JP3741240B2 - 実装機における部品吸着ノズルユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプリント配線板にIC(集積回路)等の電子部品を実装してプリント回路板を形成する実装機において、上記電子部品を吸着して所定の位置まで搬送し、これを実装するための部品吸着ノズルを精度良く保持するための部品吸着ノズルユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子部品をプリント配線板に実装する作業の自動化が積極的に進められている。
【0003】
図8はプリント回路板を製造する実装機の一例を示す概略構成配置図である。図8において、この実装機1は、メイン駆動部A2、メイン駆動部B3、ヘッドフレーム部4、メインフレーム部5、手動ハンドル部6、ロータリーユニット7、前切カッターユニット8、下切カッターユニット9、Z軸ユニット10、エアユニット11、ローディングユニット12、基板搬送ユニット13、基板位置決めユニット14、アンローディングユニット15とで構成されている。
【0004】
図9は図8に示した実装機におけるロータリーユニット7の構成を概略的に示すもので、このロータリーユニット7は、下側に複数のノズルユニット16が設けられていると共に、このノズルユニット16を個々に制御するためのメカバルブ部17が設けられている。
【0005】
図10はロータリーユニット7におけるステーション機能レイアウト図である。すなわち、各ノズルユニット16は、このステーション機能レイアウト図に示すように、ロータリーユニット7にインデックスされて順次回転されながら、ステーションS1〜S12まで間欠的に移動され、各ステーションS1〜S12で所定の動作を行うようになっている。
【0006】
さらに詳述すると、ステーションS1では、ワークであるところのパーツ(ここでは電子部品)の突き上げ、パーツフィード、吸着ノズル下降、吸着メカバルブ切換等が行われパーツを吸着する。ステーションS2ではパーツを保持しているノズルが角度θだけ回転され、パーツの向きを変える。ここでは、ノズルが図示せぬθ補正ギアにて装着姿に近い角度、例えば0゜,90゜,180゜,270゜の、4種の何れかの角度に回転する。
【0007】
ステーションS3では部品(パーツ)高さが検出され、その部品厚みの良否を判定する。ステーションS4ではビジョンP光学ユニットにより実際にノズルで吸着されている部品の角度及びX,Y座標が画像処理にて測定され外形の良否を判定する。次いで、ステーションS6にて正常部品の装着角度と測定角度の差(△θ)を図示せぬθ補正ギアにて角度補正する。
【0008】
ステーションS7では装着ノズルの下降と装着メカバルブの切換及びX,YテーブルのX,Y補正が行われ、基板に部品が装着される。ステーションS9では不良部品の廃棄及びノズルチェックが行われ、ステーションS10では装着工程における部品大きさによりノズルのセレクトが行われる。ステーションS11ではノズルが原点(θ=0)に戻され、ステーションS12ではそのノズルが原点に戻されたか否かのチェックが行われる。また、ステーションS12からステーションS1に戻って再び同じ動作が繰り返される。
【0009】
図11は、実装機における従来のノズルユニット16の構造を詳細に示す側面図であり、一部を破断して示している。このノズルユニット16では、ノズル51が5本レイアウトされており、これが吸着される電子部品の大小で、その電子部品に適したノズル51が選択される。
そのノズル51の構成を説明すると、このノズル51は、大きくはアウターホルダー部52と、インナーホルダー部53と、ノズルスライド部54と、ノズル部55等で構成されている。
【0010】
さらに詳述すると、アウターホルダー部52は支軸側に回転可能に取り付けられており、その一部にはインナーホルダー部53を上下方向にスライド自在に保持しているガイド孔56が形成されている。また、ガイド孔56の上端部分には上下に延びる状態にして一対のガイド用長孔57が、互いに180度変位した位置にそれぞれ形成されている。
【0011】
インナーホルダー部53は、一端(上端)側がアウターホルダー部52のガイド孔56内にスライド自在に配設されていて、その中心には他端(下端)側からノズルスライド部54をスライド自在に受け入れて保持するためのガイド孔60が形成されている。このガイド孔60は、大径のガイド孔60aと小径のガイド孔60bが連続して形成されており、他端側に大径のガイド孔60aを設けた構造になっている。なお、大径のガイド孔60aには、ガイド用長孔61が形成されている。さらに、インナーホルダー部53の一端側には、このインナーホルダー部53を左右に横切ってスライドピン58が取り付けられており、またインナーホルダー部53の左右に突出されたスライドピン58の両端部分58a,58bはガイド用長孔57にスライド自在に係合されている。加えて、アウターホルダー部52とインナーホルダー部53との間にはコイルスプリング59を配設しており、このコイルスプリング59によりインナーホルダー部53を常に上方に付勢している。
【0012】
ノズルスライド部54は、一端(上端)側を小径のガイド孔60bにスライド自在に挿入させて取り付けられており、他端(下端)側に部品を吸着保持するためのノズル部55が一体に形成されている。また、ノズルスライド部54の中間部分には、大径のガイド孔60a内に、スライド自在に配設されたガイド用大径部62が一体に形成されている。そのガイド用大径部62の周面にはインナーホルダー部53側のガイド用長孔61にスライド自在に係合されたスライドピン63が取り付けられている。さらに、ノズルスライド部54とインナーホルダー部53との間にはコイルスプリング64を配設しており、このコイルスプリング64によりノズルスライド部54を常に下方に付勢している。
【0013】
このように構成されたノズルユニット16では、電子部品(不図示)上に配置されて、インナーホルダー部53が図示せぬ手段により押下されると、コイルスプリング59の付勢に抗してインナーホルダー部53がアウターホルダー部52に対して下降する。そして、ノズルスライド部54のノズル部55が電子部品に押し付けられる。また、さらに押し付けられると、コイルスプリング64が撓んで、ノズルスライド部54とインナーホルダー部53との間のスライドを伴って、その押し付け力を吸収する。また、この状態でノズルスライド54内が図示せぬ手段により負圧化されると、電子部品を吸着保持する。
続いて、インナーホルダー部53に対する押下力が解かれると、コイルスプリング59の反発力でインナーホルダー部53が上昇すると共に、コイルスプリング64の反発力によるノズルスライド部54の復帰を伴い、ノズル部55が電子部品を吸着保持したまま上昇する。続いて、この状態で、所定の位置まで運ばれ、次に実装位置で実装作業が行われる。
【0014】
この実装作業を図14乃至図16を用いて説明すると、この実装作業では図16に示すように、例えばプリント基板に設けられているランド71の上にIC70のリード72を乗せ、画像処理測定しながらランド71で囲まれた部分のX座標ラインA−AとY座標ラインB−B(図15参照)、及びこのX座標ラインA−AとY座標ラインB−Bの交点(中心)01に、IC70のX座標ラインa−aとY座標ラインb−b(図14参照)、及びこのX座標ラインa−aとY座標ラインb−bの交点(中心)02をそれぞれ重ね合わせた状態で実装される。したがって、理想的な状態は図16に示すように、中心01と中心02とが一致し、かつX座標ラインA−A,a−aとY座標ラインB−B,b−bとが重ねられた状態である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したノズルユニット16の構造では、ガイド用長孔61とスライドピン63との係合によりノズルスライド部54がインナーホルダー部53に対して上下方向にスライドされると共に、ガイド用長孔57とスライドピン58との係合によりノズルスライド部54がアウターホルダー部52に対しインナーホルダー部53を介して上下方向にスライドされる構造になっている。
【0016】
そこで、例えば、スライドピン58に着目すると、このスライドピン58は、インナーホルダー部53の一端側を貫通して形成されている孔65に、この貫通孔65を貫通した状態で取り付けらている。これを図12(a),(b)を用いて説明すると、一般にスライドピン58と貫通孔65との間には、組立性を良くするのにすきま公差が持たされており、このすきま公差δによって角度θのロストモーションがあった。
【0017】
また、スライドピン63に着目すると、このスライドピン63は、ノズルスライド部54とインナーホルダー部53の回り止めを兼ねており、ここでも図13に示す如く一般にスライドピン63とガイド用長孔61との間にすきま公差δが持たされており、このすきま公差によって角度θのロストモーションがあった。
【0018】
したがって、ノズル部55がIC70を吸収した後に画像処理測定の結果に対して図示せぬ補正機構を用いて正確に補正しても、ロストモーションがあるために正確な補正ができず、ファインピッチIC等ではリード72がランド71から外れるような装着不良が起きていた。図17は、このロストモーションによって、ランド71とIC70とがずれる状態を示したものである。すなわち、図17では、ノズルスライド部54とインナーホルダー部53及びアウターホルダー部52との間に角度θのずれがあると、リード先端のずれは距離Lだけ発生することを示している。
【0019】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は部品を吸着して所定の位置に搬送し、かつ正確に位置決めすることができる構造にした部品吸着ノズルユニットを提供することにある。さらに、他の目的は、以下に説明する内容の中で順次明らかにして行く。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため次の技術手段を講じたことを特徴とする。
すなわち、本発明は、部品を吸着保持するノズル部を先端に持つノズルスライド部と、前記ノズルスライド部をスライド自在に保持するインナーホルダー部と、前記インナーホルダー部をスライド自在に保持する固定側アウターホルダー部とを備え、前記インナーホルダー部が、前記アウターホルダー部に対して、前記インナーホルダー部と前記アウターホルダー部とに設けられたガイド用長孔とスライドピンとの係合を介し回り止めされた状態で上下スライド自在に保持されているとともに、前記インナーホルダー部と前記アウターホルダー部との間に設けられた付勢手段により上方へ付勢されている実装機における部品吸着ノズルユニットにおいて、前記スライドピンが前記インナーホルダー部に設けられた貫通孔に挿通されており、前記貫通孔内に設けられて、溝幅が前記スライドピンの外径寸法より小さく、前記スライドピンの外周を2つの溝縁に線接触させて位置決めすることにより、スライドピンと貫通孔の内径とのすきま公差によるロストモーションを取り除くための位置決め用の溝を有している構成である。
また、本発明の他の構成は、部品を吸着保持するノズル部を先端に持つノズルスライド部と、前記ノズルスライド部をスライド自在に保持するインナーホルダー部とを備え、前記ノズルスライド部が、前記インナホルダー部に対して、前記ノズルスライド部と前記インナーホルダー部とに設けられたガイド用長孔とスライドピンとの係合を介し回り止めされた状態で上下スライド自在に保持されてなる実装機における部品吸着ノズルユニットにおいて、前記ノズルスライド部側に前記スライドピンを受け入れる溝を設け、かつ該溝内の上側内面を下広がりの傾斜面に形成して、前記溝内に前記スライドピンを保持すると共に前記スライドピンの両側を前記インナーホルダー部に設けられた前記ガイド用長孔に係合して、前記スライドノズル部が前記ガイド用長孔に沿って最下端位置までスライドされると、前記スライドピンが前記ガイド用長孔の下孔内面から受ける反力で前記傾斜面に沿って前記スライドノズル部を径方向へ押して、スライドピンとガイド用長孔とのすきま公差によるロストモーションを取り除くようにしたものである。
【0021】
以上の本発明によれば、何れの構成であっても、スライドピンが溝内に受け入れられて、貫通孔とスライドピンとの間、または、ガイド用長孔とスライドピンとの間に存在するすきま公差を実効的に取り除いて位置決めするので、すきま公差によるローストモーションを無くして、部品を精度良く所定の位置に装着することが可能になる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる形態は、本発明の好適な具体例であるから技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0023】
図7は本発明の好ましい実施の一形態としての部品吸着ノズルユニットを示すもので、図11に示した従来の部品吸着ノズルユニットに代えて図9に示す部品吸着ノズルユニットとして使用できるものである。そして、このノズルユニット16でも、従来の構造と同様にノズル1は5本レイアウトされており、これが吸着される電子部品の大小で、その電子部品に適したノズル1が選択される。
そのノズル1の構成をさらに説明すると、ノズル1は、大きくはアウターホルダー部2と、インナーホルダー部3と、ノズルスライド部4と、ノズル部5等で構成されている。
【0024】
さらに詳述すると、アウターホルダー部2は支軸側に回転可能に取り付けられている。このアウターホルダー部2には、インナーホルダー部3を上下方向にスライド自在に保持しているガイド孔6が形成されている。また、ガイド孔6の上端部分には上下方向に延びる状態にして一対のガイド用長孔7が、互いに180度変位した位置にそれぞれ形成されている。
【0025】
インナーホルダー部3は、一端(上端)側がアウターホルダー部2のガイド孔6内にスライド自在に配設されていて、中心には他端(下端)側からノズルスライド部4をスライド自在に受け入れて保持するためのガイド孔10が形成されている。このガイド孔10は、大径のガイド孔10aと小径のガイド孔10bが連続して形成されおり、他端(下端)側に大径のガイド孔10aを設けた構造になっている。なお、大径のガイド孔10aには、左右に分かれて一対のガイド用長孔11が形成されている。
【0026】
さらに、図1乃至図3においても詳細に示しているように、インナーホルダー部3の一端側には、このインナーホルダー部3を左右に横切ってスライドピン8が取り付けられており、またインナーホルダー部3の左右に突出されたスライドピン8の両端部分8a,8bはガイド用長孔7にスライド自在に係合されている。なお、スライドピン8が横切って挿入されているインナーホルダー部3側の貫通孔30には、スライドピン8の上側において、このスライドピン8に沿った状態にしてスリット状に形成されている位置決め用の溝31が設けられている。この溝31の幅寸法はスライドピン8の外径寸法よりも小さく、溝31内に受け入れられたスライドピン8を、2つの溝縁31a,31b(図1,図2参照)に各々線接触させて位置決めできる構造になっている。加えて、アウターホルダー部2とインナーホルダー部3との間にはコイルスプリング9を配設しており、このコイルスプリング9によりインナーホルダー部3を図7に示されるごとくインナーホルダー部3の上側外周でスライドピン8の下側に配置されている部材aを介して常に上方に付勢している。
そして、コイルスプリング9の付勢力によって、スライドピン8が溝31内に入り込む状態にコイルスプリング9および部材aを介して押し付けられて、この溝縁31a,31bとの線接触によりすきま公差δが例え存在していたとしても、これが影響されないように、すなわち実効的に取り除かれ、これにより動きが拘束されて同じ場所(又は位置)に保持され、この拘束による保持でロストモーションが除去される(図1参照)。ここで、図1はインナーホルダー部3とスライドピン8との組立状態を示す図で、図2はスライドピン8の周辺構造を一部を破断して示す側面図、図3は図2のD−D線に沿う概略断面図である。
【0027】
一方、ノズルスライド部4は、図4乃至図6にも詳細に示しているように、一端(上端)側を小径のガイド孔10bにスライド自在に挿入させて取り付けられており、他端(下端)側に部品を真空吸着して保持するためのノズル部5を有している。また、ノズルスライド部4の略中間部分には、大径のガイド孔10a内に、上下スライド自在に配設されたガイド用大径部12が一体に形成されている。このガイド用大径部12の周面にはインナーホルダー部3側のガイド用長孔11にスライド自在に係合されているスライドピン13が取り付けられている。このスライドピン13は、ガイド用大径部12の周面に形成されている断面略V字状の溝33に保持され、左右方向に延ばされた状態で配置されている(図5参照)。そして、スライドピン13の両側は、インナーホルダー部3のガイド用長孔11にスライド自在に係合されていると共に、その両端部が各対応する長孔11を貫通して外側に突出されてナット等の抜け止め部材13aを装着することにより抜けないようになっている。
【0028】
ここで、ガイド用長孔11は、スライドピン13を介してノズルスライド部4のスライド量を規制するものである。その上端には、スライドピン13の外径よりも大きい幅の逃げ溝34と、スライドピン13が逃げ溝34側に移動されて来たときに、スライドピン13を逃げ溝34内に向かってガイドするための傾斜面35とが設けられている(図6参照)。また、V字状の溝33は、スライドピン13を溝内に受け入れる大きさに形成されている。これに加え、図6の拡大部に示す如くスライドピン13が長孔11の下孔内面11a,11bに接した最下端位置にスライドされた状態で、その下孔内面11a,11bから受ける反力でV字状の上側を形成している傾斜面33aに沿ってスライドノズル部4を径方向へ押し易く(つまり、くさび作用にて押し易く)するものである。このため、溝33の形状は、少なくともスライドピン13の上側を斜め上向きに横切る傾斜面33aを有していればよい。そして、ノズルスライド部4が後述するコイルスプリング14の付勢力により下方へ押され、スライドピン13と長孔11との係合状態で長孔11の最下端位置まで変位されると、スライドピン13が下孔内面11a,11bに当接される。すると、スライドピン13が下孔内面11a,11bから受ける反力を、傾斜面33aに沿って受けて(つまり傾斜面33aのくさび作用により)ノズルスライド部4を図6の拡大部中、左側(つまり径方向)へ押し付ける。この結果、図5に示す如くノズルスライド部4とインナーホルダー部3との間にすきま公差δが存在していたとしても、ノズルスライド部4はそのすきま公差δに影響されないように、すなわち実効的に取り除かれて常に同じ位置に保持され、この保持でロストモーションが除去される。
【0029】
なお、ノズルスライド部4とインナーホルダー部3との間には付勢手段であるコイルスプリング14が配設されており、このコイルスプリング14によりノズルスライド部4は通常、下方に付勢され最下端位置にスライドされている。そして、ノズルスライド部4を取り外したり、交換する場合は、ノズルスライド部をコイルスプリング14の付勢力に抗して上方へ移動し、スライドピン13が傾斜面35に当たった状態から、両長孔11から突出しているスライドピン13の各端部ないしは抜け止め部材13aを掴んで、スライドピン13を傾斜面35から逃げ溝34の内部に移動する。すると、ノズルスライド部4のスライド位置規制が解除されて、ノズルスライド部4がコイルスプリング14の付勢力によりインナーホルダー部3から押し出される。ここで、図4はスライドピン13の周辺構造を示す側面図、図5は図4のE−E線に沿う断面図、図6は図5のF−F線に沿う断面図である。
【0030】
このように構成されたノズルユニット16では、電子部品(IC70)上に配置されて、インナーホルダー部3が図示せぬ手段により押下されると、コイルスプリング9の付勢力に抗してインナーホルダー部3がアウターホルダー部2に対して下降する。そして、ノズルスライド部4のノズル部5が電子部品(不図示)に押し付けられる。また、さらに押し付けられると、コイルスプリング14が撓んで、ノズルスライド部4とインナーホルダー部3との間のスライドを伴って、その押し付け力を吸収する。また、この状態でノズルスライド部4内が図示せぬ手段により負圧化され、電子部品を吸着保持する。続いて、インナーホルダー部3に対する押下力が解かれると、コイルスプリング9の反発力でインナーホルダー部3が上昇すると共に、コイルスプリング14の反発力によるノズルスライド部4の復帰を伴い、ノズル部5が電子部品を吸着保持したまま上昇する。続いて、この状態で、所定の位置まで運ばれ、次に実装位置で実装作業が行われる。
【0031】
なお、上記実施の形態では、電子部品としてIC70を実装する場合について説明したが、これに限ることなく、一般の電子部品を吸着して実装する場合にも同様にして適用することができるものである。また、ノズル部5が電子部品を吸着する手段として、真空吸着する場合について説明したが、必ずしも真空吸着して保持するものでなくても差し支えないものである。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、インナーホルダー部やノズルスライド部がスライドするため部材間に存在するすきま公差を確実に取り除いて位置決めするので、すきま公差によるローストモーションを無くして、部品を精度良く所定の位置に装着することが可能になる等の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の要部構成を説明する図である。
【図2】 本発明の要部構成を説明する図である。
【図3】 図2のD−D線に沿う断面図である。
【図4】 本発明の要部構成を説明する側面図である。
【図5】 図4のE−E線に沿う断面図である。
【図6】 図5のF−F線に沿う断面図である。
【図7】 本発明のノズルユニットの構成を示す要部構成を示す側面図である。
【図8】 プリント回路板を製造する従来の実装機例を示す概略構成配置図である。
【図9】 従来の実装機におけるロータリーユニットの構成を概略的に示す斜視図である。
【図10】 従来実装機のロータリーユニットのステーション機能レイアウト図である。
【図11】 従来実装機におけるノズルユニットの構造を示す側面図である。
【図12】 従来のノズルユニットの要部構成を説明する図である。
【図13】 従来のノズルユニットの要部構成を説明する図である。
【図14】 電子部品の一例として示すICの上面図である。
【図15】 プリント配線板におけるランド構成の一例を示す図である。
【図16】 プリント回路板にICを実装した状態で示す上面図である。
【図17】 従来のノズルユニットの問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1 ノズル
2 アウターホルダー部
3 インナーホルダー部
4 ノズルスライド部
5 ノズル部
7,11 ガイド用長孔
8,13 スライドピン
9,14 コイルスプリング(付勢手段)
16 ノズルユニット
30 貫通孔
31,33 溝
33a 傾斜面
70 IC(電子部品)
δ すきま公差

Claims (5)

  1. 部品を吸着保持するノズル部を先端に持つノズルスライド部と、前記ノズルスライド部をスライド自在に保持するインナーホルダー部と、前記インナーホルダー部をスライド自在に保持する固定側アウターホルダー部とを備え、前記インナーホルダー部が、前記アウターホルダー部に対して、前記インナーホルダー部と前記アウターホルダー部とに設けられたガイド用長孔とスライドピンとの係合を介し回り止めされた状態で上下スライド自在に保持されているとともに、前記インナーホルダー部と前記アウターホルダー部との間に設けられた付勢手段により上方へ付勢されている実装機における部品吸着ノズルユニットにおいて、
    前記スライドピンが前記インナーホルダー部に設けられた貫通孔に挿通されており、前記貫通孔内に設けられて、溝幅が前記スライドピンの外径寸法より小さく、前記スライドピンの外周を2つの溝縁に線接触させて位置決めすることにより、スライドピンと貫通孔の内径とのすきま公差によるロストモーションを取り除くための位置決め用の溝を有している、ことを特徴とする実装機における部品吸着ノズルユニット。
  2. 部品を吸着保持するノズル部を先端に持つノズルスライド部と、前記ノズルスライド部をスライド自在に保持するインナーホルダー部とを備え、前記ノズルスライド部が、前記インナホルダー部に対して、前記ノズルスライド部と前記インナーホルダー部とに設けられたガイド用長孔とスライドピンとの係合を介し回り止めされた状態で上下スライド自在に保持されてなる実装機における部品吸着ノズルユニットにおいて、
    前記ノズルスライド部側に前記スライドピンを受け入れる溝を設け、かつ該溝内の上側内面を下広がりの傾斜面に形成して、前記溝内に前記スライドピンを保持すると共に前記スライドピンの両側を前記インナーホルダー部に設けられた前記ガイド用長孔に係合して、前記スライドノズル部が前記ガイド用長孔に沿って最下端位置までスライドされると、前記スライドピンが前記ガイド用長孔の下孔内面から受ける反力で前記傾斜面に沿って前記スライドノズル部を径方向へ押して、スライドピンとガイド用長孔とのすきま公差によるロストモーションを取り除く、ことを特徴とする実装機における部品吸着ノズルユニット。
  3. 前記ノズルスライド部が、前記ノズルスライド部と前記インナーホルダー部との間に配置された付勢手段により下方へスライドされている請求項2に記載の実装機における部品吸着ノズルユニット。
  4. 前記溝は、断面略V字形に設けられて、前記傾斜面をV字形の片側内面により形成している請求項2に記載の実装機における部品吸着ノズルユニット。
  5. 前記部品が電子部品であり、前記ノズル部が前記電子部品を真空吸着によって保持する請求項1又は2に記載の実装機における部品吸着ノズルユニット。
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