JP3745138B2 - 電子写真感光体、電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な構造を有するポリマーを含有する電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子写真感光体や太陽電池などの各種エレクトロデバイスを作成する上で、エレクトロンあるいはホールのいずれか一方の電荷キャリアのみを効率よく輸送できる材料が求められている。
【0003】
ホールのみを高効率で輸送するホール輸送材料は、電子写真感光体用の材料として現在広く用いられている。エレクトロン輸送材料もオゾンレスなどを目的として電子写真感光体に用いることが知られている。エレクトロン輸送材料としては、ジフェノキノン誘導体(特開平3−216662号公報)、イミド誘導体(特開平5−27469号公報)、TNF誘導体(特開平2−203352号公報)などの有機材料、アクセプター性化合物とドナー性化合物からなる電荷輸送錯体(特開平1−314253号公報)などの低分子化合物が挙げられる。また特開平2−123370号公報及び特開平4−353858号公報などには、エレクトロン輸送能を有する高分子化合物が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エレクトロン輸送材料は、ホール輸送材料に比較してあまり多くは提案されていない。また、低分子化合物は、成膜する際に適当な樹脂中に溶解する必要があるが、樹脂マトリックス中のエレクトロン輸送材料の濃度には限度があり、高濃度にするとエレクトロン輸送材料の結晶が析出してくるなどの問題が生じ易い。また、低濃度では十分なエレクトロン輸送能が得られない。また、高分子化合物は、これまではエレクトロン輸送能を有する基を側鎖に有する材料が多かった。この側鎖タイプは、分子鎖同士の密着性が低くなり易いため、エレクトロン輸送能を向上させにくかった。
【0005】
本発明の目的は、高い感度及び優れた耐久性を有する電子写真感光体を提供することにある。
【0006】
また、本発明の目的は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、支持体上に感光層を有するか、若しくは中間層と感光層とを有する電子写真感光体において、該感光層及び中間層の少なくとも一方が、下記式(I)で示される構成単位を有しているポリマーを含有していることを特徴とする電子写真感光体である。
【0008】
【外4】
(式(I)中、Xは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、−S−又は−O−を示し、R1乃至R6は同一または異なって、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基又は置換もしくは無置換のアルコキシ基を示す。)
【0009】
また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置である。
【0010】
【発明の実施の形態】
式(I)中、アルキレン基としては炭素数1〜4のアルキレン基が好ましく、メチレン基、エチレン基及びプロピレン基などが挙げられ、アルキル基としては炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ターシャリーブチル基、ヘキシル基及びオクチル基などが挙げられ、アルコキシ基としては炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、ヘキソキシ基及びオクトキシ基などが挙げられる。
【0011】
これらの基が有してもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子などのハロゲン原子、メチル基、エチル基及びプロピル基などのアルキル基及びメトキシ基、エトキシ基及びプロポキシ基などのアルコキシ基などが挙げられる。
【0012】
なお、Xが単結合であるとは、例えば、後述の構成単位例(1)で示される構造のことをいう。
【0013】
本発明においては、Xが単結合、メチレン基及び−O−で、R2、R3、R5及びR6が水素原子で、R1及びR4が水素原子、アルキル基及びアルコキシ基であることが成膜性の点で好ましい。
【0014】
本発明の電子写真感光体に用いられるポリマー(以下「本発明のポリマー」という)は、エレクトロン輸送能を有する構造が側鎖としてではなく、主鎖として存在しているために、分子鎖同士の密着性が高いこと、及び樹脂そのものがエレクトロン輸送能を有しているので、非常に均一でかつ高濃度にイレクトロン輸送能を有する構造が存在することが相乗的に作用することにより、極めて優れたエレクトロン輸送能を有するものと思われる。
【0015】
本発明のポリマーは、対応したビスフェノール化合物を、酸化銀(I)による酸化剤であるFetizon試薬(M.Fetizon,M.Golfier,P.Mourgues,and J.−M.Louis,“Organic Synthesis by Oxidation with Metal Compounds”,ed.by W.J.Mijs and C.R.H.I.de Jonge,Plenum Press(1986)pp503〜567)の存在下、クロロホルム、ジクロロメタン及びジクロロエタンなどのハロゲン系溶剤で12〜48時間、加熱還流することによって合成することができる。
【0016】
酸化剤としては、Fetizon試薬の他にクロム酸、過マンガン酸及び水銀化合物など、フェノールを酸化してジフェノキノン類を合成できる酸化剤なら使用可能であるが、後処理などを考えるとFetizon試薬が簡便であるので好ましい。
【0017】
本発明のポリマーの数平均分子量は500〜20,000であることが好ましい。
【0018】
以下に、本発明のポリマーが有する構成単位の好ましい例を挙げるが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0019】
【外5】
【0020】
【外6】
【0021】
これらの中では、(1)乃至(4)の構成単位が特に好ましい。
【0022】
前述のように、本発明のポリマーは、優れたエレクトロン輸送能を有しているので、電子写真感光体の感光層または支持体と感光層の間の中間層に好ましく用いられる。
【0023】
従って、本発明の電子写真感光体は、支持体及び該支持体上の感光層を有するか、更に、支持体と感光層の間の中間層を有する。
【0024】
感光層は、電荷発生材料と電荷輸送材料を同一の層に含有する単一層型と、電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含有する電荷輸送層を有する積層型に大別される。本発明においては、電子写真特性の点で、積層型であることが好ましい。
【0025】
本発明のポリマーが感光層に用いられる場合は、本発明のポリマーは電荷輸送材料である。
【0026】
電荷輸送層は、本発明のポリマーを用いる場合は、本発明のポリマーを適当な溶剤を用いて溶解した溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。この際、ポリカーボネート樹脂やポリアリレート樹脂も併せて用いることが、層の強度の点で好ましい。
【0027】
本発明のポリマーを用いない場合は、電荷輸送層は、電荷輸送材料及び各種バインダー樹脂とを適当な溶剤を用いて溶解した溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。用いられる電荷輸送材料としては、トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物及びチアゾール系化合物などが挙げられる。電荷輸送材料とバインダー樹脂の割合は、重量比で1:0.5〜1:2であることが好ましい。また、膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には15〜30μmであることが好ましい。
【0028】
電荷発生層は、電荷発生材料を0.3〜4倍の重量の各種バインダー樹脂及び溶剤と共にホモジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル及び液衝突型高速分散機などを使用してよく分散した分散液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。本発明に用いられる電荷発生材料としては、セレン−テルル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、フタロシアニン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリスアゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナクリドン及び非対称キノシアニン系の各顔料などが挙げられる。また、膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることが好ましい。
【0029】
感光層が単層型の場合は、上述のような電荷発生材料や電荷輸送材料を上述のようなバインダー樹脂に分散し及び溶解した溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には15〜30μmであることが好ましい。
【0030】
本発明に用いられる支持体は、導電性を有するものであればよく、アルミニウム及びステンレスなどの金属、あるいは導電層を設けた金属、紙及びプラスチックなどが挙げられ、形状はシート状及び円筒状などが挙げられる。
【0031】
本発明においては、支持体と感光層の間に、干渉縞の防止や支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けても良い。かかる導電層は、カーボンブラック、金属粒子及び金属酸化物粒子などの導電性粉体をバインダー樹脂に分散した溶液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることが好ましい。
【0032】
また、本発明においては、支持体と感光層、あるいは導電層と感光層の間に、必要に応じて接着機能及びバリアー機能を有する中間層を設けることができる。中間層は、各種樹脂材料を適当な溶剤に溶解した溶液を塗布し乾燥することによって形成することができる。中間層の材料としては、本発明のポリマー、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カゼイン、ポリウレタン及びポリエーテルウレタンなどが挙げられる。一次帯電の極性が負である場合、支持体から感光層に正孔が注入され、画像欠陥が生じることがあるが、本発明のポリマーは、正孔を輸送せず、感光層側からのエレクトロンを輸送するので、この支持体からの正孔の注入を効果的に防止できるため特に好ましい。中間層の膜厚は、0.05〜5μmであることが好ましく、特には0.3〜1μmであることが好ましい。
【0033】
更に、本発明においては、感光層上に保護層として、樹脂層や導電性粒子や潤滑剤などを含有する樹脂層を設けても良い。
【0034】
図3に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を示す。
【0035】
図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその週面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)からの露光光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
【0036】
形成された静電潜像は、次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー像は、不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転写手段6により順次転写されていく。
【0037】
像転写を受けた転写材7は、感光体面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0038】
像転写後の感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
【0039】
本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9などの構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に体して着脱可能に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。
【0040】
また、露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
【0041】
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用するのみならず、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及びレーザー製版等電子写真応用分野にも広く用いることができる。
【0042】
【実施例】
以下、実施例に従って本発明をより詳細に説明する。
【0043】
合成例1
2,2′−ジヒドロキシビフェニル4.65gをクロロホルム1000mlに溶解し、Fetizon試薬50gを加えた後、40時間加熱還流を続けた。加熱後、反応液を室温に戻し、Fetizon試薬をろ過し、ろ液の溶剤を除いて残留物をメタノール500mlで分散洗浄した。分散洗浄を3回繰返し、茶褐色の固体(構成単位例1を有するポリマー)を得た。収量は0.85gで、GPCにより測定した重量平均分子量(Mw)は5300で、数平均分子量(Mn)は3700であった。
【0044】
得られたポリマーのIRスペクトルを図1に示す。図中、1600cm−1付近にC=0結合に起因する吸収があり、目的のポリマーが得られたことが確認できる。
【0045】
合成例2
ジ−(2−ヒドロキシフェニル)メタン5gをクロロホルム1000mlに溶解し、Fetizon試薬50gを加えた後、24時間加熱還流を続けた。加熱後、反応液を室温に戻し、Fetizon試薬をろ過し、ろ液の溶剤を除いて残留物をメタノール500mlで分散洗浄した。分散洗浄を3回繰返し、褐色の粘ちょう物(構成単位例2を有するポリマー)を得た。収量は1.5gで、Mwは8400で、Mnは6300であった。
【0046】
得られたポリマーのIRスペクトルを図2に示す。図中、1600cm−1付近にC=0結合に起因する吸収があり、目的のポリマーが得られたことが確認できる。
【0047】
合成例3
合成例1で得られたポリマー1.0gをクロロホルム10gに溶解した。この溶液をアルミニウム基板上に、ワイヤーバーで塗工し、乾燥しすることによって、膜厚3μmの膜を作成した。得られた膜の表面を目視によって観察したところ結晶析出もなく平滑な面であった。
【0048】
実施例1
アルコール可溶性共重合ナイロン樹脂(東レ製、アミランCM−8000)45重量部をメタノール200重量部、エタノール60重量部及びブタノール40重量部の混合溶媒に溶解した溶液をアルミニウムシート上にワイヤーバーで塗布し、150℃で10分乾燥することによって膜厚が0.5μmの下引き層を形成した。
【0049】
x型無金属フタロシアニン2重量部、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学製、エスレックBM−2)1重量部及びシクロヘキサノン120重量部をボールミルを用いて分散した。得られた分散液を上記下引き層上にワイヤーバーで塗布し、100℃で1時間乾燥することによって、膜厚が0.5μmの電荷発生層を形成した。
【0050】
この電荷発生層上に、合成例1で得られたポリマー2.5重量部及びポリカーボネート樹脂(帝人製、C−1400)10重量部をモノクロルベンゼン80重量部に溶解した溶液をワイヤーバーで塗布し、110℃で1時間乾燥することによって膜厚が20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体を得た。
【0051】
この様に作成した電子写真感光体を静電複写試験装置(川口電機製、EPA−8100)を用いて以下の様に評価した。結果を表1に示す。
【0052】
(評価方法) 温度23℃湿度50%の条件下で感光体の表面電位を+700Vになるようにコロナ帯電器で帯電し、次いで、モノクロメータで分離した780nmの単色光で露光し、表面電位が+350Vまで減衰するのに必要な光量を測定し、初期感度(E 1/2)とした。
【0053】
そして、同一条件で帯電−露光−除電のプロセス(3秒サイクル)を5000回繰り返し、その後の感度(E 1/2 5000)を測定した。
【0054】
比較例1
合成例1で得たポリマーに代えて、下記式で示されるジフェノキノン系化合物を用いた以外は、合成例1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
【0055】
【外7】
【0056】
実施例2〜5
表1に示される構成単位を有するポリマー8重量部及びポリカーボネート樹脂10重量部を用いた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価を行った。結果を表1に示す。
【0057】
なお、得られた電荷輸送層の表面を目視により観察したところ、平滑な面であった。
【0058】
比較例2
比較例1で用いたジフェノキノン系化合物を用いて、実施例2と同様にして電子写真感光体を作成したが、電荷輸送層の表面に結晶の析出が目視で確認できたので、感度は評価しなかった。
【0059】
実施例6
合成例1で得られたポリマー10重量部を、クロロホルム170重量部及び、クロロベンゼン20重量部の混合溶媒に溶解した溶液を、アルミニウムシート上にワイヤーバーで塗布し、100℃で15分間乾燥することによって、膜厚が1.5μmの中間層を形成した。
【0060】
オキシチタニウムフタロシアニン2重量部、ポリビニルブチラール樹脂(積水化学製、エスレックBM−2)1重量部及びジクロロメタン120部をボールミルを用いて分散した。得られた分散液を上記中間層上にワイヤーバーで塗布し、100℃で1時間乾燥することによって、膜厚が0.5μmの電荷発生層を形成した。
【0061】
【外8】
【0062】
次に、上記式で示される電荷輸送材料5重量部とポリカーボネート樹脂(帝人製、C−1400)5重量部をモノクロルベンゼン40重量部に溶解した溶液を上記電荷発生層上にワイヤーバーで塗布し、乾燥することによって、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
【0063】
帯電電位を−700V、露光後の表面電位を−350Vに設定したこと以外は実施例1と同様にして感光体の特性評価を行った。結果を表1に示す。
【0064】
実施例7〜9
表1に示される構成単位を有するポリマーを用いた以外は実施例6と同様にして感光体を作成し、評価した。結果を表1に示す。
【0065】
比較例3
比較例1で用いたジフェノキノン系化合物2重量部及びポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック製、ユーピロンZ200)8重量部を、クロロホルム170重量部及びクロロベンゼン20重量部の混合溶媒に溶解した溶液をアルミニウムシート上にワイヤーバーで塗布し、100℃で15分間乾燥することによって、膜厚が1.5μmの中間層を形成した以外は実施例6と同様にして電子写真感光体を作成し、評価した。結果を表1に示す。
【0066】
【表1】
【0067】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、極めて優れたエレクトロン輸送能を有するポリマーを用いることによって、優れた感度及び耐久性を有する電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真感光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合成例1で得られた本発明のポリマーのIRスペクトルを示す図である。
【図2】 合成例2で得られた本発明のポリマーのIRスペクトルを示す図である。
【図3】 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図である。
Claims (8)
- 前記ポリマーがエレクトロン輸送能を有する請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記式(I)中、Xが単結合、メチレン基又は−O−であり、R 1 及びR 4 が水素原子、アルキル基及びアルコキシ基から選ばれる何れかであり、R 2 、R 3 、R 5 及びR 6 が水素原子である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
- 前記式(I)で示される構成単位が、前記構造式(1)〜(4)の何れかで示されるものである請求項4に記載の電子写真感光体。
- 該感光層が電荷発生層及び電荷輸送層を有し、該電荷輸送層が前記ポリマーを含有している請求項1〜5の何れかに記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜6の何れかに記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より選択される少なくともひとつの手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1〜6の何れかに記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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