JP3748095B2 - 導電性ペースト - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は導電性ペーストに関するものであり、さらに詳しくは導電性ペーストをフィルムまたは基板上に塗布または印刷、硬化することにより導電性を与え、回路を形成したり、電子部品の端子やリード線の接着を行ったり、電子装置を電磁波障害(EMI)から保護することに利用する導電性ペーストに関わるものであり、特に高い導電性と耐屈曲性、ファインパターン印刷性の要求される回路用に適した導電ペーストに関する。
【0002】
【従来の技術】
PETフィルムなどに導電性ペーストを印刷したメンブレン回路は低コストで軽量であり、キーボードやスイッチなどに広く使用されている。しかしながら、年々その要求特性は厳しくなってきており、従来以上の高度の耐屈曲性やコネクター使用時の耐挿抜性、耐ブロッキング性、よりファインパターンの印刷性などが要求されており、さらに近年では、コストダウンを目的として生産性向上や基材PETフィルムのアニーリング省略のための低温、短時間硬化が強く要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
公知の導電性ペーストとしては、特開昭59−206459号公報がある。このものは、ポリブタジエン系樹脂とイソシアネート基をオキシム系化合物やカプロラクタムでブロック化したブロック化イソシアネート化合物を結合剤に使用したメンブレン回路用の銀ペーストであるが、比較的良好な耐屈曲性を有しているものの、硬化性が悪く、硬化条件の一例としては120℃では60分、150℃では30分以上かかる問題がある。また、耐屈曲性を出すためにかなり軟質の結合剤を使用しており、耐コネクター挿抜性、耐コネクターブロッキング性も不良である。
【0004】
また、特開平1−159906号公報ではフレーク状(りん片状)銀粉と共重合ポリエステル樹脂とブロック化イソシアネート化合物を結合剤に使用した耐屈曲性に優れた銀ペーストが知られているが、良好な耐屈曲性を得るためには、150℃で30分程度の高温での硬化が必要であり、このものを低温で硬化すると耐屈曲性が著しく劣り、また密着性、硬度も不良となる。
【0005】
低温硬化性を改善したものとしてイミダゾールでブロックしたブロック化イソシアネートを硬化剤に用いたものとして、特開昭60−223871号公報がある。このものは、比較的短時間で硬化できるものの、120〜150℃の高温の加熱が必要である。さらには、ポットライフを有する欠点があり、長期の貯蔵には冷蔵が必要であったり、夏場の輸送時の問題がある。
【0006】
特開平9−306240号公報では特殊な形状の銀粉を使用することにより、耐屈曲性が改善されることが知られている。このものは、塩ビ酢ビ共重合体をバインダーに用いた場合において、硬化剤なしの低温乾燥タイプにおいても比較的、耐屈曲性が良好であり、折り曲げ部分のRが2mm程度の屈曲には耐えるものの、Rが0mmの360℃屈曲のような厳しい条件においては不良である。
【0007】
このように従来技術では、良好な耐屈曲性を付与するためには硬化剤を配合した熱硬化型にする必要があり、低温、短時間硬化が困難であったり、比較的硬化性の良いものは貯蔵安定性に問題がある。また、従来技術のポリエステル樹脂や塩ビ共重合体をバインダーに用いた硬化剤を含まない乾燥タイプのものは耐屈曲性が著しく劣るため用途が限定される問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような問題を解決するために、鋭意検討した結果、数平均分子量が3000以上の全酸成分のうち芳香族ジカルボン酸70モル%以上で、分子量200〜5000であるポリアルキレングリコール単位を樹脂中に1〜50重量%含むポリエステル樹脂を結合剤に用いることにより、驚くべきことに、硬化剤なしでも優れた耐屈曲性が得られることを見い出し、本発明に到達した。本発明の導電性ペーストは本質的に硬化剤を含まないため、耐屈曲性と低温、短時間硬化および良好な貯蔵安定性を合わせもち、従来技術の問題点を克服することができる。すなわち本発明は、導電粉(A)、数平均分子量が3000以上のポリエステル樹脂(B)を含む結合剤および溶剤(D)を主成分とする導電性ペーストにおいて、ポリエステル樹脂(B)が、全酸成分のうち芳香族ジカルボン酸70モル%以上で、分子量200〜5000であるポリアルキレングリコール単位をポリエステル樹脂中に1〜50重量%含むことを特徴とする導電性ペーストである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に使用する導電粉(A)は、銀粉単独または銀粉を主体とするものが好ましい。銀粉の形状としては、公知のフレーク状(リン片状)、球状、樹枝状(デンドライト状)、特開平9−306240号公報に記載されている球状の1次粒子が3次元状に凝集した形状などがあるが、この内フレーク状銀粉、前述した球状の1次粒子が3次元状に凝集した形状の銀粉が特に好ましい。 導電粉としては、銀粉の他にカーボンブラック、グラファイト粉などの炭素系のフィラー、金粉、白金粉、パラジウム粉などの貴金属粉、銅粉、ニッケル粉、アルミ粉、真鍮粉などの卑金属粉、銀などの貴金属でめっき、合金化した卑金属粉、シリカ、タルク、マイカ、硫酸バリウムなどの無機フィラー、などを銀粉に混合して使用できるが、導電性、耐湿性などの環境特性、コスト面より、カーボンブラック、グラファイト粉を全導電粉中に20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下で配合することが好ましい。
【0010】
本発明に使用する導電粉(A)の配合量は、(A)/結合剤比が60/40〜95/5(重量比)が好ましく、より好ましくは80/20〜90/10である。(A)が(A)/結合剤比において60/40未満では良好な導電性、耐屈曲性が得られず、95/5を越えると耐屈曲性、密着性、印刷性が低下するので好ましくない。
【0011】
本発明に使用する結合剤は、全酸成分のうち芳香族ジカルボン酸70モル%以上で、ポリアルキレングリコールがポリエステル樹脂中に1〜50重量%含まれることを特徴とする数平均分子量が3,000以上のポリエステル樹脂(B)を含む。このポリエステルを結合剤に使用することにより、驚くべきことに硬化剤を配合しなくても優れた耐屈曲性が得られる。ポリエステル樹脂(B)の数平均分子量は好ましくは8,000以上、さらに好ましくは15,000以上である。数平均分子量が3,000未満であると耐屈曲性が低下する。また、ペースト粘度が低下して好ましくない。ポリエステル樹脂(B)は全酸成分のうち芳香族ジカルボン酸が70モル%以上であり、好ましくは80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上である。芳香族ジカルボン酸が70モル%未満では塗膜の強度が低下し、耐屈曲性、硬度、耐コネクター性などが低下する。
【0012】
ポリエステル樹脂(B)はポリアルキレングリコールがポリエステル樹脂中に1〜50重量%含まれる。これらが1重量未満では硬化剤を配合しない場合において良好な耐屈曲性が得られず、50重量%を越えると軟質すぎるため耐屈曲性、硬度、耐コネクター性などの塗膜物性が低下する。ポリアルキレングリコールの含有量はより好ましくは1〜40重量%、さらに好ましいくは2〜30重量%、特に好ましくは3〜20重量%である。ポリエステル樹脂(B)のガラス転移点温度は、耐屈曲性と硬度の面から0〜45℃が特に好ましい。ポリエステル樹脂(B)は公知の方法により常圧または減圧下で重縮合して得られたものを使用できる。
【0013】
ポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、及びこれらの共重合物などが挙げられる。これらのポリアルキレングリコールは、種々の分子量のものをポリエステル樹脂に共重合して使用できるが、好ましい分子量は200〜5000である。この内、耐屈曲性の面より、ポリテトラメチレングリコールの共重合体がより好ましい。
【0014】
ポリエステル樹脂(B)に共重合する芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられる。この内、物性面と溶剤溶解性からテレフタル酸とイソフタル酸を併用することが好ましい。その他のジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、アゼライン酸などの脂肪族ジカルボン酸、炭素数12〜28の2塩基酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、2−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールA、ジカルボキシ水素添加ビスフェノールS、ダイマー酸、水素添加ダイマー酸、水素添加ナフタレンジカルボン酸、トリシクロデカンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、ヒドロキシ安息香酸、乳酸などのヒドロキシカルボン酸挙げられる。
【0015】
また、発明の内容を損なわない範囲で、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの多価のカルボン酸、フマール酸などの不飽和ジカルボン酸、さらに、5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩などのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸を併用してもよい。また、ポリエステル樹脂を重合後、無水トリメリット酸、無水フタル酸などの酸無水物を後付加して酸価を付与してもよい。
【0016】
ポリエステル樹脂(B)に使用されるその他のグリコールとしてはは、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールなどのアルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、TCDグリコールなどの脂環族グリコール、ダイマージオール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物などがが挙げられる。この内、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が耐屈曲性、溶解性の面より特に好ましい。
【0017】
また、発明の内容を損なわない範囲でトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ポリグリセリンなどの多価ポリオールを併用してもよい。
また、結合剤としては、本発明のポリエステル樹脂(B)に、その他の共重合ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、ポリエーテルウレタン樹脂、ポリカーボネートウレタン樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、水素添加ポリブタジエン系樹脂、ニトロセルロース、セルロース・アセテート・ブチレート(CAB)、セルロース・アセテート・プロピオネート(CAP)などの変性セルロース類などを特性を落とさない範囲で配合できる。
このうちPETフィルムを基材として使用する場合は、耐屈曲性と基材に対する密着性の面から、共重合ポリエステル樹脂、ポリエステルウレタン樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体が特に好ましい。
【0018】
また、低温、短時間硬化性を損なわない範囲で、ポリエステル樹脂(B)に反応し得る硬化剤(C)を配合しても良い。硬化剤(C)の好ましい配合量は、ポリエステル樹脂(B)100重量部に対して1〜10重量部である。硬化剤(C)の種類は限定しないが接着性、耐屈曲性、硬化性などからイソシアネート化合物が特に好ましい。さらに、これらのイソシアネート化合物はブロック化して使用すことが貯蔵安定性から好ましい。イソシアネート化合物以外の硬化剤としては、メチル化メラミン、ブチル化メラミン、ベンゾグアナミン、尿素樹脂などのアミノ樹脂、酸無水物、イミダゾール類、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの公知の化合物が挙げられる。
【0019】
硬化剤(C)として用いられるイソシアネート化合物としては、芳香族、脂肪族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネートがあり、低分子化合物、高分子化合物のいずれでもよい。例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートあるいはこれらのイソシアネート化合物の3量体、及びこれらのイソシアネート化合物の過剰量と、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の低分子活性水素化合物または各種ポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類の高分子活性水素化合物などと反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物が挙げられる。
【0020】
硬化剤(C)として用いられるブロックイソシアネート化剤としては、例えばフェノール、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフェノールなどのフェノール類、アセトキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシム類、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール類,エチレンクロルヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノールなどのハロゲン置換アルコール類、t−ブタノール、t−ペンタノールなどの第三級アルコール類、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピロラクタムなどのラクタム類が挙げられ、その他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステルなどの活性メチレン化合物、メルカプタン類、イミン類、イミダゾール類、尿素類、ジアリール化合物類、重亜硫酸ソーダ等も挙げられる。このうち、硬化性よりオキシム類、イミダゾール類、アミン類がとくに好ましい。
これらの硬化剤には、その種類に応じて選択された公知の触媒あるいは促進剤を併用することもできる。
【0021】
本発明に使用される溶剤(D)はその種類に制限はなく、エステル系、ケトン系、エーテルエステル系、塩素系、アルコール系、エーテル系、炭化水素系などが挙げられる。このうち、スクリーン印刷する場合はエチルカルビトールアセテート、ブチルセロソルブアセテート、イソホロン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトンなどの高沸点溶剤が好ましい。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いて説明する。実施例中、単に部とあるものは重量部を示す。また、各測定項目は以下の方法に従った。
【0023】
1.還元粘度、ηsp/c(dl/g)
サンプル樹脂をフェノール/テトラクロロエタン(60/40重量比)混合溶媒に0.400g/100mlの濃度で溶解し、オストワルト粘度計を用いて、30℃で測定した。
【0024】
2.分子量
GPCによりポリスチレン換算の数平均分子量を測定した。
【0025】
3.ガラス転移点温度(Tg)
示差走査熱量計(DSC)を用いて、20℃/分の昇温速度で測定した。サンプルは試料5mgをアルミニウム押え蓋型容器に入れ、クリンプした。
【0026】
4.酸価
試料0.2gを精秤し20mlのクロロホルムに溶解した。ついで、0.01Nの水酸化カリウム(エタノール溶液)で滴定して求めた。指示薬には、フェノールフタレイン溶液を用いた。
【0027】
5.テストピースの作成
導電性ペーストを厚み100μmのアニール処理PETフィルムに乾燥後の膜厚が8〜10μmになるように線幅0.5mmで長さ75mmのパターン(耐屈曲試験用)と25mm幅で長さ50mmのパターン(比抵抗測定用)をスクリーン印刷した。これを、コンベア式の遠赤外線オーブンを用い、基材フィルムの表面温度が120℃で3分の条件で乾燥したものをテストピースとした。
【0028】
6.比抵抗
5.で作成したテストピースを用い、膜厚と4深針抵抗測定器を用いてシート抵抗膜厚を測定し、これらより比抵抗を算出した。
【0029】
7.耐屈曲性
5.で作成したテストピースを加重50g/cm2 、R=0の条件で同一箇所で360度屈曲を5回繰り返し導体の抵抗変化率で評価した。
耐屈曲性(%)={(R−R0)/R0}×100
ただし、R0=初期回路抵抗 R=屈曲試験後の抵抗値
【0030】
8.貯蔵安定性
導線性ペーストをポリ容器に入れ、密栓したものを40℃で1ヶ月貯蔵した。貯蔵後に粘度および諸物性を測定した。
良好:著しい粘度変化はなく、初期の諸物性を維持している。
不良:かなりの粘度上昇が認められ、印刷性や諸物性の低下が認められる。
9.硬度
5.で作成したテストピースを厚さ2mmのSUS304板上に置き、JISS−6006に規定された高級鉛筆を用い、JIS K−5400に従って測定し、傷の有無で判断した。
【0031】
合成例.ポリエステル樹脂aグビリュー精留塔を具備した四口フラスコにジメチルテレフタル酸97部、ジメチルイソフタル酸97部、エチレングリコール71部、ネオペンチルグリコール89部、ポリテトラメチレングリコール(分子量650)33部、テトラブチルチタネート0.1部を仕込み、180℃、3時間エスエル交換を行なった。次に、1mmHg以下まで徐々に減圧し、240℃、1時間重合した。得られたポリエステル樹脂aの組成は、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/ポリテトラメチレングリコール(分子量650)=50/50//43/52/5(モル比)、ポリテトラメチレングリコールのポリマー中の含有量は13重量%で、還元粘度0.35dl/g、数平均分子量7、000、酸価1.5mgKOH/g、ガラス転移点温度=14℃であった。結果を表−1に示す。
【0032】
合成例.ポリエステル樹脂b、c
合成例のポリエステル樹脂aと同様に合成した。結果を表−1に示す。
【0033】
参考合成例.ポリエステル樹脂d
グビリュー精留塔を具備した四口フラスコにジメチルテレフタル酸97部、ジメチルイソフタル酸97部、エチレングリコール71部、ネオペンチルグリコール89部、テトラブチルチタネート0.1部を仕込み、180℃、3時間エスエル交換を行なった。次に、1mmHg以下まで徐々に減圧し、240℃、1時間重合した。ついで、窒素気流中で210℃に冷却し、ε−カプロラクトン34部を仕込み、30分付加反応させた。得られたポリエステル樹脂dの組成は、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコール//ポリε−カプロラクトン=50/50//45/55//30(モル比)、ポリε−カプロラクトンのポリマー中の含有量は14重量%で、還元粘度1.20dl/g、数平均分子量40、000、酸価2.0mgKOH/g、ガラス転移点温度=26℃であった。結果を表−1に示す。
【0034】
比較合成例.比較ポリエステル樹脂e、f
ポリテトラメチレングリコールを含まないこと以外は合成例のポリエステル樹脂aと同様にして、比較ポリエステル樹脂e、fを合成した。結果を表−2に示す。
【0035】
比較合成例.比較ポリエステル樹脂g
合成例のポリエステル樹脂aと同様にして、比較ポリエステル樹脂gを合成した。結果を表−2に示す。
【0036】
比較合成例.比較ポリエステル樹脂h
合成例のポリエステル樹脂dと同様にして、比較ポリエステル樹脂hを合成した。結果を表−2に示す。
【0037】
銀粉A−1の調整
市販のフレーク状銀粉をそのまま用いた。光散乱法による平均粒子径は4.5μm、比表面積0.7m2 /gであった。
【0038】
銀粉A−2の調整
濃度37%の硝酸銀水溶液275部と濃度18%の水酸化ナトリウム水溶液220部とを40〜50℃で攪拌下で反応させ、反応終了後に蒸留水70部を添加した。ついで、これに濃度23%のホルマリン水溶液60部を加え、30〜40℃で反応させた。反応終了後のpHは8であった。
得られた銀粉を濾過し、水洗、脱水を繰り返した後、メタノールで置換した上で濾過し、80℃で24時間減圧乾燥した。
得られた銀粉は図1に示す球状の1次粒子が3次元状に凝集した形状を有し、1次粒子の平均粒子径は走査型電子顕微鏡写真より0.5μmであり、2次粒子の平均粒子径は光散乱法により測定したところ11μm、比表面積1.62m2 /gであった。また、この2次粒子は3本ロールによる分散工程では破壊されず、その構造を維持できるものである。
【0039】
実施例.1
銀粉A−1、89部、ポリエステル樹脂(a)のブチルセロソルブアセテート溶解品11固形部、レベリング剤0.5部を配合し、充分プレミックスした後、チルド3本ロール混練り機で、3回通して分散した。得られた銀ペーストを5.に記述した方法で印刷、乾燥し評価した。比抵抗は5.5×10-5Ω・cmで良好であった。耐屈曲性は、硬化剤なしで、しかも低温短時間硬化であるにもかかわらず、R=0、360度屈曲5回後の抵抗変化率が+223%であり、断線は認められず、非常に良好であった。また、耐コネクター挿抜性、耐コネクター性、耐ブロッキング性も良好であった。結果を表−3に示す。
【0040】
実施例.2〜4、参考例.1
実施例.1と同様に実施例2〜4、参考例1の導電性ペーストを作成、評価した。結果を表−3に示す。
【0041】
実施例.1と同様に比較例1〜5の導電性ペーストを作成評価した。結果を表−3に示す。
【0042】
実施例.1と同様に比較例1〜7の導電性ペーストを作成評価した。いずれも本条件においては耐屈曲性および一部のものについては貯蔵安定性が不良であった。結果を表−4、5に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】
【発明の効果】
本発明の導電性ペーストは本質的に硬化剤を含まないため、耐屈曲性と低温、短時間乾燥によっても非常に良好な耐屈曲性および良好な貯蔵安定性を合わせもち、従来技術の問題点を克服することができる。このことにより、生産コストの低減が可能となり、また、寸法安定性の悪い基材フィルムの使用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で用いられた銀粉の走査型電子顕微鏡写真である。
Claims (1)
- 導電粉(A)、数平均分子量が3000以上のポリエステル樹脂(B)を含む結合剤および溶剤(D)を主成分とする導電性ペーストにおいて、ポリエステル樹脂(B)が、全酸成分のうち芳香族ジカルボン酸70モル%以上で、分子量200〜5000であるポリアルキレングリコール単位をポリエステル樹脂中に1〜50重量%含むことを特徴とする導電性ペースト。
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