JP3751153B2 - 金属薄板の電磁溶接法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属薄板の溶接に関するもので、平板状形態等の略一巻のコイルを使用し、アルミニウム薄板および銅薄板等を電極を用いずに瞬間的に電磁溶接する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属薄板の接合法として、図5に示すように、先端を適当に形成した電極の先端で、重ねた金属薄板を挟み、電流及び加圧力を集中して抵抗溶接するスポット溶接法といわれる方法が一般的に使用されている。溶接機としての主な構成要素は、電源1、スイッチ2、電極3である。重ねた金属薄板4の上下に電極3を置いて加圧し、スイッチ2を閉じ、電極3を通じて電流を集中して流せば、電極付近の金属薄板部分は、金属板材の電気抵抗によって生じるジュール熱で溶融し接合する。比較的大きな電流を短時間通電して溶接するのが一般的である。また、原理的にはスポット溶接と同じであるが、電極として回転電極を用い、回転電極を加圧および回転させながら電流を流すシーム溶接法といわれる方法も使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示す従来のスポット溶接法では、板材がアルミニウム等の場合、溶融温度は低いが、熱伝導度、電気導電率が高いため、溶接するのにさらに大きな電流を流す必要がある。また溶接の際、電極先端部へアルミニウムが溶着し易い等の欠点がある。このため、溶接時間が短く、多量生産に適しているというスポット溶接の特長が損なわれる。
【0004】
また電極を使用せず金属板に電流を流して溶接する方法もある。ソレノイドコイルやスパイラルコイルを使用し、電磁誘導の法則を利用して、金属板にうず電流を流して加熱する方法が考えられる。しかし、局所的な溶接を行うのは困難であり、局所的な溶接法としては実用化されていない。ソレノイドコイルやスパイラルコイルの巻線を細く、大きさを小さくし、局所的な溶接を行なおうとすると、大電流が流れるため、コイルが破損するからである。
【0005】
本発明は、以上の従来法の欠点を解決するもので、電極を使用せずに、強固なコイルを使用し、従来のシーム溶接と同様の溶接を瞬間的に行うことを可能とするのが課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、鋼鉄や銅合金等の導体からなる強固な平板状形態等の一巻コイルを用い、該一巻コイルに放電電流からなる大電流を瞬間的に流すようにするものである。すなわち、第1に、本発明は、細幅の長い導体板をコの字型に形成したコの字型の一巻コイルを使用し、この一巻コイルの上板と下板との間に、金属薄板を重ねて配設し、この一巻コイルに電流を流し、電磁誘導の法則を利用して、前記重ねて配設した金属薄板にうず電流を生じさせてこの重ねた金属薄板をシーム状に溶接することを特徴とする金属薄板の電磁溶接法に係わるものである。
【0007】
また、第2に、本発明は、細幅の長い導体板をコの字型に形成したコの字型の一巻コイルを使用し、該導体板の内側の一部に絶縁された薄い磁束遮断板をとびとびに取付け、この一巻コイルの上板と下板との間に、金属薄板を重ねて配設し、この一巻コイルに電流を流し、電磁誘導の法則を利用して、前記重ねて配設した金属薄板にうず電流を生じさせてこの重ねた金属薄板を点線状に長く溶接することを特徴とする金属薄板の電磁溶接法に係わるものである。
【0008】
また、第3に、本発明は、一巻コイルを複数個並列または交差して並べて各コイルを直列又は並列に接続し、金属薄板の複数箇所を同時に溶接することを特徴とする前記第1発明、第2発明の金属薄板の電磁溶接法に係わるものである。
【0009】
また、第4に、本発明は、 細幅の長い導体部を挟んで平行に広幅の導体部を有する平 板状の一枚板の一巻コイルを使用し、この一巻コイルの上に、金属薄板を重ねて配設し、この一巻コイルに電流を流し、電磁誘導の法則を利用して、前記重ねて配設した金属薄板にうず電流を生じさせてこの重ねた金属薄板をシーム状に溶接することを特徴とする金属薄板の電磁溶接法に係わるものである。
【0010】
上記の各方法において、金属薄板の接合面に低融点で高導電率の金属薄板を介在させることもできる。
【0011】
さらに、第5に、本発明は、細幅の長い導体板をコの字型に形成したコの字型の一巻コイルと、該コイルに放電電流を流すように該コイルの両端部に設けた電流インプット部とアウトプット部にスイッチを介して放電電源を電気的に接続してなることを特徴とする前記第1〜第3の発明の電磁溶接法に用いる電磁溶接装置に係わるものである。
【0012】
上記電磁溶接装置において、コの字型の一巻コイルを断面円形の導線を横長に並べた平板状の集合導線により形成することができる。また、コの字型の一巻コイルを複数個並列または交差して並べて配置することができる。各コイルの一部には磁束遮断板を設けることもできる。
【0014】
さらに、本発明の上記した方法は、溶接した薄板を剥がす方法にも適用できる。すなわち、第7に、本発明は、低融点で高導電率の金属薄板を少なくとも2枚の薄板の間に介在させて溶接した溶接物を、請求項7記載の装置の細幅の長い導体板をコの字型に形成したコの字型の一巻コイルの上板と下板との間に配設し、コイルに電流を徐々に流して急激に遮断し、電磁誘導の法則を利用して、前記配設した溶接物にうず電流を生じさせて接合部分をジュール熱により加熱溶融するとともに高密度の磁束による電磁力が該部分を離す方向に働くようにすることを特徴とする薄板からなる溶接物を剥がす方法係わるものである。
【0015】
本発明の方法は、アルミニウム薄板や銅薄板等の金属薄板同士の溶接に好適である。また、絶縁材上に金属ラミネートされた様な薄板材同士またはこれと金属薄板との溶接等の抵抗溶接困難な材料も溶接でき、さらに低融点金属薄板のようにこれまでの溶接法では、溶け過ぎてしまうため、溶接が困難であった薄板も、本発明の方法では、磁束やうず電流の状態を制御すれば、溶け過ぎることなく、瞬間的に溶接できる。また、電流集中部の形状に対応して、長いシーム状の接合部も瞬間的に溶接できる。
【0016】
細幅の長い導体板をコの字型に形成した形態のコの字型の一巻コイルを用いる場合、コイルへ電流が急激に流れると、このコイルの細幅の長い導体板(電流集中部)に高密度の磁束(磁束密度B)が急激に発生する。上下の導体板間に重ねた金属薄板(導電率k)が置いてあれば、発生した磁束は金属薄板に交差する。この結果、薄板には、うず電流(電流密度i)が流れ、電磁力(i×B)が働く。うず電流が流れる部分には、ジュール熱(i2/k)が発生するので、この部分は軟化温度または融点まで短時間で加熱され、かつ短時間で冷却される。電流の大きさ、磁束の時間的な変化率、電磁力の大きさ、接合面の状態等が適当であれば、薄板は溶接される。この現象は、強固な細幅の長い導体部を挟んで平行に広幅の導体部を有する形態の平板状の一枚板の一巻コイルを用いた場合も同様である
【0017】
被溶接物にうず電流を生じさせて接合部分をジュール熱により加熱溶融するとともに高密度の磁束による電磁力が該部分を圧する方向に働くようにするのに十分な大電流を急激にコイルに流すための放電電源としては、例えば、コンデンサ電源を用いて放電ギャツプスイッチを閉じて電流を流すようにすればよい。具体的には、コンデンサ電源50〜200μF、電圧5〜15kVに充電し、放電ギャツプスイッチを閉じてコイルに放電して、波高値10kA以上、この電流値までの立上がり時間10μs以内であり、電流の流れている時間が100μs以内の電流を流すとよい。放電電流は減衰振動しながらゆっくりと減る。大電流を急激に流した後途中で急激に遮断すると、うず電流の流れが急に変わり、この結果、電磁力が圧力として作用しなくなる。
【0018】
強固なコイルを構成する導体板としては強度、耐久性の点では鋼鉄製が望ましく、その他、導電率、強度の大きな銅合金等が適する。導体板は絶縁材料等で補強してもよい。電流が集中する部分の幅は、集中部を構成する導体板の断面形状、導電率、電流値、被溶接薄板の種類、厚み等により異なるが、数ミリ〜十数ミリ、実用的には5〜10mm程度が好ましい。また、該導体板の厚さは、実用的には2〜5mm程度が好ましい。導体板は絶縁して用いるか、導体板と金属薄板との間に絶縁シートを挟んで締付金具等を用いて固定して絶縁してもよい。
【0019】
電流が集中する部分の幅や数等を上板と下板とで変え、そこに流れる電流の大きさを互いに異ならせれば、異種の金属薄板に流れるうず電流等もそれぞれ異なる。これは、融点の異なる金属(例えば、アルミニウムと銅)薄板の溶接に向いている。融点の高い金属板側の集中部により大きな電流を流すようにすれば、融点の異なる両金属を同じ溶融状態にして溶接することができる。導体板の幅を変えずに、厚さを厚くすると、大電流を流したとき、導体板で発生する磁束のうち溶接に有効な磁束の密度は小さくなる。異種金属薄板の融点の違いに応じて上下の導体板の厚さをそれぞれ変え、異種金属薄板を挟み、異種金属薄板を同じ軟化状態にして溶接することもできる。
【0020】
本発明の方法では、被溶接物の接合面に低融点で高導電率の金属薄板を介在させることができる。2枚の同じ種類の金属または合金薄板の間に合金を形成しやすい導電率が大きく、融点の低い純金属の極薄板を挟み、これら3層をコイルの内側に挟んで配置するか外側に配置してコイルに放電電流を流す。このとき、うず電流が流れやすく、融点の低い純金属薄板が溶けて、2枚の金属または合金薄板を溶接できる。
【0021】
溶接した薄板を剥がす場合、具体的には、溶接した金属薄板類を本件発明の溶接方法の実施の形態と同様にコイルの間に挟んで配置する。ただし、導体板間の距離を少し大きくする。まず、コイルにゆっくりと溶接時の百倍程度の時間(ただしμsのオーダ)をかけて波高値で10kA以上の大電流を流す。このとき、うず電流はほとんど流れない。次に、該大電流を10μs以内で急激に遮断する。このとき、純金属薄板を挟んだ金属または合金薄板にうず電流が流れる。大電流の遮断時は電流と磁束が減少するので、このうず電流は溶接時と逆方向に流れ、金属薄板間に溶接されていた純金属薄板が溶ける。同時に働く電磁力は、金属または合金薄板同士を離す方向に働く。この結果、溶接された金属または合金薄板は接合部から剥がれる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を実施する際のコイルの構造、コイルと被溶接物の配置等について、具体例に基づいて説明する。
【0023】
第1の実施の形態
図1は、細幅の長い導体板をコの字型に形成した形態のコの字型の一巻コイルCと金属薄板の配置の一例であり、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は電流の方向と垂直な断面図である。電流集中部を構成する導体板の電流に垂直な断面は、横長の長方形であるとコイルCのインダクタンスを下げ、大電流が急激に流れやすくなる。平板状の集合導線は柔軟性があるので、金属薄板自体がゆるやかに曲がっている場合に使用するとき便利である。また、平板状の集合導線をゆるやかに曲げて、その曲線に沿って溶接部を形成することもできる。溶接する金属薄板4は、上下の導体板11の間に重ねて配設される。コイルCと金属薄板4を締付金具等で固定し、スイッチ2を閉じ、コイルCへ大電流を短時間に流せば、高密度の磁束が急激に発生し、この磁束は(c)に示すように、金属薄板4に交差する。この結果、重ねた金属薄板4は軟化溶融点まで加熱されて溶接される。この一巻コイルCは、金属薄板とプラスチックス製シート等の融着できる材料相互の溶接、低融点金属薄板、絶縁材上に金属ラミネートされた材料、溶融温度の低い導電性プラスチックシート等と金属薄板のような従来法では溶接不可能か非常に困難な金属薄板の溶接にも適する。
【0024】
図2は、上記の図1の細幅で長い導体板からなるコの字型の一巻コイルCを複数個平行に並べた一例であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。各コイルCを直列または並列に接続する。これらのコイルCは全体で一つのコイルを構成する。このコイルに大電流を流せば、重ねた金属薄板4の複数箇所の溶接を同時に行うことができる。また、コイルCを交差させて並べてもよい。コイルCを交差させて並べる場合は、コイル導体板が互いに交差する位置に対応する被溶接部の溶接を確実にするため、コイルCを構成する導体板の交差部分に、電流の流れる方向に細いスリットを多数設けるとよい。こうすれば、導体板の重なった部分の導体板自体にうず電流が流れるのを防ぐことができる。この一巻コイルCを水平面内で自由に移動できるようにすることもできる。
【0025】
図3は、図1、図2に示すコの字型の一巻コイルCに磁束遮断板を設けたものであり、(a)は平面図、(b)は側面図である。細幅の長いコの字型導体板11の内側の一部に絶縁された薄い磁束遮断板13を取付ける。磁束遮断板13は、導電率の極めて高い材質で作られている。このコイルCに大電流を流すと、発生する磁束は、磁束遮断板で遮断され、コイルCの内側に浸透しない。
【0026】
このコイルCを使用して溶接すると、磁束遮断板13のある所は溶接されない。磁束遮断板13のない場所だけ溶接される。磁束遮断板13をとびとびに取付けたコイルCで溶接すれば、点線状に長く溶接できる。また、磁束遮断板13の導電率や板厚を選べば、磁束を遮断する割合を自由に変えることができる。この場合、磁束遮断板13は磁束を制御する磁束制御板13として作用する。
【0027】
さらに、上下の導体板のどちらかに磁束制御板13を全面的に取付けることができる。このようなコイルCで異種金属薄板を挟む。ただし、異種の金属が、同じ軟化状態になるように、磁束制御板13の導電率や板厚を選び、融点の低い金属の側に磁束制御板13を取付ける。この結果、融点の低い金属が溶け過ぎることなく、異種金属薄板を容易に溶接できる。
【0028】
磁束遮断板13を図2で示した複数のコイルCと別の高さで複数並べて水平面内で自由に移動できるようにすることもできる。複数のコイルCと複数の磁束遮断板13を自在に移動しながら、各コイルCに大電流を複数回流し、溶接を繰り返せば、複雑な形状の溶接が可能となる。
【0029】
第2の実施の形態
図4は、平板状コイルの上板と下板を一枚の平板の形態に変えたもので、細幅の長い導体部と広幅の導体部を有する平板状の一枚板の一巻コイルDの一例であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。細幅の長い導体部からなる電流集中部7の長さを長くし、この電流集中部7を挟んで平行に広幅の導体部8を設け、電流集中部7は右端で広幅の導体部8と一体に形成されている。このコイルDの上に金属薄板4を重ねて配設し、上下方向から全体を締付金具等を用いて固定して溶接する。また、コイルDの上にプラスチックスシートを置き、その上に金属薄板を置いて、加圧固定して、コイルに大電流を急激に流すと、うず電流はプラスチックスシートには流れないが、金属薄板のプラスチックスシート側表面に流れる。この結果、両者の接合面は温度が上がり、軟化溶融点に達し電磁力による圧力を適切にすることにより両者は溶接される。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、従来例のように電極を使用せずに金属薄板を電磁溶接する方法を提供できるものであり、従来、アルミニウム等の薄板をスポット溶接するとき問題となっている被溶接金属の電極への溶着をほぼ完全に防ぐことができる。したがって、これまで電極を使用しているために比較的に困難であったアルミニウム薄板等の溶接も容易になり、短時間に多量の溶接を行うことができる。さらに、従来の方法では溶接不可能な材料や、溶け過ぎてしまうため、溶接が困難であった薄板も、本発明の方法では、磁束やうず電流の状態を制御すれば、瞬間的に溶接できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の細幅の長い導体板をコの字型に形成した一巻コイルCと薄板の(a)斜視図、(b)平面図、(c)電流と垂直方向の断面図である。
【図2】図1の一巻コイルCを複数用いる場合の(a)平面図、(b)側面図である。
【図3】図1の一巻コイルCに磁束遮断板を設けた場合の(a)平面図、(b)側面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態の細幅の長い導体部と広幅の導体部を有する一枚板の一巻コイルDの(a)平面図、(b)側面図である。
【図5】従来のスポット溶接法の概念を示す側面図である。
【符号の説明】
1 放電電源
2 スイッチ
4 薄板
7細幅の長い導体部からなる電流集中部
8 広幅の導体部
11導体板
13 磁束遮断板
C コの字型一巻コイル
D 一枚板の一巻コイル
Claims (11)
- 細幅の長い導体板をコの字型に形成したコの字型の一巻コイルを使用し、この一巻コイルの上板と下板との間に、金属薄板を重ねて配設し、この一巻コイルに電流を流し、電磁誘導の法則を利用して、前記重ねて配設した金属薄板にうず電流を生じさせてこの重ねた金属薄板をシーム状に溶接することを特徴とする金属薄板の電磁溶接法。
- 細幅の長い導体板をコの字型に形成したコの字型の一巻コイルを使用し、該導体板の内側の一部に絶縁された薄い磁束遮断板をとびとびに取付け、この一巻コイルの上板と下板との間に、金属薄板を重ねて配設し、この一巻コイルに電流を流し、電磁誘導の法則を利用して、前記重ねて配設した金属薄板にうず電流を生じさせてこの重ねた金属薄板を点線状に長く溶接することを特徴とする金属薄板の電磁溶接法。
- 一巻コイルを複数個並列または交差して並べて各コイルを直列又は並列に接続し、金属薄板の複数箇所を同時に溶接することを特徴とする請求項1または2記載の金属薄板の電磁溶接法。
- 細幅の長い導体部を挟んで平行に広幅の導体部を有する平板状の一枚板の一巻コイルを使用し、この一巻コイルの上に、金属薄板を重ねて配設し、この一巻コイルに電流を流し、電磁誘導の法則を利用して、前記重ねて配設した金属薄板にうず電流を生じさせてこの重ねた金属薄板をシーム状に溶接することを特徴とする金属薄板の電磁溶接法。
- 金属薄板がアルミニウム薄板又は銅薄板であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の金属薄板の電磁溶接法。
- 金属薄板の接合面に低融点で高導電率の金属薄板を介在させることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の金属薄板の電磁溶接法。
- 細幅の長い導体板をコの字型に形成したコの字型の一巻コイルと、該コイルに放電電流を流すように該コイルの両端部に設けた電流インプット部とアウトプット部にスイッチを介して放電電源を電気的に接続してなることを特徴とする請求項1または2記載の電磁溶接法に用いる電磁溶接装置。
- コの字型の一巻コイルが断面円形の導線を横長に並べた平板状の集合導線により形成されていることを特徴とする請求項7記載の電磁溶接装置。
- コの字型の一巻コイルが複数個並列または交差して並べて配置されていることを特徴とする請求項7記載の電磁溶接装置。
- コイルの一部に磁束遮断板が設けられていることを特徴とする請求項7記載の電磁溶接装置。
- 低融点で高導電率の金属薄板を少なくとも2枚の薄板の間に介在させて溶接した溶接物を、請求項7記載の装置の細幅の長い導体板をコの字型に形成したコの字型の一巻コイルの上板と下板との間に配設し、コイルに電流を徐々に流して急激に遮断し、電磁誘導の法則を利用して、前記配設した溶接物にうず電流を生じさせて接合部分をジュール熱により加熱溶融するとともに高密度の磁束による電磁力が該部分を離す方向に働くようにすることを特徴とする薄板からなる溶接物を剥がす方法。
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