JP3747613B2 - 半導体実装装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体のベアチップをウエハシートから取り出して基板に実装する半導体実装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図30に示す如く、ウエハシート1から半導体のベアチップ2を吸着ヘッド3によって取り出し、同ベアチップ2を基板4へと搬送して該基板4に吸着ヘッド3によって実装する半導体実装装置が、一般に知られている。
【0003】
この場合、ウエハシート1にあるベアチップ2をそのままの角度姿勢で基板4に実装するものであるため、ベアチップ2をその向きを変えて基板4に実装することができない。しかも、ウエハシート1にあるベアチップ2は正確に整列配置されていないことが多いので、該ベアチップ2をそのままで基板4に実装することになると、実装精度は極めて低いものとなる。
【0004】
又、図31に示す如く、ベアチップ2をその角度姿勢を変えて基板4に実装することができる半導体実装装置も知られている。該半導体実装装置は、特開平6−177435号公報に開示されたもので、その周囲を接着テープ35が回動されるナイフ36を使用するものである。
【0005】
この場合、ベアチップ2が接着テープ35上に縦向きで接着され、該接着テープ35が回動されてナイフ36の先端部分で同ベアチップ2は横向きとなり、該横向きとなったベアチップ2が吸着ヘッド3によって基板4へと搬送されて該基板4に実装される。又、接着テープ35から吸着ヘッド3へとベアチップ2が受け渡される際、同ベアチップ2は支持フィンガ37によって下側から支持される。
【0006】
したがって、該半導体実装装置においては、ベアチップ2を縦向きから横向きにその角度姿勢を変えて基板4に実装することができる。又、支持フィンガ37によってベアチップ2は位置決めされて吸着ヘッド3に吸着され、該吸着ヘッド3によってある程度は精度良く基板4に実装される。
【0007】
しかしながら、この場合、取り出されたベアチップ2を接着テープ35に整列接着させて取り付ける工程が必要であり、実装工程が複雑化する。しかも、この場合においても、取り出されたベアチップ2をそのままで接着テープ35に取り付けると、精度良く整列配置されず、各ベアチップ2の姿勢も正確でなくなる。したがって、支持フィンガ37により位置決めされても、ベアチップ2は垂直軸を中心として回動し得るものであって、正確な向きでは基板4に実装され難い。
【0008】
又、この場合、ベアチップ2の姿勢を補正する工程を追加して実装精度を向上させることも可能ではあるが、そうすると、実装工程が更に複雑化すると共に実装のタクトタイムも長くなるという問題が生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の技術における事由に鑑みて発明されたもので、その課題は、ベアチップを簡単な工程を経て高精度で且つ角度姿勢を変えて実装することができる半導体実装装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の半導体実装装置は、ウエハシートから半導体のベアチップを吸着ヘッドによって取り出し、同ベアチップを基板へと搬送して該基板に吸着ヘッドによって実装する半導体実装装置において、ベアチップを位置決めした状態で保持するチップ保持部が円周上で回動される回動式の搬送ステージをウエハシートと基板との間に介設し、ウエハシートから取り出されたベアチップをチップ保持部にセットして搬送ステージを所定角度回動させることにより、同チップ保持部に保持されたベアチップが所定の角度姿勢となる離脱位置にまで回動搬送されるようになしたことを特徴とするものである。
【0011】
したがって、この場合、ウエハシートから取り出されたベアチップはチップ保持部に保持されることにより位置決めされてその姿勢が補正され、しかも、同位置決めされた状態のままで搬送ステージが所定角度回動されることによって、ベアチップは所定の角度姿勢となるようにその向きが変えられる。又、ベアチップを基板へと搬送する搬送ステージにおいて同時に、ベアチップの姿勢補正と向き変更とが行われるため、工程は簡単で実装のタクトタイムも短くて済む。
【0014】
この半導体実装装置は、搬送ステージを略円盤状に形成してその外周面に凹所となるチップ保持部を形成し、該チップ保持部内にベアチップを吸着させるための吸気孔を形成したことを特徴とするものである。
【0015】
したがって、この場合は特に、搬送ステージの外周面に形成された凹所となるチップ保持部にベアチップが位置決めされた状態で保持され、この状態で該チップ保持部内に形成された吸気孔によってベアチップは吸着されるので、同チップ保持部からベアチップが外れ落ち難く、しかも、該ベアチップは確実に位置決めされる。
【0016】
この半導体実装装置は、チップ保持部内にベアチップの三面が当接される三つの基準面を形成し、該三つの基準面の頂角となる位置に吸気孔を形成したことを特徴とするものである。
【0017】
したがって、この場合は特に、チップ保持部内の三つの基準面の頂角となる位置に吸気孔が形成されているので、該チップ保持部に保持されるベアチップは頂角へと引っ張られて三つの基準面に当接した状態に位置決めされ、微小なベアチップであっても確実に位置決めされてその姿勢補正が正確に行われる。
【0018】
本発明の請求項2記載の半導体実装装置は、上記請求項1記載の半導体実装装置において、二つのプレートを重合一体化して搬送ステージを形成し、一方のプレートの外周面に二つの基準面を有する凹所を形成し、他方のプレートの表面を残る一つの基準面となしてチップ保持部を形成し、同他方のプレートに吸気孔を穿設形成したことを特徴とするものである。
【0019】
したがって、この場合は特に、二つのプレートを重合一体化して搬送ステージが形成されるので、一方のプレートの外周面に二つの基準面を有する凹所を形成し、他方のプレートの表面を残る一つの基準面となしてチップ保持部を形成し、同他方のプレートに吸気孔を穿設形成して、上記請求項1におけるチップ保持部を簡単に加工製作することができる。
【0020】
本発明の請求項3記載の半導体実装装置は、上記請求項1記載の半導体実装装置において、吸気孔にエアを作用させるエア作用部を搬送ステージとは別体に形成して回動しないよう設置し、セット位置と離脱位置との間で吸気孔とエア作用部とを連通させるエア流通経路を同エア作用部に設けたことを特徴とするものである。
【0021】
したがって、この場合は特に、吸気孔にエアを作用させるエア作用部が回動しないよう設置されているので、該エア作用部へのエア配管は回動せずその巻きつきが防止される。しかも、セット位置と離脱位置との間で吸気孔とエア作用部とを連通させるエア流通経路が同エア作用部に設けられているので、該流通経路を介してエア作用部から吸気孔へと支障なくエアは作用される。
【0022】
本発明の請求項4記載の半導体実装装置は、上記請求項3記載の半導体実装装置において、エア流通経路をセット位置側と離脱位置側とに分割して配設し、個々にバルブでエア制御されるようになしたことを特徴とするものである。
【0023】
したがって、この場合は特に、エア流通経路がセット位置側と離脱位置側とに分割して配設され、個々にバルブでエア制御されるようになっているので、セット位置側にあるチップ保持部の吸気孔と離脱位置側にあるチップ保持部の吸気孔とに、各々別々にエアが作用するよう制御することができる。
【0024】
本発明の請求項5記載の半導体実装装置は、上記請求項4記載の半導体実装装置において、ベアチップの離脱位置で吸気孔からエアーを吹き出すようエア制御されるようになしたことを特徴とするものである。
【0025】
したがって、この場合は特に、ベアチップの離脱位置で吸気孔からエアーが吹き出されるので、離脱位置でチップ保持部から容易にベアチップは離脱されて吸着ヘッドへと確実に受け渡され、又、離脱位置以外では別のバルブでエア制御されて、チップ保持部にベアチップを確実に吸着保持させておくことができる。
【0026】
本発明の請求項6記載の半導体実装装置は、上記請求項1記載の半導体実装装置において、搬送ステージの外周面にチップ保持部の周方向両側で凹んだ吸着ヘッドが当たるのを回避するための切欠凹部を形成したことを特徴とするものである。
【0027】
したがって、この場合は特に、ベアチップをチップ保持部に対してセットしたり離脱させたりする際に、該チップ保持部両側の切欠凹部によって吸着ヘッドが搬送ステージの外周面に当たることが回避され、ベアチップの受け渡し作業に支障を来すことが防止される。
【0028】
本発明の請求項7記載の半導体実装装置は、上記請求項1記載の半導体実装装置において、搬送ステージに同一円周上で等間隔に複数のチップ保持部を配設し、該チップ保持部の間隔をセット位置から離脱位置まで回動される所定角度に対応させ、セット位置及び離脱位置にチップ保持部が位置した状態で同搬送ステージの回動が間欠的に停止されるようになしたことを特徴とするものである。
【0029】
したがって、この場合は特に、搬送ステージの回動が所定角度毎で間欠的に停止され、該停止状態でセット位置及び離脱位置各々にチップ保持部が位置することになるので、停止状態にあるチップ保持部に対して確実にベアチップをセットしたり離脱させたりすることができ、その際、セット作業と離脱作業とが同時に行われて、ベアチップの受け渡し作業の効率化が図られる。
【0030】
本発明の請求項8記載の半導体実装装置は、上記請求項7記載の半導体実装装置において、所定角度を等分する位置にもチップ保持部を配設したことを特徴とするものである。
【0031】
したがって、この場合は特に、ベアチップの受け渡し作業が小刻みに行われてより効率化され、実装のタクトタイムの更なる短縮化を図ることができ、又、セット位置と離脱位置との間の中間位置でもチップ保持部が停止されることになって、該中間位置で停止している際にベアチップの検査等を行うこともできる。
【0032】
本発明の請求項9記載の半導体実装装置は、上記請求項1記載の半導体実装装置において、セット位置から離脱位置まで回動される間に、ベアチップがチップ保持部に正常状態で保持されていることを確認する検知手段を備えたことを特徴とするものである。
【0033】
したがって、この場合は特に、セット位置と離脱位置との間でベアチップがチップ保持部に正常状態で保持されていることが検知手段で確認されるので、離脱位置での受け渡し作業に支障を来すことを未然に防止することが可能となる。
【0034】
本発明の請求項10記載の半導体実装装置は、上記請求項9記載の半導体実装装置において、検知手段で異常が確認された場合に、吸着ヘッドが次に正常状態でベアチップを保持しているチップ保持部が離脱位置に来るまで待機するようになしたことを特徴とするものである。
【0035】
したがって、この場合は特に、チップ保持部に正常状態で保持されているベアチップだけが離脱位置で吸着ヘッドに受け渡されることになるので、実装不良を防止することができる。
【0036】
本発明の請求項11記載の半導体実装装置は、上記請求項10記載の半導体実装装置において、異常が確認されたチップ保持部に保持されているベアチップを同チップ保持部から除去する排除手段を備えたことを特徴とするものである。
【0037】
したがって、この場合は特に、不良となるベアチップが排除手段によってチップ保持部から除去されるので、次回のセット位置で同チップ保持部に支障なくベアチップを保持させることができる。
【0038】
本発明の請求項12記載の半導体実装装置は、上記請求項1記載の半導体実装装置において、離脱位置で吸着ヘッドによりベアチップをチップ保持部から離脱させることができなかった場合に、該吸着ヘッドによって実装する作業が行われないようになしたことを特徴とする。
【0039】
したがって、この場合は特に、ベアチップがチップ保持部から離脱されなかった場合に実装作業が行われないようになっているので、ベアチップが受け渡されなかった空状態の吸着ヘッドが基板に衝突する等、実装時の不都合を未然に防止することができる。
【0040】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施形態を示し、該実施形態の半導体実装装置は、ウエハシート1から半導体のベアチップ2を吸着ヘッド3aによって取り出し、同ベアチップ2を基板4へと搬送して該基板4に吸着ヘッド3bによって実装する半導体実装装置であって、ベアチップ2を位置決めした状態で保持するチップ保持部5が円周上で回動される回動式の搬送ステージ6をウエハシート1と基板4との間に介設し、ウエハシート1から取り出されたベアチップ2をチップ保持部5にセット(セット位置A)して搬送ステージ6を所定角度回動させることにより、同チップ保持部5に保持されたベアチップ2が所定の角度姿勢となる離脱位置Cにまで回動搬送されるようになしたものである。
【0041】
吸着ヘッド3aは搬送ステージ6でのセット位置Aとウエハシート1での所定位置との間で往復運動されるもので、セット位置Aにてベアチップ2を搬送ステージ6のチップ保持部5にセットして受け渡した後、直ちにウエハシート1での所定位置へと戻って次のベアチップ2を取り出す。吸着ヘッド3bは搬送ステージ6での離脱位置Cと基板4での所定位置との間で往復運動されるもので、基板4での所定位置にベアチップ2を実装した後、直ちに搬送ステージ6での離脱位置Cへと戻って次のベアチップ2をチップ保持部5から離脱させて受け渡される。
【0042】
この場合、ウエハシート1での所定位置でベアチップ2が吸着ヘッド3aに正確に吸着されて取り出されるように、又、基板4での所定位置にベアチップ2が吸着ヘッド3bによって正確に実装されるように、ウエハシート1及び基板4は各々駆動制御され水平方向で移動されるようになっている。なお、吸着ヘッド3aと吸着ヘッド3bとは、同じ吸着ヘッド3を共用することが可能である。又、搬送ステージ6は略円盤状に形成されて水平軸Xを中心に回動されるものであり、該搬送ステージ6の外周面には凹所となるチップ保持部5が形成され、ベアチップ2のセット位置Aと離脱位置Cとは同水平軸Xよりも上方に配置設定されている。
【0043】
したがって、該実施形態の半導体実装装置においては、ウエハシート1から取り出されたベアチップ2はチップ保持部5に保持されることにより位置決めされてその姿勢が補正され、しかも、同位置決めされた状態のままで搬送ステージ6が所定角度回動されることによって、ベアチップ2は所定の角度姿勢となるようにその向きが変えられる。又、ベアチップ2を基板4へと搬送する搬送ステージ6において同時に、ベアチップ2の姿勢補正と向き変更とが行われるため、工程は簡単で実装のタクトタイムも短くて済む。
【0044】
更に、この場合、搬送ステージ6が略円盤状に形成されて水平軸Xを中心に回動されるものとなっているので、該搬送ステージ6を設置する水平面でのスペースは小さくて済む。しかも、搬送ステージ6の外周面に形成された凹所となるチップ保持部5にベアチップ2が位置決めされた状態で保持されるものでありながら、ベアチップ2のセット位置Aと離脱位置Cとが前記水平軸Xよりも上方に配置設定されているので、ベアチップ2を保持しているチップ保持部5は上向きとなり、該チップ保持部5からベアチップ2が外れ落ち難い。
【0045】
図2、3は、同実施形態の半導体実装装置における搬送ステージ6を示している。該搬送ステージ6においては、略円盤状に形成された搬送ステージ6の外周面に凹所となるチップ保持部5が形成され、該チップ保持部5内にベアチップ2を吸着させるための吸気孔7が形成されている。このように形成されていることで、チップ保持部5内にベアチップ2が位置決め保持された状態で吸気孔7によって吸着され、同チップ保持部5からベアチップ2が外れ落ち難く、しかも、該ベアチップ2は確実に位置決めされる。
【0046】
又、この場合、チップ保持部5内にベアチップ2の三面が当接される三つの基準面51、52、53が形成され、該三つの基準面51、52、53の頂角となる位置に吸気孔7は形成されている。したがって、チップ保持部5に保持されるベアチップ2は頂角へと引っ張られて三つの基準面51、52、53に面接触した状態で正確に位置決めされ、微小なベアチップ2であっても確実に位置決めされてその姿勢補正が正確に行われる。なお、ベアチップ2は略直方体形状の半導体である。
【0047】
更に、この場合、二つのプレート8a、8bが重合一体化されて搬送ステージ6は形成され、一方のプレート8aの外周面に二つの基準面51、52を有する凹所が形成され、他方のプレート8bの表面が残る一つの基準面53とされてチップ保持部5が形成され、同他方のプレート8bに吸気孔7は穿設形成されている。それ故に、このような複雑な形状のチップ保持部5であっても、簡単に加工製作することができる。なお、二つのプレート8a、8bは、各々に穿設形成される貫通孔9に位置決めピン10が挿通嵌合されることによって、相互に位置決めされて確実に重合一体化される。
【0048】
又、該実施形態の半導体実装装置において、図4、5に示す如く、搬送ステージ6を形成しても良い。すなわち、該搬送ステージ6においては、その外周面にチップ保持部5の周方向両側で凹んだ吸着ヘッド3a、3bが当たるのを回避するための切欠凹部11が形成されている。この場合、ベアチップ2をチップ保持部5に対してセットしたり離脱させたりする際に、両側の切欠凹部11によって吸着ヘッド3a、3bが搬送ステージ6の外周面に当たることが回避され、ベアチップ2の受け渡し作業に支障を来すことが防止される。なお、それ以外は、上記図2、3に示した搬送ステージ6と同様に構成されていて、上記図2、3に示した搬送ステージ6におけると同様の作用効果が得られる。
【0049】
又、該実施形態の半導体実装装置において、図6、7に示す如く、搬送ステージ6を形成しても差し支えはない。該搬送ステージ6は略円盤状の一体物である以外、上記図2、3に示した搬送ステージ6と同様に構成されている。したがって、チップ保持部5の加工製作が難しくなる以外は、上記図2、3に示した搬送ステージ6におけると同様の作用効果が得られる。
【0050】
又、該実施形態の半導体実装装置においては、搬送ステージ6に同一円周上で等間隔に複数のチップ保持部5が配設され、該チップ保持部5の間隔はセット位置Aから離脱位置Cまで回動される所定角度に対応され、セット位置A及び離脱位置Cにチップ保持部5が位置した状態で同搬送ステージ6の回動が間欠的に停止されるようになっている。この場合、所定角度は90度であり、チップ保持部5に保持されるベアチップ2がその姿勢角度を90度変化させて(縦向きから横向き或いは横向きから縦向きに向きを変えて)回動搬送される。
【0051】
更に、この場合、所定角度を等分する位置にもチップ保持部5が配設されている。すなわち、所定角度90度を二等分する位置にもチップ保持部5が配設されていて、略円盤状の搬送ステージ6の外周には計八つのチップ保持部5が配設されることになり、該搬送ステージ6は45度毎にその回動が停止され、チップ保持部5がセット位置A、離脱位置C及び両者間の中間位置Bの各々で停止されることになる。
【0052】
したがって、この場合、搬送ステージ6の回動が所定角度毎で間欠的に停止され、該停止状態でセット位置A及び離脱位置C各々にチップ保持部5が位置することになるので、停止状態にあるチップ保持部5に対して確実にベアチップ2をセットしたり離脱させたりすることができる。又、その際、セット作業と離脱作業とが同時に行われて、ベアチップ2の受け渡し作業の効率化が図られる。しかも、所定角度を等分する位置にもチップ保持部5が配設されているので、ベアチップ2の受け渡し作業が小刻みに行われてより効率化され、実装のタクトタイムの更なる短縮化が図られる。又、セット位置Aと離脱位置Cとの間の中間位置Bでもチップ保持部5が停止されることになって、該中間位置Bで停止している際に後述するベアチップ2の検査等を行うこともできる。
【0053】
次に、該実施形態の半導体実装装置において、搬送ステージ6を回動させる駆動機構を、図8、9に具体的に示して詳細に説明する。
【0054】
二つのプレート8a、8bを重合一体化する位置決めピン10を介して、搬送ステージ6はエアマニホールド12の前端面に結合固着されている。該エアマニホールド12はハウジング13内に回動自在に収納支持されるもので、この場合、エアマニホールド12の外周にベアリング14がロックナット15で固定され、該ベアリング14によって同エアマニホールド12は回動自在に支持されている。その際、ハウジング13の前端に、該ハウジング13からエアマニホールド12が前方へ抜け外れることを防止するカバー16が取着固定されている。ハウジング13は基礎板17上に設置固定され、該ハウジング13内に回動自在に支持されるエアマニホールド12と共に搬送ステージ6が回動される。
【0055】
又、搬送ステージ6へとエアマニホールド12内の通路を伝達させてエアを吸気孔7に作用させるエア作用部18は、同エアマニホールド12の後方で基礎板17上に設置されている。該エア作用部18は回動することなく、その前端面が回動するエアマニホールド12の後端面に摺接するものである。その際、エア作用部18の前端面に開口形成されるエア流通経路25を介して、該エア作用部18からエアマニホールド12へとエアが連通作用する。エア流通経路25へは、エア作用部18の外周部分に複数配設されるジョイント部26からエアが連通作用される。
【0056】
又、この場合、エア作用部18はエアマニホールド12に対して回動しないが前後方向には移動できるように設置されており、その前端面がエアマニホールド12の後端面に弾性的に押圧されてエア漏れが防止される。すなわち、回転軸体19にストッパー20が設けられ、該ストッパー20の前方にスプリング21が介設され、該スプリング21の弾性復元力がスラストベアリング22を介してエア作用部18に伝達され、該エア作用部18の前端面が同スプリング21の弾性復元力によってエアマニホールド12の後端面に弾性的に押圧される。
【0057】
又、前記回転軸体19はエアマニホールド12と一体に回動するもので、該回転軸体19の後端がカップリング24を介してモータ23の回転軸と連結されており、該モータ23が駆動されることによって、エアマニホールド12と共に搬送ステージ6は回動される。なお、この場合、モータ23の駆動が制御されることによって、搬送ステージ6は所定の間欠的な回動をなすものである。
【0058】
したがって、該実施形態の半導体実装装置においては、吸気孔7にエアを作用させるエア作用部18が搬送ステージ6とは別体に形成されて回動しないよう設置され、セット位置Aと離脱位置Cとの間で吸気孔7とエア作用部18とを連通させるエア流通経路25が同エア作用部18に設けられることになる。それ故に、エア作用部18へのエア配管は回動せずその巻きつきが防止され、しかも、エア流通経路25を介して同エア作用部18から吸気孔7へと支障なくエアは作用される。
【0059】
次に、該実施形態の半導体実装装置において、図10に示す如く、所定角度が90度で、搬送ステージ6の外周の八等分位置にチップ保持部5が配設される場合におけるエアの作用経路を、図11〜14に具体的に示して詳細に説明する。なお、この場合、セット位置Aで搬送ステージ6が停止されて吸着ヘッド3aによりチップ保持部5にベアチップ2が保持され、該チップ保持部5が45度回動された中間位置Bで搬送ステージ6は停止され、更に、同チップ保持部5が45度回動された離脱位置Cで搬送ステージ6は停止されて該チップ保持部5から吸着ヘッド3bによりベアチップ2が離脱される。
【0060】
この場合は、図11に示す如く、エア作用部18の前端面に開口形成される二つの円弧状長孔がエア流通経路25A及び流通経路25Bとなり、該エア流通経路25Aと流通経路25Bとからエアマニホールド12内の各通路を介して、搬送ステージ6に放射状に配設されるスリット連通路に連通され、各スリット連通路の端部に位置する吸気孔7へとエアが連通作用される。すなわち、図12(a)に示す如く、搬送ステージ6に45度の等間隔で放射状にスリット連通路が配設され、図12(b)に示す如く、エア作用部18の前端面に二つの円弧状長孔でなるエア流通経路25A及び流通経路25Bが配設され、一方のエア流通経路25Aはセット位置A及び中間位置Bにあるチップ保持部5の吸気孔7に二つのスリット連通路を介して連通され、他方のエア流通経路25Bは離脱位置Cにあるチップ保持部5の吸気孔7に一つのスリット連通路を介して連通されるようになっている。
【0061】
したがって、この場合、エア流通経路25がセット位置A側のエア流通経路25Aと離脱位置C側のエア流通経路25Bとに分割して配設されて、個々に後述するバルブでエア制御されるようになるので、セット位置A側にあるチップ保持部5の吸気孔7と離脱位置C側にあるチップ保持部5の吸気孔7とに、各々別々にエアが作用するよう制御することができる。すなわち、図13に示す如く、セット位置Aから中間位置Bの過程にあるチップ保持部5ではエア流通経路25Aを介しての吸着作用、その後離脱位置Cに至るまでの過程にあるチップ保持部5ではエア流通経路25Bを介しての吸着作用がなされるようにエア制御することができる。
【0062】
又、図14に示す如く、ベアチップ2の離脱位置Cで吸気孔7からエアーを吹き出すようエア制御されるようになすことができる。この場合、エア作用部18の外周部分に、セット位置Aに対応してジョイント部26Aが設けられ、中間位置Bに対応してジョイント部26Bが設けられ、離脱位置Cに対応してジョイント部26Cが設けられ、同ジョイント部26A、ジョイント部26B、ジョイント部26C各々にバルブa、バルブb、バルブc1を介して一つの真空ポンプPに配管連結されている。更には、ジョイント部26Cが前記バルブc1とこれとは別のバルブc2とを介して加圧ラインに配管連結されている。
【0063】
したがって、バルブa、b、c1を制御して、セット位置A、中間位置B、離脱位置Cで、真空ポンプPによる吸着としてエアを作用させたりこれを止めたりすることができ、特に、離脱位置Cではバルブc1、c2を制御して、吸着作用以外に加圧ラインによる吹き出しとしてエアを作用させたりこれを止めたりすることもできる。すなわち、この場合、ベアチップ2の離脱位置Cで吸気孔7からエアーが吹き出されるので、離脱位置Cでチップ保持部5から容易にベアチップ2は離脱されて吸着ヘッド3bへと確実に受け渡され、又、離脱位置C以外では別のバルブa、bでエア制御されて、チップ保持部5にベアチップ2を確実に吸着保持させておくことができる。
【0064】
又、この場合、前述の如く、セット位置Aから中間位置Bの過程にあるチップ保持部5ではエア流通経路25Aを介しての吸着作用、その後離脱位置Cに至るまでの過程にあるチップ保持部5ではエア流通経路25Bを介しての吸着作用がなされるようになっており、セット位置Aから中間位置Bの過程では吸着作用のみで良く、離脱位置Cで吹出作用させれば良いので、バルブa、bを一つのバルブとして共用し、これを一つのエア流通経路25Aに連通接続させることができ、設備の小型化、経路加工量の低減化を図ることができる。
【0065】
又、離脱位置Cでエアーを吹き出させるに際しては、図15に示す如く、吸着ヘッド3bがベアチップ2を吸着するまで、離脱位置Cでの吸気孔7による吸着作用を継続しておき、吸着ヘッド3bがベアチップ2を吸着した後、該吸着ヘッド3bが移動開始するまでのごく微少時間(数10ミリ秒程度)同吸気孔7からエアが吹き出されるようになすことが好ましい。すなわち、この場合には、離脱位置Cでチップ保持部5から吸着ヘッド3bへとベアチップ2が確実に受け渡され、同吸着ヘッド3bに吸着された受け渡された後のベアチップ2が吹き飛ばされてしまうことが防止される。
【0066】
又、図16に示す如く、所定角度が同じく90度で、搬送ステージ6の外周の四等分位置にチップ保持部5が配設される場合におけるエアの作用経路を、図17、18に示して説明する。なお、この場合、セット位置Aで搬送ステージ6が停止されて吸着ヘッド3aによりチップ保持部5にベアチップ2が保持され、該チップ保持部5が90度回動された離脱位置Cで搬送ステージ6は停止されて同チップ保持部5から吸着ヘッド3bによりベアチップ2が離脱される。
【0067】
この場合は、図17に示す如く、エア作用部18の前端面に開口形成される二つの円弧状長孔がエア流通経路25A及び流通経路25Bとなり、該エア流通経路25Aと流通経路25Bとからエアマニホールド12内の各通路を介して、搬送ステージ6に放射状に配設されるスリット連通路に連通され、各スリット連通路の端部に位置する吸気孔7へとエアが連通作用される。すなわち、図18(a)に示す如く、搬送ステージ6に90度の等間隔で放射状にスリット連通路が配設され、図18(b)に示す如く、エア作用部18の前端面に二つの円弧状長孔でなるエア流通経路25A及び流通経路25Bが配設され、一方のエア流通経路25Aはセット位置Aにあるチップ保持部5の吸気孔7にスリット連通路を介して連通され、他方のエア流通経路25Bは離脱位置Cにあるチップ保持部5の吸気孔7にスリット連通路を介して連通されるようになっている。
【0068】
したがって、この場合にあっても、エア流通経路25がセット位置A側のエア流通経路25Aと離脱位置C側のエア流通経路25Bとに分割して配設されて、個々にバルブでエア制御されるようになり、上記の場合におけると同様の作用効果が得られることとなる。すなわち、図19に示す如く、セット位置Aから中程位置までの過程にあるチップ保持部5ではエア流通経路25Aを介しての吸着作用、中程位置から離脱位置Cまでの過程にあるチップ保持部5ではエア流通経路25Bを介しての吸着作用がなされるようにエア制御することができる。
【0069】
更に、この場合には、エア作用部18の二つのエア流通経路25A、25Bの端部が相互に一部オーバーラップして形成されているので、中程位置では両エア流通経路25A、25Bからチップ保持部5の吸気孔7にエアが作用されることになり、エア作用経路が変わってバルブが切り換わっても、エアの吸着作用は途切れることなく継続されてベアチップ2の吸着保持状態が支障なく維持される。なお、この構成は上記の場合でも採用され得るもので、そうすることで、上記の場合においても同様の作用効果を得ることができる(図13に二点鎖線で示す)。
【0070】
次に、該実施形態の半導体実装装置における、セット位置Aから離脱位置Cまで回動される間に、ベアチップ2がチップ保持部5に正常状態で保持されていることを確認する検知手段について、いくつかの具体例を示して説明する。
【0071】
図20に示す例において、検知手段は検知センサ27である。この場合、図10〜14にて説示した、所定角度が90度で45度毎に回動が停止される場合と同様のエア作用経路において、中間位置Bに対応して設けられるバルブbの後側(真空ポンプP側)でのエア圧を検知する検知センサ27を介設している。したがって、この場合は、セット位置Aと離脱位置Cとの間でベアチップ2がチップ保持部5に正常状態で保持されていることを検知手段(検知センサ27)で確認することができるので、離脱位置Cでの受け渡し作業に際し吸着ヘッド3bが空状態のチップ保持部5に衝突する等の支障を来すことが未然に防止される。しかも、この場合、所定角度90度を二等分する位置にもチップ保持部5が配設されていて、セット位置Aと離脱位置Cとの間の中間位置Bでもチップ保持部5が停止されるので、該中間位置Bで停止している際に正確な検知が行われる。
【0072】
図21、22に示す例では、検知手段として、中間位置Bにおける搬送ステージ6の側方に設けられる画像処理用のカメラ28と、該カメラ28による撮像画面を画像処理してベアチップ2の外観を検査する画像処理装置と、を備えている。該画像処理装置においては、チップ保持部5の基準面51、52を画像処理の基準位置として画像処理される。
【0073】
この場合、セット位置Aから離脱位置Cまで回動される間に、ベアチップ2がチップ保持部5に正常状態で保持されていることを確認することができる検知手段である点では、上記図20に示した検知手段と同様であるが、それ以外にも、次のような利点がある。
すなわち、中間位置Bでチップ保持部5にベアチップ2が正確に位置決めされていおり、この状態で、該ベアチップ2をカメラ28によって撮像するので、図22(a)に示す如く、撮像する領域を拡大することができ、高分解能でベアチップ2の画像処理検査が可能であり、又、図22(b)に示す如く、画像処理するエリアを小さくすることができ、画像処理に要する時間を短縮することもできる。したがって、ベアチップ2に欠け29等の欠陥がある場合に、これを確実に検知することができて不良検査が容易に行われる。
【0074】
図23、24に示す例では、検知手段として、中間位置Bでチップ保持部5に位置決め保持されているベアチップ2に接触される電源供給プローブ30と、同チップ保持部5の基準面51に設けられる電極31と、を備えている。又、ベアチップ2はLEDであり、電源供給プローブ30に対向する側及びチップ保持部5の基準面51に対向する側の両面が各々電極端子となっている。該検知手段においては、中間位置Bで電源供給プローブ30が下降して、その先端がチップ保持部5に位置決め保持されているベアチップ2に接触される。これによって、電源供給プローブ30とチップ保持部5の電極31との間に介在するベアチップ2に給電される。
【0075】
この場合、セット位置Aから離脱位置Cまで回動される間に、ベアチップ2がチップ保持部5に正常状態で保持されていることを確認することができる検知手段である点では、上記図20に示した検知手段と同様であるが、それ以外にも、次のような利点がある。
【0076】
すなわち、ベアチップ2が微小であっても該ベアチップ2はチップ保持部5に正確に位置決めされるので、同チップ保持部5が停止した中間位置Bで、同ベアチップ2に電源供給プローブ30の先端が確実に接触されて給電される。したがって、ベアチップ2の導電確認が確実に行われ、導電に係る不良検査を容易に行うことができる。
【0077】
図25、26に示す例では、検知手段として、上記図23、24に示した検知手段と同様の構成(電源供給プローブ30、電源31等)に加え、中間位置Bにおける搬送ステージ6の側方に設けられる光電センサ33を備えている。この場合も、ベアチップ2はLEDであり、電源供給プローブ30に対向する側及びチップ保持部5の基準面51に対向する側の両面が各々電極端子となっていて、上記図23、24に示した検知手段におけると同様に動作して、中間位置Bでチップ保持部5に位置決め保持されているベアチップ2に給電される。
【0078】
したがって、該検知手段においては、上記図23、24に示した検知手段におけると同様の作用効果が得られるに加え、LEDであるベアチップ2の光量に係る不良検査を容易に行うことができるという作用効果が得られる。すなわち、中間位置Bで給電されて発光するベアチップ2の光量を、その側方に位置する光電センサ33によって検知することができ、その際、ベアチップ2と光電センサ33との間の位置ずれが少なくて、正確な光量検査が行われる。
【0079】
又、該実施形態の半導体実装装置においては、上記図20〜26に示した検知手段で異常が確認された場合に、吸着ヘッド3bが次に正常状態でベアチップ2を保持しているチップ保持部5が離脱位置Cに来るまで待機するようになっている。この場合、吸着ヘッド3bは検知手段の検知出力に対応して駆動制御される。したがって、この場合は、チップ保持部5に正常状態で保持されているベアチップ2だけが離脱位置Cで吸着ヘッド3bに受け渡されることになるので、実装不良を防止することができる。
【0080】
又、この場合に、異常が確認されたチップ保持部5に保持されているベアチップ2を同チップ保持部5から除去する排除手段を備えても良い。この場合、不良となるベアチップ2が排除手段によってチップ保持部5から除去されるので、次回のセット位置Aで同チップ保持部5に支障なくベアチップ2を保持させることができるようになる。排除手段の具体例を次に示す。
【0081】
図27に示す排除手段は、離脱位置Cを過ぎたその他位置Dにおいて、チップ保持部5に残存したベアチップ2を吹き飛ばすものである。この場合、図10〜14にて説示した場合と同様のエア作用経路において、加圧ラインからバルブc2と並列にバルブdを配管接続し、該バルブdからその他位置Dに対応するようにエア配管している。この場合には、加圧ラインが共用され、バルブdを制御することにより、その他位置Dにおいて、チップ保持部5に残存したベアチップ2が吹き飛ばされる。又、不良のベアチップ2だけでなく、ベアチップ2のかけらやその他のゴミ等も同様に吹き飛ばして除去することができ、次回のセット位置Aでチップ保持部5に確実にベアチップ2を保持させることができる。
【0082】
図28に示す排除手段は、離脱位置Cを過ぎたその他位置Dにおいて、チップ保持部5に残存したベアチップ2をブラシ34によって掃き落とすものである。この場合、離脱位置Cを過ぎたその他位置Dにおいて、搬送ステージ6の外側にブラシ34が設置固定され、該ブラシ34のブラシ先端部分が回動する同搬送ステージ6の外周面(チップ保持部5の内面を含む)に摺接するようになっている。したがって、この場合には、チップ保持部5に残存した不良のベアチップ2が掃き落とされて除去されるだけでなく、ベアチップ2のかけらやその他のゴミ等も同様に掃き落とされて、同チップ保持部5内がクリーニングされ、次回のセット位置Aで該チップ保持部5に確実にベアチップ2を保持させることができる。
【0083】
又、該実施形態の半導体実装装置においては、図29に示す如く、離脱位置Cで吸着ヘッド3bによりベアチップ2をチップ保持部5から離脱させることができなかった場合に、該吸着ヘッド3bによって実装する作業が行われないようになっている。この場合、例えば、上記図20に示したような吸着圧を検知する検知手段が採用され、該検知手段の検知出力に対応して、吸着ヘッド3bが実装作業を行わないように駆動制御される。したがって、この場合は、ベアチップ2がチップ保持部5から離脱されなかった場合に実装作業は行われないので、ベアチップ2が受け渡されなかった空状態の吸着ヘッド3bが基板4に衝突する等、実装時の不都合を未然に防止することができる。
【0084】
【発明の効果】
上述の如く、本発明の請求項1記載の半導体実装装置においては、搬送と同時にベアチップの姿勢補正と向き変更とが行われ、簡単な工程で且つ短いタクトタイムで角度姿勢を変え高精度に実装することができる。
【0086】
又、チップ保持部内でベアチップが吸着保持されて外れ落ち難く、しかも、該ベアチップは確実に位置決めされる。
【0087】
又、チップ保持部に保持されるベアチップは頂角へと引っ張られて三つの基準面に当接した状態に位置決めされ、微小なベアチップであっても確実に位置決めされてその姿勢補正が正確に行われる。
【0088】
又、本発明の請求項2記載の半導体実装装置においては、特に、二つのプレートを重合一体化して搬送ステージが形成され、上記請求項1におけるチップ保持部を簡単に加工製作することができる。
【0089】
又、本発明の請求項3記載の半導体実装装置においては、特に、吸気孔にエアを作用させるエア作用部が回動せず、該エア作用部へのエア配管は回動せずその巻きつきが防止され、しかも、同エア作用部に設けられる流通経路を介して吸気孔へと支障なくエアは作用される。
【0090】
又、本発明の請求項4記載の半導体実装装置においては、特に、セット位置側にあるチップ保持部の吸気孔と離脱位置側にあるチップ保持部の吸気孔との各々に、分割されたエア流通経路を介して別々にバルブでエアが作用するように制御することができる。
【0091】
又、本発明の請求項5記載の半導体実装装置においては、特に、離脱位置でエアーが吹き出されてベアチップはチップ保持部から吸着ヘッドへと確実に受け渡され、それ以外の位置ではチップ保持部にベアチップを確実に吸着保持させておくことができる。
【0092】
又、本発明の請求項6記載の半導体実装装置においては、特に、ベアチップをチップ保持部に対してセットしたり離脱させたりする際、吸着ヘッドが搬送ステージの外周面に当たることが回避されて、ベアチップの受け渡し作業に支障を来すことが防止される。
【0093】
又、本発明の請求項7記載の半導体実装装置においては、特に、停止状態にあるチップ保持部に対して確実にベアチップをセットしたり離脱させたりすることができ、その際、セット作業と離脱作業とが同時に行われて、ベアチップの受け渡し作業の効率化が図られる。
【0094】
又、本発明の請求項8記載の半導体実装装置においては、特に、ベアチップの受け渡し作業がより効率化され、実装のタクトタイムの更なる短縮化を図ることができ、セット位置と離脱位置との間の中間位置で停止している際にベアチップの検査等を行うこともできる。
【0095】
又、本発明の請求項9記載の半導体実装装置においては、特に、セット位置と離脱位置との間でベアチップがチップ保持部に正常状態で保持されていることが検知手段で確認され、離脱位置での受け渡し作業に支障を来すことを未然に防止することが可能となる。
【0096】
又、本発明の請求項10記載の半導体実装装置においては、特に、チップ保持部に正常状態で保持されているベアチップだけが離脱位置で吸着ヘッドに受け渡されることになり、実装不良を防止することができる。
【0097】
又、本発明の請求項11記載の半導体実装装置においては、特に、不良となるベアチップが排除手段によってチップ保持部から除去され、次回のセット位置で同チップ保持部に支障なくベアチップを保持させることができる。
【0098】
又、本発明の請求項12記載の半導体実装装置においては、特に、ベアチップがチップ保持部から離脱されなかった場合に実装作業が行われないようになっていて、実装時の不都合を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である半導体実装装置を示す斜視図。
【図2】同半導体実装装置における搬送ステージを示す分解斜視図。
【図3】同搬送ステージの要部を示す拡大斜視図。
【図4】同半導体実装装置における別の搬送ステージを例示する斜視図。
【図5】同搬送ステージの要部を示す拡大斜視図。
【図6】同半導体実装装置における更に別の搬送ステージを例示する斜視図。
【図7】同搬送ステージの要部を示す拡大斜視図。
【図8】同半導体実装装置における搬送ステージの回動機構を示す分解斜視図。
【図9】同回動機構の要部を示す断面図。
【図10】同半導体実装装置における搬送ステージでの受け渡し作業の一形態を例示する概略正面図。
【図11】同受け渡し作業形態における搬送ステージとエア作用部との位置関係を示す概略正面図。
【図12】同受け渡し作業形態における(a)は搬送ステージの概略正面図、(b)はエア作用部の概略正面図。
【図13】同受け渡し作業形態におけるセット、中間、離脱の各位置でのエア作用状態を表す過程グラフ図。
【図14】同受け渡し作業形態におけるエアの流れの一例を示すエア配管図。
【図15】同受け渡し作業形態におけるチップ保持部と吸着ヘッドとのエア作用状態の相互関係を表す過程グラフ図。
【図16】同半導体実装装置における搬送ステージでの受け渡し作業の別形態を例示する概略正面図。
【図17】同受け渡し作業形態における搬送ステージとエア作用部との位置関係を示す概略正面図。
【図18】同受け渡し作業形態における(a)は搬送ステージの概略正面図、(b)はエア作用部の概略正面図。
【図19】同受け渡し作業形態におけるセット、中間、離脱の各位置でのエア作用状態を表す過程グラフ図。
【図20】同半導体実装装置における検知手段の一例を示すエアフロー図。
【図21】同半導体実装装置における検知手段の別の例を示す斜視図。
【図22】同検知手段による検知状態を表示する(a)、(b)各々異なる撮像画面を示す概略画面図。
【図23】同半導体実装装置における検知手段の更に別の例を示す斜視図。
【図24】同検知手段の動作状態を示す拡大斜視図。
【図25】同半導体実装装置における検知手段の更に別の例を示す斜視図。
【図26】同検知手段の動作状態を示す拡大斜視図。
【図27】同半導体実装装置における排除手段の一例を示すエアフロー図。
【図28】同半導体実装装置における排除手段の別の例を示す斜視図。
【図29】同半導体実装装置においてベアチップが離脱されなかった状態を示す要部斜視図。
【図30】従来例である半導体実装装置を示す全体概略図。
【図31】別の従来例である半導体実装装置を示す要部側面図。
【符号の説明】
1 ウエハシート
2 ベアチップ
3 吸着ヘッド
4 基板
5 チップ保持部
6 搬送ステージ
7 吸気孔
8a プレート
8a プレート
11 切欠凹部
18 エア作用部
25 エア流通経路
51 基準面
52 基準面
53 基準面
A セット位置
B 中間位置
C 離脱位置
Claims (12)
- ウエハシートから半導体のベアチップを吸着ヘッドによって取り出し、同ベアチップを基板へと搬送して該基板に吸着ヘッドによって実装する半導体実装装置において、ベアチップを位置決めした状態で保持するチップ保持部が円周上で回動される回動式の搬送ステージをウエハシートと基板との間に介設し、ウエハシートから取り出されたベアチップをチップ保持部にセットして搬送ステージを所定角度回動させることにより、同チップ保持部に保持されたベアチップが所定の角度姿勢となる離脱位置にまで回動搬送されるようになし、搬送ステージを略円盤状に形成してその外周面に凹所となるチップ保持部を形成し、該チップ保持部内にベアチップを吸着させるための吸気孔を形成し、チップ保持部内にベアチップの三面が当接される三つの基準面を形成し、該三つの基準面の頂角となる位置に吸気孔を形成したことを特徴とする半導体実装装置。
- 二つのプレートを重合一体化して搬送ステージを形成し、一方のプレートの外周面に二つの基準面を有する凹所を形成し、他方のプレートの表面を残る一つの基準面となしてチップ保持部を形成し、同他方のプレートに吸気孔を穿設形成したことを特徴とする請求項1記載の半導体実装装置。
- 吸気孔にエアを作用させるエア作用部を搬送ステージとは別体に形成して回動しないよう設置し、セット位置と離脱位置との間で吸気孔とエア作用部とを連通させるエア流通経路を同エア作用部に設けたことを特徴とする請求項1記載の半導体実装装置。
- エア流通経路をセット位置側と離脱位置側とに分割して配設し、個々にバルブでエア制御されるようになしたことを特徴とする請求項3記載の半導体実装装置。
- ベアチップの離脱位置で吸気孔からエアーを吹き出すようエア制御されるようになしたことを特徴とする請求項4記載の半導体実装装置。
- 搬送ステージの外周面にチップ保持部の周方向両側で凹んだ吸着ヘッドが当たるのを回避するための切欠凹部を形成したことを特徴とする請求項1記載の半導体実装装置。
- 搬送ステージに同一円周上で等間隔に複数のチップ保持部を配設し、該チップ保持部の間隔をセット位置から離脱位置まで回動される所定角度に対応させ、セット位置及び離脱位置にチップ保持部が位置した状態で同搬送ステージの回動が間欠的に停止されるようになしたことを特徴とする請求項1記載の半導体実装装置。
- 所定角度を等分する位置にもチップ保持部を配設したことを特徴とする請求項7記載の半導体実装装置。
- セット位置から離脱位置まで回動される間に、ベアチップがチップ保持部に正常状態で保持されていることを確認する検知手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の半導体実装装置。
- 検知手段で異常が確認された場合に、吸着ヘッドが次に正常状態でベアチップを保持しているチップ保持部が離脱位置に来るまで待機するようになしたことを特徴とする請求項9記載の半導体実装装置。
- 異常が確認されたチップ保持部に保持されているベアチップを同チップ保持部から除去する排除手段を備えたことを特徴とする請求項10記載の半導体実装装置。
- 離脱位置で吸着ヘッドによりベアチップをチップ保持部から離脱させることができなかった場合に、該吸着ヘッドによって実装する作業が行われないようになしたことを特徴とする請求項1記載の半導体実装装置。
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