JP3776994B2 - 一缶二水路風呂給湯器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、風呂の追い焚き機能と給湯機能を備えた一缶二水路風呂給湯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6には出願人が開発している一缶二水路風呂給湯器のシステム構成が示されている。同図において、器具ケース1内には給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3とが一体化されて配設されている。すなわち、複数の共通のフィンプレート4に給湯側の水管を貫通装着して給湯熱交換器2と成し、同じくフィンプレート4に追い焚き側の水管を貫通装着して追い焚き熱交換器3と成している。
【0003】
これら一体化された熱交換器の下方側には給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3を共通に加熱するバーナ5が配置されており、このバーナ5の燃焼の給排気を行う燃焼ファン6がバーナの下側に配置されている。バーナ5にはガス通路9が接続されており、このガス通路6には通路の開閉を行う電磁弁7,8とガスの供給量(バーナの燃焼熱量)を開弁量によって制御する比例弁10が介設されている。なお、前記比例弁10の開弁量制御は、具体的には、比例弁10に印加される電流(開弁駆動電流)の可変制御によって行われている。
【0004】
前記給湯熱交換器2の入側には給水管11が接続されており、この給水管11には給湯熱交換器2の入水温度(給水温度)を検出する給水温度検出センサ12と、給水流量(湯張りの場合には湯張り流量)を検出する流量検出センサ13が設けられている。なお、給水管11の入口側は水道管に接続されている。
【0005】
前記給湯熱交換器2の出側には給湯管14が接続されており、この給湯管14は外部配管を介して台所等の所望の給湯場所に導かれている。前記給湯熱交換器2の出側の流路には給湯温度を検出する給湯温度センサ15が設けられている。
【0006】
前記追い焚き熱交換器3の入側には管路16の一端側が接続され、管路16の他端側は循環ポンプ17の吐出側に接続されている。そして、循環ポンプ17の吸込側と浴槽18は戻り管20によって接続されており、この戻り管20には浴槽18の循環湯水の温度を風呂温度として検出する風呂温度センサ21と流水を検出する流水センサ(流水スイッチ)19が設けられている。前記追い焚き熱交換器3の出側には往管22の一端側が接続され、往管22の他端側は浴槽18に接続されており、浴槽18から戻り管20を介して循環ポンプ17、管路16、追い焚き熱交換器3および往管22を介して浴槽18に至る通路は追い焚き循環通路23を構成している。
【0007】
前記給湯熱交換器2の給湯管14は給湯通路として機能し、この給湯管14と追い焚き循環通路23(図6においては管路16)は湯張り通路24によって連通接続されており、この湯張り通路24には通路の開閉を行う電磁弁等により構成される注湯弁25が介設され、この注湯弁25の下流側の湯張り通路24には浴槽18の水位を水圧によって検出する水位センサ(圧力センサ)26が設けられている。
【0008】
前記流量検出センサ13、温度センサ12,15,21、水位センサ26等のセンサ検出信号は制御装置27に加えられており、この制御装置27にはリモコン28が接続されている。このリモコン28には給湯温度を設定する給湯温度設定手段や、風呂温度を設定する風呂温度設定手段や、湯張り運転を指令するボタンや、必要な情報を表示する表示部等が設けられている。なお、図中、31は点火器、32は炎を検出するフレームロッド、33は給気温度を検出する給気温度センサをそれぞれ示している。
【0009】
前記制御装置27は各種センサ検出信号とリモコン28の情報を取り込み、内部に与えられているシーケンスプログラムに従い、給湯運転と、湯張り運転と、追い焚き運転を次のように制御する。
【0010】
例えば、台所等に導かれた給湯通路の水栓30が開けられ、流量検出センサ13により作動流量が検出されると、燃焼ファン6の回転が行われ、電磁弁7,8の開動作が行われてバーナ5に燃料ガスが供給されると共に、点火器の点火によりバーナ5の燃焼が行われ、給湯温度センサ15で検出される給湯温度がリモコン28で設定される給湯設定温度に一致するように比例弁10への開弁駆動電流を制御し、給湯熱交換器2を通る水をバーナ5の火炎により加熱して設定温度の湯を作り出し、この湯を給湯管14を介して給湯場所へ給湯する。
【0011】
そして、水栓30が閉められて、流量検出センサ13からオフ信号が出力されたときに、バーナ燃焼を停止し、給湯運転モードの動作を終了する。
【0012】
また、リモコン28により湯張り運転モードが指令されると、注湯弁25が開けられる。そして、流量検出センサ13により作動流量が検出されると、給湯運転の場合と同様にバーナ5の燃焼が開始し、給湯熱交換器2で作り出された湯は給湯管14、湯張り通路24を通り、さらに分岐して管路16から追い焚き熱交換器3を経て往管22を通る通路と戻り管20を通る通路の両側から浴槽18に湯が落とし込まれる。そして、設定水位までの湯の水量が落とし込まれたとき、又は水位センサ26により設定水位が検出されたときに注湯電磁弁25が閉じられバーナ5の燃焼が停止して湯張り運転モードの動作が終了する。
【0013】
追い焚き運転モードの動作においては、注湯弁25が閉じられている状態で、循環ポンプ17が回転駆動され、浴槽18内の湯水の循環が追い焚き循環通路23を介して行われ、風呂温度センサ21により浴槽の風呂温度が検出される。そして、風呂検出温度が風呂設定温度よりも低いときには、バーナ5の燃焼が行われ、追い焚き循環通路23を通して循環する浴槽湯水を追い焚き熱交換器3で加熱する。風呂温度センサ21により浴槽湯水の温度が風呂設定温度に達したことが検出されたときに、循環ポンプ17の停止とバーナ5の燃焼停止が行われて追い焚き運転モードの動作が終了する。
【0014】
上記の如く、一缶二水路風呂給湯器は、共通のバーナ5を用いて一体化された給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3を加熱する方式なので、別体に設けられた給湯熱交換器と追い焚き熱交換器をそれぞれ別個のバーナを用いて燃焼加熱する方式に比べ、装置構成の簡易化が図れ、これに伴い、装置(器具)の小型化とコスト低減が図れることになる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
図5は、一缶二水路風呂給湯器の給湯単独使用時における再出湯湯温の変動情況を示すものである。この再出湯湯温とは、給湯単独使用の燃焼が停止された後、所定の短時間(例えば5分)のうちに再び給湯単独使用の給湯燃焼が開始されたときの出湯湯温(給湯湯温)を意味するもので、給湯単独使用の給湯燃焼が停止されると、給湯熱交換器2内の湯温は、フィンプレート4等の缶体が保有する熱量が給湯熱交換器2内の滞留湯水に伝わり、給湯熱交換器2内の湯温は後沸きにより、給湯設定温度よりも高い温度の湯になる。
【0016】
給湯熱交換器2の出口から水栓30に至る給湯管14内の湯の温度は給湯燃焼停止後からの時間の経過に伴い放熱により低下するが、給湯熱交換器2内の湯は給湯設定温度よりも高い湯の状態で滞留している。そのため、給湯燃焼停止後、短時間のうちに、水栓30が開けられて再び給湯の単独使用が開始されると、最初は給湯管14内に滞留していた給湯設定温度の湯よりもやや低めの湯が出るが、その直後に、今度は、給湯熱交換器2内に滞留していた後沸きの高温の湯が出湯し、再出湯時に大きな湯温変動が生じ、湯の使用者に不快な思いをさせるという問題がある。
【0017】
特に、一缶二水路風呂給湯器の場合には、給湯熱交換器2と追い焚き熱交換器3が一体化されているため、給湯熱交換器と追い焚き熱交換器が別個に設けられているタイプの給湯熱交換器単体のものよりも大型となり、保有熱量(熱容量)も大きくなるため、後沸きの量も大きくなる。その上、給湯単独使用時に、追い焚き熱交換器3も同時に燃焼加熱されるために、追い焚き熱交換器3内に滞留していた湯水がほぼ沸騰寸前の温度に高められる場合が生じ、このような場合には、給湯燃焼停止後、追い焚き熱交換器3内の高温の湯の熱が給湯熱交換器3側の滞留湯水に伝わり、追い焚き熱交換器3内の高温の湯が加熱源として機能し、給湯熱交換器2内の滞留湯水の後沸き量が非常に大きくなり、このため、再出湯時の湯温変動が大きくなり、前記の如く、一缶二水路の構成とすることにより、装置構成の簡易化と装置全体の小型化およびコスト低減が図れる反面、再出湯湯温の変動が大きくなり、湯の使用感を高める上で支障となっていた。
【0018】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、再出湯湯温の変動を抑制し、再出湯湯温の安定化を図ることができる一缶二水路風呂給湯器を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、次のような手段を講じている。すなわち、第1の発明は、給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯単独運転のバーナ燃焼停止直後に循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0020】
また第2の発明は、給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯単独運転のバーナ燃焼停止時からの経過時間を計測する時間計測手段と、給湯単独運転のバーナ燃焼停止時からのタイムラグ時間のデータを付与するタイムラグ時間付与部と、給湯単独運転のバーナ燃焼停止後前記時間計測手段の時間計測結果に基づきバーナ燃焼停止時からの経過時間が前記タイムラグ時間付与部によって付与されたタイムラグ時間に達したときに循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0021】
さらに第3の発明は、給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯熱交換器内湯温を検出する給湯熱交温度センサを有し、給湯単独運転のバーナ燃焼停止後に検出される前記給湯熱交温度センサの検出温度が予め与えられるポンプオン温度に上昇したときに循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0022】
さらに第4の発明は、給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯単独燃焼停止以降の給湯熱交換器内湯温の経時温度データが付与される経時温度データ付与部と、給湯単独運転のバーナ燃焼停止時からの経過時間を計測する時間計測手段とを有し、給湯単独運転のバーナ燃焼停止後前記時間計測手段の経過計測時間に対応した給湯熱交換器内湯温を前記経時温度データ付与部によって付与される経時温度データにより推定検出し、その推定検出温度が予め与えられるポンプオン温度に上昇したときに循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0023】
さらに第5の発明は、給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯単独運転のバーナ燃焼停止時からの経過時間を計測する時間計測手段を有し、この時間計測手段によって計測される給湯単独燃焼停止時からの経過時間が予め与えられる再出湯湯温安定化の設定待機時間を経過する前に再出湯の給湯単独燃焼運転が開始されたときに循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0024】
さらに第6の発明は、前記第1乃至第5のいずれか1つの発明の構成を備えたものにおいて、ポンプオン時間は、一定の固定時間又は給湯単独燃焼停止前の燃焼能力と、同じく給湯単独燃焼停止前の燃焼時間と、給湯熱交換器の入水温度とのいずれか1つ以上のデータをパラメータとした可変時間で与えられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0025】
さらに第7の発明は、前記第2の発明の構成を備えたものにおいて、タイムラグ時間は給湯単独燃焼停止前の燃焼能力と、同じく給湯単独燃焼停止前の燃焼時間と、給湯熱交換器の入水温度とのいずれか1つ以上のデータをパラメータとした可変時間で付与されている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0026】
さらに第8の発明は、給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、循環ポンプのポンプオン時間およびインターバル時間が与えられているデータ格納部と、時間を計測する時間計測手段とを有し、給湯単独運転中に前記時間計測手段の時間計測情報を取り込み前記データ格納部に与えられているインターバル時間が経過する毎に循環ポンプをポンプオン時間だけ間欠的に駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0027】
さらに第9の発明は、給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、追い焚き熱交換器内湯温を検出する追い焚き熱交温度センサを有し、給湯単独運転中又は(および)給湯単独運転のバーナ燃焼停止後に前記追い焚き熱交温度センサの検出温度を取り込み、この検出温度が予め与えられる動作設定温度を越えたときに循環ポンプを予め与えられるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている構成をもって課題を解決する手段としている。
【0028】
上記構成の発明においては、給湯の単独使用直後、あるいはその単独使用直後からタイムラグ時間が経過するとき、あるいは給湯単独使用後の再出湯開始時、あるいは給湯単独使用後の給湯熱交換器内湯温の検出温度や推定温度がポンプオン温度に上昇したとき、あるいは給湯の単独使用中に予め与えられたインターバル時間が経過する毎に、あるいは追い焚き熱交換器内湯温の検出温度が動作設定温度を越えたときに、循環ポンプをポンプオン時間だけ駆動して給湯単独使用時に温度上昇した追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動する。その結果、給湯の単独使用後に、追い焚き熱交換器内の滞留湯水が高温となって給湯熱交換器内の滞留湯水を加熱する加熱源として機能することがなくなり、滞留湯水の流出移動後に入り込む低温の水が給湯熱交換器側の熱を吸熱する結果、給湯熱交換器内湯水の後沸きの上昇を抑制し、再出湯湯温の大幅な変動を抑え、再出湯湯温の安定化を達成する。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に基づき説明する。なお、以下に説明する各実施形態例の一缶二水路風呂給湯器のシステムは前記図6に示したものを対象としており、同一部分には同一符号を使用してその重複説明は省略する。以下に示す各実施形態例の特徴は、制御装置27内に再出湯湯温の安定化を図る制御構成を備えたことである。
【0030】
図1はその特徴的な再出湯湯温安定化の制御構成のブロック図を示すもので、第1実施形態例の制御構成は、運転モード判別部34と、タイマやクロック等の時間計測手段35と、メモリによって構成されるデータ格納部36と、ポンプ一時駆動手段37とを有して構成されている。
【0031】
運転モード判別部34は、器具の運転動作状態が給湯単独使用の運転動作状態か否かを判別する。例えば、バーナ5の燃焼が行われ、循環ポンプ17がオフ状態であって、かつ、注湯弁25に閉駆動信号が出されているときには、給湯単独使用と判断し、バーナ5が燃焼されて、注湯弁25に開信号が加えられている状態のときには、湯張り動作状態と判断し、注湯弁25が閉じていて、循環ポンプ17が駆動されているときは、追い焚き運転の動作状態と判断する。なお、運転モードの判別は、制御装置27の制御運転に使用されているシーケンスプログラムの動作状態を検出することによっても可能であり、給湯運転のシーケンスプログラムが動作している場合には給湯単独使用と判断でき、追い焚き運転のシーケンスプログラムが動作されているときには追い焚き運転の動作状態と判別でき、さらに、湯張り運転のシーケンスプログラムが動作されているときには湯張り運転の動作状態と判別することが可能である。
【0032】
データ格納部36にはポンプオン時間のデータが格納されている。このポンプオン時間は、例えば、2秒あるいは3秒という如く、固定値で与えることも可能であり、各種のパラメータに応じた可変時間によって与えることも可能である。ポンプオン時間を可変時間で与える場合には、給湯単独燃焼の停止後の給湯熱交換器内湯温の後沸き量を考慮し、後沸き量が大きくなるにつれてポンプオン時間を長くする方向に設定する。
【0033】
図3に示すように、後沸き量は給湯燃焼停止前の燃焼時間(前回の燃焼時間)によって変化し、燃焼時間が長くなると、後沸き量が大きくなり、燃焼時間がある時間を越えると、後沸き量も飽和し、一定の値に収束する。同様に、後沸き量は給湯単独燃焼停止前の燃焼能力に依存し、燃焼能力が大きいと後沸き量も大きくなる。同様に、後沸き量は給湯熱交換器の入水温度(給水温度)に依存し、入水温度が低いほど入水温度を給湯設定温度に高めるのに要する熱量が大きくなるため後沸き量も大きくなる。
【0034】
したがって、ポンプオン時間を可変時間として与えるときには、これら給湯単独燃焼停止前の燃焼能力と、同じく給湯単独燃焼停止前の燃焼時間と、給湯熱交換器の入水温度のいずれか1つ以上のデータをパラメータとした可変時間でポンプオン時間が与えられる。
【0035】
時間計測手段35はポンプ一時駆動手段37から循環ポンプ17のポンプオン駆動信号が出されたときを起点として時間を計測し、その時間計測結果をポンプ一時駆動手段35に加える。なお、時間計測手段35は、ポンプオン時間が給湯単独燃焼停止前の燃焼時間、つまり前回の給湯単独燃焼時間をパラメータとして与えられているときには、前回の給湯単独燃焼運転時間を計測してその計測結果をポンプ一時駆動手段37へ加えることになる。
【0036】
ポンプ一時駆動手段37は、運転モード判別部34の判別結果に基づき、給湯単独燃焼運転が停止したことを検知したときに、データ格納部36に格納されているポンプオン時間T1 だけ図2の(a)に示すように循環ポンプ17を駆動し、追い焚き熱交換器3内に滞留している高温の湯を追い焚き熱交換器3内から流出移動させる。具体的には、給湯単独の燃焼停止を検知したときに、循環ポンプ17を回転駆動し、時間計測手段35の時間計測結果に基づき、循環ポンプ17を回転駆動してからポンプオン時間が経過するときに循環ポンプ17を停止させる。
【0037】
この第1実施形態例によれば、給湯の単独燃焼使用時のバーナ5の燃焼により、たとえ、追い焚き熱交換器3内の滞留湯水が加熱されて高温の湯となっても、その給湯単独燃焼停止時に、循環ポンプ17がオン駆動されて、追い焚き熱交換器3内の高温の滞留湯水が追い焚き熱交換器3内から流出移動されるので、この追い焚き熱交換器3内の高温の湯が給湯熱交換器2の燃焼停止後の後沸きの加熱源となることを防止でき、その上、滞留湯水の流出移動の後に追い焚き熱交換器3内に入り込んだ低温の水が給湯熱交換器2側の熱を吸熱するので、給湯単独燃焼停止時の給湯熱交換器2内の湯の後沸きを抑制することができ、後沸き量を小さくして次の再出湯時の湯温の変動を抑制し、再出湯湯温の安定化を図ることが可能となる。
【0038】
この実施形態例では、ポンプオン時間が固定値で与えられるときには、追い焚き熱交換器3内の滞留湯水が追い焚き熱交換器3内から流出するのに要する時間を前もって実験等により求めて与えられるので、循環ポンプ17をポンプオン時間だけ駆動することで、追い焚き熱交換器3内の高温の滞留湯水を追い焚き熱交換器3内から確実に流出移動させることができる。同様に、ポンプオン駆動時間を可変時間で与える場合にも、後沸き量が大きくなるにつれ追い焚き熱交換器3内に占める高温の滞留湯水の体積が大きくなるが、後沸き量が大きい程ポンプオン時間が長く設定されるので、循環ポンプ17をポンプオン時間だけ駆動することにより、追い焚き熱交換器3内の高温の滞留湯水を確実に追い焚き熱交換器3から流出移動することが可能となる。
【0039】
なお、ポンプオン時間を可変時間で与えてポンプ駆動を行う場合には、ポンプ一時駆動手段37は、前回の単独給湯燃焼時のポンプオンの可変時間を定める燃焼時間、燃焼能力、入水温度等のパラメータの情報を入手し、そのパラメータの情報に基づきデータ格納部36に格納されている入手パラメータ情報に対応するポンプオン時間を読み出し、この読み出したポンプオン時間だけ循環ポンプ17を駆動することになる。
【0040】
次に本発明の第2実施形態例を説明する。この第2実施形態例は、タイムラグ時間付与部として機能するデータ格納部36にポンプオン時間の他にタイムラグ時間を格納し、時間計測手段35はポンプオン時間の計測と、タイムラグ時間T2 の計測を行うようにし、ポンプ一時駆動手段37は図2の(b)に示す如く、給湯単独燃焼の停止時からタイムラグ時間T2 が経過したときに循環ポンプ17をポンプオン時間T1 だけ回転駆動するように構成しており、それ以外の構成は前記第1実施形態例と同様である。
【0041】
前記タイムラグ時間T2 は例えば50秒あるいは1分という如く固定値で与えることも可能であり、また、前記ポンプオン時間T1 を可変時間で与える場合と同様に、後沸き量の大きさの値に応じた値として、つまり、前回の給湯単独燃焼時の燃焼時間や燃焼能力や入水温の1つ以上をパラメータとし、そのパラメータの値に応じた可変時間で与えることも可能である。
【0042】
図4に示すように、給湯熱交換器2内の後沸き量の大きさは、給湯単独燃焼停止時からの燃焼停止状態での経過時間、つまり、次の再出湯までの待機時間によって変化する。この第2実施形態例では、給湯単独燃焼停止時から給湯熱交換器2内の湯の後沸き量がピークとなる手前までの時間をタイムラグ時間T2 として与え、この後沸き量がピークとなる手前位置までのタイムラグ時間T2 が経過したときに、循環ポンプ17をポンプオン時間だけ回転駆動し、追い焚き熱交換器3内の高温の湯を流出移動して、給湯熱交換器内の後沸き量がピークとなるときに、さらに追い焚き熱交換器3側から加熱の熱が伝わるのを防止し、かつ、高温の湯の流出移動の後に入り込む低温の水に給湯熱交換器2側の熱を吸熱させて給湯熱交換器2内の後沸き量を抑制するものである。
【0043】
この第2実施形態例では、給湯熱交換器2内の後沸き量がピーク付近となる時間に合わせて追い焚き熱交換器3内の高温の滞留湯水の流出移動を行うようにしたので、給湯熱交換器2内の後沸き量の増大を効率的に抑制でき、次の再出湯時の湯温変動を抑え、再出湯湯温の安定化をより一層図ることが可能となる。
【0044】
また、前記第1実施形態例の場合には、給湯単独使用の燃焼停止タイミングに合わせて循環ポンプ17を駆動したが、この第2実施形態例では、タイムラグ時間T2 が経過したときに循環ポンプ17を駆動するようにしているので、このタイムラグ時間T2 が経過する前に再出湯が開始された場合には、循環ポンプ17は駆動せずに済むので、ポンプ駆動の頻度を減らすことができ、循環ポンプ17の寿命を長くすることができると共に、循環ポンプ駆動の騒音を減らすことができる。
【0045】
次に本発明の第3実施形態例を説明する。この第3実施形態例は、図6に破線で示すように給湯熱交換器2内の湯温を検出する給湯熱交温度センサ38を設け、この給湯熱交温度センサ38で検出される給湯熱交換器2内の湯温の検出温度がデータ格納部36に予め与えられるポンプオン温度まで上昇したときに、循環ポンプ17をポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するように構成したものであり、それ以外の構成は前記第1実施形態例と同様である。
【0046】
この第3実施形態例では、ポンプ一時駆動手段37は運転モード判別部34からの信号により給湯単独運転使用の燃焼停止後の状態にあることを検知し、給湯熱交温度センサ38の温度検出情報を取り込み、この検出温度がデータ格納部36に与えられているポンプオン温度に上昇したときに、循環ポンプ17をポンプオン時間だけ回転駆動して追い焚き熱交換器3内に滞留している高温の湯を流出移動し、追い焚き熱交換器3側の高温の湯が給湯熱交換器2側の加熱源となること防止すると共に、循環ポンプ17の駆動により、管路16側の低温の水を追い焚き熱交換器3側に導入し、この低温の水により、逆に給湯熱交換器2側の後沸きの熱量を吸熱して給湯熱交換器2側の後沸き量を効果的に抑制するものである。
【0047】
なお、図6のシステムは模式的に示されているが、実際には、図7に示すように、給湯熱交換器2側の最上段の水管2aと追い焚き熱交換器3側の最下段の水管3aとは接触状態にあり、給湯熱交換器側の水管2a内の湯の熱量を追い焚き熱交換器3側の水管3a側に効果的に吸熱できるようになっている(他の実施形態例も同様)。
【0048】
この第3実施形態例においては、給湯単独燃焼停止後の給湯熱交換器2内の湯温を実際に測定し、後沸きによる湯温が所定のポンプオン温度まで上昇したときに追い焚き熱交換器3側の高温の湯を流出移動してその後に入り込む低温の水によって給湯熱交換器2側の熱を奪うようにしたので、給湯熱交換器2側の後沸きによる温度上昇を効果的に抑制でき、次の再出湯時の湯温変動を効果的に抑え、再出湯湯温の安定化を確実に図ることが可能となる。
【0049】
次に本発明の第4実施形態例を説明する。この第4実施形態例は、経時温度データ付与部として機能させたデータ格納部36に図4に示すような、給湯単独使用の燃焼停止時からの経過時間に対する後沸き温度のパターンデータを前回燃焼時の燃焼能力、給湯熱交換器の入水温度、給気温度等の1つ以上のデータをパラメータとして実験や演算等により予め求めてデータ格納部36に格納している。
【0050】
また、時間計測手段35は給湯単独使用の燃焼停止後からの経過時間と、循環ポンプ17を駆動したときのポンプオン時間を計測する。そして、ポンプ一時駆動手段37は、給湯の単独使用の燃焼停止後、経時温度データを付与したパラメータの情報を取り込み、給湯の単独燃焼停止時からの経過時間に対応する給湯熱交換器2内の湯の温度をデータ格納部36に格納されている経時温度データから求めて推定し、この推定温度が予めデータ格納部36に付与されているポンプオン温度まで上昇したときに、循環ポンプ17をポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器3内の高温の滞留湯水を流出除去して、前記第3実施形態例と同様に給湯熱交換器内湯温に対する追い焚き熱交換器3側の加熱源となる高温滞留湯水の流出除去とその流出し除去した後に入り込む低温の水による後沸き熱量の吸熱効果により、給湯熱交換器2側の後沸き現象を抑制し、再出湯湯温の安定化を図ることが可能となる。
【0051】
次に、本発明の第5実施形態例を説明する。この第5実施形態例は、図2の(c)に示すように、給湯の単独燃焼停止後、再出湯湯温の安定化を行う設定待機時間(例えば5分)の間に再出湯がされたときには、その再出湯開始時に循環ポンプ17を駆動して、循環ポンプ17をポンプオン時間T1 だけ回転駆動するようにしたものであり、それ以外の構成が前記第1実施形態例と同様である。
【0052】
この第5実施形態例では、データ格納部36にポンプオン時間の他に前記設定待機時間のデータが格納される。そして、時間計測手段35は給湯単独燃焼停止時からの経過時間を計測すると共に、循環ポンプ17が駆動されたときには、そのポンプオン時間を計測し、この計測結果をポンプ一時駆動手段37に加える。
【0053】
ポンプ一時駆動手段37は、給湯単独使用の燃焼停止時から設定待機時間が経過する間に再び給湯単独使用(再出湯)が開始されたときには、その開始時点からポンプオン時間だけ循環ポンプ17を駆動して追い焚き熱交換器3内に滞留している温度の高い滞留湯水を流出除去し、その流出除去した後に浴槽18側から冷たい水を追い焚き熱交換器3内に導入して給湯熱交換器2内の後沸きによる熱量を吸熱し、再出湯時の後沸きによる湯温変動を抑制し、再出湯湯温の安定化を図る。
【0054】
次に本発明の第6実施形態例を説明する。この第6実施形態例は、給湯単独使用中に、予め与えられるインターバル時間が経過する毎に循環ポンプ17をポンプオン時間だけ間欠的に駆動してその都度追い焚き熱交換器3内の滞留湯水を流出移動する構成としたものであり、それ以外の構成は前記第1実施形態例と同様である。この第6実施形態例では、データ格納部36にポンプオン時間(例えば5秒)とインターバル時間(例えば1分)のデータが格納される。
【0055】
そして、ポンプ一時駆動手段37は、運転モード判別部34から給湯の単独使用の動作状態である旨の判別結果を受け、時間計測手段35の時間計測情報を取り込んで、インターバル時間が経過する毎に循環ポンプ17をポンプオン時間だけ駆動する。
【0056】
このポンプ一時駆動手段37の動作により、給湯の単独使用の燃焼運転中、バーナ5の燃焼により滞留している追い焚き熱交換器3内の湯の温度がインターバル時間内でのバーナ燃焼加熱により高い温度に達する毎に、循環ポンプ17がオン時間だけ駆動されてその高温となった追い焚き熱交換器3内の滞留湯水の流出除去が行われるので、追い焚き熱交換器3内には沸騰に近いような高温の湯が滞留することはなくなり、このため、給湯の単独燃焼停止時に、追い焚き熱交換器3内の湯が加熱源となって給湯熱交換器2内の湯を後沸き加熱するという現象を防止することが可能となり、かつ、追い焚き熱交換器3側の湯温が低い場合には給湯熱交換器2側の熱を吸熱することにより、給湯単独燃焼停止後の給湯熱交換器内湯温の後沸きによる大幅な温度上昇を抑制できることとなり、次の再出湯湯温の安定化を図ることが可能となる。
【0057】
次に本発明の第7実施形態例を説明する。この第7実施形態例は、図6に破線で示すように、追い焚き熱交換器2内の滞留湯水の温度を検出する追い焚き熱交温度センサ40を設け、給湯の単独燃焼使用中に、その追い焚き熱交温度センサ40の検出情報を取り込み、その追い焚き熱交換器3内の湯温の検出温度が予め与えられる動作設定温度(給湯設定温度+α、例えば70℃)を越えたときに、循環ポンプ17をポンプオン時間T1 だけ駆動するように構成したものである。
【0058】
この第7実施形態例では、データ格納部36にはポンプオン温度のデータと前記動作設定温度のデータが格納される。
【0059】
そして、ポンプ一時駆動手段37は、運転モード判別部34により給湯の単独使用動作状態との判別結果を受け、追い焚き熱交温度センサ40の追い焚き熱交換器内湯温の検出情報を取り込む。そして、この検出温度がデータ格納部36に与えられた動作設定温度を越えたときに、循環ポンプ17をポンプオン時間だけ駆動して動作設定温度を越えた追い焚き熱交換器内滞留湯水を流出除去し、追い焚き熱交換器内湯温を前記動作設定温度を越えないように制御する。
【0060】
この第7実施形態例においても、給湯の単独使用中に、追い焚き熱交換器内湯温が動作設定温度を越える毎に循環ポンプ17が駆動されて追い焚き熱交換器内湯水の流出除去動作が行われるので、給湯の単独燃焼停止時に、追い焚き熱交換器3内に温度の高い湯が滞留することがなくなり、したがって、給湯燃焼停止後に追い焚き熱交換器内の湯が加熱源となって給湯熱交換器内の湯の後沸きを押し上げるということがなく、むしろ、追い焚き熱交換器内の湯の温度が給湯熱交換器内の湯の温度よりも低くなるように動作設定温度を与えることにより、給湯の単独燃焼停止時に、給湯熱交換器内の湯の熱量が温度の低い追い焚き熱交換器側の湯水に吸熱される結果、給湯熱交換器側の後沸きの湯温上昇を解消する方向に作用し、これにより、給湯熱交換器側の後沸き量をより効果的に抑制し、再出湯湯温の安定化を図ることができるとい効果を奏する。
【0061】
なお、本発明は上記各実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の形態を採り得る。例えば、上記第7実施形態例では、給湯の単独使用燃焼運転中に追い焚き熱交換器内湯温を検出してその検出温度が動作設定温度を越える毎に循環ポンプ17を駆動するようにしたが、この循環ポンプ17の駆動動作を、給湯燃焼運転中でなく給湯燃焼の停止後に行うようにしてもよく、あるいは給湯燃焼運転中と給湯燃焼停止後の両方に亙りその動作を行わせるようにしてもよい。給湯燃焼停止中にその動作を行わせることにより、追い焚き熱交換器内の湯温が動作設定温度を越えたときに循環ポンプ17を駆動し、追い焚き熱交換器内の高温の湯を流出除去させて、追い焚き熱交換器内の湯が給湯熱交換器側の湯に対して後沸き加熱する加熱源となることを防止できると共に、循環ポンプ17の駆動により追い焚き熱交換器内に入り込む温度の低い湯によって、給湯熱交換器内の湯の熱を追い焚き熱交換器3側に吸熱して給湯熱交換器側の後沸き量を少なくし、再出湯湯温の安定化を図ることが可能となり、特に、その動作を給湯燃焼中と給湯燃焼停止後の両方に亙り行うことにより、再出湯湯温の安定化の信頼性を高めることが可能となる。
【0062】
また、上記実施形態例では、ポンプオン時間とタイムラグ時間を可変時間として与える場合、各パラメータに対応した可変時間をデータ格納部36に与えたが、各パラメータの情報に基づき入手パラメータに応じた前記各可変時間を予め与えられる演算式等を用いて器具自身が自動設定するようにしてもよい。この場合は、各パラメータの情報を入手してポンプオン時間やタイムラグ時間を求める自動設定部を設け、ポンプ一時駆動手段37はこの自動設定部が設定したポンプオン時間やタイムラグ時間を用いて循環ポンプ17の駆動を行うように構成すればよい。
【0063】
【発明の効果】
本発明は給湯単独使用の燃焼停止直後、あるいはタイムラグ時間が経過したとき、あるいは次の再出湯時に、さらには、給湯熱交換器内湯温の検出温度や推定温度がポンプオン温度以上に上昇したときに循環ポンプをポンプオン時間だけ駆動するように構成したものであるから、この循環ポンプのオン駆動により、給湯単独燃焼中に加熱された追い焚き熱交換器内の高温の滞留湯水が追い焚き熱交換器内から流出移動されることとなるので、この高温の追い焚き熱交換器内の湯が給湯単独燃焼停止後の給湯熱交換器内湯温の後沸き熱源として機能することがなくなり、しかも、追い焚き熱交換器内の高温の湯が流出移動されて次に追い焚き熱交換器内に入り込む温度の低い湯水は給湯熱交換器内の後沸きによる熱量を吸熱して給湯熱交換器内湯温の後沸きによる温度上昇を抑制する方向に作用し、これにより、次の再出湯時の給湯湯温の大幅な温度上昇による湯温変化を抑制し、再出湯湯温の安定化を図ることが可能となる。
【0064】
また、給湯単独燃焼運転中にインターバル時間が経過する毎に循環ポンプをポンプオン時間だけ間欠的に駆動する構成としたものにおいても、給湯の単独燃焼の加熱によって追い焚き熱交換器内の湯温が上昇しても、その温度上昇が高温に達する前にインターバル時間となって加熱された追い焚き熱交換器内の滞留湯水は流出除去される結果、追い焚き熱交換器内に高温の湯が滞留する事態を防止することができ、したがって、給湯の単独使用の燃焼停止後に、追い焚き熱交換器内の湯が給湯熱交換器内の湯を後沸きさせる加熱源となることを防止でき、むしろ、追い焚き熱交換器内の湯水の温度が給湯熱交換器内の湯温よりも低い場合には、給湯熱交換器内の湯の熱量を追い焚き熱交換器側に吸熱する方向に作用して給湯熱交換器内の湯の温度を低下させるので、給湯熱交換器内の後沸きによる温度上昇を効果的に抑制することができ、同様に、再出湯湯温の変動を抑え、再出湯湯温の安定化を図ることが可能となる。
【0065】
同様に、給湯の単独燃焼運転中に、追い焚き熱交換器内湯温を検出し、この検出温度が予め与えられる動作設定温度を越えたときに循環ポンプをポンプオン時間だけ駆動する構成としたものにあっては、追い焚き熱交換器内の湯温を動作設定温度を越えない温度に維持することができ、同様に給湯単独燃焼停止後に追い焚き熱交換器内の湯温が後沸きの加熱源となることを防止し、給湯熱交換器側から追い焚き熱交換器側への吸熱作用を行わせることで、給湯熱交換器側湯温の後沸きによる大幅な温度上昇を抑制し、再出湯湯温の安定化を図ることが可能となる。
【0066】
この追い焚き熱交換器内湯温の検出温度により、給湯の単独使用の燃焼停止後、同様に追い焚き熱交換器内湯温が動作設定温度を越えているときに循環ポンプをオン時間だけ駆動して動作設定温度を越えた追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出除去する構成とすれば、同様に再出湯湯温の安定化を図ることができ、特に、その動作を給湯単独燃焼運転中とその燃焼停止後の両方に亙って行うことにより、再出湯湯温の安定化の信頼性をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態例の要部構成を包括的に示すブロック構成図である。
【図2】再出湯湯温の安定化のための循環ポンプのオン駆動の各タイミングを示す説明図である。
【図3】燃焼時間をパラメータとしたときの給湯単独燃焼停止後の給湯熱交換器内湯温の後沸き量の大きさを示すグラフである。
【図4】給湯単独使用の燃焼停止後からの待機時間に対する給湯熱交換器内湯温の後沸き温度の経時温度データの一例を示す説明図である。
【図5】給湯の単独使用の燃焼停止後、短時間のうちに再出湯を行うときに生じる後沸きによる出湯湯温の変動情況の説明図である。
【図6】一缶二水路風呂給湯器のシステム構成図である。
【図7】図6の給湯熱交換器の最上段の水管2aと追い焚き熱交換器3の最下段の水管3aとの接触配置状態の説明図である。
【符号の説明】
34 運転モード判別部
35 時間計測手段
36 データ格納部
37 ポンプ一時駆動手段
38 給湯熱交温度センサ
40 追い焚き熱交温度センサ

Claims (9)

  1. 給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯単独運転のバーナ燃焼停止直後に循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている一缶二水路風呂給湯器。
  2. 給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯単独運転のバーナ燃焼停止時からの経過時間を計測する時間計測手段と、給湯単独運転のバーナ燃焼停止時からのタイムラグ時間のデータを付与するタイムラグ時間付与部と、給湯単独運転のバーナ燃焼停止後前記時間計測手段の時間計測結果に基づきバーナ燃焼停止時からの経過時間が前記タイムラグ時間付与部によって付与されたタイムラグ時間に達したときに循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている一缶二水路風呂給湯器。
  3. 給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯熱交換器内湯温を検出する給湯熱交温度センサを有し、給湯単独運転のバーナ燃焼停止後に検出される前記給湯熱交温度センサの検出温度が予め与えられるポンプオン温度に上昇したときに循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている一缶二水路風呂給湯器。
  4. 給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯単独燃焼停止以降の給湯熱交換器内湯温の経時温度データが付与される経時温度データ付与部と、給湯単独運転のバーナ燃焼停止時からの経過時間を計測する時間計測手段とを有し、給湯単独運転のバーナ燃焼停止後前記時間計測手段の経過計測時間に対応した給湯熱交換器内湯温を前記経時温度データ付与部によって付与される経時温度データにより推定検出し、その推定検出温度が予め与えられるポンプオン温度に上昇したときに循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている一缶二水路風呂給湯器。
  5. 給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、給湯単独運転のバーナ燃焼停止時からの経過時間を計測する時間計測手段を有し、この時間計測手段によって計測される給湯単独燃焼停止時からの経過時間が予め与えられる再出湯湯温安定化の設定待機時間を経過する前に再出湯の給湯単独燃焼運転が開始されたときに循環ポンプを予め設定されるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている一缶二水路風呂給湯器。
  6. ポンプオン時間は、一定の固定時間又は給湯単独燃焼停止前の燃焼能力と、同じく給湯単独燃焼停止前の燃焼時間と、給湯熱交換器の入水温度とのいずれか1つ以上のデータをパラメータとした可変時間で与えられている請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の一缶二水路風呂給湯器。
  7. タイムラグ時間は給湯単独燃焼停止前の燃焼能力と、同じく給湯単独燃焼停止前の燃焼時間と、給湯熱交換器の入水温度とのいずれか1つ以上のデータをパラメータとした可変時間で付与されている請求項2記載の一缶二水路風呂給湯器。
  8. 給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、循環ポンプのポンプオン時間およびインターバル時間が与えられているデータ格納部と、時間を計測する時間計測手段とを有し、給湯単独運転中に前記時間計測手段の時間計測情報を取り込み前記データ格納部に与えられているインターバル時間が経過する毎に循環ポンプをポンプオン時間だけ間欠的に駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている一缶二水路風呂給湯器。
  9. 給水通路から供給される水を加熱して給湯通路へ送出する給湯熱交換器と、湯水循環駆動の循環ポンプを具備した浴槽湯水の追い焚き循環通路に組み込まれ循環湯水の追い焚きを行う追い焚き熱交換器とが一体化され、この一体化された給湯熱交換器と追い焚き熱交換器を加熱する共通のバーナを備えた一缶二水路風呂給湯器において、追い焚き熱交換器内湯温を検出する追い焚き熱交温度センサを有し、給湯単独運転中又は(および)給湯単独運転のバーナ燃焼停止後に前記追い焚き熱交温度センサの検出温度を取り込み、この検出温度が予め与えられる動作設定温度を越えたときに循環ポンプを予め与えられるポンプオン時間だけ駆動して追い焚き熱交換器内の滞留湯水を流出移動するポンプ一時駆動手段が設けられている一缶二水路風呂給湯器。
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