JP3741684B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着ローラと加圧ローラとを有する定着装置を備えた画像形成装置に関し、より詳細には非通紙領域に設けられた温度検知手段を用いて定着ローラの温度制御を行う画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を用いた画像形成装置において、ヒータを内蔵した定着ローラと加圧ローラとを圧接させ、このローラ間に、未定着トナー画像を担持した用紙を通過させてトナーを用紙に定着させる熱ローラ方式の定着装置がこれまでから広く用いられている。
【0003】
この熱ローラ方式の定着装置において、省エネルギーの観点から、2つ以上のヒータを定着ローラに内蔵させて、定着ローラの表面温度を部分的に上げることができるようにし、用紙が通過する領域だけローラ表面温度を上げて定着することも行われている。例えば、原稿位置合わせを原稿載置台中央で行う装置の場合、定着ローラの軸方向中央部を主として加熱するメインヒータと、軸方向両端部を主として加熱するサブヒータとを定着ローラに内蔵させて、用紙がタテ方向(幅の狭い方向)で搬送されるときにはメインヒータのみを点けてトナーの定着処理を行い節電を図っている。
【0004】
ところで、定着ローラの表面温度を一定に維持させるために、サーミスタ温度計(以下、「サーミスタ」と略すことがある)などの温度検知手段を定着ローラ表面に取り付け、サーミスタの検知温度に基づき定着ローラに内蔵されたヒータの入切を制御することが一般的に行われている。定着ローラの表面温度を精度よく検知するには用紙が通過する領域にサーミスタを取り付けるのがよい。しかしながら、サーミスタを定着ローラ表面を取り付けると、サーミスタとの摺擦によって定着ローラ表面に傷がつき、定着ローラの離型性が低下したり、あるいはサーミスタに未定着トナーが付着し、コピー画像の汚れが発生したり、温度検知精度が低下することがあった。そこでこのような不具合を防止するため、定着ローラにおいて用紙が通過しない通紙領域(非通紙領域)に温度検知手段を設けることが行われつつある(例えば特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−311581号公報(特許請求の範囲、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、2つ以上のヒータを定着ローラに内蔵させ、非通紙領域にサーミスタを設けた定着装置では、定着ローラの全体を用いて定着を行うとき(メインヒータとサブヒータとで温度制御)と、定着ローラの中央部のみを用いて定着を行うとき(メインヒータのみで温度制御)とで、ヒータ加熱部からサーミスタ設置位置まで距離の長短を考慮して、サーミスタでの検知温度の設定温度を前者よりも後者を低くしている。ここで前記検知温度の設定温度が高い値から低い値に変更された場合、すなわち定着ローラの全体を用いた定着処理から、定着ローラの中央部のみを用いた定着処理に変更した場合、定着ローラ中央部からサーミスタ設置位置まで距離が長いので、定着ローラ中央部での定着処理が開始され定着ローラ中央部の表面温度が低下しても、サーミスタでの検知温度は残熱により設定温度よりも高い値となっていることがあった。このためにメインヒータが点灯されず、定着ローラ中央部の表面温度が急激に低下し、低温定着不良を起こす問題があった。
【0007】
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、定着ローラの表面温度を検知する手段を非通紙領域に設けた画像形成装置において、定着ローラの全体を用いた定着処理から、定着ローラの中央部のみを用いた定着処理に変更した場合に、定着ローラ中央部の表面温度をサーミスタで速やかに精度よく検知し、定着処理によって定着ローラ中央部の表面温度が急低下し定着不良が生じるのを防止することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の画像形成装置では、ローラ軸方向の中央部を主として加熱する第1の発熱体と、ローラ軸方向の両端部を主として加熱する第2の発熱体とを内蔵した定着ローラと、この定着ローラに圧接した加圧ローラと、前記定着ローラ表面の非通紙領域に設けられた、前記定着ローラの表面温度を検知する温度検知手段と、この温度検知手段による検知温度に基づき第1の発熱体および第2の発熱体への通電を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記検知温度が第1設定温度を維持するように前記第1の発熱体および前記第2の発熱体への通電を制御する第1状態と、前記検知温度が第1設定温度よりも低い第2設定温度を維持するように、前記第2の発熱体への通電を停止させた状態で前記第1の発熱体への通電を制御する第2状態とを備え、制御状態が第1状態から第2状態に変更されたとき、制御状態の変更後から所定時間、第1の発熱体および第2の発熱体への通電を停止すると共に定着ローラへの通紙を停止し、前記所定時間経過後の前記検知温度と第2設定温度との温度差が所定値以下であれば、前記制御部は第2状態の通電制御を行うと共に定着ローラへの通紙を開始し、他方前記温度差が所定値より大きければ、第1の発熱体および第2の発熱体への通電と定着ローラへの通紙とをさらに所定時間停止し、前記温度差が前記所定値以下となるまでこれ繰り返す構成とした。
【0009】
ここで前記制御部が、前記検知温度が第2設定温度よりも低い第3設定温度を維持するように第1の発熱体および第2の発熱体への通電を制御する第3状態をさらに備え、制御状態の変更が第1状態から第3状態を介して直ちに第2状態へ変更されたものであってもよい。
【0010】
第1の発熱体および第2の発熱体への通電と、定着ローラへの通紙とを停止する前記所定時間としては1〜10秒の範囲が好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の画像形成装置の大きな特徴は、温度検知手段による検知温度の設定温度が高い温度(第1状態)からそれよりも低い温度(第2状態)に変更された場合に、第2状態に変更された時から所定時間加熱手段への通電と定着ローラへの通紙とを停止した後、温度検知手段による検知温度と第2状態の設定温度(第2設定温度)との温度差が所定値以下がどうかで加熱手段への通電および定着ローラへの通紙を開始するかどうかを判断することにある。かかる構成によれば、定着処理による定着ローラ中央部の温度低下を温度検知手段で速やかに検知できるようになり、定着ローラ中央部を用いた定着処理における低温定着不良が防止される。
【0012】
以下、本発明の画像形成装置を図に基づいて説明する。なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
【0013】
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態である複写機の概略構成図である。本体ハウジング1は、上ハウジング11と、下ハウジング13と、その間に位置する連結ハウジング12とを有する。そして上ハウジング11の上には開閉自在に載置された原稿搬送部2が取り付けられている。
【0014】
原稿搬送部2は、原稿給紙トレイ21と原稿搬送部本体22、原稿排紙トレイ23、原稿カバー24とを備える。原稿排紙トレイ23は、原稿カバー24上面の一部として一体に形成されている。原稿搬送路dの延長上の上流端に原稿給紙トレイ21が配設され、下流端に原稿排出トレイ23が配設されている。原稿搬送部本体22内の原稿搬送路dには、原稿搬送方向上流側から順にピックアップローラ22a、搬送ローラ対22b、レジストローラ対22c、排出ローラ対22dが設けられている。そして、レジストローラ対22cと排出ローラ対22dの間に画像読取り部25が設けられている。原稿給紙トレイ21に画像面を上向きにセットされた画像原稿(不図示)は、コピー開始ボタン(不図示)がオンされると、前記各ローラによって搬送路dを搬送され、途中画像読取り部25で露光部3によって画像が読みとられる。
【0015】
露光部3は上ハウジング11に内蔵されている。露光部3は、露光ランプ31と反射板32、第1ミラー33、第2ミラー34、第3ミラー35、集光レンズ36、イメージセンサ(例えばライン型のCCD)37を備える。露光ランプ31と第1ミラー33は第1キャリッジ(不図示)上に搭載され、第2ミラー34、第3ミラー35は第2キャリッジ(不図示)上に搭載されている。いわゆるシートスルー方式で原稿画像を読み取る場合には、第1キャリッジが画像読取り部25の直下に移動し、露光ランプ31からの光照射光が移動中の原稿を露光する。照射光は第1ミラー33、第2ミラー34、第3ミラー35、集光レンズ36を通じてCCD37に到達して光電変換処理を経て電気信号となるように読み取られる。他方、原稿固定方式で原稿画像を読み取る場合には、原稿載置板26上の載置された原稿画像は露光部3による読取走査を受けることにより、CCD37上に縮小結像され、光電変換処理を経て電気信号となるように読み取られる。
【0016】
下ハウジング13内には、給紙部4と画像形成部5、定着装置6とが内蔵さている。給紙部4についてまず説明すると、下ハウジング13の下部には用紙Pが収容された給紙カセット41が配設され、用紙Pはここからコロ42により1枚ずつ搬送路へ送り出される。また、下ハウジング13の左側下部には開閉可態な給紙トレイ43が備えられており、ここに用紙Pを載置しておくことにより、前記と同様に用紙はコロ44により1枚ずつ搬送路へ送り出される。
【0017】
次に画像形成部について説明する。画像形成部5は、感光体ドラム51と、その周囲に配設された帯電器52、光走査ユニット53、現像器54、転写ローラ55、クリーニング器56とを備える。感光体ドラム51は時計回りに回転し、まず帯電器52により感光体ドラム51の表面は均一に帯電される。次に、光走査ユニット53から感光体ドラム51の表面にレーザ光が照射されて、画像部分又は背景部分に相当する電荷が消去され、感光体ドラム51の表面に静電潜像が形成される。そして現像器54によって感光体ドラム51上の静電潜像にトナーが供給され静電潜像が顕像化する。
【0018】
感光体ドラム51がさらに回転し、トナー画像が転写ローラ55と対向する位置に来たときに、それに合わせて、感光体ドラム51と転写ローラ55との間に用紙Pが搬送され来る。このとき転写ローラ55に、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されることにより、感光体ドラム51上のトナー画像が用紙P上に転写される。感光体ドラム51上の転写されなかった残留トナーはクリーニング器56によって感光体ドラム51上から除去される。一方、トナー画像が転写された用紙Pは後述する定着部6に搬送され、ここでトナー画像は加熱・加圧されて用紙に定着し、排紙経路を通って排紙トレイ7a,7bに排出される。
【0019】
定着装置について次に説明する。定着装置6は、定着ローラ61と加圧ローラ62とが圧接してなる。図2に定着装置6の拡大構成図を示す。定着ローラ61の非通紙領域には定着ローラ61の表面温度の検知するためのサーミスタ(温度検知手段)63が設けられている。また、定着ローラ61にはメインヒータH1(第1の発熱体)とサブヒータH2(第2の発熱体)が内蔵されている。なお、定着ローラ61及び加圧ローラ62の具体的構成については後段の実施例で説明する。
【0020】
図3に、これらのヒータH1,H2の配熱パターン例を示す。この図から理解されるように、メインヒータH1は定着ローラ61の中央部を主として加熱し、サブヒータH2は定着ローラ61の両端部を主として加熱するように設定されている。また、メインヒータH1とサブヒータH2の両方を点灯したときには定着ローラの軸方向の表面温度分布が一定となるように発熱パターンが組み合わされている。この定着装置における定着ローラ中央部の長さは約210mmとされ、A4用紙(297mm×210mm)がタテ方向に搬送されてきた場合の通紙領域と一致させてある。またメインヒータH1とサブヒータH2の全長はどちらも310mmとされ、A4用紙がヨコ方向で搬送されてきた場合でもその通紙領域をカバーさせてある。なお、図3において左側が画像形成装置の正面側、右側が画像形成装置の背面側である。
【0021】
図2おいて、サーミスタ63によって検知された定着ローラ61の表面温度は制御部64に送られ、この検知温度に基づいてメインヒータH1とサブヒータH2の入切制御がなされる。具体的には制御部64は、用紙の通紙領域が定着ローラ61の中央部よりも広い場合には、サーミスタ63による検知温度が第1設定温度を維持するようにメインヒータH1とサブヒータH2への通電を制御する(第1状態)。一方、用紙の通紙領域が定着ローラ61の中央部と同じ又はそれよりも狭い場合には、サーミスタ63による検知温度が第1設定温度よりも低い第2設定温度を維持するように、サブヒータH2への通電を停止させた状態でメインヒータH1への通電を制御する(第2状態)。
【0022】
なお、第1状態と第2状態とでサーミスタ63による検知温度の設定温度を変えているのは、サーミスタ63の設置位置とヒータ加熱部との距離を考慮したものであって、定着ローラ61の中央部のみを加熱する場合には、サーミスタ63の設置位置まで伝導する熱量が少ないため第2設定温度を第1設定温度よりも低い温度としたのである。また省エネルギーの観点から制御部64は、画像形成処理が終了すると、第2設定温度よりもさらに低い第3設定温度を維持するようにメインヒータH1とサブヒータH2への通電を制御する(第3状態)。
【0023】
このような定着装置の制御において、制御状態が第1状態から第2状態に変更された場合、又は制御状態の変更が第1状態から第3状態を介して直ちに第2状態へ変更された場合、本発明では制御状態が第2状態変更後から所定時間、メインヒータH1とサブヒータH2への通電を停止すると共に、定着ローラ61への通紙を停止する。そして、前記所定時間経過後の前記検知温度と第2設定温度との温度差が所定値以下であれば、制御部64は第2状態の通電制御を行うと共に定着ローラ61への通紙を開始し、他方前記温度差が所定値より大きければ、メインヒータH1とサブヒータH2への通電と定着ローラ61への通紙とをさらに所定時間停止し、前記温度差が前記所定値以下となるまでこれ繰り返す。これにより、サーミスタ63による検知温度と定着ローラ61の中央部との温度変化のズレが小さく抑えられ、低温定着不良などの不具合が効果的に防止される。以下、実施例に基づき本発明をより詳細に説明する。
【0024】
図1及び図2に示した定着装置を用いて、定着ローラ中央部の表面温度とサーミスタの検知温度との経時変化を調べた。なお、定着ローラ中央部の表面温度はもう一つのサーミスタを用いて測定した。使用した定着ローラ61は、外径37mm、肉厚1mmのアルミニウム製のローラ本体61aの表面に、厚さ25μmのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)層61bが形成されたものである。加圧ローラ62は、外径20mmの鉄製の芯金62aの表面に厚さ5mmの弾性層62bが形成され、さらにその表面に厚さ50μmのPFA(テトラフルオロエチレン−パー−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブ層62cが形成されたものである。弾性層62bはアスカC硬度が55度のシリコンゴムの発泡体である。定着ローラ61は感光体ドラム51(図1に図示)と等速の178mm/secの周速度で駆動回転し、加圧ローラ62は定着ローラ61に圧接しているので従動回転する。
【0025】
図4に、定着ローラ中央部の表面温度とサーミスタの検知温度との経時変化、及びメインヒータ・サブヒータのオン・オフ、定着ローラの駆動回転のオン・オフのタイミングを示す図を示す。A4用紙のヨコ方向の定着処理がなされている第1状態では、サーミスタの検知温度(図4の破線)は180℃(第1設定温度)となるようにメインヒータ・サブヒータがオン・オフ制御されている。これにより定着ローラ中央部の表面温度(同図の実線)は190〜200℃の範囲を維持している。そして、A4用紙のヨコ方向の定着処理が終了後、直ちにA4用紙のタテ方向の定着処理が開始信号が入力されると、メインヒータH1とサブヒータH2への通電と、定着ローラ61への通紙とが8秒間停止される。この間、定着ローラのサーミスタ63が設置されている非通紙領域の表面温度は定着ローラ中央部と同様に徐々に低下している。これによりサーミスタ63による検知温度と定着ローラ61の中央部との温度変化が同じ傾向を示すようになる。そして、8秒後のサーミスタ63で検知された検知温度と第2設定温度(167℃)との温度差が約2℃と所定値(10℃)以下であったので、制御部64はサーミスタの検知温度が167℃となるようにメインヒータH1の通電制御を行うと共に、定着ローラ61へ通紙を開始する。これにより180℃以下まで一旦低下した定着ローラ中央部の表面温度は徐々に上昇し、良好な定着温度域である190〜200℃の範囲を維持するようになった。
【0026】
なお、この実施例では8秒後において、サーミスタで検知された検知温度と第2設定温度との温度差が所定値以下となったが、8秒後でも前記温度差が所定値よりも大きければ、メインヒータH1とサブヒータH2への通電と定着ローラ61への通紙とをさらに8秒間停止し、前記温度差が所定値以下となるまでこれを繰り返す。
【0027】
また、メインヒータH1とサブヒータH2への通電と定着ローラ61への通紙とを停止する時間は、定着ローラの中央部と非通紙領域との温度変化のズレを解消できる時間であれば特に限定はなく、ヒータの電力や定着ローラの長さや熱容量などから適宜決定すればよい。一般的には1〜10秒の範囲が好ましい。また、サーミスタ63の検知温度と第2設定温度との温度差の所定値としては、前記と同様に、定着ローラの中央部と非通紙領域との温度変化のズレを解消できる温度であれば特に限定はなく、一般的には1〜10℃の範囲が好ましい。
【0028】
他方、前記と同じ定着装置を用いて、A4用紙のヨコ方向の定着処理が終了後、A4用紙のタテ方向の定着処理が開始信号が入力されると、直ちに定着処理を開始する以外は前記実施例と同じ条件で、定着ローラ中央部の表面温度とサーミスタの検知温度との経時変化を調べた。図5に、定着ローラ中央部の表面温度とサーミスタの検知温度との経時変化、及びメイン・サブヒータのオン・オフ、定着ローラの駆動のオン・オフのタイミングを示す図を示す。
【0029】
図5から明らかなように、A4用紙のヨコ方向の定着処理がなされている第1状態では、サーミスタの検知温度(図5の破線)は180℃(第1設定温度)となるようにメインヒータ・サブヒータがオン・オフ制御されている。これにより定着ローラ中央部の表面温度(同図の実線)は190〜200℃の範囲を維持している。そして、A4用紙のヨコ方向の定着処理が終了後、A4用紙のタテ方向の定着処理が開始信号が入力されると、前記と異なり直ちに定着処理が開始される。これにより定着ローラ中央部の表面温度は用紙に熱を奪われ急激に低下する。一方、前記中央部から離れた位置にあるサーミスタでの検知温度は、残熱によって第2設定温度(167℃)よりも高い温度であった。このため、定着ローラ中央部の表面温度が急低下しているにも拘わらずメインヒータは点灯せず、低温定着不良が発生した。
【0030】
なお、本発明において、定着ローラ本体61a(図2を参照)としてはアルミニウムの他、鉄や銅、ニッケル、ステンレスなどの金属材料を使用できる。また、定着ローラ本体の肉厚としては特に限定はないが0.5mm〜3mmの範囲が好ましい。定着ローラ本体の表面に離型性層61bを設ける場合には、PTFEの他、PFA層やPVF(ポリフッ化ビニル)、ECTFE(エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体)などのフッ素樹脂などを用いることができる。この離型性層の肉厚としては、10〜100μmの範囲から好ましい。
【0031】
また本発明で使用する加圧ローラとしては、芯金62aの表面に弾性層62bを設けたものが好ましく、弾性層62bの厚さとしては2〜15mmの範囲が好ましい。弾性層62bはアスカC硬度が5〜90度の弾性ゴムが好適である。弾性層62bの表面に離型性層62cを設ける場合には、PTFEの他、PVFやECTFEなどのフッ素樹脂などを用いることができる。また、この離型性層62cの肉厚としては20〜100μmの範囲が好ましい。
【0032】
本発明で使用する発熱体としては従来公知のものを使用できるが、中でも瞬暖性が得られることからハロゲンヒータが好ましい。また本発明で使用する温度検知手段としては従来公知のものを使用できる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置では、サーミスタの検知温度が第1設定温度を維持するようにメインヒータとサブヒータへの通電を制御する第1状態から、サーミスタの検知温度が第1設定温度よりも低い第2設定温度を維持するようにメインヒータのみへの通電を制御する第2状態に制御状態を変更したとき、メーンヒータとサブヒータへの通電と、定着ローラへの通紙とを制御状態の変更後から所定時間停止させるので、第1状態から第2状態への状態変化に起因する定着ローラ中央部の表面温度の低下をサーミスタで速やかに精度よく検知でき、低温定着不良の発生を防止できる。
【0034】
制御部が、サーミスタによる検知温度が第2設定温度よりも低い第3設定温度を維持するように、メインヒータとサブヒータへの通電を制御する第3状態をさらに備え、制御状態の変更が第1状態から第3状態を介して直ちに第2状態へ変更される場合にも、前記と同様の効果が得られる。
【0035】
メインヒータとサブヒータへの通電と定着ローラへの通紙とを停止する時間を1〜10秒の範囲とすると、定着ローラ中央部の表面温度とサーミスタの検知温度との温度変化のズレを一層確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 図1の画像形成装置で使用する定着装置の概略構成図である。
【図3】 定着ローラのヒータの配熱分布と用紙の通紙領域とを示す図である。
【図4】 定着ローラ中央部の表面温度とサーミスタの検知温度の経時変化、及びメイン・サブヒータのオン・オフ、定着ローラの駆動のオン・オフのタイミングを示す図である。
【図5】 定着ローラ中央部の表面温度とサーミスタの検知温度の経時変化、及びメイン・サブヒータのオン・オフ、定着ローラの駆動のオン・オフのタイミングを示す図である。
【符号の説明】
1 メインヒータ(第1の発熱体)
2 サブヒータ(第2の発熱体)
61 定着ローラ
62 加圧ローラ
63 サーミスタ(温度検知手段)
64 制御部

Claims (3)

  1. ローラ軸方向の中央部を主として加熱する第1の発熱体と、ローラ軸方向の両端部を主として加熱する第2の発熱体とを内蔵した定着ローラと、この定着ローラに圧接した加圧ローラと、前記定着ローラ表面の非通紙領域に設けられた、前記定着ローラの表面温度を検知する温度検知手段と、この温度検知手段による検知温度に基づき第1の発熱体および第2の発熱体への通電を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記検知温度が第1設定温度を維持するように前記第1の発熱体および前記第2の発熱体への通電を制御する第1状態と、前記検知温度が第1設定温度よりも低い第2設定温度を維持するように、前記第2の発熱体への通電を停止させた状態で前記第1の発熱体への通電を制御する第2状態とを備え、
    制御状態が第1状態から第2状態に変更されたとき、制御状態の変更後から所定時間、第1の発熱体および第2の発熱体への通電を停止すると共に、定着ローラへの通紙を停止し、前記所定時間経過後の前記検知温度と第2設定温度との温度差が所定値以下であれば、前記制御部は第2状態の通電制御を行うと共に定着ローラへの通紙を開始し、他方前記温度差が所定値より大きければ、第1の発熱体および第2の発熱体への通電と定着ローラへの通紙とをさらに所定時間停止し、前記温度差が前記所定値以下となるまでこれ繰り返すことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部が、前記検知温度が第2設定温度よりも低い第3設定温度を維持するように第1の発熱体および第2の発熱体への通電を制御する第3状態をさらに備え、
    制御状態の変更が第1状態から第3状態を介して直ちに第2状態へ変更されたものである請求項1記載の画像形成装置。
  3. 第1の発熱体および第2の発熱体への通電と定着ローラへの通紙とを停止する前記所定時間が1〜10秒の範囲である請求項1又は2記載の画像形成装置。
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