JP3748104B2 - 燃焼装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃焼装置に係り、更に詳しくは、燃焼装置の排気口に強風が吹き付けて逆風が生じた場合でも安定した燃焼制御を行う燃焼装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、給湯や風呂の落とし込み、暖房運転を行う燃焼装置が開発され普及している。このような燃焼装置には、燃焼によって発生した熱を貯留部に貯留した湯水や熱媒体と熱交換して加熱する貯湯式燃焼装置や、燃焼によって発生した熱を通水パイプ内を流動する水と熱交換して加熱する走水式燃焼装置などがある。これらの燃焼装置は、通常、住戸外の壁面などに排気口を外方や側方へ向けて設置される。
【0003】
ところで、地上では殆ど風がない場合でも、高層マンションなどの特に高層階では風が強く、20〜30m/sの強風が発生することも多い。このため、高層階の住戸のベランダやバルコニーに燃焼装置を設置すると、排気口に向けて強風が吹き付け、排気流路内に強風が逆流する逆風現象が生じる。逆風が生じると、排気ガスがスムーズに排出されずに排気閉塞状態に陥り、不完全燃焼によって煤や有害ガスが発生して安定した燃焼が阻害される。
また、高層階などで生じる強風は極めて不安定で、短時間に繰り返して発生することもあれば、長時間継続することもある。このため、高層階に設置された燃焼装置では、逆風が不規則に発生する環境に晒され、安定した燃焼が一層阻害される要因となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、逆風の発生を検知することにより、逆風検知時には燃焼状態を切り換えて、逆風に耐える燃焼を可能にした燃焼装置も試みられている。
ところが、前記したように、逆風の発生が極めて不規則なため、この様な燃焼装置では、逆風の発生や停止に応じて逐一燃焼状態が切り換わり、安定した燃焼制御を行うには更なる改良を要するものであった。
本発明は、このような事情に鑑みて提案されるもので、逆風が不規則に頻発する場合でも安定した燃焼制御を行うことのできる燃焼装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明者らは以下の技術的手段を講じた。
則ち、送風機から供給される空気を燃料に混合して燃焼部で燃焼させ、燃焼によって発生した熱を利用して貯留部に貯留した湯水または熱媒体を加熱し、前記貯留部に貯留された湯水の温度を所定の温度に制御する燃焼装置において、前記燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備え、該逆風検知手段の検知に基づいて逆風の発生を判別したときは、燃焼要求に対して燃焼部における燃焼量を所定値まで増加させると共に、送風機の供給空気量を増加させ、さらに貯留された湯水の設定温度の下限を下方向にシフトさせる、及び/又は、設定温度の上限を上方向にシフトさせて全体的に温度制御幅を拡大することにより逆風対応制御が行われることを特徴とする燃焼装置である。
【0006】
本発明によれば、逆風の発生を判別すると、燃焼量を増加させると共に供給空気量も燃焼量に見合った量に増加させる。これにより、排気ガスの圧力が増大し、排気流路を逆流しようとする逆風は排気ガスに押し戻されて逆流が阻止される。従って、燃焼量が低い場合に生じる排気閉塞が緩和されて安定した燃焼が可能となる。
【0007】
本発明では前記したように、逆風の発生を判別すると、燃焼部における燃焼量および空気供給量を増加させる逆風対応制御が行われる。従って、定常時に比べて逆風の発生時は貯留部に貯留された湯水や熱媒体は短時間に加熱されて上限温度まで上昇する。このため、逆風の発生時は例えば貯留部の自動保温のために頻繁に燃焼および燃焼停止が繰り返され、燃焼装置の耐久性に支障を生じる。
【0008】
しかし、本発明によれば、逆風の発生時には貯留された湯水の設定温度の下限を下方向にシフトさせる、及び/又は、設定温度の上限を上方向にシフトさせて全体的に温度制御幅を拡大するので、燃焼および燃焼停止の頻度を低減させ、燃焼装置の耐久性を向上させることができる。
【0009】
なお逆風検知手段には種々の構成を採用することができる。例えば、所定の空気圧力を印加すると常閉接点を開成する風圧スイッチを用い、排気流路の排気口近傍に固定された検圧管と風圧スイッチとを接続管で繋いだ構成を採ることができる。この構成によれば、逆風停止状態では常閉接点が閉成している。そして、排気口の近傍に強風が吹き込むと検圧管に加わる空気圧力が接続管を介して風圧スイッチに加わり、常閉接点が開成して逆風状態を検知することができる。
【0010】
また、逆風検知手段は、燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる所定圧力を有する逆風の有無を検知する構成を採ることができる。則ち、風圧スイッチを用いる構成では、検知する逆風の圧力(風速)を予め設定することも可能である。この構成によれば、例えば、20m/sの風速の逆風を検知したときに風速30m/sの逆風に耐える燃焼を行わせるような逆風対応制御を行うことができ、逆風の風速が急上昇した場合でも安定した燃焼を行うことが可能となる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、送風機から供給される空気を燃料に混合して燃焼部で燃焼させ、燃焼によって発生した熱を利用して貯留部に貯留した湯水または熱媒体を加熱し、前記貯留部に貯留された湯水の温度が所定の下限温度まで低下すると燃焼を開始する一方、湯水の温度が所定の上限温度まで上昇すると燃焼を停止して貯留部に貯留した湯水または熱媒体の温度を制御する燃焼装置において、前記燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備え、該逆風検知手段の検知に基づいて逆風の発生を判別したときは、燃焼要求に対して燃焼部における燃焼量を所定値まで増加させると共に、送風機の供給空気量を増加させ、さらに前記燃焼が開始される下限温度よりも低い別の下限温度に切換設定する逆風対応制御が行われることを特徴とする燃焼装置である。
【0012】
本発明においても逆風の発生を判別すると、燃焼量を増加させると共に供給空気量も燃焼量に見合った量に増加させる。これにより、排気ガスの圧力が増大し、排気流路を逆流しようとする逆風は排気ガスに押し戻されて逆流が阻止される。従って、燃焼量が低い場合に生じる排気閉塞が緩和されて安定した燃焼が可能となる。
また本発明では、逆風の発生時には温度制御における下限温度を所定値だけ低下させた別の下限温度に切換設定して下限温度と上限温度との温度幅を拡大する制御を付加する。これにより、貯留部に貯留された湯水や熱媒体を下限温度から上限温度まで上昇させる時間が増大し、逆風状態における貯留部の自動保温のための燃焼および燃焼停止の頻度が低減して、燃焼装置の耐久性を向上させることができる。
【0013】
本発明は、逆風状態であって、給湯が行われていない場合に適用するのが好適である。例えば自動保温機能を有する燃焼装置に本発明を適用する場合は、逆風状態であって、給湯が停止し暖房運転あるいは貯留部の自動保温の燃焼制御が行われている際(停水焚き上げ時)に適用するのが好適である。
これは、給湯時に貯留部の保温の下限温度を低下させると給湯の温度変動が増大して使い勝手に支障を生じるためである。一方、暖房運転中や停水焚き上げ時は、給湯時のように直接的な温度変動の支障を受け難く、下限温度を低下することによって燃焼および燃焼停止の頻度を効果的に低減可能である。
【0014】
また請求項3に記載の発明は、送風機から供給される空気を燃料に混合して燃焼部で燃焼させ、燃焼によって発生した熱を利用して貯留部に貯留した湯水または熱媒体を加熱し、前記貯留部に貯留された湯水の温度が所定の温度制御幅に納まる様に制御する燃焼装置において、前記燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備え、該逆風検知手段の検知に基づいて逆風の発生を判別したときは、燃焼要求に対して燃焼部における燃焼量を所定値まで増加させると共に、該燃焼量に応じて送風機の供給空気量を増加させ、さらに前記温度制御幅を拡大する逆風対応制御が行われることを特徴とする燃焼装置である。
【0015】
本発明においても逆風の発生を判別すると、燃焼量を増加させると共に供給空気量も燃焼量に見合った量に増加させる。これにより、排気ガスの圧力が増大し、排気流路を逆流しようとする逆風は排気ガスに押し戻されて逆流が阻止される。従って、燃焼量が低い場合に生じる排気閉塞が緩和されて安定した燃焼が可能となる。
また本発明では、逆風の発生時には温度制御幅を拡大するので貯留部に貯留された湯水や熱媒体を上昇させるのに要する時間が増大し、逆風状態における貯留部の自動保温のための燃焼および燃焼停止の頻度が低減して、燃焼装置の耐久性を向上させることができる。
【0016】
また請求項4に記載の発明は、送風機から供給される空気を燃料に混合して燃焼部で燃焼させ、燃焼によって発生した熱を利用して貯留部に貯留した湯水または熱媒体を加熱し、前記貯留部に貯留された湯水の温度が所定の温度制御幅に納まる様に制御する燃焼装置において、前記燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備え、該逆風検知手段の検知に基づいて逆風の発生を判別したときは、燃焼要求に対して燃焼部における燃焼量を所定値まで増加させると共に、該燃焼量に応じて送風機の供給空気量を増加させ、さらに前記温度制御幅の上限を上方にシフトさせ、及び/又は下限を下方にシフトさせる逆風対応制御が行われることを特徴とする燃焼装置である。
【0017】
本発明においても逆風の発生を判別すると、燃焼量を増加させると共に供給空気量も燃焼量に見合った量に増加させる。これにより、排気ガスの圧力が増大し、排気流路を逆流しようとする逆風は排気ガスに押し戻されて逆流が阻止される。従って、燃焼量が低い場合に生じる排気閉塞が緩和されて安定した燃焼が可能となる。
また本発明では、逆風の発生時には温度制御幅をシフトするので貯留部に貯留された湯水や熱媒体を上昇させるのに要する時間が増大し、逆風状態における貯留部の自動保温のための燃焼および燃焼停止の頻度が低減して、燃焼装置の耐久性を向上させることができる。
【0018】
また請求項5に記載の発明は、前記逆風検知手段が予め定められた逆風判別時間だけ継続して逆風状態を検知したときは、逆風対応制御が行われ、前記逆風検知手段が予め定められた定常判別時間だけ継続して逆風停止状態を検知したときは、通常燃焼制御に移行することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃焼装置である。
【0019】
逆風が生じても短時間であれば燃焼に与える影響は少ないので、このような短時間の逆風に対して逆風の判別を行わないのが望ましい。
本発明によれば、燃焼に影響を及ぼさないような短時間の逆風が検知されても逆風として判別しない。これにより、逆風対応制御と通常燃焼制御とが頻繁に切り換わるような不具合を除去することができ、安定した燃焼制御を行うことが可能である。
また本発明によれば、定常判別時間よりも短い間隔で逆風が頻繁に生じている場合には逆風の停止の判別を行わず、逆風の発生頻度が低減して定常判別時間よりも長い間隔になれば逆風の停止を判別する。
これにより、逆風の発生頻度の低下を的確に判別して逆風対応制御を解除することができ、逆風を逐一判別して逆風対応制御と通常燃焼制御とが頻繁に切り換わるような不具合を除去することができる。
【0020】
請求項6に記載の本発明は、前記逆風検知手段が、所定の判別時間内に所定の検知回数だけ逆風停止状態から逆風状態への変動を検知したときは、所定の逆風対応制御に切り換わり、続いて逆風の停止を検知した時点から予め定められた待機時間だけ逆風対応制御を継続し、その後に通常燃焼制御に移行することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の燃焼装置である。
【0021】
また請求項8に記載の発明も同趣旨の発明であり、請求項8に記載の発明は、燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備えた燃焼装置において、前記逆風検知手段が、所定の判別時間内に所定の検知回数だけ逆風停止状態から逆風状態への変動を検知したときは、所定の逆風対応制御に切り換わり、続いて逆風の停止を検知した時点から予め定められた待機時間だけ逆風対応制御を継続し、その後に通常燃焼制御に移行することを特徴とする燃焼装置である。
ここで請求項8でいう逆風対応制御には、例えば燃焼を停止する様なものも含む。後記する請求項9についても同様である。
【0022】
則ち、本発明は、逆風の断続が頻繁に生じると推測される判別条件を規定して、頻繁に生じると判別した場合には、逆風対応制御を所定の待機時間だけ延長するものである。
本発明によれば、逆風の発生状況を的確に判別することにより、頻繁に逆風が生じる期間は逆風対応制御を継続させて逆風対応制御と通常燃焼制御が頻繁に切り換わることを抑えることができ、安定した燃焼制御が可能となる。
【0023】
また、請求項7に記載の本発明は、前記逆風検知手段が、所定の判別時間内に所定の検知回数だけ逆風停止状態から逆風状態への変動を検知したときは、所定の逆風対応制御に切り換わり、それ以降に、予め定められた定常判別時間だけ継続して逆風停止状態を検知したときには逆風対応制御を解除して通常燃焼制御に移行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃焼装置である。
【0024】
また請求項9に記載の発明も同趣旨の発明であり、請求項9に記載の発明は、燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備えた燃焼装置において、前記逆風検知手段が、所定の判別時間内に所定の検知回数だけ逆風停止状態から逆風状態への変動を検知したときは、所定の逆風対応制御に切り換わり、それ以降に、予め定められた定常判別時間だけ継続して逆風停止状態を検知したときには逆風対応制御を解除して通常燃焼制御に移行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃焼装置である。
【0025】
則ち、本発明は、逆風の断続が頻繁に生じると推測される判別条件を規定して、頻繁に生じると判別した場合には、更に、逆風の停止を判別する際の条件を規定するものである。
本発明においても、逆風の発生状況を的確に判別することにより、頻繁に逆風が生じる期間は逆風対応制御を継続させる。これにより、逆風対応制御と通常燃焼制御が頻繁に切り換わることを抑えることができ、安定した燃焼制御が可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照して本発明の実施形態の燃焼装置を詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は第1実施形態の燃焼装置1の内部構造を示す正面図および側面図、図2は図1に示す燃焼装置1の流水回路図、図3は図1に示す燃焼装置1の制御系の要部構成を示すブロック図、図4は図1に示す燃焼装置1の逆風の判別および逆風対応制御の動作を示すフローチャート、図5は図4の動作を示すタイミングチャートである。
ここで、本実施形態の燃焼装置1の制御動作の説明に際しては、燃焼装置1の構成を把握する必要がある。そこで、動作説明に先立って燃焼装置1の基本構成を説明する。
【0027】
燃焼装置1は、図1,図2の様に、本体部2、燃焼部3および消音器4により構成される。本体部2は、大きく燃焼空間部5と貯留部6とに分かれている。燃焼部3と燃焼空間部5とは、貯留部6内に貯留される熱媒体を加熱する加熱手段7として機能する。本体部2は、全体形状が円筒形であり、2重構造となっていて内部に貯留部6が形成されている。より具体的には、本体部2は外筒8と内筒9とを有し、その内部に熱媒体を貯留できる構造を有する。また、本体部2の上半分には、上鏡板10と下鏡板11とによって囲まれた大容量の熱媒体室12が形成されている。
【0028】
熱媒体室12には、複数の燃焼ガス通路13が形成されている。燃焼ガス通路13は、貯留部6の熱媒体室12を軸方向に貫通する貫通孔である。また、燃焼部3は、灯油等の液体燃料の燃焼を行うバーナを備えており、燃料噴射ノズル15が内蔵されている。また、燃焼部3は、送風機16を具備しており、本体部2の下方に位置する燃焼空間部5に接続されている。燃焼空間部5は、燃焼部3の燃焼室として機能する。
【0029】
一方、本体部2の上部には、消音器4が設けられている。消音器4は、外観が円筒状または直方体状で、内部がラビリンス構造となっており、燃焼空間部5で燃焼した燃焼ガスをラビリンスで減圧しつつ排気して燃焼音を低減させるものである。尚、図1,図2では、消音器4のラビリンス構造を省略している。
【0030】
また、図1,図2の様に、消音器4の下流側端部に位置する排気口63の近傍には逆風検知手段70が設けられている。逆風検知手段70は、排気口63に固定された検圧管71と、排気流路外に設けられた風圧スイッチ72と、これらの検圧管71および風圧スイッチ72を繋ぐ接続チューブ73で構成される。
【0031】
検圧管71は、金属製の円筒管で開口を排気口63の外方へ向けて排気流路内の右端に固定されている。また、風圧スイッチ72は、図3の様に、常閉接点72aと開口72bを有し、開口72bに所定の空気圧力を印加することにより常閉接点72aを開成する圧力検知スイッチである。
また、接続チューブ73はシリコーンゴムで製され、高温に晒される検圧管71と排気流路外に位置する風圧スイッチ72の開口72bとを接続して検圧管71の受ける空気圧力を風圧スイッチ72へ伝達する機能を有する。
【0032】
この燃焼装置1では、図2の様に、燃焼部3の燃料噴射ノズル15から噴射された燃料は、燃焼空間部5内において燃焼し、高温の燃焼ガスと火炎とを発生する。燃焼ガスは、熱媒体室12内の燃焼ガス通路13を流れ、消音器4を通過した後、外部に排出される。熱媒体室12内の熱媒体は、燃焼ガス通路13を流れる高温の燃焼ガスにより加熱され昇温する。
【0033】
貯留部6には、熱媒体として不凍液が貯留され、貯留部6の内部には、コイル状の熱交換器17,18が内蔵されている。熱交換器17には第1流水回路20が接続され、熱交換器18には第2流水回路21が接続されている。また、貯留部6には、貯留部6内で加熱された熱媒体が循環する負荷回路22が接続されて暖房運転の機能を構成している。
【0034】
第1流水回路20は、カランなどに接続され外部に湯水を流出する給湯回路である。第1流水回路20は、熱交換器17に外部から水を給水する給水回路23と、熱交換器17で加熱された湯水が流れ出る高温湯回路25と、給水回路23から分岐された流水バイパス回路26とを有し、要求に応じて外部に湯水を供給する。そして流水バイパス回路26を流れる冷水のバイパス水量と高温湯回路25に流れる高温の湯水の量とをバイパス水量調節弁27によって調節し、これらの湯水を混合して湯水の温度を調節する。また高温湯回路25と流水バイパス回路26との混合部分の下流側には、給湯回路29が接続されている。給湯回路29には、水量調節弁28と出湯温度センサ30が設けられ、出湯温度センサ30の検知温度が前記したバイパス水量調節弁27等にフィードバックされると共に、水量調節弁28によって総水量が調節される。給水回路23には、水量センサ31と水温センサ32が設けられ、高温湯の温度が80℃程度となる様に燃焼部3の燃焼量が調節される。
【0035】
給湯回路29には、後述するバイパス水路37に繋がる注湯バイパス回路47が設けられている。注湯バイパス回路47は、浴槽(図示せず)の落とし込みを行う回路であり、中途に注湯電磁弁48と、注湯水量センサ50と、逆止弁51,52が設けられている。注湯水量センサ50は、注湯バイパス回路47を流れる水量を検知するものであり、この検知信号に基づき注湯電磁弁48を開閉することにより、浴槽内に貯留する湯水の量が調整される。また、逆止弁51,52は、浴槽側からの湯水の逆流を防止するものである。
【0036】
第2流水回路21は、いわゆる追い焚き回路であり、熱交換器18側から浴槽(図示せず)へ湯水を送る往側回路35と、浴槽から熱交換器18側に湯水を戻す戻り側回路36とを有し、往側回路35と戻り側回路36との間には、両者をバイパスするバイパス水路37が設けられている。また、往側回路35には、当該往側回路35内に滞留する湯水を必要に応じて排出する水抜回路38が設けられている。
【0037】
戻り側回路36には、水位センサ40と、循環ポンプ41、水流スイッチ43および湯温センサ45が設けられている。また、戻り側回路36とバイパス水路37との分岐部には三方弁46が設けられ、必要に応じて三方弁46が開閉される。即ち、浴槽への落とし込みを行う場合には、三方弁46はバイパス水路37と循環ポンプ41とを連通し、熱交換器18を閉止する。また、浴槽内の湯水を追い焚きする場合は、三方弁46は熱交換器18と循環ポンプ41とを連通し、バイパス水路37を閉止する。
【0038】
循環回路22は、貯留部6から暖房端末55に熱媒体を流出する循環往路56と、暖房端末55から貯留部6に熱媒体を戻す循環復路57とにより構成された密閉回路である。循環往路56の中途には、循環回路22内を流れる熱媒体を圧送するための循環ポンプ58が設けられている。循環ポンプ58は吸い込み側が貯留部6側に接続され、循環ポンプ58の吐出側は暖房端末55側に接続されている。循環回路22には、循環往路56の中途で循環ポンプ58より下流側と、貯留部6とをバイパスするポンプ保護バイパス回路60が設けられている。
【0039】
貯留部6には、内部に貯留する熱媒体の温度を測定するためのサーミスタを用いた温度センサ62が設けられている。温度センサ62は安定した検知精度を得るために貯留部6の上方側に取り付けられている。この温度センサ62の検知温度に基づいて燃焼部3が駆動され、貯留部6内の熱媒体は沸騰しない程度の80℃以上の温度に維持されている。
【0040】
本実施形態の燃焼装置は上記した構成であり、燃焼制御は、図3の様に、CPUを用いた制御回路部80によって統括して行われる。制御回路部80は、A/D変換回路やD/A変換回路、I/Oポートなどを備え、センサの検知信号やスイッチの切換信号を参照しつつ、予めROM86に格納されたプログラムやデータあるいはRAM85に記憶したデータを参照して燃焼に必要な制御信号を生成するデジタル制御を行う。
【0041】
逆風検知手段70の風圧スイッチ72は制御回路部80に接続されている。風圧スイッチ72は逆風停止時には常閉接点72aを閉成している。そして、検圧管71に逆風が加わり接続チューブ73を介して風圧スイッチ72の開口72bに空気圧力が印加されると、常閉接点72aが開成して制御回路部80に逆風の検知信号を送出する。本実施形態では、逆風検知手段70の検知信号を制御回路部80で受けて信号処理を行うことにより、逆風の判別を行う構成としている。
【0042】
また、前記した貯留部6の保温制御は次の様にして行われる。則ち、温度センサ62の検知温度が75℃まで低下すると、制御回路部80は燃焼制御部81に制御信号を送出して燃料噴射ノズル15から所定燃焼量(本実施形態では燃焼号数10号)の燃料を噴射させると共に、送風機制御部82に制御信号を送出して送風機16を燃焼量に対応した空気供給量で駆動して燃焼制御を開始する。そして、温度センサ62の検知温度が85℃まで上昇すると、制御回路部80は燃焼制御部81および送風機制御部82の駆動を停止して燃焼制御を停止させる。この動作を繰り返すことにより、貯留部6内の熱媒体は80℃以上に自動的に保温される。
【0043】
また、カランが開かれて水量センサ31が水流を検知すると、制御回路部80は燃焼制御部81および送風機制御部82に制御信号を送出して温度設定部(不図示)で設定された温度に応じた燃焼量で燃焼を行いつつ給湯が行われる。
また、暖房運転スイッチ83を操作すると、制御回路部80は循環制御部84に制御信号を送出して循環ポンプ58を駆動し、暖房端末55に熱媒体を循環させて暖房運転が開始される。この場合、貯留部6の熱媒体は前記制御によって略80℃に自動保温される制御が行われる。
【0044】
次に、第1実施形態の燃焼装置1に適用する逆風の判別および逆風対応制御の動作を図3〜図5を参照して詳細に説明する。尚、以下の説明では、各部の制御は制御回路部80で統括して行うことを前提として述べる。
【0045】
A)運転スイッチ(不図示)がオン操作されるまでは初期設定を行いつつ待機する(図4ステップ100〜102参照)。初期設定では、貯留部6の保温制御のための設定温度を75℃オン/85℃オフに設定すると共に、判別フラグおよびタイマーをリセットする。タイマーは逆風判別時間を計時する2秒タイマーと正常判別時間を計時する10秒タイマーを有する。また、判別フラグは、2秒タイマーによって計時される逆風判別時間だけ継続して逆風検知手段70が逆風状態を検知したときに逆風の発生と判別してオンされるフラグである。
【0046】
B)運転が開始され、逆風検知手段70が逆風を検知しないときは、貯留部6の自動保温の燃焼量を燃焼号数10号に設定すると共に、設定温度を初期設定と同一の75℃オン/85℃オフに設定して自動保温を継続する(図4ステップ102,103,114,120,122,123参照)。
【0047】
C)逆風検知手段70が逆風を検知すると、2秒タイマーの計時を開始し、2秒が経過するまでに逆風が停止すると2秒タイマーをリセットして貯留部6の自動保温を継続する(図4ステップ102〜108,114,120,121,122,123、図5(a)参照)。
【0048】
D)一方、2秒経過しても逆風検知状態が継続すると逆風の発生を判別して判別フラグをオンにする。そして、2秒タイマーをリセットし、逆風対応制御に移行する。則ち貯留部6の自動保温の燃焼量を燃焼号数25.5号(本実施形態では燃焼装置1の最大燃焼量)に増加設定する。なお本実施形態では、燃焼号数に対応した風量で送風が行われる様に制御されており、燃焼号数が増大すると燃焼時の風量も増加する。
また上記した燃焼号数の増加と共に、設定温度を65℃オン/85℃オフに切換設定する。則ち設定温度の下限を下方向にシフトさせて全体的に温度制御幅を拡大している。また見方を代えれば設定温度の中心を変更したこととなる。
そしてこの状態で逆風状態における自動保温を継続する(図4ステップ102〜113、図5(a),(b),(d)参照)。但し、水量センサ31の検知信号を受ける給湯中は、逆風状態であっても、貯留部6の自動保温の燃焼量を燃焼号数25.5号に設定したまま、設定温度を75℃オン/85℃オフに戻す(図4ステップ102〜112,123、図5(a)〜(d)参照)。
【0049】
E)判別フラグがオンの状態で逆風が検知されなくなると、10秒タイマーの計時を開始し、10秒が経過するまでに再び逆風が検知されると、上記C)の制御工程に戻る。この場合は、逆風の検知は行うが、判別フラグが既にオンされているので、逆風対応制御は継続したままである(図4ステップ103,114〜117,102、図5(a)参照)。
【0050】
F)一方、10秒が経過するまで逆風が検知されない状態が継続すると、逆風の停止を判別して判別フラグをリセットする。そして、10秒タイマーをリセットし、貯留部6の自動保温の燃焼量の設定を燃焼号数10号に戻すと共に、設定温度を75℃オン/85℃オフに切換設定して通常燃焼制御における自動保温を継続する(図4ステップ103,114〜123、図5(a)〜(d)参照)。
【0051】
この様に、本実施形態によれば、燃焼に与える影響の少ない短時間の逆風については逆風の発生として判別しないので、このような逆風が頻発しても、逆風対応制御と通常燃焼制御とが頻繁に切り換わることがない。また、逆風が検知されない状態が定常判別時間だけ継続しなければ逆風の停止と判別しないので、その間に頻繁に逆風が生じても逆風対応制御を継続したままである。これにより、逆風の影響を最小限に抑えつつ安定した燃焼制御を行うことが可能となる。
尚、本実施形態では、逆風判別時間を2秒、定常判別時間を10秒に設定したが、これらの時間は燃焼装置1の燃焼能力や設置場所に応じて適宜に設定可能である。
【0052】
また上記した実施形態では、逆風対応制御の一つとして、設定温度を75℃オン/85℃オフから65℃オン/85℃オフに切換設定した。則ち本実施形態では、設定温度の下限を下方向にシフトさせて全体的に温度制御幅を拡大した。しかしこれに代わる方策として、例えば75℃オン/90℃オフの様に上限側を上方にシフトさせてもよい。また65℃オン/90℃オフの様に上限側を上方にシフトさせ、下限側を下方にシフトさせてもよい。則ち本発明は、温度制御のヒステリシスを増大させたものである。
【0053】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の逆風の判別および逆風対応制御の動作を図3および図6,図7を参照して詳細に説明する。尚、図6は第2実施形態の制御動作を示すフローチャート、図7はその動作を示すタイミングチャートである。
ここで、第2実施形態の燃焼装置1の基本構成は、前記図1〜図3に示した第1実施形態の燃焼装置1と同一である。本実施形態では、燃焼装置1を支障なく燃焼させることができる逆風の最大許容風速を予め把握し、逆風検知手段70で検知する逆風の風速をこの最大許容風速値に設定している。そして、最大許容風速を超える逆風が生じた場合に燃焼を禁止させる逆風対応制御を行うものである。以下に、動作の詳細を説明する。
【0054】
G)運転スイッチ(不図示)がオン操作されるまでは初期設定を行いつつ待機する(図6ステップ130〜132参照)。初期設定によって、逆風の検知回数、タイマーおよび判別フラグをリセットすると共に、カウントフラグをオンにセットする。ここで、タイマーは判別時間を計時する1分タイマーであり、カウントフラグは検知回数のカウントの可否を区別するフラグである。また、判別フラグは、判別時間(1分間)内に逆風検知手段70によって所定回数(3回)の逆風状態が検知されたときにオンされるフラグである。
【0055】
H)運転が開始され、逆風検知手段70が逆風を検知しないときは、燃焼要求に対して通常の燃焼制御処理を行う(図6ステップ132,133,145,152,150,151参照)。
【0056】
I)逆風検知手段70が逆風状態を検知すると、1分タイマーの計時を開始し検知回数を1増加させると共にカウントフラグをオフに設定し、燃焼を禁止する逆風対応制御を行う(図6ステップ132,133〜139,142参照)。そして1分が経過するまで逆風状態が継続すると、燃焼禁止の状態を維持する(図6ステップ132,133〜136,143、図7(a)参照)。
【0057】
J)1分が経過しても逆風状態が継続しているときは、検知回数をリセットし、燃焼禁止状態を継続しつつ再び1分タイマーの計時を開始する(図6ステップ132〜136,143,144,139,142参照)。
この制御工程J)は、逆風の検知状態が継続する間は繰り返されて燃焼禁止は継続したままとなる。そして、逆風が検知されなくなると、燃焼禁止の逆風対応制御を解除して定常の燃焼制御を再開する(図6ステップ132,133,145,152〜154,150,151、図7(a)参照)。
【0058】
K)一方、制御工程I)において、一分が経過するまでに逆風が検知されなくなると、制御回路部80は、タイマーの計時を継続しつつ、燃焼禁止を解除し、カウントフラグをオンに設定する(図6ステップ132〜139,142参照)。この後、再び逆風が検知されると、前記制御工程I)に戻って検知回数を1増加させると共に、燃焼禁止の逆風対応制御を再開する。この制御工程I)および制御工程K)は1分が経過するまで繰り返される。
【0059】
L)制御工程I)および制御工程K)を繰り返して1分が経過したときに、検知回数が3回に達しておらず、逆風状態が検知されていなければ、検知回数をリセットし、燃焼禁止の逆風対応制御を解除して定常の燃焼制御を再開する(図6ステップ132,133,145,152〜154,150,151、図7(b)参照)。また、1分が経過したときに、検知回数が3回に達しておらず、逆風検知状態であれば、検知回数をリセットする。そして、逆風が検知されなくなると検知回数をリセットし、燃焼禁止の逆風対応制御を解除して燃焼を許容する通常燃焼制御に移行する(図6ステップ132,133〜136,143,144,139,142,145,152〜154,150,151、図7(b)参照)。
【0060】
M)一方、制御工程I)および制御工程K)を繰り返して1分が経過するまでに逆風の検知回数が3回に達すると、判別フラグをオンにすると共にタイマーをリセットし、燃焼禁止の逆風対応制御を継続する(図6ステップ132〜142、制御工程J)参照)。そして、続いて逆風が検知されなくなると、1分タイマーの計時を開始すると共にカウントフラグをオンにし、燃焼禁止の逆風対応制御を継続する(図6ステップ132,133,145〜148、155,134〜144、図7(c)参照)。
【0061】
N)1分が経過すると、制御回路部80は、検知回数およびタイマーをリセットすると共に、判別フラグをオフ、カウントフラグをオンに設定し、燃焼禁止の逆風対応制御を解除して通常燃焼制御に復帰する(図6ステップ132,133,145〜151、図7(c)参照)。但し、1分が経過した時点で逆風検知状態であれば、再び、前記制御工程I)に戻って燃焼禁止の逆風対応制御が行われる。
【0062】
この様に、第2実施形態の逆風対応制御によれば、逆風状態を検知したときは必ず燃焼停止を行い、その上、逆風の断続が1分間に3回生じると、逆風の断続が頻繁に生じるものと判別して、燃焼禁止の逆風対応制御を1分間延長する。これにより、燃焼装置1の安定燃焼を確保しつつ燃焼に支障を及ぼす逆風の発生頻度に応じて燃焼禁止状態を的確に継続させることができ、安定した燃焼制御を行うことが可能となる。
【0063】
尚、本実施形態では、判別時間(1分間)内に逆風の発生を所定回数(3回)検知した場合に逆風の発生と判別して、逆風対応制御を待機時間(1分間)継続させる構成としたが、これらの判別時間、待機時間および検知回数は、燃焼装置1の燃焼能力や設置場所に応じて適宜に設定可能である。
また、本実施形態の燃焼装置1は貯湯式の燃焼装置として述べたが、走水式の燃焼装置などにも適用可能である。
【0064】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記第2実施形態の燃焼装置に適用した逆風の発生を判別する制御および逆風対応制御を継続させる制御を前記第1実施形態の燃焼装置に適用することも可能である。また、逆に、前記第1実施形態の燃焼装置に適用した逆風の発生および停止を判別する制御を前記第2実施形態の燃焼装置に適用して逆風対応制御を行うことも可能である。
【0065】
また、逆風の発生を判別する制御は適宜に行い、所定の判別時間内に逆風の発生を所定回数検知した場合には、所定の定常判別時間だけ継続して逆風の停止を検知した場合に限って逆風の停止と判別する制御を行うことも可能である。
【0066】
また、例えば、逆風の発生の判別は前記第1実施形態と同様の制御で行い、所定の判別時間内に逆風の発生を所定回数検知した場合には、前記第2実施形態と同様に逆風状態が検知されなくなった時点から所定の待機時間は逆風対応制御を継続する制御を行うことも可能である。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、逆風が生じた場合でも燃焼量を増加させた逆風対応制御を行うことにより安定した燃焼を行う貯湯式の燃焼装置を提供することができる。
また本発明によれば、貯留部の保温のために頻繁に燃焼状態が切り換わることが防止され、耐久性を向上した燃焼装置を提供できる。
請求項5に記載の本発明によれば、燃焼状態に影響を及ぼすことの少ない短時間だけ生じる逆風を判別しないことにより、逆風対応制御と通常燃焼制御が頻繁に切り換わることを防止でき、安定した燃焼を行う燃焼装置を提供できる。
請求項6〜9に記載の本発明によれば、逆風の発生状況に応じて逆風対応制御を継続させることにより、逆風対応制御と通常燃焼制御が頻繁に切り換わることを防止でき、安定した燃焼を行う燃焼装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の実施形態に係る燃焼装置の正面図、(b)はその側面図である。
【図2】 図1に示す燃焼装置の流水回路図である。
【図3】 図1に示す燃焼装置の制御系の要部構成を示すブロック図である。
【図4】 図1に示す燃焼装置の逆風対応制御の動作を示すフローチャートである。
【図5】 図4に示す制御動作のタイミングチャートである。
【図6】 本発明の別の実施形態に係る燃焼装置の逆風対応制御の動作を示すフローチャートである。
【図7】 (a)〜(c)は図6に示す制御動作を逆風の検知状況に応じて示したタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 燃焼装置
3 燃焼部
6 貯留部
16 送風機
62 温度センサ
63 排気流路(排気口)
70 逆風検知手段

Claims (9)

  1. 送風機から供給される空気を燃料に混合して燃焼部で燃焼させ、燃焼によって発生した熱を利用して貯留部に貯留した湯水または熱媒体を加熱し、前記貯留部に貯留された湯水の温度を所定の温度に制御する燃焼装置において、前記燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備え、該逆風検知手段の検知に基づいて逆風の発生を判別したときは、燃焼要求に対して燃焼部における燃焼量を所定値まで増加させると共に、送風機の供給空気量を増加させ、さらに貯留された湯水の設定温度の下限を下方向にシフトさせる、及び/又は、設定温度の上限を上方向にシフトさせて全体的に温度制御幅を拡大することにより逆風対応制御が行われることを特徴とする燃焼装置。
  2. 送風機から供給される空気を燃料に混合して燃焼部で燃焼させ、燃焼によって発生した熱を利用して貯留部に貯留した湯水または熱媒体を加熱し、前記貯留部に貯留された湯水の温度が所定の下限温度まで低下すると燃焼を開始する一方、湯水の温度が所定の上限温度まで上昇すると燃焼を停止して貯留部に貯留した湯水または熱媒体の温度を制御する燃焼装置において、前記燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備え、該逆風検知手段の検知に基づいて逆風の発生を判別したときは、燃焼要求に対して燃焼部における燃焼量を所定値まで増加させると共に、送風機の供給空気量を増加させ、さらに前記燃焼が開始される下限温度よりも低い別の下限温度に切換設定する逆風対応制御が行われることを特徴とする燃焼装置。
  3. 送風機から供給される空気を燃料に混合して燃焼部で燃焼させ、燃焼によって発生した熱を利用して貯留部に貯留した湯水または熱媒体を加熱し、前記貯留部に貯留された湯水の温度が所定の温度制御幅に納まる様に制御する燃焼装置において、前記燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備え、該逆風検知手段の検知に基づいて逆風の発生を判別したときは、燃焼要求に対して燃焼部における燃焼量を所定値まで増加させると共に、該燃焼量に応じて送風機の供給空気量を増加させ、さらに前記温度制御幅を拡大する逆風対応制御が行われることを特徴とする燃焼装置。
  4. 送風機から供給される空気を燃料に混合して燃焼部で燃焼させ、燃焼によって発生した熱を利用して貯留部に貯留した湯水または熱媒体を加熱し、前記貯留部に貯留された湯水の温度が所定の温度制御幅に納まる様に制御する燃焼装置において、前記燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備え、該逆風検知手段の検知に基づいて逆風の発生を判別したときは、燃焼要求に対して燃焼部における燃焼量を所定値まで増加させると共に、該燃焼量に応じて送風機の供給空気量を増加させ、さらに前記温度制御幅の上限を上方にシフトさせ、及び/又は下限を下方にシフトさせる逆風対応制御が行われることを特徴とする燃焼装置。
  5. 前記逆風検知手段が予め定められた逆風判別時間だけ継続して逆風状態を検知したときは、逆風対応制御が行われ、前記逆風検知手段が予め定められた定常判別時間だけ継続して逆風停止状態を検知したときは、通常燃焼制御に移行することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の燃焼装置。
  6. 前記逆風検知手段が、所定の判別時間内に所定の検知回数だけ逆風停止状態から逆風状態への変動を検知したときは、所定の逆風対応制御に切り換わり、続いて逆風の停止を検知した時点から予め定められた待機時間だけ逆風対応制御を継続し、その後に通常燃焼制御に移行することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の燃焼装置。
  7. 前記逆風検知手段が、所定の判別時間内に所定の検知回数だけ逆風停止状態から逆風状態への変動を検知したときは、所定の逆風対応制御に切り換わり、それ以降に、予め定められた定常判別時間だけ継続して逆風停止状態を検知したときには逆風対応制御を解除して通常燃焼制御に移行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃焼装置。
  8. 燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備えた燃焼装置において、前記逆風検知手段が、所定の判別時間内に所定の検知回数だけ逆風停止状態から逆風状態への変動を検知したときは、所定の逆風対応制御に切り換わり、続いて逆風の停止を検知した時点から予め定められた待機時間だけ逆風対応制御を継続し、その後に通常燃焼制御に移行することを特徴とする燃焼装置。
  9. 燃焼部で燃焼した燃焼ガスが排出される排気流路に上流側へ向けて加わる逆風の有無を検知する逆風検知手段を備えた燃焼装置において、前記逆風検知手段が、所定の判別時間内に所定の検知回数だけ逆風停止状態から逆風状態への変動を検知したときは、所定の逆風対応制御に切り換わり、それ以降に、予め定められた定常判別時間だけ継続して逆風停止状態を検知したときには逆風対応制御を解除して通常燃焼制御に移行することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の燃焼装置。
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