JP3742661B2 - 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3742661B2
JP3742661B2 JP14287193A JP14287193A JP3742661B2 JP 3742661 B2 JP3742661 B2 JP 3742661B2 JP 14287193 A JP14287193 A JP 14287193A JP 14287193 A JP14287193 A JP 14287193A JP 3742661 B2 JP3742661 B2 JP 3742661B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintered body
aluminum nitride
weight
aln
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14287193A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06329474A (ja
Inventor
通泰 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP14287193A priority Critical patent/JP3742661B2/ja
Priority to DE69427722T priority patent/DE69427722T2/de
Priority to EP94107781A priority patent/EP0626359B1/en
Priority to US08/246,763 priority patent/US5508240A/en
Priority to KR1019940011154A priority patent/KR960016070B1/ko
Publication of JPH06329474A publication Critical patent/JPH06329474A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3742661B2 publication Critical patent/JP3742661B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、半導体基板等に使用される窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法に係り、特に窒化アルミニウム特有の熱伝導性を損うことなく、強度を大幅に改善し、放熱性に優れた窒化アルミニウム焼結体および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の金属材料と比較して強度、耐熱性、耐食性、耐摩耗性、軽量性などの諸特性に優れたセラミックス焼結体が、半導体基板、電子機器材料、エンジン用部材、高速切削工具用材料、ノズル、ベアリングなど、従来の金属材料の及ばない苛酷な温度、応力、摩耗条件下で使用される機械部品、機能部品、構造材や装飾品材料として広く利用されている。
【0003】
特に窒化アルミニウム(AlN)焼結体は高熱伝導性を有する絶縁体であり、シリコン(Si)に近い熱膨張係数を有することから高集積化した半導体装置の放熱板や基板として、その用途を拡大している。
【0004】
従来上記窒化アルミニウム焼結体は一般的に下記の製造方法によって量産されている。すなわち、窒化アルミニウム原料粉末に焼結助剤と、有機バインダと、必要に応じて各種添加剤や溶媒、分散剤とを添加して原料混合体を調製し、得られた原料混合体をドクターブレード法や泥漿鋳込み法によって成形し、薄板状ないしシート状の成形体としたり、原料混合体をプレス成形して厚板状ないし大型の成形体を形成する。次に得られた成形体は、空気または窒素ガス雰囲気において加熱され脱脂処理され、有機バインダとして使用された炭化水素成分等が成形体から排除脱脂される。そして脱脂された成形体は窒素ガス雰囲気等で高温度に加熱され緻密化焼結されて窒化アルミニウム焼結体が形成される。
【0005】
上記製造方法において、原料AlN粉末として平均粒径が0.5μm以下程度の超微細な原料粉末を使用する場合は、AlN粉末単独でもかなりの緻密な焼結体が得られる。しかしながら、原料粉末表面等に付着した多量の酸素等の不純物が焼結時に、AlN結晶格子中に固溶したり、格子振動の伝播を妨げるAl−O−N化合物等の複合酸化物を生成する結果、焼結助剤を使用しないAlN焼結体の熱伝導率は比較的に低かった。
【0006】
一方原料粉末として平均粒径1μm以上のAlN粉末を使用する場合は、その原料粉末単独では焼結性が良好でないため、ホットプレス法以外には助剤無添加では緻密な焼結体を得ることが困難であり、量産性が低い欠点があった。そこで常圧焼結法によって効率的に焼結体を製造しようとする場合には、焼結体の緻密化およびAlN原料粉末中の不純物酸素がAlN結晶粒子内へ固溶することを防止するために、焼結助剤として、酸化イットウリム(Y2 3 )などの希土類酸化物や酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属酸化物等を添加することが一般に行なわれている。
【0007】
これらの焼結助剤は、AlN原料粉末に含まれる不純物酸素やAl2 3 と反応して液相を形成し、焼結体の緻密化を達成するとともに、この不純物酸素を粒界相として固定し、高熱伝導率化も達成するものと考えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の製造方法においては、本来、AlNと液相化合物との濡れ性が低く、また液相自体が偏析し易い性質を有することから、焼結後に液相が凝固する際に、液相はAlN粒子の間隙部に偏在するように残留し、凝固して粗大で脆弱な粒界相を形成する傾向がある。また、結晶粒の粒成長が進行し易く、図2に示すように平均粒径が5〜10μmと粗大な結晶粒が形成され易く、また微小な気孔が消滅せずに結晶粒内に残存し、焼結体の緻密化を阻害し、最終的に3点曲げ強度が35〜40kg/mm2 程度の低強度の窒化アルミニウム焼結体しか得られない問題点があった。
【0009】
近年、半導体素子の高集積化、高出力化に伴って増加する発熱量に対応するために、高熱伝導性(高放熱性)を有する上記窒化アルミニウム材料が普及しつつあり、その放熱性については大体満足する結果が得られている。しかしながら上記のように構造部材としての強度が不足するため、例えば窒化アルミニウム焼結体で形成した半導体基板を実装ボードに装着する際に作用する僅かな曲げ応力や取扱時に作用する衝撃力にって半導体基板が損傷し、半導体回路基板の製造歩留りが大幅に低下してしまう問題点があった。
【0010】
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、AlN焼結体の粒成長を抑制し、焼結体組織を微細化して焼結体の強度の向上および均一化を図り、放熱特性を損うことなく機械的強度を高めたAlN焼結体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は上記目的を達成するため、原料窒化アルミニウム粉末に添加する焼結助剤や添加物の種類や添加量を種々変えて、それらが焼結体の結晶組織、強度特性および伝熱特性に及ぼす影響について実験検討を進めた。
【0012】
その結果、所定の焼結助剤の他に添加剤としてのSi成分を複合的に微量添加したときに、結晶粒径が1〜4μmと微細である焼結体組織が得られ、強度特性が優れたAlN焼結体が得られた。本発明は上記知見に基づいて完成されたものである。
【0013】
すなわち本発明に係る窒化アルミニウム焼結体は、周期律表IIIa族元素,Ca,Sr,Baから選択される少なくとも1種の元素の酸化物を1〜10重量%含有するとともに、Si成分濃度が0.01〜0.2重量%であることを特徴とする。またSi成分は、SiO2 ,Si3 4 ,SiCおよびSi2 2 Oから選択された少なくとも1種のけい素化合物として含有させるとよい。さらにTi,Zr,Hf,Nb,Ta,Mo,Wから選択される少なくとも1種の金属元素を酸化物換算で0.1〜0.5重量%含有させるとよい。またFe,Mg等の不純物陽イオンの含有量は0.2重量%以下にするとよい。さらに焼結体の平均結晶粒径が1〜4μmであることを特徴とする。そして上記組成から成るAlN焼結体は、熱伝導率が150W/m・K以上であり、また3点曲げ強度が50kg/mm2 以上となる。
【0014】
また本発明に係る窒化アルミニウム焼結体の製造方法は、Fe,Mg等の不純物陽イオンの含有量が0.2重量%以下である窒化アルミニウム原料粉末に、周期律表IIIa族元素,Ca,Sr,Baから選択される少なくとも1種の元素の酸化物1〜10重量%と、Si成分0.01〜0.2重量%とを添加した混合粉末を成形し、得られた成形体を非酸化性雰囲気中で1650〜1900℃の温度域で焼結することを特徴とする。
【0015】
本発明方法において使用され、焼結体の主成分となる窒化アルミニウム原料(AlN)粉末としては、焼結性および熱伝導性を考慮して不純物酸素含有量が1.5重量%以下に抑制され、平均粒径が0.5〜2μm程度、好ましくは1.5μm以下の微細なAlN粉末を使用する。
【0016】
周期律表IIIa族元素,Ca,Sr,Baの酸化物は、焼結助剤として作用し、AlN焼結体を緻密化するために、AlN原料粉末に対して1〜10重量%の範囲で添加される。上記焼結助剤の具体例としては希土類元素(Y,Sc,Ce,Dyなど)の酸化物、窒化物、アルカリ土類金属(Ca)の酸化物、もしくは焼結操作によりこれらの化合物となる物質が使用され、特に酸化イットリウム(
2 3 )、酸化セリウム(CeO)や酸化カルシウム(CaO)が好ましい。上記焼結助剤の添加量が1重量%未満の場合は、焼結性の改善効果が充分に発揮されず、焼結体が緻密化されず低強度の焼結体が形成されたり、AlN結晶中に酸素が固溶し、高い熱伝導率を有する焼結体が形成できない。一方添加量が10重量%を超える過量となると、焼結助剤としての効果は飽和状態に達して無意味となるばかりでなく、却って焼結して得られるAlN焼結体の熱伝導率が低下する一方、粒界相が焼結体中に多量に残存したり、熱処理により除去される粒界相の体積が大きいため、焼結体中に空孔が残ったりして収縮率が増大し、変形を生じ易くなる。
【0017】
Si成分は、焼結性を向上させるとともに焼結温度を低下させる効果を有するが、特に上記焼結助剤と複合添加することにより、焼結体の粒成長を抑止することができ、微細なAlN結晶組織を形成し、焼結体の構造強度を高めるために添加される。上記Si成分としては、SiO2 ,Si3 4 ,SiCおよび
Si2 2 O等のけい素化合物を使用することが望ましい。このけい素化合物の含有量はSi成分として0.01〜0.2重量%の範囲に調整される。Si成分の含有量が0.01重量%未満の場合は、粒成長の抑止効果が不充分となり、粗大な結晶組織となり、高強度のAlN焼結体が得られない。一方、含有量が0..2重量%を超える過量となると、焼結体の熱伝導率が低下するとともに、曲げ強度が低下する場合もある。
【0018】
Ti,Zr,Hf,Nb,Ta,Mo,Wの酸化物は、焼結温度を下げて焼結性を向上させる一方、着色して不透明な焼結体を形成する等、AlN焼結体の特性を改善するために有効であり、酸化物換算で0.1〜0.5重量%の範囲で添加してもよい。添加量が0.1重量%未満の場合は、上記特性改善効果が不充分となる一方、添加量が0.5重量%を超える過量となると、他の不純物と同様にAlN焼結体の熱伝導率を低下させる。
【0019】
またFe,Mg等の不純物陽イオンはAlN焼結体の熱伝導を阻害する化合物を形成し易いため、AlN焼結体中の含有量は0.2重量%以下に設定される。
【0020】
上記AlN原料粉末、各種焼結助剤およびSi成分用Si化合物は、例えばボールミル等の粉砕混合機に投入され、所定時間混合されることによって原料混合体となる。次に得られた原料混合体を所定形状の金型に充填し加圧成形して成形体が形成される。このとき予め原料混合体にパラフィン、ステアリン酸等の有機バインダを5〜10重量%添加しておくことにより、成形操作を円滑に実施することができる。
【0021】
成形法としては、汎用の金型プレス法、泥漿鋳込み法、静水圧プレス法、あるいはドクターブレード法のようなシート成形法などが適用できる。
【0022】
上記成形操作に引き続いて、成形体を空気中で400〜550℃に加熱したり、または非酸化性雰囲気中、例えば窒素ガス雰囲気中で温度400〜800℃に加熱して、予め添加していた有機バインダを充分に脱脂除去する。
【0023】
次に脱脂処理された複数のシート状の成形体は、例えばセラミックス焼結粉から成るしき粉を介して焼成炉内において多段に積層され、この配置状態で複数の成形体は一括して所定温度で焼結される。焼結操作は、窒素ガスなどの非酸化性雰囲気で成形体を温度1650〜1900℃で2〜10時間程度加熱して実施される。特にSi成分を添加することにより、1720〜1780℃程度と従来より低い温度で焼結することが可能となる。焼結雰囲気は、AlNと反応しない非酸化性雰囲気あればよいが、通常は窒素ガス、または窒素ガスを含む還元性雰囲気で行なう。還元性ガスとしてはH2 ガス、COガスを使用してもよい。なお、焼結は真空(僅かな還元雰囲気を含む)、減圧、加圧および常圧を含む雰囲気で行なってもよい。焼結温度が1650℃未満と低温状態で焼成すると、原料粉末の粒径、含有酸素量によって異なるが、緻密化が困難であり、強度および熱伝導性などの特性に難点が生じ易い一方、1900℃より高温度で焼成すると、焼成炉内におけるAlN自体の蒸気圧が高くなり緻密化が困難になるとともに熱伝導率が急激に低下するおそれがあるため、焼結温度は上記範囲に設定される。
【0024】
そして上記AlN原料粉末に焼結助剤およびSi成分を添加した所定の組成を有する原料混合体を成形、脱脂、焼結することにより、平均結晶粒径が1〜4μm程度である微細な結晶組織を有し、熱伝導率が150W/m・K以上であり、かつ曲げ強度が50kg/mm2 以上である高強度のAlN焼結体が得られる。
【0025】
【作用】
上記構成に係る窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法によれば、周期律表IIIa族元素,Ca,Sr,Baの酸化物から成る焼結助剤とともに所定量のSi成分を複合添加してAlN焼結体としているため、Si成分によって結晶粒成長が効果的に抑止され、微細な結晶組織が得られる。したがって、強度特性に優れた窒化アルミニウム焼結体が得られる。
【0026】
【実施例】
次に下記の実施例を参照して本発明に係る窒化アルミニウム焼結体をより具体的に説明する。
【0027】
実施例1〜26
不純物として酸素を0.8重量%含有し、平均粒径1μmの窒化アルミニウム粉末に対して、表1に示すようにSi成分および焼結助剤としてのY2 3 ,WO3 ,TiO2 ,ZrO2 ,HfO2 ,Nb2 5 ,Ta2 5 ,MoO3 ,CaO,BaO,SrO,Nd2 5 をそれぞれ所定量ずつ添加し、エチルアルコールを溶媒としてボールミルで20時間混合して原料混合体を調製した。次にこの原料混合体に有機バインダとしてのポリビニルアルコール(PVA)を5.5重量%添加して造粒粉を調製した。
【0028】
次に得られた造粒粉をプレス成形機の成形用金型内に充填して1200kg/cm2 の加圧力にて一軸方向に圧縮成形して、縦50mm×横50mm×厚さ5mmの角板状成形体を多数調製した。引き続き各成形体を空気雰囲気中で450℃で1時間加熱して脱脂処理した。
【0029】
次に脱脂処理した各成形体をAlN製焼成容器内に収容し、焼成炉において表1に示す焼成下限温度1720〜1780℃で4時間緻密化焼結を実施し、その後冷却速度200℃/hrで冷却してそれぞれ実施例1〜26に係るAlN焼結体製造した。
【0030】
比較例1
一方、Si成分を全く添加せず、従来の焼結助剤のみを添加し1800℃で焼結した以外は実施例1と同一条件で原料調整、成形、脱脂、焼結処理して同一寸法を有する比較例1に係るAlN焼結体を製造した。
【0031】
比較例2
また、Si成分としてのSiO2 を過剰量0.3重量%(Si換算)添加した以外は実施例3と同一条件で処理して比較例2に係るAlN焼結体を製造した。
【0032】
比較例3
焼結助剤としてのY2 3 を過剰量15重量%添加し、かつ1800℃で焼結した以外は実施例3と同様に処理して比較例3に係るAlN焼結体を製造した。
【0033】
比較例4
焼結助剤としてY2 3 に加えてWO3 を1重量%添加するとともに、Si成分としてのSi3 4 を過剰量0.3重量%(Si換算)添加し、かつ1800℃で焼結した以外は実施例11と同様に処理して比較例4に係るAlN焼結体を製造した。
【0034】
こうして得られた実施例1〜26および比較例1〜4に係る各AlN焼結体の強度特性および放熱特性を評価するために、各試料の3点曲げ強度、熱伝導率および平均結晶粒径を測定し、下記表1に示す結果を得た。
【0035】
【表1】
Figure 0003742661
【0036】
上記表1に示す結果から明らかなように、Y2 3 ,CaO等の焼結助剤に加えてSi成分を微量ずつ複合添加した実施例1〜26に係るAlN焼結体においては、結晶粒径がいずれも2.5〜4μmと極めて微細であり、曲げ強度および熱伝導率が共に優れていることが判明した。
【0037】
一方、Si成分を全く添加しない比較例1に係るAlN焼結体は、熱伝導率においては実施例1〜26より優れている反面、曲げ強度が低く、耐久性および取扱性において難点がある。またSi成分を過量に添加した比較例2および比較例4の試料では、熱伝導率が不充分となり、また従来の焼結助剤としてのY2 3 を過量に添加した比較例3の試料では、Si成分を添加したにも拘らず、熱伝導率および強度が共に低下することが確認された。
【0038】
また実施例1〜26に係る各AlN焼結体表面部を走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察したところ、いずれも図1に示すように、微細なAlN結晶粒子の周辺に粒界相が均一に分散形成されていることが確認された。一方、比較例1に係る焼結体においては、Si成分の添加による粒成長抑制効果が少ないため、図2に示すようにAlN粒子自体も粗大であり、隣接するAlN粒子の周辺に粗大な粒界相が凝集されるように形成されていた。
【0039】
【発明の効果】
以上説明の通り本発明に係るセラミックス焼結体およびその製造方法によれば、周期律表IIIa族元素,Ca,Sr,Baの酸化物から成る焼結助剤とともに所定量のSi成分を複合添加してAlN焼結体としているため、Si成分による結晶粒成長が効果的に抑止され、微細な結晶組織が得られる。したがって、強度特性に優れた窒化アルミニウム焼結体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る窒化アルミニウム焼結体の結晶組織を示す走査型電子顕微鏡写真。
【図2】従来の窒化アルミニウム焼結体の結晶組織を示す走査型電子顕微鏡写真。

Claims (6)

  1. 周期律表IIIa族元素,Ca,Sr,Baから選択される少なくとも1種の元素の酸化物を1〜10重量%含有するとともに、Si成分濃度が0.01〜0.2重量%であり、かつ熱伝導率150W/m・K以上、3点曲げ強度が50kg/mm以上、焼結体の平均結晶粒径が2.5〜4μmであることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体。
  2. Si成分がSiO,Si,SiCおよびSiOから選択された少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の窒化アルミニウム焼結体。
  3. Fe,Mgの不純物陽イオンの含有量が0.2重量%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の窒化アルミニウム焼結体。
  4. Fe,Mgの不純物陽イオンの含有量が0.2重量%以下である窒化アルミニウム原料粉末に、周期律表IIIa族元素,Ca,Sr,Baから選択される少なくとも1種の元素の酸化物1〜10重量%と、Si成分0.01〜0.2重量%とを添加した混合粉末を成形し、得られた成形体を非酸化性雰囲気中で1650〜1900℃の温度域で焼結することにより焼結体の平均結晶粒径を2.5〜4μmにすることを特徴とする窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  5. 窒化アルミニウム原料粉末の酸素含有量を1.3重量%以下に設定することを特徴とする請求項4記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
  6. 窒化アルミニウム原料粉末の平均粒径を1.5μm以下に設定することを特徴とする請求項4または5記載の窒化アルミニウム焼結体の製造方法。
JP14287193A 1993-05-21 1993-05-21 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法 Expired - Lifetime JP3742661B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14287193A JP3742661B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
DE69427722T DE69427722T2 (de) 1993-05-21 1994-05-19 Sinterkörper aus Aluminiumnitriol und Verfahren zu seiner Herstellung
EP94107781A EP0626359B1 (en) 1993-05-21 1994-05-19 Aluminum nitride sintered body and method for manufacturing the same
US08/246,763 US5508240A (en) 1993-05-21 1994-05-20 Aluminum nitride sintered body and method for manufacturing the same
KR1019940011154A KR960016070B1 (ko) 1993-05-21 1994-05-21 질화알루미늄 소결체 및 그 제조방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14287193A JP3742661B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000085234A Division JP2000302556A (ja) 2000-01-01 2000-03-24 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06329474A JPH06329474A (ja) 1994-11-29
JP3742661B2 true JP3742661B2 (ja) 2006-02-08

Family

ID=15325543

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14287193A Expired - Lifetime JP3742661B2 (ja) 1993-05-21 1993-05-21 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3742661B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3100871B2 (ja) * 1995-07-11 2000-10-23 株式会社東芝 窒化アルミニウム焼結体
JP3961113B2 (ja) * 1998-04-28 2007-08-22 京セラ株式会社 窒化アルミニウム質焼結体の製造方法
US6294275B1 (en) 1998-05-06 2001-09-25 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Aluminum-nitride sintered body, method for fabricating the same, and semiconductor substrate comprising the same
DE60005234T2 (de) 1999-03-17 2004-07-01 Asahi Techno Glass Corp., Funabashi Aluminiumnitridsinterprodukt und Verfahren zu seiner Herstellung
JP3756345B2 (ja) * 1999-05-12 2006-03-15 住友大阪セメント株式会社 窒化アルミニウム基焼結体とその製造方法及びそれを用いたサセプター
CN115108537B (zh) * 2022-07-10 2023-09-19 湖南大学 一种氮化铝粉体及其制备方法和包括氮化铝粉体的覆铜板

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06329474A (ja) 1994-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0168303B1 (ko) 질화 알루미늄 소결체 및 그의 제조방법
KR100341696B1 (ko) 고열전도성 질화규소 소결체 및 그 제조방법
JP5444387B2 (ja) 半導体装置用放熱板
KR960016070B1 (ko) 질화알루미늄 소결체 및 그 제조방법
KR0168302B1 (ko) 질화 알루미늄 소결체 및 그의 제조방법
JP3472585B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体
JP3742661B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JPH07172921A (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JP3606923B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JP4301617B2 (ja) Dbc回路基板用窒化アルミニウム焼結体の製造方法およびdbc回路基板の製造方法
JP2003201179A (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JP4702978B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体
JP4564257B2 (ja) 高熱伝導性窒化アルミニウム焼結体
JP2000302556A (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JPH08157262A (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JPH08157261A (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法
JP2009179557A (ja) 高熱伝導性窒化けい素焼結体の製造方法
JP2002293638A (ja) 窒化珪素焼結体
JPH07309663A (ja) 窒化アルミニウム焼結体およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051114

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081118

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091118

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101118

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101118

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111118

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111118

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121118

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131118

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term