JP3742891B2 - 空気調和機の室外機ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本願発明は、送風性能の向上を図った空気調和機の室外機ユニットの構造に関するものである。
【従来の技術】
【0003】
従来から空気調和機の室外機ユニットとして、例えば上部に送風ファンおよびファンケーシングよりなる送風ユニットがあり、下部に水平断面形状がコの字形の熱交換器と該水平断面形状がコの字形の熱交換器(以下、単に断面コの字形の熱交換器という)と対向する面側の制御ボックス、それらを収納する室外機本体ケーシングよりなる本体ユニットがある所謂上吹き出しタイプの室外機ユニットが存在する。
【0004】
そして、その場合、上記断面コの字形の熱交換器および制御ボックスを収納する下部側本体ケーシングの水平断面は、例えば長方形状となっている。そして、上記本体ケーシングに対する断面コの字形の熱交換器および送風ファンの配置と上記ファンケーシング内側に形成されたベルマウス部のアール面(断面形状)は、上記送風ファン回転時の風量特性を向上させることを目的として、例えば上記断面コの字形の熱交換器の本体部(主たる熱交換器部)と上記制御ボックス側をそれぞれ上記本体ケーシングの相互に対向する短辺側に配置する一方、上記送風ファンおよびファンケーシングを、上記断面コの字形の熱交換器側よりも上記制御ボックス側の方に偏位させて配置するとともに、上記ファンケーシング内ベルマウス部のアール面の半径を、吸込流が急角度で上昇する上記断面コの字形の熱交換器本体部側で最大半径となるような構造にしていた(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
このような室外機ユニットでは、上記送風ファンが回転すると、上記本体ケーシングの外気導入口からユニット外の空気が導入され、上記断面コの字形の熱交換器で熱交換された後にベルマウス部を通って送風ファンに流れるとき、外部から空気が導入される熱交換器側のベルマウス部のアール面の半径が、外部から空気が導入されない制御ボックス側よりも大きく形成されているので、熱交換器側でファン軸方向に沿って流れる空気に対する抵抗が小さくなり、ベルマウス部の熱交換器側から送風ファンに流入する風量の方が多くなる。また、熱交換器側から制御ボックス側に回り込む空気は、ファン軸方向に沿わずにベルマウス部のアール面に対して斜めに回り込んで流入するようになるため、ベルマウス部のアール面の半径が小さくても空気の流線の曲率半径は大きくなる。このため、ベルマウス部入口のアール面での空気の流線の曲率半径が周方向の位置で変動しにくくなり、全体として空気の流入風量が増加する結果、風量特性を向上させることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−221341号公報(第1〜第4頁、図1および図3)
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、最近では省エネ性能重視の観点から、上記のような空気調和機用室外機についても、その省エネ性能の向上が求められている。また、同時に設置スペース上の制約を小さくし、さらには運搬性を改善するなどの必要から、機器のコンパクト化の要望も高い。
【0008】
そして、同空気調和機用室外機の場合、上記機器コンパクト化の要求に応えながら、その省エネ性能を向上させるには、限られた本体スペースの範囲で、可能な限り有効に熱交換器の熱交換面積を拡大し、しかも空気吸込口部分から吹出口部分まで空気の偏流を可能な限り有効に防止して、その送風性能および熱交換能力を最大限に増大させることが必要である。
【0009】
そこで、上記従来例のような断面コの字形の熱交換器を用いた上吹き出し型の室外機ユニットにおいて、同省エネ性能の向上と機器コンパクト化の要求との両立を狙って、例えば上記断面コの字形の熱交換器の本体部(主たる熱交換器部)を十分に大きな熱交面積を確保することができる上記長方形状の本体ケーシングの長辺部側に配置することによって、熱交換性能を向上させるとともに圧損を小さくして送風音を低減し、かつ風量アップのために上記送風ファンの羽根車外径を最大限、例えば上記長方形状の本体ケーシングの短辺部幅寸法の約85%以上となるような大口径のものにすることが考えられる。
【0010】
しかし、そのようにした場合には、ファン羽根車の外径とファンケーシングとの寸法上の制約から、上記のような半径差の大きいベルマウス6のアール面構造は採用することができない。すなわち、上記のようにベルマウス部のアール面の半径を変更することによって、風量特性の向上を図るということはできなくなる。
【0011】
これに対し、本願発明は、上記のように、断面コの字形の熱交換器の主たる熱交面を、上記のような長方形状の本体ケーシングの長辺部側開口部に対応させて設置し、同熱交換面を可及的に広く形成することによって熱交換性能を向上させるとともに送風音を低減し、かつ風量アップのために上記送風ファンの外径を、上記本体ケーシング短辺部側寸法から許容される最大の口径にした場合において、周方向に変化する送風ファンの吸込気流に適切に対応できるように、上記ベルマウスの空気吸込口側断面の曲率半径を、上記送風ファンの上流側にある断面コ字形の熱交換器の形状に合わせて形成し、省エネ性能の向上と機器コンパクト化の要求を両立させながら、有効に風量特性の向上を図ることができるようにした空気調和機の室外機ユニットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、上記の目的を達成するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
【0013】
(1) 第1の課題解決手段(請求項1の発明)
この発明の第1の課題解決手段に係る空気調和機の室外機ユニットは、水平断面形状が長方形状をなす室外機本体ケーシング1Aと、該室外機本体ケーシング1Aの後面側長辺部および左右両面側短辺部の3面に位置して、その底部から上部まで伸びる水平断面形状がコの字形の空気吸込用開口部1b,1a,1dと、該空気吸込用開口部1b,1a,1dに対応して設けられた水平断面形状がコの字形の熱交換器7と、上記室外機本体ケーシング1Aの上部に位置し、下部から上方に向けて、その水平断面形状が長方形状から円形に変化するファンケーシング1Bと、該ファンケーシング1Bの円形部内側に設けられたベルマウス6と、上記ファンケーシング1B内の上記ベルマウス6に対応して設けられ、上記水平断面形状がコの字形の空気吸込用開口部1b,1a,1dを介して上記室外機本体ケーシング1Aの後面側および左右両面側から吸い込んだ空気を上記水平断面形状がコの字形の熱交換器7を通して上方に吹き出す送風ファン4とを備えてなる空気調和機の室外機ユニットにおいて、上記ベルマウス6を有する上記ファンケーシング1B円形部の外径を上記本体ケーシング1Aの短辺部の幅と略同等の径まで拡大することによって、上記設置される送風ファン4の羽根車の外径を可及的に大きくする一方、上記ベルマウス6の空気吸込口6a側断面の曲率半径Rを、上記熱交換器7の形状に対応して、同熱交換器の短辺部側で大きく、長辺部側で小さく形成したことを特徴としている。
【0014】
したがって、このような構成では、上述のように、断面コの字形の熱交換器7の主たる熱交面を、上記のような水平断面形状が長方形状の本体ケーシング1Aの長辺部側開口部1bに対応させて設置し、同熱交換面を可及的に広く形成することによって、熱交換性能を向上させるとともに送風音を低減し、かつ風量アップのために上記送風ファン4の外径φを、上記本体ケーシング1Aの短辺部側寸法Laから許容される最大の口径まで拡大した場合において、周方向(回転方向)に変化する送風ファン4の吸込気流に適切に対応できるように、上記ベルマウス6の空気吸込口6a側断面の曲率半径Rを、上記送風ファン4の上流側にある水平断面がコの字形の熱交換器7の形状に合わせて、同熱交換器7の短辺部側で大きく、長辺部側で小さく形成しているので、上記ベルマウス6部分の空気吸込口6a側アール面の曲率半径を当該ベルマウス6部分への空気の進入角の相違に応じて、適切な曲率半径のものに形成することができる。
【0015】
その結果、同構成では、ファン羽根車の外径とファンケーシングの寸法の制約を受けることなく、省エネ性能の向上と機器コンパクト化の要求を両立させながら、有効に風量特性の向上を図ることができるようになる。
【0016】
(2) 第2の課題解決手段(請求項2の発明)
この発明の第2の課題解決手段に係る空気調和機の室外機ユニットは、上記第1の課題解決手段の構成を前提とし、その水平断面形状がコの字形の熱交換器7は、その左右両面側熱交換器部7a,7dの何れか一方側が後面側熱交換器部7bに対して略90°のコーナ角θ1、他方側が同90°よりも所定角度以上に大きいコーナ角θ2を有して形成されていることを特徴としている。
【0017】
このような構成によると、当該室外機ユニットの設置に際し、コーナ角θの大きい左右両面側何れか一方側の熱交換器部(7a又は7d)側を壁面に接した状態で据え付けたり、室外機ユニットを2台並べて設置したような時にも、壁面又は隣接室外機ユニットとの間に十分な空気吸込空間を確保することができるようになり、左右両面側熱交換器部の何れの側でも、有効に空気を通すことができる。
【0018】
(3) 第3の課題解決手段(請求項3の発明)
この発明の第3の課題解決手段に係る空気調和機の室外機ユニットは、上記第1又は第2の課題解決手段の構成を前提とし、その送風ファン4の羽根車は、室外機本体ケーシング1Aの短辺部幅限界までの最大外径φを有し、熱交換器7の上方部までクロスオーバーした状態で設けられていることを特徴としている。
【0019】
このように構成すると、室外機ユニット本体の大きさを可及的にコンパクト化した上で、その送風量を最大限にアップさせることができる。
【0020】
(4) 第4の課題解決手段(請求項4の発明)
この発明の第4の課題解決手段に係る空気調和機の室外機ユニットは、上記第1,第2又は第3の課題解決手段の構成を前提とし、その水平断面形状がコの字形の熱交換器7と対向対面する室外機本体ケーシング1Aの前面側長辺部には制御ボックス8があり、上記ベルマウス6は、その空気吸込口6a側断面の曲率半径Rが、当該制御ボックス8に対応して小さく形成されていることを特徴としている。
【0021】
水平断面形状がコの字形の熱交換器7が存在しない対向面側を流れる空気流の曲率は、もちろん緩やかではあるが、制御ボックスのような障害物があると、当然ながら、その位置に応じて部分的に圧損を生じ、偏流が発生する。
【0022】
したがって、真にベルマウス周方向の空気吸込流量を均一化しようとすると、それらの事情も考慮しなければならない。
【0023】
そこで、上記のようにベルマウス6の空気吸込口6a側断面の曲率Rを決定するには、上記制御ボックス8の位置をも考慮して行うようにする。
【0024】
(5) 第5の課題解決手段(請求項5の発明)
この発明の第5の課題解決手段に係る空気調和機の室外機ユニットは、上記第4の課題解決手段の構成を前提とし、その制御ボックス8が、室外機本体ケーシング1Aの前面側長辺部の中間点位置よりも左右いずれか一方側に偏位して配置され、制御ボックス8がない被偏位部側のベルマウス6の空気吸込口6a側断面の曲率半径Racは、その反対側の制御ボックス8がある偏位部側ベルマウス6の空気吸込口6a側断面の曲率半径Rcdよりも大きく形成されていることを特徴としている。
【0025】
上記のように水平断面形状がコの字形の熱交換器の対面側長辺部に制御ボックス8を設けた室外機ユニットの構成において、同制御ボックス8の位置を、例えば左右両方向の何れか一方側コーナー部に寄せると、同偏位によって制御ボックス8がなくなった領域部分の通風抵抗がなくなって、その吸気性能を向上させることができる。
【0026】
他方、そのようにすると、上記偏位によって制御ボックス8が設けられた領域部分の空気の流通性が悪くなる。
【0027】
そこで、それに対応して、これを改善するために、制御ボックス8がなくなった被偏位領域の曲率半径Rを少し大きくする一方、制御ボックスが存在するようになった偏位領域の曲率半径を少し小さくして、上記制御ボックス8の設置位置の変更に伴う送風性能の低下を効果的に防止する。
【発明の効果】
【0028】
以上の結果、本願発明の空気調和機の室外機ユニットによると、機器本体のコンパクト化を図りながら、室外機の送風性能を可及的に向上させることができ、同一送風量の下での送風音を可及的有効に低減することが可能になる。また、同時にファン入力も低減することが可能となる。
【発明の実施の形態】
【0029】
(実施の形態1)
図1〜図3は、本願発明の実施の形態1に係る空気調和機の室外機ユニットの構成を示している。
【0030】
先ず図1および図2はその基本的な構成を示しており、図中符号1は、当該室外機ユニットである。この室外機ユニット1は、熱交換器7および各種機器が設置される下部側本体ケーシング1Aと送風ファン4が設置される上部側ファンケーシング1Bとからなっている。そして、構造上、その中心となる下部側本体ケーシング1Aは、例えば図2の平面表示状態において、左側から右側方向に見ることにより、その紙面の上側を左側、下側を右側、また同紙面の左側を前側、右側を後側と仮定すると、その水平断面形状は全体として左右方向に所定寸法長く、前後方向に所定寸法短かい長方形状をなし、上下方向に所定の高さを有する直方体形状(有底角筒状)のものとなっている。
【0031】
すなわち、この本体ケーシング1Aは、その平面状態において、上記前後方向の寸法をLa、左右方向の寸法をLbとすると、それら各寸法La,Lbの関係が、La<Lbとなっている。そして、この下部ケーシング1Aには必要な個所に必要な加工が施されて、例えば後面側の略全体には第1の空気吸込用開口部1bが、また左右両面側の後面寄り略2/3部分には第2,第3の空気吸込用開口部1a,1dが、さらに前面側にはメンテナンス用開口部1cがそれぞれ設けられている。上記第1,第2,第3の空気吸込用開口部1b,1a,1dは、それら全体として水平断面形状がコの字形(以下、単に断面コの字形という)をなすものとなっている。
【0032】
そして、同全体として断面コの字形をなす後面側第1の空気吸込用開口部1bおよび左右両面側第2,第3の空気吸込用開口部1a,1dには、例えば図示のように、上記本体ケーシング1A内において、その底板部1f上から上方側ファンケーシング1Bとの境界線2部分まで延びて設置された水平断面形状がコの字形(以下、単に断面コの字形という)の熱交換器7の主たる熱交換器部である後面側第1,従たる熱交換器部である左右両面側第2,第3の各熱交換器部7b,7a,7dの熱交換面が臨まされている。この熱交換器7は、上記各熱交換器部7b,7a,7dが相互に一体の例えばプレートフィン型の空気熱交換器により構成されており、上記左側面側第2の空気吸込用開口部1aに対応する左側面側第2の熱交換器部7aと後面側第1の空気吸込用開口部1bに対応する後面側第1の熱交換器部7bとは上記本体ケーシング1Aのコーナ角(90°)に対応したコーナ角θ1=略90°の角度で曲成されているが、他方第3の空気吸込用開口部1dに対応する第3の熱交換器部7dは同前面側第1の熱交換器部7bに対してコーナ角θ2=100°〜110°の大きな角度で外側に広げて曲成されている。これにより、当該室外機ユニット1の右側面側を壁面側に接して据え付けたり、2台接して設置したりしたような時にも相互の間に有効な空気吸込スペースSPを取ることができるようにしている。一方、上記メンテナンス用開口部1cには、開閉扉が設けられている。
【0033】
また、上記本体ケーシング1A内の上記底板部1fの前面部側上方には、例えば図示のように、圧縮機等が設置される機器室およびサービススペース3Aが設けられており、同機器室およびサービススペース3Aの風が通りやすく冷却効果の高い上方部位置には、その前面側左右方向中央部に位置して所定幅左右方向に延びる所定奥行幅の制御ボックス8が、上記メンテナンス用開口部1cを介して前方側外部から点検操作しやすいようにスペースファクター良く設置されている。
【0034】
そして、以上のようにして後面側(長辺部側)、左右両面側(短辺部側)の3方面に亘って同じく長辺部、短辺部を有する断面コの字形の熱交換器7が設けられ、同断面コの字形の熱交換器7(長辺部7b,短辺部7a,短辺部7d)および各種機器が設けられた上記本体ケーシング1Aの上部には、例えば図2のような状態で、上部側ファンケーシング1Bが、例えば嵌合等の方法により一体に設けられており、同ファンケーシング1B内のファン設置部3Bには、所定のファン支持手段を介してプロペラファン等の軸流型の送風ファン4が上下方向に延びて設置されている。なお、図中の符号4aは当該送風ファン4のハブ、4bは羽根、5aはファンモータ、5aは同ファンモータの回転駆動軸を示している。
【0035】
この実施の形態の場合、上記のように、熱交換器7および各種機器が設置される断面長方形状の本体ケーシング1A部分と送風ファン4が設置される上記ファンケーシング1B部分とは、略ファンモータ5部分を基準として下方と上方に区分されており、上記ファンケーシング1Bは下部から上方に向けて、その水平断面形状が長方形状から円形に変化するものとなっている。そして、その上部側円筒部内にファン設置部3Bを形成している。また同ファンケーシング1Bの円筒部上部の内側にはベルマウス6が設けられている。そして、上記送風ファン4は、その羽根車部分を、同ベルマウス6に対応させた状態で設けられている。
【0036】
そして、その場合、上記ベルマウス6を有する上記ファンケーシング1B円筒部の外径は、上記本体ケーシング1Aの短辺部の幅Laと同等の径まで拡大することによって、上記設置される送風ファン4の羽根車の外径φを可及的に大きくすることにより、上記送風ファン4の羽根車が、上記断面コの字形の熱交換器7の上端面よりも上方に位置し、例えば図2に示すように、上記断面コの字形の熱交換器7の上端部まで上下方向に重なったクロスオーバー状態で設置されている。そして、それによって、可及的に大きな径の羽根車を採用できるようにして十分に送風性能のアップを実現しながらも、なお有効に室外機ユニット1本体の小型、コンパクト化が図られるようにしている。
【0037】
そして、その場合において、上記ベルマウス6は、その空気吹出口6b側断面の曲率半径Rは、羽根車回転方向(ベルマウス周方向)の全周に亘って一定であるが、他方空気吸込口6a側断面の曲率半径Rは当該ベルマウス6部分への空気の進入角の相違に応じて、異なった曲率半径のものに形成されている。
【0038】
すなわち、同部分の曲率半径Rは、例えば図3に示すように、上記ベルマウス6を下部側本体ケーシング1Aの前後方向および左右方向両方向の各中間部で各々各辺を2等分することによって対角方向の4つの領域に区分する。そして、これら各辺を2等分した4つの中間点部分の内、短辺部である第2の熱交換器7a側(左側面側)中間点の曲率半径Raを全体の内の最大曲率半径(max)に形成するとともに、長辺部である後面側第1の熱交換器部(最も熱交面積の広い主たる熱交換器部)7bの中間点の曲率半径Rbおよび同じく長辺部である前面側制御ボックス8のある中間点の曲率半径Rcをそれぞれ全体の内の最小の曲率半径(min)に形成し、さらに短辺部である第3の熱交換器部7d側(右側面側)中間点の曲率半径Rdをそれら最大(max)と最小(min)の中間の値の曲率半径(mid)に形成し、それらの間の上記4つの領域の曲率半径Rab(RaとRb間)、Rac(RaとRc間)、Rbd(RbとRd間)、Rcd(RcとRd間)は、それぞれ曲率半径の大きい上記最大半径Ra(max)、中間半径Rd(mid)の各中間点側から上記最小半径Rb(min)、Rc(min)の各中間点側にかけて、次第に小さくなる全体として滑らかな曲率半径に形成されている。
【0039】
したがって、このようにした場合には、上記送風ファン4の羽根車の外径φとファンケーシング1Bとの寸法上の制約を受けることなく、上記ベルマウス6部分の空気吸込口6a側アール面の曲率半径を、当該ベルマウス6部分への空気の進入角の相違に応じて、異なった適切な曲率半径のものに形成することができ、風量特性の向上を図ることができる。
【0040】
しかも、その場合において、上記断面コの字形の熱交換器7(7b,7a,7d)側の曲率半径変化領域RabとRbdの曲率半径の平均値R1と反対側(制御ボックス8側)の曲率半径変化領域RacとRcdの曲率半径の平均値R2とは、R1>R2の関係となるように形成されている。つまり、断面コの字形の熱交換器7側の曲率半径Rの縮小変化率が、同形状の熱交換器7のない非空気吸込口領域の曲率半径の縮小変化率よりも小さくなるように構成されている。
【0041】
これにより、上記送風ファン4の羽根車が1回転する間のベルマウス6の空気吹出口6b部分への空気供給量が全周に亘って可及的に均一化され、風量特性、送風性能が向上し、同一送風量の下で、送風音が有効に低減され、かつ送風ファン4への入力も小さくて済むようになる。
【0042】
(実施の形態2)
次に、図4は、本願発明の実施の形態2に係る空気調和機の室外機ユニットの構成を示している。
【0043】
この実施の形態の空気調和機の室外機ユニットは、上記図1および図2に示した実施の形態1の室外機ユニットの構成において、上述の制御ボックス8の位置を、例えば図2に示すように、断面コの字形の熱交換器7のコーナ角(曲成角)θ2が大きい第3の熱交換器部7d面側、つまり右側面側コーナー部に寄せることによって、前部側機器室およびメンテナンススペース3A側領域の吸気性能を向上させるようにしている。
【0044】
他方、そのようにすると、上述した4つの領域Rab、Rbd、Rac、Rcdの内のRcd領域の空気の流通性が悪くなる。
【0045】
そこで、それに対応し、かつ後者の問題をも改善するために、上記Rac領域の曲率半径Rを少し大きくする一方、同Rcd領域の曲率半径Rを少し小さくして(Rac>Rcd)、上記制御ボックス8の設置位置の変更に伴う送風性能の低下を防止するようにしている。
【0046】
その他の部分の構成および作用は、全て上記実施の形態1のものと同様であり、同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明の実施の形態1に係る空気調和機の室外機ユニットの上下方向全体の構成を示す断面図である。
【図2】 同室外機ユニットの平面方向の構成を示す平面図である。
【図3】 同室外機ユニットの要部の構成を示す平面図である。
【図4】 本願発明の実施の形態2に係る空気調和機の室外機ユニットの図3と同様の要部の構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1は室外機ユニット、1Aは本体ケーシング、1Bはファンケーシング、1aは左側面側空気吸込用開口部、1bは後面側空気吸込用開口部、1dは右側面側空気吸込用開口部、4は送風ファン、6はベルマウス、6aは空気吸込口、7は断面コの字形の熱交換器、7aは左側面側熱交換器部、7bは後面側熱交換器部、7dは右側面側熱交換器部である。
Claims (5)
- 水平断面形状が長方形状をなす室外機本体ケーシング(1A)と、該室外機本体ケーシング(1A)の後面側長辺部および左右両面側短辺部の3面に位置して、その底部から上部まで伸びる水平断面形状がコの字形の空気吸込用開口部(1b),(1a),(1d)と、該空気吸込用開口部(1b),(1a),(1d)に対応して設けられた水平断面形状がコの字形の熱交換器(7)と、上記室外機本体ケーシング(1A)の上部に位置し、下部から上方に向けて、その水平断面形状が長方形状から円形に変化するファンケーシング(1B)と、該ファンケーシング(1B)の円形部内側に設けられたベルマウス(6)と、上記ファンケーシング(1B)内の上記ベルマウス(6)に対応して設けられ、上記水平断面形状がコの字形の空気吸込用開口部(1b),(1a),(1d)を介して上記室外機本体ケーシング(1A)の後面側および左右両面側から吸い込んだ空気を上記水平断面形状がコの字形の熱交換器(7)を通して上方に吹き出す送風ファン(4)とを備えてなる空気調和機の室外機ユニットにおいて、上記ベルマウス(6)を有する上記ファンケーシング(1B)円形部の外径を上記本体ケーシング(1A)の短辺部の幅と略同等の径まで拡大することによって、上記設置される送風ファン(4)の羽根車の外径を可及的に大きくする一方、上記ベルマウス(6)の空気吸込口(6a)側断面の曲率半径Rを、上記水平断面形状がコの字形の熱交換器(7)の形状に対応して、同熱交換器(7)の短辺部側で大きく、長辺部側で小さく形成したことを特徴とする空気調和機の室外機ユニット。
- 水平断面形状がコの字形の熱交換器(7)は、その左右両面側熱交換器部(7a),(7d)の何れか一方側が後面側熱交換器部(7b)に対して略90°のコーナ角(θ1)、他方側が同90°よりも所定角度以上に大きいコーナ角(θ2)を有して形成されていることを特徴とする請求項1記載の空気調和機の室外機ユニット。
- 送風ファン(4)の羽根車は、室外機本体ケーシング(1A)の短辺部幅限界までの最大外径(φ)を有し、熱交換器(7)の上方部までクロスオーバーした状態に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の空気調和機の室外機ユニット。
- 水平断面形状がコの字形の熱交換器(7)と対向対面する室外機本体ケーシング(1A)の前面側長辺部には制御ボックス(8)があり、上記ベルマウス(6)は、その空気吸込口(6a)側断面の曲率半径(R)が、当該制御ボックス(8)に対応して小さく形成されていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の空気調和機の室外機ユニット。
- 制御ボックス(8)が、室外機本体ケーシング(1A)の前面側長辺部の中間点位置よりも左右いずれか一方側に偏位して配置され、制御ボックス(8)がない被偏位部側のベルマウス(6)の空気吸込口(6a)側断面の曲率半径(Rac)は、その反対側の制御ボックス(8)がある偏位部側ベルマウス(6)の空気吸込口(6a)側断面の曲率半径(Rcd)よりも大きく形成されていることを特徴とする請求項3記載の空気調和機の室外機ユニット。
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