JP3750783B2 - ロボットのハンド装置およびその使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば多軸制御されるロボットにおいて、ロボットアームに装着してワークをハンドリングするのに用いられるロボットのハンド装置およびその使用方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種のロボットのハンド装置としては、例えば、把持機能付の2本のロケートピンを備えたものがあった。このハンド装置は、例えば長尺状のワークをハンドリングする場合、ワークの両側2か所にロケート穴を設けておき、各ロケート穴にロケートピンを挿通させてロケートピンの部分でワークを把持し、この状態でワークをハンドリングする。
【0003】
また、その他のハンド装置としては、ワークの外部を直接把持するクランプ機構も考えられるが、形状が異なる複数種類のワークを1台のロボットでハンドリングする場合、クランプ機構では、各種のワークに対して共通のクランプ機構を用いることは困難である。これに対して、先に述べたロケートピンとロケート穴を用いる方式では、ワークの形状にあまり左右されることなくワークにロケート穴を設けることができるので、共通のハンド装置で複数種類のワークのハンドリングが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したような従来のロボットのハンド装置にあっても、対応可能なワークに制約がある。つまり、各種ワークに設ける2つのロケート穴は、互いの軸間距離や座面の位置関係を一定にしなければならないので、ワークの大きさや形状が著しく異なると、把持が不可能になったり把持した際のバランスが損なわれたりする場合がある。そこで、従来では、ロケートピンの位置関係が異なる複数種類のハンド装置を用意し、ハンドチェンジャーを使用してハンド装置を使い分けるようにしていたが、この場合、設備費ならびにコストの増大をもたらすと共に、各種ワークを順次搬送するような状況においては、ハンド装置の交換時間によってサイクルタイムが長くなるという問題があり、このような問題を解決することが課題であった。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記従来の課題に着目して成されたもので、ロボットアームの動作を利用して、簡単な構造でロケートピンの位置関係を無段階に調整することができ、これによりワークにおけるロケート穴の位置設定の自由度を高めると共に、1台で多種類のワークのハンドリングを行うことができるロボットのハンド装置およびその使用方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わるロボットのハンド装置は、請求項1として、ロボットアームに装着され、複数のロケートピンをワークのロケート穴に係合させてワークのハンドリングを行うロボットのハンド装置において、ロボットアームに装着する本体フレームに、不動の固定側ロケートピンと、固定側ロケートピンに対して移動自在な可動側ロケートピンと、可動側ロケートピンの移動を拘束解除する固定手段を備えると共に、ロボットに対して不動の位置に、可動側ロケートピンが係脱する位置出し治具を備えた位置出し手段を備え、固定側ロケートピンおよび可動側ロケートピンが同一方向に突出しており、可動側ロケートピンが、その直径方向および軸線方向に往復移動自在である構成とし、請求項2として、可動側ロケートピンをその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる駆動手段を備えた構成とし、請求項3として、ロボットアームに装着され、複数のロケートピンをワークのロケート穴に係合させてワークのハンドリングを行うロボットのハンド装置において、ロボットアームに装着する本体フレームに、不動の固定側ロケートピンと、固定側ロケートピンの直径方向に往復移動自在なスライド体と、スライド体の往復移動を拘束解除する第1固定手段を備え、スライド体に、固定側ロケートピンと同一方向に突出する可動側ロケートピンをその軸線方向に往復移動自在に設けると共に、可動側ロケートピンの往復移動を拘束解除する第2固定手段を設け、ロボットに対して不動の位置に可動側ロケートピンが係脱する位置出し治具を備えた位置出し手段を備えた構成とし、請求項4として、スライド体をその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる第1駆動手段と、可動側ロケートピンをその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる第2駆動手段を備えた構成とし、請求項5として、固定手段および駆動手段が、伸長および収縮のいずれか一方向に動作し且つ他方向を大気開放としたブレーキ付の駆動用シリンダである構成とし、請求項6として、駆動手段がばねである構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【0007】
また、本発明に係わるロボットのハンド装置の使用方法は、請求項7として、請求項1〜6のいずれかに記載のロボットのハンド装置を使用するに際し、可動側ロケートピンを所定の移動限まで移動させた状態にして位置出し手段の位置出し治具に係合したのち、ハンドリングされるワークにおける2つのロケート穴の位置関係に基づいてロボットの動作制御を行うことにより、固定側ロケートピンと可動側ロケートピンの位置出しを行う構成としており、上記の構成をもって従来の課題を解決するための手段としている。
【0008】
【発明の作用】
本発明の請求項1に係わるロボットのハンド装置では、ロボットアームに装着する本体フレームに、不動の固定側ロケートピンと移動自在な可動側ロケートピンを備えているので、可動側ロケートピンを所定の移動限まで移動させた状態にして不動の位置出し手段の位置出し治具に係合したのち、ロボットアームを動かすことにより、本体フレームおよび固定ロケートピンを移動させて両ロケートピンの位置出しが行われる。つまり、ハンドリングされるワークにおける2つのロケート穴の位置関係に基づいてロボットの動作制御をすることにより、両ロケートピンの位置出しが行われる。この位置出し後には、固定手段で可動側ロケートピンの移動を拘束したのち、可動側ロケートピンと位置出し手段の位置出し治具との係合を解除すれば、ロボットアームの動作によるワークのハンドリングに移行可能となる。
【0009】
そして、本発明の請求項1に係わるロボットのハンド装置では、固定側ロケートピンに対して同一方向に突出した可動側ロケートピンが、その直径方向および軸線方向に往復移動自在であるので、可動側ロケートピンをその直径方向に往復動させることで、両ロケートピンの位置出しが、ワークにおける2つのロケート穴の軸間距離に対応し得るものとなり、可動側ロケートピンをその軸線方向に往復動させることで、両ロケートピンが、ワークにおける2つのロケート穴の座面のずれ(ロケートピンの軸線方向のずれ)に対応し得るものとなる。
【0010】
本発明の請求項2に係わるロボットのハンド装置では、可動側ロケートピンをその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる駆動手段を備えているので、位置出し手段の位置出し治具への係合前に可動側ロケートピンを所定の移動限まで移動させるに際し、その移動が駆動手段により行われる。
【0011】
本発明の請求項3に係わるロボットのハンド装置では、例えば、スライド体を往動限に移動させると共に、可動側ロケートピンを軸線方向の往動限に移動させた状態にし、可動側ロケートピンを不動の位置出し手段の位置出し治具に係合させたのち、ロボットアームをスライド体および可動側ロケートピンの往動限に向けて動かす。これにより、ロボットアームとともに本体フレーム、固定側ロケートピンおよびスライド体が移動して、相対的に見ればスライド体および可動側ロケートピンが復動することとなり、両ロケートピンの位置出しが行われる。つまり、ハンドリングされるワークにおける2つのロケート穴の位置関係に基づいてロボットの動作制御を行い、両ロケート穴の軸間距離に対応してスライド体の位置調整をし、両ロケート穴の座面のずれに対応して可動側ロケートピンの位置調整をすることにより、両ロケートピンの位置出しが行われる。この位置出し後には、第1固定手段でスライド体の移動を拘束し、第2固定手段で可動側ロケートピンの移動を拘束したのち、可動側ロケートピンと位置出し手段の位置出し治具との係合を解除すれば、ロボットアームの動作によるワークのハンドリングに移行可能となる。
【0012】
本発明の請求項4に係わるロボットのハンド装置では、スライド体および可動側ロケートピンをその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる第1および第2の駆動手段を備えているので、位置出し手段の位置出し治具への係合前にスライド体および可動側ロケートピンを所定の移動限まで移動させるに際し、その移動が第1および第2の駆動手段により行われる。
【0013】
本発明の請求項5に係わるロボットのハンド装置では、一方向に動作し且つ他方向を大気開放としたブレーキ付の駆動用シリンダが、固定手段と駆動手段の両方を兼用している。つまり、位置出し手段の位置出し治具への係合前にスライド体および可動側ロケートピンを移動させる際には、一方向に動作する駆動用シリンダが駆動手段として働き、ロボットアームの動作による両ロケートピンの位置出しの際には、駆動用シリンダが大気開放となる他方向に動作するので、スライド体および可動側ロケートピンの移動を妨げることがなく、位置出し後には、駆動用シリンダのブレーキが固定手段として働いて、スライド体および可動側ロケートピンの移動を拘束する。
【0014】
本発明の請求項6に係わるロボットのハンド装置では、位置出し手段の位置出し治具への係合前に可動側ロケートピンやスライド体を所定の移動限まで移動させるに際し、その移動が駆動手段であるばねにより行われる。このばねは、両ロケートピンの位置出しにおいて、可動側ロケートピンやスライド体の移動とともに蓄圧され、固定手段による可動側ロケートピンやスライド体の移動拘束により蓄圧状態に保持され、次の位置出しにおいて、固定手段の解除に伴って可動側ロケートピンやスライド体を所定の移動限まで移動させる。
【0015】
本発明の請求項7に係わるロボットのハンド装置の使用方法では、請求項1〜7のいずれかに記載のロボットのハンド装置を使用するに際し、可動側ロケートピンが係合する位置出し治具を備えた位置出し手段とロボットの動作制御により、固定側ロケートピンと可動側ロケートピンの位置出しを行うので、動作制御機能を何ら備えていない簡単な構造のハンド装置を使用して、両ロケートピンの位置調整が無段階で行われ、正確な位置出しが行われる。
【0016】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係わるロボットのハンド装置によれば、ロボットアームに装着される本体フレームに、固定側ロケートピン、可動側ロケートピンおよび固定手段を備えると共に、可動側ロケートピンが係脱する不動の位置出し治具を備えた位置出し手段を採用したことから、当該ハンド装置側には動作制御機能を設ける必要がなく、構造をきわめて簡単なものにすることができるうえに、ロボットアームの動作を利用して両ロケートピンの位置関係を無段階に調整することができる。これにより、ワークにおけるロケート穴の位置設定の自由度を高めることもでき、例えば大きさや形状の異なるワークであっても、把持した際のバランス等を考慮して最適な位置にロケート穴を設けることができると共に、これらの多種類のワークを1台のハンド装置でハンドリングすることができ、各種ワークに対する汎用性を著しく高めることができる。また、汎用性の向上により、何台ものハンド装置を用いる必要が無くなるので、設備費およびコストの大幅な低減を実現することができると共に、ハンド装置の交換作業が不要となるので、各種ワークを順次搬送するような状況において、サイクルタイムの短縮化を実現することができる。
【0017】
そして、本発明の請求項1に係わるロボットのハンド装置によれば、ワークにおける2つのロケート穴の軸間距離および座面のずれの少なくとも一方に対応して、両ロケートピンの位置出しを行うことができ、当然のことながらロケート穴の軸間距離および座面のずれの両方に対応することも可能であり、より複雑な形状の複数種類のワークを確実に把持してハンドリングを行うことができる。
【0018】
本発明の請求項2に係わるロボットのハンド装置によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるうえに、可動側ロケートピンをその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる駆動手段を採用したことにより、ロボットアームの動作に関係無く、簡単な構造で可動側ロケートピンの初期設定を行うことができ、例えば、次の両ロケートピンの位置出しを行うためにロボットアームを動かしている間に可動側ロケートピンの初期設定を行うことができるので、続いて行われる位置出し手段の位置出し治具への係合やロケートピンの位置出しに速やかに移行することができる。
【0019】
本発明の請求項3に係わるロボットのハンド装置によれば、ロボットアームに装着する本体フレームに、固定側ロケートピンと、スライド体と、第1固定手段を備えると共に、スライド体に、可動側ロケートピンと第2固定手段を備え、可動側ロケートピンが係脱する不動の位置出し治具を備えた位置出し手段を採用したことから、当該ハンド装置側には動作制御機能を何ら設ける必要がなく、構造をきわめて簡単なものにすることができるうえに、ワークにおける2つのロケート穴の軸間距離および座面のずれに対応して、ロボットアームの動作を利用して両ロケートピンの位置関係を無段階に調整することができる。これにより、ロケート穴の位置設定の自由度を高めることもでき、例えば大きさや形状の異なるワークであっても、把持した際のバランス等を考慮して最適な位置にロケート穴を設けることができると共に、これらの多種類のワークを1台のハンド装置でハンドリングすることができ、各種ワークに対する汎用性を著しく高めることができる。また、汎用性の向上により、何台ものハンド装置を用いる必要が無くなるので、設備費およびコストの大幅な低減を実現することができると共に、ハンド装置の交換作業が不要となるので、各種ワークを順次搬送するような状況において、サイクルタイムの短縮化を実現することができる。
【0020】
本発明の請求項4に係わるロボットのハンド装置によれば、請求項3と同様の効果を得ることができるうえに、スライド体および可動側ロケートピンをその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる第1および第2の駆動手段を採用したことにより、ロボットアームの動作に関係無く、簡単な構造でスライド体および可動側ロケートピンの初期設定すなわち2方向における可動側ロケートピンの初期設定を行うことができ、例えば、次の両ロケートピンの位置出しを行うためにロボットアームを動かしている間にスライド体および可動側ロケートピンの初期設定を行うことができるので、続いて行われる位置出し手段の位置出し治具への係合やロケートピンの位置出しに速やかに移行することができる。
【0021】
本発明の請求項5に係わるロボットのハンド装置によれば、請求項2および4と同様の効果を得ることができるうえに、固定手段および駆動手段として、一方向に動作し且つ他方向を大気開放としたブレーキ付の駆動用シリンダを採用したことから、構造をよりコンパクトなものにして、装置全体の小型軽量化を実現することができ、これによりロボットへの負荷が軽減できるなどの利点がある。
【0022】
本発明の請求項6に係わるロボットのハンド装置によれば、請求項2および4と同様の効果を得ることができるうえに、駆動手段としてばねを採用したことから、スライド体や可動側ロケートピンを移動させる本来の機能を何ら損なうことなく、駆動手段の構造がきわめて簡単なものとなり、装置全体のさらなる小型軽量化に貢献することができる。
【0023】
本発明の請求項7に係わるロボットのハンド装置の使用方法によれば、請求項1〜6のいずれかに記載のロボットのハンド装置を使用するに際し、ロボットの動作制御を利用することから、動作制御機能を何ら備えていない簡単な構造のハンド装置を使用して、両ロケートピンの位置調整を無段階で正確に且つ迅速に行うことができる。
【0024】
【実施例】
以下、図面に基づいて本発明に係わるロボットのハンド装置の一実施例およびハンド装置の使用方法を説明する。
【0025】
図1(a)に示すロボットのハンド装置H1は、全体を省略したロボットのロボットアームAに装着する本体フレーム1に、不動の固定側ロケートピン2と、固定側ロケートピン2の直径方向に往復移動自在なスライド体3と、スライド体3の往復移動を拘束解除する第1固定手段を備えている。また、スライド体3には、固定側ロケートピン2と同一方向に突出する可動側ロケートピン4がその軸線方向に往復移動自在に設けてあると共に、可動側ロケートピン4の往復移動を拘束解除する第2固定手段が設けてある。そして、ハンド装置H1は、ロボットに対して不動の位置に可動側ロケートピン4が係脱する位置出し手段5を備えている。
【0026】
ロボットは、例えば多軸制御型の汎用ロボットであって、図示しない本体を床に設置してあると共に、コンピュータによって動作制御が行われ、当該ハンド装置H1を装着するロボットアームAの先端を3軸方向および3軸回りに自在に動かすことができる。
【0027】
本体フレーム1は、ロボットアームAの先端に取り付けるブラケット6と、このブラケット6に対して横向きに設けた角筒状のフレーム部材7を備えており、フレーム部材7の反ブラケット側の面には、その一端部に、駆動装置8とともに固定側ロケートピン2が設けてある。また、フレーム部材7は、内部に、スライド体3が摺動自在に挿設してあると共に、反ブラケット側の面に、ブレーキ9を備えた第1駆動用シリンダ10が当該フレーム部材7と平行に設けてある。
【0028】
固定側ロケートピン2は、図1(b)に示すように、鉤状の係合爪11を内蔵している。係合爪11は、駆動装置8により固定側ロケートピン2の側部において突没するように駆動される。つまり、固定側ロケートピン2は、図1(c)に示すように、ワークWのロケート穴LHに挿通したのちに係合爪11を突出させることにより、ワークWを把持するものとなっている。
【0029】
スライド体3は、フレーム部材7において、固定側ロケートピン2の反対側となる他端部から突出する。第1駆動用シリンダ10は、シリンダロッド12に対して拘束解除を行うブレーキ9を一体的に備えたものであって、シリンダロッド12がスライド体3と平行に突出するように設けてあると共に、スライド体3の先端部に固定したL形ブラケット13にシリンダロッド12の先端部を連結している。この第1駆動用シリンダ11は、作動用流体が供給される制御部14を備え、作動用流体により伸長方向に駆動可能であると共に、収縮方向は制御部14を介して大気開放となっている。したがって、第1駆動用シリンダ11は、伸長駆動によってシリンダロッド12とともにスライド体3を突出方向に移動させ、逆の戻し方向にはシリンダロッド12とともにスライド体3を移動自在な状態にし、且つブレーキ9でシリンダロッド12を拘束することによってスライド体3の移動も拘束する。
【0030】
つまり、この実施例では、第1駆動用シリンダ10が、スライド体3をその往動方向および復動方向のいずれか一方向(突出方向)に移動させる第1駆動手段を構成していると共に、同シリンダ10に一体的に備えたブレーキ9が、スライド体3の往復移動を拘束解除する第1固定手段を構成している。
【0031】
また、スライド体3の先端部には、ブレーキ15を備えた第2駆動用シリンダ16が設けてある。第2駆動用シリンダ16は、そのシリンダロッド17をスライド体3およびL形ブラケット13に対して摺動自在に貫通させており、シリンダロッド17の先端に、駆動装置18とともに可動側ロケートピン4が設けてある。可動側ロケートピン4は、先に説明した固定側ロケートピン2と同様に、駆動装置18により突没動作を行う係合爪11を備えており、ワークWの把持機能を有している。この可動側ロケートピン4は、第2駆動用シリンダ16を収縮駆動した状態において、固定側ロケートピン2と同一平面上に位置している。
【0032】
第2駆動用シリンダ16は、第1駆動用シリンダ10と同様に、シリンダロッド17の拘束解除を行うブレーキ15を備えると共に、作動用流体によって伸長方向に駆動可能であり、収縮方向には大気開放となっている。つまり、この実施例では、第2駆動用シリンダ16が、可動側ロケートピン4をその往動方向および復動方向のいずれか一方向(突出方向)に移動させる第2駆動手段を構成していると共に、同シリンダ16に一体的に備えたブレーキ15が、可動側ロケートピン4の往復移動を拘束解除する第2固定手段を構成している。
【0033】
可動側ロケートピン4が係脱する位置出し手段5は、床に固定した支柱19の上端部に、可動側ロケートピン4を挿通させる孔部20を有するアイボルト状の位置出し治具21を備えている。
【0034】
上記のハンド装置H1は、例えば図1(a)に示すワークW1,W2のハンドリングを行うことができる。図中に実線で示す一方のワークW1は、中間部分が屈曲した長尺材であり、両端にロケート穴LH,LHを有している。また、図中に一部を仮想線で示す他方のワークW2は、一方のワークW1よりも短い直線的な長尺材であり、両端にロケート穴LH,LHを有している。
【0035】
一方のワークW1に対しては、スライド体3および可動側ロケートピン4を突出限まで移動させることにより、両ロケートピン2,4を各ロケート穴LHに挿通させることができる。また、他方のワークW2に対しては、図1(a)に仮想線で示すように、スライド体3および可動側ロケートピン4を戻し限まで移動させることにより、両ロケートピン2,4を各ロケート穴LHに挿通させることができる。なお、実際に両ロケートピン2,4の位置出しを行うには、位置出し手段5と、後記するロボットの動作制御を利用する。
【0036】
すなわち、当該ハンド装置H1では、スライド体3および可動側ロケートピン4の可動範囲において両ロケートピン2,4の位置関係を無段階的に調整できるので、各種ワークにロケート穴LHを設定する際には、把持した際のバランス等を考慮して、各ロケート穴LHの軸間距離をスライド体3の可動範囲内とし、且つ各ロケート穴LHの座面のずれ(ロケートピン突出方向のずれ)を可動側ロケートピン4の可動範囲内とすれば良い。これにより、1台のハンド装置H1で全てのワークのハンドリングが可能となる。
【0037】
次に、図2のフローチャートおよび図3に基づいて当該ハンド装置H1の動作を説明する。
【0038】
図3(b)に示すように、ワークWは、中間部分が屈曲した長尺材であり、両端にロケート穴LH,LHが設けてある。このとき、両ロケート穴LH,LHの軸間距離をL1、両ロケート穴LH,LHの座面のずれをL2とする。
【0039】
また、ハンド装置H1は、図3(a)に示すように、スライド体3および可動側ロケートピン4を突出限まで移動させて、この状態を各ブレーキ9,15により保持し、ロボットアームAの動作によって可動側ロケートピン4を位置出し治具21に挿通させ、さらに係合爪11により拘束する。このとき、両ロケートピン2,4の軸間距離をLx、両ロケートピン2,4の突出差をLyとする。この状態がスタート(原点)であり、図2におけるフローチャートのステップS1に相当する。
【0040】
次に、ステップS2においてロボットの制御部にワーク種信号を入力し、ステップS3において起動プログラムを選択する。ワーク種信号には、先のロケート穴の軸間距離L1および座面のずれL2が含まれる。そして、ステップS4においてブレーキ9,15を解除し、スライド体3および可動側ロケートピン4を戻し方向に移動自在な状態にしたのち、ステップS5においてロケートピン2,4間の位置調整を行う。
【0041】
この位置調整は、ロボットアームAの動作によって行われる。つまり、位置出し治具21に可動側ロケートピン4を拘束しているので、図3(c)に示すように、ロボットアームAを両ロケートピン2,4の突出方向に移動させることにより、相対的に可動側ロケートピン4を戻し方向に移動させる。このときの移動量は、原点における両ロケートピン2,4の突出差Lyと、両ロケート穴LH,LHの座面のずれL2との差(Ly−L2)である。
【0042】
また、図3(d)に示すように、ロボットアームAをスライド体3の突出方向に移動させることにより、相対的にスライド体3を戻し方向に移動させる。このときの移動量は、原点における両ロケートピン2,4の軸間距離Lxと、両ロケート穴LH,LHの軸間距離L1との差(Lx−L1)である。これにより、両ロケートピン2,4の軸間距離Lxおよび突出差Lyが、ワークWの両ロケート穴LH,LHの軸間距離L1および座面のずれL2に一致する。なお、上記の位置調整は、先にスライド体3の移動を行っても良く、また、双方を同時に行うことも可能であるが、片方ずつ行う方がより一層正確である。
【0043】
こののち、ステップS6において、位置出し治具21に対する可動側ロケートピン4の係合を解除し、ステップS7において、各ブレーキ9,15を作動させて位置調整後のスライド体3および可動側ロケートピン4の移動を拘束する。そして、ステップS8において、ロボットアームAの動作によりワークWの各ロケート穴LHに両ロケートピン2,4を挿入し、続くステップS9において、ワークWに対して両ロケートピン2,4を係合することによりワークWを把持可能とし、ステップS10においてワークWを搬送する。
【0044】
また、ワークWの搬送後には、ステップS11において両ロケートピン2,4の係合を解除し、ステップS12において各ロケート穴LHから両ロケートピン2,4を外したのち、ステップS13においてブレーキ9,10を解除し、ステップS14において、第1および第2の駆動用シリンダ10,16を伸長駆動してスライド体3および可動側ロケートピン4を突出限まで移動させる。その後、ステップS15において、可動側ロケートピン4を再び位置出し治具21に挿通させ、ステップS16において、可動側ロケートピン4を位置出し治具21に係合することによって動作終了(ステップS17)となり、初期の状態となる。
【0045】
なお、同じ種類のワークWを連続してハンドリングする場合には、ステップS8〜S12を繰り返す。また、当該ハンド装置H1は、スライド体3および可動側ロケートピン4を突出限に移動させる第1および第2の駆動用シリンダ10,16を備えているので、ステップS12でワークWの搬送を終了した後には、ロボットアームAを動かしながら、ステップS13,S14の初期設定が行われることになり、続いて行う位置出し治具21への係合に速やかに移行し得る。
【0046】
このように、上記実施例で説明したロボットのハンド装置H1は、装置自体には動作制御機能が無く、ロボットの動作制御を利用するので、構造が簡単で軽量なものとなっており、しかも、両ロケートピン2,4の位置関係を無段階に調整し得るので、2つのロケート穴LHの位置関係が異なる複数種類のワークWを1台で取扱うことができる。
【0047】
なお、上記実施例では、初期設定においてスライド体3および可動側ロケートピン4を突出限に移動させる場合を説明したが、第1および第2の駆動用シリンダ10,16が、作動用流体により収縮方向に駆動可能であると共に、伸長方向に大気開放とした場合には、初期設定においてスライド体3および可動側ロケートピン4を戻し限に移動させることとなる。
【0048】
図4は、本発明に係わるロボットのハンド装置の他の実施例を説明する図である。なお、先の実施例と同一の構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0049】
図示のハンド装置H2は、フレーム部材7に、スライド体3を突出方向に押圧する第1ばね30を収容すると共に、フレーム部材7に対するスライド体3の往復移動を拘束解除する第1固定手段31を備えている。すなわち、第1ばね30が、スライド体3を一方向に移動させる第1駆動手段に相当する。
【0050】
また、スライド体3の先端には、ケース32が取り付けてあると共に、このケース32に第2ばね33が収容してあり、可動側ロケートピン4および駆動装置18には、ケース32に摺動自在に挿設した軸体34が設けてある。この軸体34は、ケース32内で第2ばね33に当接している。つまり、第2ばね33が、可動側ロケートピン4を一方向(突出方向)に移動させる第2駆動手段を構成している。さらに、スライド体3の先端には、スライド体3に対する軸体34の往復移動を拘束解除する第2固定手段35が設けてある。
【0051】
上記のハンド装置H2にあっても、先の実施例のハンド装置H1と同様の作用および効果を得ることができ、しかも、第1および第2の駆動手段として第1および第2のばね30,33を用いたことにより、別の駆動源が不要となり、構造のさらなる簡略化や軽量化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるロボットのハンド装置の一実施例を説明する斜視図(a)、ロケートピンの側面図(b)、およびロケートピンの係合爪を突出させた状態を示す側面図(c)である。
【図2】ワークをハンドリングする際の動作過程を説明するフローチャートである。
【図3】ハンド装置の初期設定状態を説明する平面図(a)、ワークを説明する断面図(b)、ロボットアームをロケートピンの突出方向に移動させた状態を示す平面図(c)、およびロボットアームをスライド体の突出方向に移動させた状態を示す平面図(d)である。
【図4】本発明に係わるロボットのハンド装置の他の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
A ロボットアーム
H1 H2 ハンド装置
LH ロケート穴
W W1 W2 ワーク
1 本体フレーム
2 固定側ロケートピン
3 スライド体
4 可動側ロケートピン
5 位置出し手段
9 ブレーキ(第1固定手段)
10 第1駆動用シリンダ(第1駆動手段)
15 ブレーキ(第2固定手段)
16 第2駆動用シリンダ(第2駆動手段)
30 第1ばね(第1駆動手段)
31 第1固定手段
33 第2ばね(第2駆動手段)
35 第2固定手段
Claims (7)
- ロボットアームに装着され、複数のロケートピンをワークのロケート穴に係合させてワークのハンドリングを行うロボットのハンド装置において、ロボットアームに装着する本体フレームに、不動の固定側ロケートピンと、固定側ロケートピンに対して移動自在な可動側ロケートピンと、可動側ロケートピンの移動を拘束解除する固定手段を備えると共に、ロボットに対して不動の位置に、可動側ロケートピンが係脱する位置出し治具を備えた位置出し手段を備え、固定側ロケートピンおよび可動側ロケートピンが同一方向に突出しており、可動側ロケートピンが、その直径方向および軸線方向に往復移動自在であることを特徴とするロボットのハンド装置。
- 可動側ロケートピンをその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる駆動手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のロボットのハンド装置。
- ロボットアームに装着され、複数のロケートピンをワークのロケート穴に係合させてワークのハンドリングを行うロボットのハンド装置において、ロボットアームに装着する本体フレームに、不動の固定側ロケートピンと、固定側ロケートピンの直径方向に往復移動自在なスライド体と、スライド体の往復移動を拘束解除する第1固定手段を備え、スライド体に、固定側ロケートピンと同一方向に突出する可動側ロケートピンをその軸線方向に往復移動自在に設けると共に、可動側ロケートピンの往復移動を拘束解除する第2固定手段を設け、ロボットに対して不動の位置に可動側ロケートピンが係脱する位置出し治具を備えた位置出し手段を備えたことを特徴とするロボットのハンド装置。
- スライド体をその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる第1駆動手段と、可動側ロケートピンをその往動方向および復動方向のいずれか一方向に移動させる第2駆動手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載のロボットのハンド装置。
- 固定手段および駆動手段が、伸長および収縮のいずれか一方向に動作し且つ他方向を大気開放としたブレーキ付の駆動用シリンダであることを特徴とする請求項2または4に記載のロボットのハンド装置。
- 駆動手段がばねであることを特徴とする請求項2または4に記載のロボットのハンド装置。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のロボットのハンド装置を使用するに際し、可動側ロケートピンを所定の移動限まで移動させた状態にして位置出し手段の位置出し治具に係合したのち、ハンドリングされるワークにおける2つのロケート穴の位置関係に基づいてロボットの動作制御を行うことにより、固定側ロケートピンと可動側ロケートピンの位置出しを行うことを特徴とするロボットのハンド装置の使用方法。
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