JP3749511B2 - 紙ひも網状体及び植生用紙ひも網状体 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、木材パルプを原料とし湿式抄紙機によりシ−ト化された原紙からなる紙ひもを編網した紙ひも網状体を提供することを目的とし、さらに植物の植え替え、造成地、山肌、護岸等で有効に用いることが出来る植生用紙ひも網状体を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】
従来のひも類を用いた網状体には、ひも類として麻、わら等の天然繊維を用いた縄や紐を編んで網状に構成したものや、ポリエチレン、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維を使用したものが一般的であり、特に前者の麻、わら等の天然繊維は可燃性で、土中埋設でも容易に腐食する特徴を有するが、現在は生産原料が少なく、後者の合成繊維は、廃棄した時に燃焼すると環境に悪影響を及ぼすガスの発生が懸念され、まして土中では腐食しないという問題を有するものであった。
【0003】
一方、植生用網状体としては、金網のほか、例えば特開2002-21087号公報に示されているように、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、アクリル等の合成繊維や、木綿、麻、ヤシ繊維、動物繊維等を単独若しくは混紡して得た縦紐及び/又は横紐の少なくとも一部に、例えばアクリル繊維に吸水加工を施し2 層構造にした吸水性繊維からなる紐体を使用したものが知られているが、金網は回収時に嵩張り、合成繊維は燃焼時に有毒ガスの発生の問題を有し、しかもいずれも土壌中での分解が困難であった。
さらに又、特開2002-153118 号公報には、藁、麻,椰子等の植物からなる腐食性繊維を編成したシ−ト本体の上面に、分解性成分と皮膜形成成分から形成してなる軟質補強体を被着した植生シ−トが提案されているが、該軟質補強体の被着工程が煩雑でコスト高になるのみでなく網目の開口部分の面積の制御が困難で草木の発芽、生育に支障をきたす問題を有するものであった。さらに又、特開平6-185062号公報にはナイロン等のプラスチック繊維からなる網状体本体に抗菌処理を施して腐食性に改質した素材から形成された植生用網状体が記載されているが、網状体本体にプラスチック繊維を使用しているので、その廃棄にあたっての燃焼時に有毒ガスの発生の問題を有し、しかも土壌中での分解が困難であるのみでなく、植生用に必要な十分な吸水性と保水性を有するものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、燃焼しても有毒ガスを発生することなく、そのまま土壌に埋設しても良好な土壌同化性を有し、紐の太さ、網目の大きさを任意に設定することにより多目的な用途に応用が可能な紙ひも網状体および植生用に必要不可欠な吸水性、保水性を具備した植生用網状体を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するために鋭意検討の結果なされたもので、
請求項1の発明は、針葉樹クラフトパルプを70%以上配合し、 JIS P 8113 により測定された引張り強さの縦/横比が、5〜15である原紙からなる紙ひもから構成されることを特徴とする紙ひも網状体であり、請求項2の発明は、前記原紙の坪量が20〜80g/m2であることを特徴とする請求項1に記載の紙ひも網状体であり、請求項3の発明は、前記原紙が円網抄紙機により抄造されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の紙ひも網状体であり、請求項4の発明は、前記紙ひも網状体が無結節網から構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の紙ひも網状体であり、請求項5の発明は、前記原紙に湿潤紙力増強剤が含有されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の紙ひも網状体であり、請求項6の発明は、前記湿潤紙力増強剤が、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ジアルデヒドデンプン、ポリアクリルアミド及びポリエチレンイミンから選択された少なくとも1種からなることを特徴とする請求項5に記載の紙ひも網状体である。
【0006】
又、請求項7の発明は、針葉樹クラフトパルプを70%以上配合し、 JIS P 8113 により測定された引張り強さの縦/横比が、5〜15である原紙からなる紙ひもから構成されることを特徴とする植生用紙ひも網状体であり、請求項8の発明は、前記原紙の坪量が20〜80g/m2であることを特徴とする請求項7に記載の植生用紙ひも網状体であり、請求項9の発明は、前記原紙が円網抄紙機により抄造されたものであることを特徴とする請求項7乃至請求項8のいずれかに記載の植生用紙ひも網状体であり、請求項10の発明は、前記紙ひも網状体が無結節網から構成されることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれかに記載の植生用紙ひも網状体であり、請求項11の発明は、前記原紙に湿潤紙力増強剤が含有されていることを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれかに記載の植生用紙ひも網状体であり、請求項12の発明は、前記湿潤紙力増強剤が、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ジアルデヒドデンプン、ポリアクリルアミド及びポリエチレンイミンから選択された少なくとも1種からなることを特徴とする請求項11に記載の植生用紙ひも網状体である。
【0007】
以下本発明について詳細に説明する。
本発明を構成する原紙は、針葉樹クラフトパルプを主原料とする。当該クラフトパルプは晒クラフトパルプ(NBKP)でも、未晒クラフトパルプ(NUKP)であってもよいが、パルプ原料の少なくとも70%以上が針葉樹となるよう原料調整することにより、紙紐に必要な引張り強度を維持することが出来る。
針葉樹クラフトパルプに混合する他のパルプとしては、広葉樹パルプ等の木材パルプ、マニラ麻パルプ、サイザル麻パルプ、亜麻パルプ、ケナフパルプ等の非木材パルプ、および紙の強度を損なわない範囲で古紙パルプを配合する事も出来る。
これらのパルプは、ビ−タ−等の叩解機による叩解処理を経て原紙用の原料に供される。
【0008】
叩解処理の程度は、撚紙後の紙ひもの用途によって設定され、強度の高い紙ひもを得ようとする場合は叩解を進める必要がある。この場合、マニラ麻の配合率を高くするのも強度の高い紙ひもを得るのに有効である。
又、本発明の原紙には、必要に応じて湿潤紙力増強剤、各種の填料、サイズ剤および歩留り向上剤等の添加剤を配合することも出来る。
特に、湿潤紙力増強剤は、本発明の紙ひも網状体を植生用に使用する場合、ある程度の期間にわたって雨水による紙の強度劣化を防止するのに効果的である。この場合の、湿潤紙力増強剤は、特に限定されるものではないが、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ジアルデヒドデンプン、ポリアクリルアミド及びポリエチレンイミンから選択された少なくとも1種が本発明に好適に適用出来る。
又、サイズ剤としては、ロジン系のほかアルキルケテンダイマー、アルケニル無水コハク酸等の内添サイズ剤や各種の合成高分子型の表面サイズ剤が使用可能である。
更に又、歩溜まり向上剤は、抄紙機におけるパルプや填料のロスを少なくし製紙の収率向上のために添加され、例えばポリアクリルアミドを代表とする有機高分子系電解質や、硫酸アルミニウムを代表とする無機塩類が本発明の原紙に適用可能である。
【0009】
本発明を構成する原紙を製造するには、上記の原料を所定の割合で配合した抄紙原料のスラリーを湿式抄紙機にて抄造することにより行われる。
本発明の原紙を抄造する湿式抄紙機は、紙ひも網状体に必要な引張り強度を十分に確保するために円網抄紙機を使用する。
本発明の原紙の坪量は、坪量が20〜80g/m2であるのが好ましく、より好ましくは30〜50g/m2である。20g/m2に満たないと撚紙時に切断しやすく、80g/m2を超えると剛性が高くなって撚りにくくなり易い。
【0010】
又、本発明を構成する原紙は、針葉樹クラフトパルプ100 %若しくは前記複数のパルプ成分の混抄紙からなる単層紙のほか、2ないし3層の抄き合わせ紙とした構成でも良い。本発明の原紙は、JIS P8113による常態での引張強さの縦/横比が5〜15であることが必要である。当該引張強さの縦/横比が5に満たないと、紙ひも製造の際、原紙の原反からテ−プ状にスリットする時に紙切れのおそれがあり、一方、15を超えて大きいとテ−プ状にスリットする時に縦方向に裂けるおそれがあるので好ましくない。
【0011】
上記の工程によって得られた原紙は幅5〜50mmで巻長さが500m程度の巻き取りにスリット加工してテープ状に裁断し、撚糸機にセットして撚りをかけることにより紙ひもに加工される。本発明で使用する紙ひもは、コストの点から1本で使用するのが好ましいが、必要に応じ何本かを編んで使用しても良い。紙ひもの太さは特に限定がないが、 取扱いやすさからみて、直径が1〜10mm位が好適である。
【0012】
上記の工程で得られた紙ひもを使用して本発明の紙ひも網状体を作成するには、編網機を用いて通常の網製造技術により、有結節網若しくは無結節網に編網すればよい。
本発明の紙ひも網状体は、特に無結節網に編網することが好ましい。無結節網に編網することにより、結び目がなく連接部が平面的になり、かつ重量が軽く嵩張らないために、植生用に使用する際、種子、肥料等が付着した紙等の貼り付けの作業性が向上する作用効果を奏する。又、網目が正確で落目がないために植生用に法面に施した場合、外観が良い。更に又、無結節網は有結節網に比べて連接部がほつれやすいので、植生用に使用した場合、土壌への同質化が容易になる利点を有する。
又、本発明の紙ひも網状体を有結節網として供給する場合には、予め紙ひもに油等を含浸して滑性を与えておくことが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の紙ひも網状体に適用可能な無結節網の事例を、図1〜7として挙げておく。すなわち、図1は貫通型と称され2子の網糸の子糸を互いに交叉させ、網糸は連接部を貫通して直線的に伸びる構造を有し、図2は千鳥型で2子の網糸の子糸を2〜3回交叉させたもので、網糸はジグザグに伸びた構造を有し、図3は、亀甲型で2子の網糸の子糸を3〜4回交叉させたもので、網糸は連接部を経て直線的に伸びる構造を有し、図4はラッセル網と称され、いわゆる「レ−ス網」にてつくられた網地であり、図5はもじ網(普通もじ網)と称され縦糸を撚り合わせ、その間に横糸を通して網目としたもので、図6はもじ網(改良もじ網)と称され上記横糸を撚り合わせたものを用い、目ずれを小さくしたもので、図7は織網で糸を単純に交叉させたものであり、これらは何れも本発明の紙ひも網状体の実施態様である。
【0014】
本発明においては、紙ひもの太さや網目の大きさを任意に調節することにより、様々な用途展開が可能である。
尚、本発明の紙ひも網状体には、必要に応じて、耐水性の付与又は物理強度の向上を目的に、樹脂成分を塗布若しくは含浸しても良い。この場合の樹脂成分の塗布若しくは含浸は網状体に加工する前の段階、すなわち紙ひもや原紙に予め施しておいても良い。
【0015】
このようにして作成された紙ひも網状体を植生用に使用するには、単体で法面に敷設する植生マットを定着するために使用したり、法面に敷設した本発明の紙ひも網状体の上に種子、 肥料等を含有する客土を吹き付ける現場客土吹き付け用に使用したり、当該網状体に予め種子、 肥料等を直接付着させたり、種子、 肥料等が付着した紙等を貼り付けて法面に敷設される。又、本発明の紙ひも網状体は、農園芸用の畑の土中、あるいは法面の土中に埋設したり、 それらの地表面に敷設することにより、網状体を構成する吸水膨潤性の紙ひもが、雨水を吸水するとともに、吸水した雨水を安定的に保水し、種子の発芽及び生長を促進することが出来る。
尚、本発明の紙ひも網状体は、植生用のネット以外にも、例えば、買物袋、収納袋等の包材や、室内のインテリア材料、窓のブラインド、電気スタンドの傘のカバ−、植物の生育時に植物体を誘引したり結束するための園芸用ネット、魚網及び建築現場用の防護網等幅広い用途に応用が可能である。
【0016】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
国産の未晒クラフトパルプ(NUKP)を60゜SRに叩解して水性スラリ−を作成し、これにポリアミドエピクロルヒドリン樹脂からなる湿潤紙力増強剤(昭和高分子社製、商品名「ポリフィックス301」)を、該水性スラリ−に対して2 %となるよう添加し製紙用原料を作成した。該原料を円網抄紙機に適用して、坪量30g/m2の原紙を作成した。
得られた原紙の引張り強さをJIS P8113に準じて測定したところ、縦方向が8.6Kg/15mm、横方向が1.6Kg/15mmであって、縦/横比は5.4であった。
次いでこの原紙をボビンワインダ−にて幅40mmの細長いテ−プ状にスリット加工し、これを撚紙機にセットして28回/30cmの撚りをかけて、直径が3mmの紙ひもを作製した。この紙ひもの強度はJISZ1518による測定で15Kgであった。
この紙ひもを市販の編網機に供し、図1に示す本発明による貫通型の無結節網を作成した。
このようにして編網された紙ひも網状体の一面に、通常の植生基材、すなわち薄紙に植物種子、 肥料、 土壌改良剤をPVA糊剤によって付着保持させたものを接着させ植生ネットを作成した。
この植生ネットを道路工事で形成された山腹の法面に敷設し、アンカ−ピンにて固定した。その結果、数年でネットの植生基材に内在していた植物の根が法面にしっかり張った状態となり、自然現象または人工的に地盤が緩むようなことがあっても、法面が崩落することはなかった。勿論、本発明の紙ひも網状体は経年とともに土壌と同質化し植物のさらなる生長に寄与することも確認された。
【0017】
実施例2
NUKP80重量%とマニラ麻パルプ20重量%とを混合して60゜SRに叩解して水性スラリ−を作成した以外は、全て実施例1と同じ条件にて原紙を作成した。
得られた原紙の引張り強さをJIS P8113に準じて測定したところ、縦方向が11.8Kg/15mm、横方向が2.1Kg/15mmであって、縦/横比は5.6であった。
この原紙を使用して、実施例1と同じ条件にて、紙ひも及び紙ひも網状体を作成し、さらに実施例と同様にして植生ネットを作成した。
この植生ネットを道路工事で形成された山腹の法面に敷設し、アンカ−ピンにて固定した。その結果、数年でネットの植生基材に内在していた植物の根が法面にしっかり張った状態となり、自然現象または人工的に地盤が緩むようなことがあっても、法面が崩落することはなかった。勿論、本発明の紙ひも網状体は経年とともに土壌と同質化し植物のさらなる生長に寄与する事も確認された。
【0018】
実施例3
国産の未晒クラフトパルプ(NUKP)を50゜SRに叩解して水性スラリ−を作成し、これにポリアミドエピクロルヒドリン樹脂からなる湿潤紙力増強剤(昭和高分子社製、商品名「ポリフィックス301」)を、該水性スラリ−に対して2.5 %となるよう添加し製紙用原料を作成した。該原料を円網抄紙機に適用して、坪量41.5g/m 2 の原紙を作成した。
得られた原紙の引張り強さをJIS P8113に準じて測定したところ、縦方向が13.1Kg/15mm、横方向が1.9Kg/15mmであって、縦/横比は6.8であった。
この原紙を使用して、実施例1と同じ条件にて、紙ひも及び紙ひも網状体を作成し、さらに実施例1と同様にして植生ネットを作成した。
この植生ネットを道路工事で形成された山腹の法面に敷設し、アンカーピンにて固定した。その結果、数年でネットの植生基材に内在していた植物の根が法面にしっかり張った状態となり、自然現象または人工的に地盤が緩むようなことがあっても、法面が崩落することはなかった。勿論、本発明の紙ひも網状体は経年とともに土壌と同質化し植物のさらなる成長に寄与する事も確認された。
【0019】
比較例1
外国産の広葉樹からなる未晒クラフトパルプ(LUKP)60重量%と未晒クラフトパルプ(NUKP)40重量%との混合パルプを55゜SRに叩解して水性スラリ−を作成し、これにポリアミドエピクロルヒドリン樹脂からなる湿潤紙力増強剤(昭和高分子社製、商品名「ポリフィックス301」)を、該水性スラリ−に対して2%となるよう添加し製紙用原料を作成した。該原料を長網抄紙機に適用して、坪量26.9g/m 2 の原紙を作成した。
得られた原紙の引張り強さをJIS P8113に準じて測定したところ、縦方向が5.1Kg/15mm、横方向が1.7Kg/15mmであって、縦/横比は3.0であった。
次いでこの原紙をボビンワインダ−にて幅40mmの細長いテ−プ状にスリット加工し、これを撚紙機にセットして28回/30cmの撚りをかけて、直径が3mmの紙ひもを作成したところ、頻繁に紙切れが生じ紙ひもの作成が困難であった。
【0020】
【発明の効果】
本発明の紙ひも網状体は、素材が木材パルプから構成されるので、如何なる用途に適用しても、その廃棄処理の際に土壌中への同化性に優れるので生態環境的にも(エコロジー的にも)利点があり、又、網状体を構成する縦ひもと横ひもの太さ、物理強度、編み間隔を調節することにより、用途に応じた特性を任意に付与することが出来る。
そして、本発明の紙ひも網状体を植生用に応用する場合は、原紙に湿潤紙力増強剤により耐水性を付与しておけば、長期間雨水に曝されてもそれに耐え得る耐水性を維持しながら、かつ木材パルプによる原紙特有の吸水性により、吸水した雨水を安定的に保水し、種子の発芽及び成長を促進でき、法面の緑化と強化を図るという作用効果を期待出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る貫通型の無結節網の平面図
【図2】本発明に係る千鳥型の無結節網の平面図
【図3】 本発明に係る亀甲型の無結節網の平面図
【図4】 本発明に係るラッセル網からなる無結節網の平面図
【図5】本発明に係る普通もじ網からなる無結節網の平面図
【図6】本発明に係る改良もじ網からなる無結節網の平面図
【図7】本発明に係る織網からなる無結節網の平面図
Claims (12)
- 針葉樹クラフトパルプを70%以上配合し、 JIS P 8113 により測定された引張り強さの縦/横比が、5〜15である原紙からなる紙ひもから構成されることを特徴とする紙ひも網状体。
- 前記原紙の坪量が20〜80g/m2であることを特徴とする請求項1に記載の紙ひも網状体。
- 前記原紙が円網抄紙機により抄造されたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の紙ひも網状体。
- 前記紙ひも網状体が無結節網から構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の紙ひも網状体。
- 前記原紙に湿潤紙力増強剤が含有されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の紙ひも網状体。
- 前記湿潤紙力増強剤が、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ジアルデヒドデンプン、ポリアクリルアミド及びポリエチレンイミンから選択された少なくとも1種からなることを特徴とする請求項5に記載の紙ひも網状体。
- 針葉樹クラフトパルプを70%以上配合し、 JIS P 8113 により測定された引張り強さの縦/横比が、5〜15である原紙からなる紙ひもから構成されることを特徴とする植生用紙ひも網状体。
- 前記原紙の坪量が20〜80g/m2であることを特徴とする請求項7に記載の植生用紙ひも網状体。
- 前記原紙が円網抄紙機により抄造されたものであることを特徴とする請求項7乃至請求項8のいずれかに記載の植生用紙ひも網状体。
- 前記紙ひも網状体が無結節網から構成されることを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれかに記載の植生用紙ひも網状体。
- 前記原紙に湿潤紙力増強剤が含有されていることを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれかに記載の植生用紙ひも網状体。
- 前記湿潤紙力増強剤が、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ジアルデヒドデンプン、ポリアクリルアミド及びポリエチレンイミンから選択された少なくとも1種からなることを特徴とする請求項11に記載の植生用紙ひも網状体。
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