JP3739608B2 - 給紙装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、印刷機及びファクシミリの如き画像形成機に装備され、表面に画像を形成すべきシート状紙を送出する給紙装置、更に詳しくは積載台上に積載された複数枚のシート状紙のうちの最上位の紙を吸引して送出する吸引送出手段を具備する形態の給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開平6−107347号公報には、画像形成機に装備される給紙装置として、積載された複数枚のシート状紙のうちの最上位の紙を吸引して送出する形態の、一般に吸引式と称される給紙装置が開示されている。かかる給紙装置は、シート状紙収容手段、紙浮上及び分離手段、並びに吸引送出手段を具備している。シート状紙収容手段は、作用位置とこの作用位置から引き出された非作用位置との間を移動自在に装着された可動枠体と、この可動枠体に昇降動自在に装着された積載台とを含んでいる。可動枠体が非作用位置に引き出されて積載台上に複数枚のシート状紙が所要とおりに積載され、しかる後に可動枠体が作用位置に戻されて、積載台上に積載された複数枚のシート状紙が紙浮上及び分離手段並びに吸引送出手段に対して所要とおりに位置せしめられる。紙浮上及び分離手段は、積載台上に積載された複数枚のシート状紙の上部前端に送風し、上部の数枚の紙を浮上せしめると共に最上位の紙をそれより下の紙から分離せしめる。吸引送出手段は多数の吸引孔が形成された無端ベルトを含んでおり、積載台上の最上位の紙をベルト表面に吸引し、吸引した紙をベルトの回転によって所要方向に送出する。送出された紙は、搬送ローラ対から構成することができる搬送手段に供給され、次いで所要搬送径路を通して搬送される。
【0003】
給紙装置には、更に、紙押え及び検出手段も配設されている。この紙押圧及び検出手段は、支持部材、積載台に向かう方向及びこれから離れる方向に所定範囲に渡って移動自在に支持部材に装着された押圧部材、及び押圧部材の位置を検出するための検出機を含んでいる。押圧部材はその下端が積載台上の複数枚のシート状紙のうちの最上位の紙に押圧され、これによって上記紙浮上・分離手段からの送風によって積載台上の紙が後方に移動せしめられるのを阻止する。また、押圧部材を位置即ち高さを検出器によって検出することによって、押圧部材の下端が押圧されているところの積載台上の最上位の紙の高さが検出される。積載台上の紙が相当枚数消費され、積載台上の最上位の紙の高さが所定閾値より低くなると、積載台が所要量だけ上昇せしめられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
而して、上述した形態の従来の給紙装置には、次の通りの解決すべき問題が存在する。積載台上に積載されているシート状紙を寸法が異なったシート状紙に交換する場合には、可動枠体を作用位置から非作用位置に引き出すことが必要であるが、この際には可動枠体の引き出しに先立って、積載台上に積載されているシート状紙の最上位の紙に押圧されている押圧部材を上方に移動せしめて最上位の紙から上方に離隔せしめることが必要である。また、積載台上に複数枚のシート状紙を積載した後に、可動枠体を非作用位置から作用位置に戻す際にも、押圧部材を上方に移動せしめて、積載台上の最上位の紙に押圧部材が作用しないようにせしめることが必要である。さもなくば、可動枠体の引き出しに応じて積載台が移動せしめられる際に、押圧部材による押圧によって最上位の紙の移動が阻止され、最上位の紙が、そしてまた場合によってはその下方に位置する数枚の紙も、積載台から脱落してしまう。然るに、従来の給紙装置においては、必要に応じて押圧部材を上方に移動せしめて積載台上の最上位の紙から上方に離脱せしめる好適手段が配設されておらず、押圧部材を上方に移動せしめるための煩雑な手動操作が必要である。
【0005】
更に、従来の給紙装置においては、積載台上から最上位の1枚と共にこれに付随してその直ぐ下方の1枚或いは数枚の紙も同時に送出されてしまう所謂重送が発生する、或いは紙浮上及び分離手段及び吸引送出手段が作動せしめられたにもかかわらず積載台上から最上位の紙も送出されない所謂給紙不良が発生する、ことが少なくなかった。
【0007】
本発明の目的は、積載台上から複数枚の紙が送出されてしまう重送、及び積載台上から紙が送出されない給紙不良の発生が充分に少ない、新規且つ改良された給紙装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、複数枚のシート状紙が積載される、昇降動自在に装着された積載台を含むシート状紙収容手段と、該積載台上に積載された複数枚のシート状紙の上部前端に送風する紙浮上及び分離手段、該積載台上に積載された複数枚のシート状紙のうちの最上位の紙を吸引して送出するための吸引送出手段と、支持部材、該積載台に向かう方向およびこれから離れる方向に所定範囲に渡って移動自在に該支持部材に装着された押圧部材及び該押圧部材の位置を検出するための検出器を含む紙押え及び検出手段とを具備する給紙装置において、
該シート状紙収容手段は作用位置と該作用位置から引き出された非作用位置との間を移動自在に装着された可動枠体を含み、該積載台は該可動枠体に装着されており、
該押圧部材は1本の丸棒部材から形成されると共にその下端は略半球形状をなし、
該紙押え及び検出手段は、該押圧部材を該積載台に向けて弾性的に偏倚する弾性押圧手段と、選択的に作用せしめられて該押圧部材を弾性押圧手段の弾性偏倚作用に抗して該積載台から離隔する方向に移動せしめるための押圧解除手段とを含み、
該シート状紙収容手段の該可動枠体が該作用位置に移動せしめられると、該押圧解除手段の解除作用が消失せしめられて、略半球形状をなす該押圧部材の該下端が該積載台上のシート状紙の最上位の紙に該弾性押圧手段によって押圧せしめられ、該押圧部材の該下端が該積載台上のシート状紙の最上位の紙に該弾性押圧手段によって押圧せしめられた状態で、該紙浮上及び分離手段と該吸引送出手段とが作動せしめられて紙の送出が行なわれ、
該シート状紙収容手段の該可動枠体が該作用位置から該非作用位置に向けて移動される際には、該押圧解除手段の解除作用によって、該押圧部材が該積載台上に積載されたシート状紙の最上位の紙から上方に離隔せしめられ、
該押圧解除手段は電磁ソレノイドから構成されている、
ことを特徴とする給紙装置が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に従って構成された給紙装置の好適実施形態を図示している添付図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0020】
図1及び図2には、本発明に従って構成された給紙装置の好適実施形態の主要構成要素が簡略に図示されている。複写機、印刷機及びファクシミリの如き画像形成機のハウジング(図示していない)内に装備される図示の給紙装置は、全体を番号2で示すシート状紙収容手段を具備している。このシート状紙収容手段2は上面が開放された箱形状である可動枠体4を含んでいる。可動枠体4は適宜の装着手段を介して前後方向(図1において紙面に垂直な方向、図2において左右方向)に実質上水平に移動自在に装着されており、図1及び図2に図示する作用位置とかかる作用位置から前方(図2において右方)に引き出された非作用位置とに選択的に位置付けることができる。可動枠体4内には実質上水平に延在する矩形平板でよい積載台6が適宜の装着手段(図示していない)を介して昇降動自在に装着されている。積載台6には適宜の伝動手段(図示していない)を介して電動モータでよい昇降動手段(図示していない)が接続されており、かかる昇降動手段の作動によって積載台6が昇降動せしめられる。可動枠体2が上記非作用位置に引き出されて積載台6上に複数枚のシート状紙8が積載され、しかる後に可動枠体4が図1及び図2に図示する作用位置に移動せしめられる。後に更に言及する如く、初期設定時においては積載台6はその上に積載された紙8の最上位の紙8が図1に符号P1で示す高さになる位置まで上昇せしめられる。積載台6上に積載された紙8の相当枚数が積載台6上から送出されて、最上位の紙8の位置が図1に符号P0で示す高さ以下になると、積載台6が所定距離だけ上昇せしめられて、最上位の紙8の位置が図1に符号P1で示す高さにせしめられる。従って、積載台6上の積載された紙8の最上位の紙8の位置は上記高さP1とP0との間に維持される。図1に明確に図示する如く、可動枠体2の片端壁10(即ちシート状紙の搬送方向に見て下流端、図1において右端に配置された端壁10)は、上記高さP0よりも幾分低くせしめられており、従って積載台6上に積載されたシート状紙8の上部前端縁は、可動枠体4の片端壁10に遮られることなく下流側(図1において右側)に露呈せしめられている。
【0021】
主として図1を参照して説明を続けると、図示の給紙装置は、全体を番号12で示す紙浮上及び分離手段、及び全体を番号14で示す吸引送出手段も具備している。紙浮上及び分離手段12は、紙の送出方向に対して垂直な方向、即ち紙の幅方向(画像形成機の前後方向であり、図1において紙面に垂直な方向、図2において左右方向)に延在する送風ダクト16を含んでおり、かかる送風ダクト16には浮上のための送風口18と分離のための送風口20とが形成されている。送風ダクト16には送風ファン(図示していない)が接続されており、送付ファンが作用せしめられると、図1に矢印で示す如く送風口18及び20から空気が排出される。吸引送出手段14は、紙8の送出方向に間隔をおいて配設された被駆動軸26及び従動軸28を含んでいる。被駆動軸26にはその軸線方向に間隔をおいて複数個(例えば4個)の被駆動ローラ30が固定され、同様に従動軸28にもその軸線方向に間隔をおいて複数個(例えば4個)の従動ローラ32が固定されている。被駆動ローラ30の各々と従動ローラ32の各々とには、夫々、無端ベルト34が巻き掛けられている。無端ベルト34の各々には適宜の間隔をおいて多数の通気孔(図示していない)が形成されている。被駆動軸26は適宜の伝動手段を介して電動モータ(図示していない)に駆動連結されており、電動モータが付勢されると、無端ベルト34の各々は矢印38で示す方向に回転駆動せしめられる。上記被駆動軸26と従動軸28との間には、紙8の送出方向に対して垂直な方向に延びる吸引ダクト40が配設されている。この吸引ダクト40の下面には、無端ベルト34の各々に対向して位置する複数個(例えば4個)の吸引開口42が形成されている。吸引ダクト40には吸引ファン(図示していない)が接続されており、吸引ファンが作用せしめられると、無端ベルト34の各々の通気孔及び吸引ダクト40の吸引開口42の各々を通して空気が吸引される。
【0022】
シート状紙収容手段2から紙8を1枚づつ送出する際には、紙浮上及び分離手段12においては、送風ダクト16の送風口18及び20から空気が排出される。送風口18から排出される空気は、主として、積載台6上に積載されている複数枚の紙8のうちの上部の数枚の前部に向けて流動せしめられ、上部の数枚の紙8の前部を上方に浮上せしめ、最上位の紙8を無端ベルト34に吸引せしめる。送風口20から排出される空気は、無端ベルト34に吸引された最上位の紙8とその直ぐ下方の紙8との間に流動せしめられ、最上位の紙8とその直ぐ下方の紙8とを分離する。一方、吸引送出手段14においては無端ベルト34の通気孔及び吸引開口42を通して空気が吸引され、これによって無端ベルト34の下方走行部の下面に、積載台6上から浮上せしめられた最上位の紙8が吸引される。そして、かかる紙8が無端ベルト34の矢印38で示す方向への回転に応じて図1において右方及び上方に送出され、案内板44及び46間を通して搬送ローラ48及び50に供給される。而して、紙浮上及び分離手段12及び吸引送出手段14自体の構成は、本発明に従って構成された給紙装置の新規な特徴をなすものではなく、それ故にこれらの構成の詳細については、本明細書では説明を省略する。
【0023】
給紙装置には、更に、全体を番号52で示す紙押え及び検出手段も配設されている。図1及び図2と共に図3を参照して説明すると、図示の実施形態においては、画像形成機のハウジング(図示していない)の後部には、直立基壁54が配設されている。そして、この基壁54には図3において上下方向に間隔をおいて一対のブラケット56及び58が固定されている。基壁54から延出するブラケット56及び58には、案内軸60が固定されていると共に雄ねじ軸62が回転自在に装着されている。案内軸60と雄ねじ軸62は実質上水平に且つ相互に平行に延びている。雄ねじ軸62には雄ねじ64が形成されている。紙押え及び検出手段52は可動部材66を含んでおり、この可動部材66は両側壁68及び70並びに後壁72を有する。案内軸60は可動部材66の両側壁68及び70を貫通して延びており、可動部材66は案内軸60に沿って移動自在に、従ってシート状紙8の送出方向に移動自在に、案内軸60に装着されている。可動部材66の両側壁68及び70の各々には雌ねじブロック72及び74が固定されており、これらの雌ねじブロック72及び74にはシート状紙8の送出方向に延びる雌ねじ孔が形成されている。上記雄ねじ軸62は雌ねじブロック72及び74を通って延在せしめられており、その雄ねじ64が雌ねじブロック72及び74の雌ねじ孔に螺合せしめられている。雄ねじ軸62は適宜の伝動手段を介してパスルモータであるのが好都合である電動モータ76に駆動連結されている。電動モータ76が付勢されて雄ねじ軸62が回転せしめられると、可動部材66が案内軸60及び雄ねじ軸62に沿って移動せしめられる。可動部材66の側壁68には、図3において下方に突出せしめられた被検出片78が一体に形成されている。一方、上記ブラケット56には発光素子と受光素子とから構成された光学式検出器80が固定されている。図3に明確に図示する如く、可動部材66が図3に実線で示す基準位置に位置せしめられている時には、被検出片78が光学式検出器80の両素子間に位置し、これによって可動部材66が基準位置に位置せしめられていることが検出される。
【0024】
図2及び図3を参照して説明を続けると、上記可動部材66には支持部材82が装着されている。図示の支持部材82は金属薄板に切断加工、曲げ加工等の機械加工を加えることによって形成されており、シート状紙8の幅方向、図3において左右方向、に延在する帯状壁84を有する。支持部材82には帯状壁84の両側縁から実質上鉛直に上方に延びる両側壁86及び88も形成されており、かかる両側壁86及び88の後端部は可動部材66の両側壁68及び70間に配置され、上記案内軸60に旋回自在に装着されている。支持部材82にはその帯状壁84の後端から下方に垂下する垂下壁92が形成されており、一方可動部材66の後壁72は両側壁68及び70の下縁を越えて下方に延出せしめられており、相互に対向する垂下壁92と後壁72との間には圧縮コイルばねでよい弾性偏倚手段94が介在せしめられている。図2に明確に図示する如く、支持部材82の垂下壁92に関連せしめて、上記シート状紙収容手段2における可動枠体4の後面には、実質上水平に後方に突出する当接片96が配設されている。可動枠体4が図2に図示する作用位置に移動せしめられると、当接片96が支持部材82の垂下壁92に当接せしめられ、弾性偏倚手段94の弾性偏倚作用に抗して支持部材82を図2に実線で示す押圧及び検出位置に移動せしめる。支持部材82が押圧及び検出位置に位置せしめられている時には、その帯状壁84は実質上水平に延在せしめられている。シート状紙収容手段2の可動枠体4が図2において右方に移動せしめられ、当接片96が支持部材82の垂下壁92から離隔せしめられると、弾性偏倚手段94の弾性偏倚作用によって支持部材82は図2に二点鎖線で示す離隔位置に移動せしめられる。
【0025】
図1乃至図3を参照して説明すると、支持部材82の帯状壁84の前縁には装着手段が配設されており、かかる装着手段に押圧部材98が装着されている。装着手段は帯状壁84の前縁から上方に延びる直立壁100、この直立壁100の片側縁から前方に延びる側壁102及びこの側壁102の上縁から水平に延びる上壁104を有する。直立壁100の下半部には案内ブロック106が固定されている。この案内ブロック106には貫通案内孔が形成されている。案内孔の断面形状は円形でよい。案内ブロック106の案内孔に整合せしめて上壁104にも円形穴が形成されている。図示の実施形態における押圧部材98は上壁104の孔と案内ブロック106の案内孔に挿通せしめられた丸棒部材から形成されている。押圧部材98の下端は半球状であるのが好都合である(その理由については後述する)。押圧部材98の中間部には案内ブロック106の案内孔の内径よりの大きな外径を有するフランジ108が形成されている。押圧部材98の上部には圧縮コイルばねでよい弾性押圧手段110が被嵌されている。かかる弾性押圧手段110は上壁104とフランジ108との間に介在せしめられており、押圧部材98を下方に弾性的に偏倚する。押圧部材98の下方への移動はそのフランジ108が案内ブロック106の上面に当接することによって制限される。押圧部材98のフランジ108には図1において左方に図3において下方に延びる被検出片112が付設されている。一方、装着手段の側壁102の内面には、発光素子と受光素子とから構成された光学的検出器114が固定されている。後に更に言及する如く、押圧部材98が上下動せしめられる際には被検出片112が検出器114の発光素子と受光素子との間を通過せしめられる。
【0026】
図1乃至図3を参照して説明を続けると、図示の実施形態においては、シート状紙収容手段2の積載台6上に複数枚のシート状紙8を積載する際には、紙8の寸法にかかわらず、紙8の前縁を積載台6の所定位置に整合せしめて且つ紙8の幅方向中心を積載台6の所定位置に整合せしめて、積載台6上に紙8が積載される。図1及び図2には、積載台6上にJIS規格A4寸法の紙8を所謂横配置で、即ち紙8自体の長手方向が紙8の送出方向に対して垂直になる(図1において紙面に垂直な方向、図2において左右方向になる)ように積載した状態が図示されている。積載台6上に複数枚の紙8が積載された可動枠体4が非作用位置から作用位置に移動せしめられる際には、紙押え及び検出手段52の支持部材82は弾性偏倚手段94の弾性偏倚作用によって図2に二点鎖線で示す離隔位置にあり、積載台6上に積載された複数枚のシート状紙8の移動が押圧部材98によって干渉乃至阻害されることはない。可動枠体4が図1及び図2に図示する作用位置まで移動せしめられると、可動枠体4に配設された当接片96が支持部材82の垂下壁92に作用することによって、支持部材82が図2に二点鎖線で示す離隔位置から図1及び図2に実線で示す押圧及び検出位置に旋回動せしめられる。この際、充分な枚数のシート状紙8が積載台6上に積載されている場合には、最上位の紙8は図1に符号P1で示す高さと符号P0で示す高さとの間に位置し、押圧部材98は弾性押圧手段110の偏倚作用によって最上位の紙8に押圧せしめられる。最上位の紙8が符号P0で示す位置よりも下方である場合には、押圧部材98に付設されている被検出片112が検出器114の検出域よりも下方に位置する。この場合には、被検出片112が検出器114の検出域を通過してその上方になるまで(従って、検出器114が被検出片112を一旦検出してから再び検出しなくなるまで)、積載台6が上昇せしめられる。かくすると、積載台6上の最上位の紙8は図1に符号P1で示す高さに位置付けられる。積載台6から相当数の紙8が送出されて、最上位の紙8が図1に符号P0で示す位置になると、押圧部材98の被検出片112が検出器114の検出域を通過してその下方になる。かくすると、積載台6の最上位の紙8が図1に符号P1で示す高さになるまで再び積載台6が上昇せしめられる。図2を参照することによって理解されるとおり、シート状紙収容手段2の可動枠体4が作用位置に位置せしめられ、紙押え及び検出手段52の支持部材82が押圧及び検出位置に位置せしめられると、押圧部材98は紙8の幅方向、即ち送出方向に対して垂直な方向(従って図2において左右方向)において紙8の中心にて、積載台6上の最上位の紙8に押圧せしめられる。上述した如く、異なった寸法のシート状紙8が積載台6上に積載される場合も、常に紙8の中心は所定位置に整合せしめられるので、押圧部材98は紙8の幅方向中心にて紙8に押圧せしめられる。
【0027】
而して、本発明者等の経験によれば、所要のとおりの良好な給紙を安定して遂行し得るようになすためには、(1)積載台6上の最上位の紙8に対する押圧部材98の押圧力、(2)積載台6上の最上位の紙8と押圧部材98の下端との接触面積、及び(3)積載台6上の最上位の紙8の後縁から押圧部材98の下端が接触する位置までの、紙送出方向における長さが重要であることが判明した。
【0028】
最初に押圧力について言及すると、本発明者等の経験によれば、積載台6上の最上位の紙8に対する押圧部材98の押圧力は10乃至80g、特に20乃至60gであるのが好適である。押圧力が過剰に小さいと、上記紙浮上及び分離手段12及び吸引送出手段14が作動せしめられた際に、上から2枚面の紙8或いはこれに加えてさらのその下方の数枚の紙8が後方に移動してしまう傾向が発生する。一方、押圧力が過剰に大きくなると、最上位の紙8と2枚目の紙8との間の接触が過大になり、最上位の紙8と共に2枚目の紙8の送出されてしまう重送が発生する、或いは過大な押圧力に起因して最上位の紙8の送出も阻止されてしまう給紙不良が発生する傾向がある。
【0029】
積載台6上の最上位の紙8と押圧部材98の下端との接触面積は可及的に小さいことが望ましく、100mm2 以下であるのが好ましい。接触面積が過大にな
る、特に紙8の幅方向における接触長さが長くなると、最上位の紙8と2枚目の紙8との間を流動して両者を分離する空気流の流れが過剰に阻害され、これに起因して最上位の紙8と共に2枚目の紙8も送出されてしまう重送が発生する傾向がある。最上位の紙8と押圧部材98の下端との接触面積を可及的に小さくし、且つ押圧部材98の下端が接触することによる紙8の損傷を確実に回避するためには、押圧部材98の下端を略半球形状にせしめるのが好適である。
【0030】
更に、積載台6上の最上位の紙8の後端から押圧部材98の下端が接触する位置までの、紙8の搬送方向における長さLは50mm以下、特に30mm以下であるのが好適である。上記長さLが過剰に大きくなると、最上位の紙8と押圧部材98の下端との接触位置よりも後方における最上位の紙8と2枚目の紙との相互接触長さが必然的に長くなり、それ故に最上位の紙8と共に2枚目の紙8も送出されてしまう重送が発生する傾向が発生する。既に言及した如く、図示の実施形態においては、紙8の寸法にかかわらず紙8の前縁を積載台6の所定位置に整合せしめて積載台6上に紙8が積載される。従って、紙8の送出方向寸法によって紙8の後縁の位置が変化する。そこで、本発明に従って構成された給紙装置においては、積載台6上の紙8の寸法に応じて、押圧部材98が装着されている支持部材82の、紙8の送出方向における位置を調節自在にせしめている。図示の実施形態においては、電動モータ76を作動せしめて雄ねじ軸62を回転せしめ、かくして支持部材82が装着されている可動部材66を案内軸60に沿って移動せしめて、押圧部材98の位置を調節する。JIS規格A4寸法の紙8を紙8自体の長手方向が積載台6の幅方向(従って送出方向に対して垂直な方向)になるように積載台6上に積載する場合には、押圧部材98は図1及び図3に実線で示す位置に位置せしめられるが、JIS規格B5寸法の紙8を紙8自体の長手方向が積載台6の幅方向(従って送出方向に対して垂直な方向)になるように積載台6上に積載する場合には、押圧部材98は図1及び図3に二点鎖線で示す位置まで移動せしめられる。図示の実施形態においては、電動モータ76を作動せしめて可動部材66を移動せしめ、押圧部材98の位置を自動的に調節せしめているが、所望ならば、例えば可動部材66を手動で所要位置まで移動せしめて、押圧部材98の位置を調節するようになすこともできる。
【0031】
図4は、積載台6上の最上位の紙8に対する押圧部材98の押圧を選択的に解除するための押圧解除手段116が配設されている変形実施形態を図示している。この変形実施形態においては、紙押え及び検出手段52における支持部材82は可動部材66に固定されている(所望ならば、支持部材82を可動部材66と一体に形成することもできる)。支持部材82の先端部に支持ブラケット118が固定されており、押圧解除手段116は支持ブラケット118上に装着された電磁ソレノイド120を含んでいる。支持ブラケット118には支持ピン122が固定されており、この支持ピン122にはリンク部材124が旋回自在に装着されている。リンク部材124は第一のアーム126と第二のアーム128とを有し、第一のアーム126は押圧部材98のフランジ108の下方まで延びており、第二のアーム128は電磁ソレノイド120の出力ピン130に旋回自在に連結されている。積載台6上の複数枚のシート状紙8を積載して可動枠体4(図1及び図2)を作用位置に移動せしめる際には、電磁ソレノイド120は除勢されている。かかる状態においては、電磁ソレノイド120に配設されているコイルばね132の弾性偏倚作用によってリンク部材124は二点鎖線で示す押圧解除位置に偏倚せしめられ、かかるリンク部材124の第一のアーム126が押圧部材98を弾性押圧手段110の弾性偏倚作用に抗して二点鎖線で示す離隔位置に上昇せしめており、押圧部材98の下端は積載台6上の最上位の紙8の最大高さよりも上方に離隔せしめられている。従って、可動枠体4を作用位置まで移動せしめる際に、積載台6上に積載されている紙8に押圧部材98が干渉することはない。可動枠体4が作用位置まで移動せしめられると、適宜の検出器(図示していない)によってこれが検出されて電磁ソレノイド120が付勢され、リンク部材124は実線で示す位置に旋回せしめられる。かくすると、リンク部材124の第一のアーム126は押圧部材98のフランジ108から下方に離隔する。かかる状態においては、押圧解除手段116の解除作用が消失され、押圧部材98は弾性押圧手段110の作用によって下方に弾性偏倚され、押圧部材98の下端が積載台6上の最上位の紙8に押圧される。可動枠体4が作用位置から非作用位置に引き出される際にも、例えば可動枠体4を引き出すのに先立って画像形成機のハウジング(図示していない)の前扉が開放されると、適宜の検出器(図示していない)によってこれが検出され電磁ソレノイド120を除勢され、従ってリンク部材124の第一のアーム126が押圧部材98を上昇せしめ、積載台6上の最上位の紙8から上方に離隔せしめる。それ故に、可動枠体4を作用位置から非作用位置に引き出す際にも、積載台6上の紙8が押圧部材98に干渉されることがない。図示の変形実施形態においては、押圧部材98を上昇せしめて積載台6上の紙8から離隔せしめる時には電磁ソレノイド120を除勢し、押圧部材98を積載台6上の紙8に押圧せしめる際には電磁ソレノイド120を付勢しているが、所望ならば、押圧部材98を上昇せしめて積載台6上の紙8から離隔せしめる時には電磁ソレノイド120を付勢し、押圧部材98を積載台6上の紙8に押圧せしめる際には電磁ソレノイド120を除勢するように構成することも可能であることは多言するまでもない。
【0032】
【発明の効果】
本発明の給紙装置においては、積載台上から複数枚の紙が送出されてしまう重送、及び積載台上から紙が送出されない給紙不良の発生が充分に防止乃至抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された給紙装置の好適実施形態を示す簡略断面図。
【図2】図1の給紙装置の簡略横断面図。
【図3】図1の給紙装置に配設されている紙押え及び検出手段を示す部分平面図。
【図4】紙押え及び検出手段の変形実施形態を示す部分正面図。
【符号の説明】
2:シート状紙収容手段
4:可動枠体
6:積載台
8:シート状紙
12:紙浮上及び分離手段
14:吸引送出手段
52:紙押え及び検出手段
60:案内軸
62:雄ねじ軸
64:雄ねじ
66:可動部材
72:雌ねじブロック
74:雌ねじブロック
76:電動モータ
78:被検出片
80:検出器
82:支持部材
94:弾性偏倚手段
96:当接片
98:押圧部材
110:弾性押圧手段
112:被検出片
114:検出器
116:押圧解除手段
120:電磁ソレノイド
Claims (1)
- 複数枚のシート状紙が積載される、昇降動自在に装着された積載台を含むシート状紙収容手段と、該積載台上に積載された複数枚のシート状紙の上部前端に送風する紙浮上及び分離手段、該積載台上に積載された複数枚のシート状紙のうちの最上位の紙を吸引して送出するための吸引送出手段と、支持部材、該積載台に向かう方向およびこれから離れる方向に所定範囲に渡って移動自在に該支持部材に装着された押圧部材及び該押圧部材の位置を検出するための検出器を含む紙押え及び検出手段とを具備する給紙装置において、
該シート状紙収容手段は作用位置と該作用位置から引き出された非作用位置との間を移動自在に装着された可動枠体を含み、該積載台は該可動枠体に装着されており、
該押圧部材は1本の丸棒部材から形成されると共にその下端は略半球形状をなし、
該紙押え及び検出手段は、該押圧部材を該積載台に向けて弾性的に偏倚する弾性押圧手段と、選択的に作用せしめられて該押圧部材を弾性押圧手段の弾性偏倚作用に抗して該積載台から離隔する方向に移動せしめるための押圧解除手段とを含み、
該シート状紙収容手段の該可動枠体が該作用位置に移動せしめられると、該押圧解除手段の解除作用が消失せしめられて、略半球形状をなす該押圧部材の該下端が該積載台上のシート状紙の最上位の紙に該弾性押圧手段によって押圧せしめられ、該押圧部材の該下端が該積載台上のシート状紙の最上位の紙に該弾性押圧手段によって押圧せしめられた状態で、該紙浮上及び分離手段と該吸引送出手段とが作動せしめられて紙の送出が行なわれ、
該シート状紙収容手段の該可動枠体が該作用位置から該非作用位置に向けて移動される際には、該押圧解除手段の解除作用によって、該押圧部材が該積載台上に積載されたシート状紙の最上位の紙から上方に離隔せしめられ、
該押圧解除手段は電磁ソレノイドから構成されている、
ことを特徴とする給紙装置。
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