JP3751169B2 - 酸化物被膜の形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常アルカリを含有するガラス板からのアルカリ分のマイグレーション防止用被膜や、ガラス板を周辺環境から保護する耐久被膜や、ガラス板に高屈折率被膜を形成する場合の下地層としての無虹彩化のための中間屈折率被膜などを形成する方法に係わり、建築用、自動車等輸送機器用の窓材、および電子材料用の表示窓に適用される透明な酸化物被膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ガラス板に保護・耐久被膜や無虹彩被膜をコーティングする方法として、ゾルゲル・焼成法、CVD法、スパッタ法などが知られている。しかし、これらの方法は設備が大掛かりで多大な費用を要したり、ガラスの生産ラインに被膜形成手段を組込むのが難しかったり、成膜に高度な技術を要する等好適な方法とはいい難い。
【0003】
スプレー・熱分解による方法についてみれば、特表昭61−502121号公報には、ガラス表面上に金属化合物被膜を形成させる方法において、少なくとも1つのキレート配位子及び少なくとも1つのアルコキシ配位子保有の金属化合物を熱ガラス板上へ噴射し、該化合物の熱分解により無定型の金属酸化物被膜を400A/秒以上で堆積させること、その主成分が酸化アルミニウムであり、あるいはこれに酸化チタンを混合することが開示されている。
上記酸化アルミニウム膜のみの場合は、その屈折率が1.6弱に特定され、ガラス板に高屈折率被膜を形成する場合の、下地層としての無虹彩化のための各種中間屈折率被膜を形成するうえでは融通がきかない。また、成膜速度をあげようとすると往々にして被膜にムラや不均質が生じ易い。
なお、上記酸化アルミニウム・酸化チタンの混合酸化物被膜の場合は、被膜にツブ状の欠点が生ずる傾向がある。またこの系では薬液の保存安定性が悪く、形成された被膜の屈折率も変動し易い。
【0004】
特開平4−270136号公報には、アルミニウム及びスズ又はチタンの酸化物からなるフィルムの作製方法において、非加水分解性アルミニウムキレートと、少なくとも1種の有機スズ化合物(又はチタンキレート及びチタンアルコキシド)からなる溶液を、高温のガラス上で熱分解させることにより、Al2O3−SnO2(又はAl2O3−TiO2)フィルムを作製することが開示されている。
上記非加水分解性アルミニウムキレートは溶媒への溶解度が低く、濃度を高くできないので成膜速度も低い。またエアレススプレーによる場合はスプレーノズル部分で凝着、閉塞してスプレー不能とする等の不具合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前述の従来法の欠点を解決するものであり、生産量の多寡にかかわらず多様に対応でき、設備コストが低廉かつ原料コストも安価で、生産性良く欠点の少ない保護被膜、無虹彩被膜等の酸化物被膜の形成方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、加熱したガラス板上にアルミニウム化合物およびスズ化合物を含む溶液をスプレー、熱分解させ、アルミニウム酸化物およびスズ酸化物の被膜を形成する方法において、前記溶液が、少なくとも1つのアルコキシ配位子と少なくとも1つの有機キレート配位子を有するアルミニウム化合物、ハロゲン化スズおよび/または有機スズ化合物を含む酸化物被膜の形成方法である。
【0007】
上記において、好適には溶液中にβ−ケトエステルまたはβ−ジケトンを含ませるのがよい。
【0008】
また、スズ化合物としては、少なくとも1つのカルボキシル基またはキレート配位子と少なくとも1つのアルキル基を有する有機スズ化合物であることが望ましい。
【0009】
更に、フロートガラス製造ラインにおける溶融金属浴から引出されるガラス帯上に、上記アルミニウム化合物およびスズ化合物を含む溶液をスプレーするのが好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のスプレー・熱分解法においては、板ガラス製造ライン上でスプレーすることにより大量生産が可能であり、熱的にもガラス板の再加熱が不要なので経済的である。勿論大量生産を要しないときは、オフラインで適宜成膜する等の設計工夫もできる。被膜の応用範囲も広く、無虹彩化の為の下地膜や、ガラス板からのナトリウムのマイグレーション防止膜、あるいはガラス板の表面改質、保護膜の形成等に広く採用することができる。
なお、対象とするガラス板は、通常多用されるソーダ石灰シリカ系ガラス以外にも、アルミノ石灰シリカ系ガラス、硼珪酸アルカリ系ガラス等があり、ガラス成分組成を特定するものではない。
【0011】
上層の高屈折率膜に対し無虹彩化を図るうえでは、上層の膜の屈折率とガラス板の屈折率の中間の屈折率の被膜の介在が必要であり、該被膜として酸化アルミニウムと酸化スズの混合膜や、酸化アルミニウムと酸化チタンの混合膜を採用することは設計し得るところである。しかし前記したように、酸化アルミニウムと酸化チタンの混合系被膜の場合は、被膜にツブ状の欠点が生ずる傾向がある。またこの系では薬液の保存安定性が悪く、形成された被膜の屈折率も変動し易い。本発明においては酸化アルミニウムと酸化スズの混合系被膜を得ることを目的とし、その最適な形成方法を提供するものである。
【0012】
酸化アルミニウム用原料としては、前記したように非加水分解性のアルミニウムトリアセチルアセトナートが知られているが、これをエアレススプレー(エアースプレーに比べてガラス温度を下げることなくスプレーできる)によりスプレーすると、ノズルが閉塞し易く濃度の高い溶液をスプレーすることが出来ない。
【0013】
本発明においては少なくとも1つのアルコキシ配位子と少なくとも1つの有機キレート配位子を有する有機アルミニウム化合物を採用するものである。
アルコキシ配位子のみの場合、溶媒に対する溶解度は高いが少量の水の存在で加水分解して縮重合し易く、液の安定性において劣る。また熱分解性はキレート配位のものより劣る。他方キレート配位子のみの場合、溶媒に対する溶解度が小さく、従って濃度が低く、必然的に成膜速度も小さくなる。これら溶解度、液の安定性、熱分解性、成膜速度等を勘案すると、アルミニウム化合物としてアルコキシ配位子、有機キレート配位子の両方を配位したものでなければならない。
【0014】
アルミニウムに配位するアルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、i-プロポキシ基、n−プロポキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、t-ブトキシ基などが適切であるが、炭素数が5以上のアルコキシ基であってもよい。またアルミニウムに配位するβ−ケトエステルあるいはβ−ジケトンとしてはアセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸ブチルなどのβ−ケトエステル、アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ヘキサフルオロアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタンなどのβ−ジケトンなどが適当である。
【0015】
酸化スズ用原料としては二塩化スズ・二水塩、四塩化スズ、四塩化スズ五水塩、モノブチルトリクロルスズ、臭化スズ、ヨウ化スズ、フッ化スズなどのハロゲン化スズ、テトラフェノキシサイドスズ、テトラブトキサイドスズなどのアルコキシスズ、ジブチルスズラウリルオキサイド、ジブチルスズオキシド、オクチルスズオキサイドなどの有機スズオキサイドやステアリン酸スズ、カルボン酸スズ、あるいはアルキル基を2つ、およびカルボキシル基またはβ−ジケトンあるいはβ−ケトエステルを2つ持つ有機スズなどが適している。特に上記において少なくとも1つのカルボキシル基あるいはキレート配位子と少なくとも1つのアルキル基を有する有機スズ化合物が好適であり、溶液中で安定していて調製溶液の長期保存安定性に優れ、成膜後の被膜の肌目が細かく均質である。
【0016】
本発明の溶液の溶媒はアルコール、芳香族有機溶媒などの有機溶媒が使用できる。芳香族有機溶媒としてはトルエン、キシレン等が挙げられる。成膜速度を上げしかもノズル先端での閉塞をなくすには有機金属原料の溶解度を高め、溶液濃度を高めることが有効であり、芳香族有機溶媒はこの目的のために好適である。また芳香族有機溶媒を存することにより溶液の寿命が長くなり環境温度の変化に対しても安定になる。
アルコールとしてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ノルマルプロパノール等、あるいは炭素数4以上のアルコールが挙げられる。溶媒にアルコールを存することにより芳香族有機溶媒の量を減らすことができる。なお、アルコールの中では溶液の安定性の面からイソプロパノールが好適である。
【0017】
溶液中にβ−ケトエステルあるいはβ−ジケトンを添加することにより、アルミニウム化合物のキレート配位子(β−ケトエステルあるいはβ−ジケトン)あるいは更にスズ化合物のそれと平衡関係を保って溶液を安定化させ、また成膜速度が大きくなり、フロートガラス製造ラインのスズ浴引出し後、徐冷窯に送入する間のガラス帯にスプレーしても十分な膜厚が得られるため、スプレー装置をフロートガラス製造ラインに組込み成膜することが可能である。勿論生産量を勘案してオフラインのローラー加熱式炉に組込むこともできる。成膜速度の調整にはβ−ケトエステルまたはβ−ジケトンの添加量を増減して調整するのが好適である。
前記β−ケトエステルあるいはβ−ジケトンとしてはアセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢酸ブチルなどのβ−ケトエステル、アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン、ヘキサフルオロアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセチルアセトン、ジベンゾイルメタンなどが採用できる。
【0018】
上記溶質、溶媒からなる調製溶液を450〜650℃のガラス板にスプレーすれば、その熱分解により緻密、堅牢な酸化物被膜を形成することができる。好適には上記温度範囲内であるフロートガラス製造ラインにおける溶融金属浴から引出され、徐冷窯に送入される間のガラス帯上に、上記アルミニウム化合物およびスズ化合物を含む溶液をスプレーし、その熱分解により酸化物被膜を形成するようにするのがよい。
【0019】
なお、高屈折率の被膜の無虹彩化のための下地膜として使用する場合に、下地膜の屈折率は基板ガラスの屈折率と上層の高屈折率被膜の屈折率の平方根に等しくするようにすればよいことは知られており、本発明においては、前記屈折率の調整を原料溶液中のアルミニウムとスズの元素比を調節することによって行うことができ、屈折率1.58から1.90の被膜を容易に得ることができる。
なお、上層の高屈折率被膜はスプレー・熱分解法で成膜しても良いし、その他のCVD法、ゾルゲル法や、スパッター法などのPVD法で成膜しても良い。
【0020】
【実施例】
以下に実施例により本発明を具体的に説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0021】
〔実施例1〕
アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロポキシド〔Al(OiPr)2(Etacac)〕のイソプロパノール〔IPA〕75%溶液(商品名ALCH−75 川研ファインケミカル社製)201.8grにイソプロパノール485.5grを加え良く撹拌した後、アセト酢酸エチルを71.8gr加え撹拌し、これにジノルマルブチルスズジアセテート193.5grとキシレン47.4grを加え良く撹拌しスプレー用溶液▲1▼を調製した。なお溶液中のAl/Sn金属mol比は50/50である。
【0022】
大きさが100mm×100mmのガラス板をカーボン製セッターの上に載置し、625℃に設定した電気炉内で10分間加熱後取り出し、この溶液▲1▼をエアレススプレーを用い、吐出量140ml/minで6秒間スプレーした。スプレー域にはフードを設置し、フードには排気用ダクトを取付け、フード内の廃ガスを排出除去した。得られた膜は無色透明で肉眼観察によればヘイズも認められなかった。分光反射率特性から求められる屈折率は1.70であり、膜厚は97nmであった。
主な条件および結果は表1、3に示す。
【0023】
なお、上層に例えばZrO2被膜(屈折率約1.9)を形成した場合に、下地層として実施例1の被膜を形成しておけば、前記ZrO2被膜の無虹彩化に極めて有効である。
【0024】
〔実施例2〜4〕
表1に示す組成の溶液▲2▼、▲3▼、▲4▼(夫々実施例2、3、4に対応)を実施例1と同様の方法で調製し、表2に示す温度のガラス板にスプレーした。得られた被膜は実施例1の被膜と同様に無色透明でヘイズもなかった。実施例2〜4によればアルミニウムとスズの混合比を変えることにより屈折率を変化させることが出来る。主な条件および結果は表1,表3に示す。
【0025】
なお、上層に例えばTiO2被膜(屈折率2.0以上)を形成した場合に、下地層として実施例2の被膜を、上層にSnO2被膜(屈折率1.8)を形成した場合に、下地層として実施例3の被膜を、上層にSiO2−TiO2被膜(SiO2:TiO2比率にもよるが、例えば屈折率1.64)を形成した場合に、下地層として実施例4の被膜を形成しておけば、前記上層被膜の無虹彩化に極めて有効である。
【0026】
〔比較例1〕
アルミニウムトリアセチルアセトナート〔Al(acac)3〕259.4grを塩化メチレン511.8grに溶かし、これに三塩化アンチモン45.6grをイソプロパノール91.6grに溶かしたものを加え、さらに塩化メチレン91.6grを加え良く撹拌し溶液▲5▼を調製した。この溶液▲5▼を実施例1と同様にエアレスプレーを用いスプレーしようとしたところ、ノズルが詰まりスプレー出来なかった。
主な条件および結果は表2、3に示す。
【0027】
〔比較例2〕
アルミニウムエチルアセトアセテートジイソプロポキシド〔Al(OiPr)2(Etacac)〕のイソプロパノール〔IPA〕75%溶液(商品名ALCH−75 川研ファインケミカル社製)190.85grにイソプロパノール240.65grとノルマルブタノール298.9grを加え良く撹拌した後、アセト酢酸エチルを158.25gr加え撹拌し、これにヘキサエチルアセトアセテートテトラオキシテトラブトキシテトラチタン〔Ti4(Etacac)6(OBu)4O4〕111.35grを加え良く撹拌しスプレー用溶液▲6▼を調製した。大きさが100mm×100mmのガラスをカーボン製セッターの上に載せ、625℃に設定した電気炉内で10分間加熱後取り出し、この溶液▲6▼をエアレススプレーを用い、吐出量140ml/minで6秒間スプレーした。スプレー域にはフードを設置し、フードには排気用ダクトを取り付けフード内の廃ガスを排気した。得られた被膜は無色透明であったが、ツブ状の欠点があった。
主な条件および結果は表2、3に示す。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明は、熱分解・スプレー法において少なくとも1つのアルコキシ配位子と少なくとも1つの有機キレート配位子を保有する有機アルミニウム化合物を採用したことにより無色透明で欠点のない酸化物被膜を短時間で形成することができ、より好適には少なくとも1つのアルキル基と少なくとも1つのカルボキシル基またはキレート配位子を有する有機スズ化合物を採用したこと、β−ケトエステルあるいはβ−ジケトンを添加した溶液を用いることにより無色透明で欠点のない均質な酸化物被膜をより短時間で形成することができ、特に無虹彩化のための中間屈折率の被膜を容易に形成できるという優れた効果を奏する。
【0029】
【表1】
Figure 0003751169
【0030】
【表2】
Figure 0003751169
【0031】
【表3】
Figure 0003751169

Claims (3)

  1. 加熱したガラス板上にアルミニウム化合物およびスズ化合物を含む溶液をスプレー、熱分解させ、アルミニウム酸化物およびスズ酸化物の被膜を形成する方法において、前記溶液が、β−ケトエステルまたはβ−ジケトンを含み、少なくとも1つのアルコキシ配位子と少なくとも1つのβ−ケトエステルまたはβ−ジケトンを配位子として有するアルミニウム化合物、ハロゲン化スズおよび/または有機スズ化合物を含むことを特徴とする酸化物被膜の形成方法。
  2. スズ化合物が、少なくとも1つのカルボキシル基またはキレート配位子と少なくとも1つのアルキル基を有する有機スズ化合物であることを特徴とする請求項記載の酸化物被膜の形成方法。
  3. フロートガラス製造ラインにおける溶融金属浴から引出されるガラス帯上にアルミニウム化合物およびスズ化合物を含む溶液をスプレーすることを特徴とする請求項1または2記載の酸化物被膜の形成方法。
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