JP3750633B2 - 機械制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御対象機械を目標位置へ移動させて停止させるための機械制御装置に関し、特に、停止時の慣性力による制御対象機械の振動を抑制するようにした機械制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動を伴う機械装置は従来からも各種存在しているが、このうち図17で示すような長尺のアームの先端に搭載された重量物を搬送する機械を制御する機械制御装置には特有の問題がある。以下、このような問題点について説明する。
ここで、図17は従来技術の機械制御装置の構成図、図18は機械制御装置の動作を説明する説明図であり、図18(a)は時間−速度線図、図18(b)は時間−位置線図である。
【0003】
図17に示す機械制御装置は、重量物1と、アーム2と、スライド移動部3と、スライドレール部4と、モータ5と、カップリング6と、送りねじ7と、位置制御装置8と、位置指令装置9とを備えている。
このうち、重量物1、アーム2、スライド移動部3、スライドレール部4、モータ5、カップリング6、及び送りねじ7は、制御対象機械として包括されるものである。
【0004】
続いて、各部の動作・機能について概略説明する。
スライドレール部4は、スライド移動部3が図17の左右の移動方向にのみ移動するように拘束する。更に、スライドレール部4とスライド移動部3との接触部は低摩擦であり、スライド移動部3がスライドレール部4上を滑らかに移動できるようになされている。
また、モータ5の出力軸はカップリング6を介して送りねじ7と連結され、この送りねじ7は、スライド移動部3に取り付けられた図示しないねじ部内に螺挿されている。
【0005】
このモータ5が送りねじ7を回転駆動することにより、スライド移動部3が図17の左右方向へ移動する。モータ5には制御回路及びモータドライバを含む位置制御装置8が接続されており、この位置制御装置8は位置指令装置9から送信された位置指令値に応じて位置制御を行う。
【0006】
このような位置制御がなされるスライド移動部3には、長尺のアーム2が取り付けられており、このアーム2の先端には重量物1が取り付けられている。スライド移動部3の位置制御によりアーム2の先端の重量物1も位置制御されることとなる。
【0007】
続いて、このような機械制御装置における制御方法について説明する。
スライド移動部3を移動させる場合、図18(a)で示すように、時間a〜時間bでは、所定加速度でスライド移動部3の移動速度を増大させ、時間b〜時間cでは一定速度でスライド移動部3を移動させ、時間c〜時間dでは所定減速度でスライド移動部3の移動速度を低下させ、最終的には時間dで目標位置に達したスライド移動部3を移動停止させる。位置指令装置9は、スライド移動部3がこのような速度で移動するように時々刻々と変化する位置指令値U(s)を出力する。なお、U(s)はラプラス変換変数を用いる関数として表現する。
【0008】
このような位置指令値U(s)は、位置制御装置8へ入力される。スライド移動部3の位置をXm(s)と表し、また、位置制御装置8からモータ5、送りねじ7、スライド移動部3までを含む伝達関数をG(s)とすると、Xm(s)は次式のように表される。
【0009】
【数1】
Figure 0003750633
【0010】
このような機械制御装置では、スライド移動部3は、位置指令値U(s)に応じて図18(a)で示したような移動速度で移動して時間dで移動が停止することとなり、重量物1が所定の目標位置に搬送されることとなる。
従来技術の制御対象機械は、位置制御装置8によって上記のように制御される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このような機械制御装置では、位置制御装置8及び制御対象機械の伝達関数G(s)を最適に設計することで目標位置へスライド移動部3を正確に移動させる制御を実現可能であるが、スライド移動部3に取り付けられたアーム2はたわみが生じた状態で移動し、スライド移動部3が目標位置で停止した場合でも、アーム2の先端にある重量物1は自らの慣性力によりアーム2をたわませて指令位置より先に進み、スライド移動部3が目標位置で停止した後も、即座に停止せずに振動する場合がある。このため、アーム2の先端に取り付けられた重量物1の位置を制御することは従来では難しかった。
【0012】
具体的には、図18(a)で示すように、所定減速度で減速させて最終的に時間dで目標位置で停止させるようにスライド移動部3を制御すると、スライド移動部3は図18(b)の斜め方向に降りる実線で示すように指令位置で停止するにも拘わらず、重量物1は図18(b)の斜め方向に降りる点線で示すように目標位置を中心とした振動を生じてしまう。このような重量物1の位置であるXw(s)は、スライド移動部3の位置であるXm(s)を用いて伝達関数として表示すると次式のようになる。
【0013】
【数2】
Figure 0003750633
【0014】
ここで、Ksはアーム2のバネ定数であり、Wは重量物1の質量である。
以上の数式1,2をまとめて、機械制御装置の全体システムを表すと次式のようになる。
【0015】
【数3】
Figure 0003750633
【0016】
この重量物1の移動に関する伝達関数は、ラプラス平面上で以下に示すような極を有している。
【0017】
【数4】
Figure 0003750633
【0018】
伝達関数が数式4のような極を有する場合、重量物1の位置は正弦波状の振動波形で移動することが知られ、次式で示すような周波数で振動する。
【0019】
【数5】
Figure 0003750633
【0020】
このように、重量物1は図18(b)の点線で示すように目標位置に到達した後も振動し、すぐには整定しない。
従って、スライド移動部3が目標位置で停止したときに、スライド移動部3の元位置は指令通りに停止するが、アーム2の先端位置にある重量物1は、目標位置を中心とした振動を生じてしまうという問題があった。つまり、重量物1が直ちに停止しないため、停止するまでの時間が損失時間となっていた。
【0021】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、先端に重量物が取り付けられた長尺のアームを移動させて目標位置に停止させるような場合に、停止時の振動を抑制することができる機械制御装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載した発明は、速度指令値から加加速度成分に相当する補正量を求める手段と、前記補正量を速度指令値に加算する加算手段と、この加算手段の出力に従って制御対象機械を駆動制御する制御手段と、を備えたものである。
【0023】
請求項2に記載した発明は、速度指令値からその3階微分値に相当する補正量を求める手段と、前記補正量をトルクまたは推力指令値に加算する加算手段と、この加算手段の出力に従って制御対象機械を駆動制御する制御手段と、を備えたものである。
【0024】
請求項3に記載した発明は、トルクまたは推力指令値からその2階微分値に相当する補正量を求める手段と、前記補正量をトルクまたは推力指令値に加算する加算手段と、この加算手段の出力に従って制御対象機械を駆動制御する制御手段と、を備えたものである。
【0025】
請求項4に記載した発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載した機械制御装置において、前記補正量を求める手段に入力される指令値の微分値が、一定値から緩やかに増加または減少する特性を有することを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の機械制御装置の実施形態について説明する。
図1は本発明の全体構成図であり、図2は、図1における微分手段、ゲイン手段、加算手段からなる補償要素の説明図である。図3は機械制御装置の動作を説明する説明図であって、図3(a)は時間−速度線図、図3(b)は時間−位置線図である。
また、図4は、スライド移動部の動作を説明する説明図であって、図4(a)は時間−速度線図、図4(b)は時間−加速度線図である。図5は、スライド移動部の動作を説明する説明図であって、図5(a)は時間−速度線図、図5(b)は時間−加速度線図である。
【0027】
この機械制御装置は、図1に示すように、基本的には従来技術の構成要素である重量物1と、アーム2と、スライド移動部3と、スライドレール部4と、モータ5と、カップリング6と、送りねじ7と、位置制御装置8と、位置指令装置9とを備えている。
また、これらのうち、重量物1、アーム2、スライド移動部3、スライドレール部4、モータ5、カップリング6、及び送りねじ7は、制御対象機械として包括される点も従来技術と同様である。
更にまた、この機械制御装置でも、長尺のアーム2の先端に重量物1が搭載されており、スライド移動部3に取り付けられたアーム2の移動によってたわみが生じる点も従来と同様である。
【0028】
図1では、これらに加えて、位置制御装置8と位置指令装置9との間に補償要素10が設けられている点が新規な点である。
これら重量物1から位置指令装置9までの機能等は従来技術で説明したものと同じであるため、説明を省略するものとし、以下では補償要素10について説明する。
新たに加えられた補償要素10は、図2に示すように、微分手段10aとゲイン手段10bと加算手段10cを備えている。
【0029】
微分手段10aは、位置指令値U(s)に対して2階微分を施し、2階微分値s・U(s)を出力するための手段である。
ゲイン手段10bは、微分手段10aから出力された2階微分値s・U(s)に対してゲイン定数Kを乗算して、補正量K・s・U(s)を出力するための手段である。
【0030】
加算手段10cは、上記ゲイン手段10bから出力された補正量K・U(s)・sと位置指令値U(s)とを加算して補償位置指令値U(s)+K・U(s)・sを出力するための手段である。
この補償要素10が出力する補償位置指令値は、(1+K・s)・U(s)となる。このゲイン定数KをK=W/Ksとすると、以下の式で表される補償位置指令値U’(s)が出力される。
【0031】
【数6】
Figure 0003750633
【0032】
続いて、このような補償位置指令値を用いる機械制御装置の制御について説明する。
スライド移動部3を移動させる場合、図3(a)で示すように、時間a〜時間bでは、所定加速度でスライド移動部3の移動速度を増大させ、時間b〜時間cでは一定速度でスライド移動部3を移動させ、時間c〜時間dでは所定減速度でスライド移動部3の移動速度を低下させ、最終的に時間dで所定の目標位置でスライド移動部3を移動停止させる。この点は従来技術と同じである。
【0033】
位置指令装置9は、スライド移動部3がこのような速度となるように時々刻々と変化する位置指令値U(s)を出力する。
この位置指令値U(s)は、補償要素10へ入力されて補償位置指令値U’(s)に変換され、位置制御装置8へ入力される。スライド移動部3の位置をXm(s)と表し、また、位置制御装置8からモータ5、送りねじ7、スライド移動部3までを含む伝達関数をG(s)とすると、Xm(s)は次式のように表される。
【0034】
【数7】
Figure 0003750633
【0035】
更に、アーム2のたわみを考慮した重量物1の位置Xw(s)は、スライド移動部3の位置をXm(s)を用いた伝達関数として表示すると、次式のようになる。
【0036】
【数8】
Figure 0003750633
【0037】
これらの数式からXm(s)、U’(s)を消去して、機械制御装置の全体システムを表すと次式のようになる。
【0038】
【数9】
Figure 0003750633
【0039】
上述した補償要素10により、分母部分にあったWs+Ksを消去する極零相殺を行って、振動要素をなくしている。従って、図3(b)に示すように、スライド移動部3の元位置(実線にて示す)及び重量物1の位置(点線にて示す)は、振動することなく目標位置で停止し、整定する。このように、スライド移動部3の元位置と共にアーム2の先端位置にある重量物1は振動することなく停止するため、従来の損失時間を無くし、高速な制御を実現することができるようになる。
【0040】
なお、図1では、位置指令装置9と位置制御装置8との間に補償要素10を配置しているが、最終的に、補償位置指令値U’(s)を得ることができれば良いことから、補償要素10と一体となった位置指令装置9としたり、あるいは補償要素10と一体となった位置制御装置8としてもよい。これらは、追加された補償要素10をどちらに帰属させるかという問題であり、実質上の差異はない。
【0041】
さて、以上説明した補償要素10を用いて補償を行う場合、スライド移動部3の移動速度は、図4(a)で示すように直線加減速特性を有する、つまり、位置指令値の微分値が一定期間は直線的に変化する特性となる。この場合、スライド移動部3の加速度、つまり位置指令値の2階微分値は、図4(b)で示すように、時間a,b,c,dで不連続変化することとなる。これは、アーム2の元位置であるスライド移動部3を急激に停止させる必要があることを示しているが、実際にはモータ5が送りねじ7へ与える回転トルクが不足し、このような停止が困難になる場合がある。
【0042】
そこで、補償要素10を用いて補償を行う場合、図5(a)に示すように、スライド移動部3の移動速度が変化する前後でほぼS字形になるような加減速特性、つまり、位置指令値の微分値が一定値から緩やかに増加または減少するように配慮した。この場合、スライド移動部3の加速度、つまり位置指令値の2階微分値は、図5(b)で示すように、漸増または漸減しつつ変化することとなる。
【0043】
従って、アーム2の元位置であるスライド移動部3に加わる加速度も連続して漸増または漸減するため、このときにモータ5が送りねじ7へ与える回転トルクが不足するという事態はなくなり、モータ5に過度な負担が加わるという事態が回避される。
上記の点は請求項4の発明に相当するものであり、以下の各実施形態にも適用可能である。
【0044】
以上説明した機械制御装置では、振動系が持つラプラス平面上の極に対して、同じ点に零点特性を追加して極零相殺させることで、機械振動を防止するという理論に基づくものであるが、このような効果が実際に得られるか否かを検証する実験を行ったところ、機械振動を防止できる効果が確認されている。
【0045】
なお、ここでは、説明の具体化のため、送りねじとスライドレール装置とを用いる制御対象機械について説明した。しかしながら、制御対象機械はこのような機械に限定する趣旨ではなく、例えば、回転駆動用のモータにボールねじを連結したスライドレール装置を移動させ、アーム先端の重量物を移動させる制御対象機械、同様に回転駆動用モータとベルトを用いる制御対象機械、ラック・ピニオンを用いる制御対象機械、リニアモータを用いる制御対象機械などに適用することができる。これらは、数式9のG(s)に包含される個所であり、これらの機構が変化しても、G(s)が変化するのみであって極零相殺させる点では変わりなく、本願発明の効果を奏しうる。
【0046】
次に、図6は本発明の第1参考形態の機能ブロック図である。図6と図1との対応関係について述べると、図1における位置指令装置9、補償要素10及び位置制御装置8が図6におけるブロック21〜29,31に相当し、図1のモータ5が図6のモータ30に相当すると共に、図1のカップリング6以降の機械系が図6の対象機械50に相当する。
【0047】
図6において、位置指令ブロック21は位置指令値を出力するブロック、補正ブロック22は位置指令値から生成した2階微分値(加速度指令値)に基づいて補正量を生成するブロックである。
この補正ブロック22は、図2の微分手段10aに相当する加速度検出手段23と、機械振動周波数などに基づいて設定された図2のゲインKに相当するパラメータ24と、図2のゲイン手段(乗算手段)10bに相当する補正項演算手段25とから構成されており、補正ブロック22から出力される補正量は、図2の加算手段10cに相当する加算器26において前記位置指令ブロック21からの位置指令値に加算される。
【0048】
図6の加算器26からは補償位置指令値が出力され、この補償位置指令値は位置調節器27に入力される。位置調節器27では、モータ30に取り付けられたモータエンコーダ31からの位置検出値が補償位置指令値に一致するように調節動作が行われ、その出力が速度指令値として速度調節器28に送られる。速度調節器28では、モータエンコーダ31からの速度検出値が速度指令値に一致するように調節動作が行われ、その出力がトルク指令値としてトルク調節器29に送られる。
トルク調節器29ではトルク指令値に従ってモータ30を駆動し、対象機械50のスライド移動部3を所定位置に移動させて停止させるような制御が実行される。
【0049】
なお、上記第1参考形態では、位置指令値の2階微分値に所定のゲインを乗じて補正量を求め、この補正量を元の位置指令値に加算して補償を行っている。つまり、位置指令値の1階微分値(速度指令値)が図7(a)のとおりであるとすれば、図7(b)に示す位置指令値の2階微分値(加速度指令値)を元の位置指令値に加算して補正している。従って、この補正後の位置指令値の微分値、すなわち補正後の速度指令値は図7(c)のようになる。
言い換えれば、図8(a)に示す速度指令値に対して、その2階微分値に所定のゲインを乗じた図8(b)の加加速度指令値を補正量として加算すれば、図8(c)のような補正後の速度指令値が得られるため、図7に示した位置指令値に対する補正と同等の作用を得ることができる。
【0050】
第2参考形態は上記の点に着目したものであり、図9にその制御ブロック図を示す。なお、図6と同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図9において、補正ブロック32には位置指令値が入力されており、その3階微分値を演算して加加速度指令値を求め、これに所定のゲインを乗じて補正量を算出する。そして、この補正量を加算器26において位置調節器27の出力である速度指令値に加算することにより、速度指令値を補正する。この補正後の速度指令値は速度調節器28に入力され、以後は図6と同様の動作となる。
【0051】
図10は、本発明の第3参考形態を示す制御ブロック図である。
この参考形態では、補正ブロック33が位置指令値を4階微分し、その4階微分値に所定のゲインを乗じて補正量を算出する。そして、この補正量を加算器26において速度調節器28の出力であるトルク指令値に加算することにより、トルク指令値を補正する。この補正後のトルク指令値はトルク調節器29に入力され、以後は図6の同様の動作となる。
なお、図示されていないが、前記補正量を推力指令値に加算してその加算結果に基づいて位置制御しても良い。
【0052】
図11は、本発明の第1実施形態を示す制御ブロック図であり、請求項1に記載した発明に相当する。
この実施形態は、速度指令値を補正する点では図9と同様であるが、図9では位置指令値を3階微分して求めた加加速度指令値に基づいて補正量を演算するのに対し、図11では位置調節器27から出力される速度指令値を補正ブロック34に入力して2階微分することにより加加速度指令値を求め、この加加速度指令値に基づいて補正量を算出する。この補正量を位置調節器27から出力される速度指令値に加算して補正を行う。以後の動作は図6と同様である。
【0053】
図12は、本発明の第2実施形態を示す制御ブロック図であり、請求項2に記載した発明に相当する。
この実施形態では、補正ブロック35が位置調節器27から出力される速度指令値を3階微分し、その3階微分値に所定のゲインを乗じて補正量を算出する。そして、この補正量を加算器26において速度調節器28の出力であるトルク指令値に加算することにより、トルク指令値を補正する。この補正後のトルク指令値はトルク調節器29に入力され、以後は図6と同様の動作となる。
この実施形態においても、前記補正量を推力指令値に加算してその加算結果に基づき位置制御を行っても良い。
【0054】
図13は、本発明の第3実施形態を示す制御ブロック図であり、請求項3に記載した発明に相当する。
この実施形態では、補正ブロック36が速度調節器28から出力されるトルク指令値を2階微分し、その2階微分値に所定のゲインを乗じて補正量を算出する。そして、この補正量を加算器26においてトルク指令値に加算することにより、トルク指令値を補正する。この補正後のトルク指令値はトルク調節器29に入力され、以後は図6と同様の動作となる。
なお、トルク指令値の代わりに推力指令値の2階微分値から補正量を算出し、この補正量を推力指令値に加算してその結果に基づき位置制御を行っても良い。
【0055】
なお、上述した各参考形態では、補正量の演算において完全微分演算を行い、例えば図2、図6の例では補正量をKsとして求めることとしたが、この補正量はKs/(1+sT)やKs/(1+sT+s)のような不完全微分形式によって求めても良い。
また、補正量は必ずしも関数にする必要はなく、図14に第1参考形態に関して示すように、元の指令値の変化を検出し、予めテーブルパターンとして用意しておいた値を変化のタイミングに従って補正量として出力させても良い。
【0056】
以上を纏めると、各参考形態及び各実施形態について、補正量を生成するための元の指令値(補正元)、補正量を加算する対象となる指令値(補正対象)、補正量の関数例、及び代表的な補正パターン例(図15参照)の関係は、図16のようになる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、先端に重量物が取り付けられた長尺のアームを移動させるように剛性の弱い機械を移動させる場合でも、振動を伴うことなく短時間で目標位置に停止させることが可能な機械制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の機械制御装置の構成図である。
【図2】 補償要素の説明図である。
【図3】 機械制御装置の動作を説明する説明図であって、図3(a)は時間−速度線図、図3(b)は時間−位置線図である。
【図4】 スライド移動部の動作を説明する説明図であって、図4(a)は時間−速度線図、図4(b)は時間−加速度線図である。
【図5】 スライド移動部の動作を説明する説明図であって、図5(a)は時間−速度線図、図5(b)は時間−加速度線図である。
【図6】 第1参考形態の機能ブロック図である。
【図7】 第1参考形態における位置指令値の補正原理を示す図である。
【図8】 第2参考形態における速度指令値の補正原理を示す図である。
【図9】 第2参考形態の機能ブロック図である。
【図10】 第3参考形態の機能ブロック図である。
【図11】 第1実施形態の機能ブロック図である。
【図12】 第2実施形態の機能ブロック図である。
【図13】 第3実施形態の機能ブロック図である。
【図14】 第1参考形態においてテーブルパターンに基づき補正量を生成する場合の説明図である。
【図15】 各参考形態及び各実施形態における補正パターンの説明図である。
【図16】 各参考形態及び各実施形態の補正元、補正対象、関数例、補正パターン例を示す図である。
【図17】 従来技術の機械制御装置の構成図である。
【図18】 機械制御装置の動作を説明する図であり、図18(a)は時間−速度線図、図18(b)は時間−位置線図である。
【符号の説明】
1 重量物
2 アーム
3 スライド移動部
4 スライドレール部
5 モータ
6 カップリング
7 送りねじ
8 位置制御装置
9 位置指令装置
10 補償要素
10a 微分手段
10b ゲイン手段
10c 加算手段
21 位置指令ブロック
22,32,33,34,35,36 補正ブロック
23 加速度検出手段
24 パラメータ

Claims (4)

  1. 速度指令値から加加速度成分に相当する補正量を求める手段と、
    前記補正量を速度指令値に加算する加算手段と、
    この加算手段の出力に従って制御対象機械を駆動制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする機械制御装置。
  2. 速度指令値からその3階微分値に相当する補正量を求める手段と、
    前記補正量をトルクまたは推力指令値に加算する加算手段と、
    この加算手段の出力に従って制御対象機械を駆動制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする機械制御装置。
  3. トルクまたは推力指令値からその2階微分値に相当する補正量を求める手段と、
    前記補正量をトルクまたは推力指令値に加算する加算手段と、
    この加算手段の出力に従って制御対象機械を駆動制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする機械制御装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載した機械制御装置において、
    前記補正量を求める手段に入力される指令値の微分値が、一定値から緩やかに増加または減少する特性を有することを特徴とする機械制御装置。
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