JP3739217B2 - 可変容量型ベーンポンプ - Google Patents

可変容量型ベーンポンプ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両のパワーステアリング装置等に用いられる可変容量型ベーンポンプの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の可変容量型ベーンポンプとして、例えば特開平8−200239号公報に開示されているものは、各ベーンを取り囲むカムリングをロータ軸芯に対して偏心させることにより、ポンプ吐出流量を増やすようになっている。こうしてベーンポンプからタンクへ戻される作動油の流量が減らされることにより、無駄なエネルギ消費を少なくしている。
【0003】
このベーンポンプは、ポンプ吐出流量を調節する制御機構として、ポンプ吐出通路に流量検出オリフィスを介装し、流量検出オリフィスの前後差圧に応じて変位するスプールを備え、スプールによってカムリングに導かれる駆動圧を制御するようになっている。
【0004】
この流量検出オリフィスは、カムリングが摺接するポンプ室の側壁部に開口しており、カムリングがポンプ吐出流量を減少させる側に変位するのに伴って流量検出オリフィスの開口面積を減らすようになっている。これにより、ポンプ回転速度の上昇に伴ってポンプ吐出流量が次第に減少し、例えばパワーステアリング装置の油圧アシスト力が適正に調節される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
パワーステアリング装置は、車両のハンドルが切られている駆動負荷が高いときにベーンポンプから多くの作動油流量を供給する必要があるが、ハンドルが切られていない駆動負荷が低いときあるいはハンドルが切られても駆動負荷が小さいときにはベーンポンプから多くの作動油流量を供給する必要がない。
【0006】
しかしながら、上記従来装置にあっては駆動負荷に応じたポンプ吐出流量の制御を行っていないため、駆動負荷が高いときにポンプ吐出流量が十分に得られるように設定すると、駆動負荷が低いときにポンプ吐出流量が過大になり、無駄なエネルギ消費が増えるという問題点があった。
【0007】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、可変容量型ベーンポンプにおいて、駆動負荷が高まるのに伴ってポンプ吐出流量を増やす制御機構を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、回転するロータから摺動可能に突出する複数のベーンと、各ベーンの外周端部を摺接させてポンプ室を画成するカムリングと、ポンプ室から吐出される作動流体を導くポンプ吐出通路と、ポンプ吐出通路に介装される流量検出オリフィスと、流量検出オリフィスの前後差圧が上昇するのに伴ってポンプ吐出流量を減少させるようにカムリングを移動させる可変容量機構と、ポンプ吐出圧が上昇するのに伴って流量検出オリフィスの開口面積を大きくする負荷感応弁とを備えるものとした。
【0009】
第2の発明は、第1の発明において、負荷感応弁は流量検出オリフィスが開口するバルブ孔と、バルブ孔に摺動可能に嵌合するピストンと、ピストンをポンプ吐出圧に対抗して流量検出オリフィスの開口面積を減らす方向に付勢する負荷感応スプリングを備えるものとした。
【0010】
第3の発明は、第2の発明において、流量検出オリフィスの前後差圧が上昇するのに伴ってポンプ吐出流量を減少させるように可変用量機構に導かれる駆動圧を調節するスプールを備え、スプールをバルブ孔にピストンと並んで摺動可能に嵌合させ、負荷感応スプリングをピストンとスプールの間に介装するものとした。
【0011】
第4の発明は、第3の発明において、スプールに開口してカムリングの駆動圧を導くカム位置検出穴と、カムリングに追従してカム位置検出穴の開口面積を変えるフィードバックピンとを備えるものとした。
【0012】
【発明の作用および効果】
第1の発明において、ポンプ吐出流量が増えるのに伴って流量検出オリフィスの前後差圧が高まり、この前後差圧に応じてカムリングがロータ軸芯に対して偏心することによりポンプ吐出流量が制御される。
【0013】
ポンプ吐出圧が上昇するのに伴って負荷感応弁が流量検出オリフィスの開口面積を相対的に大きくすることにより、流量検出オリフィスの前後差圧が低下する。この前後差圧の低下に応動して可変容量機構がカムリングをポンプ吐出流量を増やす方向に移動する。
【0014】
このようにしてポンプ吐出圧が高まるのに伴ってポンプ吐出流量を増やすことにより、例えばパワーステアリング装置のアシスト力を十分に確保できる。ポンプ吐出圧が低い運転時にポンプ吐出流量を低下させることにより、無駄なエネルギ消費を少なくする。
【0015】
第2の発明において、ポンプ吐出圧が上昇するのに伴ってピストンが負荷感応スプリングを圧縮しながら変位して流量検出オリフィスの開口面積を大きくすることにより、流量検出オリフィスの前後差圧が小さくなる。この前後差圧に応じてスプールがカム位置検出穴の開口面積を増減することによりカムリングの駆動圧を調節して、カムリングをポンプ吐出流量を増やす方向に移動する。
【0016】
第3の発明において、ポンプ回転速度が上昇するのに伴って、スプールがピストンを介して流量検出オリフイスの開口面積を小さくし、ポンプ回転速度の上昇に伴ってポンプ吐出流量が次第に減少する。これにより、例えば車両の高速走行時にパワーステアリング装置のアシスト力が過大にならないように調節できる。
【0017】
第4の発明において、流量検出オリフィスの前後差圧に応じてスプールが変位することより、カム位置検出穴の開口面積がフィードバックピンを介して増減し、カムリングの駆動圧が調節される。この駆動圧に応じてカムリングがロータ軸芯に対して偏心することによりポンプ吐出流量が制御される。
【0018】
カムリングに追従するフィードバックピンがカム位置検出穴の開口面積を変化させることにより、スプールに働く圧力バランスとカムリングの位置に対応してカムリングの駆動圧が調節される。これにより、カムリングに作用する摩擦力や内部洩れあるいはポンプ吐出圧力等の運転条件が変化しても、カムリングの位置がずれることなく、所期のポンプ吐出流量特性が得られる。
【0019】
【発明の実施の形態】
まず、図2に本発明が適用可能なベーンポンプの一例を示す。このベーンポンプ1は車両に搭載されるパワーステアリング装置の油圧源として設けられる。
【0020】
ベーンポンプ1は、ケーシング60に回転可能に収装されるロータ50と、ロータ50から摺動可能に突出する複数のベーン24と、各ベーン24を取り囲むカムリング70とを主体として構成される。各ベーン24は回転するロータ50に対しその放射方向に出入りしながらそれぞれの外周端部をカムリング70の内周面に摺接させてポンプ室を拡縮する。
【0021】
ロータ50はエンジンからの回転が図示しないプーリおよびベルト等を介して伝達され、図に矢印で示すように左回り方向に回転する。ロータ50の回転に伴って各ベーン24間で拡がるポンプ室には吸込ポート41から作動油が吸込まれ、各ベーン24間で収縮するポンプ室から作動油が吐出ポート42に吐出される。吸込ポート41は吸込通路10を介してタンク6に連通し、吐出ポート42はポンプ吐出通路11を介して図示しないパワーステアリング装置の油圧シリンダに連通される。
【0022】
カムリング70の内周カム面はその断面が略円形に形成され、ロータ軸芯に対するカムリング中心の偏心量が大きくなるほどポンプ押しのけ容積が増大し、ポンプ吐出流量が増える。カムリング中心がロータ軸芯上にあるとポンプ吐出流量が零となる。
【0023】
ポンプ吐出流量を変化させる可変容量機構として、カムリング70はケーシング60に支持ピン71を介して回動可能に支持される。そして、カムリング70を図において左側に付勢するカムスプリング26が設けられる。カムスプリング26の付勢力によりカムリング70が最も左側に移動した状態で、ポンプ吐出流量は最大となる。
【0024】
カムリング70をカムスプリング26に抗して回動させるため、ケーシング60にはカムリング70を挟むように第一カム圧力室7と第二カム圧力室8が画成される。第一カム圧力室7の圧力が第二カム圧力室8に対して高まるのに伴って、カムリング70はカムスプリング26に抗して図において右側に移動し、ポンプ吐出流量が次第に減少する。ケーシング60にはカムリング70の外周面に摺接するシール材22が介装され、第一カム圧力室7と第二カム圧力室8をそれぞれ密封している。
【0025】
第一カム圧力室7は吐出圧導入通路12を介して吐出ポート42に連通し、吐出圧導入通路12の途中にダンピングオリフィス112が設けられる。
【0026】
第二カム圧力室8は吐出圧導入通路13を介して吐出ポート42に連通するとともに、戻し通路15を介してタンク6に連通する。吐出圧導入通路13の途中にダンピングオリフィス113が設けられ、戻し通路15の途中にダンピングオリフィス115が設けられる。
【0027】
カムリング70の駆動圧を制御する弁手段として、スプール80が設けられる。スプール80はケーシング60に形成されたバルブ孔65に摺動可能に嵌合される。スプール80を左方向に付勢するバルブスプリング89が介装される。
【0028】
バルブ孔65とスプール80の左側端部の間に第一スプール圧力室17が画成される。第一スプール圧力室17は通路19を介して吐出ポート42に連通し、通路19の途中にダンピングオリフィス119が介装される。
【0029】
バルブ孔65とスプール80の右側端部の間に第二スプール圧力室18が画成される。第二スプール圧力室18はポンプ吐出通路11の途中に介装される。ポンプ吐出通路11の第二スプール圧力室18の上流側には流量検出オリフィス62が介装され、ポンプ吐出通路11における流量検出オリフィス62の前後差圧がスプール80の両端部に作用する。これにより、ポンプ吐出通路11の作動油流量が増加するのにしたがって流量検出オリフィス62の前後差圧が高まり、スプール80がバルブスプリング89に抗して右方向に移動する。
【0030】
流量検出オリフィス62はケーシング60のバルブ孔65に面して開口され、ポンプ回転速度が高まるのに伴ってスプール80がポンプ吐出流量を減少させる右側に移動すると後述するピストン54を介して流量検出オリフィス62の開口面積が次第に小さくなる。
【0031】
そして本発明の要旨とするところであるが、図1に示すように、ポンプ吐出圧(駆動負荷)が上昇するのに伴って流量検出オリフィス62を拡大する負荷感応弁53が設けられる。
【0032】
負荷感応弁53は、バルブ孔65に摺動可能に嵌合されるピストン54と、ピストン54を流量検出オリフィス62の開口面積を減らす右方向に付勢する負荷感応スプリング56を主体として構成される。
【0033】
円盤状に形成されたピストン54は、その外周面がバルブ孔65に摺動可能に嵌合される。スプール80の端面から突出する中心軸85が形成され、中心軸85にピストン54の中心部に形成された穴が摺動可能に嵌合される。
【0034】
スプール80の端面とピストン54の間に波板状の負荷感応スプリング56が介装され、ピストン54は負荷感応スプリング56とコイル状のバルブスプリング89の間に挟まれる。
【0035】
ピストン54によってバルブ孔65内が前記第二スプール圧力室18と背圧室55に仕切られる。第二圧力室18は前述したようにポンプ吐出通路11を画成する一方、背圧室55はスプール80に形成された通孔86と環状溝83等で構成される戻り通路15を介してタンク6に連通する。
【0036】
スプール80にはカムリング70の駆動圧を調節するカム位置検出穴81が形成される。カム位置検出穴81は戻し通路15の途中に介装され、カム位置検出穴81の開口面積が大きくなるのに伴って第二カム圧力室8の圧力が逃がされ、カムリング70が右方向に回動し、ポンプ吐出流量が減少する。
【0037】
カムリング70に追従してカム位置検出穴81の開口面積を変化させるフィードバックピン90が設けられる。フィードバックピン90はスプール80のピン孔82に摺動可能に嵌合し、スプリング91の付勢力によりその一端がカムリング70の外周面に押し付けられる。
【0038】
スプール80の外周には環状溝83が形成され、カム位置検出穴81は環状溝83とピン孔82を連通している。フィードバックピン90を貫通する通孔92が形成され、この通孔92とピン孔82とカム位置検出穴81および環状溝83等により戻し通路15が画成される。
【0039】
第二カム圧力室8の圧力が所定値を超えて上昇するとこの圧力を逃がすリリーフバルブ30が設けられる。リリーフバルブ30は、第二カム圧力室8と戻し通路15を連通するリリーフポート31と、リリーフポート31を開閉するボール32と、ボール32を閉方向に付勢するリリーフスプリング33とによって構成される。
【0040】
以上のように構成される本発明の実施の形態につき、次に作用を説明する。
【0041】
ベーンポンプ1の停止状態からポンプ回転速度が所定値まで上昇するまでの間、スプール80はバルブスプリング89の付勢力によりカム位置検出穴81を遮断するポジションに保持される。これにより、カムリング70は最大偏心位置に保持され、図3に実線で示すように、ロータ50の回転速度が上昇するのに伴ってポンプ吐出通路11を流れる作動油量が増加するので、車両の低速走行時からポンプ吐出圧が十分に上昇し、パワーステアリング装置に必要な油圧アシスト力を確保できる。
【0042】
ポンプ回転速度が上昇して流量検出オリフィス62の前後差圧が所定値を超えて上昇すると、バルブスプリング89の付勢力に抗してスプール80が図2において右方向に移動してカム位置検出穴81を開いて戻し通路15を開通させるポジションに保持され、流量検出オリフィス62の前後差圧とバルブスプリング89の付勢力がバランスする位置でカム位置検出穴81の開口面積を増減する。これにより、カムリング70の位置を自動的に調節して、ポンプ吐出流量を制御するとともに、ベーンポンプ1からタンク6へ戻される作動油の流量を少なくして無駄なエネルギ消費を少なくする。
【0043】
流量検出オリフィス62の前後差圧が上昇すると、スプール80がカム位置検出穴81の開口面積を大きくする右方向に変位し、第二カム圧力室8の圧力(駆動圧)が低下してカムリング70がポンプ吐出流量を減らす右方向に移動する。このとき、第二カム圧力室8の圧力が下がり過ぎると、カムリング70が右方向に回動し、フィードバックピン90が右方向に押されてカム位置検出穴81の開口面積を減らす。これにより、第二カム圧力室8の圧力が回復し、カムリング70を適正な位置へと押し戻す。
【0044】
このようにしてカムリング70に追従するフィードバックピン90の端部によってカム位置検出穴81の開口面積がフィードバック制御されるため、スプール80に働く圧力バランスとカムリング70の位置に対応してカムリング70の駆動圧が調節され、常にカム位置検出穴81の開口面積に対応したポンプ吐出流量特性が得られる。したがって、カムリング70に作用する摩擦力や内部洩れあるいはポンプ吐出圧力等の運転条件が変化しても、カムリング70の位置がずれることがなく、所期のポンプ吐出流量特性が得られる。
【0045】
なお、スプール80が右方向に変位してカム位置検出穴81の面積を拡大する際、戻し通路15に介装されたダンピングオリフィス115がカム位置検出穴81を通って流出する作動油の流れに抵抗を付与することにより、カムリング70がスプール80の変位に追随して右方向に移動し過ぎることが抑えられ、カムリング70の位置制御が安定化する。
【0046】
第一スプール圧力室17から出入りする作動油にダンピングオリフィス119が抵抗を付与することにより、カムリング70に働く加振力によりスプール80が変位しようとすると、第一スプール圧力室17と第二スプール圧力室18の圧力が急上昇して、スプール80およびカムリング70の振動が抑えられ、ベーンポンプ1から振動や騒音等の発生を防止できる。
【0047】
ポンプ回転速度が所定値を超えてさらに上昇すると、スプール80がピストン54を介して流量検出オリフイス62の開口面積を小さくし、ポンプ回転速度の上昇に伴ってポンプ吐出流量が次第に減少する。これにより、要求アシスト力が減少する車両の高速走行時にポンプ吐出量が過剰になることを防止できる。
【0048】
車両のハンドルが切られているパワーステアリング装置の駆動負荷が高いときにベーンポンプから多くの作動油流量を供給する必要があるが、ハンドルが切られていない駆動負荷が低いときあるいはハンドルが切られているが駆動負荷が小さいときにはベーンポンプ1から多くの作動油流量を供給する必要がない。
【0049】
パワーステアリング装置の駆動負荷に高まると、これに応じてベーンポンプ1のポンプ吐出圧が上昇する。そこで、ポンプ吐出圧が高まるのに応じて負荷感応弁53を介してポンプ吐出流量を増やす制御を行う。これについて詳述すると、ピストン54はその左側の端面に背圧室55に導かれるタンク圧(大気圧)を受け、その右側の端面に第二スプール圧力室18に導かれるポンプ吐出圧を受けているため、ポンプ吐出圧が上昇するのに伴って負荷感応スプリング56を圧縮しながら左側に移動して流量検出オリフィス62の開口面積を拡大する。流量検出オリフィス62の開口面積を相対的に拡大することにより、流量検出オリフィス62を流れるポンプ吐出流量が増えると同時に、流量検出オリフィス62の前後差圧が小さくなり、スプール80が左方向に変位する。これにより、カム位置検出穴81の開口面積が小さくなり、第二カム圧力室8の圧力が上昇してカムリング70が左方向に移動し、ポンプ吐出流量がさらに増加する。
【0050】
このようにしてポンプ吐出圧が高い運転時は、図3に実線で示すように、ポンプ吐出流量が上昇し、パワーステアリング装置に発生するアシスト力を十分に確保できる。ポンプ吐出圧が低下するのに伴って、例えば図3に破線で示すように、ポンプ吐出流量が相対的に低下し、無駄なエネルギ消費を少なくする。
【0051】
ポンプ吐出圧が所定値を超えてさらに上昇すると、リリーフバルブ30が開弁して第二カム圧力室8の圧力を逃がすことにより、カムリング70が図2において右方向に回動し、ポンプ吐出圧の上昇が抑えられる。リリーフバルブがポンプ吐出通路に接続される従来の構造に比べて、第二カム圧力室8に接続されるリリーフバルブ30は、これを流れる作動油量が小さいため、弁機構の構造を簡素化して、コンパクト化がはかれる。
【0052】
なお、この実施の形態ではスプール80のカム位置検出穴85によって第二カム圧力室8に導かれる駆動圧を調節しているが、第一カム圧力室7に導かれる駆動圧を調節するようにしてもよい。
【0053】
また、本発明の負荷感応弁は、ベーンポンプに限らず、他の可変容量型ポンプ、例えばピストンポンプ等にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すベーンポンプの断面図。
【図2】同じくスプール等の断面図。
【図3】同じくポンプ回転速度とポンプ吐出流量の関係を示す特性図。
【符号の説明】
1 ベーンポンプ
7 第一カム圧力室
8 第二カム圧力室
11 ポンプ吐出通路
13 吐出圧導入通路
17 第一スプール圧力室
18 第二スプール圧力室
15 戻し通路
24 ベーン
26 カムスプリング
30 リリーフバルブ
50 ロータ
53 負荷感応弁
54 ピストン
55 背圧室
56 負荷感応スプリング
60 ケーシング
65 バルブ孔
70 カムリング
80 スプール
89 バルブスプリング
91 スプリング
81 カム位置検出穴
90 フィードバックピン

Claims (4)

  1. 回転するロータから摺動可能に突出する複数のベーンと、
    前記各ベーンの外周端部を摺接させてポンプ室を画成するカムリングと、
    前記ポンプ室から吐出される作動流体を導くポンプ吐出通路と、
    前記ポンプ吐出通路に介装される流量検出オリフィスと、
    前記流量検出オリフィスの前後差圧が上昇するのに伴ってポンプ吐出流量を減少させるように前記カムリングを移動させる可変容量機構と、
    ポンプ吐出圧が上昇するのに伴って流量検出オリフィスの開口面積を大きくする負荷感応弁と、
    を備えたことを特徴とする可変容量型ベーンポンプ。
  2. 前記負荷感応弁は前記流量検出オリフィスが開口するバルブ孔と、
    前記バルブ孔に摺動可能に嵌合するピストンと、
    前記ピストンをポンプ吐出圧に対抗して前記流量検出オリフィスの開口面積を減らす方向に付勢する負荷感応スプリングを備えたことを特徴とする請求項1に記載の可変容量型ベーンポンプ。
  3. 前記流量検出オリフィスの前後差圧が上昇するのに伴ってポンプ吐出流量を減少させるように前記可変用量機構に導かれる駆動圧を調節するスプールを備え、
    前記スプールを前記バルブ孔に前記ピストンと並んで摺動可能に嵌合させ、
    前記負荷感応スプリングを前記ピストンと前記スプールの間に介装したことを特徴とする請求項2に記載の可変容量型ベーンポンプ。
  4. 前記スプールに開口して前記カムリングの駆動圧を導くカム位置検出穴と、
    前記カムリングに追従して前記カム位置検出穴の開口面積を変えるフィードバックピンと、
    を備えたことを特徴とする請求項3に記載の可変容量型ベーンポンプ。
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