JP3739879B2 - 撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電子カメラやビデオカメラに用いられる撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子カメラに用いられる撮像装置では、CCDなどの電荷転送部および受光部を有し、この受光部に受光画素が所定の画素ピッチで縦横に配列された固体撮像素子を備え、この固体撮像素子によって被写体の画像を電気信号に変換して出力し、この出力信号を画像信号として形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような撮像装置では、被写体の画像を撮影したきの解像度が固体撮像素子の画素数で決まってしまうため、高解像度の撮影をするためには画素数を増やすか、あるいは固体撮像素子の集積度を上げる必要があるが、画素数を増やすと固体撮像素子の集積度を上げなくても固体撮像素子のコストは高くなり、また固体撮像素子の受光サイズを同じにして集積度を上げると高い加工精度が要求され、一段と固体撮像素子のコストが高くなるという問題がある。
【0004】
この発明の課題は、画素数の少ない固体撮像素子を用いても、高解像度の画像を得ることができるようにすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項 1 記載の発明は、被写体の画像を固体撮像素子で撮像する撮像装置において、前記被写体と前記固体撮像素子との間における光路上に配置される透明な平行平面板と、この透明な平行平面板を光軸に対し複数の所定方向に傾けて光の入射位置に対する出射位置を変化させるアクチュエータと、前記平行平面板を複数回の露光ごとに傾けるように前記アクチュエータを駆動制御する制御手段と、複数回の露光によって得られた画像データを合成して1画面の合成画像データを生成する合成手段と、この合成手段によって生成された前記合成画像データを記憶する記憶手段とを備え、前記複数回の露光によって得られた画像データを合成し、得られた1画面の合成画像データを前記記憶手段に記憶する第1モードと、1回の露光によって得られた画像データをそのまま1画面の画像データとして前記記憶手段に記憶する第2モードとを有し、さらに前記被写体と前記固体撮像素子との間に、前記第1モードと前記第2モードとで異なった特性のローパスフィルタを設けるとともに、前記ローパスフィルタとして、前記被写体と前記固体撮像素子との間における光路上に透明な第2の平行平面板を配置し、この第2の平行平面板を第2のアクチュエータで1回の露光時間中に光軸に対し複数の所定方向に傾けるようにしたたことを特徴とする。したがって、この発明によれば、制御手段によってアクチュエータを駆動制御し、平行平面板を複数回の露光ごとに傾けて光の入射位置に対する出射位置を変化させることにより、被写体の画像を固体撮像素子上で順次ずらし、この複数回の露光によって得られた画像データを合成手段で合成して1画面の合成画像データを生成するので、画素数の少ない固体撮像素子を用いても、高解像度の画像を得ることができる。
【0006】
また、請求項2記載の発明は、被写体の画像を固体撮像素子で撮像する撮像装置において、前記被写体と前記固体撮像素子との間における光路上に配置される透明な第1の平行平面板と、この透明な平行平面板を光軸に対し複数の所定方向に傾けて光の入射位置に対する出射位置を変化させる第1のアクチュエータと、さらに前記被写体と前記固体撮像素子との間における光路上に配置された透明な第2の平行平面板と、この第2の平行平面板を光軸に対し複数の所定方向に傾けて光の入射位置に対する出射位置を変化させる第2のアクチュエータと、前記第1の平行平面板を複数回の露光ごとに傾けるように前記第1のアクチュエータを駆動制御するとともに、前記第2の平行平面板を1回の露光中に光軸に対し複数の所定方向に傾けるように前記第2のアクチュエータを駆動制御する制御手段と、複数回の露光によって得られた画像データを合成して1画面の合成画像データを生成する合成手段と、この合成手段によって生成された前記合成画像データを記憶する記憶手段とを備え、前記各アクチュエータは、前記透明な平行平面板が取り付けられる可動板と、少なくとも2つの永久磁界を生成する永久磁界生成手段と、入力制御信号に応じた電流によって前記少なくとも2つの永久磁界にそれぞれ交差する電流路を形成する少なくとも2つのコイルを有するコイル手段とを備え、
前記永久磁界生成手段と前記コイル手段との間に生ずる少なくとも2つの電磁力によって前記可動板を前記光軸に対し複数の所定方向に傾けることを特徴とする。したがって、この発明によれば、制御手段によってアクチュエータを駆動制御し、平行平面板を複数回の露光ごとに傾けて光の入射位置に対する出射位置を変化させることにより、被写体の画像を固体撮像素子上で順次ずらし、この複数回の露光によって得られた画像データを合成手段で合成して1画面の合成画像データを生成するので、画素数の少ない固体撮像素子を用いても、高解像度の画像を得ることができる。この場合、請求項3に記載のごとく、複数回の露光によって得られた画像データを合成し、得られた1画面の合成画像データを記憶手段に記憶する第1モードと、1回の露光によって得られた画像データをそのまま1画面の画像データとして記憶手段に記憶する第2モードとを有していれば、第1モードによって高解像度の画像を得ることができ、また第2モードによって低解像度の画像を得ることができる。また、請求項4に記載のごとく、被写体と固体撮像素子との間に第1モードと第2モードとで異なった特性のローパスフィルタを設ければ、第1モードと第2モードのいずれにおいても、ナイキスト周波数以上の高域周波数によって生じるモアレや色偽信号による画質の低下を防ぐことができ、良好な画像を得ることが可能になる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図26を参照して、この発明の撮像装置を電子カメラに適用した一実施形態について説明する。
図1〜図3はこの発明の電子カメラの外観図である。これらの図に示された電子カメラ1は、本体部2とカメラ部3の2つのブロックから構成されている。
本体部2は本体ケース4を備えている。この本体ケース4の背面には、図3に示すように、撮影画像を表示する液晶表示パネル5およびファンクションキー6が設けられている。また、本体ケース4の上面には、図1に示すように、電源スイッチ7、シャッター釦8、デリートキー9、プラスキー10、マイナスキー11、モードキー12、ディスプレイキー13、ズームキー14、セルフタイマーキー15が設けられているとともに、開閉蓋16が設けられている。この開閉蓋16の内側には、図示しない外部電源端子、ビデオ出力端子、デジタル端子などが設けられている。なお、図1および図2において、本体ケース4の左側の部分には、撮影者が右手で握りやすくするために、膨出したグリップ形状の握り部4aが形成されている。この握り部4aは、その内部に複数の乾電池(図示せず)が収納される構造になっている。
【0008】
カメラ部3はカメラケース17を備えている。このカメラケース17の前面には、図2に示すように撮影用の開口部18が設けられており、背面には図3に示すようにピントスイッチ19および絞り切換スイッチ20が設けられている。また、カメラケース17の側面には、図1および図3に示すように、望遠(TELE)と広角(WIDE)とに切り換える切換レバー21が回転可能に取り付けられている。
このカメラ部3は、図1および図2において、本体部2の右側面に回転可能に取り付けられている。すなわち、カメラ部3は、本体部2に対し前方に90°回転して撮影用の開口部18が真下に向き、また本体部2に対し後方に180°回転して撮影用の開口部18が撮影者側に向くように、本体部2に回転可能に取り付けられている。
【0009】
また、カメラ部3の内部には、図4に示す撮像装置25が設けられている。この撮像装置25は、カメラケース17に設けられた開口部18に対応して、被写体側から順に、撮影レンズ部26、画素補間用の第1平行平面板ユニット27、ローパスフィルタ用の第2平行平面板ユニット28、および固体撮像素子29が光軸O上に沿って配置された構造になっている。
撮影レンズ部26は、被写体の画像を第1、第2平行平面板ユニット27、28を介して固体撮像素子29に結像させるものであり、複数のレンズ26a〜26dからなり、各レンズ26a〜26dがレンズ枠26eによってカメラケース17内に固定されている。
固体撮像素子29は、CCDなどの電荷転送部および受光画素29aが縦横に所定ピッチで配列された受光部を有し、被写体からの光を受光して電気信号に変換して出力するものであり、カメラケース17内に設けられた回路基板30に取り付けられている。この場合、受光画素29aは、図5に示すように、縦横に1画素ピッチで配列され、各受光画素29aの開口幅は縦横0.5画素ピッチで、開口率が25%になっている。
【0010】
第1平行平面板ユニット27は画素補間装置としての役目を果たし、第2平行平面板ユニット28はローパスフィルタとしての役目を果たすが、第1平行平面板ユニット27と第2平行平面板ユニット28とは、両者ともまったく同じ構造になっており、ここでは、第1平行平面板ユニット27について説明する。
第1平行平面板ユニット27は、光軸O上に配置される透明な平行平面板31と、この透明な平行平面板31を光軸Oに対して4方向に傾かせる電磁アクチュエータ32とを備え、これらが撮影レンズ部26と固体撮像素子29との間に配置された構造になっている。
透明な平行平面板31は、図6(a)に示すように、光軸Oに対し垂直な状態であると、光軸Oに平行な入射光線が垂直に入射し、そのまま直進するが、図6(b)に示すように、光軸Oに対し傾いた状態であると、光線の入射位置と出射位置とがずれる。すなわち、入射光線と出射光線とは平行であるが、出射光線は入射光線に対し平行平面板31の傾き方向にずれて出射される。このずれ量は、入射光線が光軸Oに平行であるとしたとき、平行平面板31の厚さが一定であれば、平行平面板31の傾き角度によって決まり、傾き角度が大きくなるに従ってずれ量も大きくなる。また、この透明な平行平面板31は、後述する4方向に傾くことにより、図7に示すように、被写体からの光線を4方向に変化させて固体撮像素子29に入射させる。
【0011】
電磁アクチュエータ32は、図8に示すように、第1固定板34と、第2固定板35と、これらの間に配置される可動板36とを備え、この可動板36の中心に透明な平行平面板31が取り付けられる構造になっている。
第1固定板34は、図9および図10に示すように、ほぼ正四角形状をなし、その中央部に2本の対角線の交点を中心とする円形孔37が設けられ、この円形孔37の内周面に環状のヨーク38が周設され、このヨーク38の内面に第1マグネット39aと第2マグネット39bとが互いに対向して設けられた構造になっている。この場合、ヨーク38は、磁性材料からなり、その幅が第1固定板34の厚さよりも大きく形成され、可動板36と反対側に突出している。
第2固定板35は、図11および図12に示すように、第1固体板34とほぼ同様の構造であるが、第1固定板34の円形孔37に対応する中央部に円形状の取付凹部40が可動板36と反対側に突出して形成され、この取付凹部40の底部の中心に光透過用の円形孔41が設けられているとともに、取付凹部40の内周面に環状のヨーク42が周設され、このヨーク42の内面に第1マグネット43aと第2マグネット43bとが互いに対向して設けられた構造になっている。
【0012】
第1、第2固定板34、35に設けられた第1マグネット39a、43aと第2マグネット39b、43bとは、永久磁界生成手段に相当し、それぞれヨーク38、42と同じ幅で、それぞれ同じ断面積をもち、互いにほぼ等しい円弧状に形成されている。第1マグネット39a、43aは、内側にN極、外側にS極を有し、第2マグネット39b、43bは、内側にS極、外側にN極を有している。そして、第1固定板34における第1マグネット39aと第2マグネット39bとは、図9において左右に対称な状態で配置され、これにより概ね両者が対向する左右方向(A−A線方向)に磁束が分布する(図16(a)参照)。また、第2固定板35における第1マグネット43aと第2マグネット43bとは、図11において上下に対称な状態で配置され、これにより概ね両者が対向する上下方向に磁束が分布する(図17(a)参照)。
【0013】
また、第1固定板34と第2固定板35とは、第2固定板35の四隅に立設された支持筒44上に第1固定板34を載置した状態で、第1固定板34の四隅に支持筒44と対応して設けられた貫通孔45を通して締結用ねじ46を支持筒44のねじ穴44aに螺着することにより、図15に示すように、支持筒44の長さの隙間をもって互いに取り付けられている。
【0014】
一方、可動板36は、図13および図14に示すように、第1、第2固定板34、35とほぼ同じ大きさの正四角形状をなし、その中心部に円筒状のボビン部47が各固定板34、35側に向けて突出して設けられ、四隅に第2固定板35の支持筒44が遊嵌するほぼ半円形状のガイド切欠部48が設けられた構造になっている。円筒状のボビン部47は、一端側の第1ボビン部49が第1固定板34のマグネット39a、39b間の空間に遊挿され、他端側の第2ボビン部50が第2固定板35のマグネット43a、43b間の空間に遊挿される。これら第1、第2ボビン部49、50には、それぞれ電導線が巻き付けられ、これによりコイル手段である2つのコイル51、52が形成されている。また、円筒状のボビン部47の第2ボビン部50内には仕切壁53が設けられており、この仕切壁53には前述した透明な平行平面板31が取り付けられる四角形状の取付孔54が設けられている。
【0015】
また、第1固定板34における2本の対角線の端部付近において円形孔37の中心点を中心とする円が交わる4個所には、ねじ孔55が設けられている。これらねじ孔55には、それぞれ4つの角度調節用ねじ56a〜56d(図1では56bのみを示す。)が可動板36側に突出した状態で取り付けられている。角度調節用ねじ56a〜56dは、可動板36側に突出する突出長さを調節することにより、可動板36の動作時における傾き角度を調節する。また、第2固定板35に対向する可動板36の対向面における各辺部の中間には、それぞれ突起部57a〜57dが設けられている。そして、可動板36は、図15に示すように、第1、第2固定板34、35間に支持筒44および締結用ねじ46によって揺動可能に組み付けられ、この状態で角度調節用ねじ56a〜56dと突起部57a〜57dとによって動作時における傾き角度が一定になるように規制されている。
【0016】
なお、この可動板36は、図8および図15に示すように、第2固定板35と可動板36との間における対角線上の2つの支持筒44の外周に装着された2つのコイルばね58a、58bによって第1固体板34に向けて付勢されている。これらコイルばね58a、58bは、ボビン部47のコイル51、52に電流が流れていないときに可動板36を光軸Oに対しほぼ垂直となるニュートラル状態に保持し、かつコイル51、52に電流が流れて各マグネット39a、39b、43a、43bとの間に後述する電磁力が生じたときに可動板36の傾き動作を妨げない程度のばね力に設定されている。
【0017】
ここで、電磁アクチュエータ32の動作について説明する。
図16(a)および図16(b)は、電磁アクチュエータ32の第1固定板34および可動板36をモデル化した平面図および側面図であり、第1固定板34と可動板36との間での動作態様が示されている。この図16(a)において、第1マグネット39aと第2マグネット39bとの間には、同図に点線矢印で示すように、ほぼ左から右に向かう磁力線による磁束が生じる。この磁束に対して、可動板36に設けられたコイル51は、N極側およびS極側の双方において交差する。
【0018】
この状態で、コイル51に同図に示すような矢印方向に電流を流すと、フレミングの左手の法則に従い、コイル51は、図16(b)に実線矢印で示すように、N極側では紙面に垂直な方向において押し下げる方向の電磁力を発生し、S極側では紙面に垂直な方向において持ち上げる方向の電磁力を発生する。逆に、コイル51に図16(a)に示す矢印方向とは反対の方向に電流を流すと、図16(b)に点線矢印で示すように、N極側では紙面に垂直な方向において持ち上げる方向の電磁力を発生し、S極側では紙面に垂直な方向において押し下げる方向の電磁力を発生する。これにより、可動板36は、コイル51に発生した電磁力によって、概ね図16(a)において可動板36の中心点を通る上下方向の基準線L1を中心に傾く力を受けることになる。
【0019】
一方、図17(a)および図17(b)は、電磁アクチュエータ32の第2固定板35および可動板36をモデル化した平面図および側面図であり、第2固定板35と可動板36との間での動作態様が示されている。この図17(a)において、第1マグネット43aと第2マグネット43bとの間には、同図に点線矢印で示すように、ほぼ上から下に向かう磁力線による磁束が生じる。この磁束に対して、可動板36に設けられたコイル52は、N極側およびS極側の双方において交差する。
【0020】
この状態で、コイル52に同図に示すような矢印方向に電流を流すと、フレミングの左手の法則に従い、コイル52は、図17(b)に実線矢印で示すように、N極側では紙面に垂直な方向において押し下げる方向の電磁力を発生し、S極側では紙面に垂直な方向において持ち上げる方向の電磁力を発生する。逆に、コイル52に図17(a)に示す矢印方向とは反対の方向に電流を流すと、図17(b)に点線矢印で示すように、N極側では紙面に垂直な方向において持ち上げる方向の電磁力を発生し、S極側では紙面に垂直な方向において押し下げる方向の電磁力を発生する。これにより、可動板36は、コイル52に発生した電磁力によって、概ね図17(a)において可動板36の中心点を通る左右方向の基準線L2を中心に傾く力を受けることになる。
【0021】
ところで、可動板36のボビン部47に形成されたコイル51、52は、図18に示すように接続されている。すなわち、コイル51とコイル52とは、互いに直列に接続され、あるいは一つながりの一連コイルを分割してなり、コイル51の一端が端子TAとして、またコイル52の一端が端子TBとしてそれぞれ導出され、かつコイル51、52の接続点あるいは分割点が共通端子TCとして導出されている。そして、端子TAと端子TBとには、次に説明する動作形式ごとにそれぞれ対応する所定の信号が供給され、共通端子TCは接地されている。
【0022】
動作形式は、図19に示すように、4つが設定されている。
第1の動作形式では、端子TA、TBの双方に正電圧が供給される。ここで、正電圧が図16(a)および図17(a)においてコイル51、52に付した矢印方向に流れる電流を発生させるものとすると(以下、同様の前提とする)、可動板36の左辺側端部を紙面に垂直な方向において押し下げるとともに右辺側端部を持ち上げる力と、可動板36の上辺側端部を紙面に垂直な方向において押し下げるとともに下辺側端部を持ち上げる力とが、同時に可動板36に加わる。これにより、可動板36は、これら2つの力の合成力(回転力)によって、図20に示すように、左上隅部P1がコイルばね58a、58bのばね力に抗して押し下げられ、右下隅部P3が持ち上げたれた状態に傾くことになり、この可動板36と共に平行平面板31も傾く。なお、図19において、回転(押下)方向の欄に記された矢印の向きは、結果的に回動板36の押し下げられる側を指し示し、TA/TB入力電圧の各欄に記された矢印は、合成力の分力が可動板36の押し下げる側を指し示している。
【0023】
第2の動作形式では、端子TAに負電圧が、端子TBに正電圧が供給される。このときには、可動板36の右辺側端部を紙面に垂直な方向において押し下げるとともに左辺側端部を持ち上げる力と、可動板36の上辺側端部を紙面に垂直な方向において押し下げるとともに下辺側端部を持ち上げる力とが、同時に可動板36に加わる。これにより、可動板36は、これら2つの力の合成力(回転力)によって、図20に示すように、右上隅部P2がコイルばね58bのばね力に抗して押し下げられ、左下隅部P4が持ち上げられた状態に傾くことになる。
【0024】
第3の動作形式では、端子TA、TBの双方に負電圧が供給される。このときには、可動板36の右辺側端部を紙面に垂直な方向において押し下げるとともに左辺側端部を持ち上げる力と、可動板36の下辺側端部を紙面に垂直な方向において押し下げるとともに上辺側端部を持ち上げる力とが、同時に可動板36に加わる。これにより、可動板36は、これら2つの力の合成力(回転力)によって、図20に示すように、右下隅部P3がコイルばね58a、58bのばね力に抗して押し下げられ、左上隅部P1が持ち上げられた状態に傾くことになる。
【0025】
第4の動作形式では、端子TAに正電圧が、端子TBに負電圧が供給される。このときには、可動板36の左辺側端部を紙面に垂直な方向において押し下げるとともに右辺側端部を持ち上げる力と、可動板36の下辺側端部を紙面に垂直な方向において押し下げるとともに上辺側端部を持ち上げる力とが、同時に可動板36に加わる。これにより、可動板36は、これら2つの力の合成力(回転力)によって、図20に示すように、左下隅部P4がコイルばね58aのばね力に抗して押し下げられ、右上隅部P2が持ち上げられた状態に傾くことになる。
【0026】
このように、第1〜第4の動作形式に応じてそれぞれ可動板36が傾いたときには、第1固定板34の4つの角度調節用ねじ56a〜56dのいずれか一つの先端に可動板36が当接し、これと同時に可動板36の4つの突起部57a〜57dのいずれか2つが第2固定板35に当接する。例えば、第1の動作形式では、図21に示すように、1つの角度調節用ねじ56cの先端に可動板36が当接し、2つの突起部57a、57dが第2固定板35に当接する。同様に、第2の動作形式では、角度調節用ねじ56dの先端に可動板36が当接し、2つの突起部57a、57bが第2固定板35に当接し、第3の動作形式では、角度調節用ねじ56aの先端に可動板36が当接し、2つの突起部57b、57cが第2固定板35に当接し、第4の動作形式では、角度調節用ねじ56bの先端に可動板36が当接し、2つの突起部57c、57dが第2固定板35に当接する。
したがって、この可動板36は、押し下げられる側が4つの突起部57a〜57dのうちの2つで支持され、持ち上げられる側が4つの角度調節用ねじ56a〜56dのうちの1つで支持されることにより、第1、第2固定板34、35間の空間内で3つの支点によって位置決めされることになる。このため、可動板36は、コイル51、52によって発生する電磁力にばらつきがあっても常に所定の傾き方向に一定の傾き角度で傾くことになる。
【0027】
また、可動板36は、角度調節用ねじ56a〜56dをドライバなどの工具によって、その先端の突出長さを変えることにより、可動板36の傾き角度が任意の角度に調節される。これにより、可動板36に設けられる平行平面板31は、角度調節用ねじ56a〜56dの調節により、その傾き角度が任意の角度に設定されるので、例えば図7に示す光軸O上の光が固定撮像素子29上で0.5画素ピッチずれる傾き角度θ1、あるいは固定撮像素子29上で1画素ピッチずれる傾き角度θ2に適宜設定される。
【0028】
このような電磁アクチュエータ32および透明な平行平面板31は、第2平行平面板ユニット28にも同様に用いられるため、以下の説明では、便宜上、画素補間用の第1平行平面板ユニット27については、第1の電磁アクチュエータ32および第1の平行平面板31と呼び、ローパスフィルタ用の第2平行平面板ユニット28については、第2の電磁アクチュエータ62および第2の平行平面板61と呼ぶことにする。
【0029】
また、電磁アクチュエータ32の第1〜第4の動作形式に対応する第1、第2の平行平面板31、61の傾き状態については、第1、第2の平行平面板31、61ごとに別の符号を用いて説明する。
図22は第1の平行平面板31の傾き方向を矢印の向きで示し、傾き角度を矢印の長さで示した傾き状態図である。この図では、第1の平行平面板31の動作状態1が電磁アクチュエータ32の第1の動作形式に対応し、同様に、動作状態2〜4が第2〜第4の動作形式に対応し、これらの動作状態1〜4における傾き角度が固定撮像素子29上で0.5画素ピッチずれる傾き角度θ1であることを表している。
【0030】
図23(a)および図23(b)は第2の平行平面板61の傾き方向を矢印の向きで示し、傾き角度を矢印の長さで示した各傾き状態図である。図23(a)では、第2の平行平面板61の動作状態a〜dが電磁アクチュエータ32の第1〜第4の動作形式に対応し、これらの動作状態a〜dにおける傾き角度が固定撮像素子29上で0.5画素ピッチずれる傾き角度θ1であることを表している。図23(b)では、第2の平行平面板61の動作状態A〜Dが電磁アクチュエータ32の第1〜第4の動作形式に対応し、これらの動作状態A〜Dにおける傾き角度が固定撮像素子29上で1画素ピッチずれる傾き角度θ2であることを表している。
【0031】
次に、このような電子カメラ1の回路構成について、図24を参照して説明する。
この回路構成は、撮像レンズ部26で結像された被写体の画像を電気信号に変換して出力するCCDなどの固体撮像素子29、この固体撮像素子29からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器65、固体撮像素子29を駆動する第1駆動回路66、第1の電磁アクチュエータ32を駆動する第2駆動回路67、第2の電磁アクチュエータ62を駆動する第3駆動回路68、これら第1〜第3駆動回路66、67、68を制御するためのタイミング信号を発生するタイミングジェネレータ69、取り込んだデジタル画像データを一時記録するDRAM70、デジタル画像データを符号化/複合化により圧縮/伸長処理する圧縮/伸長回路71、1画面として圧縮された合成画像データを格納するフラッシュメモリ72、ROM73に記録されたプログラムに基づいて動作するとともに、RAM74をワークRAMとして使用しキー入力部75からの入力に基づいて各部を制御するCPU76、デジタル画像データに同期信号を付加してデジタルビデオ信号を生成するシグナル・ジェネレータ77、デジタルビデオ信号を記録するVRAM78、シグナル・ジェネレータ77から出力されたデジタルビデオ信号をアナログ信号に変換するD/A変換器79、アンプ80を介して入力されたアナログビデオ信号に基づいて画像を表示する液晶表示パネル5、CPU76でシリアル信号に変換された画像信号などを入出力するインターフェース81からなっている。
【0032】
このように構成された回路の動作について説明する。
撮影時には、キー入力部75のシャッター釦8が操作されると、タイミングジェネレータ69からタイミング信号を出力し、第1の電磁アクチュエータ32を駆動する第2駆動回路67と第2の電磁アクチュエータ62を駆動する第3駆動回路68とのうち、少なくとも第3駆動回路68を制御して第2の電磁アクチュエータ62を駆動するとともに、固体撮像素子29の第1駆動回路66を制御して、固体撮像素子29により被写体の画像に対応する画像信号を取り出し、A/D変換器65でアナログ信号をデジタル信号に変換してデジタル画像データとしてDRAM70に一時記憶する。このDRAM70に記憶された画像データをCPU76で読み込んで色演算処理をして、画像データから輝度信号と色信号を作成し、この輝度信号と色信号を圧縮/伸長回路71に転送してデータ圧縮し、フラッシュメモリ72に1画面の合成画像データを記憶する。
【0033】
また、画像の再生時には、キー入力部75のディスプレイキー13が操作されると、フラッシュメモリ72から1画面の圧縮された合成画像データ(圧縮された輝度信号と色信号)をCPU76で読み出して、圧縮/伸長回路71に転送してデータ伸長し、この伸長された輝度信号と色信号をシグナル・ジェネレータ77に転送してデジタルビデオ信号を形成し、このデジタルビデオ信号をD/A変換器79でアナログビデオ信号に変換して液晶表示パネル5に表示される。
【0034】
次に、このような電子カメラ1で被写体を撮影する場合について説明する。この電子カメラ1では、4回の露光を行って1回の撮影をする高解像度撮影と、1回の露光で1回の撮影をする低解像度撮影との2種類の撮影が可能である。
高解像度撮影の場合には、予め、第1、第2電磁アクチュエータ32、62の各角度調節用ねじ56a〜56dを操作して、第1、第2平行平面板31、61によって被写体からの光が固定撮像素子29上で0.5画素ピッチずれる傾き角度θ1になるように、両者の可動板36の傾き角度を調節する。
【0035】
この状態では、第1、第2電磁アクチュエータ32、62の各コイル51、52に電流が流れていないので、第1、第2電磁アクチュエータ32、62の各可動板36は2つのコイルばね58a、58bのばね力によって付勢され、角度調節用ねじ56a〜56dの各先端に当接し、これにより光軸Oに対しほぼ垂直となるニュートラル状態に保持される。この後、電源スイッチ7をオンにして、モードキー12を高解像度モードにセットすると、第1、第2電磁アクチュエータ32、62が駆動されて、各可動板36を第1の動作形式の状態に傾ける。これにより、第1の平行平面板31は、傾き角度θ1で図22に示した動作状態1となり、第2の平行平面板61は、傾き角度θ1で図23(a)に示した動作状態aとなり、高解像度の撮影が可能な状態になる。
【0036】
この状態で、シャッター釦8が操作されると、タイミングジェネレータ69からのタイミング信号によって、固体撮像素子29を駆動する第1駆動回路66が制御され、これに同期して第1の電磁アクチュエータ32を駆動する第2駆動回路67と第2の電磁アクチュエータ62を駆動する第3駆動回路68との両方が制御される。すなわち、固体撮像素子29が駆動されると、図25に示すように、1回目の露光時間中に被写体の画像を受光し、1回目の露光が終了してから2回目の露光が開始される間に受光した1回目の画像データを転送する。この動作を4回繰り返して固体撮像素子29による1回の撮影を終了する。
【0037】
これに同期して、第1の電磁アクチュエータ32が駆動され、1回目の露光時間中に第1の平行平面板31を動作状態1に保持し、画像データの転送時間中に可動板36を動かして第1の平行平面板31を動作状態2にセットする。この動作を順次繰り返し、各露光時間ごとに第1の平行平面板31を動作状態1〜4に順次切り換える。これにより、各露光ごとに被写体の画像が順次0.5画素ピッチづつ固定撮像素子29上において左右上下にずれることになる。また、これと同時に、第2アクチュエータ62が駆動され、1回目の露光時間中に第2の平行平面板61を動作状態a〜dに連続して切り換えて動作状態aに戻り、画像データの転送時間中は静止する。この動作を各露光時間ごとに繰り返すことにより、1回の露光時間中に被写体の画像が順次0.5画素ピッチづつ固定撮像素子29上において左右上下にずれることになる。
【0038】
このようにして、1回の撮影が行われる際には、第1平行平面板ユニット27によって各露光ごとに被写体の画像が0.5画素ピッチづつ順に4方向にずれることになり、しかも各方向にずれた状態ごとに第2平行平面板ユニット28によって被写体の画像がさらに0.5画素ピッチづつ4方向に連続してずれることになり、これらの状態の画像を4回の露光ごとに固体撮像素子29が順次受光して画像データを転送するので、1回の撮影で4つの画像データが得られ、これら4つの画像データを合成して1画面の合成画像データが生成される。
【0039】
したがって、この撮影では、第1平行平面板ユニット27によって各露光ごとに被写体の画像が0.5画素ピッチづつ順に4方向にずれることにより、画素補間されるので、固体撮像素子29の画素数が少なくても、高解像度の画像を得ることができるとともに、第2平行平面板ユニット28によって1回の露光中に被写体の画像が0.5画素ピッチづつ連続して4方向にずれることにより、ローパスフィルタとしての機能を果たすので、ナイキスト周波数以上の高域周波数を排除でき、高域周波数によって生じるモアレや色偽信号による画質の低下を防ぐことができ、良好な画像を得ることができる。
【0040】
また、低解像度撮影の場合には、予め、第2の電磁アクチュエータ62の各角度調節用ねじ56a〜56dを操作して、第2の平行平面板61によって被写体の画像が固定撮像素子29上で1画素ピッチずれる傾き角度θ2になるように、可動板36の傾き角度を調節する。そして、電源スイッチ7をオンにして、モードキー12を低解像度モードにセットすると、第2の電磁アクチュエータ62のみが駆動され、第2の平行平面板61を傾き角度θ2で図23(b)に示した動作状態Aに傾ける。このときには、第1の電磁アクチュエータ32は駆動されないため、第1の電磁アクチュエータ32の可動板36は2つのコイルばね58a、58bのばね力によって付勢され、角度調節用ねじ56a〜56dの各先端に当接したニュートラル状態に保持される。これにより、低解像度の撮影が可能な状態になる。
【0041】
この状態で、シャッター釦8が操作されると、タイミングジェネレータ69からのタイミング信号によって、固体撮像素子29を駆動する第1駆動回路66と第2の電磁アクチュエータ62を駆動する第3駆動回路68とが制御されるが、第1の電磁アクチュエータ32を駆動する第2駆動回路67は制御されない。このようにして固体撮像素子29が駆動されると、図26に示すように、1回の露光時間中に被写体の画像を受光し、この露光が終了すると画像データを転送して1回の撮影を終了する。このときには、第1の電磁アクチュエータ32は駆動されず、第1の平行平面板31はニュートラル状態に保持されているため、被写体の画像は第1の平行平面板31をそのまま通過する。しかし、第2アクチュエータ62は固体撮像素子29に同期して駆動され、1回の露光時間中に第2の平行平面板61を動作状態A〜Dに連続して切り換えて動作状態Aに戻り、画像データの転送時間中は静止する。これにより、1回の露光時間中に被写体の画像が順次1画素ピッチづつ固定撮像素子29上を左右上下にずれることになる。
【0042】
したがって、この撮影では、第1平行平面板ユニット27の第1の平行平面板31がニュートラル状態に保持されているので、各露光時に被写体の画像が第1の平行平面板31を同じ状態で通過するが、第2平行平面板ユニット28によって露光中に被写体の画像が1画素ピッチづつ連続して4方向にずれることになり、これを固体撮像素子29で受光して画像データを転送するので、1回の露光の画像データがそのまま1画面の画像データとなり、このため低解像度の画像を得ることができるとともに、第2平行平面板ユニット28によって露光中に被写体の画像が1画素ピッチづつ連続して4方向にずれることにより、ローパスフィルタとしての機能を果たすので、高解像度撮影の場合と同様、ナイキスト周波数以上の高域周波数を排除でき、モアレや色偽信号による画質の低下を防ぐことができ、良好な画像を得ることができる。また、この低解像度撮影では、1画面の画像データの容量が高解像度撮影の場合に比べて非常に少ないので、撮影枚数を大幅に増やすことができる。
【0043】
なお、上記実施形態では、電磁アクチュエータ32、62の各可動板36を2つのコイルばね58a、58bでニュートラル状態に保持する構造を採用したが、必ずしもコイルばね58a、58bを設ける必要はない。この場合には、モードキー12を低解像度モードに切り換えたときに、第2の電磁アクチュエータ62以外に、第1の電磁アクチュエータ32をも駆動させて、各可動板36を傾ければ良い。このときには、第1の平行平面板31の傾き角度は、被写体の画像を0.5画素ピッチずらす角度θ1でも良く、また被写体の画像を1画素ピッチずらす角度θ2でも良く、しかも第1の平行平面板31の傾き方向は4方向のいずれかの方向のみに傾ければ良い。
また、上記実施形態では、被写体側に画素補間用の第1平行平面板ユニット27を配置し、固体撮像素子29側にローパスフィルタ用の第2平行平面板ユニット28を配置したが、これとは逆に配置しても良く、また第2平行平面板ユニット28に代えて水晶板などの複屈折素子をローパスフィルタとして用いても良い。
【0044】
また、上記実施形態では、画素補間用の第1平行平面板ユニット27の第1の電磁アクチュエータを各露光ごとに第1の平行平面板31が1方向のみに傾くように駆動制御したが、これに限らず、1回の露光中に4方向に傾くように制御しても良い。このようにすれば、第1平行平面板ユニット27で画素補間しながらローパスフィルタとしての役目をも果たすことができ、このため第2平行平面板ユニット28および水晶板などの複屈折素子を用いる必要がないので、構造の簡素化を図ることができる。この場合にも、角度調節用ねじねじ56a〜56dを操作して、可動板36の傾き角度を調節することにより、第1平行平面板31の傾き角度θ1と傾き角度θ2とのいずれかに設定すれば、高解像度撮影と低解像度撮影とが可能になる。
【0045】
さらに、上記実施形態では、アクチュエータとして電磁アクチュエータ32を用いた場合について述べたが、これに限らず、例えばピエゾ素子などの電圧抵抗素子を複数個用いて透明な平行平面板を光軸Oに対し3次元的に傾けるようにしても良い。この場合、電圧抵抗素子を2個以上用いれば、透明な平行平面板を2方向以上に傾けることができる。例えば、上記実施形態では平行平面板31を4方向に傾けたが、電圧抵抗素子を4個用いれば、4方向以上に、8個用いれば、8方向以上に傾けることが可能である。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、制御手段によってアクチュエータを駆動制御し、平行平面板を複数回の露光ごとに傾けて光の入射位置に対する出射位置を変化させることにより、被写体の画像を固体撮像素子上で順次ずらし、この複数回の露光によって得られた画像データを合成手段で合成して1画面の合成画像データを生成するので、画素数の少ない固体撮像素子を用いても、高解像度の画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用した電子カメラの一実施形態を示した外観平面図。
【図2】図1の外観正面図。
【図3】図2の外観背面図。
【図4】図2のカメラ部内に設けられた撮像装置の概略構成図。
【図5】図4の固体撮像素子の受光画素の配列状態の要部を示した図。
【図6】図4の透明な平行平面板の光学的な原理を示し、(a)は光軸に対し平行平面板が垂直に配置された状態での光路状態を示した図、(b)は光軸に対し平行平面板を傾けた状態での光路状態を示した図。
【図7】図6の透明な平行平面板の傾き方向に応じて出射光線が4方向にずれる状態を示した図。
【図8】図4の第1平行平面板ユニットの電磁アクチュエータの分解斜視図。
【図9】図8の第1固定板の平面図。
【図10】図9の第1固定板を示し、(a)はその側面図、(b)は図9のA−A断面図。
【図11】図8の第2固体板の平面図。
【図12】図11の第2固定板を示し、(a)はその側面図、(b)は図11のB−B断面図。
【図13】図8の可動板の平面図。
【図14】図13の可動板を示し、(a)はその側面図、(b)は図13のC−C断面図。
【図15】図8の電磁アクチュエータを組み立て状態の断面図。
【図16】図15の第1固定板と可動板との間における動作態様を示し、(a)はそのモデル化した平面図、(b)はそのモデル化した側面図。
【図17】図15の第2固定板と可動板との間における動作態様を示し、(a)はそのモデル化した平面図、(b)はそのモデル化した側面図。
【図18】図8の可動板に設けられた2つのコイルの電気的な接続図。
【図19】図8の電磁アクチュエータの各動作形式に対応する動作態様を表に示した図。
【図20】図8の電磁アクチュエータの各動作形式における可動板の動作態様を説明するための図。
【図21】図15の可動板が傾いた状態を示した断面図。
【図22】第1平行平面ユニットの第1の平行平面板の傾き方向および傾き角度を矢印で示した図。
【図23】第2平行平面ユニットの第2の平行平面板の傾き方向および傾き角度を矢印で示し、(a)は傾き角度θ1の状態を示した図、(b)は傾き角度θ2の状態を示した図。
【図24】図1の電子カメラの回路構成を示したブロック図。
【図25】図1の電子カメラにおける高解像度撮影時のタイムチャートを示した図。
【図26】図1の電子カメラにおける低解像度撮影時のタイムチャートを示した図。
【符号の説明】
25 撮像装置
27 第1平行平面板ユニット
28 第2平行平面板ユニット
29 固体撮像素子
31 第1の平行平面板
32 第1の電磁アクチュエータ
36 可動板
39a、39b、43a、43b マグネット
51、52 コイル
56a〜56d 角度調節用ねじ
61 第2の平行平面板
62 第2の電磁アクチュエータ
69 タイミングジェネレータ
70 DRAM
71 圧縮/伸長回路
72 フラッシュメモリ
O 光軸

Claims (5)

  1. 被写体の画像を固体撮像素子で撮像する撮像装置において、
    前記被写体と前記固体撮像素子との間における光路上に配置される透明な平行平面板と、
    この透明な平行平面板を光軸に対し複数の所定方向に傾けて光の入射位置に対する出射位置を変化させるアクチュエータと、
    前記平行平面板を複数回の露光ごとに傾けるように前記アクチュエータを駆動制御する制御手段と、
    複数回の露光によって得られた画像データを合成して1画面の合成画像データを生成する合成手段と、この合成手段によって生成された前記合成画像データを記憶する記憶手段とを備え、
    前記複数回の露光によって得られた画像データを合成し、得られた1画面の合成画像データを前記記憶手段に記憶する第1モードと、1回の露光によって得られた画像データをそのまま1画面の画像データとして前記記憶手段に記憶する第2モードとを有し、
    さらに前記被写体と前記固体撮像素子との間に、前記第1モードと前記第2モードとで異なった特性のローパスフィルタを設けるとともに、
    前記ローパスフィルタとして、前記被写体と前記固体撮像素子との間における光路上に透明な第2の平行平面板を配置し、この第2の平行平面板を第2のアクチュエータで1回の露光時間中に光軸に対し複数の所定方向に傾けるようにしたことを特徴とする撮像装置。
  2. 被写体の画像を固体撮像素子で撮像する撮像装置において、
    前記被写体と前記固体撮像素子との間における光路上に配置される透明な第1の平行平面板と、
    この透明な平行平面板を光軸に対し複数の所定方向に傾けて光の入射位置に対する出射位置を変化させる第1のアクチュエータと、
    さらに前記被写体と前記固体撮像素子との間における光路上に配置された透明な第2の平行平面板と、
    この第2の平行平面板を光軸に対し複数の所定方向に傾けて光の入射位置に対する出射位置を変化させる第2のアクチュエータと、
    前記第1の平行平面板を複数回の露光ごとに傾けるように前記第1のアクチュエータを駆動制御するとともに、前記第2の平行平面板を1回の露光中に光軸に対し複数の所定方向に傾けるように前記第2のアクチュエータを駆動制御する制御手段と、
    複数回の露光によって得られた画像データを合成して1画面の合成画像データを生成する合成手段と、この合成手段によって生成された前記合成画像データを記憶する記憶手段とを備え、
    前記各アクチュエータは、前記透明な平行平面板が取り付けられる可動板と、少なくとも2つの永久磁界を生成する永久磁界生成手段と、入力制御信号に応じた電流によって前記少なくとも2つの永久磁界にそれぞれ交差する電流路を形成する少なくとも2つのコイルを有するコイル手段とを備え、
    前記永久磁界生成手段と前記コイル手段との間に生ずる少なくとも2つの電磁力によって前記可動板を前記光軸に対し複数の所定方向に傾けることを特徴とする撮像装置。
  3. 前記複数回の露光によって得られた画像データを合成し、得られた1画面の合成画像データを前記記憶手段に記憶する第1モードと、1回の露光によって得られた画像データをそのまま1画面の画像データとして前記記憶手段に記憶する第2モードとを有することを特徴とする請求項2記載の撮像装置。
  4. 前記被写体と前記固体撮像素子との間に、前記第1モードと前記第2モードとで異なった特性のローパスフィルタを設けたことを特徴とする請求項3記載の撮像装置。
  5. 前記第2の平行平面板は、前記1回の露光時間中における前記光軸に対する傾き角度が前記第1モードと前記第2モードとで異なることを特徴とする請求項1または4記載の撮像装置。
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