JP2004278473A - 送風装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】通風路の側板の近くで気流剥離音が発生するという課題があり、通風路内に風路仕切りを備えることによって、剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させることを目的としている。
【解決手段】側板2A及び2Bと、クロスフローファン5と、スタビライザ7と、リアガイダ9と、吹き出しルーバー14と、側板2の間に少なくても1つ以上の通風路10を分割する風路仕切り13を備え、クロスフローファン5のファン気流吹き出し部12から風吹き出し口8の範囲で形成することにより、側板2A及び2B近くの流速の失速を防ぐことになるので、剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる。
【選択図】 図1
【解決手段】側板2A及び2Bと、クロスフローファン5と、スタビライザ7と、リアガイダ9と、吹き出しルーバー14と、側板2の間に少なくても1つ以上の通風路10を分割する風路仕切り13を備え、クロスフローファン5のファン気流吹き出し部12から風吹き出し口8の範囲で形成することにより、側板2A及び2B近くの流速の失速を防ぐことになるので、剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機等に使用されるクロスフローファンを利用した送風装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の送風装置は、例えば、特許文献1のような構成であった。
【0003】
以下に従来の送風装置について、図6及び図7を参照しながら説明する。
【0004】
図6において、送風装置本体101は、2つの側板102A及び102Bの間にクロスフローファン103を配置し、クロスフローファン103に近接させてスタビライザ104を配置し、通風路105を形成するようにリアガイダ106を配置させた構成となっている。
【0005】
図7において、クロスフローファン103を回転させることにより、吸込み空気は、スタビライザ104とリアガイダ106の間の吸い込み部107から流入し、スタビライザ104とリアガイダ106の間の風吹き出し部108から流出するという構成となっている。
【0006】
なお、クロスフローファン103はその回転軸109を2つの側板102A及び102Bの軸受(図示していない)に支えられ、側板102Aに設置された電動機110により回転する構造となっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−159789号公報(図1及び図8)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の送風装置では、通風路の側板及び側板の近くで剥離が発生し、そのため剥離音が発生するという課題があり、その防止のためにも、剥離の発生を抑制し、剥離音を低減させる必要がある。
【0009】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、通風路の側板及び側板近くで発生する剥離を抑制し、剥離音を低減することができる送風装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、クロスフローファンを用いた送風装置において、この送風装置の風吹出し口につながる通風路に風路仕切りを設けることによって、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる送風装置を提供することができる。
【0011】
また、クロスフローファンを用いた送風装置において、この送風装置の風吹出し口につながる通風路に、この通風路の前記クロスフローファンの回転軸方向の幅寸法を縮小させる通風路幅調節板を備え、クロスフローファンの回転軸方向の通風路を急激に縮小させることによって、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる送風装置を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、2つの側板の間に、少なくても1つ以上の通風路を分割する風路仕切りを備え、その風路仕切りは、クロスフローファンのファン気流吹き出し部から風吹き出し口までの範囲で形成することによって、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させるという作用を有する。
【0013】
また、風路仕切りを、クロスフローファンのファン気流吹き出し部から風吹き出し口までの範囲で、クロスフローファンのブレード仕切りと下流方向に重なる位置とすることによって、風量性能を大きく低下させず、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させるという作用を有する。
【0014】
また、クロスフローファンのファン気流吹き出し部から下流の任意の第1位置からさらに下流の任意の第2位置までの通風路の間で、クロスフローファンの回転軸方向の通風路の幅寸法を急激に縮小させる通風路幅調節板を形成することによって、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる作用を有する。
【0015】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における送風装置の斜視図である。図2は図1のクロスフローファン回転軸方向における横断面図である。
【0017】
図1及び図2において、送風装置本体1の両側面には側板2A及び2Bがある。これら2つの側板2A、2Bには軸受3が設けられ、この2つの軸受3に回転軸4を支えられたクロスフローファン5が両側板2A及び2Bの間に位置している。図示していないが、クロスフローファン5の回転軸4は側板2Aに配置された電動機軸に連接されている。
【0018】
送風装置本体1の前面には上部から順に、空気吸込み口6、クロスフローファン5、スタビライザ7、及び風吹出し口8がある。
【0019】
スタビライザ7はクロスフローファン5の正面視下側の3分の1から2分の1程度の位置から風吹出し口8に至り設けられ、その正面視上部はクロスフローファン5に近接して位置し、クロスフローファン5に沿うように滑らかにまがり、すなわち、クロスフローファン5の軸方向断面視でファン円周径の4分の1程度までクロスフローファン5側にファン外形に沿うように曲がり込んだ後、その正面視下部は風吹出し口8の上面を形成するために、クロスフローファン5から滑らかに曲がって離れ、風の吹出し方向に張り出すように形成されている。
【0020】
したがって、スタビライザ7全体としてはその断面が略アルファベットのU字状になっているものである。
【0021】
また、送風装置本体1の後面から下面に略回り込んだ形でリアガイダ9がある。
【0022】
リアガイダ9はクロスフローファン5からの気流を風吹出し口8まで導くための通風路10を形成する主要構成部分である。
【0023】
リアガイダ9はクロスフローファン5の軸方向断面視で円周外径の右端面から3分の1から2分の1の上部位置からクロスフローファン5に近接し、クロスフローファン5外形に沿うようにクロスフローファン5中心軸の水平位置まで至り、その後、クロスフローファン5から少しづつ離れながら回り込むように風吹出し口8に至る形状となっている。
【0024】
したがって、リアガイダ9全体としてはその断面が略カタカナのノ形状となっているものである。
【0025】
通風路10は送風装置1本体の正面視で下側部に位置し、両側面を形成する左右の側板2A及び2Bと、クロスフローファン5下部近傍から前記正面視手前に至り上面を形成するスタビライザ7と、送風装置1本体の後面から下面に至り、通風路10の後面から下面を形成するリアガイダ9から成り立っている。
【0026】
また、通風路10の範囲は送風装置1の横断面視(図2参照)で、クロスフローファン5の円周方向でクロスフローファン5に近接しクロスフローファン5に沿うように形成されているスタビライザ7面とリアガイダ9面の通風路内略想像接円部11から通風路10の端面である風吹出し口8まで至っている。
【0027】
そして、上記の通風路内略想像接円部11は回転するクロスフローファン5からの気流が通風路10に流れ始める部分であって、別名ファン気流吹出し部12と言う。
【0028】
また、通風路10には側板2A及び2Bの間に少なくても1つ以上の通風路10を分割する風路仕切り13を備える。
【0029】
本実施例において、風路仕切り13は送風装置1本体の正面視で左右対称位置に計2箇所設けられ、両側板2A及び2Bに平行させ、且つ、上記正面視の縦中心の左右半分のそのまた略半分の位置で両側板2A及び2Bに近い位置に設けたものである。
【0030】
また、この風路仕切り13は、クロスフローファン5円周近傍のファン気流吹き出し部12から風吹き出し口8に至る範囲で形成されている。
【0031】
風吹出し口8の近傍で気流の下流位置には、風向を変化させる風向変更ルーバー14が設けられている。
【0032】
風向変更ルーバ14は風吹出し口8正面視で横方向に2枚設けられ、左右両側板に軸支されて2枚が対になって上下方向に回転動作できるようになっている。
【0033】
以上のように、構成された送風装置1において、電動機によりクロスフローファン5を図2において右回転させると、空気吸込み口6から吸込まれた空気はクロスフローファン5を通過し昇圧された後、勢い良くファン気流吹き出し口12に流出し、ファン気流吹出し口12から通風路10を通って風吹出し口8に至り、風向変更ルーバ14できめられた方向へ吹き出ることとなる。
【0034】
このとき、通風路10内に風路仕切り13を設けているので、気流が通風路10内で安定し、各通風路10壁での流速の失速を防ぎ、さらには気流剥離の発生を抑制し、剥離音を要因とする騒音を低減させることができる。
【0035】
実施例においては、2箇所の風路仕切り13を通風路10の全体割合からして左右両側板2A、2Bに近い位置に設けることで、特に、側板2A、2B近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音要因とする騒音を大幅に低減させる効果を有したものである。
【0036】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2における送風装置の斜視図である。図4は図3の風路仕切りの回転軸方向位置を示した横断面図である。
【0037】
本実施例2の説明において、前記実施例1と同じ構成については同じ符号を用い詳細な説明を省略するとともに、同じ動作についても詳細な説明は省略する。
【0038】
図3及び図4において、クロスフローファン5には、その回転軸の直角方向面に等間隔に3箇所のブレード仕切り15が設けられている。
【0039】
このブレード仕切り15は主にファンの補強をするものであって、クロスフローファン5には通常設けられているものである。
【0040】
本実施例では等間隔に設けたが、場合によっては等間隔でない場合もある。
【0041】
一方、通風路10内には風路仕切り13が設けられている。
【0042】
この風路仕切り13はクロスフローファン5のブレード仕切り15と下流方向に重なる位置、すなわち、送風装置1本体の正面視(図4参照)でクロスフローファン5のブレード仕切り15と同一面で、且つ、同じ数だけ設けられており、本実施例では3箇所の風路仕切り13が設けられている。
【0043】
以上のように、構成された送風装置において、通風路10内の風路仕切り13がクロスフローファン5のブレード仕切り15と同一面、同一箇所に設けられているので、クロスフローファン5からの軸方向気流脈に通風路内の風路仕切り13が適合して、通風路内の気流が安定し、通風路10各壁での流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる効果を有する。
【0044】
また、最も剥離の生じやすい側板2A、2B近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音要因とする騒音を大幅に低減させる効果を有したものである。
【0045】
また、クロスフローファン5のブレード仕切り15近くは流速が小さく、クロスフローファン5のブレード仕切り15と下流方向で重なるように風路仕切り13を配置させることで風量性能を低下させにくい効果を有することとなる。
【0046】
なお、本実施例では風路仕切り13の数は、ブレード仕切り15と同じ数だけ設けているが、必ずしも同数でなくとも良く、その効果の大小の違いはあるものの、効果を奏することに相違は無い。
【0047】
(実施例3)
図5は本発明の実施例3における送風装置の斜視図である。
【0048】
本実施例3の説明において、前記実施例1及び2と同じ構成については同じ符号を用い詳細な説明を省略するとともに、同じ動作についても詳細な説明は省略する。
【0049】
図5において、側壁2A及び2Bにクロスフローファン5のファン気流吹出し部12から通風路10内の下流の任意の第1位置からさらに下流の任意の第2位置までの通風路10の間で、クロスフローファン5の回転軸方向の通風路の幅寸法を急激に縮小させる通風路幅調節板16を設けたものである。
【0050】
通風路幅調節板16は上記通風路10内の任意の第1位置から第2位置に有り、その高さ寸法を通風路高さに合わせた板であって、各々の側板2に一端がその側板に対し回転動作できるようにヒンジにより係止されており、もう一端を手動にて動かすことにより回動して側板2から離れ、通風路側にはみ出して通風路10の幅を小さくするものである。
【0051】
以上のように構成された送風装置において、通風路幅調節板16は、2つの側壁2A及び2Bからはみ出して、側板2近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる効果を有する。
【0052】
なお、通風路幅調節板16は回動可能な板としたが、回動させずに通風路10の側板2に接合させて、気流方向にほぼ直角にはめ込むことで、通風路幅を縮小する構造でもよく、要は、側板2の気流速の失速を防ぎ、気流剥離の発生を抑制させることができればいいのである。
【0053】
そして、上記方法だとクロスフローファン5のファン気流吹き出し部12から徐々にクロスフローファン5の回転軸方向の通風路を縮小させる場合と比べて、製作費を削減できる効果を有する。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、本発明の送風装置によれば通風路の側板及び側板の近くでの剥離を抑制し、剥離音を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における送風装置斜視図
【図2】同通風路を説明するための送風装置横断面図
【図3】本発明の実施例2における送風装置斜視図
【図4】同風路仕切りとブレード仕切りの関係を表した送風装置正面図
【図5】本発明の実施例3の通風路調節板を説明する送風装置斜視図
【図6】従来の送風装置斜視図
【図7】同横断面図
【符号の説明】
1 送風装置本体
2A 側板
2B 側板
4 回転軸
5 クロスフローファン
7 スタビライザ
8 風吹出し口
9 リアガイダ
10 通風路
12 ファン気流吹き出し部
13 風路仕切り
15 ブレード仕切り
16 通風路幅調節板
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機等に使用されるクロスフローファンを利用した送風装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の送風装置は、例えば、特許文献1のような構成であった。
【0003】
以下に従来の送風装置について、図6及び図7を参照しながら説明する。
【0004】
図6において、送風装置本体101は、2つの側板102A及び102Bの間にクロスフローファン103を配置し、クロスフローファン103に近接させてスタビライザ104を配置し、通風路105を形成するようにリアガイダ106を配置させた構成となっている。
【0005】
図7において、クロスフローファン103を回転させることにより、吸込み空気は、スタビライザ104とリアガイダ106の間の吸い込み部107から流入し、スタビライザ104とリアガイダ106の間の風吹き出し部108から流出するという構成となっている。
【0006】
なお、クロスフローファン103はその回転軸109を2つの側板102A及び102Bの軸受(図示していない)に支えられ、側板102Aに設置された電動機110により回転する構造となっている。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−159789号公報(図1及び図8)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこのような従来の送風装置では、通風路の側板及び側板の近くで剥離が発生し、そのため剥離音が発生するという課題があり、その防止のためにも、剥離の発生を抑制し、剥離音を低減させる必要がある。
【0009】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、通風路の側板及び側板近くで発生する剥離を抑制し、剥離音を低減することができる送風装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、クロスフローファンを用いた送風装置において、この送風装置の風吹出し口につながる通風路に風路仕切りを設けることによって、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる送風装置を提供することができる。
【0011】
また、クロスフローファンを用いた送風装置において、この送風装置の風吹出し口につながる通風路に、この通風路の前記クロスフローファンの回転軸方向の幅寸法を縮小させる通風路幅調節板を備え、クロスフローファンの回転軸方向の通風路を急激に縮小させることによって、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる送風装置を提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、2つの側板の間に、少なくても1つ以上の通風路を分割する風路仕切りを備え、その風路仕切りは、クロスフローファンのファン気流吹き出し部から風吹き出し口までの範囲で形成することによって、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させるという作用を有する。
【0013】
また、風路仕切りを、クロスフローファンのファン気流吹き出し部から風吹き出し口までの範囲で、クロスフローファンのブレード仕切りと下流方向に重なる位置とすることによって、風量性能を大きく低下させず、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させるという作用を有する。
【0014】
また、クロスフローファンのファン気流吹き出し部から下流の任意の第1位置からさらに下流の任意の第2位置までの通風路の間で、クロスフローファンの回転軸方向の通風路の幅寸法を急激に縮小させる通風路幅調節板を形成することによって、側板近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる作用を有する。
【0015】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0016】
【実施例】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1における送風装置の斜視図である。図2は図1のクロスフローファン回転軸方向における横断面図である。
【0017】
図1及び図2において、送風装置本体1の両側面には側板2A及び2Bがある。これら2つの側板2A、2Bには軸受3が設けられ、この2つの軸受3に回転軸4を支えられたクロスフローファン5が両側板2A及び2Bの間に位置している。図示していないが、クロスフローファン5の回転軸4は側板2Aに配置された電動機軸に連接されている。
【0018】
送風装置本体1の前面には上部から順に、空気吸込み口6、クロスフローファン5、スタビライザ7、及び風吹出し口8がある。
【0019】
スタビライザ7はクロスフローファン5の正面視下側の3分の1から2分の1程度の位置から風吹出し口8に至り設けられ、その正面視上部はクロスフローファン5に近接して位置し、クロスフローファン5に沿うように滑らかにまがり、すなわち、クロスフローファン5の軸方向断面視でファン円周径の4分の1程度までクロスフローファン5側にファン外形に沿うように曲がり込んだ後、その正面視下部は風吹出し口8の上面を形成するために、クロスフローファン5から滑らかに曲がって離れ、風の吹出し方向に張り出すように形成されている。
【0020】
したがって、スタビライザ7全体としてはその断面が略アルファベットのU字状になっているものである。
【0021】
また、送風装置本体1の後面から下面に略回り込んだ形でリアガイダ9がある。
【0022】
リアガイダ9はクロスフローファン5からの気流を風吹出し口8まで導くための通風路10を形成する主要構成部分である。
【0023】
リアガイダ9はクロスフローファン5の軸方向断面視で円周外径の右端面から3分の1から2分の1の上部位置からクロスフローファン5に近接し、クロスフローファン5外形に沿うようにクロスフローファン5中心軸の水平位置まで至り、その後、クロスフローファン5から少しづつ離れながら回り込むように風吹出し口8に至る形状となっている。
【0024】
したがって、リアガイダ9全体としてはその断面が略カタカナのノ形状となっているものである。
【0025】
通風路10は送風装置1本体の正面視で下側部に位置し、両側面を形成する左右の側板2A及び2Bと、クロスフローファン5下部近傍から前記正面視手前に至り上面を形成するスタビライザ7と、送風装置1本体の後面から下面に至り、通風路10の後面から下面を形成するリアガイダ9から成り立っている。
【0026】
また、通風路10の範囲は送風装置1の横断面視(図2参照)で、クロスフローファン5の円周方向でクロスフローファン5に近接しクロスフローファン5に沿うように形成されているスタビライザ7面とリアガイダ9面の通風路内略想像接円部11から通風路10の端面である風吹出し口8まで至っている。
【0027】
そして、上記の通風路内略想像接円部11は回転するクロスフローファン5からの気流が通風路10に流れ始める部分であって、別名ファン気流吹出し部12と言う。
【0028】
また、通風路10には側板2A及び2Bの間に少なくても1つ以上の通風路10を分割する風路仕切り13を備える。
【0029】
本実施例において、風路仕切り13は送風装置1本体の正面視で左右対称位置に計2箇所設けられ、両側板2A及び2Bに平行させ、且つ、上記正面視の縦中心の左右半分のそのまた略半分の位置で両側板2A及び2Bに近い位置に設けたものである。
【0030】
また、この風路仕切り13は、クロスフローファン5円周近傍のファン気流吹き出し部12から風吹き出し口8に至る範囲で形成されている。
【0031】
風吹出し口8の近傍で気流の下流位置には、風向を変化させる風向変更ルーバー14が設けられている。
【0032】
風向変更ルーバ14は風吹出し口8正面視で横方向に2枚設けられ、左右両側板に軸支されて2枚が対になって上下方向に回転動作できるようになっている。
【0033】
以上のように、構成された送風装置1において、電動機によりクロスフローファン5を図2において右回転させると、空気吸込み口6から吸込まれた空気はクロスフローファン5を通過し昇圧された後、勢い良くファン気流吹き出し口12に流出し、ファン気流吹出し口12から通風路10を通って風吹出し口8に至り、風向変更ルーバ14できめられた方向へ吹き出ることとなる。
【0034】
このとき、通風路10内に風路仕切り13を設けているので、気流が通風路10内で安定し、各通風路10壁での流速の失速を防ぎ、さらには気流剥離の発生を抑制し、剥離音を要因とする騒音を低減させることができる。
【0035】
実施例においては、2箇所の風路仕切り13を通風路10の全体割合からして左右両側板2A、2Bに近い位置に設けることで、特に、側板2A、2B近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音要因とする騒音を大幅に低減させる効果を有したものである。
【0036】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2における送風装置の斜視図である。図4は図3の風路仕切りの回転軸方向位置を示した横断面図である。
【0037】
本実施例2の説明において、前記実施例1と同じ構成については同じ符号を用い詳細な説明を省略するとともに、同じ動作についても詳細な説明は省略する。
【0038】
図3及び図4において、クロスフローファン5には、その回転軸の直角方向面に等間隔に3箇所のブレード仕切り15が設けられている。
【0039】
このブレード仕切り15は主にファンの補強をするものであって、クロスフローファン5には通常設けられているものである。
【0040】
本実施例では等間隔に設けたが、場合によっては等間隔でない場合もある。
【0041】
一方、通風路10内には風路仕切り13が設けられている。
【0042】
この風路仕切り13はクロスフローファン5のブレード仕切り15と下流方向に重なる位置、すなわち、送風装置1本体の正面視(図4参照)でクロスフローファン5のブレード仕切り15と同一面で、且つ、同じ数だけ設けられており、本実施例では3箇所の風路仕切り13が設けられている。
【0043】
以上のように、構成された送風装置において、通風路10内の風路仕切り13がクロスフローファン5のブレード仕切り15と同一面、同一箇所に設けられているので、クロスフローファン5からの軸方向気流脈に通風路内の風路仕切り13が適合して、通風路内の気流が安定し、通風路10各壁での流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる効果を有する。
【0044】
また、最も剥離の生じやすい側板2A、2B近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音要因とする騒音を大幅に低減させる効果を有したものである。
【0045】
また、クロスフローファン5のブレード仕切り15近くは流速が小さく、クロスフローファン5のブレード仕切り15と下流方向で重なるように風路仕切り13を配置させることで風量性能を低下させにくい効果を有することとなる。
【0046】
なお、本実施例では風路仕切り13の数は、ブレード仕切り15と同じ数だけ設けているが、必ずしも同数でなくとも良く、その効果の大小の違いはあるものの、効果を奏することに相違は無い。
【0047】
(実施例3)
図5は本発明の実施例3における送風装置の斜視図である。
【0048】
本実施例3の説明において、前記実施例1及び2と同じ構成については同じ符号を用い詳細な説明を省略するとともに、同じ動作についても詳細な説明は省略する。
【0049】
図5において、側壁2A及び2Bにクロスフローファン5のファン気流吹出し部12から通風路10内の下流の任意の第1位置からさらに下流の任意の第2位置までの通風路10の間で、クロスフローファン5の回転軸方向の通風路の幅寸法を急激に縮小させる通風路幅調節板16を設けたものである。
【0050】
通風路幅調節板16は上記通風路10内の任意の第1位置から第2位置に有り、その高さ寸法を通風路高さに合わせた板であって、各々の側板2に一端がその側板に対し回転動作できるようにヒンジにより係止されており、もう一端を手動にて動かすことにより回動して側板2から離れ、通風路側にはみ出して通風路10の幅を小さくするものである。
【0051】
以上のように構成された送風装置において、通風路幅調節板16は、2つの側壁2A及び2Bからはみ出して、側板2近くの流速の失速を防ぎ、さらには剥離の発生を抑制させ、剥離音を低減させる効果を有する。
【0052】
なお、通風路幅調節板16は回動可能な板としたが、回動させずに通風路10の側板2に接合させて、気流方向にほぼ直角にはめ込むことで、通風路幅を縮小する構造でもよく、要は、側板2の気流速の失速を防ぎ、気流剥離の発生を抑制させることができればいいのである。
【0053】
そして、上記方法だとクロスフローファン5のファン気流吹き出し部12から徐々にクロスフローファン5の回転軸方向の通風路を縮小させる場合と比べて、製作費を削減できる効果を有する。
【0054】
【発明の効果】
以上のように、本発明の送風装置によれば通風路の側板及び側板の近くでの剥離を抑制し、剥離音を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における送風装置斜視図
【図2】同通風路を説明するための送風装置横断面図
【図3】本発明の実施例2における送風装置斜視図
【図4】同風路仕切りとブレード仕切りの関係を表した送風装置正面図
【図5】本発明の実施例3の通風路調節板を説明する送風装置斜視図
【図6】従来の送風装置斜視図
【図7】同横断面図
【符号の説明】
1 送風装置本体
2A 側板
2B 側板
4 回転軸
5 クロスフローファン
7 スタビライザ
8 風吹出し口
9 リアガイダ
10 通風路
12 ファン気流吹き出し部
13 風路仕切り
15 ブレード仕切り
16 通風路幅調節板
Claims (6)
- クロスフローファンを用いた送風装置において、
この送風装置の風吹出し口につながる通風路に
風路仕切りを設けたことを特徴とする送風装置。 - 本体の左右側板間にクロスフローファンを設け、
本体前面に前記クロスフローファンに近接してスタビライザを備え、
本体後面から下面に至ってリアガイダを備え、
前記左右側板と前記スタビライザ及び前記リアガイダで前記クロスフローファンから送られる空気の通風路を形成し、
この通風路末端を風吹出し口とした送風装置であって、
前記通風路にはこの通風路を分割する一つ以上の風路仕切りを備え、
この風路仕切りは前記クロスフローファン外径近傍のファン気流吹き出し部から前記風吹き出し口までの範囲で形成したことを特徴とする送風装置。 - クロスフローファンは軸方向に直角に一つ以上のブレード仕切りを有し、
通風路に設けられた風路仕切りは前記クロスフローファンのブレード仕切りと気流の下流方向に対し同一平面上に設けられたことを特徴とする
請求項1または2記載の送風装置。 - クロスフローファンを用いた送風装置において、
この送風装置の風吹出し口につながる通風路に、この通風路の前記クロスフローファンの回転軸方向の幅寸法を縮小させる通風路幅調節板を備えたことを特徴とする送風装置。 - クロスフローファンを用いた送風装置において、
この送風装置の風吹出し口につながる通風路に、この通風路の前記クロスフローファンの回転軸方向の幅寸法を縮小させる通風路幅調節板を備えたことを特徴とする
請求項1、2または3記載の送風装置。 - クロスフローファン外径近傍のファン気流吹き出し部から下流の任意の第1位置から、この第1位置よりさらに下流の任意の第2位置までの通風路の間で、この通風路の前記クロスフローファンの回転軸方向の幅寸法を縮小させる通風路幅調節板を備えたことを特徴とする
請求項1、2または3記載の送風装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003073860A JP2004278473A (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 送風装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|
JP2004278473A true JP2004278473A (ja) | 2004-10-07 |
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ID=33289655
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003073860A Pending JP2004278473A (ja) | 2003-03-18 | 2003-03-18 | 送風装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004278473A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8313284B2 (en) | 2006-07-21 | 2012-11-20 | Panasonic Corporation | Centrifugal fan device and eletronic device having the same |
JP2015145190A (ja) * | 2014-02-04 | 2015-08-13 | カルソニックカンセイ株式会社 | クロスフローファン装置 |
US10561069B2 (en) | 2017-10-06 | 2020-02-18 | Cnh Industrial America Llc | Segmented fan housing for cleaning system of combine harvester |
WO2023050796A1 (zh) * | 2021-09-30 | 2023-04-06 | 珠海格力电器股份有限公司 | 一种贯流风道和出风装置 |
-
2003
- 2003-03-18 JP JP2003073860A patent/JP2004278473A/ja active Pending
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