JP3763815B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、定着ローラと加圧ローラとを有する定着装置を備えた画像形成装置に関し、より詳細には非通紙領域に設けられた温度検知手段を用いて定着ローラの温度制御を行う画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式を用いた画像形成装置において、ヒータを内蔵した定着ローラと加圧ローラとを圧接させ、このローラ間に、未定着トナー画像を担持した用紙を通過させてトナーを用紙に定着させる熱ローラ方式の定着装置がこれまでから広く用いられている。
【0003】
この熱ローラ方式の定着装置において、省エネルギーの観点から、2つ以上のヒータを定着ローラに内蔵させて、定着ローラの表面温度を部分的に上げることができるようにし、用紙が通過する領域だけローラ表面温度を上げて定着することも行われている。例えば、原稿位置合わせを原稿載置台中央で行う装置の場合、定着ローラの軸方向中央部を主として加熱するメインヒータと、軸方向両端部を主として加熱するサブヒータとを定着ローラに内蔵させて、用紙がタテ方向(幅の狭い方向)で搬送されるときにはメインヒータのみを点けてトナーの定着処理を行い節電を図っている。
【0004】
また、定着ローラの表面温度を一定に維持させるために、サーミスタ温度計(以下、「サーミスタ」と略すことがある)などの温度検知手段を定着ローラ表面に取り付け、サーミスタの検知温度に基づき定着ローラに内蔵されたヒータの入切を制御することが一般的に行われている。定着ローラの表面温度を精度よく検知するには用紙が通過する領域にサーミスタを取り付けるのがよい。しかしながら、サーミスタを定着ローラ表面を取り付けると、サーミスタとの摺擦によって定着ローラ表面に傷がつき、定着ローラの離型性が低下したり、あるいはサーミスタに未定着トナーが付着し、コピー画像の汚れが発生したり、温度検知精度が低下することがあった。そこでこのような不具合を防止するため、定着ローラにおいて用紙が通過しない通紙領域(非通紙領域)に温度検知手段を設けることが行われつつある(例えば特許文献1)。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−311581号公報(特許請求の範囲、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、2つ以上のヒータを定着ローラに内蔵させた定着装置では、メインヒータとサブヒータとに同時に通電すると突入電流が流れ、電源電圧が一時的に低下することによって他の部分に悪影響がでるおそれがある。
【0007】
また、非通紙領域にサーミスタを設けた場合には、通紙領域からサーミスタ設置位置までの距離が長いので、定着処理が開始され、通紙領域の表面温度が低下しているにも拘わらず、サーミスタでの検知温度は残熱により基準温度よりも高い値となっていることがあった。このためにヒータに通電されず、定着ローラ中央部の表面温度が低下し、最悪の場合には低温定着不良を起こすおそれがあった。特に、用紙のシワやカールを防止するために鼓形状の定着ローラを用いた場合には、ローラ中央部が縮径されているので加圧ローラとのニップ幅が狭く、この部分において定着不良を起こす可能性が高かった。
【0008】
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、定着ローラが2つのヒータを内蔵し、また定着ローラの表面温度を検知する手段が非通紙領域に設けられた画像形成装置において、突入電流の発生を防止すると共に、定着ローラ中央部の表面温度を検知手段で速やかに精度よく検知し、定着処理によって定着ローラ中央部の表面温度が低下し低温定着不良が生じるのを防止することにある。
【0009】
また本発明の目的は、待機状態の場合に定着ローラ中央部の表面温度が上がりすぎるのを防止すると共に節電を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本発明の画像形成装置では、ローラ軸方向の中央部を主として加熱する第1の発熱体と、ローラ軸方向の両端部を主として加熱する第2の発熱体とを内蔵した定着ローラと、この定着ローラに圧接した加圧ローラと、前記定着ローラ表面の非通紙領域に設けられた、前記定着ローラの表面温度を検知する温度検知手段と、この温度検知手段による検知温度に基づき第1の発熱体および第2の発熱体への通電を制御する制御部とを備え、前記制御部が、前記第1の発熱体および前記第2の発熱体への通電を制御して前記定着ローラの表面温度を定着用温度に維持する場合、前記検知温度が第1基準温度以下になると前記第1の発熱体への通電を開始し、その後に第2の発熱体への通電を開始する一方、前記検知温度が第1基準温度よりも高い第2基準温度以上になると前記第2の発熱体への通電を停止し、その後に第1の発熱体への通電を停止する構成とした。
【0011】
ここで、定着処理によって定着ローラ中央部の表面温度が低下するのを一層確実に防止する観点から、定着ローラへ通紙される用紙の定着ローラ軸方向の長さが短かくなるほど、第2の発熱体への通電の停止から第1の発熱体への通電の停止までの時間を長くするのが望ましい。
【0012】
また通紙されてきた用紙のシワやカールを防止するためには、前記定着ローラの外形を中央部が縮径された鼓形状とするのが望ましい。
【0013】
さらに、待機状態の場合に定着ローラ中央部の表面温度が上がりすぎるのを防止観点から、前記制御部が、前記第1の発熱体および前記第2の発熱体への通電を制御して前記定着ローラの表面温度を前記定着用温度よりも低い待機用温度に維持する場合、前記検知温度が第3基準温度以下になると前記第2の発熱体への通電を開始し、その後に第1の発熱体への通電を開始する一方、前記検知温度が第3基準温度よりも高い第4基準温度以上になると前記第1の発熱体への通電を停止し、その後に第2の発熱体への通電を停止するようにするのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明者等は、定着ローラが2つのヒータ(発熱体)を内蔵し、また定着ローラの表面温度を検知するサーミスタ(温度検知手段)が非通紙領域に設けられた画像形成装置において、突入電流の発生を防止すると共に、定着処理中での定着ローラ中央部の表面温度の低下を防止すべく鋭意検討を重ねた結果、まず突入電流の発生を防止にするには、2つのヒータの通電開始時期をずらせばよいことを見出し、また定着処理中の定着ローラ中央部の表面温度の低下を防止するには、定着ローラ中央部を加熱するヒータへの通電時間を長くすればよいことを見出し、本発明をなすに至った。
【0015】
以下、本発明の画像形成装置を図に基づいて説明する。なお、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
【0016】
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態である複写機の概略構成図である。本体ハウジング1は、上ハウジング11と、下ハウジング13と、その間に位置する連結ハウジング12とを有する。そして上ハウジング11の上には開閉自在に載置された原稿搬送部2が取り付けられている。
【0017】
原稿搬送部2は、原稿給紙トレイ21と原稿搬送部本体22、原稿排紙トレイ23、原稿カバー24とを備える。原稿排紙トレイ23は、原稿カバー24上面の一部として一体に形成されている。原稿搬送路dの延長上の上流端に原稿給紙トレイ21が配設され、下流端に原稿排出トレイ23が配設されている。原稿搬送部本体22内の原稿搬送路dには、原稿搬送方向上流側から順にピックアップローラ22a、搬送ローラ対22b、レジストローラ対22c、排出ローラ対22dが設けられている。そして、レジストローラ対22cと排出ローラ対22dの間に画像読取り部25が設けられている。原稿給紙トレイ21に画像面を上向きにセットされた画像原稿(不図示)は、コピー開始ボタン(不図示)がオンされると、前記各ローラによって搬送路dを搬送され、途中画像読取り部25で露光部3によって画像が読みとられる。
【0018】
露光部3は上ハウジング11に内蔵されている。露光部3は、露光ランプ31と反射板32、第1ミラー33、第2ミラー34、第3ミラー35、集光レンズ36、イメージセンサ(例えばライン型のCCD)37を備える。露光ランプ31と第1ミラー33は第1キャリッジ(不図示)上に搭載され、第2ミラー34、第3ミラー35は第2キャリッジ(不図示)上に搭載されている。いわゆるシートスルー方式で原稿画像を読み取る場合には、第1キャリッジが画像読取り部25の直下に移動し、露光ランプ31からの光照射光が移動中の原稿を露光する。照射光は第1ミラー33、第2ミラー34、第3ミラー35、集光レンズ36を通じてCCD37に到達して光電変換処理を経て電気信号となるように読み取られる。他方、原稿固定方式で原稿画像を読み取る場合には、原稿載置板26上の載置された原稿画像は露光部3による読取走査を受けることにより、CCD37上に縮小結像され、光電変換処理を経て電気信号となるように読み取られる。
【0019】
下ハウジング13内には、給紙部4と画像形成部5、定着装置6とが内蔵さている。給紙部4についてまず説明すると、下ハウジング13の下部には用紙Pが収容された給紙カセット41が配設され、用紙Pはここからコロ42により1枚ずつ搬送路へ送り出される。また、下ハウジング13の左側下部には開閉可態な給紙トレイ43が備えられており、ここに用紙Pを載置しておくことにより、前記と同様に用紙はコロ44により1枚ずつ搬送路へ送り出される。
【0020】
次に画像形成部について説明する。画像形成部5は、感光体ドラム51と、その周囲に配設された帯電器52、光走査ユニット53、現像器54、転写ローラ55、クリーニング器56とを備える。感光体ドラム51は時計回りに回転し、まず帯電器52により感光体ドラム51の表面は均一に帯電される。次に、光走査ユニット53から感光体ドラム51の表面にレーザ光が照射されて、画像部分又は背景部分に相当する電荷が消去され、感光体ドラム51の表面に静電潜像が形成される。そして現像器54によって感光体ドラム51上の静電潜像にトナーが供給され静電潜像が顕像化する。
【0021】
感光体ドラム51がさらに回転し、トナー画像が転写ローラ55と対向する位置に来たときに、それに合わせて、感光体ドラム51と転写ローラ55との間に用紙Pが搬送され来る。このとき転写ローラ55に、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されることにより、感光体ドラム51上のトナー画像が用紙P上に転写される。感光体ドラム51上の転写されなかった残留トナーはクリーニング器56によって感光体ドラム51上から除去される。一方、トナー画像が転写された用紙Pは後述する定着部6に搬送され、ここでトナー画像は加熱・加圧されて用紙に定着し、排紙経路を通って排紙トレイ7a,7bに排出される。
【0022】
定着装置について次に説明する。定着装置6は、定着ローラ61と加圧ローラ62とが圧接してなる。図2に定着装置6の拡大構成図を示す。定着ローラ61の非通紙領域には定着ローラ61の表面温度の検知するためのサーミスタ(温度検知手段)63が設けられている。また、定着ローラ61にはメインヒータH1(第1の発熱体)とサブヒータH2(第2の発熱体)が内蔵されている。
【0023】
なお、本発明において、定着ローラ本体61aとしてはアルミニウムや鉄、銅、ニッケル、ステンレスなどの金属材料を使用できる。また、定着ローラ本体61aの肉厚としては特に限定はないが0.5mm〜3mmの範囲が好ましい。定着ローラ本体61aの表面に離型性層61bを設ける場合には、PTFEの他、PFA層やPVF(ポリフッ化ビニル)、ECTFE(エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体)などのフッ素樹脂などを用いることができる。この離型性層の肉厚としては、10〜100μmの範囲から好ましい。
【0024】
また本発明で使用する加圧ローラ62としては、芯金62aの表面に弾性層62bを設けたものが好ましく、弾性層62bの厚さとしては2〜15mmの範囲が好ましい。弾性層62bはアスカC硬度が5〜90度の弾性ゴムが好適である。弾性層62bの表面に離型性層62cを設ける場合には、PTFEの他、PVFやECTFEなどのフッ素樹脂などを用いることができる。また、この離型性層62cの肉厚としては20〜100μmの範囲が好ましい。
【0025】
本発明で使用する発熱体としては従来公知のものを使用できるが、中でも瞬暖性が得られることからハロゲンヒータが好ましい。また本発明で使用する温度検知手段としては従来公知のものを使用できる。
【0026】
図3に、これらのヒータH1,H2の配熱パターン例を示す。この図から理解されるように、メインヒータH1は定着ローラ61の中央部を主として加熱し、サブヒータH2は定着ローラ61の両端部を主として加熱するように設定されている。また、メインヒータH1とサブヒータH2の両方を点灯したときには定着ローラの軸方向の表面温度分布が一定となるように発熱パターンが組み合わされている。この定着装置における定着ローラ中央部の長さは約210mmとされ、A4用紙(297mm×210mm)がタテ方向に搬送されてきた場合の通紙領域と一致させてある。またメインヒータH1とサブヒータH2の全長はどちらも310mmとされ、A4用紙がヨコ方向で搬送されてきた場合でもその通紙領域をカバーさせてある。なお、図3において左側が画像形成装置の正面側、右側が画像形成装置の背面側である。
【0027】
図2おいて、サーミスタ63によって検知された定着ローラ61の表面温度は制御部64に送られ、この検知温度に基づいてメインヒータH1とサブヒータH2の入切制御がなされる。具体的には制御部64は、用紙の通紙領域が定着ローラ61の中央部よりも広い場合には、メインヒータH1とサブヒータH2へ通電され所定の定着用温度を維持するように制御される。図4に、このときのメインヒータH1とサブヒータH2の入切制御のタイミングチャートの一例を示す。
【0028】
図4において、サーミスタによる検知温度が第1基準温度以下になると、まずメインヒータH1への通電が開始される。そしてT1秒後にサブヒータH2へ通電が開始される。これにより突入電流の発生が防止される。通電開始時期のずれ時間T1は、定着ローラを迅速に加熱する観点からは突入電流が発生しない範囲でできるだけ短い時間とするのが望ましく、一般に0.1〜1.5秒の範囲が好ましく、0.5〜1.0秒の範囲がより好ましい。
【0029】
メインヒータH1とサブヒータH2とによる加熱で定着ローラの表面温度が上昇し、サーミスタの検知温度が第2基準温度以上になると、今度はまずサブヒータH2へ通電が停止される。そしてT2秒後にメインヒータH1の通電が停止される。定着ローラの通紙部は用紙に熱を奪われる一方、非通紙部は用紙に熱を奪われることがないので、定着ローラ中央部の表面温度とサーミスタの検知温度との温度変化にズレが生じる。本発明では、サブヒータH2の通電停止に遅れてメインヒータH1の通電を停止させることによって、メインヒータH1の通電時間を長くし前記温度変化のズレを補正して、定着処理中の定着ローラ中央部の表面温度の低下を防止している。
【0030】
通電停止時期のずれ時間T2は、定着ローラの軸方向長さや材質、通紙される用紙の大きさ、通紙速度などから適宜決定すればよい。例えば、通紙される用紙の、定着ローラの軸方向の長さが短くなるほど、通電停止時期のずれ時間T2を長くする。用紙の軸方向の長さが短いと、用紙通紙領域とサーミスタ設置位置との距離が長くなり、前記温度変化のズレが大きくなるからである。本発明者等が行った実験結果を図5〜図7に示す。
【0031】
図5は、定着ローラ中央部の表面温度を190℃程度にすべく、サーミスタ検知温度の第1基準温度を179℃、第2基準温度を180℃とし、さらにT1を0.5秒、T2を0.5秒とし、A4用紙(297mm×210mm)をヨコ方向(ローラ軸方向長さが297mmとなる方向)に通紙して定着させたときのサーミスタ検知温度および定着ローラ中央部の表面温度の経時変化を示した図である。なお、定着ローラは、用紙のシワやカールを防止するため中央部が縮径した鼓形状のものを用いた。図5から明らかなように定着処理中、サーミスタの検知温度は180℃前後で安定し、定着ローラ中央部の表面温度は180〜185℃の範囲で安定している。
【0032】
一方、図6は、前記と同じ定着条件下で外国用紙(279.4mm×215.9mm(11インチ×8.5インチ))をヨコ方向(ローラ軸方向長さが279.4mmとなる方向)に通紙して定着させたときのサーミスタ検知温度および定着ローラ中央部の表面温度の経時変化を示した図である。この図によれば、サーミスタの検知温度はA4用紙の場合と同様に180℃前後で安定していたにも拘わらず、定着ローラ中央部の表面温度は、A4用紙の場合に比べ20℃近くも低い160℃前後で安定した。これは、外国用紙のローラ軸方向長さがA4用紙よりも17.6mm短い、すなわち通紙領域とサーミスタの設置位置との距離が長くなったことに起因するものと考えられた。そこで、通電開始時期のずれ時間T1および通電停止時期のずれ時間T2をそれぞれ0.5秒から1.0秒に延ばした以外は前記と同じ条件で実験を行った。結果を図7に示す。
【0033】
図7によれば、サーミスタの検知温度は180℃前後で安定し、定着ローラ中央部の表面温度は190前後で理想的な状態で安定していることがわかる。このように、定着ローラ軸方向の用紙の長さによって通電停止時期のずれ時間T2を調整することにより、非通紙領域に設けたサーミスタを用いても定着ローラ中央部の表面温度を精度よく所定温度に制御できることがわかる。通電停止時期のずれ時間T2は一般的に0.1〜5秒の範囲が好ましく、0.5〜1.0秒の範囲がより好ましい。
【0034】
一方、省エネルギーの観点から制御部は、画像形成処理が終了すると、定着用温度よりも低い待機用温度を維持するようにメインヒータH1およびサブヒータH2への通電を制御する。
【0035】
このような待機状態では、用紙が通紙されないため定着ローラ中央部の熱は蓄積される一方、定着ローラ端部の熱は外部へ放熱されやすくなる。このため、定着ローラ端部の非通紙領域に設けられたサーミスタの検知温度に基づいて定着処理時と同じ通電制御を行うと、定着ローラ中央部の温度が上がりすぎるおそれがある。そこで、待機状態においては、メインヒータH1とサブヒータH2への通電を次のように制御するのが好ましい。図8に、待機状態のときのメインヒータH1とサブヒータH2の入切制御のタイミングチャートの一例を示す。
【0036】
図8において、サーミスタによる検知温度が第3基準温度(例えば164℃)以下になると、まずサブヒータH2への通電が開始される。そしてT3秒後にメインヒータH1へ通電が開始される。これにより前記と同様に突入電流の発生が防止される。通電開始時期のずれ時間T3としては、ずれ時間T3と同じ好適範囲がここでも例示される。
【0037】
メインヒータH1とサブヒータH2とによる加熱で定着ローラの表面温度が上昇し、サーミスタの検知温度が第4基準温度(例えば165℃)以上になると、今度はまずメインヒータH1へ通電が停止される。そしてT4秒後にサブヒータH2の通電が停止される。待機状態では定着ローラの中央部よりも端部の方が放熱量が多いので、定着ローラ中央部の表面温度とサーミスタの検知温度との温度変化にズレが生じるおそれがあるが、上記のようにメインヒータH1の通電停止に遅れてサブヒータH2の通電を停止させることによって、サブヒータH2の通電時間を長くし前記温度変化のズレを補正して、待機状態における定着ローラ中央部の表面温度の過上昇を防止する。通電停止時期のずれ時間T4としては、前記ずれ時間T3と同じ好適範囲がここでも例示される。
【0038】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置では、メインヒータとサブヒータへの通電を制御して定着ローラの表面温度を定着用温度に維持する場合、サーミスタの検知温度が第1基準温度以下になるとメインヒータへの通電を開始し、その後にサブヒータへの通電を開始する一方、サーミスタの検知温度が第1基準温度よりも高い第2基準温度以上になるとサブヒータへの通電を停止し、その後にメインヒータへの通電を停止する構成としたので、ヒータへの通電による突入電流の発生が防止されると共に、定着処理中の定着ローラ中央部の表面温度を検知手段で速やかに精度よく検知でき、定着ローラ中央部の表面温度が低下し低温定着不良が生じるのを防止できる。
【0039】
定着ローラへ通紙される用紙の定着ローラ軸方向の長さが短かくなるほど、サブヒータへの通電の停止からメインヒータへの通電の停止までの時間を長くすると、定着処理によって定着ローラ中央部の表面温度が低下するのを一層確実に防止できる。
【0040】
また、定着ローラの外形を中央部が縮径された鼓形状の場合には本発明の効果が一層奏される。
【0041】
メインヒータとサブヒータへの通電を制御して定着ローラの表面温度を定着用温度よりも低い待機用温度に維持する場合、サーミスタの検知温度が第3基準温度以下になるとサブヒータへの通電を開始し、その後にメインヒータへの通電を開始する一方、サーミスタの検知温度が第3基準温度よりも高い第4基準温度以上になるとメインヒータへの通電を停止し、その後にサブヒータへの通電を停止するようにすと、待機状態の場合に定着ローラ中央部の表面温度が上がりすぎるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】 図1の画像形成装置で使用する定着装置の概略構成図である。
【図3】 定着ローラのヒータの配熱分布と用紙の通紙領域とを示す図である。
【図4】 定着処理中のメイン・サブヒータのオン・オフのタイミングを示す図である。
【図5】 A4用紙をヨコ方向に通紙したときのサーミスタの検知温度および定着ローラ中央部の表面温度の経時変化を示す図である。
【図6】 時間T2を0.5秒として、外国用紙をヨコ方向に通紙したときのサーミスタの検知温度および定着ローラ中央部の表面温度の経時変化を示す図である。
【図7】 時間T2を1.0秒として、外国用紙をヨコ方向に通紙したときのサーミスタの検知温度および定着ローラ中央部の表面温度の経時変化を示す図である。
【図8】 待機中のメイン・サブヒータのオン・オフのタイミングを示す図である。
【符号の説明】
1 メインヒータ(第1の発熱体)
2 サブヒータ(第2の発熱体)
1 通電開始時期のずれ時間
2 通電停止時期のずれ時間
3 通電開始時期のずれ時間
4 通電停止時期のずれ時間
61 定着ローラ
62 加圧ローラ
63 サーミスタ(温度検知手段)
64 制御部

Claims (4)

  1. ローラ軸方向の中央部を主として加熱する第1の発熱体と、ローラ軸方向の両端部を主として加熱する第2の発熱体とを内蔵した定着ローラと、この定着ローラに圧接した加圧ローラと、前記定着ローラ表面の非通紙領域に設けられた、前記定着ローラの表面温度を検知する温度検知手段と、この温度検知手段による検知温度に基づき第1の発熱体および第2の発熱体への通電を制御する制御部とを有し、
    前記制御部が、前記第1の発熱体および前記第2の発熱体への通電を制御して前記定着ローラの表面温度を定着用温度に維持する場合、前記検知温度が第1基準温度以下になると前記第1の発熱体への通電を開始し、その後に第2の発熱体への通電を開始する一方、前記検知温度が第1基準温度よりも高い第2基準温度以上になると前記第2の発熱体への通電を停止し、その後に第1の発熱体への通電を停止することを特徴とする画像形成装置。
  2. 定着ローラへ通紙される用紙の定着ローラ軸方向の長さが短かくなるほど、前記第2の発熱体への通電の停止から前記第1の発熱体への通電の停止までの時間を長くする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 前記定着ローラの外形が中央部が縮径された鼓形状である請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 前記制御部が、前記第1の発熱体および前記第2の発熱体への通電を制御して前記定着ローラの表面温度を前記定着用温度よりも低い待機用温度に維持する場合、前記検知温度が第3基準温度以下になると前記第2の発熱体への通電を開始し、その後に第1の発熱体への通電を開始する一方、前記検知温度が第3基準温度よりも高い第4基準温度以上になると前記第1の発熱体への通電を停止し、その後に第2の発熱体への通電を停止する請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。
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