JP3750811B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動弁装置のカム軸などの被動回転部材を回転駆動する伝動機構を覆うカバーを備える内燃機関に関し、詳細には該カバーが取り付けられる周壁のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の内燃機関として、特許文献1に開示されたものが知られている。この内燃機関では、クランク軸を回転軸とするオイルポンプがシリンダブロックの一側に配置され、クランク軸の動力を伝達して1対のバランサ軸を回転駆動するための伝動機構がシリンダブロックおよびオイルポンプの側方に配置される。そして、図示されていないが、通常、伝動機構が水や塵埃に曝されないように、伝動機構を覆うカバーが、伝動機構を囲む周壁に取り付けられる。この周壁は、シリンダブロックにクランク軸の回転軸線方向に突出して形成された周壁(以下、第1周壁という。)とオイルポンプのポンプケースに前記回転軸線方向に突出して形成された周壁(以下、第2周壁という。)と、ウォータポンプ取付部を覆うケースに前記回転軸線方向に突出して形成された周壁(以下、第3周壁という。)とを含む。
【0003】
【特許文献1】
特許第2786651号公報(第5図,第6図,第9図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来技術では、第1〜第3周壁の端部同士は、突き合わされて接続されるか、または僅かな間隙を形成して配置されるため、伝動機構がカバーで覆われて形成される収納室に、それら端部同士の間から水や塵埃が侵入し易い。すなわち、端部同士の間に間隙が形成されている場合はもちろん、端部同士が突き合わせにより接続される場合にも、周壁の厚みにより決まるシール面の面積が小さいため、内燃機関の振動により両端部の間に間隙が形成され易く、その間隙から水や塵埃が侵入する。そこで、両端部の間に弾性シール材を介在させることも考えられるが、弾性シール材は長期の使用により劣化してシール性が低下するうえ、部品点数の増加を招来する難点がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、請求項1から請求項3記載の発明は、伝動機構を覆うカバーが取り付けられる周壁の端部同士で構成されるシール部でのシール性を、部品点数の増加を伴うことなく向上させることを目的とする。そして、請求項2記載の発明は、さらに、周壁の端部の剛性を高めることにより、シール部でのシール性を一層向上させることを目的とし、請求項3記載の発明は、さらに、シール部を利用してシリンダブロックに対するオイルポンプの組付け作業を容易にすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、クランク軸を回転軸とするオイルポンプが前記クランク軸の回転軸線方向でシリンダブロックの一側に配置され、前記クランク軸の動力を伝達して被動回転部材を回転駆動する伝動機構が、前記回転軸線方向で前記シリンダブロックおよび前記オイルポンプの側方に配置され、前記伝動機構を覆うカバーが前記伝動機構を囲む周壁に密封状態で取り付けられて前記伝動機構が収納される収納室を前記シリンダブロックおよび前記オイルポンプと共に形成し、前記周壁が前記シリンダブロックに前記回転軸線方向に突出して形成されたブロック側周壁と前記オイルポンプのポンプハウジングに前記回転軸線方向に突出して形成されたポンプ側周壁とを含む内燃機関において、前記シリンダブロックは、前記クランク軸を挟んで上下に分割されたアッパーブロックとロアブロックとからなり、前記ポンプハウジングは前記アッパーブロックおよび前記ロアブロックに跨ってそれぞれに取り付けられ、前記ブロック側周壁は前記アッパーブロックに形成され、前記ブロック側周壁のブロック側端部および前記ポンプ側周壁のポンプ側端部が前記ブロック側周壁と前記ポンプ側周壁との間の密封するシール部を構成し、前記シール部では、前記ブロック側端部および前記ポンプ側端部のうちの一方の端部が他方の端部を前記収納室の外側から覆う覆い部を構成し、該覆い部により形成される前記ブロック側端部と前記ポンプ側端部との重合部分で、互いに対面する面である前記一方の端部の内周面および前記他方の端部の外周面がシール面を構成する内燃機関である。
【0007】
これにより、シール部において、覆い部により形成されるブロック側端部とポンプ側端部との重合部分の範囲を適宜設定することにより、重合部分でのシール面の面積を大きくすることができるので、内燃機関の振動によっても、外部の水や塵埃がシール部を通じて収納室に侵入することが殆どないようにできる。また、ポンプハウジングは、クランク軸の支持剛性が極めて大きい部材であるロアブロックに取り付けられるので、クランク軸の振動によるポンプハウジングの振動が抑制されて、シール面でのシール性が良好に保たれる。
【0008】
この結果、請求項1記載の発明によれば、次の効果が奏される。すなわち、ポンプハウジングはアッパーブロックおよびロアブロックに跨ってそれぞれに取り付けられ、ブロック側端部およびポンプ側端部がブロック側周壁とポンプ側周壁との間のシール部を構成し、シール部では、ブロック側端部およびポンプ側端部のうちの一方の端部が他方の端部を収納室の外側から覆う覆い部を構成し、覆い部により形成されるブロック側端部とポンプ側端部との重合部分で、互いに対面する面である前記一方の端部の内周面および前記他方の端部の外周面がシール面を構成することにより、重合部分でのシール面の面積を大きくして、内燃機関の振動が作用しても、収納室への水や塵埃の侵入を防止または大幅に抑制することができ、しかもポンプハウジングがロアブロックに取り付けられることで、振動が抑制されるので、ブロック側周壁およびポンプ側周壁の端部同士で構成されるシール部でのシール性を、部品点数の増加を伴うことなく向上させることができる。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の内燃機関において、前記覆い部は前記ブロック側端部により構成され、前記アッパーブロックには、前記内燃機関の補機が取り付けられる隆起した取付座が前記ブロック側端部に一体成形されて形成されているものである。
【0010】
これにより、ブロック側端部がポンプ側端部の外側に位置することを利用して、ブロック側端部に補機取り付け用の隆起した取付座を容易に一体成形できる。そして該取付部により、ブロック側端部の剛性が高められて、振動の影響を受け難くなる。
この結果、請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、覆い部はブロック側端部により構成され、アッパーブロックには、内燃機関の補機が取り付けられる隆起した取付座が、ブロック側端部に一体成形されて形成されていることにより、覆い部を構成するブロック側端部がポンプ側端部の外側に位置することを利用して容易に形成される取付座により、簡単な構造でブロック側端部の剛性が高められて、振動の影響を受け難くなるので、シール部でのシール性が一層向上する。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の内燃機関において、前記シール部は、側面視で前記伝動機構の両側に位置する1対の前記ブロック側端部および1対の前記ポンプ側端部にそれぞれ設けられ、前記アッパーブロックに対して前記ポンプハウジングを置決めする位置決め部を構成するものである。
【0012】
これにより、1対のシール部を利用して、オイルポンプがアッパーブロックに位置決めされる。
この結果、請求項3記載の発明によれば、引用された請求項記載の発明の効果に加えて、次の効果が奏される。すなわち、シール部は、側面視で伝動機構の両側に位置する1対のブロック側端部および1対のポンプ側端部にそれぞれ設けられ、アッパーブロックに対してポンプハウジングを置決めする位置決め部を構成することにより、オイルポンプがアッパーブロックに組み付けられる際に、1対のシール部によりオイルポンプがアッパーブロックに位置決めされるので、位置決め部材を別途設けることなく、シリンダブロックへのオイルポンプの組付け作業が容易になる。
【0013】
なお、この明細書において、上下方向はシリンダ軸線の方向を意味し、下クランクケース部に対して上クランクケース部が位置する方向が上方である。また、側面視とは、クランク軸の回転軸線方向から見ることを意味する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図1から図11を参照して説明する。
図1,図2を参照すると、本発明の実施例である内燃機関Eは、車両に搭載される水冷式の直列3気筒4サイクル内燃機関であり、アッパーブロック2と該アッパーブロック2の下端に複数のボルトにより締結されたロアブロック3とからなるシリンダブロック1と、アッパーブロック2の上端に結合されたシリンダヘッド4と、シリンダヘッド4の上端に結合されたヘッドカバー5と、ロアブロック3の下端に複数のボルトにより締結されたオイルパン6とから構成される機関本体を備える。
【0015】
アッパーブロック2の上部は、3つのシリンダ2a(図2にはその一部が示されている。)が一体成形されたシリンダ部を構成し、アッパーブロック2の下部2Lは、ロアブロック3と共にクランク軸7が収納されるクランク室8を各シリンダ2aの下方に形成する。それゆえ、下部2Lおよびロアブロック3は、それぞれ、分割平面Hを境に上下に分割されたクランクケースを構成する上クランクケース部および下クランクケース部を構成する。
【0016】
クランク軸7は、下部2Lとロアブロック3との間に挟まれるように配置されて、そのジャーナル部7bが主軸受9を介して下部2Lおよびロアブロック3にそれぞれ一体に形成された4つの軸受支持部2b,3b(図2には、クランク軸7の回転軸線L1の方向A0での一側方の端部に位置する右端部軸受支持部2b1,3b1およびシリンダ2a間に位置する軸受支持部2b,3bが示されている。図8,図10も参照)に回転可能に支持される。ここで、回転軸線L1は、図9に示されるように、下部2Lのロアブロック3との合わせ面2cまたはロアブロック3の下部2Lとの合わせ面3cと同一平面である分割平面H上にある。そして、図2に示されるように、各シリンダ2aに摺動可能に嵌合されたピストン10は、燃焼室11での混合気の燃焼により生じる燃焼圧により駆動されて往復運動をし、それらピストン10がコンロッド12を介してクランク軸7を回転駆動する。
【0017】
また、周知のように、ロアブロック3は、合わせ面3cにおいて多数のボルトにより、さらに各軸受支持部2b,3bにおいてもジャーナル部7bを挟んでその両側の1対のボルトB1(図8参照)により、下部2Lに強固に締結されるため、クランク軸がジャーナル部毎に別個のベアリングキャップにより支持される場合に比べて、クランク軸7の支持剛性が極めて高い部材である。
なお、この実施例において、前後左右は、内燃機関Eが搭載される前記車両の前後左右と一致する。
【0018】
図1,図2を参照すると、クランク軸7の、回転軸線方向A0での一側方である右方の軸端部7aは、アッパーブロック2およびロアブロック3の、それぞれの回転軸線方向A0での一側方の端壁である右端壁2w,3wから右方に突出することで前記クランクケースから突出して延びている。軸端部7aには、該軸端部7a、すなわちクランク軸7を回転軸とするオイルポンプPと、駆動回転体としてのカム駆動プーリ13と、クランクプーリ14とが、前記クランクケース側から軸端部7aの先端に向かって順次設けられる。それゆえ、オイルポンプPは、回転軸線方向A0でシリンダブロック1の一側に配置される。
【0019】
オイルポンプPは、そのポンプボディ50がアッパーブロック2の右端壁2wの少なくとも下部2Lに属する部分(この部分に右端部軸受支持部2b1が形成されている。)および該右端壁2wよりも右方に突出するロアブロック3の右端壁3wに跨ってそれぞれに複数のボルトB2〜B4により締結されることにより、アッパーブロック2およびロアブロック3に組み付けられた組付状態になる。ここで、ロアブロック3の右端壁3wは、図9,図10に示されるように、右端部軸受支持部3b1の後述する第1方向A1での両端部から右方に張り出して、アッパーブロック2の右端壁2wから回転軸線方向A0で離隔している。そして、右端壁2wと右端壁3wとの間で分割平面H上に形成される開口Kが、オイルポンプPにより密封状態で閉塞される。
【0020】
図1,図2を参照すると、右端壁2w、シリンダヘッド4の右端壁4wおよびオイルポンプPのポンプボディ50の右方には、クランク軸7の動力を伝達して、シリンダヘッド4とヘッドカバー5とにより形成される動弁室内に配置された動弁装置の構成要素であるカム軸15を駆動するための伝動機構T1が配置される。伝動機構T1は、カム駆動プーリ13と、右端壁4wから突出する被動回転部材としてのカム軸15に結合された被動回転体としてのカムプーリ16と、カム駆動プーリ13およびカムプーリ16とに架け渡された無端伝動帯としてのタイミングベルト17と、タイミングベルト17に張力を付与するためのテンションプーリ18とを備える。この伝動機構T1により、シリンダヘッド4に回転可能に支持されたカム軸15は、クランク軸7の1/2の回転速度で回転駆動される。
【0021】
伝動機構T1は、右端壁2wおよびポンプボディ50の各外面から回転軸線方向A0で右方に突出すると共に伝動機構T1を囲むように形成された一重の周壁Fに密封状態で取り付けられるカバー19により覆われる。カバー19は、その周縁部19bにて、該周縁部19bに沿って間隔をおいて配置された複数のボルトB5により両右端壁2w,4wおよびポンプボディ50に締結され、その中央部にてボルトB6により右端壁4wに締結される。これにより、伝動機構T1は、両右端壁2w,4wとポンプボディ50と周壁Fとカバー19とヘッドカバー5の回転軸線方向A0での一側方の端部である右端部5aにより形成される収納室20に収納される。
【0022】
周壁Fは、右端壁2wに回転軸線方向A0に突出して形成されたブロック側周壁F1と、ポンプボディ50に回転軸線方向A0に突出して形成されたポンプ側周壁F2と、右端壁4wに回転軸線方向A0に突出して形成されたヘッド側周壁F3とからなる。ブロック側周壁F1は、側面視において、分割平面Hが延びる方向(側面視で、シリンダ軸線L2に直交する方向でもあり、以下、第1方向A1という。)で、伝動機構T1の両側に位置する1対の第1,第2ブロック側周壁80,81からなり、同様に、ヘッド側周壁F3は、側面視において、分割平面Hが延びる方向で、伝動機構T1の両側に位置する1対の第1,第2ヘッド側周壁86,87からなる。そして、ポンプ側周壁F2は、平面視で、軸端部7aの周囲で円弧状を呈すると共に上方に向かって開放するU字形状をなす。
【0023】
カバー19の周縁部19bのうち、ブロック側周壁F1およびポンプ側周壁F2に対する部分には、弾性材からなるシール部材21(図2参照)が装着される装着溝が形成され、ヘッド側周壁F3に対する部分は該装着溝が形成されていない平面とされる。それゆえ、カバー19とブロック側周壁F1およびポンプ側周壁F2との間は、シール部材21により密封され、カバー19とヘッド側周壁F3との間は、ボルトB5で締め付けられる両者の面接触により密封される。
【0024】
カバー19の外側には、クランク軸7の動力を伝達して内燃機関Eの複数の補機である交流発電機22、冷却水ポンプ23(図9参照)および空調装置のコンプレッサ24を駆動するための伝動機構T2が配置される。伝動機構T2は、カバー19に形成された貫通孔19aを貫通する軸端部7aの先端部にクランク軸7と一体に回転するように結合されるクランクプーリ14と、交流発電機22の回転軸に結合された被動プーリ25と、冷却水ポンプ23の回転軸および空調装置のコンプレッサ24の回転軸にそれぞれ結合された被動プーリ26,27と、それらプーリ14,25〜27に架け渡された伝動ベルト28と、伝動ベルト28に張力を付与するためのテンションプーリ29とを備える。
【0025】
図2,図3〜図7を参照すると、トロコイドポンプで構成されるオイルポンプPは、クランク軸7と一体回転するように結合されるインナロータ30と、インナロータ30の外周に配置されてインナロータ30との間に複数のポンプ室を形成するアウタロータ31と、インナロータ30およびアウタロータ31が収容される収容室32が形成されたポンプボディ50と、ポンプボディ50に複数のネジ34により結合されて収容室32を油密に覆うポンプカバー33とを備える。ここで、ポンプボディ50とポンプカバー33とによりオイルポンプPのポンプハウジングが構成される。
【0026】
ポンプボディ50には、軸端部7aが挿通される貫通孔50aが形成され、貫通孔50aの周壁にポンプボディ50と軸端部7aとの間を密封するオイルシール35が装着される。さらに、アッパーブロック2およびロアブロック3にそれぞれ結合されるポンプボディ50には、アッパーブロック2にボルトB2(図1参照)により締結される上部取付部51と、ロアブロック3にボルトB3,B4(図1参照)により締結される下部取付部52と、オイルパン6に貯留された潤滑油を汲み上げるための吸入管36が締結されると共に潤滑油を前記ポンプ室に導く吸入路53aが形成された吸入部53と、前記ポンプ室から吐出された潤滑油が通る吐出路54aが形成された吐出部54と、吐出路54aに連通するリリーフ油路55aが形成されると共にリリーフ弁(図示されず)が収納されたリリーフ部55と、周壁Fの構成要素であるポンプ側周壁F2とが形成される。
【0027】
図4,図8を参照すると、吐出路54aを通った潤滑油は、後述する上部シール面70に開口して右端壁2wに形成された右端部軸受支持部2b1の油路2dを経た後、ロアブロック3の右端部軸受支持部3b1の油路3d(図10も参照)を通ってオイルフィルタ37(図1参照)に流入する。オイルフィルタ37を通って清浄になった潤滑油は、右端部軸受支持部3b1の油路3e(図10も参照)から右端部軸受支持部2b1の油路2eを通って下部2Lに形成されたメインギャラリ2fに流入し、メインギャラリ2fから図示されない多数の油路を通って主軸受9や前記動弁装置や伝動機構T1などの潤滑個所に供給される。そして、それら潤滑個所を潤滑した後の潤滑油は、戻り油路やクランク室8の底部に連通する開口等を経て、最終的にオイルパン6に還流する。
【0028】
図4,図5,図8,図9を参照すると、ポンプボディ50において、側面視で下部2Lにほぼ対応する範囲に渡って延びる上部周縁部に形成される上部取付部51には、右端壁2wの少なくとも下部2Lに属する部分の外面に形成された上部シール面70と回転軸線方向A0で対面すると共に、オイルポンプPの前記組付状態で、ポンプボディ50とアッパーブロック2の下部2Lとの間を密封する上部シール面60が形成される。ここで、いずれも分割平面Hよりも上方に形成される両上部シール面60,70は、回転軸線L1に直交する平面上にある平面からなり、またオイルポンプPの取付面でもある。
【0029】
上部取付部51は、回転軸線方向A0に締め付けられる複数の上側締結部材であるボルトB2(図1参照)により少なくとも下部2Lを含むアッパーブロック2に締結される。そのため、上部取付部51には上部シール面60に開口する挿通孔56が、そしてアッパーブロック2には上部シール面70に開口するネジ孔37が、それぞれ回転軸線方向A0に形成される。そして、挿通孔56に挿通されたボルトB2が、ネジ孔37にねじ込まれて、前記組付状態と同様の状態で締め付けられたとき、上部シール面60が上部シール面70に面接触して、ポンプボディ50と下部2Lを含むアッパーブロック2との間が密封される。
【0030】
また、アッパーブロック2の右端壁2wの外面には、上部シール面70から上方に延びて、上部シール面70と同一平面上にある1対の第1,第2突出シール面71,72が形成される。第1,第2突出シール面71,72は、後述する1対のポンプ側端部84,85の底面84d,85dの形状にそれぞれ整合する形状を有する。
【0031】
図3,図5,図8を参照すると、ポンプボディ50において、側面視で貫通孔50aの周囲が下方に山形状に突出する突出部57を有する下部周縁部に形成される下部取付部52には、突出部57に整合する形状を有する凹部38が形成された右端壁3wの上面に形成された下部シール面73と回転軸線方向A0と直交する方向(以下、直交方向という。)で対面すると共に、オイルポンプPの前記組付状態で、ポンプボディ50とロアブロック3との間を密封する下部シール面61が形成される。ここで、両下部シール面61,73は、いずれも分割平面H上および分割平面Hよりも下方に形成され、またオイルポンプPの取付面でもある。
【0032】
図3,図5,図7を参照すると、下部取付部52は、側面視で軸端部7aすなわち貫通孔50aを挟んで第1方向A1での両側に位置する1対の第1取付部52aと、両第1取付部52aよりも下方でしかも軸端部7aの真下、すなわち上下方向で見て軸端部7aと重なるように位置する1つの第2取付部52b(図1も参照)と、第2取付部52bと両第1取付部52aの軸端部7a(または貫通孔50a)寄りで各第1取付部52aとを連結する1対の第3取付部52cとからなる。
【0033】
各第1取付部52aには、回転軸線L1を含む平面である分割平面H上の平面からなる第1シール面61aが形成され、第2取付部52bには、第1シール面61aに平行な平面からなる第2シール面61bが形成され、各第3取付部52cには、回転軸線L1に平行であると共に分割平面Hに対して傾斜する傾斜平面上にある平面からなる第3シール面61cおよび第3シール面61cと第1シール面61aとを連結する1対の第1連結シール面61dおよび第3シール面61cと第2シール面61bとを連結する1対の第2連結シール面61eが形成される。それゆえ、下部シール面61は、両第1シール面61a、第2シール面61b、両第3シール面61c、両第1連結シール面61dおよび両第2連結シール面61eからなる。
【0034】
図8〜図10を参照すると、ロアブロック3の下部シール面73は、1対の第1シール面61aとシリンダ軸線方向A2(前記直交方向の一つである。)でそれぞれ対面すると共に第1シール面61aと平行な平面からなる1対の第1シール面73aと、第2シール面61bとシリンダ軸線方向A2で対面すると共に第1シール面61aと平行な平面からなる第2シール面73bと、1対の第3シール面61cと前記直交方向でそれぞれ対面すると共に第3シール面61cと平行な平面からなる1対の第3シール面73cと、両第1連結シール面61dにそれぞれ対面すると共に第3シール面73cと第1シール面73aとを連結する1対の第1連結シール面73dと、両第2連結シール面61eにそれぞれ対面すると共に第3シール面73cと第2シール面73bとを連結する1対の第2連結シール面73eとからなる。
【0035】
そして、下部シール面61と下部シール面73とにより、ポンプボディ50とロアブロック3との間を密封するために、図1に示されるように、下部取付部52は、前記直交方向、ここではシリンダ軸線方向A2(分割平面Hに直交する方向でもある。)に締め付けられる複数の下側締結部材であるボルトB3,B4によりロアブロック3に締結される。
【0036】
そのため、図3,図7,図8,図10に示されるように、各第1取付部52aには第1シール面61aに開口するネジ孔58が、そしてロアブロック3には各第1シール面73aに開口する挿通孔39が、それぞれシリンダ軸線方向A2に形成され、また第2取付部52bには第2シール面61bに開口するネジ孔59が、そしてロアブロック3には第2シール面73bに開口する挿通孔40が、シリンダ軸線方向A2に形成される。
【0037】
そして、各挿通孔39に挿通されたボルトB3(図1参照)が対応するネジ孔58にねじ込まれ、各挿通孔40に挿通されたボルトB4(図1参照)がネジ孔59にねじ込まれて、オイルポンプPの前記組付状態となるように締め付けられたとき、両第1シール面61aがそれぞれ両第1シール面73aに面接触し、かつ第2シール面61bが第2シール面73bに面接触することにより、さらに、両第3シール面61cと両第3シール面73cとの間、両第1連結シール面61dと両第1連結シール面73dとの間、および両第2連結シール面61eと両第2連結シール面73eとの間には、それぞれ液体ガスケットG(図10にハッチングで示されている。)が塗布されることにより、ポンプボディ50とロアブロック3との間が密封される。
【0038】
また、図8,図10に示されるように、下部シール面73の各第1連結シール面73dには、僅かに湾曲した凹面を有する凹部74が形成され、液体ガスケットGの溜まり部が形成される。
【0039】
図1,図3,図8を参照すると、第1,第2ブロック側周壁80,81のオイルポンプP寄りの端部である第1,第2ブロック側端部82,83と、ポンプ側周壁F2の、伝動機構T1を挟んで第1方向A1での両側に位置する端部である1対の第1,第2ポンプ側端部84,85とは、第1,第2ブロック側周壁80,81と第2ポンプ側周壁F2との間をそれぞれシールする第1,第2シール部S1,S2を構成する。
【0040】
図3,図8,図9を参照すると、第1,第2ブロック側端部82,83は、それぞれ、収納室20(図2参照)に対して外側にかつ前記直交方向である第1方向A1に突出する段形状に形成されていて、第1,第2ポンプ側端部84,85を収納室20の外側から覆う覆い部を構成している。また、第1,第2ブロック側端部82,83は、収納室20の外側から第1,第2突出シール面71,72の一部をその先端71a,72aから基端71b,72bに向かって囲んでいる。そして、オイルポンプPが前記組付状態にあるとき、前記覆い部を構成する第1,第2ブロック側端部82,83と第1,第2ポンプ側端部84,85との、前記直交方向での重合部分で互いに対面する面、すなわち第1,第2ブロック側端部82,83の内周面82a,83aと第2ポンプ側端部84,85の外周面84a,85a、そして第1,第2ブロック側端部82,83の段差面82b,83bと第1,第2ポンプ側端部84,85の先端面84b,85bとは、外部の水や塵埃が第1,第2シール部S1,S2を通じて収納室20に侵入することを防止または大幅に抑制するシール面Cを構成する。
【0041】
ここで、これら対面するシール面C同士の間には、製造上または組付上の理由に基づく僅かな間隙が存するが、この間隙自体が僅かであるうえに、互いに対面するシール面C、特に内周面82a,83aと外周面84a,85aとで構成されるシール面Cでは、その面積を、段差面82b,83bおよび先端面84b,85bに比べて極めて大きくできることから、該間隙を通って水や塵埃が侵入することが防止または大幅に抑制される。そして、シール性向上の観点からは、対面するシール面C同士が少なくともその一部で線接触または面接触することが好ましい。
【0042】
このようにして、各ブロック側端部82,83と各ポンプ側端部84,85との間が密封されて、シール部S1,S2からの収納室20への水や塵埃の侵入が防止または大幅に抑制される。また、前記組付状態で、カバー19に装着されたシール部材21が接触する第1,第2ブロック側端部82,83および第1,第2ポンプ側端部84,85のそれぞれの頂面82c,83c,84c,85cは、同一平面上に位置する。(なお、図9では各面を分かり易くするため、段差面82b、先端面84bおよび両頂面82c,84cをずらして示している。)
【0043】
一方、側面視でポンプボディ50の突出部57において貫通孔50aを囲むように円弧状に延びると共に全体としてU字形状のポンプ側周壁F2における第1,第2ポンプ側端部84,85は、上部取付部51から、ブロック側端部82,83に向かって前記直交方向に延びる突出壁部となっている。そして、第1,第2ポンプ側端部84,85の底面84d,85dは、オイルポンプPが前記組付状態にあるとき、第1,第2突出シール面71,72に面接触に近い状態で接触して、この接触により、各ポンプ側端部84,85と右端壁2wとの間が密封されて、収納室20への水や塵埃の侵入が防止または大幅に抑制される。
【0044】
車両の走行時に走行風に曝されるアッパーブロック2の前面には、冷却水ポンプ23が取り付けられる隆起した取付座41が、前後方向で前側に位置する第1ブロック側端部82に一体成形されて形成されて、第1ポンプ側端部84を覆う第1ブロック側端部82の剛性を高めている。これにより、第1ブロック側端部82および第1ポンプ側端部84がアッパーブロック2の前面側に露出していて走行風に曝されるために、走行風に運ばれる水や塵埃が侵入し易い環境に置かれる第1シール部S1でのシール性を向上させている。
【0045】
また、両シール部S1,S2において、アッパーブロック2に対してオイルポンプPを組み付ける際に、両ポンプ側端部84,85を両ブロック側端部82,83にそれぞれ係合させることにより、オイルポンプPをアッパーブロック2に対して位置決めすることができることから、第1,第2シール部S1,S2は、位置決め部を構成する。
【0046】
そして、図4,図5,図6に示されるように、各ポンプ側端部84,85の外周面84a,85aにおいて、両ブロック側端部82,83の内周面82a,83aの一部分は、シール部材21が接触する頂面84c,85cから底面84d,85dに向かうにつれて、壁の厚みが薄くなるように2つの傾斜面である第1傾斜面84a1,85a1および該第1傾斜面84a1,85a1よりも傾斜の程度が大きい第2傾斜面84a2,85a2から構成され、さらに先端面84b,85bは、頂面84c,85cから底面84d,85dに向かうにつれて前記直交方向での突出量が小さくなる傾斜面から構成される。同様に、各ブロック側端部82,83の内周面82a,83aおよび段差面82b,83bも、それら外周面84a,85aおよび先端面84b,85bの傾斜面に整合する傾斜面で構成される。このようにして、オイルポンプPをアッパーブロック2に対して回転軸線方向A0で着脱する際、第1,第2ブロック側端部82,83に対する第1,第2ポンプ側端部84,85の係合および係合解除を容易にしている。
【0047】
それゆえ、図1に示される状態に前記クランクケースにオイルポンプPを組み付ける際、オイルポンプPは、第1,第2シール部S1,S2を利用して位置決めされた後、上部取付部51に設けられて上部シール面60から突出する1対のノックピン42(図4〜図7参照)がアッパーブロック2の上部シール面70に開口する1対の孔43(図8参照)にそれぞれ圧入されることにより、アッパーブロック2の下部2Lに固定された状態で、図3,図8に示されるように、上部取付部51において各挿通孔56に挿通されたボルトB2(図1参照)がネジ孔37にねじ込まれて、アッパーブロック2に締結され、次いでアッパーブロック2にロアブロック3が組み付けられる際に、下部取付部52において各挿通孔39,40に挿通されたボルトB3,B4(図1参照)がネジ孔58,59にそれぞれねじ込まれて、ロアブロック3に締結される。
【0048】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
ポンプボディ50はアッパーブロック2およびロアブロック3に跨ってそれぞれに取り付けられ、第1,第2ブロック側端部82,83および第1,第2ポンプ側端部84,85が第1,第2ブロック側周壁80,81とポンプ側周壁F2との間をシールする第1,第2シール部S1,S2をそれぞれ構成し、各シール部S1,S2では、ブロック側端部82,83がポンプ側端部84,85を収納室20の外側から覆う覆い部を構成し、該覆い部により形成されるブロック側端部82,83とポンプ側端部84,85との重合部分で、互いに対面する面である、内周面82a,83aと外周面84a,85a、そして段差面82b,83bと先端面84b,85bが、シール面Cを構成することにより、該覆い部により形成されるブロック側端部82,83とポンプ側端部84,85との前記重合部分の範囲を適宜設定することで、前記重合部分でのシール面Cの面積を大きくすることができるので、内燃機関Eの振動によっても、外部の水や塵埃がシール部S1,S2を通じて収納室に侵入することが殆どようにできて、収納室への水や塵埃の侵入を防止または大幅に抑制することができ、しかもポンプボディ50がクランク軸7の支持剛性が極めて大きい部材であるロアブロック3に取り付けられることで、クランク軸7の振動によるポンプボディ50の振動が抑制されるので、ブロック側周壁F1およびポンプ側周壁F2の端部82,84;83,85同士で構成される第1,第2シール部S1,S2でのシール性を、部品点数の増加を伴うことなく向上させることができる。さらに、内周面82a,83aと段差面82b,83bとからなる屈曲した複合面および外周面84a,85aと先端面84b,85bとからなる屈曲した複合面が、互いに対面する複合シール面を構成することにより、水や塵埃が外部から一層侵入し難くなるので、この点でもシール性が向上する。
【0049】
さらに、第1,第2ポンプ側端部84,85の底面84d,85dは、オイルポンプPが前記組付状態にあるとき、第1,第2突出シール面71,72に面接触に近い状態で接触して、この接触により、各ポンプ側端部84,85と右端壁2wとの間が密封されて、収納室20への水や塵埃の侵入が防止または大幅に抑制される。しかも、ポンプボディ50がクランク軸7の支持剛性が極めて大きい部材であるロアブロック3に取り付けられることで、クランク軸7の振動によるポンプボディ50の振動が抑制されて、第1,第2ポンプ側端部84,85の底面84d,85dと第1,第2突出シール面71,72とのそれぞれの接触状態が良好に保たれるので、各ポンプ側端部84,85と右端壁2wとの間のシール性が一層向上する。
【0050】
また、ポンプボディ50は、上部取付部51にてボルトB2による回転軸線方向A0での締付けにより下部2Lに締結されると共に、下部取付部52にてボルトB3,B4によるシリンダ軸線方向A2での締付けによりロアブロック3に締結されることにより、回転軸線方向A0およびシリンダ軸線方向A2で剛性が大きくされ、さらに下部取付部52において、ボルトB3により締め付けられる各第1取付部52aの第1シール面61aおよびボルトB4により締め付けられる第2取付部52bの第2シール面61bが、ロアブロック3の下部シール面73の第1,第2シール面73a,73bと、シール材を介することなく、それぞれ面接触することにより、ポンプボディ50の振動が一層抑制されるので、各シール部S1,S2におけるシール性が一層向上する。
【0051】
アッパーブロック2には、内燃機関Eの冷却水ポンプ23が取り付けられる隆起した取付座41が、前記覆い部を構成する第1ブロック側端部82に一体成形されて形成されていることにより、前記覆い部を構成する第1ブロック側端部82が第1ポンプ側端部84の外側に位置することを利用して、第1ブロック側端部82に容易に一体成形できる取付座41により、第1ブロック側端部82は、簡単な構造でその剛性が高められて、振動の影響を受け難くなるので、第1シール部S1でのシール性が一層向上する。特に、第1ブロック側端部82および第1ポンプ側端部84は、車両の走行時に走行風に曝されるアッパーブロック2の前面側に露出しているので、走行風に運ばれる水や塵埃が侵入し易い環境に置かれる第1シール部S1においても、水や塵埃の侵入が効果的に防止または大幅に抑制される。
【0052】
第1、第2シール部S1,S2は、側面視で伝動機構T1の両側に位置する1対のブロック側端部82,83および1対のポンプ側端部84,85にそれぞれ設けられ、アッパーブロック2に対してポンプボディ50を置決めする位置決め部を構成することにより、オイルポンプPがアッパーブロック2に組み付けられる際に、第1,第2シール部S1,S2を利用してオイルポンプPがアッパーブロック2に位置決めされるので、位置決め部材を別途設けることなく、シリンダブロック1へのオイルポンプPの組付け作業が容易になる。
【0053】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
各シール部S1,S2において、ポンプ側端部84,85がブロック側端部82,83を収納室20の外側から覆う覆い部を構成してもよい。また、ポンプ側端部は、ポンプボディから前記直交方向に延びて突出していなくてもよい。
【0054】
シール面Cは、第1,第2ブロック側端部82,83の内周面82a,83aおよび段差面82b,83bと、第1,第2ポンプ側端部84,85の外周面84a,85aおよび先端面84b,85bのうち、内周面82a,83aと外周面84a,85aのみにより構成されてもよい。
【0055】
図11に示されるように、各シール部S1,S2において、第1,第2ポンプ側端部84,85には、外周面84a,85aから前記直交方向に突出する段部を形成するために突部84p,85pが一体成形さらにてもよい。この場合には、第1,第2ブロック側端部82,83の先端面82e,83eと、該先端面82e,83eに対面する突部84p,85pの段差面84e,85eとが、前記実施例のシール面Cと同様のシール面Cを構成するうえ、内周面82a,83aと段差面82b,83bと先端面82e,83eとからなる屈曲した複合面および外周面84a,85aと先端面84b,85bと段差面84e,85eとからなる屈曲した複合面が、互いに対面する複合シール面を構成することにより、各シール部S1,S2でのシール性がさらに向上する。
【0056】
伝動機構T1は、スプロケットおよびチェーンから構成されるもの、または一連の歯車からなる歯車列から構成されるものであってもよい。内燃機関は、3気筒以外の多気筒内燃機関または単気筒内燃機関であってもよい。さらに、内燃機関は、前記実施例では車両に使用されるものであったが、鉛直方向を指向するクランク軸7を備える船外機等の船舶推進装置に使用されるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である内燃機関の概略の右側面図である。
【図2】図1の内燃機関の要部断面図であり、シリンダブロックおよびシリンダヘッドについては、概ねクランク軸の回転軸線およびシリンダ軸線を含む平面での断面であり、カバーについては、概ね図1のII−II線断面図である。
【図3】図1の内燃機関に取り付けられるオイルポンプの正面図である。
【図4】図3のオイルポンプの背面図である。
【図5】図3のV矢視図である。
【図6】図3のVI矢視図である。
【図7】図3のVII矢視図である。
【図8】図1の内燃機関のアッパーブロックおよびロアブロックを合わせたときの右側面図である。
【図9】アッパーブロックおよびロアブロックの要部についての図8のIX矢視図である。
【図10】ロアブロックの要部についての図8のX−X矢視図である。
【図11】前記実施例のシール部の変形例を示すもので、オイルポンプがシリンダブロックに組み付けられたときのシール部を構成するブロック側端部とポンプ側端部を中心とした拡大右側面図であり、(A)は第1シール部、(B)は第2シール部を示す。
【符号の説明】
1…シリンダブロック、2…アッパーブロック、3…ロアブロック、4…シリンダヘッド、5…ヘッドカバー、6…オイルパン、7…クランク軸、7a…軸端部、8…クランク室、9…主軸受、10…ピストン、11…燃焼室、12…コンロッド、13…カム駆動プーリ、14…クランクプーリ、15…カム軸、16…カムプーリ、17…タイミングベルト、18…テンションプーリ、19…カバー、20…収納室、21…シール部材、22…交流発電機、23…冷却水ポンプ、24…コンプレッサ、25〜27…被動プーリ、28…伝動ベルト、29…テンションプーリ、30…インナロータ、31…アウタロータ、32…収容室、33…ポンプカバー、34…ネジ、35…オイルシール、36…吸入管、37…ネジ孔、38…凹部、39,40…挿通孔、41…取付座、
50…ポンプボディ、51…上部取付部、52…下部取付部、52a…第1取付部、52b…第2取付部、52c…第3取付部、53…吸入部、54…吐出部、55…リリーフ部、56…挿通孔、57…突出部、58,59…ネジ孔、
60…上部シール面、61…下部シール面、61a…第1シール面、61b…第2シール面、61c…第3シール面、
70…上部シール面、71,72…突出シール面、73…下部シール面、73a…第1シール面、73b…第2シール面、73c…第3シール面、74…凹部、
80,81…ブロック側周壁、82,83…ブロック側端部、82a,83a …内周面、84,85…ポンプ側端部、84a,85a…外周面、86,87…ヘッド側周壁、
E…内燃機関、H…分割平面、L1…回転軸線、L2…シリンダ軸線、A0…回転軸線方向、A1…第1方向、A2…シリンダ軸線方向、B1〜B6…ボルト、P…オイルポンプ、K…開口、T1,T2…伝動機構、F…周壁、F1…ブロック側周壁、F2…ポンプ側周壁、F3…ヘッド側周壁、S1,S2…シール部、C…シール面、G…液体ガスケット。

Claims (3)

  1. クランク軸を回転軸とするオイルポンプが前記クランク軸の回転軸線方向でシリンダブロックの一側に配置され、前記クランク軸の動力を伝達して被動回転部材を回転駆動する伝動機構が、前記回転軸線方向で前記シリンダブロックおよび前記オイルポンプの側方に配置され、前記伝動機構を覆うカバーが前記伝動機構を囲む周壁に密封状態で取り付けられて前記伝動機構が収納される収納室を前記シリンダブロックおよび前記オイルポンプと共に形成し、前記周壁が前記シリンダブロックに前記回転軸線方向に突出して形成されたブロック側周壁と前記オイルポンプのポンプハウジングに前記回転軸線方向に突出して形成されたポンプ側周壁とを含む内燃機関において、
    前記シリンダブロックは、前記クランク軸を挟んで上下に分割されたアッパーブロックとロアブロックとからなり、前記ポンプハウジングは前記アッパーブロックおよび前記ロアブロックに跨ってそれぞれに取り付けられ、前記ブロック側周壁は前記アッパーブロックに形成され、前記ブロック側周壁のブロック側端部および前記ポンプ側周壁のポンプ側端部が前記ブロック側周壁と前記ポンプ側周壁との間を密封するシール部を構成し、前記シール部では、前記ブロック側端部および前記ポンプ側端部のうちの一方の端部が他方の端部を前記収納室の外側から覆う覆い部を構成し、該覆い部により形成される前記ブロック側端部と前記ポンプ側端部との重合部分で、互いに対面する面である前記一方の端部の内周面および前記他方の端部の外周面がシール面を構成することを特徴とする内燃機関。
  2. 前記覆い部は前記ブロック側端部により構成され、前記アッパーブロックには、前記内燃機関の補機が取り付けられる隆起した取付座が、前記ブロック側端部に一体成形されて形成されていることを特徴とする請求項1記載の内燃機関。
  3. 前記シール部は、側面視で前記伝動機構の両側に位置する1対の前記ブロック側端部および1対の前記ポンプ側端部にそれぞれ設けられ、前記アッパーブロックに対して前記ポンプハウジングを置決めする位置決め部を構成することを特徴とする請求項1または請求項2記載の内燃機関。
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