロシド、スフィンゴミエリン等及びこれらの誘導体等)等が挙げられる。
【0023】
低級アルコールとしては、例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール等が挙げられる。
【0024】
保湿剤としては、例えば、ヒアルロン酸、デルマタン硫酸、コンドロイチン硫酸、ヘパラン硫酸、ケラタン硫酸、ヘパリン、キチン等のムコ多糖類又はこれらの塩,コラーゲン、トレハロース、ピロリドンカルボン酸又はその塩等が挙げられる。
【0025】
美白剤としては、例えば、アスコルビン酸リン酸エステル、アスコルビン酸硫酸エステル、アスコルビン酸2−グルコシド等のアスコルビン酸誘導体、アルブチン、プラセンタエキス、コウジ酸、米糠抽出物、ルシノール、クジンエキス等が挙げられる。
【0026】
防腐剤としては、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン等のパラベン類、フェノキシエタノール等が挙げられる。
【0027】
界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン[以下、POE-と略す]アルキルエーテル(POE-オレイルエーテル、POE-セチルエーテル等)、POE-分岐アルキルエーテル(POE-オクチルドデシルアルコール、POE-2-デシルテトラデシルアルコール等)、ソルビタンエステル(ソルビタンモノオレエート、ソルビタンイモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート等)、POE-ソルビタンエステル(POE-ソルビタンモノオレエート、POE-ソルビタンモノイソステアレート、POE-ソルビタンモノラウレート等)、グリセリン脂肪酸エステル(グリセリルモノオレエート、グリセリルモノステアレート、グリセリルモノミリステート等)、POE-グリセリン脂肪酸エステル(POE-グリセリルモノオレエート、POE-グリセリルモノステアレート、POE-グリセリルモノミリステート等)、POE-ジヒドロコレステロールエーテル、POE-硬化ヒマシ油脂肪酸エステル(POE-硬化ヒマシ油、POE-硬化ヒマシ油イソステアレート等)、POE-アルキルアリールエーテル(POE-オクチルフェノールエーテル等)、グリセロールエーテル(グリセロールモノイソステアレート、グリセロールモノミリステート等)、POE-グリセロールエーテル(POE-グリセロールモノイソステアレート、POE-グリセロールモノミリステート等)、ポリグリセリン脂肪酸エステル(ジグリセリルモノステアレート、デカグリセリルイソステアレート、デカグリセリルデカイソステアレートジステアリルジイソステアレート等)、高級脂肪酸(ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等)の塩(カリウム、ナトリウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、リン脂質(ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジン酸、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン及びこれらのリゾ体)等が挙げられる。
【0028】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び試験例に基づき、さらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0029】
[実施例1]及び[比較例1〜3]
表1に示す配合割合で、油相と水相の各原料を70℃にて均一に混合し、油相を撹拌させながら水相を徐々に添加して乳化した後、引続き低速で撹拌させながら約30℃まで冷却して乳液を調製した。
【0030】
なお、表中のMCPCは本発明で使用するホスファチジルコリンであり、その調製は、R1がC13〜C21の直鎖炭化水素を含有する卵黄リゾホスファチジルコリン(キユーピー(株)製「卵黄リゾレシチンLPC-1(商品名)」)と炭素数が7個の直鎖炭化水素を有するn−オクタン酸を原料に上述した製造方法の(1)〜(3)に準じて行なった。各原料の量は、次の通りである。
(a)卵黄リゾホスファチジルコリン 20g
その他の原料は、卵黄リゾホスファチジルコリン1モルに対し、
(b)n−オクタン酸 1.8モル
(c)4−ジメチルアミノピリジン 2.4モル
(d)N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド 2.8モル
の比となる量の、(b)、(c)及び(d)を用いた。
【0031】
また、表中のリゾホスファチジルコリン及び水素添加リン脂質は、それぞれMCPCの原料として使用したキユーピー(株)製の「卵黄リゾレシチンLPC-1(商品名)」及びキユーピー(株)の「卵黄レシチンPL-100P(商品名)」を使用した。
【0032】
【表1】
【0033】
【試験例】
[試験例1]
実施例1及び比較例1〜3で得られた各乳液の使用感(べたつき)について専門パネラー15名に評価させた。結果を表2に示す。
【0034】
<ランク>
A:べたつかない。
B:若干べたつくが、問題とならない程度である。
C:ややべたつく。
D:べたつく。
<総合評価>
◎:「A:べたつかない。」と回答したパネラーが5名以上
○:「A:べたつかない。」と回答したパネラーが5名未満、かつ「A:べたつかない。」あるいは「B:若干べたつくが、問題とならない程度である。」と回答したパネラーが8名以上
△:「A:べたつかない。」あるいは「B:若干べたつくが、問題とならない程度である。」と回答したパネラーが3名以上8名未満
×:「A:べたつかない。」あるいは「B:若干べたつくが、問題とならない程度である。」と回答したパネラーが3名未満
【0035】
【表2】
【0036】
表2より、水素添加リン脂質、あるいはリゾホスファチジルコリンを含有させた化粧料(比較例2、3)は、増粘剤によるべたつき感が若干改善させる程度であるが、本発明のMCPCを含有させた化粧料(実施例1)は、べたつき感もなく非常に優れた使用感を有することが理解される。
【0037】
[実施例2]
下記に示す配合割合で、油相と水相の各原料を室温で、あるいは必要に応じ一時加温して均一に分散した後、油相を撹拌させながら水相を徐々に添加・混合し化粧水を調製した。
得られた化粧水は、増粘剤によるべたつき感がなく使用感に優れたものであった。
なお、MCPCは、実施例1においてMCPCを製造する際に原料として用いたn−オクタン酸をn−デカン酸に換えて、それ以外は実施例1に準じて製造したものである。
【0038】
【0039】
【発明の効果】
以上述べたとおり、本発明の化粧料は、グリセロ骨格の1位の脂肪酸残基が直鎖型の長鎖脂肪酸、2位が直鎖飽和型の中鎖脂肪酸であるホスファチジルコリンを含有させることにより、増粘剤によるべたつき感がなくなり、非常に優れた使用感となる。
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