JP3747344B2 - 低硬度ゴム組成物、給紙部材及び給紙装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給紙(紙以外の薄葉体状物を含む)ローラ等の給紙部材として好適に用いられる低硬度のゴム組成物、このゴム組成物のゴム層が表面に形成された給紙部材及びこの給紙部材を搭載した給紙装置に関する。更に詳しくは、本発明は、特に複写機やファクシミリ,プリンター等のOA機器、あるいは現金自動取引装置(ATM)、両替機、計数機、自動販売機、キャッシュディスペンサー(CD)等の各種給紙機構を有する装置において、該装置により用紙を給紙する際、用紙の汚染のない耐汚染性,給紙特性及び耐久性に優れる給紙ローラなどの給紙部材の表面層を与えるゴム組成物、表面にこのゴム組成物のゴム層が形成された給紙部材及びこの給紙部材が搭載された給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、給紙機構を有する装置には、給紙ローラ等の給紙部材が搭載されている。例えば、複写機の給紙装置に搭載される紙送り機構の中で用いられる給紙ローラや摩擦分離部材については、優れた紙送り特性を有し、しかもローラ間に挟まれる紙等の相手材に対する汚染がないもの及び耐久性の優れたものとするために、その形状や材質に様々なものが提案されている。この場合、給紙ローラ用に使用される材料としては、紙との摩擦力の大きなものが要求されるため、ゴム硬度がJIS−A硬度20〜40度程度の低硬度であること、繰り返しの紙送りに対して摩耗が少ないことが不可欠の条件となっている。
しかしながら、ゴム材料でJIS−A硬度が40度以下のものを得ようとすると、多量のオイルを軟化材として配合しなければならず、ゴム製造面での加工性を極度に悪くさせるだけでなく、ゴムとしての弾力性、機械的強度、耐摩耗性等の諸特性をも著しく低下させ、更には配合した多量の軟化材がローラ表面にブリードして紙を汚染したり、すべって紙を送れなくなるといった好ましくない事態を招来する。
【0003】
そのために、特にゴムの加工性を改善する目的でゴムポリマー製造時にオイルを伸展油として添加した油展ゴムやオイルを吸収させたオイル吸収ゴムが開発されているが、このゴム材料でJIS−A硬度が40度以下のものを得ようとすると、多量のオイルを伸展油として添加する必要があり、その結果、吸収されたオイルが、加工後のゴムローラ表面にブリードするのを免れない。したがって、紙を汚染したり、すべって紙を送れなくなるといった問題の改善には至っておらず、優れた紙送り特性を有し、しかもローラ間に挟まれる紙等の相手材に対する汚染がなく、かつ耐久性の優れた給紙ローラ等の給紙部材は提供されていないのが実状である。
また、従来、ゴム組成物に対しては、加硫操作によりゴムを硬化させるための硬化剤として、加硫剤や加硫促進剤が添加配合されるが、これらの加硫剤、加硫促進剤がゴム表面に析出してくる現象(ブルーム)を起こすという問題がある。ブルームが発生すると、ゴムローラと紙等との摩擦力が極端に低下するために、ゴムローラがすべってしまい給紙できないという問題や、紙等の相手材を汚染するといった問題を引き起こす。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、下記▲1▼〜▲4▼の特性、すなわち、
▲1▼給紙ローラ等の給紙部材の表面に、ゴムとしての弾力性,機械的強度,耐摩耗性等の諸特性に優れ、長期使用においても高い摩擦係数を有すること、
▲2▼従来の多量のオイルを用いて低硬度ゴム組成物を得る場合における物性、加工性及び作業性での欠点が大幅に改良できること、
▲3▼オイル等の低分子材のブリード及び加硫剤や加硫促進剤のブルームも効果的に抑制できること、及び
▲4▼ローラ間に挟まれる紙等の相手材に対する汚染を可及的に防止できること
の特性を有するゴム層を形成し得る低硬度ゴム組成物、これを用いた給紙部材及びこの給紙部材を搭載した給紙装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、油展ゴム又は油展ゴムと非油展ゴムとの混合ゴムを主成分とするゴム配合物、あるいは非油展ゴムを主成分とするゴム配合物に、特定の粘度を有する低分子材と熱可塑性高分子材とポリエチレングリコール又はポリエチレングリコールを主成分とする化合物を配合し、かつゴム成分,油展ゴムの伸展油,低分子材及び熱可塑性高分子材それぞれの溶解度パラメータ値の関係を特定化することにより、上記目的が達成できることを見出した。つまり、上述の手段を講ずることによって、給紙ローラなどの給紙部材に適した低硬度ゴム組成物が得られると共に、この場合、上記ゴム組成物が、伸展油や低分子量シロキサン、あるいは可塑剤を従来の給紙部材用ゴム組成物と同様多量に含んでいても、多量のオイルを用いる際の物性及び加工性、作業性における従来技術の欠点が解消されること、そして長期使用してもオイルブリードやブルームが可及的に防止されると共に、高温下及び低温下でもオイルブリードやブルームが効果的に防止されて、用紙汚染が防止され、耐汚染性、更には給紙特性、耐久性に優れ、弾力性、機械的強度、耐摩耗性等の諸特性に優れたゴム層を与えるゴム組成物が得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
【0006】
なお、本発明において、ゴム配合物に、上記各添加成分を配合することによって、オイルのブリードが抑制されるメカニズムについては、これら添加成分がゴム配合物との混合時にこの中に均一分散する統一的なメカニズムと共に必ずしも明らかではないが、上述の条件を具備した低分子材及び熱可塑性高分子材は、互いに複合化した上で、その多くが微小粒に分断した状態でゴム中に保持されると考えられることから、この分断した状態でゴム中に保持された複合物がまわりに分散していた伸展油としてのオイルをも吸収もしくは吸着のようなメカニズムで保持するものと考えられる。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1)(A)油展ゴム又は油展ゴムと非油展ゴムとの混合ゴムを主成分とするゴム配合物、(B)100℃における粘度が5×105 センチポイズ以下の低分子材、(C)熱可塑性高分子材及び(D)ポリエチレングリコール又はポリエチレングリコールを主成分とする化合物を含有し、前記(B)成分の低分子材と(C)成分の熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差及び(A)成分のゴム配合物における油展ゴムの伸展油と(C)成分の熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差がそれぞれ3以下であり、かつ(B)成分の低分子材と(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差及び(A)成分のゴム配合物における油展ゴムの伸展油と(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差がそれぞれ4以下であることを特徴とする低硬度ゴム組成物(以下、ゴム組成物Iと称することがある。)、
(2)(A’)非油展ゴムを主成分とするゴム配合物、(B)100℃における粘度が5×105 センチポイズ以下の低分子材、(C)熱可塑性高分子材及び(D)ポリエチレングリコール又はポリエチレングリコールを主成分とする化合物を含有し、(B)成分の低分子材と(C)成分の熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差が3以下であり、かつ(B)成分の低分子材と(A’)成分のゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差が4以下であることを特徴とする低硬度ゴム組成物(以下、ゴム組成物IIと称することがある。)、
【0008】
(3)給紙機構を有する装置に搭載される給紙部材において、この給紙部材の少なくとも一部に上記(1)又は(2)の低硬度ゴム組成物を用いたことを特徴とする給紙部材、
(4)給紙方向に回転するフィードローラと、用紙の通路を挟んで備えられる反給紙方向に回転するリバースローラと、積載された用紙の最上部の用紙を送り出すピックアップローラとを有する給紙装置において、該給紙装置に搭載される各給紙ローラの少なくとも1つのローラが上記(3)の給紙部材からなることを特徴とする給紙装置、及び
(5)用紙を送るための給紙ローラとこの給紙ローラに近接して設けられた摩擦分離部材とを有する給紙装置において、この給紙装置に搭載される給紙ローラ及び/又は摩擦分離部材が上記(3)の給紙部材からなることを特徴とする給紙装置、
を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のゴム組成物Iにおける(A)成分としては、油展ゴム又は油展ゴムと非油展ゴムとの混合物を主成分とするゴム配合物が用いられ、一方、ゴム組成物IIにおける(A’)成分としては、非油展ゴムを主成分とするゴム配合物が用いられる。
これらのゴム配合物に用いられる油展ゴムや非油展ゴムのゴム弾性体としては、給紙部材として給紙装置に搭載されて使用される環境条件や要求性能の点から、エチレンプロピレンゴム(EPR),エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム(EPDM),天然ゴム,イソプレンゴム,スチレンブタジエンゴム,ポリノルボルネンゴム,ブタジエンゴム,ニトリルゴム,クロロプレンゴム,ブチルゴム,ハロゲン化ブチルゴム,アクリルゴム,エチレン−酢酸ビニルゴム(EVA),ウレタンゴム等の一般ゴム、シリコーンゴム,フッ素ゴム,エチレンアクリルゴム,ポリエステルエラストマー,エピクロルヒドリンゴム,多硫化ゴム,ハイパロン,塩素化ポリエチレン等の特殊ゴムが挙げられるが、これらの中で、エチレンプロピレンゴム,エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム,天然ゴム,イソプレンゴム,スチレンブタジエンゴム,ポリノルボルネンゴム,ブタジエンゴム,クロロプレンゴム,ニトリルゴム,ブチルゴム,ハロゲン化ブチルゴム,アクリルゴム,エピクロルヒドリンゴム及び塩素化ポリエチレンゴムが好ましい。これらのゴム弾性体は、単独であるいは2種以上をブレンドして用いることができる。
【0010】
この場合、本発明に係るゴム弾性体として、例えば給紙部材の耐候性の観点で選択すれば、エチレンプロピレン系ゴム(EP系ゴム)、即ちエチレンプロピレンゴムやエチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムなどが好ましく、耐摩耗性を考慮する場合には、その中でもムーニー粘度ML1+4 (100℃)が70以上となる分子量の高いエチレン・プロピレン共重合ゴム(EPDM,EPR)であって、かつそのエチレン単位含有率が50〜75重量%の範囲のものがゴム弾性体として好ましい。
本発明のゴム組成物Iにおいては、上記ゴム弾性体に伸展油が添加された若しくは低分子量ポリマーが含まれた油展ゴム、又はこの油展ゴムと伸展油が添加されていない非油展ゴムとの混合ゴムが用いられ、一方、ゴム組成物IIにおいては、上記非油展ゴムが主として用いられる。
ここで、伸展油や低分子量ポリマーとしては、本発明に係るゴム弾性体との相溶性を勘案すれば、エチレンプロピレンゴム,エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム,天然ゴム,イソプレンゴム,スチレンブタジエンゴム、ポリノルボルネンゴムを用いる場合には、鉱物系のオイルが好ましく、更には、芳香族系成分を含まないパラフィン系,ナフテン系のオイルが最も好ましい。なお、パラフィン系オイル,ナフテン系オイル等の鉱物系オイル以外にも、例えばフタル酸エステル,ステアリン酸エステル,リン酸エステル等を用いることも可能である。
【0011】
伸展油や低分子量ポリマーの含有量は、特に制限はなく、各種の状況に応じて適宜選定すればよいが、ブリード性の点からゴム成分100重量部に対して10〜200重量部が好ましく、特に10〜100重量部であることが好ましい。
なお、ゴム組成物Iにおいて、油展ゴムと非油展ゴムとを混合して用いる場合、その混合割合は特に制限はなく、状況に応じて適宜定めればよいが、通常は油展ゴムと非油展ゴムとの重量比を90:10〜10:90、特に80:20〜20:80とすることが好ましい。
本発明のゴム組成物I及びIIにおいては、(B)成分として、低分子材が用いられる。この低分子材は、100℃において5×105 センチポイズ以下、好ましくは1×105 センチポイズ以下の粘度を有する材料であり、分子量の観点からすれば、この低分子材の数平均分子量は20000以下、特に10000以下、更には5000以下のものが好ましい。なお、粘度の下限,数平均分子量の下限については特に制限はないが、粘度は通常100℃において5センチポイズ以上、数平均分子量は通常400以上のものが好適に用いられる。
【0012】
低分子材としては前記の条件を満たすものであればすべて使用でき、特に制限されないが、例示すれば次のような材料を挙げることができる。
▲1▼軟化材:鉱物油系,植物油系,合成油系などの各種ゴム用又は樹脂軟化材。ここで鉱物油系としては、芳香族系,ナフテン系,パラフィン系などのプロセス油などが挙げられる。植物油系としては、ひまし油,綿実油,あまに油,なたね油,大豆油,パーム油,やし油,落花生油,木ろう,パインオイル,オリーブ油などが挙げられる。
▲2▼可塑剤:フタル酸エステル,フタル酸混基エステル,脂肪族二塩基酸エステル,グリコールエステル,脂肪酸エステル,リン酸エステル,ステアリン酸エステルなどの各種エステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、その他プラスチック用可塑剤又はフタレート系,アジペード系,セバケート系,フォスフェート系,ポリエーテル系,ポリエステル系などのNBR用可塑剤。
【0013】
▲3▼粘着付与剤:クマロン樹脂,クマロン−インデン樹脂,フェノールテルペン樹脂,石油系炭化水素,ロジン誘導などの各種粘着付与剤(タッキファイヤー)。
▲4▼オリゴマー:クラウンエーテル,含フッ素オリゴマー,ポリイソブチレン,キシレン樹脂,塩化ゴム,ポリエチレンワックス,石油樹脂,ロジンエステルゴム,ポリアルキレングリコールジアクリレート,液状ゴム(ポリブタジエン,スチレン−ブタジエンゴム,ブタジエン−アクリロニトリルゴム,ポリクロロプレンゴムなど)、シリコーン系オリゴマー,ポリ−α−オレフィンなどの各種オリゴマー。
▲5▼滑剤:パラフィン,ワックスなどの炭化水素系滑剤、高級脂肪酸,オキシ脂肪酸などの脂肪酸系滑剤、脂肪酸アミド,アルキレンビス脂肪酸アミドなどの脂肪酸アミド系滑剤、脂肪酸低級アルコールエステル,脂肪酸多価アルコールエステル,脂肪酸ポリグリコールエステルなどのエステル系滑剤、脂肪族アルコール,多価アルコール,ポリグリコール,ポリグリセリンなどのアルコール系滑剤、金属石鹸、混合系滑剤の各種滑剤。
【0014】
その他、ラテックス,エマルジョン,液晶,歴青組成物,粘土,天然のデンプン,糖,更に、無機系のシリコーンオイル,フォスファゼンなども低分子材として適している。更に牛油,豚油,馬油等の動物油、鳥油又は魚油:はちみつ,果汁、さらにはチョコレート又はヨーグルトなどの乳製品系,炭化水素系,ハロゲン化炭化水素系,アルコール系,フェノール系,エーテル系,アセタール系,ケトン系,脂肪酸系,エステル系,窒素化合物系,硫黄化合物系などの有機溶剤:あるいは、種々の薬効成分,土壌改質剤,肥料類,石油,水,水溶液が適している。これらの成分は1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
この低分子材は、ゴム組成物の要求特性,用途、また本発明に係る他の成分である熱可塑性高分子材、EP系ゴムなどのゴム材料との相溶性などを勘案して、最適なものが選択され、最適な量で使用されるが、例えば給紙部材に接触する部材への汚染性の観点からは、鉱物油が好ましく、特に熱可塑性高分子材及びEP系ゴム等のゴム弾性体との相溶性との観点からは、芳香族系成分を含まないパラフィン系又はナフテン系のプロセスオイルが好ましい。
【0015】
本発明のゴム組成物I及びIIにおいては、(C)成分として熱可塑性高分子材が用いられる。この熱可塑性高分子材は、低分子材とEP系ゴム等のゴム弾性体との媒体としての機能を有する材料であり、本発明の目標達成に重要な成分である。この熱可塑性高分子材は、前記したような機能を有する多量の低分子材を保持する複合物を形成する材料であれば、いずれのものも使用することができるが、通常、熱可塑性の高分子材料又はこの高分子材料を構成要素とする各種材料が用いられる。
熱可塑性高分子材としては、例えば、スチレン系(ブタジエンスチレン系,イソプレンスチレン系等),塩化ビニル系,オレフィン系(ブタジエン系,イソプレン系,エチレンプロピレン系等),エステル系,アミド系,ウレタン系の各種熱可塑性エラストマー、並びにそれらの水添、その他による変性物;スチレン系,ABS系,オレフィン系(エチレン系,プロピレン系,エチレンプロピレン系,エチレンスチレン系,プロピレンスチレン系等),アクリル酸エステル系(アクリル酸メチル系等),メタクリル酸エステル系(メタクリル酸メチル系等),カーボネート系,アセタール系,ナイロン系,ハロゲン化ポリエーテル系(塩化ポリエーテル系等),ハロゲン化オレフィン系(塩化ビニル系,四フッ化エチレン系,フッ化−塩化エチレン系,フッ化エチレンプロピレン系等),セルロース系(アセチルセルロース系,エチルセルロース系等),ビニリデン系,ビニルブチラール系,アルキレンオキサイド系(プロピレンオキサイド系等)等の熱可塑性樹脂、及びこれらの樹脂のゴム変性物等が挙げられる。中でも、熱可塑性エラストマーがオイルブリード抑制効果の点から好ましく用いられる。
【0016】
具体的な熱可塑性高分子材としては、特に制限されるものではないが、結晶構造、凝集構造などの硬質ブロックを形成しやすい部分とアモルファス構造などの軟質ブロックとを一緒に持ち合わせているものが好ましく、具体的には、(1)ブタジエン重合体の水素添加物、(2)ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物、及び(3)エチレン−プロピレン系共重合体等が挙げられ、中でも(1)ブタジエン重合体の水素添加物及び(2)ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物が特に好ましく用いられる。以下、上記(1)ブタジエン重合体の水素添加物、(2)ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物、及び(3)エチレン−プロピレン系共重合体について詳述する。
上記(1)ブタジエン重合体の水素添加物としては、特に制限されるものではないが、水素添加率が90%以上のものが好ましく用いられる。この水素添加物は、出発重合体であるブタジエン重合体の1,4結合の組成及び1,2結合の組成及びその組成分布により、種々の分子構造をとることができる。この分子構造によって、水素添加物は1分子鎖中に結晶性、アモルファス性並びに結晶性とアモルファス性を併せ持つ特性等、種々の結晶特性のセグメントを含むことができる。
【0017】
この水素添加物の結晶特性のセグメントとして具体的には、(a);1,4結合ブタジエン単位の水素添加に基づく、エチレン単位を主として含むエチレンブロックからなる結晶セグメント(S1)、(b);1,4結合ブタジエン単位と1,2結合ブタジエン単位の水素添加に基づく、エチレン単位とブチレン単位とを主として含むブロックからなるアモルファス性セグメント(S2)などが挙げられる。本発明では、ブタジエン共重合体の水素添加物は、結晶性とアモルファス性とを併せ持つ結晶特性のセグメントを有することが好ましく、特に上記エチレンブロックからなる結晶セグメント(S1)と、上記エチレン単位とブチレン単位とを含むブロックからなるアモルファス性セグメント(S2)とを併せ持つものが好ましい。この場合、1分子鎖中の上記エチレンブロックは1つのブロックでも、2つ以上のマルチブロックとして存在してもよい。また、1分子鎖中の上記エチレンブロックの割合は、5〜80重量%、特に効果の点から10〜70重量%であることが好ましい。更に、この水素添加物の数平均分子量は3×104 以上、特に効果の点から5×104 以上であることが好ましい。
【0018】
次に、上記(2)のブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物としては、特に制限されるものではないが、水素添加率が90%以上のものが好ましく用いられる。この水素添加物は、出発共重合体のブタジエン部の1,4結合、1,2結合及びスチレン部の組成及びその組成分布により、種々の分子構造をとることができ、この分子構造によってこの水素添加物は、1分子鎖中に結晶性,凝集性,アモルファス性,結晶性とアモルファス性とを合わせ持つ特性、凝集性とアモルファス性とを合わせ持つ特性、並びに結晶性と凝集性とアモルファス性とを合わせ持つ特性等、種々の結晶セグメントを含むことができる。
この水素添加物の結晶特性のセグメントとして具体的には、(a);1,4結合ブタジエン単位の水素添加に基づく、エチレン単位を主として含むエチレンブロックからなる結晶セグメント(S1)、(b);1,4結合ブタジエン単位と1,2結合ブタジエン単位の水素添加に基づく、エチレン単位とブタジエン単位とを主として含むブロックからなるアモルファス性セグメント(S2)、(c);スチレン単位を主として含むスチレンブロックからなる凝集性セグメント(S3)、(d);1,2結合ブタジエン単位とスチレン単位の水素添加に基づく、ブチレン単位とスチレン単位とを主として含むブロックからなるアモルファス性セグメント(S4)、(e);1,4結合ブタジエン単位と1,2結合ブタジエン単位とスチレン単位の水素添加に基づく、エチレン単位とブチレン単位とスチレン単位とを主として含むブロックからなるアモルファス性セグメント(S5)等を挙げることができる。
【0019】
本発明に用いられるブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物としては、特に制限されないが、結晶性とアモルファス性とを合わせ持つ特性のセグメント、凝集性とアモルファス性とを合わせ持つ特性のセグメント、並びに結晶性と凝集性とを合わせ持つ特性のセグメントを有するものが好ましく、具体的には以下に挙げる▲1▼〜▲3▼のブタジエン−スチレン共重合体水素添加物が好ましく用いられる。
▲1▼上記エチレンブロックからなる結晶セグメント(S1)と、エチレン単位とブチレン単位とスチレン単位とを主として含むブロックからなるアモルファス性セグメント(S5)とを合わせ持つブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物:この水素添加物の1分子鎖中の上記エチレンブロックは、1つのブロックでも、2つ以上のマルチブロックとして存在していてもよい。また、1分子鎖中の上記エチレンブロックの割合は5〜80重量%、特により効果的にオイルブリードを抑制する点から10〜70重量%であることが好ましい。更に、この水素添加物の数平均分子量は、3×104 以上、特により効果的にオイルブリードを抑制する点から5×104 以上であることが好ましい。
【0020】
▲2▼上記エチレンブロックからなる凝集性セグメント(S3)と、エチレン単位とブチレン単位とを主として含むブロックからなるアモルファス性セグメント(S2)とを合わせ持つブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物:この水素添加物の1分子鎖中の上記エチレンブロックは、2つ以上のマルチブロックとして存在することが好ましい。また、1分子鎖中の上記エチレンブロックの割合は5〜60重量%,特により効果的にオイルブリードを抑制する点から10〜50重量%であることが好ましい。更に、この水素添加物の数平均分子量は、3×104 以上、特により効果的にオイルブリードを抑制する点から5×104 以上であることが好ましい。
▲3▼エチレンブロックからなる結晶セグメント(S1)と上記スチレンブロックからなる凝集性セグメント(S3)と、上記エチレン単位とブチレン単位とを主として含むブロックからなるアモルファス性セグメント(S2)及び/又はエチレン単位とブチレン単位とスチレン単位とを主として含むブロックからなるアモルファス性セグメント(S5)とを合わせ持つブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物:この水素添加物の1分子鎖中の上記エチレンブロック、上記スチレンブロック及び上記アモルファス性セグメント(S2),(S5)は、いずれも1つのブロックでも、2つ以上のマルチブロックとして存在していてもよい。また、1分子鎖中の上記アモルファス性セグメント(S2),(S5)の割合は20〜90重量%、特により効果的にオイルブリードを抑制する点から30〜85重量%であることが好ましい。更に、この水素添加物の数平均分子量は、3×104 以上、特により効果的にオイルブリードを抑制する点から5×104 以上であることが好ましい。
【0021】
更に、上記(3)のエチレン−プロピレン系共重合体として好ましく用いられるものとしては、特に制限されるものではないが、エチレン−プロピレン二元共重合体,エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体等が例示される。この場合、好ましいエチレン−プロピレン系共重合体としてより具体的には、エチレン単位を主として含むエチレンブロックからなる結晶性セグメントの割合が5〜60重量%、特により効果的にオイルブリードを抑制する点から7〜50重量%である共重合体、及びプロピレン単位を主として含むプロピレンブロックからなる結晶性セグメントの割合が5〜60重量%、特により効果的にオイルブリードを抑制する点から7〜50重量%である共重合体などが挙げられる。
これら(1)ブタジエン重合体の水素添加物、(2)ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物、及び(3)エチレン−プロピレン系共重合体等の熱可塑性エラストマーは、主に単独で用いられるが、場合によっては2種以上をブレンドして用いてもよい。
なお、上記熱可塑性高分子材は、特に制限されないが、通常のバルク状,粒状,ゲル状,フォーム状,不織布状等の使用形態をとることができる。また、低分子材を包含するカプセルを内蔵した形態でも用いることができる。
【0022】
本発明のゴム組成物Iにおいては、上記(B)成分の低分子材と上記(C)成分の熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差を3以下、好ましくは2以下とすると共に、上記(A)成分のゴム配合物における油展ゴムの伸展油と上記(C)成分の熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差を3以下、好ましくは2以下とし、かつ上記(B)成分の低分子材と(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差を4以下、好ましくは2以下とすると共に、上記(A)成分のゴム配合物における油展ゴムの伸展油と(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差を4以下、好ましくは2以下とするものである。
この場合、上記低分子材と上記熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差が3を越えたり、低分子材と上記ゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差が4を越えると、相溶性の点から低分子材が多量に保持されにくくなって、ゴム組成物の低硬度化に障害となり、また、低分子材のブリードが発生しやすくなるので好ましくない。更に、上記油展ゴムの伸展油と熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差が3を超えたり、上記油展ゴムの伸展油とゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差が4を越えると、上記熱可塑性高分子材による伸展油のブリード抑制効果をもってしても伸展油のブリードが発生しやすくなるので好ましくない。
【0023】
一方、本発明のゴム組成物IIにおいては、上記と同様の理由から、(B)成分の低分子材と(C)成分の熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差を3以下、好ましくは2以下とすると共に、(B)成分の低分子材と(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差を4以下、好ましくは2以下とする。
本発明のゴム組成物I及びIIにおいては、(B)成分の低分子材と(C)成分の熱可塑性高分子材の含有割合は特に制限されるものではないが、(B)成分/(C)成分重量比で1.0以上、特に2.0以上、更には3.0以上であることが好ましく、この重量比が1.0未満では低硬度のゴム組成物を得ることが困難となり、本発明の目的を達成することができない場合がある。なお、その好ましい上限値は通常20程度である。
この(B)成分の低分子材及び(C)成分の熱可塑性高分子材の含有量は、ゴム組成物の用途や使用環境等に応じて適宜選定され、特に制限されるものではないが、通常は低分子材は、(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分100重量当たり10〜200重量部、特に20〜150重量部であることが好ましく、また熱可塑性高分子材は、(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分100重量部当たり2〜40重量部、特に5〜30重量部であることが好ましい。この場合、低分子材の含有量が、10重量部未満であると、十分な低硬度化を達成することができなくなる場合があり、一方200重量部を超えるとこの低分子材のブリードが発生する場合がある。また、熱可塑性高分子材が2重量部未満であると、オイル等の軟化材のブリード抑制効果が十分に得られない場合があり、一方40重量部を超えると圧縮永久歪が大きくなり、好ましくない。
【0024】
本発明のゴム組成物I及びIIにおいては、(D)成分として、ポリエチレングリコール又はポリエチレングリコールを主成分とする化合物が用いられる。ここで、上記ポリエチレングリコールは分子量4000以上のものが好ましく、分子量4000未満では常温で液体となるためにブリードが発生しやすくなるおそれがある。一方、ポリエチレングリコールを主成分とする化合物としては、ポリエチレンとポリエチレングリコールの2つの分子構造を共有するエチレンオキサイドグラフト−エチレン−ビニルアルコール共重合体を好ましく挙げることができる。また、この化合物は、予めシリカ粒子と混合し、シリカ粒子に担持させた状態で用いてもよい。
この(D)成分のポリエチレングリコール又はポリエチレングリコールを主成分とする化合物の含有量は、特に制限はなく、ゴム組成物の用途や使用環境などに応じて適宜選定されるが、通常は、(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分100重量部当たり0.5〜15重量部、特に1〜10重量部であることが好ましい。この(D)成分の含有量が0.5重量部未満であると十分なブルーム抑制効果を達成できなくなる場合があり、一方15重量部を超えるとこのポリエチレングリコール又はポリエチレングリコールを主成分とする化合物のブリードを発生する場合がある。
本発明の低硬度ゴム組成物の調製方法については特に制限はなく、前記(A)成分又は(A’)成分,(B)成分,(C)成分及び(D)成分を、公知の方法により混合することにより、所望の低硬度ゴム組成物が容易に得られる。
【0025】
なお、本発明のゴム組成物には、加硫剤(硫黄,ペルオキシド等),加硫促進剤(テトラメチルチウラムモノサルファイド(ノクセラ−TS),メルカプトベンゾチアゾール(ノクセラ−M),N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルサルフェンアミド(ノクセラ−CZ),ジフェニルグアニジン(ノクセラ−G)等),加硫助剤〔エチレングリコールジメタクリレート(EDMA),トリアリルイソシアヌレート(TAIC),N,N’−m−フェニレンジマレイミド(バルノックPM)等〕、各種充填剤(カーボンブラック,ホワイトカーボン,白艶華CC等)、老化防止剤〔スチレン化フェノール(アンテージSP−P),2,6−ジ−ターシャリーブチル−4−メチルフェノール(ノクラック200),ジブチルハイドロゲンホスファイト(DBP)等〕などの一般的な配合剤及び帯電防止剤〔導電性カーボン(ケッチェンブラックEP),白色導電粉等〕を添加して加硫することができ、これにより、本発明の給紙装置に搭載される給紙ローラを得ることができる。
【0026】
ここで、ゴム加硫剤として硫黄を用いる場合、その硫黄単体の配合量は、ゴム組成物に対して0.2〜1重量%の範囲が好ましく、0.2重量%未満では十分に架橋ができずに耐摩耗性が著しく悪くなり、1重量%を超えると架橋に使われなかった未反応の硫黄がゴム表面にブルームしてきて摩擦係数を低下させるため、給紙性能等の用途に応じた性能が悪くなる場合がある。
本発明のゴム組成物には、必要に応じて、更に次のような充填材、即ち、クレー,珪藻土,カーボンブラック,シリカ,タルク,硫酸バリウム,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,金属酸化物,マイカ,グラファイト,水酸化アルミニウム等の鱗片状無機充填材、各種の金属粉,木片,ガラス粉,セラミック粉,粒状ないし粉末ポリマー等の粒状ないし粉末固体充填材、その他各種の天然又は人工の短繊維,長繊維(例えば、ワラ,毛,ガラスファイバー,金属ファイバー,その他各種のポリマーファイバー等)等などを配合することができる。
【0027】
本発明のゴム組成物は、上記低分子材、熱可塑性高分子材及びポリエチレングリコール又はポリエチレングリコールを主成分とする化合物を配合することにより、オイルブリードの発生が可及的に防止され、ブルームの発生が抑制された低硬度のものが得られる。この場合、本発明のゴム組成物はJIS−A硬度で40度以下、特に30度以下であることが好ましい。なお、本発明のゴム組成物によれば、このような低硬度化が、オイルブリードや加硫剤,加硫促進剤のブルームの発生なしに達成し得るものである。
本発明では、上記低硬度ゴム組成物を、給紙機構を有する装置に搭載される各種の給紙部材に用いることができる。この場合、かかる給紙部材は少なくともその表面に上記ゴム組成物のゴム層を形成することが有利である。また、本発明では、給紙方向に回転するフィードローラと、用紙の通路を挟んで備えられる反給紙方向に回転するリバースローラ及び積載された用紙の最上部の用紙を送り出すピックアップローラとを有する給紙装置において、この給紙装置に搭載される各給紙ローラの少なくとも1つのローラを上記給紙部材とした給紙装置、及び用紙を送るための給紙ローラとこの給紙ローラに近接して設けられた摩擦分離部材とを有する給紙装置において、この給紙装置に搭載される給紙ローラ及び/又は摩擦分離部材を上記給紙部材とした給紙装置をも提供する。
【0028】
本発明の給紙部材の構成には、特に制限はなく、上述のゴム組成物のみで構成されるものであってもよく、また既存のゴム材料や金属材等と積層構造とするなどして組み合わせて用いてもよいが、上記ゴム組成物のゴム層が表面に形成されていることが必要である。
次に、本発明の給紙部材及び給紙装置の例について添付図面に従って説明する。
図1は、本発明における給紙ローラの一例の概略断面図、図2は、本発明における給紙ローラを用いた給紙装置の通紙状態の一例を示す要部断面図、及び図3は、本発明における給紙ローラ及び摩擦分離部材を搭載した給紙装置の一例を示す要部断面図である。
図1に示すように、給紙ローラ1の場合には、シャフト2上に本発明のゴム組成物のゴム層3を形成して給紙ローラとした後、図2に示す給紙装置に装着することができ、本発明のゴム組成物を図3に示す摩擦分離部材9に使用することもできる。なお、図中、4は普通紙、5はピックアップローラ、6はフィードローラ、7はリバースローラ、8は用紙、9は摩擦分離部材である。
本発明の給紙部材は、表面に研削研磨によるアブレージョンパターンを与えたり、あるいは、予め金型表面に特殊なパターンを彫り込み、これをローラ表面に転写することによって、ローラ表面にパターンを作る等により優れた給紙特性を付与することができる。
本発明においては、給紙特性が安定的に優れ、ローラ間に挟まれる紙等の相手材を汚すことが少ない給紙ローラなどの給紙部材を提供することができる。
【0029】
【実施例】
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、以下の例において、数平均分子量の測定は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー〔GPC:東ソー社製、GHM−XL(2本直列)〕により行い、示差屈折率(RI)を用いて単分散ポリスチレンを指標にポリスチレン換算で行った。また、しみ出し率(%)はブリード性の指標であり、その測定は3cm×3cmのシート状サンプルの両面に紙を貼り、70℃,48時間放置後に紙を取り除き、紙の貼り付け前後のサンプルの重量変化から算出する方法(高温条件)と、−5℃,48時間放置後に紙を取り除き、紙の貼り付け前後のサンプルの重量変化から算出する方法(低温条件)との2通りの方法で行った。更に、配合材の粘度及び溶解度パラメータ値の測定は、常法に従って行った。ブルーム性については、加硫硬化したサンプルを50℃の温水に10日間浸漬後にサンプル表面を観察し、ブルームによる白化が見られるかどうかにて判定した。
【0030】
実施例1
第1表に示した材料をブラベンダーを用いて、40℃,70rpmの条件で10分混合してゴム組成物を得た。このゴム組成物を160℃,30分の条件で金型にて硬化させ、所定形状のサンプルを得た。得られた硬化物はJIS−A硬度30度であった。また、しみ出し率は0.2%であり、低分子材のブリードも極めて少なく、ブルーム試験でも全く白化(ブルーム)が見られなかった。
【0031】
【表1】
【0032】
1)日本合成ゴム社製 E6100P(ポリエチレンとポリエチレン/ブチレンとポリエチレンとのブロック共重合体)
2)溶解度パラメーター値
3)出光興産社製 PW−32
4)日本合成ゴム社製 EP98A〔EPDM 100重量部にパラフィン系オイル(出光興産社製 PW−380)が75重量部伸展油として添加されているもの〕
5)東邦化学社製 PEG♯4000
6)白石カルシウム社製,炭酸カルシウム
【0033】
このように、得られたゴム組成物及びこのゴム組成物の硬化物は、汎用の低分子材及び高分子材を用いているため汎用性があり、しかも多量の低分子材を含有した低硬度材料であるにもかかわらずブリード及びブルームが極めて少なく、ブリード,ブルーム抑制性のよい材料であることが確認された。
【0034】
実施例2
第2表に示した材料をブラベンダーを用いて、40℃,70rpmの条件で10分混合してゴム組成物を得た。このゴム組成物を160℃,30分の条件で金型にて硬化させ、所定形状のサンプルを得た。得られた硬化物はJIS−A硬度35度であった。また、しみ出し率は0.15%であり、低分子材のブリードも極めて少なく、ブルーム試験でも全く白化(ブルーム)が見られなかった。
【0035】
【表2】
【0036】
1)日本合成ゴム社製 E6100P(ポリエチレンとポリエチレン/ブチレンとポリエチレンとのブロック共重合体)
2)溶解度パラメーター値
3)出光興産社製 PW−32
4)日本合成ゴム社製 EP98A〔EPDM 100重量部にパラフィン系オイル(出光興産社製 PW−380)が75重量部伸展油として添加されているもの〕
5)日本合成ゴム社製 EP33(非油展EPDM)
6)東邦化学社製 PEG♯4000
【0037】
このように、得られたゴム組成物及びこのゴム組成物の硬化物は、汎用の低分子材及び高分子材を用いているため汎用性があり、しかも多量の低分子材を含有した低硬度材料であるにもかかわらずブリード及びブレームが極めて少なく、ブレード,ブルーム抑制性のよい材料であることが確認された。
実施例3
第3表に示した材料をブラベンダーを用いて、40℃,70rpmの条件で10分混合してゴム組成物を得た。このゴム組成物を160℃,30分の条件で金型にて硬化させ、所定形状のサンプルを得た。得られた硬化物はJIS−A硬度35度であった。また、しみ出し率は0.2%であり、低分子材のブリードも極めて少なく、ブルーム試験でも全く白化(ブルーム)が見られなかった。
【0038】
【表3】
【0039】
1)日本合成ゴム社製 E6100P(ポリエチレンとポリエチレン/ブチレンとポリエチレンとのブロック共重合体)
2)溶解度パラメーター値
3)出光興産社製 PW−32
4)日本合成ゴム社製 EP98A〔EPDM 100重量部にパラフィン系オイル(出光興産社製 PW−380)が75重量部伸展油として添加されているもの〕
5)日本合成ゴム社製 EP33(非油展EPDM)
6)住友化学社製 スミガード 300G
【0040】
このように、得られたゴム組成物及びこのゴム組成物の硬化物は、汎用に低分子材及び高分子材を用いているため汎用性があり、しかも多量の低分子材を含有した低硬度材料であるにもかかわらずブリード及びブルームが極めて少なく、ブリード,ブルーム抑制性のよい材料であることが確認された。
【0041】
実施例4
第4表に示した材料をブラベンダーを用いて、40℃,70rpmの条件で10分混合してゴム組成物を得た。このゴム組成物を150℃,15分の条件で金型にて硬化させ、所定形状のサンプルを得た。得られた硬化物はJIS−A硬度25度であった。またしみ出し率は0.2%であり、低分子材のブリードも極めて少なく、ブルーム試験でも全く白化(ブルーム)が見られなかった。
【0042】
【表4】
【0043】
1)日本合成ゴム社製 E6100P(ポリエチレンとポリエチレン/ブチレンとポリエチレンとのブロック共重合体)
2)溶解度パラメーター値
3)日本サン石油社製 サンパー110
4)住友化学社製 スミガード 300G
【0044】
このように、得られたゴム組成物及びこのゴム組成物の硬化物は、汎用の低分子材及び高分子材を用いているため汎用性があり、しかも多量の低分子材を含有した低硬化度材料であるにもかかわらずブリード及びブルームが極めて少なく、ブリード,ブルーム抑制性のよい材料であることが確認された。
【0045】
実施例5
第5表に示した材料をブラベンダーを用いて、40℃,70rpmの条件で10分混合してゴム組成物を得た。このゴム組成物を160℃,30分の条件で金型にて硬化させ、所定形状のサンプルを得た。得られた硬化物はJIS−A硬度40度であった。またしみ出し率は0.15%であり、低分子材のブリードも極めて少なく、ブルーム試験でも全く白化(ブルーム)が見られなかった。
【0046】
【表5】
【0047】
1)日本合成ゴム社製 E6100P(ポリエチレンとポリエチレン/ブチレンとポリエチレンとのブロック共重合体)
2)溶解度パラメーター値
3)出光興産社製 PW−32
4)日本合成ゴム社製 EP57C(非油展EPDM)
5)住友化学社製 スミガード 300G
【0048】
このように、得られたゴム組成物及びこのゴム組成物の硬化物は、汎用の低分子材及び高分子材を用いているため汎用性があり、しかも多量の低分子材を含有した低硬度材料であるにもかかわらずブリード及びブルームが極めて少なく、ブリード,ブルーム抑制性のよい材料であることが確認された。
【0049】
実施例6
第6表に示した材料をブラベンダーを用いて、40℃,70rpmの条件で10分混合してゴム組成物を得た。このゴム組成物を150℃,15分の条件で金型にて硬化させ、所定形状のサンプルを得た。得られた硬化物はJIS−A硬度30度であった。またしみ出し率は0.1%であり、低分子材のブリードも極めて少なく、ブルーム試験でも全く白化(ブルーム)が見られなかった。
【0050】
【表6】
【0051】
1)ポリブタジエンとブタジエン/スチレンランダム共重合体との2ブロック共重合体を水添して得られた、ポリエチレンとエチレン/スチレンランダム共重合体との2ブロック共重合体
2)溶解度パラメーター値
3)住友化学社製 スミガード 300G
【0052】
このように、得られたゴム組成物及びこのゴム組成物の硬化物は、汎用に低分子材及び高分子材を用いているため汎用性があり、しかも多量の低分子材を含有した低硬度材料であるにもかかわらずブリード及びブルームが極めて少なく、ブリード,ブルーム抑制性のよい材料であることが確認された。
【0053】
比較例1
第7表に示した材料をブラベンダーを用いて、40℃,70rpmの条件で10分混合してゴム組成物を得た。このゴム組成物を150℃,15分の条件で金型にて硬化させ、所定形状のサンプルを得た。得られた硬化物はJIS−A硬度30度であったが、低分子材のブリードが激しく、ブルーム試験でも僅かに白化(ブルーム)が見られた。
【0054】
【表7】
【0055】
1)溶解度パラメーター値
【0056】
比較例2
第8表に示した材料をブラベンダーを用いて、40℃,70rpmの条件で10分混合してゴム組成物を得た。このゴム組成物を160℃,30分の条件で金型にて硬化させ、所定形状のサンプルを得た。得られた硬化物はJIS−A硬度30度であったが、低分子材のブリードが激しく、ブルーム試験でも僅かに白化(ブルーム)が見られた。
【0057】
【表8】
【0058】
1)出光興産社製 PW−32
2)日本合成ゴム社製 EP98A〔EPDM 100重量部にパラフィン系オイル(出光興産社製 PW−380)が75重量部伸展油として添加されているもの〕
3)溶解度パラメーター値
【0059】
【発明の効果】
本発明のゴム組成物によれば、加硫剤,加硫促進剤のブルームが抑制され、低硬度であるにもかかわらず、オイルブリードが低減され、特に高温時はもとより、低温時におけるオイルブリードが防止され、給紙、紙送り性が安定的に優れ、ローラ間に挟まれる紙等の相手材への汚染の少ない給紙部材を提供することができる。また、生産性,経済性,汎用性にも優れ、したがって、本発明の給紙部材は、複写機,プリンター等のOA機器をはじめ、給紙機構を有する装置に有効に使用し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明における給紙ローラの一例を示す概略断面図である。
【図2】 本発明における給紙ローラを用いた給紙装置の通紙状態の一例を示す要部断面図である。
【図3】 本発明における給紙ローラ及び摩擦分離部材を搭載した給紙装置の一例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 給紙ローラ
2 シャフト
3 本発明のゴム組成物のゴム層
4 普通紙
5 ピックアップローラ
6 フィードローラ
7 リバースローラ
8 用紙
9 摩擦分離部材
Claims (15)
- (A)油展ゴム又は油展ゴムと非油展ゴムとの混合ゴムを主成分とするゴム配合物、(B)100℃における粘度が5×105 センチポイズ以下の低分子材、(C)熱可塑性高分子材及び(D)ポリエチレングリコール又はポリエチレングリコールを主成分とする化合物を含有し、前記(B)成分の低分子材と(C)成分の熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差及び(A)成分のゴム配合物における油展ゴムの伸展油と(C)成分の熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差がそれぞれ3以下であり、かつ(B)成分の低分子材と(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差及び(A)成分のゴム配合物における油展ゴムの伸展油と(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差がそれぞれ4以下であることを特徴とする低硬度ゴム組成物。
- (A’)非油展ゴムを主成分とするゴム配合物、(B)100℃における粘度が5×105 センチポイズ以下の低分子材、(C)熱可塑性高分子材及び(D)ポリエチレングリコール又はポリエチレングリコールを主成分とする化合物を含有し、(B)成分の低分子材と(C)成分の熱可塑性高分子材との溶解度パラメータ値の差が3以下であり、かつ(B)成分の低分子材と(A’)成分のゴム配合物におけるゴム成分との溶解度パラメータ値の差が4以下であることを特徴とする低硬度ゴム組成物。
- (D)成分の含有量が、(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分100重量部当たり、0.5〜15重量部である請求項1記載の低硬度ゴム組成物。
- (D)成分の含有量が、(A’)成分のゴム配合物におけるゴム成分100重量部当たり、0.5〜15重量部である請求項2記載の低硬度ゴム組成物。
- (D)成分のポリエチレングリコールを主成分とする化合物が、ポリエチレンとポリエチレングリコールの2つの分子構造を共有するエチレンオキサイドグラフト−エチレン−ビニルアルコール共重合体である請求項1又は2記載の低硬度ゴム組成物。
- (D)成分のポリエチレングリコールが、分子量4000以上のものである請求項1又は2記載の低硬度ゴム組成物。
- (C)成分の含有量が、(A)成分のゴム配合物におけるゴム成分100重量部当たり、2〜40重量部である請求項1記載の低硬度ゴム組成物。
- (C)成分の含有量が、(A’)成分のゴム配合物におけるゴム成分100重量部当たり、2〜40重量部である請求項2記載の低硬度ゴム組成物。
- (C)成分の熱可塑性高分子材が、熱可塑性エラストマーである請求項1又は2記載の低硬度ゴム組成物。
- (A)成分における油展ゴム及び非油展ゴムが、エチレンプロピレンゴム,エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム,天然ゴム,イソプレンゴム,スチレンブタジエンゴム,ブタジエンゴム,クロロプレンゴム,ニトリルゴム,ブチルゴム,ハロゲン化ブチルゴム,アクリルゴム,エピクロルヒドリンゴム及び塩素化ポリエチレンゴムの中から選ばれた少なくとも一種である請求項1記載の低硬度ゴム組成物。
- (A’)成分における非油展ゴムが、エチレンプロピレンゴム,エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム,天然ゴム,イソプレンゴム,スチレンブタジエンゴム,ブタジエンゴム,クロロプレンゴム,ニトリルゴム,ブチルゴム,ハロゲン化ブチルゴム,アクリルゴム,エピクロルヒドリンゴム及び塩素化ポリエチレンゴムの中から選ばれた少なくとも一種である請求項2記載の低硬度ゴム組成物。
- JIS−A硬度が40度以下である請求項1又は2記載の低硬度ゴム組成物。
- 給紙機構を有する装置に搭載される給紙部材において、この給紙部材の少なくとも一部に請求項1〜12のいずれかに記載の低硬度ゴム組成物を用いたことを特徴とする給紙部材。
- 給紙方向に回転するフィードローラと、用紙の通路を挟んで備えられる反給紙方向に回転するリバースローラと、積載された用紙の最上部の用紙を送り出すピックアップローラとを有する給紙装置において、該給紙装置に搭載される各給紙ローラの少なくとも1つのローラが請求項13記載の給紙部材からなることを特徴とする給紙装置。
- 用紙を送るための給紙ローラとこの給紙ローラに近接して設けられた摩擦分離部材とを有する給紙装置において、この給紙装置に搭載される給紙ローラ及び/又は摩擦分離部材が請求項13記載の給紙部材からなることを特徴とする給紙装置。
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