JP3749182B2 - ヒト子宮頸癌抑制タンパク質、そのタンパク質をコードするポリヌクレオチド、そのポリヌクレオチドで形質転換された細胞およびその発現ベクターを用いて癌細胞の増殖を抑制する方法 - Google Patents

ヒト子宮頸癌抑制タンパク質、そのタンパク質をコードするポリヌクレオチド、そのポリヌクレオチドで形質転換された細胞およびその発現ベクターを用いて癌細胞の増殖を抑制する方法 Download PDF

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Description

【0001】
発明の属する技術分野
本発明は、ヒト子宮頸癌抑制タンパク質、そのタンパク質をコードするポリヌクレオチド、そのポリヌクレオチドを含む発現ベクター、前記発現ベクターで形質転換された細胞、前記発現ベクターを用いて癌細胞の増殖を抑制する方法および前記ポリヌクレオチドを含む癌の予防および治療用医薬組成物に関する。
【0002】
背景技術
癌抑制タンパク質は、正常細胞から癌細胞への形質転換を抑制するので、その活性の喪失、たとえば、突然変異は正常細胞の悪性形質転換を起こし得る(Weinberg RA, Science, 254, 1138-1146 (1991);およびKlein G., FASEB J., 7, 821-825 (1993))。
【0003】
20以上の癌抑制遺伝子とこれらの突然変異によって惹起される癌素因症候群(cancer-predisposition syndrome)が報告されている(Haber DA et al., Lancet, 351, 1-8 (1998))。これらのうち、p53癌抑制遺伝子をコードする配列の変化が遺伝性由来の大部分のヒト癌を誘発することが明らかにされている(Weinberg RA, 前記文献参照;Klein G., 前記文献参照;およびBishop JM, Cell, 64, 235-248 (1991))。しかし、子宮頸癌組織の一部、すなわち、2%〜11%のみがp53突然変異を示し(Crook, T. et al., Lancet, 339, 1070-1073 (1992))、バズビー−アール R.M.C.ら(Busby-Earle, R.M.C. et al., Br. j. Cancer, 69, 732-737 (1994))は、子宮頸癌の場合、他の癌抑制遺伝子があると示唆した。したがって、子宮頸癌を抑制する遺伝子を確認する必要があった。
【0004】
発明の開示
したがって、本発明の目的は、癌抑制タンパク質、このタンパク質をコードするポリヌクレオチド、このポリヌクレオチドを含む発現ベクターおよびこの発現ベクターで形質転換された細胞を提供することである。
【0005】
本発明の他の目的は、前記ベクターを用いて癌細胞の増殖を抑制する方法を提供することである。
【0006】
本発明のさらなる他の目的は、前記ポリヌクレオチドを含む、癌の予防または治療用医薬組成物を提供することである。
【0007】
本発明の一態様によって、配列番号:2のアミノ酸配列を有する、ヒトから単離された癌抑制タンパク質が提供される。
【0008】
発明の詳細な記載
本発明の癌抑制タンパク質、すなわちヒト子宮頸癌抑制1タンパク質(human cervical cancer suppressor 1 protein、以下、HCCS−1タンパク質と称する)は、配列番号:2のアミノ酸配列を有し、分子量は約9kDaである。しかし、前記タンパク質の機能に否定的な影響を及ぼさない範囲でタンパク質のアミノ酸残基の種々の置換、付加および/または欠失が行われてもよい。また、目的に応じてタンパク質の一部が使用されてもよい。本明細書に使用された用語「本発明の癌抑制タンパク質」はそのような変形されたアミノ酸およびその断片を含む。したがって、本発明はその範囲内に配列番号:2のアミノ酸配列を有するHCCS−1タンパク質と実質的に同一なアミノ酸配列を有するポリペプチドおよびその断片を含む。本明細書に使用された用語「実質的に同一なポリペプチド」とは、そのアミノ酸配列が配列番号:2のアミノ酸配列と、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上の相同性を示すポリペプチドをいう。
【0009】
本発明のHCCS−1タンパク質は遺伝子コードに従ってHCCS−1タンパク質のアミノ酸配列から類推される塩基配列を含むポリヌクレオチド(以下、「HCCS−1遺伝子」という)によってコードされてもよい。コドンの縮退性(degeneracy)によって同一のアミノ酸をコードする相異するいくつかのコドンが存在し得ること知られているので、本発明のHCCS−1遺伝子はHCCS−1タンパク質のアミノ酸配列から類推される種々の塩基配列を含んでもよい。好ましいHCCS−1遺伝子は配列番号:1の塩基配列を有し、この遺伝子は555bp長さであり、79個のアミノ酸残基の翻訳領域(open reading frame)を含む。配列番号:1の塩基配列は2000年3月24日にジーンバンク(GenBank)に登録番号第AF249277号として登録された。
【0010】
本発明のHCCS−1遺伝子またはタンパク質は、ヒト組織から得られるか、公知のDNAまたはペプチド合成方法に従って合成されてもよい。また、このように製造された遺伝子を通常のベクターに挿入して発現ベクターを製造した後、これをさらに適切な宿主細胞、たとえば、大腸菌または酵母のような微生物、またはマウスまたはヒト細胞のような動物細胞に導入してもよい。
【0011】
ついで、形質転換された宿主を本発明のDNAまたはタンパク質を大規模生産するのに使用してもよい。たとえば、本発明のHCCS−1遺伝子をベクターpCEV−LAC(Miki, T. et al., Gene, 83, 137-146(1989))に挿入して製造した発現ベクター(HCCS−1/pCEV−LACと命名する)で大腸菌JM109を形質転換させ、JM109/HCCS1と命名された大腸菌形質転換体を得、これを特許手続上の微生物寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の規定により、2000年4月10日付で韓国生命工学研究所遺伝子銀行(Korean Collection for Type Cultures(KCTC);住所:大韓民国大田廣域市儒城區魚隠洞52番地)に寄託番号第KCTC 0768BP号として寄託した。
【0012】
ベクターの製作の際には、用いられる宿主細胞によって、プロモーター、ターミネーター、自己複製配列および分泌シグナルなどのような発現調節配列を適宜選択できる。
【0013】
本発明のHCCS−1遺伝子は正常のヒト組織、たとえば、正常の子宮頸部、胎盤、腎臓、肝、骨格筋および心臓組織では発現されるが、子宮頸癌組織および転移性腸骨リンパ節組織(metastatic common iliac lymph node tissue)のような癌組織、および前骨髄球性白血病細胞株HL−60、HeLa子宮頸癌細胞、慢性骨髄性白血病K−562細胞、リンパ性白血病MOLT−4細胞、バーキットリンパ腫Raji細胞、SW480結腸癌細胞、A549肺癌細胞およびG361黒色腫細胞等の癌細胞株では発現されない。正常の組織において、HCCS−1遺伝子転写物の大部分は0.6kbの長さを有するが、1.6または1.0kb転写物もある。
【0014】
このようにして発現された本発明のHCCS−1タンパク質は、癌細胞のアポトーシスを誘導する活性を有する。具体的には、本発明のHCCS−1タンパク質は、ミトコンドリアから細胞質へ、シトクロムcの放出を誘導してDNA断片化(fragmentation)に至るようにする。また、本発明のHCCS−1遺伝子は、原形質膜脂質の変化を誘発させるが、たとえば、内部小葉(inner leaflet)のホスファチジルセリン(PS)を細胞外部に転位させて非可逆的な細胞死を引起こす。さらに、本発明のHCCS−1遺伝子は細胞がアドリアマイシンなどの化学療法剤またはUVCなどの放射線によって誘発されたアポトーシス経路にさらに敏感になるようにする。本発明のHCCS−1遺伝子は癌−促進タンパク質、たとえば、変異体p53癌抑制タンパク質、Bc1−2またはc−Mycの抑制−調節を誘導する。
【0015】
本発明のHCCS−1タンパク質の前記のようなアポトーシス−誘導活性は癌細胞の増殖を抑制するのに活用することができる。したがって、本発明は本発明のHCCS−1遺伝子を含む発現ベクターを癌細胞に導入して細胞のアポトーシスを誘導することを含む、癌細胞の増殖を抑制する方法を提供する。本発明の方法には、いずれのタイプの癌細胞も使用できる。好ましくは、子宮頸部、胎盤、腎臓、肝、骨格筋および心臓の細胞であり、さらに好ましくは、子宮頸癌細胞である。
【0016】
本発明はまた、その範囲内に活性成分として本発明の癌抑制遺伝子および薬剤学的に許容され得る担体、賦形剤または他の添加剤を含む、癌の治療または抑制用医薬組成物を含む。本発明の医薬組成物は好ましくは注射投与用として調製される。
【0017】
本発明の医薬組成物は通常の方法で患者の癌性組織に投与して組織のアポトーシスを誘導する。たとえば、本発明の癌抑制遺伝子はKimらの方法(Kim, J. S. et al., J. Controlled Release, 53, 175-182(1998))に従って疎水化されたポリ−L−リジン誘導体を用いてカプセル化し、生成したカプセル化された遺伝子を患者の癌性組織に注射する。
【0018】
実際に投与される癌抑制遺伝子の量は、治療する疾患、選択された投与経路、患者の年齢、性別および体重、および患者の症状を含む種々の関連因子を考慮して決定されなければならない。
【0019】
実施例
以下、本発明を下記実施例によってさらに詳しく説明するが、これらは本発明を例示するのみであり、本発明を制限しない。
【0020】
実施例1: m RNAの相違点表示 (differential display)
(段階1)総RNAの分離
子宮筋腫患者から子宮摘出中に正常な子宮頸部(exocervical)組織試料を得、子宮全摘出(radical hysterectomy)中に未処置の原発性子宮頸癌組織試料および転移性腸骨リンパ節組織試料を得た。ヒト子宮頸癌細胞株CUMC−6(Kim, J.W. et al., Gynecol. Oncol., 62, 230-240 (1996))はウェーマウス(Waymouth)MB751/1培地で培養した。
【0021】
市販のシステム(RNeasy total RNA kit, Qiagen Inc., Germany)を用いて前記組織試料および細胞から総RNAを抽出した後、メッセージクリーンキット(Message clean kit, GenHunter Corp., Brookline, MA)を用いてこれからDNA混濁物を除去した。
【0022】
(段階2)相違点の表示 (differential display)
相違点の表示は、リアングらの方法(Liang et al., Science, 257, 967-971 (1992);およびCancer Res., 52, 6966-6968 (1992))を若干修正して次の通り行った。
【0023】
段階1で得られた各0.2μgの総RNAを固定オリゴ−dTプライマー(RNAimagae kit, GenHunter)としてプライマーH−T11A(配列番号:3)を用いて逆転写させた後、同一の固定オリゴ−dTプライマーおよび任意のプライマー5' 13mer(RNAimage primer set 1, H-AP 1-40)を用いて0.5mM[α−35S]−標識されたdATP(1,200 Ci/mol)の存在下でポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を行った。95℃で40秒、40℃で2分、72℃で40秒からなるPCR熱サイクルを40回繰り返した後、最終的に72℃で5分間反応させた。このようにして得られたPCR産物を6%ポリアクリルアミド配列決定ゲルで電気泳動させた後オートラジオグラフィーにかけた。
【0024】
図1は、固定オリゴ−dTプライマーおよび任意の5' 13mer H−AP37(配列番号:4)を用いた、正常な子宮頸部組織、子宮頸癌組織、転移性組織および子宮頸癌細胞株CUMC−6の相違点表示結果を示し、ここで矢印は、正常な子宮頸部組織で特異的に発現され、CG373と命名された193bp断片を指す。この結果は、断片CG373が癌抑制遺伝子候補物質であることを意味する。
【0025】
乾燥した配列決定ゲルから断片CG373のバンドを切り取り、15分間水を煮沸して断片CG373を溶出させた。断片CG373をもって[α−35S]−標識されたdATPおよび20μM dNTPを使用しない状態で前記と同一の条件を用いてPCRを行った。増幅された断片CG373をTAクローニングシステム(Promega, USA)を用いてpGEM-T Easyベクターにクローニングし、シーケナーゼ・バージョン2.0 DNA配列決定システム(Sequenase Version 2.0 DNA Sequencing System, United States Biochemical Co., USA)を用いてこの塩基配列を決定して配列番号:5の塩基配列を得た。断片CG373の塩基配列をBLASTおよびFASTAプログラムを用いてジーンバンク(GenBank)データベースと比較分析した結果、この断片はジーンバンクデータベースに登録された塩基配列とは配列の類似性がほとんどなかった。
【0026】
実施例2:cDNAライブラリスクリーニング
バクテリオファージλgt11ヒト肺胚繊維芽細胞cDNAライブラリ(韓国ソウルの漢陽大学のIYジョン教授から供与された)を32P−標識されたCG373 cDNAプローブを用いてプラークハイブリダイゼーション(Sambrook, J. et al., Molecular Cloning: A Laboratory mannual, New York: Cold Spring Harbor Laboratory (1989))でスクリーニングすることにより全長cDNAクローンを得た(HCCS−1と命名する)。全長HCCS−1 cDNAクローンの塩基配列を決定した。
【0027】
全長HCCS−1 cDNAクローンは配列番号:1のヌクレオチド配列を有する555bp挿入体、および79個アミノ酸残基(配列番号:2)からなり、分子量が約9kDaのポリペプチドをコードする翻訳領域全長を含む。全長HCCS−1 cDNAクローンのヌクレオチド配列はGenBankに2000年3月24日付で寄託番号第AF249277号として登録された。
【0028】
全長HCCS−1 cDNAをベクターpCEV−LAC(Miki, T. et al., Gene, 83, 137-146 (1989))に挿入して組換えベクターHCCS−1/pCEV−LACを得、大腸菌JM109を組換えベクターHCCS−1/pCEV−LACで形質転換させてJM109/HCCS1と命名され形質転換された大腸菌を得、これを韓国遺伝子銀行(Korean Collection for Type Cultures、住所:305−333大韓民国大田廣域市儒城區魚隠洞52番地)に2000年4月10日付で寄託番号第KCTC 0768BP号として寄託した。
【0029】
HCCS−1タンパク質を確認するために、全長HCCS−1 cDNAを原核生物発現ベクターpGEX4T−1(Amersham Pharmacia, USA)のBamHIおよびSalI部位に挿入した。生成した組換えベクターHCCS−1/pGEX4T−1で大腸菌BL21を形質転換させた。生成した形質転換体をLB培地で培養し、イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシド(IPTG)を加えることによりHCCS−1遺伝子の発現を誘導し、反応混合物を37℃で3時間反応させた。誘導前と誘導後に採取した培養試料からタンパク質試料を得、サムブルックらの方法(Sambrook et al., 前記文献参照)に従ってSDS−PAGEを行った。
【0030】
図2は、HCCS−1遺伝子で形質転換された大腸菌の誘導前と誘導後のタンパク質試料のSDS−PAGE分析結果を示す。図2から分かるように、誘導後に35kDaタンパク質が発現され、このタンパク質はpGEX4T−1に由来する26kDaタンパク質と融合したHCCS−1タンパク質からなっている。この結果は、HCCS−1タンパク質が約9kDaの分子量を有することを意味する。
【0031】
実施例3:ノーザンブロット分析
種々の正常な組織、癌組織および癌細胞株においてHCCS−1遺伝子の発現水準を測定するために、次のようにノーザンブロット分析を行った。
【0032】
実施例1の段階1の方法を繰り返して正常な子宮頸部組織、原発性子宮頸癌および転移性腸骨リンパ節組織、およびヒト子宮頸癌細胞株CUMC−6およびHeLa(ATCC CCL−2)から総RNAを製造した。各々20μgの総RNAを変性させた後、1%ホルムアルデヒドアガロースゲルで電気泳動した後、ナイロン膜(Boehringer-Mannheim, Germany)に転移させた。得られたブロットを、レディプライム(rediprime)II無作為プライムラベリングシステム(Amersham, England)を用いて32P−標識された無作為−プライムHCCS−1 cDNAプローブと42℃で一晩ハイブリダイズした。ノーザンブロット分析結果を同様に2回繰り返して、デンシトメトリーで定量し、同一のブロットをβ−アクチンプローブとハイブリダイズしてmRNA総量を確認した。
【0033】
正常のヒト12多重組織(Clontech)とヒト癌細胞株(Clontech)を用いて供給者の処方に従ってノーザンブロット分析を行った。
【0034】
図3Aは、正常の子宮頸部組織、原発性子宮頸癌組織および子宮頸癌細胞株HeLaおよびCUMC−6のHCCS−1 cDNAプローブを用いたノーザンブロット分析結果であり;図3Bは、同一のブロットをβ−アクチンプローブでハイブリダイズした結果である。図3Aおよび3Bから分かるように、HCCS−1遺伝子の発現水準は正常の子宮頸部組織では高かったが、子宮頸癌組織および子宮頸癌細胞株ではほとんどなかった。
【0035】
図4Aは、種々の正常ヒト組織、すなわち、脳、心臓、骨格筋、結腸、胸腺、脾臓、腎臓、肝、小腸、胎盤、肺および末梢血液白血球組織のHCCS−1 cDNAプローブを用いたノーザンブロット分析結果であり;図4Bは同一のブロットをβ−アクチンプローブでハイブリダイズした結果である。図4Aおよび4Bから分かるように、正常の胎盤、腎臓、肝、骨格筋および心臓組織においても約1.6kbの優勢なHCCS−1 mRNA転写物が過剰発現され、低い発現水準を示す他の組織は発現水準が低くなる順に肺、脾臓、末梢血液白血球および結腸組織を含む。また、胎盤、腎臓、肝、骨格筋および心臓組織においては約1.0および0.6kbの転写物が確認された。
【0036】
図5Aは、ヒト白血病およびリンパ腫細胞株、すなわち、前骨髄球性白血病HL−60 細胞、HeLa子宮頸癌細胞、慢性骨髄性白血病細胞株K−562細胞、リンパ性白血病MOLT−4、バーキットリンパ腫Raji細胞、SW480結腸癌細胞、A549肺癌細胞およびG361黒色腫細胞のHCCS−1 cDNAプローブを用いたノーザンブロット分析結果であり;図5Bは、同一のブロットをβ−アクチンプローブでハイブリダイズした結果である。図5Aおよび5Bから分かるように、ヒト白血病およびリンパ腫細胞株においては、0.6、1.0および1.6kb HCCS−1転写物が検出されなかった。
【0037】
実施例4:ヒトHCCS−1遺伝子で形質移入されたH eLa 細胞の製造
(段階1)発現ベクターの製造
実施例2で製造した発現ベクターHCCS−1/pCEV−LACをSalIで切断して555bp全長HCCS−1 cDNAを含む断片を得た。次いで、前記SalI断片を真核細胞発現ベクターpCEV−27(Miki, T. et al., Gene, 83, 137-146(1989))のSalI部位に挿入して発現ベクターHCCS−1/pCEV−27を得た。
【0038】
(段階2)形質移入(transfection)
段階1で得た発現ベクターHCCS−1/pCEV−27をリポフェクトアミン(lipofectamine, Gibco BRL)を用いてHeLa子宮頸癌細胞株(ATCC CCL−2)に導入した後、その結果得られた発現ベクターHCCS−1/pCEV−27で形質移入(transfect)されたHeLa細胞を0.6mg/mlのG418(Gibco)が補足された培地で選別した。対照群としてpcDNA3のみを含むHeLa細胞の個体群を製造した。
【0039】
形質移入されたHeLa細胞をクローニングし、HCCS−1遺伝子の過剰発現について選別した。実施例1の段階1の操作を繰り返すことにより、形質移入されたHeLa細胞から総RNAを得て電気泳動させた後ナイロン膜に移した。ブロットを32P−標識された無作為−プライムHCCS−1 cDNAプローブと一晩ハイブリダイズした。
【0040】
図6は、各々HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞(HCCS−1)、ベクターpcDNA3のみで形質移入されたHeLa細胞(pcDNA3)および野生型HeLa母細胞のノーザンブロット分析結果を示す。図6から分かるように、実施例3に示された正常の子宮頸部組織のものと同一の単一の0.6kb mRNA転写物がHCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞では発現されたが、pcDNA3のみで形質移入されたHeLa細胞および野生型HeLa母細胞では発現されなかった。
【0041】
実施例5:HCCS−1遺伝子による癌細胞の成長阻害
HCCS−1遺伝子が子宮頸癌細胞の成長に及ぼす影響を調査するために、各々1×105細胞の、実施例4の段階2で得られたHCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞、pcDNA3のみで形質移入されたHeLa細胞および野生型HeLa細胞を各々9日間培養した。3つの独立した実験において、3つのフラスコに入っている細胞をトリプシン(Sigma)処理して脱着させた後、生存した細胞をトリパンブルー染色排除法(trypan blue dye exclusion, Freshney, I.R., Culture of Animal Cells, 2nd Ed. A.R. Liss, New York (1987))を用いて0、1、3、5、7および9日目に各々計数した。データは3回測定した値の平均±S.D.として示した。
【0042】
図7は、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞(HCCS−1)、pcDNA3のみで形質移入されたHeLa細胞(pcDNA3)および野生型母細胞の成長曲線を示す。図7から分かるように、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞の死滅率はpcDNA3のみで形質移入された細胞および野生型HeLa細胞の場合に比べて増加した。野生型HeLa細胞と比較すると、培養後9日目にはHCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞の50%のみが生存した。このような結果はHCCS−1遺伝子がHeLa子宮頸癌細胞の成長を阻害することを意味する。
【0043】
実施例6:HCCS−1遺伝子のアポトーシス−誘導活性
HCCS−1遺伝子がアポトーシス−誘導活性を有するかどうかを調査するために、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞のDNAの断片化、シトクロム cの細胞質転位、膜PS変化および化学療法剤−誘発されたアポトーシスを次のようにして調査した。
【0044】
(1)DNA断片化分析
実施例4の段階2で得たHCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞、pcDNA3のみで形質移入されたHeLa細胞および野生型HeLa母細胞をウェーマウス(Waymouth)MB751/1培地で3、5または7日間培養した後、無血清培地で1日間さらに培養した。細胞を集め、プロテイナーゼK 100μg/mlを含有する溶解緩衝液(10 mM Tris-HCl, pH 7.4, 10 mM EDTA, 10 mM NaCl, and 0.5% SDS)中で48℃で一晩溶解した。これに、1/5容量の5M NaClおよび同量のイソアミルアルコールを加えてDNAを沈殿させた。DNAペレットをTE緩衝液(10 mM Tris-HCl, pH 7.8, 1 mM EDTA)にさらに溶解し、RNase A 0.1mg/mlで37℃で4時間処理した。5μgのDNAを1%アガロースゲルで電気泳動し、エチジウムブロマイドで染色し、紫外線の下で可視化した。
【0045】
図8は、3、5および7日目のHCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞(各々3日、5日および7日)、7日目のpcDNA3のみで形質移入されたHeLa細胞(pcDNA3)および7日目の野生型HeLa母細胞のDNA断片化分析結果を各々示す。図8から分かるように、無血清培地における細胞死の途中、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞では野生型母細胞に比べて時間経過によるDNAのオリゴヌクレオソームラッダー (oligonucleosomal ladders)への断片化が明らかであったが、これは、HCCS−1遺伝子が子宮頸癌細胞においてアポトーシスを誘導することを意味する。
【0046】
(2)シトクロムcの細胞質転位(translocation)
形質移入された細胞においてシトクロムcの細胞質転位を調査するために、アカオらの方法(Akao Y. et al., Cancer Res, 54, 2468-71 (1994))に従って細胞成分分画のシトクロムc含量を次のようにして調査した。
【0047】
(段階1)細胞成分分画化
実施例4の段階2で得られたHCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞をPBSで洗浄し、氷上で低張性溶液(10mM 4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸、10mM MgClおよび42mM KCl)に5分間懸濁させた。細胞を30ゲージ針に通し、600gで10分間遠心分離して粗核を取り集めた。上澄液を10,000gで10分間遠心分離して上澄液を得た後、これを100,000gで90分間さらに遠心分離した。生成したペレットおよび上澄液を輕膜(ミトコンドリア分画)および細胞質分画として各々使用した。
【0048】
(段階2)ウェスタンブロッティング
細胞質およびミトコンドリア分画のシトクロムc含量を測定するために、次のようにしてウェスタンブロッティングを行った。
【0049】
段階1で得られた細胞質およびミトコンドリア分画を10%SDS−PAGEで電気泳動した後、ニトロセルロース膜にエレクトロブロットさせた。膜をトリス緩衝食塩水(TBS; 10 mM Tris-HCl, pH 7.5および150 mM NaCl)中で5%脱脂粉乳と1時間反応させ、1次抗体、すなわち、単クローン性マウス抗−シトクロムc(PharMingen, USA)と4℃で16時間反応させた。その結果得られた膜を洗浄した後、1:1,000で稀釈された2次抗体、すなわち、西洋わさびペルオキシダーゼ結合2次ヤギ抗−マウスまたはヤギ抗−ウサギ免疫グロブリン(Jackson ImmunoResearch)と室温で反応させた。ECL−ウェスタンブロット検出キット(Amersham, Buckinghamshire, UK)でタンパク質を示した。
【0050】
図9は、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞(HCCS−1)および野生型HeLa母細胞(wild)のミトコンドリアおよび細胞質分画のウェスタンブロッティング分析結果を示す。図9から分かるように、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞において、ミトコンドリア分画のシトクロムcは枯渇されたが一方、細胞質分画のシトクロムcはこれに伴う形で増加した。この結果は、HCCS−1遺伝子がミトコンドリアから細胞質にシトクロムcの放出を誘導することを示す。
【0051】
(3)膜PS変化
原形質膜PS転位を調査するために、アネキシン(annexin)V/PI分析システム(Vermes I et al., J. Immunol Methods., 184, 39-51 (1995))と結合したフローサイトメトリー分析(Flow cytometric analysis)を次の通り行った。
【0052】
実施例4の段階2で得られたHCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞1×107個を冷PBSで洗浄し、10×結合緩衝液(100 mM HEPES pH 7.4, 1.5 M NaCl, 50 mM KCl, 10 mM MgCl2および18 mM CaCl2)10μlに稀釈した。アポトーシスキット(TACSTM Annexin V-FITC, Trevigen, Inc., Gaithersburg, MD, USA)の製造者の処方に従ってアネキシンV−接合体1μlおよびヨウ化プロピジウム(PI)10μlをこれに加えた。生成した細胞懸濁液を暗条件の室温で15分間培養し、1×結合緩衝液400μlをこれに加えた後、コールターXLエピックス・フローサイトメーター(Coulter XL Epics Flow Cytometer, Coulter Corp., Miami, FL)で分析した。
【0053】
図10Aおよび10Bは、アネキシンV−FITCおよびPIを用いた、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞および野生型HeLa母細胞のフローサイトメトリー分析結果を各々示す。図10Aおよび10Bにおいて、log緑色蛍光(アネキシンV−FITC)対log赤色蛍光(PI)は4つの個体群を示す:生存標的細胞を示す、2つの蛍光染料にすべて陰性である細胞(R1;下段左側四分面);初期アポトーシス細胞を特定するアネキシンV−FITC−陽性およびPI−陰性細胞(R2;下段左側四分面);後期アポトーシスまたは壊死細胞を証明する、2つの蛍光染料にすべて陽性である細胞(R3;上段右側四分面);および透過処理化された膜のみを有する細胞を示す、アネキシンV−FITC−陰性およびPI−陽性細胞(R4;上段左側四分面)(Aubry J-P et al., Cytometry, 37, 197-204 (1999))、図10Aおよび10Bから分かるように、生存可能細胞(R1)、初期アポトーシス細胞(R2)、および後期アポトーシスまたは壊死細胞(R3)が存在し、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞の22%が初期アポトーシス過程にある反面、野生型HeLa細胞は2.2%が初期アポトーシス過程にある。この結果は、HCCS−1遺伝子がアポトーシスに係わる原形質膜の脂質変化を誘導することを示す。
【0054】
前記アネキシンV/PIフローサイトメトリ結果はHCCS−1がHeLa子宮頸癌細胞株においてアポトーシスを誘導することから、(2)のシトクロムc放出結果と十分な相互関係にある。
【0055】
(4)アドリアマイシンまたはUVCで誘発されたアポトーシス
薬物または紫外線がHCCS−1遺伝子で形質移入された細胞のアポトーシスを誘発するかどうかを調査するために、ヘッドリーの方法(Hedley, D. W.(in Flow Cytometry, DNA Analysis from Paraffin-embedded Blocks (eds Darzynkiewicz, Z. & Crissman, H. A.) 139 (Academic Press, San Diego, 1990))に従って細胞周期動的分析を行った。
【0056】
実施例4の段階2で得られたHCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞および野生型母細胞を対数期中期(mid-log phase)まで培養し、0.5%ウシ胎児血清を含むウェーマウスMB 752/1培地で36時間培養して細胞成長をG/G期で止まるようにした。細胞をアドリアマイシン(各々0.1および2μg/ml)またはUVC(50J/m)で処理した後、0.5%ウシ胎児血清を含有するウェーマウスMB 752/1培地で培養した。24時間後、HeLa細胞を収穫し、トリプシンで処理し、70%エタノールで固定させた。
【0057】
2×106個の固定された細胞にPI染色溶液(Sigma)50μg/mlおよびRNase A(Boerhinger Mannheim)100単位/mlを加えた。1時間培養後、細胞のDNA含量をFACSキャリバー(FACS Caliber,Becton Dickinson)を用いて488nmで蛍光分析によって測定した。試料当り最少1x10細胞をモディフィット(Modfit)5.2ソフトウエアを用いて分析した。
【0058】
図11Aおよび11Bは、各々アドリアマイシンまたはUVCで処理しなかった、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞および野生型母細胞の細胞周期グラフであり;図11Cおよび11Dは0.1μg/mlアドリアマイシン処理後のグラフであり;図11Eおよび11Fは2μg/mlアドリアマイシン処理後のグラフであり;図11Gおよび11HはUVC処理後のグラフであり、ここでM1はG/G期;M2はS期;M3はG/M期;そしてM4はアポトーチックサブG/G期を示す。図11A〜11Hから分かるように、アドリアマイシンは野生型母細胞およびHCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞間の細胞周期進行と関連して細胞個体群において有意な差異を誘導しなかった。野生型HeLa細胞において、数々の細胞はアドリアマイシンまたはUVC処理後アポトーチックサブG/G期に止まっていた。対照的に、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞の相当量は依然としてアポトーチックサブG/G期に止まっていた。この結果は、HCCS−1遺伝子が細胞を薬物または紫外線−誘発されたアポトーシスにさらに敏感に誘導することを意味する。
【0059】
本発明を前記特定実施態様と関連して記述したが、添付した特許請求範囲によって定義される本発明の範囲内で、当該分野の熟練者が本発明を多様に変形および変化させ得ることは当然である。
【0060】
特許手続上の微生物寄託の国際的承認に関するブダペスト条約
国際様式
規則7.1に基づいて発行された原寄託に関する受託証
受領人:キム、ジン・ウー
大韓民国、135−110 ソウル、カングナム−ク
アプクジュン−ドン、ヒュンダイ・アパートメント 118−804
Figure 0003749182

【図面の簡単な説明】
本発明の前記および他の目的および特徴は、下記の図面を伴う本発明の詳細な説明によって明白になる。
【図1】 図1は、正常な子宮頸部組織、子宮頸癌組織、転移性組織および子宮頸癌細胞株CUMC−6の相違点表示結果である。
【図2】 図2は、HCCS−1遺伝子で形質転換された大腸菌の誘導前および誘導後のタンパク質試料のSDS−PAGE分析結果である。
【図3】 図3Aは、正常な子宮頸部組織、原発性子宮頸癌組織および子宮頸癌細胞株HeLaおよびCUMC−6においてHCCS−1遺伝子の発現水準を示すノーザンブロット分析結果であり、図3Bはβ−アクチンプローブとハイブリダイズした同一ブロットである。
【図4】 図4Aは、正常なヒト組織において、HCCS−1遺伝子の発現水準を示すノーザンブロット分析結果であり、図4Bはβ−アクチンプローブとハイブリダイズした同一ブロットである。
【図5】 図5Aは、ヒト白血病およびリンパ腫細胞株において、HCCS−1遺伝子の発現水準を示すノーザンブロット分析結果であり、図5Bはβ−アクチンプローブとハイブリダイズした同一ブロットである。
【図6】 図6は、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞、ベクターpcDNA3のみで形質移入されたHeLa細胞および野生型母細胞においてHCCS−1遺伝子の発現水準を示すノーザンブロット分析結果である。
【図7】 図7は、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞、ベクターpcDNA3のみで形質移入されたHeLa細胞および野生型母細胞の成長曲線である。
【図8】 図8は、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞、ベクターpcDNA3のみで形質移入されたHeLa細胞および野生型母細胞のDNA断片化分析結果である。
【図9】 図9は、細胞質およびミトコンドリア分画のシトクロム c含量を示すウェスタンブロッティング分析結果である。
【図10】 図10Aおよび10Bは、アネキシン(Annexin)V−FITCおよびPIで染色された、HCCS−1-形質移入されたHeLa細胞および野生型母細胞のフローサイトメトリー分析結果である。
【図11】 図11Aおよび11Bは、各々アドリアマイシンまたはUVCで処理しなかった、HCCS−1遺伝子で形質移入されたHeLa細胞および野生型母細胞の細胞周期グラフである。
【図12】 図11Cおよび11Dは0.1μg/mlアドリアマイシン処理後のグラフである。
【図13】 図11Eおよび11Fは2μg/mlアドリアマイシン処理後のグラフである。
【図14】 図11Gおよび11HはUVC処理後のグラフである。
【配列表】
Figure 0003749182
Figure 0003749182
Figure 0003749182
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Claims (8)

  1. 配列番号:2のアミノ酸配列からなる、ヒトから分離された癌抑制タンパク質。
  2. 請求項1に記載の癌抑制タンパク質をコードするポリヌクレオチド。
  3. 配列番号:1のヌクレオチド配列からなる、請求項2記載のポリヌクレオチド。
  4. 請求項2または3に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。
  5. 大腸菌JM109/HCCS1 ( KCTC 0768BP ) に含まれ、請求項2に記載のポリヌクレオチドが挿入されたベクターHCCS−1/pCEV−LACである、請求項4記載の発現ベクター。
  6. 微生物または動物細胞であって、請求項4に記載の発現ベクターで形質転換された細胞。
  7. 大腸菌JM109/HCCS1(KCTC 0768BP)である、請求項6記載の細胞。
  8. 治療的有効量の請求項2または3に記載のポリヌクレオチドおよび薬剤学的に許容され得る担体を含む、癌の予防または治療用医薬組成物。
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