JP3739562B2 - 自動車用スライドドア開閉装置 - Google Patents

自動車用スライドドア開閉装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スライドドアがモータの駆動にて自動開閉される自動車用スライドドア開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用スライドドア開閉装置には、車両ボディに対してスライド可能に支持されたスライドドアを自動開閉させるアクチュエータを車両ボディに搭載しているものがある。このようなスライドドア開閉装置が、例えば特開平8−232536号公報に開示されている。
【0003】
詳述すると、車体パネルの室内側には、モータ及び減速部を有するモータ駆動部が設けられている。車体パネルの室外側にはガイドトラックが設けられ、ガイドトラックにはスライドドアに連結された移動体が移動自在に係合している。そして、ドア駆動ケーブル部材(ワイヤ)は、その一端がモータ駆動部の減速部に巻き込み、送り出し可能に連結され、他端がガイドトラック内に配索されて前記移動体を開閉方向に移動させる開扉用ケーブル及び閉扉用ケーブルを有している。
【0004】
このように構成されたスライドドア開閉装置は、モータ駆動部の作動により、開扉用ケーブル及び閉扉用ケーブルを巻き込んだり送り出したりすることにより、スライドドアをガイドトラックに沿って開閉させる。
【0005】
又、実開平5−24419号公報にて開示されているスライドドア開閉装置も上記と同様に、モータの回転にて回転するワイヤドラムによってワイヤの巻き取り及び送り出しを行い、スライドドアが開閉される構成となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車両に搭載される装置は、常に小型化が要求されている。従って、上記したスライドドア開閉装置では、スライドドアの移動する分だけワイヤを巻き取る構成のため、その巻き取り部分が径方向若しくは軸線方向に大型化し、小型化の要求を充分満たすものではなかった。
【0007】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、装置を小型化することができる自動車用スライドドア開閉装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、車両ボディの開口部を開閉するスライドドアに連結されるとともに、車両ボディの室外側に備えられるガイドトラックに沿って移動可能に組み付けられる移動体と、前記車両ボディの室内側に配設されたモータと、前記モータの出力軸に駆動連結されるとともに、その外周に係止部が形成された回転体と、前記回転体の係止部に係止された状態でその外周に掛装され、前記ガイドトラックの両端部に位置する車両ボディにそれぞれ形成されたボディスリット部から室外側に導出されて環状に形成されるとともに、前記移動体に連結される駆動伝達部材とを備え、前記車両ボディの取付面には、前記回転体を収容すべく室内側に開口し室外側に向けて凹設された収容部が設けられ、前記回転体は、その収容部内に配置されることを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、前記モータは、その出力軸が車両ボディの取付面に対して平行に配設され、前記回転体は、その回転軸が車両ボディの取付面に対して平行に支持されることを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項に記載の自動車用スライドドア開閉装置において、前記駆動伝達部材は帯状をなし、その面が、前記車両ボディの室内側において前記取付面と平行となるように案内されるとともに、前記回転体において前記係止部に係止された状態で回転体の外周に掛装されることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、前記収容部は、前記取付面を室外側に押し出して室外側へ凸形状をなすように形成することにより設けられ、前記取付面における、収容部を設けるために形成された凸形状をなす部分は、前記スライドドアのストッパとして機能することを要旨とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、前記回転体の係止部は突起であって、前記駆動伝達部材は、可撓性を有した樹脂にて帯状に形成されるとともに前記回転体の突起に係止する係止孔が形成されることを要旨とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、前記回転体の係止部はクラウニング状突起であって、前記駆動伝達部材は、可撓性を有した樹脂にて帯状に形成されるとともに前記回転体のクラウニング状突起と噛み合う係止突起が形成され、前記駆動伝達部材は前記回転体の外周を1周にわたりたすき掛けされることを要旨とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、前記モータ及び回転体はベースプレートに一体的に組み付けられ、該プレートを車両ボディの取付面に対して取り付けるようにしたことを要旨とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、前記車両ボディ及びベースプレート、又はそのいずれか一方には、前記駆動伝達部材を案内する案内手段を配設したことを要旨とする。
【0015】
従って、請求項1に記載の発明によれば、移動体は、車両ボディの開口部を開閉するスライドドアに連結されるとともに、車両ボディの室外側に備えられるガイドトラックに沿って移動可能に組み付けられる。モータは、車両ボディの室内側に配設される。回転体は、モータの出力軸に駆動連結されるとともに、その外周に係止部が形成される。駆動伝達部材は、回転体の係止部に係止された状態でその外周に掛装され、ガイドトラックの両端部に位置する車両ボディにそれぞれ形成されたボディスリット部から室外側に導出されて環状に形成されるとともに、移動体に連結される。従って、駆動伝達部材を巻き取り及び送り出すことなく環状に構成したことから、その駆動部分を小型に構成することができる。また、回転体は収容部内に配置されることから、その回転体の室内側への張り出しを小さくでき、車両ボディの取付面に対して装置を薄く構成することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、モータはその出力軸が車両ボディの取付面に対して平行に配設され、回転体はその回転軸が取付面に対して平行に支持される。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、回転体の外周には突起が形成され、駆動伝達部材は、可撓性を有した樹脂にて帯状に形成されるとともに回転体の突起に係止する係止孔が形成される。従って、可撓性を有した樹脂にて形成される駆動伝達部材は、駆動時における摺動音がワイヤを使用したときと比べて小さくなるため、スライドドアの開閉の際の作動音を軽減することができる。しかも、駆動伝達部材を容易に形成することができることから、安価に形成することができる。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、回転体の外周にはクラウニング状突起が形成され、駆動伝達部材は、可撓性を有した樹脂にて帯状に形成されるとともに回転体のクラウニング状突起と噛み合う係止突起が形成される。そして、駆動伝達部材は回転体の外周を1周にわたりたすき掛けされる。従って、可撓性を有した樹脂にて形成される駆動伝達部材は、駆動時における摺動音がワイヤを使用したときと比べて小さくなるため、スライドドアの開閉の際の作動音を軽減することができる。しかも、駆動伝達部材が回転体に1周にわたり掛装されることから、係止突起とクラウニング状突起との噛み合いが多くなるため、回転体から駆動伝達部材への駆動の伝達を確実なものにすることができる。又、回転体に駆動伝達部材がたすき掛けされても、回転体の突起がクラウニング状であることから、該突起と駆動伝達部材の係止突起とが確実に噛み合うことができる。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、モータ及び回転体はベースプレートに一体的に組み付けられ、該プレートにて車両ボディの取付面に対して取り付けられる。従って、車両ボディの取付面に対してモータ及び回転体を容易に取り付けることができる。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、案内手段は、車両ボディ及びベースプレート、又はそのいずれか一方に配設され、駆動伝達部材を案内する。従って、モータの駆動を駆動伝達部材を介して確実に移動体に伝達することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図8に従って説明する。
図1は、スライドドアを有する車両1を示す。スライドドア2は、車両ボディ1aの開口部としての乗降口1bを開閉すべく、乗降口1bの上縁に設けられたアッパートラック3と、開口部としての乗降口1bの下縁に設けられたロアトラック4と、乗降口1b後部の車両ボディ1aの室外側に設けられたガイドトラックとしてのセンタートラック5とによって支持されている。スライドドア2は、各トラック3〜5にて案内され、車両ボディ1aに対して前後方向にスライド移動可能である。
【0024】
スライドドア2は、図2に示すように車両ボディ1aの乗降口1bの後部室内側に設けられた回転駆動装置6の作動にて自動開閉される。回転駆動装置6は、そのベースプレート7が前記センタートラック5が設けられた位置に対応した車両ボディ1aの取付面としての室内側面1cに取り付けられる。ベースプレート7には、図2〜図5に示すように回転駆動装置6の駆動源として電動モータ8がその出力軸8aを該プレート7に対して平行となるように組み付けられている。この電動モータ8は、車両に搭載されるドア開閉スイッチ(図示しない)の開閉操作に基づくスライドドアコントローラ(図示しない)の制御に従って回転駆動される。
【0025】
前記電動モータ8の出力軸8aは、減速機構9に駆動連結されている。減速機構9は、その回転軸10aがベースプレート7に対して直交するように回転可能に支持された略円柱状のスプロケット10に駆動連結されている。スプロケット10の外周面には、等角度間隔に係止部としての係止突起10bが形成されている。そして、電動モータ8、減速機構9及びスプロケット10は、ベースプレート7に取り付けられる駆動部用ケース11にて覆われる。
【0026】
又、前記スプロケット10には、帯状で可撓性を有し合成樹脂よりなる駆動伝達手段としての駆動テープ12が略半周にわたり掛装される。この駆動テープ12には、スプロケット10の係止突起10bに係止する係止孔12aが等間隔に形成されている。そして、駆動テープ12は、その両端が駆動部用ケース11に形成された2つのスリット11aからそれぞれ導出される。
【0027】
前記ベースプレート7には、駆動テープ12の一端側を車両1の前方に案内する案内手段としての第1及び第2の前方案内用ローラ13a,14aと、駆動テープ12の他端側を車両1の後方に案内する案内手段としての第1及び第2の後方案内用ローラ13b,14bがそれぞれ所定の箇所に備えられている。
【0028】
即ち、第1の前方案内用ローラ13aは、駆動部用ケース11のスリット11aから導出される駆動テープ12の一端側を、前記スプロケット10に係止しているときと同様にベースプレート7に対して直交するように車両1の前方に案内する。第2の前方案内用ローラ14aは、第1の前方案内用ローラ13aにて案内された駆動テープ12をベースプレート7に対して平行となるように車両1の前方に案内する。つまり、第1及び第2の前方案内用ローラ13a,14aの間においては、駆動テープ12は90度ねじられることになる。
【0029】
一方、第1の後方案内用ローラ13bは、上記と同様に、駆動部用ケース11のスリット11aから導出される駆動テープ12の他端側を、前記スプロケット10に係止しているときと同様にベースプレート7に対して直交するように車両1の後方に案内する。第2の後方案内用ローラ14bは、第1の後方案内用ローラ13bにて案内された駆動テープ12をベースプレート7に対して平行となるように車両1の後方に案内する。つまり、第1及び第2の後方案内用ローラ13b,14bの間においては、駆動テープ12は90度ねじられることになる。そして、前記ベースプレート7は図2に示すようにプレートカバー15にて覆われ、駆動テープ12の両端が車両1の前方及び後方にそれぞれ導出されている。
【0030】
図2及び図5に示すように、前記センタートラック5がのびる方向に沿った車両ボディ1aの室内側面1cには、前記駆動テープ12が車両ボディ1aの室内側面1cと平行となるように案内する複数個の案内手段としてのテープ案内用ローラ16が所定の位置に備えられている。
【0031】
そして、前記回転駆動装置6から車両1の前方に導出される駆動テープ12は、テープ案内用ローラ16にて案内され、前記センタートラック5の前端に位置する車両ボディ1aに形成されたボディスリット部1dから室外側に導出される。
【0032】
一方、前記回転駆動装置6から車両1の後方に導出される駆動テープ12は、上記と同様にテープ案内用ローラ16にて案内され、前記センタートラック5の後端に位置する車両ボディ1aに形成されたボディスリット部1eから室外側に導出される。
【0033】
前記センタートラック5は、詳しくは断面が略コ字状にその開口部が幅狭に形成され、該トラック5には図5及び図6に示すように移動体17が取り付けられている。移動体17は移動ローラ17aを有し、該ローラ17aにてセンタートラック5内を移動するように構成されている。
【0034】
又、前記移動体17は、図6及び図7に示すようにセンタートラック5の前端及び後端に位置するボディスリット部1d,1eからそれぞれ導出される駆動テープ12の両端を所定の張力をもってねじ17bにて連結している。そして、前記移動体17は、スライドドア2の後端に取着されたセンターブラケット2aに対してピン17cにて連結される。
【0035】
因みに、センタートラック5の内部には、駆動テープ12の移動を円滑にするための案内手段としてのトラック内ローラ18が備えられている。又、センタートラック5近傍には、センタートラック5への雨滴等の侵入を防止するトラックカバー19が車両ボディ1aに対して取り付けられる。
【0036】
このように構成されたスライドドア開閉装置は、ドア開閉スイッチが開操作されると、スライドドアコントローラの制御に基づいて電動モータ8が回転し、スプロケット10が図2において反時計周り方向に回転する。すると、駆動テープ12は、室内側において後方から前方に移動、即ち室外側において前方から後方に移動することになる。そして、駆動テープ12が後方に移動すると、該テープ12に連結された移動体17はセンタートラックに案内されて後方に移動する。その結果、スライドドア2は後方に移動、即ち開動作する。
【0037】
又、ドア開閉スイッチが閉操作されると、スライドドアコントローラの制御に基づいて電動モータ8が回転し、スプロケット10が図2において時計周り方向に回転する。すると、駆動テープ12は、室内側において前方から後方に移動、即ち室外側において後方から前方に移動することになる。そして、駆動テープ12が前方に移動すると、該テープ12に連結された移動体17はセンタートラックに案内されて前方に移動する。その結果、スライドドア2は前方に移動、即ち閉動作する。
【0038】
このようにして本実施の形態のスライドドア開閉装置は、電動モータ8の回転力をスプロケット10を介して駆動テープ12に伝達し、スライドドア2を各トラック3〜5にて案内して開閉動作させている。
【0039】
上記したように、本実施の形態では、以下に示す特徴がある。
(1)電動モータ8はその出力軸8aが室内側面1cに取り付けられるベースプレート7に対して平行になるように配設され、該出力軸8aに減速機構9を介して駆動連結されるスプロケット10はその回転軸10aが該プレート7に対して直交するように回転可能に支持される。スプロケット10にはその係止突起10bが駆動テープ12の係止孔12aに係止した状態で略半周にわたり掛装され、駆動テープ12はセンタートラック5の前端及び後端に形成されたボディスリット部1d,1eを介してセンタートラック5内に導出されて環状に構成される。そして、駆動テープ12は、センタートラック5内を移動可能に組み付けられスライドドア2に連結された移動体17に対して連結される。従って、電動モータ8の駆動力を伝達する駆動テープ12を巻き取り及び送り出すことなく環状に構成したことから、その駆動部分を小型に構成することができる。
【0040】
(2)しかも、上記のように電動モータ8及びスプロケット10を配置することで、回転駆動装置6を室内側面1cに対して薄く構成することができる。
(3)又、スライドドア2は、センタートラック5内に組み付けられた移動体17によって開閉される。従って、スライドドア2はその上下方向の略中央に開閉駆動力が加わることから、バランスよくドア2を開閉することができる。
【0041】
(4)駆動テープ12は合成樹脂にて形成されている。従って、その駆動時における駆動テープ12の摺動音がワイヤを使用したときと比べて小さくなることから、スライドドア2の開閉の際の作動音を軽減することができる。
【0042】
(5)駆動テープ12は、等間隔に係止孔12aが形成され、スプロケット10の係止突起10bに係止して、スプロケット10の回転力を伝達するようにした。従って、駆動テープ12を容易に形成することができるとともに、安価に形成することができる。
【0043】
(6)駆動テープ12は、各ローラ13a,13b,14a,14b,16,18にて案内される。従って、電動モータ11の駆動を移動体17に確実に伝達することができる。
【0044】
(7)電動モータ8、スプロケット10等はベースプレート7に一体的に組み付けられ、該プレート7を介して車両ボディ1aの室内側面1cに取り付けられる。従って、室内側面1cに対して回転駆動装置6を容易に取り付けることができる。
【0045】
尚、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
○上記実施の形態では、スプロケット10に係止突起10bを形成するとともに、駆動テープ12に係止突起10bと係止する係止孔12aを形成して、スプロケット10から駆動テープ12への駆動の伝達を行うようにしたが、スプロケット10及び駆動テープ12の形状はこれに限定されるものではない。
【0046】
例えば、図9及び図10に示すように、駆動テープ12の一方の面には該テープ12の幅方向にのびる四角柱状の係止突起12bが等間隔に形成されるとともに、スプロケット10の外周面には係止部としてのクラウニング状突起10cが等角度間隔に形成されている。このクラウニング状突起10cは、突起中央部から軸方向の両側端に向かって突起の厚みが漸次減少するように形成されている。因みに、スプロケット10の外周面の軸方向長さは、駆動テープ12の幅の略2倍の長さに形成されている。そして、駆動テープ12の係止突起12bとスプロケット10のクラウニング状突起10cとが互いに噛み合わされ、該テープ12がスプロケット10を略1周にわたり掛装される。この場合、駆動テープ12はスプロケット10の外周面にたすき掛けされ、スプロケット10の上方で立体的に交差される。このようにスプロケット10に掛装された駆動テープ12は、上記実施の形態と同様に各ローラ13a,13b,14a,14b,16にて案内される。尚、各ローラ13a,13b,14a,14b,16等の形状を駆動テープ12の係止突起12bに合わせて変更する必要がある。
【0047】
このように構成すれば、上記実施の形態と比較してスプロケット10の厚みが若干増加するが、従来の装置との比較においては装置を小型化することができる。又、駆動テープ12がスプロケット10を略1周にわたり掛装されることから、係止突起12bとクラウニング状突起10cとの噛み合いが多くなるため、スプロケット10から駆動テープ12への駆動の伝達を確実なものにすることができる。更に、スプロケット10に駆動テープ12がたすき掛けされても、その突起10cがクラウニング状であることから、該突起10cと駆動テープ12の係止突起12bとが確実に噛み合うことができる。
【0048】
○上記実施の形態では、その回転軸10aがベースプレート7(室内側面1c)に対して直交するようにスプロケット10を支持したが、図11又は図12に示すように変更してもよい。
【0049】
即ち、図11では、スプロケット10が配置できるようにボディスリット部1eを拡張するとともに、該ボディスリット部1e内でその回転軸10aが室内側面1cと平行となるようにスプロケット10を回転可能に支持した。又、図12では、室内側面1cにおいて室外側に押し出し形成してスプロケット10を収容する収容部1fを設けるとともに、該収容部1f内でその回転軸10aが室内側面1cと平行となるようにスプロケット10を回転可能に支持した。すると、両図ともに駆動テープ12をねじることなく掛装することが可能となる。
【0050】
このように構成すれば、室内側へのスプロケット10の張り出しが小さくなり、室内側面1cに対して回転駆動装置6を薄く構成することができる。しかも、駆動テープ12をねじることなく掛装することができるため、構成を簡素化することができる。尚、図12における収容部1fは室外側から見れば凸形状をなしていることから、この凸部をスライドドア2のストッパとして利用することができる。
【0051】
○上記実施の形態では、電動モータ8とスプロケット10との間を減速機構9を介して常に連結するようにしたが、該モータ8とスプロケット10との間に電磁クラッチを設け、この電磁クラッチにてスプロケット10に対する該モータ8の駆動力を伝達又は遮断するように構成してもよい。
【0052】
○上記実施の形態では、電動モータ8、スプロケット10等をベースプレート7に一体的に組み付け、該プレート7を介して車両ボディ1aの室内側面1cに取り付けるようにしたが、室内側面1cに対して直接取り付けてもよい。
【0053】
○上記実施の形態では、駆動テープ12を各ローラ13a,13b,14a,14b,16,18にて案内したが、ローラ以外の部材で駆動テープ12を案内するようにしてもよい。
【0054】
○上記実施の形態では、スライドドア2を自動開閉させる回転駆動装置6をセンタートラック5に対して取り付けたが、アッパートラック3又はロアトラック4に対して取り付けてもよい。
【0055】
上記各実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)前記駆動伝達部材は、可撓性を有した樹脂にて歯付き状に形成され、前記回転体と係止するようにした。このように構成しても、装置を小型化することができる自動車用スライドドア開閉装置を提供することができる。
【0056】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、装置を小型化することができる自動車用スライドドア開閉装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態のスライドドアを有する車両の斜視図。
【図2】 回転駆動装置を取り付けた室内を示す斜視図。
【図3】 回転駆動装置を示す斜視図。
【図4】 図3におけるY−Y断面図。
【図5】 図2におけるX−X断面図。
【図6】 センタートラックの内部を示す要部斜視図。
【図7】 駆動テープの取り付け状態を示す説明図。
【図8】 センタートラックの外部を示す要部斜視図
【図9】 別例の回転駆動装置を示す斜視図。
【図10】 図9におけるZ−Z断面図。
【図11】 別例の回転駆動装置を示す断面図。
【図12】 別例の回転駆動装置を示す断面図。
【符号の説明】
1a…車両ボディ、1b…開口部としての乗降口、1c…取付面としての室内側面、1d,1e…ボディスリット部、1f…収容部、2…スライドドア、5…ガイドトラックとしてのセンタートラック、7…ベースプレート、8…モータとしての電動モータ、8a…出力軸、10…回転体、10a…回転軸、10b…係止部としての係止突起、10c…係止部としてのクラウニング状突起、12…駆動伝達部材としての駆動テープ、12a…係止孔、12b…係止突起、13a,14a…案内手段としての第1,第2の前方案内用ローラ、13b,14b…案内手段としての第1,第2の後方案内用ローラ、16…案内手段としてのテープ案内用ローラ、17…移動体、18…案内手段としてのトラック内ローラ。

Claims (8)

  1. 車両ボディ(1a)の開口部(1b)を開閉するスライドドア(2)に連結されるとともに、車両ボディ(1a)の室外側に備えられるガイドトラック(5)に沿って移動可能に組み付けられる移動体(17)と、
    前記車両ボディ(1a)の室内側に配設されたモータ(8)と、
    前記モータ(8)の出力軸(8a)に駆動連結されるとともに、その外周に係止部(10b,10c)が形成された回転体(10)と、
    前記回転体(10)の係止部(10b,10c)に係止された状態でその外周に掛装され、前記ガイドトラック(5)の両端部に位置する車両ボディ(1a)にそれぞれ形成されたボディスリット部(1d,1e)から室外側に導出されて環状に形成されるとともに、前記移動体(17)に連結される駆動伝達部材(12)とを備え
    前記車両ボディ(1a)の取付面(1c)には、前記回転体(10)を収容すべく室内側に開口し室外側に向けて凹設された収容部(1f)が設けられ、前記回転体(10)は、その収容部(1f)内に配置されることを特徴とする自動車用スライドドア開閉装置。
  2. 請求項1に記載の自動車用スライドドア開閉装置において、
    前記モータ(8)は、その出力軸(8a)が車両ボディ(1a)の取付面(1c)に対して平行に配設され、
    前記回転体(10)は、その回転軸(10a)が車両ボディ(1a)の取付面(1c)に対して平行に支持されることを特徴とする自動車用スライドドア開閉装置。
  3. 請求項に記載の自動車用スライドドア開閉装置において、
    前記駆動伝達部材(12)は帯状をなし、その面が、前記車両ボディ(1a)の室内側において前記取付面(1c)と平行となるように案内されるとともに、前記回転体(10)において前記係止部(10b,10c)に係止された状態で回転体(10)の外周に掛装されることを特徴とする自動車用スライドドア開閉装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、
    前記収容部(1f)は、前記取付面(1c)を室外側に押し出して室外側へ凸形状をなすように形成することにより設けられ、
    前記取付面(1c)における、収容部(1f)を設けるために形成された凸形状をなす部分は、前記スライドドア(2)のストッパとして機能することを特徴とする自動車用スライドドア開閉装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、
    前記回転体(10)の係止部(10b)は突起であって、
    前記駆動伝達部材(12)は、可撓性を有した樹脂にて帯状に形成されるとともに前記回転体(10)の突起(10b)に係止する係止孔(12a)が形成されることを特徴とする自動車用スライドドア開閉装置。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、
    前記回転体(10)の係止部(10c)はクラウニング状突起であって、
    前記駆動伝達部材(12)は、可撓性を有した樹脂にて帯状に形成されるとともに前記回転体(10)のクラウニング状突起(10c)と噛み合う係止突起(12b)が形成され、
    前記駆動伝達部材(12)は前記回転体(10)の外周を1周にわたりたすき掛けされることを特徴とする自動車用スライドドア開閉装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、
    前記モータ(8)及び回転体(10)はベースプレート(7)に一体的に組み付けられ、該プレート(7)を車両ボディ(1a)の取付面(1c)に対して取り付けるようにしたことを特徴とする自動車用スライドドア開閉装置。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の自動車用スライドドア開閉装置において、
    前記車両ボディ(1a)及びベースプレート(7)、又はそのいずれか一方には、前記駆動伝達部材(12)を案内する案内手段(13a,13b,14a,14b,16,18)を配設したことを特徴とする自動車用スライドドア開閉装置。
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